説明

燃料供給システム

【課題】本発明は運転者(顧客)がフルサービス方式を希望することを燃料供給所の係員に正確且つ短時間で報知できることを課題とする。
【解決手段】燃料供給システム10は、管理コンピュータ20と、屋内監視装置30と、屋外監視装置40と、セルフ・フル兼用型の燃料供給機50と、セルフ専用型の燃料供給機60と、各機器間を通信可能に接続するLAN回線70とを有する。管理コンピュータ20は、燃料供給制御モードをセルフサービス方式またはフルサービス方式に切替えるための指示を行なう制御信号を出力(送信)する出力手段を有している。燃料供給機50は、通常はセルフサービス方式に設定され、ハザードランプ検出手段59により車両のハザードランプの点灯または点滅が検出された場合、管理コンピュータ20から指示によりフルサービス方式に切り替わる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料供給システムに係り、特にセルフサービス方式(燃料供給作業を顧客自らが行なう方式)によるセルフ燃料供給制御モードとフルサービス方式(燃料供給作業を係員が行なう方式)によるフル燃料供給制御モードとを切替可能に構成された燃料供給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、自動車等の車両(被燃料供給体)に搭載された燃料タンクにガソリン等の燃料を供給する燃料供給システムでは、燃料供給を受ける当該車両の運転者(又は同乗者)等の顧客が燃料供給操作を行なうセルフサービス方式が普及している。
【0003】
通常、セルフサービス方式の燃料供給機は、顧客が安心して燃料供給作業を行なえるように、燃料供給時間や燃料供給量に制限を設けた、所謂セルフサービス方式による燃料供給制御モードに設定されている。
【0004】
ところで、車両の運転者が、足が不自由な身体障害者の場合、あるいは高齢者である場合には、セルフサービス方式の燃料供給操作をスムーズに行えないことがある。そのような場合、運転者は、燃料供給所の係員に燃料供給操作を代行してほしいといった希望を伝えることがある。
【0005】
そのため、燃料供給システムにおいては、セルフサービス方式の燃料供給機であっても、フルサービス方式に切替えられることが要望されている。
【0006】
このような要望に対応するため、燃料供給機の給油モード切替スイッチを係員が操作することにより、当該燃料供給機の燃料供給制御モードをセルフサービス方式からフルサービス方式に切替えることが可能になる燃料供給システムがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2000−159298号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献1では係員が燃料供給機に設けられた給油モード切替スイッチを操作することで燃料供給制御モードをフルサービス方式からセルフサービス方式へ切替えることができるため、例えば、運転者(顧客)がセルフサービス方式を所望しているのにも関わらず、係員が誤ってフルサービス方式を設定すると、燃料供給制御モードがフルサービス方式の状態となり、セルフサービス方式での燃料供給制御モードの機能である燃料供給時間及び燃料供給量の制限が解除されたまま、顧客が燃料供給を行なってしまうという問題がある。
【0009】
更に、顧客が燃料供給所の係員を呼び出して燃料供給操作を代行してほしい旨を口頭で伝える必要があるため、例えば、足が不自由な運転者の場合、車両から降りて燃料供給機のインターホンを操作して事務所の係員と会話するまでにかなりの時間を要するという問題があった。
【0010】
そこで、本発明は上記事情に鑑み、上記課題を解決した燃料供給システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、本発明は以下のような手段を有する。
(1)本発明は、被燃料供給体に接続されるノズルを有し、前記ノズルへ燃料を供給する燃料供給機と、当該燃料供給機の制御モードをセルフサービス方式に対応する第1の燃料供給制御モードとフルサービス方式に対応する第2の燃料供給制御モードとの何れかを設定するように切替えるモード切替手段を有する燃料供給システムにおいて、
前記燃料供給機又は当該燃料供給機の近傍に設けられ、顧客或いは前記被燃料供給体を介して顧客から発せられる燃料供給方式に関する情報を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された情報が、前記顧客がフルサービス方式を希望していることを示している場合には、前記第1の燃料供給制御モードを前記第2の燃料供給制御モードに切替えるための制御信号を前記モード切替手段に出力する出力手段と、
を備えたことを特徴とする。
(2)本発明は、前記検出手段により当該顧客或いは前記被燃料供給体を介して顧客から発せられる燃料供給方式に関する情報を検出したことを当該燃料供給機が設置された燃料供給所の係員に報知する報知手段を備え、
前記出力手段は、前記検出手段によりフルサービス方式に対応する情報が検出され、且つ、前記係員の入力操作によりフルサービス方式の燃料供給制御モードが設定された場合に、前記第2の燃料供給制御モードに切替えるための制御信号を前記モード切替手段に出力することを特徴とする。
(3)本発明は、被燃料供給体に接続されるノズルを有し、前記ノズルへ燃料を供給する燃料供給機と、当該燃料供給機の制御モードをセルフサービス方式に対応する第1の燃料供給制御モード、又はフルサービス方式に対応する第2の燃料供給制御モードの何れかを設定するように切替える制御手段と、前記燃料供給機がセルフサービス方式に対応する第1の燃料供給制御モードに設定されている場合に前記ノズルの操作に対して許可信号を出力する管理コンピュータとを有する燃料供給システムにおいて、
前記燃料供給機又は当該燃料供給機の近傍に設けられ、顧客或いは前記被燃料供給体を介して顧客から発せられる燃料供給方式に関する情報を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された情報が、前記顧客がフルサービス方式を希望していることを示している場合には、前記第1の燃料供給制御モードを前記第2の燃料供給制御モードに切替えるための制御信号を前記モード切替手段に出力する出力手段と、
前記検出手段により検出された情報に基づいて前記顧客がフルサービス方式を希望していることを報知する報知手段と、
前記報知手段により前記顧客がフルサービス方式を希望していることを認識した係員が当該燃料供給機の制御手段に対して前記第2の燃料供給制御モードを設定操作するための設定手段と、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、検出手段により検出された情報に基づいて顧客がフルサービス方式を希望していることを認識し、第1の燃料供給制御モードを第2の燃料供給制御モードに切替えるための制御信号をモード切替手段に出力する。即ち、フルサービス方式への燃料供給制御モードの切替えは、係員ではなく顧客により切り替えられることとなるので、燃料供給制御モードが顧客の意思に反してフルサービス方式に切替えてしまうおそれがない。
【0013】
また、本発明によれば、顧客と係員との両方がフルサービス方式による燃料供給を指示した場合に、燃料供給機の燃料供給制御モードが第2の燃料供給制御モードに切り替わる。このため、顧客と係員との指示が合致して初めてフルサービス方式の燃料供給制御モードになるため、燃料供給モードの切替間違いをより一層防止することができる。
【0014】
また、検出手段により顧客がフルサービス方式による燃料供給を希望していることが検出された場合には、その旨が報知手段より報知される。このため、顧客が燃料供給操作の代行を希望していることを事務所内の係員が確認できるので、顧客が係員を呼び出す行為を行なうことをしなくとも係員は顧客がフルサービス方式による燃料供給を希望していることを認識することができ、身体障害者又は高齢者へのサービスをスムーズに行なうことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明による燃料供給システムの一実施例を示すシステム系統図である。
【図2】燃料供給システムの各構成要素を示すブロック図である。
【図3A】燃料供給機に設けられたハザードランプ検出手段の配置例を示す正面図である。
【図3B】燃料供給機に設けられたハザードランプ検出手段の配置例を示す平面図である。
【図4】屋内、屋外監視装置のモニタ表示例を模式的に示す図である。
【図5A】燃料供給機に搭載された制御装置による燃料供給制御処理1を説明するためのフローチャートである。
【図5B】図5Aの制御処理に続いて燃料供給機に搭載された制御装置による燃料供給制御処理1を説明するためのフローチャートである。
【図6A】屋内、屋外監視装置が実行する制御処理を説明するためのフローチャートである。
【図6B】管理コンピュータが実行する制御処理1を説明するためのフローチャートである。
【図7A】燃料供給機に搭載された制御装置による燃料供給制御処理2を説明するためのフローチャートである。
【図7B】管理コンピュータが実行する制御処理2を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
【実施例1】
【0017】
本発明による燃料供給システムの一実施例を示すシステム系統図である。図2は燃料供給システムの各構成要素を示すブロック図である。
【0018】
図1及び図2に示されるように、燃料供給システム10は、管理コンピュータ20と、屋内監視装置30と、屋外監視装置40と、セルフ・フル兼用型の燃料供給機50と、セルフ専用型の燃料供給機60と、各機器間を通信可能に接続するLAN(Local Area Network)回線70とを有する。尚、図1及び図2においては、セルフ・フル兼用型の燃料供給機50と、セルフ専用型の燃料供給機60とが1台ずつ示してあるが、燃料供給所の敷地面積に応じてそれぞれ複数台ずつ設置されている。
【0019】
管理コンピュータ20は、燃料供給所の事務所に設置されており、係員が屋内監視装置30又は屋外監視装置40の許可釦を操作すると、許可要求信号を出力(送信)した燃料供給機50(又は60)に対して燃料供給許可信号を送信する許可信号送信手段と、燃料供給制御モードをセルフサービス方式またはフルサービス方式に切替えるための指示を行なう制御信号を出力(送信)する出力手段を有している。
【0020】
屋内監視装置30は、燃料供給所の事務所に設置されており、各燃料供給機の給液ポイント毎に設けられた監視カメラ80からの画像を表示するモニタ32を有する。尚、モニタ32には、4箇所又は6箇所の各給液ポイントが同時に表示されている。また、屋内監視装置30は、許可信号を送信するための許可釦34を有する。
【0021】
係員は、モニタ32に表示されたカメラ画像によって運転者(顧客)の操作状況を確認しており、異常がないときは、許可釦34を操作して当該給液ポイントに対する許可信号を送信する。
【0022】
屋外監視装置40は、モニタ42と、認証手段44と、許可釦46とを有する。モニタ42は、各燃料供給機の給液ポイント毎に設けられた監視カメラ80からの画像を表示する。認証手段44は、例えば、係員が所持する認証カードに記憶された情報(例えば、登録されたコード番号)を読み取るカードリーダからなり、読み取った情報が予め登録された情報と一致した場合、許可釦操作可能な係員であるか否かを判別する。また、認証手段44においては、カードリーダ以外の入力手段、例えば、予め登録された4桁の暗証番号を入力するテンキー、あるいは予め登録されたパスワードを入力するキーボード等の入力手段から入力された情報に基づいて判別処理を行なっても良い。
【0023】
許可釦46は、屋外の係員がモニタ42の表示から許可要求のあった給液ポイントの状況を確認して異常がない場合に操作される。尚、許可釦34又は46の何れか一方が操作されて許可信号が送信された場合は、他方の操作がキャンセルされるため、許可信号が2回送信されることが無いようになっている。
【0024】
屋内監視装置30及び屋外監視装置40では、係員がモニタ32,42の表示をみて各燃料供給機50、60の稼動状況を監視しており、燃料供給機50、60から許可要求信号が入力されると、係員が安全を確認した後、許可釦34、46を押圧操作して許可要求信号を出力(送信)した当該燃料供給機に対して許可信号を出力(送信)する。
【0025】
LAN回線70は、シリアル回線からなり、上記管理コンピュータ20と、屋内監視装置30と、屋外監視装置40と、セルフ・フル兼用型の燃料供給機50と、セルフ専用型の燃料供給機60との各機器間を通信可能に接続している。
【0026】
燃料供給機50は、セルフ・フル兼用型計量機であり、通常はセルフサービス方式の制御モードに設定されており、燃料供給を受ける車両からの情報によってフルサービス方式を希望していることが検出された場合には、自動的にフルサービス方式の制御モードに切り替わる。また、燃料供給機50は、設定器51、インターホン52、ノズル53と、流量計54と、ポンプ55と、ノズルスイッチ56と、流量表示器57と、認証手段58と、ハザードランプ検出手段59と、制御装置90とを有する。
【0027】
制御装置90は、メモリ(記憶手段)100に格納された各制御プログラムを読み込み、燃料供給制御を行なうと共に、燃料供給を受ける車両からの情報に基づいて燃料供給制御モードをセルフサービス方式に対応した第1の燃料供給制御モードからフルサービス方式に対応する第2の燃料供給制御モードに切替える制御処理を実行する。メモリ100には、燃料供給制御手段102と、燃料供給時間計測手段104と、燃料供給モード切替手段106としての各制御プログラムが格納されている。
【0028】
設定器51は、例えば、タッチパネル方式の液晶パネルなどからなり、運転者(顧客)が供給すべき油種、プリセット値(供給量)を入力してメモリ100に設定(記憶)するための入力手段である。
【0029】
インターホン52は、スイッチ釦が押圧操作されて呼び出し信号を出力(送信)することで事務所の係員と通話可能となる通信手段と、運転者がフルサービス方式による燃料供給を希望することを伝える入力手段とを兼ねている。従って、制御装置90は、インターホン52のスイッチ釦が押圧操作されて呼び出し信号が入力されると、運転者がフルサービス方式による燃料供給を希望しているものと判断して係員の呼び出しを行なう。係員は、運転者の要望を確認し、燃料供給の代行を希望することを確認した場合、当該燃料供給所で発行された認証カードに記憶された認証情報を認証手段58としてのカードリーダに読み込ませる。これにより、制御装置90では、燃料供給制御モードをセルフサービス方式に対応した第1の燃料供給制御モードからフルサービス方式に対応する第2の燃料供給制御モードに切替える。
【0030】
流量表示器57は、流量計54により計測された燃料供給量をリットル単位の数値で表示しており、運転者がプリセット値に達したことを確認でき、あるいは満タン供給の場合には満タン状態での燃料供給量を確認することが可能になる。
【0031】
認証手段58は、前述した認証手段44と同様な構成であるので、説明を省略する。
【0032】
ハザードランプ検出手段59は、例えば、燃料供給機50の前面、後面の左右両側に設けられた光センサからなり、当該燃料供給機50の前に停止した車両(被燃料供給体)のハザードランプ(車両の前側角部、後側角部、左右側面に設けられた各方向指示器)が作動(点灯又は点滅)していることを検出して検出信号を出力する。尚、車両のハザードランプは、車両が前進しているときに左方向又は右方向に進行方向を転換する場合に点灯させる方向指示器を兼ねている。また、各車両は、エンジン停止中(電源スイッチがオフ)であっても運転席に設けられたハザードスイッチがオンに操作されることで、当該車両に設けられた全ての方向指示器を間欠的に点灯(一定時間毎に点灯と消灯とを繰り返す)させる点滅表示機能を持っている。
【0033】
ハザードランプ検出手段59は、車両のハザードランプの作動(点灯又は点滅)を検出しやすい高さ位置に設けられており、車両の停止位置が多少前後しても、車両の前側角部、後側角部、左右側面のうち最も近い位置の点灯又は点滅を検出して検出信号を出力(送信)する。
【0034】
また、ハザードランプ検出手段59としては、光センサにより検出する方法に限らず、例えば、イメージセンサを燃料供給機50の正面及び背面の上部に設け、イメージセンサから得られた画像において、ハザードランプの作動(点灯又は点滅)の有無を識別する検出方法を用いても良い。
【0035】
燃料供給制御手段102は、通常のセルフサービス方式の燃料供給制御モードを実行する制御手段であり、運転者が設定器51により入力した油種、プリセット値(供給量)が供給されるようにポンプ55の運転、停止の制御を行なう。
【0036】
燃料供給時間計測手段104は、ノズルがノズル掛けから外されてノズルスイッチ56がオフになったときタイマによる計時をスタートさせ、その後タイマの計時が所定の制限時間が経過してもノズルスイッチ56がオンに切り替わらないときは、供給停止信号を制御装置90に出力する燃料供給制限手段である。制御装置90は、供給停止信号の入力に基づいてポンプ55を自動停止させ、燃料供給を中止させる。尚、制限時間は、予め任意の時間(例えば、30分〜60分)に設定されており、セルフサービス方式の場合に適用される長時間のポンプ稼動を禁止する安全策である。
【0037】
燃料供給モード切替手段106は、ハザードランプ検出手段59による検出信号又はインターホン52からの呼び出し信号に基づいて、燃料供給機50の制御モードをセルフサービス方式に対応する第1の燃料供給制御モード、又はフルサービス方式に対応する第2の燃料供給制御モードの何れかを設定するように切替える制御処理を実行する制御手段である。
【0038】
燃料供給機60は、セルフ専用型計量機であり、設定器61、インターホン62、ノズル63と、流量計64と、ポンプ65と、ノズルスイッチ66と、流量表示器67と、制御装置110とを有する。制御装置110は、メモリ(記憶手段)120に格納された各制御プログラムを読み込み、各制御処理を実行する。メモリ120には、燃料供給制御手段122と、燃料供給時間計測手段124としての各制御プログラムが格納されている。
【0039】
図3Aは燃料供給機に設けられたハザードランプ検出手段の配置例を示す正面図である。図3Bは燃料供給機に設けられたハザードランプ検出手段の配置例を示す平面図である。
【0040】
図3A及び図3Bに示されるように、ハザードランプ検出手段59は、燃料供給機50の正面(前面)の左右両側に配置された光センサ59a、59bを有する。また、燃料供給機50の側方には、車両Xの前端に対向するように配されたハザードランプ検出手段59としての光センサ59cが設けられている。尚、燃料供給機50の背面(後面)の左右両側にも光センサ59a、59bが配置されているが、その説明は省略する。
【0041】
各光センサ59a〜59cは、車両XのハザードランプLa〜Lfとほぼ同じ高さ位置になるように設けられている。各光センサ59a〜59cは、車両XのハザードランプLa〜Lfが作動(点灯又は点滅)したときの光輝度を検出しており、点灯又は点滅(点灯と消灯とを繰り返す)によって生じる受光した光の輝度レベルの変化を検出したとき、ハザードランプ検出信号を燃料供給機50の制御装置90に出力(送信)する。
【0042】
また、燃料供給機50とは別体に設けられた光センサ59cは、補助的に設けられたものであり、必ずしも必須のものではない。
【0043】
尚、各光センサ59a〜59cは、車両Xの左側に配されたハザードランプLa〜Lcが点灯又は点滅したことを検出することができるが、車両Xの右側に配されたハザードランプLd〜Lfの点灯を検出することはできない。また、ハザードランプ検出手段59としてのイメージセンサを燃料供給機50の上部に設けた場合、あるいは高所に配された監視カメラの画像を用いて判定する場合には、車両Xの右側に配されたハザードランプLd〜Lfの点灯も検出することが可能になる。
【0044】
図4は屋内、屋外監視装置のモニタ表示例を模式的に示す図である。図4に示されるように、事務所に設置された屋内監視装置30のモニタ32及び屋外監視装置40のモニタ42は、タッチパネル方式の液晶パネルからなる。各モニタ32、42の画面には、当該燃料供給所に設置された各燃料供給機に相当する計量機用アイコン23が表示されている。また、モニタ32、42の画面下側には、緊急停止釦25、メニュー釦26、停止釦27、許可釦34,46、モード切替釦(設定手段)29が表示されている。
【0045】
ここで、上記ハザードランプ検出手段59の光センサ59a〜59cにより車両XのハザードランプLa〜Lfの点灯又は点滅が検出された場合、あるいは運転者がインターホン52のスイッチをオンに操作して運転者がフルサービス方式を希望していることが係員によって確認された場合には、例えば、各モニタ32、42の当該給液ポイントの表示領域24に「サポート」といった文字を表示(報知)すると共に、他の給液ポイントと区別しやすいように別の色(例えば、黄色や赤色などの目立つ色)表示を行なう(報知手段)。さらに、燃料供給機50では、フルサービス方式の燃料供給制御モードに切替えられた場合、事務所の管理コンピュータ20からの許可信号が発せられなくても燃料供給が可能になるので、ブザー音を発することにより、事務所の係員に注意を促す。
【0046】
そして、係員は、表示領域24に「サポート」と表示された表示領域24を指先で触ると、当該給液ポイントを撮像する監視カメラ80の画像が表示領域24を除くモニタ32、42の一部に表示される。従って、運転者がインターホン52をオンに操作した場合、係員は、監視カメラ80の画像を確認して許可釦34または46をオンに操作する。尚、係員が屋外監視装置40を操作する場合、第三者の操作を防止するため、認証カードに記憶された認証情報を認証手段44に読み込ませて認証情報が確認されてから許可釦46をオンに操作する。これにより、当該燃料供給機50の給液ポイントは、フルサービス方式に対応する第2の燃料供給制御モードに切り替わる。
【0047】
当該燃料供給機50の制御モードは、運転者(顧客)が車両のハザードランプLa〜Lcのスイッチをオンに操作してハザードランプLa〜Lcが点灯又は点滅させたことがハザードランプ検出手段59の光センサ59a〜59cによって検出された場合、自動的にフルサービス方式に対応する第2の燃料供給制御モードに切り替わる。
【0048】
あるいは、運転者(顧客)が車両のハザードランプLa〜Lcのスイッチをオンに操作してハザードランプLa〜Lcが点灯又は点滅させたことがハザードランプ検出手段59の光センサ59a〜59cによって検出され、且つ係員の認証カードに記憶された認証情報を燃料供給機50の認証手段58に読み込ませた場合、当該燃料供給機50の制御モードは、自動的にフルサービス方式に対応する第2の燃料供給制御モードに切り替わる。
【0049】
次に燃料供給機50の制御装置90が実行する制御処理について図5A、図5Bのフローチャートを参照して説明する。
【0050】
図5Aに示されるように、制御装置90は、S11でインターホン52のスイッチ釦が押圧操作されて呼び出し信号が入力されたか否かをチェックする。S11において、インターホン52からの呼び出し信号が入力されないときは(NOの場合)、S12に進み、ハザードランプ検出手段59から車両XのハザードランプLa〜Lfの作動(点灯又は点滅)が検出されたか否かをチェックする。S12において、ハザードランプ検出手段59によって車両XのハザードランプLa〜Lfの作動(点灯又は点滅)が検出されない場合は(NOの場合)、S13に進み、設定器51の入力操作により油種、供給量(プリセット値)などの燃料供給前の設定情報が入力されたか否かをチェックする。S13において、設定器51により燃料供給前の設定情報が入力されていないときは(NOの場合)、上記S11に戻り、S11〜S13の処理を繰り返す。
【0051】
また、S11において、インターホン52からの呼び出し信号が入力されたときは(YESの場合)、S14に進み、運転者(顧客)がフルサービス方式を希望していること報知するための報知信号を出力(送信)する。続いて、S15では、係員が所持している認証カードの認証情報を認証手段58のカードリーダに読み込ませたか否かをチェックする。S15において、係員の認証カードに記憶された認証情報が正規に登録されたものと一致したときは(YESの場合)、S16に進み、燃料供給制御モードをフルサービス方式に対応した第2の燃料供給制御モードに切替える。これにより、管理コンピュータ20からの許可信号がなくても係員の操作による燃料供給操作が行える。
【0052】
さらに、フルサービス方式に対応した第2の燃料供給制御モードが設定されると、燃料供給制限時間延長の制限が解除されると共に、制限供給量増加の制限も解除される。
【0053】
また、S12において、車両XのハザードランプLa〜Lfの作動(点灯又は点滅)がハザードランプ検出手段59によって検出された場合(YESの場合)、S16に進み、燃料供給制御モードをフルサービス方式に対応した第2の燃料供給制御モードに切替える。尚、車両XのハザードランプLa〜Lfの作動(点灯又は点滅)が検出された場合は、係員を呼び出す必要がないので、S14、S15の処理を省略する。このように、燃料供給機50の前に停止した車両Xの運転者(顧客)がハザードスイッチ釦を押圧操作してハザードランプLa〜Lfを作動(点灯又は点滅)させた場合は、自動的に燃料供給制御モードがフルサービス方式に対応した第2の燃料供給制御モードに切替わる。
【0054】
次のS17では、管理コンピュータ20へフルサービス設定信号を出力(送信)する。続いて、S18に進み、設定器51の入力操作により油種、供給量(プリセット値)などの燃料供給前の設定情報が入力されたか否かをチェックする。S18において、設定器51により燃料供給前の設定情報が入力されていないときは、待機状態となる。
【0055】
また、S18において、設定器51により燃料供給前の設定情報が入力されると(YESの場合)、S19に進み、設定器51により予め設定された油種に対応する正規のノズル53がノズル掛けから外されてノズルスイッチ56がオフになったか否かをチェックする。
【0056】
S19において、設定器51により予め設定された油種に対応する正規のノズル53がノズル掛けから外されたときは(YESの場合)、S20に進み、屋内監視装置30及び屋外監視装置40へ許可要求信号を出力(送信)する。尚、S19において、設定器51により予め設定された油種に対応する正規のノズル53以外のノズルがノズル掛けから外されたときは(NOの場合)、待機状態となる。
【0057】
図5Bに示されるように、S21では、管理コンピュータ20から燃料供給許可信号が入力されたか否かをチェックする。S21において、管理コンピュータ20から燃料供給許可信号が入力されないときは(NOの場合)、待機状態となる。また、S21において、管理コンピュータ20から燃料供給許可信号が入力されたときは(YESの場合)、S22に進み、燃料供給の制限時間が解除されているか否かをチェックする。
【0058】
S22において、燃料供給の制限時間が解除されていないときは(NOの場合)、S23に進み、セルフサービス方式の燃料供給時間の計時を開始する。
【0059】
次のS24では、ポンプ55を起動させると共に、ノズル53が車両の燃料供給口に挿入されて開弁操作されると、流量計54により供給量を計測し、計測された流量積算値を供給量として流量表示器57に表示する。車両(被燃料供給体)に搭載された燃料タンクへの燃料供給中は、S24の処理を行なう。
【0060】
次のS25では、設定器51により予め設定された油種に対応する正規のノズル53がノズル掛けに戻されてノズルスイッチ56がオンになったか否かをチェックする。S25において、ノズルスイッチ56がオフの場合(NOの場合)、S26に進み、計時された燃料供給時間が制限時間を超えるか否かをチェックする。S26において、計時された燃料供給時間が制限時間未満であるときは(NOの場合)、上記S25に戻り、S25、S26の処理を繰り返す。
【0061】
また、S26において、計時された燃料供給時間が制限時間を越えるときは(YESの場合)、セルフサービス方式の制限時間が経過したため、S27に進み、ポンプ55を停止して燃料供給を強制的に中止させる。次のS28では、設定器51により予め設定された油種に対応する正規のノズル53がノズル掛けに戻されてノズルスイッチ56がオンになったか否かをチェックする。S28において、ノズルスイッチ56がオフの場合(NOの場合)、待機状態となる。また、S28において、設定器51により予め設定された油種に対応する正規のノズル53がノズル掛けに戻されてノズルスイッチ56がオンになったときは(YESの場合)、S30の精算処理を行なう。
【0062】
また、S25において、設定器51により予め設定された油種に対応する正規のノズル53がノズル掛けに戻されてノズルスイッチ56がオンになったときは(YESの場合)、当該車両への燃料供給が終了したものと判断して、S29に進み、ポンプ55を停止させる。次のS30では、流量計54により計測された燃料供給量に単価を掛けた料金を演算して精算処理を行なう。これで、係員によるフルサービス方式の燃料供給が終了する。
【0063】
続いて、S31では、燃料供給制御モードをセルフサービス方式に対応した第1の燃料供給制御モードに切替える。さらに、セルフサービス方式に対応した第1の燃料供給制御モードが設定されると共に、燃料供給制限時間延長の制限が設定され、制限供給量増加の制限も設定される。
【0064】
そして、S32では、燃料供給制御モードがセルフサービス方式の第1の燃料供給制御モードが設定されたことを示す設定信号を管理コンピュータ20に送信する。
【0065】
ここで、屋内監視装置30、屋外監視装置40が実行する制御処理について説明する。図6Aは屋内、屋外監視装置が実行する制御処理を説明するためのフローチャートである。
【0066】
図6Aに示されるように、屋内監視装置30及び屋外監視装置40では、S41において、燃料供給機50の制御装置90から許可要求信号(図5AのS20参照)が入力されたか否かをチェックする。S41において、許可要求信号が入力されないときは(NOの場合)、待機状態となる。
【0067】
また、S41において、許可要求信号が入力されたときは(YESの場合)、S42に進み、係員がモニタ32(又は42)に表示された要求のあった燃料供給機に関する情報(図4参照)を確認し、且つ監視カメラ80による画像をみて当該燃料供給機50(又は60)の安全を確認して許可釦34(又は46)を押圧操作する。
【0068】
これにより、屋内監視装置30又は屋外監視装置40では、管理コンピュータ20に対して許可要求信号を出力した燃料供給機50(又は60)に設定された油種に対応するノズル53(又は63)に対する燃料供給を許可する旨の燃料供給許可信号を当該燃料供給機50(又は60)に送信する。
【0069】
尚、一つの許可要求信号に対して許可釦34又は46の何れか一方が押圧操作された場合、他方の許可釦の操作はキャンセルされるように制御プログラムが作成されている。
【0070】
また、屋内監視装置30又は屋外監視装置40では、上記S41、S42以外の制御処理も実行しているが、ここでは説明の便宜上、それ以外の制御処理の説明を省略する。
【0071】
ここで、管理コンピュータ20が実行する制御処理について説明する。図6Bは管理コンピュータが実行する制御処理を説明するためのフローチャートである。
【0072】
図6Bに示されるように、管理コンピュータ20は、S51で屋内監視装置30又は屋外監視装置40から燃料供給許可信号が入力されたか否かをチェックする。S51において、屋内監視装置30又は屋外監視装置40から燃料供給許可信号が入力されないときは(NOの場合)、S52に進み、燃料供給機50の制御装置90からフルサービス方式の報知信号(図5AのS14)が入力されたか否かをチェックする。S52において、フルサービス方式の燃料供給制御モードが設定されたことを報知する報知信号が入力されないときは(NOの場合)、S53に進み、燃料供給機50の制御装置90からフルサービス方式の燃料供給制御モードが設定された設定信号(図5AのS17)が入力されたか否かをチェックする。S53において、フルサービス方式の燃料供給制御モードが設定された設定信号が入力されないときは(NOの場合)、S54に進み、セルフサービス方式の燃料供給制御モードの設定信号(図5BのS32)が入力されたか否かをチェックする。S54において、セルフサービス方式の燃料供給制御モードの設定信号が入力されないときは(NOの場合)、上記S51の制御処理に戻り、S51〜S54の制御処理を繰り返す。
【0073】
また、S51において、屋内監視装置30又は屋外監視装置40から燃料供給許可信号が入力されたときは(YESの場合)、S55に進み、係員が燃料供給操作を行なうフルサービス方式の燃料供給制御モードが設定されたか否かをチェックする。S55において、フルサービス方式の燃料供給制御モードが設定されていないときは(NOの場合)、燃料供給機50がセルフサービス方式の燃料供給制御モードが設定されていると判断してS56に進み、当該ノズルに対する屋内監視装置30の許可釦34又は屋外監視装置40の許可釦46が押圧操作されたか否かをチェックする。
【0074】
S55において、フルサービス方式の燃料供給制御モードが設定されている場合(YESの場合)、あるいはS56において、屋内監視装置30の許可釦34又は屋外監視装置40の許可釦46が押圧操作されたときは(YESの場合)、S57に進み、許可要求信号を出力した燃料供給機50の当該ノズル(設定器51により入力された油種のノズル)に対して燃料供給許可信号を出力(送信)する。
【0075】
また、S52において、フルサービス方式の燃料供給制御モードが設定されたことを報知する報知信号が入力されたときは(YESの場合)、S58に進み、モニタ32、42のフルサービス報知信号を出力したノズルに対する表示領域にフルサービス要求であることを示す「サポート」を表示する(図4参照)。
【0076】
また、S53において、フルサービス方式の燃料供給制御モードが設定された設定信号が入力されたときは(YESの場合)、S59に進み、係員が燃料供給操作を行なうフルサービス方式の燃料供給制御モードを設定するためのフルサービスモード制御信号を燃料供給機50に出力(送信)する(出力手段)。
【0077】
また、S54において、セルフサービス方式の燃料供給制御モードの設定信号が入力されたときは(YESの場合)、S60に進み、運転者自身が燃料供給操作を行なうセルフサービス方式の燃料供給制御モードを設定するためのセルフサービスモード制御信号を燃料供給機50に出力(送信)する(出力手段)。
【0078】
このように、インターホン52からの呼び出し信号が入力された場合、あるいは車両XのハザードランプLa〜Lfの作動(点灯又は点滅)がハザードランプ検出手段59によって検出された場合、燃料供給機50のセルフサービス方式の燃料供給制御モードをフルサービス方式の燃料供給制御モードに切替えられるため、運転者(顧客)がフルサービス方式を希望していることを係員が誤って理解するといった行き違いを防止することができ、且つ運転者は係員が近くに来るのを待たずにフルサービス方式を希望していることを係員に伝えることができ、係員が燃料供給操作を行なうまでの待ち時間を短縮することが可能である。
【0079】
なお、本発明によれば給油前にフルサービス方式の燃料供給制御モードに設定することができるので、繁忙期に当該給油中、係員が他の給油客への給油許可操作を実施する為、当該給油口から離れた場合においても、当該給油は給油時間、給油量の制限を受けることなく、所要を終えた係員が戻って引き続き当該給油を行うことができることは言うまでも無い。
【0080】
ここで、上記制御処理の変形例について説明する。
【0081】
図7Aは燃料供給機に搭載された制御装置による燃料供給制御処理2を説明するためのフローチャートである。図7Aにおいて、前述した図6Aの制御処理と異なる処理について説明する。S11において、インターホン52からの呼び出し信号が入力されたときは(YESの場合)、あるいはS12において、車両XのハザードランプLa〜Lfの作動(点灯又は点滅)がハザードランプ検出手段59によって検出された場合(YESの場合)は、S14に進み、運転者(顧客)がフルサービス方式を希望していること報知するための報知信号を出力(送信)する。続いて、S15aでは、フルサービス方式の燃料供給制御モードに切替えるように指示する指示信号(制御信号)が屋内監視装置30又は屋外監視装置40から入力されたか否かをチェックする。S15aにおいて、フルサービス方式の燃料供給制御モードに切替えるように指示する指示信号が屋内監視装置30又は屋外監視装置40のモード切替釦29のオン操作により入力された場合(YESの場合)、S16に進み、燃料供給制御モードをフルサービス方式に対応した第2の燃料供給制御モードに切替える。S16以降の制御処理は、図6Aと同様であるので、説明を省略する。
【0082】
図7Bは管理コンピュータが実行する制御処理2を説明するためのフローチャートである。図7Bに示されるように、S52において、フルサービス方式の燃料供給制御モードが設定されたことを報知する報知信号が入力されたときは(YESの場合)、S58に進み、モニタ32、42のフルサービス報知信号を出力したノズル53に対する表示領域にフルサービス要求であることを示す「サポート」を表示する(図4参照)。
【0083】
さらに、S61では、屋内監視装置30又は屋外監視装置40のモード切替釦29の押圧操作によりフルサービス方式に切替えるための指示操作が行なわれたか否かをチェックする。S61において、モード切替釦29の押圧操作によりフルサービス方式に切替えるための指示操作が行なわれたとき(YESの場合)は、S62に進み、燃料供給制御モードをフルサービス方式に対応した第2の燃料供給制御モードに切替えるフルサービス制御信号を燃料供給機50の当該ノズル53に対して出力(送信)する(出力手段)。
【0084】
この変形例では、係員が認識カードの情報を読み取らせなくても係員がモード切替釦29をオンに操作することでフルサービス指示信号を送信することができるので、係員の負担を軽減することが可能になると共に、認識カードを持たない係員でもフルサービス方式に対応した第2の燃料供給制御モードへの切替え操作が行えるので、フルサービス方式による燃料供給操作を効率良く行える。
【産業上の利用可能性】
【0085】
上記実施例では、管理コンピュータ20と、屋内監視装置30と、屋外監視装置40とが個別に設けた構成について説明したが、これに限らず、例えば、屋内監視装置30を管理コンピュータ20に設ける構成としても良い。この場合、管理コンピュータ20において、図6A、図6B、図7Bの各制御処理を行なうことになる。
【0086】
また、上記実施例において、屋外監視装置40を設けない構成としても良い。
【0087】
また、上記実施例では、屋内監視装置30又は屋外監視装置40の操作により出力された燃料供給許可信号を管理コンピュータ20に入力し、管理コンピュータ20から燃料供給機50に各制御信号を送信する構成を例に挙げたが、これに限らず、屋内監視装置30又は屋外監視装置40において、図6A、図6B、図7Bの各制御処理を実行するようにしても良い。
【0088】
また、上記実施例では、車両からの情報を得る手段として車両のハザードランプの作動(点灯又は点滅)を検出する光センサまたはイメージセンサを用いた場合について説明したが、これに限らず、例えば、車両に搭載された無線通信装置により運転者が高齢者あるいは身体障害者であることを示す情報(データ)を送信し、燃料供給所に設けられた無線通信装置を介して運転者が高齢者あるいは身体障害者であることを示す情報(データ)を管理コンピュータに入力するようにしても良い。
【符号の説明】
【0089】
10 燃料供給システム
20 管理コンピュータ
30 屋内監視装置
40 屋外監視装置
50、60 燃料供給機
70 LAN回線
80 監視カメラ
32、42 モニタ
34、46 許可釦
44 認証手段
51、61 設定器
52、62 インターホン
53、63 ノズル
54、64 流量計
55、65 ポンプ
56、66 ノズルスイッチ
57、67 流量表示器
58 認証手段
59 ハザードランプ検出手段
59a〜59c 光センサ
90、110 制御装置
100、120 メモリ
102、122 燃料供給制御手段
104、124 燃料供給時間計測手段
106 燃料供給モード切替手段
La〜Lf ハザードランプ
X 車両

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被燃料供給体に接続されるノズルを有し、前記ノズルへ燃料を供給する燃料供給機と、当該燃料供給機の制御モードをセルフサービス方式に対応する第1の燃料供給制御モードとフルサービス方式に対応する第2の燃料供給制御モードとの何れかを設定するように切替えるモード切替手段を有する燃料供給システムにおいて、
前記燃料供給機又は当該燃料供給機の近傍に設けられ、顧客或いは前記被燃料供給体を介して顧客から発せられる燃料供給方式に関する情報を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された情報が、前記顧客がフルサービス方式を希望していることを示している場合には、前記第1の燃料供給制御モードを前記第2の燃料供給制御モードに切替えるための制御信号を前記モード切替手段に出力する出力手段と、
を備えたことを特徴とする燃料供給システム。
【請求項2】
前記検出手段により当該顧客或いは前記被燃料供給体を介して顧客から発せられる燃料供給方式に関する情報を検出したことを当該燃料供給機が設置された燃料供給所の係員に報知する報知手段を備え、
前記出力手段は、前記検出手段によりフルサービス方式に対応する情報が検出され、且つ、前記係員の入力操作によりフルサービス方式の燃料供給制御モードが設定された場合に、前記第2の燃料供給制御モードに切替えるための制御信号を前記モード切替手段に出力することを特徴とする請求項1に記載の燃料供給システム。
【請求項3】
被燃料供給体に接続されるノズルを有し、前記ノズルへ燃料を供給する燃料供給機と、当該燃料供給機の制御モードをセルフサービス方式に対応する第1の燃料供給制御モード、又はフルサービス方式に対応する第2の燃料供給制御モードの何れかを設定するように切替える制御手段と、前記燃料供給機がセルフサービス方式に対応する第1の燃料供給制御モードに設定されている場合に前記ノズルの操作に対して許可信号を出力する管理コンピュータとを有する燃料供給システムにおいて、
前記燃料供給機又は当該燃料供給機の近傍に設けられ、顧客或いは前記被燃料供給体を介して顧客から発せられる燃料供給方式に関する情報を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された情報が、前記顧客がフルサービス方式を希望していることを示している場合には、前記第1の燃料供給制御モードを前記第2の燃料供給制御モードに切替えるための制御信号を前記モード切替手段に出力する出力手段と、
前記検出手段により検出された情報に基づいて前記顧客がフルサービス方式を希望していることを報知する報知手段と、
前記報知手段により前記顧客がフルサービス方式を希望していることを認識した係員が当該燃料供給機の制御手段に対して前記第2の燃料供給制御モードを設定操作するための設定手段と、
を備えたことを特徴とする燃料供給システム。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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