説明

燃料電池用反応ガス供給排出ユニット

【課題】希釈部内で凍結した水を燃料電池の運転開始時に早急に解凍させることができる燃料電池用反応ガス供給排出ユニットを提供する。
【解決手段】燃料電池1に空気18を供給する一方で燃料電池1から排気される廃空気50を受け取って排出するために燃料電池1に取り付けられる空気供給排出ユニット10であって、燃料電池1に供給される空気18が流れる供給流路21と、燃料電池1から排気される廃空気50が流れる空気排出流路30,33,40と、燃料電池1から排出されてユニット外部から導入される水素オフガスを上記空気排出流路40から導入される廃空気50の一部によって希釈して空気排出流路40へ流出させる希釈室17とを含んで一体に構成され、空気排出流路40と希釈室17とが隔壁44を挟んで隣接して設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池用反応ガス供給排出ユニットに係り、特に、燃料電池に対する反応ガスの供給および排出のために燃料電池に取り付けられる反応ガス供給排出ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、燃料電池から供給される電力でモータを駆動して走行用動力を得る燃料電池自動車が知られている。この燃料電池自動車に搭載される燃料電池システムは、一般に、燃料電池において、水素タンクから供給される燃料ガスとしての水素と、車外から取り込まれる空気に含まれる反応ガスとしての酸素とを電気化学反応させることによって発電するシステムである。
【0003】
燃料電池のアノード側に供給される水素ガスは、燃料電池に対して循環供給された後に水素オフガスとして排気される。このとき、燃料電池のカソード側から排気される空気で上記水素オフガスを希釈してから車外に排出するために希釈器が設けられることがある。
【0004】
燃料電池から排出される空気(以後、「廃空気」または「廃反応ガス」という場合がある。)には、上記電気化学反応によって生成された水が含まれる。この水は、上記廃空気と共に希釈器を経て車外に排出されるが、その一部が希釈器内に滞留する場合がある。このように滞留した水が燃料電池システム停止時の環境温度低下によって凍結すると、希釈器の排気通路部を閉塞するおそれがある。このような希釈器内での水の凍結を抑制すべく、例えば特許文献1(特開2006−156号公報)に開示されるように、燃料電池ケース内に希釈器を燃料電池と共に収容した状態で自動車に搭載することが行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−156054号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のように燃料電池ケース内に希釈器に収容して自動車に搭載した場合でも、燃料電池システム停止時の環境温度低下によって希釈器内での凍結が起こり得る。この場合、次の燃料電池システムの運転開始時に早急に解凍されることが望まれる。
【0007】
しかしながら、車内空間を広く確保するために小型であることが要請される燃料電池ケースの内部空間は狭く、その狭い内部空間に燃料電池や反応ガス用加湿器と共に希釈器を収容した場合に希釈器内で凍結した水を早急に解凍させるための熱源(例えば、燃料電池から排出される廃空気の排気管等)を希釈器近傍に配置するのが困難な場合がある。
【0008】
また、上記のような熱源を希釈器の一方側の近傍に配置できたとしても、自動車が傾いて駐車されているときに上記熱源から離れた希釈器内の他方側に水が溜まって凍結した場合には、上記熱源による解凍にはある程度時間がかかることになる。
【0009】
本発明の目的は、燃料オフガスを廃反応ガスで希釈する希釈部を、隔壁を挟んで熱源となる廃反応ガス排出流路部と隣接させて一体に設けることで、希釈部内で凍結した水を早急に解凍するのを可能にした燃料電池用反応ガス供給排出ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る燃料電池用反応ガス供給排出ユニットは、燃料電池に反応ガスを供給する一方で燃料電池から排気される反応ガスを受け取って排出するために燃料電池に取り付けられる燃料電池用反応ガス供給排出ユニットであって、燃料電池に供給される反応ガスが流れる反応ガス供給流路部と、燃料電池から排気される反応ガスが流れる反応ガス排出流路部と、燃料電池から排出されてユニット外部から導入される燃料オフガスを前記反応ガス排出流路部から導入される反応ガスの一部によって希釈して反応ガス排出流路部へ流出させる希釈部とを含んで一体に構成され、前記反応ガス排出流路部と前記希釈室部とが隔壁を挟んで隣接して設けられている。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る燃料電池用反応ガス供給排出ユニットによれば、燃料オフガスを廃反応ガスで希釈する希釈部と、熱源である廃反応ガス排出流路部とが隔壁を挟んで隣接して設けられていることによって、希釈部内で凍結した水を燃料電池の運転開始時に早急に解凍させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、本発明の一実施形態である燃料電池用反応ガス供給排出ユニットが燃料電池スタックの端部に取り付けられている状態を示す斜視図である。
【図2】図2は、図1に示す燃料電池用反応ガス供給排出ユニットのA−A線断面図である。
【図3】図3は、図1に示す燃料電池用反応ガス供給排出ユニットのB−B線断面図である。
【図4】図4は、燃料電池に供給される空気および燃料電池から排気される空気の各温度が変化する様子を示すグラグである。
【図5】図5は、希釈部の変形例を示す図3と同様の断面図である。
【図6】図6は、図1に示す燃料電池用反応ガス供給排出ユニットのC−C線断面図である。
【図7】図7は、図6に示す燃料電池用反応ガス供給排出ユニットのD−D線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。この説明において、具体的な形状、材料、数値、方向等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等にあわせて適宜変更することができる。
【0014】
図1は、本発明の一実施形態である燃料電池用空気供給排出ユニット(以下、適宜に「空気供給排出ユニット」とだけいう。)10が燃料電池スタック1の端部に取り付けられている状態を示す斜視図であり、図2は図1における空気供給排出ユニット10のA−A線断面を、図3は図1における空気供給排出ユニット10のB−B線断面をそれぞれ示す。なお、図1中、矢印Xは横方向、矢印Y方向は縦方向、矢印Z方向は横方向または奥行き方向をそれぞれ示す。
【0015】
図1に示すように、燃料電池スタック1は、例えば矩形状をなす薄型の燃料電池セルを矢印Sで示す積層方向に多数積層して互いに直列接続されている燃料電池スタック本体2と、燃料電池スタック本体2の積層方向Sの両端部に配置されて燃料電池スタック本体2を挟持するエンドプレート3(一方のみ図示)とを備える。
【0016】
上記燃料電池セルは、例えば、固体高分子型の電解質膜をアノード側電極およびカソード側電極で挟持して構成される。各電極は、燃料としての水素および反応ガスとしての酸素と接触してイオン化させる例えばプラチナ等の触媒を含んで構成される通気性のある電極である。燃料電池スタック1に図示しないコンプレッサによって空気が供給されると、空気中の酸素が各燃料電池セルのカソード側電極の触媒による活性化作用によって酸素イオンとなる。
【0017】
一方、水素タンクからレギュレータ等を介して燃料電池スタック1に供給された水素は、各燃料電池セルのアノード側電極の触媒による活性化作用によって電子を放出して水素イオンとなる。このとき、水素がイオン化する際に電子を放出し、この放出電子が各燃料電池セルから集電されて発電電力として燃料電池スタック1から出力されることになる。
【0018】
アノード側電極において生成された水素イオンは、上記電解質膜を通過してカソード側電極へと移動し、そこで上記酸素イオンと電気化学反応により結合して水が生成される。このようにして生成された水は、後述するように空気供給排出ユニット10を介して排気される廃空気と共に燃料電池スタック1から排出されることになる。
【0019】
なお、上記においては燃料電池スタック1が固体高分子型の燃料電池セルからなるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、水素等の燃料と酸素等の反応ガスとの電気化学反応によって同様の発電機能を実現する如何なる構成の燃料電池セルおよび燃料電池スタックが用いられてもよい。
【0020】
空気供給排出ユニット10は、燃料電池スタック1の一方の端部であるエンドプレート3の外側面上にねじ止め等の方法によって取り付けられている。燃料電池スタック1に空気を供給する空気供給流路部(反応ガス供給流路部)12と、燃料電池スタック1から排気される廃空気を受け取って排出する空気排出流路部(反応ガス排出流路部)14と、燃料電池スタック1から排出される水素オフガスを上記廃空気によって希釈する希釈部16とを含んで一体に構成される。
【0021】
空気供給流路部12は、コンプレッサから圧縮供給された空気18をユニット内に導入する導入管20を含む。導入管20には、扁平形状をなす供給流路管22が連結されている。導入管20と供給流路管22との連結部は、流路壁面を構成する各内面が滑らかに連続するように形成されている。供給流路管22は、その内部に、横方向(図1中の矢印X方向)の流路幅が燃料電池スタック1側に向かって略台形状または三角形状(平面視)をなすテーパ状供給流路21を有する(図6参照)。上記導入管20と上記供給流路管22とによって空気供給流路部12が構成されている。
【0022】
供給流路管22の端部外周にはフランジ部24が形成されており、このフランジ部24がねじ止め等の方法によってエンドプレート3に固定される。フランジ部24とエンドプレート3との間にはガスケット等のシール部材(図示せず)が挟持されており、これにより空気漏れが防止されている。
【0023】
エンドプレート3の下部には、図2,3に示すように、横方向に細長く開口する空気供給口4が形成されている。この空気供給口4に、上記供給流路管22内の供給流路21が連通している。これにより、導入管20から導入された空気18は、供給流路21からエンドプレート3の空気供給口4を介して燃料電池スタック1内に供給されるように構成されている。
【0024】
図1を再び参照すると、空気排出流路部14は、平面視で略台形状または略三角状をなす扁平形状の排出流路管26を有する。排出流路管26の端部外周にはフランジ部28が形成されており、このフランジ部28がねじ止め等の方法によってエンドプレート3に固定されている。フランジ部28とエンドプレート3との間にはガスケット等のシール部材(図示せず)が挟持されており、これにより空気漏れが防止されている。
【0025】
排出流路管26の内部には、燃料電池スタック1から離れるに従って横方向の流路幅が狭くなるテーパ状排出流路30が形成されている。テーパ状排出流路30の燃料電池側開口部は、エンドプレート3の上部において横方向に細長く開口する空気排出口5に連通している。
【0026】
テーパ状排出流路管26の横幅が狭くなった方の下部には、円筒状の中間排出流路管32が連結されている。テーパ状排出流路管26と中間排出流路管32との連結部は、流路壁面を構成する各流路管内面が滑らかに連続するように形成されている。
【0027】
テーパ状排出流路管26から下方に延伸する中間排出流路管32の下部は、希釈部16を含む流路合体部34に連結されている。流路合体部34には導入管20と同様の円筒状パイプからなる最終排出管38の一方端部が内部連通状態で連結されている。上記排出流路管26、中間排出流路管32、流路合体部34および最終排出管38によって空気排出流路部14が構成されている。
【0028】
流路合体部34の上部には、燃料電池スタック1から排気される水素オフガス52が図示しない配管を介して導入される水素オフガス導入口35が形成されている。この水素オフガス導入口35が後述する希釈室17に連通している。
【0029】
なお、燃料電池スタック1から水素オフガスを排気する水素オフガス排気口は、図示されていないが、空気供給排出ユニット10が取り付けられる同じエンドプレート3に形成されていてもよいし、あるいは、スタック方向Sに関して反対側のエンドプレートに形成されてもよい。
【0030】
図2,3に示すように、流路合体部34の内部には、上記供給流路21の一部と、希釈部16を構成する希釈室17と、上記中間排出流路管32内の第1の中間排出流路33から最終排出管38へと連通する第2の中間排出流路40とが隔壁42,44,46を挟んで互いに隣接して設けられている。
【0031】
流路合体部34内において、上記供給流路21の一部と希釈室17とは第1の隔壁42によって区画され、希釈室17と第2の中間排出経路40とは第2の隔壁44によって区画され、上記供給流路21の一部と第2の中間排出流路40とは第3の隔壁46によって区画されている。
【0032】
図2に示すように、第2の中間排出経路40と希釈室17とを区画する第2の隔壁44には、空気導入口48が形成されている。これにより、燃料電池スタック1の空気排出口5から排気された廃空気50が排出流路30および第1の中間排出流路33を経由して第2の中間排出流路40へと流れきたとき、廃空気の一部が空気導入口48から希釈室17に導入されるように構成されている。
【0033】
また、図3に示すように、流路合体部34内において希釈室17と第2の中間排出経路40とを区画する第2の隔壁44には、換気穴56が形成されている。換気穴56は、希釈室17内において水素オフガス導入口から導入された水素オフガスが第2の中間排気流路40から空気導入口48から導入された廃空気によって希釈された混合ガスが第2の中間排気流路40へと流出させるための通路である。また、換気穴56は、水素オフガスに含まれる生成水を上記混合ガスと一緒に第2の中間排気流路へと排水穴としても機能する。
【0034】
ここで、図2に示す第2の隔壁44は縦方向壁として形成されており、図3に示す第2の隔壁44は横方向壁として形成されているのは、流路合体部34内の上側領域の大部分は希釈室17で占められており、中間排出流路管32から離れた位置では第2の隔壁44が第1の隔壁42と面一になった底壁になって希釈室17が横方向に拡張された構成になっているからである。
【0035】
また、図3に示す第3の隔壁46の位置は、B−B線断面が導入管20側にシフトすると、図3で示す位置よりも左側にあって供給流路21が大きくなる。反対に、B−B線断面が最終排出管38側にシフトすると、図3で示す位置よりも右側にあって第2の中間排出流路40が大きくなり、希釈室17の底壁の大部分または全部が第2の隔壁44によって形成されることになる。
【0036】
上記のように構成される空気供給排出ユニット10は、例えばアルミダイキャストにより好適に製造されることができる。その場合、図1中のA−A線断面で二分された2つの反割り中間製品をろう付け等により接合することによって完成品とすることができる。
【0037】
続いて、上記構成からなる空気供給排出ユニット10の機能について説明する。コンプレッサによって圧縮供給された空気18が導入管20から空気供給排出ユニット10に導入されると、導入管20から供給流路21およびエンドプレート3の空気供給口4を介して燃料電池スタック1に供給され、スタック内の空気供給マニホールドを介して各燃料電池セルでの水素との電気化学反応に供される。
【0038】
一方、各燃料電池セルから出てきた使用済みの廃空気50は、スタック内の空気排出マニホールドを介してエンドプレート3の空気排出口5から排気される。この廃空気には、各燃料電池セルでの電気化学反応により生成された水が含まれる。
【0039】
ここで、図4のグラフを参照すると、燃料電池スタック1に供給される空気の温度は、図4中に実線60で示されるように、コンプレッサで圧縮されることによって外気温度よりも上昇するが、圧縮による熱量がそれほど大きくないため或る程度の昇温に留まる。これに対し、燃料電池スタック1から排出される廃空気50の温度は、図4中に一点鎖線62で示すように、発電開始時から次第に上昇して所定時間後には供給空気18の温度に比べてかなりの高温になる。
【0040】
燃料電池スタック1から排気された廃空気50は、排出流路30および第1の中間排出流路33を介して流路合体部34内の第2の中間排出流路40へと流れる。ここで、廃空気50の一部は、第2の隔壁44に形成された空気導入口48から希釈室17内に導入される。
【0041】
希釈室17内には、燃料電池スタック1から排気された水素オフガス52が水素オフガス導入口35から導入される。これにより、希釈室17において水素オフガスが廃空気によって混合希釈された後、混合ガスが生成水と一緒に換気穴56から第2の中間排出流路40に流出し、第2の中間排出流路40を流れてきた廃空気50と合流して排出管38の他方端部から排出される。
【0042】
ここで、空気供給排出ユニット10が取り付けられている燃料電池スタック等を含む燃料電池システムが搭載された車両が傾いて停車または駐車されている場合、希釈室17内の底部の隅に水が滞留することがあり、低温環境下ではこのように滞留した水が凍結する可能性がある。しかし、本実施形態の空気供給排出ユニット10では、希釈室17の底壁の大部分を形成する第2の隔壁44は、発電状態にある燃料電池スタック1から排出されて第2の中間排出流路40を流れる高温の廃空気に晒されているため、第2の隔壁44を介して伝熱されることで上記のように希釈室17内で滞留して凍結した水を早急に解凍させることができる。解凍された水は、車両の傾斜状態が解消されるのに伴って換気穴56から排水されることになる。
【0043】
また、空気供給排出ユニット10では、燃料電池スタック1に供給される空気18が流れる供給流路21が第3の隔壁46を挟んで第2の中間排出流路40に隣接していることから、供給される空気18が第3の隔壁46を介して熱交換することにより暖められる。これにより、特に、車両が低温環境下で且つ低負荷状態で運転されている場合等に、低温の空気18が燃料電池スタック1に供給されることによって十分に暖まっていない燃料電池スタック1からの放熱されてしまうのを抑制でき、これにより低温時の燃費向上を図れる。
【0044】
さらに、希釈室17の底壁をなす第1および第2の隔壁42,44を第3の隔壁46が支持して補強する役割を果たすことから、希釈部16の壁部を薄肉化することができ、軽量化および低コスト化できる。
【0045】
そしてまた、空気供給排出ユニット10は、燃料電池スタック1に対する空気の供給および排出機能に加えて、水素オフガスの希釈機能をも果たすよう構成されているため、希釈器を別途に設ける必要がない。これにより、燃料電池システムやこれを収容する燃料電池スタックケースを小型化、軽量化、および低コスト化することができる。
【0046】
次に、図5〜7を参照して空気供給排出ユニット10の変形例について説明する。ここでは、既述の構成および要素については同一符号を付して説明を繰り返さないものとし、異なる点についてのみ説明する。
【0047】
図5に示すように、希釈室17の底壁を構成する第1および第2の隔壁42,44を略V字状(または略U字状でもよい)をなすように形成して希釈室17の下部に凹部64を設けてもよい。この場合、図6に示すように、希釈室17内の廃空気の流れ方向に関して上記凹部64の下流側位置に対応して換気穴56を形成するのが好ましい。このようにすれば、希釈室17内に廃空気および水素オフガスと共に導入された水を凹部64に積極的に溜めて、気流の作用によって換気穴56から効率良く排水することができ、希釈室17の排水性が向上する。
【0048】
また、図7に示すように、希釈室17内に設けた上記凹部64の底部を上記下流側(図7中の右側)に向かって下り傾斜に形成すれば、希釈室17の排水性がさらに向上する。
【符号の説明】
【0049】
1 燃料電池スタック、2 燃料電池スタック本体、3 エンドプレート、4 空気供給口、5 空気排出口、10 空気供給排出ユニット、12 空気供給流路部、14 空気排出流路部、16 希釈部、17 希釈室、18 空気、20 導入管、21 テーパ状供給流路、22 供給流路管、24,28 フランジ部、26 テーパ状排出流路管、30 テーパ状排出流路、32 中間排出流路管、33 第1の中間排出流路、34 流路合体部、35 水素オフガス導入口、38 最終排出管、40 第2の中間排出流路、42 第1の隔壁、44 第2の隔壁、46 第3の隔壁、48 空気導入口、50 廃空気、52 水素オフガス、56 換気穴、64 凹部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料電池に反応ガスを供給する一方で燃料電池から排気される反応ガスを受け取って排出するために燃料電池に取り付けられる燃料電池用反応ガス供給排出ユニットであって、
燃料電池に供給される反応ガスが流れる反応ガス供給流路部と、燃料電池から排気される反応ガスが流れる反応ガス排出流路部と、燃料電池から排出されてユニット外部から導入される燃料オフガスを前記反応ガス排出流路部から導入される反応ガスの一部によって希釈して前記反応ガス排出流路へ流出させる希釈部とを含んで一体に構成され、前記反応ガス排出流路部と前記希釈部とが隔壁を挟んで隣接して設けられている、燃料電池用反応ガス供給排出ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−251039(P2010−251039A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−97772(P2009−97772)
【出願日】平成21年4月14日(2009.4.14)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】