物品の動的蓄積装置
入口ステーションと出口ステーションとの間の搬送区間に沿った物品の動的蓄積装置であって、搬送レーンおよびアイドル・レーンに可変に分割されているエンドレスのフレキシブル搬送手段と、搬送面内において走行可能な、蓄積容量を変化させるための少なくとも1つのキャリッジであり、搬送レーンのための第1の転向部およびアイドル・レーンのための第2の転向部を有する前記少なくとも1つのキャリッジと、並びに入口ステーションの領域内における搬送手段のための第1の駆動装置および出口ステーションの領域内における搬送手段のための第2の駆動装置と、を有する物品の動的蓄積装置において、搬送手段が、その全長にわたり、等間隔に、物品のための掴み装置を備え、および搬送手段が、回転可能な案内ローラを備えたリンク・チェーンを有し、チェーン・リンクは、少なくとも領域的に、少なくとも1つの定置案内レール内を走行し、この場合、少なくとも1つの案内ローラがそれぞれのチェーン・リンクに可動に配置されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は請求項1の上位概念に記載の物品の動的蓄積装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
米国特許第4413724号または欧州特許公開第1275603号により既知のような装置は、キャリッジが両方向に無段に走行可能であることにより、入口ステーションおよび出口ステーションにおける条件の関数として、緩衝容量の迅速且つ細かい適合、したがって例えば異なる処理量で運転可能な2つの機械の動的結合を可能にする。この場合、入口ステーションにおいて供給され且つ出口ステーションにおいて取り出される全ての物品が、各運転状態において、可変長さを有する全搬送区間内を通過し、したがって、全搬送区間は、搬送機能のみならず蓄積機能をも有していることを特徴とする。キャリッジの位置決めないしは運動は搬送手段のための2つの駆動装置により自動的に行われ、および物品は、入口ステーションから出口ステーションへの搬送の間に、溢れることなく搬送手段上に止どまることができる。
【0003】
しかしながら、搬送手段上に自立している物品に対して、特に転向部の領域内において側面案内が不完全であることが不利である。したがって、不安定な物品例えば空のプラスチック・ボトルを高速で搬送するためには、既知の動的蓄積装置は適していない。
【0004】
さらに、リンク・チェーンにより形成されている、既知の装置のフレキシブル搬送手段は、本質的に、定置案内レール内に滑動可能に受け入れられているので、著しい摩耗が発生する。欧州特許公開第1275603号に記載の装置においては、さらに、可変搬送区間がコイル状形態をなしている場合、リンク・チェーンのカーブ内側に高い牽引力が発生することが欠点である。この既知の装置においては、さらに、リンク・チェーンが、キャリッジの転向部の領域内において、定置案内レールとの係合が外されなければならず、これはアーチ内側に作用している牽引力とは反対方向である。回転する転向ディスクによりリンク・チェーンを持ち上げることによる、ないしはアーチ内側案内要素の降下による図示の方法は、高い搬送処理量での実際的な連続使用には適していない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この種の物品の動的蓄積装置において、特に搬送区間がスパイラル状またはコイル状の形態をなしている場合、簡単な手段により、不安定な物品であっても高速でその支障のない搬送を提供することが本発明の課題である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題は、本発明により、請求項1の特徴により解決される。
本発明による装置においては、物品の変位、転倒等は発生しない。搬入ステーションから搬出ステーションに至るまで、周囲を掴むことなく且つ追加保持なしに、物品を固定可能な掴み装置により、物品の変位、転倒等は確実に阻止される。可変搬送区間内を通過する間における物品の間隔は常に正確に保持されたままであるので、装置内を通過するときに物品の列が崩れることはない。したがって、本発明による装置は、例えば第1の機械の搬出星形車および第2の機械の搬入星形車に直接接続可能である。動的緩衝作用はこれにより決して影響されず、且つ物品をサイクル供給するための追加装置は必要ではない。したがって、搬送手段による物品の適切な処理、選別または多レーン分配もまた可能である。
【0007】
本発明の有利な変更形態が従属請求項に与えられている。請求項10−27に記載のフレキシブル牽引手段およびキャリッジの形態は特に有利である。案内ローラは特に装置の省エネで且つ摩耗の少ない運転を可能にし、この場合、特定の案内ローラからなる可動装置は、搬送手段の定置案内からの係合離脱ないしは定置案内への係合装着を容易にする。この形態は、請求項28により、物品のための掴み装置を有していないこのタイプの動的蓄積装置のための搬送手段においても、並びに請求項41により、動的蓄積装置のためのリンク・チェーンにおいても有利に使用可能である。
【0008】
以下に本発明の実施例を図面により説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1に示す装置は、以下においては単にボトルGと呼ばれる、飲料用PETボトルの形の物品の製造、ラベル貼付、充填、密封および梱包のために設備され、ボトルGは通常頭部領域内に支持リングTを有している。装置は、それぞれ通常の構造からなる、搬出星形車16を有する回転式延伸ブロー成形機15、搬入星形車18および搬出星形車19を有する回転式ラベル貼付機械17、搬入星形車21および搬出星形車22を有する回転式充填および密封機械20並びに図示されていない梱包機械を含む。各機械は図示されていない固有のモータを有し、モータにより、各機械は、その星形車と共に可変速度で連続的に運転可能である。延伸ブロー成形機15とラベル貼付機械17との間、並びに充填および密封機械20と図示されていない梱包機械との間にそれぞれ、動的蓄積装置Vが配置されている。第1の動的蓄積装置V1は空のボトルGを延伸ブロー成形機15の搬出星形車16からラベル貼付機械17の搬入星形車18へ直接搬送し、一方、第2の動的蓄積装置V2は、ラベルが貼付され、充填され且つ密封されたボトルGを、充填および密封機械20の搬出星形車22から梱包機械の前に配置されている分配ステーション55に直接搬送する。ラベル貼付機械17の搬出星形車19から充填および密封機械20の搬入星形車21へは、動的蓄積機能を有しない簡単なエンドレス掴み装置チェーン56によりボトルGの搬送が行われる。それに対応して、ラベル貼付機械17および充填機械20は、正常運転において、完全に同期して駆動される。
【0010】
図1−7に示す動的緩衝装置V1は、本質的に、掴み装置9を備えたローラ・チェーン12と、U形状断面を有するローラ・チェーン用定置案内レール13、14と、ローラ・チェーン用第1の180°転向部3および第2の180°転向部4を有する、案内レール13、14に沿って走行可能なキャリッジ2と、ローラ・チェーン12用第3の180°転向部5および第1の駆動装置7を有する入口ステーションEと、並びにローラ・チェーン12用第4の180°転向部6および第2の駆動装置8を有する出口ステーションAとを含む。4つの180°転向部3−6の全てはほぼ水平に配置されている。
【0011】
第3および第4の転向部5、6は、それに接続されている、案内レール13、14の平行な同列レーンと共に一種の細長楕円OVを形成し、細長楕円OVは中央においてのみ中断されている。中断部に、コイル状またはスパイラル状領域W並びにローラ・チェーン12のアイドル・レーン1b用垂直戻し部Rが接続している。
【0012】
図3−7が示すように、ローラ・チェーン12は同じタイプの多数のチェーン・リンク23を有し、チェーン・リンク23は球形軸受24を介してカルダン式に相互に可動に結合されている。各チェーン・リンク23に合計3つの案内ローラ10、11、25が回転可能に支持されている。案内ローラ10は直接チェーン・リンク23に配置され且つ案内レール13、14の溝状凹部内に係合している。案内ローラ11も同様に、ローラ10の回転軸に対して90°オフセットされた回転軸によりチェーン・リンク23に直接配置され、且つ入口ステーションEおよび出口ステーションAの領域内の上部に位置する、案内レール13、14のUレグの自由端部に当接している。案内ローラ25は揺動アーム26に配置され、一方、揺動アーム26はチェーン・リンク23に揺動可能に支持されている。揺動アーム26の揺動軸のみならず案内ローラ25の回転軸もまた案内ローラ11の回転軸に平行に位置し、この場合、案内ローラ25は、案内ローラ11とほぼ同じ高さにおいて、Uレグと案内レール13、14の結合ウェブとの間の移行部に当接している。チェーン・リンク23と揺動アーム26との間に引張ばね27が挿入され、引張ばね27は案内ローラ25を案内レール13、14に対して圧着させる。このようにして、各チェーン・リンク23は正確に案内レール13、14に案内され且つ僅かな力で移動可能である。
【0013】
各チェーン・リンクに弾性掴みばさみの形の受動的掴み装置9が配置されている。各掴み装置9は、チェーン・リンク23に揺動可能に支持されている2つの掴みアーム28、29を有し、掴みアーム28、29は弾性要素30によりその掴み位置に圧着される。掴みアーム28、29の切欠部は、それがボトルGを支持リングTの下側で180°以上を包囲し且つこれにより搬送手段1に固定するように形成されている。ボトルGを掴み装置9内に圧入するとき、およびボトルGを掴み装置9から取り出すとき、掴みアーム28、29は弾性的に開閉するので、掴みアーム28、29は固有の強制制御を必要としない。それにもかかわらず、ボトルGは掴み装置9により正確且つ確実に搬送手段1に固定されている。この場合、掴み装置は入口ステーションEおよび出口ステーションAの領域内において図3に示されている水平位置をとり、この水平位置においては各ボトルGの中心軸は垂直である。この場合、掴み装置9は搬送手段1の循環軌道の外側に位置し、しかも案内レール13、14の開放側に位置している。案内レール13、14は、入口ステーションEおよび出口ステーションAの領域内において、Uプロフィルの開放側が水平方向に運動軌道の外側を向くように配置されている。したがって、この領域内においては、ボトルGおよびローラ・チェーン12の重量は案内ローラ10により支持され、一方、案内ローラ11および25はローラ・チェーン12の横方向案内を受け持っている。
【0014】
ローラ・チェーン12の駆動は、入口ステーションEの領域内および出口ステーションAの領域内の、同じ構造の2つの駆動装置7および8により行われる。各駆動装置7、8は垂直回転軸をもつ同じ大きさの2つの歯車31、32を有し、歯車31、32は歯車列33および電動機ME、MAにより可変速度で駆動可能である。歯車31、32の周囲に切欠部が設けられ、切欠部は案内ローラ11の軸と噛み合っている。均等な駆動を確保するために、歯車31、32はローラ・チェーン12のピッチtの半分即ち2つの掴み装置9の間隔だけ相互にオフセットされている。駆動装置7、8は、掴み装置9の側からローラ・チェーン12内に係合しているので、ローラ・チェーン12の、ボトルのないアイドル・レーン1bに配置されている。
【0015】
図7に示されているように、キャリッジ2はほぼ水平なベース・プレート34を有し、且つ垂直ないしは水平回転軸を有する複数のローラ35により両方の案内レール13、14に走行可能に支持されている。案内レール13、14はキャリッジ2の運動領域内即ち搬送軌道Fのコイル状またはスパイラル状領域W内において正確に等間隔に配置され且つここではその溝状開放部を上方に向けている。図3および4に示されている、横に開放部を有する案内レール13、14の位置から、いま説明された、開放部が上方に存在する位置への移行は2つのねじれゾーン36および37により行われ、入口ステーションEに続く第1のねじれゾーン36および出口ステーションAの直前の第2のねじれゾーン37はそれぞれ搬送レーン1aの領域内に形成されている。チェーン・リンク23は球形軸受24により結合されているので、このことは問題とはならない。この場合、掴み装置9によりローラ・チェーン12に固定されているボトルGは、垂直なその正常位置から水平な蓄積位置に移動される。ボトルGのこの水平な蓄積位置ないしはそれに対応する掴み装置9の垂直位置は、2つのねじれ領域36および37の間の搬送レーン1aの全領域内において保持され、キャリッジ2の領域内においても保持される。
【0016】
キャリッジ2は、ローラ・チェーンの搬送レーン1aのための第1の180°転向部3と、およびローラ・チェーン12のアイドル・レーン1bのためのそれに対応する第2の180°転向部4とを有している。第2の180°転向部4は、図7においては、図を見やすくするために一部のみが示されているにすぎず、同じ理由から、掴み装置およびボトルもまた示されていない。第1の転向部3の領域内における掴み装置およびボトルの位置は図2からよくわかる。ボトルGが、水平位置において、ベース・プレート34の上方を、ローラ・チェーン12と共に定置案内レール14から定置案内レール13に走行していることがわかる。この搬送を行わせるために、ベース・プレート34に、上方に開放するU形状断面を有する2つの半円形案内アーチ38、39が固定されている。案内アーチ38、39は、それらの端部領域が、それぞれ定置案内レール13、14に重なり且つ傾斜ランプ40内に突出し、傾斜ランプ40は正確に定置案内レール13、14の上縁部と一致する。良好な移行を可能にするために、アーチの内側に存在するランプ40の端部に、それぞれ支持レール13、14の横側に伸長するくさび41が配置されている。これらのくさび41は上方に存在する案内ローラ11に係合し、案内ローラ11は定置案内レール13、14の側部レグよりもやや広くなっている。くさび41の位置は図3において一点鎖線で表わされ、この場合、図を90°右方向に揺動させて考えなければならない。
【0017】
キャリッジ2の上記設計に基づき、ローラ・チェーン12の搬送レーン1aのみならずアイドル・レーン1bもまた、第1の転向部3および第2の転向部4の領域内において、滑らかに且つ衝突することなく一方の案内レールから上方に持ち上げられ且つ転向部を通過したのちに他方の案内レール内で滑らかに再び挿入されることが保証されている。より正確にいうと、この持ち上げはローラ11に係合したくさび41およびランプ40により行われ、この場合、ばね付勢された案内ローラ25は引張ばね27の対応伸びによりたわむが、ばねの予張力に基づきローラ・チェーン12の外れおよび持ち上がりを阻止する。案内ローラ10は案内アーチ38、39の開放溝内に係合するので、正確な横方向案内にもまた配慮がなされている。上記の機能は静止しているキャリッジ2においても移動されているキャリッジ2においても同様である。
【0018】
転向部3、4の領域内におけるローラ・チェーン12の正確な横方向案内は動的蓄積装置V1の機能に対してもきわめて重要であり、その理由は、キャリッジ2の運動はローラ・チェーン12の牽引力のみにより行われるからである。駆動ステーション7および8の対応速度差に基づいて搬送レーン1aが短縮された場合、キャリッジ2は入口ステーションEおよび出口ステーションAの方向に移動する。駆動ステーション7、8の対応速度差に基づいてアイドル・レーン1bが短縮された場合、キャリッジ2は入口ステーションEおよび出口ステーションAから離れ且つ蓄積容量を増大させる。
【0019】
キャリッジ2の運動領域したがって搬送区間Fの可変領域は案内レール14、13のスパイラル状またはコイル状領域Wに限定され、この領域内においては、案内レール13、14は正確に等間隔で且つアーチ状に僅かな勾配を有して伸長している。これにより形成される、搬送区間Fの最小長さを有するキャリッジ2の下限終端位置が図2に示されている。搬送区間Fの最大長さを有するキャリッジ2の上限終端位置は正確にその真上に位置する。上限終端位置に、アイドル・レーン1b用の、案内レール13、14の水平且つ平行な2つのねじれ領域42、43が続き、およびそれに、ローラ・チェーン12を、転向部5および6により形成される正常な搬送面に戻したり、ないしはこれから上方に移行させたりする垂直な戻し部Rが続く。それに、案内レール13、14の他の平行且つ水平な2つの領域が続き、案内レール13、14は楕円OVの正面側まで伸長し、次に90°転向したのちに入口ステーションEないしは出口ステーションA内に流入する。図2に、それぞれ掴み装置9を有するローラ・チェーン12の一部の範囲のみが示され、実際には、ローラ・チェーン12は、キャリッジ2の転向部3および4の間の2つの短い区間を除き、案内レール13、14の図示された全領域上を走行する。キャリッジ2のこの2つの短い区間では、キャリッジ2の走行ローラ35が場所を占めている。
【0020】
図2においては、図を見やすくする理由から、ただ1つのスパイラルまたはコイルのみが示されている。実際には、対応して高い緩衝容量を達成するために、本来のこの蓄積領域を、垂直方向および/または水平方向中心軸を有する多層巻きの形で形成するであろう。戻し部Rはそれに対応して長くなる。
【0021】
上記装置V1の正常運転においては、モータMEは延伸ブロー成形機15に正確に同期して駆動され、およびモータMAはラベル貼付機械17に正確に同期して駆動される。この代わりに、駆動ステーション7、8を、歯車列により、延伸ブロー成形機15ないしはラベル貼付機械の駆動モータと結合することもまた可能である。この場合、ブロー成形されたばかりのボトルGは、入口ステーションE内において、通常のように制御可能な掴みアームを備えた、延伸ブロー成形機15の搬出星形車16により、正確なピッチで相前後してローラ・チェーン12の掴み装置9内に挟み込まれ、このようにして確実に固定される。その後に、ローラ・チェーン12の搬送レーン1aは、矢印方向に順番に、第1のねじれゾーン36、ある長さの内側コイルWの領域、キャリッジ2の第1の転向部3、ある長さの外側コイルWの領域、第2のねじれゾーン37内を通過し、最終的に第4の転向部6および出口ステーションAに到達する。出口ステーションAにおいて、ボトルGは、順番に、制御された掴み装置を備えた、ラベル貼付機械17の搬入星形車18により掴み装置9から取り出される。
【0022】
搬入星形車18を通過したのち、ローラ・チェーン12のアイドル・レーン1bは、矢印方向に順番に、第2の駆動装置8、戻し部R、ねじれゾーン42、ある長さの外側コイルWの領域、キャリッジ2の第2の転向部4、ある長さの内側コイルWの領域、ねじれゾーン43、戻し部R、第1の駆動ステーション7内を通過し、最終的に再び第3の転向部5および入口ステーションEに到達する。
【0023】
両方の駆動ステーション7および8が同じ出力で運転している場合、搬送手段1の上記の運動は静止しているキャリッジ2において行われる。ラベル貼付機械17したがって第2の駆動ステーション8が第1の駆動ステーション7よりも低速で運転しているか、または停止された場合、入口ステーションEと出口ステーションAとの間の搬送レーン1aは長くなり、同じ値でアイドル・レーン1bは短くなり、これにより、キャリッジ2は図2に示されている位置から時計方向に移動し、したがって、搬送区間Fおよび蓄積容量は増大される。キャリッジのこの運動は両方の駆動ステーション7および8が再び同じ出力で運転するまで継続する。第2の駆動ステーション8が第1の駆動ステーション7より急速に運転した場合、経過は逆方向に行われ、且つキャリッジ2は反時計方向に移動し、これにより、搬送区間Fおよび蓄積容量は低減される。
【0024】
このようにして、キャリッジ2に対する追加駆動装置および制御手段なしに、駆動装置7および8の速度の関数としてのみ、搬送区間Fの自動的変化が与えられている。この場合、ボトルGは、掴み装置9によるその連続固定に基づき、入口ステーションEから出口ステーションAまで安定状態を維持し、且つ転向部の範囲内においても高速度で移動可能である。スパイラルないしはコイルWの領域内におけるボトルGの水平配列に基づき、きわめて大きな充填密度が得られ、したがって少ない所要空間において高い蓄積容量が得られる。必要な場合、ボトルGは、対応処理機械例えば洗浄装置における上下が反転された状態においてもまた引渡し可能であり、または装置V1の内部において、予め処理例えば冷却または洗浄が行われる。掴み装置9の弾性に基づいて特定のボトルGを特定の場所において選別すること、例えば検査装置内において検出された欠陥に基づいて選別すること、または出口ステーションAの領域内においてボトルGを複数の搬出コンベヤに分配することもまた可能である。さらに、チェーン・リンク23にボトルGのための横方向サポートが設けられてもよく、および/または掴み装置が弾性プラスチックから一体部品として製造されてもよい。
【0025】
水平蓄積に適さないより重い物品例えば充填されたボトルの搬送に対してはねじれゾーンは省略されてもよく、これにより、案内レール13、14は、入口ステーションEおよび出口ステーションAの領域内においてもまた、図7に示されているように、溝状開放部を上方に向けている。この場合、掴み装置9は図2の位置に対して90°だけ揺動されてチェーン・リンク23に配置されるべきであり、しかもボトルGが妨害されることなくキャリッジ2上を搬送可能なように案内ローラから十分に離して配置されるべきである。この場合、掴み装置9の代わりに、図9の他の実施例に示されているように、ほぼ水平なカーブ形状支持板44が固定されてもよい。この支持板は、その上に物品が横たわる、物品のためのほぼ連続した搬送面を形成する。この場合、コイルWの勾配およびランプ40の勾配が加算されることに注意すべきである。例えば飲料用ボール紙パックのような比較的安定な物品に対しては、これは問題ではない。例えば充填された飲料ボトルのような不安定な物品においては、以下に記載の、図8−10に示す実施例が特に有利であり、その理由は、この場合、支持板44は、キャリッジ2′の領域内において追加の上下運動をけっして受けないからである。
【0026】
図8−10に示す動的蓄積装置V3は、本質的に、カーブ形状支持板44を備えたローラ・チェーン12′の形のただ1つのエンドレス搬送手段1と、鏡像対称に配置されたそれぞれ2つのアングル型材からなるローラ・チェーン用定置案内レール13′、14′と、ローラ・チェーン用第1の180°転向部3′および第2の180°転向部4′を有する、案内レール13′、14′に沿って走行可能なキャリッジ2′と、ローラ・チェーン12′用第3の180°転向部5′および第1の駆動装置7を有する入口ステーションEと、並びにローラ・チェーン12′用第4の180°転向部6′および第2の駆動ステーション8を有する出口ステーションAとを含む。第1および第2の転向部3′、4′はほぼ水平に配置され、一方、第3および第4の転向部5′、6′はほぼ垂直に伸長している。
【0027】
転向部3′−6′および案内レール13′および14′により、図8に略図で示されている、搬送手段1の搬送レーン1aおよびアイドル・レーン1bを有する搬送区間Fの経路が形成され、この場合、案内レール13′、14′は、入口ステーションEおよび出口ステーションAの領域内において相互に平行に配置されている。さらに、コイルWは、蓄積容量を上昇させるために複数の巻数を備え、それに対応して、垂直な戻し部Rは長くなっている。それ以外においては、図2に示す動的蓄積装置V1の場合と同じ作用および機能が与えられている。装置全体は複数の支柱46により支持され、支柱46のうち2つのみが図示されている。しかしながら、動的蓄積装置V3においては、動的蓄積装置V1とは異なり、搬送手段1′に対してねじれ区間が設けられていない。これは、搬送レーン1aの支持板44は、コイルWの勾配部を除き、ほぼ連続的に水平方向に向けられ、したがって、直立ボトル、ボール紙パック等は、処理量が高い場合においても、支障なく搬送可能であることを意味する。
【0028】
図9および10が示すように、エンドレス・ローラ・チェーン12′は多数の同じタイプのチェーン・リンク23′を有し、チェーン・リンク23′は球形軸受24′を介してカルダン式に相互に可動に結合されている。各チェーン・リンク23′に合計3つの案内ローラ10′、11′、25′が回転可能に支持されている。水平回転軸を有する2つの案内ローラ10′、11′は直接チェーン・リンク23′に配置され、且つ案内レール13′、14′の両方の水平レグ上を走行する。案内ローラ25′は、チェーン・リンクの下側に、垂直ボルト45により上下方向可動に配置され、且つ図示されていないストッパにより固定された、図9に示されている下限終端位置へ、圧縮ばね47により下方に押し出される。ボルト45の下端部に、球の形のスラスト軸受48が配置されている。案内ローラ25′は案内レール13′、14′の両方の垂直レグの間に係合し、両方の垂直レグは一種の案内溝を形成する。このようにして、各チェーン・リンク23′は正確に案内レール13′、14′に案内され且つ僅かな力で移動可能である。さらに、僅かに上方に折り曲げられた、球形軸受24′を支持する、各チェーン・リンク23′の上部レグにそれぞれ、搬送されるべき物品のためのほぼ水平な支持板44が固定されている。支持板44は、凹凸形状に形成されているので、水平方向にもカーブ形状をとることができる。
【0029】
図10に示されているように、キャリッジ2′はほぼ水平なフレーム49を有し、且つ垂直ないしは水平回転軸を有する複数のローラ35′により両方の支持レール13′、14′に走行可能に支持されている。キャリッジ2′は、ローラ・チェーン12′の搬送レーン1aのための第1の180°転向部3′と、およびローラ・チェーン12′のアイドル・レーン1bのための第2の逆向き180°転向部4′とを有している。第2の180°転向部4′は、図10においては、図を見やすくするために一部分のみが示されているにすぎない。転向部3′、4′に、上方に開放されたU形状断面を有する、フレーム49に固定された2つの半円形案内アーチ38′、39′が設けられている。案内アーチ38′、39′は、それらの端部領域が、各案内レール13′、14′の両方のアングル型材の間に形成されている案内溝上に重なっている。案内アーチ38′、39′は傾斜ランプ40′として終端し、傾斜ランプ40′は案内溝内に係合する。スラスト軸受48と係合するこのランプ40′により、可動案内ローラ25′は、案内レール13′、14′の案内溝から上方に滑らかに持ち上げられ、ないしは案内溝内に滑らかに降下される。案内アーチの両方のランプ40′の間において、スラスト軸受48は、連続的にそれぞれの案内アーチ38′、39′の底面上を滑動する。この上下方向運動は可動案内ローラ25′に限定され、一方、チェーン・リンク23′および支持板44はその搬送面を離れることはない。転向部3′、4′の領域内においても支持板44の正確な案内を確保するために、上記の案内アーチ38′、39′と同心に、それぞれ2つの平行な保持部材50、51の形の他のアーチ状案内要素が設けられ、保持部材50、51は各チェーン・リンク23′の両方の案内ローラ10′、11′に上方から係合するので、チェーン・リンク23′の横転運動ないしは持ち上がりが確実に阻止される。
【0030】
キャリッジ2′の上記の設計に基づき、ローラ・チェーン12′の搬送レーン1aのみならずアイドル・レーン1bもまた、第1の転向部3′および第2の転向部4′の領域内において、一方の案内レール13′、14′から滑らかに且つ衝突なしに解放され且つ他方の案内レール13′、14′に結合されることが保証されている。この機能は静止しているキャリッジ2′においてもおよび移動されているキャリッジ2′においても同じである。案内を改善させるために、チェーン・リンク23′の片側または両側において案内ローラ10′ないしは11′の下側にそれぞれ、図9に一点鎖線で示されているように、他の案内ローラ52が配置されていてもよい。ローラ・チェーン12′において、支持板44の代わりにまたはそれに追加して、物品Gを固定するための掴み装置9を配置することもまた可能である。特に処理量が高い場合、さらに、キャリッジ2′上の転向部3′、4′の領域内の少なくともアーチ外側に、案内手すり、バンド、エア・ノズル、小型ローラ手すり等の形の物品Gのための案内要素を配置することが推奨される。必要な場合、キャリッジ2′の領域内におけるチェーン運動が支援されるように、案内要素が駆動されてもよい。アーチ内側において、支持板44に、一点鎖線で示された、物品Gのための案内縁材53が設けられてもよい。コイルWが楕円状に伸長されている場合、キャリッジ2、2′を、例えばベース・プレート34またはフレーム49の中央における揺動継手によりフレキシブルに形成することが適切である。
【0031】
図11に示されているように、その案内アーチ38′、39′を有する各転向部3′および4′およびその他の組込部分が継手57、58によりフレーム49に揺動可能に支持され且つ固有の走行ローラ35′により案内レール13′、14′内に係合するとき、さらに良好なカーブ走行性が得られる。継手57、58に同軸に転向車59、60が支持されていてもよく、転向車59、60はローラ・チェーン12′により巻き付けられているので、ローラ・チェーン12′から与えられた牽引力を受け取る。これにより、案内アーチ38′、39′は荷重が軽減される。
【0032】
図2−6に示す動的蓄積装置においては、掴み装置9はローラ・チェーン12に固定して配置されている。図12の設計における掴み装置9は、これとは異なり、ローラ・チェーン12に可動に配置されている。この場合、隣接する2つの掴み装置9はそれぞれ1つの構造ユニット61に統合され、一方、構造ユニット61はローラ・チェーン12の横側ブラケット62に揺動可能に支持されている。
【0033】
図示されていないばね等により、構造ユニット61は、ブラケット62に形成されているストッパ63に圧着される。この位置において、1つの構造ユニット61の2つの掴み装置9の間の結合線はローラ・チェーン12に対して本質的に斜めに伸長し、即ち結合線およびローラ・チェーンは直角または鈍角を形成する。
【0034】
一点鎖線で示されているそれぞれ1つの定置制御カム70により、構造ユニット61は、入口ステーションEおよび出口ステーションAの転向部5、6の領域内において第2の位置に揺動され、この第2の位置において、1つの構造ユニット61の2つの掴み装置9の間の結合線は、ローラ・チェーン12に対してほぼ平行または接線方向に伸長している。この位置において、物品Gは、搬入星形車18または搬出星形車19により、問題なく個々に相前後して掴み装置9内に導入可能ないしは掴み装置9から取出し可能である。これは、ブラケット62により形成されるローラ・チェーン12までの間隔に基づき、構造ユニット61が離れていることにより可能となる。これに対して、ローラ・チェーンの直線領域においては、掴み装置が相互に密接して存在しているので、ローラ・チェーン12の同じ長さにおいて、剛な掴み装置を有する搬送チェーンよりも本質的により高い蓄積容量が達成可能である。
【0035】
図13に示すローラ・チェーン12′′は、可動案内ローラ25′が、上下方向に移動可能ではなく、揺動アーム26によりチェーン・リンク23′′に揺動可能に接続されていることにより、図9および10に示すローラ・チェーン12′とは本質的に異なっている。案内ローラ25′が図示されていない定置案内レール13′、14′の間に係合する、案内ローラ25′の下限終端位置において、案内ローラ25′はスナップ結合64によりチェーン・リンク23′′に着脱可能に固定されている。揺動アーム26は制御カム65と固定結合されている。制御カム65は、キャリッジ2′の転向部3′および4′の領域内において、保持部材51のタイプの制御カムにより下方に圧着され、これにより、案内ローラ25′は揺動により案内レール13′、14′から取り出され、且つローラ・チェーン12′′は転向可能である。
【0036】
支持板44の直下において、チェーン・リンク23′′に他の案内ローラ71が支持されている。この案内ローラは、転向部3′、4′の領域内において、案内アーチ39′によりまたは転向車59、60によりローラ・チェーン12′′の案内を行う。
【0037】
この設計は、簡単な構造で、キャリッジ2′の領域内において、支持板44の上下方向運動なしにローラ・チェーン12′の特に滑らかな移行を可能にする。
図14および15に示す動的蓄積装置は、特に、ここでは案内レール13および14がそれぞれ6本の平行な丸棒72によって形成されることにより、図3および4の設計とは異なっている。さらに、各チェーン・リンク23に2つの二重アーム66、67がはさみ状に揺動可能に支持されている。両方の二重アーム66、67の端部に合計4つのプロフィル案内ローラ73が回転可能に支持されている。
【0038】
渦巻ばね74により、二重アームは、図14において右側に、並びに図15に示されている広げられた位置に圧着され、この位置において、二重アームは丸棒72にほぼ垂直となる。この位置において、案内ローラ73は6本の丸棒72に係合し且つローラ・チェーン12の正確な案内を形成する。
【0039】
キャリッジ2の案内アーチ38、39もまた、数が4本の平行な丸棒75により形成される。丸棒75は、それらが案内レール13、14の丸棒72の間に係合し且つ案内ローラ73を案内レール13、14の先が細くなった領域内において掴むことが可能なように形成されている。案内アーチ38、39の丸棒75内に入り込んだとき、二重アーム66、67は引張ばね74の力に抗して共に圧着され、これにより、二重アーム66、67は丸棒72に対して斜めに伸長する。この広げられた位置において、二重アーム66、67は丸棒75により引き取られ且つ案内アーチ38、39ないしは転向部3、4によりそれぞれ他方の案内レール13ないしは14に導かれる。ここで、二重アーム66、67は丸棒75から解放され、その後に、二重アームは広がり且つ案内は再び丸棒72により引き取られる。
【0040】
図16−22は、特にコスト的に有利で且つ運転が確実な、動的蓄積装置の一実施形態を示す。この蓄積装置は、特に、ここでは案内レール13および14がそれぞれ2つの平行なパイプまたは丸棒72により形成されることと、および各チェーン・リンク23に、プロフィル案内ローラ73を有するそれぞれ1つの二重アーム66のみが揺動可能に支持されていることとにより、図14および15に示す蓄積装置とは異なっている。
【0041】
各二重アーム66の各端部にそれぞれ、プロフィル案内ローラ73が、それらがそれぞれの丸棒72を受け入れるか、ないしは一部掴むように、相互に独立に、回転可能に配置されている。
【0042】
各チェーン・リンク23とその二重アーム66との間に引張ばね74が挿入され、引張ばね74は二重アーム66を揺動させようとする。この場合、引張ばね74は案内ローラ73を丸棒72に圧着させる。図16において、引張ばね74は二重アーム66を反時計方向に揺動させようとする。
【0043】
二重アーム66はリンク・チェーン12ないしは丸棒72に対して僅かに斜めになっているので、間隔保持部材76に溶接または接着により固定されている丸棒72間の僅かな間隔変化は問題なく補償することができる。チェーン・リンク23と二重アーム66との間の揺動軸は、正確に二重アームの中心に位置しているか(図17)、または僅かに偏心している(図16)。偏心配置は、場合により、特に牽引力が高いときに転向部の領域内において二重アーム66の安定性をより良好にする。
【0044】
キャリッジ2の第1および第2の転向部3、4の領域内におけるリンク・チェーン12の正確な案内は、図11に類似の歯付転向車59、60により行われる。図18には1つの転向車59のみが示されている。両方の転向車59、60の周囲に内孔77が設けられ、内孔77内に、チェーン・リンク23に設けられているボルトまたはヘッド78が係合する。
【0045】
内孔77の間の領域内において、各転向車59、60上に直接、または転向車59、60と固定結合されているリングまたはディスクに、軸受ブロック79が固定されている(図18には示されていない)。各軸受ブロック79に、転向車59、60の回転軸に対して半径方向に向けられた軸80が回転可能に支持されている。軸80の内側端部に、回転可能なカム・ローラ82を有するローラ・アーム81が固定されている。各軸80の外側端部に2つのアームをもつ制御フォーク83が固定されている。制御フォーク83は制御ヘッド84と協働し、制御ヘッド84は、案内ローラ73の両側において、案内ローラ73と同軸に二重アーム66に配置されている。
【0046】
制御フォーク83は、それが、二重アーム66の同じ側に上下に存在する両方の制御ヘッド84を、本質的に、ローラ・チェーン12の運動方向を向く領域およびローラ・チェーンの運動方向とは反対方向を向く領域と係合させるように形成されている。このようにして、転向部3、4の領域内における二重アーム66の正確な揺動ないしは固定が形成可能である。
【0047】
カム・ローラ82は2つの溝状制御カム85内に係合し、制御カム85はキャリッジ2ないしは2′上に固定されている。制御カム85は、制御フォーク83が、転向車59、60とローラ・チェーン12との間の流入領域および流出領域内において、二重アーム66が丸棒72と係合する二重アーム66の斜め位置と対応するように形成されている。したがって、ローラ・チェーン12の静かな流入および流出が可能となる。しかしながら、その中間の領域内においては、制御フォーク83はより強い斜め位置をとるので、二重アーム66は図16の左側の位置に対応して、流入領域内においては丸棒との係合が外れ、および流出領域内においては丸棒と係合することになる。
【0048】
丸棒72におけるローラ・チェーン12の案内の他の改善は円筒支持ローラ86により達成可能であり、円筒支持ローラ86はチェーン・リンク23に位置固定に配置されている。支持ローラ86は、リンク・チェーン12、掴み装置9およびボトルGの重量もまた支持可能である。その円筒形外面により、支持ローラ86は丸棒72と案内ローラ73との間の係合装着ないしは係合離脱を妨害することはない。
【0049】
二重アーム66を、チェーン・リンク23に対して、図13に類似のスナップ結合64により着脱可能に固定することもまた可能である。その代わりに、チェーン・リンク23に、ばね付勢された制御カム87を装着することもまた可能であり、制御カム87は、キャリッジ2、2′に固定されている図示されていないカム・ランプにより、二重アーム66と係合させられたりないしはその係合が外されたりする。
【0050】
図22に示す動的蓄積装置は、特に、ここでは揺動可能な案内ローラ73の切離しが、キャリッジ2に装着されている図7に類似のランプによって行われることにより、図16−21に示す蓄積装置とは異なっている。この傾斜ランプ41は、走行する下側案内ローラ73を持ち上げ、これにより、二重アーム66は揺動され且つローラ73を丸棒72との係合から外させる。この位置において、二重アーム66はキャリッジ2のベース・プレートによって固定され、ベース・プレート上をローラ73が走行し続ける。逆に、転向部3、4の搬出領域内において、対応ランプ41により下側案内ローラ73の降下が行われる。ローラ89上を走行するベルト88はローラ・チェーン12から与えられる牽引力を受け取るので、転向車は必要ではない。
【0051】
図23に示す動的蓄積装置は、特に、ここでは平行な案内レール13、14のコイルWの中心軸が水平に配置されていることにより、図2に示す設計とは異なり、これにより、コイルWはいわゆる垂直に位置している。これにより、特に場所をとらない設置が得られる。さらに、フレキシブル搬送手段1の搬送レーン1aにおける搬出領域内に3つの同じ搬出星形車18が接続され、搬出星形車18はそれぞれ3個目ごとにボトルGを掴む。これにより、ボトルGの3列または多列分配が可能となる。
【0052】
図23に示す動的蓄積装置においては、個別の駆動ステーション7、8が設けられていない。その代わりに、入口ステーションEおよび出口ステーションAの領域内において、駆動モータMAおよびMEが直接歯付転向車90、91に作用している。
【0053】
図24−28に示す実施例は、一部図16、17および18に示す実施例に基づいている。この場合もまた、外側案内レール13および内側案内レール14はそれぞれ、間隔保持部材76を有する2本の平行な丸棒72から構成され、間隔保持部材76は定置架台内において支柱46により固定されている。この場合もまた、各チェーン・リンク23は、丸棒72上を走行する2対のプロフィル案内ローラ73を有し、この場合、アーチ外側案内ローラ73は二重アーム66に支持され、一方、二重アーム66はチェーン・リンク23に揺動可能に支持されている。しかしながら、アーチ内側案内ローラ73は直接チェーン・リンク23に支持されているので揺動可能ではない。これらの案内ローラ73は、キャリッジ2の両方の転向部3、4の領域内におけるローラ・チェーン12の案内を行う(図28参照)。
【0054】
図24−28に示す実施例においては、各チェーン・リンク23にラチェット92が揺動可能に支持され、ラチェット92はねじりコイルばね93により付勢されている。ラチェット92の揺動軸は二重アーム66の揺動軸に平行に位置している。図24において、ねじりコイルばね93は時計方向に作用している。ラチェット92は横ピン94と協働し、横ピン94は、回転軸に平行に、両側が突出して二重アーム66に固定されている。横ピン94がラチェット92と係合している場合、二重アーム66は、ストッパとして作用するチェーン・リンクと共に回転が阻止され、且つその両方の案内ローラ73は丸棒72と係合している。二重アームが丸棒に対してほぼ垂直であるこの位置は、キャリッジ2の領域内の第1の転向部3および第2の転向部4を通過するときにのみ中断される。
【0055】
このために、ラチェット92に制御カム95が設けられ、制御カム95はキャリッジ2におけるランプ41と協働する。制御カム95がこのランプに衝当した場合、ラチェット92はねじりコイルばね93の力に抗して(図24において反時計方向に)揺動され、これにより横ピン94との係合が外されるので、二重アーム66をフリーにする。ここで、キャリッジ2の領域内においては、二重アーム66の位置は、キャリッジ2に固定されているアーチ状溝カム96により形成される。溝カム96は、二重アーム66が転向部3ないしは4に入り込む直前において、その両方の案内ローラ73が丸棒72の間を通り抜け可能なように、十分に大きく揺動されるように形成されている(図28における位置X)。逆に、転向部3、4を離れた直後に、二重アーム66は、それが両方の基本棒72の間を通り抜けて移動されたのちに、揺動されてその正常位置に戻され、この正常位置においてその両方の案内ローラ73は再び「外側から」丸棒72に係合し、その後に、ラチェット93が自動的に横ピン94にスナップ係合される。
【0056】
図17および24−27に示す実施例においては、薄板および/またはプラスチックからなる各チェーン・リンク23に、それと一致して、横方向に突出する支柱Sが配置されている。図17に示す実施例においては、各支柱Sに図4に対応する掴み装置9が配置され、掴み装置9は、揺動可能な2つの掴みアーム28、29と、および掴みアーム28、29を閉鎖方向ないしは掴み方向に付勢するばね30とを有している。図24および25に示す実施例においては、各支柱Sに、図9に対応する支持板44が配置され、支持板44に、さらに、相互に支持するために突起97が形成されている。図26に示す実施例においては、各支柱Sに掴み装置9が配置され、掴み装置9の掴みアーム28、29は弾性プラスチックから一体部品として形成されている。図27に示す実施例においては、各支持アームSに掴み装置9が配置され、掴み装置9の掴みアーム28、29は、好ましくは充填ボトルGを吊下げ搬送するように形成されている。掴みアーム28、29はボトル首部を支持リングTの下側でほぼ完全に包囲し、且つこのようにしてボトルGの安定な保持を確実にする。掴みアームにはその揺動軸の反対側に対向アーム98が設けられ、対向アーム98により、掴みアームは、入口ステーションEおよび出口ステーションAの領域内において、定置制御カム99を介してばね30の力に抗して強制的に開放可能である。
【0057】
その全てが、ボトル首部の少なくとも一部を包囲する、図4、17、26および27に示す掴み装置9により、ボトルGは、形状ロックで且つ摩擦ロックで固定され且つ心出しされる。したがって、ボトルGは、動的緩衝装置内を通過する間に、ローラ・チェーン12に対するその位置を正確に保持する。
【0058】
図28に示すキャリッジ2は、図22に示すキャリッジ2もまた同様に、複数の走行ローラ35により、外側案内レール13および内側案内レール14の合計4本の丸棒72上を可動に案内されている。キャリッジ2は、ラチェット92を制御するための上記のランプ41および二重アーム66を制御するための溝カム96のほかに、第1および第2の転向部3、4を形成する2つの案内アーチ100を有し、案内アーチ100はチェーン・リンク23に直接支持されている案内ローラ73と協働するので、最終的にローラ・チェーン12を転がり摩擦により転向させる。案内アーチ100は案内ローラ73の相互に向かい合う側に係合し、一方、案内ローラ73の反対側は丸棒72と協働する。したがって、案内ローラ73の、丸棒72から案内アーチ100へおよびその逆方向へのオーバラップ移行ないしは衝突のない移行が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】図1は組込み動的蓄積装置を有するPETボトルの製造および充填装置の略平面図を示す。
【図2】図2は図1に示す動的蓄積装置搬送手段の略経路図を示す。
【図3】図3は図2に示すAB断面図を示す。
【図4】図4は図2に示すC方向図を示す。
【図5】図5は搬送手段用駆動ステーションの平面図を示す。
【図6】図6は搬送手段用駆動ステーションの垂直断面図を示す。
【図7】図7は図1−6に示す動的蓄積装置のキャリッジの斜視図を示す。
【図8】図8は他の実施形態の動的蓄積装置搬送手段の略経路図を示す。
【図9】図9は図8に示す動的蓄積装置搬送手段の詳細図を示す。
【図10】図10は図8に示す動的蓄積装置のキャリッジの斜視図を示す。
【図11】図11は継手を有するキャリッジを下から見た図を示す。
【図12】図12は可動掴み装置を有する搬送手段の部分平面図を示す。
【図13】図13は揺動可能案内ローラを有するチェーン・リンクの斜視図を示す。
【図14】図14ははさみ状に揺動可能な案内ローラを有する搬送手段の斜視図を示す。
【図15】図15ははさみ状に揺動可能な案内ローラを有する搬送手段の斜視図を示す。
【図16】図16はアーム状に揺動可能な案内ローラを有する搬送手段の側面図を示す。
【図17】図17は図16に示す搬送手段の斜視図を示す。
【図18】図18は図16および17に示す搬送手段の、制御フォークのない転向部の斜視図を示す。
【図19】図19は、制御フォークを有する、図18に示すDE断面図を示す。
【図20】図20は図18に示すF方向図を示す。
【図21】図21は、アーム状に揺動可能な案内ローラを有する、他の実施形態のローラ・チェーンの断面図を示す。
【図22】図22は図16および17に示す搬送手段の他の転向部の斜視図を示す。
【図23】図23は水平コイル軸を有する動的蓄積装置の平面図を示す。
【図24】図24は搬送手段の他の実施形態の斜視図を示す。
【図25】図25は搬送手段の他の実施形態の斜視図を示す。
【図26】図26は、異なる掴み装置を有する、図24および25に示す搬送手段の斜視図を示す。
【図27】図27は、異なる掴み装置を有する、図24および25に示す搬送手段の斜視図を示す。
【図28】図28は、一部ローラ・チェーンが省略された、図24および25に示す搬送手段用キャリッジの斜視図を示す。
【技術分野】
【0001】
本発明は請求項1の上位概念に記載の物品の動的蓄積装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
米国特許第4413724号または欧州特許公開第1275603号により既知のような装置は、キャリッジが両方向に無段に走行可能であることにより、入口ステーションおよび出口ステーションにおける条件の関数として、緩衝容量の迅速且つ細かい適合、したがって例えば異なる処理量で運転可能な2つの機械の動的結合を可能にする。この場合、入口ステーションにおいて供給され且つ出口ステーションにおいて取り出される全ての物品が、各運転状態において、可変長さを有する全搬送区間内を通過し、したがって、全搬送区間は、搬送機能のみならず蓄積機能をも有していることを特徴とする。キャリッジの位置決めないしは運動は搬送手段のための2つの駆動装置により自動的に行われ、および物品は、入口ステーションから出口ステーションへの搬送の間に、溢れることなく搬送手段上に止どまることができる。
【0003】
しかしながら、搬送手段上に自立している物品に対して、特に転向部の領域内において側面案内が不完全であることが不利である。したがって、不安定な物品例えば空のプラスチック・ボトルを高速で搬送するためには、既知の動的蓄積装置は適していない。
【0004】
さらに、リンク・チェーンにより形成されている、既知の装置のフレキシブル搬送手段は、本質的に、定置案内レール内に滑動可能に受け入れられているので、著しい摩耗が発生する。欧州特許公開第1275603号に記載の装置においては、さらに、可変搬送区間がコイル状形態をなしている場合、リンク・チェーンのカーブ内側に高い牽引力が発生することが欠点である。この既知の装置においては、さらに、リンク・チェーンが、キャリッジの転向部の領域内において、定置案内レールとの係合が外されなければならず、これはアーチ内側に作用している牽引力とは反対方向である。回転する転向ディスクによりリンク・チェーンを持ち上げることによる、ないしはアーチ内側案内要素の降下による図示の方法は、高い搬送処理量での実際的な連続使用には適していない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この種の物品の動的蓄積装置において、特に搬送区間がスパイラル状またはコイル状の形態をなしている場合、簡単な手段により、不安定な物品であっても高速でその支障のない搬送を提供することが本発明の課題である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題は、本発明により、請求項1の特徴により解決される。
本発明による装置においては、物品の変位、転倒等は発生しない。搬入ステーションから搬出ステーションに至るまで、周囲を掴むことなく且つ追加保持なしに、物品を固定可能な掴み装置により、物品の変位、転倒等は確実に阻止される。可変搬送区間内を通過する間における物品の間隔は常に正確に保持されたままであるので、装置内を通過するときに物品の列が崩れることはない。したがって、本発明による装置は、例えば第1の機械の搬出星形車および第2の機械の搬入星形車に直接接続可能である。動的緩衝作用はこれにより決して影響されず、且つ物品をサイクル供給するための追加装置は必要ではない。したがって、搬送手段による物品の適切な処理、選別または多レーン分配もまた可能である。
【0007】
本発明の有利な変更形態が従属請求項に与えられている。請求項10−27に記載のフレキシブル牽引手段およびキャリッジの形態は特に有利である。案内ローラは特に装置の省エネで且つ摩耗の少ない運転を可能にし、この場合、特定の案内ローラからなる可動装置は、搬送手段の定置案内からの係合離脱ないしは定置案内への係合装着を容易にする。この形態は、請求項28により、物品のための掴み装置を有していないこのタイプの動的蓄積装置のための搬送手段においても、並びに請求項41により、動的蓄積装置のためのリンク・チェーンにおいても有利に使用可能である。
【0008】
以下に本発明の実施例を図面により説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1に示す装置は、以下においては単にボトルGと呼ばれる、飲料用PETボトルの形の物品の製造、ラベル貼付、充填、密封および梱包のために設備され、ボトルGは通常頭部領域内に支持リングTを有している。装置は、それぞれ通常の構造からなる、搬出星形車16を有する回転式延伸ブロー成形機15、搬入星形車18および搬出星形車19を有する回転式ラベル貼付機械17、搬入星形車21および搬出星形車22を有する回転式充填および密封機械20並びに図示されていない梱包機械を含む。各機械は図示されていない固有のモータを有し、モータにより、各機械は、その星形車と共に可変速度で連続的に運転可能である。延伸ブロー成形機15とラベル貼付機械17との間、並びに充填および密封機械20と図示されていない梱包機械との間にそれぞれ、動的蓄積装置Vが配置されている。第1の動的蓄積装置V1は空のボトルGを延伸ブロー成形機15の搬出星形車16からラベル貼付機械17の搬入星形車18へ直接搬送し、一方、第2の動的蓄積装置V2は、ラベルが貼付され、充填され且つ密封されたボトルGを、充填および密封機械20の搬出星形車22から梱包機械の前に配置されている分配ステーション55に直接搬送する。ラベル貼付機械17の搬出星形車19から充填および密封機械20の搬入星形車21へは、動的蓄積機能を有しない簡単なエンドレス掴み装置チェーン56によりボトルGの搬送が行われる。それに対応して、ラベル貼付機械17および充填機械20は、正常運転において、完全に同期して駆動される。
【0010】
図1−7に示す動的緩衝装置V1は、本質的に、掴み装置9を備えたローラ・チェーン12と、U形状断面を有するローラ・チェーン用定置案内レール13、14と、ローラ・チェーン用第1の180°転向部3および第2の180°転向部4を有する、案内レール13、14に沿って走行可能なキャリッジ2と、ローラ・チェーン12用第3の180°転向部5および第1の駆動装置7を有する入口ステーションEと、並びにローラ・チェーン12用第4の180°転向部6および第2の駆動装置8を有する出口ステーションAとを含む。4つの180°転向部3−6の全てはほぼ水平に配置されている。
【0011】
第3および第4の転向部5、6は、それに接続されている、案内レール13、14の平行な同列レーンと共に一種の細長楕円OVを形成し、細長楕円OVは中央においてのみ中断されている。中断部に、コイル状またはスパイラル状領域W並びにローラ・チェーン12のアイドル・レーン1b用垂直戻し部Rが接続している。
【0012】
図3−7が示すように、ローラ・チェーン12は同じタイプの多数のチェーン・リンク23を有し、チェーン・リンク23は球形軸受24を介してカルダン式に相互に可動に結合されている。各チェーン・リンク23に合計3つの案内ローラ10、11、25が回転可能に支持されている。案内ローラ10は直接チェーン・リンク23に配置され且つ案内レール13、14の溝状凹部内に係合している。案内ローラ11も同様に、ローラ10の回転軸に対して90°オフセットされた回転軸によりチェーン・リンク23に直接配置され、且つ入口ステーションEおよび出口ステーションAの領域内の上部に位置する、案内レール13、14のUレグの自由端部に当接している。案内ローラ25は揺動アーム26に配置され、一方、揺動アーム26はチェーン・リンク23に揺動可能に支持されている。揺動アーム26の揺動軸のみならず案内ローラ25の回転軸もまた案内ローラ11の回転軸に平行に位置し、この場合、案内ローラ25は、案内ローラ11とほぼ同じ高さにおいて、Uレグと案内レール13、14の結合ウェブとの間の移行部に当接している。チェーン・リンク23と揺動アーム26との間に引張ばね27が挿入され、引張ばね27は案内ローラ25を案内レール13、14に対して圧着させる。このようにして、各チェーン・リンク23は正確に案内レール13、14に案内され且つ僅かな力で移動可能である。
【0013】
各チェーン・リンクに弾性掴みばさみの形の受動的掴み装置9が配置されている。各掴み装置9は、チェーン・リンク23に揺動可能に支持されている2つの掴みアーム28、29を有し、掴みアーム28、29は弾性要素30によりその掴み位置に圧着される。掴みアーム28、29の切欠部は、それがボトルGを支持リングTの下側で180°以上を包囲し且つこれにより搬送手段1に固定するように形成されている。ボトルGを掴み装置9内に圧入するとき、およびボトルGを掴み装置9から取り出すとき、掴みアーム28、29は弾性的に開閉するので、掴みアーム28、29は固有の強制制御を必要としない。それにもかかわらず、ボトルGは掴み装置9により正確且つ確実に搬送手段1に固定されている。この場合、掴み装置は入口ステーションEおよび出口ステーションAの領域内において図3に示されている水平位置をとり、この水平位置においては各ボトルGの中心軸は垂直である。この場合、掴み装置9は搬送手段1の循環軌道の外側に位置し、しかも案内レール13、14の開放側に位置している。案内レール13、14は、入口ステーションEおよび出口ステーションAの領域内において、Uプロフィルの開放側が水平方向に運動軌道の外側を向くように配置されている。したがって、この領域内においては、ボトルGおよびローラ・チェーン12の重量は案内ローラ10により支持され、一方、案内ローラ11および25はローラ・チェーン12の横方向案内を受け持っている。
【0014】
ローラ・チェーン12の駆動は、入口ステーションEの領域内および出口ステーションAの領域内の、同じ構造の2つの駆動装置7および8により行われる。各駆動装置7、8は垂直回転軸をもつ同じ大きさの2つの歯車31、32を有し、歯車31、32は歯車列33および電動機ME、MAにより可変速度で駆動可能である。歯車31、32の周囲に切欠部が設けられ、切欠部は案内ローラ11の軸と噛み合っている。均等な駆動を確保するために、歯車31、32はローラ・チェーン12のピッチtの半分即ち2つの掴み装置9の間隔だけ相互にオフセットされている。駆動装置7、8は、掴み装置9の側からローラ・チェーン12内に係合しているので、ローラ・チェーン12の、ボトルのないアイドル・レーン1bに配置されている。
【0015】
図7に示されているように、キャリッジ2はほぼ水平なベース・プレート34を有し、且つ垂直ないしは水平回転軸を有する複数のローラ35により両方の案内レール13、14に走行可能に支持されている。案内レール13、14はキャリッジ2の運動領域内即ち搬送軌道Fのコイル状またはスパイラル状領域W内において正確に等間隔に配置され且つここではその溝状開放部を上方に向けている。図3および4に示されている、横に開放部を有する案内レール13、14の位置から、いま説明された、開放部が上方に存在する位置への移行は2つのねじれゾーン36および37により行われ、入口ステーションEに続く第1のねじれゾーン36および出口ステーションAの直前の第2のねじれゾーン37はそれぞれ搬送レーン1aの領域内に形成されている。チェーン・リンク23は球形軸受24により結合されているので、このことは問題とはならない。この場合、掴み装置9によりローラ・チェーン12に固定されているボトルGは、垂直なその正常位置から水平な蓄積位置に移動される。ボトルGのこの水平な蓄積位置ないしはそれに対応する掴み装置9の垂直位置は、2つのねじれ領域36および37の間の搬送レーン1aの全領域内において保持され、キャリッジ2の領域内においても保持される。
【0016】
キャリッジ2は、ローラ・チェーンの搬送レーン1aのための第1の180°転向部3と、およびローラ・チェーン12のアイドル・レーン1bのためのそれに対応する第2の180°転向部4とを有している。第2の180°転向部4は、図7においては、図を見やすくするために一部のみが示されているにすぎず、同じ理由から、掴み装置およびボトルもまた示されていない。第1の転向部3の領域内における掴み装置およびボトルの位置は図2からよくわかる。ボトルGが、水平位置において、ベース・プレート34の上方を、ローラ・チェーン12と共に定置案内レール14から定置案内レール13に走行していることがわかる。この搬送を行わせるために、ベース・プレート34に、上方に開放するU形状断面を有する2つの半円形案内アーチ38、39が固定されている。案内アーチ38、39は、それらの端部領域が、それぞれ定置案内レール13、14に重なり且つ傾斜ランプ40内に突出し、傾斜ランプ40は正確に定置案内レール13、14の上縁部と一致する。良好な移行を可能にするために、アーチの内側に存在するランプ40の端部に、それぞれ支持レール13、14の横側に伸長するくさび41が配置されている。これらのくさび41は上方に存在する案内ローラ11に係合し、案内ローラ11は定置案内レール13、14の側部レグよりもやや広くなっている。くさび41の位置は図3において一点鎖線で表わされ、この場合、図を90°右方向に揺動させて考えなければならない。
【0017】
キャリッジ2の上記設計に基づき、ローラ・チェーン12の搬送レーン1aのみならずアイドル・レーン1bもまた、第1の転向部3および第2の転向部4の領域内において、滑らかに且つ衝突することなく一方の案内レールから上方に持ち上げられ且つ転向部を通過したのちに他方の案内レール内で滑らかに再び挿入されることが保証されている。より正確にいうと、この持ち上げはローラ11に係合したくさび41およびランプ40により行われ、この場合、ばね付勢された案内ローラ25は引張ばね27の対応伸びによりたわむが、ばねの予張力に基づきローラ・チェーン12の外れおよび持ち上がりを阻止する。案内ローラ10は案内アーチ38、39の開放溝内に係合するので、正確な横方向案内にもまた配慮がなされている。上記の機能は静止しているキャリッジ2においても移動されているキャリッジ2においても同様である。
【0018】
転向部3、4の領域内におけるローラ・チェーン12の正確な横方向案内は動的蓄積装置V1の機能に対してもきわめて重要であり、その理由は、キャリッジ2の運動はローラ・チェーン12の牽引力のみにより行われるからである。駆動ステーション7および8の対応速度差に基づいて搬送レーン1aが短縮された場合、キャリッジ2は入口ステーションEおよび出口ステーションAの方向に移動する。駆動ステーション7、8の対応速度差に基づいてアイドル・レーン1bが短縮された場合、キャリッジ2は入口ステーションEおよび出口ステーションAから離れ且つ蓄積容量を増大させる。
【0019】
キャリッジ2の運動領域したがって搬送区間Fの可変領域は案内レール14、13のスパイラル状またはコイル状領域Wに限定され、この領域内においては、案内レール13、14は正確に等間隔で且つアーチ状に僅かな勾配を有して伸長している。これにより形成される、搬送区間Fの最小長さを有するキャリッジ2の下限終端位置が図2に示されている。搬送区間Fの最大長さを有するキャリッジ2の上限終端位置は正確にその真上に位置する。上限終端位置に、アイドル・レーン1b用の、案内レール13、14の水平且つ平行な2つのねじれ領域42、43が続き、およびそれに、ローラ・チェーン12を、転向部5および6により形成される正常な搬送面に戻したり、ないしはこれから上方に移行させたりする垂直な戻し部Rが続く。それに、案内レール13、14の他の平行且つ水平な2つの領域が続き、案内レール13、14は楕円OVの正面側まで伸長し、次に90°転向したのちに入口ステーションEないしは出口ステーションA内に流入する。図2に、それぞれ掴み装置9を有するローラ・チェーン12の一部の範囲のみが示され、実際には、ローラ・チェーン12は、キャリッジ2の転向部3および4の間の2つの短い区間を除き、案内レール13、14の図示された全領域上を走行する。キャリッジ2のこの2つの短い区間では、キャリッジ2の走行ローラ35が場所を占めている。
【0020】
図2においては、図を見やすくする理由から、ただ1つのスパイラルまたはコイルのみが示されている。実際には、対応して高い緩衝容量を達成するために、本来のこの蓄積領域を、垂直方向および/または水平方向中心軸を有する多層巻きの形で形成するであろう。戻し部Rはそれに対応して長くなる。
【0021】
上記装置V1の正常運転においては、モータMEは延伸ブロー成形機15に正確に同期して駆動され、およびモータMAはラベル貼付機械17に正確に同期して駆動される。この代わりに、駆動ステーション7、8を、歯車列により、延伸ブロー成形機15ないしはラベル貼付機械の駆動モータと結合することもまた可能である。この場合、ブロー成形されたばかりのボトルGは、入口ステーションE内において、通常のように制御可能な掴みアームを備えた、延伸ブロー成形機15の搬出星形車16により、正確なピッチで相前後してローラ・チェーン12の掴み装置9内に挟み込まれ、このようにして確実に固定される。その後に、ローラ・チェーン12の搬送レーン1aは、矢印方向に順番に、第1のねじれゾーン36、ある長さの内側コイルWの領域、キャリッジ2の第1の転向部3、ある長さの外側コイルWの領域、第2のねじれゾーン37内を通過し、最終的に第4の転向部6および出口ステーションAに到達する。出口ステーションAにおいて、ボトルGは、順番に、制御された掴み装置を備えた、ラベル貼付機械17の搬入星形車18により掴み装置9から取り出される。
【0022】
搬入星形車18を通過したのち、ローラ・チェーン12のアイドル・レーン1bは、矢印方向に順番に、第2の駆動装置8、戻し部R、ねじれゾーン42、ある長さの外側コイルWの領域、キャリッジ2の第2の転向部4、ある長さの内側コイルWの領域、ねじれゾーン43、戻し部R、第1の駆動ステーション7内を通過し、最終的に再び第3の転向部5および入口ステーションEに到達する。
【0023】
両方の駆動ステーション7および8が同じ出力で運転している場合、搬送手段1の上記の運動は静止しているキャリッジ2において行われる。ラベル貼付機械17したがって第2の駆動ステーション8が第1の駆動ステーション7よりも低速で運転しているか、または停止された場合、入口ステーションEと出口ステーションAとの間の搬送レーン1aは長くなり、同じ値でアイドル・レーン1bは短くなり、これにより、キャリッジ2は図2に示されている位置から時計方向に移動し、したがって、搬送区間Fおよび蓄積容量は増大される。キャリッジのこの運動は両方の駆動ステーション7および8が再び同じ出力で運転するまで継続する。第2の駆動ステーション8が第1の駆動ステーション7より急速に運転した場合、経過は逆方向に行われ、且つキャリッジ2は反時計方向に移動し、これにより、搬送区間Fおよび蓄積容量は低減される。
【0024】
このようにして、キャリッジ2に対する追加駆動装置および制御手段なしに、駆動装置7および8の速度の関数としてのみ、搬送区間Fの自動的変化が与えられている。この場合、ボトルGは、掴み装置9によるその連続固定に基づき、入口ステーションEから出口ステーションAまで安定状態を維持し、且つ転向部の範囲内においても高速度で移動可能である。スパイラルないしはコイルWの領域内におけるボトルGの水平配列に基づき、きわめて大きな充填密度が得られ、したがって少ない所要空間において高い蓄積容量が得られる。必要な場合、ボトルGは、対応処理機械例えば洗浄装置における上下が反転された状態においてもまた引渡し可能であり、または装置V1の内部において、予め処理例えば冷却または洗浄が行われる。掴み装置9の弾性に基づいて特定のボトルGを特定の場所において選別すること、例えば検査装置内において検出された欠陥に基づいて選別すること、または出口ステーションAの領域内においてボトルGを複数の搬出コンベヤに分配することもまた可能である。さらに、チェーン・リンク23にボトルGのための横方向サポートが設けられてもよく、および/または掴み装置が弾性プラスチックから一体部品として製造されてもよい。
【0025】
水平蓄積に適さないより重い物品例えば充填されたボトルの搬送に対してはねじれゾーンは省略されてもよく、これにより、案内レール13、14は、入口ステーションEおよび出口ステーションAの領域内においてもまた、図7に示されているように、溝状開放部を上方に向けている。この場合、掴み装置9は図2の位置に対して90°だけ揺動されてチェーン・リンク23に配置されるべきであり、しかもボトルGが妨害されることなくキャリッジ2上を搬送可能なように案内ローラから十分に離して配置されるべきである。この場合、掴み装置9の代わりに、図9の他の実施例に示されているように、ほぼ水平なカーブ形状支持板44が固定されてもよい。この支持板は、その上に物品が横たわる、物品のためのほぼ連続した搬送面を形成する。この場合、コイルWの勾配およびランプ40の勾配が加算されることに注意すべきである。例えば飲料用ボール紙パックのような比較的安定な物品に対しては、これは問題ではない。例えば充填された飲料ボトルのような不安定な物品においては、以下に記載の、図8−10に示す実施例が特に有利であり、その理由は、この場合、支持板44は、キャリッジ2′の領域内において追加の上下運動をけっして受けないからである。
【0026】
図8−10に示す動的蓄積装置V3は、本質的に、カーブ形状支持板44を備えたローラ・チェーン12′の形のただ1つのエンドレス搬送手段1と、鏡像対称に配置されたそれぞれ2つのアングル型材からなるローラ・チェーン用定置案内レール13′、14′と、ローラ・チェーン用第1の180°転向部3′および第2の180°転向部4′を有する、案内レール13′、14′に沿って走行可能なキャリッジ2′と、ローラ・チェーン12′用第3の180°転向部5′および第1の駆動装置7を有する入口ステーションEと、並びにローラ・チェーン12′用第4の180°転向部6′および第2の駆動ステーション8を有する出口ステーションAとを含む。第1および第2の転向部3′、4′はほぼ水平に配置され、一方、第3および第4の転向部5′、6′はほぼ垂直に伸長している。
【0027】
転向部3′−6′および案内レール13′および14′により、図8に略図で示されている、搬送手段1の搬送レーン1aおよびアイドル・レーン1bを有する搬送区間Fの経路が形成され、この場合、案内レール13′、14′は、入口ステーションEおよび出口ステーションAの領域内において相互に平行に配置されている。さらに、コイルWは、蓄積容量を上昇させるために複数の巻数を備え、それに対応して、垂直な戻し部Rは長くなっている。それ以外においては、図2に示す動的蓄積装置V1の場合と同じ作用および機能が与えられている。装置全体は複数の支柱46により支持され、支柱46のうち2つのみが図示されている。しかしながら、動的蓄積装置V3においては、動的蓄積装置V1とは異なり、搬送手段1′に対してねじれ区間が設けられていない。これは、搬送レーン1aの支持板44は、コイルWの勾配部を除き、ほぼ連続的に水平方向に向けられ、したがって、直立ボトル、ボール紙パック等は、処理量が高い場合においても、支障なく搬送可能であることを意味する。
【0028】
図9および10が示すように、エンドレス・ローラ・チェーン12′は多数の同じタイプのチェーン・リンク23′を有し、チェーン・リンク23′は球形軸受24′を介してカルダン式に相互に可動に結合されている。各チェーン・リンク23′に合計3つの案内ローラ10′、11′、25′が回転可能に支持されている。水平回転軸を有する2つの案内ローラ10′、11′は直接チェーン・リンク23′に配置され、且つ案内レール13′、14′の両方の水平レグ上を走行する。案内ローラ25′は、チェーン・リンクの下側に、垂直ボルト45により上下方向可動に配置され、且つ図示されていないストッパにより固定された、図9に示されている下限終端位置へ、圧縮ばね47により下方に押し出される。ボルト45の下端部に、球の形のスラスト軸受48が配置されている。案内ローラ25′は案内レール13′、14′の両方の垂直レグの間に係合し、両方の垂直レグは一種の案内溝を形成する。このようにして、各チェーン・リンク23′は正確に案内レール13′、14′に案内され且つ僅かな力で移動可能である。さらに、僅かに上方に折り曲げられた、球形軸受24′を支持する、各チェーン・リンク23′の上部レグにそれぞれ、搬送されるべき物品のためのほぼ水平な支持板44が固定されている。支持板44は、凹凸形状に形成されているので、水平方向にもカーブ形状をとることができる。
【0029】
図10に示されているように、キャリッジ2′はほぼ水平なフレーム49を有し、且つ垂直ないしは水平回転軸を有する複数のローラ35′により両方の支持レール13′、14′に走行可能に支持されている。キャリッジ2′は、ローラ・チェーン12′の搬送レーン1aのための第1の180°転向部3′と、およびローラ・チェーン12′のアイドル・レーン1bのための第2の逆向き180°転向部4′とを有している。第2の180°転向部4′は、図10においては、図を見やすくするために一部分のみが示されているにすぎない。転向部3′、4′に、上方に開放されたU形状断面を有する、フレーム49に固定された2つの半円形案内アーチ38′、39′が設けられている。案内アーチ38′、39′は、それらの端部領域が、各案内レール13′、14′の両方のアングル型材の間に形成されている案内溝上に重なっている。案内アーチ38′、39′は傾斜ランプ40′として終端し、傾斜ランプ40′は案内溝内に係合する。スラスト軸受48と係合するこのランプ40′により、可動案内ローラ25′は、案内レール13′、14′の案内溝から上方に滑らかに持ち上げられ、ないしは案内溝内に滑らかに降下される。案内アーチの両方のランプ40′の間において、スラスト軸受48は、連続的にそれぞれの案内アーチ38′、39′の底面上を滑動する。この上下方向運動は可動案内ローラ25′に限定され、一方、チェーン・リンク23′および支持板44はその搬送面を離れることはない。転向部3′、4′の領域内においても支持板44の正確な案内を確保するために、上記の案内アーチ38′、39′と同心に、それぞれ2つの平行な保持部材50、51の形の他のアーチ状案内要素が設けられ、保持部材50、51は各チェーン・リンク23′の両方の案内ローラ10′、11′に上方から係合するので、チェーン・リンク23′の横転運動ないしは持ち上がりが確実に阻止される。
【0030】
キャリッジ2′の上記の設計に基づき、ローラ・チェーン12′の搬送レーン1aのみならずアイドル・レーン1bもまた、第1の転向部3′および第2の転向部4′の領域内において、一方の案内レール13′、14′から滑らかに且つ衝突なしに解放され且つ他方の案内レール13′、14′に結合されることが保証されている。この機能は静止しているキャリッジ2′においてもおよび移動されているキャリッジ2′においても同じである。案内を改善させるために、チェーン・リンク23′の片側または両側において案内ローラ10′ないしは11′の下側にそれぞれ、図9に一点鎖線で示されているように、他の案内ローラ52が配置されていてもよい。ローラ・チェーン12′において、支持板44の代わりにまたはそれに追加して、物品Gを固定するための掴み装置9を配置することもまた可能である。特に処理量が高い場合、さらに、キャリッジ2′上の転向部3′、4′の領域内の少なくともアーチ外側に、案内手すり、バンド、エア・ノズル、小型ローラ手すり等の形の物品Gのための案内要素を配置することが推奨される。必要な場合、キャリッジ2′の領域内におけるチェーン運動が支援されるように、案内要素が駆動されてもよい。アーチ内側において、支持板44に、一点鎖線で示された、物品Gのための案内縁材53が設けられてもよい。コイルWが楕円状に伸長されている場合、キャリッジ2、2′を、例えばベース・プレート34またはフレーム49の中央における揺動継手によりフレキシブルに形成することが適切である。
【0031】
図11に示されているように、その案内アーチ38′、39′を有する各転向部3′および4′およびその他の組込部分が継手57、58によりフレーム49に揺動可能に支持され且つ固有の走行ローラ35′により案内レール13′、14′内に係合するとき、さらに良好なカーブ走行性が得られる。継手57、58に同軸に転向車59、60が支持されていてもよく、転向車59、60はローラ・チェーン12′により巻き付けられているので、ローラ・チェーン12′から与えられた牽引力を受け取る。これにより、案内アーチ38′、39′は荷重が軽減される。
【0032】
図2−6に示す動的蓄積装置においては、掴み装置9はローラ・チェーン12に固定して配置されている。図12の設計における掴み装置9は、これとは異なり、ローラ・チェーン12に可動に配置されている。この場合、隣接する2つの掴み装置9はそれぞれ1つの構造ユニット61に統合され、一方、構造ユニット61はローラ・チェーン12の横側ブラケット62に揺動可能に支持されている。
【0033】
図示されていないばね等により、構造ユニット61は、ブラケット62に形成されているストッパ63に圧着される。この位置において、1つの構造ユニット61の2つの掴み装置9の間の結合線はローラ・チェーン12に対して本質的に斜めに伸長し、即ち結合線およびローラ・チェーンは直角または鈍角を形成する。
【0034】
一点鎖線で示されているそれぞれ1つの定置制御カム70により、構造ユニット61は、入口ステーションEおよび出口ステーションAの転向部5、6の領域内において第2の位置に揺動され、この第2の位置において、1つの構造ユニット61の2つの掴み装置9の間の結合線は、ローラ・チェーン12に対してほぼ平行または接線方向に伸長している。この位置において、物品Gは、搬入星形車18または搬出星形車19により、問題なく個々に相前後して掴み装置9内に導入可能ないしは掴み装置9から取出し可能である。これは、ブラケット62により形成されるローラ・チェーン12までの間隔に基づき、構造ユニット61が離れていることにより可能となる。これに対して、ローラ・チェーンの直線領域においては、掴み装置が相互に密接して存在しているので、ローラ・チェーン12の同じ長さにおいて、剛な掴み装置を有する搬送チェーンよりも本質的により高い蓄積容量が達成可能である。
【0035】
図13に示すローラ・チェーン12′′は、可動案内ローラ25′が、上下方向に移動可能ではなく、揺動アーム26によりチェーン・リンク23′′に揺動可能に接続されていることにより、図9および10に示すローラ・チェーン12′とは本質的に異なっている。案内ローラ25′が図示されていない定置案内レール13′、14′の間に係合する、案内ローラ25′の下限終端位置において、案内ローラ25′はスナップ結合64によりチェーン・リンク23′′に着脱可能に固定されている。揺動アーム26は制御カム65と固定結合されている。制御カム65は、キャリッジ2′の転向部3′および4′の領域内において、保持部材51のタイプの制御カムにより下方に圧着され、これにより、案内ローラ25′は揺動により案内レール13′、14′から取り出され、且つローラ・チェーン12′′は転向可能である。
【0036】
支持板44の直下において、チェーン・リンク23′′に他の案内ローラ71が支持されている。この案内ローラは、転向部3′、4′の領域内において、案内アーチ39′によりまたは転向車59、60によりローラ・チェーン12′′の案内を行う。
【0037】
この設計は、簡単な構造で、キャリッジ2′の領域内において、支持板44の上下方向運動なしにローラ・チェーン12′の特に滑らかな移行を可能にする。
図14および15に示す動的蓄積装置は、特に、ここでは案内レール13および14がそれぞれ6本の平行な丸棒72によって形成されることにより、図3および4の設計とは異なっている。さらに、各チェーン・リンク23に2つの二重アーム66、67がはさみ状に揺動可能に支持されている。両方の二重アーム66、67の端部に合計4つのプロフィル案内ローラ73が回転可能に支持されている。
【0038】
渦巻ばね74により、二重アームは、図14において右側に、並びに図15に示されている広げられた位置に圧着され、この位置において、二重アームは丸棒72にほぼ垂直となる。この位置において、案内ローラ73は6本の丸棒72に係合し且つローラ・チェーン12の正確な案内を形成する。
【0039】
キャリッジ2の案内アーチ38、39もまた、数が4本の平行な丸棒75により形成される。丸棒75は、それらが案内レール13、14の丸棒72の間に係合し且つ案内ローラ73を案内レール13、14の先が細くなった領域内において掴むことが可能なように形成されている。案内アーチ38、39の丸棒75内に入り込んだとき、二重アーム66、67は引張ばね74の力に抗して共に圧着され、これにより、二重アーム66、67は丸棒72に対して斜めに伸長する。この広げられた位置において、二重アーム66、67は丸棒75により引き取られ且つ案内アーチ38、39ないしは転向部3、4によりそれぞれ他方の案内レール13ないしは14に導かれる。ここで、二重アーム66、67は丸棒75から解放され、その後に、二重アームは広がり且つ案内は再び丸棒72により引き取られる。
【0040】
図16−22は、特にコスト的に有利で且つ運転が確実な、動的蓄積装置の一実施形態を示す。この蓄積装置は、特に、ここでは案内レール13および14がそれぞれ2つの平行なパイプまたは丸棒72により形成されることと、および各チェーン・リンク23に、プロフィル案内ローラ73を有するそれぞれ1つの二重アーム66のみが揺動可能に支持されていることとにより、図14および15に示す蓄積装置とは異なっている。
【0041】
各二重アーム66の各端部にそれぞれ、プロフィル案内ローラ73が、それらがそれぞれの丸棒72を受け入れるか、ないしは一部掴むように、相互に独立に、回転可能に配置されている。
【0042】
各チェーン・リンク23とその二重アーム66との間に引張ばね74が挿入され、引張ばね74は二重アーム66を揺動させようとする。この場合、引張ばね74は案内ローラ73を丸棒72に圧着させる。図16において、引張ばね74は二重アーム66を反時計方向に揺動させようとする。
【0043】
二重アーム66はリンク・チェーン12ないしは丸棒72に対して僅かに斜めになっているので、間隔保持部材76に溶接または接着により固定されている丸棒72間の僅かな間隔変化は問題なく補償することができる。チェーン・リンク23と二重アーム66との間の揺動軸は、正確に二重アームの中心に位置しているか(図17)、または僅かに偏心している(図16)。偏心配置は、場合により、特に牽引力が高いときに転向部の領域内において二重アーム66の安定性をより良好にする。
【0044】
キャリッジ2の第1および第2の転向部3、4の領域内におけるリンク・チェーン12の正確な案内は、図11に類似の歯付転向車59、60により行われる。図18には1つの転向車59のみが示されている。両方の転向車59、60の周囲に内孔77が設けられ、内孔77内に、チェーン・リンク23に設けられているボルトまたはヘッド78が係合する。
【0045】
内孔77の間の領域内において、各転向車59、60上に直接、または転向車59、60と固定結合されているリングまたはディスクに、軸受ブロック79が固定されている(図18には示されていない)。各軸受ブロック79に、転向車59、60の回転軸に対して半径方向に向けられた軸80が回転可能に支持されている。軸80の内側端部に、回転可能なカム・ローラ82を有するローラ・アーム81が固定されている。各軸80の外側端部に2つのアームをもつ制御フォーク83が固定されている。制御フォーク83は制御ヘッド84と協働し、制御ヘッド84は、案内ローラ73の両側において、案内ローラ73と同軸に二重アーム66に配置されている。
【0046】
制御フォーク83は、それが、二重アーム66の同じ側に上下に存在する両方の制御ヘッド84を、本質的に、ローラ・チェーン12の運動方向を向く領域およびローラ・チェーンの運動方向とは反対方向を向く領域と係合させるように形成されている。このようにして、転向部3、4の領域内における二重アーム66の正確な揺動ないしは固定が形成可能である。
【0047】
カム・ローラ82は2つの溝状制御カム85内に係合し、制御カム85はキャリッジ2ないしは2′上に固定されている。制御カム85は、制御フォーク83が、転向車59、60とローラ・チェーン12との間の流入領域および流出領域内において、二重アーム66が丸棒72と係合する二重アーム66の斜め位置と対応するように形成されている。したがって、ローラ・チェーン12の静かな流入および流出が可能となる。しかしながら、その中間の領域内においては、制御フォーク83はより強い斜め位置をとるので、二重アーム66は図16の左側の位置に対応して、流入領域内においては丸棒との係合が外れ、および流出領域内においては丸棒と係合することになる。
【0048】
丸棒72におけるローラ・チェーン12の案内の他の改善は円筒支持ローラ86により達成可能であり、円筒支持ローラ86はチェーン・リンク23に位置固定に配置されている。支持ローラ86は、リンク・チェーン12、掴み装置9およびボトルGの重量もまた支持可能である。その円筒形外面により、支持ローラ86は丸棒72と案内ローラ73との間の係合装着ないしは係合離脱を妨害することはない。
【0049】
二重アーム66を、チェーン・リンク23に対して、図13に類似のスナップ結合64により着脱可能に固定することもまた可能である。その代わりに、チェーン・リンク23に、ばね付勢された制御カム87を装着することもまた可能であり、制御カム87は、キャリッジ2、2′に固定されている図示されていないカム・ランプにより、二重アーム66と係合させられたりないしはその係合が外されたりする。
【0050】
図22に示す動的蓄積装置は、特に、ここでは揺動可能な案内ローラ73の切離しが、キャリッジ2に装着されている図7に類似のランプによって行われることにより、図16−21に示す蓄積装置とは異なっている。この傾斜ランプ41は、走行する下側案内ローラ73を持ち上げ、これにより、二重アーム66は揺動され且つローラ73を丸棒72との係合から外させる。この位置において、二重アーム66はキャリッジ2のベース・プレートによって固定され、ベース・プレート上をローラ73が走行し続ける。逆に、転向部3、4の搬出領域内において、対応ランプ41により下側案内ローラ73の降下が行われる。ローラ89上を走行するベルト88はローラ・チェーン12から与えられる牽引力を受け取るので、転向車は必要ではない。
【0051】
図23に示す動的蓄積装置は、特に、ここでは平行な案内レール13、14のコイルWの中心軸が水平に配置されていることにより、図2に示す設計とは異なり、これにより、コイルWはいわゆる垂直に位置している。これにより、特に場所をとらない設置が得られる。さらに、フレキシブル搬送手段1の搬送レーン1aにおける搬出領域内に3つの同じ搬出星形車18が接続され、搬出星形車18はそれぞれ3個目ごとにボトルGを掴む。これにより、ボトルGの3列または多列分配が可能となる。
【0052】
図23に示す動的蓄積装置においては、個別の駆動ステーション7、8が設けられていない。その代わりに、入口ステーションEおよび出口ステーションAの領域内において、駆動モータMAおよびMEが直接歯付転向車90、91に作用している。
【0053】
図24−28に示す実施例は、一部図16、17および18に示す実施例に基づいている。この場合もまた、外側案内レール13および内側案内レール14はそれぞれ、間隔保持部材76を有する2本の平行な丸棒72から構成され、間隔保持部材76は定置架台内において支柱46により固定されている。この場合もまた、各チェーン・リンク23は、丸棒72上を走行する2対のプロフィル案内ローラ73を有し、この場合、アーチ外側案内ローラ73は二重アーム66に支持され、一方、二重アーム66はチェーン・リンク23に揺動可能に支持されている。しかしながら、アーチ内側案内ローラ73は直接チェーン・リンク23に支持されているので揺動可能ではない。これらの案内ローラ73は、キャリッジ2の両方の転向部3、4の領域内におけるローラ・チェーン12の案内を行う(図28参照)。
【0054】
図24−28に示す実施例においては、各チェーン・リンク23にラチェット92が揺動可能に支持され、ラチェット92はねじりコイルばね93により付勢されている。ラチェット92の揺動軸は二重アーム66の揺動軸に平行に位置している。図24において、ねじりコイルばね93は時計方向に作用している。ラチェット92は横ピン94と協働し、横ピン94は、回転軸に平行に、両側が突出して二重アーム66に固定されている。横ピン94がラチェット92と係合している場合、二重アーム66は、ストッパとして作用するチェーン・リンクと共に回転が阻止され、且つその両方の案内ローラ73は丸棒72と係合している。二重アームが丸棒に対してほぼ垂直であるこの位置は、キャリッジ2の領域内の第1の転向部3および第2の転向部4を通過するときにのみ中断される。
【0055】
このために、ラチェット92に制御カム95が設けられ、制御カム95はキャリッジ2におけるランプ41と協働する。制御カム95がこのランプに衝当した場合、ラチェット92はねじりコイルばね93の力に抗して(図24において反時計方向に)揺動され、これにより横ピン94との係合が外されるので、二重アーム66をフリーにする。ここで、キャリッジ2の領域内においては、二重アーム66の位置は、キャリッジ2に固定されているアーチ状溝カム96により形成される。溝カム96は、二重アーム66が転向部3ないしは4に入り込む直前において、その両方の案内ローラ73が丸棒72の間を通り抜け可能なように、十分に大きく揺動されるように形成されている(図28における位置X)。逆に、転向部3、4を離れた直後に、二重アーム66は、それが両方の基本棒72の間を通り抜けて移動されたのちに、揺動されてその正常位置に戻され、この正常位置においてその両方の案内ローラ73は再び「外側から」丸棒72に係合し、その後に、ラチェット93が自動的に横ピン94にスナップ係合される。
【0056】
図17および24−27に示す実施例においては、薄板および/またはプラスチックからなる各チェーン・リンク23に、それと一致して、横方向に突出する支柱Sが配置されている。図17に示す実施例においては、各支柱Sに図4に対応する掴み装置9が配置され、掴み装置9は、揺動可能な2つの掴みアーム28、29と、および掴みアーム28、29を閉鎖方向ないしは掴み方向に付勢するばね30とを有している。図24および25に示す実施例においては、各支柱Sに、図9に対応する支持板44が配置され、支持板44に、さらに、相互に支持するために突起97が形成されている。図26に示す実施例においては、各支柱Sに掴み装置9が配置され、掴み装置9の掴みアーム28、29は弾性プラスチックから一体部品として形成されている。図27に示す実施例においては、各支持アームSに掴み装置9が配置され、掴み装置9の掴みアーム28、29は、好ましくは充填ボトルGを吊下げ搬送するように形成されている。掴みアーム28、29はボトル首部を支持リングTの下側でほぼ完全に包囲し、且つこのようにしてボトルGの安定な保持を確実にする。掴みアームにはその揺動軸の反対側に対向アーム98が設けられ、対向アーム98により、掴みアームは、入口ステーションEおよび出口ステーションAの領域内において、定置制御カム99を介してばね30の力に抗して強制的に開放可能である。
【0057】
その全てが、ボトル首部の少なくとも一部を包囲する、図4、17、26および27に示す掴み装置9により、ボトルGは、形状ロックで且つ摩擦ロックで固定され且つ心出しされる。したがって、ボトルGは、動的緩衝装置内を通過する間に、ローラ・チェーン12に対するその位置を正確に保持する。
【0058】
図28に示すキャリッジ2は、図22に示すキャリッジ2もまた同様に、複数の走行ローラ35により、外側案内レール13および内側案内レール14の合計4本の丸棒72上を可動に案内されている。キャリッジ2は、ラチェット92を制御するための上記のランプ41および二重アーム66を制御するための溝カム96のほかに、第1および第2の転向部3、4を形成する2つの案内アーチ100を有し、案内アーチ100はチェーン・リンク23に直接支持されている案内ローラ73と協働するので、最終的にローラ・チェーン12を転がり摩擦により転向させる。案内アーチ100は案内ローラ73の相互に向かい合う側に係合し、一方、案内ローラ73の反対側は丸棒72と協働する。したがって、案内ローラ73の、丸棒72から案内アーチ100へおよびその逆方向へのオーバラップ移行ないしは衝突のない移行が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】図1は組込み動的蓄積装置を有するPETボトルの製造および充填装置の略平面図を示す。
【図2】図2は図1に示す動的蓄積装置搬送手段の略経路図を示す。
【図3】図3は図2に示すAB断面図を示す。
【図4】図4は図2に示すC方向図を示す。
【図5】図5は搬送手段用駆動ステーションの平面図を示す。
【図6】図6は搬送手段用駆動ステーションの垂直断面図を示す。
【図7】図7は図1−6に示す動的蓄積装置のキャリッジの斜視図を示す。
【図8】図8は他の実施形態の動的蓄積装置搬送手段の略経路図を示す。
【図9】図9は図8に示す動的蓄積装置搬送手段の詳細図を示す。
【図10】図10は図8に示す動的蓄積装置のキャリッジの斜視図を示す。
【図11】図11は継手を有するキャリッジを下から見た図を示す。
【図12】図12は可動掴み装置を有する搬送手段の部分平面図を示す。
【図13】図13は揺動可能案内ローラを有するチェーン・リンクの斜視図を示す。
【図14】図14ははさみ状に揺動可能な案内ローラを有する搬送手段の斜視図を示す。
【図15】図15ははさみ状に揺動可能な案内ローラを有する搬送手段の斜視図を示す。
【図16】図16はアーム状に揺動可能な案内ローラを有する搬送手段の側面図を示す。
【図17】図17は図16に示す搬送手段の斜視図を示す。
【図18】図18は図16および17に示す搬送手段の、制御フォークのない転向部の斜視図を示す。
【図19】図19は、制御フォークを有する、図18に示すDE断面図を示す。
【図20】図20は図18に示すF方向図を示す。
【図21】図21は、アーム状に揺動可能な案内ローラを有する、他の実施形態のローラ・チェーンの断面図を示す。
【図22】図22は図16および17に示す搬送手段の他の転向部の斜視図を示す。
【図23】図23は水平コイル軸を有する動的蓄積装置の平面図を示す。
【図24】図24は搬送手段の他の実施形態の斜視図を示す。
【図25】図25は搬送手段の他の実施形態の斜視図を示す。
【図26】図26は、異なる掴み装置を有する、図24および25に示す搬送手段の斜視図を示す。
【図27】図27は、異なる掴み装置を有する、図24および25に示す搬送手段の斜視図を示す。
【図28】図28は、一部ローラ・チェーンが省略された、図24および25に示す搬送手段用キャリッジの斜視図を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入口ステーション(E)と出口ステーション(A)との間の搬送区間(F)に沿った物品(G)の動的蓄積装置(V)であって、
搬送レーン(1a)およびアイドル・レーン(1b)に可変に分割されているエンドレスのフレキシブル搬送手段(1)であり、この場合、搬送レーンおよびアイドル・レーンがそれぞれ、反対方向に可動な可変長さ領域を有する前記搬送手段(1)と、
搬送面内において走行可能な、蓄積容量を変化させるための少なくとも1つのキャリッジ(2)であり、搬送レーンのための第1の転向部(3)およびアイドル・レーンのための第2の転向部(4)を有する前記少なくとも1つのキャリッジ(2)と、並びに
入口ステーションの領域内における搬送手段のための第1の駆動装置(7)および出口ステーションの領域内における搬送手段のための第2の駆動装置(8)であり、この場合、第1および第2の駆動装置が相互に独立に可変搬送速度で駆動可能である前記第1の駆動装置(7)および第2の駆動装置(8)と、
を有する物品(G)の動的蓄積装置(V)において、
エンドレスのフレキシブル搬送手段(1)が、その全長にわたり、等間隔に、物品(G)のための掴み装置(9)を備えていることを特徴とする物品の動的蓄積装置。
【請求項2】
掴み装置(9)が、物品(G)を搬送手段(1)に固定する弾性(受動的)掴みばさみにより形成されることを特徴とする請求項1の装置。
【請求項3】
掴み装置(9)が、物品(G)を搬送手段(1)に固定する制御可能な(能動的)掴みばさみにより形成されることを特徴とする請求項1の装置。
【請求項4】
掴み装置(9)が、ボトル(G)を、ボトル・ヘッドに設けられている厚肉部(D)の下側で掴むように、前記掴み装置(9)が形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかの装置。
【請求項5】
掴み装置(9)が物品(G)を形状ロックでおよび場合により摩擦ロックで掴むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかの装置。
【請求項6】
掴み装置(9)が搬送手段(1)に剛に配置されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかの装置。
【請求項7】
掴み装置(9)が搬送手段(1)に可動に配置されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかの装置。
【請求項8】
それぞれ2つまたは複数の掴み装置(9)が1つの構造ユニット(61)にまとめられ、構造ユニット(61)は搬送手段(1)好ましくはブラケット(62)に揺動可能に配置され、この場合、1つの構造ユニット(61)の掴み装置(9)の間の結合線は、第1の位置においては搬送手段(1)にほぼ平行に、および第2の位置においては搬送手段(1)に対してほぼ斜めに配置されていることを特徴とする請求項7の装置。
【請求項9】
構造ユニット(61)の位置が制御可能であり、この場合、搬送手段(1)のアーチ状転向部(5、6)を有する入口ステーション(E)および出口ステーション(A)の領域内においては、結合線は搬送手段(1)にほぼ平行に伸長し、およびそれらの間に存在する領域内においては、搬送手段(1)に対してほぼ斜めに伸長していることを特徴とする請求項8の装置。
【請求項10】
搬送手段(1)が、回転可能な案内ローラ(10、11、25、73)を備えたリンク・チェーン(12)を有し、リンク・チェーン(12)は、少なくとも領域的に、少なくとも1つの定置案内レール(13、14)内を走行することを特徴とする請求項1ないし9のいずれかの装置。
【請求項11】
リンク・チェーン(12)は、キャリッジ(2)の走行範囲内においては、2つの平行な定置案内レール(13、14)内を走行することを特徴とする請求項10の装置。
【請求項12】
平行な案内レール(13、14)が、少なくともキャリッジ(2)の走行範囲内において、曲線状、特に円形状、楕円状、スパイラル状、コイル状の形状を有することを特徴とする請求項10または11の装置。
【請求項13】
円形アーチ状、楕円状、スパイラル状またはコイル状の形状の中心軸がほぼ水平にまたはほぼ垂直に配置されていることを特徴とする請求項12の装置。
【請求項14】
少なくとも1つの案内ローラ(25、73)がそれぞれのチェーン・リンク(23)に可動に配置されていることを特徴とする請求項10ないし13のいずれかの装置。
【請求項15】
可動案内ローラ(25、73)が、案内ローラ(25、73)と定置案内レール(13、14)との係合を保持させようとするばね要素(27、74)により付勢されていることを特徴とする請求項14の装置。
【請求項16】
可動案内ローラ(25、73)が揺動アーム(26、66)によりそれぞれのチェーン・リンク(23)にヒンジ結合されていることを特徴とする請求項14または15の装置。
【請求項17】
揺動アーム(26、66)は、可動案内ローラ(25、73)が定置案内レール(13、14)と係合している位置において、それぞれのチェーン・リンク(23)に着脱可能に固定可能であることを特徴とする請求項16の装置。
【請求項18】
揺動アーム(26、66)は、制御装置(65、79−85、99)により、案内ローラ(25、73)が定置案内レール(13、14)に係合している位置と、それらが離された位置との間で切換可能であることを特徴とする請求項17の装置。
【請求項19】
可動案内ローラ(25)が、少なくとも1つのボルト(45)により、回転軸に平行に移動可能にそれぞれのチェーン・リンク(23)に支持されていることを特徴とする請求項14または15の装置。
【請求項20】
可動案内ローラ(25)が、キャリッジ(2)から付勢可能なスラスト軸受(48)と結合されていることを特徴とする請求項14ないし19のいずれかの装置。
【請求項21】
それぞれのチェーン・リンク(23)に、少なくとも1つの二重アーム(66、67)が揺動可能に支持され、二重アーム(66、67)は両端に案内ローラ(25、73)を支持することを特徴とする請求項14ないし16のいずれかの装置。
【請求項22】
揺動可能な二重アーム(66)は、チェーン・リンク(23)に配置されているラチェット(92)によりチェーン・リンク(23)に固定可能であることを特徴とする請求項21の装置。
【請求項23】
キャリッジ(2)が、リンク・チェーン(12)のための、反対方向に湾曲された2つの案内アーチ(38、39)を有し、案内アーチ(38、39)の端部領域が案内レール(13、14)と一致し且つローラ・チェーン(12)を案内レール(13、14)と係合させたりないしは係合を解除したりすることを特徴とする請求項12ないし22のいずれかの装置。
【請求項24】
案内アーチが、その端部領域内に、案内ローラ(10、11、25、73)および/またはスラスト軸受(48)と協働する傾斜ランプ(40)および/またはくさび(41)を有することを特徴とする請求項23の装置。
【請求項25】
両方の転向部(3、4)および/または案内アーチ(38、39)がそれぞれ共通フレーム(49)に揺動可能に配置され且つ案内レール(13、14)と係合する走行ローラ(35)を備えていることを特徴とする請求項23または24の装置。
【請求項26】
フレキシブル搬送手段(1)のアイドル・レーン(1b)に少なくとも1つの弾性付勢された緊張要素(68、69)が係合することを特徴とする請求項1ないし25のいずれかの装置。
【請求項27】
ローラ・チェーン(12)のための案内レール(13、14)がそれぞれ2つの平行な丸棒(72)を有することを特徴とする請求項1ないし26のいずれかの装置。
【請求項28】
入口ステーション(E)と出口ステーション(A)との間の搬送区間(F)に沿った物品(G)の動的蓄積装置(V)であって、
搬送レーン(1a)およびアイドル・レーン(1b)に可変に分割されているエンドレスのフレキシブル搬送手段(1)であり、この場合、搬送レーンおよびアイドル・レーンがそれぞれ、反対方向に可動な可変長さ領域を有する前記搬送手段(1)と、
搬送面内において走行可能な、蓄積容量を変化させるための少なくとも1つのキャリッジ(2)であり、搬送レーンのための第1の転向部(3)およびアイドル・レーンのための第2の転向部(4)を有する前記少なくとも1つのキャリッジ(2)と、並びに
入口ステーションの領域内における搬送手段のための第1の駆動装置(7)および出口ステーションの領域内における搬送手段のための第2の駆動装置(8)であり、この場合、第1および第2の駆動装置が相互に独立に可変搬送速度で駆動可能である前記第1の駆動装置(7)および第2の駆動装置(8)と、
を有する、物品(G)の動的蓄積装置(V)において、
搬送手段(1)が、回転可能な案内ローラ(10、11、25、73)を備えたリンク・チェーン(12)を有し、リンク・チェーン(12)は、少なくとも領域的に、少なくとも1つの定置案内レール(13、14)内を走行し、この場合、少なくとも1つの案内ローラ(25、73)がそれぞれのチェーン・リンク(23)に可動に配置されていることを特徴とする物品の動的蓄積装置。
【請求項29】
可動案内ローラ(25、73)が、案内ローラ(25、73)と定置案内レール(13、14)との係合を保持させようとするばね要素(74)により付勢されていることを特徴とする請求項28の装置。
【請求項30】
可動案内ローラ(25、73)が揺動アーム(26、66)によりそれぞれのチェーン・リンク(23)にヒンジ結合されていることを特徴とする請求項28または29の装置。
【請求項31】
揺動アーム(26、66)は、可動案内ローラ(25、73)が定置案内レール(13、14)と係合している位置において、それぞれのチェーン・リンク(23)に着脱可能に、好ましくはスナップ結合(64)またはラチェット(92)により固定可能であることを特徴とする請求項30の装置。
【請求項32】
揺動アーム(26、66)は、制御装置(65、99)により、案内ローラ(25、73)が定置案内レール(13、14)に係合している位置と、それらが離された位置との間で切換可能であることを特徴とする請求項31の装置。
【請求項33】
可動案内ローラ(25)が、少なくとも1つのボルト(45)により、回転軸に平行に移動可能にそれぞれのチェーン・リンク(23)に支持されていることを特徴とする請求項28または29の装置。
【請求項34】
可動案内ローラ(25)が、キャリッジ(2)から付勢可能なスラスト軸受(48)と結合されていることを特徴とする請求項28ないし33のいずれかの装置。
【請求項35】
それぞれのチェーン・リンク(23)に、2つの二重アーム(66、67)がはさみ状に揺動可能であり、二重アーム(66、67)は両端に案内ローラ(25′′)を支持することを特徴とする請求項28ないし32のいずれかの装置。
【請求項36】
キャリッジ(2)が、ローラ・チェーン(12)のための、反対方向に湾曲された2つの案内アーチ(38、39)を有し、案内アーチ(38、39、100)の端部領域が案内レール(13、14、72)と一致し且つ場合によりローラ・チェーン(12)を案内レール(13、14、72)と係合させたりないしは係合を解除したりすることを特徴とする請求項18ないし35のいずれかの装置。
【請求項37】
案内アーチが、その端部領域内に、案内ローラ(10、11、25、73)および/またはスラスト軸受(48)および/またはラチェット(92)と協働する傾斜ランプ(40)および/またはくさび(41)を有することを特徴とする請求項36の装置。
【請求項38】
両方の転向部(3、4)および/または案内アーチ(38、39)がそれぞれ共通フレーム(49)に揺動可能に配置され且つ案内レール(13、14)と係合する走行ローラ(35)を備えていることを特徴とする請求項36または37の装置。
【請求項39】
フレキシブル搬送手段(1)のアイドル・レーン(1b)に少なくとも1つの弾性付勢された緊張要素(68、69)が係合することを特徴とする請求項28ないし38のいずれかの装置。
【請求項40】
ローラ・チェーン(12)のための案内レール(13、14)がそれぞれ2つの平行な丸棒(72)を有することを特徴とする請求項28ないし39のいずれかの装置。
【請求項41】
少なくとも1つの案内ローラ(25、73)がそれぞれのチェーン・リンク(23)に可動に配置されていることを特徴とする、物品の動的蓄積装置のための、回転可能な案内ローラを備えたリンク・チェーン。
【請求項42】
可動案内ローラ(25、73)がばね要素(27、74)により付勢されていることを特徴とする請求項41のリンク・チェーン。
【請求項43】
可動案内ローラ(25、73)が揺動アーム(26、66)によりそれぞれのチェーン・リンク(23)にヒンジ結合されていることを特徴とする請求項41または42のリンク・チェーン。
【請求項44】
揺動アーム(26、66)は、可動案内ローラ(25、73)が定置案内レール(13、14)と係合している位置において、それぞれのチェーン・リンク(23)に着脱可能に固定可能であることを特徴とする請求項43のリンク・チェーン。
【請求項45】
可動案内ローラ(25)が、少なくとも1つのボルト(45)により、回転軸に平行に移動可能にそれぞれのチェーン・リンク(23)に支持されていることを特徴とする請求項41または42のリンク・チェーン。
【請求項46】
可動案内ローラ(25)がスラスト軸受(48)と結合されていることを特徴とする請求項41ないし45のいずれかのリンク・チェーン。
【請求項47】
それぞれのチェーン・リンク(23)に、少なくとも1つの二重アーム(66、67)が揺動可能に支持され、二重アーム(66、67)は両端に案内ローラ(25、73)を支持することを特徴とする請求項41ないし44のいずれかのリンク・チェーン。
【請求項48】
揺動アーム(26)または二重アーム(66)は、スナップ結合(64)またはラチェット(92)により、それぞれのチェーン・リンク(23)に着脱可能に固定可能であることを特徴とする請求項43ないし47のいずれかのリンク・チェーン。
【請求項1】
入口ステーション(E)と出口ステーション(A)との間の搬送区間(F)に沿った物品(G)の動的蓄積装置(V)であって、
搬送レーン(1a)およびアイドル・レーン(1b)に可変に分割されているエンドレスのフレキシブル搬送手段(1)であり、この場合、搬送レーンおよびアイドル・レーンがそれぞれ、反対方向に可動な可変長さ領域を有する前記搬送手段(1)と、
搬送面内において走行可能な、蓄積容量を変化させるための少なくとも1つのキャリッジ(2)であり、搬送レーンのための第1の転向部(3)およびアイドル・レーンのための第2の転向部(4)を有する前記少なくとも1つのキャリッジ(2)と、並びに
入口ステーションの領域内における搬送手段のための第1の駆動装置(7)および出口ステーションの領域内における搬送手段のための第2の駆動装置(8)であり、この場合、第1および第2の駆動装置が相互に独立に可変搬送速度で駆動可能である前記第1の駆動装置(7)および第2の駆動装置(8)と、
を有する物品(G)の動的蓄積装置(V)において、
エンドレスのフレキシブル搬送手段(1)が、その全長にわたり、等間隔に、物品(G)のための掴み装置(9)を備えていることを特徴とする物品の動的蓄積装置。
【請求項2】
掴み装置(9)が、物品(G)を搬送手段(1)に固定する弾性(受動的)掴みばさみにより形成されることを特徴とする請求項1の装置。
【請求項3】
掴み装置(9)が、物品(G)を搬送手段(1)に固定する制御可能な(能動的)掴みばさみにより形成されることを特徴とする請求項1の装置。
【請求項4】
掴み装置(9)が、ボトル(G)を、ボトル・ヘッドに設けられている厚肉部(D)の下側で掴むように、前記掴み装置(9)が形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかの装置。
【請求項5】
掴み装置(9)が物品(G)を形状ロックでおよび場合により摩擦ロックで掴むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかの装置。
【請求項6】
掴み装置(9)が搬送手段(1)に剛に配置されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかの装置。
【請求項7】
掴み装置(9)が搬送手段(1)に可動に配置されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかの装置。
【請求項8】
それぞれ2つまたは複数の掴み装置(9)が1つの構造ユニット(61)にまとめられ、構造ユニット(61)は搬送手段(1)好ましくはブラケット(62)に揺動可能に配置され、この場合、1つの構造ユニット(61)の掴み装置(9)の間の結合線は、第1の位置においては搬送手段(1)にほぼ平行に、および第2の位置においては搬送手段(1)に対してほぼ斜めに配置されていることを特徴とする請求項7の装置。
【請求項9】
構造ユニット(61)の位置が制御可能であり、この場合、搬送手段(1)のアーチ状転向部(5、6)を有する入口ステーション(E)および出口ステーション(A)の領域内においては、結合線は搬送手段(1)にほぼ平行に伸長し、およびそれらの間に存在する領域内においては、搬送手段(1)に対してほぼ斜めに伸長していることを特徴とする請求項8の装置。
【請求項10】
搬送手段(1)が、回転可能な案内ローラ(10、11、25、73)を備えたリンク・チェーン(12)を有し、リンク・チェーン(12)は、少なくとも領域的に、少なくとも1つの定置案内レール(13、14)内を走行することを特徴とする請求項1ないし9のいずれかの装置。
【請求項11】
リンク・チェーン(12)は、キャリッジ(2)の走行範囲内においては、2つの平行な定置案内レール(13、14)内を走行することを特徴とする請求項10の装置。
【請求項12】
平行な案内レール(13、14)が、少なくともキャリッジ(2)の走行範囲内において、曲線状、特に円形状、楕円状、スパイラル状、コイル状の形状を有することを特徴とする請求項10または11の装置。
【請求項13】
円形アーチ状、楕円状、スパイラル状またはコイル状の形状の中心軸がほぼ水平にまたはほぼ垂直に配置されていることを特徴とする請求項12の装置。
【請求項14】
少なくとも1つの案内ローラ(25、73)がそれぞれのチェーン・リンク(23)に可動に配置されていることを特徴とする請求項10ないし13のいずれかの装置。
【請求項15】
可動案内ローラ(25、73)が、案内ローラ(25、73)と定置案内レール(13、14)との係合を保持させようとするばね要素(27、74)により付勢されていることを特徴とする請求項14の装置。
【請求項16】
可動案内ローラ(25、73)が揺動アーム(26、66)によりそれぞれのチェーン・リンク(23)にヒンジ結合されていることを特徴とする請求項14または15の装置。
【請求項17】
揺動アーム(26、66)は、可動案内ローラ(25、73)が定置案内レール(13、14)と係合している位置において、それぞれのチェーン・リンク(23)に着脱可能に固定可能であることを特徴とする請求項16の装置。
【請求項18】
揺動アーム(26、66)は、制御装置(65、79−85、99)により、案内ローラ(25、73)が定置案内レール(13、14)に係合している位置と、それらが離された位置との間で切換可能であることを特徴とする請求項17の装置。
【請求項19】
可動案内ローラ(25)が、少なくとも1つのボルト(45)により、回転軸に平行に移動可能にそれぞれのチェーン・リンク(23)に支持されていることを特徴とする請求項14または15の装置。
【請求項20】
可動案内ローラ(25)が、キャリッジ(2)から付勢可能なスラスト軸受(48)と結合されていることを特徴とする請求項14ないし19のいずれかの装置。
【請求項21】
それぞれのチェーン・リンク(23)に、少なくとも1つの二重アーム(66、67)が揺動可能に支持され、二重アーム(66、67)は両端に案内ローラ(25、73)を支持することを特徴とする請求項14ないし16のいずれかの装置。
【請求項22】
揺動可能な二重アーム(66)は、チェーン・リンク(23)に配置されているラチェット(92)によりチェーン・リンク(23)に固定可能であることを特徴とする請求項21の装置。
【請求項23】
キャリッジ(2)が、リンク・チェーン(12)のための、反対方向に湾曲された2つの案内アーチ(38、39)を有し、案内アーチ(38、39)の端部領域が案内レール(13、14)と一致し且つローラ・チェーン(12)を案内レール(13、14)と係合させたりないしは係合を解除したりすることを特徴とする請求項12ないし22のいずれかの装置。
【請求項24】
案内アーチが、その端部領域内に、案内ローラ(10、11、25、73)および/またはスラスト軸受(48)と協働する傾斜ランプ(40)および/またはくさび(41)を有することを特徴とする請求項23の装置。
【請求項25】
両方の転向部(3、4)および/または案内アーチ(38、39)がそれぞれ共通フレーム(49)に揺動可能に配置され且つ案内レール(13、14)と係合する走行ローラ(35)を備えていることを特徴とする請求項23または24の装置。
【請求項26】
フレキシブル搬送手段(1)のアイドル・レーン(1b)に少なくとも1つの弾性付勢された緊張要素(68、69)が係合することを特徴とする請求項1ないし25のいずれかの装置。
【請求項27】
ローラ・チェーン(12)のための案内レール(13、14)がそれぞれ2つの平行な丸棒(72)を有することを特徴とする請求項1ないし26のいずれかの装置。
【請求項28】
入口ステーション(E)と出口ステーション(A)との間の搬送区間(F)に沿った物品(G)の動的蓄積装置(V)であって、
搬送レーン(1a)およびアイドル・レーン(1b)に可変に分割されているエンドレスのフレキシブル搬送手段(1)であり、この場合、搬送レーンおよびアイドル・レーンがそれぞれ、反対方向に可動な可変長さ領域を有する前記搬送手段(1)と、
搬送面内において走行可能な、蓄積容量を変化させるための少なくとも1つのキャリッジ(2)であり、搬送レーンのための第1の転向部(3)およびアイドル・レーンのための第2の転向部(4)を有する前記少なくとも1つのキャリッジ(2)と、並びに
入口ステーションの領域内における搬送手段のための第1の駆動装置(7)および出口ステーションの領域内における搬送手段のための第2の駆動装置(8)であり、この場合、第1および第2の駆動装置が相互に独立に可変搬送速度で駆動可能である前記第1の駆動装置(7)および第2の駆動装置(8)と、
を有する、物品(G)の動的蓄積装置(V)において、
搬送手段(1)が、回転可能な案内ローラ(10、11、25、73)を備えたリンク・チェーン(12)を有し、リンク・チェーン(12)は、少なくとも領域的に、少なくとも1つの定置案内レール(13、14)内を走行し、この場合、少なくとも1つの案内ローラ(25、73)がそれぞれのチェーン・リンク(23)に可動に配置されていることを特徴とする物品の動的蓄積装置。
【請求項29】
可動案内ローラ(25、73)が、案内ローラ(25、73)と定置案内レール(13、14)との係合を保持させようとするばね要素(74)により付勢されていることを特徴とする請求項28の装置。
【請求項30】
可動案内ローラ(25、73)が揺動アーム(26、66)によりそれぞれのチェーン・リンク(23)にヒンジ結合されていることを特徴とする請求項28または29の装置。
【請求項31】
揺動アーム(26、66)は、可動案内ローラ(25、73)が定置案内レール(13、14)と係合している位置において、それぞれのチェーン・リンク(23)に着脱可能に、好ましくはスナップ結合(64)またはラチェット(92)により固定可能であることを特徴とする請求項30の装置。
【請求項32】
揺動アーム(26、66)は、制御装置(65、99)により、案内ローラ(25、73)が定置案内レール(13、14)に係合している位置と、それらが離された位置との間で切換可能であることを特徴とする請求項31の装置。
【請求項33】
可動案内ローラ(25)が、少なくとも1つのボルト(45)により、回転軸に平行に移動可能にそれぞれのチェーン・リンク(23)に支持されていることを特徴とする請求項28または29の装置。
【請求項34】
可動案内ローラ(25)が、キャリッジ(2)から付勢可能なスラスト軸受(48)と結合されていることを特徴とする請求項28ないし33のいずれかの装置。
【請求項35】
それぞれのチェーン・リンク(23)に、2つの二重アーム(66、67)がはさみ状に揺動可能であり、二重アーム(66、67)は両端に案内ローラ(25′′)を支持することを特徴とする請求項28ないし32のいずれかの装置。
【請求項36】
キャリッジ(2)が、ローラ・チェーン(12)のための、反対方向に湾曲された2つの案内アーチ(38、39)を有し、案内アーチ(38、39、100)の端部領域が案内レール(13、14、72)と一致し且つ場合によりローラ・チェーン(12)を案内レール(13、14、72)と係合させたりないしは係合を解除したりすることを特徴とする請求項18ないし35のいずれかの装置。
【請求項37】
案内アーチが、その端部領域内に、案内ローラ(10、11、25、73)および/またはスラスト軸受(48)および/またはラチェット(92)と協働する傾斜ランプ(40)および/またはくさび(41)を有することを特徴とする請求項36の装置。
【請求項38】
両方の転向部(3、4)および/または案内アーチ(38、39)がそれぞれ共通フレーム(49)に揺動可能に配置され且つ案内レール(13、14)と係合する走行ローラ(35)を備えていることを特徴とする請求項36または37の装置。
【請求項39】
フレキシブル搬送手段(1)のアイドル・レーン(1b)に少なくとも1つの弾性付勢された緊張要素(68、69)が係合することを特徴とする請求項28ないし38のいずれかの装置。
【請求項40】
ローラ・チェーン(12)のための案内レール(13、14)がそれぞれ2つの平行な丸棒(72)を有することを特徴とする請求項28ないし39のいずれかの装置。
【請求項41】
少なくとも1つの案内ローラ(25、73)がそれぞれのチェーン・リンク(23)に可動に配置されていることを特徴とする、物品の動的蓄積装置のための、回転可能な案内ローラを備えたリンク・チェーン。
【請求項42】
可動案内ローラ(25、73)がばね要素(27、74)により付勢されていることを特徴とする請求項41のリンク・チェーン。
【請求項43】
可動案内ローラ(25、73)が揺動アーム(26、66)によりそれぞれのチェーン・リンク(23)にヒンジ結合されていることを特徴とする請求項41または42のリンク・チェーン。
【請求項44】
揺動アーム(26、66)は、可動案内ローラ(25、73)が定置案内レール(13、14)と係合している位置において、それぞれのチェーン・リンク(23)に着脱可能に固定可能であることを特徴とする請求項43のリンク・チェーン。
【請求項45】
可動案内ローラ(25)が、少なくとも1つのボルト(45)により、回転軸に平行に移動可能にそれぞれのチェーン・リンク(23)に支持されていることを特徴とする請求項41または42のリンク・チェーン。
【請求項46】
可動案内ローラ(25)がスラスト軸受(48)と結合されていることを特徴とする請求項41ないし45のいずれかのリンク・チェーン。
【請求項47】
それぞれのチェーン・リンク(23)に、少なくとも1つの二重アーム(66、67)が揺動可能に支持され、二重アーム(66、67)は両端に案内ローラ(25、73)を支持することを特徴とする請求項41ないし44のいずれかのリンク・チェーン。
【請求項48】
揺動アーム(26)または二重アーム(66)は、スナップ結合(64)またはラチェット(92)により、それぞれのチェーン・リンク(23)に着脱可能に固定可能であることを特徴とする請求項43ないし47のいずれかのリンク・チェーン。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【公表番号】特表2007−522054(P2007−522054A)
【公表日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−550138(P2006−550138)
【出願日】平成17年2月1日(2005.2.1)
【国際出願番号】PCT/EP2005/000942
【国際公開番号】WO2005/073113
【国際公開日】平成17年8月11日(2005.8.11)
【出願人】(591034383)クロネス・アクチェンゲゼルシャフト (35)
【氏名又は名称原語表記】KRONES AG
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年2月1日(2005.2.1)
【国際出願番号】PCT/EP2005/000942
【国際公開番号】WO2005/073113
【国際公開日】平成17年8月11日(2005.8.11)
【出願人】(591034383)クロネス・アクチェンゲゼルシャフト (35)
【氏名又は名称原語表記】KRONES AG
【Fターム(参考)】
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