説明

照明装置

【課題】複数の発光素子の集積化を図るにあたり、新たな構成を有する照明装置およびその作製方法を提供する。
【解決手段】プラグ(接続部材)(102a、102b)及び接続配線(102)を用いて複数の発光素子(100)を電気的に接続し、集積化する。接続配線は対向基板(103)に設けられ、プラグは素子基板(101)又は対向基板(103)に設けられる。このような接続構造とすることで、照明装置において、複数の発光素子の電気的な接続を適切に行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレクトロルミネセンス(EL)を発現する発光部材を含む照明装置、又は発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
有機化合物を発光体として用いた発光素子は、次世代の照明へ応用が期待されている。有機化合物を発光体として用いた発光素子は、低電圧、低消費電力駆動などの特徴を有している。
【0003】
発光素子を構成する有機化合物層は、少なくとも発光層を有する。また、有機化合物層は、発光層の他に、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層などを有する積層構造とすることもできる。
【0004】
発光素子の発光機構は、一対の電極間に有機化合物層を挟んで電圧を印加することにより、陰極から注入された電子および陽極から注入された正孔が有機化合物層の発光中心で再結合して分子励起子を形成し、その分子励起子が基底状態に緩和する際にエネルギーを放出して発光するといわれている。励起状態には一重項励起と三重項励起が知られ、発光はどちらの励起状態を経ても可能であると考えられている。
【0005】
また、このような発光素子においては、一対の電極および発光層を膜状に形成するため、大面積の発光素子を形成することにより、面状の発光を容易に得ることができる。このことは、白熱電球やLED(点光源)、あるいは蛍光灯(線光源)などの光源では得難い特色であるため、上述した発光素子は照明等の光源としての利用価値が高い。
【0006】
複数の発光素子が接続した構造が、特許文献1に開示されている。特許文献1の図7(B)によると、発光素子が有する電極のみを用いて接続していることがわかる。
【0007】
複数個の有機ELパネルを同時に電源入力が導通するような構造が、特許文献2に開示されている。特許文献2の図1によると、パネル搭載用基板に配線回路が交叉しないように配置され、図2によると、有機ELパネルは陽極側電流導入端子と、陰極側電子導入ピンが設けられていることが分かる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006−108651号公報
【特許文献2】特開2004−69774号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1の構造では、発光素子の構成部材である電極を相互に接続する構造であるため、隣接する発光素子間を接続することができても、それ以外の素子と接続することはできない。そのため、同一基板上に複数の発光素子を作ることができても、当該複数の素子間で任意の接続構造を設けることができなかった。
【0010】
特許文献2の構造では、個々の発光パネルを端子が形成された基板に貼り付けるため、構造的に脆く、発光パネルを高密度に配置することができない。また、発光パネルを固定するピンが、左右2箇所のみとなるため、発光パネルをパネル搭載用基板に強固に固定することができない。
【0011】
複数の発光素子を集積化して、比較的大きな面積の発光領域を有する照明装置に対して、上述した構造では不十分であった。
【0012】
そこで、本発明は、複数の発光素子の集積化を図るにあたり、新たな構成を有する照明装置およびその作製方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、プラグ(接続部材)及び接続配線を用いて複数の発光素子を電気的に接続し、集積化する。プラグは接続配線と複数の発光素子とを電気的に接続する。接続配線は対向基板に設けられる。プラグは素子基板に設けてもよいし、対向基板に設けてもよい。このような接続構造とすることで、複数の発光素子の電気的な接続を適切に行うことができる。
【0014】
本発明の一は、第1の基板と、第1の基板上に設けられた第1の発光素子及び第2の発光素子と、第1の基板と対向する第2の基板と、第2の基板に設けられた接続配線とを有し、第1の発光素子と、第2の発光素子とは、接続配線を介して電気的に接続される照明装置である。
【0015】
本発明の一は、第1の基板と、第1の基板上に設けられた第1の発光素子及び第2の発光素子と、第1の発光素子の上部電極上に設けられた接続配線の第1のプラグと、第2の発光素子の下部電極上に設けられた接続配線の第2のプラグとを有する照明装置である。
【0016】
本発明において、第1の発光素子の上部電極と、第2の発光素子の下部電極とが、接続配線を介して電気的に接続される。
【0017】
本発明において、接続配線は、上部電極と電気的に接続される第1のプラグと、下部電極に電気的に接続される第2のプラグとを有し、第1のプラグは、その他の発光素子とで共有される。
【0018】
本発明において、接続配線は、上部電極と電気的に接続される第1のプラグと、下部電極に電気的に接続される第2のプラグとを有し、第2のプラグは、その他の発光素子とで共有される。
【0019】
本発明において、第1の発光素子の上部電極と、第2の発光素子の上部電極とが、接続配線を介して電気的に接続される。
【0020】
本発明において、第1の発光素子及び第2の発光素子は、多角形状または円状である。
【発明の効果】
【0021】
本発明の一態様は、複数の発光素子を集積化して、比較的大きな面積の発光領域を有する照明装置およびその作製方法を提供することができる。
【0022】
また、本発明の一態様は、複数の発光素子の集積化を図るにあたり、発光素子を形成した素子基板に汎用性を持たせ、対向基板に設けられる接続配線の設計変更のみによって発光素子の任意の接続を可能にする照明装置およびその作製方法を提供することができる。
【0023】
また、本発明の一態様は、発光素子と対向基板に設けられた接続配線とを接続する熱伝導性のプラグ(接続部材)を用いることにより、発光素子からの熱を対向基板側へ伝導させ放熱することを可能にする照明装置およびその作製方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】照明装置を説明する断面図。
【図2】照明装置が有する接続構造を説明する工程図。
【図3】照明装置が有する接続構造を説明する工程図。
【図4】照明装置が有する接続構造を説明する工程図。
【図5】照明装置が有する接続構造を説明する工程図。
【図6】照明装置が有する接続構造を説明する工程図。
【図7】照明装置を説明する上面図。
【図8】照明装置を説明する上面図。
【図9】照明装置を説明する上面図。
【図10】照明装置を説明する上面図。
【図11】照明装置を説明する上面図。
【図12】照明装置を説明する上面図。
【図13】照明装置を説明する上面図。
【図14】照明装置を説明する上面図。
【図15】照明装置を説明する上面図。
【図16】照明装置を説明する上面図。
【図17】照明装置を説明する回路図。
【図18】照明装置を説明する回路図。
【図19】照明装置を説明する回路図。
【図20】照明装置を説明する上面図。
【図21】照明装置を説明する回路図。
【図22】照明装置に用いる発光素子の素子構造を説明する図。
【図23】照明装置を説明する断面図。
【図24】照明装置の使用形態の一例を説明する図。
【図25】照明装置の使用形態の一例を説明する図。
【図26】照明装置を説明する断面図。
【図27】照明装置の使用形態の一例を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、以下の説明に限定されず、趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。
【0026】
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の照明装置の一形態について説明する。
【0027】
図1に照明装置を示す。図1は照明装置の断面図である。照明装置は発光素子100を有する。集積化のため、発光素子100は第1の基板101上に複数設けられる。発光素子100は、上部電極100a、下部電極100b、これらの間に有機化合物層100cを有する。複数の発光素子100同士は、プラグ(接続部材)102a、102b及び接続配線102で電気的に接続される。例えば、第1の発光素子の上部電極100aと、第2の発光素子の下部電極100bとが、接続配線102により電気的に接続される。接続配線102は、例えば第2の基板103に形成される。このような接続配線102は、上部電極100aと、下部電極100bとの電気的な接続を可能にするため、プラグ102a、102bを有する。プラグ102aは、上部電極100a上に形成することができる。プラグ102bは、下部電極100b上に形成することができる。またプラグ102a、102bはそれぞれ、第2の基板103の接続配線102上に形成することができる。
【0028】
このようにして、プラグ及び接続配線を用いて複数の発光素子同士を電気的に接続することができる。
【0029】
下部電極100b、下部電極100b上のプラグ102bを用いて電気的な接続を行うため、下部電極100bが露出する部分を要する。発光素子において、下部電極100bと、有機化合物層100c及び上部電極100aとが重ならない領域である。この領域は発光に寄与することができないため、小さいほどよい。接続配線はプラグを有するため、この領域を最小限にすることができる。電極のみで電気的な接続を達成する場合と比較して、発光に寄与しない領域を小さくできる。その結果、発光効率を高めることができる。
【0030】
上部電極100a、上部電極100a上のプラグ102aを用いて電気的な接続を行うため、プラグ102aが配置される部分を要する。発光素子の発光方向によっては、プラグ102aが配置された部分は発光の妨げとなるため、小さいほどよい。この領域を最小限にすることができる。その結果、発光効率を高めることができる。
【0031】
接続配線102は、発光素子の電極とは異なり、厚膜化することができる。抵抗を低くすることができる。
【0032】
プラグ102a、102b及び接続配線102は、発光素子の電極とは異なり、仕事関数を考慮しなくともよい。抵抗率の低い材料から、選択することができる。抵抗を低くすることができる。
【0033】
発光素子の電極より抵抗が低くなる接続配線102は、補助電極としての機能を有する。
【0034】
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明の照明装置が有するプラグ及び接続配線を用いた接続構造の一形態について説明する。
【0035】
図2に接続構造の作製方法を示す。図2(A)に示すように、第1の基板(素子基板)101としてガラス基板又はプラスチック基板上に複数の発光素子100が設けられている。発光素子100を覆って、プラグを形成するための導電性材料膜を形成する。アルミニウム、金、銀、銅などの金属材料を用いることができる。また、銅ペーストや銀ペーストを用いてもよい。ペースト材料とすると、印刷法を用いた工程を経て、図2(B)のようにプラグを所望の形状とすることができる。また、銅や銀が添加された液滴材料を用いてもよい。液滴材料とすると、インクジェット法を用いた工程を経て、図2(B)のようにプラグを所望の形状とすることができる。また、抵抗率の低い樹脂材料でもよい。非感光性樹脂とすると、レジストを用いた感光工程を経て、図2(B)のようにプラグを所望の形状とすることができる。感光性樹脂であれば、レジストを用いることなく、感光工程を経ることで、図2(B)のようにプラグを所望の形状とすることができる。
【0036】
図2(B)のように、下部電極100bに透光性を持たせ、発光素子からの光を第1の基板(素子基板)101側から取り出すことができる。この形態をボトムエミッション(下面射出構造)とよぶ。ボトムエミッションであれば、プラグ102a、102bが透光性を有する必要がない。またプラグ102aに関しては、発光の妨げを理由として、微細化する必要性も求められない。
【0037】
プラグ102a、102bの機械的強度を維持するため、第2の基板(対向基板)103を貼り合わせる前において、上部電極又は下部電極側に向かって太くなる形状(テーパー形状)としてもよい。またプラグ102a、102bの上端部または下端部に曲率を持たせてもよい。つまり上端部又は下端部を曲面とすることができる。当該構成により、付加される機械的圧力が特定の部位に集中することを緩和させることができる。
【0038】
このような形態の照明装置は、プラグ102a、102bを備えている点で、従来の構成とは異なり、効果を奏することができる。
【0039】
図2(C)のように、接続配線102が形成された第2の基板(対向基板)103を、第1の基板(素子基板)101に貼り合わせ、接続配線102と、プラグ102a、102bとが電気的に接続される。第2の基板103は、第1の基板101と同様にガラス基板又はプラスチック基板を用いることができる。それ以外に、石英基板、単結晶半導体基板、薄膜の金属板なども用いることができる。第2の基板103はボトムエミッションであれば、透光性を有する必要がない。単結晶半導体基板を用いれば、当該基板にコンバータを設けることができる。接続配線102は、導電性を有すればよく、アルミニウム、銅、銀などの材料を選択することができる。フォトリソグラフィ法、インクジェット法、印刷法、などを用いることができる。
【0040】
プラグ102a、102bに所定の弾性を設けることで、貼り合わせ工程時の圧力付加により形状を適切に変化させることができる。この圧力による変形を利用してプラグの接続配線への接触面積を増大させることで、接続配線102と、プラグ102a、102bとをより確実に電気的に接続させることができる。プラグ102a、102bが上記テーパー形状であれば、過剰な機械的圧力に耐えやすい。また、信頼性の高い電気的接続を確保するため、接続配線102と、プラグ102a、102bとの間に異方性導電性接着材を設けてもよい。
【0041】
接続配線102は、プラグ102a、102bと同じ材料を選択することができる。
【0042】
接続配線102は、プラグ102a、102bより抵抗率が低い材料とすることができる。接続配線は配線としてプラグに比べ長距離の電力伝達を行うため、銅等の低抵抗の配線材料を選択することが好ましい。
【0043】
プラグ102a、102bは、接続配線102より弾性率が高い材料とすることができる。
【0044】
このようにして接続構造が形成される。その後、基板同士が貼り合わされ、電気的な接続が達成される。
【0045】
第1の基板101と、第2の基板103とは、製造場所、製造主を異ならせても良く、さらに、第1の基板と第2の基板との貼り合わせ以降の製造工程を、異なる製造場所、異なる製造主としても良い。
【0046】
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の照明装置が有するプラグ及び接続配線を用いた接続構造の一形態について説明する。
【0047】
図2とは異なり、第2の基板(対向基板)にプラグ及び接続配線を形成する方法を説明する。図3には、第2の基板103に、接続配線102と、プラグ102a、102bを形成した後、第1の基板(素子基板)101に貼り合わせる例を示す。プラグ102aと、プラグ102bとは高さを異ならせて形成することができる。第2の基板103と、上部電極100a、下部電極100bとの高さの違いによる。貼り合わせた後、プラグ102a、102bは形状が変化する。
【0048】
また、プラグ102aと、プラグ102bとは同じ高さで形成してもよい。この場合、プラグに弾力性を付与することで、貼り合わせによりプラグが接する第1の基板に形成された構造物の高さに応じて、プラグが変形して当該高さの差を吸収する。
【0049】
その他の構成は、上記実施の形態を参照することができる。
【0050】
このようにして接続構造が形成される。その後、基板同士が貼り合わされ、電気的な接続が達成される。
【0051】
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の照明装置が有するプラグ及び接続配線を用いた接続構造の一形態について説明する。
【0052】
図4(A)に示すように、プラグ及び接続配線による接続構造に加えて、異方性導電膜150を用いる。第1の基板(素子基板)101と、第2の基板(対向基板)103との間に異方性導電膜150を介して、貼り合わせる。異方性導電膜150はバインダ樹脂中に金等の金属をメッキした球状の樹脂からなる導電性粒子151を含有させたもので、バインダ樹脂は接着性を有してもよい。
【0053】
貼り合わせ工程において、図4(B)に示すように異方性導電膜150は接続配線102及びプラグ102a、102bと上部電極100a、下部電極100bとの電気的な接続をなす。異方性導電膜150は、上下の一方向のみ導通することができ、プラグ102aと上部電極100aとの間の方向、及びプラグ102bと下部電極100bとの間の方向のみが、異方性導電膜150内の導電性粒子151によって導通する。
【0054】
異方性導電膜150への圧力は均等に加わった方が好ましい。接続配線のプラグ102bはプラグ102aより高く形成するとよい。
【0055】
異方性導電膜150に乾燥剤の機能を持たせてもよい。異方性導電膜に水分等を吸着させる吸湿材を含有させることで、発光素子が水分等により劣化することを防ぐことができる。
【0056】
その他の構成は、上記実施の形態を参照することができる。
【0057】
このようにして接続構造を形成し、電気的な接続を達成することができる。発光素子からの光を第1の基板側から取り出す、ボトムエミッションの形態を用いるとよい。
【0058】
(実施の形態5)
本実施の形態では、本発明の照明装置が有するプラグ及び接続配線を用いた接続構造の一形態について説明する。
【0059】
図5(A)に示すように、発光素子100の一部を覆って絶縁層130を形成する。絶縁層130は無機材料、又は有機材料を有する。無機材料と有機材料とが積層した構造でもよい。無機材料に酸化窒化珪素、窒化酸化珪素、窒化珪素などを用いると、積層された有機材料からの水分が発光素子へ侵入することを抑制することができる。有機材料には吸湿剤を混入してもよい。また、絶縁層130を設けることにより、製造工程中に発生しうる静電気から発光素子を保護することができる。さらに、絶縁層130を設けることにより、製造工程中に発生しうる物理的損傷から発光素子を保護することができる。
【0060】
絶縁層130は、上部電極100a、下部電極100bの一部が露出するように開口部を有する。開口部に、プラグ102a、102bを形成する。プラグ102bの開口部より、プラグ102aの開口部の方が、直径を大きくするとよい。プラグ102a、102bの材料又は作製方法は、上記実施の形態と同様である。
【0061】
図5(B)のように、接続配線102が形成された第2の基板(対向基板)103を貼り合わせる。絶縁層130の開口部にプラグが配置されたことにより、プラグの構造体としての機械的強度が増すため、基板貼り合わせ工程において付加される圧力を高くすることができる。換言すると、圧力の設定マージンが広く確保されるため、製造工程の自由度を広く確保することが可能となる。また、接続配線102と、上部電極100a、下部電極100b、つまり発光素子との電気的な接続が確実になり、信頼性が向上する。
【0062】
その他の構成は、上記実施の形態を参照することができる。
【0063】
このようにして接続構造を形成し、電気的な接続を達成することができる。発光素子からの光が第1の基板側からである、ボトムエミッションの形態を用いるとよい。
【0064】
(実施の形態6)
本実施の形態では、本発明の照明装置が有するプラグ及び接続配線を用いた接続構造の一形態について説明する。
【0065】
図6(A)のように、発光素子の一部を覆う絶縁層130の開口部において、接続配線のプラグ102a、102bが積層構造を有する。積層構造は、導電層140a,140bの間に絶縁層143が挟まれた構造である。絶縁層143でプラグ102a、102bの高さを制御することができる。導電層140a、140bは、絶縁層143の外側で電気的に接続する。導電層140a、140bはそれぞれスパッタ法を用いて形成することができる。プラグを積層構造としたことで、導電層140a、140bはそれぞれ薄い膜として形成すれば足りる。また導電層140a、140bは、アルミニウム、金、銀、銅、チタン、タングステン、モリブデン、クロムなどの材料からなる単層、又はこれらの合金層、又はこれらの積層とすることができる。絶縁層143は、有機材料、又は無機材料を有する。有機材料であると厚く形成することができる。有機材料は水分を含んでいることがあるが、絶縁層143は導電層140a、140bに挟まれるため、水分が発光素子に侵入することを防止できる。
【0066】
図6(B)のように、接続配線102が形成された第2の基板(対向基板)103を貼り合わせる。絶縁層130の開口部に設けられたプラグ102a、102bは積層構造を有するため、基板貼り合わせ工程において付加される圧力を高くすることができる。換言すると、圧力の設定マージンが広く確保されるため、製造工程の自由度を広く確保することが可能となる。また、接続配線102と、上部電極100a、下部電極100b、つまり発光素子との電気的な接続が確実になり、信頼性が向上する。
【0067】
その他の構成は、上記実施の形態を参照することができる。
【0068】
このようにして接続構造を形成し、電気的な接続を達成することができる。発光素子からの光を第1の基板側から取り出す、ボトムエミッションの形態を用いるとよい。
【0069】
(実施の形態7)
本実施の形態では、本発明の照明装置の一形態について説明する。
【0070】
図7に、照明装置の上面図を示す。図7における点線A−Bは、上記実施の形態で図1を用いて示した照明装置の断面図A−Bに対応する。複数の発光素子100はX方向及びY方向に配列している。このような配列をマトリクス状という。発光素子100は矩形状である。複数の発光素子をマトリクス状に配列することで集積率を高めることができる。接続配線102は、発光素子の上部電極100aと下部電極100bとを電気的に接続し、複数の発光素子を電気的に接続する。隣接する発光素子100A、100Bを電気的に接続する場合、図7のように、接続配線102は、発光素子100Aの上部電極100aと、発光素子100Bの下部電極100bとを電気的に接続する。複数の発光素子100の群(発光素子群)205でみると、接続配線102により、発光素子は直列に電気的に接続されている。このような接続配線102は、Y方向に直線状に複数配置されている。
【0071】
発光素子100の下部電極100bの一方の端は、第1の基板101の端まで設けられている。第1の基板101の端では収束しているとよい。収束した領域を、電源を供給する回路(電源回路)200と電気的な接続を行う接続部201とすることができる。下部電極が陽極の場合、接続部201を用いて電源回路200の高電位側と電気的な接続が行われる。このように接続部201上で電気的な接続が行われるのであれば、第1の基板101は、第2の基板103より大きな面積を有する。発光素子100の下部電極100bの他方の端も、電源回路200と反対側の領域202において、収束させることができる。他方の端からにおいても、電源回路200と電気的に接続させることができる。下部電極における電圧降下を防止することができる。
【0072】
電源回路200は、第2の基板103側に設けてもよい。第2の基板に単結晶半導体基板を用いた場合、当該基板に電源回路200を作り込むことができる。
【0073】
発光素子100の上部電極100aは、プラグ102a、102bや接続配線102を用いて収束させることができる。接続配線102を用いる場合、第2の基板103側で収束させればよい。上部電極が陰極の場合、収束された領域を介して、電源回路200の低電位側と電気的な接続が行われる。収束することなく、電源回路200の低電位側と電気的な接続をなしてもよい。下部電極と同様に、電圧降下を防止するのであれば、電源回路200との電気的な接続を複数の領域で行えばよい。
【0074】
電源回路200は、一定の電圧を供給しようとする電圧源回路や、一定の電流を供給しようとする電流源回路がある。
【0075】
図7からわかるように、接続配線102と発光素子100とが重なる領域は一部である。発光素子からの発光面積を最大限利用することができる。その結果、発光効率を高めることができる。
【0076】
(実施の形態8)
本実施の形態では、本発明の照明装置の一形態について説明する。
【0077】
図8に、照明装置の上面図を示す。図7の上面図とは異なり、接続配線102が斜めに配置されている。接続配線102の長さは、図7の場合と比較して長い。プラグ102a、102bが斜めに配置されるため、図7の場合と比較して、プラグ102a、102bの間隔が広い。プラグ102a、102bとの間隔を広くすることによって、プラグ102a、102bの作製が容易となる。
【0078】
図8からわかるように、接続配線102と発光素子100とが重なる領域は一部である。発光素子からの発光面積を最大限利用することができる。その結果、発光効率を高めることができる。
【0079】
また図7と同様に、下部電極100bは、接続部201を用いて、電源回路200と電気的に接続される。上部電極100aも同様に、電源回路200と電気的に接続される(図示せず)。
【0080】
(実施の形態9)
本実施の形態では、本発明の照明装置の一形態について説明する。
【0081】
図9に、照明装置の上面図を示す。接続配線102はY方向に直線状に複数配置され、図7の上面図とは異なり、接続配線102が発光素子の中心部に配置されている。接続配線102は、Y方向でみると、接続部201と同じ直線上に配置されている。点線C−Dに着目すると、少なくとも、接続部201が複数の発光素子との電気的な接続のため、分岐した領域と、接続配線102とが同じ直線上に配置される。また接続配線102は、Y方向でみると、下部電極同士が電気的に接続された領域202と同じ直線上に配置されている。点線C−Dに着目すると、少なくとも、領域202が複数の発光素子との電気的な接続のため、分岐した領域と、接続配線102とは同じ直線上に配置される。
【0082】
このような接続配線102の配置により、複数の発光素子の輝度のばらつきを抑えることができる。また上部電極100aや下部電極100bは薄く、面積が大きいとき、電圧降下が生じてしまう恐れがある。このような接続配線102の配置により、上部電極100aや下部電極100bによる電圧降下の影響を小さくできる。
【0083】
図9からわかるように、接続配線102と発光素子100とが重なる領域は一部である。発光素子からの発光面積を最大限利用することができる。その結果、発光効率を高めることができる。
【0084】
また図7と同様に、下部電極100bは、接続部201を用いて、電源回路200と電気的に接続される。上部電極100aも同様に、電源回路200と電気的に接続される(図示せず)。
【0085】
(実施の形態10)
本実施の形態では、本発明の照明装置の一形態について説明する。
【0086】
図10に、照明装置の上面図を示す。図8の上面図と比較すると、複数の発光素子100の配置、上部電極100a、下部電極100b、接続配線のプラグ102a、102bの配置はほぼ同じであるが、接続配線102の形状が異なる。接続配線102は、複数の発光素子の上部電極100a同士、下部電極100b同士を電気的に接続する。複数の発光素子100の群205でみると、接続配線102により、隣り合う発光素子群は並列に電気的に接続されている。発光素子群205内では、複数の発光素子が並列に電気的に接続されている。
【0087】
電源回路200からは、接続部201を介して電源が供給される。電源回路200と対向する領域202では、上部電極同士が電気的に接続される。つまり、上部電極は領域202で収束している。
【0088】
第2の基板103に形成された接続配線102の配置によって、発光素子の電気的な接続関係を自由に変更することができる。
【0089】
図10からわかるように、並列な電気的接続であっても、接続配線102と発光素子100とが重なる領域は一部である。発光素子からの発光面積を最大限利用することができる。その結果、発光効率を高めることができる。
【0090】
また図7と同様に、下部電極100bは、接続部201を用いて、電源回路200と電気的に接続される。上部電極100aも同様に、収束した領域202を用いて電源回路200と電気的に接続される。
【0091】
(実施の形態11)
本実施の形態では、本発明の照明装置の一形態について説明する。
【0092】
図11に、照明装置の上面図を示す。図7と同様に、複数の発光素子100は電気的直列接続を有する。電気的直列接続をなす複数の発光素子群205R、205G、205Bは、互いに発光素子の材料を変えることができる。発光素子群205Rでは赤色の発光素子、発光素子群205Gでは緑色の発光素子、発光素子群205Bでは青色の発光素子を形成する。
【0093】
発光素子の材料を異ならせることで、発光色の幅を広げることができる。
【0094】
また図7と同様に、下部電極100bは、接続部201を用いて、電源回路200と電気的に接続される。上部電極100aも同様に、電源回路200と電気的に接続される(図示せず)。
【0095】
(実施の形態12)
本実施の形態では、本発明の照明装置の一形態について説明する。
【0096】
図12に、照明装置の上面図を示す。図10と同様に、複数の発光素子100は電気的並列接続を有する。電気的並列接続をなす複数の発光素子群205R、205G、205Bは、互いに発光素子の材料を変えることができる。発光素子群205Rでは赤色の発光素子、発光素子群205Gでは緑色の発光素子、発光素子群205Bでは青色の発光素子を形成する。
【0097】
発光素子の材料を異ならせることで、発光色の幅を広げることができる。
【0098】
また図7と同様に、下部電極100bは、接続部201を用いて、電源回路200と電気的に接続される。上部電極100aも同様に、収束した領域202を用いて電源回路200と電気的に接続される。
【0099】
(実施の形態13)
本実施の形態では、本発明の照明装置の一形態について説明する。
【0100】
図13に、照明装置の一部の上面図を示す。プラグ102bを、隣接する発光素子間で共有する。隣接する発光素子100C、100Dで説明する。発光素子100C、100Dはそれぞれ上部電極100a、下部電極100bを有する。接続配線102において、下部電極上に設けられるプラグ102bが共有されている。上部電極上に設けられるプラグ102aはそれぞれの発光素子において配置されている。
【0101】
複数の発光素子100C、100Dは下部電極が同電位となる。そのため、複数の発光素子100C、100Dの下部電極はエッチングなどにより切り分けず、同一膜から形成してもよい。
【0102】
共有するプラグ102bによって、隣接する発光素子100C、100D間の距離を狭くすることができる。複数の発光素子の高集積化を図ることができる。
【0103】
本構成において、接続配線102は、複数の発光素子を電気的に接続することができる。複数の発光素子は電気的に直列接続をなすことができる。
【0104】
(実施の形態14)
本実施の形態では、本発明の照明装置の一形態について説明する。
【0105】
図14に、照明装置の一部の上面図を示す。図13と接続配線102の配置が異なる。そのため図14に示す照明装置において、接続配線102は、複数の発光素子を電気的に並列に接続している。
【0106】
図13で示された照明装置と同様に、接続配線102のプラグ102bを、隣接する発光素子間で共有する。隣接する発光素子100C、100Dで説明する。発光素子100C、100Dはそれぞれ上部電極100a、下部電極100bを有する。接続配線102において、下部電極上に設けられるプラグ102bが共有されている。上部電極上に設けられるプラグ102aはそれぞれの発光素子において配置されている。
【0107】
複数の発光素子100C、100Dは下部電極が同電位となる。そのため、複数の発光素子100C、100Dの下部電極はエッチングなどにより切り分けず、同一膜から形成してもよい。
【0108】
共有するプラグ102bによって、隣接する発光素子100C、100D間の距離を狭くすることができる。複数の発光素子の高集積化を図ることができる。
【0109】
接続配線102の配置を変更するだけで、複数の発光素子の電気的な接続を決めることができる。図14で示された照明装置は、並列接続となり、図13で示された照明装置は、直列接続となる。
【0110】
(実施の形態15)
本実施の形態では、本発明の照明装置の一形態について説明する。
【0111】
図15に、照明装置の一部の上面図を示す。図13、図14とはプラグ102a、102bの配置が異なる。図15に示す照明装置において、プラグ102bを共有する複数の発光素子の関係は、X方向及びY方向で隣接する4つの発光素子となる。隣接する4つの発光素子100C、100D、100E、100Fで説明する。発光素子100C、100D、100E、100Fはそれぞれ上部電極100a、下部電極100bを有する。接続配線において、下部電極上に設けられるプラグ102bが共有されている。
【0112】
複数の発光素子100C、100D、100E、100Fにおいて、下部電極の電位は、共有されたプラグ102bによって、同電位となる。そのため、複数の発光素子100C、100D、100E、100Fの下部電極はエッチングなどにより切り分けず、同一膜から形成してもよい。
【0113】
共有されたプラグ102aをみる。プラグ102bの説明と同様に、プラグ102aを中心とした4つの隣接する発光素子において、上部電極の電位は、共有されたプラグ102aによって、同電位となる。そのため、上記4つの隣接する発光素子の上部電極はエッチングなどして切り分けず、同一膜から形成してもよい。
【0114】
共有するプラグ102bによって、隣接する発光素子100C、100D、100E、100F間の距離を狭くすることができる。複数の発光素子の高集積化を図ることができる。
【0115】
図15で示した照明装置において、接続配線102を配置する。複数の発光素子の電気的な接続が決まる。図16のように、接続配線102を、プラグ102a間を電気的に接続するように配置し、かつプラグ102b間を電気的に接続するように配置する。すると、複数の発光素子間は並列接続となる。
【0116】
(実施の形態16)
本実施の形態では、本発明の照明装置の一形態について説明する。
【0117】
図17(A)に、照明装置における複数の発光素子の電気的な接続関係を回路図で示す。
【0118】
発光素子100は、上部電極100a、下部電極100b、これらの間に有機化合物層100cを有する。電源回路200から電源が供給される。各発光素子の電源回路側の電極が高電位となる。複数の発光素子は接続配線102を用いて直列に電気的に接続されている。これを複数の発光素子の群205とする。直列に電気的に接続される発光素子は2つ以上となる。図17(A)では、3つの例を示す。
【0119】
これら複数の発光素子の群205同士は、並列に電気的に接続されている。並列に電気的に接続される発光素子の組は、2つ以上となる。図17(A)では、3つの例を示す。
【0120】
このように、接続配線102及びプラグ102a、102bによって、発光素子を電気的に接続することができる。そして、電源回路200から電力が供給されて発光する。
【0121】
接続配線102の配置によって、複数の発光素子の電気的な接続を自由に決めることができる。図17(A)に示されるように、複数の発光素子は直列に電気的に接続することができる。
【0122】
複数の発光素子が直列に電気的に接続した照明装置は、上記実施の形態で示した構造を有する。例えば図7〜図9等に示されるような、直列に電気的に接続された複数の発光素子を有する構造とすることができる。
【0123】
このような回路構成の照明装置において、図17(B)のように、いずれか一の発光素子に欠陥115sが生じたとする。例えば、発光素子において、上部電極100aと下部電極100bとが短絡し、破線で示すように電気的な経路が生じたとする。このような欠陥が生じた場合であっても、その他の発光素子に多大な負担をかけることなく、動作させることができる。発光素子群205において、複数の発光素子が電気的に接続しているためである。
【0124】
欠陥115sを有する発光素子は暗点状態となる。そのとき、その他の発光素子には欠陥が生じていないときと比較して、高い電圧又は高い電流が印加される。そのため、暗点状態の発光素子を補うような輝度で発光することもできる。照明装置の場合、表示装置とは異なり、光を拡散させるため拡散板などを有するため、暗点状態の発光素子の存在が視認されにくい。
【0125】
このような欠陥は、潜在欠陥や経時劣化に起因して、発生する可能性もある。このような欠陥が生じ、電極間が短絡した場合であっても、図17(B)で示したように、その他の発光素子に多大な負担をかけることなく、動作させることができる。
【0126】
(実施の形態17)
本実施の形態では、本発明の照明装置の一形態について説明する。
【0127】
図18に、照明装置における複数の発光素子の電気的な接続関係を回路図で示す。
【0128】
図17と異なり、複数の発光素子は接続配線102を用いて並列に電気的に接続されている。複数の発光素子は2以上であればよい。図18(A)では3つの例を示す。
【0129】
このように、接続配線102及びプラグ102a、102bによって、発光素子を電気的に接続することができる。そして、電源回路200から電力が供給されて発光する。
【0130】
接続配線102の配置によって、複数の発光素子の電気的な接続を自由に決めることができる。図18(A)に示されるように、複数の発光素子は並列に電気的に接続することができる。
【0131】
複数の発光素子が並列に電気的に接続した照明装置は、上記実施の形態で示した構造を有する。例えば図10等に示されるような、並列に電気的に接続された複数の発光素子を有する構造とすることができる。
【0132】
このような回路構成の照明装置において、図18(B)のように、いずれか一の発光素子に欠陥115sが生じたとする。例えば、発光素子において、上部電極100aと下部電極100bとが短絡し、破線で示すように電気的な経路が生じたとする。このような欠陥が生じた場合であっても、その他の発光素子に多大な負担をかけることなく、動作させることができる。複数の発光素子が、並列に電気的に接続されているためである。
【0133】
欠陥115sを有する発光素子は暗点状態となる。照明装置の場合、表示装置とは異なり、光を拡散させるため拡散板などを有するため、暗点状態の発光素子の存在が視認されにくい。
【0134】
このような欠陥には、潜在欠陥や経時劣化に起因して、発生する可能性もある。これら欠陥が生じ、電極間が短絡した場合であっても、図18(B)で示したように、その他の発光素子に多大な負担をかけることなく、動作させることができる。
【0135】
(実施の形態18)
本実施の形態では、本発明の照明装置の一形態について説明する。
【0136】
図19に、照明装置における複数の発光素子の電気的な接続関係を回路図で示す。
【0137】
図17と異なり、発光素子群205の間で、複数の発光素子が電気的に接続されている。すなわち、並列に電気的に接続されている発光素子は、発光素子群205が異なる。このような電気的な接続には、接続配線102及びプラグ102a、102bを用いることができる。そして、電源回路200から電力が供給されて発光する。
【0138】
このような回路構成において、発光素子に欠陥が生じた場合でも、その他の発光素子に多大な負担をかけることなく、動作させることができる。
【0139】
複数の発光素子が直列に電気的に接続し、さらに並列に電気的に接続された照明装置は、上記実施の形態で示した構造を有する。例えば図20等に示されるような、直列に電気的に接続し、さらに並列に電気的に接続された複数の発光素子を有する構造とすることができる。
【0140】
図20は、図7と接続配線102が異なる。図20において、複数の発光素子の並列な電気的な接続を満たすため、接続配線102が配置されている。並列に電気的に接続される複数の発光素子は、発光素子の群205が異なる。
【0141】
このように接続配線102の配置によって、複数の発光素子の電気的な接続を自由に決めることができる。
【0142】
また図7と同様に、下部電極100bは、接続部201を用いて、電源回路200と電気的に接続される。上部電極100aも同様に、電源回路200と電気的に接続される(図示せず)。
【0143】
次に、このような回路構成で欠陥が生じた場合について、図21を用いて説明する。
【0144】
欠陥には、電気的な経路が遮断され、発光素子に電流が流れなくなるものがある。上部電極100aや下部電極100b、接続配線102及びプラグ102a、102bなどの断線による欠陥である。上部電極100a、下部電極100bは薄いため、断線する可能性がある。プラグ102a、102bも断線する可能性がある。接続配線102と、プラグ102a、102bとの接続部分でも断線する可能性がある。接続配線102と、プラグ102a、102bとが接触不良となる可能性がある。例えば、図21に示すように、欠陥116sが上部電極100aに生じた場合を説明する。
【0145】
まず、図21(A)には、並列に電気的に接続されていない複数の発光素子を有する回路図を示す。このような回路構成では、欠陥116sが存在する発光素子の群205全体が発光しない。つまり電源回路200からの電気的な経路は、破線で示すように、欠陥のない発光素子の群のみにしか確保されない。
【0146】
図21(B)のように、並列に電気的接続された複数の発光素子を有する回路図を示す。このような回路構成では、欠陥116sが存在する発光素子の群205において、欠陥が存在する発光素子以外は発光することができる。つまり電源回路200からの電気的な経路は、破線で示すように、欠陥を有する発光素子以外は確保することができる。
【0147】
欠陥116sを有する発光素子は暗点状態となる。そのとき、その他の発光素子には欠陥が生じていないときと比較して、高い電圧又は高い電流が印加される。そのため、暗点状態の発光素子を補うような輝度で発光することもできる。照明装置の場合、表示装置とは異なり、光を拡散させるため拡散板などを有するため、暗点状態の発光素子の存在が視認されにくい。
【0148】
このような断線欠陥は、潜在欠陥や経時劣化に起因して発生する可能性もある。このような欠陥が生じ、断線が生じた場合であっても、図21(B)で示したように、その他の発光素子に多大な負担をかけることなく、動作させることができる。
【0149】
(実施の形態19)
本実施の形態では、本発明の照明装置に用いる発光素子の素子構造の一例について説明する。有機EL発光を呈する発光素子は、LEDと比較して発熱が小さい。したがって、筐体として有機樹脂を用いることができるため、照明装置として軽量化が可能となり、好ましい。
【0150】
図22(A)に示す発光素子は、下部電極100bと、下部電極100b上に有機化合物層100cと、有機化合物層100c上に、上部電極100aを有する。
【0151】
有機化合物層100cは、少なくとも発光性の有機化合物を含む発光層が含まれていれば良い。そのほか、電子輸送性の高い物質を含む層、正孔輸送性の高い物質を含む層、電子注入性の高い物質を含む層、正孔注入性の高い物質を含む層、バイポーラ性の物質(電子輸送性及び正孔輸送性が高い物質)を含む層等を適宜組み合わせた積層構造を構成することができる。本実施の形態において、有機化合物層100cは、下部電極100b側から、電子注入層705、電子輸送層704、発光層703、正孔輸送層702、及び正孔注入層701の順で積層されている。
【0152】
図22(A)に示す発光素子の作製方法について説明する。
【0153】
まず、下部電極100bを形成する。下部電極100bは、光の取り出し方向側に設けられ、酸化インジウム、ITO、酸化インジウム酸化亜鉛合金、酸化亜鉛、ガリウムを添加した酸化亜鉛、グラフェンなどを用いることができる。
【0154】
また、下部電極100bとして、金、白金、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、パラジウム、又はチタン等の金属材料を用いることができる。または、それら金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン)等を用いてもよい。なお、金属材料(又はその窒化物)を用いる場合、透光性を有する程度に薄くすればよい。
【0155】
次に、下部電極100b上に、有機化合物層100cを形成する。有機化合物層100cは、電子注入層705、電子輸送層704、発光層703、正孔輸送層702、及び正孔注入層701を有する。
【0156】
電子注入層705は、電子注入性の高い物質を含む層である。電子注入層705には、リチウム、セシウム、カルシウム、フッ化リチウム、フッ化セシウム、フッ化カルシウム、リチウム酸化物等のようなアルカリ金属、アルカリ土類金属、又はそれらの化合物を用いることができる。また、フッ化エルビウムのような希土類金属化合物を用いることができる。また、電子輸送層704を構成する物質を用いることもできる。
【0157】
電子輸送層704は、電子輸送性の高い物質を含む層である。電子輸送性の高い物質としては、例えば、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq)、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Almq)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト)ベリリウム(略称:BeBq)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(4−フェニルフェノラト)アルミニウム(略称:BAlq)など、キノリン骨格又はベンゾキノリン骨格を有する金属錯体等が挙げられる。また、この他ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾオキサゾラト]亜鉛(略称:Zn(BOX))、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾラト]亜鉛(略称:Zn(BTZ))などのオキサゾール系、チアゾール系配位子を有する金属錯体なども用いることができる。さらに、金属錯体以外にも、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)や、1,3−ビス[5−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−7)、3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ)、バソフェナントロリン(略称:BPhen)、バソキュプロイン(略称:BCP)なども用いることができる。ここに述べた物質は、主に10−6cm/Vs以上の電子移動度を有する物質である。また、電子輸送層は、単層のものだけでなく、上記物質からなる層が二層以上積層したものとしてもよい。
【0158】
発光層703は、発光性の有機化合物を含む層である。発光性の有機化合物としては、例えば、蛍光を発光する蛍光性化合物や燐光を発光する燐光性化合物を用いることができる。赤(R)緑(G)青(B)のすべての発光に燐光性化合物を用いると、高い発光効率を得ることができる。
【0159】
発光層703に用いることができる蛍光性化合物としては、例えば、青色系の発光材料として、N,N’−ビス[4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェニル]−N,N’−ジフェニルスチルベン−4,4’−ジアミン(略称:YGA2S)、4−(9H−カルバゾール−9−イル)−4’−(10−フェニル−9−アントリル)トリフェニルアミン(略称:YGAPA)、4−(10−フェニル−9−アントリル)−4’−(9−フェニル−9H−カルバゾール−3−イル)トリフェニルアミン(略称:PCBAPA)などが挙げられる。また、緑色系の発光材料として、N−(9,10−ジフェニル−2−アントリル)−N,9−ジフェニル−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:2PCAPA)、N−[9,10−ビス(1,1’−ビフェニル−2−イル)−2−アントリル]−N,9−ジフェニル−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:2PCABPhA)、N−(9,10−ジフェニル−2−アントリル)−N,N’,N’−トリフェニル−1,4−フェニレンジアミン(略称:2DPAPA)、N−[9,10−ビス(1,1’−ビフェニル−2−イル)−2−アントリル]−N,N’,N’−トリフェニル−1,4−フェニレンジアミン(略称:2DPABPhA)、N−[9,10−ビス(1,1’−ビフェニル−2−イル)]−N−[4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェニル]−N−フェニルアントラセン−2−アミン(略称:2YGABPhA)、N,N,9−トリフェニルアントラセン−9−アミン(略称:DPhAPhA)などが挙げられる。また、黄色系の発光材料として、ルブレン、5,12−ビス(1,1’−ビフェニル−4−イル)−6,11−ジフェニルテトラセン(略称:BPT)などが挙げられる。また、赤色系の発光材料として、N,N,N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)テトラセン−5,11−ジアミン(略称:p−mPhTD)、7,14−ジフェニル−N,N,N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)アセナフト[1,2−a]フルオランテン−3,10−ジアミン(略称:p−mPhAFD)などが挙げられる。
【0160】
また、発光層703に用いることができる燐光性化合物としては、例えば、青色系の発光材料として、ビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)テトラキス(1−ピラゾリル)ボラート(略称:FIr6)、ビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)ピコリナート(略称:FIrpic)、ビス{2−[3’,5’−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ピリジナト−N,C2’}イリジウム(III)ピコリナート(略称:Ir(CFppy)(pic))、ビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:FIr(acac))などが挙げられる。また、緑色系の発光材料として、トリス(2−フェニルピリジナト−N,C2’)イリジウム(III)(略称:Ir(ppy))、ビス(2−フェニルピリジナト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(ppy)(acac))、ビス(1,2−ジフェニル−1H−ベンゾイミダゾラト)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(pbi)(acac))、ビス(ベンゾ[h]キノリナト)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(bzq)(acac))、トリス(ベンゾ[h]キノリナト)イリジウム(III)(略称:Ir(bzq))などが挙げられる。また、黄色系の発光材料として、ビス(2,4−ジフェニル−1,3−オキサゾラト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(dpo)(acac))、ビス[2−(4’−パーフルオロフェニルフェニル)ピリジナト]イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(p−PF−ph)(acac))、ビス(2−フェニルベンゾチアゾラト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(bt)(acac))、(アセチルアセトナト)ビス[2,3−ビス(4−フルオロフェニル)−5−メチルピラジナト]イリジウム(III)(略称:Ir(Fdppr−Me)(acac))、(アセチルアセトナト)ビス[2−(4−メトキシフェニル)−3,5−ジメチルピラジナト]イリジウム(III)(略称:Ir(dmmoppr)(acac))などが挙げられる。また、橙色系の発光材料として、トリス(2−フェニルキノリナト−N,C2’)イリジウム(III)(略称:Ir(pq))、ビス(2−フェニルキノリナト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(pq)(acac))、(アセチルアセトナト)ビス(3,5−ジメチル−2−フェニルピラジナト)イリジウム(III)(略称:Ir(mppr−Me)(acac))、(アセチルアセトナト)ビス(5−イソプロピル−3−メチル−2−フェニルピラジナト)イリジウム(III)(略称:Ir(mppr−iPr)(acac))などが挙げられる。また、赤色系の発光材料として、ビス[2−(2’−ベンゾ[4,5−α]チエニル)ピリジナト−N,C3’]イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(btp)(acac))、ビス(1−フェニルイソキノリナト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(piq)(acac))、(アセチルアセトナト)ビス[2,3−ビス(4−フルオロフェニル)キノキサリナト]イリジウム(III)(略称:Ir(Fdpq)(acac))、(アセチルアセトナト)ビス(2,3,5−トリフェニルピラジナト)イリジウム(III)(略称:Ir(tppr)(acac))、(ジピバロイルメタナト)ビス(2,3,5−トリフェニルピラジナト)イリジウム(III)(略称:Ir(tppr)(dpm))、2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,23H−ポルフィリン白金(II)(略称:PtOEP)等の有機金属錯体が挙げられる。また、トリス(アセチルアセトナト)(モノフェナントロリン)テルビウム(III)(略称:Tb(acac)(Phen))、トリス(1,3−ジフェニル−1,3−プロパンジオナト)(モノフェナントロリン)ユーロピウム(III)(略称:Eu(DBM)(Phen))、トリス[1−(2−テノイル)−3,3,3−トリフルオロアセトナト](モノフェナントロリン)ユーロピウム(III)(略称:Eu(TTA)(Phen))等の希土類金属錯体は、希土類金属イオンからの発光(異なる多重度間の電子遷移)であるため、燐光性化合物として用いることができる。
【0161】
なお、発光層703としては、上述した発光性の有機化合物(ゲスト材料)を他の物質(ホスト材料)に分散させた構成としてもよい。ホスト材料としては、各種のものを用いることができ、発光性の物質よりも最低空軌道準位(LUMO準位)が高く、最高被占有軌道準位(HOMO準位)が低い物質を用いることが好ましい。
【0162】
ホスト材料としては、具体的には、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(III)(略称:Alq)、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(III)(略称:Almq)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト)ベリリウム(II)(略称:BeBq)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(4−フェニルフェノラト)アルミニウム(III)(略称:BAlq)、ビス(8−キノリノラト)亜鉛(II)(略称:Znq)、ビス[2−(2−ベンゾオキサゾリル)フェノラト]亜鉛(II)(略称:ZnPBO)、ビス[2−(2−ベンゾチアゾリル)フェノラト]亜鉛(II)(略称:ZnBTZ)などの金属錯体、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)、1,3−ビス[5−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−7)、3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ)、2,2’,2’’−(1,3,5−ベンゼントリイル)トリス(1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール)(略称:TPBI)、バソフェナントロリン(略称:BPhen)、バソキュプロイン(略称:BCP)などの複素環化合物や、9−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール(略称:CzPA)、3,6−ジフェニル−9−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール(略称:DPCzPA)、9,10−ビス(3,5−ジフェニルフェニル)アントラセン(略称:DPPA)、9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:DNA)、2−tert−ブチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:t−BuDNA)、9,9’−ビアントリル(略称:BANT)、9,9’−(スチルベン−3,3’−ジイル)ジフェナントレン(略称:DPNS)、9,9’−(スチルベン−4,4’−ジイル)ジフェナントレン(略称:DPNS2)、3,3’,3’’−(ベンゼン−1,3,5−トリイル)トリピレン(略称:TPB3)、9,10−ジフェニルアントラセン(略称:DPAnth)、6,12−ジメトキシ−5,11−ジフェニルクリセンなどの縮合芳香族化合物、N,N−ジフェニル−9−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:CzA1PA)、4−(10−フェニル−9−アントリル)トリフェニルアミン(略称:DPhPA)、N,9−ジフェニル−N−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:PCAPA)、N,9−ジフェニル−N−{4−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]フェニル}−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:PCAPBA)、N−(9,10−ジフェニル−2−アントリル)−N,9−ジフェニル−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:2PCAPA)、NPB(またはα−NPD)、TPD、DFLDPBi、BSPBなどの芳香族アミン化合物などを用いることができる。
【0163】
また、ホスト材料は複数種用いることができる。例えば、結晶化を抑制するためにルブレン等の結晶化を抑制する物質をさらに添加してもよい。また、ゲスト材料へのエネルギー移動をより効率良く行うためにNPB、あるいはAlq等をさらに添加してもよい。
【0164】
ゲスト材料をホスト材料に分散させた構成とすることにより、発光層703の結晶化を抑制することができる。また、ゲスト材料の濃度が高いことによる濃度消光を抑制することができる。
【0165】
また、発光層703として高分子化合物を用いることができる。具体的には、青色系の発光材料として、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジイル)(略称:PFO)、ポリ[(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジイル)−co−(2,5−ジメトキシベンゼン−1,4−ジイル)](略称:PF−DMOP)、ポリ{(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジイル)−co−[N,N’−ジ−(p−ブチルフェニル)−1,4−ジアミノベンゼン]}(略称:TAB−PFH)などが挙げられる。また、緑色系の発光材料として、ポリ(p−フェニレンビニレン)(略称:PPV)、ポリ[(9,9−ジヘキシルフルオレン−2,7−ジイル)−alt−co−(ベンゾ[2,1,3]チアジアゾール−4,7−ジイル)](略称:PFBT)、ポリ[(9,9−ジオクチル−2,7−ジビニレンフルオレニレン)−alt−co−(2−メトキシ−5−(2−エチルヘキシロキシ)−1,4−フェニレン)]などが挙げられる。また、橙色〜赤色系の発光材料として、ポリ[2−メトキシ−5−(2’−エチルヘキソキシ)−1,4−フェニレンビニレン](略称:MEH−PPV)、ポリ(3−ブチルチオフェン−2,5−ジイル)(略称:R4−PAT)、ポリ{[9,9−ジヘキシル−2,7−ビス(1−シアノビニレン)フルオレニレン]−alt−co−[2,5−ビス(N,N’−ジフェニルアミノ)−1,4−フェニレン]}、ポリ{[2−メトキシ−5−(2−エチルヘキシロキシ)−1,4−ビス(1−シアノビニレンフェニレン)]−alt−co−[2,5−ビス(N,N’−ジフェニルアミノ)−1,4−フェニレン]}(略称:CN−PPV−DPD)などが挙げられる。
【0166】
なお、発光層を2層以上の積層構造としても良い。発光層を2層以上の積層構造とし、各々の発光層に用いる発光物質の種類を変えることにより様々な発光色を得ることができる。また、発光物質として発光色の異なる複数の発光物質を用いることにより、ブロードなスペクトルの発光や白色発光を得ることもできる。高輝度が必要とされる照明用途には、発光層を積層させた構造が好適である。
【0167】
正孔輸送層702は、正孔輸送性の高い物質を含む層である。正孔輸送性の高い物質としては、例えば、NPB、TPD、BPAFLP、4,4’−ビス[N−(9,9−ジメチルフルオレン−2−イル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DFLDPBi)、4,4’−ビス[N−(スピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル)−N―フェニルアミノ]ビフェニル(略称:BSPB)等の芳香族アミン化合物を用いることができる。ここに述べた物質は、主に10−6cm/Vs以上の正孔移動度を有する物質である。但し、電子よりも正孔の輸送性の高い物質であれば、これら以外のものを用いてもよい。なお、正孔輸送性の高い物質を含む層は、単層のものだけでなく、上記物質からなる層が二層以上積層したものとしてもよい。
【0168】
また、正孔輸送層702には、CBP、CzPA、PCzPAのようなカルバゾール誘導体や、t−BuDNA、DNA、DPAnthのようなアントラセン誘導体を用いても良い。
【0169】
また、正孔輸送層702には、PVK、PVTPA、PTPDMA、Poly−TPDなどの高分子化合物を用いることもできる。
【0170】
正孔注入層701は、正孔注入性の高い物質を含む層である。正孔注入性の高い物質としては、例えば、モリブデン酸化物、チタン酸化物、バナジウム酸化物、レニウム酸化物、ルテニウム酸化物、クロム酸化物、ジルコニウム酸化物、ハフニウム酸化物、タンタル酸化物、銀酸化物、タングステン酸化物、マンガン酸化物等の金属酸化物を用いることができる。また、フタロシアニン(略称:HPc)、銅(II)フタロシアニン(略称:CuPc)等のフタロシアニン系の化合物を用いることができる。
【0171】
また、低分子の有機化合物である4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(略称:MTDATA)、4,4’−ビス[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DPAB)、4,4’−ビス(N−{4−[N’−(3−メチルフェニル)−N’−フェニルアミノ]フェニル}−N−フェニルアミノ)ビフェニル(略称:DNTPD)、1,3,5−トリス[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ]ベンゼン(略称:DPA3B)、3−[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA1)、3,6−ビス[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA2)、3−[N−(1−ナフチル)−N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)アミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCN1)等の芳香族アミン化合物等を用いることができる。
【0172】
さらに、高分子化合物(オリゴマー、デンドリマー、ポリマー等)を用いることもできる。例えば、ポリ(N−ビニルカルバゾール)(略称:PVK)、ポリ(4−ビニルトリフェニルアミン)(略称:PVTPA)、ポリ[N−(4−{N’−[4−(4−ジフェニルアミノ)フェニル]フェニル−N’−フェニルアミノ}フェニル)メタクリルアミド](略称:PTPDMA)、ポリ[N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)ベンジジン](略称:Poly−TPD)などの高分子化合物が挙げられる。また、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)、ポリアニリン/ポリ(スチレンスルホン酸)(PAni/PSS)等の酸を添加した高分子化合物を用いることができる。
【0173】
正孔注入層701として、正孔輸送性の高い有機化合物にアクセプター性物質を含有させた複合材料を用いることが好ましい。正孔輸送性の高い物質にアクセプター性物質を含有させた複合材料を用いることにより、上部電極100aからの正孔注入性を良好にし、発光素子の駆動電圧を低減することができる。これらの複合材料は、正孔輸送性の高い物質とアクセプター物質とを共蒸着することにより形成することができる。該複合材料を用いて正孔注入層701を形成することにより、上部電極100aから有機化合物層100cへの正孔注入が容易となる。
【0174】
複合材料に用いる有機化合物としては、芳香族アミン化合物、カルバゾール誘導体、芳香族炭化水素、高分子化合物(オリゴマー、デンドリマー、ポリマー等)など、種々の化合物を用いることができる。なお、複合材料に用いる有機化合物としては、正孔輸送性の高い有機化合物であることが好ましい。具体的には、10−6cm/Vs以上の正孔移動度を有する物質であることが好ましい。但し、電子よりも正孔の輸送性の高い物質であれば、これら以外のものを用いてもよい。以下では、複合材料に用いることのできる有機化合物を具体的に列挙する。
【0175】
複合材料に用いることのできる有機化合物としては、例えば、TDATA、MTDATA、DPAB、DNTPD、DPA3B、PCzPCA1、PCzPCA2、PCzPCN1、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB又はα−NPD)、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(略称:TPD)、4−フェニル−4’−(9−フェニルフルオレン−9−イル)トリフェニルアミン(略称:BPAFLP)等の芳香族アミン化合物や、4,4’−ジ(N−カルバゾリル)ビフェニル(略称:CBP)、1,3,5−トリス[4−(N−カルバゾリル)フェニル]ベンゼン(略称:TCPB)、9−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール(略称:CzPA)、9−フェニル−3−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール(略称:PCzPA)、1,4−ビス[4−(N−カルバゾリル)フェニル]−2,3,5,6−テトラフェニルベンゼン等のカルバゾール誘導体を用いることができる。
【0176】
また、2−tert−ブチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:t−BuDNA)、2−tert−ブチル−9,10−ジ(1−ナフチル)アントラセン、9,10−ビス(3,5−ジフェニルフェニル)アントラセン(略称:DPPA)、2−tert−ブチル−9,10−ビス(4−フェニルフェニル)アントラセン(略称:t−BuDBA)、9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:DNA)、9,10−ジフェニルアントラセン(略称:DPAnth)、2−tert−ブチルアントラセン(略称:t−BuAnth)、9,10−ビス(4−メチル−1−ナフチル)アントラセン(略称:DMNA)、9,10−ビス[2−(1−ナフチル)フェニル]−2−tert−ブチルアントラセン、9,10−ビス[2−(1−ナフチル)フェニル]アントラセン、2,3,6,7−テトラメチル−9,10−ジ(1−ナフチル)アントラセン等の芳香族炭化水素化合物を用いることができる。
【0177】
さらに、2,3,6,7−テトラメチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン、9,9’−ビアントリル、10,10’−ジフェニル−9,9’−ビアントリル、10,10’−ビス(2−フェニルフェニル)−9,9’−ビアントリル、10,10’−ビス[(2,3,4,5,6−ペンタフェニル)フェニル]−9,9’−ビアントリル、アントラセン、テトラセン、ルブレン、ペリレン、2,5,8,11−テトラ(tert−ブチル)ペリレン、ペンタセン、コロネン、4,4’−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル(略称:DPVBi)、9,10−ビス[4−(2,2−ジフェニルビニル)フェニル]アントラセン(略称:DPVPA)等の芳香族炭化水素化合物を用いることができる。
【0178】
また、電子受容体としては、7,7,8,8−テトラシアノ−2,3,5,6−テトラフルオロキノジメタン(略称:F−TCNQ)、クロラニル等の有機化合物や、遷移金属酸化物を挙げることができる。また、元素周期表における第4族乃至第8族に属する金属の酸化物を挙げることができる。具体的には、酸化バナジウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化クロム、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化マンガン、酸化レニウムは電子受容性が高いため好ましい。酸化モリブデンは大気中でも安定であり、吸湿性が低く、扱いやすいため好ましい。
【0179】
なお、上述したPVK、PVTPA、PTPDMA、Poly−TPD等の高分子化合物と、上述した電子受容体を用いて複合材料を形成し、正孔注入層701に用いてもよい。
【0180】
なお、上述した電子注入層705、電子輸送層704、発光層703、正孔輸送層702、及び正孔注入層701は、それぞれ、蒸着法(真空蒸着法を含む)、インクジェット法、塗布法等の方法で形成することができる。
【0181】
有機化合物層100cは、図22(B1)(B2)に示すように、下部電極100bと上部電極100aとの間に複数積層されていてもよい。図22(B1)は下部電極100bと上部電極100aとの間に、第1有機化合物層100cと第2有機化合物層100dとを積層した例である。第1有機化合物層100cと、第2有機化合物層100dとの間には電荷発生層803を設けている。図22(B2)は下部電極100bと上部電極100aとの間に第1有機化合物層100cと、第2有機化合物層100dと、第3有機化合物層100eとを積層した例である。第1有機化合物層100cと、第2有機化合物層100dとの間には電荷発生層803aを設け、第2有機化合物層100dと、第3有機化合物層100eとの間には電荷発生層803bを設けている。
【0182】
電荷発生層803、803a、803bは上述の複合材料で形成することができる。また、電荷発生層803、803a、803bは複合材料からなる層と他の材料からなる層との積層構造でもよい。この場合、他の材料からなる層としては、電子供与性物質と電子輸送性の高い物質とを含む層や、透明導電膜からなる層などを用いることができる。このような構成を有する発光素子は、エネルギーの移動や消光などの問題が起こり難く、材料の選択の幅が広がることで高い発光効率と長い寿命とを併せ持つ発光素子とすることが容易である。また、燐光発光と蛍光発光とを得ることも容易である。
【0183】
図22(B1)(B2)に示すように積層される有機化合物層の間に電荷発生層を配置すると、電流密度を低く保ったまま、高輝度でありながら長寿命な素子とできる。また、電極材料の抵抗による電圧降下を小さくできるので、大面積での均一発光が可能となる。
【0184】
また、有機化合物層が2層積層された構成を有する積層型素子の場合において、白色発光を外部に取り出すことができる。第1有機化合物層から得られる発光の発光色と第2有機化合物層から得られる発光の発光色を補色の関係にすることによって、白色発光を外部に取り出す。なお、第1有機化合物層および第2有機化合物層のそれぞれが補色の関係にある複数の発光層を有する構成としても、白色発光が得られる。補色の関係としては、青色と黄色、あるいは青緑色と赤色などが挙げられる。青色、黄色、青緑色、赤色に発光する物質としては、例えば、先に列挙した発光物質の中から適宜選択すればよい。
【0185】
以下に、複数の有機化合物層が積層する構成を有する発光素子の一例を示す。まず第1有機化合物層および第2有機化合物層のそれぞれが補色の関係にある複数の発光層を有し、白色発光が得られる構成の一例を示す。
【0186】
例えば、第1有機化合物層は、青色〜青緑色の波長領域にピークを有する発光スペクトルを示す第1発光層と、黄色〜橙色の波長領域にピークを有する発光スペクトルを示す第2発光層とを有し、第2有機化合物層は、青緑色〜緑色の波長領域にピークを有する発光スペクトルを示す第3発光層と、橙色〜赤色の波長領域にピークを有する発光スペクトルを示す第4発光層とを有するものとする。
【0187】
この場合、第1有機化合物層からの発光は、第1発光層および第2発光層の両方からの発光を合わせたものであるので、青色〜青緑色の波長領域および黄色〜橙色の波長領域の両方にピークを有する発光スペクトルを示す。すなわち、第1有機化合物層は2波長型の白色または白色に近い色の発光を呈する。
【0188】
また、第2有機化合物層からの発光は、第3発光層および第4発光層の両方からの発光を合わせたものであるので、青緑色〜緑色の波長領域および橙色〜赤色の波長領域の両方にピークを有する発光スペクトルを示す。すなわち、第2有機化合物層は、第1有機化合物層とは異なる2波長型の白色または白色に近い色の発光を呈する。
【0189】
したがって、第1有機化合物層からの発光および第2有機化合物層からの発光を重ね合わせることにより、青色〜青緑色の波長領域、青緑色〜緑色の波長領域、黄色〜橙色の波長領域、橙色〜赤色の波長領域をカバーする白色発光を得ることができる。
【0190】
また、黄色〜橙色の波長領域(560nm以上580nm未満)は、視感度の高い波長領域であるため、発光スペクトルのピークが黄色〜橙色の波長領域にある発光層を適用することは有用である。例えば、発光スペクトルのピークが青色の波長領域にある発光層を有する第1有機化合物層と、発光スペクトルのピークが黄色の波長領域にある発光層を有する第2有機化合物層と、発光スペクトルのピークが赤色の波長領域にある発光層を有する第3有機化合物層と、を積層させた構成を適用することができる。
【0191】
また、黄色〜橙色を呈する有機化合物層を2層以上積層する構成としてもよい。黄色〜橙色を呈する有機化合物層を2層以上積層することによって発光素子の電力効率をより向上させることができる。
【0192】
例えば、図22(B2)のように有機化合物層を3層積層させた発光素子を構成する場合において、発光スペクトルのピークが青色の波長領域(400nm以上480nm未満)にある発光層を有する第1有機化合物層に、発光スペクトルのピークが黄色〜橙色の波長領域にある発光層をそれぞれ有する第2、第3有機化合物層を積層する構成を適用することができる。なお、第2有機化合物層及び第3有機化合物層からの発光スペクトルのピークの波長は、互いに同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0193】
有機化合物層をより多層に積層すると発光素子の電力効率が向上するが、それに伴い作製工程が煩雑化してしまうという問題がある。従って図22(B2)のように、有機化合物層を3層積層する構成であると、2層の場合と比べて電力効率が高く、4層以上とする場合比べて簡略な工程で作製することができるため好ましい。
【0194】
発光スペクトルのピークが黄色〜橙色の波長領域にある有機化合物層を用いることにより、視感度の高い波長領域を利用することができ、電力効率を高めることができる。これによって、発光素子全体の電力効率を高めることができる。このような構成は、例えば緑色の発光色を呈する有機化合物層と赤色の発光色を呈する有機化合物層とを積層して黄色〜橙色の発光を呈する発光素子を得る場合と比較して視感度の観点で有利であり、電力効率を高められる。また、黄色〜橙色の波長領域にある視感度の高い波長領域を利用した有機化合物層が1層のみの場合と比較して、視感度の低い青色の波長領域の発光強度が相対的に小さくなるため、発光色は電球色(あるいは温白色)に近づき、かつ電力効率が向上する。
【0195】
つまり、上記において、黄色〜橙色の波長領域にピークを有し、かつ、ピークの波長が560nm以上580nm未満にある光と、青色の波長領域にピークを有する光と、を合成した光の色(つまり、発光素子から発光される光の色)とを合わせることで、温白色や電球色のような自然な光の色を実現することができる。電球色の実現が容易である。
【0196】
黄色〜橙色の波長領域にピークを有する発光性の物質として、例えばピラジン誘導体を配位子とする有機金属錯体を用いることができる。また、発光性の物質(ゲスト材料)を他の物質(ホスト材料)に分散させることにより、発光層を構成することもできる。上記黄色〜橙色の波長領域にピークを有する発光性の物質として、燐光性化合物を用いることができる。燐光性化合物を用いることにより、蛍光性化合物を用いた場合と比べて電力効率を3〜4倍高めることができる。上述したピラジン誘導体を配位子とする有機金属錯体は燐光性化合物であり、発光効率が高い上に、黄色〜橙色の波長領域の発光を得やすく、好適である。
【0197】
また、青色の波長領域にピークを有する発光性の物質として、例えばピレンジアミン誘導体を用いることができる。上記青色の波長領域にピークを有する発光性の物質として、蛍光性化合物を用いることができる。蛍光性化合物を用いることにより、燐光性化合物を用いた場合と比べて長寿命の発光素子を得ることができる。上述したピレンジアミン誘導体は蛍光性化合物であり、極めて高い量子収率が得られる上に、長寿命であるため、好適である。
【0198】
有機化合物層100cは、図22(C)に示すように、下部電極100bと上部電極100aとの間に、複合材料層708、電子リレー層707、電子注入バッファー層706、電子輸送層704、発光層703、正孔輸送層702、及び正孔注入層701を有していても良い。
【0199】
複合材料層708は、前述の、正孔輸送性の高い有機化合物にアクセプター性物質を含有させた複合材料を用いることができる。
【0200】
さらに、電子注入バッファー層706を設けることで、複合材料層708と電子輸送層704との間の注入障壁を緩和することができるため、複合材料層708で生じた電子を電子輸送層704に容易に注入することができる。
【0201】
電子注入バッファー層706には、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、およびこれらの化合物(アルカリ金属化合物(酸化リチウム等の酸化物、ハロゲン化物、炭酸リチウムや炭酸セシウム等の炭酸塩を含む)、アルカリ土類金属化合物(酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩を含む)、または希土類金属の化合物(酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩を含む))等の電子注入性の高い物質を用いることが可能である。
【0202】
また、電子注入バッファー層706が、電子輸送性の高い物質とドナー性物質を含んで形成される場合には、電子輸送性の高い物質に対して質量比で、0.001以上0.1以下の比率でドナー性物質を添加することが好ましい。なお、ドナー性物質としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、およびこれらの化合物(アルカリ金属化合物(酸化リチウム等の酸化物、ハロゲン化物、炭酸リチウムや炭酸セシウム等の炭酸塩を含む)、アルカリ土類金属化合物(酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩を含む)、または希土類金属の化合物(酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩を含む))の他、テトラチアナフタセン(略称:TTN)、ニッケロセン、デカメチルニッケロセン等の有機化合物を用いることもできる。なお、電子輸送性の高い物質としては、先に説明した電子輸送層704の材料と同様の材料を用いて形成することができる。
【0203】
さらに、電子注入バッファー層706と複合材料層708との間に、電子リレー層707を形成することが好ましい。電子リレー層707は、必ずしも設ける必要は無いが、電子輸送性の高い電子リレー層707を設けることで、電子注入バッファー層706へ電子を速やかに送ることが可能となる。
【0204】
複合材料層708と電子注入バッファー層706との間に電子リレー層707が挟まれた構造は、複合材料層708に含まれるアクセプター性物質と、電子注入バッファー層706に含まれるドナー性物質とが相互作用を受けにくく、互いの機能を阻害しにくい構造である。したがって、駆動電圧の上昇を防ぐことができる。
【0205】
電子リレー層707は、電子輸送性の高い物質を含み、該電子輸送性の高い物質のLUMO準位は、複合材料層708に含まれるアクセプター性物質のLUMO準位と、電子輸送層704に含まれる電子輸送性の高い物質のLUMO準位との間となるように形成する。また、電子リレー層707がドナー性物質を含む場合には、当該ドナー性物質のドナー準位も複合材料層708におけるアクセプター性物質のLUMO準位と、電子輸送層704に含まれる電子輸送性の高い物質のLUMO準位との間となるようにする。具体的なエネルギー準位の数値としては、電子リレー層707に含まれる電子輸送性の高い物質のLUMO準位は−5.0eV以上、好ましくは−5.0eV以上−3.0eV以下とするとよい。
【0206】
電子リレー層707に含まれる電子輸送性の高い物質としてはフタロシアニン系の材料又は金属−酸素結合と芳香族配位子を有する金属錯体を用いることが好ましい。
【0207】
電子リレー層707に含まれるフタロシアニン系材料としては、具体的にはCuPc、SnPc(Phthalocyanine tin(II) complex)、ZnPc(Phthalocyanine zinc complex)、CoPc(Cobalt(II)phthalocyanine, β−form)、FePc(Phthalocyanine Iron)及びPhO−VOPc(Vanadyl 2,9,16,23−tetraphenoxy−29H,31H−phthalocyanine)のいずれかを用いることが好ましい。
【0208】
電子リレー層707に含まれる金属−酸素結合と芳香族配位子を有する金属錯体としては、金属−酸素の二重結合を有する金属錯体を用いることが好ましい。金属−酸素の二重結合はアクセプター性(電子を受容しやすい性質)を有するため、電子の移動(授受)がより容易になる。また、金属−酸素の二重結合を有する金属錯体は安定であると考えられる。したがって、金属−酸素の二重結合を有する金属錯体を用いることにより発光素子を低電圧でより安定に駆動することが可能になる。
【0209】
金属−酸素結合と芳香族配位子を有する金属錯体としてはフタロシアニン系材料が好ましい。具体的には、VOPc(Vanadyl phthalocyanine)、SnOPc(Phthalocyanine tin(IV) oxide complex)及びTiOPc(Phthalocyanine titanium oxide complex)のいずれかは、分子構造的に金属−酸素の二重結合が他の分子に対して作用しやすく、アクセプター性が高いため好ましい。
【0210】
なお、上述したフタロシアニン系材料としては、フェノキシ基を有するものが好ましい。具体的にはPhO−VOPcのような、フェノキシ基を有するフタロシアニン誘導体が好ましい。フェノキシ基を有するフタロシアニン誘導体は、溶媒に可溶である。そのため、発光素子を形成する上で扱いやすいという利点を有する。また、溶媒に可溶であるため、成膜に用いる装置のメンテナンスが容易になるという利点を有する。
【0211】
電子リレー層707はさらにドナー性物質を含んでいても良い。ドナー性物質としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属及びこれらの化合物(アルカリ金属化合物(酸化リチウムなどの酸化物、ハロゲン化物、炭酸リチウムや炭酸セシウムなどの炭酸塩を含む)、アルカリ土類金属化合物(酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩を含む)、又は希土類金属の化合物(酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩を含む))の他、テトラチアナフタセン(略称:TTN)、ニッケロセン、デカメチルニッケロセンなどの有機化合物を用いることができる。電子リレー層707にこれらドナー性物質を含ませることによって、電子の移動が容易となり、発光素子をより低電圧で駆動することが可能になる。
【0212】
電子リレー層707にドナー性物質を含ませる場合、電子輸送性の高い物質としては上記した材料の他、複合材料層708に含まれるアクセプター性物質のアクセプター準位より高いLUMO準位を有する物質を用いることができる。具体的なエネルギー準位としては、−5.0eV以上、好ましくは−5.0eV以上−3.0eV以下の範囲にLUMO準位を有する物質を用いることが好ましい。このような物質としては例えば、ペリレン誘導体や、含窒素縮合芳香族化合物などが挙げられる。なお、含窒素縮合芳香族化合物は、安定であるため、電子リレー層707を形成する為に用いる材料として、好ましい材料である。
【0213】
ペリレン誘導体の具体例としては、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物(略称:PTCDA)、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボキシリックビスベンゾイミダゾール(略称:PTCBI)、N,N’−ジオクチル−3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸ジイミド(略称:PTCDI−C8H)、N,N’−ジヘキシル−3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸ジイミド(略称:Hex PTC)等が挙げられる。
【0214】
また、含窒素縮合芳香族化合物の具体例としては、ピラジノ[2,3−f][1,10]フェナントロリン−2,3−ジカルボニトリル(略称:PPDN)、2,3,6,7,10,11−ヘキサシアノ−1,4,5,8,9,12−ヘキサアザトリフェニレン(略称:HAT(CN))、2,3−ジフェニルピリド[2,3−b]ピラジン(略称:2PYPR)、2,3−ビス(4−フルオロフェニル)ピリド[2,3−b]ピラジン(略称:F2PYPR)等が挙げられる。
【0215】
その他にも、7,7,8,8,−テトラシアノキノジメタン(略称:TCNQ)、1,4,5,8,−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物(略称:NTCDA)、パーフルオロペンタセン、銅ヘキサデカフルオロフタロシアニン(略称:F16CuPc)、N,N’−ビス(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロオクチル)−1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド(略称:NTCDI−C8F)、3’,4’−ジブチル−5,5’’−ビス(ジシアノメチレン)−5,5’’−ジヒドロ−2,2’:5’,2’’−テルチオフェン(略称:DCMT)、メタノフラーレン(例えば、[6,6]−フェニルC61酪酸メチルエステル)等を用いることができる。
【0216】
なお、電子リレー層707にドナー性物質を含ませる場合、電子輸送性の高い物質とドナー性物質との共蒸着などの方法によって電子リレー層707を形成すれば良い。
【0217】
正孔注入層701、正孔輸送層702、発光層703、及び電子輸送層704は前述の材料を用いてそれぞれ形成すれば良い。
【0218】
そして、有機化合物層100c上に、上部電極100aを形成する。
【0219】
上部電極100aは、有機化合物層100cから見て、光の取り出し方向と反対側に設けられるため、反射性を有する材料を用いて形成される。反射性を有する材料としては、アルミニウム、金、白金、銀、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、又はパラジウム等の金属材料を用いることができる。そのほか、アルミニウムとチタンの合金、アルミニウムとニッケルの合金、アルミニウムとネオジムの合金などのアルミニウムを含む合金(アルミニウム合金)や銀と銅の合金などの銀を含む合金を用いることもできる。銀と銅の合金は、耐熱性が高いため好ましい。さらに、アルミニウム合金膜に接する金属膜、又は金属酸化物膜を積層することでアルミニウム合金膜の酸化を抑制することができる。該金属膜、金属酸化物膜の材料としては、チタン、酸化チタンなどが挙げられる。上述の材料は、地殻における存在量が多く安価であるため、発光素子の作製コストを低減することができ、好ましい。
【0220】
なお、本実施の形態では有機EL素子を用いた場合について述べたが、有機EL素子のかわりに無機EL素子を用いても良い。無機EL素子を形成する場合は有機化合物層にかえて無機化合物層(例えば、硫化物層(硫化亜鉛、硫化アルミニウム等)を一対の誘電体層で挟んだものなど)を用いれば良い。
【0221】
なお、本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることが可能である。
【0222】
(実施の形態20)
本実施の形態では、本発明の照明装置の一形態について説明する。
【0223】
上記実施の形態では、上部電極、下部電極、有機化合物層の形状が矩形であって、配置がマトリクス状になる例を示した。形状及び配置はこれに限定されるものではない。
【0224】
図26に上部電極、下部電極、有機化合物層といった発光素子の形状が円の場合の照明装置を示す。第1の基板101の形状も円とする。発光素子100は円状の上部電極100a、円状の下部電極100bを有する。上部電極100aと下部電極100bとの間には有機化合物層を有する。複数の円状の発光素子間は、接続配線102を用いて電気的に接続することができる。接続配線102の形状も、円の部分を有する。下部電極100bと重なる部分は、下部電極の円形状に沿った、円の一部の形状(湾曲形状)を有する。電気的な接続を確実にすることができる。
【0225】
接続配線102において、上部電極100aと電気的に接続するために、プラグ102aを設ける。プラグ102aは、上部電極100aと、接続配線102とが重なる領域Aに設ける。接続配線102において、下部電極100bと電気的に接続するために、プラグ102bを設ける。プラグ102bは、下部電極100bと、接続配線102とが重なる領域Bに設ける。
【0226】
円形状以外に、多角形状(四角形も含む)であってもよい。例えば、円状の第1の基板101上に、六角形状の発光素子を複数配置してもよい。六角形状であれば、隣接する発光素子の間隔をもっとも狭くすることができる。接続配線102においても、六角形状に沿うような部分を有するとよい。電気的な接続を確実にすることができる。
【0227】
(実施の形態21)
本実施の形態では、本発明の照明装置の一形態について説明する。
【0228】
図23に、照明装置が天井250に配置された例を示す。天井250と照明装置とは、取り外しが可能なように固定することができる。このため、照明装置に取り外し機構を設けるとともに、照明装置の取り外し機構に対応する設置のための機構を天井にあらかじめ設けることができる。また、照明装置を天井材に組み込むこともできる。この場合、天井材の一部に開口を設け、その開口部に照明装置を嵌め込むことができる。
【0229】
照明装置は、シール材251などを用いて封止される。封止によって形成された空間252は、酸素や水分をできるだけ排除する。このため、空間252を窒素などの不活性気体で置換してもよい。また、空間252内に乾燥剤などを設けてもよい。乾燥剤は、プラグ102a、102b中、シール材251中に含有させることもでき、また第2の基板(対向基板)103にシート状のものを貼り付けることもできる。
【0230】
このような照明装置は矢印で示されるように、ボトムエミッションの構造として説明する。上記実施の形態で説明したように、ボトムエミッションの場合には、発光素子の下部電極100bに透光性を持たせることで実現される。このため上部電極100a、接続配線102、及びプラグ102a、102bは透光性を有する必要はなく、非透光性を有する金属材料などから形成すればよい。金属材料は一般的に抵抗が低い材料であるため、接続配線102及びプラグ102a、102bに好適である。
【0231】
また照明装置内の発光素子による発光に伴い、熱が生じる。熱は物体を伝導して空気中に放出されるため、接続配線102が天井側に配置されていることにより、プラグ102a、102b及び接続配線102を介して天井へ向かう放熱経路を確保することができる。これにより、空気中に放熱するよりも効率的に熱を照明装置の外に放出することができる。
【0232】
(実施の形態22)
本実施の形態では、照明装置の応用例を示す。
【0233】
図24は、本発明の一態様である照明装置を室内の照明装置として用いた一例を示している。本発明の一態様である照明装置は、天井用照明装置8202としてのみならず、壁用照明装置8204、床用照明装置8205としても用いることが可能である。さらに、本発明の一態様の照明装置は大型化が可能であるため、照明装置8203のように、壁面そのものを光源として室内の照明を行うことも可能である。
【0234】
本発明の一態様である照明装置は、光源を面とする面光源を有するため、点光源の光源を用いた場合に比べ、光反射板等の部材を削減することができる。また、熱の発生が白熱電球に比べて小さいことなどから、室内の照明装置として好ましい。
【0235】
また、本発明の一態様である照明装置を、避難口誘導灯の照明装置として適用した例について図25に示す。
【0236】
図25は、避難口誘導灯の外観の一例について示した図である。避難口誘導灯8232は、照明装置と、蛍光部が設けられた蛍光板とを組み合わせて構成することができる。また、特定の色を発光する照明装置と、図面のような形状の透過部が設けられた遮光板とを組み合わせて構成することもできる。本発明の一態様である照明装置は、一定の輝度で点灯することができるため、常時点灯が求められる避難口誘導灯として好ましい。
【0237】
本発明の一態様の照明装置は、大面積化が可能であり、且つ、信頼性の高い照明装置を提供することが可能となる。
【0238】
図27は、内部環境を制御した空間で植物を栽培する際、本発明の一態様の照明装置を光源として用いる一例について示した図である。照明装置8302を、例えば天井に備える。照明装置に照らされて、植物8303等が成長する。このような空間において、照明装置は壁に備えられてもよいし、植物と同じ高さに設けられてもよい。本発明の一態様の照明装置は大面積化が可能である面光源として用いることができるため、植物の栽培施設が巨大な場合に利用に適している。人工光源として、植物の栽培に必要な波長の光を発光するために発光材料を適宜選択することができる。自然光における植物栽培より、豊かな成長を遂げることができる。
【0239】
なお、本実施の形態において、各々の図で述べた内容は、別の実施の形態で述べた内容に対して、適宜、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行うことができる。
【符号の説明】
【0240】
100 発光素子
100A 発光素子
100B 発光素子
100C 発光素子
100D 発光素子
100E 発光素子
100F 発光素子
100a 上部電極
100b 下部電極
100c 有機化合物層
100d 有機化合物層
100e 有機化合物層
101 基板(素子基板)
102 接続配線
102a プラグ(接続部材)
102b プラグ(接続部材)
103 基板(対向基板)
115s 欠陥
116s 欠陥
130 絶縁層
140a 導電層
140b 導電層
143 絶縁層
150 異方性導電膜
151 導電性粒子
200 電源回路
201 接続部
202 領域
205 発光素子群
205R 発光素子群
205G 発光素子群
205B 発光素子群
250 天井
251 シール材
252 空間
701 正孔注入層
702 正孔輸送層
703 発光層
704 電子輸送層
705 電子注入層
706 電子注入バッファー層
707 電子リレー層
708 複合材料層
803 電荷発生層
803a 電荷発生層
8202 天井用照明装置
8203 照明装置
8204 壁用照明装置
8205 床用照明装置
8232 避難口誘導灯
8302 照明装置
8303 植物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の基板と、
前記第1の基板上に設けられた第1の発光素子及び第2の発光素子と、
前記第1の基板と対向する第2の基板と、
前記第2の基板に設けられた接続配線とを有し、
前記第1の発光素子と、前記第2の発光素子とは、前記接続配線を介して電気的に接続される
ことを特徴とする照明装置。
【請求項2】
請求項1において、前記第1の発光素子の上部電極と、前記第2の発光素子の下部電極とが、前記接続配線を介して電気的に接続される
ことを特徴とする照明装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2において、
前記接続配線は、前記上部電極と電気的に接続される第1のプラグと、前記下部電極に電気的に接続される第2のプラグとを有し、
前記第1のプラグは、その他の発光素子とで共有される
ことを特徴とする照明装置。
【請求項4】
請求項1又は請求項2において、
前記接続配線は、前記上部電極と電気的に接続される第1のプラグと、前記下部電極に電気的に接続される第2のプラグとを有し、
前記第2のプラグは、その他の発光素子とで共有される
ことを特徴とする照明装置。
【請求項5】
請求項1において、前記第1の発光素子の上部電極と、前記第2の発光素子の上部電極とが、前記接続配線を介して電気的に接続される
ことを特徴とする照明装置。
【請求項6】
第1の基板と、
前記第1の基板上に設けられた第1の発光素子及び第2の発光素子と、
前記第1の発光素子の上部電極上に設けられた接続配線の第1のプラグと、
前記第2の発光素子の下部電極上に設けられた接続配線の第2のプラグとを有する
ことを特徴とする照明装置。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれか一において、
前記第1の発光素子及び前記第2の発光素子は、円状であることを特徴とする照明装置。
【請求項8】
請求項1乃至請求項6のいずれか一において、
前記第1の発光素子及び前記第2の発光素子は、多角形状であることを特徴とする照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2012−190785(P2012−190785A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−26890(P2012−26890)
【出願日】平成24年2月10日(2012.2.10)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】