熱的早点火剤
本発明は、熱的早点火剤、及び、特に自動車安全システム用のガス発生装置において使用するための温度ヒューズとしての該熱的早点火剤の使用に関する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明の対象は、例えば自動車安全システム用のガス発生装置における温度ヒューズとして使用することができる早点火剤(Fruehzuendmittel)である。
【０００２】
熱的早点火剤は、火工物質又は混合物である。熱的早点火剤は特に、通常、ガス発生装置の熱的に極めて安定なガス発生混合物に、車両の火災の際に制御された状態で点火するという課題を有している。
【０００３】
熱的早点火剤として、例えばニトロセルロース、そこから誘導される推進薬用火薬、又は、ニトロトリアゾロンとグアニジンニトラートとをベースとする特許出願ＤＥ１９７３０８７３Ａ１に記載された混合物が使用されている。前記混合物は約１６０℃の点火温度を示し、ニトロセルロースの場合には不十分な長時間安定性を有するに過ぎない。
【０００４】
本発明の課題は、自動車安全システムにおけるガス発生装置のための熱的早点火剤として使用することができる、約２００℃の点火温度及び十分な長時間安定性を有する火工混合物を提供することであった。本発明の基礎を成す課題は、２−［ビス−（２，４，６−トリニトロフェニル）］アミノエチルニトラート（端的にはジピクリルアミノエチルニトラート（ＤＰＮ）と呼称される）の使用により解決された。前記物質は単独か又は他の成分との混合物で使用することができる。ＤＰＮは２，４−ジニトロクロロベンゼン及びエタノールアミンから、及び引き続くニトロ化により製造することができる（Lit.: R.V. Clark, Ind. Eng. Chem., 25, 1385(1933)）。構造式は以下の通りである：
【化１】
【０００５】
純粋なＤＰＮの爆燃点は約２００℃である。驚異的にも、ＤＰＮと、添加剤としての選択された成分との混合物の場合、爆燃点を１７８℃から２０８℃の範囲内に制御することができ、かつ該混合物の爆燃温度を、単一成分の爆燃温度よりも低くすることができることが見出された。早点火剤に関しては、２００℃を下回る爆燃温度が特に重要である。本発明による混合物は、卓越した長時間安定性を伴って前記要求を満足する。
【０００６】
添加剤として、以下のものを使用することができる：
１．窒素含有化合物（単独又は混合物で）
ニトログアニジン、ニトロアミノグアニジン、ニトロトリアゾロン、テトラゾールの誘導体、例えば５−アミノテトラゾール、ジテトラゾリルアミン、ジテトラゾール及びその塩、ニトロアミノテトラゾール及びその塩、例えばアンモニウム−ニトロアミノテトラゾール及びアミノグアニジニウム−ニトロアミノテトラゾール、アミノグアニジンニトラート、ジアミノグアニジンニトラート、トリアミノグアニジンニトラート、グアニジンニトラート、ジシアンジアミジンニトラート、ジアミノグアニジン−アゾテトラゾラート。
【０００７】
２．酸化剤（単独又は混合物で）
アルカリ金属の硝酸塩又はアルカリ土類金属の硝酸塩又はアンモニウムの硝酸塩、例えば硝酸ナトリウム又は硝酸カリウム、アルカリ金属の過塩素酸塩又はアルカリ土類金属の過塩素酸塩又はアンモニウムの過塩素酸塩、アルカリ土類金属の過酸化物又は亜鉛の過酸化物。
【０００８】
３．還元剤（単独又は混合物で）
アルミニウム、チタン、水素化チタン、ホウ素、水素化ホウ素、ジルコニウム、水素化ジルコニウム、ケイ素、黒鉛、活性炭、カーボンブラック。
【０００９】
４．バインダー（単独又は混合物で）
セルロース並びにその誘導体、ポリビニルブチラール、ポリニトロポリフェニレン、ポリニトロフェニルエーテル、プレキシゴム(Plexigum)、ポリビニルアセタート及びコポリマー。
【００１０】
５．高エネルギー添加剤（単独又は混合物で）
ヘキソゲン、オクトゲン及びニトロセルロース。
【００１１】
６．燃焼調節剤及び加工助剤（単独又は混合物で）
フェロセン及び誘導体、アセトニルアセタート、サリチラート、シリカート、シリカゲル、窒化ホウ素。
【００１２】
製造及び加工は自体公知でかつ慣用の方法で行われる。これには、例えば混練、押出成形、ストランド圧縮、打錠成形又は造粒が含まれる。
【００１３】
以下の実施例により、これに限定することなく本発明を詳説する。
【００１４】
実施例
第１表に、１２種の異なる混合物の組成を示す。成分を記載された質量比（質量パーセントでの表記）でプラスチック容器中に量り入れ、３０分間タンブラーミキサー中で均質化させた。
【００１５】
【表１】
【００１６】
第２表に、混合物の爆発熱、摩擦感度及び衝撃感度を示す。摩擦感度及び衝撃感度の測定をドイツ連邦材料研究試験機関（ＢＡＭ）の方法に準拠して行い、その一方で爆発熱の測定をEKA社製熱量計を用いて実施した。
【００１７】
【表２】
【００１８】
第３表に、熱負荷（４００ｈ、１１０℃）の前及び後の爆燃点及び１１０℃での７２ｈ及び４００ｈの熱負荷の後の重量損失を示す。爆燃点の測定を、熱重量分析法（Mettler社）を用いて１０℃／分の加熱速度で行った。重量損失の測定をHolland試験と同様に行った。
【００１９】
４００ｈ後に０．２〜０．５質量％のわずかな重量損失が認められるに過ぎず、かつ、熱負荷後の爆燃温度の著しい変化は認められなかった。
【００２０】
【表３】
【００２１】
前記実施例は、本発明により定義された混合物が１７８〜２０８℃の範囲内の爆燃温度を有し、かつ自動車工業の要求に応じて安定であるとみなすことができることを示す。
【００２２】
本発明の対象は、詳細には以下の通りである：
成分としてジピクリルアミノエチルニトラート（ＤＰＮ）を１０〜１００％の質量割合で含有する熱的早点火剤。
【００２３】
ＤＰＮの他に、窒素含有化合物、例えばニトログアニジン、ニトロアミノグアニジン、ニトロトリアゾロン、テトラゾールの誘導体、例えば５−アミノテトラゾール、ジテトラゾリルアミン、ジテトラゾール及びその塩、ニトロアミノテトラゾール及びその塩、例えばアンモニウム−ニトロアミノテトラゾール及びアミノグアニジニウム−ニトロアミノテトラゾール、アミノグアニジンニトラート、ジアミノグアニジンニトラート、トリアミノグアニジンニトラート、グアニジンニトラート、ジシアンジアミジンニトラート、ジアミノグアニジン−アゾテトラゾラートを、単独か又は混合物で、０〜９０％の質量割合で含有する熱的早点火剤。
【００２４】
ＤＰＮ及び単独か又は混合物での上記の窒素含有化合物の他に、酸化剤、例えばアルカリ金属の硝酸塩又はアルカリ土類金属の硝酸塩又はアンモニウムの硝酸塩、例えば硝酸ナトリウム又は硝酸カリウム、アルカリ金属の過塩素酸塩又はアルカリ土類金属の過塩素酸塩又はアンモニウムの過塩素酸塩、アルカリ土類金属の過酸化物又は亜鉛の過酸化物を、単独か又は混合物で、１０〜９０％の質量割合で含有する熱的早点火剤。
【００２５】
ＤＰＮ、単独か又は混合物での上記の窒素含有化合物及び／又は単独か又は混合物での上記の酸化剤の他に、還元剤、例えばアルミニウム、チタン、水素化チタン、ホウ素、水素化ホウ素、ジルコニウム、水素化ジルコニウム、ケイ素、黒鉛、活性炭、カーボンブラックを、単独か又は混合物で、１〜８０％の質量割合で含有する熱的早点火剤。
【００２６】
ＤＰＮ、単独か又は混合物での上記の窒素含有化合物、単独か又は混合物での上記の酸化剤及び／又は単独か又は混合物での上記の還元剤の他に、バインダー、例えばセルロース並びにその誘導体、ポリビニルブチラール、ポリニトロポリフェニレン、ポリニトロフェニルエーテル、プレキシゴム(Plexigum)、ポリビニルアセタート及びコポリマーを、単独か又は混合物で、１〜８０％の質量割合で含有する熱的早点火剤。
【００２７】
ＤＰＮ、単独か又は混合物での上記の窒素含有化合物、単独か又は混合物での上記の酸化剤、単独か又は混合物での上記の還元剤及び／又は単独か又は混合物での上記のバインダーの他に、高エネルギー添加剤、例えばヘキソゲン、オクトゲン及びニトロセルロースを、単独か又は混合物で、１０〜８０％の質量割合で含有する熱的早点火剤。
【００２８】
ＤＰＮ、単独か又は混合物での上記の窒素含有化合物、単独か又は混合物での上記の酸化剤、単独か又は混合物での上記の還元剤、単独か又は混合物での上記のバインダー及び／又は単独か又は混合物での上記の高エネルギー添加剤の他に、燃焼調節剤及び加工助剤、例えばフェロセン及び誘導体、アセトニルアセタート、サリチラート、シリカート、シリカゲル、窒化ホウ素を、単独か又は混合物で、０．１〜２０％の質量割合で含有する熱的早点火剤。
【技術分野】
【０００１】
本発明の対象は、例えば自動車安全システム用のガス発生装置における温度ヒューズとして使用することができる早点火剤(Fruehzuendmittel)である。
【０００２】
熱的早点火剤は、火工物質又は混合物である。熱的早点火剤は特に、通常、ガス発生装置の熱的に極めて安定なガス発生混合物に、車両の火災の際に制御された状態で点火するという課題を有している。
【０００３】
熱的早点火剤として、例えばニトロセルロース、そこから誘導される推進薬用火薬、又は、ニトロトリアゾロンとグアニジンニトラートとをベースとする特許出願ＤＥ１９７３０８７３Ａ１に記載された混合物が使用されている。前記混合物は約１６０℃の点火温度を示し、ニトロセルロースの場合には不十分な長時間安定性を有するに過ぎない。
【０００４】
本発明の課題は、自動車安全システムにおけるガス発生装置のための熱的早点火剤として使用することができる、約２００℃の点火温度及び十分な長時間安定性を有する火工混合物を提供することであった。本発明の基礎を成す課題は、２−［ビス−（２，４，６−トリニトロフェニル）］アミノエチルニトラート（端的にはジピクリルアミノエチルニトラート（ＤＰＮ）と呼称される）の使用により解決された。前記物質は単独か又は他の成分との混合物で使用することができる。ＤＰＮは２，４−ジニトロクロロベンゼン及びエタノールアミンから、及び引き続くニトロ化により製造することができる（Lit.: R.V. Clark, Ind. Eng. Chem., 25, 1385(1933)）。構造式は以下の通りである：
【化１】
【０００５】
純粋なＤＰＮの爆燃点は約２００℃である。驚異的にも、ＤＰＮと、添加剤としての選択された成分との混合物の場合、爆燃点を１７８℃から２０８℃の範囲内に制御することができ、かつ該混合物の爆燃温度を、単一成分の爆燃温度よりも低くすることができることが見出された。早点火剤に関しては、２００℃を下回る爆燃温度が特に重要である。本発明による混合物は、卓越した長時間安定性を伴って前記要求を満足する。
【０００６】
添加剤として、以下のものを使用することができる：
１．窒素含有化合物（単独又は混合物で）
ニトログアニジン、ニトロアミノグアニジン、ニトロトリアゾロン、テトラゾールの誘導体、例えば５−アミノテトラゾール、ジテトラゾリルアミン、ジテトラゾール及びその塩、ニトロアミノテトラゾール及びその塩、例えばアンモニウム−ニトロアミノテトラゾール及びアミノグアニジニウム−ニトロアミノテトラゾール、アミノグアニジンニトラート、ジアミノグアニジンニトラート、トリアミノグアニジンニトラート、グアニジンニトラート、ジシアンジアミジンニトラート、ジアミノグアニジン−アゾテトラゾラート。
【０００７】
２．酸化剤（単独又は混合物で）
アルカリ金属の硝酸塩又はアルカリ土類金属の硝酸塩又はアンモニウムの硝酸塩、例えば硝酸ナトリウム又は硝酸カリウム、アルカリ金属の過塩素酸塩又はアルカリ土類金属の過塩素酸塩又はアンモニウムの過塩素酸塩、アルカリ土類金属の過酸化物又は亜鉛の過酸化物。
【０００８】
３．還元剤（単独又は混合物で）
アルミニウム、チタン、水素化チタン、ホウ素、水素化ホウ素、ジルコニウム、水素化ジルコニウム、ケイ素、黒鉛、活性炭、カーボンブラック。
【０００９】
４．バインダー（単独又は混合物で）
セルロース並びにその誘導体、ポリビニルブチラール、ポリニトロポリフェニレン、ポリニトロフェニルエーテル、プレキシゴム(Plexigum)、ポリビニルアセタート及びコポリマー。
【００１０】
５．高エネルギー添加剤（単独又は混合物で）
ヘキソゲン、オクトゲン及びニトロセルロース。
【００１１】
６．燃焼調節剤及び加工助剤（単独又は混合物で）
フェロセン及び誘導体、アセトニルアセタート、サリチラート、シリカート、シリカゲル、窒化ホウ素。
【００１２】
製造及び加工は自体公知でかつ慣用の方法で行われる。これには、例えば混練、押出成形、ストランド圧縮、打錠成形又は造粒が含まれる。
【００１３】
以下の実施例により、これに限定することなく本発明を詳説する。
【００１４】
実施例
第１表に、１２種の異なる混合物の組成を示す。成分を記載された質量比（質量パーセントでの表記）でプラスチック容器中に量り入れ、３０分間タンブラーミキサー中で均質化させた。
【００１５】
【表１】
【００１６】
第２表に、混合物の爆発熱、摩擦感度及び衝撃感度を示す。摩擦感度及び衝撃感度の測定をドイツ連邦材料研究試験機関（ＢＡＭ）の方法に準拠して行い、その一方で爆発熱の測定をEKA社製熱量計を用いて実施した。
【００１７】
【表２】
【００１８】
第３表に、熱負荷（４００ｈ、１１０℃）の前及び後の爆燃点及び１１０℃での７２ｈ及び４００ｈの熱負荷の後の重量損失を示す。爆燃点の測定を、熱重量分析法（Mettler社）を用いて１０℃／分の加熱速度で行った。重量損失の測定をHolland試験と同様に行った。
【００１９】
４００ｈ後に０．２〜０．５質量％のわずかな重量損失が認められるに過ぎず、かつ、熱負荷後の爆燃温度の著しい変化は認められなかった。
【００２０】
【表３】
【００２１】
前記実施例は、本発明により定義された混合物が１７８〜２０８℃の範囲内の爆燃温度を有し、かつ自動車工業の要求に応じて安定であるとみなすことができることを示す。
【００２２】
本発明の対象は、詳細には以下の通りである：
成分としてジピクリルアミノエチルニトラート（ＤＰＮ）を１０〜１００％の質量割合で含有する熱的早点火剤。
【００２３】
ＤＰＮの他に、窒素含有化合物、例えばニトログアニジン、ニトロアミノグアニジン、ニトロトリアゾロン、テトラゾールの誘導体、例えば５−アミノテトラゾール、ジテトラゾリルアミン、ジテトラゾール及びその塩、ニトロアミノテトラゾール及びその塩、例えばアンモニウム−ニトロアミノテトラゾール及びアミノグアニジニウム−ニトロアミノテトラゾール、アミノグアニジンニトラート、ジアミノグアニジンニトラート、トリアミノグアニジンニトラート、グアニジンニトラート、ジシアンジアミジンニトラート、ジアミノグアニジン−アゾテトラゾラートを、単独か又は混合物で、０〜９０％の質量割合で含有する熱的早点火剤。
【００２４】
ＤＰＮ及び単独か又は混合物での上記の窒素含有化合物の他に、酸化剤、例えばアルカリ金属の硝酸塩又はアルカリ土類金属の硝酸塩又はアンモニウムの硝酸塩、例えば硝酸ナトリウム又は硝酸カリウム、アルカリ金属の過塩素酸塩又はアルカリ土類金属の過塩素酸塩又はアンモニウムの過塩素酸塩、アルカリ土類金属の過酸化物又は亜鉛の過酸化物を、単独か又は混合物で、１０〜９０％の質量割合で含有する熱的早点火剤。
【００２５】
ＤＰＮ、単独か又は混合物での上記の窒素含有化合物及び／又は単独か又は混合物での上記の酸化剤の他に、還元剤、例えばアルミニウム、チタン、水素化チタン、ホウ素、水素化ホウ素、ジルコニウム、水素化ジルコニウム、ケイ素、黒鉛、活性炭、カーボンブラックを、単独か又は混合物で、１〜８０％の質量割合で含有する熱的早点火剤。
【００２６】
ＤＰＮ、単独か又は混合物での上記の窒素含有化合物、単独か又は混合物での上記の酸化剤及び／又は単独か又は混合物での上記の還元剤の他に、バインダー、例えばセルロース並びにその誘導体、ポリビニルブチラール、ポリニトロポリフェニレン、ポリニトロフェニルエーテル、プレキシゴム(Plexigum)、ポリビニルアセタート及びコポリマーを、単独か又は混合物で、１〜８０％の質量割合で含有する熱的早点火剤。
【００２７】
ＤＰＮ、単独か又は混合物での上記の窒素含有化合物、単独か又は混合物での上記の酸化剤、単独か又は混合物での上記の還元剤及び／又は単独か又は混合物での上記のバインダーの他に、高エネルギー添加剤、例えばヘキソゲン、オクトゲン及びニトロセルロースを、単独か又は混合物で、１０〜８０％の質量割合で含有する熱的早点火剤。
【００２８】
ＤＰＮ、単独か又は混合物での上記の窒素含有化合物、単独か又は混合物での上記の酸化剤、単独か又は混合物での上記の還元剤、単独か又は混合物での上記のバインダー及び／又は単独か又は混合物での上記の高エネルギー添加剤の他に、燃焼調節剤及び加工助剤、例えばフェロセン及び誘導体、アセトニルアセタート、サリチラート、シリカート、シリカゲル、窒化ホウ素を、単独か又は混合物で、０．１〜２０％の質量割合で含有する熱的早点火剤。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
熱的早点火剤において、ジピクリルアミノエチルニトラート１０〜１００質量％を含有することを特徴とする熱的早点火剤。
【請求項２】
１種の添加剤又は多種の添加剤０〜９０質量％を含有する、請求項１記載の熱的早点火剤。
【請求項３】
添加剤が、以下：
ニトログアニジン、ニトロアミノグアニジン、ニトロトリアゾロン、テトラゾールの誘導体及び／又はその塩、ニトロアミノテトラゾール及び／又はその塩、アミノグアニジンニトラート、ジアミノグアニジンニトラート、トリアミノグアニジンニトラート、グアニジンニトラート、ジシアンジアミジンニトラート、ジアミノグアニジン−アゾテトラゾラート；アルカリ金属の硝酸塩及び／又はアルカリ土類金属の硝酸塩及び／又はアンモニウムの硝酸塩、アルカリ金属の過塩素酸塩及び／又はアルカリ土類金属の過塩素酸塩及び／又はアンモニウムの過塩素酸塩、アルカリ土類金属の過酸化物及び／又は亜鉛の過酸化物；アルミニウム、チタン、水素化チタン、ホウ素、水素化ホウ素、ジルコニウム、水素化ジルコニウム、ケイ素、黒鉛、活性炭、カーボンブラック；セルロース及び／又はその誘導体、ポリビニルブチラール、ポリニトロポリフェニレン、ポリニトロフェニルエーテル、プレキシゴム、ポリビニルアセタート及びコポリマー；ヘキソゲン、オクトゲン；フェロセン及び／又はその誘導体、アセトニルアセタート、サリチラート、シリカート、シリカゲル、窒化ホウ素
から選択されている、請求項２記載の熱的早点火剤。
【請求項４】
ジピクリルアミノエチルニトラート１０〜９０質量％、有利に２５〜７５質量％、特に有利に４０〜６０質量％及び酸化剤１０〜９０質量％、有利に２５〜７５質量％、特に有利に４０〜６０質量％を含有する、請求項１から３までのいずれか１項記載の熱的早点火剤。
【請求項５】
ジピクリルアミノエチルニトラート１０〜９０質量％、有利に１０〜５０質量％、特に有利に１０〜３０質量％、窒素含有化合物１０〜９０質量％、有利に１０〜６０質量％、特に有利に２０〜４０質量％及び酸化剤１０〜９０質量％、有利に２５〜７５質量％、特に有利に４０〜６０質量％を含有する、請求項１から４までのいずれか１項記載の熱的早点火剤。
【請求項６】
酸化剤が、アルカリ金属の硝酸塩及び／又はアルカリ土類金属の硝酸塩及び／又はアンモニウムの硝酸塩、アルカリ金属の過塩素酸塩及び／又はアルカリ土類金属の過塩素酸塩及び／又はアンモニウムの過塩素酸塩、アルカリ土類金属の過酸化物及び／又は亜鉛の過酸化物の１種以上から選択されている、請求項１から５までのいずれか１項記載の熱的早点火剤。
【請求項７】
窒素含有化合物が、ニトログアニジン、ニトロアミノグアニジン、ニトロトリアゾロン、テトラゾールの誘導体及び／又はその塩、ニトロアミノテトラゾール及び／又はその塩、アミノグアニジンニトラート、ジアミノグアニジンニトラート、トリアミノグアニジンニトラート、グアニジンニトラート、ジシアンジアミジンニトラート、ジアミノグアニジン−アゾテトラゾラートの１種以上から選択されている、請求項１から６までのいずれか１項記載の熱的早点火剤。
【請求項８】
還元剤１〜８０質量％、有利に１〜４０質量％、特に有利に１〜１５質量％を含有する、請求項１から７までのいずれか１項記載の熱的早点火剤。
【請求項９】
還元剤が、アルミニウム、チタン、水素化チタン、ホウ素、水素化ホウ素、ジルコニウム、水素化ジルコニウム、ケイ素、黒鉛、活性炭、カーボンブラックの１種以上から選択されている、請求項１から８までのいずれか１項記載の熱的早点火剤。
【請求項１０】
バインダー１〜８０質量％、有利に１〜４０質量％、特に有利に１〜２０質量％を含有する、請求項１から９までのいずれか１項記載の熱的早点火剤。
【請求項１１】
バインダーが、セルロース及びその誘導体、ポリビニルブチラール、ポリニトロポリフェニレン、ポリニトロフェニルエーテル、プレキシゴム、ポリビニルアセタート及びコポリマーの１種以上から選択されている、請求項１から１０までのいずれか１項記載の熱的早点火剤。
【請求項１２】
高エネルギー添加剤１０〜８０質量％、有利に１０〜５０質量％、特に有利に１０〜３０質量％を含有する、請求項１から１１までのいずれか１項記載の熱的早点火剤。
【請求項１３】
高エネルギー添加剤が、ヘキソゲン、オクトゲン及びニトロセルロースの１種以上から選択されている、請求項１から１２までのいずれか１項記載の熱的早点火剤。
【請求項１４】
燃焼調節剤及び加工助剤０．１〜２０質量％、有利に０．１〜１０質量％を含有する、請求項１から１３までのいずれか１項記載の熱的早点火剤。
【請求項１５】
燃焼調節剤及び加工助剤が、フェロセン及びその誘導体、アセトニルアセタート、サリチラート、シリカート、シリカゲル及び窒化ホウ素の１種以上から選択されている、請求項１から１４までのいずれか１項記載の熱的早点火剤。
【請求項１６】
自動車安全システム用のガス発生装置における温度ヒューズとしての、請求項１から１５までのいずれか１項記載の熱的早点火剤の使用。
【請求項１】
熱的早点火剤において、ジピクリルアミノエチルニトラート１０〜１００質量％を含有することを特徴とする熱的早点火剤。
【請求項２】
１種の添加剤又は多種の添加剤０〜９０質量％を含有する、請求項１記載の熱的早点火剤。
【請求項３】
添加剤が、以下：
ニトログアニジン、ニトロアミノグアニジン、ニトロトリアゾロン、テトラゾールの誘導体及び／又はその塩、ニトロアミノテトラゾール及び／又はその塩、アミノグアニジンニトラート、ジアミノグアニジンニトラート、トリアミノグアニジンニトラート、グアニジンニトラート、ジシアンジアミジンニトラート、ジアミノグアニジン−アゾテトラゾラート；アルカリ金属の硝酸塩及び／又はアルカリ土類金属の硝酸塩及び／又はアンモニウムの硝酸塩、アルカリ金属の過塩素酸塩及び／又はアルカリ土類金属の過塩素酸塩及び／又はアンモニウムの過塩素酸塩、アルカリ土類金属の過酸化物及び／又は亜鉛の過酸化物；アルミニウム、チタン、水素化チタン、ホウ素、水素化ホウ素、ジルコニウム、水素化ジルコニウム、ケイ素、黒鉛、活性炭、カーボンブラック；セルロース及び／又はその誘導体、ポリビニルブチラール、ポリニトロポリフェニレン、ポリニトロフェニルエーテル、プレキシゴム、ポリビニルアセタート及びコポリマー；ヘキソゲン、オクトゲン；フェロセン及び／又はその誘導体、アセトニルアセタート、サリチラート、シリカート、シリカゲル、窒化ホウ素
から選択されている、請求項２記載の熱的早点火剤。
【請求項４】
ジピクリルアミノエチルニトラート１０〜９０質量％、有利に２５〜７５質量％、特に有利に４０〜６０質量％及び酸化剤１０〜９０質量％、有利に２５〜７５質量％、特に有利に４０〜６０質量％を含有する、請求項１から３までのいずれか１項記載の熱的早点火剤。
【請求項５】
ジピクリルアミノエチルニトラート１０〜９０質量％、有利に１０〜５０質量％、特に有利に１０〜３０質量％、窒素含有化合物１０〜９０質量％、有利に１０〜６０質量％、特に有利に２０〜４０質量％及び酸化剤１０〜９０質量％、有利に２５〜７５質量％、特に有利に４０〜６０質量％を含有する、請求項１から４までのいずれか１項記載の熱的早点火剤。
【請求項６】
酸化剤が、アルカリ金属の硝酸塩及び／又はアルカリ土類金属の硝酸塩及び／又はアンモニウムの硝酸塩、アルカリ金属の過塩素酸塩及び／又はアルカリ土類金属の過塩素酸塩及び／又はアンモニウムの過塩素酸塩、アルカリ土類金属の過酸化物及び／又は亜鉛の過酸化物の１種以上から選択されている、請求項１から５までのいずれか１項記載の熱的早点火剤。
【請求項７】
窒素含有化合物が、ニトログアニジン、ニトロアミノグアニジン、ニトロトリアゾロン、テトラゾールの誘導体及び／又はその塩、ニトロアミノテトラゾール及び／又はその塩、アミノグアニジンニトラート、ジアミノグアニジンニトラート、トリアミノグアニジンニトラート、グアニジンニトラート、ジシアンジアミジンニトラート、ジアミノグアニジン−アゾテトラゾラートの１種以上から選択されている、請求項１から６までのいずれか１項記載の熱的早点火剤。
【請求項８】
還元剤１〜８０質量％、有利に１〜４０質量％、特に有利に１〜１５質量％を含有する、請求項１から７までのいずれか１項記載の熱的早点火剤。
【請求項９】
還元剤が、アルミニウム、チタン、水素化チタン、ホウ素、水素化ホウ素、ジルコニウム、水素化ジルコニウム、ケイ素、黒鉛、活性炭、カーボンブラックの１種以上から選択されている、請求項１から８までのいずれか１項記載の熱的早点火剤。
【請求項１０】
バインダー１〜８０質量％、有利に１〜４０質量％、特に有利に１〜２０質量％を含有する、請求項１から９までのいずれか１項記載の熱的早点火剤。
【請求項１１】
バインダーが、セルロース及びその誘導体、ポリビニルブチラール、ポリニトロポリフェニレン、ポリニトロフェニルエーテル、プレキシゴム、ポリビニルアセタート及びコポリマーの１種以上から選択されている、請求項１から１０までのいずれか１項記載の熱的早点火剤。
【請求項１２】
高エネルギー添加剤１０〜８０質量％、有利に１０〜５０質量％、特に有利に１０〜３０質量％を含有する、請求項１から１１までのいずれか１項記載の熱的早点火剤。
【請求項１３】
高エネルギー添加剤が、ヘキソゲン、オクトゲン及びニトロセルロースの１種以上から選択されている、請求項１から１２までのいずれか１項記載の熱的早点火剤。
【請求項１４】
燃焼調節剤及び加工助剤０．１〜２０質量％、有利に０．１〜１０質量％を含有する、請求項１から１３までのいずれか１項記載の熱的早点火剤。
【請求項１５】
燃焼調節剤及び加工助剤が、フェロセン及びその誘導体、アセトニルアセタート、サリチラート、シリカート、シリカゲル及び窒化ホウ素の１種以上から選択されている、請求項１から１４までのいずれか１項記載の熱的早点火剤。
【請求項１６】
自動車安全システム用のガス発生装置における温度ヒューズとしての、請求項１から１５までのいずれか１項記載の熱的早点火剤の使用。
【公表番号】特表２００７−５３４５８１（Ｐ２００７−５３４５８１Ａ）
【公表日】平成１９年１１月２９日（２００７．１１．２９）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００６−５４４２７９（Ｐ２００６−５４４２７９）
【出願日】平成１６年１２月７日（２００４．１２．７）
【国際出願番号】ＰＣＴ／ＥＰ２００４／０１３８９９
【国際公開番号】ＷＯ２００５／０５８７７５
【国際公開日】平成１７年６月３０日（２００５．６．３０）
【出願人】（５０６２０７８８６）ルアグ アモテック ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (5)
【氏名又は名称原語表記】ＲＵＡＧ Ａｍｍｏｔｅｃ ＧｍｂＨ
【住所又は居所原語表記】Ｋｒｏｎａｃｈｅｒ Ｓｔｒａｓｓｅ ６３， Ｄ−９０７６５ Ｆｕｅｒｔｈ， Ｇｅｒｍａｎｙ
【Ｆターム（参考）】
【公表日】平成１９年１１月２９日（２００７．１１．２９）
【国際特許分類】
【出願日】平成１６年１２月７日（２００４．１２．７）
【国際出願番号】ＰＣＴ／ＥＰ２００４／０１３８９９
【国際公開番号】ＷＯ２００５／０５８７７５
【国際公開日】平成１７年６月３０日（２００５．６．３０）
【出願人】（５０６２０７８８６）ルアグ アモテック ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (5)
【氏名又は名称原語表記】ＲＵＡＧ Ａｍｍｏｔｅｃ ＧｍｂＨ
【住所又は居所原語表記】Ｋｒｏｎａｃｈｅｒ Ｓｔｒａｓｓｅ ６３， Ｄ−９０７６５ Ｆｕｅｒｔｈ， Ｇｅｒｍａｎｙ
【Ｆターム（参考）】
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