燃料電池スタック用分離板及びその製造方法
【課題】 単位セルを構成する分離板間の接触抵抗を除去して、燃料電池の効率を向上させる燃料電池スタック及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明の燃料電池スタック用分離板は、内部には多数の冷却水流路が貫通形成され、一方の外表面と他方の外表面で、前記冷却水流路のすれ違う位置に水素流路及び空気流路が形成された構造のチャンネル部、前記チャンネル部の両端に一体に形成され、各冷却水流路と連通される一つの内部空間を有する導入部と、前記導入部の両端に一体に形成されるマニホールドで構成され、前記マニホールド部の冷却水入出口マニホールドと、前記導入部の内部空間との間を区分する仕切り板には、冷却水流出入口が貫通形成されることを特徴とする。
【解決手段】 本発明の燃料電池スタック用分離板は、内部には多数の冷却水流路が貫通形成され、一方の外表面と他方の外表面で、前記冷却水流路のすれ違う位置に水素流路及び空気流路が形成された構造のチャンネル部、前記チャンネル部の両端に一体に形成され、各冷却水流路と連通される一つの内部空間を有する導入部と、前記導入部の両端に一体に形成されるマニホールドで構成され、前記マニホールド部の冷却水入出口マニホールドと、前記導入部の内部空間との間を区分する仕切り板には、冷却水流出入口が貫通形成されることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池スタック用分離板及びその製造方法に係り、より詳しくは、燃料電池スタックを構成する分離板を複合材料の間に金属パイプが挿入された構造に製作すると同時に、分離板と接するガスケットを分離板の水素及び空気流路を限定する構造に製作することにより、単位セルを構成する分離板間の接触抵抗を除去し、燃料電池の効率を向上させることができる燃料電池スタック用分離板及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池は、水素と酸素が持っている化学エネルギーを電気化学反応により直接電気エネルギーに変換させる無公害発電装置として、電解質の種類によって、リン酸型燃料電池(Phosphoric Acide Fuel Cell;PAFC)、アルカリ型燃料電池(Alkaline Fuel Cell;AFC)、高分子電解質型燃料電池(Polymer Electrolyte Membrain Fuel Cell;PEMFC)、溶融炭酸塩型燃料電池(Molten Carbonate Fuel Cell;MCFC)と、固体酸化物型燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell;SOFC)と、直接メタノール燃料電池(Direct Methanol Fuel Cell;DMFC)などに分類される。
【0003】
このような燃料電池のうち、高分子電解質型燃料電池は、電解質が液体ではない固体高分子重合体として他の燃料電池とは区別されるが、約50〜80℃の低温で動作し、他の形態の燃料電池に比べて効率が高く、電流密度及び出力密度が大きく、始動時間が短いため、負荷変化に早い応答性を見せる長所を持つことによって、無公害車両の動力源、自家発電用及び軍事用電源などの多様な分野で応用されている。
【0004】
ここで、一般的な高分子電解質型燃料電池スタックの構造を図1を参照して説明する。
【0005】
一般的な高分子電解質型燃料電池スタック10は、複数個の単位セル11が結合されたものであり、各単位セル11の中心には、電極膜(MEA)12が位置する。
【0006】
前記電極膜12は、水素陽イオン(proton)を移動させることができる固体高分子電解質膜13と、水素と酸素が反応することができるように、電解質膜13の両面に塗布された触媒層である燃料(水素)極(anode)14及び空気極(cathode)15を含む。
【0007】
更に、前記電極膜12の外側には、ガス拡散層(GDL)16とガスケット17が順に積層され、ガスケット17の外側には、燃料または空気を供給し、反応により生成される水を排出するように流路が形成された分離板18が位置し、最外側には、前記各構成を支持するためのエンドプレートが結合される。
【0008】
このとき、前記ガスケット17は、分離板に形成された燃料又は空気流路を気密し、燃料及び空気が外部に漏れないようにする機能を行う。
【0009】
このような構成を含む燃料電池スタックの電気エネルギー発生原理を簡略に見てみると、前記燃料極14で水素の酸化反応が行われ、水素イオンと電子が発生し、水素イオンと電子は各々電解質膜13と燃料極14を通して空気極15に移動し、以降、空気極15では、水素イオン、電子及び空気中の酸素が参与する電気化学反応が起きて水が生成され、燃料極14と空気極15との間の電子の流れにより電気エネルギーが発生する。
【0010】
即ち、燃料極に供給された水素は、水素イオン(H+)と電子(e−)に分解され、分解された水素イオンは、電解質を通過して空気極に移動し、この空気極では、燃料極から移動されてきた水素イオン(H+)と外部導線を通して移動した電子(e−)及び空気極に供給された酸素が、電極で出会い水を生成すると同時に、熱を発生させる反応を通して電気エネルギーを生成する。
【0011】
このような高分子電解質型燃料電池スタック10において、前記分離板18は各単位セル11を区分すると同時に、燃料、空気、冷却水のための流路を提供する役割を行う。
【0012】
そして、前記分離板18は、気体の透過度が低く、単位セル11の形状を維持することができるように十分な構造強度を有し、単位セル11間の電気接触抵抗を減少させる特性を持たなければならないため、前記分離板18の特性は燃料電池全体の性能を左右し得る。
【0013】
一方、燃料電池スタックの構成中、分離板の構造を見ると、図2に示したように、その一面及び多面には、独立的な微細チャンネル構造である水素又は空気流路20,22を含むチャンネル部24が形成されており、このチャンネル部の両端部に各々水素、空気、冷却水供給及び排出のためのマニホールド部26が貫通形成されている。
【0014】
特に、分離板と分離板が互いに積層接合されると、その間に冷却水流路28が形成される。
【0015】
更に詳しくは、燃料電池スタック10の単位セル11と単位セル11が互いに積層されると、図1及び図2に示したように、分離板18同士が積層されるが、一方の分離板18の外側面に形成された流路は空気流路22となり、もう一方の分離板の外側面に形成された流路は水素流路20となり、互いに接合された間の流路は冷却水流路28となる。
【0016】
このような構造を有する従来の高分子電解質型燃料電池スタック10の分離板18は、黒鉛板に流路を機械加工するか、薄いステンレススチールのような金属をプレス成形法で加工するか、高分子基盤(matrix)に膨張カーボン粒子や黒鉛粒子を混ぜて圧縮成形する方法で製作される。
【0017】
特に、燃料電池の分離板は優れた電気伝導性及び構造強度と、低い接触抵抗及び表面抵抗と、低い気体透過度と、耐腐食性が要求されると共に、燃料電池の常用化のために大量生産が可能であり、少ない費用で製造されなければならない。
特許文献1には、金属板両表面に樹脂薄層からなる密着層を形成し、その上に黒鉛粉末を直接圧縮成形して燃料電池用セパレータを得る方法が記載されている。
【0018】
しかし、従来のように2枚の分離板を積層して冷却水流路を形成すると、単位セルとの間の接触抵抗、即ち、水素流路を有する燃料極側の分離板と空気流路を有する空気極側の分離板間の接触抵抗が存在してしまい、電気を発生させる燃料電池の効率が減少する問題点がある。
【0019】
【特許文献1】特開2003−217611号公報
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】燃料電池スタックの構成を説明するための概略的断面図である。
【図2】従来の分離板構造を説明する図面である。
【図3】本発明による分離板の製作方法を説明する斜視図である。
【図4】本発明による分離板の製作方法を説明する斜視図である。
【図5】本発明による分離板を表す平面図である。
【図6】本発明による分離板を表す図5のA−A線の断面図である。
【図7】本発明による分離板を表す図5のB−B線の断面図である。
【図8】本発明による分離板を表す図5のC−C線の断面図である。
【図9】本発明による分離板の一面及び多面の水素側ガスケット及び空気側ガスケットが各々密着された状態を表す斜視図である。
【図10】本発明による分離板の一面に水素側ガスケットが密着された状態を表す平面図である。
【図11】本発明による分離板の一面に空気側ガスケットが密着された状態を表す平面図である。
【図12】本発明による分離板と水素側ガスケットと空気側ガスケットが互いに密着された状態を表す平面図である。
【図13】図12のD−D線の断面図である。
【図14】図12のE−E線の断面図である。
【図15】図12のF−F線の断面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本発明の好ましい実施形態を添付図面を参照して、詳しく説明する。
【0034】
本発明は、2枚の分離板を積層してその間に冷却水流路を形成することによって、単位セルとの間の接触抵抗、即ち、水素流路を有する燃料極側の分離板と空気流路を有する空気極側の分離板間の接触抵抗が存在するようになり、電気を発生させる燃料電池の効率が減少する問題点を解決するために、複合材料を利用した板の一方の表面ともう一方の表面に各々水素流路及び空気流路を形成すると共に、その内部にパイプ形態の冷却水流路を形成して接触抵抗を除去することができるようにした点に着眼点がある。
【0035】
次に、本発明の分離板の製造方法に対する一実施形態を説明する。
【0036】
図3及び図4は、本発明による分離板の製作方法を説明する斜視図であり、図5は、本発明による分離板を表す平面図である。
【0037】
まず、所望する分離板のサイズに合わせて裁断された半硬化状態である2枚の複合材料30を具備するのに、分離板の厚さによって各枚の複合材料30は、原材料が数枚重なり合ったもので具備され得る。
【0038】
前記複合材料30は、熱硬化性及び可塑性樹脂を基盤とする炭素繊維プリプレグを使用するか、または伝導性の炭素繊維、カーボンブラック、黒鉛粒子、金属粒子を含有するポリマーを使用することができる。
【0039】
更に、前記2枚の複合材料30の間に配列される多数の中空形部材32を具備するに当たり、この中空形部材32は、注射針のような微細の直径の金属パイプを使用することが好ましく、その他に複合材料パイプ、PVCパイプなども使用することができる。
【0040】
このように複合材料30及び中空形部材32を具備した状態で、これらをホットプレスに配置する。
【0041】
前記ホットプレスの上型34の表面は、水素又は空気流路形成用凹凸区間38が形成され、下型36の表面にも、水素又は空気流路形成用凹凸区間38が形成される。
【0042】
例えば、前記ホットプレスの上型34の表面に形成された水素又は空気流路形成用凹凸区間38が水素流路形成用凹凸区間として選択されると、反対に、前記下型36の表面に形成された水素又は空気流路形成用凹凸区間38が空気流路形成用凹凸区間として選択される。
【0043】
そこで、前記2枚の複合材料30及びその間に等間隔で配列された多数の中空形部材32を水素又は空気流路形成用凹凸区間38を有するホットプレスの下型36に安着させる。
【0044】
次に、水素又は空気流路形成用凹凸区間38を有するホットプレスの上型34を前記下型36側に下降させ、前記2枚の複合材料30を高温加圧にて成形する。
【0045】
このとき、半硬化状態であった2枚の複合材料30は、前記のような高温加圧により圧着されると同時に、硬化されながら互いに一体となる。
【0046】
従って、前記複合材料30の両表面に各々凹溝構造の水素及び空気流路20,22が形成され、同時に、その内部に挿入された中空形部材32の内部空間が冷却水流路28となる構造の分離板18が完成される。
【0047】
さらに、本発明の分離板の製造方法に対する別の実施形態を説明する。
【0048】
まず、一実施例のように、所望する分離板のサイズに合わせて裁断された半硬化状態である2枚の複合材料を具備する。
【0049】
このとき、前記2枚の複合材料30との間には、一実施例と異なり、冷却水流路形成のための複数のインサート40が配列される。
【0050】
前記インサート40は、溶媒(水)の中で解けるセルロースのように、特定溶媒に溶解されるか、分解される物質で製作されるか、又は溶点が200℃以下である物質(硫黄、熱可塑性ポリマー、金属)で製作されたものを使用する。
【0051】
そこで、前記2枚の複合材料30との間に冷却水流路形成のための複数のインサート40を等間隔で配列しながら、水素または空気流路形成用凹凸区間38を有するホットプレスの下型36に安着させる。
【0052】
次いで、水素又は空気流路形成用凹凸区間38を有するホットプレスの上型34を前記下型36側に下降させ、2枚の複合材料を高温加圧させることで、半硬化状態であった2枚の複合材料30は、互いに圧着されると同時に硬化されながら一体化される。
【0053】
従って、前記複合材料30の両表面に、各々水素及び空気流路20,22が形成されると同時に、その内部にインサート40が内在された構造の分離板が一度完成される。
【0054】
続いて、前記複合材料30内部のインサート40を除去する工程を通して、その除去された場所を冷却水流路28とすることで、最終的に分離板18が完成される。
【0055】
前記インサート40を除去する方法は、特定溶媒に溶解されるか、分解される物質を採択した場合、例えば、インサートをセルロースで製作した場合、水に溶かしてやれば良く、前記インサートとして溶点が200℃以下である物質を採択した場合は、前記高温加圧成形段階時、そのまま解けて除去される。
【0056】
このようにして、複合材料30内のインサート40が除去された部分に中空の冷却水流路28が形成され、両表面に各々水素及び空気流路20,22が凹溝構造に形成された分離板18が完成される。
【0057】
一方、前記のような各実施例によって製造された分離板は、冷却水流路、空気流路、水素流路を含むチャンネル部に対して説明したが、このチャンネル部24の両端には、同一の複合材料により導入部50とマニホールド部26が一体に成形され、これを図6乃至図8を参照して下記の通り説明する。
【0058】
前記導入部50は、チャンネル部24の両端に一体に形成され、チャンネル部24の各冷却水流路28と連通される一つの内部空間52を有する。
【0059】
前記一つの内部空間52を形成する方法は、マンドレル(図示せず)を成形前に挿入した後、成形後に除去すると、その除去された部分が空洞となり、この空洞が前記冷却水流路28と連通する一つの内部空間52となる。
【0060】
前記導入部50の両端には、マニホールド部26が一体に形成されるが、一方のマニホールド部は空気吸入マニホールド26a、冷却水入口マニホールド26bと水素吸入マニホールド26cが各々貫通形成され、もう一方のマニホールド部には、空気排気マニホールド26d、冷却水出口マニホールド26eと水素排気マニホールド26fが各々貫通形成される。
【0061】
ここで、前記マニホールド部26の冷却水入出口マニホールド26b,26eと、前記導入部50の内部空間52との間を区分する仕切り板54には、複数個の冷却水流出入口56,58が貫通形成される。
【0062】
従って、前記分離板18のチャンネル部24に形成された冷却水流路28は、前記導入部50の一つの内部空間52と連通される状態となり、更に、前記仕切り板54に形成された複数個の冷却水流出入口56,58を通して、前記導入部50の一つの内部空間52と前記マニホールド部26の冷却水入出口マニホールド26b,26eが、互いに連通される状態となる。
【0063】
これによって、マニホールド部26の冷却水入口マニホールド26b、一方の仕切り板54に形成された複数個の冷却水流入口56、一方の導入部50内の一つの内部空間52、チャンネル部24の冷却水流路28(例えば、金属パイプ)、他方の導入部50内の一つの内部空間52、他方の仕切り板54に形成された複数個の冷却水流入口58、マニホールド部26の冷却水出口マニホールド26eの順で冷却水が流れる。
【0064】
ここで、本発明による分離板にガスケットが密着する構造を説明する。
【0065】
図9乃至15は、本発明の分離板に各々水素側ガスケット及び空気側ガスケットが密着結合される状態を表す図面である。
【0066】
本発明による分離板18がスタックで組み立てられる場合、分離板18の一面に形成された凹溝構造の水素流路20とその反対面に形成された凹溝構造の空気流路22には、各々水素側ガスケット60と空気側ガスケット62が密着され、実質的な密閉構造の水素流路及び空気流路が形成される。
【0067】
前記水素側ガスケット60と空気側ガスケット62の両側端部には、前記分離板18の空気吸入マニホールド26a、冷却水入口マニホールド26bと水素吸入マニホールド26cと各々一致する貫通溝が形成されるか、前記分離板18の空気排気マニホールド26d、冷却水出口マニホールド26eと水素排気マニホールド26fと各々一致する貫通溝が形成される。
【0068】
このとき、前記水素側ガスケット60の貫通溝のうち、前記分離板18の水素吸入マニホールド26fと水素排気マニホールド26cと一致する貫通溝60a,60bを前記導入部50側に開放させることで、水素の流れは、水素吸入マニホールド26c、貫通溝60a、一方の導入部50の表面、チャンネル部24の水素流路20、他方の導入部50の表面、貫通溝60b、水素排気マニホールド26fの順に流れる。
【0069】
更に、前記空気側ガスケット62の貫通溝のうち、前記分離板18の空気吸入マニホールド26aと空気ハイマニホールド26dと一致する貫通溝62a,62bを前記導入部50側に開放させることで、空気の流れは、空気吸入マニホールド26a、貫通溝62a、一方の導入部50の表面、チャンネル部24の空気流路22、他方の導入部50の表面、貫通溝62b、空気排気マニホールド26dの順に流れる。
【0070】
このように、水素及び空気側ガスケット60,62の構造を改善し、本発明による分離板18に積層させると、実質的な密閉構造の水素流路及び空気流路が容易に形成されるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明は、単位セルを構成する分離板間の接触抵抗を除去して、燃料電池の効率を向上させる燃料電池スタック及びその製造方法の分野に適用できる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池スタック用分離板及びその製造方法に係り、より詳しくは、燃料電池スタックを構成する分離板を複合材料の間に金属パイプが挿入された構造に製作すると同時に、分離板と接するガスケットを分離板の水素及び空気流路を限定する構造に製作することにより、単位セルを構成する分離板間の接触抵抗を除去し、燃料電池の効率を向上させることができる燃料電池スタック用分離板及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池は、水素と酸素が持っている化学エネルギーを電気化学反応により直接電気エネルギーに変換させる無公害発電装置として、電解質の種類によって、リン酸型燃料電池(Phosphoric Acide Fuel Cell;PAFC)、アルカリ型燃料電池(Alkaline Fuel Cell;AFC)、高分子電解質型燃料電池(Polymer Electrolyte Membrain Fuel Cell;PEMFC)、溶融炭酸塩型燃料電池(Molten Carbonate Fuel Cell;MCFC)と、固体酸化物型燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell;SOFC)と、直接メタノール燃料電池(Direct Methanol Fuel Cell;DMFC)などに分類される。
【0003】
このような燃料電池のうち、高分子電解質型燃料電池は、電解質が液体ではない固体高分子重合体として他の燃料電池とは区別されるが、約50〜80℃の低温で動作し、他の形態の燃料電池に比べて効率が高く、電流密度及び出力密度が大きく、始動時間が短いため、負荷変化に早い応答性を見せる長所を持つことによって、無公害車両の動力源、自家発電用及び軍事用電源などの多様な分野で応用されている。
【0004】
ここで、一般的な高分子電解質型燃料電池スタックの構造を図1を参照して説明する。
【0005】
一般的な高分子電解質型燃料電池スタック10は、複数個の単位セル11が結合されたものであり、各単位セル11の中心には、電極膜(MEA)12が位置する。
【0006】
前記電極膜12は、水素陽イオン(proton)を移動させることができる固体高分子電解質膜13と、水素と酸素が反応することができるように、電解質膜13の両面に塗布された触媒層である燃料(水素)極(anode)14及び空気極(cathode)15を含む。
【0007】
更に、前記電極膜12の外側には、ガス拡散層(GDL)16とガスケット17が順に積層され、ガスケット17の外側には、燃料または空気を供給し、反応により生成される水を排出するように流路が形成された分離板18が位置し、最外側には、前記各構成を支持するためのエンドプレートが結合される。
【0008】
このとき、前記ガスケット17は、分離板に形成された燃料又は空気流路を気密し、燃料及び空気が外部に漏れないようにする機能を行う。
【0009】
このような構成を含む燃料電池スタックの電気エネルギー発生原理を簡略に見てみると、前記燃料極14で水素の酸化反応が行われ、水素イオンと電子が発生し、水素イオンと電子は各々電解質膜13と燃料極14を通して空気極15に移動し、以降、空気極15では、水素イオン、電子及び空気中の酸素が参与する電気化学反応が起きて水が生成され、燃料極14と空気極15との間の電子の流れにより電気エネルギーが発生する。
【0010】
即ち、燃料極に供給された水素は、水素イオン(H+)と電子(e−)に分解され、分解された水素イオンは、電解質を通過して空気極に移動し、この空気極では、燃料極から移動されてきた水素イオン(H+)と外部導線を通して移動した電子(e−)及び空気極に供給された酸素が、電極で出会い水を生成すると同時に、熱を発生させる反応を通して電気エネルギーを生成する。
【0011】
このような高分子電解質型燃料電池スタック10において、前記分離板18は各単位セル11を区分すると同時に、燃料、空気、冷却水のための流路を提供する役割を行う。
【0012】
そして、前記分離板18は、気体の透過度が低く、単位セル11の形状を維持することができるように十分な構造強度を有し、単位セル11間の電気接触抵抗を減少させる特性を持たなければならないため、前記分離板18の特性は燃料電池全体の性能を左右し得る。
【0013】
一方、燃料電池スタックの構成中、分離板の構造を見ると、図2に示したように、その一面及び多面には、独立的な微細チャンネル構造である水素又は空気流路20,22を含むチャンネル部24が形成されており、このチャンネル部の両端部に各々水素、空気、冷却水供給及び排出のためのマニホールド部26が貫通形成されている。
【0014】
特に、分離板と分離板が互いに積層接合されると、その間に冷却水流路28が形成される。
【0015】
更に詳しくは、燃料電池スタック10の単位セル11と単位セル11が互いに積層されると、図1及び図2に示したように、分離板18同士が積層されるが、一方の分離板18の外側面に形成された流路は空気流路22となり、もう一方の分離板の外側面に形成された流路は水素流路20となり、互いに接合された間の流路は冷却水流路28となる。
【0016】
このような構造を有する従来の高分子電解質型燃料電池スタック10の分離板18は、黒鉛板に流路を機械加工するか、薄いステンレススチールのような金属をプレス成形法で加工するか、高分子基盤(matrix)に膨張カーボン粒子や黒鉛粒子を混ぜて圧縮成形する方法で製作される。
【0017】
特に、燃料電池の分離板は優れた電気伝導性及び構造強度と、低い接触抵抗及び表面抵抗と、低い気体透過度と、耐腐食性が要求されると共に、燃料電池の常用化のために大量生産が可能であり、少ない費用で製造されなければならない。
特許文献1には、金属板両表面に樹脂薄層からなる密着層を形成し、その上に黒鉛粉末を直接圧縮成形して燃料電池用セパレータを得る方法が記載されている。
【0018】
しかし、従来のように2枚の分離板を積層して冷却水流路を形成すると、単位セルとの間の接触抵抗、即ち、水素流路を有する燃料極側の分離板と空気流路を有する空気極側の分離板間の接触抵抗が存在してしまい、電気を発生させる燃料電池の効率が減少する問題点がある。
【0019】
【特許文献1】特開2003−217611号公報
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】燃料電池スタックの構成を説明するための概略的断面図である。
【図2】従来の分離板構造を説明する図面である。
【図3】本発明による分離板の製作方法を説明する斜視図である。
【図4】本発明による分離板の製作方法を説明する斜視図である。
【図5】本発明による分離板を表す平面図である。
【図6】本発明による分離板を表す図5のA−A線の断面図である。
【図7】本発明による分離板を表す図5のB−B線の断面図である。
【図8】本発明による分離板を表す図5のC−C線の断面図である。
【図9】本発明による分離板の一面及び多面の水素側ガスケット及び空気側ガスケットが各々密着された状態を表す斜視図である。
【図10】本発明による分離板の一面に水素側ガスケットが密着された状態を表す平面図である。
【図11】本発明による分離板の一面に空気側ガスケットが密着された状態を表す平面図である。
【図12】本発明による分離板と水素側ガスケットと空気側ガスケットが互いに密着された状態を表す平面図である。
【図13】図12のD−D線の断面図である。
【図14】図12のE−E線の断面図である。
【図15】図12のF−F線の断面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本発明の好ましい実施形態を添付図面を参照して、詳しく説明する。
【0034】
本発明は、2枚の分離板を積層してその間に冷却水流路を形成することによって、単位セルとの間の接触抵抗、即ち、水素流路を有する燃料極側の分離板と空気流路を有する空気極側の分離板間の接触抵抗が存在するようになり、電気を発生させる燃料電池の効率が減少する問題点を解決するために、複合材料を利用した板の一方の表面ともう一方の表面に各々水素流路及び空気流路を形成すると共に、その内部にパイプ形態の冷却水流路を形成して接触抵抗を除去することができるようにした点に着眼点がある。
【0035】
次に、本発明の分離板の製造方法に対する一実施形態を説明する。
【0036】
図3及び図4は、本発明による分離板の製作方法を説明する斜視図であり、図5は、本発明による分離板を表す平面図である。
【0037】
まず、所望する分離板のサイズに合わせて裁断された半硬化状態である2枚の複合材料30を具備するのに、分離板の厚さによって各枚の複合材料30は、原材料が数枚重なり合ったもので具備され得る。
【0038】
前記複合材料30は、熱硬化性及び可塑性樹脂を基盤とする炭素繊維プリプレグを使用するか、または伝導性の炭素繊維、カーボンブラック、黒鉛粒子、金属粒子を含有するポリマーを使用することができる。
【0039】
更に、前記2枚の複合材料30の間に配列される多数の中空形部材32を具備するに当たり、この中空形部材32は、注射針のような微細の直径の金属パイプを使用することが好ましく、その他に複合材料パイプ、PVCパイプなども使用することができる。
【0040】
このように複合材料30及び中空形部材32を具備した状態で、これらをホットプレスに配置する。
【0041】
前記ホットプレスの上型34の表面は、水素又は空気流路形成用凹凸区間38が形成され、下型36の表面にも、水素又は空気流路形成用凹凸区間38が形成される。
【0042】
例えば、前記ホットプレスの上型34の表面に形成された水素又は空気流路形成用凹凸区間38が水素流路形成用凹凸区間として選択されると、反対に、前記下型36の表面に形成された水素又は空気流路形成用凹凸区間38が空気流路形成用凹凸区間として選択される。
【0043】
そこで、前記2枚の複合材料30及びその間に等間隔で配列された多数の中空形部材32を水素又は空気流路形成用凹凸区間38を有するホットプレスの下型36に安着させる。
【0044】
次に、水素又は空気流路形成用凹凸区間38を有するホットプレスの上型34を前記下型36側に下降させ、前記2枚の複合材料30を高温加圧にて成形する。
【0045】
このとき、半硬化状態であった2枚の複合材料30は、前記のような高温加圧により圧着されると同時に、硬化されながら互いに一体となる。
【0046】
従って、前記複合材料30の両表面に各々凹溝構造の水素及び空気流路20,22が形成され、同時に、その内部に挿入された中空形部材32の内部空間が冷却水流路28となる構造の分離板18が完成される。
【0047】
さらに、本発明の分離板の製造方法に対する別の実施形態を説明する。
【0048】
まず、一実施例のように、所望する分離板のサイズに合わせて裁断された半硬化状態である2枚の複合材料を具備する。
【0049】
このとき、前記2枚の複合材料30との間には、一実施例と異なり、冷却水流路形成のための複数のインサート40が配列される。
【0050】
前記インサート40は、溶媒(水)の中で解けるセルロースのように、特定溶媒に溶解されるか、分解される物質で製作されるか、又は溶点が200℃以下である物質(硫黄、熱可塑性ポリマー、金属)で製作されたものを使用する。
【0051】
そこで、前記2枚の複合材料30との間に冷却水流路形成のための複数のインサート40を等間隔で配列しながら、水素または空気流路形成用凹凸区間38を有するホットプレスの下型36に安着させる。
【0052】
次いで、水素又は空気流路形成用凹凸区間38を有するホットプレスの上型34を前記下型36側に下降させ、2枚の複合材料を高温加圧させることで、半硬化状態であった2枚の複合材料30は、互いに圧着されると同時に硬化されながら一体化される。
【0053】
従って、前記複合材料30の両表面に、各々水素及び空気流路20,22が形成されると同時に、その内部にインサート40が内在された構造の分離板が一度完成される。
【0054】
続いて、前記複合材料30内部のインサート40を除去する工程を通して、その除去された場所を冷却水流路28とすることで、最終的に分離板18が完成される。
【0055】
前記インサート40を除去する方法は、特定溶媒に溶解されるか、分解される物質を採択した場合、例えば、インサートをセルロースで製作した場合、水に溶かしてやれば良く、前記インサートとして溶点が200℃以下である物質を採択した場合は、前記高温加圧成形段階時、そのまま解けて除去される。
【0056】
このようにして、複合材料30内のインサート40が除去された部分に中空の冷却水流路28が形成され、両表面に各々水素及び空気流路20,22が凹溝構造に形成された分離板18が完成される。
【0057】
一方、前記のような各実施例によって製造された分離板は、冷却水流路、空気流路、水素流路を含むチャンネル部に対して説明したが、このチャンネル部24の両端には、同一の複合材料により導入部50とマニホールド部26が一体に成形され、これを図6乃至図8を参照して下記の通り説明する。
【0058】
前記導入部50は、チャンネル部24の両端に一体に形成され、チャンネル部24の各冷却水流路28と連通される一つの内部空間52を有する。
【0059】
前記一つの内部空間52を形成する方法は、マンドレル(図示せず)を成形前に挿入した後、成形後に除去すると、その除去された部分が空洞となり、この空洞が前記冷却水流路28と連通する一つの内部空間52となる。
【0060】
前記導入部50の両端には、マニホールド部26が一体に形成されるが、一方のマニホールド部は空気吸入マニホールド26a、冷却水入口マニホールド26bと水素吸入マニホールド26cが各々貫通形成され、もう一方のマニホールド部には、空気排気マニホールド26d、冷却水出口マニホールド26eと水素排気マニホールド26fが各々貫通形成される。
【0061】
ここで、前記マニホールド部26の冷却水入出口マニホールド26b,26eと、前記導入部50の内部空間52との間を区分する仕切り板54には、複数個の冷却水流出入口56,58が貫通形成される。
【0062】
従って、前記分離板18のチャンネル部24に形成された冷却水流路28は、前記導入部50の一つの内部空間52と連通される状態となり、更に、前記仕切り板54に形成された複数個の冷却水流出入口56,58を通して、前記導入部50の一つの内部空間52と前記マニホールド部26の冷却水入出口マニホールド26b,26eが、互いに連通される状態となる。
【0063】
これによって、マニホールド部26の冷却水入口マニホールド26b、一方の仕切り板54に形成された複数個の冷却水流入口56、一方の導入部50内の一つの内部空間52、チャンネル部24の冷却水流路28(例えば、金属パイプ)、他方の導入部50内の一つの内部空間52、他方の仕切り板54に形成された複数個の冷却水流入口58、マニホールド部26の冷却水出口マニホールド26eの順で冷却水が流れる。
【0064】
ここで、本発明による分離板にガスケットが密着する構造を説明する。
【0065】
図9乃至15は、本発明の分離板に各々水素側ガスケット及び空気側ガスケットが密着結合される状態を表す図面である。
【0066】
本発明による分離板18がスタックで組み立てられる場合、分離板18の一面に形成された凹溝構造の水素流路20とその反対面に形成された凹溝構造の空気流路22には、各々水素側ガスケット60と空気側ガスケット62が密着され、実質的な密閉構造の水素流路及び空気流路が形成される。
【0067】
前記水素側ガスケット60と空気側ガスケット62の両側端部には、前記分離板18の空気吸入マニホールド26a、冷却水入口マニホールド26bと水素吸入マニホールド26cと各々一致する貫通溝が形成されるか、前記分離板18の空気排気マニホールド26d、冷却水出口マニホールド26eと水素排気マニホールド26fと各々一致する貫通溝が形成される。
【0068】
このとき、前記水素側ガスケット60の貫通溝のうち、前記分離板18の水素吸入マニホールド26fと水素排気マニホールド26cと一致する貫通溝60a,60bを前記導入部50側に開放させることで、水素の流れは、水素吸入マニホールド26c、貫通溝60a、一方の導入部50の表面、チャンネル部24の水素流路20、他方の導入部50の表面、貫通溝60b、水素排気マニホールド26fの順に流れる。
【0069】
更に、前記空気側ガスケット62の貫通溝のうち、前記分離板18の空気吸入マニホールド26aと空気ハイマニホールド26dと一致する貫通溝62a,62bを前記導入部50側に開放させることで、空気の流れは、空気吸入マニホールド26a、貫通溝62a、一方の導入部50の表面、チャンネル部24の空気流路22、他方の導入部50の表面、貫通溝62b、空気排気マニホールド26dの順に流れる。
【0070】
このように、水素及び空気側ガスケット60,62の構造を改善し、本発明による分離板18に積層させると、実質的な密閉構造の水素流路及び空気流路が容易に形成されるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明は、単位セルを構成する分離板間の接触抵抗を除去して、燃料電池の効率を向上させる燃料電池スタック及びその製造方法の分野に適用できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部には多数の冷却水流路が貫通形成され、一方の外表面と多方の外表面で、前記冷却水流路のすれ違う位置に水素流路及び空気流路が形成された構造のチャンネル部、
前記チャンネル部の両端に一体に形成され、各冷却水流路と連通される一つの内部空間を有する導入部と、
前記導入部の両端に一体に形成されるマニホールドで構成され、前記マニホールド部の冷却水入出口マニホールドと、前記導入部の内部空間との間を区分する仕切り板には、冷却水流出入口が貫通形成されることを特徴とする燃料電池スタック用分離板。
【請求項2】
前記チャンネル部、導入部と、マニホールド部は、複合材料により一体に成形され、前記複合材料は、熱硬化性及び可塑性樹脂を基盤とする炭素繊維プリプレグ、又は伝導性の炭素繊維、カーボンブラック、黒鉛粒子、金属粒子が含有されたポリマーであることを特徴とする、請求項1に記載の燃料電池スタック用分離板。
【請求項3】
前記チャンネル部の冷却水流路内には、中空形部材が挿入されることを特徴とする、請求項1に記載の燃料電池スタック用分離板。
【請求項4】
前記中空形部材は、金属パイプ、複合材料パイプ、PVCパイプの中から選択されたいずれか1種であることを特徴とする、請求項3に記載の燃料電池スタック用分離板。
【請求項5】
所望する分離板のサイズに合わせて裁断された半硬化状態である2枚の複合材料を具備する段階、
複数の中空形部材を前記2枚の複合材料との間に配列しながら、水素又は空気流路形成用凹凸表面を有するホットプレスの下型に安着させるか、冷却水流路形成のための複数のインサートを前記2枚の複合材料との間に配列しながら、水素又は空気流路形成用凹凸表面を有するホットプレスの下型に安着させる段階、
水素又は空気流路形成用凹凸表面を有するホットプレスの上型を前記下型側に下降させ、前記2枚の複合材料を一体となるように圧着硬化させる高温加圧成形段階、
前記複合材料の両表面に各々水素及び空気流路が形成されると同時に、その内部の中空形部材が冷却水流路となる構造に製作された分離板、又は前記インサートが挿入された状態で、複合材料の両表面に各々水素及び空気流路が形成された分離板を脱型させる段階、及び
前記複合材料内部のインサートを除去して冷却水流路を形成する段階、
を含むことを特徴とする燃料電池スタック用分離板の製造方法。
【請求項6】
前記インサートは、特定溶媒に溶解されるか、分解される物質で製作されるか、溶点が200℃以下である物質で製作されることを特徴とする、請求項5に記載の燃料電池スタック用分離板の製造方法。
【請求項7】
前記インサートとして、特定溶媒に溶解されるか、分解される物質を採択した場合、前記加圧成形段階後、別途にインサートを溶媒で溶解させるか、分解させて除去する段階が更に行われることを特徴とする、請求項5又は6に記載の燃料電池スタック用分離板の製造方法。
【請求項8】
前記インサートとして、溶点が200℃以下である物質を採択した場合、前記高温加圧成形段階時に、溶解して除去されることを特徴とする、請求項5又は6に記載の燃料電池スタック用分離板の製造方法。
【請求項1】
内部には多数の冷却水流路が貫通形成され、一方の外表面と多方の外表面で、前記冷却水流路のすれ違う位置に水素流路及び空気流路が形成された構造のチャンネル部、
前記チャンネル部の両端に一体に形成され、各冷却水流路と連通される一つの内部空間を有する導入部と、
前記導入部の両端に一体に形成されるマニホールドで構成され、前記マニホールド部の冷却水入出口マニホールドと、前記導入部の内部空間との間を区分する仕切り板には、冷却水流出入口が貫通形成されることを特徴とする燃料電池スタック用分離板。
【請求項2】
前記チャンネル部、導入部と、マニホールド部は、複合材料により一体に成形され、前記複合材料は、熱硬化性及び可塑性樹脂を基盤とする炭素繊維プリプレグ、又は伝導性の炭素繊維、カーボンブラック、黒鉛粒子、金属粒子が含有されたポリマーであることを特徴とする、請求項1に記載の燃料電池スタック用分離板。
【請求項3】
前記チャンネル部の冷却水流路内には、中空形部材が挿入されることを特徴とする、請求項1に記載の燃料電池スタック用分離板。
【請求項4】
前記中空形部材は、金属パイプ、複合材料パイプ、PVCパイプの中から選択されたいずれか1種であることを特徴とする、請求項3に記載の燃料電池スタック用分離板。
【請求項5】
所望する分離板のサイズに合わせて裁断された半硬化状態である2枚の複合材料を具備する段階、
複数の中空形部材を前記2枚の複合材料との間に配列しながら、水素又は空気流路形成用凹凸表面を有するホットプレスの下型に安着させるか、冷却水流路形成のための複数のインサートを前記2枚の複合材料との間に配列しながら、水素又は空気流路形成用凹凸表面を有するホットプレスの下型に安着させる段階、
水素又は空気流路形成用凹凸表面を有するホットプレスの上型を前記下型側に下降させ、前記2枚の複合材料を一体となるように圧着硬化させる高温加圧成形段階、
前記複合材料の両表面に各々水素及び空気流路が形成されると同時に、その内部の中空形部材が冷却水流路となる構造に製作された分離板、又は前記インサートが挿入された状態で、複合材料の両表面に各々水素及び空気流路が形成された分離板を脱型させる段階、及び
前記複合材料内部のインサートを除去して冷却水流路を形成する段階、
を含むことを特徴とする燃料電池スタック用分離板の製造方法。
【請求項6】
前記インサートは、特定溶媒に溶解されるか、分解される物質で製作されるか、溶点が200℃以下である物質で製作されることを特徴とする、請求項5に記載の燃料電池スタック用分離板の製造方法。
【請求項7】
前記インサートとして、特定溶媒に溶解されるか、分解される物質を採択した場合、前記加圧成形段階後、別途にインサートを溶媒で溶解させるか、分解させて除去する段階が更に行われることを特徴とする、請求項5又は6に記載の燃料電池スタック用分離板の製造方法。
【請求項8】
前記インサートとして、溶点が200℃以下である物質を採択した場合、前記高温加圧成形段階時に、溶解して除去されることを特徴とする、請求項5又は6に記載の燃料電池スタック用分離板の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2009−302037(P2009−302037A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−44841(P2009−44841)
【出願日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【出願人】(591251636)現代自動車株式会社 (1,064)
【出願人】(592127149)韓国科学技術院 (129)
【氏名又は名称原語表記】KOREA ADVANCED INSTITUTE OF SCIENCE AND TECHNOLOGY
【住所又は居所原語表記】373−1,Gusung−dong,Yuseong−ku,Daejeon 305−701 KR
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【出願人】(591251636)現代自動車株式会社 (1,064)
【出願人】(592127149)韓国科学技術院 (129)
【氏名又は名称原語表記】KOREA ADVANCED INSTITUTE OF SCIENCE AND TECHNOLOGY
【住所又は居所原語表記】373−1,Gusung−dong,Yuseong−ku,Daejeon 305−701 KR
【Fターム(参考)】
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