説明

燃焼装置

【課題】液面検知手段が故障したときに確実に汲み上げポンプの駆動を停止することができる安全性の高い装置を提供すること。
【解決手段】汲み上げポンプ8を駆動してから第1の判定時間経過しても液面検知手段11が燃料なしを検知し続けているときには、汲み上げポンプ8の駆動を停止させて燃料切れの仮判定を行い、その後、火炎検出手段6が炎なし判定をしたときに燃料切れ本判定を行い、燃焼装置の運転を停止させるように構成した。よって、液面検知手段11が故障したときに確実に汲み上げポンプ8の駆動を停止することができるとともに、燃料タンク2内の燃料を使い切ってから燃焼装置の運転停止させるので、液面検知手段11が故障していることに気づかず運転を開始させた場合でも、燃料の汲み上げすぎによる油漏れを防ぐことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体燃料を燃焼する燃焼装置であって、特に装置外部にメインタンクを有し、メインタンクから液体燃料が汲み上げポンプにより汲み上げられ、装置内部の燃料タンクに供給されるものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、外部に設置されたメインタンクから液体燃料を汲み上げポンプによって汲み上げて、装置内部の燃料タンクに供給する燃焼装置においては、燃料タンクに供給された液体燃料の液面の高さをフロートスイッチ等の液面検知手段により検知することで汲み上げポンプの動作が制御されるように構成されている。
【0003】
すなわち、汲み上げポンプの駆動タイミングはフロートスイッチの検知信号によるため、フロートスイッチが正確に作動しないと汲み上げポンプは燃料を過剰に汲み上げて、燃料タンクから燃料が溢れて火災等の原因になってしまう。そのため、安全性を考慮して、フロートスイッチは複数個設けられていたり、もしくは1つのフロートスイッチに複数の動作点を設けて液面の異常上昇を検知したりするようになっている。
【0004】
従来の燃焼装置における構成を図5に示す。
【0005】
液体燃料を貯蔵する燃料タンク21は、図示しないメインタンクと送油パイプ22で繋がれており、送油パイプ22の途中にはメインタンクの液体燃料を燃料タンク21へ汲み上げる汲み上げポンプ23が備えられている。そして、汲み上げポンプ23を駆動するポンプ駆動手段24と、ポンプ駆動手段24の動作を制御するマイコン27が設けられている。
【0006】
燃料タンク21には、燃料タンク21内の液面を検知する手段としての第1のフロートスイッチ25および第2のフロートスイッチ26が設けられている。さらに第1のフロートスイッチ25および第2のフロートスイッチ26は燃料タンク21の液面を検知してON/OFFするリードスイッチ28a、28b、28cを有しており、各リードスイッチからの信号はマイコン27に送られる。
【0007】
次に上述の構成における動作を説明する。燃焼により燃料タンク21内の液体燃料が消費されて液面が所定の下限値以下になると、第1のフロートスイッチ25が作動してリードスイッチ28aがONとなり、この信号がマイコン27に送られる。そしてこの信号を受けてマイコン27はポンプ駆動手段24に汲み上げポンプ23を駆動するよう信号を送る。
【0008】
液体燃料は、汲み上げポンプ23が駆動されることで、メインタンクから送油パイプ22を通って燃料タンク21に供給される。そして、燃料タンク21の液面が所定の上限値となるとリードスイッチ28bがONとなり、マイコン27はリードスイッチONの信号を受けると、汲み上げポンプ23の駆動を停止させるようポンプ駆動手段24を制御する。これによって燃料タンク21への液体燃料の供給が停止する。
【0009】
もし、第1のフロートスイッチ25が故障して、液面が所定の上限値を超えてもリードスイッチ28bがONとならなかった場合、液面はさらに上昇することとなるが、この液面の上昇は第2のフロートスイッチ26により検知され、リードスイッチ28cがONとなると、この信号がマイコン27に送られてくみ上げポンプ23の駆動が停止されるようになっている。
【特許文献1】特開平9−26165号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
このように複数のフロートスイッチを設けることにより、仮にどちらか一方が故障したり、ごみが詰まるなどして正常に作動しなかった場合でも確実に液面を検知して汲み上げポンプの駆動を停止できるように構成されている。
【0011】
しかしながら、両方のフロートスイッチが正常に動作しなくなる可能性がないとも限らない。そして万が一、両方のフロートスイッチの液面の上限を検知するリードスイッチ28b、28cがONしなくなってしまったときには、汲み上げポンプは燃料タンクへ液体燃料を供給し続け、やがては燃料タンクから液体燃料が溢れて火災等を引き起こしてしまうことになる。
【0012】
本発明は上記課題を解決するためのもので、液面検知手段が故障した場合にも確実に汲み上げポンプの駆動を停止して、燃料漏れを防ぐことができる安全性の高い燃焼装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、液体燃料を貯蔵する燃料タンクと、前記燃料タンク内に燃料を汲み上げる汲み上げポンプと、前記汲み上げポンプを駆動するポンプ駆動手段と、前記燃料タンク内の液面を検知する液面検知手段と、前記液面検知手段の検知信号により前記ポンプ駆動手段を制御するマイコンと、液体燃料を燃焼させるバーナ部と、前記バーナ部で形成される火炎を検知する炎検知手段とを備えた燃焼装置において、マイコンは汲み上げポンプを駆動してから第1の判定時間が経過しても液面検知手段が燃料なしと判断しているときは燃料切れ仮判定を行い汲み上げポンプの駆動を停止し、炎検知手段が炎なしを検知したときに燃料切れ本判定を行い燃焼を停止させることを特徴とする燃焼装置である。
【0014】
また、前記第1の判定時間は、燃料タンクの液面が汲み上げポンプの動作を停止させる位置にあるときにさらに汲み上げポンプを駆動しても燃料タンクから液体燃料があふれない時間であることを特徴とする請求項1記載の燃焼装置である。
【0015】
また、マイコンが燃料切れ本判定を行い燃焼を停止させたときに、使用者に燃料切れであることを報知する報知手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の燃焼装置である。
【0016】
また、マイコンが燃料切れ本判定を行い燃焼を停止させた後、初めて運転指示を受け付けたときは、燃料切れ仮判定を行う時間を第1の判定時間より長い第2の判定時間とすることを特徴とする請求項1から3に記載の燃焼装置である。
【0017】
また、前記第2の判定時間は、マイコンが燃料切れ本判定をした状態において汲み上げポンプを駆動してから、燃料タンクの液面が液面検知手段によって燃料ありと判定される高さ以上となる時間であることを特徴とする請求項4記載の燃焼装置である。
【0018】
また、マイコンを介さずにポンプ駆動手段の動作を停止させるポンプ駆動手段入力用液面検知手段を備えていることを特徴とする請求項1から5に記載の燃焼装置である。
【発明の効果】
【0019】
本発明は上述のように構成したから、液面検知手段が故障したときに確実に汲み上げポンプの駆動を停止することができるとともに、燃料タンク内の燃料が十分ある際に液面検知手段が故障していることに気づかずに燃焼装置の運転を開始した場合でも、燃料の汲み上げすぎによる油漏れを防ぐことができるので安全性に優れた燃焼装置となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
好適と考える本発明の最良の形態を、本発明の作用効果を示して簡単に説明する。
【0021】
本発明は、燃料タンク内の液体燃料が所定量以下となって液面検知手段が燃料なしを検知したときに、汲み上げポンプを駆動して装置外部のメインタンクから燃料タンクに液体燃料の供給を開始する燃焼装置であって、汲み上げポンプを駆動してから第1の判定時間が経過しても液面検知手段が燃料なしを検知し続けているときには、燃料切れの仮判定を行い汲み上げポンプの駆動を停止させて、その後、火炎検出手段が炎なし判定をしたときに燃料切れ本判定を行い、燃焼装置の運転を停止させるものである。
【0022】
すなわち、汲み上げポンプが駆動すると燃料タンクには液体燃料が供給されるので、液面検知手段が正常に動作しているのであれば、しばらくすると燃料を検出するはずである。しかし、故障している場合には、液面検知手段は燃料を検出することができない。そこで、汲み上げポンプを駆動してから第1の判定時間が経過しても液面検知手段が燃料の検出をしない場合には、液面検知手段が故障している可能性があるとして燃料切れの仮判定を行い、これ以上燃料を供給させないよう汲み上げポンプの駆動を停止させる。
【0023】
よって、液面検知手段が故障していた場合に、汲み上げポンプが液体燃料を供給し続けて燃料タンクから溢れてしまうことを防止できる。
【0024】
また、上述のように燃料切れ仮判定を行って汲み上げポンプの駆動を停止させたときには、燃料タンク内には十分な液体燃料が残っている。もしこの状態で燃焼を停止させてしまうと、その後使用者が液面検知手段が故障していることに気づかずに燃焼開始指示を出した際に、汲み上げポンプが駆動されて燃料タンクに過剰な燃料が供給され、燃料が溢れ出てしまう恐れがある。
【0025】
そのため、汲み上げポンプの駆動を停止した後も、燃焼部での燃焼は継続させたままとし、燃料タンク内の燃料を消費させて、燃焼部での燃焼が継続できなくなったとき(炎検知手段が炎なしと判定したとき)に燃料切れの本判定を行い燃焼を停止させる。
【0026】
従って、燃料切れ本判定により燃焼が停止した際には燃料タンク内の液体燃料はごくわずかしかしか残っていないため、使用者が液面検知手段が故障していることに気づかずに燃焼開始指示を出してしまっても、燃料タンクから燃料が溢れてしまうことはない。
【実施例】
【0027】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0028】
図1は本発明の燃焼装置の構成図であって、燃焼装置外部に設けられたメインタンク1と、液体燃料を貯蔵する燃料タンク2と、メインタンク1と燃料タンク2をつなぐ送油パイプ3と、液体燃料を気化する気化器4と、気化器4により気化された液体燃料を燃焼させるバーナ部5と、バーナ部5で形成される燃焼火炎を検知する火炎検知手段6と、燃料タンク2内の液体燃料を気化器4へ供給する燃料ポンプ7を有している。
【0029】
また、図2は燃料供給に関わる部分の構成図であって、メインタンク1の液体燃料を燃料タンク2へ汲み上げる汲み上げポンプ8、汲み上げポンプ8を駆動するポンプ駆動手段9、ポンプ駆動手段9を制御するマイコン10、フロートスイッチ等により構成され燃料タンク2の液面を検知する液面検知手段(マイコン入力用液面検知手段11、ポンプ駆動手段入力用液面検知手段12)を有している。
【0030】
通常、汲み上げポンプ8の駆動は、マイコン入力用液面検知手段11からの信号によってマイコン10を通して制御されているが、何らかの理由によりマイコン10からポンプ駆動手段9を停止させる信号を送ることができなくなった際に、ポンプ駆動手段入力用液面検知手段12が作動する。
【0031】
図3は上述の液面検知手段の詳細図であって、マイコン入力用液面検知手段11は、内部にマグネットが埋設されたリング状のフロート11aとリードスイッチ11bを有していて、液面の変動に伴いフロート11aが上昇・下降するようになっている。そして、液面の高さが第1の所定値以下となると、フロート11aに埋設されたマグネットがリードスイッチ11bを通過するのでリードスイッチ11bはONとなり、マイコン10に信号が送られる。マイコン10はこの信号によりポンプ駆動手段9を制御して、汲み上げポンプ8を所定時間駆動するようになっていて、汲み上げポンプ8が所定時間駆動されたときの液面の高さは図中Hとなる。
【0032】
また、ポンプ駆動手段入力用液面検知手段12も同様に、フロート12aと、リードスイッチ12bを有しており、液面が第2の所定値以上となるとリードスイッチ12bがONとなる。この第2の所定値はマイコン入力用液面検知手段11のリードスイッチ11bが作動して、汲み上げポンプ8が所定時間駆動されたときの液面Hよりも高く設定されているものであり、マイコン10からポンプ駆動手段9を停止させる信号を送ることができなくなって、液面が上昇を続けた場合に、リードスイッチ12bがONとなる。そして、その信号は直接ポンプ駆動手段9へ送られて、汲み上げポンプ8を駆動する電源の電源スイッチ13をOFFするようになっている。
【0033】
次に、上述の構成における動作を説明する。
【0034】
燃料タンク2に十分な量の液体燃料があるときは、マイコン入力用液面検知手段11のリードスイッチ11bはOFFとなっており、汲み上げポンプ8は停止している。
【0035】
そして、燃焼装置の運転が指示されると、まず気化器4の加熱が開始され、気化器4が液体燃料を気化することのできる温度に達すると、燃料タンク2に貯蔵されている液体燃料が燃料ポンプ7によって汲み上げられて気化器4に供給される。気化器4では液体燃料を加熱して気化ガスとし、この気化ガスをバーナ部5へ供給してバーナ部5で燃焼が行われるようになっている。
【0036】
また、バーナ部5の燃焼状態は炎検知手段6によって監視されていて、炎検知手段6は燃焼火炎中の炎電流により炎の有無を検知し、その検知信号がマイコン10に送られる。
【0037】
バーナ部5で燃焼が行われると、燃料タンク2内の液体燃料が消費されるため、それに伴いフロート11aが下降していく。そして、液面が第1の所定値以下となると、マイコン入力用液面検知手段11のリードスイッチ11bがONとなり、この信号がマイコン10へ送られる。すると、マイコン10では燃料タンク2内の液体燃料が少なくなったと判断して、ポンプ駆動手段9へ汲み上げポンプ8を駆動するよう信号を送り、汲み上げポンプ8が作動してメインタンク1の液体燃料が送油パイプ3を通って燃料タンク2へ送られる。
【0038】
図4のフローチャートを用いて汲み上げポンプ8を駆動するときの制御を説明する。
【0039】
燃料タンク2内の燃料が少なくなったことにより、汲み上げポンプ8が駆動されて燃料タンク2へ液体燃料の供給が開始されると(ステップ1)、マイコン10は計時を開始する(ステップ2)。そして、マイコン入力用液面検知手段11が液体燃料を検知しているかを判定し(ステップ3)、液体燃料を検知していなければ計時している時間が第1の判定時間T1を経過したかを判定する(ステップ4)。
【0040】
メインタンク1に液体燃料があり、かつ、マイコン入力用液面検知手段11が正常に動作していれば、第1の判定時間T1が経過する前に燃料タンク2の液面は第1の所定値を超えてリードスイッチ11bがOFFとなるので、マイコン入力用液面検知手段11は液体燃料を検知するはずである。よってこの場合は、そのまま汲み上げポンプ8の駆動を継続する。
【0041】
そして、さらにマイコン10の計時する時間を判定し(ステップ5)、所定時間が経過するとマイコン10は汲み上げポンプ8の駆動を停止するようポンプ駆動手段9に信号を送る。よって、燃料タンク2への液体燃料の供給が停止され(ステップ6)、そのまま燃焼が継続される。
【0042】
一方、ステップ4で、第1の判定時間T1が経過してもリードスイッチ11bがOFFとならずマイコン入力用液面検知手段11が燃料を検知できない場合は、メインタンク1の液体燃料がなくなって燃料切れとなったか、若しくはマイコン入力用液面検知手段11が故障したため液体燃料を検知できないことが考えられる。
【0043】
そこで、マイコン10は燃料切れの仮判定を行う(ステップ7)とともに、ポンプ駆動手段9に汲み上げポンプの駆動8を停止させるよう信号を送る(ステップ8)。したがって、マイコン入力用液面検知手段11の故障により液体燃料が検知できない場合には、これ以上燃料タンク2に液体燃料が供給されてしまうことを防止することができる。
【0044】
なお、実際には燃料タンク2に液体燃料が残っているにもかかわらず、マイコン入力用液面検知手段11が故障して液体燃料の汲み上げを開始したとしても、第1の判定時間T1が経過する前に液体燃料が燃料タンク2から溢れてしまうことがないように、この第1の判定時間T1は、燃料タンク2の液面が汲み上げポンプ8の動作を停止させる位置(液面H)のときに、さらに汲み上げポンプ8を駆動しても燃料タンク2から液体燃料があふれない時間に設定されている。
【0045】
そして、この状態で燃焼を継続させると、燃料タンク2の液体燃料は消費されていき、やがて燃料タンク2の液面は燃料ポンプ7の吸込み口よりも低くなって燃料ポンプ7が液体燃料を吸い上げられなくなり、気化器4へ液体燃料が供給されなくなる。するとバーナ部5では火炎が形成されなくなるため、炎検知手段6は炎なしと判定する(ステップ9)。
【0046】
この炎検知手段6の炎なし判定により、マイコン10は燃料切れ本判定を行い(ステップ10)、運転を停止させる(ステップ11)。
【0047】
もし、液面検知手段が故障した場合、使用者がそのことに気づかずに燃焼を開始させたとすると、マイコン入力用液面検知手段11は燃料を検知できないためステップ1に戻って、汲み上げポンプ8を駆動して燃料タンク2に液体燃料が供給されるが、燃料切れ本判定を行って燃焼が停止した際には、燃料タンク2内の液面は必ず燃料ポンプ7の吸込み口よりも低くなっているので、汲み上げポンプ8が駆動しても燃料タンク2から燃料が溢れてしまうことはなく、安全に使用することができる。
【0048】
そして、図示しない報知手段により使用者に燃料がなくなったことを報知する(ステップ12)。これにより使用者はメインタンク1へ燃料の補給を行うことができる。
【0049】
また、マイコン10が燃料切れ本判定を行って燃焼が停止した後、初めて使用者からの運転指示を受け付けたときは、汲み上げポンプ8を駆動してからマイコン入力用液面検知手段11が液体燃料を検知しているかを判定するまでの時間を第1の判定時間T1より長い第2の判定時間T2に変更する。
【0050】
この第2の判定時間T2には、マイコン10が燃料切れ本判定をした状態において汲み上げポンプを駆動8してから、燃料タンク2の液面が第1の所定値を超えるために必要な時間が設定されている。
【0051】
つまり、燃料切れ本判定により燃焼が停止した場合は、燃料タンク2内の液面は燃料ポンプ7の吸込み口よりも低くなっており、これは通常の運転中に汲み上げポンプ8の駆動を行わせる(マイコン入力用液面検知手段11のリードスイッチ11bが作動する)液面である第1の所定値よりも低い。そのため、メインタンク1に燃料を補給して運転を再開したときは、汲み上げポンプ8を第1の判定時間T1駆動させたとしても、液面が第1の所定値に到達しないためマイコン入力用液面検知手段11は液体燃料を検知することができず、これによりマイコン10は燃料切れ仮判定を行ってしまうことになる。
【0052】
そこで、燃料切れ本判定が行われた後、初めて運転指示を受け付けたときのみ、判定時間を第2の判定時間T2(T1<T2)とすることで、確実に液面が第1の所定値以上となり運転を継続できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の燃焼装置の構成図である。
【図2】本発明の燃料供給に関わる部分の構成図である。
【図3】本発明における液面検知手段の説明図である。
【図4】本発明の動作を説明するフローチャートである。
【図5】従来の構成図である。
【符号の説明】
【0054】
2 燃料タンク
5 バーナ部
6 炎検知手段
8 汲み上げポンプ
9 ポンプ駆動手段
10 マイコン
11 マイコン入力用液面検知手段
12 ポンプ駆動手段入力用液面検知手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体燃料を貯蔵する燃料タンクと、前記燃料タンク内に燃料を汲み上げる汲み上げポンプと、前記汲み上げポンプを駆動するポンプ駆動手段と、前記燃料タンク内の液面を検知する液面検知手段と、前記液面検知手段の検知信号により前記ポンプ駆動手段を制御するマイコンと、液体燃料を燃焼させるバーナ部と、前記バーナ部で形成される火炎を検知する炎検知手段とを備えた燃焼装置において、マイコンは汲み上げポンプを駆動してから第1の判定時間が経過しても液面検知手段が燃料なしと判断しているときは燃料切れ仮判定を行い汲み上げポンプの駆動を停止し、炎検知手段が炎なしを検知したときに燃料切れ本判定を行い燃焼を停止させることを特徴とする燃焼装置。
【請求項2】
前記第1の判定時間は、燃料タンクの液面が汲み上げポンプの動作を停止させる位置にあるときにさらに汲み上げポンプを駆動しても燃料タンクから液体燃料があふれない時間であることを特徴とする請求項1記載の燃焼装置。
【請求項3】
マイコンが燃料切れ本判定を行い燃焼を停止させたときに、使用者に燃料切れであることを報知する報知手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の燃焼装置。
【請求項4】
マイコンが燃料切れ本判定を行い燃焼を停止させた後、初めて運転指示を受け付けたときは、燃料切れ仮判定を行う時間を第1の判定時間より長い第2の判定時間とすることを特徴とする請求項1から3に記載の燃焼装置。
【請求項5】
前記第2の判定時間は、マイコンが燃料切れ本判定をした状態において汲み上げポンプを駆動してから、燃料タンクの液面が液面検知手段によって燃料ありと判定される高さ以上となる時間であることを特徴とする請求項4記載の燃焼装置。
【請求項6】
マイコンを介さずにポンプ駆動手段の動作を停止させるポンプ駆動手段入力用液面検知手段を備えていることを特徴とする請求項1から5に記載の燃焼装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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