説明

燃料電池システム及びその制御方法

【課題】簡易な構成で、暖めたい部位を効率よく暖めて、水の凍結を防止できる燃料電池システム及びその制御方法を提供すること。
【解決手段】燃料電池システム1は、水タンク15に第1凍結防止ヒータ17を備えるとともに、第3の管路27cに第2凍結防止ヒータ23を備えている。燃料電池3の運転を停止した場合には、改質水ポンプ19を逆転駆動して、改質水を水タンク15側に引き込む動作を行う。また、燃料電池3の運転を停止した場合に、外気温度がポンプ駆動判定値(T1a)以下のときには、改質水ポンプ19による往復流通の動作を行う。更に、改質水の温度がヒータ駆動判定値(T2a)以下の場合には、第1、第2凍結防止ヒータ17、23に通電して改質水を暖める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば燃料電池から排出される排ガスから得られた改質水を、燃料電池の改質器に供給する管路を備えた燃料電池システム及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば固体酸化物形燃料電池(SOFC:以下単に燃料電池と記す)を用いた燃料電池システムにおいては、燃料電池に酸化剤ガス(通常空気)と燃料ガス(都市ガス等)を供給して、発電を行っている。
【0003】
この種の燃料電池システムにおいては、例えば都市ガスを利用して燃料電池を運転する際には、都市ガスを改質して水素を取り出すために、燃料改質用の純水(改質水)が必要となる。
【0004】
しかし、燃料電池システムは、屋外に設置されるため、冬期などの外気温が低い際に運転を停止すると、燃料電池システム内で燃料改質用の純水が凍結し、その体積膨張作用により、純水生成装置ならびに純水供給装置などが破損する恐れがある。
【0005】
このため、燃料電池システム内の水を凍結させない技術としては、一般的な方法として、凍結させたくない部位にヒータなどの熱源を取り付け、その部位を直接に暖めることにより凍結を防ぐ方法や、水抜きをすることにより凍結させないといった方法がある。
【0006】
あるいは、下記特許文献1に記載のように、蓄熱部あるいは加熱部で温められた水を循環させることにより、凍結を防ぐといった技術がある。また、下記特許文献2に記載のように、燃料電池システム内に設けた熱源で加熱した空気を送風することにより、間接的に凍結の恐れがある部位を暖めて凍結を防ぐといった技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−91096号公報
【特許文献2】特開2009−266613号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところが、上述した従来技術のうち、凍結させたくない部位を直接に温める方法は、効果的であるものの、凍結の恐れがある部位が多い場合には、より多くのヒータが必要となる。
【0009】
また、水抜きをする方法では、純水生成装置など水を完全に除去できない部位がある場合には、その方法そのものを選択できない。
更に、水を循環させる方法では、別途循環用のバイパス路が必要となり、凍結させずに循環させるためには、凍結させたくない部分だけではなく、バイパス路も含めた全体の経路を温める必要があるため、より多くの熱を必要とする。
【0010】
また、加熱空気により間接的に暖める方法では、加熱した空気の一部がそのまま排気されてしまうため、エネルギーの利用効率が悪いという問題がある。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、簡易な構成で、暖めたい部位を効率よく暖めて、水の凍結を防止できる燃料電池システム及びその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
(1)かかる問題を解決するためになされた本発明は、第1態様として、燃料電池に対して水を供給する流路の上流側より、前記水を溜める水タンク、第1の管路、前記水を前記流路に沿って流すポンプ、第2の管路、前記水を浄化するフィルタ、第3の管路、酸化剤ガス及び燃料ガスを用いて発電を行う燃料電池、を順に備え、前記水の温度を直接又は間接的に検知する温度センサを備えた燃料電池システムにおいて、前記水タンク、前記第1の管路、前記第2の管路、及び前記第3の管路の少なくとも1箇所に、前記水を加熱するヒータを備えるとともに、前記ポンプは、前記水を流す向きを、前記第1の管路側又は前記第2の管路側に切り替え可能なポンプで構成され、前記温度センサで検出された前記水の温度が、前記水の凍結を防止するために設定された所定判定値以下であるとき、前記ヒータに通電するとともに前記水を前記流路に沿って往復流動させるように、前記ヒータ及び前記ポンプを制御する制御部を備えることを特徴とする。
【0012】
本態様では、水タンク、第1の管路、第2の管路、及び第3の管路の少なくとも1箇所に、水を加熱するヒータを備えるとともに、ポンプとして、水を流す向きを第1の管路側又は第2の管路側に切り替え可能なポンプを用い、水の温度が水の凍結を防止するために設定された所定判定値以下であるとき、ヒータに通電するとともにポンプによって水を往復流動させている。
【0013】
つまり、水の温度が低下して凍結の恐れがある場合には、ヒータに通電して水を加熱するとともに、ポンプによって加熱した水(温水)を往復流動させるので、ヒータによる局所的な加熱を防いで、効果的に水の凍結を防止できるという顕著な効果を奏する。
【0014】
また、ポンプによって水を往復流動させることで、不要なバイパス経路を設けることなく加熱した水を凍結させたくない区間へ送水することができるため、システムの小型化が可能となる。
【0015】
更に、ヒータを制御することで、凍結の恐れがある場合にのみ水の加熱ができるため、この点からも、効率的なヒータの通電が可能となり、無駄な電力消費を抑えることができる。
【0016】
つまり、本態様では、簡易な構成で、暖めたい部位を効率よく暖めて、水の凍結を防止できるという顕著な効果を奏する。
なお、ここで、「水の凍結を防止するために設定された所定判定値」としては、0℃に限らず、例えばセンサの測定誤差や局所的な温度のばらつきなどを加味し、凍結しないような安全側に配慮して、実験等によって設定した「0℃より高い温度(水の凍結の可能性がある温度)」を採用できる(以下、同様)。
【0017】
(2)本発明は、第2態様として、前記ヒータが、前記水タンク及び前記第2の管路の両方に、或いは、前記水タンク及び前記第3の管路の両方に、設けられていることを特徴とする。
【0018】
本態様では、好ましいヒータの配置を例示している。つまり、上述した箇所にヒータを配置して水を加熱するとともに、ポンプによって水を往復流動させることにより、確実に(往復流動する範囲)の水を加熱して、その凍結を防止することができる。
【0019】
(3)本発明は、第3態様として、前記請求項1又は2に記載の燃料電池システムを制御する燃料電池システムの制御方法において、前記温度センサを介して、前記水の温度を検出する工程と、前記温度センサで検知された前記水の温度が、前記水の凍結を防止するために設定された所定判定値以下であるとき、前記ヒータに通電し、前記水を加熱する工程と、前記水が凍結していない状態で、前記ポンプによって前記水を前記流路に沿って往復流動させる工程と、を有することを特徴とする。
【0020】
本態様では、水の温度が水の凍結を防止するために設定された所定判定値以下の場合には、ヒータに通電して水を加熱するとともに、水が凍結していない状態で、ポンプによって水を往復流動させるので、前記第1態様と同様に、簡易な構成で、効率よく水の凍結を防止することができる等の効果を奏する。
【0021】
なお、ポンプの作動のタイミングとしては、ヒータに通電する期間以外に、ヒータに通電する前の期間が考えられる。
(4)本発明は、第4態様として、前記燃料電池の運転を停止した場合には、前記ポンプを駆動して、前記水を前記第3の管路側から前記水タンクへ引き出す動作を行うことを特徴とする。
【0022】
本態様では、燃料電池の運転を停止した場合には、ポンプを駆動して、水を第3の管路側から水タンクへ引き出す動作を行うので、水が引き出された管路には、当然ながら水が存在しない。よって、気温が低下した場合でも、その水が凍結することはない。
【0023】
なお、前記燃料電池の運転の停止とは、燃料電池における発電の停止のことである。
(5)本発明は、第5態様として、前記ヒータに通電を行う前に、前記ポンプによって前記水を往復流動させることを特徴とする。
【0024】
本態様では、ヒータに通電を行う前に、ポンプによって水を往復流動させるので、水温が低下した場合に、ヒータに通電しなくても、水が凍りにくいという利点がある。
また、このポンプにより凍結予防運転を実施し、その後(消費電力の多い)ヒータに通電することにより、消費電力を抑制することができる。
【0025】
(6)本発明は、第6態様として、前記温度センサにより検知された前記水の温度が、所定ヒータ駆動判定値(T2a)以下の場合に、前記ヒータに通電することを特徴とする。
【0026】
本態様では、水の温度が、ヒータ駆動判定値(T2a)以下の場合に、ヒータに通電するので、水の凍結を防止することができる。
なお、このヒータ駆動判定値(T2a)としては、水の凍結温度(0℃)以外に、0℃を所定値上回る前記「水の凍結の可能性がある温度」を採用できる。
【0027】
(7)本発明は、第7態様として、前記温度センサにより検知された前記水の温度が、前記所定ヒータ駆動判定値(T2a)より高い所定ヒータ停止判定値(T2b)以上の場合に、前記ヒータの通電を停止することを特徴とする。
【0028】
本態様では、水の温度が、ヒータ停止判定値(T2b)以上の場合には、水の温度が凍結の可能性のないほど十分に高いとして、ヒータの通電を停止するので、ヒータの消費電力を低減できる。
【0029】
(8)本発明は、第8態様として、前記温度センサは、前記流路の周囲環境の環境温度を検出する環境温度検出手段(例えば外気温を検出するセンサ)を備え、前記環境温度検出手段で検出された環境温度が、所定ポンプ駆動判定値(T1a)以下の場合に、前記ポンプによる往復流通の動作を行うことを特徴とする。
【0030】
本態様では、環境温度が、ポンプ駆動判定値(T1a)以下の場合に、水が凍結する可能性があるとして、ポンプによる往復流通の動作を行うので、効果的に水の凍結を防止することができる。
【0031】
なお、このポンプ駆動判定値(T1a)としては、水の凍結温度(0℃)以外に、0℃を所定値上回る前記「水の凍結の可能性がある温度」を採用できる。
(9)本発明は、第9態様として、前記環境温度検出手段で検出された環境温度が、前記所定ポンプ駆動判定値(T1a)より高い所定ポンプ停止判定値(T1b)以上で、且つ、前記ヒータの通電が停止した場合に、前記ポンプによる往復流通の動作を停止することを特徴とする。
【0032】
本態様では、環境温度が、ポンプ停止判定値(T1b)以上で、ヒータの通電が停止した場合に、水の温度が凍結の可能性のないほど十分に高いとして、ポンプによる往復流通の動作を停止するので、ポンプの消費電力を低減できる。
【0033】
なお、上述した本発明は、燃料電池から排出される排ガスから、熱交換によって水を得る熱交換器と、熱交換によって得られた水を用いて燃料ガスを改質する改質器と、を備え、熱交換によって得られた水を、水タンク、第1の管路、ポンプ、第2の管路、水フィルタ、及び第3の管路を介して、改質器に供給する燃料電池システムに適用できる。
【0034】
ここで、改質器とは、燃料電池に燃料ガスを供給する場合に、より発電に好適な組成に改質(例えば都市ガス等をより水素成分の多い組成のガスに改質)する装置のことである。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】実施例1の燃料電池システムを模式的に示す説明図である。
【図2】実施例1の燃料電池システムの電気的構成を示すブロック図である。
【図3】実施例1の燃料電池システムにおける改質水ポンプ制御を示すフローチャートである。
【図4】実施例1の燃料電池システムにおける凍結防止ヒータ制御を示すフローチャートである。
【図5】実施例1の燃料電池システムにおける排気ファン制御を示すフローチャートである。
【図6】実施例2の燃料電池システムを模式的に示す説明図である。
【図7】実施例3の燃料電池システムを模式的に示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明が適用された燃料電池システム及びその制御方法の実施例について、図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0037】
a)まず、本実施例の燃料電池システムについて説明する。
図1に模式的に示す様に、本実施例の燃料電池システム1は、燃料ガス(例えば都市ガス)と酸化剤ガス(例えば空気)との供給を受けて発電を行う燃料電池3と、燃料電池3に供給する燃料ガスを水素リッチのガスに改質する改質器5などを備えており、それらは、断熱容器7に収納されている。
【0038】
また、断熱容器7の外部には、空気を燃料電池3に送る空気ポンプ9と、燃料ガスを(改質器5を介して)燃料電池3に送る燃料ポンプ11と、燃料電池3からの排ガスから水分(改質水)を回収する熱交換器13と、熱交換器13によって回収された改質水を溜める凝縮水タンク(改質水タンク)15と、改質水タンク15中の改質水を加熱する第1凍結防止ヒータ17と、改質水を改質器5側に送る純水供給ポンプ(改質水ポンプ)19と、改質水に含まれる不純物等を除去する水フィルタ21と、改質器5に送られる改質水を加熱する第2凍結防止ヒータ23と、燃料電池システム1中のガスを外部に排気する排気ファン25などを備えている。
【0039】
以下、各構成について詳細に説明する。
前記燃料電池3は、図示しないが、発電単位である板状の燃料電池セルが複数個積層されたスタックである。この燃料電池セルは、いわゆる燃料極支持膜形タイプの燃料電池セルであり、周知の(燃料流路に接する様に配置された)燃料極と、固体電解質体と、(空気流路に接する様に配置された)空気極とを備えている。
【0040】
前記改質器5は、燃料電池3に供給される燃料ガスを水素リッチの燃料ガス(改質ガス)に改質する板状の装置である。この改質器5の上流側には、図示しないが、改質水を気化させる気化器が設けられている。
【0041】
なお、ここで、改質に使用する燃料ガスとしては、都市ガスのほかに、LPG・灯油・メタノール・バイオメタノールなどがある。
前記熱交換器13は、燃料電池3から排出される(発電後の)排ガスを冷却し、その排ガス中から水分を凝縮して回収する装置であり、排ガスの冷却のために、外部から冷却水が導入されて排出される。
【0042】
前記改質水タンク15は、熱交換器13にて生成した改質水を溜めることができる水タンクであり、その底部には、改質水タンク15に溜められた改質水の凍結を防止するために、前記第1凍結防止ヒータ17が配置されている。
【0043】
なお、この第1凍結防止ヒータ17及び前記第2凍結防止ヒータ23は、通電により発熱する電気ヒータである。
前記改質水ポンプ19は、改質水を改質器5側(同図右方向)に送ることができるともに、制御信号により、改質水を逆方向の改質水タンク15側(同図左方向)に送ることができるポンプ、即ち往復動作が可能なポンプである。
【0044】
前記水フィルタ21は、改質水中に含まれる不純物や金属イオンを除去するために、イオン交換樹脂等を用いたフィルタである。この水フィルタ21を用いることにより、改質器5中に不純物が蓄積したり、燃料電池3の構成部品が金属イオンと反応して劣化することが防止される。
【0045】
特に、本実施例では、改質水タンク15から改質器5に改質水を供給できるように、改質水の管路(改質水ライン)27が設けられており、この改質水ライン27は、上流側より、第1の管路27a、第2の管路27b、第3の管路27cから構成されている。
【0046】
そして、第1の管路27aには、改質水の温度を検知する第1温度センサ(水温センサ)29が取り付けられ、第1の管路27aと第2の管路27bとの間には、前記改質水ポンプ19が配置され、第2の管路27bと第3の管路27cとの間には、前記水フィルタ21が配置され、第3の管路27cには、前記第2凍結防止ヒータ23が配置されている。
【0047】
なお、燃料電池システム1の通気孔31の近傍には、気温を検知する第2温度センサ(気温センサ)33が配置されている。
b)ここで、燃料電池システム1を制御する電気的構成について説明する。
【0048】
図2に示すように、本実施例の燃料電池システム1の動作は、例えば周知のマイコン等の制御装置35によって制御される。
この制御装置35には、第1温度センサ29によって検知された改質水の温度(燃料改質用純水温度)を示す信号や、第2温度センサ33によって検知された外気の温度(システム外気温)を示す信号が入力される。
【0049】
また、制御装置35からは、燃料ポンプ11、空気ポンプ9、改質水ポンプ19、第1凍結防止ヒータ17、第2凍結防止ヒータ23、排気ファン25の動作を制御する制御信号が出力される。
【0050】
c)次に、燃料電池システム1の動作について説明する。
前記図1に示すように、燃料電池3では、改質器5で改質された改質ガス中の水素ガスと、空気ポンプ9にて送られた空気中の酸化剤ガスとの反応により、電気を発生する。
【0051】
燃料電池3で発電反応に使用された水素ガスと酸化剤ガスは、その反応により水蒸気となって、排気ガスライン37を介して燃料電池3の外部に排出される。
排気ガスライン37を通った水蒸気は、熱交換器13を通ることにより冷却され、(改質水として用いられる)凝縮水となって改質水タンク15に蓄えられる。
【0052】
ところで、前記燃料電池3は、上述のように、その発電反応のために水素ガスを必要としており、例えば一般家庭向けの燃料電池システム1では、燃料ポンプ11により供給された都市ガスなどの燃料を、改質器5にて改質水を用いて水蒸気改質することにより、発電に必要な水素ガスを取り出している。
【0053】
また、改質器5にて、燃料である都市ガスを水蒸気改質する際には、改質水として、水中の不純物である金属イオンを取り除いたいわゆる純水を用いなければならない。
つまり、金属イオンが含有した水では、改質器5内部に不純物が蓄積されたり、燃料電池3の構成部材が金属イオンと反応することによる劣化が生じるので、上述のように、改質水ライン27中に、イオン交換樹脂などを使用した純水生成用の水フィルタ21を搭載している。
【0054】
ところが、イオン交換樹脂を使用した水フィルタ21は、その性質上、水フィルタ21内の水を完全に抜くことができない。
そのため、燃料電池システム1を停止した際に、周囲温度が低下し、システム内部の温度が氷点下に達すると、水フィルタ21の内部に残留していた水が凍結し、これが繰り返されることによって、水フィルタ21の性能低下の原因に繋がる恐れがある。
【0055】
また、改質水が改質水ポンプ19や改質水ライン27などで凍結してしまうと、次回起動時に、燃料電池システム1に改質水を正常に投入できなくなり、燃料ガスの水蒸気改質が行えない可能性がある。
【0056】
そこで、本実施例では、後に詳述するが、「燃料電池3の運転停止後の改質水ポンプ19による改質水の引き込み動作」、「改質水ポンプ19の往復動作」、「第1、第2凍結防止ヒータ17、23による加熱」などの制御を行うことにより、改質水の凍結を防止している。
【0057】
d)次に、燃料電池システム1の制御装置35にて行われる制御について説明する。
<改質水ポンプ制御>
この改質水ポンプ制御は、1制御周期、例えば10ms毎に実施される。
【0058】
図3に示す様に、本改質水ポンプ制御では、まず、ステップ(S)100にて、燃料電池3の運転停止(即ち発電停止)が指示されたか否かを判定する。具体的には、例えば、燃料電池本体(例えばスタック部分)の温度が十分に冷却されたと判定された場合、例えば、「燃料電池本体の温度<100℃」等と判定された場合に、燃料電池3の運転停止と判定する。なお、この判定温度は変更することができる。
【0059】
ここで肯定判断されるとステップ110に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了する。
ステップ110では、燃料電池3の運転が停止したので、改質水ポンプ19を逆転駆動する。即ち、通常のように改質水を水タンク15側から改質器5側に供給する動作(正方向に改質水を送る動作)とは逆に、改質水を水タンク15側に引き込む動作(逆方向に改質水を送る動作)を行う。これにより、第2凍結防止ヒータ23から改質器5に到る第3の管路27cに存在している改質水を、第2凍結防止ヒータ23の改質器5側の開口端23aまで引き込む。なお、引き込み完了後は、改質水ポンプ19の動作を停止する。
【0060】
これにより、第2凍結防止ヒータ23から改質器5に到る第3の管路27cには、水が存在していないので、その位置における改質水の凍結は発生しない。
なお、改質水ポンプ19の逆転駆動の動作時間により、どの程度の量の改質水を引き込むことができるかは予め分かっているので、改質水を第2凍結防止ヒータ23の改質器5側の端部23aまで引き込むように、所定時間だけ改質水ポンプ19を逆転駆動すればよい。
【0061】
続くステップ120では、第2温度センサ33からの信号に基づいて、外気温度が所定のポンプ駆動判定値(即ち、改質水ポンプ19を往復駆動するか否かを判定する判定値)T1a以下か否かを判定する。すなわち、外気温度が低下し、改質水の凍結の可能性があるか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ130に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了する。
【0062】
ステップ130では、外気温度が低下したので、改質水ポンプ19を通常のように駆動し、所定時間だけ正方向に改質水を送る動作をするように制御する。これにより、改質水が一定量(従って一定距離)改質器5側に送水される。
【0063】
続くステップ140では、改質水ポンプ19を逆転駆動し、所定時間だけ逆方向に改質水を引き込む動作をするように制御する。これにより、改質水が一定量(従って一定距離)水タンク15に引き込まれる。
【0064】
続くステップ150では、第2温度センサ33からの信号に基づいて、外気温度が所定のポンプ停止判定値(即ち、改質水ポンプ19の往復駆動を停止するか否かを判定する判定値)T1b(但しT1a<T1b)以下か否かを判定する。すなわち、外気温度が上昇し、改質水の凍結の可能性が少なくなったか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ160に進み、一方否定判断されると前記ステップ130に戻る。
【0065】
つまり、前記ステップ130〜150の処理により、外気温度が改質水の凍結の可能性のある低い温度の場合には、改質水ポンプ19の往復動作を繰り返し、改質水の正方向及び逆方向への送水を繰り返す。
【0066】
このように、改質水を往復流通させることにより、外気温度が低い場合でも、改質水の凍結を効果的に防止することができる。
そして、ステップ160では、後述する凍結防止ヒータ制御により、第1、第2凍結防止ヒータ17、23への通電が停止されているか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ170に進み、一方否定判断されると前記ステップ130に戻り、前記と同様な改質水ポンプ19の往復動作を繰り返す。
【0067】
つまり、第1、第2凍結防止ヒータ17、23に通電(オン)されているような低温の場合には、凍結を防止するために、改質水ポンプ19の往復動作を繰り返すのである。
なお、第1、第2凍結防止ヒータ17、23がオンされている場合に、改質水ポンプ19の往復動作を繰り返すことにより、第1、第2凍結防止ヒータ17、23によって加熱された暖かい改質水が、水タンク15や改質水ポンプ19や水フィルタ21内を流通することになるので、改質水の凍結が効果的に防止される。
【0068】
そして、ステップ170では、第1、第2凍結防止ヒータ17、23に通電されていないので(オフ)、改質水の温度が凍結の可能性のない程度に十分に高いとみなし、改質水ポンプ19の往復動作を停止して凍結防止動作を停止し、一旦本処理を終了する。
【0069】
<凍結防止ヒータ制御>
この凍結防止ヒータ制御は、1制御周期、例えば10ms毎に実施される。
図4に示す様に、本凍結防止ヒータ制御では、まず、ステップ200にて、燃料電池3の運転停止(即ち発電停止)が指示されたか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ210に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了する。
【0070】
ステップ210では、燃料電池3の運転が停止したので、第1温度センサ29からの信号に基づいて、改質水温度が所定のヒータ駆動判定値(即ち、第1、第2凍結防止ヒータ17、23に通電するか否かを判定する判定値)T2a以下か否かを判定する。すなわち、改質水温度が低下し、改質水の凍結の可能性があるか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ220に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了する。
【0071】
ステップ220では、改質水温度が低下したので、第1、第2凍結防止ヒータ17、23への通電を開始し、改質水を暖める。
続くステップ230では、第1温度センサ29からの信号に基づいて、改質水温度が所定のヒータ停止判定値(即ち、第1、第2凍結防止ヒータ17、23への通電を停止するか否かを判定する判定値)T2b(但しT2a<T2b)以下か否かを判定する。すなわち、改質水温度が上昇し、改質水の凍結の可能性がなくなったか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ240に進み、一方否定判断されると前記ステップ220に戻る。なお、各判定値の間には、T2a<T1a<T2b<T1bの関係がある。
【0072】
つまり、前記ステップ220〜230の処理により、改質水温度が凍結の可能性のある低い温度の場合には、第1、第2凍結防止ヒータ17、23への通電を継続する。
そして、ステップ240では、改質水温度が十分に上昇したので、第1、第2凍結防止ヒータ17、23への通電を停止し、一旦本処理を終了する。
【0073】
従って、この凍結防止ヒータ制御では、改質水温度が低い場合には、第1、第2凍結防止ヒータ17、23によって改質水を加熱するので、改質水の凍結が効果的に防止される。
【0074】
なお、このステップ240における通電の停止を、例えばフラグ等によって記憶し、このフラグの状態によって、前記図3のステップ160における改質水ポンプ19の往復動作の判定が行われる。即ち、第1、第2凍結防止ヒータ17、23への通電が停止された場合に、改質水ポンプ19の往復動作が停止されるので、第1、第2凍結防止ヒータ17、23への通電中には、改質水ポンプ19の往復動作が必ず行われることになる。
【0075】
<排気ファン制御>
この排気ファン制御は、1制御周期、例えば10ms毎に実施される。
図5に示す様に、本排気ファン制御では、まず、ステップ300にて、燃料電池3の運転停止(即ち発電停止)が指示されたか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ310に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了する。
【0076】
ステップ310では、燃料電池3の運転が停止されたので、排気ファン25の動作も停止する。なお、排気ファン25は、燃料電池3の運転開始に伴って作動される。
本排気ファン制御では、運転停止時に排気ファン25の動作を停止するので、燃料電池システム1内への外気流入が抑えられるため、燃料電池システム1内の温度変化が外気温度と比較して緩やかになる。
【0077】
これにより、凍結防止制御の開始を遅らせることができ、低温時における燃料電池システム1の停止時における(凍結防止制御の実施による)消費電力を低減させることが可能となる。
【0078】
e)次に、本実施例の燃料電池システムの制御による効果を説明する。
本実施例では、水タンク15に第1凍結防止ヒータ17を備えるとともに、第3の管路27cに第2凍結防止ヒータ23を備えている。
【0079】
そして、本実施例では、燃料電池3の運転を停止した場合には、改質水ポンプ19を逆転駆動して、改質水を水タンク15側に引き込む動作を行う。これにより、第2凍結防止ヒータ23から改質器5に到る第3の管路27cには、改質水が存在しないので、その位置における改質水の凍結が防止される。
【0080】
また、燃料電池3の運転を停止した場合に、外気温度がポンプ駆動判定値(T1a)以下のときには、改質水ポンプ19による往復流通の動作を行うので、改質水の凍結を防止することができる。
【0081】
更に、本実施例では、改質水の温度がヒータ駆動判定値(T2a)以下の場合には、第1、第2凍結防止ヒータ17、23に通電して改質水を暖めるので、改質水の凍結を防止することができる。
【0082】
つまり、本実施例では、改質水の温度がヒータ駆動判定値(T2a)以下の場合には、第1、第2凍結防止ヒータ17、23による改質水の加熱と、改質水ポンプ19による加熱された改質水の往復流動とを同時に行うので、両ヒータ17、23による局所的な加熱を抑制して、必要な加熱範囲(水タンク15や水フィルタ21等)を効果的に加熱して、改質水の凍結を防止することができる。
【0083】
また、本実施例では、改質水ポンプ19と第1、第2凍結防止ヒータ17、23の動作判定を行う温度の判定値が異なるため、外気温度が低下した際に改質水ポンプ19の往復動作を開始して、凍結防止の予防運転を実施し、改質水の温度が氷点付近まで低下した際に、両ヒータ17、23に通電しているので、余分な電力消費を抑えることができる。
【0084】
更に、改質水ポンプ19によって改質水を往復流動させることで、不要なバイパス経路を設けることなく、加熱した改質水を凍結させたくない区間へ送水することができるため、システムの小型化が可能となる。
【0085】
その上、第1、第2凍結防止ヒータ17、23を制御することで、凍結の恐れがある場合にのみ改質水の加熱ができるため、効率的な両ヒータ17、23への通電が可能となり、無駄な電力消費を抑えることができる。しかも、改質水を往復流動させる範囲のみ加熱すればよいため、小さい熱量の両ヒータ17、23を使用すればよく、この点からも、消費電力を低減することができる。
【0086】
つまり、本実施例では、簡易な構成で、暖めたい部位を効率よく暖めて、改質水の凍結を防止できるという顕著な効果を奏する。
【実施例2】
【0087】
次に、実施例2について説明するが、前記実施例1と同様な内容の説明は省略する。
図6に示す様に、本実施例の燃料電池システム41は、前記実施例1と同様に、燃料電池43と改質器45とが、断熱容器47に収納されている。
【0088】
また、断熱容器47の外部には、同様に、空気ポンプ49、燃料ポンプ51、熱交換器53、改質水タンク55、第1凍結防止ヒータ57、改質水ポンプ59、水フィルタ61、第2凍結防止ヒータ63、排気ファン65などを備えるとともに、第1温度センサ67及び第2温度センサ69も備えている。
【0089】
特に本実施例では、第2凍結防止ヒータ63は、改質水ライン71のうち、改質水ポンプ59と水フィルタ61との間の第2の管路71bに配置されている。
本実施例においても、前記実施例1と同様な制御を行うので、同様な効果が得られる。
【0090】
なお、運転停止時に、改質水を引く込む制御を行う際には、改質水を水フィルタ61の改質器45側の開口端61aまで引き込むようにする。
また、改質水を往復流動させる場合には、第2凍結防止ヒータ63にて暖められた改質水が、水フィルタ61中に到るように制御する。
【実施例3】
【0091】
次に、実施例3について説明するが、前記実施例2と同様な内容の説明は省略する。
図7に示す様に、本実施例の燃料電池システム81は、前記実施例2と同様に、燃料電池83と改質器85とが、断熱容器87に収納されている。
【0092】
また、断熱容器87の外部には、同様に、空気ポンプ89、燃料ポンプ91、熱交換器93、改質水タンク95、改質水ポンプ97、第2凍結防止ヒータ99、水フィルタ101、排気ファン103などを備えるとともに、第1温度センサ105及び第2温度センサ107も備えている。
【0093】
特に本実施例では、水タンク95には、第1凍結防止ヒータが配置されておらず、単一の第2凍結防止ヒータ99にて改質水の加熱を行っている。
本実施例においても、前記実施例2と同様な制御を行うので、同様な効果が得られるとともに、構成を簡易化できるという利点がある。
【0094】
なお、改質水を往復流動させる場合には、第2凍結防止ヒータ99にて暖められた改質水が、水タンク95中や水フィルタ101中に到るように制御する。
なお、これとは別に、第2凍結防止フィルタを、水タンク95と改質水ポンプ97の間の(改質水ライン109の)第1の管路109aに配置してもよい。
【0095】
これにより、水タンク95内の改質水も同時に加熱することができるので、第1凍結防止ヒータが無くとも、凍結防止の効果が十分に得られる。
【実施例4】
【0096】
次に、実施例4について説明するが、前記実施例1と同様な内容の説明は省略する。
図示しないが、本実施例の燃料電池システムは、前記実施例1の様に、第1温度センサによって検出した改質水温度に基づいて、(第1、第2)凍結防止ヒータのオン・オフを制御するのでなく、バイメタルを利用した機械式サーモスタットを利用して、凍結防止ヒータのオン・オフの制御を行うものである。
【0097】
具体的には、例えば(第1の管路における)改質水温度によってサーモスタットが、凍結防止ヒータから電源に到る電気回路をオン・オフするように構成しておき、改質水温度が低下した場合には、凍結防止ヒータをオンし、改質水温度が上昇したら、凍結防止ヒータをオフするように構成する。
【0098】
これによって、構成を簡易化できるという利点がある。
ただし、上述した方法の場合には、凍結防止ヒータへの通電状態を判定できないので、改質水ポンプを往復駆動する制御に支障がある。
【0099】
そのため、上述した方法の場合には、通電を監視するセンサ(例えば、経路の電流を測定するクランプ式電流センサ)を、サーモスタットと凍結防止ヒータとの間の電気回路に取り付け、実際に凍結防止ヒータへの通電がなされているか否かを示す信号を、制御装置に取り込むようにする。
【0100】
或いは、凍結防止ヒータの通電停止を判定するヒータ停止判定値T2aよりも、改質水ポンプの往復動作の停止を判定するポンプ停止判定値T1bを十分(例えば、15℃程度)高くすることで、前述のような局所的な加熱を防止することができる。なお、一般的なサーモスタットのバラつき範囲(例えば、±10℃)よりも高くすることができる。
【0101】
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
例えば凍結防止ヒータは、水タンク、第1の管路、第2の管路、第3の管路のうち、少なくとも1箇所に配置すればよい。
【符号の説明】
【0102】
1、41、81…燃料電池システム
3、43、83…燃料電池
5、45、85…改質器
13、53、93…熱交換器
15、55、95…水タンク
17、57…第1凍結防止ヒータ
19、59、97…改質水ポンプ(純水供給ポンプ)
21、61、101…水フィルタ
23、63、99…第2凍結防止ヒータ
25、65、103…排気ファン
27、71、109…改質水ライン
27a、109a…第1の管路
27b、71b…第2の管路
27c…第3の管路
29、67、105…第1温度センサ(水温センサ)
33、69、107…第2温度センサ(気温センサ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料電池に対して水を供給する流路の上流側より、
前記水を溜める水タンク、第1の管路、前記水を前記流路に沿って流すポンプ、第2の管路、前記水を浄化するフィルタ、第3の管路、酸化剤ガス及び燃料ガスを用いて発電を行う燃料電池、を順に備え、
前記水の温度を直接又は間接的に検知する温度センサを備えた燃料電池システムにおいて、
前記水タンク、前記第1の管路、前記第2の管路、及び前記第3の管路の少なくとも1箇所に、前記水を加熱するヒータを備えるとともに、
前記ポンプは、前記水を流す向きを、前記第1の管路側又は前記第2の管路側に切り替え可能なポンプで構成され、
前記温度センサで検出された前記水の温度が、前記水の凍結を防止するために設定された所定判定値以下であるとき、前記ヒータに通電するとともに前記水を前記流路に沿って往復流動させるように、前記ヒータ及び前記ポンプを制御する制御部を備えることを特徴とする燃料電池システム。
【請求項2】
前記ヒータが、前記水タンク及び前記第2の管路の両方に、或いは、前記水タンク及び前記第3の管路の両方に、設けられていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
【請求項3】
前記請求項1又は2に記載の燃料電池システムを制御する燃料電池システムの制御方法において、
前記温度センサを介して、前記水の温度を検出する工程と、
前記温度センサで検知された前記水の温度が、前記水の凍結を防止するために設定された所定判定値以下であるとき、前記ヒータに通電し、前記水を加熱する工程と、
前記水が凍結していない状態で、前記ポンプによって前記水を前記流路に沿って往復流動させる工程と、
を有することを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
【請求項4】
前記燃料電池の運転を停止した場合には、前記ポンプを駆動して、前記水を前記第3の管路側から前記水タンクへ引き出す動作を行うことを特徴とする請求項3に記載の燃料電池システムの制御方法。
【請求項5】
前記ヒータに通電を行う前に、前記ポンプによって前記水を往復流動させることを特徴とする請求項3又は4に記載の燃料電池システムの制御方法。
【請求項6】
前記温度センサにより検知された前記水の温度が、所定ヒータ駆動判定値(T2a)以下の場合に、前記ヒータに通電することを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の燃料電池システムの制御方法。
【請求項7】
前記温度センサにより検知された前記水の温度が、前記所定ヒータ駆動判定値(T2a)より高い所定ヒータ停止判定値(T2b)以上の場合に、前記ヒータの通電を停止することを特徴とする請求項6に記載の燃料電池システムの制御方法。
【請求項8】
前記温度センサは、前記流路の周囲環境の環境温度を検出する環境温度検出手段を備え、前記環境温度検出手段で検出された環境温度が、所定ポンプ駆動判定値(T1a)以下の場合に、前記ポンプによる往復流通の動作を行うことを特徴とする請求項3〜7のいずれか1項に記載の燃料電池システムの制御方法。
【請求項9】
前記環境温度検出手段で検出された環境温度が、前記所定ポンプ駆動判定値(T1a)より高い所定ポンプ停止判定値(T1b)以上で、且つ、前記ヒータの通電が停止した場合に、前記ポンプによる往復流通の動作を停止することを特徴とする請求項8に記載の燃料電池システムの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−41712(P2013−41712A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−176829(P2011−176829)
【出願日】平成23年8月12日(2011.8.12)
【出願人】(000004547)日本特殊陶業株式会社 (2,912)
【Fターム(参考)】