説明

燃焼ダイナミックスを制御するためのシステム及び方法

【課題】燃焼器における燃焼ダイナミックスを制御するためのフェールセーフかつ同調式のシステム及び方法。
【解決手段】本制御システム22は、入口部分26、第1の分流部分28、第2の分流部分30及び出口部分34を有する燃料供給通路24を含む。第1の分流部分28は、第1の長さ及び第1の直径を有する。第2の分流部分30は、第2の長さ及び第2の直径を有し、かつ第1の分流部分28から間隔を置いて配置される。第1及び第2の分流部分28、30は、合流位置32において合流する。出口部分34は、第1及び第2の分流部分28、30の合流位置32に結合される。少なくとも1つの流量調整装置36、38が、入口部分26に結合されかつ第1及び第2の分流部分28、30に対して燃料流れを交互に分流させて、合流位置32において燃料流れ摂動を発生させるように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、総括的には燃焼器における燃焼ダイナミックスの制御に関し、より具体的には、燃焼器における燃焼ダイナミックスを制御するためのフェールセーフかつ同調式のシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ガスタービンのような回転式エンジンは、燃焼ガスの流れからエネルギーを取出す。ガスタービンは一般的に、燃焼器を通して下流タービンに結合された圧縮機を含む。燃焼ガスは、燃焼器内で空気及び燃料の混合気を燃焼させることによって生成される。燃焼により、ガス流の温度、速度及びボリュームが高められる。燃焼ガスは、ノズルを通してタービンのブレード上に導かれて、タービンを回転させかつ圧縮機に動力を供給する。
【0003】
現在、希薄予混合式燃焼(LPC)は、ガスタービン燃焼器の高効率を維持しながらエミッションを大幅に低減するようにする最も有望な概念の1つである。この燃焼の形態は、過剰の空気を用いて作動させて、燃焼器内の火炎の温度を一般的には1800ケルビン以下の許容可能なレベルまで低下させる。その火炎温度では、サーマルNOX(窒素酸化物)の生成が、事実上排除される、すなわち即発NOXの生成が無視可能なレベルになる。この固有の利点は、幾つかの発生可能性がある欠点によって相殺されるおそれがある。LPCシステムは、火炎安定性つまり騒音に関して問題を有する可能性があり、またシステムダイナミック応答(燃焼不安定性)を示す可能性がある。
【0004】
燃焼ダイナミックス(又は不安定性)は、希薄予混合式燃焼システムで生じる良く知られた問題点であり、作動上の制限を招き、またハードウェア作動停止時間さえも招く可能性がある。燃料−空気比における変動は、燃焼ダイナミックスを引き起こす上で大きな原因となる可能性がある。主として、燃焼ダイナミックスを制御する2つの方法が存在する。第1の方法は、燃料流量変動を使用することによって発生メカニズム自体を制御して例えば安定性を促進するものとすることができる。第2の方法は、例えば燃焼器の内部で共振装置を使用することによって発生するダイナミックスを抑制して燃焼ダイナミックスを抑制するものとすることができる。これまで、燃料流量変動を得る方法は、高周波機械式モジュレータ弁又は流体オシレータの何れかを使用することであった。モジュレータ弁又は流体オシレータの使用は、該モジュレータ弁又は流体オシレータの故障により、ガスタービンへの燃料供給の途絶が生じて運転停止を引き起こすおそれがあるという欠点を有する。流体オシレータの固有応答周波数及び振幅は、制御することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第7,128,082号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
燃焼器における燃焼ダイナミックスを制御するためのフェールセーフかつ同調式のシステム及び方法を有することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の1つの例示的な実施形態によると、燃焼器における燃焼ダイナミックスを制御するための同調式流体流れ制御システムを開示する。本制御システムは、入口部分、第1の分流部分、第2の分流部分及び出口部分を有する燃料供給通路を含む。第1の分流部分は、第1の長さ及び第1の直径を有する。第2の分流部分は、第2の長さ及び第2の直径を有し、かつ第1の分流部分から間隔を置いて配置される。第1及び第2の分流部分は、合流位置において合流する。出口部分は、第1及び第2の分流部分の合流位置に結合される。少なくとも1つの流量調整装置が、入口部分に結合されかつ第1及び第2の分流部分に対して燃料流れを交互に分流させて、合流位置において燃料流れ摂動を発生させるように構成される。
【0008】
本発明の別の例示的な実施形態によると、燃焼器における燃焼ダイナミックスを制御するための同調式流体流れ制御システムを開示する。燃料流れ摂動の周波数及び振幅は、燃料供給通路及び流量調整装置と関連した複数のパラメータに基づいて制御される。
【0009】
本発明のさらに別の例示的な実施形態によると、燃焼器における燃焼ダイナミックスを制御する方法を開示する。
【0010】
本発明のこれらの及びその他の特徴、態様並びに利点は、図面全体を通して同じ参照符号が同様の部品を表している添付図面を参照して以下の詳細な説明を読むことにより、一層良好に理解されるようになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の例示的な実施形態による燃焼器を有するガスタービンの概略図。
【図2】本発明の例示的な実施形態による燃焼器における燃焼ダイナミックスを制御するための同調式流体流れ制御システムの概略図。
【図3】本発明の例示的な実施形態による燃焼器における燃焼ダイナミックスを制御するための同調式流体流れ制御システムの概略図。
【図4】本発明の例示的な実施形態による燃焼器における燃焼ダイナミックスを制御する上で必要な例示的なステップを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0012】
下記に詳細に説明するように、本発明の一部の実施形態では、燃焼器における燃焼ダイナミックスを制御するための同調式流体流れ制御システムを開示している。本制御システムは、入口部分、第1の分流部分、第2の分流部分及び出口部分を有する燃料供給通路を含む。第1の分流部分は、第1の長さ及び第1の直径を有しかつ入口部分から延びる。第2の分流部分は、第2の長さ及び第2の直径を有し、入口部分から延びかつ第1の分流部分から間隔を置いて配置される。第2の分流部分及び第1の分流部分は、合流位置において合流する。出口部分は、第1及び第2の部分の合流位置に結合される。少なくとも1つの流量調整装置が、入口部分に結合されかつ第1及び第2の分流部分に対して燃料流れを交互に分流させて、合流位置及び出口部分において燃料流れ摂動を発生させるように構成される。例示的な流体流れ制御システムは、燃料流れ摂動を発生させかつ燃焼器内における燃焼ダイナミックスを制御するように構成されたフェールセーフ流体オシレータである。燃料供給通路内には、機械的構成要素は設けられていない。燃料供給通路内に燃料流れ摂動を発生させるためには、フルイディクスが使用される。燃料供給通路は、双安定弁又はPAFS(選択的非対称流体スイッチ)の原理に基づいて作動して、異なる面積及び長さの2つの異なる通路に対して燃料流れを交互に分流させて、燃料流れ摂動を発生させかつ燃焼ダイナミックスを制御する。
【0013】
次に図面に移りかつ最初に図1を参照すると、低エミッション燃焼器12を有したガスタービン10を示している。ガスタービン10は、周囲空気を加圧するように構成された圧縮機14を含む。燃焼器12は、圧縮機14と流体連通状態になっておりかつ圧縮機14から加圧空気を受けると共に燃料ストリームを燃焼させて、燃焼器排出ガスストリーム13を発生させるように構成される。一部の実施形態では、燃料には、所定量の希釈物質と共に、炭化水素、天然ガス、或いは高水素ガスつまり水素、或いはバイオガスつまり一酸化炭素、或いは合成ガスを含むことができる。幾つかの実施形態では、燃料には、液体燃料を含むことができる。1つの実施形態では、燃焼器12には、缶型燃焼器が含まれる。別の実施形態では、燃焼器12には、缶−アニュラ型燃焼器又は純アニュラ型燃焼器が含まれる。さらに、ガスタービン10には、燃焼器12の下流に設置されたタービン16が含まれる。タービン16は、燃焼器排出ガスストリーム13を膨張させて外部負荷を駆動するように構成される。この図示した実施形態では、圧縮機14は、タービン16が発生した動力によってシャフト18を介して駆動される。この図示した実施形態では、燃焼器12は、燃焼区域を形成した燃焼ハウジング20を含む。本明細書では、ガスタービン10の構成は、用途に応じて変化させることができることに注目されたい。
【0014】
図2を参照すると、燃焼器12における燃焼ダイナミックスを制御するための同調式流体流れ制御システム22を開示している。この図示した実施形態では、本システム22は、燃焼器12に対して燃料を供給するように構成された燃料供給通路24を含む。燃料供給通路24は、それを通して燃料ストリーム27が該燃料供給通路24に流入する燃料入口部分26を含む。燃料供給通路24は、入口部分26で二股に分かれて、第1の分流部分28及び第2の分流部分30になっている。第1の分流部分28は、第2の分流部分30から間隔を置いて配置される。この図示した実施形態では、第1の分流部分28は、第1の長さ(L1)及び第1の直径(D1)を有する。第2の分流部分30は、第2の長さ(L2)及び第2の直径(D2)を有する。1つの実施形態では、第1の長さ(L1)は、第2の長さ(L2)よりも長くすることができる。別の実施形態では、第1の長さ(L1)は、第2の長さ(L2)よりも短くすることができる。同様に、第1の直径(D1)は、用途に応じて第2の直径(D2)よりも大きくするか又は小さくすることができる。第1及び第2の分流部分28、30は、下流合流位置32において合流する。燃料出口部分34は、合流位置32から燃焼器12まで延びかつ燃料ストリームを燃焼器に導くように構成される。
【0015】
前述したように、燃焼ダイナミックス(又は不安定性)は、希薄予混合式燃焼システムで生じる良く知られた問題点であり、作動上の制限を招き、またハードウェア作動停止時間さえも招く可能性がある。燃料−空気比における変動は、燃焼ダイナミックスを引き起こす上で大きな原因となる可能性がある。これまでの燃料流量変動を得る従来型の方法は、燃料供給通路内において高周波機械式モジュレータ弁又は流体オシレータの何れかを使用することであった。モジュレータ弁又は流体オシレータの使用は、該モジュレータ弁又は流体オシレータの故障により、ガスタービンへの燃料供給の途絶が生じて運転停止を引き起こすおそれがあるという欠点を有する。流体オシレータの固有応答周波数及び振幅は、制御することができない。
【0016】
この図示した実施形態では、2つの流量調整装置36、38が、燃料供給通路24の入口部分26の両側に対してそれぞれ結合される。1つの実施形態では、流量調整装置36、38は、モジュレータ弁を含む。一方の流量調整装置36は、入口部分26内への第1の制御流体ストリーム40の流れを制御するように構成される。他方の流量調整装置38は、入口部分26内への第2の制御流体ストリーム42の流れを制御するように構成される。流量調整装置36、38は、相互に対向する方向から入口部分26への第1の制御流体ストリーム40及び第2の制御流体ストリーム42の流れを交互に制御して、第1及び第2の分流部分28、30に対して燃料流れを交互に分流させるように構成される。
【0017】
一方の制御流体ストリームは、一方の分流部分に対して燃料流れを分流させるように使用され、また他方の制御流体ストリームは、他方の分流部分に対して燃料流れを分流させるように使用される。この図示した実施形態では、第1の流量調整装置36が開いている時には、第1の制御流体ストリーム40は、第2の分流部分30に対して燃料流れを分流させるように使用され、また第2の流量調整装置38が開いている時には、第2の制御流体ストリーム42は、第1の分流部分28に対して燃料流れを分流させるように使用される。第1及び第2の分流部分28、30に対しての燃料流れの交互分流により、合流位置32及び出口部分34において燃料流れ摂動を発生させることが可能になる。制御流体ストリーム40、42の両方は、独立した高周波数モジュレータ弁36、38によって制御することができ、或いは1つのダイバータ弁(切換え弁)によって制御することができる。
【0018】
本明細書では、燃料流れ摂動の周波数及び振幅は、燃料供給通路24及び流量調整装置36、38と関連した複数のパラメータに基づいて制御することができることに注目されたい。1つの実施形態では、発生燃料流れ摂動の周波数は、流量調整装置36、38の作動の周波数に基づいて制御される。別の実施形態では、発生燃料流れ摂動の振幅は、第1及び第2の分流部分28、30に対して交互に分流された燃料の量、第1の長さ(L1)、第1の直径(D1)、第2の長さ(L2)、第2の直径(D2)又はそれらの組合せに基づいて制御される。
【0019】
図3を参照すると、燃焼器12における燃焼ダイナミックスを制御するための同調式流体流れ制御システム22を開示している。この図示した実施形態では、本システム22は、燃焼器12に対して燃料を供給するように構成された燃料供給通路24を含む。燃料供給通路24の構成は、前述の実施形態で説明したものと同じである。この図示した実施形態では、燃料供給通路24の入口部分26に、流量調整装置44が設けられる。本明細書では、流量調整装置44は、ダイバータ弁であることに注目されたい。流量調整装置44は、チャネル48内に移動可能に配置された往復動部材46を含む。往復動部材46は、リンクを介して回転駆動部材(図示せず)に結合される。往復動部材46は、第1及び第2の制御流体ストリームの流れを制御するようにチャネル48内で移動することができ、第1及び第2の分流部分28、30に対して燃料流れを交互に分流させる。言い換えれば、往復動部材46を一方の端部50に向かって移動させた時には、燃料流れは、第2の分流部分30に対して分流され、また往復動部材46を他方の端部52に向かって移動させた時には、燃料流れは、制御流体ストリームにより第1の分流部分28に対して分流される。第1及び第2の分流部分28、30に対しての燃料流れの交互分流により、合流位置32及び出口部分34において燃料流れ摂動を発生させて、燃焼器12内での燃焼ダイナミックスの制御を行うことが可能になる。
【0020】
上述した実施形態によると、燃料供給通路内部には、機械的構成要素は設けられておらず、従って装置の予定外の運転停止の可能性が回避される。この例示的な構成により、制御流れの作動の周波数によってその周波数を制御することができまた切換えられる燃料又は流体の量によってその振幅を制御することができるフェールセーフシステムが得られる。
【0021】
図4を参照すると、燃焼器内における燃焼ダイナミックスを制御する上で必要な例示的なステップを示すフローチャートを開示している。ステップ54で示すように、燃料ストリームが、燃料入口部分を介して燃料供給通路に供給される。ステップ56で示すように、第1制御流体ストリーム及び第2の制御流体ストリームの交互流れが、相互に対向する方向から入口部分に制御される。1つの実施形態では、独立したモジュレータ弁(流量調整装置)を使用して、燃料供給通路の入口部分に向けて第1制御流体ストリーム及び第2の制御流体ストリームの流れを交互に制御することができる。別の実施形態では、単一のダイバータ弁(流量調整装置)を使用して、燃料供給通路の入口部分に向けて第1の制御流体ストリーム及び第2の制御流体ストリームの流れを交互に制御することができる。
【0022】
ステップ58で示すように、相互に対向する方向から入口部分26に交互になった第1の制御流体ストリーム及び第2の制御流体ストリームの流れは、第1及び第2の分流部分に対して燃料流れを交互に分流させるように制御される。一方の制御流体ストリームは、一方の分流部分に対して燃料流れを分流させるように使用され、また他方の制御流体ストリームは、他方の分流部分に対して燃料流れを分流させるように使用される。
【0023】
ステップ60で示すように、燃料流れの第1及び第2の分流部分に対する交互分流により、燃料供給通路の合流位置及び出口部分において燃料流れ摂動を発生させることが可能になる。ステップ62で示すように、この例示的な制御技術はさらに、燃料供給通路及び流量調整装置と関連した複数のパラメータに基づいて燃料流れ摂動の周波数及び振幅を制御するステップを含む。1つの実施形態では、発生燃料流れ摂動の周波数は、流量調整装置の作動の周波数に基づいて制御される。別の実施形態では、発生燃料流れ摂動の振幅は、第1及び第2の分流部分に対して交互に分流された燃料の量、分流部分の長さ、分流部分の直径又はそれらの組合せに基づいて制御される。
【0024】
本明細書では、本発明の一部の特徴にみを例示しかつ説明してきたが、当業者には多くの修正及び変更が想到されるであろう。従って、提出した特許請求の範囲は、全てのそのような修正及び変更を本発明の技術思想の範囲内に属するものとして保護しようとするものであることを理解されたい。
【符号の説明】
【0025】
10 ガスタービン
11 加圧空気
12 燃焼器
13 排出ガスストリーム
14 圧縮機
16 タービン
18 シャフト
20 燃焼器ハウジング
22 同調式流体流れ制御システム
24 燃料供給通路
26 燃料入口部分
27 燃料ストリーム
28 第1の分流部分
30 第2の分流部分
32 合流位置
34 燃料出口部分
36 流量調整装置
38 流量調整装置
40 第1の制御流体ストリーム
42 第2の制御流体ストリーム
44 流量調整装置
46 往復動部材
48 チャネル
50 一方の端部
52 他方の端部
54 燃料供給通路の入口部分に燃料を供給するステップ
56 入口部分に対して第1及び第2の制御流体ストリームの流れを交互に制御するステップ
58 第1及び第2の分流部分に対して燃料流れを交互に分流させるステップ
60 燃料供給通路の合流位置及び出口部分において燃料流れ摂動を発生させるステップ
62 発生燃料流れ摂動の周波数及び振幅を制御するステップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃焼器(12)における燃焼ダイナミックスを制御するための同調式流体流れ制御システム(22)であって、
燃料供給通路(24)を含み、前記燃料供給通路(24)が、
入口部分(26)と、
第1の長さ及び第1の直径を有しかつ前記入口部分(26)から延びる第1の分流部分(28)と、
第2の長さ及び第2の直径を有し、前記入口部分(26)から延び、前記第1の分流部分(28)から間隔を置いて配置されかつ該第1の分流部分(28)と合流位置(32)において合流する第2の分流部分(30)と、
前記第1及び第2の部分(28、30)の合流位置(32)に結合された出口部分(34)と、
を含み、該制御システム(22)が、
前記入口部分(26)に結合されかつ前記第1及び第2の分流部分(28、30)に対して燃料流れを交互に分流させて、前記合流位置(32)において燃料流れ摂動を発生させるように構成された少なくとも1つの流量調整装置(36、38、44)、をさらに含む、
制御システム(22)。
【請求項2】
前記少なくとも1つの流量調整装置(44)が、相互に対向する方向から前記入口部分(26)への第1の制御流体ストリーム(40)及び第2の制御流体ストリーム(42)の流れを交互に制御して、前記第1及び第2の分流部分(28、30)に対して前記燃料流れを交互に分流させるように構成される、請求項1記載の制御システム(22)。
【請求項3】
前記第1の制御流体ストリーム(40)が、前記第1及び第2の分流部分(28、30)間で一方の分流部分に対して前記燃料流れを分流させるように使用される、請求項2記載の制御システム(22)。
【請求項4】
前記第2の制御流体ストリーム(42)が、前記第1及び第2の分流部分(28、30)間で他方の分流部分に対して前記燃料流れを分流させるように使用される、請求項2記載の制御システム(22)。
【請求項5】
前記流量調整装置が、モジュレータ弁を含む、請求項2乃至4のいずれか1項に記載の制御システム(22)。
【請求項6】
前記流量調整装置が(36、38、44)が、ダイバータ弁を含む、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の制御システム(22)。
【請求項7】
発生燃料流れ摂動の周波数が、前記少なくとも1つの流量調整装置(36、38、44)の作動の周波数に基づいて制御される、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の制御システム(22)。
【請求項8】
発生燃料流れ摂動の振幅が、前記第1及び第2の分流部分(28、30)に対して交互に分流された燃料の量、第1の長さ、第1の直径、第2の長さ、第2の直径又はそれらの組合せに基づいて制御される、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の制御システム(22)。
【請求項9】
燃焼器(12)における燃焼ダイナミックスを制御するための同調式流体流れ制御システム(22)であって、
燃料供給通路(24)を含み、前記燃料供給通路(24)が、
入口部分(26)と、
第1の長さ及び第1の直径を有しかつ前記入口部分(26)から延びる第1の分流部分(28)と、
第2の長さ及び第2の直径を有し、前記入口部分(26)から延び、前記第1の分流部分(28)から間隔を置いて配置されかつ該第1の分流部分(28)と合流位置(32)において合流する第2の分流部分(30)と、
前記第1及び第2の部分(28、30)の合流位置(32)に結合された出口部分(34)と、
を含み、該制御システム(22)が、
前記入口部分(26)に結合されかつ前記第1及び第2の分流部分(28、30)に対して燃料流れを交互に分流させて、前記合流位置(32)において燃料流れ摂動を発生させるように構成された少なくとも1つの流量調整装置(36、38、44)、をさらに含み、
前記燃料流れの摂動の周波数及び振幅が、前記燃料供給通路(24)及び前記流量調整装置(36、38、44)と関連した複数のパラメータに基づいて制御される、
制御システム(22)。
【請求項10】
燃焼器(12)における燃焼ダイナミックスを制御する方法であって、
燃料供給通路(24)の入口部分(26)に燃料を供給するステップと、
少なくとも1つの流量調整装置(36、38、44)を使用して、前記入口部分(26)から第1の長さ及び第1の直径を有する第1の分流部分(28)並びに第2の長さ及び第2の直径を有する第2の分流部分(30)に対して燃料流れを交互に分流させて、該第1及び第2の分流部分(28、30)の合流位置(32)において燃料流れ摂動を発生させるステップと、を含む、
方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−261699(P2010−261699A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−96577(P2010−96577)
【出願日】平成22年4月20日(2010.4.20)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】