説明

燃料電池モジュール

【課題】燃料電池セルにおいて発電反応に寄与しなかった残余の燃料ガスと残余の酸化剤ガスとを混合して燃焼することで、着火時の火移り性を向上し、未燃ガスを外部に漏出しにくい燃料電池モジュールを提供する。
【解決手段】燃焼部における燃焼を誘起する火花を発生する複数の着火プラグFPを備え、複数の燃料電池セル4は少なくとも一部が列を成すように配置され、複数の着火プラグFPの一つは、列を成すように配置された複数の燃料電池セル4を構成する一の燃料電池セル先端上部に配置され、複数の着火プラグの別の一つは他の列を成すように配置された複数の燃料電池セルを構成する一の燃料電池セル先端上部に配置されている燃料電池モジュール。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料ガスと酸化剤ガスとが一端側から他端側へと流れることによって作動する複数の燃料電池セルを含む燃料電池モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
燃料ガスと酸化剤ガスとが一端側から他端側へと流れることによって作動する複数の燃料電池セルを含む燃料電池モジュールにおいては、外部から被改質ガスとしての都市ガス等が供給され、その都市ガス等を改質触媒が収められた改質器に導入し、水素リッチな燃料ガスに改質した後に複数の燃料電池セルへと供給している。そして、複数の燃料電池セルそれぞれにおいて燃料ガスと酸化剤ガスとが一端側から他端側に流れることで発電反応を行っている。この発電反応に寄与しなかった残余の燃料ガスと残余の酸化剤ガスとは、燃料電池セルの他端側において混合して燃焼するように構成されている。この燃焼が確実に行われていないと、燃料ガスがそのまま外部へ放出されることになるため、燃料ガスの着火判定の技術が提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。
【0003】
また、このような燃料電池モジュールを提案したものとして、下記特許文献2が開示されている。さらに着火手段を提案したものとしては、下記特許文献3、4が開示されている。
【特許文献1】特開2008−135268号公報
【特許文献2】特開2002−289244号公報
【特許文献3】特開2007−242626号公報
【特許文献4】特開2008−66127号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、燃料ガスと酸化剤ガスとの燃焼を誘起させるためには、着火手段として直接的に火炎を発生させず、燃焼を誘起するための火花を発生する着火プラグを用いることも考えられる。むしろ、バーナーのように直接的な火炎によって着火させるよりも、火花によって着火させる方が着火のためにのみ用いるエネルギーが少なくて済むという利点がある。
【0005】
一方、固体酸化物形燃料電池において、複数の燃料電池セルを含む燃料電池セル集合体は、複数の燃料電池セル間の電気的接続或いは酸化剤ガス流通性を考慮して設計される。つまり、燃料電池セル集合体の他端側に形成される燃焼領域は、燃焼性や火移り性を考慮して設計することが困難であるという事実に基づき、着火時の火移り性が悪いという課題があった。したがって火移り性が悪いため未燃ガスを外部に漏出する可能性があった。
【0006】
そこで本発明では、燃料電池セルにおいて発電反応に寄与しなかった残余の燃料ガスと残余の酸化剤ガスとを混合して燃焼する燃料電池モジュールであって、着火時の火移り性を向上し、未燃ガスを外部に漏出しにくい燃料電池モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本発明に係る燃料電池モジュールは、
燃料ガス流路を内部に有すると共に前記燃料ガス流路の出口より残余の燃料ガスを放出し、燃料電池セル集合体を構成する複数の燃料電池セルと、
前記燃料電池セル集合体の上部に配置され、被改質ガスを改質して燃料ガスとする改質触媒を含む少なくとも一つの改質器と、
前記改質器から供給される燃料ガスを、前記複数の燃料電池セルそれぞれに供給するガスタンクと、を備える燃料電池モジュールであって、
前記複数の燃料電池セルの上部に、発電反応に寄与しなかった残余の燃料ガスと残余の酸化剤ガスとが混合して燃焼する燃焼部が形成され、
前記燃焼部における燃焼を誘起する火花を発生する複数の着火プラグを備え、
前記複数の燃料電池セルは、それらの少なくとも一部が列を成すように配置され、
前記複数の着火プラグの一つは、列を成すように配置された複数の燃料電池セルを構成する一の燃料電池セルの先端上部に配置され、前記複数の着火プラグの別の一つは他の列を成すように配置された複数の燃料電池セルを構成する一の燃料電池セルの先端上部に配置されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、燃料電池セルにおいて発電反応に寄与しなかった残余の燃料ガスと残余の酸化剤ガスとを混合して燃焼する燃料電池モジュールであって、着火時の火移り性を向上し、未燃ガスを外部に漏出しにくい燃料電池モジュールを提供することを目的とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明を実施するための最良の形態を説明するのに先立って、本発明の作用効果について説明する。本発明者らは着火手段として着火プラグを用いるにあたって、列状に配置された複数の燃料電池セルの、一端側に着火して他端側まで順に着火を引き継いで行く火移りの手法を採用することに着目した。本発明において「列」とは、直線的な列であっても湾曲を成す列であってもよく、隣接する燃料電池セルへ着火を引き継ぐことができる状態に配置されていることを指しており、例えば蛇行して列を成しているようなものや、行列状に配置されているものの一部分も含む概念である。
【0010】
本発明に係る燃料電池モジュールは、燃料ガス流路を内部に有すると共に前記燃料ガス流路の出口より残余の燃料ガスを放出し、燃料電池セル集合体を構成する複数の燃料電池セルと、
前記燃料電池セル集合体の上部に配置され、被改質ガスを改質して燃料ガスとする改質触媒を含む少なくとも一つの改質器と、
前記改質器から供給される燃料ガスを、前記複数の燃料電池セルそれぞれに供給するガスタンクと、を備える燃料電池モジュールであって、
前記複数の燃料電池セルの上部に、発電反応に寄与しなかった残余の燃料ガスと残余の酸化剤ガスとが混合して燃焼する燃焼部が形成され、
前記燃焼部における燃焼を誘起する火花を発生する複数の着火プラグを備え、
前記複数の燃料電池セルは、それらの少なくとも一部が列を成すように配置され、
前記複数の着火プラグの一つは、列を成すように配置された複数の燃料電池セルを構成する一の燃料電池セルの先端上部に配置され、前記複数の着火プラグの別の一つは他の列を成すように配置された複数の燃料電池セルを構成する一の燃料電池セルの先端上部に配置されていることを特徴とする。
【0011】
本発明では、燃焼部における燃焼を誘起する火花を発生する複数の着火プラグを互いに離隔し、一方が列状に配列されている複数の燃料電池セルを構成する一の燃料電池セルの先端上部に配置され、他方が他の列を成すように配置された燃料電池セルの先端上部に配置される。
従って、着火プラグによって発生された火花で誘起された燃焼がある箇所の燃料電池セルの先端側で開始されると、その燃焼状態は隣接する燃料電池セルへと順次引き継がれる。一方他の列を成すように配置された燃料電池セルの先端上部に配置される着火プラグでも同様に着火されるので、一方側からの火移りと他の列側からの火移りにより火移り完了時刻が早まる。よって火移り性が向上し未燃ガスを外部に漏出する可能性が減って大変良い。
【0012】
また本発明に係る燃料電池モジュールでは、前記ガスタンクには一端側に前記改質器を経由して燃料ガスが供給され、この供給された燃料ガスは他端側へと流れるように構成されており、
前記一つの着火プラグは、前記ガスタンクの一端側に配置された燃料電池セルの先端上部に配置され、
前記別の一つの着火プラグは、前記ガスタンクの他端側に配置された燃料電池セルの先端上部に配置されていることも好ましい。
【0013】
この好ましい態様では、一端側の燃料ガスが供給される側では、着火プラグによりガスタンク内の燃料ガスの進行と同じ方向に燃料電池セルの上部で火移りがなされる。
また燃料ガスがガスタンク内で流れてくる他端側では別の一つの着火プラグの火花に起因して着火する。そして既にガスタンクから各燃料電池セルへ燃料ガスが供給している状態において、ガスタンク内で流れてくる燃料ガスの進行方向とは別方向に火移りを起こす。
よって、ガスタンクの燃料ガス供給側の他端側での未燃ガスの漏洩を抑制することが出来る。
【0014】
また本発明に係る燃料電池モジュールでは、前記別の一つの着火プラグは前記1つの着火プラグに対して、前記燃料電池セル集合体を上面視し対向した位置に配置されることも好ましい。
【0015】
この好ましい態様では、上面視した燃料電池セル集合体の火移りが周囲からなされ、最終的に火移りがなされるセルが前記セル集合体の中央付近となる。
そうすると、燃料電池セル集合体自身の周囲の燃料電池セルは既に火移りしており、高温になっている。
すなわち火移りの後半時には燃料電池セル集合体の中央付近に火移りする必要があるが、その際には既に周囲に火移りが完了しており、中央付近は高い温度を維持できる。
よって、火移り後半時においても、その高い温度によりスムーズに火移りをすることが出来る。
【0016】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0017】
図1は、本発明に係る燃料電池モジュールの一実施形態である燃料電池モジュールFCを示す斜視図であって、カバー部材を取り外した状態を示す図である。図2は、燃料電池モジュールFCの断面図であって、図1の矢印A方向において、燃料電池モジュールFCの中央近傍における断面図である。図3は、燃料電池モジュールFCの断面図であって、図1の矢印B方向において、燃料電池モジュールFCの中央近傍における断面図である。尚、図2及び図3においては、断面のハッチングを省略している。
【0018】
カバー部材(図1,3に明示しない。図2にその外形を二点鎖線で示す)は、正面側の側壁と、長手方向の一対の側壁と、背面側の側壁と、天井とによって直方体状に形成される。各側壁の下端部には、フランジ部が形成され、そのフランジ部をベース部材2に当接させることで、カバー部材とベース部材2とによって密閉される空間が形成されている。カバー部材とベース部材2とはボルト(図示しない)によって固定され、そのボルトがカバー部材に設けられた取り付け穴を貫通し、ベース部材2に設けられた取り付け穴2aを貫通することで固定されている。
【0019】
カバー部材とベース部材2とによって形成される内部空間は、仕切り板15によって二つの空間に分離されている。仕切り板15によって分離されている空間の内、燃料電池セルスタック400が配置されている空間が発電室16である。仕切り板15によって分離されている空間の内、他方の空間が排気ガス室17である。尚、カバー部材の内壁面と仕切り板15とは、直接若しくは何らかの密着用部材(例えば、可撓性のある薄板部材)を介して間接的に密着している。
【0020】
仕切り板15は、ベース部材2に設けられた支持部材15aに戴置され、ベース部材2と所定距離を保って保持されている。支持部材15aは、仕切り板15を長手方向の両端において支持するように一対設けられている。従って、一対の支持部材15a,15a間には隙間15bが形成されている。カバー部材の壁面に設けられた排気ガス通路(図示しない)を通った排出ガスは、この隙間15bから排気ガス室17へと導入される。
【0021】
仕切り板15にはガスタンク3が載置されている。ガスタンク3には、燃料電池セルスタック400が10個並べて配置されており、ガスタンク3から燃料ガスが、それぞれの燃料電池セルスタック400を構成する燃料電池セル4に供給される。
【0022】
より具体的には、ガスタンク3の上面には、燃料電池セルスタック400の下支持板400bとほぼ同じ形状の開口部(図示しない)が設けられており、その開口部に下支持板400bを密接させてガスタンク3と各燃料電池セルスタック400とが接続されている。従って、燃料電池セルスタック400を構成する燃料電池セル4は、その先端部分を上部側に向けてガスタンク3に立設されている。
【0023】
各燃料電池セル4は、管状であり、燃料電池セル4の管内を燃料電池セル4の一方の端部から他方の端部へと流れるガスと、その管外を一方の端部から他方の端部へと流れるガスの作用により作動する。本実施形態では、燃料電池セル4の管内を流れるガスは、水素又は炭化水素燃料等を改質した改質ガス等の燃料ガスであり、燃料電池セル4の管外を流れるガスは、酸素を含む空気等の酸化剤ガスである。
【0024】
ここで、燃料電池セル4を含む燃料電池セルユニット30について、図4を参照しながら説明する。図4に示すように、燃料電池セルユニット30は、燃料電池セル4によって形成され且つ上下方向に延びる管状構造体であり、円筒形の燃料電池セル4と、燃料電池セル4の一方の端部4aに取付けられた内側電極端子40と、他方の端部4bに取付けられた外側電極端子42と、を有している。
【0025】
燃料電池セル4は、円筒形の内側の電極層44と、円筒形の外側の電極層48と、これらの電極層44、48の間に配置された円筒形の電解質層46と、内側の電極層44の内側に構成される貫通流路50とを有している。また、燃料電池セル4の一方の端部4aに、内側の電極層44が電解質層46及び外側の電極層48に対して露出した内側電極露出周面44aと、電解質層46が外側の電極層48に対して露出した電解質露出周面46aとが設けられている。燃料電池セル4の他方の端部4bは、外側の電極層48が露出した外側電極露出周面48aによって構成されている。貫通流路50は、燃料ガス流路として機能する。内側電極露出周面44aは、内側の電極層44と電気的に通じる内側電極外周面でもある。外側電極露出周面48aは、外側の電極層48と電気的に通じる外側電極外周面でもある。
【0026】
内側の電極層44は、例えば、Niと、CaやY、Sc等の希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたジルコニアとの混合体、Niと、希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたセリアとの混合体、Niと、Sr、Mg、Co、Fe、Cuから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンガレートとの混合体、の少なくとも一種から形成される。電解質層46は、例えば、Y、Sc等の希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたジルコニア、希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたセリア、Sr、Mgから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンガレート、の少なくとも一種から形成される。外側の電極層48は、例えば、Sr、Caから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンマンガナイト、Sr、Co、Ni、Cuから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンフェライト、Sr、Fe、Ni、Cuから選ばれる少なくとも一種をドープしたサマリウムコバルト、銀、などの少なくとも一種から形成される。この場合、内側の電極層44が燃料極になり、外側の電極層48が空気極になる。内側の電極層44の厚さは、例えば、1mmであり、電解質層46の厚さは、例えば、30μmであり、外側の電極層48の厚さは、例えば、30μmであり、その外径は、例えば、1〜10mmである。
【0027】
内側電極端子40は、内側電極露出周面44aを全周にわたって外側から覆うように配置され且つそれと電気的に接続された本体部分40aと、本体部分40aから燃料電池セル4の長手方向に延びる管状部分40bとを有している。本体部分40a及び管状部分40bは、円筒形であり且つ同心に配置され、管状部分40bの管径は、本体部分40aの管径よりも細くなっている。管状部分40bは、貫通流路50と連通し且つ外部と通じる接続流路40cを有している。本体部分40aと管状部分40bとの間の段部40dは、内側の電極層44の端面44bと当接している。
【0028】
外側電極端子42は、外側電極露出周面48aを全周にわたって外側から覆うように配置され且つそれと電気的に接続された本体部分42aと、本体部分42aから燃料電池セル4の長手方向に延びる管状部分42bとを有している。本体部分42a及び管状部分42bは、円筒形であり且つ同心であり、管状部分42bの管径は、本体部分42aの管径よりも細くなっている。管状部分42bは、貫通流路50と連通し且つ外部と通じる接続流路42cを有している。本体部分42aと管状部分42bとの間の段部42dは、環状の絶縁部材52を介して外側の電極層48、電解質層46及び内側の電極層44の端面44cと当接している。
【0029】
内側電極端子40の全体形状と外側電極端子42の全体形状とは同一である。また、内側電極端子40と燃料電池セル4、及び、外側電極端子42と燃料電池セル4とは、その全周にわたって導電性のシール材54によってシールされ且つ固定されている。シール材54は、例えば、銀、銀とガラスの混合物、金、ニッケル、銅、チタンなどを含む各種ロウ材である。
【0030】
内側電極端子40の接続流路40c、燃料電池セル4の貫通流路50、及び外側電極端子42の接続流路42cは、燃料電池セルユニット30の管内流路30cを構成する。
【0031】
続いて、燃料電池セルユニット30を含む燃料電池セルスタック400について、図5を参照しながら説明する。燃料電池セルスタック400は、16本の燃料電池セルユニット30と、上支持板400aと、下支持板400bと、接続部材400cと、外部端子400dとを備えている。
【0032】
上支持板400a及び下支持板400bは矩形であり、それぞれ、燃料電池セルユニット30を2列×8行で支持するように燃料電池セルユニット30の管状部分40b、42bに嵌合する貫通孔(図に明示しない)を有している。上支持板400a及び下支持板400bは、電気絶縁性材料で形成されており、例えば、耐熱性のセラミックスで形成されている。具体的には、アルミナ、ジルコニア、スピネル、フォルステライト、マグネシア、チタニアなどを用いることが好ましい。
【0033】
16本の燃料電池セルユニット30は、それらが電気的に直列に接続されるように配列されている。詳細には、燃料電池セルユニット30は、隣接した燃料電池セルユニット30の内側電極端子40が交互に上側及び下側に配置されるように配列されている。更に、16本の燃料電池セルユニット30を電気的に直列に接続するための接続部材400cが設けられている。接続部材400cは、隣接した1つの内側電極端子40と1つの外側電極端子42とを電気的に接続する。直列に接続された16本の燃料電池セルユニット30の両端部の内側電極端子40及び外側電極端子42にはそれぞれ、外部と電気的な接続を行うための外部端子400dが設けられている。接続部材400c、外部端子400dは、例えば、ステンレス鋼、ニッケル基合金、クロム基合金などの耐熱金属や、ランタンクロマイトなどのセラミック材料で形成される。各燃料電池セルスタック400の外部端子400dは電気的に直列に接続されていて、その両端には電極棒13,14に接続されている。
【0034】
図4及び図5を参照しながら説明したように、燃料電池セルスタック400において、燃料電池セルユニット30の内側電極端子40が設けられている端部4aと外側電極端子42が設けられている端部4bとは上下交互になるように配置されている。
【0035】
ここで、図1〜3に戻り、燃料電池モジュールFCの説明を続ける。本実施形態では、燃料電池セルスタック400の上方に位置するように、改質器5が配置されている。改質器5には、配管6Cと配管6Dとが繋がれていて、これらの配管6C及び配管6Dによって、改質器5は燃料電池セルスタック400と所定間隔をおいて上方に位置するように保持されている。配管6Cは、改質器5に被改質ガスとしての都市ガス、空気、及び水蒸気を供給するための配管であって、仕切り板15に対して立設されている。配管6Dは、改質器5において改質された燃料ガスをガスタンク3に供給するための配管であって、ガスタンク3に対して立設されている。
【0036】
配管6Cを通して改質器5に供給される都市ガス及び空気は、被改質ガス供給管6Aを通って燃料電池モジュールFC内に導入される。また、配管6Cを通して改質器5に供給される水蒸気は、水蒸気供給管6Bを通って燃料電池モジュールFC内に導入される。被改質ガス供給管6A及び水蒸気供給管6Bは、仕切り板15を挟んで配管6Cとは反対側に設けられている混合室15cに繋がっている。被改質ガス供給管6Aから供給される都市ガス及び空気と、水蒸気供給管6Bから供給される水蒸気とは、この混合室15cにおいて混合され、配管6Cへと供給される。
【0037】
図1〜3には明示しないが本実施形態では、被改質ガス供給管6Aと水蒸気供給管6Bとのそれぞれに電磁弁が取り付けられていて、それぞれの電磁弁は制御部としてのCPUから出力される指示信号に応じて開閉し、改質器5に供給する被改質ガスと空気と水蒸気の比率を変更可能なように構成されている。
【0038】
改質器5に導入された被改質ガスとしての都市ガス(水蒸気が混合されている場合もあり)及び空気(被改質ガスのみの場合もあり)は、改質器5内に収められている改質触媒によって改質される。改質された燃料ガスは、配管6Dを通ってガスタンク3へと供給される。改質器5に対して配管6Cが繋がっている部分と、改質器5に対して配管6Dが繋がっている部分とは、長手方向において一端近傍と他端近傍とに引き離されている。これによって、改質器5に供給された燃料ガス及び空気は改質触媒に十分に触れることが可能となる。
【0039】
改質器5には、改質触媒が封入されている。改質触媒としては、アルミナの球体表面にニッケルを付与したもの、アルミナの球体表面にルテニウムを付与したもの、が適宜用いられる。これらの改質触媒は球体である。
【0040】
本実施形態では、改質器5及び各燃料電池セルスタック400を覆うように、流路部材7が設けられている。流路部材7は、空気流路外壁71,72と、空気分配室73と、空気集約室74,75と、空気流路管76a,76b,77a,77bと、外壁78,79を有している。流路部材7は、長手方向に空気流路外壁71,72が、短手方向に外壁78,79が、それぞれ配置され、それらの部材によって箱状となるように形成されている。流路部材7は、改質器5及び各燃料電池セルスタック400を覆うように、仕切り板15に立設されている。続く説明では、流路部材7の仕切り板15に当接する側を下方とし、その下方と反対側を上方として説明する。
【0041】
空気分配室73は、外壁79の外側上方に取り付けられている。すなわち、空気分配室73は、空気流路外壁71,72と外壁78,79とによって形成される箱状体の外側且つ短手側の上方に取り付けられている。空気分配室73には、空気供給管7Aが繋がれており、酸化剤ガスとしての空気が供給される。空気分配室73には、空気流路管76a,76b,77a,77bも繋がれている。
【0042】
空気流路管76a,76bは、空気流路外壁71,72と外壁78,79とによって形成される箱状体の内側且つ長手側の上方に、空気流路外壁71に沿うように配置されている。空気流路管76aは、空気流路外壁71側に、空気流路管76bは、空気流路管76aよりも内側に、それぞれ配置されている。空気流路管76a,76bの一端は外壁79を貫通して空気分配室73に繋がれており、他端は空気集約室74に繋がれている。従って、空気分配室73に流入した空気は、空気流路管76a,76bを通り、空気集約室74へと流れ込んで再合流する。
【0043】
空気流路管77a,77bは、空気流路外壁71,72と外壁78,79とによって形成される箱状体の内側且つ長手側の上方に、空気流路外壁72に沿うように配置されている。空気流路管77aは、空気流路外壁72側に、空気流路管77bは、空気流路管77aよりも内側に、それぞれ配置されている。空気流路管77a,77bの一端は外壁79を貫通して空気分配室73に繋がれており、他端は空気集約室75に繋がれている。従って、空気分配室73に流入した空気は、空気流路管77a,77bを通り、空気集約室75へと流れ込んで再合流する。
【0044】
空気集約室74,75は、外壁78の内側上方に取り付けられている。すなわち、空気集約室74,75は、空気流路外壁71,72と外壁78,79とによって形成される箱状体の内側且つ短手側の上方に取り付けられている。空気集約室74は空気流路外壁71と密着するように配置されており、空気集約室74に流れ込んだ空気は空気流路外壁71へと流れ出すように構成されている。一方、空気集約室75は空気流路外壁72と密着するように配置されており、空気集約室75に流れ込んだ空気は空気流路外壁72へと流れ出すように構成されている。
【0045】
空気流路外壁71,72は、それぞれが二重壁構造となっていて、それぞれの内部を空気が流れることができるように構成されている。より具体的には、空気流路外壁71は、上方から三室に分割された構造となっており、上方から順に、第一室711、第二室712、第三室713として形成されている。空気集約室74から流れ込んだ空気は、第一室711に流れ込んだ後、第二室712に流れ込み、その後第三室713に流れ込む。同様に、空気流路外壁72も、上方から三室に分割された構造となっており、上方から順に、第一室721、第二室722、第三室723として形成されている。空気集約室75から流れ込んだ空気は、第一室721に流れ込んだ後、第二室722に流れ込み、その後第三室723に流れ込む。
【0046】
第三室713,723にはそれぞれ、所定間隔をおいて複数の空気流入孔713a,723aが形成されている。空気流入孔713a,723aは、燃料電池セルスタック400が連設されている方向に、各燃料電池セル4間の間隙に向かう位置であって、燃料電池セル4に対する上下方向の位置が略同一となるように、複数個形成されている。
【0047】
空気流路外壁71,72に流れ込んだ空気は、空気流入孔713a,723aを通って発電室16内の燃料電池セル4近傍へと流れ込むように構成されている。空気流入孔713a,723aを通って流れ込んだ空気は、燃料電池セル4の外側を通って各燃料電池セル4の下方から上方へと流れる。各燃料電池セル4の上方に至った空気は、各燃料電池セル4の管内流路を通った燃料ガスと合わせて燃焼される。
【0048】
各燃料電池セルスタック400の上方は、空気と燃料ガスとが混合して燃焼する燃焼部18となっている。燃料ガスは、ガスタンク3から、燃料電池セルユニット30の管内流路30cを通り、燃焼部18に向けて上昇する。また、燃料電池セル4の外側を流れる空気も、燃焼部18に向けて上昇する。空気流路外壁72の燃焼部18に対応する部分には点火装置挿入穴724が設けられ、燃焼ガスと空気との燃焼を開始させるための点火プラグFPが点火装置挿入穴724から燃焼部18に突出されている。この点火プラグFPが発生する火花により、燃料ガスと空気とが混合した混合気の燃焼が誘起され点火されて燃焼する。燃料電池セルスタック400を構成する燃料電池セル4は、燃焼部18によって上方から加熱される。また、空気流入孔713a,723aを通って流れ込む空気も、上述したように空気流路管76a,76b,77a,77b、空気流路外壁71,72を通る間に、燃焼部18における燃焼によって加熱される。
【0049】
燃焼部18において、燃料ガスと空気とが混合して燃焼したことにより発生した排出ガスは、隙間15bから排出ガス室17へと流入する。より具体的には、燃焼部18において、燃料ガスと空気とが混合して燃焼したことにより発生した排出ガスは、カバー部材(図1,3に明示しない。図2にその外形を二点鎖線で示す)に形成された排出ガス流路(図に明示しない)を通って下方に向い、隙間15bから排出ガス室17へと流入する。排出ガス室17に流入した排出ガスは、排気口11から外部へ排出される。
【0050】
点火装置挿入穴724と対向する部分における空気流路外壁71には、燃焼検知部挿入穴725が設けられている。この燃焼検知部挿入穴725には、燃焼検知部FSが挿入され、燃焼部18に突出されている。燃焼検知部FSは、温度センサやフレームロッドによって構成されている。燃焼検知部FSを温度センサによって構成した場合には、その部分の温度上昇を計測することで燃焼が行われていることを検知する。燃焼検知部FSをフレームロッドによって構成した場合には、その部分に火炎が発生していることを検知することで燃焼が行われていることを検知する。
【0051】
ここで、図6を参照しながら、複数の燃料電池セル4に対して、どのような位置に点火プラグFPと燃焼検知部FSとを配置するかを説明する。図6は、複数の燃料電池セル4からなる燃料電池セル集合体に対して、点火プラグFPと燃焼検知部FSとを配置する際の位置を説明するための平面図である。図6に示すように、点火プラグFPと燃焼検知部FSとはそれぞれ一対設けられている。一対の点火プラグFPと一対の燃焼検知部FSとは互いに対向する位置に配置されており、その間には列状に配列された複数の燃料電池セル4が存在する。
【0052】
図6に示すような配置にする場合の燃焼の進行について、図7を参照しながら説明する。図7に示すように、複数の燃料電池セル4を列状に配置した燃料電池セル列4Lの、一端側4Laに点火プラグFPが配置され、他端側4Lbに燃焼検知部FSが配置されている。改質器5によって供給される燃料ガスは、ガスタンク3の一端側(燃料電池セル列4Lの一端側4Laに対応する側)からガスタンク3内に導入され、ガスタンク3の他端側(燃料電池セル列4Lの他端側4Lbに対応する側)へと流れる。
【0053】
点火プラグFPと燃焼検知部FSとの配置関係に着目すれば、点火プラグFPと燃焼検知部FSとは、列状に配列されている複数の燃料電池セル4からなる燃料電池セル列4Lを挟んで互いに離隔して配置されている。また、ガスタンク3との関係に着目すれば、ガスタンク3の一端側である燃料電池セル列4Lの一端側4Laに配置されている燃料電池セル4の先端上部に点火プラグFPが配置され、ガスタンク3の他端側である燃料電池セル列4Lの他端側4Lbに配置されている燃料電池セル4の先端上部に燃焼検知部FSが配置されている。また、ガスタンク3からの燃料ガスの供給に着目すれば、ガスタンク3は、燃料電池セル列4Lの一端側4Laから他端側4Lbへと順次燃料ガスを供給するように構成されており、その先端上部に点火プラグFPが配置されてなる燃料電池セル4(一端側4La側の燃料電池セル4)は、その先端上部に燃焼検知部FSが配置されてなる燃料電池セル4(他端側4Lb側の燃料電池セル4)よりも先に燃料ガスが供給される。
【0054】
上述したような構成とすることで、燃料電池セル列4Lを構成する燃料電池セル4は、図中矢印C方向に順次火移りしながら着火していく。従って、この燃料電池セル列4Lを挟んで点火プラグFPと燃焼検知部FSとを配置することで、火移りを利用して燃料電池セル列4Lを構成する燃料電池セル4それぞれに確実に点火させることができ、それら全ての燃料電池セル4に点火したことを燃焼検知部FSによって確実に検知することができる。
【0055】
火移りによって燃料電池セル4に順次点火する態様は、図7に示したような直線的な態様に限られるものではなく、燃料電池セル4を行列配置した場合であっても、隣接する燃料電池セル4に順次火移りしていくものである。従って、例えば、図8に示すように、一対の点火プラグFPの配置はそのままに、燃焼検知部FSを一対の点火プラグFPの間の位置であって、平面視において複数の燃料電池セル4を挟んで反対側の位置に一つ設けることも好ましい態様である。このように行列配置された複数の燃料電池セル4の長辺側の一辺に点火プラグFPを一対設け、その一辺に対向する辺に燃焼検知部FSを設けることで、複数の燃料電池セル4の長辺側の一辺から対向する辺に向う火移りを検知して、全ての燃料電池セル4が着火した否かの判断に用いることができる。
【0056】
更に、図9に別の実施例を示す。これは図6の変形例であり、点火プラグと燃焼検知部の一対の配置が異なる例である。
燃料電池セル4が複数行配置し、燃料電池セル集合体を形成している。この燃料電池セル集合体の下方には図示しないがガスタンクが配置され燃料ガスを各燃料電池セル4へ供給している。なおガスタンクには燃料ガスの供給口があり、上面視左側にその供給口(図示せず)がある。
点火プラグは2つ設けられ、一つは燃料ガスの供給口側に点火プラグFP1が配置され、供給口側の反対側であり、点火プラグFP1と上面視対向した位置に点火プラグFP2が配置される。
さらに各点火プラグには上面視対向する位置に燃焼検知部FSがそれぞれ配置している。
次に着火、火移りの状況について説明する。
燃料ガスがガスタンクの供給口から入ってくると、紙面左側から右側にガスタンク内で燃料ガスが流れる。すると点火プラグFP1での火花を起因に着火し火移りが紙面右方向に進行する。
またガスタンク内ではその火移りの速度より早く、紙面右側に燃料ガスが移動する。よって紙面右側に点火プラグがないと、先に移動した燃料ガスがセルを介して外部に排出されてしまうこととなる。
本実施例では燃料ガスの供給口の反対側に点火プラグFP2を備えているので、紙面右側に燃料ガスが来た時点で点火プラグFP2により着火できる。よって未燃ガスの外部流出を抑えることができ非常に安全性が高まる。
【0057】
更に、図10に別の変形例を示す。
本実施例では燃料電池セル集合体の形状は図6や図9と同様である。
点火プラグが燃料電池セル集合体の両方の長辺側に2つづつ配置されている。よって着火時には燃料電池セル集合体の周囲から着火し、最終的に燃料電池セル集合体の中央付近に火移りすることとなる。
そうすると燃料電池セル集合体自身の周囲のセル上部が既に燃焼しており、燃料電池セル集合体の中央付近も高温となり火移りしやすい状態となる。
よって未燃ガスの外部漏出はもとより、火移り完了の確実性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】カバー部材を外して示す燃料電池モジュールの斜視図である。
【図2】図1に示す燃料電池モジュールの断面図である。
【図3】図1に示す燃料電池モジュールの断面図である。
【図4】燃料電池セルユニットを説明するための図である。
【図5】燃料電池セルスタックを説明するための図である。
【図6】点火プラグと燃焼検知部の配置を説明するための図である。
【図7】点火プラグによる着火と燃焼検知部による燃焼検知の原理を説明する図である。
【図8】点火プラグと燃焼検知部の配置を説明するための図である。
【図9】点火プラグと燃焼検知部の配置を説明するための図である。
【図10】点火プラグと燃焼検知部の配置を説明するための図である。
【符号の説明】
【0059】
2:ベース部材
2a:穴
3:ガスタンク
4:燃料電池セル
4a:端部
4b:端部
5:改質器
6A:被改質ガス供給管
6B:水蒸気供給管
6C:配管
6D:配管
7:流路部材
7A:空気供給管
13,14:電極棒
15:板
15a:支持部材
15b:隙間
15c:混合室
16:発電室
17:排気ガス室
18:燃焼部
30:燃料電池セルユニット
30c:管内流路
40:内側電極端子
40a:本体部分
40b:管状部分
40c:接続流路
40d:段部
42:外側電極端子
42a:本体部分
42b:管状部分
42c:接続流路
42d:段部
44:電極層
44a:内側電極露出周面
44b:端面
44c:端面
46:電解質層
46a:電解質露出周面
48:電極層
48a:外側電極露出周面
50:貫通流路
52:絶縁部材
54:シール材
71:空気流路外壁
72:空気流路外壁
73:空気分配室
74:空気集約室
75:空気集約室
76a,76b,77a,77b:空気流路管
76aa,76ba,77aa,77ba:下面
78:外壁
79:外壁
400:燃料電池セルスタック
400a:上支持板
400b:下支持板
400c:接続部材
400d:外部端子
711:第一室
712:第二室
713:第三室
713a,723a:空気流入孔
721:第一室
722:第二室
723:第三室
724:点火装置挿入穴
FC:燃料電池モジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料ガス流路を内部に有すると共に前記燃料ガス流路の出口より残余の燃料ガスを放出し、燃料電池セル集合体を構成する複数の燃料電池セルと、
前記燃料電池セル集合体の上部に配置され、被改質ガスを改質して燃料ガスとする改質触媒を含む少なくとも一つの改質器と、
前記改質器から供給される燃料ガスを、前記複数の燃料電池セルそれぞれに供給するガスタンクと、を備える燃料電池モジュールであって、
前記複数の燃料電池セルの上部に、発電反応に寄与しなかった残余の燃料ガスと残余の酸化剤ガスとが混合して燃焼する燃焼部が形成され、
前記燃焼部における燃焼を誘起する火花を発生する複数の着火プラグを備え、
前記複数の燃料電池セルは、それらの少なくとも一部が列を成すように配置され、
前記複数の着火プラグの一つは、列を成すように配置された複数の燃料電池セルを構成する一の燃料電池セルの先端上部に配置され、前記複数の着火プラグの別の一つは他の列を成すように配置された複数の燃料電池セルを構成する一の燃料電池セルの先端上部に配置されていることを特徴とする燃料電池モジュール。
【請求項2】
前記ガスタンクには一端側に前記改質器を経由して燃料ガスが供給され、この供給された燃料ガスは他端側へと流れるように構成されており、
前記一つの着火プラグは、前記ガスタンクの一端側に配置された燃料電池セルの先端上部に配置され、
前記別の一つの着火プラグは、前記ガスタンクの他端側に配置された燃料電池セルの先端上部に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池モジュール。
【請求項3】
前記別の一つの着火プラグは前記1つの着火プラグに対して、前記燃料電池セル集合体を上面視し対向した位置に配置されることを特徴とする請求項1または2記載の燃料電池モジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−186675(P2010−186675A)
【公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−30914(P2009−30914)
【出願日】平成21年2月13日(2009.2.13)
【出願人】(000010087)TOTO株式会社 (3,889)
【Fターム(参考)】