説明

熱無し折箱用枠足クリ装置

【課題】 従来の発泡樹脂シートの折箱枠の足クリ装置の熱刃による製造では、熱による材料の変形、変色が現出する、煙もCO2も発生する、電力の消費も大きい、という問題がある。
【解決手段】 本発明では、発泡樹脂シートの折箱枠を積み重ねておき、自動的に最下部のシートを一枚ずつ、シリンダ等で押し切り位置まで水平に押出し、トムソン抜型といわれるカッター刃をシリンダ等で下降させ、押し切りする。そのため本装置では、熱による材料の変形、変色もなく、煙もCO2も発生しない、電力の消費も少ない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発泡樹脂シートの折箱用枠の足クリ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、発泡樹脂シートの折箱用枠の足クリ装置には、熱刃を利用した装置が報告されている。(例えば、特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭59−171630号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の熱刃による折箱用枠の足クリでは、熱による材料の変形、変色が現出する、煙もCO2も発生する、電力の消費も大きい、という問題がある。
【0005】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、折箱用枠の足クリにおいて、材料の変形、変色、煙もCO2も発生しない、電力の消費も少ない、足クリ装置を提供する事を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
木製のベース型に任意な形状のナイフ状のカッター刃を埋め込んだ、いわゆるトムソン抜型と呼ばれるカッター刃の押し切りにより、発泡樹脂シートの折箱用枠の足クリすることを特徴とする足クリのカッター刃であり、請求項1記載の、カッター刃を使用することを特徴とする足クリ装置であり、発泡樹脂シートの折箱用枠を積み重ねておき、自動的に最下部の折箱用枠を一枚ずつ、シリンダ等で押し切り位置まで水平に押出し、その位置でカッター刃をシリンダ等で下降させ、押し切りすることを特徴とする請求項1、請求項2記載の足クリ装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、折箱用枠の足クリにおいて、熱による材料の変形、変色、煙もCO2も発生しない、電力の消費も少ない、しかも高能率という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】足クリし完成した折箱の図である。
【図2】足クリ以前と足クリ後の折箱用枠の図である。
【図3】足クリ用のタッター刃の図である。
【図4】閉図形の窓のある折箱の図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
つぎに、本発明にかかる実施例について具体的に説明する。
【実施例1】
【0010】
現在、駅弁等の食品容器に多く使用されている折箱の形は、高級感を持たせるため上げ底であり、神器の一つである三方あるいは三宝に似せて、図1のように作られているため、足と呼ばれる枠の下の部分を切り取る足クリが必要であり、またその製造のための装置も必要である。
【0011】
その製造方法を説明すると、次のようになる。まず別の装置で発泡樹脂シートを細長く切り、それを幅方向に直角に3ヵ所の切り込みを入れ、図2の折箱用枠2を作る。
【0012】
ストック部に折箱用枠2を数十枚積み重ね、その最下部からシリンダ等で一枚ずつ、所定の位置まで押し出す。
【0013】
その位置で上方からカッター刃3が下降し、足と呼ばれる折箱用枠2の一部を切り取ると図3のようになる。そのためこの作業は足クリと呼ばれる。通常四角な折箱の場合、カッター刃2は2個または4個必要である。
【0014】
折箱の姿が六角形の場合は最大6個、八角形の場合は最大8個、カッター刃2が必要になる。形に応じて必要な個数が決まる。
【0015】
足クリ後の折箱用枠3と底板を組み立てると完成し、折箱1になる。
【0016】
図4のような、従来の熱刃利用の足クリ装置では不可能である円形またはハート形のような閉図形の窓の形も、カッター刃2の形状をその形に作ると、本装置では可能である。
【0017】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の範囲は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0018】
また(なお)、本発明は上述の発明を実施するための最良の形態に限らず本発明の要旨を逸脱することなくその他種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【0019】
以上のことから、本実施例によれば、折箱の製造に、省エネで、CO2も発生しない、電力の消費も少ない、高能率な足クリ装置を提供できる。
【産業上の利用可能性】
【0020】
折箱の製造に、省エネで、省エネで、CO2も発生しない、電力の消費も少ない、高能率な足クリ装置を提供できる。
【符号の説明】
【0021】
1 足クリの折箱
2 足クリ以前の折箱用枠
3 足クリ後の折箱用枠
4 カッター刃
5 閉図形の窓のある折箱

【特許請求の範囲】
【請求項1】
木製のベース型に任意な形状のナイフ状のカッター刃を埋め込んだ、いわゆるトムソン抜型といわれるカッター刃の押し切りにより、発泡樹脂シートの折箱用枠の足クリすることを特徴とする足クリのカッター刃。
【請求項2】
請求項1記載のカッター刃を使用することを特徴とする足クリ装置。
【請求項3】
発泡樹脂シートの折箱用枠を積み重ねておき、自動的に最下部の折箱用枠を一枚ずつ、シリンダ等で押し切り位置まで水平に押出し、その位置でカッター刃をシリンダ等で下降させ、押し切りすることを特徴とする、請求項1、請求項2記載の足クリ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−94887(P2013−94887A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−239137(P2011−239137)
【出願日】平成23年10月31日(2011.10.31)
【出願人】(711006441)
【Fターム(参考)】