説明

熱可塑性材料中に取込まれる高タルク含有率の分割固体組成物

【課題】タルク粒子の平均寸法よりも大きい平均寸法をもつ凝塊の形に互いに結合された複数のタルク粒子から成る画分を有するタルク粉末を含む分割固体組成物の調製に関し、数多くの熱可塑性樹脂と優れた相容性を示し、かつ少なくとも約75%という高いタルク含有量を呈するという事実に加えて、本発明に従って得られた分割固体組成物は、従来の技術及び設備を用いた熱可塑性材料の成型の間に、これらの熱可塑性材料中に細かいタルク微粒子の形で分散され得、高価な複合材料(又はコンパウンド)を利用せずにタルク充填された熱可塑性物品を実現できるようにする。
【解決手段】組成物の総重量に対して、約75%の重量比のタルク粉末及び約6%の重量比のポリエチレンワックスを含む結合剤を、攪拌下で混合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリプロピレン及びポリエチレンといったような特にオレフィンタイプの熱可塑性材料の中への取込み及び希釈を目的とする高タルク含有率の分割固体組成物の調製方法に関する。本発明は、タルク充填された熱可塑性材料製物品の製造において特に利点を示す、このように調製された組成物に拡大される。
【背景技術】
【0002】
熱可塑性材料(単複)製物品の製造業界においては、熱可塑性原料に充填剤(例えば石英粉末、ガラス繊維、ガラス粉末、ホイスカ、タルク、炭酸カルシウム、カオリン、など)を取込んでその価格を削減しかつ/又は機械的特性(特に耐熱性、耐久性、など)を改善させることが一般に実践されている。この取込みは主として熱可塑性樹脂(単複)と充填材(単複)の間の融解による混合方法を用いて実現される。この方法は、一般に「混合物化(英語では「compounding」)」という用語で表わされている。
【0003】
概略的にこの方法を描写すると、樹脂(単複)及び充填材(単複)は押出機に供給される。これは、融解状態又は軟化状態の材料混合物を高いせん断速度で混合しそれをダイの中に強制的に通過させることをその機能とする一つ又は複数のスクリューが中で回転している加熱されたシリンダーを有する機械である。均質な混合物が押出機から押出し形材の形で出てくる。これらの押出し形材は、次に冷却されて顆粒状に切断される。顆粒の形で得られた製品は、かくして熱可塑性マトリクス内で均質に分布した規定量の充填材(単複)を封じ込める。「コンパウンド」又は複合材料と呼ばれるこの製品は、(例えば射出、圧縮又は回転による)成形及び/又は押出加工技術の実施において及び/又は熱可塑性材料(単複)製物品のその他の製造方法の実施においてそれが出発材料になる熱可塑性材料の成型の業界で利用される。
【0004】
これらの多様な成型技術に適した従来の設備の内部で、複合材料は、冷却時に形をとる前に、非常に低いさらにはほぼゼロのせん断速度で融解され混合される。
【0005】
複合材料(熱可塑性材料と少なくとも一つの充填材の分割固体混合物)の製造に関しては、この分野で既存の設備が飛散性粉末を用いて作動するのには殆ど適合されていないこと及び微粉末の形でタルク自体の飛散性が非常に高いことから、熱可塑性樹脂の中へのその取込みは、実践上多数の問題、とくに以下のような問題を提起する。すなわち、
−計量及び秤量の際に、無視できないほどの粉末部分が測定計器より上で空気中に浮遊状態でとどまる、
−混合装置の充填の際に、供給用ホッパを通してタルクが吐出し大量の粉塵が形成されるという現象が見られる、
−押出機の中での融解による混合(複合化)の際に、タルク粉末の一部分が機械の内部で空気中に浮遊状態でとどまり、熱可塑性樹脂に混入されない。粉末のきわめて低密度側の無視できない量のその他の部分は、樹脂の層の上に(一般にははるかに高密度の顆粒の形で)とどまり、押出機の一つ又は複数のエンドレススクリューにより巻き込まれない。
【0006】
これら全ての理由から、熱可塑性複合材料ならびにこれらの複合材料から得られた物品の中に取込まれたタルクの含有率に関する標示は決して信頼性の高いものではなく、タルク微粒子の分布の均質性は不完全であると判明することが多い。
【0007】
粉塵源である飛散性粉末の取扱いに特有のこれらの欠点を補正するために、米国特許第4241001号明細書は、タルク粉末を、輸送、次に計量及び秤量がより容易な、比較的粉末になりにくい顆粒の形にすることを提案している。タルク粉末が濃縮したこれらの顆粒は、その後、タルクが充填された熱可塑性複合材料を形成するために、融解による混合によって熱可塑性材料中に直接希釈される。押出機のエンドレススクリュー(単複)のレベルでの高いせん断速度での混練りによる熱可塑性樹脂との融解によるこの混合の間に、タルクの顆粒は分解してタルク微粒子を放出し、この微粒子はこのとき融解した熱可塑性材料の中に分散させられる。ドープすべき熱可塑性材料(一般的には同じく顆粒の形をしている)のものに近い又は同等の形状及び嵩比重をもつタルク顆粒を用いると、押出機において融解による混合によって得られる複合材料の品質は、こうしてなお一層改善される。
【0008】
特に米国特許第4241001号明細書は、特に水などの湿潤剤を粉末に添加することから成る、粉末から顆粒への圧密方法について記述している。こうして得られたペースト状の組成物は、次に顆粒に加工される。或る種の作用物質の添加は、顆粒の凝集力を増大するために推奨される(油性エマルジョン、糖蜜タイプの結合剤、含油液体、など)。
【0009】
しかしながら、得られるタルク顆粒の凝集力及び安定性は、押出機の高いせん断速度にもかかわらず、その後、初期の粉末(造粒前)の粒子のものに近い微細度の微粒子の形にタルクを再分散させるのが困難となるようなものである。かくして、複合材料のそして特に最終的製品の機械的及び物理的特性に著しく影響を及ぼす粒度分布、すなわちタルクについて特定の粒度分布が精確に規定されていた、複合材料に当初求められた特性からは遠ざかることになる。
【0010】
なお、タルク粉末(優勢な量)、結合剤の役目を果たす熱可塑性樹脂(例えばポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂など)及び分散剤の混合物から成り、一般に顆粒の形で存在するタルクベースの「マスターバッチ」(英語で「masterbatches」)と呼ばれる分散した固体組成物も知られている。
【0011】
米国特許第4241001号明細書により記述されているような高密化されたタルク又はタルク粉末から高せん断速度の押出機上で製造されるマスターバッチは一般に、最終物品を提供するべく後に成型されることになるドープされた熱可塑性複合材料を調製する目的で、熱可塑性材料に対し融解により混合されることになっている。場合によっては、マスターバッチは同様に、押出加工又は(射出、圧縮又は回転)成形技術による熱可塑性材料の成型に際してこれらの熱可塑性材料中に希釈させることもできる。
【0012】
これらのマスターバッチ内に結合剤として利用される樹脂の選択は重要である。この樹脂は、マスターバッチが取込まれることになる熱可塑性材料と相容性のあるものではなくてはならない。この樹脂は往々にしてマスターバッチならびにこれらのマスターバッチを用いて得られる複合材料の高いコストの原因となっている。一方ではこの樹脂は、形成された複合材料の熱可塑性マトリクス内のタルク微粒子の再分散の質を条件づけする。優れた分布は、最終的に作られる物品の優れた品質にとって不可欠な構成要素である。該樹脂は他方ではマスターバッチの最適なタルク含有率を条件づけする。今日、よりパワーアップしたミキサーの利用にもかかわらず、これらのマスターバッチのタルクの最適な重量含有率は比較的低く、70%を超えることは全くない。
【特許文献1】米国特許第4241001号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、先に示したとおり、一般的に以下の連続する三つの基本的な段階の実施から成る、タルクでドープされた熱可塑性材料製の物品の現在の製造方法を改善することを目的としている:
1.(混合物化式)押出機の中での集中的なせん断の効果により熱可塑性マトリクス内に粉末状に分散できる高密化タルク又は粉末タルクを得る段階、
2.マスターバッチ(又は同等の組成物)及び熱可塑性材料を高せん断速度の押出機内で融解によって混合することで、往々にしてコストの高い複合材料(又はコンパウンド)を得る段階、
3.(射出、圧縮又は回転)成形技術及び/又は押出し加工技術により前記複合材料の成型によりドープされた熱可塑性材料製の最終的物品を得る段階。
【0014】
このため、本発明の主要な目的は、低いせん断速度(混合物化に特定の押出機のものよりもはるかに低い速度)で熱可塑性材料に混合された場合、そして特にこの熱可塑性材料の(射出、圧縮又は回転)成形及び/又は(成型を目的とした)押出し加工の際に、細かい粉末に分散する能力をもつ高タルク含有率の分割固体組成物を提供することにある。
【0015】
本発明はかくして、これまで不可欠であった中間製品である(規定のタルク充填量の)複合材料の調製が今後不要なものとなるように、その成型作業自体に際して熱可塑性材料のタルクドーピングを可能にするという点で、タルクが充填された熱可塑性物品の製造方法を改良することを目的としている。
【0016】
本発明のもう一つの目的は、従来の成型設備を特徴づける低いせん断速度にもかかわらず、熱可塑性マトリクス内でのタルクの受容可能な再分散均質性を可能にしながら、熱可塑性材料の成型に従来適合させられた設備を用いて、熱可塑性材料に対し直接混合できるように、
−破断したり、ぼろぼろに崩れることもなく通常の取扱いと相容性のある凝集力及び固有堅牢度、
−成形しドープすべき熱可塑性材料のものと同程度の形状と密度、
という特性の恩恵をその固体部分が享受している、少なくとも75%のタルク重量比をもつ分割固体組成物を提案することにある。
【0017】
本発明のもう一つの目的は、タルク粉末から得られたかかる分割固体組成物が、ポリプロピレン及びポリエチレンといったような特にオレフィンタイプの非常に多様な熱可塑性材料のドーピングのために利用可能でかつ相容性をもち得るということにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
かくして、本発明は、特に熱可塑性材料の中に取込むことを目的とし特に低いせん断速度での融解による混合方法に従った分割固体組成物の調製方法に関する。かかる組成物は、タルク粒子の平均寸法よりも大きい平均寸法の凝塊の形に互いに結合された複数のタルク粒子から成る少なくとも一つの画分を有するタルク粉末を含んで成る。
【0019】
このために、本発明に従った方法においては、
−前記組成物の総重量に対して少なくとも約75%の重量比のタルク粉末、及び前記組成物の総重量に対して少なくとも約6%の重量比のポリエチレンワックスを含む結合剤を攪拌下で混合させる段階であって、前記混合を実施するために、タルク粉末及び固体形態のポリエチレンワックスを、前記ポリエチレンワックスが固体状態にある温度で接触させ、攪拌を維持しながら温度を上昇させる混合段階、
−タルク粒子が少なくとも部分的にポリエチレンワックスに封入された状態にある均質で粉末になりやすい混合物を獲得した後、該混合物を冷却する段階、及び
−前記凝塊を形成させるために、造粒プレスを用いて該混合物を造粒する段階、
が実施される。
【0020】
「造粒する」という用語は、ここでは、造粒プレスのダイを通した混合物(タルク粉末及びポリエチレンワックス)の押出し加工作業を意味する。
【0021】
混合段階に関しては、ここでは、ポリエチレンワックスの付着物中にタルク微粒子を封入することを目的とする、タルク粉末と当初固体形態をしているポリエチレンワックスの間の容易に実現可能な熱間混合のことを言う。
【0022】
このために、不連続(又は「バッチ」)タイプのミキサーのみならず連続タイプのミキサーも介入させることのできる、数多くの方法及び設備を考慮することが可能である。
【0023】
例えば、有利には、機械式攪拌手段及び加熱手段を備えたミキサーを利用することができる。このためには、一例として、オイルといったような発熱流体が中を循環する二重外装ミキサーを挙げることができる。
【0024】
この熱間混合段階中、ワックスの融解温度に近づいた時点で、つまり恐らくはワックスの軟化温度以降、混合物が粉末になりやすい外観を保っている一方で、混合物の体積の多少の差こそあれ急激な崩壊の現象を目にする。
【0025】
融解したワックスで少なくとも一部分が被覆されたタルク粒子の相互の接着性により、この現象を一部説明することができるであろう。
【0026】
材料の選択ならびに、特に混合物の加熱(温度上昇、加熱時間)及び攪拌(攪拌方法、速度及び時間)の様々な作動パラメータの調節は、混合物の充分な均質性を得、ペースト状の塊状物の出現を回避するために決定される。
【0027】
有利には、混合物の体積の著しい減少、特に(単なる目視評価による)体積のほぼ半減を確認した時点で直ちに、熱間混合段階を終結させる。このときタルク及びワックスの混合物は充分に均質かつ完全であると考えられる。当然のことながら、混合をさらに続行させることも可能であるが、それでも濃厚なペースト状の塊状物の出現は回避される。
【0028】
有利には、本発明に従うと、混合物の冷却は、ミキサーの外へ取り出した後、例えば周囲温度で漸進的にかつ連続して行なわれる。
【0029】
発明人らによって行なわれた試験により、かかる方法を用い、特にポリエチレンワックスを利用したおかげで、剛性及び優れた安定性を確保する固有凝集力を呈しながら、少なくとも75%に等しいタルク重量含有率を有利にも含む、特に顆粒の形をしたタルク濃縮凝塊を得ることが可能であるということを示すことができた。これらの機械的特性は、これらの凝塊のその後の保存又は取扱いの際に(微細粉又は粉塵の著しい放出無く)過度の破断や崩れもなく形状を維持するという形で現われる。
【0030】
その上、特に融解による混合によるそれらの熱可塑性樹脂の中での希釈には、非常に低いせん断速度しか必要としない。
【0031】
発明人らの研究作業は同様に、特に射出、圧縮又は回転による成形又は押出し加工の従来の技術又は設備によるその成型の際に熱可塑性材料に対して本発明に従った分割固体組成物を添加することで、有利にも、タルクドーピングと完成した熱可塑性物品の成型の段階を同時に実施できるようになるということをも証明した。せん断速度が比較的低いにもかかわらず、それでもその効果は、熱の効果と組合わさってではあるが、前記組成物の固体部分を融解した熱可塑性材料内で細かいタルク微粒子の形に崩壊させ分散させるのに充分である。同様に、このように分散したタルク微粒子が、初期の(圧密前の)タルク粉末の粒子の微細度にきわめて近い、さらにはそれと同等の細かさを呈するということも確認された。
【0032】
かくして、オレフィンタイプの多数の熱可塑性樹脂との優れた相容性及びほぼ75%を超え得るタルク含有率を呈し、従ってタルクベースの普通のマスターバッチの利用に対する有利な代替案を構成できるという事実以外に、本発明に従って得られた分割固体組成物は有利にも、タルクでドープされた熱可塑性物品の製造においてタルクで充填された複合材料を用いずに済ませることを可能にする。
【0033】
有利には、本発明に従うと、1000〜50000g・mol-1の間に含まれるモル質量のポリエチレンワックスが利用される。
【0034】
造粒プレスのダイを通した混合物の加圧段階に関しては、この段階は混合物の圧密及び造粒を導く。このとき、短い棒状物が得られ、この棒状物を有利には、均質で充分に規定されたサイズの顆粒の形をした凝塊を得るように、ダイのちょうど出口で筒切りすることができる。
【0035】
本発明の実施に特に適合した造粒プレスとしては、有利には、垂直ダイと垂直回転軸をもつローラーを有するKAHL(登録商標)(AMANDUS KAHL NACHF.,ドイツ)タイプのプレスを挙げることができる。
【0036】
本発明は、例えばCPM(登録商標)(CPM Europe S.A.,フランス)タイプのプレスといったような水平ダイを備えた造粒プレスを用いて実施することもできる。
【0037】
有利には本発明に従うと、タルク粉末に、約20〜25%のポリエチレンワックス重量比をもつ凝塊を得ることができるように適合された量のポリエチレンワックスが混合される。このとき、凝塊のタルク重量含有率は約75〜80%であり、ここで利用されている結合剤は単に本発明に従ったポリエチレンワックスから成る。
【0038】
本発明に従った方法のもう一つの実施変形形態に従うと、およそ85〜92%のタルク重量比の凝塊を得ることができるように適合されたそれぞれの量でタルクと結合剤の混合が実施される。
【0039】
有利には、この変形実施形態に従うと、ポリエチレンワックスに補足して、アミン、第4アンモニウム塩、第4ポリアンモニウム塩、カルボン酸塩の中から選択された少なくとも一つの界面活性剤が利用される。
【0040】
アミンというのは、線形、環状、飽和、不飽和、又場合によっては有枝及び/又はエトキシル化されたものを全て含む1級、2級及び3級アミンを意味する。
【0041】
界面活性剤はここでは、得るべき凝塊の重量のおよそ1〜2%、すなわち実現すべき混合物(タルク粉末、ポリエチレンワックス及び界面活性剤)のおよそ1〜2重量%の重量比に対応する量で利用される。
【0042】
このために、タルク粉末とポリエチレンワックスの混合に着手する前に、前記タルク粉末は予め加熱され、前記界面活性剤の融解温度に少なくとも等しい温度で前記界面活性剤に対し混合される。
【0043】
有利には、本発明に従うと、液体状態の前記界面活性剤がタルク粉末に添加される。
【0044】
タルク微粒子の表面を被覆しそれを機能的に改質することにより、これらの界面活性剤は本発明に従ったポリエチレンワックスの結合能力を著しく改善させる。そのため、有利なことに、特に顆粒の機械的安定性に関してほぼ同等の、さらにはより優れた結果を得るために、非常に少ない量の界面活性剤で、利用されるポリエチレンワックスの量を著しく減少させ、その代わりにタルクの量を増大させることができる。本発明に従った界面活性剤は同様にタルク微粒子が熱可塑性マトリクス内に再分散する能力レベルでも介入すると思われる。
【0045】
驚くべきことに、発明人らはかくして、約1%(全混合物に対する重量比)の界面活性剤で、ワックスの重量比を約5%減少させることが可能であるということを確認した。
【0046】
かくして、界面活性剤(単複)を利用した本発明のこの特定の変形実施形態により、発明人らは、85%を明らかに超え得る重量比であるはるかに高いタルク重量比を有利にも呈し得るタルク粉末の顆粒を得るに至った。
【0047】
有利には、本発明に従うと、より特定的に、N−N,ビス(ヒドロキシエチル)アミン(例えばフランスのCECA社のNoramox(登録商標)SH2)、ポリエーテルアミン、酸化アミン、ベタイン、ステアリン(又はステアリン酸)、ポリジメチルシロキサンジアンモニウム(例えば、ドイツのGOLDSCHMIDT社の製品であるTegopren(登録商標)6922)の中から選択された界面活性剤が利用される。
【0048】
有利には、本発明に従うと、モル質量が約3800g・mol-1、融点が約100℃のポリエチレンワックスが利用される。この特性を満たすポリエチレンワックスとしては、3796g・mol-1のモル質量と101℃の融点を呈するワックスAC617A(HONEYWELL,USA)を挙げることができる。これは特に、白色粉末の形で市販されている。
【0049】
本発明は同様に、前述したとおりの本発明に従った方法を実施した結果として得られる可能性のある製品にも拡大される。特にかかる製品は、少なくとも約75%の高いタルク重量含有率をもち、かつ少なくとも約6重量%のポリエチレンワックスを含む特に顆粒形状の凝塊に変換されたタルク粉末から形成されているという点を特徴とする。場合によっては、これらの凝塊は本発明に従った界面活性剤を約1〜2重量%有する。
【0050】
本発明は同様に、本明細書に応える製品を含む固体のかつ分割された組成物に関し、より特定的には、特にタルクでドープされた熱可塑性材料製物品の製造に対するその応用に関する。
【0051】
本発明は同様に、特に熱可塑性材料を最終物品に成型する際に熱可塑性材料の中に取込むことを特に目的とした分割固体組成物に関する。
【0052】
かかる組成物は、タルク粒子の平均寸法よりも大きい平均寸法の凝塊の形に互いに結合された複数のタルク粒子から成る少なくとも一つの画分を有するタルク粉末を含んで成る。前記凝塊は、少なくとも約75%の重量比のタルク及びポリエチレンワックスを含む結合剤で構成されている。本発明に従うと、前記凝塊のポリエチレンワックス重量比は少なくとも約6%である。
【0053】
有利には本発明に従うと、前記ポリエチレンワックスは1000〜50000g・mol-1の間に含まれるモル質量を呈する。
【0054】
有利には、本発明に従った組成物において、タルク凝塊は均質で充分に規定されたサイズの顆粒の形を呈する。
【0055】
本発明の特定の一態様に従うと、有利には、凝塊のポリエチレンワックスの重量比は約20〜25%である。
【0056】
有利には、本発明の特に評価されているもう一つの態様に従うと、凝塊のタルク重量比は、約85〜92%である。本発明のこの態様に従うと、結合剤は、ポリエチレンワックスに加えて、凝塊の重量の約1〜2%の界面活性剤を含んで成り、該界面活性剤は、アミン、第4アンモニウム塩、第4ポリアンモニウム塩、カルボン酸塩の中から選択される。
【0057】
有利には本発明に従うと、前記界面活性剤は、N−N,ビス(ヒドロキシエチル)アミン(例えばフランスのCECA社のNoramox(登録商標)SH2)、ポリエーテルアミン、酸化アミン、ベタイン、ステアリン、ポリジメチルシロキサンジアンモニウム(例えば、ドイツのGOLDSCHMIDT社の製品であるTegopren(登録商標)6922)の中から選択される。
【0058】
有利には本発明に従うと、前記ポリエチレンワックスは、約3800g・mol-1のモル質量及び約100℃の融点を呈し、特に3796g・mol-1のモル質量と101℃の融点をもつワックスAC617A(HONEYWELL,USA)である。
【0059】
有利には本発明に従うと、前記凝塊は1.2〜1.7の間、特に1.4〜1.5の間に含まれる嵩比重を呈する。
【0060】
本発明は、最終的に、熱可塑性材料のタルクドーピングがその成型作業と同時に実施される、タルクでドープされた前記熱可塑性材料製の物品の製造方法にまで拡大される。
【0061】
そのためには本発明に従った分割固体組成物が利用される。該組成物は、その成型作業中に熱可塑性材料に混合させられる。この目的で、特に射出、圧縮又は回転による成形又は押出し加工に適合された従来の技術及び設備が利用される。
【0062】
本発明は、以上又は以下に記されている特徴の全て又は一部分を組合わせた形で特徴としている、タルクベースの分割固体組成物の調製方法、タルクベースの分割固体組成物ならびにこの組成物の利用にも関する。
【0063】
本発明のその他の目的、特徴及び利点は、以下の詳細な説明を読むことで明らかとなるものである。
【実施例】
【0064】
以下で記述する実施例は、ほぼ破断や崩れも無く通常の取扱いと相容性のある凝集力及び固有堅牢度を評価できた、本発明に従ったタルク粉末凝塊の特定の処方に対応している。
【0065】
92%にまで達し得る少なくとも75%のタルク重量比を含むこれらの凝塊は、凝集されたタルク粉末の小さな円筒材から成る顆粒の形を呈している。これらの顆粒の嵩比重は一般的に、1.2〜1.7の間、特に1.4〜1.5の間(ISO規格787/11に従って実施される嵩比重の測定値)に含まれる。
【0066】
なお、熱可塑性マトリクス内のタルクの分散試験が、本発明に従った顆粒の異なる組成物について行なわれた。以下の表に示す得られた結果は、熱可塑性マトリクス内のタルクの優れた再分散を証明している。これらの結果から、マスターバッチのものに比べ製造が単純でコストが低いこれらの顆粒が有利にも低いせん断速度で融解状態の熱可塑性材料中で均質に希釈され得るということを確認することができる。従って、有利にも、タルクでドープするためにこれらの熱可塑性材料の成型作業の際に同時にこれらの顆粒を利用することが可能である。
【0067】
・調製方法
【0068】
本発明に従った分割固体組成物の調製は、混合と造粒という二つの主要な段階にわたって行われる。
【0069】
混合段階は、融解したポリエチレンワックスによりタルク粉末を処理することから成る。前記ワックスの取込みに先立ち、場合によってはワックスの効果を最適化するため界面活性剤を用いてタルク粉末を処理することができる。
【0070】
混合は、好ましくは機械式攪拌手段及び加熱手段を備えたミキサーを用いて実施される。特に、混合物の加熱を可能にする高温オイルカバーを備えた容器(容量約500リットル)及びここではダブルブレードシステムである機械式混合装置を有するHENSCHEL(登録商標)(HENSCHEL INDUSTRIETECHNIK GmbH,ドイツ)タイプのミキサーを利用することができる。内部熱センサーにより、混合物の温度を制御することができる。
【0071】
同様に、200リットルの容量をもつMoritz(登録商標)(MORITZ S.A.,フランス)タイプの、より初歩的なミキサーを利用することもできる。
【0072】
例えば40kgのタルク粉末をミキサーに充填する。特に、平均粒度分布が約3.5μmのタルク(例えばオーストリアのLUZENAC NAINTSCHにより市販されているタルクLUZENAC A20)及び約1.7μmのタルク(例えばフランスのTALC DE LUZENAC S.A.により市販されているタルクSteamic OOS)がテストされた。
【0073】
漸進的にポリエチレンワックスの融解温度に少なくとも等しい温度にタルクをもっていくような形で加熱を調節する。
【0074】
タルクは、ミキサーの内部で常時攪拌下に維持される。
【0075】
一定量のポリエチレンワックスAC617A(融点101℃)を含み界面活性剤を含まないタルク粉末ベースの顆粒の合成の場合、この調節温度は約120℃に固定される。
【0076】
タルク粉末の温度上昇の間、そして好ましくはそれがポリエチレンワックスの融点(ワックスAC617Aについては101℃)に達する前に、予め秤量されたこのワックスは、タルクに取込まれる。当然のことながら、タルク粉末がまだ低温であるうちにワックスを添加することができる。
【0077】
混合物は、タルクの温度上昇中、均質化に至るまで効果的に混練りされる。
【0078】
予め90℃にされたタルク中に直接ポリエチレンワックスAC617Aを添加することによっても優れた結果が得られた。
【0079】
従って、本発明に従った均質な混合物を得るために遵守すべき絶対的な条件やパラメータは存在しない。混合物の組成自体は別にしてこの混合段階に関係する以上及び以下で記した特徴は、いかなる点においても絶対的に必要な条件を構成するものではない。これらの特徴は単に、制限的な意味のない例として、好ましい実施形態に関係するものにすぎない。
【0080】
ポリエチレンワックスAC617Aに加えて、発明人らがすでに試験したような、特にTegopren(登録商標)6922、Noramox(登録商標)SH2さらにはステアリンタイプの界面活性剤を含む顆粒処方の場合には、タルクの加熱も同様に約120℃の温度に固定される。
【0081】
特に前述のもののうちの一つから選択された特に液体状態の界面活性剤の予め定められた量の取込みは、ポリエチレンワックスの取込みの前、好ましくはタルクがすでに高温となった際に実施される。実際、約60〜80℃の温度での前記界面活性剤による熱間でのタルクの処理は、その後、造粒生産量(冷間処理に比べこの生産量を10倍にする)及び顆粒の質(脆性がはるかに低い)を著しく改善させる。
【0082】
界面活性剤の取込みがひとたび実施され、プレミックスが均質になるまで混練りされたならば、ポリエチレンワックスの添加に着手する。
【0083】
(界面活性剤を伴う又は伴わない)本発明のこれらの主要な二つの実施形態においては、ポリエチレンワックスがひとたび添加され、混合物の温度が一定のレベルに達した時点で、混合物の体積に急速な減少が見られる。一般にこの体積減少は、混合物の温度が前記ワックスの融解温度に達するはるかに前に発生する。試験により、混合物の体積変化を画する温度が混合の実施の数多くのパラメータ及び条件(組成物のワックス含有率、ミキサーのブレード速度、混合物内部の熱分布など)に応じて変動し得るということを確認することができた。
【0084】
単なる目視評価により混合物がその初期体積に比べて約半分に減少した体積を呈した場合に、混合物の混練りが充分になったつまり混合物の均質性状態が達成されたとみなされる。
【0085】
このとき、混練りを停止することができ、混合物を、特になお熱いミキサーの外で、少なくともワックスの軟化温度未満の温度まで受動的に冷却させる。
【0086】
続く造粒段階によって、混練りで生じた混合物を凝塊に変換させることができる。該段階は、造粒プレスを用いて実施される。このプレスは有利には、垂直ダイを備えたKAHL(登録商標)(AMANDUS KAHL NACHF.,ドイツ)タイプのものであり得る。特に、とりわけ3〜12mmのダイを具備したKahl33600プレスを利用することができる。
【0087】
生産量は約400〜500kg/時である。顆粒の出口温度はこのとき約70℃である。
【0088】
本発明に従った分割固体組成物の製造は、同様に、例えばCPM(登録商標)(CPM EUROPE S.A.,フランス)タイプのプレスといったような水平ダイを備えた造粒プレスを用いて実施することもできる。
【0089】
・タルク分布試験
【0090】
本発明に従った異なる分割固体組成物をポリプロピレンマトリクス内のその分散の質について分析した。このために、タルクでドープされたポリプロピレン製加工品を、約90:10というポリプロピレン対タルク顆粒重量比で、Novolen 1103K(BASELL,フランス)タイプのポリプロピレンと、異なる分割固体組成物(製造後予め乾燥させられたもの)とを用いて製作した。
【0091】
このように調製されたポリプロピレン/タルクの混合物のいくつかを、射出による熱可塑性材料の通常の成型技術に従って複合材料又は熱可塑性材料を成型するために従来利用された工業用プレスである、混練用アダプタ付きのスクリューを備えた工業用プレスHercule H 2060−470−200(BILLION S.A.,フランス)上で射出した。
【0092】
予備試験により射出パラメータ(背圧、温度、滞留時間、スクリュー速度、成形前の減圧)が樹脂内のタルクの分散に対し全く影響を及ぼさないことが示されたことから、ここでは射出加工品は、標準的可塑化条件(温度、速度、圧力、など)に従って製作される。
【0093】
この第一の成型技術に従うと、得られた加工品は厚み2mmの円盤の形を有する。
【0094】
その他のポリプロピレン/タルク混合物は、射出により成型されるのではなく、単スクリュー押出機IDE ME 60/3(直径2.4mmの穴を有する背圧グリッド付き)で押出し加工され、フラットダイ及び600mmのフラットダイの備わったカレンダ加工台SAMAFOR TA 800を用いてカレンダ加工された。このとき、厚み1〜2mmのシートが得られる。押出し加工生産量は、押出機のスクリュー回転速度が34回転/分、つまり熱可塑性材料の成型のために通常適用される速度をはるかに下回る速度(ひいてはせん断速度)に固定された状態で、約15kg/時である。
【0095】
利用される成型技術(押出し加工又は射出成形)の如何に関わらず、形成された加工品(円盤又はシート)からサンプルが切取られ、次に厚み50μmのフィルムの形にプレス加工される。
【0096】
ポリプロピレンマトリクス内の顆粒の分散は、これらのフィルム上に見られるタルクの凝集塊(分散していないタルク)の数によって評価され、かくして、以前に得られた分散済み固体組成物のタルクの再分散の質が示される。
【0097】
凝集塊の計数は、最小倍率に調整された双眼顕微鏡を用いて4cm2のフィルム表面上で実施される。
【0098】
参考として、タルク8%の最終混合物を得るために、流動度1.5のポリプロピレン樹脂SABIC 83 MF 10(SABIC,フランス)内で押出し加工(190℃)前に希釈させられる40%でタルク充填されたBorealis MB 475 U(BOREALIS,フランス)の複合材料が利用される。分散していないタルクの凝集塊は全く見られない。
【0099】
いくつかの組成物、特に(34回転/分での押出し加工が受容可能な分散を可能にしない)タルク濃度の最も高い顆粒については、タルクの分散を最適化するために補足的な試験が実施された。かかる組成物由来のドープされたポリプロピレン製の加工品を、押出機のスクリューの回転速度を90回転/分(34回転/分ではなく)、つまり標準的な工業条件に近い作動速度に固定した状態で、押出しにより成形した。このとき、分散の著しい改善が見られる。
【0100】
これらの異なる分散試験の結果は、以下の二つの表に要約されている。
【0101】
表1は、射出成形加工品の中のタルクの分散を示す。表2は、シート押出し加工により形成された加工品の中のタルクの分散を示す。
【0102】
これらの表では、タルクの分散の質を評価するために以下の評定尺度が利用されている。
+++:タルクの優れた分散
++:タルクの凝集塊はほぼ無し
+:凝集塊数多し
−:凝集塊過剰(応用にとって致命的)
【0103】
【表1】

【0104】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
タルク粒子の平均寸法よりも大きい平均寸法をもつ凝塊の形に互いに結合された複数のタルク粒子から成る少なくとも一つの画分を有するタルク粉末を含む分割固体組成物の調製方法において、
−前記組成物の総重量に対して少なくとも約75%の重量比のタルク粉末、及び前記組成物の総重量に対して少なくとも約6%の重量比のポリエチレンワックスを含む結合剤を攪拌下で混合させる段階であって、前記混合を実施するために、タルク粉末及び固体形態のポリエチレンワックスを、前記ポリエチレンワックスが固体状態にある温度で接触させ、攪拌を維持しながら温度を上昇させる混合段階、
−タルク粒子が少なくとも部分的にポリエチレンワックスに封入された状態にある均質で粉末になりやすい混合物を獲得した後、該混合物を冷却する段階、及び、
−前記凝塊を形成させるために造粒プレスを用いて該混合物を造粒する段階、
を実施することを特徴とする調製方法。
【請求項2】
混合物の体積の著しい減少を確認した後に、熱間混合段階を終結させることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
1000〜50000g・mol-1の間に含まれるモル質量のポリエチレンワックスを利用することを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
均質で規定されたサイズの顆粒の形をした凝塊を得るように、混合物を出口で筒切りすることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項5】
タルク粉末に、約20〜25%のポリエチレンワックス重量比をもつ凝塊を得ることができるように適合された量のポリエチレンワックスを混合することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つに記載の方法。
【請求項6】
約85〜92%のタルク重量比をもつ凝塊を得ることができるように適合されたそれぞれの量でタルクと結合剤の混合を実施することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つに記載の方法。
【請求項7】
タルク粉末とポリエチレンワックス間の混合に着手する前に、前記予備加熱されたタルク粉末に対し、アミン、第4アンモニウム塩、第4ポリアンモニウム塩、カルボン酸塩の中から選択された少なくとも一つの界面活性剤1〜2%を混合し、前記混合は、前記界面活性剤(単複)の融解温度に少なくとも等しい温度で実施されることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記界面活性剤を液体状態で利用することを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
N−N,ビス(ヒドロキシエチル)アミン、ポリエーテルアミン、酸化アミン、ベタイン、ステアリン、ポリジメチルシロキサンジアンモニウムの中から選択された界面活性剤を利用することを特徴とする、請求項7又は8に記載の方法。
【請求項10】
約3800g・mol-1のモル質量及び約100℃の融点のポリエチレンワックスを利用することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一つに記載の方法。
【請求項11】
混合段階の後、混合物を受動的に冷却させることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一つに記載の方法。
【請求項12】
タルク粒子の平均寸法よりも大きい平均寸法をもつ凝塊の形で互いに結合された複数のタルク粒子から成る少なくとも一つの画分を有するタルク粉末を含む分割固体組成物において、前記凝塊が少なくとも約75%の重量比のタルク及びポリエチレンワックスを含む結合剤で構成されており、前記凝塊のポリエチレンワックスの重量比が少なくとも約6%であることを特徴とする分割固体組成物。
【請求項13】
前記ポリエチレンワックスが1000〜50000g・mol-1の間に含まれるモル質量を呈することを特徴とする、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
前記タルク凝塊が均質で規定されたサイズの顆粒の形を有することを特徴とする、請求項12又は13に記載の組成物。
【請求項15】
ポリエチレンワックスの重量比が約20〜25%であることを特徴とする、請求項12〜14のいずれか一つに記載の組成物。
【請求項16】
凝塊のタルク重量比が約85〜92%であることを特徴とする、請求項12〜14のいずれか一つに記載の組成物。
【請求項17】
前記結合剤が、アミン、第4アンモニウム塩、第4ポリアンモニウム塩、カルボン酸塩の中から選択された界面活性剤を凝塊の重量で約1〜2%含むことを特徴とする、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
前記界面活性剤が、N−N,ビス(ヒドロキシエチル)アミン、ポリエーテルアミン、酸化アミン、ベタイン、ステアリン、ポリジメチルシロキサンジアンモニウムの中から選択されることを特徴とする、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
前記ポリエチレンワックスが、約3800g・mol-1のモル質量及び約100℃の融点を有することを特徴とする、請求項12〜18のいずれか一つに記載の組成物。
【請求項20】
前記凝塊が1.2〜1.7の間に含まれる嵩比重を呈することを特徴とする、請求項12〜19のいずれか一つに記載の組成物。
【請求項21】
前記凝塊が1.4〜1.5の間に含まれる嵩比重を呈することを特徴とする、請求項12〜19のいずれか一つに記載の組成物。
【請求項22】
前記熱可塑性材料のタルクドーピングが、その成型と同時に行なわれ、請求項12〜21のいずれか一つに記載の分割固体組成物が利用される、タルクでドープされた熱可塑性材料製物品の製造方法。
【請求項23】
押出し加工、射出、圧縮又は回転による成形の中から選択された熱可塑性材料成型技術が利用されることを特徴とする、請求項22に記載の方法。

【公表番号】特表2007−533813(P2007−533813A)
【公表日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−508931(P2007−508931)
【出願日】平成17年4月15日(2005.4.15)
【国際出願番号】PCT/FR2005/000910
【国際公開番号】WO2005/108506
【国際公開日】平成17年11月17日(2005.11.17)
【出願人】(506351824)
【氏名又は名称原語表記】TALC DE LUZENAC
【Fターム(参考)】