説明

燃焼室における空気吸入の制御を含む不均質材料灰の乾式回収/冷却用システム

本発明は焼却炉クリンカを乾式で回収および冷却するシステムに関する。このシステムは、主要要素として、回収−冷却ユニットと、燃焼室の環境を前記ユニットの環境から分離する手段とを含む。このシステムは、回収されたクリンカの最終温度を、焼却炉(図1)の燃焼室の入口部における許容可能な空気量を超えることなく低下させることができる。冷却プロセスに必要な空気流量が前記の許容可能な量を超過する場合は、このシステムは、超過する空気を、適切な制御手段によって、燃焼室の下流側のボイラの最適位置に送り込むことを可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、焼却プラントの内部における廃棄物の燃焼から生じる重量灰を乾式で回収/冷却するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
焼却炉内における廃棄物の燃焼から生じる重量灰の回収に関する現在のシステムは、湿式システムの使用を想定している。
【0003】
焼却炉から出る重量灰は、最後の燃焼火格子の下流側に配置される水充填タンク内に排出される。捕集タンクは、灰クリンカの冷却と水シールという二重の機能を有し、それによって、ボイラ内部に存在する負圧のために再吸引される周囲空気がボイラ内に流入することが防止される。この空気の流入が生じると燃焼プロセスが撹乱されることになる。
【0004】
冷却されたクリンカは、スクレーパまたはプッシャによって捕集タンクから回収されるが、この場合、傾斜面に沿って灰を再引き上げし、続いて、それを下流側の装置に排出することが必要になる。
【0005】
湿式回収システムを用いると、システム自体についても、周囲環境に対しても、著しい不具合が惹起される。主な欠点は次のようなものである。
水冷される灰中に含まれる化学エネルギーおよび顕熱の不可逆的損失。灰が捕集タンク内に沈降すると、その中に存在する未燃材料の燃焼プロセスは停止される。さらに、灰の熱量はすべて冷却水に移される。
湿式灰の搬送および貯蔵の高コスト。これは、灰中の湿分含有量に比例するその重い重量による。
クリンカ冷却用として必要になる水の消費。
環境への排出前に必要になるクリンカ汚染冷却水の清浄化。
湿式灰中に存在する金属成分の分離の困難さ。これは、灰そのものと、回収されるべき金属成分との間の凝集現象による。
冷却水を動かすためのエネルギー消費。これは、その温度上昇を抑え、その損失を補充するための連続的な添加をも必要とする。
高い保守整備コスト。これは、冷却水が流れる装置および配管ラインの高い腐食速度による。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記の代わりに、前記クリンカを乾式で回収し、冷却するシステムの採用に基づくものである。焼却炉クリンカを乾式で回収するシステムを採用すると、最終燃焼火格子下流側の重量灰排出部分からボイラ内への空気の流入(空気吸入)の制御という問題が課せられることになる。実際、前記部分からの空気の流入が制御されずに過大になると、付随してボイラ内の燃焼現象の変化が生じ、燃焼効率と、交換表面への熱流の分布と、汚染物質(NO)および粒子状物資の形成とに対し、強力かつ負の影響が及ぶ。
【0007】
さらに、前記クリンカは、用いられる燃料の特性から、不均質であり、予想外のサイズの異種物体を含む可能性がある。これは、他の用途において通常用いられるもの(例えば二重クラペット弁)とは異なる環境分離装置の使用が賢明であることを示すものである。この場合、通常の環境分離装置を用いると、閉止時に機械的に妨害されるリスクが生じ、従って、過大な空気量が制御されずに燃焼室に吸入される可能性がある。
【0008】
従って、根底にある本発明が解決すべき技術的課題は、既知の方式と関連付けて上に述べた欠点を除去できる、焼却炉クリンカを回収しかつ冷却するシステムおよび方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
発明の概要
上記の課題は、請求項1によるシステムおよび請求項11による方法によって解決される。
【0010】
本発明の好ましい特徴は、独立請求項から派生する請求項に提示される。
【0011】
本発明はいくつかの重要な利点を提供する。そのうちのいくつかを次に要約して述べるが、その全体については、以下に記述する詳細説明の観点から評価されるであろう。一般的に言えば、既知の技術に対する本発明の重要な利点は、冷却水の使用に伴うすべての問題点を取り除くことであり、クリンカの分離および貯蔵のプロセスをより簡素にかつより経済的にする事実であり、高温の灰に含まれる熱的および化学的エネルギーの回収を可能にする事実である。
【0012】
さらに具体的には、本発明の主たる利点は、本発明が、回収システムが接続される燃焼室における空気吸入に対する有効な制御を操作することによって、冷却水を使用することなく、クリンカを十分に、有効かつ効率的に冷却しながら、クリンカの乾式回収を可能にする点にある。
【0013】
これは、回収機の内部に設けられ、かつ、回収領域と排出位置との間に含まれる分離手段を用いることによって基本的に実現される。この分離手段は、クリンカの冷却には有用であるが燃焼プロセスには影響しない程度の所定量の空気を燃焼室に流入させる。
【0014】
好ましくかつ特に有利な実施態様によれば、前記の分離は、回収機のカバーに懸垂されかつヒンジ接合される一連の可動な空気止めを用いることによって行われる。この一連の可動な空気止めは、搬送方向に実質的に垂直であり、空気に対する一種のラビリンスシールを構成し、ベルト上において移送されるクリンカの通過をいずれにしても可能にする。
【0015】
回収されるクリンカの量が多く、燃焼室へ吸入される必要冷却空気の量が燃焼効率に負の影響を及ぼす燃焼空気の最低百分率を超えるような場合には、本発明は、回収システムに、燃焼室の下流側において過剰冷却空気を移送する装置を取り付ける。この装置は、分離手段の下流側の回収機部分を燃焼室の下流側の適切なボイラ領域に接続する。また、この装置は、それが接続される回収機部分の圧力を燃焼室内の圧力に等しいかまたはそれよりも高くするのに十分な圧力損失をもたらすようなサイズのものとされる。この特徴によって、燃焼排煙が回収機を通り抜ける危険性が避けられる。
【0016】
好ましい実施態様によれば、過剰空気を移送するこの装置は、適当なダクトによって構成され、場合によってはダスト除去装置および調節弁をライン内に具備する。
【0017】
システムのいくつかの形態においては、回収機能および冷却機能を2つの別個のコンベヤに委ねることができる。この場合、第1のコンベヤは燃焼室の位置に、第2のコンベヤはその下流側に配置される。2つのコンベヤの環境は、クリンカを第1ベルトから第2ベルトに供給するホッパによって接続される。この方式のすべては、本発明の基礎にある概念を変えるものではない。2つのコンベヤの環境は単一の環境を形成し、従って、好ましい実施態様による上記と同じ単一の回収/冷却ユニットを形成するからである。
【0018】
以下に述べる好ましい実施態様の詳細説明を要約すると、本発明は、焼却炉のクリンカを乾式で回収および冷却するシステムであって、回収されたクリンカの最終温度を、焼却炉の燃焼室の入口部における許容可能な空気流量を超えることなく低下させることができるシステムに関する。冷却プロセスに必要な空気流量が前記の許容可能な量を超過する場合には、このシステムは、超過する空気を、適切な制御手段によって、燃焼室の下流側のボイラの最適位置に送り込むことを可能にする。
【0019】
提案されるシステムは、使用に際しては主として以下の構成要素によって構成される。
1.回収機と焼却炉との間の連結ホッパであって、クリンカがそれを経由して回収機のベルト上に排出され、この回収機のベルトは欧州特許第0471055B1号によるタイプのものであるような連結ホッパ;
2.燃焼火格子の下側に位置するホッパから来る塊粒および微粉の灰を受け取る上記の回収機/冷却機であって、投入領域においては、自由落下する材料の衝撃に由来する負荷を適切に分布させるためにコンベヤベルトの負荷支持ロールのピッチが密であり、回収および搬送部分は最大塊粒度のクリンカをも容易に回収できるようにサイズ決定される回収機/冷却機;
3.回収機の底部に配置され、かつ耐熱性の構成部品から構成される微粉回収装置;
4.燃焼室内への周囲空気の流入を制限するために回収機内部に設けられる分離手段であって、この目的のため燃焼室と回収機の排出位置との間に分離領域を形成する分離手段;
5.冷却空気を回収機内部に供給する手段であって、過大圧力の場合に高温ガスの流出を防止するように、回収機本体の側壁に配置される冷却空気供給手段;
6.分離手段の下流側の回収機部分と、燃焼室が受け入れ可能な最大量を超過する冷却空気を流出させるのに最適な燃焼室下流側のボイラ位置との間を接続するオプションとしての接続配管ラインまたはダクトであって、システムからダストを除去するサイクロンおよび調節弁をラインに含むことができる配管ラインまたはダクト;
7.分離手段が装備される回収機部分の上流側および下流側の圧力に関するオプションとしての制御ロジックであって、前記のダクトに配置される弁の調整による制御ロジック。
【0020】
図面の簡単な説明
本発明の他の利点、特徴および利用態様は、いくつかの好ましい実施態様に関する以下の詳細説明から明らかになるであろう。これらの実施態様は例として示すものであり、制限を目的とするものではない。以下の説明においては図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明のシステムの好ましい実施態様を例示する一般的なレイアウトで、全冷却空気を燃焼室内に流入させる運転モードの場合を示す。
【図2】本発明のシステムの1つの実施態様を例示する一般的なレイアウトで、超過する冷却空気を燃焼室の下流側のボイラ内に送り込む運転モードの場合を示す。
【図3】本発明のシステムの別の実施態様を例示する一般的なレイアウトで、超過する冷却空気をろ過処理して大気に放散する運転モードの場合を示す。
【図4】図1の線A−Aによる概略的な断面図を示す。
【図5】回収機内部の冷却空気の流路部分を拡大した図3の詳細を示す。
【図6】図2の線B−Bによる概略的な断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
発明の詳細な説明
最初に図1を参照すると、焼却炉クリンカの乾式回収/冷却システムが全体として符号1で示されている。
【0023】
さらに図解を明確にするために、システム1のいくつかの異なる構成要素を、以下において、符号100で示す燃焼室からのクリンカの回収からその処分に至るクリンカが辿る径路に言及しながら記述していく。
【0024】
燃焼室100のすぐ下流側に、システム1は回収および冷却ユニット9を設ける。このユニット9は、主に耐熱鋼製の乾式回収機に基づいている。このような回収機9は、それ自体既知の種類のものであり、例えば、欧州特許第0252967号に記載されている。この公報の内容はこの参照によって本明細書に組み込まれる。
【0025】
回収機9は、燃焼室100の火格子101から移送ホッパ102を通って下向きに沈降する重量灰を集める。
【0026】
微粉は、別の径路で、燃焼火格子101の底部に配置される捕集ホッパ8によって回収機9上に移される。捕集ホッパ8には二重クラペット弁5(または同等の手段)が装着され、その上流側および下流側の環境を的確に分離する。捕集ホッパ8は正圧のホッパである。
【0027】
回収機9は、その本体ケーシング98の側壁に、外部冷却空気用の複数の流入孔で、回収機9本体の延長方向に沿ってほぼ規則的に分布配置される流入孔を有する。これはそれぞれ符号10で示される。この流入孔10には、流れを調節するかあるいは開閉できる手段を取り付けることができる。それはチェック弁として機能する。すなわち、回収機内部の圧力過大時に、高温ガスの環境への流出を防止する。
【0028】
回収機9の内部には、定置式91または可動式92の分離手段が設けられる。これは、その手段の上流側および下流側の環境の圧力を実質的に分離するのに適したものである。
【0029】
定置式の分離手段91は、金属製の隔壁から構成するのが好ましく、クリンカ投入位置の上流域における、回収機9の伝動ヘッドに配置することが望ましい。この手段91は、コンベヤベルトおよび関係する金属被包体98の間の有効な全断面を占拠することによって、回収機9に流入する空気が、伝動ドラム931の周りを通過して燃焼室100に再流入することを防止する機能を有する。
【0030】
可動式の分離手段92は、回収機9のカバーに懸垂されかつヒンジ接合される複数の空気止めから構成して、搬送部分に沿って直列に配置することが望ましい。空気止めの個数は、回収機の排出位置から再吸引される空気の流入において顕著な圧力損失が確保されるような個数として、既知でかつ所定の最大空気量が燃焼室に導入されるようにする。
【0031】
図4にさらに詳細に示すように、空気止め92は、ベルトで移動する材料層の輪郭に追従するように、回動式の複数体をもって構成する、すなわち、その間がヒンジ接合される複数の平行な帯状片93によって構成することが望ましい。この複数の平行な帯状片93は、圧縮性が大きい材料が通過する際に層を均すために、コンベヤに近い方の帯状片がより大きな重量を有するように寸法決定することができる。この機能を主として燃焼室100に近い方の空気止めによって作用させると、回収機9の排出位置付近の空気止めの空気シール機能が一層有効に働く。
【0032】
回収されるクリンカを搬送領域に確実に閉じ込めるために、回収機9は、その全長に沿って、材料包囲用の金属板94を有する。この包囲板94は、ベルトとの接触および干渉を避けるために必要な、ベルトからの垂直方向の最小間隔を備えている。
【0033】
必要な場合には、ベルトと金属板94との間に設けられる間隙に、金属製または他の耐熱材料製のブラシ95を装着することが可能であり、これによって、シールが改善されかつ空気流入がさらに制限される。
【0034】
回収機の側壁の流入孔10から流入する周囲空気の量は、前もって固定された通路断面を作ることによって制御できる。図4に詳細に示すように、この流入断面またはポートは、包囲板94の外側の側面に結合される水平のシールプレート96で、コンベヤベルトのフィン97から所定間隔の位置において包囲板94の側面に固定されるシールプレート96によって形成することができるがそれが好ましい。通路断面積および燃焼室100内の負圧値が既知のものであるならば、回収機ベルトの両側に、かつ搬送範囲の全長に、このシールプレート96を設けることによって、所定量の空気が、回収機9内に、従って燃焼室100内に流入することが保証される。もちろん、このプレート96は、ベルト9の搬送(輸送)部分の一部分のみ、特に、ホッパ102の下流側部分の一部分のみに設けることも可能である。
【0035】
従って、冷却空気は、その大部分が、流入孔10(およびシールプレート96が設けられる場合はそれによって規定される断面)から回収機9内に再吸引され、部分的には、それは、回収機の排出位置から、可動空気止め92によって構成されるラビリンスシールを通して再吸引される。
【0036】
ベルト上におけるクリンカの冷却は、燃焼室内の負圧によって、クリンカに対して対向流として流れるように再吸引される周囲空気によって行われる。空気は、クリンカとの熱交換効果によって加熱された後、燃焼室に流入し、燃焼室に熱を戻入する。
【0037】
前記のように、冷却されるべきクリンカの量が多く、必要な冷却空気の量が燃焼室への許容流入空気量を超えるような場合には、本発明は、超過する冷却空気を、燃焼室下流側のボイラ領域に移送する方策を提供する。
【0038】
この場合のシステム構成においては、図2に示すように、超過冷却空気の移送装置を、分離手段の下流側の回収機部分に接続されるダクト2によって構成する。このダクト2には、サイクロン式のダスト除去装置3および自動調節弁4をライン内に装備することが望ましい。
【0039】
燃焼室100の下流側のボイラ領域は燃焼室そのものよりも低圧であるので、その領域を回収機ベルト9と接続することによって、燃焼チャンバ本体からこの回収機に至る燃焼排煙の通路が形成される可能性がある。この状況を避けるため、ダクト2に接続される回収機部分の圧力が燃焼室の圧力と等しい圧力値になるように、ダクト2のサイズを、ラインに沿って十分な圧力損失が生じる形に構成する。
【0040】
この状態を精密に調整するために、分離手段の上流側および下流側の回収機部分の間の圧力差を適切なセンサ7によって常時監視し、ダクト2の弁4を作動させて調整する。
【0041】
図3を参照すると、超過冷却空気を排除するダクトを、場合によっては、上記とは異なる接続方式とすることができる。この場合は、実際、燃焼室下流側のボイラ領域内の負圧によって空気を吸引するのではなく、専用のファン22または同等の手段によって、空気をダクト21に沿って吸引できる。ダクト21には、前記と類似の調節手段40が装着される。空気は、続いて、ファン22の上流側に配置される専用フィルタ210を通過して大気に放散される。
【0042】
この後者2つのシステム構成(図2および3)においては、排出位置99および側面の流入孔10から回収機9に流入する空気は、分離手段の下流側のベルト部分の上に存在するクリンカを対向流において冷却完了し、続いて、図2を参照すると、ダクト2を通して燃焼室100の下流側の適切なボイラ領域内に再吸引されるか、あるいは、図3を参照すると、ダクト21およびファン22によって大気に放出される。
【0043】
さらに、図6にも示すように、回収機9には、その金属の被包体98の底部に配置される、耐熱性の構成要素からなる微分回収装置981が装備される。
【0044】
排出位置99から再流入する周囲空気による微粉の同伴を避けるために、回収装置によって捕集された微粉用の別個の排出装置991が設けられる。この排出装置991は、環境から分離するための二重クラペット弁992または同等の装置による。
【0045】
以上、本発明を、好ましい実施態様を参照して説明した。そのすべてが添付の特許請求の範囲に含まれる、同じ発明の核心に属する他の実施態様が存在し得ることが理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
焼却炉の燃焼クリンカを乾式で回収および冷却するシステム(1)であって、
燃焼室(100)の下流側に配置するのに適した、ベルトコンベヤ搬送手段(9)を基礎とする乾式の回収および冷却ユニットと、
前記搬送手段(9)で搬送されるクリンカ床における冷却空気の制御された吸入を可能にするのに適した冷却空気吸入手段(10、99)であって、前記冷却空気が、前記燃焼室(100)の方向に、前記クリンカ床を対向流において包み込むように全体が構成される冷却空気吸入手段(10、99)と、
前記燃焼室(100)内に流入するように、前記コンベヤ手段(9)上のクリンカの投入位置(102)に達する前記冷却空気の量を制御する制御手段(91、92、2)であり、前記コンベヤ手段(9)に沿って順に配置され、かつ、前記コンベヤ手段(9)のクリンカ搬送部分に実質的に面している複数のシール部材(92)を含む制御手段(91、92、2)であって、前記各シール部材(92)は前記搬送方向に実質的に直交する方向に延在し、かつ、前記複数のシール部材(92)は、前記冷却空気の流れにおける制御された圧力損失を決定するのに適していると共に、実質的にラビリンスタイプのシールを形成する、制御手段(91、92、2)と、
を含むシステム(1)。
【請求項2】
前記各シール部材(92)が、前記ベルトコンベヤ搬送手段(9)のケーシング(98)にヒンジ接合される、請求項1に記載のシステム(1)。
【請求項3】
前記各シール部材が、回動式の複合体(93)のタイプの空気止め(92)の形態である、請求項1または2に記載のシステム(1)。
【請求項4】
前記空気止め体の前記ベルトコンベヤ搬送手段(9)に近い方の部分が、圧縮性が大きい材料の通過の際に前記クリンカ床を均すように、より大きな重量を有する、請求項3に記載のシステム(1)。
【請求項5】
前記制御手段(91、92、2)が、クリンカ投入用の部分(102)の上流側の前記搬送手段(9)の伝動ヘッドに配置される少なくとも1つの別の定置式のシール部材(91)を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のシステム(1)。
【請求項6】
前記制御手段(91、92、2)が、前記シール部材(92)の下流側に配置される前記搬送手段(9)の領域を、前記燃焼室(100)の下流側のボイラ領域に一連において接続するのに適したダクト(2)を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のシステム(1)。
【請求項7】
前記ダクト(2)に配置されるダスト除去手段(3)を含む、請求項6に記載のシステム(1)。
【請求項8】
前記ダクト(2)内の空気流れの調節に適した空気流れ調節手段(4)を含む、請求項6または7に記載のシステム(1)。
【請求項9】
前記制御手段(91、92、2)が、前記冷却空気の少なくとも一部を大気に放出する手段(21、22、210)を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載のシステム(1)。
【請求項10】
前記冷却空気吸入手段(10、99)が、前記搬送手段(9)のケーシング(98)に設けられる複数の空気流入孔(10)であって、実質的にラビリンス状の構造(96、97)を有する前記搬送手段(9)の流入部分に関連する空気流入孔(10)を含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載のシステム(1)。
【請求項11】
焼却炉の燃焼クリンカを乾式で回収および冷却する方法であって、
クリンカを、燃焼室(100)の下流側に配置される、ベルトコンベヤ搬送手段(9)を基礎とする乾式の回収ユニットに投入し、前記搬送手段(9)に沿って前記燃焼室(100)の方向に対向流において供給される制御された空気流れによって冷却し、かつ、
前記燃焼室(100)に流入する前記冷却空気の量の制御を実行し、この制御は、前記搬送手段(9)に沿って順に配置され、かつ、前記搬送手段(9)のクリンカ搬送部分に実質的に面している複数のシール部材(92)によって構成されるラビリンスタイプのシールがもたらす制御された圧力損失によって行われ、前記各シール部材(92)は前記搬送方向に実質的に直交する方向に延在している、
方法。
【請求項12】
前記制御が、前記シール部材(92)の下流側に配置される前記搬送手段(9)の領域を、前記燃焼室(100)の下流側のボイラ領域に一連において選択的に接続することを可能にすることによっても行われる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記燃焼室(100)の下流側の前記ボイラ領域に供給される空気流れの調節が行われる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記冷却空気の流入が、前記搬送手段(9)のケーシング(98)において、実質的にラビリンスタイプの構造(96、97)を有する前記搬送手段(9)の1つ以上の流入部分によって行われる、請求項11〜13のいずれか1項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−528249(P2010−528249A)
【公表日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−508940(P2010−508940)
【出願日】平成20年5月7日(2008.5.7)
【国際出願番号】PCT/IB2008/051789
【国際公開番号】WO2008/142594
【国際公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【出願人】(504027277)マガルディ インダストリエ ソシエタ ア レスポンサビリタ リミタータ (4)
【Fターム(参考)】