説明

物品供給棚割り当てプログラム、物品供給棚割り当て方法および物品供給棚

【課題】物流分野の配送センタの物品仕分けシステムにおいて、仕分け作業の生産性向上による運用コスト低減と、欠品・誤納品に対する改善要求を高度に満たす。
【解決手段】本発明の物品供給棚割り当てプログラムは、入荷した仕分け物品を物品供給棚へ棚込めするために必要なロケーションの数を該仕分け物品の入荷数量および受注行数に基づいて判定し、その必要ロケーションの数および受注行数に基づいて、仕分け前物品の必要ロケーション数以上のロケーションの空き数を有し、かつすべての棚ごとの棚込め済み物品の受注行数の合計の平均と、該受注行数の合計との差分が該仕分け前物品の受注行数以上の投入可能である棚を物品供給棚から決定する。このようにして、物品仕分け作業時において、物品ヒット率を平準化することにより腕の移動距離が短縮でき、容器に対する詰め合わせ時間の短縮が可能になった。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物流分野の配送センタの物品仕分けシステムにおいて、入荷した仕分け前物品を所定の受注行数を有するロケーションからなる棚を備える物品供給棚へ棚込めするために該棚を割り当てる物品供給棚割り当て処理をコンピュータ装置に実行させる物品供給棚割り当てプログラム、物品供給棚割り当て方法およびその物品供給棚に関し、特に、物物品仕分け作業時において、ピッキング時の物品ヒット率を平準化することによる総合的なヒット率向上により、物品仕分け作業時の腕の移動距離が短縮でき、容器に対する詰め合わせ時間の短縮を可能にし、仕分け生産性向上による運用コスト低減と、欠品・誤納品に対する改善要求を高度に満たすことが可能になる物品供給棚割り当てプログラム、物品供給棚割り当て方法およびその物品供給棚に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、物流分野の配送センタの物品仕分けシステムにおいて、多品種少量の物品を多数の店舗に配送するための仕分けをいかにして効率よくおこなうかの効率性の追求がおこなわれてきた。旧来は、仕分け作業者が物品の保管場所を巡回し、配送先店舗ごとに必要な物品を取りまとめることが一般的であったが、効率性が低いため、種々の改善策が考案されてきた。
【0003】
例えば、特許文献1には、糸条パッケージを載置したトレイを搬送する搬送手段を設け、搬送したトレイを順次積上げる積重機構を搬送手段の中間に設け、この積重機構を、トレイを所定位置に位置決めする位置決め手段と、位置決めしたトレイを上昇、降下させる昇降手段と、上昇したトレイを保持する保持手段とから構成し、積重したトレイを保管する保管機構を設けたパッケージ保管装置が開示されている。このパッケージ保管装置によれば、パッケージを効率よく保管し、効率よく仕分けをおこなうことが可能になる。
【0004】
また、特許文献2には、棚間口面の上下左右に亘って多数の棚小間が形成され複数種類の物品を種類分けしてそれぞれ所定の棚小間に収納する物品棚において、各棚小間にそれぞれ配設されるものであり互いに異なる記号を付した複数の記号表示札と、取り出しの要求のある物品の収納されている棚小間を記号表示札の記号で表示する記号表示手段と、取り出しの要求のある物品の数量を数値で表示する数量表示手段と、記号表示手段と数量表示手段の表示の更新を指示する操作手段と、取り出し要求のある物品情報を入力し各物品を収納される棚小間と対応させ操作手段の操作ごとに順次記号表示手段と数量表示手段の表示を更新する制御手段とを備えた物品棚のピッキング表示装置が開示されている。このピッキング表示装置によれば、高い仕分け作業効率を維持しつつ棚小間を特定する表示手段の数を大幅に削減して低コスト化が可能であるとともに、物品棚の使用態様の変更に柔軟に対処できる。
【0005】
また、特許文献3には、管理手段が、出庫情報として、組ごとに異なる複数種の物品を出庫する形態で設定された複数の組別出庫情報を管理し、その複数の組別出庫情報から選択された一つの組別出庫情報に基づいて、収納体の複数を物品の種類別に各ピッキング用間口に区分けする状態で保管棚からピッキング棚に搬送するように搬送手段を作動させる出庫処理を行い、かつ、ピッキング終了指令手段にて組別出庫情報についてのピッキング終了が指令されると、収納体をピッキング棚から保管棚に搬送するように搬送手段を作動させる入庫処理を行ったのち、複数の組別出庫情報から選択された次の一つの組別出庫情報に基づいて、出庫処理を実行する入替処理を行うように構成された物品収納設備が開示されている。この物品収納設備によれば、設備の小型化を図りながらも、効率よいピッキング作業を行うことが可能になる。
【0006】
【特許文献1】特開平5−105233号公報
【特許文献2】特開平9−136706号公報
【特許文献3】特開2005−206316公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1〜3に代表される従来技術では、量販店やコンビニエンスストアなどからの欠品・誤納品に対する改善要求が年々厳しくなっている現状では、仕分け作業の生産性・効率性が十分でなく、要求される納品精度を満たせない場合があった。量販店やコンビニエンスストアなどからの要求納品精度を満たせない場合には、取引停止、解約の事態に陥ることがある。
【0008】
また、納品日前日または当日に受注して在庫を持てない日配製品は、工場で連続生産されるため、配送の仕分け作業に割くことができる時間が極端に短くなるため、工場から配送センタへ到着した順序で遅滞なく仕分け作業を行う必要がある。遅滞なく仕分け作業がおこなえない場合には、仕分け作業者に手番待ちが生じ、仕分け作業の生産性が低下してしまうという問題点があった。
【0009】
また、仕分け作業に付随する作業者の歩行は、仕分け作業の生産性の低下の一因となるのみならず、転倒による怪我や物品の破損、歩行スペースの確保といった二次的な問題をはらんでいた。
【0010】
また、仕分け作業場は、省スペースで設置した方がより望ましく、歩行スペースを省いて生産性を高めることになるが、仕分け作業の効率性を追求すると仕分け作業場の設置スペースが大きくなってしまうという問題点があった。さらには、仕分け作業場の設置スペースは、賃料に密接に関係があるため運用コストに大きな影響を及ぼし、経営的な観点では、損益分岐点に影響を及ぼしかねない。
【0011】
本発明は、上記問題点(課題)を解消するためになされたものであって、物品仕分け作業時において、ピッキング時の物品ヒット率を平準化することによる総合的なヒット率向上により、物品仕分け作業時の腕の移動距離が短縮でき、容器に対する物品の詰め合わせ時間の短縮を可能にし、仕分け生産性向上による運用コスト低減と、欠品・誤納品に対する改善要求を高度に満たすことが可能になる物品供給棚割り当てプログラム、物品供給棚割り当て方法およびその物品供給棚を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した問題を解決し、目的を達成するため、本発明は、物流分野の配送センタの物品仕分けシステムにおいて、入荷した仕分け前物品を物品供給棚へ棚込めするために該棚を割り当てる物品供給棚割り当て処理をコンピュータ装置に実行させる物品供給棚割り当てプログラムであって、前記仕分け物品を前記物品供給棚へ棚込めするために必要な前記ロケーションの数を、少なくとも該仕分け物品の入荷数量および受注行数に基づいて判定し、その判定結果である棚込め必要容量を棚込め必要容量記憶テーブルに記憶する棚込め必要容量判定記憶手順と、前記棚込め必要容量判定記憶手順によって記憶された前記棚込め必要容量に基づいて、前記仕分け前物品の必要ロケーション数以上のロケーションの空き数を有し、かつすべての前記棚ごとの受注行数の合計の平均と、該受注行数の合計との差分が該仕分け前物品の受注行数以上である棚を決定する棚決定手順とを前記コンピュータ装置に実行させることを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、上記発明において、前記棚決定手順は、前記仕分け前物品の仕分け作業をおこなう作業者が該仕分け前物品を容易に取り出すことが可能な高さに位置する前記物品供給棚の棚を優先して決定することを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、上記発明において、前記仕分け物品それぞれをその入荷数量に基づいて層別化し、その層別化された層別情報を層別情報記憶テーブルに記憶する層別情報記憶手順を前記コンピュータ装置にさらに実行させ、前記棚決定手順は、前記階層化記憶手順によって前記入荷数量が多い層に層別化された前記仕分け物品を優先して前記物品供給棚の棚を決定することを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、上記発明において、前記層別化記憶手順は、前記仕分け物品ごと、配送先店舗ごとに前記入荷数量を前記層別化情報記憶テーブルに記憶し、前記棚決定手順は、前記仕分け前物品のうち一つの前記配送先店舗あたりの前記仕分け物品の種類の数が所定数以下である該配送先店舗に対する仕分け前物品を棚込めする棚の決定を、優先順位を下げておこなうことを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、物流分野の配送センタの物品仕分けシステムにおいて、入荷した仕分け前物品を物品供給棚へ棚込めするために該棚を割り当てる物品供給棚割り当て方法であって、前記仕分け物品を前記物品供給棚へ棚込めするために必要な前記ロケーションの数を、少なくとも該仕分け物品の入荷数量および受注行数に基づいて判定し、その判定結果である棚込め必要容量を棚込め必要容量記憶テーブルに記憶する棚込め必要容量判定記憶工程と、前記棚込め必要容量判定記憶手順によって記憶された前記棚込め必要容量に基づいて、前記仕分け前物品の必要ロケーション数以上のロケーションの空き数を有し、かつすべての前記棚ごとの受注行数の合計の平均と、該受注行数の合計との差分が該仕分け前物品の受注行数以上である棚を決定する棚決定工程とを含んだことを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、物流分野の配送センタの物品仕分けシステムにおいて、入荷した仕分け前物品を棚込めするための物品供給棚であって、前記仕分け物品を前記物品供給棚へ棚込めするために必要な前記ロケーションの数を、少なくとも該仕分け物品の入荷数量および受注行数に基づいて判定し、その判定結果である棚込め必要容量を棚込め必要容量記憶テーブルに記憶する棚込め必要容量判定記憶手段と、前記棚込め必要容量判定記憶手段によって記憶された前記棚込め必要容量に基づいて、前記仕分け前物品の必要ロケーション数以上のロケーションの空き数を有し、かつすべての前記棚ごとの受注行数の合計の平均と、該受注行数の合計との差分が該仕分け前物品の受注行数以上である棚を決定する棚決定手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ピッキング時の物品ヒット率を平準化することによる総合的なヒット率向上により、容器に対する物品の詰め合わせ時間の短縮を可能にし、仕分け生産性向上による運用コスト低減と、欠品・誤納品に対する改善要求を高度に満たすことが可能なるという効果を奏する。
【0019】
また、本発明によれば、仕分け前物品の仕分け作業をおこなう作業者が該仕分け前物品を容易に取り出すことが可能な高さに位置する物品供給棚の棚を優先して決定するので、該作業者の作業効率を高めることが可能になるという効果を奏する。
【0020】
また、本発明によれば、数量が多い仕分け前物品を優先させて棚入れする棚を決定するので、仕分け前物品がより迅速・効率的に仕分けされ、棚の利用効率が向上するという効果を奏する。
【0021】
また、本発明によれば、配送先店舗の数が所定数以下である仕分け前物品、および、該仕分け前物品の種類数または数量が所定数以下である配送先店舗に対する仕分け前物品を棚入れする棚の優先順位を決定するので、仕分け前物品がより迅速・効率的に仕分けされ、棚の利用効率が向上するという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下に添付図面を参照し、本発明の物品供給棚割り当てプログラム、物品供給棚割り当て方法および物品供給棚に係る実施例を詳細に説明する。
【0023】
物流分野の配送センタの配送物品の仕分けシステムにおける配送物品の仕分け作業については、作業者の動作分析より、歩行を極力少なくする、作業者を介さず容器に投入するなどの研究が進められているが、人間の動作とマテリアルハンドリングとを比較すると、定型寸法の物品など、一部を除いて顧客要求ランニングコストに対応できる方式は実用レベルに至っていない。特に、日配製品については豆腐、パン等の柔らかく、型崩れすると商品価値が無くなるものが多く、仕分けを通して包装不良や、製品の品質(色、形等)、作業者が検品を兼ねる場合もあり、作業者を介さない完全自動化は実現できていない。
【0024】
以下の実施例では、かかる状況の下、ランニングコストの観点から、仕分け作業者の生産性向上(仕分け中の歩行の極小)、仕分け作業者に考えさせない(受注物品およびその数量をデジタル表示器にシステムで表示し、店舗単位・カテゴリ単位の該当仕分け容器のシステムでの自動切り出しをおこなう)、仕分けが完了した完成仕分け容器の自動アソート段積み(配送コース別、配送逆順、店舗、カテゴリ、物品等)を実現し、効率的な物品仕分けシステムを狭隘スペースに導入するための少スペース方式、低導入コスト方式を目的とするものである。
【実施例1】
【0025】
以下に図1〜図8を参照して、本発明の物品供給棚割り当てプログラム、物品供給棚割り当て方法および物品供給棚に係る実施例1を説明する。実施例1は、空の仕分け容器、仕掛り仕分け容器へ詰め込む物品の引き当て効率の向上を図った実施例である。
【0026】
空容器、仕掛り容器の引き当て供給の良し悪しは作業者生産性に大きく影響する。本来、複数作業者に対して独立して仕分け作業ラインを設ければ、作業者相互間の干渉を防ぐことができ効率的であるが、スペースをとるばかりか、高さ方向にラインが輻輳し、レイアウトが複雑になり、現実的でない。
【0027】
そこで、作業者を一本のコンベヤに対し直列に並べシンプル化し、かつ能力ダウンを極力防ぐ。作業者間のアンバランスについては、コンベヤ上の作業待ち仕分け容器バッファを設け、作業指示についても仮置き棚を設け、容器の発進停止とタイトな同期を取らず、仕分け容器の到着をまたずして表示可能にした。なお、仕分け容器が到着した段階で物品供給棚から物品を仕分けして該仕分け容器へ投入する。
【0028】
先ず、実施例1にかかる仕分けシステムの概略構成について説明する。図1は、実施例1にかかる仕分けシステムの概略構成を示す図である。なお、図1は、実施例1にかかる仕分けシステムを上部から真下に見下ろした図である。
【0029】
同図に示すように、実施例1にかかる仕分けシステムでは、段積みライン505と、仕掛り容器棒積ストレージ501と、段ばらしライン506と、仕分け作業ライン504とで閉ループ(以下、ループと呼ぶ)が構成されている。各ラインは、ベルトコンベアなどで構成されている。ここで仕掛り容器とは、配送物品の仕分け作業による物品が詰め込み途中である仕分け容器のことである。仕分け容器は、浅い深さを有する上部開口の箱型のトレイなどである。
【0030】
空容器供給装置207は、空の新規の仕分け容器(以下、空容器と呼ぶ)をループに投入する装置である。ループに投入された空容器は、合流ポイントBにて段ばらしライン506上を搬送されてくる仕掛り容器と合流し、仕分け作業ライン504へと搬送される。
【0031】
仕分け作業ライン504上を搬送される仕掛り容器または空容器に対して、作業者Aおよび作業者Bは、これら容器に引き当てられている物品を物品供給棚Aまたは物品供給棚Bから取り出して、各容器に詰め込む作業をおこなう。
【0032】
このようにして物品の詰め込み作業が終了した仕掛り容器または空容器は、仕分け作業ライン504の終端に位置する分岐ポイントCにて、物品の充填状況に基づき満杯と判定された容器は自動倉庫600へ向かうルートへと振り分けられ、満杯と判定されなかった容器はループに還流させられる方向へと振り分けられる。
【0033】
なお、分岐ポイントCにて満杯と判定された容器(以下、完成容器と呼ぶ)は、オートラベラ装置204によって行き先店舗、物品カテゴリなどの情報を含むラベルを貼付される。自動倉庫600は、このラベルの情報に基づいて、配送トラックの配送コースの逆順、店舗単位、物品カテゴリ単位などに基づくあらかじめ設定された順序で完成容器を整列する手段を有する。自動倉庫600で整列された完成容器は、段積み装置507にて所定数が段積みされ、配送トラックへの搬出を待つこととなる。
【0034】
一方、分岐ポイントCにて満杯と判定されなかった容器(仕掛り容器)は、対象外仕掛り容器バイパスライン503を経由してきた仕掛り容器と合流して、段積み装置202にて所定数が段積みされる。ここで段積みされた仕掛り容器を、棒積と呼ぶ。棒積は、仕掛り容器棒積ストレージ501に一旦蓄積される。
【0035】
仕掛り容器棒積ストレージ501から段ばらしライン506へと搬送された棒積は、当該棒積のすべての仕掛り容器が引き当てる物品がない仕掛り容器である場合に、棒積分岐制御装置201aによって対象外棒積バイパスライン502へと分岐させられる。当該棒積が引き当てる物品がある仕掛り容器を含む場合は、対象外棒積バイパスライン502へと分岐させられず、段ばらしライン506上の段ばらし装置203にて段ばらしがおこなわれる。段ばらしとは、棒積の段積みを解除して個々の仕掛り容器へと分解する処理である。
【0036】
段ばらし装置203によって段ばらしされた仕掛り容器は、当該仕掛り容器に引き当てる物品がない場合に、仕掛り容器分岐制御装置201bによって対象外仕掛り容器バイパスライン503へと分岐させられる。当該仕掛り容器に引き当てる物品がある場合には、対象外仕掛り容器バイパスライン503へと分岐させられず、合流ポイントBへと投入されることとなる。
【0037】
次に、実施例1にかかる仕分け管理装置の構成について説明する。図2は、実施例1にかかる仕分け管理装置の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、仕分け管理装置100は、ネットワーク900を介して仕分けセンタコンピュータ装置300と、納入された物品を登録するための物品入荷登録端末装置400と接続されている。
【0038】
また、仕分け管理装置100には、自動倉庫やベルトコンベアなどの制御をおこなうマテハン制御装置201と、段積み装置202と、段ばらし装置203と、オートラベラ装置204と、バーコードリーダ装置205と、仕分け履歴撮像装置206と、空容器供給装置207とが、所定のインターフェースを介して、もしくは所定のネットワークを介して接続されている。仕分け管理装置100と、この仕分け管理装置100に接続されるマテハン制御装置201と、段積み装置202と、段ばらし装置203と、オートラベラ装置204と、バーコードリーダ装置205と、仕分け履歴撮像装置206と、空容器供給装置207との1組の組み合わせが、それぞれ一意の「仕分け機械No.」が割り振られた「仕分け機械」の単位である。配送センタの配送物品の仕分けシステムの規模に応じて、「仕分け機械」が複数設置されてもよい。
【0039】
仕分け管理装置100は、引き当て対象棒積選別処理部101と、段ばらし制御処理部102と、引き当て対象仕掛り容器選別処理部103と、仕掛り容器引き当て処理部104と、空容器供給処理部105と、仕掛り容器引き当て実績判定処理部106と、段積み制御処理部107と、記憶部108と、データ送受信部109とを有する。
【0040】
記憶部108は、仕分けデータ108aと、仕分け実績データ108bと、各種マスタ108cと、棒積管理データ108dとを記憶している。仕分けデータ108aおよび仕分け実績データ108bは、図4−1に示すような「出荷日」、「曜日」、「便」、「仕分けバッチNo.」、「仕分け機械No.」、「物品コード」、「仕分け数量」のカラムを有するテーブルに格納されている。「仕分け数量」は、各店舗の店舗IDごとに対応して記憶されている。
【0041】
このテーブルに格納される情報によって、仕分けの予定および仕分けの実績について、「出荷日」、「曜日」、物品が納入されたトラックの「便」、仕分けバッチ処理を一意に識別する「仕分けバッチNo.」、仕分け機械を一意に識別する「仕分け機械No.」、物品を一意に識別する「物品コード」、「仕分け数量」が把握可能になる。
【0042】
なお、仕分けデータ108aは、仕分け管理装置100がデータ送受信部109を介して仕分けセンタコンピュータ装置300から受信する情報である。その一方で、仕分け実績データ108bは、仕分け管理装置100で生成されてデータ送受信部109を介して仕分けセンタコンピュータ装置300へ送信される情報である。
【0043】
また、各種マスタ108cには、図4−2に示すような「物品コード」、「送付元容器サイズ」、「送付元入数」、「出荷容器サイズ」、「出荷入数」、「出荷容器積付枚数」、「ベンダコード」、「ベンダ名」、「JANコード」、「ITFコード」、「PB区分」、「物品名」、「カテゴリコード」、「カテゴリ名」のカラムを有する“物品マスタ”と、図4−3に示すような「コースコード」、「便区分」、「店舗1コード」、「店舗1名称」、・・・、「店舗nコード」、「店舗n名称」のカラムを有する“配送コースマスタ”と、図4−4に示すような「店舗コード」、「店舗名」、「店区分」、「グループ取引先コード」、「グループ取引先名」、「二重検品店フラグ」、「仕分け優先順序」のカラムを有する“店舗マスタ”と、図4−5に示すような「店舗コード」、「ロケーションNo.」、「動線順序」のカラムを有する“出荷待機仮置きロケーションマスタ”とが含まれる。
【0044】
“物品マスタ”は、入荷した物品をその「JANコード」によって識別して、「物品コード」、出荷容器(すなわち、仕分け容器)に詰め込むことが可能な「出荷入数」などを取得するためのマスタテーブルである。このテーブルによれば、物品の入荷時に入荷元によって異なるサイズの容器を、配送のための統一された容器に移し替えた際に詰め込むことが可能な数を把握することができる。
【0045】
“配送コースマスタ”は、配送順序でソートされた「店舗コード」および「店舗名」の組み合わせを「コースコード」で識別して管理するマスタテーブルである。このテーブルによって、物品が詰め込まれた完成容器を配送する店舗の順序を把握することが可能になる。
【0046】
“店舗マスタ”は、「店舗コード」に基づき、当該店舗が属する「グループ取引先コード」および「グループ取引先名」などを管理するマスタテーブルである。このテーブルによれば、当該店舗が属する“グループ取引先”を把握可能となるので、店舗を“グループ取引先”単位に取りまとめることが可能になる。
【0047】
“出荷待機仮置きロケーションマスタ”は、物品の詰め込みの終了後に段積みされて出荷を待機する棒積を仮置きする仮置き位置を、「店舗コード」ごとに指定するマスタテーブルである。なお、同一の店舗コードに対して異なる動線順序を割り当てることによって、同一の店舗コードに対して複数の「ロケーションNo.」、すなわち仮置き位置を割り当てることが可能になる。
【0048】
次に、実施例1にかかる仕分け管理装置の上位システムの概略構成について説明する。図3は、実施例1にかかる仕分け管理装置の上位システムの概略構成を示す図である。
【0049】
情報機関は、得意先A、・・・、得意先Nからそれぞれ発注受け付け、それぞれに対して納品実績を送信する。また、情報機関は、仕入先A、・・・、仕入先Nそれぞれに対して発注をおこない、それぞれから納品実績を受信する。情報機関は、これら得意先A、・・・、得意先N、仕入先A、・・・、仕入先Nとの間で個別に送受信される発注、納品実績の情報をすべて仕分けセンタコンピュータ装置300へと送信する。
【0050】
仕分けセンタコンピュータ装置300は、受信したすべての受注情報を取りまとめて一元管理し、この取りまとめられた受注情報を“仕分けデータ”として仕分け管理装置100へと送信する。また、仕分けセンタコンピュータ装置300は、仕分け管理装置100から送信されてくる“仕分け実績データ”を、出荷確定情報として情報機関へと送信する。
【0051】
次に、仕分け作業ライン504に沿って複数設けられる仕分け作業場であるピッキングステーションの概略構成について説明する。図5は、ピッキングステーションの概略構成を示す図である。
【0052】
図5に示すピッキング作業環境は、ピッキング作業者の前に仕分け対象容器を置いた容器置き台が配置され、ピッキング作業者の背後に仕分け物品が棚入れされている物品供給棚Aおよび物品供給棚Bが配置されている。これら物品供給棚の前面には、仕分け物品ごとにその数量を表示する表示器が備えられている。物品供給棚には11種類の物品が棚入れされている。
【0053】
次に、実施例1の仕分け処理について説明する。図6は、実施例1の仕分け処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、先ず、仕分け管理装置100は、仕分けセンタコンピュータ装置300において得意先より該当便の受注情報が受信されていることを確認し、仕分けデータおよび各種マスタを受信する(ステップS101)。
【0054】
続いて、物品入荷登録端末装置400は、トラックが配送センタに到着し、物品が入荷される都度、物品ごとにJANコードをスキャンし、検品、登録を行い、仕分けセンタコンピュータ装置300は、物品別に対象仕分け機械ごとに一次仕分けを行う(ステップS102)。
【0055】
続いて、仕分け管理装置100は、一次仕分け終了ごとに仕分けデータを受信する(ステップS103)。続いて、物品が所定数(例えば、22)以上貯まった段階で、バーコードリーダ装置205で物品のバーコードをスキャンし、仕分け管理装置100によって指示された物品供給棚の指示ロケーションに当該物品の数量を確認して投入する(ステップS104)。
【0056】
続いて、物品棚込め完了通知スイッチ装置を押下することにより、仕分け管理装置100が物品棚の在庫計上を行う(ステップS105)。続いて、物品がある限り継続棚込し(ステップS106)、空容器供給装置に空容器を投入する(適宜無くなってきたら補充をかける)(ステップS107)。
【0057】
続いて、作業者が仕分け開始スイッチ装置を押下し(ステップS108)、空容器または仕掛り容器がピッキングステーションAまたはピッキングステーションBに到着する(ステップS109)。続いて、投入すべき物品の数量をデジタル表示器に指示し、複数種類の物品を投入する場合、容器の容積を計算し、閾値上限まで引き当てを行うようにデジタル表示器に表示する(ステップS110)。
【0058】
続いて、作業者は、デジタル表示器に表示される物品の個数を棚よりピッキングした後、デジタル表示器の完了スイッチ装置を押下する。そして、作業者は、表示された全物品をピッキングし、該当容器に投入後、容器発進釦を押す(ステップS111)。
【0059】
続いて、仕分け管理装置100は、物品がなくなったか、または中断するか否かを判定し(ステップS112)、物品がなくなったか、または中断すると判定された場合に(ステップS112肯定)、ステップS113へ移り、物品がなくなったか、または中断すると判定されなかった場合に(ステップS112否定)、ステップS114へ移る。
【0060】
ステップS113では、仕分け管理装置100が、容器が満杯であると判定した場合、
完成容器としてオートラベラで識別ラベルを貼付後自動倉庫600に入庫し、満杯と判断されない仕掛容器は、オートラベラで識別ラベルを貼付後、段積み装置202で段積みして仕掛り容器棒積ストレージ501へと搬送する。ステップS113が終了すると、ステップS109へ移る。
【0061】
ステップS114では、仕分け管理装置100は、終了または中断釦押下されたか否かを判定し、終了または中断釦押下されたと判定された場合に(ステップS114肯定)、仕分け処理を終了し、終了または中断釦押下されたと判定されなかった場合に(ステップS114否定)、ステップS109へ移る。
【0062】
このように、所定の複数のタイミングで物品の引き当てをおこなうことによって、容器の充填比率の改善要求を高度に満たすことを可能にした。
【0063】
次に、仕分け処理後のソート済み完成容器棒積の動線について説明する。図7は、仕分け処理後のソート済み完成容器棒積の動線例を示す図である。同図に示すように、仕分けシステムの完成容器棒積排出部から排出された棒積は、図示の矢印の動線を経由して、棒積のラベルに表示されている仮置きロケーションまで搬送される。仮置きロケーションに配置された棒積は、当該仮置きロケーションの通路前方方向に待機する各配送トラックに積み込まれることとなる。
【0064】
次に、仕分け処理後のソート済み完成容器棒積の排出処理について説明する。図8は、仕分け処理後のソート済み完成容器棒積の排出処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、仕分け管理装置100は、完成容器棒積排出部から出てきた棒積を、ラベルに表示されている仮置き場ロケーションに配置するよう制御する(ステップS121)。なお、完成容器棒積排出部から出てきた棒積を配置し終わるまでステップS121は継続する。
【実施例2】
【0065】
以下に図9−1〜図18を参照して、本発明の物品供給棚割り当てプログラム、物品供給棚割り当て方法および物品供給棚に係る実施例2を説明する。実施例2は、空の仕分け容器、仕掛り仕分け容器へ詰め込む物品のピッキング(詰め込み作業)効率の向上を図り、ピッキングステーション、物品供給棚周辺の工夫をおこなった実施例である。
【0066】
なお、実施例2の仕分け管理装置100は、基本的には実施例1のものと同様の構成を取り、さらに実施例2特有の構成が付加されたものとなっている。すなわち、実施例2は、実施例1を前提としている。
【0067】
先ず、図9−1〜図9−3を参照して、ピッキング手順例について説明する。物品の組み合わせに対する物品のヒット率を考慮すると、ピッキングの作業時間の短縮を図ることができる。物品を取って容器に入れる作業は図9−1、図9−2、図9−3に示すような特性がある。すなわち、図9−1は、物品1品を取って容器に入れる場合であり、図9−2は、物品2品を取って容器に入れる場合であり、図9−3は、物品3品を取って容器に入れる場合である。
【0068】
図9−1〜図9−3から明らかなように、手で物品を持てる範囲であれば複数品を1回でピッキングできれば、ピッキング作業時において、振り向き作業ロスの低減、腕の移動距離が短縮でき、容器に対する詰め合わせ時間の短縮が可能である。
【0069】
図5に示すピッキング作業環境にてピッキング状況を検証すると、図10に示すようになる。すなわち、“ヒット率=表示器が点灯した間口数/11”とすると、“容器への物品種蒔き時間=(2/3)×(4+2×ヒット率)秒/容器”で近似できることととなり、例えば、図10に示すようにヒット率が2.0であれば単品を何回も詰め合わせる場合に比べて30%の時間短縮が図ることができる。
【0070】
ここで、物品については、製造者側の事情や入荷トラックの積載の事情等で、ヒット率のコントロールが難しいものの、棚込めを入荷済み物品間で平準化することにより、低ヒット率でのヒット率の向上を図ることが可能である。すなわち、図10における「a=ヒット率1.0〜2.0における仕分け作業時間の減少率」および「b=ヒット率2.0〜3.0における仕分け作業時間の減少率」に関して“a>b”なる大小関係が成立することに着目して棚込めを平準化して効率化を図る。
【0071】
実施例2にかかる物品供給棚700は、例えば4段構成の物品供給棚の場合で、物品を取り出し易い棚を2段目、3段目とした場合であって、図11−1に仕分け作業者側から見た概要、図11−2に棚込め面から見た概要、図11−3に側面から見た概要を示すとおりである。なお、図11−1に示す各棚に付されている“1−1”、“1−2”などの表示は、棚番を示す。例えば、棚番“1−1”は、物品供給棚700の下から1段目の1番目の棚を指し、棚番“1−2”は、物品供給棚700の下から1段目の2番目の棚を指す。その他の棚番も同様である。
【0072】
図11−1に示すように、実施例2にかかる物品供給棚700は、仕分け作業者側に、各棚に対応して該棚にピッキングすべき数量を表示する数量表示装置208を備える。なお、数量表示装置208は、仕分け対象物品の格納位置を指示する指示装置(図示せず)と、仕分け対象物品のピッキングが終了したことを仕分け管理装置100に通知する完了通知スイッチ装置をさらに備える。これによって、仕分け作業者は、仕分け前物品の物品供給棚における数量減少、欠品を容易に認識することが可能になるとともに、仕分け前物品を的確に棚込め可能な棚へと的確に棚込めさせ、コンピュータ装置が仕分け作業終了を的確に認識することが可能になる。
【0073】
また、図11−2に示すように、実施例2にかかる物品供給棚700は、棚込め面に、各棚に対応して該棚に棚込めされている物品の棚込め完了を通知するための物品棚込め完了通知スイッチ装置209を備える。なお、物品棚込め完了通知スイッチ装置209は、納入物品の棚込め位置を通知するための棚込め指示ロケーション表示装置をさらに備える。これによって、コンピュータ装置が棚込め作業終了を的確に認識することが可能になるとともに、仕分け前物品の棚込め作業を容易ならしめることができる。
【0074】
なお、実施例2にかかる物品供給棚700を側面から見ると、図11−3に示すようになっている。すなわち、物品供給棚700の棚は4段あり、物品供給棚700内部で仕分け前物品はローラ付レールで誘導される。ローラ付レールは、前面(仕分け作業者側)に向かって傾斜しているので、仕分け前物品は重力によって常に前面へと誘導されることとなる。仕分け前物品は、棚単位で先入れ先出し管理される。
【0075】
図12に示す実施例2にかかる物品供給棚に格納される物品データのテーブル例のように、「棚番」に「物品コード」、最初に棚入れされた数である「入数」、現在の物品の数である「物品数」が対応付けられて記憶されている。この物品データは、後述の仕分け管理装置100の記憶部108の物品データ108eに格納されている。
【0076】
次に、物品の受注特性の傾向について説明する。図13は、物品の受注特性の傾向を示す図である。詰め合わせ作業の効率化については次の点に着目する必要がある。すなわち、(1)高頻度(物量大とほぼ同義)の物品を取りやすい2段目、3段目に優先して配置すべきであること、(2)ピッキングが低頻度の物品を適切に制御せず棚入れすると、作業者前に面している間口滞在時間が長くなり、引き当て可能物品の減少につながり生産性が悪化すること、(3)ピッキングが高頻度の物品を一度に投入しても1回の仕分け容器の容積に限度があるため、作業中の均一化が望ましいこと、である。
【0077】
以上のような着目点に対し、仕分け管理装置100にて次のような棚込め指示を実現する。以下の棚込め指示の概要は、物品の受注特性は、一般的に図13のような傾向があることを前提とする。図13では、20%の物品種類数で物量(受注行数)累計の80%を占め、40%の物品種類数で物量(受注行数)累計の90%を占めることを示している。
【0078】
先ず、受注データ受信時、データの層別化(A、B、C)を行う。受注データを上位から降順にソートをかけ、物量(受注行数)累計の80%以下をA、80%を超え90%以下をB、90を超え100%以下をCとし、各単品物品コードに層別フラグをセットする。
【0079】
次に、入荷登録後の物品を棚込め前に入荷登録端末の画面(リスト)の指示により層別に仕分け仮置きする。
【0080】
次に、図14の「物品コード」が“1002”、“1007”のように、受注店数が極端に少ない物品を、店数の閾値に基づいて除外する。図14では、物品単品あたり受注店数が1店以下を除外する閾値としている。これによって、物品供給棚の長期滞留による物量の見掛けのヒット率の減少防止を図ることができる。除外した物品は、バッチ処理の最後や物品入荷が滞ったとき、纏めて棚込めを行う。
【0081】
次に、また図14の“m”店のように、店受注行数が少ない場合も閾値を設けて除外する。図14では、1店あたり受注が1品以下であるものを除外する閾値としている。同様に最後に纏めて棚込めを行う。これにより、新規空容器発生の確率が高まり、新規投入された空容器が速やかに完了容器になる確率が高まる。なお、図14に示す情報は、層別情報記憶テーブルに格納されている。
【0082】
次に、層別に待機している物品は棚込め端末でバーコードスキャンしたとき棚込め指示ロケーション指示表示器と棚込め端末の画面に表示される。これによって、2段目または3段目の棚への物品優先割り当てや頻度偏りの防止を考慮した棚込め指示をおこない、運用中ヒット率最大化を図ることができる。
【0083】
次に、棚込め必要容量記憶テーブルについて説明する。図15は、棚込め必要容量記憶テーブルの例を示す図である。棚込め必要容量記憶テーブルは、層別情報記憶テーブルに物品コードが記憶されているレコードのうち、除外されていない物品コードごとに当該物品を物品供給棚へ棚込めするために必要な必要ロケーション数および受注行数(これらを棚込め必要容量と総称する)を記憶する。必要ロケーション数は、物品マスタ(図4−2参照)を参照し、入荷した物品の送付元容器サイズと、出荷入数とに基づき算出される。
【0084】
例えば、図15に示すように、物品コードが“1001”の物品は、必要ロケーション数が“1”であり、受注行数が“10”であるため、後述の図16に示す処理によって棚番3−2の棚が割り当てられることとなる。また、物品コードが“1002”の物品は、必要ロケーション数が“1”であり、受注行数が“17”であるため、後述の図16に示す処理によって棚番1−1の棚が割り当てられることとなる。また、物品コードが“1004”の物品は、必要ロケーション数が“2”であり、受注行数が“15”であるため、後述の図16に示す処理によって棚番2−1の棚が割り当てられることとなる。
【0085】
ところで、仕分け管理装置100内は、物品供給棚の奥行き方向の棚込済物品の受注行数の総和を管理しているが、各間口の総和ができるだけ均等になるよう次回のロケーション設定を行う。これにより、ピッキング時の物品ヒット率を平準化することができる。
【0086】
このように入荷物品に棚ロケーションを割り当てる処理をおこなうと、図16に示すようになる。図16は、実施例2にかかる棚ロケーション割り当て例(4段構成の物品供給棚の場合で、物品を取り出し易い棚を2段目、3段目とした場合)を示す図である。図中に示す棚番は、図11−1に示した棚番の位置に対応する。例えば、棚番が“1−1”である棚は、物品が棚込めされている受注行数が“5”であるロケーション、同受注行数が“4”であるロケーション、同受注行数が“7”であるロケーション、同受注行数が“7”であるロケーションの4つのロケーションからなる。このとき、物品が棚込めされている受注行数の合計は“23”である。
【0087】
また、棚番が“2−1”である棚は、物品が棚込めされている物品の受注行数が“20”であるロケーション、物品が棚込めされていない2つの空のロケーションの合計3つのロケーションからなる。このとき、物品が棚込めされている受注行数の合計は“20”である。
【0088】
そして、すべての棚の受注行数の平均を算出すると、“31”となる。例えば、棚番が1−1である棚の受注行数“23”からすべての棚の受注行数の平均“31”を差し引くと、“-8”となる。この差がマイナスであるので、入荷物品を棚込めするための受注行数には余裕があることになる(「受注行数状況」の表示を“○”とする)。なお、この差がマイナスでなければ、入荷物品を棚込めするための受注行数に余裕がないことになる(「受注行数状況」の表示を“×”とする)。
【0089】
ここで、棚番が“1−1”である棚はロケーションの空きがないため、「ロケーション空き状況」の表示を“×”とする。従って、「受注行数状況」または「ロケーション空き状況」のいずれかが“×”であるため、「次回棚込め対象」は“×”、すなわち当該棚は次回棚込め対象の棚とはなり得ないこととなる。なお、「受注行数状況」および「ロケーション空き状況」の双方が“○”であれば、「次回棚込め対象」は“○”、すなわち当該棚は次回棚込め対象の棚となり得る。
【0090】
また、棚番が“2−1”である棚の受注行数“20”からすべての棚の受注行数の平均“31”を差し引くと、“-11”となる。この差がマイナスであるので、入荷物品を棚込めするための受注行数には余裕があることになる。そして、棚番が2−1である棚はロケーションの空きがある。従って、「受注行数状況」および「ロケーション空き状況」の双方が“○”であるため、「次回棚込め対象」は“○”、すなわち当該棚は次回棚込め対象の棚となり得ることとなる。なお、その他の棚番の棚も同様である。
【0091】
このようにして、すべての棚が次回棚込め対象となりうるか否かの判定がおこなわれる。図16では、棚番“2−1”、“3−2”、“4−1”の棚が物品の次回棚込め対象となりうる棚である。そして、4段構成の物品供給棚において、仕分け前物品の仕分け作業をおこなう作業者が該仕分け前物品を容易に取り出すことが可能な高さに位置である下から2段目および3段目の棚を優先することによって、棚番“2−1”、“3−2”の棚が次回棚込め対象となりうる棚となる。なお、以上で説明した情報は、空き棚情報テーブルに格納される。
【0092】
そして、必要ロケーション数が奥行き1ロケーション、受注行数が10行の次物品に対しては、棚番“3−2”の棚が割り当てられることとなる。また、必要ロケーション数が奥行き1ロケーション、受注行数が17行の次物品に対しては、棚番が“3−2”の棚が割り当てられることとなる。また、必要ロケーション数が奥行き2ロケーション、受注行数が15行の次物品に対しては、棚番が“2−1”の棚が割り当てられることとなる。
【0093】
次に、実施例2にかかる仕分け管理装置の構成を説明する。図17は、実施例2にかかる仕分け管理装置の構成を示す機能ブロック図である。実施例2にかかる仕分け管理装置100は、実施例1にかかる仕分け管理装置100に比べ、物品棚位置管理部110および記憶部108の物品データ108e(物品データ記憶テーブル)、層別情報108f(層別情報記憶テーブル)、棚込め必要容量108g(棚込め必要容量記憶テーブル)、空き棚108h(空き棚情報テーブル)が追加されている。また、所定のインターフェースを介して、もしくは所定のネットワークを介して接続される構成として、数量表示装置208および物品棚込め完了通知スイッチ装置209が追加されている。
【0094】
物品棚位置管理部110は、物品に対して前述のロジックに従って棚を割り当てる処理をおこなうとともに、物品に割り当てられた棚がいずれの棚であるかを管理する。数量表示装置208は、各棚に対応して該棚に棚込めされている物品の数量を表示し、所定のスイッチの押下に応じて、対象物品のピッキングが終了したことを仕分け管理装置100に通知する。また、物品棚込め完了通知スイッチ装置209は、各棚に対応して該棚に棚込めされている物品の棚込め完了を通知し、所定のランプ類の点灯によって納入物品の棚込め位置を通知する。
【0095】
次に、実施例2の棚ロケーション割り当て処理について説明する。図18は、実施例2の棚ロケーション割り当て処理手順(4段構成の物品供給棚の場合で、物品を取り出し易い棚を2段目、3段目とした場合)を示すフローチャートである。先ず、物品棚位置管理部110は、入荷物品を入荷数量(受注行数)の累積値で層別化し、その層別化した情報を層別情報記憶テーブルに記憶する(ステップS201)。
【0096】
続いて、物品棚位置管理部110は、層別情報記憶テーブルから、受注店数が所定閾値(例えば、“1”)以下の物品のレコードを除外する(ステップS202)。続いて、物品棚位置管理部110は、層別情報記憶テーブルから、1店舗あたりの受注物品が所定閾値(例えば、“1”)以下の受注店舗のレコードを除外する(ステップS203)。
【0097】
続いて、物品棚位置管理部110は、物品マスタを参照して、入荷物品の送付元容器サイズと入荷数とに基づき、当該物品の棚込めに必要な必要ロケーション数および必要行数を算出し、棚込め必要容量記憶テーブルに記憶する(ステップS204)。
【0098】
続いて、物品棚位置管理部110は、物品供給棚700の棚の空き状況に基づき、空きロケーションがある棚が存在するか否かを判定する(ステップS205)。空きロケーションがあると判定された場合に(ステップS205肯定)、ステップS206へ移り、空きロケーションがあると判定されなかった場合に(ステップS205否定)、ステップS213へ移る。
【0099】
ステップS206では、物品棚位置管理部110は、空きロケーションがある棚の受注行数が、全ての棚の受注行数の平均よりも多いか否かを判定する。空きロケーションがある棚の受注行数が、全ての棚の受注行数の平均よりも多いと判定された場合に(ステップS206肯定)、ステップS207へ移り、空きロケーションがある棚の受注行数が、全ての棚の行数の平均よりも多いと判定されなかった場合に(ステップS206否定)、ステップS208へ移る。
【0100】
ステップS207では、物品棚位置管理部110は、受注行数のオーバーフローを許すか否かを判定する。受注行数のオーバーフローを許すと判定された場合に(ステップS207肯定)、ステップS208へ移り、受注行数のオーバーフローを許すと判定されなかった場合に(ステップS207否定)、ステップS212へ移る。
【0101】
ステップS208では、物品棚位置管理部110は、物品が棚込め可能な棚の候補を検索する。続いて、物品棚位置管理部110は、物品供給棚700の2段目または3段目の棚に空きがあるか否かを判定する(ステップS209)。物品供給棚700の2段目または3段目の棚に空きがあると判定された場合に(ステップS209肯定)、ステップS210へ移り、物品供給棚700の2段目または3段目の棚に空きがあると判定されなかった場合に(ステップS209否定)、ステップS211へ移る。
【0102】
ステップS210では、物品棚位置管理部110は、2段目または3段目で受注行数が最も平均値に近い棚を設定する。一方、ステップS211では、1段目または4段目で受注行数が最も平均値に近い棚を設定する。ステップS212では、物品棚位置管理部110は、所定の表示装置に、「棚込めできません」のメッセージを表示する。
【0103】
ステップS213では、物品棚位置管理部110は、ロケーションのオーバーフローを許すか否かを判定する。ロケーションのオーバーフローを許すと判定された場合に(ステップS213肯定)、ステップS214へ移り、ロケーションのオーバーフローを許すと判定されなかった場合に(ステップS213否定)、ステップS215へ移る。ステップS214では、物品棚位置管理部110は、物品に2段目の棚を割り付ける。ステップS215では、物品棚位置管理部110は、所定の表示装置に、「棚込めできません」のメッセージを表示する。
【0104】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は、これに限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内で、更に種々の異なる実施例で実施されてもよいものである。また、実施例に記載した効果は、これに限定されるものではない。
【0105】
また、上記実施例において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記実施例で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0106】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示のように構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0107】
さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPU(Central Processing Unit)(またはMPU(Micro Processing Unit)、MCU(Micro Controller Unit)などのマイクロ・コンピュータ)および当該CPU(またはMPU、MCUなどのマイクロ・コンピュータ)にて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現されてもよい。
【0108】
(付記1)物流分野の配送センタの物品仕分けシステムにおいて、入荷した仕分け前物品を物品供給棚へ棚込めするために該棚を割り当てる物品供給棚割り当て処理をコンピュータ装置に実行させる物品供給棚割り当てプログラムであって、
前記仕分け物品を前記物品供給棚へ棚込めするために必要な前記ロケーションの数を、少なくとも該仕分け物品の入荷数量および受注行数に基づいて判定し、その判定結果である棚込め必要容量を棚込め必要容量記憶テーブルに記憶する棚込め必要容量判定記憶手順と、
前記棚込め必要容量判定記憶手順によって記憶された前記棚込め必要容量に基づいて、前記仕分け前物品の必要ロケーション数以上のロケーションの空き数を有し、かつすべての前記棚ごとの受注行数の合計の平均と、該受注行数の合計との差分が該仕分け前物品の受注行数以上である棚を決定する棚決定手順と
を前記コンピュータ装置に実行させることを特徴とする物品供給棚割り当てプログラム。
【0109】
(付記2)前記棚決定手順は、前記仕分け前物品の仕分け作業をおこなう作業者が該仕分け前物品を容易に取り出すことが可能な高さに位置する前記物品供給棚の棚を優先して決定することを特徴とする付記1に記載の物品供給棚割り当てプログラム。
【0110】
(付記3)前記仕分け物品それぞれをその入荷数量に基づいて層別化し、その層別化された層別情報を層別情報記憶テーブルに記憶する層別情報記憶手順を前記コンピュータ装置にさらに実行させ、
前記棚決定手順は、前記階層化記憶手順によって前記入荷数量が多い層に層別化された前記仕分け物品を優先して前記物品供給棚の棚を決定することを特徴とする付記1または2に記載の物品供給棚割り当てプログラム。
【0111】
(付記4)前記層別化記憶手順は、前記仕分け物品ごと、配送先店舗ごとに前記入荷数量および受注数量を前記層別化情報記憶テーブルに記憶し、
前記棚決定手順は、前記仕分け前物品のうち一つの前記配送先店舗あたりの前記仕分け物品の種類の数が所定数以下である該配送先店舗に対する仕分け前物品を棚込めする棚の決定を、優先順位を下げておこなうことを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載の物品供給棚割り当てプログラム。
【0112】
(付記5)物流分野の配送センタの物品仕分けシステムにおいて、入荷した仕分け前物品を物品供給棚へ棚込めするために該棚を割り当てる物品供給棚割り当て方法であって、
前記仕分け物品を前記物品供給棚へ棚込めするために必要なロケーションの数を、少なくとも該仕分け物品の入荷数量および受注行数に基づいて判定し、その判定結果である棚込め必要容量を棚込め必要容量記憶テーブルに記憶する棚込め必要容量判定記憶工程と、
前記棚込め必要容量判定記憶手順によって記憶された前記棚込め必要容量に基づいて、前記仕分け前物品の必要ロケーション数以上のロケーションの空き数を有し、かつすべての前記棚ごとの受注行数の合計の平均と、該受注行数の合計との差分が該仕分け前物品の受注行数以上である棚を決定する棚決定工程と
を含んだことを特徴とする物品供給棚割り当て方法。
【0113】
(付記6)前記棚決定工程では、前記仕分け前物品の仕分け作業をおこなう作業者が該仕分け前物品を容易に取り出すことが可能な高さに位置する前記物品供給棚の棚が優先して決定されることを特徴とする付記5に記載の物品供給棚割り当て方法。
【0114】
(付記7)前記仕分け物品それぞれをその入荷数量および受注行数に基づいて層別化し、その層別化された層別情報を層別情報記憶テーブルに記憶する層別情報記憶工程をさらに含み、
前記棚決定工程では、前記階層化記憶工程によって前記入荷数量が多い層に層別化された前記仕分け物品を優先して前記物品供給棚の棚が決定されることを特徴とする付記5または6に記載の物品供給棚割り当て方法。
【0115】
(付記8)前記層別化記憶工程では、前記仕分け物品ごと、配送先店舗ごとに前記入荷数量を前記層別化情報記憶テーブルに記憶し、
前記棚決定工程では、前記仕分け前物品のうち一つの前記配送先店舗あたりの前記仕分け物品の種類の数が所定数以下である該配送先店舗に対する仕分け前物品を棚込めする棚の決定が、優先順位を下げておこなわれることを特徴とする付記5〜7のいずれか一つに記載の物品供給棚割り当て方法。
【0116】
(付記9)物流分野の配送センタの物品仕分けシステムにおいて、入荷した仕分け前物品を棚込めするための物品供給棚であって、
前記仕分け物品を前記物品供給棚へ棚込めするために必要なロケーションの数を、少なくとも該仕分け物品の入荷数量および受注行数に基づいて判定し、その判定結果である棚込め必要容量を棚込め必要容量記憶テーブルに記憶する棚込め必要容量判定記憶手段と、
前記棚込め必要容量判定記憶手段によって記憶された前記棚込め必要容量に基づいて、前記仕分け前物品の必要ロケーション数以上のロケーションの空き数を有し、かつすべての前記棚ごとの受注行数の合計の平均と、該受注行数の合計との差分が該仕分け前物品の受注行数以上である棚を決定する棚決定手段と
を有することを特徴とする物品供給棚。
【0117】
(付記10)前記棚決定手段は、前記仕分け前物品の仕分け作業をおこなう作業者が該仕分け前物品を容易に取り出すことが可能な高さに位置する前記物品供給棚の棚を優先して決定することを特徴とする付記9に記載の物品供給棚。
【0118】
(付記11)前記仕分け物品それぞれをその入荷数量および受注行数に基づいて層別化し、その層別化された層別情報を層別情報記憶テーブルに記憶する層別情報記憶手段をさらに有し、
前記棚決定手段は、前記階層化記憶手順によって前記入荷数量が多い層に層別化された前記仕分け物品を優先して前記物品供給棚の棚を決定することを特徴とする付記9または10に記載の物品供給棚。
【0119】
(付記12)前記層別化記憶手段は、前記仕分け物品ごと、配送先店舗ごとに前記入荷数量を前記層別化情報記憶テーブルに記憶し、
前記棚決定手段は、前記仕分け前物品のうち一つの前記配送先店舗あたりの前記仕分け物品の種類の数が所定数以下である該配送先店舗に対する仕分け前物品を棚込めする棚の決定を、優先順位を下げておこなうことを特徴とする付記9〜11のいずれか一つに記載の物品供給棚。
【産業上の利用可能性】
【0120】
本発明は、物流分野の配送センタの物品仕分けシステムにおいて、欠品・誤納品に対する改善要求を高度に満たすとともに、仕分け作業の生産性・効率性を高めたい場合に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0121】
【図1】実施例1にかかる仕分けシステムの概略構成を示す図である。
【図2】実施例1にかかる仕分け管理装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図3】実施例1にかかる仕分け管理装置の上位システムの概略構成を示す図である。
【図4−1】仕分けデータおよび仕分け実績データのテーブル例を示す図である。
【図4−2】物品マスタのテーブル例を示す図である。
【図4−3】配送コースマスタのテーブル例を示す図である。
【図4−4】店舗マスタのテーブル例を示す図である。
【図4−5】出荷待機仮置きロケーションマスタのテーブル例を示す図である。
【図5】ピッキングステーションの概略構成を示す図である。
【図6】実施例1の仕分け処理手順を示すフローチャートである。
【図7】仕分け処理後のソート済み完成容器棒積の動線例を示す図である。
【図8】仕分け処理後のソート済み完成容器棒積の排出処理手順を示すフローチャートである。
【図9−1】ピッキング手順例(その1)を示す図である。
【図9−2】ピッキング手順例(その2)を示す図である。
【図9−3】ピッキング手順例(その3)を示す図である。
【図10】ヒット率と作業時間の相関関係を示す図である。
【図11−1】実施例2にかかる物品供給棚(4段構成の物品供給棚の場合で、物品を取り出し易い棚を2段目、3段目とした場合)を仕分け作業者側から見た図である。
【図11−2】実施例2にかかる物品供給棚(4段構成の物品供給棚の場合で、物品を取り出し易い棚を2段目、3段目とした場合)を棚込め面側から見た図である。
【図11−3】実施例2にかかる物品供給棚(4段構成の物品供給棚の場合で、物品を取り出し易い棚を2段目、3段目とした場合)を側面から見た図である。
【図12】実施例2にかかる物品供給棚に格納される物品の物品データのテーブル例を示す図である。
【図13】物品の受注特性の傾向を示す図である。
【図14】物品の受注特性の例を示す図である。
【図15】棚込め必要容量記憶テーブルの例を示す図である。
【図16】実施例2にかかる棚ロケーション割り当て例(4段構成の物品供給棚の場合で、物品を取り出し易い棚を2段目、3段目とした場合)を示す図である。
【図17】実施例2にかかる仕分け管理装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図18】実施例2の棚ロケーション割り当て処理手順(4段構成の物品供給棚の場合で、物品を取り出し易い棚を2段目、3段目とした場合)を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0122】
100 仕分け管理装置
101 引き当て対象棒積選別処理部
102 段ばらし制御処理部
103 引き当て対象仕掛り容器選別処理部
104 仕掛り容器引き当て処理部
105 空容器供給処理部
106 仕掛り容器引き当て実績判定処理部
107 段積み制御処理部
108 記憶部
108a 仕分けデータ
108b 仕分け実績データ
108c 各種マスタ
108d 棒積管理データ
108e 物品データ
109 データ送受信部
110 物品棚位置管理部
201 マテハン制御装置
201a 棒積分岐制御装置
201b 仕掛り容器分岐制御装置
202 段積み装置
203 段ばらし装置
204 オートラベラ装置
205 バーコードリーダ装置
206 仕分け履歴撮像装置
207 空容器供給装置
208 数量表示装置
209 物品棚込め完了通知スイッチ装置
300 仕分けセンタコンピュータ装置
400 物品入荷登録端末装置
501 仕掛り容器棒積ストレージ
502 対象外棒積バイパスライン
503 対象外仕掛り容器バイパスライン
504 仕分け作業ライン
505 段積みライン
506 段ばらしライン
507 段積み装置
600 自動倉庫
700 物品供給棚
900 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物流分野の配送センタの物品仕分けシステムにおいて、入荷した仕分け前物品を物品供給棚へ棚込めするために該棚を割り当てる物品供給棚割り当て処理をコンピュータ装置に実行させる物品供給棚割り当てプログラムであって、
前記仕分け物品を前記物品供給棚へ棚込めするために必要な前記ロケーションの数を、少なくとも該仕分け物品の入荷数量および受注行数に基づいて判定し、その判定結果である棚込め必要容量を棚込め必要容量記憶テーブルに記憶する棚込め必要容量判定記憶手順と、
前記棚込め必要容量判定記憶手順によって記憶された前記棚込め必要容量に基づいて、前記仕分け前物品の必要ロケーション数以上のロケーションの空き数を有し、かつすべての前記棚ごとの受注行数の合計の平均と、該受注行数の合計との差分が該仕分け前物品の受注行数以上である棚を決定する棚決定手順と
を前記コンピュータ装置に実行させることを特徴とする物品供給棚割り当てプログラム。
【請求項2】
前記棚決定手順は、前記仕分け前物品の仕分け作業をおこなう作業者が該仕分け前物品を容易に取り出すことが可能な高さに位置する前記物品供給棚の棚を優先して決定することを特徴とする請求項1に記載の物品供給棚割り当てプログラム。
【請求項3】
前記仕分け物品それぞれをその入荷数量および受注行数に基づいて層別化し、その層別化された層別情報を層別情報記憶テーブルに記憶する層別情報記憶手順を前記コンピュータ装置にさらに実行させ、
前記棚決定手順は、前記階層化記憶手順によって前記入荷数量が多い層に層別化された前記仕分け物品を優先して前記物品供給棚の棚を決定することを特徴とする請求項1または2に記載の物品供給棚割り当てプログラム。
【請求項4】
前記層別化記憶手順は、前記仕分け物品ごと、配送先店舗ごとに前記入荷数量を前記層別化情報記憶テーブルに記憶し、
前記棚決定手順は、前記仕分け前物品のうち一つの前記配送先店舗あたりの前記仕分け物品の種類の数が所定数以下である該配送先店舗に対する仕分け前物品を棚込めする棚の決定を、優先順位を下げておこなうことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の物品供給棚割り当てプログラム。
【請求項5】
物流分野の配送センタの物品仕分けシステムにおいて、入荷した仕分け前物品を物品供給棚へ棚込めするために該棚を割り当てる物品供給棚割り当て方法であって、
前記仕分け物品を前記物品供給棚へ棚込めするために必要な前記ロケーションの数を、少なくとも該仕分け物品の入荷数量および受注行数に基づいて判定し、その判定結果である棚込め必要容量を棚込め必要容量記憶テーブルに記憶する棚込め必要容量判定記憶工程と、
前記棚込め必要容量判定記憶手順によって記憶された前記棚込め必要容量に基づいて、前記仕分け前物品の必要ロケーション数以上のロケーションの空き数を有し、かつすべての前記棚ごとの受注行数の合計の平均と、該受注行数の合計との差分が該仕分け前物品の受注行数以上である棚を決定する棚決定工程と
を含んだことを特徴とする物品供給棚割り当て方法。
【請求項6】
物流分野の配送センタの物品仕分けシステムにおいて、入荷した仕分け前物品を棚込めするための物品供給棚であって、
前記仕分け物品を前記物品供給棚へ棚込めするために必要な前記ロケーションの数を、少なくとも該仕分け物品の入荷数量および受注行数に基づいて判定し、その判定結果である棚込め必要容量を棚込め必要容量記憶テーブルに記憶する棚込め必要容量判定記憶手段と、
前記棚込め必要容量判定記憶手段によって記憶された前記棚込め必要容量に基づいて、前記仕分け前物品の必要ロケーション数以上のロケーションの空き数を有し、かつすべての前記棚ごとの受注行数の合計の平均と、該受注行数の合計との差分が該仕分け前物品の受注行数以上である棚を決定する棚決定手段と
を有することを特徴とする物品供給棚。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4−1】
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【図4−2】
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【図4−3】
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【図4−4】
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【図4−5】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9−1】
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【図9−2】
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【図9−3】
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【図10】
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【図11−1】
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【図11−2】
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【図11−3】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2008−297084(P2008−297084A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−146334(P2007−146334)
【出願日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【出願人】(000237156)株式会社エフ・エフ・シー (100)
【出願人】(000178594)山崎製パン株式会社 (42)
【出願人】(000196705)西部電機株式会社 (80)
【Fターム(参考)】