説明

熱可塑性樹脂のペレットの製造方法

【課題】メルトフローレートの異なる複数の熱可塑性樹脂を円滑に造粒する。
【解決手段】
本発明に係る熱可塑性樹脂のペレットの製造方法は、メルトフローレートが異なる複数の熱可塑性樹脂のそれぞれを、造粒する造粒工程を含み、上記造粒工程では、押出造粒機に供給する熱可塑性樹脂を、メルトフローレートが異なる熱可塑性樹脂に切り替えるとき、上記押出造粒機を連続して運転しながら、メルトフローレートが高い熱可塑性樹脂からメルトフローレートが低い熱可塑性樹脂へ切り替える。メルトフローレートの高い熱可塑性樹脂を先に造粒し、押出造粒機の運転状態を安定にしてから、引き続きメルトフローレートの低い熱可塑性樹脂を造粒すると、メルトフローレートの異なる複数の熱可塑性樹脂を円滑に造粒することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱可塑性樹脂のペレットの製造方法に関するものであり、より具体的には、押出造粒機に過負荷をかけずに、メルトフローレートが異なる複数の熱可塑性樹脂を円滑に造粒することができる熱可塑性樹脂のペレットの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、熱可塑性樹脂のペレットは、単量体を重合した後、造粒することで得られる。上述の造粒は、主に押出造粒機によって行われる。
【0003】
押出造粒機は、供給された熱可塑性樹脂をスクリュ式ミキサ内で混練溶融し、ギアポンプで加圧してダイスから吐出して、カッターユニットで切断することによって、ペレットを製造する。
【0004】
押出造粒機の運転方法については、例えば特許文献1および特許文献2に開示されている。特許文献1には、一旦停止させた水中カット式造粒機を再起動するための自動運転スタート方法が開示されている。また、特許文献2には、アンダーカッティング方式の押出造粒機の運転停止方法、および運転再開方法が開示されている。
【特許文献1】特開2004−130600号公報(2004年4月30日公開)
【特許文献2】特開平7−227837号公報(1995年8月29日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
押出造粒機によって、メルトフローレート(MFR)が異なる複数の熱可塑性樹脂を造粒するときに、MFRが低い熱可塑性樹脂から造粒を行うと、MFRが低い熱可塑性樹脂は溶融時の流動性が低いため、押出造粒機の備えるギアポンプおよびミキサーモーターに過負荷がかかる。ギアポンプに過負荷がかかると、ギアポンプに設置されたシャーピンが切れて、押出造粒機の運転は停止してしまう。また、ミキサーモーターに過負荷がかかると、ミキサーモーターに過電流が発生することがある。
【0006】
MFRが異なる複数の熱可塑性樹脂を造粒するときにおいて、例えば、特許文献1または2に記載の方法を採用する場合、MFRが低い熱可塑性樹脂から造粒を行うと、押出造粒機の備えるギアポンプおよびミキサーモーターに過負荷がかかり、造粒を円滑に行うことができない。
【0007】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、押出造粒機に過負荷をかけずに、MFRが異なる複数の熱可塑性樹脂を円滑に造粒することができる、ペレットを製造する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る熱可塑性樹脂のペレットの製造方法は、上記の問題を解決するために、メルトフローレートが異なる複数の熱可塑性樹脂のそれぞれを造粒する造粒工程を含み、上記造粒工程では、押出造粒機に供給する熱可塑性樹脂を、メルトフローレートが異なる熱可塑性樹脂に切り替えるとき、上記押出造粒機を連続して運転しながら、メルトフローレートが高い熱可塑性樹脂からメルトフローレートが低い熱可塑性樹脂へ切り替えることを特徴としている。
【0009】
上記製造方法によれば、メルトフローレートが異なる複数の熱可塑性樹脂を造粒する造粒工程では、メルトフローレートが高い熱可塑性樹脂から順に造粒している。メルトフローレートが高い熱可塑性樹脂の方が溶融時の流動性が高いため、押出造粒機による造粒をしやすい。押出造粒機に供給する熱可塑性樹脂を、メルトフローレートが低い熱可塑性樹脂へ切り替えるとき、押出造粒機を連続して運転しているため、押出造粒機の運転状態は引き続き安定したままである。押出造粒機の運転状態が安定した後なら、メルトフローレートが低い熱可塑性樹脂も安定して造粒することができる。
【0010】
したがって、押出造粒機に過負荷をかけずに、メルトフローレートが異なる複数の熱可塑性樹脂を円滑に造粒することができる。
【0011】
また、本発明に係る製造方法において、上記造粒工程では、上記熱可塑性樹脂の重合条件を、当該熱可塑性樹脂のメルトフローレートが低くなる重合条件に変更することによって、上記押出造粒機に供給する熱可塑性樹脂を、メルトフローレートが高い熱可塑性樹脂からメルトフローレートが低い熱可塑性樹脂へ切り替えることが好ましい。
【0012】
上記製造方法によれば、例えば熱可塑性樹脂を重合する重合槽と押出造粒機とを接続した場合、上記押出造粒機に供給する熱可塑性樹脂を、メルトフローレートが高い熱可塑性樹脂からメルトフローレートが低い熱可塑性樹脂へ切り替えることが容易になる。これによって、メルトフローレートが異なる複数の熱可塑性樹脂を円滑に造粒することを容易に実現できる。
【0013】
また、本発明に係る製造方法において、上記押出造粒機に最初に供給される熱可塑性樹脂のメルトフローレートは、1.0g/10minより高いことが好ましい。
【0014】
熱可塑性樹脂のメルトフローレートが1.0g/10minより高ければ、当該熱可塑性樹脂の溶融時における流動性は、押出造粒機の運転状態が安定するのに十分な高さである。このため、最初にメルトフローレートが1.0g/10minより高い熱可塑性樹脂を造粒することによって、メルトフローレートが異なる複数の熱可塑性樹脂をより円滑に造粒することができる。
【0015】
さらに、本発明に係る製造方法において、上記造粒工程は、メルトフローレートが1.0g/10min以下である熱可塑性樹脂に切り替える工程を含むことが好ましい。さらに、本発明に係る製造方法において、上記造粒工程は、メルトフローレートが0.6g/10min以下である熱可塑性樹脂に切り替える工程を含むことが好ましい。
【0016】
一般に、メルトフローレートが1.0g/10min以下、特に0.6g/10min以下の熱可塑性樹脂は、溶融時の流動性が低いため、押出造粒機の備えるギアポンプおよびミキサーモーターに過負荷をかけやすい。
【0017】
上記製造方法によれば、メルトフローレートが1.0g/10min以下、または0.6g/10min以下の熱可塑性樹脂に切り替える工程は、1.0g/10minより高い熱可塑性樹脂を供給した後に行われる。メルトフローレートが1.0g/10minより高い熱可塑性樹脂を最初に造粒した押出造粒機の運転状態は安定しているため、その後、メルトフローレートが1.0g/10min以下、または0.6g/10min以下の熱可塑性樹脂を供給したとしても、これらの熱可塑性樹脂を円滑に造粒することができる。これによって、メルトフローレートが異なる複数の熱可塑性樹脂のうちに、メルトフローレートが1.0g/10min以下、または0.6g/10min以下の熱可塑性樹脂が含まれていたとしても、メルトフローレートが異なる複数の熱可塑性樹脂を円滑に造粒することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る熱可塑性樹脂のペレットの製造方法によれば、押出造粒機に過負荷をかけずに、メルトフローレートが異なる複数の熱可塑性樹脂を円滑に造粒することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の一実施形態について図1に基づいて説明すると以下の通りであるが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内で、当業者の知識に基づき種々なる改良、修正、変形を加えた態様で実施し得るものである。
【0020】
〔押出造粒機について〕
本実施形態に用いられる押出造粒機1について図1を参照して以下に説明する。図1は、押出造粒機1を示す概略図である。
【0021】
図1に示すように、押出造粒機1は、ミキサーモーター2、駆動機3、スクリュ式ミキサ4、ダイバーターバルブ5、ギアポンプ6、スクリーンチェンジャ7、ダイス8、カッターユニット9、ホッパー10を備えている。ホッパー10にはフィーダ(図示しない)が接続されており、重合槽(図示しない)にて重合された熱可塑性樹脂は、フィーダの運転を開始することによって、ホッパー10を介してスクリュ式ミキサ4内に連続的に供給される。ミキサーモーター2の運転を開始すると、スクリュ式ミキサ4の運転が開始される。スクリュ式ミキサ4内で混練溶融された熱可塑性樹脂は、ダイバーターバルブ5を経てギアポンプ6に送られ、ギアポンプ6で加圧され、スクリーンチェンジャ7を経てダイス8から吐出される。次いで、カッターユニット9において、ダイス8に接続した循環箱9aに循環水を供給し、さらにカッターモーター9bの運転を開始する。ダイス8から吐出された熱可塑性樹脂は、循環箱9a内でカットされてペレット状になる。
【0022】
また、ギアポンプ6は、過負荷によって切れる仕組みのシャーピン(図示しない)を備え、押出造粒機1は、シャーピンが切れると、その運転が停止する構造を備える。
【0023】
また、押出造粒機1が運転停止した状態において、スクリュ式ミキサ4内に前回運転分の熱可塑性樹脂が残留している場合には、まず残留樹脂の排出を行うことが好ましい。具体的には、スクリュ式ミキサ4、ダイバーターバルブ5、ギアポンプ6、スクリーンチェンジャ7、およびダイス8を運転可能状態に加温し、残留樹脂を再溶融する。次いで、ダイバーターバルブ5を排出側に切り替え、カッターユニット9をダイス8から引き離した状態で、駆動機3に連結されたディスチャージモーター(図示しない)の運転を開始し、スクリュ式ミキサ4を低速運転する。それによって、残留樹脂がダイバーターバルブ5から機外へ排出される。
【0024】
〔製造方法について〕
本発明に係る熱可塑性樹脂のペレットの製造方法について図1を用いながら説明する。
【0025】
本発明に係る熱可塑性樹脂のペレットの製造方法は、メルトフローレートが異なる複数の熱可塑性樹脂のそれぞれを、造粒する造粒工程を含み、上記造粒工程では、押出造粒機に供給する熱可塑性樹脂を、メルトフローレートが異なる熱可塑性樹脂に切り替えるとき、上記押出造粒機を連続して運転しながら、メルトフローレートが高い熱可塑性樹脂からメルトフローレートが低い熱可塑性樹脂へ切り替えればよい。
【0026】
なお、メルトフローレートについては、JIS K7210の規定に従って測定すればよい。メルトフローレート(MFR;Melt Flow Rate)とは、一定圧力および一定温度の下で規定の寸法を持つノズルから流出する量を測定することによって得られる値であり、g/10minの単位で表される。
【0027】
本発明に係る製造方法において対象となる熱可塑性樹脂の具体例としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレンとエチレンとの共重合体、プロピレンとブテンとの共重合体、プロピレンとエチレンとブテンとの共重合体などが挙げられる。また、メルトフローレートの異なる複数の種類の熱可塑性樹脂とは、同種の熱可塑性樹脂であってもよく、異なる種類の熱可塑性樹脂であってもよい。
【0028】
なお、上記熱可塑性樹脂には、フェノール系抗酸化剤、ステアリン酸カルシウム等、樹脂に通常添加される添加剤が混合されてもよい。
【0029】
本発明に係る製造方法に含まれる上記造粒工程では、MFRが高い熱可塑性樹脂からMFRが低い熱可塑性樹脂への切り替えて造粒すればよい。
【0030】
上述の切り替えの具体的な方法としては、例えば、MFRが異なる熱可塑性樹脂をそれぞれ製造しておき、MFRが高い順に、順次押出造粒機に投入してもよいし、上記熱可塑性樹脂のMFRが低くなるように重合条件を変更することによって行ってもよい。
【0031】
本実施の形態の装置を用いて説明すれば次のとおりである。まず、重合槽においてMFRが高い熱可塑性樹脂を重合し、重合されたMFRが高い熱可塑性樹脂を、押出造粒機1によって造粒する。
【0032】
なお、最初に造粒されるMFRが高い熱可塑性樹脂は、少なくとも押出造粒機1の運転状態が安定するまで、造粒されることが好ましい。押出造粒機1の運転状態が安定であることを確認するために、例えば、単位時間当たりに造粒される量が、押出造粒機の定格能力の60%より大きくなるのを確認してもよい。定格能力とは、押出造粒機ごとに定められた、単位時間当たりに造粒される熱可塑性樹脂の最大量を示す値である。
【0033】
ここで、MFRが異なる熱可塑性樹脂をそれぞれ製造しておき、MFRが高い順に順次押出造粒機に投入する場合について説明すると次のとおりである。まず、重合槽を複数設けておき、それぞれの重合槽にてMFRが異なる熱可塑性樹脂を製造しておく。次に、MFRが最も高い熱可塑性樹脂を合成した重合槽に接続されたフィーダの運転を開始する。これによって、ホッパー10を介してスクリュ式ミキサ4内に当該熱可塑性樹脂が供給される。当該熱可塑性樹脂の造粒が終了した後、これを重合していた重合槽に接続されたフィーダを停止し、スクリュ式ミキサ4を運転したまま、当該熱可塑性樹脂の次にMFRが高い熱可塑性樹脂を合成した重合槽に接続されたフィーダの運転を開始する。これによって、MFRが最も高い熱可塑性樹脂の次にMFRが高い熱可塑性樹脂の造粒が行われる。同様にして、MFRが高い熱可塑性樹脂からMFRが低い熱可塑性樹脂まで、順にホッパー10に投入すれば、スクリュ式ミキサ4に過負荷をかけることなく、MFRが異なる複数種類の熱可塑性樹脂を造粒することができる。
【0034】
また、熱可塑性樹脂の重合条件を、当該熱可塑性樹脂のMFRが低くなる重合条件に変更することによって、押出造粒機1に供給する熱可塑性樹脂を、MFRが高い熱可塑性樹脂からMFRが低い熱可塑性樹脂に切り替える場合について説明すると次のとおりである。この場合、重合槽は幾つあってもよく、造粒の対象である熱可塑性樹脂のうち、最もMFRが高いものを最初に重合槽で合成して、フィーダの運転を開始する。これによって、MFRが最も高い熱可塑性樹脂が、スクリュ式ミキサ4に投入される。所望の量だけ当該熱可塑性樹脂を造粒した後、次に、重合槽の重合条件を、当該熱可塑性樹脂のMFRが低くなる重合条件に変更する。これによって、当該熱可塑性樹脂の次にMFRが高い熱可塑性樹脂がスクリュ式ミキサ4に投入される。その後、さらに、重合槽の重合条件を変更し、前回重合分よりもMFRが低い熱可塑性樹脂を重合し、重合されたMFRが低い熱可塑性樹脂を、連続的に運転している押出造粒機1によって引き続き造粒する。このように何度も重合条件を変更して、MFRを順次低くしていけばよい。
【0035】
熱可塑性樹脂の重合条件を、当該熱可塑性樹脂のMFRが低くなる重合条件に変更する方法としては、例えば、重合槽内の水素濃度を下げればよい。
【0036】
また、本発明に係る製造方法に含まれる上記造粒工程では、押出造粒機1に最初に供給される熱可塑性樹脂のMFRは1.0g/10minより高いことが好ましい。
【0037】
例えば、MFRが1.0g/10minより高い熱可塑性樹脂を造粒した後、押出造粒機1の造粒を、MFRが1.0g/10min以下の熱可塑性樹脂に切り替えてもよい。その後、MFRが0.6g/10min以下の熱可塑性樹脂に切り替えてもよい。また、MFRが1g/10minより高い熱可塑性樹脂を造粒した後、MFRが0.6g/10min以下の熱可塑性樹脂に切り替えてもよい。
【0038】
最初にMFRが1.0g/10minより高い熱可塑性樹脂を造粒すれば、押出造粒機1の運転状態は安定する。そのため、引き続き造粒するMFRが低い熱可塑性樹脂は、MFRが1.0g/10min以下または0.6g/10min以下であっても、ギアポンプ6およびミキサーモーター2に過負荷をかけることがない。したがって、シャーピン切れによって押出造粒機1が停止したり、ミキサーモーター2への過電流が発生したりすることなく、MFRが異なる複数の熱可塑性樹脂を円滑に造粒することができる。
【0039】
なお、MFRが高い熱可塑性樹脂からMFRが低い熱可塑性樹脂への切り替えにおいて、切り替え途中に造粒されるMFRが高い熱可塑性樹脂とMFRが低い熱可塑性樹脂との混合物については、廃棄してもよいし、製品化してもよい。
【0040】
以下に実施例を示し、本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。もちろん、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることはいうまでもない。さらに、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、それぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【実施例】
【0041】
〔実施例1〕
本実施形態における押出造粒機1を用いて、MFRが0.5g/10minであるプロピレン/エチレンブロックコポリマーと、MFRが0.5g/10minであるプロピレン/エチレンブロックコポリマーとを造粒するために、実施例1および比較例1を実施した。
【0042】
実施例1では、まず、MFRが1.0g/10minであるプロピレン/エチレンブロックコポリマーの造粒を行った後、引き続き、MFRが0.5g/10minであるプロピレン/エチレンブロックコポリマーの造粒を行った。
【0043】
その結果、実施例1は、MFRが1.0g/10minのプロピレン/エチレンブロックコポリマー、およびMFRが0.5g/10minであるプロピレン/エチレンブロックコポリマーを造粒することができた。
【0044】
〔比較例1〕
比較例1では、まず、MFRが0.5g/10minであるプロピレン/エチレンブロックコポリマーの造粒を行った。
【0045】
その結果、比較例1では、シャーピン切れが発生したため、押出造粒機1が停止した。したがって、比較例1では、MFRが1.0g/10minのプロピレン/エチレンブロックコポリマー、およびMFRが0.5g/10minであるプロピレン/エチレンブロックコポリマーのどちらも造粒することができなかった。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明に係る熱可塑性樹脂のペレットの製造方法は、MFRが異なる複数の熱可塑性樹脂を造粒する方法として好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明に係る製造方法に用いる押出造粒機の概略図である。
【符号の説明】
【0048】
1 押出造粒機
2 ミキサーモーター
3 駆動機
4 スクリュ式ミキサ
5 ダイバーターバルブ
6 ギアポンプ
7 スクリーンチェンジャ
8 ダイス
9 カッターユニット
10 ホッパー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メルトフローレートが異なる複数の熱可塑性樹脂のそれぞれを、造粒する造粒工程を含み、
上記造粒工程では、押出造粒機に供給する熱可塑性樹脂を、メルトフローレートが異なる熱可塑性樹脂に切り替えるとき、上記押出造粒機を連続して運転しながら、メルトフローレートが高い熱可塑性樹脂からメルトフローレートが低い熱可塑性樹脂へ切り替えることを特徴とする熱可塑性樹脂のペレットの製造方法。
【請求項2】
上記造粒工程では、上記熱可塑性樹脂の重合条件を、当該熱可塑性樹脂のメルトフローレートが低くなる重合条件に変更することによって、上記押出造粒機に供給する熱可塑性樹脂を、メルトフローレートが高い熱可塑性樹脂からメルトフローレートが低い熱可塑性樹脂へ切り替えることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
上記押出造粒機に最初に供給される熱可塑性樹脂のメルトフローレートは、1.0g/10minより高いことを特徴とする請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項4】
上記造粒工程は、メルトフローレートが1.0g/10min以下である熱可塑性樹脂に切り替える工程を含むことを特徴とする請求項3に記載の製造方法。
【請求項5】
上記造粒工程は、メルトフローレートが0.6g/10min以下である熱可塑性樹脂に切り替える工程を含むことを特徴とする請求項3または4に記載の製造方法。

【図1】
image rotate