説明

熱交換器

【課題】特定の伝熱管バンドルのみを引き抜くことを可能とし、作業効率が向上する熱交換器を提供する。
【解決手段】熱交換器は、伝熱管バンドル22を収納する伝熱管バンドル収納ダクト20と、該伝熱管バンドル収納ダクト20の側壁に設けた、伝熱管バンドル22を挿抜自在とする開口部26と、バンドル収納ダクト20内の排ガスGの流入方向と直交する方向に設けられ、伝熱管バンドルを移動自在な下レールとを具備しており、特定の伝熱管バンドルのみを引き抜くことが可能となるので、メンテナンス期間の短縮が可能となり、定検期間を最短化することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排ガス処理システムにおける熱交換器に関する。
【背景技術】
【0002】
火力発電プラントや化学プラント用のボイラの排ガス処理装置は、システム構成の一般的な一例として、排ガス流路に脱硝装置、空気予熱器エアヒータ、再加熱用ガスガスヒータの熱回収器、乾式電気集塵機、湿式脱硫装置、上記ガスガスヒータの再加熱器及び煙突が順に配設されている。ここで水管式ガスガスヒータは、上記熱回収器と再加熱器とを冷温水循環ラインで接続して水を媒体として循環ポンプにより排ガスと熱交換を行なうものである。
この処理装置では、ボイラの排ガスをエアヒータに導き燃焼用空気と熱交換して排ガス温度を例えば130〜150℃程度まで冷却してガスガスヒータ熱回収器に導き更に排ガス温度を冷却した後、電気集塵装置に導きフライアツシユを除去した後、電気集塵装置の出口における高温排ガスを水との熱交換により更に低温にして湿式脱硫装置に導く。湿式脱硫装置では、排ガス中のSO2を例えば石灰石をスラリー状に溶かし込んだ吸収液で吸収除去し、更にこの気液接触過程で、排ガス中の残存フライアッシュも除去する。次いでSO2及びフライアッシュが除去された排ガスをガスガスヒータ再加熱器に導く。ここでは、湿式脱硫装置の処理過程においてSO2吸収液等で降温された排ガス温度をガスガスヒータ再加熱器に配された配管内部を通過する熱媒水との熱交換により高める。このことにより煙突から大気放出する際、水分凝縮量の低減による白煙発生防止と、温度上昇による拡散効率向上の機能を果たしている。
例えば石炭火力発電所における大型のガスガスヒータ熱回収器及び再加熱器の熱交換方式としてフィンチューブ式熱交換器が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−304138号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、熱交換器の伝熱バンドルのメンテナンスを行う際、以下の問題点が発生していた。
【0005】
1) 火力発電プラントにおけるフィンチューブ式熱交換器の伝熱管への燃焼飛灰のブラスト効果による経時摩耗、或いは同灰組成が付着性・腐食性を持つ場合、該灰が伝熱面に固着して腐食が進行し、チューブの肉厚が経年的に低下していく。
バンドルの大規模補修や更新で計画外停止をすると、商業運転阻害による売電損害が発生する。このため熱媒水漏洩は非常に重要な問題とされている。
【0006】
2) また、運転中の漏洩検査にて漏洩箇所数が多い場合や大規模補修、バンドル更新が必要と判断される場合にはプラントを停止させて補修を行う事になる。
【0007】
3) 従来では、例えば下部バンドルを引き抜くのに熱交換器バンドルが格納されたダクトの上部に設置された開口部から1基あたり例えば20〜30トンにも及ぶ大型のモジュールバンドルを1基ずつ上段バンドルから順番にクレーンで吊り上げていた。
従ってメンテナンスが必要のない健全なバンドルまで引き抜く必要があった。
又、ダクト内部で例えば残肉厚検査などのバンドル点検作業を要する場合、ダクト内に全ての対象のバンドルの正面と背面に全面足場を仮設する必要があったが、これにも多大なコストと期間がかかる要因となっていた。
【0008】
4) これによって、バンドルの大規模補修や更新をするのに、多大な期間を要し、発電所の定検期間を遅延させるリスクがありこの場合、商業運転阻害による売電損害が発生する。
【0009】
5) 更に、下段側バンドルの大規模補修を行う場合、補修が完了しダクト内に再格納するまでの間、健全なバンドルを空地に仮置きしておく必要があり、当該置き場所を当該期間確保しなければならないばかりか、仮置き場所が屋外の場合には天候環境によっては養生不足で損傷させてしまうリスクも発生する。
また、養生や屋内保管にも管理費用が嵩むという問題がある。
【0010】
本発明は、前記問題に鑑み、特定の伝熱管バンドルのみを引き抜くことを可能とし、作業効率が向上する熱交換器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した課題を解決するための本発明の第1の発明は、伝熱管バンドルを収納する伝熱管バンドル収納ダクトと、該伝熱管バンドル収納ダクトの側壁に設けた、伝熱管バンドルを挿抜自在とする開口部と、バンドル収納ダクト内の排ガス流入方向と直交する方向に設けられ、伝熱管バンドルを移動自在な下レールとを具備することを特徴とする熱交換器にある。
【0012】
第2の発明は、第1の発明において、開口部内に、側壁側からダクト内部の排ガス方向と直交する方向に、伝熱管バンドルを引き抜き移動させるバンドル下レールを有していることを特徴とする熱交換器にある。
【0013】
第3の発明は、第1の発明において、伝熱管バンドル収納ダクト外の構造体に設けた仮支持部と、仮支持部に支持され、伝熱管バンドルを移動させる移動レールと、移動レールの上の伝熱管バンドルを引き出す駆動装置とを具備することを特徴とする熱交換器にある。
【0014】
第4の発明は、第3の発明において、開口部に内に、側壁側からダクト内部の排ガス方向と直交する方向に、伝熱管バンドルを引き抜き移動させるバンドル下レールを有していることを特徴とする熱交換器にある。
【0015】
第5の発明は、第4の発明において、バンドル下レールに当接する伝熱管バンドルの裏面側に裏面レールを有していることを特徴とする熱交換器にある。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、特定の伝熱管バンドルのみを引き抜くことが可能となるので、メンテナンス期間の短縮が可能となり、定検期間を最短化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1−1】図1−1は、熱交換器の概略図である。
【図1−2】図1−2は、熱交換器の概略図である。
【図2−1】図2−1は、実施例1に係る熱交換器の斜視外略図である。
【図2−2】図2−2は、実施例1に係る熱交換器の斜視外略図である。
【図3】図3は、実施例2に係る熱交換器の斜視外略図である。
【図4】図4は、図3の要部概略図である。
【図5】図5は、図3の要部外略図である。
【図6】図6は、本実施例に係る熱交換器が適用される排ガス処理システムの概略図である。
【図7】図7は、排ガス処理設備の熱交換器の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではなく、また、実施例が複数ある場合には、各実施例を組み合わせて構成するものも含むものである。また、下記実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
【実施例1】
【0019】
図6は、本実施例に係る熱交換器が適用される排ガス処理システムの概略図である。
【0020】
図6に示すように、排ガス処理システム100は、発電プラントや工場などのボイラ101から排出される排ガスが煙突112から放出される過程で、当該排ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)、煤塵、および硫黄酸化物(SOx)を除去するものである。
先ず、ボイラ101から排出された排ガスG0は、触媒が充填された脱硝装置102に導入される。脱硝装置102において、還元剤として注入されるアンモニア(NH3)により、排ガスG0に含まれる窒素酸化物が水と窒素とに還元され無害化される。
【0021】
脱硝装置102から排出された排ガスG1は、エアヒータ(AH)103を経由し、一般に130℃〜150℃の温度に冷却される。
【0022】
エアヒータ103を経た排ガスG2は、ガスガスヒータの熱交換器である熱回収器104に導入され、熱媒体(例えば水など)と熱交換を行うことにより、熱回収される。熱回収器104を経た排ガスG3の温度は、概略85〜110℃となり例えば電気集塵機(EP)105での集塵能力が向上される。
【0023】
熱回収器104を経た排ガスG3は、電気集塵機105に導入され煤塵が除去される。
【0024】
電気集塵機105を経た排ガスG4は、電動機により駆動される送風機106により昇圧される。なお、この送風機106は、設けない場合もあるしガスガスヒータ再加熱器の後流G7に配置される場合もある。
【0025】
送風機106により加圧された排ガスG5は、脱硫装置107に導入される。脱硫装置107では、石灰石をスラリー状に溶かし込んだ吸収液により、排ガスG5中の硫黄酸化物が吸収除去され、副生成物として石膏(図示せず)が生成される。そして、脱硫装置107を経た排ガスG6の温度は、一般に約50℃程に低下する。
【0026】
脱硫装置107を経た排ガスG6は、ガスガスヒータの熱交換器である再加熱部108に導入される。再加熱部108は、上記熱回収部104との間で熱媒体83を循環ポンプ109により一対の循環配管110を往来して循環する過程で、熱回収部104により回収された回収熱により排ガスG6を加熱する。ここで50℃程度の脱硫装置107の出口排ガスG6の温度は、再加熱部108で約85〜110℃に再加熱され、煙突111から大気放出される。
【0027】
図7は、排ガス処理設備の熱交換器の概略図である。
図7に示すように、排ガスG2が導入され、熱媒体83と熱交換する熱交換器が設けられている。
熱交換器は、熱回収器104と再加熱器108とを熱媒体83が循環するための熱媒体循環通路110を有する。熱媒体83は、熱媒体循環通路110を介して熱回収器104と再加熱器108との間を循環している。熱回収器104と再加熱器108との各々の内部に設けられる熱媒体循環通路110の表面には、複数のフィンがフィンチューブ11に設けられている。熱媒体循環通路110には熱交換部86が設けられ、熱媒体83が循環する際に放熱で奪われた降温相当のエネルギーをスチーム87で加熱することで補い、熱媒体83の媒体温度を維持調整することができる。
【0028】
熱媒体83は、熱媒体タンク88から熱媒体循環通路110に供給される。熱媒体83は、熱媒体送給ポンプ109により熱媒体循環通路110内を循環させる。また、脱硫装置107からの浄化ガスG6のガス温度に応じて調節弁V1によりスチーム87の供給量を調整し、熱回収器104から排出される排ガスG3のガス温度に応じて調節弁V2により再加熱器108に送給される熱媒体83を熱回収器104に供給し、再加熱器108に送給される熱媒体83の供給量を調整する。なお、再加熱器108から排出される浄化ガスG7は煙突83から外部に排出される。
【0029】
以下、本実施例に係る前記熱回収器及び再加熱器108の熱交換器の構造について、図面を参照して説明する。図1−1及び図1−2は、熱交換器の概略図である。
【0030】
図1−1及び図1−2に示すように、熱交換器は、伝熱管バンドル収納ダクト20内に、伝熱管バンドルを束ねた集合体である伝熱管バンドルを複数配置しており、排ガスの流入方向上流側から低温バンドル22A、中温バンドル22B、低温バンドル22Cとしている。
そして、排ガスのガス流れ方向に熱回収又は熱交換用の複数の伝熱管バンドル群22A(22A1〜22A3)、22B(22B1〜22B3)、22C(22C1〜22C3)を所定間を持って配置している。図1中、符号Gは排ガス、20aはダクト入口部、20bは拡張部を図示する。なお、伝熱管バンドルの排ガス導入方向上流側が正面22aであり、排ガス導入方向下流側が背面22bである。
図中、X方向は排ガス流れ方向であり、Y方向は伝熱管バンドルの挿入方向であり、Z方向は伝熱管バンドルの積み上げ設置方向である。
【0031】
図2−1及び図2−2は、実施例1に係る熱交換器の斜視外略図である。
熱交換器は、伝熱管バンドル22を収納する伝熱管バンドル収納ダクト20と、該伝熱管バンドル収納ダクト20の側壁に設けた、伝熱管バンドル22を挿抜自在とする開口部26と、バンドル収納ダクト20内の排ガスGの流入方向と直交する方向に設けられ、伝熱管バンドルを移動自在な下レール27とを具備している。
なお、符号25は人が往来するための架構ステージに備えられた手すりであり、通常は該手すりは垂直に立ち人が落下しないようにされているが、伝熱管バンドル22の出し入れの際には、水平に倒れるように可動するヒンジを備えているのでバンドルが図2−1のように通過できる構造となっている。
【0032】
また、手すりの床面25aは、手すり25を倒した際には、伝熱管バンドルを仮置きできるようにしている。
図中、X方向は排ガス流れ方向であり、Y方向は伝熱管バンドルの挿入方向であり、Z方向は伝熱管バンドルの積み上げ設置方向である。
【0033】
運転中の漏洩検査にて漏洩箇所数を特定する場合には、以下のようにして伝熱管バンドル20を引抜くようにしている。
【0034】
1) 特定の伝熱管バンドル(例えば伝熱管バンドル22C3)を引き抜く場合、先ず熱交換器バンドルが格納された開口部26を開放し、手すり25を倒す。
2) 次に、開口部25から1基あたり20〜30トンに及ぶ伝熱管バンドル22C3をクレーンで支えつつ、引き抜く。
3) 伝熱管バンドル全体が開口部26から出た際には、図示しないもう1台のクレーンを用いて、伝熱管バンドルを吊り上げ、所定位置に仮置きする。
【0035】
これにより、各段積み配置からの伝熱管バンドルの引き抜き作業が容易となる。
この結果、段積バンドルの各段から、健全な他バンドルを引き抜く事なく、補修・更新を要するバンドルのみを独立で引き抜くことができる。
【0036】
この際、側壁側からダクト内部長手方向に各バンドル下部に対応する位置に、該バンドルを開口に向かって引き抜き移動させる為の下レール27を設置しているので、バンドル下レール27の上を側壁開口に向かって長手方向に伝熱管バンドルの引き出しを容易としている。
このバンドル下レール27上に載せた伝熱管バンドルの引き出しは、チェーンブロック等により長手方向に引き出すようにしている。
【0037】
本実施例に係る熱交換器とすることで、特定の伝熱管バンドルのみを引き抜くことが可能となるので、メンテナンス期間の短縮が可能となり、定検期間を最短化することができる。
【0038】
すなわち、従来では、例えば下部バンドルを引き抜くのに熱交換器バンドルが格納されたダクトの上部に設置された開口部26から1基あたり例えば20〜30トンにもおよぶモジュールバンドルを1基ずつ上段バンドルから順番にクレーンで吊り上げていく、無駄な作業となり、検査の必要のない健全なバンドルまで引き抜く必要があったが、本発明によれば、特定の伝熱管バンドルのみを引き抜くことが可能となり、一般に20〜30トン/1バンドルの交換作業に関して約4割程度の時間の短縮が可能となる。
【0039】
更に、補修を要するバンドルを独立で引き出せる様になるので、健全なバンドルの仮置き場所が不要となり、その分のコスト削減ができ、又仮置き時の損傷リスクも低減出来る。
【0040】
また、プラント停止中に伝熱管バンドルの点検作業を要する場合、対象バンドルのみを引き抜くことで作業環境の良い場所で検査ができるので、ダクト内での全面足場の仮設が不要となり、相応分のコスト削減、期間短縮が可能となる。
【実施例2】
【0041】
図3は実施例2に係る熱交換器の概略図である。図4及び5は図3の要部概略図である。実施例1に係る熱交換器と同一部材については、同一符号を付してその説明は省略する。
図3に示すように、実施例2に係る熱交換器は、バンドル収納ダクト20外の構造体(架構)21に設けた脱着可能な仮支持部30と、該仮支持部30に支持され、伝熱管バンドル22を移動させる移動レール31と、移動レール31の上に伝熱管バンドル22を引き出す駆動装置32及びワイヤ33とを具備している。
【0042】
本実施例では、伝熱管バンドル22の下レール27に当接する部分に裏面レール28を有している。
【0043】
下レール27及び裏面レール28の表面には、摩擦係数の低い材質の薄板35A、35Bを設け、薄板を滑らせる事で伝熱管バンドル22の引き抜きを容易としている。
【0044】
よって、バンドル収納ダクト20の外部に設けた移動レール31を設置し、伝熱管バンドル22を横向きに引っ張る事のできるウインチ補助機構等の駆動装置32によって、引き抜きを容易としている。
なお、引抜きの際に脱線しないように、移動レール31にはガイド部材31aが設けられている。
【0045】
また、バンドル収納ダクト20内に構造体21に設けた下レール27の側面には、灰の混入を防止するために、囲い部36が設けられている。
【0046】
実施例1では、クレーンが少なくとも2機必要であるが、本実施例の構成とすることで、クレーンの使用が1機で済むこととなり。メンテナンススペースもその分小さくすることができる。
【0047】
また、薄板35A、35Bに摩擦係数の低い材質の組合せを選定する事で、引き出し、押し込みが容易となる。
【0048】
ここで、摩擦係数の低い材質の組合せとしては、例えばCr(クロムめっき)−Cu(銅合金)、SUS(バンドルフレーム材)−Cu(銅合金)などを挙げることができる。
【0049】
また、滑り摩耗・焼付きに対する好適な材料としては、例えば鋼材(SUS)−硬質クロムめっきの組合せを挙げることができるが、これに限定されるものではない。
【0050】
また、耐食性のある材料の組合せとしては、焼き入れ鋼−SUS材の組合せを挙げることができるが、これに限定されるものではない。
【0051】
また、バンドル下レール27は、石炭灰の煤塵や固着成分が付着する可能性があるので、バンドル下レール用の保護カバーを設置し、プラントを停止した後に、このカバーを外し、バンドル下レール27を露出させて動かせるようにするようにしてもよい。
これにより、バンドル下部のレールへの灰や固着物によるバンドルメンテナンス工事の阻害を防止することができる。
【0052】
また、人が往来するための架構ステージに備えられた手すり25は、通常は垂直に立ち人が落下しないようにされているが、伝熱管バンドル22の出し入れの際には、水平に倒れるように可動するヒンジを備えているのでバンドルが図2−1のように通過できる構造となっている。
【0053】
このように、本発明によれば、熱媒漏洩箇所の迅速検知した後や、補修及び発電所の定検期間中の大型熱交バンドル更新工事において、工事期間の大幅短縮により、稼働率の向上を図り、電力年間発電量の増大を図ることができる。
また、大掛かりな足場組が不要となり、バンドルの点検期間の削減や、メンテナンス作業容易性の大幅向上及び安全上のリスクの低減を図ることができる。
【符号の説明】
【0054】
20 伝熱管バンドル収納ダクト
21 構造体
22 伝熱管バンドル
23 クレーン
25 手すり
26 開口部
27 下レール
28 裏面レール
31 移動レール
31a ガイド部材
32 駆動装置
33 ワイヤ
35A、35B 薄板
36 囲い部



【特許請求の範囲】
【請求項1】
伝熱管バンドルを収納する伝熱管バンドル収納ダクトと、
該伝熱管バンドル収納ダクトの側壁に設けた、伝熱管バンドルを挿抜自在とする開口部と、
バンドル収納ダクト内の排ガス流入方向と直交する方向に設けられ、伝熱管バンドルを移動自在なレールとを具備することを特徴とする熱交換器。
【請求項2】
請求項1において、
開口部内に、側壁側からダクト内部の排ガス方向と直交する方向に、伝熱管バンドルを引き抜き移動させるバンドル下レールを有していることを特徴とする熱交換器。
【請求項3】
請求項1において、
伝熱管バンドル収納ダクト外の構造体に設けた仮支持部と、
該仮支持部に支持され、伝熱管バンドルを移動させる移動レールと、
移動レールの上の伝熱管バンドルを引き出す駆動装置とを具備することを特徴とする熱交換器。
【請求項4】
請求項3において、
開口部に内に、側壁側からダクト内部の排ガス方向と直交する方向に、伝熱管バンドルを引き抜き移動させるバンドル下レールを有していることを特徴とする熱交換器。
【請求項5】
請求項4において、
バンドル下レールに当接する伝熱管バンドルの裏面側に裏面レールを有していることを特徴とする熱交換器。

【図1−1】
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【図1−2】
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【図2−1】
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【図2−2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−180958(P2012−180958A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−43313(P2011−43313)
【出願日】平成23年2月28日(2011.2.28)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】