説明

燃料電池システム

【課題】水タンク内の水量が少量となるよう制御することにより、水タンク内水の解凍時間の短縮や、解凍エネルギの節約を図る。
【解決手段】外気温が低い場合には、凝縮器51による水回収能力が高くなる。この場合には、適宜、水タンク53内に水補給可能であるため、水タンク53内水量を低く設定することができる。この水タンク53の水量を調整するため、空冷ファン511の回転数を制御し、凝縮器51の水回収能力を調整する。この様に、水タンク53内の水量を少なくすることにより、凍結時の解凍に費やすエネルギと時間を抑制することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、燃料電池システムにかかり、詳しくは、燃料電池システム内の水の貯水量を調整可能な燃料電池システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
燃料電池システムにおいては、発電時に発生する反応熱を排出するとともに、イオン交換膜を湿潤させるため、水を酸素極に供給する方式のものがある。このような方式では、水をタンク内に収容し、タンク内の水を燃料電池スタックへ霧状にして吹きかけ、さらに吹きかけられた水をタンクに回収して循環させることにより、燃料電池スタックを冷却する構成が採られている。
上記構成において使用される水は、寒冷地では凍結する恐れがあり、水の凍結による燃料電池装置の破損防止や、凍結した水を、始動時に解凍するためのエネルギーを節約する目的から、下記特許文献1に示されているように、発電運転終了時には、タンクや配管内にある水を全て排出するといった燃料電池装置が提案されていた。
【特許文献1】特開平11−273704号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記従来の燃料電池装置では、多量の水が外部に排出されるため、排出された水が、凍結する恐れがある。また、従来の燃料電池装置は、定位置に設置されて使用されるため、予め排水を処理する設備を整えることが可能である。しかし、車両等の移動体に搭載される燃料電池装置では、駐車される場所は特定の場所とは限らず、排水設備の整っていない場所も多数あり、その様な場所では、車両が駐車される場所が排水によって汚されるといった問題が生じる。
また、発電終了時に水を排出しない場合には、始動する際に凍結した水を解凍するためにエネルギが必要となり、システム全体のエネルギ効率が悪化する。また、解凍時間は水を循環させることができず、燃料電池を発電駆動させるまでの準備時間が長くなり、利便性を欠くといった問題もあった。
【0004】
この発明は、水タンク内の水量が少量となるよう制御することにより、水タンク内水の解凍時間の短縮や、解凍エネルギの節約を図ることのできる燃料電池システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上のような問題を解決する本発明は、以下のような構成を有する。
(1) 複数の燃料電池を導電性のあるセパレータを介して積層した燃料電池スタックと、 前記燃料電池の酸素極に接触して空気が流通する空気流通路と、 前記燃料電池スタックに対して供給される冷却水を蓄える貯水手段と、 外気温を検出する外気温検出手段と、 前記貯水手段内の水量を検出する水量検出手段と、 前記空気流通路において燃料電池の下流側に設けられ、燃料電池から排出される空気から水を回収し前記貯水手段へ回収した水を供給する水回収手段と、 前記水回収手段による回収水量を調節する回収水量調節手段と、 前記外気温検出手段で検出された外気温と、前記水量検出手段で検出された水量とに基づき、前記回収水量調節手段の回収水量を調節することにより前記貯水手段の水量を調節する貯水量調節手段とを備えたことを特徴とする燃料電池システム。
【0006】
(2) 前記貯水量調節手段は、外気温が高い程、前記貯水手段の水量を多く、外気温が低い程、前記貯水手段の水量を少なく設定する上記(1)に記載の燃料電池システム。
【発明の効果】
【0007】
請求項1記載の発明によれば、空気流通路から水回収手段が回収した水は貯水手段に供給され、冷却水として燃料電池スタックへ再度供給される。水回収手段による水の回収能力は、外気温が低い程高くなるので、貯水手段に供給できる水量は、外気温に応じて変化する。水回収手段の水供給能の変化に応じて、貯水手段の水量を適正な量に調整することにより、余剰分の水を貯水手段内に溜めておくことが抑制され、最小量の水量を貯水手段内に残すことが可能となる。このように、貯水手段内に残っている水の量が少なくなっているので、凍結した場合の解凍エネルギの節約と、解凍までの時間を短縮することが可能となる。
請求項2記載の発明によれば、外気温が低い程、水の回収効率が高くなるので、貯水手段に溜めておく必要のある水は、少量で済むこととなり、凍結した水を解凍する時のエネルギを節約することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
次にこの発明の好適実施形態について説明する。この実施形態は、電気自動車に搭載される燃料電池システムである。図1は、この発明の燃料電池システム1の構成例を示すブロック図である。図1に示されているように、この燃料電池システム1は燃料電池スタック100、水素貯蔵タンク11を含む燃料供給系10、空気供給系12、水供給系50、負荷系7とに大略構成される。
【0009】
燃料電池スタック100は、燃料電池を構成する膜−電極接合体(単位セル)とセパレータ(集電体)とを積層して構成され、積層された燃料電池の燃料極に燃料ガスとしての水素を、酸化極に酸化ガスとしての空気を供給し、固体高分子電解質層を介して発電反応を生じさせ、発電させる。以下、燃料電池スタック100の構成について説明する。図2は、燃料電池スタック100を構成するセパレータと膜−電極接合体の積層構成を示している。図3は、図2に示される積層構成の上面図である。固体高分子電解質層15aが酸素極15b及び燃料極15cで挟持され、膜−電極接合体15が形成されている。表裏面にリブ32、42を有するカーボンバイポーラープレート3aのリブ32、42が金属多孔体3b、3cに熱圧着され、カーボンバイポーラープレート3aと金属多孔体3b、3cが一体化されて、セパレータとしての集電体13が形成されている。集電体13の金属多孔体側が、膜−電極接合体15の酸素極側及び燃料極側に当接されている。また、リブ32、32の間の空間によって水素流路302が形成され、リブ42、42の間の空間によって空気流路40が形成される。図2では、空気流路40中の空気は上下方向に流れ、水素流路302中の水素は、図面に対し垂直方向に流れている。図3では、リブで仕切られた空気流路40中の空気が、図に対し垂直方向に流れ、水素流路302中の水素は、図の左右方向に流れている。空気流路40中の空気及び水素流路302中の水素は、金属多孔体3b、3cを通過し、酸素極15b及び燃料極15cに到達する。酸素極15bに供給される酸素は、空気流路40を通過する空気中に含有される酸素である。
【0010】
空気流路40には、空気とともに、後述する噴射ノズル55から噴射された霧状の水が流入し、酸素極15bを湿潤状態に維持させるとともに、潜熱冷却により燃料電池スタック100の温度上昇が抑制される。水素流路302には、ガス取入口201BINから供給された燃料ガスとしての水素が流通し、水素流路302を通過した水素は、ガス排出口202OUTから排出される。
【0011】
燃料供給系10の構成について、説明する。燃料ガスボンベである水素貯蔵タンク11には、燃料ガス供給流路201A、201Bを介して燃料電池スタック100のガス取入口201BINに接続されている。燃料ガス供給流路201Aには、水素充填用開閉弁18、一次センサS0、レギュレータ21、水素供給電磁弁22、二次圧センサS2が順に設けられ、この燃料ガス供給流路201Aは、燃料ガス供給流路201Bに接続している。燃料ガス供給流路201Bは、燃料電池スタック100のガス取入口201BINに接続されている。燃料電池スタック100のガス排出口202OUTには、ガス排出流路202の一端が接続され、その他端は、トラップ24に接続されている。トラップ24には、循環流路204の一端と、ガス導出路203の一端がそれぞれ接続されている。ガス導出路203の他端は、後述する空気排出路124に接続されている。ガス導出路203には、排気電磁弁27が設けられている。
【0012】
循環流路204の他端は、外気流入路206に接続されている。循環流路204には、循環ポンプ25と、循環電磁弁26が設けられており、循環ポンプ25と循環電磁弁26の間には、減圧排出路205の一端が接続されている。減圧排出路205の他端は、空気排出路124内に開口した減圧排出口205OUTとなっており、さらに減圧排出路205には、減圧電磁弁23が設けられている。外気流入路206の他端は、外部に開口し、開口側からフィルタ29、外気導入電磁弁28の順に設けられている。燃料ガス供給流路201B、ガス排出流路202、循環流路204、外気流入路206により、ガスの循環経路が形成される。
【0013】
燃料電池システム1の駆動停止時には、水素供給電磁弁22、循環電磁弁26、排気電磁弁27、外気導入電磁弁28が閉じられ、減圧電磁弁23が開放される。そして、循環ポンプ25を駆動させることにより、燃料電池スタック100内の水素流路302(燃料室)内のガスを吸引し、減圧排出口205OUTから排出する。内部気圧をセンサS2で検出し、所定値(負圧)以下となった時点で、減圧電磁弁23を閉じ、外気導入電磁弁28を開放することにより、外気を水素流路302内に流入させ、水素を空気に置換する。
【0014】
次に空気供給系12について説明する。空気供給系12は、空気導入路123と、空気マニホールド54と、空気排出路124とを備えている。空気導入路123には、フィルタ121、外気湿度検出手段としての外気湿度センサS10、外気温検出手段としての外気温度センサS6、空気ファン122、ヒータH、空気入口温度センサS5、空気マニホールド54の順で流入方向に沿って設けられている。空気マニホールド54は、燃料電池スタック100の鉛直上側に設けられ、その内部には、冷却水を噴射するノズル55が設けられている。空気マニホールド54は、燃料電池スタック100の各空気流路40に空気を分割して流入させる。
【0015】
空気排出路124は、燃料電池スタック100の空気流路40の排出側(下側)に接続され、空気流路40から流出した空気を合流させ、外部へ導流する。空気排出路124には、熱交換を促進する空冷ファン511が取り付けられた凝縮器51が設けられ、続いてフィルタ125が接続されている。水回収手段である凝縮器51は、空気と水分を分離する。また、ノズル55から供給された水も、ここで、回収される。空気排出路124には、排気温度センサS9が設けられ、燃料電池スタック100の温度が間接的に検出される。なお、凝縮器51には、回収水量調節手段としての空冷ファン511が設けられており、外気を凝縮器51内に取り入れて、燃料電池スタック100から排出された空気と外気とを熱交換させる構成となっている。空冷ファン511によって取り入れた外気は、さらに凝縮器51の外側に排出される。空冷ファン511の回転数を調節することによって、凝縮器51の水回収能力が調節される。即ち、空冷ファン511の回転数を上げることで、水回収能力が上がり、回転数を下げることで、水回収能力が下がる。空気導入路123、空気流路40、空気排出路124によって、空気流通路が構成される。
【0016】
次に、水供給系について説明する。水供給系50は、貯水手段である水タンク53と、凝縮器51で回収した水を水タンク53へ導く導水路52と、水タンク53の水を水供給ポンプ61の吸引口へ導く給水路56と、水供給ポンプ61の吐出口と噴射ノズル55とを接続する排出路561とを有する。導水路52には、回収ポンプ62が設けられている。給水路56には、フィルタ64、送水手段である水供給ポンプ61が順に設けられ、排出路561には水供給電磁弁631と噴射ノズル55とが順に設けられている。
【0017】
給水路56には、外気取入路54が接続され、該導入路54には、外気取入電磁弁65が設けられている。水タンク53には、水温センサS7と、水量検出手段であるタンク水量センサS8が設けられている。水タンク53には、水タンクヒータ53Hが設けられ、水タンク53内の水が凍結した場合には、該水タンクヒータ53Hで解凍する。凝縮器51と、導水路52と、回収ポンプ62とによって、水回収手段が構成される。凝縮器51には、冷却風としての外気の温度を検出する冷却風温度センサS11と、同じく冷却風としての外気の湿度を検出する冷却風湿度センサS12が設けられている。
【0018】
燃料電池スタック100には、負荷系7が接続されており、燃料電池スタック100で出力される電力は、この負荷系7に供給される。燃料電池スタック100の電極は、配線71を介してリレー72、72に接続され、さらに、リレー72、72は、インバータ73を介してモータ74に接続されている。また、インバータ73には、出力制御装置75を介して補助電源76が接続されている。
【0019】
この負荷系7には、燃料電池スタック100の出力電圧を検出する電圧センサS4と、同じく出力電流を検出する電流センサS3が設けられている。図1に示されるように、燃料電池システム1の制御系は、各センサS0、S2〜S12の検出値が入力され、レギュレータ21、各電磁弁22、23、26〜28、631、632、65、各ポンプ25、62、61、ファン122、ファン511の回転数、ヒータH、水タンクヒータ53H、インバータ73、出力制御装置75を制御する制御装置(FC ECU)200を備えている。この制御装置200には、図示しないイグニッションスイッチが接続され、モータ74の駆動や停止の指示信号が入力される。
【0020】
以下、本発明の燃料電池システム1の作用について説明する。図4は、燃料電池システム1の駆動終了時の動作を示すフローチャートである。燃料電池システム1の発電起動(駆動開始)を意味する車両のイグニッションスイッチON操作を検出すると(ステップS101)、燃料電池システム1の起動処理(ステップS103)が開始される。
この起動処理は、例えば、既述のような、燃料電池スタック100の水素流路302から置換ガス(空気)を排出し、水素に置換する動作などが行なわれる。
【0021】
上記起動処理(ステップS103)に平行して、また、通常発電駆動時において、下記ステップS105〜S119で示される、水量制御処理が実行される。
水温センサS7によって水タンク53内の水温T3を検出し、この水温が設定温度より高いか否か判断する(ステップS105)。このステップは、水が凍結しているか否かを判断するものである。したがって、設定温度よりも低い場合には、解凍する必要があるため、ヒータ53Hをオンし、設定温度よりも高くなるまで水を温める。
水温T3が設定温度以上となった場合には、外気温センサS6又はS11によって外気温T1を、外気湿度センサS10又はS12によって外気湿度H1を、水量センサS8によって水タンク53の水量を、それぞれ検出する(ステップS109)。
【0022】
次に、図5に示されているマップに基づき、水タンク53内に溜められる水量を決定する(ステップS111)。図5は、検出された外気温T1から水量を決定するマップである。外気温が摂氏A度以下の場合には、水量はL0に維持される。これは、水を噴射ノズル55から噴射してから水タンク53に水が回収されるまでの時間遅れに対して、水タンク53の水が不足しない程度の量である。また、最高値L1は、凝縮器51による水の回収量が最も低い場合に設定される量である。
【0023】
さらに、図5のマップ中のグラフ線N0は、外気湿度の年間平均値である場合の外気温と水量の関係を示すものである。外気温が低くなるに応じて、凝縮器51により回収される水の量は多くなるので、水タンク53内の水量は少なく設定することができる。これは、必要に応じて、水タンク53に、水を補給することが可能であるからである。このため、図5のマップ中のグラフ線N0は、外気温が低くなるに従って、水量は少なくなるよう設定されている。
【0024】
外気湿度が、平均値よりも湿度が高い場合には、回収量が平均湿度の場合よりも多く見込まれるので、水タンク53内の水量は少な目に設定されるよう下側のグラフ線N2が採用される。同様に、外気湿度が平均値よりも低い場合には、回収量が平均湿度の場合よりも少なく見込まれるので、水タンク53内の水量は多目に設定されるよう上側のグラフ線N1が採用される。これらの湿度に応じたグラフ線は、検出される湿度値に応じて複数設定されていてもよい。グラフ線N0は、必ずしも直線である必要はなく、曲線、或いは段階的に水量を変化させる構成であってもよい。このように、外気湿度が高い程、水の回収効率が高くなるので、貯水手段に溜めておく必要のある水は、さらに少量で済むこととなり、凍結した水を解凍する時のエネルギを一層節約することが可能となる。
【0025】
ステップS111で決定された設定水量に対して、ステップS109で検出された水量が少ないか否か判断する(ステップS113)。少ない場合には、水タンク53内の水量を増やす必要があるので、水の回収量を増やすため、水の回収能力を上げる(ステップS115)。具体的には、凝縮器51の空冷ファン511をオンする。既にオンしている場合には、回転数を上げ、冷却風の風量を上げて冷却能力を上げる。これにより、凝縮器55で回収される水の量が上がり、水タンク53内の水量が増加する。
【0026】
水タンク53内の水量が設定水量よりも多い場合には、水タンク53内の水量を減らすことができるので、水の回収量を減らすため、水の回収能力を下げる(ステップS117)。具体的には、凝縮器51の空冷ファン511をオフする。又は、回転数を下げ、冷却風の風量を下げて冷却能力を下げる。これにより、凝縮器55で回収される水の量が下がり、噴射ノズル55から排出された水の一部は外気と共に外部に排出され、水タンク53内の水量が減少する。なお、ステップS115、S117での、空冷ファン511の回転数制御は、検出した水量と設定値との差の大きさに応じて変更してもよい。このように、水回収手段は、空冷式凝縮器であるので、空冷ファンの回転数を制御することによって、容易に水の回収量を制御することができる。
【0027】
次に、発電停止操作としてのイグニッションスイッチOFF操作がされたか否か判断する(ステップS119)。発電停止操作がなされていない場合には、ステップS109〜S117の動作が繰り返され、外気温と外気湿度に応じて、水タンク53内の水量が調節される。ステップS109〜S117によって、貯水量調節手段が構成される。
発電停止操作がなされた場合には、水タンク53内の水量調節制御は終了し、燃料電池を停止する処理が開始される(ステップS121)。この時点で、停止操作時点での外気温に応じた水量が水タンク53内に溜められており、従来の水量L1より少ない量の水が水タンク53内に溜められることとなる。凍結した場合には、より少ないエネルギで解凍することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の燃料電池システムの構成を示すブロック図である。
【図2】燃料電池スタックを構成するセパレータと膜−電極接合体の積層構成を示す内部透視斜視図である。
【図3】図2に示される積層構成の上面図である。
【図4】燃料電池システムの駆動終了時の動作を示すフローチャートである。
【図5】外気温と水タンクの水量の設定値との関係を示すマップである。
【符号の説明】
【0029】
1 燃料電池システム
100 燃料電池スタック
12 空気供給系
122 空気ファン
123 空気導入路
124 空気排出路
53 水タンク
55 噴射ノズル
552 第2排出口
51 凝縮器
511 空冷ファン
61 水供給ポンプ
S6 外気温センサ
S8 水量センサ
S10 外気湿度センサ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の燃料電池を導電性のあるセパレータを介して積層した燃料電池スタックと、
前記燃料電池の酸素極に接触して空気が流通する空気流通路と、
前記燃料電池スタックに対して供給される冷却水を蓄える貯水手段と、
外気温を検出する外気温検出手段と、
前記貯水手段内の水量を検出する水量検出手段と、
前記空気流通路において燃料電池の下流側に設けられ、燃料電池から排出される空気から水を回収し前記貯水手段へ回収した水を供給する水回収手段と、
前記水回収手段による回収水量を調節する回収水量調節手段と、
前記外気温検出手段で検出された外気温と、前記水量検出手段で検出された水量とに基づき、前記回収水量調節手段の回収水量を調節することにより前記貯水手段の水量を調節する貯水量調節手段とを備えたことを特徴とする燃料電池システム。
【請求項2】
前記貯水量調節手段は、外気温が高い程、前記貯水手段の水量を多く、外気温が低い程、前記貯水手段の水量を少なく設定する請求項1に記載の燃料電池システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−224179(P2009−224179A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−67245(P2008−67245)
【出願日】平成20年3月17日(2008.3.17)
【出願人】(591261509)株式会社エクォス・リサーチ (1,360)
【Fターム(参考)】