説明

熱現像方法

【課題】 小型の熱現像装置を用いた迅速処理を行っても、高感度、低カブリで、最高濃度が高く、熱現像後の画像欠陥の発生がなく、幅広いイメージャー設置環境で安定した写真性能を有した熱現像方法を提供する。
【解決手段】 支持体上に有機銀塩、ハロゲン化銀粒子、バインダー及び還元剤を含有する感光性層を有する銀塩光熱写真ドライイメージング材料を、熱現像装置を用いて、加熱しながら搬送する、熱現像方法であって、前記熱現像装置が、前記銀塩光熱写真ドライイメージング材料を熱現像温度に昇温させる昇温部と、前記熱現像温度に昇温された銀塩光熱写真ドライイメージング材料を保温する保温部とを備え、前記昇温部の加熱方式と前記保温部の加熱方式とは異なる方法であり、かつ前記銀塩光熱写真ドライイメージング材料の環境暴露初期含水量変化の値が、1.6以上2.2以下であることを特徴とする熱現像方法。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体上に有機銀塩、ハロゲン化銀粒子、バインダー及び還元剤を含有する感光性層を有する銀塩光熱写真ドライイメージング材料を、熱現像装置を用いて、加熱しながら搬送する、熱現像方法であって、前記熱現像装置が、前記銀塩光熱写真ドライイメージング材料を熱現像温度に昇温させる昇温部と、前記熱現像温度に昇温された銀塩光熱写真ドライイメージング材料を保温する保温部とを備え、前記昇温部の加熱方式と前記保温部の加熱方式とは異なる方法であり、かつ前記銀塩光熱写真ドライイメージング材料の、以下に定義される環境暴露初期含水量変化の値が、1.6以上2.2以下であることを特徴とする熱現像方法。
〔25℃、相対湿度50%の環境下で、含水量を平衡させた銀塩光熱写真ドライイメージング材料を、実質的に水不透過性の包装材料により密封包装し25℃(常温下)で2週間保管後、これを23℃、相対湿度20%の環境下で開封し、5分以内に測定した含水量で、開封後温度23℃、相対湿度80%の環境下に6時間放置した後測定した含水量を除した値〕
【請求項2】
前記熱現像装置の昇温部の加熱方式は、前記銀塩光熱写真ドライイメージング材料を対向ローラによりプレートヒータに押圧して接触させながら加熱するものであり、前記保温部の加熱方式は、少なくとも一方にヒータを有するガイド間に形成されたスリット内において前記銀塩光熱写真ドライイメージング材料を加熱するものであることを特徴とする請求項1に記載の熱現像方法。
【請求項3】
前記熱現像装置の昇温部及び保温部における前記銀塩光熱写真ドライイメージング材料との係合時間が3秒以上、10秒以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の熱現像方法。
【請求項4】
前記熱現像装置の保温部において、少なくとも一方にヒータを有するガイド間に形成されたスリットの間隙が1mm以上、3mm以下であることを特徴とする請求項2または3に記載の熱現像方法。
【請求項5】
前記銀塩光熱写真ドライイメージング材料の感光性層面側を開放し、支持体面側から加熱することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱現像方法。
【請求項6】
前記銀塩光熱写真ドライイメージング材料の感光性層面側を開放しながら、前記加熱された銀塩光熱写真ドライイメージング材料を冷却工程に搬送することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱現像方法。
【請求項7】
前記銀塩光熱写真ドライイメージング材料の感光性層面側を開放しながら前記支持体面側から冷却することを特徴とする請求項6に記載の熱現像方法。
【請求項8】
前記銀塩光熱写真ドライイメージング材料が、支持体上に有機銀塩、ハロゲン化銀粒子、バインダー及び還元剤を含有する感光性層と、非感光性層とを有するものであって、前記感光性層と非感光性層の乾燥膜厚の合計が10μm以上、20μm以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱現像方法。
【請求項9】
前記感光性層の乾燥膜厚が9μm以上、16μm以下であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の熱現像方法。
【請求項10】
前記感光性層は、ハロゲン化銀粒子として、熱現像過程において表面潜像型から内部潜像型に変換することにより、表面感度が熱現像前より低下する、熱変換内部潜像型ハロゲン化銀粒子を含有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の熱現像方法。
【請求項11】
前記銀塩光熱写真ドライイメージング材料を、一定時間、白色光又は特定の分光増感領域の光を光学楔を通して、又は、レーザー光の感光材料面照度を段階的に変化させて、露光をした後に、所定の熱現像条件で熱現像をしたときに得られる特性曲線に基づき得られる感度(S1)に対して、露光前に前記の熱現像条件と同じ条件で加熱して、その後に前記露光と同じ露光条件で露光し、前記熱現像と同じ現像条件で熱現像して得られる特性曲線に基づき得られる感度(S2)が、相対比(S2/S1)として、1/10以下であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の熱現像方法。
【請求項12】
前記ハロゲン化銀粒子はその内部に少なくとも、熱現像後に電子トラップとして機能するドーパントを含有していることを特徴とする請求項10または11に記載の熱現像方法。
【請求項13】
前記感光性層が、下記一般式(SE−1)又は一般式(SE−2)で表される化合物を省銀化剤として含有することを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の熱現像方法。
一般式(SE−1)
1−NHNH−Q2
〔式中、Q1は炭素原子部位で−NHNH−Q2と結合する芳香族基、またはヘテロ環基を表し、Q2はカルバモイル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スルホニル基、またはスルファモイル基を表す。〕
【化1】

〔式中、R1はアルキル基、アシル基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基を表す。R2は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシルオキシ基、炭酸エステル基を表す。R3、R4はそれぞれベンゼン環に置換可能な基を表す。R3とR4は互いに連結して縮合環を形成してもよい。〕
【請求項14】
前記感光性層が、前記バインダーとしてガラス転移温度(Tg)が70〜150℃であるポリマーを含有することを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の熱現像方法。
【請求項15】
前記感光性層が、下記一般式(SF)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の熱現像方法。
一般式(SF)
(Rf−(L1n1−)p−(Y)m1−(A)q
〔式中、Rfはフッ素原子を含有する置換基を表し、L1はフッ素原子を有しない2価の連結基を表し、Yはフッ素原子を有さない(p+q)価の連結基を表し、Aはアニオン基またはその塩を表し、n1、m1は各々0または1の整数を表し、pは1〜3の整数を表し、qは1〜3の整数を表す。但し、qが1の時はn1とm1は同時に0とはならない。〕
【請求項16】
前記感光性層に含有されるハロゲン化銀粒子の平均粒径が10〜50nmであることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の熱現像方法。
【請求項17】
前記感光性層が平均粒径が10〜50nmであるハロゲン化銀粒子、および、平均粒径55〜100nmのハロゲン化銀粒子を含有することを特徴とする請求項16に記載の熱現像方法。
【請求項18】
前記感光性層に含有されるハロゲン化銀粒子が、カルコゲン化合物により化学増感を施されたハロゲン化銀粒子を含有することを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載の熱現像方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−220897(P2006−220897A)
【公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−33998(P2005−33998)
【出願日】平成17年2月10日(2005.2.10)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】