説明

物品の仕分け収納設備

【課題】規定された重量の物品を容器に収納するための物品の仕分け収納設備を提供する。
【解決手段】物品の仕分け収納設備10は、物品12を第1の移送経路14から第2の移送経路16を移送して、容器に収納させるものである。物品12は、第1の移送経路14から第2の移送経路16に移送される時に仕分けされる。第2の移送経路16の下流端で物品12が容器に収納される。第2の移送手段60に落下された物品12の数量によって、主投下コンベヤを停止させる第1の重量値を変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品の搬送途中で仕分けをおこなう物品の仕分け収納設備に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、青果物を等級などに応じて仕分けをおこない、箱などの容器に収納する設備が開発および開示されている(下記の特許文献1、2など)。設備は、複数の第1の移送手段および複数の第2の移送手段が備えられる。第1の移送手段の途中で青果物の等級などがチェックされ、等級などに応じて青果物が第2の移送手段に落下される。すなわち、第2の移送手段を選択することによって物品の仕分けがなされる。
【0003】
第2の移送手段には主投下コンベヤと副投下コンベヤが備えられている。青果物を収納する容器が各コンベヤの下流端の下方に配置される。主投下コンベヤは、副投下コンベヤよりも高速に物品を移送させて、副投下コンベヤよりも多くの物品を投下させる。容器に収納される青果物の量が規定されているため、収納時に青果物の重量を計量する。主投下コンベヤで投下時には主秤量機で重量を計量し、副投下コンベヤで投下時には副秤量機で重量を計量する。主秤量機で第1の重量値になったとき、主投下コンベヤが停止される。その後、副秤量機で容器の規定された重量値(第2の重量値)になったとき、副投下コンベヤが停止される。
【0004】
しかし、各等級の青果物がまんべんなく搬送されるとは限らない。青果物の生産者などによって等級に偏りがあり、第2の移送手段で搬送される青果物の数量に偏りが生じる。ある第2の移送手段に特定の等級の青果物が集中すると、主投下コンベヤ64から投下後、容器18に収納されるまでの空中にある青果物12'が多くなる(図5)。主秤量機72で計量された所望の値で主投下コンベヤ64を停止させても、大量の青果物12が容器18に収納される。容器18に規定された重量を超えた量の青果物12を収納され、人手によって容器18から青果物12を取り除く必要が生じる。
【0005】
また、生産から消費までを追跡できるようにするトレーサビリティーが求められている。その場合、複数の生産者の青果物12を一気に搬送させるのではなく、一人の生産者の青果物12を搬送させている時は、他の生産者の青果物12は搬送させないことが好ましい。そのため、上述したような搬送の偏りが生じやすい。
【0006】
主投下コンベヤ64を停止させる第1の重量値は、生産者によって青果物12の等級を予測し、青果物12の移送前に第1の重量値を決定することがおこなわれている。例えば、表1のように第2の移送手段ごとに主投下コンベヤ64と副投下コンベヤを停止させる第1の重量値と第2の重量値を決定しておく。
【0007】
【表1】

【0008】
しかし、気候や日時などの種々の要因によって青果物12の等級が変化し、第1の重量値を所望の値にすることは難しい。例えば、表1の5番の第2の移送手段に青果物12が集中すれば、9kgで主投下コンベヤ64を停止させても、容器18に収納されていない落下中の青果物12が多くなるため、10kgを超えるおそれがある。副投下コンベヤを停止させる第2の重量値、すなわち容器18に収納すべき規定の重量値である10kgを超え、人手によって容器18から青果物12を取り除く必要がある。
【0009】
また、1番や2番の第2の移送経路には青果物12が集中すると予測した結果、主投下コンベヤ64を停止させる第1の重量値を軽くしている。しかし、実際に青果物12が集中しなければ、主投下コンベヤ64を停止してから落下する青果物12の量が少なくなり、副投下コンベヤで投下させなければならない青果物12の量が多くなる。副投下コンベヤは主投下コンベヤ64よりも青果物12の移送量が少ないため、青果物12の収納が完了するまでの時間が長くなり、収納効率が低下する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平6−7748号公報
【特許文献2】特開2000−85716号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、規定された重量を超えずに、効率よく物品を容器に収納するための物品の仕分け収納設備を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
物品の仕分け収納設備は、第1の移送経路と該第1の移送経路を横切る第2の移送経路とを備え、第1の移送経路から第2の移送経路へ物品の仕分けをおこないながら物品を移送し、複数の物品を1つの容器に収納する。第1の移送経路には、物品を載置して移動させる受け部材、および物品を第2の移送経路に落下させるために受け部材を傾倒させる傾倒手段を備えた複数の第1の移送手段が平行して配置される。第2の移送経路には、容器に物品を投下する大出し口を有し、大出し口に物品を供給する主投下コンベヤ、および容器に物品を投下する小出し口を有し、小出し口に物品を供給する副投下コンベヤを備えた複数の第2の移送手段が平行して配置される。また、大出し口から容器に投下された物品を秤量する主秤量機が備えられ、小出し口から容器に投下された物品を秤量する副秤量機が備えられ、主秤量機で秤量された値が第1の重量値になった後に、容器を副秤量機に移送させる手段が備えられる。物品の移送および秤量を制御するために、制御手段が備えられる。
【0013】
物品は第1の移送経路から第2の移送経路に移送されるとき、物品の内容によって第2の移送経路が選択される。制御手段は、それぞれの第2の移送手段に落下された物品の単位時間あたりの数によって第1の重量値を変更し、主秤量機で秤量された値が第1の重量値になった時に主投下コンベヤを停止させる。
【0014】
第1の移送経路において、物品の内部品質を測定する手段、物品の外観を撮影する手段、または物品の重量を求める手段の少なくとも1つを備えている。制御手段は、物品の内部品質、外観、または重量の少なくとも1つによって第1の移送手段から物品を落下させる第2の移送手段を決定する。
【0015】
受け部材に係合部材と被係合部材とが備えられる。係合部材と被係合部材との係合時に、物品の水平姿勢を保って移送し、係合部材と被係合部材との係合を解除すると受け部材が傾倒して物品を第2の移送手段に落下させる。
【0016】
傾倒手段がソレノイドコイルの磁力によって係合部材と被係合部材との係合を解除する手段を備える。傾倒手段が第2の移送経路ごとに設けられ、前記決定された物品を落下させる第2の移送手段を受け部材が横切る時にソレノイドコイルに電流が流れる。制御手段は、単位時間あたりの前記ソレノイドコイルに電流が流れることによって、第2の移送手段ごとに落下された物品の単位時間あたりの数を求める。
【0017】
副投下コンベヤは、物品の投下後に副秤量機での秤量が終了した後に、物品を小出し口から容器に投下させる。
【0018】
制御手段は、主秤量機で計測された単位時間あたりの重量変化によって第1の重量値を変更し、主秤量機で秤量された値が第1の重量値になった時に主投下コンベヤを停止させてもよい。また、主秤量機で計測された単位時間あたりの重量変化によって第2の移送手段での物品の移送速度を変更してもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、主投下コンベヤを停止する物品の重量を柔軟に変更することができる。そのため、特定の第2の移送手段に物品が集中したとしても、容器に収納される物品を規定量にすることができる。物品の収納後に容器から物品を取り除く手間が省け、物品の出荷までの効率が上がる。副投下コンベヤで投下させる物品の量が増加することを防止できるため、物品の容器への収納速度を高く保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】仕分け収納設備の第1の移送経路から第2の移送経路を示す図である。
【図2】仕分け収納設備の第2の移送経路および各秤量機を示す図である。
【図3】図1のA−A線の断面図である。
【図4】制御手段の構成を示すブロック図である。
【図5】主投下コンベヤを停止後に容器に物品が入る様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の物品の仕分け収納設備について図面を用いて説明する。各実施例の物品は種々の種類に仕分けされるものであり、例えば果物や野菜などの青果物である。
【実施例1】
【0022】
図1、図2に示す物品の仕分け収納設備10は、物品12を第1の移送経路14から第2の移送経路16を移送して、容器18に収納させるものである。物品12は、第1の移送経路14から第2の移送経路16に移送される時に仕分けされる。第2の移送経路16の下流端で物品12が容器18に収納される。第1の搬送経路14は図中のX方向を向いており、第2の搬送経路16はY方向を向いている。なお、図2では、第2の搬送経路16に備えられた手段を示すために、物品12を省略している。
【0023】
第1の移送経路14には、物品12の移送経路に沿って平行に並べられた複数の第1の移送手段20が備えられる。第1の移送手段20は、物品12を載置して移動させる受け部材22、および物品12を第2の移送経路16に落下させるために受け部材22を傾倒させる傾倒手段24を備える(図3)。
【0024】
各第1の移送手段20の一端には、駆動スプロケットが設けられる。駆動スプロケットの駆動源としてモータが使用される。モータによって、駆動スプロケットが回転する。また、各第1の移送手段20の他端には従動スプロケットを設ける。駆動スプロケットと従動スプロケットには、無端チェーン26がかみ合わされ、無端チェーン26が第1の移送経路14に沿って張られる。駆動スプロケットが回転することによって、無端チェーン26が第1の移送経路14に沿って周回する。
【0025】
複数の受け部材22が無端チェーン26に取り付けられている。受け部材22が第1の移送経路14に沿って並べられることとなる。無端チェーン26の周回によって各受け部材22も周回する。後述するように、パルス数または計数値によって物品12または受け部材22の位置が認識されるようにする。複数の受け部材22にわたって物品12が載せられる。
【0026】
受け部材22は、ホルダー28に連結ピン30を介して回転可能に連結され、水平姿勢で物品12を受け止める。ホルダー28は無端チェーン26の側方に取り付けられた棒状体32に取り付けられており、無端チェーン26が周回することによって、ホルダー28と共に受け部材22が周回する。安全性のために、無端チェーン26の周囲にはカバー34が設けられる。
【0027】
ピン等の被係合部材36が受け部材22の側面に固定され、フック38を有する係合部材40がホルダー28に回動ピン42を介して回転可能に連結されている。受部材22が水平姿勢をとるとき、係合部材40のフック38が受け部材22の被係合部材36に係合する。受け部材22は無端チェーン26の走行に従い第2の移送経路16の上方を通過する。第2の移送経路16を通過する時に傾倒手段24によって受け部材22を傾倒させることにより、物品12を第2の移送経路16に落下させる。
【0028】
傾倒手段24は、ソレノイドコイルを利用した駆動手段44が利用できる。駆動手段44に内蔵されたソレノイドコイルに電流が流れることによって、プッシュロッド46が下方に移動して、作動レバー48がピン50を支点として下方に押し下げる。このとき、作動レバー48の頭部52がピン42を中心として係合部材40をα方向に回転させる。この回転によって、被係合部材36と係合部材40のフック38が離れる。受け部材22は連結ピン30を支点としてβ方向に回転するため、受け部材22が下方に傾倒し、物品12が落下する。物品12は、複数の受け部材22にわたって載せられているので、その全ての受け部材22が同時に傾倒するようにする。傾倒した受け部材22は、第1の移送経路14の上流端に戻るまでに、カムレールによって元の状態に戻される。
【0029】
第2の移送経路16は、第1の移送経路14の下方を横切っている。第2の移送経路16には、複数の第2の移送手段60が第2の移送経路16に沿って平行に並べられている。傾倒手段24は、第1の移送手段20が各第2の移送手段60を横切るところに設けられている。第1の移送手段20から第2の移送手段60に物品12を落下させる時に、落下させる第2の移送手段60を選択することによって、物品12の仕分けをおこなうことができる。第2の移送手段60ごとに移送される物品12の等級などが異なることとなるが、複数の第2の移送手段60で移送される物品12を同じ等級などにして、順番に第2の移送手段60に落下させるようにしても良い。
【0030】
物品12の仕分けをおこなうために、第1の移送手段20に、物品12の内部品質を測定する手段、物品の外観を撮影する手段、または物品の重量を求める手段の少なくとも1つを備える。物品12の内部品質を測定する手段は、光源および受光素子を備え、必要に応じて外部からの光を遮光する暗室も備える。例えば近赤外線の光透過率を測定することによって、糖度や酸度などの内部品質を測定することができる。物品12の外観を撮影する手段は、CCDやCMOSのイメージセンサを使用したデジタルカメラである。撮影された画像から物品12の色彩、形状、傷などの外観を画像解析する。物品12の内部品質、外観、または重量の少なくとも1つによって、落下させる第2の移送手段60を選択する。
【0031】
第1の搬送手段20に、物品12の位置を把握するための手段を設ける。その手段として、パルスを発生させるパルスエンコーダ、および所定の位置で物品12を検出する光スイッチを備える。光スイッチは、発光ダイオードなどの発光素子と受光ダイオードなどの受光素子からなり、物品12によって光が遮られたことを検出するものである。パルスエンコーダが従動スプロケットの回転軸に取り付けられ、回転軸の回転に応じてパルスを発生させる。光スイッチは、物品12が載せられる位置から少し下流であり、他の手段よりも上流に設けられる。光スイッチがオンになった後にパルスエンコーダが計数したパルス数によって、光スイッチがオンになってからの移動距離が求められる。光スイッチから各傾倒手段24までの距離が設計時に既知となっているため、傾倒手段24ごとに駆動させるパルス数が異なる。所望の傾倒手段24を駆動させるパルス数になったとき、後述するような通信によって傾倒手段24を駆動させるようにする。
【0032】
また、パルスを使用する以外に、受け部材22に板体や棒体などの被検出部材を設け、上記の光スイッチのある位置、内部品質を測定する手段などのある位置、傾倒手段24のある位置に被検出部材を検出する検出装置を設けてもよい。検出装置としては、接触センサーや非接触センサーがあげられる。非接触センサーとして、上記の光スイッチと同様の物を使用してもよい。検出装置は、被検出部材を検出して、その数を計数することによって、いずれの受け部材22が通過中であるかが分かる。光スイッチで物品12を検出したときに検出装置で計数された値によって、いずれの受け部材22に物品12が載せられているかが分かる。後述するように、各傾倒手段24は、コンピュータから受信した計数値になったときに、傾倒手段24を駆動させることによって、所望の受け部材22を傾倒させることができる。
【0033】
計数値は、無端チェーン26が1周するたびにリセットされるようにする。したがって、各受け部材22には決まった計数値が対応することとなる。リセットする方法としては、所定の計数値になったときにリセットする方法、基準となる受け部材22に特定の被検出部材を設けておき、その特定の被検出部材を検出装置で検出したときにリセットする方法が挙げられる。
【0034】
第2の移送手段60は、容器18に物品12を投下する大出し口62を有し、大出し口62に物品12を供給する主投下コンベヤ64、および容器18に物品12を投下する小出し口66を有し、小出し口66に物品12を供給する副投下コンベヤ68を備える。主投下コンベヤ64と副投下コンベヤ68は並行して設けられている。また、物品12の落下箇所から各コンベヤ64,68までの搬送をおこなう横引きコンベヤ70も備える。各コンベヤ64、68、70は、ベルトコンベヤやローラーコンベヤなどが挙げられる。主投下コンベヤ64と副投下コンベヤ68は、y方向に移送する部分64y、68yとx方向に移送する部分64x、68xとで構成されている。
【0035】
主投下コンベヤ64では、容器18に収納すべき規定量以下であり、かつ規定量に近い値まで複数の物品12を投下させる。この規定量に近い値を第1の重量値、規定量を第2の重量値として以下説明する。大出し口62の下方に主秤量機72が設けられ、主投下コンベ64から物品12が投下されて容器18に収納されるとき、容器18は主秤量機72の上に配置される。物品12の総重量が第1の重量値になるまで物品12が投下される。第1の重量値になった後、主投下コンベヤ64を停止し、容器18を移動させて、小出し口66から容器18に物品12を投入する。
【0036】
主秤量機72に容器18が載せられて物品12が投下される前に、容器18の重量を計測して、主秤量機72と副秤量機74は計量する重量から容器18の重量を減算するようにする。なお、容器18の重量を含めて、第1の重量値と第2の重量値を規定しても良い。
【0037】
第1の重量値は、第2の移送手段60に投下された単位時間あたりの物品12の数量によって変更する。単位時間あたりの物品12の数量が多い場合は、主投下コンベヤ64を停止したときに空中にあり、停止後に容器12に入る物品12'の数量も多くなるため(図5)、第1の重量値を下げる。反対に、物品12の数量が少なければ、第1の重量値を上げる。一定時間ごとに単位時間あたりの数量を求めても良いし、常時単位時間あたりの数量を求めても良い。第1の重量値の変更は、後述するように、コンピュータや制御盤によっておこなう。
【0038】
また、求められた第1の重量値を投下のために使用する。第1の重量値は、物品12を投下する直前に決定して、投下が終了するまで第1の重量値を固定する。第2の移送手段60に物品12が投下されてから大出し口62に物品12が到達するまでの時間を考慮して、その時間分だけ先に第2の移送手段60に落下された物品12の単位時間あたりの数量から求めた第1の重量値を使用することが好ましい。なお、第1の重量値を常時変更しながら物品12を投下させても良い。
【0039】
小出し口66の下方に副秤量機74が設けられ、副投下コンベヤ68から物品12が投入されて容器18に収納されるとき、容器18は副秤量機74の上に配置される。1つの物品12が容器18内に投下され、副秤量機74で重量測定がされた後、次の物品12が投下されるように、副投下コンベヤ68での物品12の投下速度を調節する。物品12の総重量が第2の重量値になったときに物品12の投下を停止することができ、第2の重量値だけの物品12を容器18に収納することができる。副投下コンベヤ68の速度を調節する以外に、ゲートを設けても良い。副秤量機74で重量測定ができたときにゲートを開けて物品12を投下し、ゲートを閉じる。
【0040】
上記のように物品12の重量を計量した後に次の物品12を投下すると、第2の重量値になるまで時間がかかりすぎる場合がある。そこで、副投下コンベヤ68での物品12の移送速度を2段階で変更してもよい。最初に、第2の重量値と計量値との差が一定範囲になるまでは主投下コンベヤ64と同様に連続して物品12を投下させる。次に、上記差が一定範囲に入れば、確実に物品12の重量を第2の重量値にする必要があるので、上記のように物品12の移送速度を遅くして、1つずつ物品12を投下する。
【0041】
なお、物品12を等級分けしたとしても、重量は個々に微妙に異なるため、必ず第2の重量値にすることができない。そのため、第2の重量値は一定の範囲を含むようにして、この範囲に入ったときに物品12の投下を終了する。
【0042】
副投下コンベヤ68よりも主投下コンベヤ64を幅広にし、搬送できる物品12の量を多くする。主投下コンベヤ64と副投下コンベヤ68の上流端が揃えられている。第2の移送手段60に物品12が投下されたあと、主投下コンベヤ64と副投下コンベヤ68の上流端まで物品12が搬送されるが、確率的に主投下コンベヤ64の方に多くの物品12が移送される。また、小出し口66よりも大出し口62の方が広く、一度に複数の物品12を投下させることができる。
【0043】
主投下コンベヤ64と副投下コンベヤ68とが並べられているため、主秤量機72と副秤量機74も並べられており、主秤量機72の上で物品12が収納されたあと、副秤量機74の上に容器18を移動させることができる。物品12を収納させやすくするために、主秤量機72と副秤量機74は容器18を傾斜させる手段を備えていても良い。
【0044】
容器18は、段ボール箱やコンテナなどである。容器18を主秤量機72の隣接場所まで移送し、待機させる装置を備える。この装置はベルトコンベヤ、ローラーコンベヤ、または容器18を押し出すプッシャーなどであり、主秤量機72の隣接場所まで容器18が到達すれば、容器18の移送が停止される。
【0045】
また、容器18は主秤量機72から副秤量機74に移動させるために、容器18を主秤量機72から副秤量機74に移送させる装置も備える。主秤量機74の上で物品12を投下後、主秤量機72の横で待機している容器18と一緒に副秤量機74に向けて押し出すプッシャーなどの装置であってもよい。さらに副秤量機74で物品12が第2の重量値になった後、容器18を副秤量機74の外に移動させるためにローラなどの装置を副秤量機74の容器18の載置部分に備える。副秤量機74から他の装置に向けて容器18を搬送させる。
【0046】
上述した各手段の動作を制御する制御手段80を備える(図4)。制御手段80は、第1の移送手段20を移送される物品12の内容によって仕分けを決定するコンピュータ82、決定された仕分けにしたがって物品12を第2の搬送手段60に移送させるために傾倒手段24に取り付けられた制御盤84、第2の移送手段60における主秤量機72および副秤量機74での計測や主投下コンベヤ64および副投下コンベヤ68の駆動を制御する制御盤86を備える。各傾倒手段24および各第2の移送手段60に制御盤84,86が設けられるため、それらを統括する制御盤88,90も設けられる。これらの制御盤84,86,88,90は、ハードウェアまたはソフトウェアの少なくとも1つによって各手段を説明するような動作をおこなうように制御するものである。コンピュータ82および各制御盤84,86,88,90は通信機器によって、相互に通信できる。
【0047】
上記のように第2の移送手段60の制御盤86によって第1の重量値を変更する。変更の方法としては、単位時間あたりの物品12の数量に応じた第1の重量値を予め決定しておき、実際に受信した単位時間あたりの物品12の数量を第1の重量値に変換する方法が挙げられる。第1の重量値を予め決定するに当たって、物品12の数、大きさ、重さ、種類、大出し口62の広さ、主投入コンベヤ64の移送速度の少なくとも1つから決定しても良い。
【0048】
次に、上記の仕分け収納設備10を使用した仕分けの方法について説明する。(1)第1の移送手段20の上流端において、受け部材22に物品12を載置する。載置の方法は、自動または手動のいずれであっても良い。それぞれの第1の移送手段20において、物品12が順番に移送される。
【0049】
(2)物品12の載置直後に光スイッチによって、物品12が載せられたことを検出する。物品12を検出したときに信号をコンピュータ82に送ることにより、コンピュータ82では受け部材22に物品12が載せられたことが認識できる。パルス数ではなく計数値を使用する場合であれば、物品12を検出したときの被検出部材の計数値によって、どの受け部材22に物品12が載せられているかが分かる。
【0050】
(3)物品12は、第1の移送手段20を移送中に物品12の内部品質などが測定される。回転駆動装置から内部品質を測定する手段などの距離が設計時に規定であるため、パルス数から検査する手段を通過している受け部材22が分かり、どの物品12を検査したかが分かる。検査された値はコンピュータ82に送られ、コンピュータ82では、検査の値に応じて移送すべき第2の移送手段60が決定される。第2の移送手段60が決定されれば、傾倒手段24を駆動させるためのパルス数も決定される。なお、パルスを使用せずに計数をおこなう場合であっても、計数値によって、どの受け部材22に載せられた物品12を検査したかが分かり、いずれの傾倒手段24に計数値を送ればよいかが決定される。
【0051】
(4)傾倒手段24を駆動させるパルス数になったとき、コンピュータ82から上記のように決定された傾倒手段24の制御盤84に、受け部材22を傾倒させるための信号を送る。また、計数値を使用している場合は、決定された傾倒手段24に計数値を送る。傾倒手段24は、受け部材22を傾倒させるための信号を受けたとき、または被検出手段を検出手段で計数している値が受信した計数値になったとき、受け部材22を傾倒させる。受け部材22が傾倒されることによって、受け部材22に載せられた物品12が第2の移送手段60に落下する。
【0052】
(5)傾倒手段24の制御盤84は、傾倒させたことを示す信号を統括制御盤88,90を介して、物品12を投下させた第2の移送手段60の制御盤86に送る。第2の移送手段60の制御盤86は、第2の移送手段60ごとの単位時間あたりの物品量を求める。
【0053】
(6)第2の移送手段60の制御盤86は、物品12の単位時間あたりの数量にあわせて、第1の重量値を変更する。単位時間あたりの物品12の数量が多い場合は、第1の重量値を下げる。一方、物品12の数量が少なければ、第1の重量値を上げる。例えば、表2のように、5つの第2の移送手段60が備えられているとする。第1時間ではいずれも同じ第1の重量値(8kg)で物品12の投下を停止するとする。その後、第2時間では、1番と2番の第2の移送手段60に物品12が集中したため、第1の重量値を8kgから7kgに下げている。5番の第2の移送手段60への物品12が少ないため、第1の重量値を8kgから9kgに上げている。
【0054】
【表2】

【0055】
また、傾倒手段24の制御盤84からコンピュータ82に傾倒させたことを示す信号を送信し、コンピュータ82で第1の重量値を変更しても良い。第1の重量値を第2の移送手段60の制御盤86に送信する。
【0056】
(7)容器18を主秤量機72の上に移動させ、主投下コンベヤ64から容器18に物品12を投下する。主秤量機72で計量されている値が第1の重量値になったとき、主投下コンベヤ64を停止する。主投下コンベヤ64を停止してからも容器18に入る物品12'が有るため、容器18の中には、容器18の中に収納すべき規定された重量に近く、かつこの重量よりも小さい重量の物品12が収納される。
【0057】
(8)容器18を主秤量機72から副秤量機74へと移動させる。このとき、主秤量機72の横で待機している空の容器18と一緒に主秤量機72の上の容器18を副秤量機74に向けて押して移動させる。空の容器18が主秤量機72の上に配置され、物品12が入れられた容器18が副秤量機74の上に配置される。空の容器18には、上記のように主投下コンベヤ64から物品12が投下される。
【0058】
(9)副秤量機74で物品12の重量を測定しながら、物品12の重量が第2の重量値になるまで副投下コンベヤ68から物品12を投下する。第2の重量値になったときに、副投下コンベヤ68の駆動を停止する。副投下コンベヤ68は物品12の重量が測定されるたびに物品12を投下するようになっているため、副投下コンベヤ68の停止後に物品12が投下されることはない。
【0059】
(10)副投下コンベヤ68で物品12を投下後、物品12が収納された容器18を他の移送手段に移送させる。容器18の封止などがおこなわれ、出荷される。
【0060】
以上のように、第2の移送手段60に落下された物品12の数量によって、主投下コンベヤ64を停止させる第1の重量値を変更しているため、物品12の重量が超過することを防止できる。物品12を容器18に収納した後で、手作業によって超過した分の物品12を取り出す必要がない。物品12の仕分けをしてから収納が完了するまでの効率が向上する。物品12が少ない場合に、第1の重量値を上げているため、移送速度の遅い副投下コンベヤ68から投下される物品12の数が少なく保つことができるため、物品12の収納速度を高く保つことができる。
【実施例2】
【0061】
実施例1では、第2の移送手段60に投下した物品12の数量を利用して、物品12の重量が超過することを防止したが、主秤量機72で計量される値から物品12の重量が超過することを防止しても良い。
【0062】
物品12を移送して、物品12の重量を計量するために設けられた第1の移送手段20、第2の移送手段60、各秤量機72,74は実施例1と同じである。また各手段を動作させるためにコンピュータ82や制御盤84,86,88,90が実施例1と同じように設けられる。実施例2では、コンピュータ82や制御盤84,86,88,90がおこなう各手段の動作制御が異なる。
【0063】
実施例2では、実施例1でおこなった第2の移送手段60に投下した物品12の数量は求めない。その代わりに、主秤量機72での計量される物品12の単位時間あたりの変化量(微分値)を求める。この変化量によって第1の重量値を変更させる。すなわち、変化量が多い場合は大量の物品12が投下されているため第1の重量値を低くする。反対に、変化量が小さければ物品12の投下数量が少ないため、第1の重量値を高くする。主投下コンベヤ72は第1の重量値になれば物品12の移送を停止して、その後、副秤量機74に容器18を送る。
【0064】
第1の重量値は常に変更しても良いし、一定期間ごとに変更しても良い。また、物品12を投下している一定の時間だけ変化量を求めて、その変化量にあわせて第1の重量値を変更するようにしても良い。
【0065】
実施例2においても実施例1と同様に、第1の重量値を変更することによって、物品12の重量が超過することを防止できる。
【実施例3】
【0066】
実施例1と実施例2を組み合わせても良い。第2の移送手段60に投下された物品12の数量から求めた第1の重量値(実施例1の第1の重量値)と主秤量機74での重量の変化量によって求めた第1の重量値(実施例2の第1の重量値)とをコンピュータ82で比較する。通常、いずれの第1の重量値も同じになる。または、第2の移送手段60に物品12を投下した後に容器18に収納されるまで時間がかかるため、第2の移送手段60に投下した物品12の数量から求めた第1の重量値が変化した後の一定時間経過後、主秤量機72での重量の変化量によって求めた第1の重量値が同じように変化する。
【0067】
上記の比較の結果、第1の重量値が同じであるか、同じように変化しなければ、物品12の移送に異常が生じているか、物品12の仕分け設備に異常が生じていることが分かる。コンピュータ82から警報装置に警報を発する信号を送ったり、設備の停止をおこなう。
【0068】
なお、第1の重量値の変更は、第2の移送手段60に投下された物品12の数量から求めた第1の重量値と主秤量機72での重量の変化量から求めた第1の重量値のいずれを選択しても良い。
【実施例4】
【0069】
実施例1では、副投下コンベヤ68を2段階で速度制御した場合、第2の重量値と計量値との差が一定範囲内になるまで、副投下コンベヤ68は次々と物品12を投下させていた。第1の重量値の変更方法と同じように、物品12の第2の移送手段60への単位時間あたりの投下数から上記の差を変更しても良い。また、第1の重量値の変更方法と同じように、計量値の単位時間あたりの重量変化から上記の差を変更しても良い。さらに、実施例3と同様に、単位時間あたりの投下数および計量値の単位時間あたりの重量変化の両方を使用して、異常を検出するようにしても良い。
【実施例5】
【0070】
実施例1では、第2の移送手段60に投下された物品12の数量から第1の重量値を求めていたが、コンピュータ82で求めた物品12を投下する第2の移送手段60の数によって第1の重量値を求めても良い。確実に決定された第2の移送手段60に物品12を投下すれば、実施例1と同様に第1の重量値を変更することができる。
【0071】
また、実施例4においても、第2の移送手段60へ投下された物品12の数量から上記差を変更していたが、コンピュータ82で求めた物品12を投下する第2の移送手段60の数によって上記差を求めても良い。
【実施例6】
【0072】
上記実施例において第1の重量値を変更する以外に、第2の移送経路16における物品12の移送速度を変更することによって、容器18に規定量の物品12を収納させるようにしても良い。物品12の移送速度を変更するためには、(A)横引きコンベヤ70の移送速度の変更、(B)主投入コンベヤ64の移送速度の変更が挙げられる。
【0073】
上記(A)と(B)のいずれも、主秤量機72での単位時間あたりの重量変化を計測し、重量変化に応じてコンベヤ70、64での物品12の移送速度を変更する。例えば、単位時間あたりの重量変化の既定値を決定しておく。この既定値は、主秤量機72での計量値が第1の重量値になり、主投下コンベヤ64を停止したときに、所望量の物品12が容器18に収納される値である。
【0074】
重量変化が既定値よりも大きいときは、物品12が大量に移送されている。第1の重量値で主投下コンベヤ64を停止したときに多数の物品12'が空中にある。主投下コンベヤ64の停止後に容器18に入る物品12'の数量も多くなる。そのため、主投下コンベヤ64または横引きコンベヤ70の少なくとも1つでの物品12の移送速度を遅くして、単位時間あたりに容器18に収納される物品12の量を少なくする。すなわち、大きくなった重量変化を既定値に戻すようにする。
【0075】
また、重量変化が既定値よりも小さいときは、物品12の移送量が少ないため、容器18に物品12を収納するのに時間が掛かる。主投下コンベヤ64または横引きコンベヤ70の少なくとも1つでの物品12の移送速度を早くして、単位時間あたりに容器18に収納される物品12の量を多くする。すなわち、小さくなった重量変化を既定値に戻すようにする。
【0076】
以上のように、横引きコンベヤ70または主投下コンベヤ64の少なくとも1つでの物品12の移送速度を変更することによって、単位時間あたりに容器18に収納される物品12の量を一定にすることができる。第1の重量値になり、主投下コンベヤ64を停止させたときに、常に一定量の物品12を容器18に収納することができる。
【実施例7】
【0077】
上記(A)、(B)の方法以外に、(C)副投下コンベヤ68での物品12の移送速度を変更するようにしてもよい。上記のように副投下コンベヤ68を物品12の移送速度を2段階で変更する場合、最初の移送速度のときに、単位時間あたりの物品12の重量変化を求める。単位時間あたりの重量変化に基づいて、副投下コンベヤ68での物品12の移送速度を変更する。重量変化が既定値よりも大きいときは、第2の重量値と計測値との差が一定範囲内に入ってから、移送速度を遅くしても大量の物品12を投下させるおそれがある。そのため、物品12の移送速度を遅くする。重量変化を既定値に戻すことができる。
【0078】
また、重量変化が既定値よりも小さいときは、物品12を投下する時間が長くなり、容器18に物品12を収納する効率が悪化する。物品12の移送速度を速くして、重量変化を既定値に戻す。
【実施例8】
【0079】
上記各実施例は、第1の重量値を変更するかコンベヤ64、68、70での物品12の移送速度を変更したが、両方を組み合わせても良い。第1の重量値を変更しながら、物品12の移送速度を変更する。物品12の量が極端に多くなったときや少なくなったときに、いずれか一方の変更では制御が難しい場合であっても、両方を変更することによって容器18に規定量の物品12を収納しやすくなる。
【0080】
その他、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
【符号の説明】
【0081】
10:物品の仕分け収納設備
12:物品(青果物)
14:第1の移送経路
16:第2の移送経路
18:容器
20:第1の移送手段
22:受け部材
24:傾倒手段
60:第2の移送手段
62:大出し口
64:主投入コンベヤ
66:小出し口
68:副投入コンベヤ
70:横引きコンベヤ
72:主秤量機
74:副秤量機
80:制御手段
82:コンピュータ
84:傾倒手段の制御盤
86:第2の移送経路の制御盤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の移送経路と該第1の移送経路を横切る第2の移送経路とを備え、第1の移送経路において、物品の内部品質を測定する手段、物品の外観を撮影する手段、または物品の重量を求める手段の少なくとも1つを備え、物品の内部品質、外観、または重量の少なくとも1つによって第1の移送手段から物品を落下させる第2の移送手段を決定することによって、第1の移送経路から第2の移送経路へ物品の仕分けをおこないながら物品を移送し、複数の物品を1つの容器に収納する物品の仕分け収納設備であって、
前記第1の移送経路において、物品を載置して移動させる受け部材、および物品を第2の移送経路に落下させるために受け部材を傾倒させる傾倒手段を備えた複数の第1の移送手段と、
前記第2の移送経路において、容器に物品を投下する大出し口を有し、大出し口に物品を供給する主投下コンベヤ、および容器に物品を投下する小出し口を有し、小出し口に物品を供給する副投下コンベヤを備えた複数の第2の移送手段と、
前記大出し口から容器に投下された物品を秤量する主秤量機と、
前記小出し口から容器に投下された物品を秤量する副秤量機と、
前記主秤量機で秤量された値が第1の重量値になった後に、容器を副秤量機に移送させる手段と、
前記物品の移送および秤量を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、それぞれの第2の移送手段に落下された物品の単位時間あたりの数によって第1の重量値を変更し、主秤量機で秤量された値が第1の重量値になった時に主投下コンベヤを停止させる物品の仕分け収納設備。
【請求項2】
前記受け部材に係合部材と被係合部材とが備えられ、係合部材と被係合部材との係合時に、物品の水平姿勢を保って移送し、係合部材と被係合部材との係合を解除すると受け部材が傾倒して物品を第2の移送手段に落下させる請求項1の物品の仕分け収納設備。
【請求項3】
前記傾倒手段がソレノイドコイルの磁力によって係合部材と被係合部材との係合を解除する手段を備え、該傾倒手段が第2の移送経路ごとに設けられ、前記決定された物品を落下させる第2の移送手段を受け部材が横切る時にソレノイドコイルに電流が流れ、
前記制御手段は、単位時間あたりの前記ソレノイドコイルに電流が流れることによって、第2の移送手段ごとに落下された物品の単位時間あたりの数を求める請求項2の物品の仕分け収納設備。
【請求項4】
前記副投下コンベヤは、物品の投下後に副秤量機での秤量が終了した後に、物品を小出し口から容器に投下させる請求項1から3のいずれかの物品の仕分け収納設備。
【請求項5】
第1の移送経路と該第1の移送経路を横切る第2の移送経路とを備え、第1の移送経路において、物品の内部品質を測定する手段、物品の外観を撮影する手段、または物品の重量を求める手段の少なくとも1つを備え、物品の内部品質、外観、または重量の少なくとも1つによって第1の移送手段から物品を落下させる第2の移送手段を決定することによって、第1の移送経路から第2の移送経路へ物品の仕分けをおこないながら物品を移送し、複数の物品を1つの容器に収納する物品の仕分け収納設備であって、
前記第1の移送経路において、物品を載置して移動させる受け部材、および物品を第2の移送経路に落下させるために受け部材を傾倒させる傾倒手段を備えた複数の第1の移送手段と、
前記第2の移送経路において、容器に物品を投下する大出し口を有し、大出し口に物品を供給する主投下コンベヤ、および容器に物品を投下する小出し口を有し、小出し口に物品を供給する副投下コンベヤを備えた複数の第2の移送手段と、
前記大出し口から容器に投下された物品を秤量する主秤量機と、
前記小出し口から容器に投下された物品を秤量する副秤量機と、
前記主秤量機で秤量された値が第1の重量値になった後に、容器を副秤量機に移送させる手段と、
前記物品の移送および秤量を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、主秤量機で計測された単位時間あたりの重量変化によって第1の重量値を変更し、主秤量機で秤量された値が第1の重量値になった時に主投下コンベヤを停止させる物品の仕分け収納設備。
【請求項6】
前記受け部材に係合部材と被係合部材とが備えられ、係合部材と被係合部材との係合時に、物品の水平姿勢を保って移送し、係合部材と被係合部材との係合を解除すると受け部材が傾倒して物品を第2の移送手段に落下させる請求項5の物品の仕分け収納設備。
【請求項7】
前記傾倒手段がソレノイドコイルの磁力によって係合部材と被係合部材との係合を解除する手段を備え、該傾倒手段が第2の移送経路ごとに設けられ、前記決定された物品を落下させる第2の移送手段を受け部材が横切る時にソレノイドコイルに電流が流れる請求項6の物品の仕分け収納設備。
【請求項8】
前記副投下コンベヤは、物品の投下後に副秤量機での秤量が終了した後に、物品を小出し口から容器に投下させる請求項5から7のいずれかの物品の仕分け収納設備。
【請求項9】
第1の移送経路と該第1の移送経路を横切る第2の移送経路とを備え、第1の移送経路において、物品の内部品質を測定する手段、物品の外観を撮影する手段、または物品の重量を求める手段の少なくとも1つを備え、物品の内部品質、外観、または重量の少なくとも1つによって第1の移送手段から物品を落下させる第2の移送手段を決定することによって、第1の移送経路から第2の移送経路へ物品の仕分けをおこないながら物品を移送し、複数の物品を1つの容器に収納する物品の仕分け収納設備であって、
前記第1の移送経路において、物品を載置して移動させる受け部材、および物品を第2の移送経路に落下させるために受け部材を傾倒させる傾倒手段を備えた複数の第1の移送手段と、
前記第2の移送経路において、容器に物品を投下する大出し口を有し、大出し口に物品を供給する主投下コンベヤ、容器に物品を投下する小出し口を有し、小出し口に物品を供給する副投下コンベヤ、および物品の落下位置から主投下コンベヤおよび副投下コンベヤの上流端まで物品を移送する横引きコンベヤを備えた複数の第2の移送手段と、
前記大出し口から容器に投下された物品を秤量する主秤量機と、
前記小出し口から容器に投下された物品を秤量する副秤量機と、
前記主秤量機で秤量された値が第1の重量値になった後に、容器を副秤量機に移送させる手段と、
前記物品の移送および秤量を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、主秤量機または副秤量機で計測された単位時間あたりの重量変化によって主投下コンベヤ、副投下コンベヤ、および横引きコンベヤの少なくとも1つにおける物品の移送速度を変更し、主秤量機で秤量された値が第1の重量値になった時に主投下コンベヤを停止させ、副秤量機で秤量された値が容器に収納すべき規定重量になった時に副投下コンベヤを停止させる物品の仕分け収納設備。
【請求項10】
前記受け部材に係合部材と被係合部材とが備えられ、係合部材と被係合部材との係合時に、物品の水平姿勢を保って移送し、係合部材と被係合部材との係合を解除すると受け部材が傾倒して物品を第2の移送手段に落下させる請求項9の物品の仕分け収納設備。
【請求項11】
前記傾倒手段がソレノイドコイルの磁力によって係合部材と被係合部材との係合を解除する手段を備え、該傾倒手段が第2の移送経路ごとに設けられ、前記決定された物品を落下させる第2の移送手段を受け部材が横切る時にソレノイドコイルに電流が流れる請求項10の物品の仕分け収納設備。
【請求項12】
前記副投下コンベヤは、物品の投下後に副秤量機での秤量が終了した後に、物品を小出し口から容器に投下させる請求項9から11のいずれかの物品の仕分け収納設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−125674(P2012−125674A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−277778(P2010−277778)
【出願日】平成22年12月14日(2010.12.14)
【出願人】(000003643)株式会社ダイフク (1,209)
【Fターム(参考)】