説明

照明装置

【課題】送信器から送信された制御信号が照明装置の所望の動作を制御する制御信号と異なることを容易に認識することができる照明装置を提供する。
【解決手段】照明装置100は、光源モジュール3と、リモコン送信器10から送信された制御信号を受信するリモコン受信部34と、前記制御信号に基いて光源の点灯状態、照明装置の移動等の動作を制御する制御用マイクロコンピュータ87と、リモコン受信部34が所望の動作を制御する制御信号と異なる制御信号を受信した場合、リモコン受信部34が該異なる制御信号を受信したことを報知する報知手段と、を備えてなる。これにより、使用者は、リモコン送信器10の操作により照明装置100が所望の動作をしない原因がリモコン送信器10または照明装置100の故障によるものではなく、リモコン送信器10から前記異なる制御信号を送信したためであることを認識できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送信器から送信される制御信号に基いて、光源の点灯状態、照明装置の移動等の動作を制御する照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ワイヤレスリモコン等の送信器から送信される制御信号を受信して点灯状態の制御を行う照明装置が提案されている。さらに、複数のチャンネルを有するチャンネル切替スイッチによるチャンネルの選択によって、複数の照明装置を1つの送信機で個別に制御することが可能な照明装置が提案されている(例えば特許文献1)。
【0003】
特許文献1に記載の照明装置は、2つのチャンネルを備えるチャンネル切り替えスイッチを設けられたソケットアダプタに電球型蛍光ランプが取り付けられた構成となっている。そして、送信機から送信される制御信号が、選択した前記スイッチのチャンネルに対応する制御信号と一致するときのみ電球型蛍光ランプを点灯および消灯をすることが可能となる。これにより、前記スイッチを照明装置ごとに異なるチャンネルを選択することで、1つの送信機で複数の照明装置を個別に制御することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−206054号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の照明装置では、送信器から送信される制御信号が、照明装置に設定されているチャンネルに対応する制御信号と一致しない場合、例えば、チャンネル1が選択された照明装置に対してチャンネル2に対応する制御信号を送信器から送信した場合、照明装置の点灯および消灯等の遠隔制御は不可能であり、照明装置は動作しない。
【0006】
また、通常照明装置は天井等の使用者から離れた位置に設置されていることが多く、たとえチャンネル切り換えスイッチが照明装置の本体に設けられていたとしても、前記スイッチのチャンネル選択状態が視認しにくい場合がある。
【0007】
従って、使用者は送信機により照明装置の制御ができない原因が、送信器の制御信号が照明装置に設定されているチャンネルに対応する制御信号と異なるためであることを認識することができず、送信器または照明装置の故障によるものであると誤認する虞がある。
【0008】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、照明装置の所望の動作を制御する制御信号が送信器から送信されなかったことを容易に認識することができる照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る照明装置は、光源と、送信器から送信された制御信号を受信する受信部と、前記制御信号に基いて、前記光源の点灯状態、照明装置の移動等の動作を制御する制御部と、前記受信部が所望の動作を制御する制御信号と異なる制御信号を受信した場合、該受信部が該異なる制御信号を受信したことを報知する報知手段とを備えてなることを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、前記受信部が所望の動作を制御する制御信号と異なる制御信号を受信した場合、該受信部が該異なる制御信号を受信したことを報知する報知手段を備える。これにより、使用者は、送信器の操作により照明装置が所望の動作をしない原因が送信器または照明装置の故障によるものではなく、送信器から前記異なる制御信号を送信したためであることを認識できる。異なる制御信号を送信したことを認識した使用者は、所望の動作を制御する制御信号を送信すべく設定を変更することで送信器にて所望の制御することが可能となる。
【0011】
また本発明に係る照明装置は、前記制御部は、前記制御信号が動作させる照明装置を指定する指定情報が設定された設定部を備え、前記異なる制御信号は、前記設定部に設定された前記指定情報と異なる指定情報を指定する制御信号であることを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、照明装置の設定部に設定されたリモコンチャンネル等の指定情報と異なる指定情報を指定する制御信号を送信したことを使用者に報知することが可能である。これにより使用者は、直ちに指定情報または指定情報を指定する制御信号の設定を正しく変更することで送信器にて所望の動作を制御することが可能となる。
【0013】
また本発明に係る照明装置は、前記異なる制御信号は、前記光源を点灯させるための点灯信号を含むことを特徴とする。
【0014】
照明装置の光源を点灯させる点灯信号を送信する際、使用者は照明装置が使用されていない消灯状態から照明装置を点灯させる場合であるので、照明装置を動作させるために設定されたチャンネル等の指定情報を予め把握していない場合が多い。従って、本発明によれば、送信器から送信される、点灯信号を含む異なる制御信号により報知手段を動作させることで、より高い確率で使用者に異なる制御信号を送信したことを認識させることができる。
【0015】
また本発明に係る照明装置は、前記報知手段は、前記受信部が前記光源の点灯以外の動作をさせるための信号を含む前記異なる制御信号を受信した場合、報知しないことを特徴とする。
【0016】
仮に点灯信号以外の動作信号を含む前記異なる制御信号にて報知手段が報知するように設定されている場合、設定されたチャンネルが異なる照明装置を制御しようとして送信された点灯信号以外の動作をさせるための信号を受信部が誤受信したときに、報知手段が不必要に報知することになり、使用者に煩わしさを与える。本発明によれば、点灯以外の動作をさせるための信号を受信した場合、報知しないことで上記不要な報知を低減できる。
【0017】
また本発明に係る照明装置は、前記報知手段は、前記光源が点灯しているときには報知しないことを特徴とする。
【0018】
本発明によれば、報知手段は、光源が点灯しているときには報知しない。点灯しているときには、一度送信器の操作にて所望の動作を制御した後である場合が多いので異なる制御信号を受信したことを報知する必要性が低いと考えられる。また、少なくとも照明装置の点灯中は、設定されたチャンネルが異なる照明装置を制御しようとして送信された制御信号を受信部が誤受信したときであっても、報知手段が不必要に報知することを防止することができる。
【0019】
また本発明に係る照明装置は、前記指定情報は、所定のチャンネル番号により規定され、前記報知手段は、前記設定部に設定されたチャンネル番号を報知することを特徴とする。
【0020】
本発明によれば、報知手段は、前記設定部に設定されたチャンネル番号を報知する。これにより、使用者は瞬時に照明装置のチャンネル番号を認識して、直ちに照明装置100のチャンネルか送信器の制御信号の設定を、照明装置を所望の動作をさせるために正しく変更することができる。
【0021】
また本発明に係る照明装置は、前記報知手段は、前記光源の点滅動作であることを特徴とする。
【0022】
本発明によれば、報知手段は光源の点滅動作であるので、新たに報知手段用の光源や他の部品を備える必要がないので、小型化および部品点数増加防止によるコスト削減に寄与する。
【0023】
また本発明に係る照明装置は、前記報知手段は、前記光源を前記チャンネル番号の数字と同一回数点滅動作させることを特徴とする。
【0024】
本発明によれば、光源をチャンネル番号の数字と同一回数点滅させることで、簡易な構成で使用者に照明装置の設定部に設定されたチャンネル番号を報知することが可能となる。
【0025】
また本発明に係る照明装置は、電球型照明装置であることを特徴とする。
【0026】
電球型照明装置のような、小型であるためディスプレイなどの表示装置も設けることが難しく、しかも天井等の使用者から離れた位置に取り付けられるためにチャンネル等の指定情報が視認して容易に確認できない照明装置であっても、異なる制御信号を受信したことを報知できるので、電球型照明装置である場合に特に有効である。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、送信器から送信された制御信号が照明装置の所望の動作を制御する制御信号と異なることを容易に認識することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施の形態に係る照明装置の外観図である。
【図2】図1の照明装置の分解斜視図である。
【図3】光源モジュールを実装した光源実装部の平面図である。
【図4】図2の電源回路の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るリモコン送信器から送信される制御信号のデータコードの一例を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態に係るリモコン送信器を示す図である。
【図7】図5のメモリに設定されるチャンネルの切り替え動作を示すフロー図である。
【図8】図5に示すリモコン送信器による照明装置の制御の一例を示すフロー図である。
【図9】リモコン送信器による照明装置の制御の他の例を示すフロー図である。
【図10】本発明に係る照明装置が、点灯信号を含む制御信号を受信した場合の動作を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明に係る照明装置の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0030】
図1は本発明の実施の形態に係る照明装置100の外観図である。また、図2は図1の照明装置100の分解斜視図である。また、図3は、光源モジュール3を実装した光源実装部51の平面図である。
【0031】
図1から図3に示すように、照明装置100は、照明光を拡散して透過するカバー1と、照明光を出射する照明装置100の光源としての光源モジュール3と、光源モジュール3に電力を供給する電源回路8と、光源3および電源回路8等の熱源からの熱を放熱するヒートシンク5と、光源モジュール3をヒートシンク5に保持する樹脂リング2と、外部の商用電源のソケットに接続され電源回路8に電力を供給する口金7と、ヒートシンク5と口金7とを電気的に絶縁して連結する絶縁リング6とを備える。
【0032】
図1に示すように、ヒートシンク5のカバー1側の一端には、光源モジュール3を実装する光源実装部51を設けてある。図3は光源モジュール3を実装した光源実装部51の平面図を示す。
【0033】
ヒートシンク5は、カバー1側の一端から口金7側の他端にかけて断面の径が小さくなる筒形状をなし、内部に空洞を有し、該空洞には電源回路8が収容されてある。電源回路8には電源線81,82が設けられてあり、夫々電源回路8と、光源モジュール3および口金7とを接続してある。電源線81により電源回路8から光源モジュール3に電力が供給され、電源線82により口金7から電源回路8に電力が供給される。
【0034】
光源実装部51は、図2に示すように、円板状をなし、カバー1側の面には図3に示す熱伝導シート9を介して光源モジュール3が不図示のネジ等により取り付けられてある。ヒートシンク5及び光源実装部51は、アルミニウム等の軽量で熱伝導性の良好な金属製材料からなる。光源モジュール3からの熱は、光源実装部51を介してヒートシンク5に伝導されてヒートシンク5から放熱されるか、光源実装部51から直接放熱される。なお、光源実装部51は、ヒートシンク5と一体的に形成されてあるが、ヒートシンク5と別体の円板部材を光源実装部51としてヒートシンク5の一端にネジやかしめにより取り付けて形成してもよい。
【0035】
絶縁リング6は、金属製のヒートシンク5および口金7を電気的に絶縁して連結すべく設けられる。絶縁リング6は電源回路8を保持して電源回路8をヒートシンク5内部に収容する保持部材としても機能する。具体的には、絶縁リング6のヒートシンク5側の一端の内壁には電源回路8の電源基板8aを嵌合して保持する嵌合溝61が形成されてあり、該嵌合溝61により電源回路8を保持することが可能となる。また、絶縁リング6の口金7側の他端の外周面には口金の内周面と螺合して接続する螺合部62が形成されてある。
【0036】
カバー1は、乳白色のポリカーボネート等の合成樹脂製であって、光源モジュール3からの照明光を拡散する拡散材を含有する。カバー1により、後述するLED31からの指向性の強い光を拡散して均一で広配光の照明光を得ることができる。なお、本実施形態ではカバー1は合成樹脂製であるが、カバー1を構成する材料はこれ限定されるものではなく、ガラス製であってもよいし、光拡散作用を有さない透明な材料から形成されていてもよい。
【0037】
光源モジュール3は、図2に示すように、光源としてのLED31およびLED31を実装するアルミニウム合金やセラミックスなどからなる円板状のLED基板32を備える。また、LED基板32の中央には、後述するリモコン受信部34を挿通して配置させる開口部33が設けられてある。
【0038】
LED31は、例えば、LED素子と、該LED素子を封止し、蛍光体が分散された封止樹脂と、入力端子及び出力端子とを備えてなる表面実装型LEDである。LED31は、LED基板32の開口部33の周囲に適長間隔を空けて6個実装されてある。LED31の実装個数は6個には限定されない。なお、光源としてのLEDは表面実装型LEDに限らず、基板に実装した複数のLEDチップを蛍光体を含有した樹脂で封止したチップオンボード型LEDであってもよい。また、本発明に係る照明装置の光源はLEDに限らず、EL(Electro-Luminescence)、蛍光ランプ等他の光源であってもよい。
【0039】
次に、図4を用いて電源回路8の構成について説明する。図4は電源回路8の構成を示すブロック図である。電源回路8は、商用電源などから侵入してくるノイズを除去するノイズフィルタ回路83、交流電圧を整流して直流電圧に変換する整流回路84、整流回路84から入力された直流電圧を所要の直流電圧に変換するDC/DCコンバータ85、DC/DCコンバータ85から出力された直流電圧に対してパルス幅変調を行うことでLEDモジュール3に供給する電流を制御するPWM制御回路86、電源回路8の制御を行う制御部としての制御用マイクロコンピュータ87、LEDモジュール3に印加される電圧を検出する電圧検出回路88、LEDモジュール3に流れる電流を検出する電流検出回路89などを備える。
【0040】
また、後述するリモコン送信器10からの制御信号を受信する受信部としてのリモコン受信部34はリモコン送信器10に内蔵された赤外線LED18からの赤外線を受信し、該赤外線から制御信号を抽出し、抽出した制御信号を制御用マイクロコンピュータ87へ出力する。
【0041】
図5は後述するリモコン送信器10から送信される制御信号のデータコードの一例を示す図である。データコードは、D0(事業区分コード)、D1(品種区分コード)、D2(動作信号コード)、D3(チャンネル指定コード)などを含む。D0の事業区分コードは、例えば企業の事業本部コードを表すデータであり、D1の品種区分コードは、商品のカテゴリを表すデータである。
【0042】
また、D3のチャンネル指定コードは、動作させる照明装置を指定するための指定信号としてのデータであり、D2の動作信号コードは、上記指定信号にて指定した照明装置を動作させる動作信号としてのデータである。
【0043】
照明装置100を動作させる動作信号は、例えば光源モジュール3を点灯させる点灯信号、光源モジュール3を消灯させる消灯信号、光源モジュール3から出射する照明光の光量を調整する調光信号、前記照明光の光色を調整する調色信号などである。なお、動作信号は、上記光源モジュール3の点灯状態を制御する信号のみならず、照明装置100が吊下げ式の照明装置の場合、照明装置本体100本体を昇降動作させる信号等の、照明装置100の移動を制御する動作信号、照明装置100の動作をタイマーで制御するための動作信号であってもよい。
【0044】
また、制御用マイクロコンピュータ87は、制御信号の指定信号が指定する指定情報としてのチャンネルが設定された設定部としてのメモリ871を備える。制御信号は、指定信号にてメモリ871に設定されたチャンネルを指定することで、動作させる照明装置を指定し、指定した照明装置を動作信号にて点灯、消灯等の動作を制御する。
【0045】
より具体的には、リモコン受信部34が受信した制御信号に含まれる指定信号が指定するチャンネルと、メモリ871に設定されたチャンネルとが一致するときに、制御用マイクロコンピュータ87は制御信号に含まれる動作信号に基いて照明装置100の動作を制御する。また、前記指定信号が指定するチャンネルと、メモリ871に設定されたチャンネルとが異なるときには制御用マイクロコンピュータ87は制御信号に含まれる動作信号に基き照明装置100の動作を制御しない。すなわち、使用者が意図する照明装置100の所望の動作を制御させない。
【0046】
制御用マイクロコンピュータ87は、リモコン受信部34から受信した制御信号の指定信号が指定するチャンネルと、メモリ871に設定されたチャンネルとが一致するときに、該制御信号の動作信号に基いて、光源モジュール3の点灯、消灯、調光、調色等の動作を制御するための制御信号をDC/DCコンバータ85およびPWM制御回路86へ出力して照明の動作を制御する。
【0047】
また、制御用マイクロコンピュータ87は、電圧検出回路88および電流検出回路89から検出された検出結果に基いて、光源モジュール3を所定の点灯状態で維持するための制御信号をDC/DCコンバータ85およびPWM制御回路86へ出力する。
【0048】
PWM制御回路は、制御用マイクロコンピュータ87から出力された制御信号を取得し、取得した制御信号に応じたPWM制御を光源モジュール3に対して行う。
【0049】
次に、図6に示す本発明の実施の形態に係る送信機としてのリモコン送信器10について説明する。
【0050】
リモコン送信器10は、指定信号と該指定信号が指定するチャンネルが設定された照明装置100を動作させる動作信号とを含む制御信号を送信する。リモコン送信器10は、光源モジュール3を点灯させる点灯信号を含む制御信号を送信させる「入」スイッチ11、光源モジュール3を消灯させる消灯信号を含む制御信号を送信させる「切」スイッチ12、制御信号に含まれる指定信号が指定するチャンネルを切り替えるためのリモコンチャンネル切替スイッチ13、人感センサ14、人感動作切替スイッチ15、表示用LED16、照明装置100に対して調光、調色などの、点灯および消灯以外のその他の動作をさせる動作信号を送信させるその他のスイッチ17、および上記制御信号を出力する赤外線LED18等を備える。
【0051】
リモコン送信器10は、指定信号が異なる複数の制御信号をリモコンチャンネル切替スイッチ13にて切り替えて送信することが可能である。具体的には、リモコンチャンネル切替スイッチ13は、図6のCH1の位置にスイッチのつまみをスライドさせて合わせることで、制御用マイクロコンピュータ87のメモリ871にチャンネル1が設定された照明装置100を指定して動作させる制御信号を送信することが可能となる。つまり、CH1の位置にリモコンチャンネル切替スイッチ13を合わせることで、リモコン送信機10はチャンネル1を指定する指定信号を含む制御信号を送信することができる。
【0052】
従って、メモリ871にチャンネル1が設定された照明装置100に対して、リモコンチャンネル切替スイッチ13のつまみをスライドさせてCH2に合わせた状態でリモコン送信器10を操作して制御信号を送信しても、点灯、消灯、調光等の所望の動作を制御することはできない。
【0053】
なお、リモコン送信器10は、リモコンチャンネル切替スイッチ13により、チャンネル1〜3の3種類の指定情報を夫々指定する指定信号を含む制御信号に切り替えることが出来るようにしてあるが、リモコンチャンネル切替スイッチ13による指定信号の切り替えは3種類には限定されず、2種類や4種類以上であってもよい。
【0054】
実施の形態に係る照明装置100は、リモコン送信器10のリモコンチャンネル切替スイッチ13による指定信号の切り替えに合わせて、メモリ871に設定するチャンネルを、チャンネル1〜3のいずれかに切り替え可能である。これにより、メモリ871に所望のチャンネルを設定して該チャンネルを指定する指定信号を送信するリモコン送信器10にて動作を制御することが可能である。
【0055】
照明装置100のチャンネル切り替えは、リモコン送信器10からのチャンネル切替信号により行われる。チャンネル切替信号は、リモコン送信器10の「入」スイッチ13を長押し操作(例えば3秒間以上押下)することでリモコン送信器10の赤外線LED18から送信される。
【0056】
以下、照明装置100のメモリ871に設定されるチャンネルの切り替え動作について、図7に示すフロー図のステップ1,2(St.1,2)に基いて説明する。
【0057】
まず、スタート時では、照明装置100のメモリ871には、チャンネル1が設定されているものとする。
【0058】
次に、ステップ1にて、制御用マイクロコンピュータ87は、リモコン受信部34がリモコン送信機10から送信されたチャンネル切替信号を受信したか否かを判定する。
【0059】
リモコン受信部34がチャンネル切替信号を受信したと判定した場合、ステップ2にて制御用マイクロコンピュータ87はメモリ871に設定されたチャンネルを、チャンネル1からチャンネル2に切り替えて動作を終了する。
【0060】
チャンネル切替信号を受信しなかったと判定した場合、メモリ871に設定されたチャンネルをチャンネル1のまま変更させず動作を終了する。
【0061】
チャンネル2からチャンネル3への切り替え、及びチャンネル3からチャンネル1への切り替えについても同様の操作により行われる。
【0062】
なお、本実施の形態に係る照明装置100は、チャンネル1〜3のいずれか1つのチャンネルを選択できるようにしてあるが、選択できるチャンネル数は3種類に限らず2種類や4種類以上であってもよい。また、チャンネル切替信号によりチャンネルが切り替えられる順番は上記順番に限定されない。
【0063】
また、リモコン送信器10による、メモリ871に設定されるチャンネルの切り替え方法は、上記「入」スイッチ11を長押し操作する方法に限定されない。別途照明装置100のチャンネルを切り替えるための専用のスイッチをリモコン送信器10に設けてもよいし、「切」スイッチ12やその他のスイッチ17を操作すること(例えば長押し操作や2回連続押下する操作等)による方法等であってもよい。
【0064】
通常、電球型照明装置などの小型の照明装置では、照明装置本体に直接スライドスイッチなどのチャンネル切替スイッチを設けるための物理的な空間が確保しにくいという問題がある。本実施の形態のごとく、リモコン送信器10により照明装置100のチャンネルの切り替えを行うことで、上記チャンネル切替スイッチを設けるための空間を必要とすることなく、照明装置100のチャンネル切り替え操作を行うことが可能となる。
【0065】
なお、本実施の形態ではリモコン送信器10により照明装置100のチャンネルを切り替えているが、本発明に係る照明装置100のチャンネルの切り替え方法はこれに限らず、チャンネル切替用のスライドスイッチを照明装置100の本体に直接設ける構成であってもよい。
【0066】
また、本発明に係る照明装置100は、リモコン受信部34が、所望の動作を制御する制御信号と異なる制御信号を受信した場合に、該異なる制御信号を受信したことを報知する報知手段を備える。
【0067】
以下、上記報知手段について詳細に説明する。
【0068】
本実施の形態に係る報知手段は、リモコン受信部34が、照明装置100を動作信号に基いて所望の動作をさせる制御信号と異なる制御信号を受信した場合、リモコン受信部34が上記異なる制御信号を受信したことを報知する。
【0069】
上記「異なる制御信号」とは、例えば、照明装置100のメモリ871に設定されたチャンネルと異なるチャンネルを指定する指定信号を含む制御信号である。より具体的な例としては、リモコン送信器10の「入」スイッチ11を押下して送信される照明装置100を点灯させるための点灯信号を含む制御信号であって、該制御信号に含まれる指定信号が照明装置100のメモリ871に設定されたチャンネル1を指定する指定信号と異なるチャンネル2を指定するために、リモコン受信部34が該制御信号を受信したとしても、制御用マイクロコンピュータ87が点灯信号に基いて照明装置100を点灯させない制御信号である。
【0070】
以下、照明装置100のメモリ871に設定されたチャンネルと異なるチャンネルを指定する指定信号を含む制御信号を「異なる制御信号」と称して説明する。
【0071】
リモコン受信部34が異なる制御信号を受信したときに、照明装置100は、報知手段として光源モジュール3を点滅動作させることで、使用者にリモコン受信部34が異なる制御信号を受信したことを報知する。これにより、使用者は、リモコン送信器10から送信された制御信号が、照明装置100の所望の動作を制御する制御信号と異なることが認識できる。つまり、リモコン送信器10の操作により照明装置100が所望の動作をしない原因がリモコン送信器10または照明装置100の故障によるものではなく、使用者がリモコン送信器10から異なる制御信号を送信したためであることを認識できる。
【0072】
異なる制御信号を送信したことを認識した使用者は、リモコンチャンネル切替スイッチ13によりメモリ871に設定されたチャンネルを指定する指定信号を含む制御信号に切り替えるか、または「入」スイッチ11の長押し操作により、メモリ871に設定された照明装置100のチャンネルを切り替えることによって、リモコン送信器10を操作することで照明装置100を所望の動作をさせるべく制御することが可能となる。
【0073】
また、報知手段としての光源モジュール3の点滅動作は、メモリ871に設定されたチャンネル番号の数字と同一回数である。例えば、メモリ871にチャンネル2が設定されてあるときに、リモコン受信部34がチャンネル1または3を指定する指定信号を含む制御信号を受信した場合、光源モジュール3は、メモリ871に設定されたチャンネル2のチャンネル番号と同一回数である2回点滅動作を行う。
【0074】
これにより、使用者に照明装置100のメモリ871に設定されてあるチャンネルがチャンネル2であることを瞬時に報知することができ、使用者は直ちに照明装置100のチャンネルをリモコンチャンネル切替スイッチ13にて設定された指定信号が指定するチャンネルに切り替えるか、またはリモコンチャンネル切替スイッチ13の操作によりチャンネル2を指定する指定信号に切り替えることで、リモコン送信器10の操作により所望の動作を制御することが可能となる。なお、本実施の形態においては、報知手段としての光源モジュール3の点滅回数はメモリ871に設定されたチャンネル番号の数字と同一回数であるが、光源モジュール3の点滅回数はメモリ871に設定されたチャンネル番号の数字と異なる回数であってもよい。
【0075】
また、本実施の形態に係る報知手段を動作させる異なる制御信号は、「入」スイッチ11を押下することで送信される点灯信号を含む制御信号である。
【0076】
「入」スイッチ11を押下する際、使用者は照明装置100が使用されていない消灯状態から照明装置100を点灯させる場合であるので、照明装置100に設定されたチャンネルを予め把握していない場合が多い。逆に、「入」スイッチ11以外の「切」スイッチ12による消灯やその他のスイッチ17による調光や調色または照明装置100の移動等の操作を行う場合においては、すでにリモコン送信器10にて照明装置100の光源モジュール3を点灯させた後の点灯状態にて操作することが多く、使用者は照明装置100に設定されたチャンネルを予め把握していることが多い。換言すると、リモコン送信機10から送信される指定信号がメモリ871に設定されたチャンネルを指定するよう設定されていることが多い。
【0077】
つまり、「入」スイッチ11を押下するときは使用者が照明装置100に設定されたチャンネルを予め把握していない確率が比較的高いので、異なる制御信号が送信される確率が比較的高くなると言える。従って、点灯信号を含む異なる制御信号により報知手段を動作させることで、より高い確率で使用者に異なる制御信号を送信したことを認識させることができる。
【0078】
さらに、報知手段は、リモコン受信部43が、消灯信号、調光信号、調色信号等の、光源モジュール3を点灯させる点灯信号以外の動作信号を含む異なる制御信号を受信した場合には、報知しない。
【0079】
上述したように、点灯信号以外の、消灯信号、調光信号、調色信号や、照明装置100を移動させる信号等の動作信号を含み、すでにリモコン送信器10にて照明装置100を点灯した後で送信されることが多い制御信号を送信する場合には、使用者は照明装置100に設定されたチャンネルを予め把握していることが多い。
【0080】
つまり、照明装置100が点灯している状態において上記点灯信号以外の制御信号が送信されるときには、照明装置100に設定されたチャンネルを指定する指定信号を含む制御信号が正しく送信され、使用者が意図した通りリモコン送信器10にて所望の動作を制御できる場合が多いので、報知手段の必要性が低いと言える。
【0081】
一方、仮に点灯信号以外の動作信号を含む異なる制御信号にて報知手段が報知するように設定されている場合、照明装置100の近傍に設置され、照明装置100と設定されたチャンネルが異なる照明装置を制御しようとして送信された点灯信号以外の動作信号を含む制御信号を、リモコン受信部43が誤受信したときに、不必要に光源モジュール3を点滅動作させることになり、使用者に煩わしさを与える。
【0082】
このため、点灯信号を含む異なる制御信号により報知手段を動作させ、点灯信号以外の動作信号を含む異なる制御信号を受信したときには、たとえ指定信号が異なっていたとしても報知手段による報知をしないようにすることが望ましい。これにより、使用者に煩わしさを与えず、かつ利便性を損なわずに報知手段にて報知することが可能となる。
【0083】
なお、本実施の形態では、点灯信号以外の動作信号を含む異なる制御信号により報知手段が動作しない例について説明しているが、本発明に係る照明装置100は、点灯信号以外の動作信号を含む異なる制御信号により報知手段が動作するように設定してあってもよい。
【0084】
また、報知手段を動作させる異なる制御信号は、光源モジュール3が点灯中には報知手段により報知しない。
【0085】
上述したように、照明装置100が点灯中は、使用者はすでに照明装置100をリモコン送信器10からの点灯信号により点灯させた後であることが多いので、照明装置100に設定されたチャンネルを予め把握していることが多く、報知手段の必要性が低いと言える。
【0086】
従って、点灯中の照明装置100の近傍に設置され、照明装置100と設定されたチャンネルが異なる照明装置を制御しようとして送信された異なる制御信号を、リモコン受信部43が誤受信したときに、照明装置100が不必要に光源モジュール3を点滅動作させるという煩わしさを防止すべく、照明装置100が点灯中には報知手段により報知しないことが望ましい。
【0087】
なお、本実施の形態では、照明装置100の光源モジュール3が点灯中においては報知手段が動作しない例について説明しているが、本発明に係る照明装置100は、光源モジュール3が点灯中であっても報知手段が動作するように設定してあってもよい。
【0088】
次に、リモコン送信器10による照明装置10の制御の一例について、図8に示すフロー図のステップ3〜6(St.3〜6)に基いて説明する。ここでは、「入」スイッチ11を押下して出力された点灯信号による動作の一例について説明する。
【0089】
ステップ3にて、リモコン受信部34がリモコン送信器10の「入」スイッチ11を押下して送信された点灯信号を含む制御信号を受信する。リモコン受信部34は受信した点灯信号を含む制御信号を制御用マイクロコンピュータ87に出力する。
【0090】
次にステップ4にて、制御用マイクロコンピュータ87は、リモコン受信部34から受信した制御信号に含まれる指定信号が指定するチャンネルが、制御用マイクロコンピュータ87のメモリ871に設定されたチャンネルと一致するか判定する。
【0091】
一致した際には、ステップ5に示すように照明装置100の光源モジュール3は点灯する。一致しない場合、つまり指定信号が指定するチャンネルがメモリ871に設定されたチャンネルと異なる場合にはステップ6に示すように、制御用マイクロコンピュータ87は、リモコン受信部34が所望の動作を制御する制御信号と異なる制御信号を受信したことを報知する報知手段として、光源モジュール3を点滅動作させる。つまり、間欠的に光源モジュール3の点消灯を繰り返す。また、このとき制御用マイクロコンピュータ87は、点灯信号に基いて光源モジュール3を点灯させない。
【0092】
このとき、ステップ6において、報知手段として光源モジュール3を点滅動作させる回数は、メモリ871に設定されたチャンネル番号の数字と同一回数である。例えばメモリ871に設定されたチャンネルがチャンネル3である場合、光源モジュール3は、「チカ、チカ、チカ」と3回点滅動作を行う。
【0093】
次に、図8のフロー図に示した動作と異なる、リモコン送信器10による照明装置10の制御の他の例について、図9に示すフロー図のステップ7〜12(St.7〜12)に基いて説明する。
【0094】
図9のフロー図では、制御信号の動作信号が点灯信号以外である場合も含み、さらに、上記した点灯信号以外の動作信号を含む異なる制御信号を受信した場合および照明装置100が点灯中である場合において報知手段を動作させない例について説明する。
【0095】
まず、ステップ7にてリモコン受信部34は、リモコン送信器10からの制御信号を受信し、受信した制御信号を制御用マイクロコンピュータ87に出力する。
【0096】
次にステップ8にて、制御用マイクロコンピュータ87は、リモコン受信部34から受信した制御信号に含まれる指定信号が指定するチャンネルが、メモリ871に設定されたチャンネルと一致するか判定する。
【0097】
一致した際には、ステップ9に示すように制御用マイクロコンピュータ87は制御信号に含まれる動作信号に基き、照明装置100の動作を制御する。
【0098】
一致しない場合には、ステップ10に示すように制御用マイクロコンピュータ87は制御信号に含まれる動作信号が点灯信号以外の信号であるかどうかを判定する。受信した動作信号が点灯信号以外の、消灯信号や調光信号等である場合には、制御用マイクロコンピュータ87は何も動作させずに終了する。
【0099】
受信した動作信号が点灯信号である場合には、ステップ11に示すように制御用マイクロコンピュータ87は照明装置100の光源モジュール3が点灯中であるかどうかを判定する。光源モジュール3が点灯中である場合には、制御用マイクロコンピュータ87は何も動作させずに終了する。
【0100】
光源モジュール3が点灯中でない場合には、ステップ12に示すように制御用マイクロコンピュータ87は異なる制御信号を受信したことを報知手段にて報知する。具体的には、報知手段として、メモリ871に設定されたチャンネル番号の数字と同一回数光源モジュール3を点滅動作させる。
【0101】
このようにして、使用者は、照明装置100のメモリ871に設定されたチャンネルとリモコン送信器10の指定信号のチャンネルが異なるために使用者がリモコン送信機10により意図した所望の動作が制御できない場合であっても、報知手段によりリモコン送信器10の指定信号が指定するチャンネルが異なることが瞬時に認識できる。
【0102】
しかも、報知手段を光源モジュール3の点滅動作にすることにより、新たに報知手段として主光源と異なる別光源を設ける必要がなく、照明装置100の小型化および部品点数増加防止によるコスト削減に寄与する。
【0103】
なお、本実施の形態では報知手段に用いる光源は照明光を出射する主光源である光源モジュール3であるが、光源モジュール3以外の報知手段専用の光源を設けても良い。
【0104】
また、点滅動作の回数をメモリ871に設定されたチャンネル番号の数字と同一回数にすることで、使用者は、メモリ871に設定されたチャンネル番号を瞬時に知ることができ、リモコンチャンネル切替スイッチ103のチャンネルの切り替えを迅速かつ正確に行うことができる。
【0105】
なお、本実施の形態においては、報知手段を光源モジュール3の点滅動作として説明したが、報知手段は光源モジュール3の点滅動作に限らず、光源モジュール3からの出射光の色温度を変化させる方法や、音や振動等による報知であってもよい。音により報知する場合は、例えば「ピ、ピ、ピ」と3回音を鳴らすことによって照明装置100にチャンネル3が設定されていることを報知できる。
【0106】
また、以上説明した、報知手段を動作させる異なる制御信号は、メモリ871に設定されたチャンネルと異なるチャンネルを指定する指定信号を含む制御信号に限定されない。本発明に係る報知手段は、照明装置100の所望の動作を制御する制御信号と異なる制御信号を受信したときに動作すればよい。例えば、報知手段は、照明装置100と異なる照明装置やその他の電子機器を制御するためのリモコン送信機からの制御信号を受信したときに報知してもよい。また、報知手段は、指定信号を含まない制御信号を送信するリモコン送信器からの制御信号を受信したときに報知するようにしてもよい。
【0107】
以上説明した報知手段により、使用者は、リモコン送信器から送信された制御信号が、照明装置の所望の動作を制御する制御信号と異なることが容易に認識できる。
【0108】
次に、本発明に係るリモコン送信器10の人感センサ14による制御について説明する。
【0109】
本発明に係るリモコン送信器10は、人感センサ14を備える。人感センサ14は、焦電センサを備え検出範囲内にある温度変化を、赤外線を利用して検知する。これにより、検出範囲内で赤外線を発する人が動いたときに温度変化を検知し、人の存在を検知することが可能である。
【0110】
本発明に係る人感センサ14は、検出範囲内に人の存在を検知したときに、自動的にリモコン送信器10の赤外線LED18から点灯信号を含む制御信号を送信させるために設けられてある。例えば、照明装置100とリモコン送信器10とが設置された部屋に人が入ってきたときに、リモコン送信器10が人の存在を検知して自動的に照明装置100に点灯信号を含む制御信号を送信して、該制御信号を受信した照明装置100が点灯する。これにより、人がリモコン送信器10を探して直接操作して点灯させる手間をかけることなく、自動的に照明装置100が点灯するので、利便性に資する。
【0111】
また、人感センサ14を利用した照明装置100の自動点灯は、トイレ等の一時的に人が出入りする空間において人が存在する時間だけ点灯させることで電力を節約するために用いられることが多い。従って、照明装置100の制御用マイクロコンピュータ87は、リモコン受信部34が、人感センサ14の動作によって送信された制御信号を受信した場合には、照明装置100の点灯後、一定時間後(例えば10分後)に自動的に消灯するように制御することが好ましい。なお、直接「入」スイッチ11を押下することで送信された制御信号を受信した場合には、自動的に消灯させずに点灯状態を維持することで点灯動作の制御を状況に応じて使い分けることが可能である。
【0112】
また、本発明に係るリモコン送信器10は、人感センサ14が人を検知したときに自動的に点灯信号の送信を実施する人感センサオンモードと、実施しない人感センサオフモードとを人感切替スイッチ15により切替ことが可能である。これにより、照明装置100が設置された部屋に人が入ってくるまでは人感センサオンモードとして人感センサ14が人を検知したときに照明装置100が自動的に点灯するようにし、該点灯後は人感センサ14により自動的に点灯させる必要がないので、人感切替スイッチ15を押下して人感センサオフモードに切替えることが可能である。不必要に人感センサ14が作動して点灯信号が送信されることがないので、リモコン送信器10の電力を節約することができる。
【0113】
さら、就寝時など、人感センサ14により自動的に照明装置100を点灯させたくないときにも、人感切替スイッチ15を押下して人感センサオフモードにすることで人感センサ14の動作を停止させることができる。
【0114】
しかしながら、人感センサオフモードにしたままで、照明装置100を消灯し、使用者が部屋を出てから再度部屋に入る際に、人感センサ14が作動せず照明装置100を点灯させるためにリモコン送信器10を探す必要が生じる場合がある。
【0115】
本発明に係るリモコン送信器10は、表示用LED16を備え、人感センサオフモードにおいて人感センサ14が人の存在を検知したときには、表示用LED16が点灯するようにしてある。これにより、たとえ人感センサオフモードで照明装置100が自動的に点灯せずリモコン送信器10を探索する必要がある場合であっても、表示用LED16が人の存在を検知した人感センサ14により点灯させられるので、使用者は、暗闇の中であっても容易にリモコン送信器10の所在を知ることができる。
【0116】
また、本発明に係るリモコン送信器10は、振動センサを搭載してあることが好ましい。該振動センサは、地震などにより振動を検知した際に自動的に点灯信号を含む制御信号を赤外線LED18から送信させる。これにより、人感センサ14が人の存在を検知していなくても地震が起こった際には自動的に照明装置100を点灯させることが可能である。地震発生時は避難のために視界を良好にすることが望ましいので、制御用マイクロコンピュータ87はリモコン受信部34が振動センサの動作によって送信された制御信号を受信した場合には、消灯前の調光率の設定にかかわらず100%の調光率で光源モジュール3を点灯させるようにしてある。
【0117】
次に、本発明に係る照明装置100が、点灯信号を含む制御信号を受信した場合の動作について図10に示すフロー図のステップ13〜20(St.13〜20)に基き説明する。なお、以下の動作の説明では、制御信号に含まれる指定信号は照明装置100に設定されたチャンネルを指定するものとする。また照明装置100は動作スタート時は消灯状態であるものとする。
【0118】
まず、ステップ13にてリモコン受信部34は、リモコン送信器10から送信された点灯信号を含む制御信号を受信する。
【0119】
そしてステップ14にて制御用マイクロコンピュータ87は、受信した点灯信号が振動センサの動作によって送信された点灯信号かどうかを判定する。振動センサの動作により送信された点灯信号と判定した場合には、ステップ15に示すように制御用マイクロコンピュータ87は光源モジュール3を100%の調光率で点灯させる。
【0120】
振動センサの動作により送信された点灯信号でないと判定した場合、ステップ16に示すように制御用マイクロコンピュータ87は、人感センサ14の動作により送信された点灯信号か判定する。
【0121】
そうでないと判定した場合には、ステップ17に示すように「入」スイッチ11を押下して送信された点灯信号であると判定して光源モジュール3を消灯前の調光率で点灯させる。
【0122】
人感センサ14の動作により送信された点灯信号であると判定した場合には、ステップ18にて光源モジュール3を徐々に明るく点灯させる。
【0123】
次にステップ7にて点灯後10分経過したかを判定する。否である場合ステップ19に戻る。
【0124】
10分経過したと判定した後、ステップ20にて光源モジュール3を消灯させて動作を終了する。
【0125】
以上説明した本実施の形態に係る照明装置100は、電球型照明装置を例示して説明したが、本発明に係る照明装置は、電球型の照明装置に限らず、シーリングライト、ダウンライト等様々な形態の照明装置に適用が可能である。
【0126】
しかし、本発明は、上記照明装置のチャンネル切替用スイッチ、報知手段専用の光源、人感センサ等を設けるための空間を照明装置本体に形成することが困難な小型の照明装置である電球型照明装置に適用することが特に好適である。
【符号の説明】
【0127】
3 光源モジュール
8 電源回路
87 制御用マイクロコンピュータ
871 メモリ
10 リモコン送信機
14 人感センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
送信器から送信された制御信号を受信する受信部と、
前記制御信号に基いて、前記光源の点灯状態、照明装置の移動等の動作を制御する制御部と、
前記受信部が所望の動作を制御する制御信号と異なる制御信号を受信した場合、該受信部が該異なる制御信号を受信したことを報知する報知手段と
を備えてなることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記制御信号が動作させる照明装置を指定する指定情報が設定された設定部を備え、
前記異なる制御信号は、前記設定部に設定された前記指定情報と異なる指定情報を指定する制御信号であることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記異なる制御信号は、前記光源を点灯させるための点灯信号を含むことを特徴とする請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記報知手段は、前記受信部が前記光源の点灯以外の動作をさせるための信号を含む前記異なる制御信号を受信した場合、報知しないことを特徴とする請求項3に記載の照明装置。
【請求項5】
前記報知手段は、前記光源が点灯しているときには報知しないことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項6】
前記指定情報は、所定のチャンネル番号により規定され、
前記報知手段は、前記設定部に設定されたチャンネル番号を報知することを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項7】
前記報知手段は、前記光源の点滅動作であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項8】
前記報知手段は、前記光源を前記チャンネル番号の数字と同一回数点滅動作させることを特徴とする請求項6に記載の照明装置。
【請求項9】
電球型照明装置であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−221624(P2012−221624A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−83864(P2011−83864)
【出願日】平成23年4月5日(2011.4.5)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】