説明

燃料電池

液体電解質型燃料電池が電解質チャンバを構成する手段及び電解質チャンバの互いに反対側に設けられた電極を有する。電極は、多数個の貫通細孔又は貫通穴(14)が形成された導電性シート(10)から成る。これら貫通穴は、導電性シートをレーザ穴あけすることによって形成されるのがよい。電極は、通常、触媒材料層(16)を更に有する。導電性シートの縁部(15)は、封止を単純化するために穴あけされておらず又は多孔性ではない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体電解質型燃料電池、好ましくはアルカリ型燃料電池(これには限定されない)及びかかる燃料電池に適した電極に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池は、電力の比較的クリーンで効率的な源であると認められている。アルカリ型燃料電池は、特に関心のあるものである。というのは、かかるアルカリ型燃料電池は、比較的低温で動作し、効率が高く、しかも機械的且つ電気化学的に耐久性があるからである。酸型燃料電池及び他の水性電解質を採用した燃料電池も又、関心のあるものである。かかる燃料電池は、典型的には、燃料ガスチャンバ(燃料ガス、典型的には水素が入っている)及び別のガスチャンバ(酸化体又は酸化剤ガス、通常空気が入っている)から分離された電解質チャンバを有する。電解質チャンバは、電極を用いてガスチャンバから分離されている。アルカリ型燃料電池用の典型的な電極は、電極に機械的強度をもたらす導電性金属メッシュ、典型的にはニッケルから成る。金属メッシュには、触媒が粒状ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、活性炭及び触媒金属、典型的には白金のスラリ又は分散体が被着されている。かかる電極は、高価であり、電気的に効率が悪く、しかも触媒の分布が不規則であるという欠点を持っている。さらに、ニッケルメッシュは、破損しがちであり、それにより、局所不規則性が生じると共にメッシュのワイヤ相互間の接点のところの抵抗に起因して電界の望ましくないばらつきが生じる。
【0003】
かかる電極に関するもう1つの問題は、隣接のガスチャンバからのガスの漏れを阻止するために電極の周囲に沿ってぐるりとシールを設けることが必要であり、これは、メッシュ構造体に関して本来的に困難であるということにある。
【0004】
本発明の電極は、先行技術の1つ又は2つ以上の問題を解決し又は軽減する。
【発明の概要】
【0005】
したがって、本発明は、第1の観点では、電解質チャンバを構成する手段と、電解質チャンバの各側に1つずつ設けられた2つの電極とを有する液体電解質型燃料電池であって、各電極は、多数の貫通細孔が形成された導電性材料のシートから成り、シートは、貫通細孔が設けられていない辺縁部を有し、電極は、電解質構成手段から取り外し可能であることを特徴とする燃料電池を提供する。
【0006】
電極は、気相との化学反応が起こることができるようにするための触媒を更に含まなければならない。幾つかの場合においては、導電性材料の表面は、この目的のために十分に触媒性であるのがよいが、通常、電極は、触媒材料の被膜を更に備えている。貫通細孔により、気/液界面が触媒材料と接触した状態で、電極は、液体電解質と触媒材料と気相との密な接触を可能にするよう透過性である。触媒材料は、特定の支持材料上に設けられるのがよい。
【0007】
導電性材料は、好ましくは、金属であるが、導電性ポリマー材料も又適している場合がある。好ましくは、導電性材料は、室温抵抗値が1.5×10−8オームメートル(Ωm)〜5×10−4オームメートルであり、より好ましくは5×10−8オームメートル〜1×10−6オームメートルである。
【0008】
好ましくは、貫通細孔は、エッチングされ又は穴あけされた穴により構成され、従って、別々の穴が存在する。変形例として、金属シートを電鋳又は焼結によって形成することが可能であり、但し、後者のプロセスは、薄いシートを作る場合には利用するのが困難であり、別々の穴ではなく3次元に互いに結合された細孔網を形成する。好ましい構造は、レーザ穴あけにより形成される。導電性シートの厚さは、0.1mm〜3mmであるのが良く、より好ましくは0.2mm〜0.4mmであり、例えば、0.3mm(300μm)又は0.25mm(250μm)であり、穴は、5μm〜500μm、好ましくは50μm未満、例えば約20μm又は30μmの幅又は直径のものであるのが良く、穴の離隔距離は、50μm〜10mmであるのがよい。かかる穴は、レーザ穴あけにより作られるのがよい。幾つかの場合、穴の直径は、シートの厚さを貫通して次第に減少し、従って、穴は、僅かにテーパしている。穴は、断面で見て、例えば円形、長円形又は楕円形であるのがよい。穴は又、エッチング法により形成されてもよい。
【0009】
電極の周囲に沿ってぐるりと非孔質縁部領域を設けることにより、燃料電池の隣り合うコンポーネントへの封着が単純化される。金属メッシュと比較して、本発明の導電性シートは、ワイヤ間接触が不要なので、良好な導通性をもたらすこと、導電性シートは又、一様な電流分布をもたらすこと、その構造は、互いに対して動くことが可能な交差状態のワイヤが存在しないので、多孔率の値が等しい場合、剛性が高いことが理解されよう。細孔又は穴の寸法形状及び表面は、毛管力を用いて電解質/気相界面の位置を制御するのを助けることができる。穴の寸法及び間隔は又、その界面に出入りする反応種(気体又は液体)の満足のいく拡散を保証するよう選択される。
【0010】
本発明の電極は、好ましくは、20ミリバール〜100ミリバール、例えば約40ミリバールのバブルポイント(泡立ち点)を有する。
【0011】
金属シートの金属は、ニッケルであるのが良く、或いは、ステンレス鋼であっても良く、電解質によってそれほど影響を受けない他の金属も又使用できる。幾つかの場合において、金属、例えば銀、金又はチタンを用いてシートを形成し又はシート上に被膜を設けることが好ましい場合がある。金属がクロムとマンガンの両方を含む鋼である場合、鋼の熱処理により、表面上にクロムマンガン酸化物スピネル被膜を生じさせることができ、この被膜は、それ自体、導電性であり且つ下に位置する金属に対し保護作用を発揮する。同様な保護膜を他の金属の電極上に形成することができ又は公知の成膜技術、例えば電着を用いて形成されてもよい。保護膜を表面に被着させることにより、金属シートの化学的耐久性を向上させることができ、かかる保護層が存在していない場合、金属シートの耐久性は低下する。好ましい材料は、ニッケルである。というのは、ニッケルは、例えば水酸化カリウム溶液のアルカリ性電解質との接触状態においても腐蝕に対して耐性があるからである。
【0012】
本発明は、第2の観点において、多数個の貫通細孔が形成された導電性材料のシートと、貫通細孔が設けられていない辺縁部と、導電性シートの表面に被着された粒状触媒材料の層とを有することを特徴とする電極を提供する。
【0013】
かかる電極は、燃料電池中に組み込まれてもよい。ポリマー材料が親水性である場合、導電性層は、好ましくは、電解質から見て遠くの電極の側に位置し、これに対し、ポリマー材料が疎水性である場合、導電性層は、好ましくは、電解質と接触状態にある側に位置する。
【0014】
次に、添付の図面を参照して本発明を詳細に且つ具体的に説明するが、これは例示に過ぎない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】電極の断面図である。
【図2】図1に示されている電極を有する燃料電池スタックの断面図である。
【図3】変形例としての電極の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1を参照すると、電極10がフェライト系ステンレス鋼のシートから成っている。シートは、厚さ0.3mmのものである。シートの大部分、即ち、中央領域12は、非常に多くの数の貫通穴14を生じさせるようレーザ穴あけにより穿孔されており、各穴の平均直径は、30μmであり、これら穴の離隔距離は、100〜150μmであり、レーザ穴あけプロセスの結果として、各穴14は、実際には、その長さに沿って僅かにテーパしている。シート10の周辺周りの縁部15は、幅5mmのものであり、穴が設けられていない。(穴の寸法及び離隔距離は、ここでは例示として与えられており、変形例では、穴の平均直径は、100μm、穴の相互離隔距離は、50〜100μmであってもよい。)
【0017】
貫通穴14の形成後、シート10は、熱処理を受け、この熱処理では、シート10を、30分〜2時間の間、空気(酸素含有ガス)中に650〜850℃の温度に保持して、導電性クロムマンガン酸化物スピネルの保護表面被膜を形成する。次に、有孔中央領域12の一方の表面を触媒混合物の被膜16で覆う。電極10をカソードかアノードかのいずれかで用いるのが良く、唯一の差異は、触媒混合物の組成にあり、確かに、触媒組成の中には、アノードとカソードの両方に適したものがある。触媒混合物のうちの少なくとも何割かは、穴14内に位置するのがよい。
【0018】
一例を挙げると、カソード電極とアノード電極の両方のための触媒混合物は、触媒と結合剤とシート10の表面に吹付塗布された溶剤の組み合わせを用いるのがよい。結合剤は、例えば、液体、例えば炭化水素(代表的には、C6〜C12)による熱処理によって粘着性にされたポリオレフィン(例えば、ポリエチレン)であるのが良く、この場合、この液体は、触媒粒子のための分散剤として働き、結合剤については、被覆ステップ後、蒸発する。百分率重量は、乾燥材料の全質量を意味している。幾つかの例示の組成物は、次の通りである。
【0019】
以下のカソード触媒混合物A〜Cは、酸素還元触媒を含む。
A.活性炭、なお、10%結合剤が含まれる。
B.活性炭に被着された10%Pd/Pt、なお、10%結合剤が含まれる。
C.活性炭に被着された銀、なお、10%結合剤が含まれる。
【0020】
以下のアノード触媒混合物D及びEは、水素酸化触媒を含む。
D.活性炭を含む溶脱ニッケル‐アルミニウム合金粉末、なお、10%結合剤が含まれる。
E.活性炭に被着された10%Pd/Pt、なお、10%結合剤が含まれる。
【0021】
次に図2を参照すると、セルスタック200の構造コンポーネントの断面図が示されており、これらコンポーネントは、分かりやすくするために分離されている。スタック200は、交互に配置された成形プラスチック板202,206のスタックから成る。プラスチック板202は、フレーム204で包囲された全体として長方形の貫通孔208を備え、孔208は、電解質チャンバを構成し、フレームの5mm幅部分205が孔208に接近してこれを包囲しており、この5mm幅部分205は、フレーム204の残りの部分の表面よりも上方に0.5mm突き出ている。プラスチック板206は、バイポーラ板であり、これらは、互いに反対側の面に長方形のブラインド凹部(blind recesses)207,209を備え、各凹部は、深さ約3mmであり、全体としてフレーム4と同じフレーム210によって包囲されているが、各凹部を包囲して深さ1.0mm、幅5mmの浅い凹部211が設けられている。ブラインド凹部207,209は、ガスチャンバを構成している。
【0022】
かくして、理解されるように、スタック200の1つのバイポーラ板206と次のバイポーラ板との間(又は、最後のバイポーラ板206と端板230との間)には、電解質チャンバ208が設けられており、アノード10aは、一方の側部に位置し、カソード10bは、反対側の側部に位置し、アノード10a及びカソード10bの互いの反対側の面にはそれぞれ、ガスチャンバ207,209が設けられている。これらコンポーネントは、単一の燃料電池を構成する。
【0023】
電極10a,10bは、各バイポーラ板206の互いに反対側の側部に設けられた浅い凹部211内に位置し、電極10a又は10bの触媒担持面は、それぞれ、ブラインド凹部207又は209に向いている。スタックコンポーネントの組み立て前に、各フレーム204の互いに反対側の表面(隆起部分205の表面を含む)は、ガスケットシーラント215で覆われ、このガスケットシーラントは、フレーム204にくっついていて、弾性を保ちながら非粘着性の外面を与えるよう乾いている。次に、これらコンポーネントを上述したように組み立て、その結果、隆起部分205が浅い凹部211内に位置し、それにより電極10a,10bを定位置に固定するようにする。シーラント215により、チャンバ208内の電解質は漏れ出ることができず、しかもガスは、電極10a,10bの縁周りに漏れ込むことができないようになっており、また、シーラントにより、ガスは、隣り合うフレーム204,210相互間から漏れ出ることができないようになっている。各電極板10の有孔中央区分12は、電解質チャンバ208及びガスチャンバ207又は209の領域に対応しており、無孔辺縁部15は、周辺の浅い凹部211内に封止状態で嵌め込まれており、触媒被膜16は、隣りのガスチャンバ207又は209の最も近くに位置する電極板10の面に被着されている。
【0024】
燃料電池スタック200の改造例では、浅い凹部211は、実質的に電極10の厚さに等しい深さのものであり、この場合、隆起部分205は板202から省かれ、従って、この領域におけるフレーム204は、一様な厚さのものである。板202は、この場合も又、これらの互いに反対側の表面がガスケットシーラント215で覆われるのがよい。変形例として、軟質且つ弾性ガスケット材料をこれまた、板202の両側の面上に複合成形すると共に電解質チャンバ208周りの板202の縁部上に成形してもよい。
【0025】
バイポーラ板206のフレーム210の表面(外縁表面を含む)は、例えば無電解めっきによるニッケル被膜を備えるのがよい。このニッケル被膜は、一方の側のアノード10aと他方の側のカソード10bとの電気的接続を可能にし、その結果、スタックの燃料電池は、互いに直列に接続されるようになる。この被膜は、変形例として、他の導電性材料のものであってもよい。スタックの連続して位置する電極相互間の電気的接続は、上記とは異なり、別の仕方で達成されてもよい。例えば、各電極は、隣り合うフレーム210の縁を越えて延びる1つ又は2つ以上の突起を有しても良く、その結果、バイポーラ板206の互いに反対側の側部の電極10a,10bを外部コネクタにより互いに接続することができるようになっている。
【0026】
電解質チャンバ(孔208)に出入りする電解質の流れ及びガスチャンバ(凹部207,209)に出入りするガスの流れは、それぞれ、板202,206を貫通して設けられた整列状態の孔により構成される流体流れダクトを辿り、かかる1組の孔216,218だけが示されている。この1組の孔216,218は、細い横方向ダクト220を経て電解質を電解質チャンバ208に提供する。シーラント215は、孔216を閉塞しないよう配置されている。スタック200の一端部のところには、極板230が設けられ、この極板は、一方の面にブラインド凹部209を有するが、他方の面は単調になっている。この外側には端板240が設けられ、この端板も又、ポリマー材料で成形され、この端板は、板202,206の孔216,218と整列した孔242を備え、端板240は、外側面に、これら孔と連通したポート244を更に備え、従って、ガス及び電解質がスタック200に出入りするようガス及び電解質を通す流体流れダクトを備えており、各ポート244は、外側面に設けられた円筒形凹部から成る。スタック200の他端部のところには、ブラインド凹部207を備えた別の極板(図示せず)が位置している。この場合、外側面が単調であり貫通孔を備えていない別の端板(図示せず)が設けられ、変形例として、かかる別の端板は、酸化体ガス、燃料ガス及び電解質のうちの1つ又は2つ以上のための貫通孔を備えていてもよい。
【0027】
スタック200の組み立て後、例えばスタック200全体にストラップ235(一部が切除して示されている)を巻いた状態で用いてコンポーネントを互いに固定するのがよい。コンポーネントを固定するのに他の手段、例えばボルトも又使用可能である。
【0028】
燃料電池スタック200は、一例として与えられており、これを改造できることは理解されよう。例えば、図3に示されている改造型電極は、上述の構成とは異なり、燃料スタック200内に用いられてもよい。図3を参照すると、電極300は、フェライト系ステンレス鋼のシート310から成っている。シート310は、厚さ0.2mmのものである。シートの中央領域312は、非常に多くの貫通穴314を生じさせるようレーザ穴あけにより穿孔されており、各穴は、直径25μmのものであり、平均離隔距離は、150μmである。シート310の周辺に沿う幅6mmの縁部315は、穿孔されていない。有孔領域312の一方の表面は、結合剤を含む粒状触媒材料の層316で覆われている。
【0029】
触媒層316は、ポリプロピレンプラスチック材料(SciMAT 700/70 (商標))の微孔質シート320で覆われており、この微孔質シートは、親水性であり、そのおおよその厚さは、25〜400μm、例えば125μmであり、バブルポイントは、8.0〜15.0kPaゲージである。この材料は、600秒当たり90mmの吸い上げ量を有する。この目的のために一群の種々の不織ポリマー材料が適しており、例えば、種々のポリオレフィンプラスチック材料(例えば、デュポン社から入手できるTyvek(商標))を濃酸、例えば硫酸又はアクリル酸による処理で親水性にされるのがよい。微孔質シートは、好ましくは、結合剤が依然として湿潤状態にあるときに触媒層316の被着直後、触媒層316上に載せられ、その結果、触媒層316は、金属シートの有孔部分312と親水性微孔質シート320との間でサンドイッチ状態になり、これらは全て、互いに結合される。電極300は、図2と関連して説明した向きとは逆の向きに配置されるのが良く、その結果、ポリマー微孔質シート320は、電解質の最も近くに位置し、有孔部分312は、ガスチャンバに隣接して位置するようになる。これにより、電解質とガスと触媒との間の三相界面に近付く電解質の流れ及びこれから遠ざかる水の流れの管理具合を向上させることができる。これにより、電解質チャンバを構成する板202の厚さを減少させることができる。ポリマーシート320も又、電極のところのガス管理具合を促進することができる。
【0030】
上述した電極10,300は各々、レーザ穴あけにより穴14又は314が設けられたフェライト系ステンレス鋼のシートから成る。改造例では、ステンレス鋼は、ニッケルの薄い層で覆われ、これは、レーザがステンレス鋼シートを貫通して穴を開ける前又は後に実施可能である。ニッケルは、良好な電気導体であり、また、ステンレス鋼を電解質からの腐蝕に対して保護する。
【0031】
本発明の電極の使用にあたり、電解質は、一方の面のところに存在し、ガスは、他方の面のところに存在し、従って、触媒の付近には気体/液体界面が生じるようになる。ガスは、電極を通って電解質中に泡立つことがない。というのは、この界面は、実質的に一定の位置にあるからである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電解質チャンバを構成する手段と、前記電解質チャンバの各側に1つずつ設けられた2つの電極とを有する液体電解質型燃料電池であって、各電極は、多数の貫通細孔が形成された導電性材料のシートから成り、前記シートは、貫通細孔が設けられていない辺縁部を有し、前記電極は、前記電解質チャンバ構成手段から取り外し可能である、燃料電池。
【請求項2】
前記導電性シートの表面は、触媒性である、請求項1記載の燃料電池。
【請求項3】
前記導電性シートの一方の表面に触媒材料の被膜を更に有する、請求項1記載の燃料電池。
【請求項4】
前記触媒表面を覆う透過性ポリマー材料の層を更に有する、請求項2又は3記載の燃料電池。
【請求項5】
前記貫通細孔は、エッチングされ又は穴あけされた穴によって構成されている、請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の燃料電池。
【請求項6】
前記導電性シートは、0.1mm〜3mmの厚さのものであり、前記穴は、5μm〜500μmの幅のものである、請求項5記載の燃料電池。
【請求項7】
前記導電性シートは、金属で形成されている、請求項1〜6のうちいずれか一項に記載の燃料電池。
【請求項8】
前記金属は、ニッケル又はステンレス鋼である、請求項7記載の燃料電池。
【請求項9】
前記金属シートの前記表面は、保護導電性被膜を備えている、請求項7又は8記載の燃料電池。
【請求項10】
前記導電性シートは、クロムとマンガンの両方を含むフェライト系ステンレス鋼のものであり、前記導電性シートは、クロムマンガン酸化物スピネルから成る表面を備えている、請求項8記載の燃料電池。
【請求項11】
請求項1〜10のうちいずれか一項に記載の燃料電池を複数個含む燃料電池スタック。
【請求項12】
多数個の貫通細孔が形成された導電性材料のシートと、貫通細孔が設けられていない辺縁部と、前記導電性シートの表面に粒状触媒材料の層とを有する、電極。
【請求項13】
前記粒状触媒材料の層を覆う透過性ポリマー材料の層を更に有する、請求項12記載の電極。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2013−501336(P2013−501336A)
【公表日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−523383(P2012−523383)
【出願日】平成22年7月21日(2010.7.21)
【国際出願番号】PCT/GB2010/051203
【国際公開番号】WO2011/015842
【国際公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【出願人】(508269433)エイエフシー エナジー ピーエルシー (3)
【Fターム(参考)】