説明

物品を殺菌するための殺菌ラップ及び方法

【課題】物品を簡単に包むことができ、適切に殺菌されたことを示し、殺菌状態を保持することができる殺菌ラップを提供する。
【解決手段】殺菌ラップは少なくとも1つの殺菌材料のパネル32と、パネルとともに物品を無菌保護し、殺菌の後、物品から水分をはじき出す吸収性材料からなる追加のパネル34とで作られ、殺菌される物品36は追加のパネルの上に載せて包まれ、更に、物品が適切な殺菌条件に曝されていたか否かを表示するために化学的視覚表示器が設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、殺菌ラップに関する。具体的には、本発明は、少なくとも2つの材料の層又はパネルを使った殺菌ラップに関する。
【背景技術】
【0002】
再利用可能な医療用器具は、使用の度に事前に殺菌しなければならない。普通は、これらの器具は、殺菌するために殺菌剤に曝される。本明細書で用いる殺菌剤という用語は、殺菌ラップ、殺菌技法と共に従来から使用されている殺菌エフェクターのことであり、限定するわけではないが、水蒸気、酸化エチレン、プラズマなどがこれに含まれる。殺菌処置の後でも器具を無菌状態に保つために、器具は、殺菌処置の前に、殺菌ラップと呼ばれる材料で包装しなければならない。
【0003】
最も一般的な種類の殺菌ラップは、メルトブロー成形のポリプロピレンの層を、2つのスパンボンドポリプロピレン層の間に挟んで構成されている3層積層材である。ラップは、材料が一体に、即ち積層状態に保持されるように、材料の全面に亘って接着点を含んでいる。この3層材は、一般にスパンボンド−メルトブロー−スパンボンドを短くして「SMS」と呼ばれている。SMSは、水蒸気、酸化エチレン及び他の殺菌物質がSMSを貫通して手術器具まで到達できるほど多孔質であるが、殆どの病原体の通過を阻止できるだけのろ過特性を有しており、従って殺菌処理後も無菌状態を維持できるので、殆どの病院が、殺菌ラップとしてSMSを使用するよう指定している。ラップは、更に、殺菌中に物品を保護し、殺菌剤用のろ過媒体として作用する。
【0004】
殆どの病院には、1つのパネルが裂けて発見されない場合に、手術器具の無菌状態を維持することになる冗長性があるように、手術器具を2つの別々の材料のパネルで包むことを要求する規定がある。手術器具を2つの別々の殺菌ラップのパネルで包むことは、臨床医が、まず器具を1つの殺菌材料のパネルの上に置き、器具を包み、次に、包まれたパッケージを別の殺菌材料のパネルの上に置き、再び器具の入ったパッケージを包まなければならず、明らかに労働集約的である。
【0005】
手術器具を二重に包むのに要する労働を減らす或る試みでは、キンバリー・クラーク社が「ワンステップ殺菌ラップ(商品名)」と呼ばれる製品を開発している。ワンステップ殺菌ラップは、2枚の別々の殺菌ラップのパネルを、隣接するパネルの2つの縁部付近で一体に接着することによって作られる。キンバリー・クラーク社のワンステップという製品は、米国特許第5,635,134号と第5,688,476号に記載されている。
【0006】
本明細書の図1は、これらのキンバリー・クラーク社の特許に記載されているキンバリー・クラークのワンステップという製品の1つを示している。殺菌ラップ10は、SMSで作った上側パネル12と、これもSMSで作った下側パネル14を含んでいる。上側パネル12と下側パネル14の長さと幅は同じであり、各パネルの外側縁部は互いに整列している。SMSの2枚のパネルは、接着線20と22で示すように、2つの互いに反対側の縁部16と18付近で一体に接着されている。2枚のパネルを一体に接着する方法は、超音波接着でもよい。他の2つの互いに反対側の縁部24と26は一体に接着されておらず、パネル12と14の間には視認可能な隙間28があるので、殺菌ラップのユーザーは、実際に2枚のパネルが在る事実を視覚的に識別することができる。明らかに、2枚のパネルが別々のパネルとして確実に視覚的に識別できるようにするための目的は、殺菌対象品目が2枚のパネルで保護されていることを、ユーザーが確実に分かるようにすることである。しかしながら、この隙間28のために、2枚のパネルの間の領域に塵の入る虞がある。2つの縁部が接着されていないと、パネル同士が整列しない可能性があるので、鋭い物体が両パネルを貫通した場合、各パネルに出来た穴も整列せず、従って、人が、両パネルを貫通する穴があるか否かを判定する能力が低下する。更に、縁部24と26は接着されておらず、接着線20と22は、縁部16と18から幾分離れているので、これらの縁部からの繊維がラップから外れる虞がある。更に、縁部24と26は接着されていないので、使用中に2枚のパネルが誤って引き離されるかもしれない。更に、図1に示しているラップは、縁部16と18そのものがシールされてはいないので、ユーザーは、両パネルの間が汚染される虞があると考えるかもしれない。
【0007】
最近、カージナル・ヘルスは、上記キンバリークラークのワンステップという製品の問題を克服した、サイマルラップと呼ばれる新しい2枚パネル式殺菌ラップを発表した。サイマルラップという製品は、4つの縁部全てに沿って一体に接着された、2枚の同じSMS殺菌材料のパネルで作られている。カージナル・ヘルスのサイマルラップという製品は、米国特許第6,517,916号に記載されている。しかしながら、ワンステップという製品とサイマルステップという製品は、共に改良の余地がある。
【特許文献1】米国特許第5,635,134号
【特許文献2】米国特許第5,688,476号
【特許文献3】米国特許第6,517,916号
【特許文献4】米国特許第4,514,361号
【特許文献5】米国特許第2,889,799号
【特許文献6】米国特許第4,448,548号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
或る態様では、殺菌する物品を包むための殺菌ラップであって、少なくとも1つの第1の殺菌材料のパネルと、第1の殺菌材料のパネルに接着されている吸収性材料のパネルと、を備えている殺菌ラップが提供されている。吸収性材料のパネルは、殺菌する物品を上に載せるようになっており、(a)第1の殺菌材料のパネルに加えて物品を殺菌保護し、(b)殺菌した後、物品から水分をはじき出す。
【0009】
別の態様では、殺菌する物品を包むための殺菌ラップであって、外周部と中央部分を有する少なくとも1つの第1の殺菌材料のパネルと、第1のパネルの中央部分に接着されている追加の材料のパネルとを備えており、追加のパネルの外周は、第1のパネルの外周より小さい、殺菌ラップが提供されている。
【0010】
又、別の態様では、殺菌する物品を包むための殺菌ラップであって、少なくとも1つの殺菌材料のパネルと、殺菌材料のパネルに取り付けられている吸収性材料のパネルとを備えている殺菌ラップが提供されている。吸収性材料のパネルは、殺菌する物品と接触するようになっており、殺菌した後、物品から水分をはじき出すことができる。
【0011】
又、別の態様では、殺菌する物品を包むための殺菌ラップであって、少なくとも、中央部分を有する1つの殺菌材料のパネルと、殺菌材料のパネルの中央部分に取り付けられているパネルとを備えている殺菌ラップが提供されている。パネルの坪量は、殺菌材料のパネルの坪量より高い。
【0012】
又、別の態様では、殺菌する物品を包むための殺菌ラップであって、少なくとも1つの殺菌材料のパネルと、殺菌剤の存在に反応して物品が適切な殺菌状態に曝されているか否かを表示するための化学的視覚表示器と、を備えている殺菌ラップが提供されている。
【0013】
又、別の態様では、殺菌する物品を包むための殺菌ラップであって、第1の殺菌材料のパネルを備えている殺菌ラップが提供されている。第1の殺菌材料のパネルは、外側周辺と中央部分を有している。追加の材料のパネルが、第1のパネルに接着されている。追加のパネルの相当部分は、第1のパネルの中央部分に隣接している。追加のパネルの外周は、第1のパネルの外周より小さい。
【0014】
又、別の態様では、殺菌する物品を包むための殺菌ラップであって、第1の殺菌材料のパネルを備えている殺菌ラップが提供されている。第1のパネルは長方形であり、外側周辺と中央部分を有しており、外側周辺は、第1、第2、第3及び第4の縁部を含んでいる。追加の材料のパネルは第1のパネルに接着されており、追加のパネルの相当部分は第1のパネルの中央部分に隣接している。追加のパネルの外周は、第1のパネルの外周より小さい。追加のパネルの一部分は、第1の縁部に沿って第1のパネルに接着されている。
【0015】
又、別の態様では、殺菌する物品を包むための殺菌ラップであって、第1の殺菌材料のパネルと、第1のパネルに取り付けられている追加のパネルとを備えている殺菌ラップが提供されている。第1のパネルは、多層構造で、少なくとも1つの病原体ろ過層を含んでおり、追加のパネルは病原体ろ過層を含んでいない。
【0016】
又、別の態様では、殺菌する物品を包むための殺菌ラップであって、長方形の、第1の殺菌材料のパネルを備えている殺菌ラップが提供されている。長方形の追加のパネルは、第1のパネルに接着されており、第1のパネルの上に、第1のパネルに対してダイヤモンド形を形成する向きに配置されている。
【0017】
更に別の態様では、物品を殺菌するための方法であって、殺菌する物品を提供する段階と、殺菌する物品を、少なくとも第1の殺菌材料のパネルと第1の殺菌材料のパネルに接着されている吸収性材料のパネルとを備えている殺菌ラップで包む段階と、から成り、吸収性材料のパネルは、殺菌する物品を上に載せるようになっており、(a)第1の殺菌材料のパネルに加えて物品を殺菌保護し、(b)殺菌した後、物品から水分をはじき出す、方法が提供されている。殺菌剤は、包まれた物品に塗布される。
【0018】
別の態様では、物品を殺菌するための方法であって、殺菌する物品を提供する段階と、殺菌する物品を、少なくとも、外側周辺と中央部分を有する第1の殺菌材料のパネルと第1のパネルの中央部分に接着されている追加の材料のパネルとを備えた殺菌ラップであって、追加のパネルの外周が第1のパネルの外周より小さい、殺菌ラップで包む段階と、から成る方法が提供されている。殺菌剤は、包まれた物品に塗布される。
【0019】
又、別の態様では、物品を殺菌するための方法であって、殺菌する物品を提供する段階と、殺菌する物品を、少なくとも1つの殺菌材料のパネルと殺菌材料のパネルに接着されている吸収性材料のパネルを備えた殺菌ラップで包む段階と、から成り、吸収性材料のパネルは殺菌する物品と接触するようになっており、吸収性材料のパネルは、殺菌した後、物品から水分をはじき出すことができる、方法が提供されている。殺菌剤は、包まれた物品に塗布される。
【0020】
又、別の態様では、物品を殺菌するための方法であって、殺菌する物品を提供する段階と、殺菌する物品を、中央部分を有する少なくとも1つの殺菌材料のパネルと殺菌材料のパネルの中央部分に接着されているパネルとを備えた殺菌ラップで包む段階と、から成り、パネルの坪量は、殺菌材料のパネルの坪量より高い、方法が提供されている。殺菌剤は、包まれた物品に塗布される。
【0021】
又別の態様では、物品を殺菌するための方法であって、殺菌する物品を提供する段階と、殺菌する物品を、少なくとも1つの殺菌材料パネルと、殺菌剤の存在に反応して物品が適切な殺菌状態に曝されているか否かを表示するための化学的視覚表示器とを備えている殺菌ラップで包む段階と、から成る方法が提供されている。殺菌剤は、包まれた物品に塗布される。
【0022】
又、別の態様では、物品を殺菌するための方法であって、殺菌する物品を提供する段階と、殺菌する物品を、外側周辺と中央部分を有する第1の殺菌材料のパネルと、第1のパネルに接着され、相当部分が第1のパネルの中央部分に隣接している追加の材料のパネルとを備えている殺菌ラップであって、追加のパネルの外周は第1のパネルの外周より小さい、殺菌ラップで包む段階と、から成る方法が提供されている。殺菌剤は、包まれた物品に塗布される。
【0023】
又、別の態様では、物品を殺菌するための方法であって、殺菌する物品を提供する段階と、長方形で、第1、第2、第3及び第4の縁部を含む外側周辺と中央部分とを有している第1のパネルと、第1のパネルに接着され、相当部分が第1のパネルの中央部分に隣接している追加のパネルと、を備えた殺菌ラップであって、追加のパネルの外周は第1のパネルの外周より小さく、追加のパネルの一部分は、第1縁部に沿って第1のパネルに接着されている、殺菌ラップを提供する段階と、から成る方法が提供されている。殺菌する物品は、追加のパネルの上に載せられ、殺菌ラップで包まれる。殺菌剤は、包まれた物品に塗布される。
【0024】
又、別の態様では、物品を殺菌するための方法であって、殺菌する物品を提供する段階と、第1の殺菌材料のパネルと、第1のパネルに取り付けられている追加のパネルとを備えている殺菌ラップであって、第1のパネルは、多層で、少なくとも1つの病原体ろ過層を含んでおり、追加のパネルは病原体ろ過層を含んでいない、殺菌パネルを提供する段階と、から成る方法が提供されている。殺菌する物品は追加のパネルの上に載せられ、殺菌ラップで包まれる。殺菌剤は、包まれた物品に塗布される。
【0025】
又、別の態様では、物品を殺菌するための方法であって、殺菌する物品を提供する段階と、長方形の第1の殺菌材料のパネルと、長方形で、第1のパネルに接着されている追加のパネルとを備えている殺菌ラップであって、追加のパネルは、第1のパネルの上に第1のパネルに対してダイヤモンド形を形成する向きに配置されている、殺菌ラップを提供する段階と、から成る方法が提供されている。殺菌する物品は追加のパネルの上に載せられ、殺菌ラップで包まれる。殺菌剤は、包まれた物品に塗布される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】先行技術による殺菌ラップの斜視図である。
【図2】殺菌ラップの或る実施形態の斜視図である。
【図3】図2の殺菌ラップの、殺菌する物品が上に載せられている状態を示す平面図である。
【図4】図2の殺菌ラップの、4−4線に沿う断面図である。
【図5】殺菌ラップの別の実施形態の平面図である。
【図6】図5の殺菌ラップの、6−6線に沿う断面図である。
【図7】殺菌ラップの更に別の実施形態の平面図である。
【図8】図7の殺菌ラップの、8−8線に沿う断面図である。
【図9】殺菌ラップの更に別の実施形態の平面図である。
【図10】図9の殺菌ラップの、10−10線に沿う断面図である。
【図11】殺菌ラップの更に別の実施形態の平面図である。
【図12】図11の殺菌ラップの、12−12線に沿う断面図である。
【図13】本発明の好適な実施形態の平面図である。
【図14】図13の実施形態の斜視図である。
【図15】図13の実施形態の、殺菌する物品を含んだ状態を示している。
【図16】図13の殺菌ラップの、16−16線に沿う断面図である。
【図17】図14の殺菌ラップの、17−17線に沿う断面図である。
【図18】本発明の別の実施形態の解説図である。
【図19】図18の殺菌ラップの、19−19線に沿う断面図である。
【図20】本発明の更に別の実施形態の解説図である。
【図21】図20の殺菌ラップの、21−21線に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図に示している材料の厚さは、図解の目的及び理解し易くするために誇張している。更に、接着部位の厚さも誇張している。
図2に詳しく示す代表的な実施形態では、殺菌ラップ30は、第1のパネル又は層32と、第2の又は追加のパネル又は層34を有している。第1のパネル又は層32は、病原体は通過させないが水蒸気やエチレンのような殺菌剤は通過させるという殺菌ラップの機能を実現できる限りにおいては、どの様な繊維又は非繊維材料で作ってもよい(以後「殺菌材料」と呼ぶこともある)。望ましくは、外側のパネルである第1のパネル32は、SMSで作られている。第1のパネル32を作る材料は、以後、殺菌材料のパネルと呼ぶこともある。第2のパネル34は、内側のパネルで、図2の実施形態では吸収性であり、セルロース又は他の吸収性材料で作られており、液体を吸収して乾燥を支援し、水蒸気や酸化エチレンのような殺菌剤は通過させるが、病原体は通過させない。他の吸収性材料としては、限定するわけではないが、親水性スパンメルトポリオレフィン、ポリエステル、ナイロン、並びにポリレーヨン及びコンジュゲートファイバーのような吸収性合成物がある。第2のパネル34は、ここでは吸収性材料のパネルと呼ぶこともある。効果を犠牲にせず殺菌ラップ30のコストを下げるために、第2又は内側のパネル34は、第1又は外側のパネル32より外周が小さくなっている。内側のパネル34の外周は、外側のパネル32より少なくとも25%小さいことが望ましい。
【0028】
図3から分かるように、内側のパネル34の上に、殺菌する物品36が載せられる。殺菌する物品36は、手術器具の入ったトレイであることが多い。包装規定は、殺菌する物品36をSMSパネル32に対して45度の角度に向けて配置することを求めている。内側のパネル34は、外周が外側のパネル32より小さいが、殺菌する物品36を殺菌ラップ30で包んだとき、殺菌する物品36の底面と側辺が共に内側のパネル34によって覆われるほどの大きさがなければならない。
【0029】
外側のパネル32は中央部分38を含んでいる。内側のパネル34は、中央部分38に隣接しており、糊付け、超音波接着又は何らかの他の形態の接着によって第1のパネル32に接着されている。糊付け点40を図4に示している。或いは、内側のパネル34は、どの様な繊維又は非繊維材料で作ってもよく、限定するわけではないが、強度は付加するがセルロースの液体吸収体特性は持たないSMS又はスパンボンドポリプロピレンであるのが望ましい。SMSで作られている場合の内側のパネル34の構造については、以下に図9を参照しながら論じる。スパンボンドポリプロピレンで作られている場合の内側のパネル34の構造については、以下に図13−19を参照しながら論じる。何れの場合も、この内側のパネルは、先に述べた先行技術の殺菌ラップに勝る耐酷使性と封じ込め特性を提供する。
【0030】
殺菌する物品36の下に直接接触する領域を強化することによって、ラップを損傷させる可能性のある主要な点に取り組んでいる。トレイを包む方法では、何枚かの材料パネルが殺菌する物品36の上に折り返される。包まれた物品を上下に積み重ねると、厚い及び/又は重い内側のパネル34が、物品36の下側を保護し、複数の折り返しが物品36の上面の接触に責任を持つ。
【0031】
先に述べたように、内側のパネル34も、セルロースのような、水分吸収機能を強化する水分吸収性材料で作ってもよい。殺菌する物品36を、特に水蒸気殺菌処理で殺菌した後は、殺菌された物品36に水分が残っていることも多い。この水分は、殺菌処理の間に殺菌されなかった病原体の成長を助ける。吸収性材料、即ち、吸収材料をパネル34の材料として使用することによって、この水分が殺菌された物品36からはじき出され、より効果的に乾燥する。従って、殺菌する物品36とその回りで病原体が成長する機会が格段に低下する。
【0032】
外側のパネル32は、内側のパネル34と異なる色であるのが望ましい。内側のパネル34は常に無菌領域内にあるので、この色の差は、無菌状態の臨床医に、外側のパネル32の内側表面と内側のパネル34によって形成されている無菌領域の何処に触ってもよいことを知らせる。
【0033】
また、無菌状態の化学的視覚表示器42は、インテグレータでもエミュレーターでもよいが、内側のパネル34、又は外側のパネル32の内側表面41の内側のパネル34近くに貼り付けられているのが望ましい。無菌表示器は、ISO11140−1に定義されているクラス1−クラス6の化学的表示器の要件を満たしているか、超えている化学物質であってもよい。無菌表示器は、水蒸気、酸化スチレン又は他の殺菌剤が存在すると色が変わり、殺菌された後はその色に留まる。これは、臨床医に、殺菌対象物品は、実際に、臨床医が包まれた物品を開くとき、適切な無菌状態に曝されていることを知らせる。
【0034】
無菌表示器は既知であり、そのような表示器の2つが、Hirschに発行された米国特許第4,514,361号と、Korpmanに発行された米国特許第2,889,799号に記載されている。無菌インテグレータは既知であり、そのようなインテグレータの1つが、米国特許第4,448,548号に記載されている。
【0035】
上記殺菌ラップは、医療織布分野の当業者は容易に入手可能な従来型の設備と技法を使って製造することができる。
上記殺菌ラップは、以下に述べるように用いることができる。図3に示すように、殺菌する物品36は、内側のパネル34の外側表面上に載せられる。次に、殺菌する物品36は、標準的な殺菌包装技法を使って、内側のパネル34の部分が殺菌する物品36の底と側辺を覆い、外側のパネル32の部分が殺菌する物品36の上部を覆うように包まれる。次に、包まれたパッケージは殺菌処理に曝される。包まれたパッケージは、殺菌する物品36上に存在する実質的に全ての病原体が死滅するように、水蒸気、酸化エチレン又はプラズマのような殺菌剤に所定の時間曝される。その後、パッケージは、使用に備えて保管される。殺菌する物品36を使用するときは、臨床医がパッケージの包装を開く。無菌状態の臨床医は、内側のパネル34と外側のパネル32は色が違うので、内側のパネル34で形成されている無菌領域には触っても大丈夫なことを知っている。臨床医は、次に、無菌表示器、インテグレータ、エミュレーター42の状態を観察し、物品36が適切な殺菌条件に曝されていたかどうかを判断する。殺菌する物品36は、次に使用される。
【0036】
上に述べた改良型の殺菌ラップは、キンバリー・クラークの製品ワンステップとカージナル・ヘルスの製品サイマルラップと組み合わせて使い易い2枚パネル式の保護性能を提供し、一方で、殺菌する物品に隣接する中央領域の保護性能を高める特徴を加え、更に、特に水蒸気殺菌の場合には、殺菌する物品から水分をはじき出し、加えて、臨床医にラップの内側が無菌領域であることを視覚的に知らせ、臨床医に物品は実際に適切な殺菌条件に曝されていたことを知らせる能力を提供している。
【0037】
図2から図4は、1枚の殺菌材料のパネルに取り付けられている吸収性パネル34を示しているが、2枚の殺菌材料のパネルを使用するのが望ましい。
次に、図5と図6は、2枚パネル型殺菌ラップ44を具体的に示しており、この殺菌ラップ44は、外側のパネル46と内側のパネル48を含んでおり、各パネルは、SMSのような殺菌材料で作られている。2枚のパネル46と48は、それぞれ4つの縁部49、51、53、55を有しており、望ましくは熱と圧力によって、4つの縁部の外周50近くで一体に接着されている。接着された2枚パネル型殺菌材料44は、カージナル・ヘルス(60085イリノイ州マグロウパークウォーケガンロード1500)から市販され、米国特許第6,517,926号に記載されているサイマルラップという製品である。セルロース又は他の水分吸収基材で作られている追加のパネル52が、糊付け又は他の接着技法で、接着部位54で示している内側のパネル48の外側に接着されている。或いは、追加のパネル52は、どの様な繊維又は非繊維材料で作ってもよく、限定するわけではないが、図2、図9及び図13−19に関連付けて論じるように、SMS又はスパンボンドポリプロピレンで作るのが望ましい。
【0038】
図7及び図8に具体的に示すように、無菌表示器56は、吸収性パネル52に取り付けられている。
図9及び図10に具体的に示す例では、吸収性パネル52は、繊維又は非繊維材料の何れか、望ましくは、限定するわけではないがSMS、で作られた補強パネル58に取り替えられている。パネル58は、坪量がパネル46、48の何れと比べても等しいか高い。パネル58の坪量は、平方ヤード当たり1.0オンス(osy)から3.0osy(平方メートル当たり34グラムから102グラム)の範囲にある。パネル46、48それぞれの坪量は、0.75osyから2.9osy(平方メートル当たり25グラムから98グラム)の範囲にある。補強パネル58は、吸収性パネル52の水分はじき出し機能を備えてはいないが、図5に示す殺菌する物品36を補強パネル58の上に載せれば、追加の保護性能を提供する。図9と図10に示す実施形態は、使用する材料が少ないので、フルサイズのSMSのパネルを2枚使用する場合よりも費用対効果に優れた製品になるが、機能的には等しい。図9は、更に、内側パネル48の外側表面上に配置された無菌表示器56を示している。
【0039】
図11と図12の実施形態は、図7と図9の実施形態の組み合わせである。つまり、補強パネル58がSMSパネル48の内側に取り付けられている。補強パネル58に、吸収性パネル52が取り付けられている。化学的視覚表示器56は、吸収性パネル52に取り付けられている。代わりに、表示器56は、補強パネル58又は内側のパネル48に取り付けてもよい。更に、図11と図12の実施形態では、外側SMSパネルを省くこともできる。
【0040】
図13−17に示す別の実施形態では、殺菌ラップの第1のパネル60は、殺菌材料で作られており、メルトブローポリプロピレンのような病原体ろ過材料の層を含んでいるのが望ましい。第1のパネル60は、SMSで作られているのが望ましい。第1のパネル60は、図14に示す破線62の境界線の内側全体を指す中央部分を含んでいる。第1のパネル60は、外側周辺64も含んでいる。外側周辺64は、4つの縁部66、68、70、72を含んでいる。殺菌ラップの第2のパネル74は、第1のパネル60に隣接し、それと正しく重なっているのが望ましい。第1のパネルと第2のパネルは長方形であるのが望ましい。図13−17の実施形態では、第1の殺菌材料のパネル60は、第2の殺菌材料のパネル74に、4つの縁部66、68、70、72全てに沿って接着されている。好適な接着法は、超音波接着である。追加のパネル76は、第1のパネル60に接着されている。追加のパネル76は、どの様な繊維又は非繊維材料で作ってもよい。追加のパネル76は、病原体ろ過層を含まず、殺菌材料で作られていないのが望ましい。追加のパネル76は、スパンボンドポリプロピレンで作られていれば更に望ましい。追加のパネル76は、追加のパネル76が、第1のパネル60に対してダイヤモンドパターンを形成する向きに配置されている。ここで用いる「ダイヤモンド」は、菱形と方形の両方を含んでいる。追加のパネル76は、第1のパネル60に対して45度の向きに配置されているのが望ましい。追加のパネル76の相当部分は、第1のパネル60の中央部分62に隣接している。追加のパネル76は、長方形で、4つの角、即ち、隅角78、80、82、84を含んでいるのが望ましい。好適な実施形態では、4つの隅角全部が、図15に示すように第1のパネル60に接着されており、即ち、追加のパネル76の隅角78は第1のパネル60の縁部66に接着され、隅角80は縁部68に接着され、隅角82は縁部70に接着され、隅角84は縁部72に接着されている。しかしながら、図20では、3つの縁部だけがパネルに接着されている。この隅角と縁部の接着も、超音波接着で行われるのが望ましい。ここで使用する隅角という用語は、追加のパネル76の2つの縁部が互いに近づく領域を含んでいる。追加のパネル76の外周は、第1のパネル60の外周より小さい。
【0041】
図15に示すように、先に説明した化学的視覚表示器88は、追加の層76に取り付けられている。図15は、更に、追加のパネル76と第1のパネル60に対する殺菌する物品90の好適な向きを示している。殺菌する物品を殺菌ラップで包むための規定は、物品を、第1の殺菌パネル60に対して45度の角度に配置することである。好適な実施形態は、追加のパネル76が第1のパネル60に対して45度の角度に配置されることを求めているので、臨床医は、殺菌する物品が第1のパネル60に対して45度の角度に自動的に配置されるように、殺菌する物品を、追加のパネル76に対してその縁部と整列するように置く。
【0042】
追加のパネル76は、坪量が、第1の殺菌パネル60又は第2の殺菌パネル74より低いのが望ましい。追加のパネル76の坪量は、0.5osyから3.0osy(平方メートル当たり17グラムから102グラム)の範囲にあるのが望ましい。第1のパネル60と第2のパネル74それぞれの坪量は、0.75osyから2.9osy(平方メートル当たり25グラムから98グラム)の範囲にあるのが望ましい。更に、追加のパネル74の掴み張力対坪量比は、第1のパネル60の掴み張力対坪量比以上であるのが望ましい。
【0043】
追加のパネル76の各隅角は、第1のパネル60の各縁部の中点又はその付近で、第1のパネル60に接着されているのが望ましい。
図18と図19の実施形態は、一枚の殺菌材料のシート92を、折り線94で示すように半分に折り畳んで、殺菌材料の2枚のパネル96と98にしていること以外は、図14−17の実施形態と同様である。2枚のパネル96と98は、3つの縁部100、102、104だけを一体に接着するのが望ましいが、折り線94に沿って接着してもよい。追加のパネル76の隅角78、80、82は、縁部100、102、104に沿ってパネル96に接着されている。隅角84は、パネル96の折り線94に隣接する位置に接着されている。
【0044】
図20と図21の実施形態は、追加のパネル76の隅角84がパネル96の折り線94に隣接する位置に接着されていないことを除き、図18及び図19の実施形態と同じである。
【0045】
図13−19に関連付けて述べた殺菌ラップを使って物品90を殺菌するための方法は、図3に示した殺菌ラップに関連付けて先に述べた方法と同じである。
図13−19に示した殺菌ラップの構造は、先行技術に勝る数多くの利点を提供する。スパンボンドポリプロピレンで作られ、2つのSMSパネルの内の1つの中央部分に隣接している追加のパネル76は、先行技術の2枚パネル型SMS製品と比べて、殺菌する物品90に実質的な物理的保護を付与している。保護は、必要な場所、つまり、殺菌する物品が配置される中央部分に正確に追加される。更に、第1のSMSパネルに対して追加のパネル76を45度の向きに配置することによって、臨床医は、殺菌する物品90を、SMSパネルに対して正しい位置に容易に向けることができる。
【0046】
本発明の好適な実施形態についての以上の説明から、多くの修正を加えることができることは明白である。しかしながら、本発明のこれらの実施形態は、本発明の代表的な例に過ぎず、本発明は、これらに制限されるものではない。従って、特許請求の範囲の請求項が、本発明の真の精神と範囲に含まれる全ての修正を包含するものと理解されたい。
【産業上の利用可能性】
【0047】
以上より、本発明を活用できる方法、及び本発明を作り利用できる方法は明白である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
殺菌する物品を包むための殺菌ラップにおいて、
少なくとも1つの第1の殺菌材料のパネルと、
前記第1の殺菌材料のパネルに接着されている吸収性材料のパネルであって、外周は前記第1の殺菌材料のパネルの外周より小さく、前記殺菌する物品を上に載せるようになっており、(a)前記第1の殺菌材料のパネルに加えて前記物品を殺菌保護し、(b)殺菌した後、前記物品から水分をはじき出す、吸収性材料のパネルと、を備えている殺菌ラップ。
【請求項2】
殺菌する物品を包むための殺菌ラップにおいて、
外側周辺と中央部分を有している少なくとも1つの第1の殺菌材料のパネルと、
前記第1の殺菌材料のパネルの前記中央部分に接着され、前記殺菌する物品を上に載せるようになっている吸収性の材料のパネルであって、前記吸収性のパネルの外周は、前記第1のパネルの外周より小さい、吸収性の材料のパネルと、を備えている殺菌ラップ。
【請求項3】
殺菌する物品を包むための殺菌ラップにおいて、
長方形で、第1、第2、第3及び第4の縁部を含んでいる外側周辺と中央部分とを有する第1の殺菌材料のパネルと、
前記第1のパネルに接着され、前記殺菌する物品を上に載せるようになっている吸収性の材料のパネルであって、相当部分は前記第1のパネルの中央部分に隣接しており、外周は前記第1のパネルの外周より小さく、一部分は前記第1のパネルに前記第1縁部に沿って接着されている、吸収性の材料のパネルと、を備えている殺菌ラップ。
【請求項4】
殺菌する物品を包むための殺菌ラップにおいて、
第1の殺菌材料のパネルであって、多層構造で、少なくとも1つの病原体ろ過層を含んでおり、長方形で、第1、第2、第3及び第4の縁部を含んでいる外側周辺と中央部分とを有する第1の殺菌材料のパネルと、
前記第1のパネルに取り付けられ、前記殺菌する物品を上に載せるようになっている吸収性の材料のパネルであって、病原体ろ過層を含んでおらず、長方形で、第1、第2、第3及び第4の隅角を有しており、前記吸収性のパネルの前記第1隅角は、前記第1のパネルの前記第1縁部に接着され、前記吸収性のパネルの前記第2隅角は前記第1のパネルの前記第2縁部に接着され、前記吸収性のパネルの前記第3隅角は前記第1のパネルの前記第3縁部に接着されており、相当部分は前記第1のパネルの中央部分に隣接し、吸収性材料の前記パネルの外周は前記第1の殺菌材料のパネルの外周より小さくなっている吸収性の材料のパネルと、を備えている殺菌ラップ。
【請求項5】
殺菌する物品を包むための殺菌ラップにおいて、
長方形の第1の殺菌材料のパネルと、
長方形で、前記第1のパネルに接着されている吸収性のパネルと、を備えており、
前記吸収性のパネルは、前記第1のパネルの上に、前記第1のパネルに対してダイヤモンド形を形成する向きに配置され、前記吸収性のパネルは、前記殺菌する物品を上に載せるようになっている、殺菌ラップ。
【請求項6】
前記第1の殺菌材料のパネルに接着されている第2の殺菌材料のパネルを更に含んでいる、請求項1又は2に記載の殺菌ラップ。
【請求項7】
前記第1の殺菌材料のパネルに接着されている第2の殺菌材料のパネルを更に含んでおり、
前記第1及び第2の殺菌材料のパネルは、それぞれ各周辺に4つの縁部を含んでおり、前記第1の殺菌材料のパネルの前記4つの縁部は、前記第2の殺菌材料のパネルの前記4つの縁部に接着されている、請求項1に記載の殺菌ラップ。
【請求項8】
前記吸収性材料のパネルはセルロースで作られている、請求項1に記載の殺菌ラップ。
【請求項9】
前記吸収性材料のパネルは吸収性の合成物で作られている、請求項1に記載の殺菌ラップ。
【請求項10】
前記吸収性の合成物は、親水性スパンメルトポリオレフィン、ポリエステル、ナイロン、ポリレーヨン、及びコンジュゲートファイバーから成るグループから選ばれている、請求項9に記載の殺菌ラップ。
【請求項11】
前記吸収性材料のパネルの外周は、前記第1の殺菌材料のパネルの外周より少なくとも25%小さい、請求項1に記載の殺菌ラップ。
【請求項12】
前記第1の殺菌材料のパネルは2つの側面を有しており、前記第1の殺菌材料のパネルの一方の側面は中央部分を有しており、前記吸収性材料のパネルは、前記第1の殺菌材料のパネルの前記中央部分に接着されている、請求項1に記載の殺菌ラップ。
【請求項13】
前記第1の殺菌材料のパネルに接着されている第2の殺菌材料のパネルを更に含んでおり、
前記第1及び第2の殺菌材料のパネルと前記吸収性材料のパネルとはスパンボンド−メルトブロー−スパンボンドで作られている、請求項1に記載の殺菌ラップ。
【請求項14】
前記吸収性材料のパネルは、前記第1の殺菌材料のパネルに糊で接着されている、請求項1に記載の殺菌ラップ。
【請求項15】
前記吸収性材料のパネルは、前記第1の殺菌材料のパネルに熱と圧力で接着されている、請求項1に記載の殺菌ラップ。
【請求項16】
無菌領域が容易に識別できるように、前記第1の殺菌材料のパネルの色は、前記吸収性材料のパネルの色と異なっている、請求項1に記載の殺菌ラップ。
【請求項17】
外側周辺を含んでいる第2の殺菌材料のパネルを更に含んでおり、
前記第2の殺菌材料のパネルは前記第1の殺菌材料のパネルに接着されており、前記第1の殺菌材料のパネルの前記外側周辺は、前記第2の殺菌材料のパネルの前記外側周辺に接着されている、請求項2に記載の殺菌ラップ。
【請求項18】
前記第1及び第2の殺菌材料のパネル、及び前記吸収性のパネルはスパンボンド−メルトブロー−スパンボンドで作られている、請求項17に記載の殺菌ラップ。
【請求項19】
前記吸収性のパネルの坪量は、前記第1の殺菌材料のパネルの坪量以上である、請求項17に記載の殺菌ラップ。
【請求項20】
前記第1のパネルの坪量は、0.75osyから2.9osy(平方メートル当たり25グラムから98グラム)の範囲にあり、前記吸収性のパネルの坪量は、1.0osyから3.0osy(平方メートル当たり34グラムから102グラム)の範囲にある、請求項19に記載の殺菌ラップ。
【請求項21】
前記吸収性のパネルは長方形で、第1、第2、第3及び第4の隅角を有しており、前記吸収性のパネルの前記第1隅角は、前記第1のパネルの前記第1縁部に接着され、前記吸収性のパネルの前記第2隅角は前記第1のパネルの前記第2縁部に接着され、前記吸収性のパネルの前記第3隅角は前記第1のパネルの前記第3縁部に接着されている、請求項3に記載の殺菌ラップ。
【請求項22】
前記吸収性のパネルの少なくとも3つの隅角は、前記第1のパネルの各縁部に、前記縁部の略中間点で接着されている、請求項21に記載の殺菌ラップ。
【請求項23】
第1、第2、第3及び第4の縁部を含んでいる外側周辺を有する第2の殺菌材料のパネルを更に含んでおり、前記第2のパネルは前記第1のパネルに隣接し、これと正しく重なっており、前記第2のパネルは前記第1のパネルに接着され、前記第2のパネルの前記第1、第2、第3及び第4の縁部は、それぞれ前記第1のパネルの前記第1、第2、第3及び第4の縁部に接着されている、請求項3に記載の殺菌ラップ。
【請求項24】
前記吸収性のパネルは、長方形で、前記第1のパネルに対して略45度の角度に向けて配置されている、請求項3に記載の殺菌ラップ。
【請求項25】
前記第1のパネルに隣接し、これと正しく重なっている第2の殺菌材料のパネルを更に含んでおり、
前記第1のパネルは、第1、第2、第3及び第4の縁部を含む外側周辺と中央部分を有しており、前記第2のパネルは、第1、第2、第3及び第4の縁部を含む外側周辺を有しており、前記第2のパネルの前記第1、第2、第3及び第4の縁部は、それぞれ前記第1のパネルの前記第1、第2、第3及び第4の縁部に接着されている、請求項4に記載の殺菌ラップ。
【請求項26】
前記第1のパネルは長方形であり、前記吸収性のパネルは長方形であり、前記吸収性のパネルは、前記第1のパネルに対して略45度の角度に向けて配置されている、請求項4に記載の殺菌ラップ。
【請求項27】
前記第1のパネルは長方形であり、前記吸収性のパネルの少なくとも3つの隅角は、前記第1のパネルの各縁部に、前記縁部の略中間点で接着されている、請求項4に記載の殺菌ラップ。
【請求項28】
前記第1のパネルは、第1、第2、第3及び第4の縁部を含んでおり、前記吸収性のパネルは、第1、第2、第3及び第4の隅角を有しており、前記吸収性のパネルの前記第1隅角は前記第1のパネルの前記第1縁部に接着され、前記吸収性のパネルの前記第2隅角は前記第1のパネルの前記第2縁部に接着され、前記吸収性のパネルの前記第3隅角は前記第1のパネルの前記第3縁部に接着されている、請求項5に記載の殺菌ラップ。
【請求項29】
前記吸収性のパネルの少なくとも3つの隅角は、前記第1のパネルの各縁部に、前記縁部の略中間点で接着されている、請求項28に記載の殺菌ラップ。
【請求項30】
前記吸収性のパネルは、前記第1のパネルに対して略45度に向けて配置されている、請求項5に記載の殺菌ラップ。
【請求項31】
第1の殺菌材料のパネルに隣接し、これと正しく重なっている第2の殺菌材料のパネルを更に含んでいる、請求項3乃至5に記載の殺菌ラップ。
【請求項32】
前記第2の殺菌材料のパネルは、前記第1の殺菌材料のパネルに接着されている、請求項31に記載の殺菌ラップ。
【請求項33】
前記第1及び第2のパネルは、単一の折り畳まれた殺菌材料のシートによって形成されている、請求項31に記載の殺菌ラップ。
【請求項34】
前記吸収性のパネルは、スパンボンドポリプロピレンで作られている、請求項3乃至5に記載の殺菌ラップ。
【請求項35】
前記第1のパネル、前記第2のパネル、若しくはその両方がスパンボンド−メルトブロー−スパンボンドで作られている、請求項3乃至5、又は31に記載の殺菌ラップ。
【請求項36】
前記吸収性のパネルは、坪量が前記第1のパネルより低い、請求項3乃至5に記載の殺菌ラップ。
【請求項37】
前記吸収性のパネルの坪量は、0.5osyから3.0osy(平方メートル当たり17グラムから102グラム)の範囲にあり、前記第1のパネルの坪量は、0.75osyから2.9osy(平方メートル当たり25グラムから98グラム)の範囲にある、請求項36に記載の殺菌ラップ。
【請求項38】
前記吸収性のパネルの掴み張力対坪量比は、前記第1のパネルの掴み張力対坪量比以上である、請求項3乃至5に記載の殺菌ラップ。
【請求項39】
化学的視覚表示器を更に含んでおり、前記化学的視覚表示器は、殺菌剤に曝す前は1つの視覚状態にあり、殺菌剤に曝した後は別の視覚状態になり、前記化学的視覚表示器は、前記物品が適切な殺菌条件に曝されていたか否かを示すために前記ラップに取り付けられている、請求項1乃至38に記載の殺菌ラップ。
【請求項40】
前記化学的視覚表示器は色が変化する表示器である、請求項39に記載の殺菌ラップ。
【請求項41】
前記吸収性材料に取り付けられた化学的視覚表示器を更に含んでおり、前記化学的視覚表示器は、前記物品が適切な殺菌条件に曝されていたか否かを示すために、殺菌剤に曝す前は1つの視覚状態にあり、殺菌剤に曝した後は別の視覚状態になる、請求項1又は7乃至16に記載の殺菌ラップ。
【請求項42】
前記化学的視覚表示器は、水蒸気に曝された後は色が変わる、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記吸収性のパネルに取り付けられた化学的視覚表示器を更に含んでおり、前記化学的視覚表示器は、前記物品が適切な殺菌条件に曝されていたか否かを示すために、殺菌剤に曝す前は1つの視覚状態にあり、殺菌剤に曝した後は別の視覚状態になる、請求項2又は17乃至38に記載の殺菌ラップ。
【請求項44】
物品を殺菌するための方法において、
殺菌する物品を提供する段階と、
前記殺菌する物品を、請求項1乃至43のうちのいずれかの殺菌ラップで包む段階と、
前記包まれた物品に殺菌剤を塗布する段階と、から成る方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2011−78795(P2011−78795A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−250745(P2010−250745)
【出願日】平成22年11月9日(2010.11.9)
【分割の表示】特願2006−535637(P2006−535637)の分割
【原出願日】平成16年10月13日(2004.10.13)
【出願人】(506128329)アレジャンス・コーポレーション (7)
【Fターム(参考)】