説明

燃料遮断弁

【課題】燃料遮断弁10は、フロート51と上部弁体との芯ズレを防止し、高いシール性を実現すること。
【解決手段】燃料遮断弁10は、ケーシング20と、フロート機構50と、スプリング70とを備えている。フロート機構50は、フロート51と、上部弁体55とを有する。フロート51は、該フロート51の外周部に突設され、該フロート51をケーシング20の内壁に沿って昇降方向にガイドする複数の第1ガイドフィン54aを有する。上部弁体55は、該上部弁体55の外周部に突設され、上部弁体55をケーシング20の内壁に沿って昇降方向にガイドする複数の第2ガイドフィン57aを有している。各々の第2ガイドフィン57aは、第1ガイドフィン54aとほぼ同一の外径に形成され、複数の第1ガイドフィン54aの間に介在している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料タンクの上部に装着され、燃料タンク内と外部とを接続する接続通路を開閉することで燃料タンクと外部とを連通遮断する燃料遮断弁に関し、詳しくはフロートの上部に上部弁体を配置した構成に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の燃料遮断弁として、燃料タンクの上部に装着され外部(キャニスタ)に接続される接続通路をその上部に設けたケーシングと、ケーシングの弁室内に燃料液位により浮力を増減して昇降するフロートと、フロートの上部に載置された上部弁体とを備えたものが知られている(特許文献1,2)。そして、燃料タンクの燃料液位の上昇によりフロートが浮力を増大して、フロートと一体に上部弁体が上昇することで接続通路を閉じて燃料の外部への流出を防止している。このような燃料遮断弁では、接続通路の通路面積が大きい場合に、フロートで接続通路を直接開閉すると、フロートが吸着して再開弁特性がよくないので、上部弁体に小さい通路面積の接続孔を設けた2段の弁構造とすることで速やかに開弁する再開弁特性を改善している。
【0003】
こうした2段の弁構造では、上部弁体の芯ズレ(傾き)を防止し、接続通路に対する高いシール性を確保する必要がある。しかし、特許文献1の技術において、上部弁体を昇降方向にガイドするためのガイド突条がケーシングの内壁から突設した構成では、ケーシングの構成が複雑になるという問題があった。また、特許文献2の技術では、上部弁体に上方に向けたガイド突出部を形成し、このガイド突出部を連絡孔(接続通路)に挿脱させる構成をとっており、この構成によると上部弁体およびケーシングの構成が複雑になるという問題があった。
【0004】
【特許文献1】特開2001−82270号公報
【特許文献2】特開平11−37008号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記従来の技術の問題点を解決することを踏まえ、フロートと上部弁体との芯ズレを簡単な構成で実現し、高いシール性を有する燃料遮断弁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するためになされた本発明は、
燃料タンクの上部に装着され、上記燃料タンク内と外部とを接続する接続通路を開閉することで燃料タンクと外部とを連通遮断する燃料遮断弁において、
上記燃料タンク内と上記接続通路とを連通する弁室を有するケーシングと、
上記弁室内に収納され上記燃料タンク内の燃料液位に応じて昇降するフロートと、上記フロートの上部に装着され上記接続通路を開閉する上部弁体とを有するフロート機構と、
を備え、
上記フロートは、該フロートの外周部に突設され、該フロートを上記ケーシングの内壁に沿って昇降方向にガイドする複数の第1ガイドフィンを有し、
上記上部弁体は、該上部弁体の外周部に突設され、上記上部弁体を上記ケーシングの内壁に沿って昇降方向にガイドする複数の第2ガイドフィンを有し、
上記各々の第2ガイドフィンは、上記第1ガイドフィンとほぼ同一の外径に形成され、上記複数の第1ガイドフィンの間に介在していること、
を特徴とする。
【0007】
本発明にかかる燃料遮断弁を用いた燃料タンクに燃料が供給されて燃料タンクの所定液位に達すると、弁室内に流入した燃料により、フロート機構を構成するフロートおよび上部弁体が一体になって浮力により上昇する。フロート機構の上昇により、上部弁体が接続通路を閉じることで、燃料タンクを外部に対して遮断し、燃料タンクから外部へ燃料が流出するのを防止する。このとき、フロートの第1ガイドフィンおよび上部弁体の第2ガイドフィンは、ケーシングの内壁との間で径方向の移動が規制されつつフロートおよび上部弁本体を昇降方向にガイドする。しかも、第2ガイドフィンは、第1ガイドフィンの間に介在してフロートに対するガタツキおよび芯ズレが防止される。よって、上部弁体は、第2ガイドフィンにより接続通路のシール部に対する芯ズレが防止され、高いシール性を得ることができる。
【0008】
本発明の好適な態様として、上記上部弁体は、上壁部と、該上壁部の外周部から下方に円筒形状に形成されかつ上記フロートの外周部に摺動可能に遊嵌された円筒形状の側壁を備えた上部弁本体を備え、上記側壁に上記第1ガイドフィンを摺動可能に挿入するためのスリットを形成した構成をとることができる。この構成により、第1ガイドフィンは、上部弁本体のスリット内で摺動するから上部弁体の回転が規制され、簡単な構成で確実に上部弁体のガタツキを防止することができる。
【0009】
また、本発明の好適な態様として、上記フロートは、該フロートの上部に弁部を備え、上記上部弁体の上壁部は、該フロートの上部に形成され上記接続通路より通路面積の小さい接続孔と、該接続孔に臨んで形成された下部シール部を備え、上記弁部が上記下部シール部に接離することで上記接続孔を開閉するように構成することができる。この構成により、上部弁体が接続通路を開く際に、接続通路より通路面積の小さい接続孔が先に開かれ、上部弁体に加わっている閉弁方向の力が低減されて、接続通路を速やかに開くから、優れた再開弁特性を得ることができる。
【0010】
さらに、本発明の好適な態様として、上記フロートは、該フロートの側壁から突設された係合突起を備え、上記上部弁体は、該上部弁体の側壁に形成された係合穴を備え、上記係合穴は、上記弁部が上記下部シール部から離れて上記接続孔を開いた状態で上記係合突起に係合することで、上記フロートの下降とともに上記上部弁体を引き下げるように構成することができる。この構成により、上部弁体とフロートとの接離を確保しつつ両者の一体的な下降動作を確実に行うことができる。
【0011】
また、上記第2ガイドフィンは、上記フロートの外周下部まで覆うように延設されている構成をとることができる。この第2ガイドフィンの構成により、上部弁体のガタツキの防止機能を一層高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の好適な実施例について説明する。
【0013】
(1) 燃料遮断弁10の概略構成
図1は本発明の一実施例にかかる自動車の燃料タンクFTの上部に取り付けられる燃料遮断弁10を示す断面図である。燃料遮断弁10は、燃料タンクFT内に装着される、いわゆるインタンク式であり、車両の傾倒時や車両の急旋回時などに燃料タンクFT内の燃料が上昇したときに、外部への燃料の流出を規制する弁である。燃料遮断弁10は、ケーシング20と、フロート機構50と、スプリング70とを主要な構成として備えている。ケーシング20の上部には、弁取付部21が一体に形成されており、燃料タンクFTのタンク上壁FTaの下面に溶接されたブラケットBKを介して燃料タンクFT内に取り付けられている。
【0014】
(2) 燃料遮断弁10の各部の構成
図2は燃料遮断弁を分解して示す断面図である。図2において、ケーシング20は、ケーシング本体30と、ケーシング本体30の下部に装着された底板35とを備えている。ケーシング本体30は、天井壁部32と、この天井壁部32から下方へ円筒状に延設された側壁部33とを備え、天井壁部32と側壁部33とに囲まれたカップ状の弁室30Sを形成し、その下部を下開口30aとしている。天井壁部32の中央部には、接続通路32aが貫通しており、接続通路32aの弁室30S側がシール部32bになっている。側壁部33の上部には、燃料タンクFT内と弁室30Sとを接続する通気孔33aが形成され、またその下部には、係合爪33bが形成されている。係合爪33bは、底板35を取り付けるためのものである。底板35は、ケーシング本体30の下開口30aを閉じる部材であり、その外周部に形成された係合穴35aにケーシング本体30の係合爪33bを係合することにより、ケーシング本体30の下開口30aを閉じるように装着される。底板35には、中央の連通孔35bおよび連通孔35bを囲むように連通孔35cが貫通形成されている。これらの連通孔35b,35cは、フロート機構50の下面に対向するように形成されている。また、底板35の上面には、スプリング70の下端を支持するためのスプリング支持部35dが形成されている。
【0015】
ケーシング本体30の上部には、中央から側方へ突出した管体部37が形成されている。管体部37内には、管通路37aが形成されており、この管通路37aの一端は、ケーシング本体30の接続通路32aを介して弁室30Sに接続され、他端はキャニスタ側に接続されている。
【0016】
図3はフロート機構50を分解した断面図、図4はフロート機構50を分解した斜視図である。図3および図4において、フロート機構50は、弁室30S(図1参照)内に収納されており、フロート51と、上部弁体55とを備えている。フロート51は、下方に開放したスプリング収容間隙51Sを有し、上壁53と、上壁53の外周部から円筒形状に突設された側壁54を備えている。上壁53の中央部には、円錐形状の弁部53aが形成されている。側壁54には、第1ガイドフィン54aが上下方向に沿いかつ周方向に等間隔に4箇所、その外周端がケーシング20の内壁に倣うように弁室30Sの内径より僅かに小さい外径に形成されている。第1ガイドフィン54aは、ケーシング本体30の内壁に摺動することでフロート51が昇降する際の傾きを防止するようにガイドする。側壁54には、ガイド溝54bが上下方向の全長にわたって形成されている。このガイド溝54bの中程には、上部弁体55と係合するための係合突起54cが形成されている。フロート51は、上壁53の下面と底板35との間に掛け渡されたスプリング70(図2)により支持されている。スプリング70は、底板35の上のスプリング支持部35dにより位置決めされている。
【0017】
上部弁体55は、再開弁特性を改善するための弁であり、フロート51の上部に昇降可能に支持されており、円筒状の上部弁本体56と、上部弁本体56に装着されたゴム弁体58とを備えている。上部弁本体56は、円板状の上壁部56aと、上壁部56aの外周から突設された円筒の側壁57とから形成され、その内側スペースを摺動室55Sとしている。上壁部56aの中央から上方に弁通路突部56bが突設され、その弁通路突部56bに接続孔56cが貫通している。接続孔56cの下部開口周縁には、下部シール部56dが形成されており、フロート51の弁部53aが着離する。
【0018】
また、上部弁体55の側壁57には、第2ガイドフィン57aが形成されている。第2ガイドフィン57aは、周方向に90゜の間隔で4カ所配置され、各々が上下に2つに分割形成されている。第2ガイドフィン57aは、その外周端がケーシング20の内壁に倣うに弁室30Sの内径より僅かに小さい外径に形成されている。
第2ガイドフィン57aの間には、側壁57を切り欠いた係合穴57bが形成されている。係合穴57bは、フロート51の係合突起54cを突入させている。係合突起54cは、フロート51の弁部53aが接続孔56cを開いて下部シール部56dから離れると、係合穴57bの下端に係合することで、フロート51の下降とともに上部弁体55を引き下げる。
さらに、側壁57には、スリット57cが形成されている。スリット57cは、フロート51の第1ガイドフィン54aを突入させて、フロート51の第1ガイドフィン54aをガイドするように形成されている。
【0019】
上部弁本体56の上部であって、弁通路突部56bの外周部には、弁保持凹所56eが形成されている。ゴム弁体58は、弁保持凹所56eにゴム弁体58の支持基部58aが圧入されることで上部弁本体56に支持されている。ゴム弁体58は、支持基部58aの外周部にシート部58bを備え、このシート部58bが接続通路32aのシール部32bに接離することで接続孔56cを開閉する。
【0020】
(3) 燃料遮断弁の動作
次に、燃料遮断弁10の動作について説明する。図1において、車両の揺動や傾斜などにより、燃料タンクFT内の燃料液位の上昇につれて燃料タンクFT内の上部に溜まっていた燃料蒸気は、弁室30Sから管通路37aを経てキャニスタに逃がされる。すなわち、燃料タンクFT内の燃料液位が所定の液位に達していない間は、フロート機構50は、シール部32bから離れているから、燃料蒸気は、弁室30S、接続通路32aを経て管通路37aを経てキャニスタに流れ込む。
【0021】
図5に示すように、燃料タンクFT内の燃料液位がさらに上昇して所定液位に達すると、燃料は、弁室30S内に流入する。フロート機構50は、その浮力が自重を上回ると速やかに上昇して、シート部58bがシール部32bに着座して接続通路32aを閉じる。これにより、キャニスタへ接続される通路が閉じられ、燃料タンクFT内がキャニスタ側に対して密閉されるから、燃料の流出を防止することができる。
【0022】
さらに、図6に示すように、燃料タンクFT内の燃料が消費されて、燃料液位が低下すると、フロート51は、その浮力を減少してわずかに下降する。フロート51の下降により、フロート51の弁部53aは、下部シール部56dから離れて、接続孔56cを開く。接続孔56cが開くことにより、上部弁体55の下方の圧力は、接続通路32aの付近と同じ圧力になる。そして、上部弁体55が下降することで、ゴム弁体58のシート部58bがシール部32bから離れて、接続通路32aが開かれ、燃料タンクFT内がキャニスタ側に開放される。このように、上部弁体55のゴム弁体58およびフロート51の弁部53aによる2段の弁構造により、再開弁特性の向上を促進するように機能する。
【0023】
(4) 実施例の作用・効果
上記実施例の燃料遮断弁10の構成により、以下の効果を奏する。
(4)−1 フロート51の第1ガイドフィン54aおよび上部弁体55の第2ガイドフィン57aは、ケーシング20の内壁との間で径方向の移動が規制されつつフロート51および上部弁本体56を昇降方向にガイドする。しかも、第2ガイドフィン57aは、第1ガイドフィン54aの間に介在してフロート51に対するガタツキおよび芯ズレが防止される。よって、上部弁体55は、第2ガイドフィン57aによって接続通路32aのシール部32bに対する芯ズレが防止され、高いシール性を得ることができる。
【0024】
(4)−2 上部弁体55の側壁57のスリット57cに、第1ガイドフィン54aを摺動可能に挿入しているので、つまり第1ガイドフィン54aは、上部弁体55のスリット57c内で摺動するので、上部弁体55の回転が規制され、簡単な構成で確実に上部弁体55のガタツキを防止することができる。
【0025】
(4)−3 フロート51の弁部53aが上部弁体55の下部シール部56dに接離することで接続孔56cを開閉するように構成することにより、上部弁体55が接続通路32aを開く際に、接続通路32aより通路面積の小さい接続孔56cが先に開かれ、上部弁体55に加わっている閉弁方向の力が低減されて、接続通路32aを速やかに開くから、優れた再開弁特性を得ることができる。しかも、第1ガイドフィン54aおよび第2ガイドフィン57aにより上部弁体55とフロート51とがケーシング20の内壁に対して調芯されているから、弁部53aと下部シール部56dとのシール性に優れている。
【0026】
(4)−4 フロート51の係合突起54cと上部弁体55の係合突起54cは、弁部53aが下部シール部56dから離れて接続孔56cを開いた状態で係合することで、フロート51の下降とともに上部弁体55を引き下げるので、上部弁体55とフロート51との接離を確保しつつ両者の一体的な下降動作を確実に行うことができる。
【0027】
(4)−5 第2ガイドフィン57aは、フロート51の外周下部まで覆うように延設されている構成をとることができる。この第2ガイドフィン57aの構成により、上部弁体のガタツキの防止機能を一層高めることができる。
【0028】
なお、この発明は上記実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0029】
上記実施例では、燃料遮断弁を燃料タンク内に配置した、いわゆるインタンク式に適用したが、これに限らず、燃料遮断弁をタンクの上壁の上面に装着し、その一部を燃料タンク内に突入させる構成に適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の一実施例にかかる自動車の燃料タンクの上部に取り付けられる燃料遮断弁を示す断面図である。
【図2】燃料遮断弁を分解して示す断面図である。
【図3】フロート機構を分解した断面図である。
【図4】フロート機構を分解した斜視図である。
【図5】燃料遮断弁の動作を説明する説明図である。
【図6】図5に続く動作を説明する説明図である。
【符号の説明】
【0031】
10...燃料遮断弁
20...ケーシング
21...弁取付部
30...ケーシング本体
30S...弁室
30a...下開口
32...天井壁部
32a...接続通路
32b...シール部
33...側壁部
33a...通気孔
33b...係合爪
35...底板
35a...係合穴
35b,35c...連通孔
35d...スプリング支持部
37...管体部
37a...管通路
50...フロート機構
51...フロート
51S...スプリング収容間隙
53...上壁
53a...弁部
54...側壁
54a...第1ガイドフィン
54b...ガイド溝
54c...係合突起
55...上部弁体
55S...摺動室
56...上部弁本体
56a...上壁部
56b...弁通路突部
56c...接続孔
56d...下部シール部
56e...弁保持凹所
57...側壁
57a...第2ガイドフィン
57b...係合穴
57c...スリット
58...ゴム弁体
58a...支持基部
58b...シート部
70...スプリング
BK...ブラケット
FT...燃料タンク
FTa...タンク上壁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料タンク(FT)の上部に装着され、上記燃料タンク(FT)内と外部とを接続する接続通路(32a)を開閉することで燃料タンク(FT)と外部とを連通遮断する燃料遮断弁において、
上記燃料タンク(FT)内と上記接続通路(32a)とを連通する弁室(30S)を有するケーシング(20)と、
上記弁室(30S)内に収納され上記燃料タンク(FT)内の燃料液位に応じて昇降するフロート(51)と、上記フロート(51)の上部に装着され上記接続通路(32a)を開閉する上部弁体(55)とを有するフロート機構(50)と、
を備え、
上記フロート(51)は、該フロート(51)の外周部に突設され、該フロート(51)を上記ケーシング(20)の内壁に沿って昇降方向にガイドする複数の第1ガイドフィン(54a)を有し、
上記上部弁体(55)は、該上部弁体(55)の外周部に突設され、上記上部弁体(55)を上記ケーシング(20)の内壁に沿って昇降方向にガイドする複数の第2ガイドフィン(57a)を有し、
上記各々の第2ガイドフィン(57a)は、上記第1ガイドフィン(54a)とほぼ同一の外径に形成され、上記複数の第1ガイドフィン(54a)の間に介在していること、
を特徴とする燃料遮断弁。
【請求項2】
請求項1に記載の燃料遮断弁において、
上記上部弁体(55)は、上壁部(56a)と、該上壁部(56a)の外周部から下方に円筒形状に形成されかつ上記フロート(51)の外周部に摺動可能に遊嵌された円筒形状の側壁(57)を備えた上部弁本体(56)を備え、上記側壁(57)に上記第1ガイドフィン(54a)を摺動可能に挿入するためのスリット(57c)を形成した燃料遮断弁。
【請求項3】
請求項2に記載の燃料遮断弁において、
上記フロート(51)は、該フロート(51)の上部に弁部(53a)を備え、
上記上部弁体(55)の上壁部(56a)は、上記接続通路(32a)より通路面積の小さい接続孔(56c)と、該接続孔(56c)に臨んで形成された下部シール部(56d)とを備え、上記弁部(53a)が上記下部シール部(56d)に接離することで上記接続孔(56c)を開閉するように構成した燃料遮断弁。
【請求項4】
請求項3に記載の燃料遮断弁において、
上記フロート(51)は、該フロート(51)の側壁(54)から突設された係合突起(54c)を備え、
上記上部弁体(55)は、該上部弁体(55)の側壁(57)に形成された係合穴(57b)を備え、上記係合穴(57b)は、上記弁部(53a)が上記下部シール部(56d)から離れて上記接続孔(56c)を開いた状態で上記係合突起(54c)に係合することで、上記フロート(51)の下降とともに上記上部弁体(55)を引き下げるように構成した燃料遮断弁。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の燃料遮断弁において、
上記第2ガイドフィン(57a)は、上記フロート(51)の外周下部まで覆うように延設されている燃料遮断弁。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−253778(P2007−253778A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−80476(P2006−80476)
【出願日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【出願人】(000241463)豊田合成株式会社 (3,467)
【Fターム(参考)】