説明

特にCT用の検出器装置

検出器信号を検出し、処理ユニットに転送するための検出器装置(10)が記載されている。この検出器装置は特に、X線の高解像度の検出のためのCTにおいて使用するために設けられ、前記処理ユニットは、ガントリ(1)の回転可能な部分上にある中央処理ユニット又はバッファメモリ(Z)の形式である。高解像度の検出器装置の場合においても、最少数の接点又はプラグインコネクタを用いて検出器信号を転送するために、これは、複数の個別の検出器要素を持つ少なくとも1つの検出器モジュールと、前記検出器要素の信号を処理すると共に、光学検出器モジュールの出力信号を生成するための電気−光トランスデューサを持つ電気ユニットとを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検出器信号を検出し、処理ユニットに転送するための検出器装置に関する。この検出器装置は特に、X線を検出し、検出器信号を、ガントリの回転可能な部分上にある中央処理ユニット又はバッファメモリに転送するCT(computer tomography)に使用するために設けられる。本発明はさらに、上記検出器装置を有するCTにも関する。
【背景技術】
【0002】
画像を検出するための検出器装置は一般的に、複数の個別の検出器要素を有し、これら要素は行及び列で配され、これら要素の数は、所望する画像の解像度及び所望する画像ピクセルの数に対応するように選択される。
【0003】
最新の製造技術は、検出器装置がさらに小さな検出器要素を用いて製造されることを可能するので、例えば画像の解像度を向上させるために、同じ検出器エリアに対する検出器要素の数がさらに増大することが可能である。
【0004】
その上、検出器装置をますます大きくするという傾向に進んでいるので、この理由により、検出器要素の数も常に増大し、故に転送されるべきデータ量も全体で大幅に増大する。
【0005】
データのパラレル又はシリアル転送を有する従来の検出器システムは、前記検出器装置をデータ及び画像処理ユニットへ接続するのに必要とされる数の接点並びにプラグインコネクタのためのスペースがしばしば利用できないため、すぐにその限界に直面してしまう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明の目的は、複数の個別の検出器要素から検出器装置を製造することであり、その装置によれば、実質的に少ない数の接点及びプラグインコネクタを使用して、検出される検出器信号がさらに処理を行うために、先へ供給されることができる。
【0007】
さらに、特に多数の検出器要素が存在する場合に蓄積する大量のデータは、比較的僅かな労力で検出されることができ、例えばデータ処理又は画像処理ユニットへ比較的少ない数のリード線を特に用いて転送可能である検出器装置が製造されている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の本目的は、複数の個別の検出器要素を持つ少なくとも1つの検出器モジュールと、前記検出器要素の信号を処理すると共に、光学検出器モジュールの出力信号を生成するための電気−光トランスデューサを持つ電気ユニットとを持つ検出器装置を用いて達成される。
【0009】
これら検出器要素は、このようにして、少なくとも1つの検出器モジュール上に置かれるグループに結合され、このモジュールが光学検出器モジュールの出力信号を生成する電気ユニットを持つため、接点及び接続要素の数は大幅に減少する。これは明らかなコスト削減にもなる。
【0010】
この解決法の他の利点は、検出器装置のモジュラー構造が個別のモジュールを比較的簡単に交換可能にすると共に、必要であれば実装することも可能にすることである。
【0011】
本発明の他の有利な態様は従属する請求項に含まれる。
【0012】
請求項2に記載の実施例の内容は、検出器モジュールの出力信号を変換する好ましいやり方に関する。
【0013】
前記検出器要素は、請求項3に記載の実施例を用いて稼動することも可能である。
【0014】
請求項4は、光学トランスデューサの好ましい実施例を含んでいる。
【0015】
請求項5は、検出器モジュールを光ファイバに光学結合する好ましいやり方を含んでいる。
【0016】
請求項6は、検出器要素の好ましい実施例を含み、製造コストの点で有利である請求項7に記載の電気ユニットとの一体化を。
【0017】
請求項8及び9は、検出器モジュールの好ましい構造的実施例を含んでいる。
【0018】
請求項10に記載の実施例は、検出器モジュールが比較的簡単なやり方で互いに光学結合されるだけでなく、光ファイバのインフラストラクチャとも光学結合されることを可能にする。請求項11は、上記光ファイバのインフラストラクチャの好ましい実施例も含んでいる。
【0019】
最後に、請求項12及び13は、その目的に対する発明性のある検出器装置の利点からなる実施例を備えるCTに関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明のこれら及び他の態様は、限定を行わない実施例を介し、以下に記載される実施例を参照して明白であると共に、説明される。
【0021】
図1は、CTに用いられるようなガントリ1の回転可能なユニットの必須の構成要素を概略的に示している。この回転可能なユニットは、第1の駆動装置(図示せず)を用いて水平なz軸の周りを回転することが可能である。ファン形状のビームの束3を生成するのに用いるビーム源2、例えばX線源がこの回転可能なユニットに取り付けられている。このビームの束3は検出器装置10に向けられ、この検出器装置は、前記ビーム源2と正反対に前記回転可能なユニットに固定されている。
【0022】
ガントリ1の内側に検査オブジェクト4があり、このオブジェクトは好ましくは、第2の駆動装置(図示せず)を用いて、ガントリを通り前記水平なz軸方向に誘導される一方、同時に、第1の駆動装置を用いてガントリ1の回転可能ユニットが回転する。
【0023】
この処理において、検査オブジェクト4を通過する及び/又はこのオブジェクトにより散乱したビームが前記検出器装置10に当たる。
【0024】
前記ビームにより製造される検出器信号は、ガントリ1の回転ユニット上にある中央処理ユニット(バッファメモリ)Z(概略的に示す)に転送される。そこから、前記信号は好ましくは(例えば光又は電磁気のような)無線送信手段により、ガントリ1の外側にある評価ユニットに供給され、そこに記憶される。この評価ユニットは例えば、データ処理又は画像処理ユニットとすることができ、このユニットを用いて、画像が既知の方法により製造及び表示される。
【0025】
特に、検出器装置10は複数の検出器要素を有し、これら要素の各々は生成される画像のピクセルに関連付けされ、これら要素は少なくとも1つの行と複数の列とを有する行列形式で配されている。検出器要素の行は好ましくはガントリ1の円周方向に延在する一方、列はそれと垂直に延在する。
【0026】
検出器装置10はここで複数の検出器モジュールを有し、これらモジュールの各々は、少なくとも1つの検出器チップ(例えばCMOSチップ)上に好ましくは配される複数の検出器要素を有する。これら検出器モジュールは構造ユニットを各々形成し、そのユニットは例えば交換可能であると共に、検出器装置10の組み立て及びガントリ1上への搭載を容易にする。
【0027】
図2は上記検出器モジュールDxと、その必須部品とから成る好ましい構造レイアウトを三次元表示(2A)及び端面図(2B)で示す。
【0028】
この検出器モジュールDxはモジュール担体30を有し、この担体30は2本のガイドレール31、32の間にスライド可能であるように保持され、これにより幾つかの検出器モジュールが互いに一列に並べられることを可能にする。これら2本のガイドレール31、32の少なくとも一方は同時に検出器モジュールDxと電気的に接した状態にすることができ、検出器モジュールDxに対する電源の一つ又は両方の端子に給電するのに使用することができる。
【0029】
検出器モジュールDxは、電気ユニット331を受け入れるための略U字形状の内部空間33を有する。この内部空間33の下に、1つ以上の光ファイバケーブル341用のケーブルダクト34が前記モジュール担体30に存在する。これらケーブルを用いて、個別のモジュールDxは互いに接続されると共に、関連する中央処理ユニットとも接続されることができる。電気リード線も例えば検出器モジュールDxに電力を供給するために、このケーブルダクト34を通すことができる。
【0030】
内部空間33は、コネクタプレート35により上方向に閉じられ、その上に複数の検出器要素を備えた検出器チップ(例えばシンチレータ37を備えたCMOSチップ36)が置かれる。
【0031】
内部空間33において、検出器モジュールDxの各々は、図2(B)に示されるように、検出器要素、さらに正確に言うと検出器チップの信号を処理するための電気ユニット331を含んでいる。このユニット331は、検出器モジュールの光出力部(モジュール出力部)に存在する光学検出器モジュールの出力信号を生成するための少なくとも1つの電気−光トランスデューサを有する。
【0032】
電気ユニット331はさらに、アナログ−デジタル変換器及びパラレル−シリアル変換器も含むことができ、これらを用いて、パラレルで発生し、検出器チップ36、37により検出されるアナログの検出器信号は、モジュール出力部において、シリアル且つデジタルである光学検出器モジュールの出力信号として利用可能となる。
【0033】
このモジュール出力部において、前記信号は、図2(B)に示されるように、光ファイバカプラを用いてケーブルダクト34内を走っている光ファイバケーブル341に注入され、中央処理ユニットZに供給されることができ、それ故に、ケーブルレスの光学(又は応用可能ならばさらに電磁気)送信装置を用いて、中央処理ユニットZからガントリ1の回転可能なユニットの外側にある評価ユニット又は他の入力ユニットへ転送する。
【0034】
その上、電気ユニット331は、光−電気トランスデューサと、必要であればシリアル−パラレル変換器とを有することができ、これらを用いて、検出器モジュールDxのモジュール入力部に存在する入力信号が検出器要素、さらに正確に言うと検出器チップに供給される。上記検出器モジュールの入力信号は、例えば検出器要素、さらに正確に言うと検出器チップに対する制御信号とすることができる。前記モジュール入力部は次いで、光ファイバカプラを用いて同様にケーブルダクト34内を走っている光ファイバケーブル341と光学結合される。
【0035】
電気−光トランスデューサ及び光−電気トランスデューサは、慣例的なフォトダイオード若しくはLED、レーザーダイオード又は他の半導体要素を有してもよく、各々は光ファイバカプラを介して光ファイバケーブル341に光学結合される光学送信器又は受信器を表している。しかしながら、原則的に、光ファイバケーブルを介してではなく、電気ケーブル又はワイヤレスにより電気信号形式で、これら信号を送信及び受信することも可能である。
【0036】
光学送信器は、デジタル検出器モジュールの出力信号のシリアル高速データ転送を行うための出力段を用いて稼動することができる。この出力段は、回路工学技術により、好ましくは(特にアナログ−デジタル変換器及びパラレル−シリアル変換器のような)他の電気ユニットと一緒に検出器チップ36(特に本場合はCMOSチップ)に組み込まれることができる。
【0037】
検出器チップ、さらに正確に言うとCMOSチップ36を使用する場合、LED又はレーザーダイオードは、検出器モジュールの出力信号をワイヤレスで送信するためか、又はこれら信号を光ファイバケーブル341に供給し、光ファイバインタフェースユニットを稼動させるために直接稼動することもできる。
【0038】
対応するレーザー送信器又はLED送信器、並びに応用可能ならばフォトダイオード受信器は、フリップチップ技術と同じように、例えば検出器要素に面している検出器チップ36の後側に直接搭載及び接することも可能である。さらにこれらユニットは、検出器チップの構成で実施されることも可能である。
【0039】
送信及び受信装置、すなわちモジュール入力部及びモジュール出力部と光ファイバケーブル341との光学接続に対し、ビームスプリッタを備える慣例的な光ファイバカプラを使用することも可能であり、これを用いて、既知の方法により、ビームは部分的な反射により光ファイバケーブル341に注入又はケーブルから抽出される。
【0040】
光ファイバケーブル341がケーブルダクト34を通らない場合、代わりにダクト自体が光ファイバ形式とすることができる。隣接する検出器モジュールDx間の光学結合は、例えばプラグイン要素の形式の光学モジュールコネクタを用いて行うことができ、これはケーブルダクト34(光ファイバ)の光学接続用のレンズ要素を持つことが可能である。
【0041】
検出器装置10から中央処理ユニットZ(及びその逆)へ信号を中継するために、光ファイバのインフラストラクチャをガントリ1に設けることができ、これは検出器モジュールDx、さらに正確に言うとガントリ1上の検出器装置10の取り付け地点において、光学検出器モジュールの出力信号を受信(pick up)し、これら信号を中央処理ユニットZへ中継するか、又はその逆に、検出器モジュールの入力信号を中央処理ユニットZから検出器モジュールDx若しくは検出器装置10に夫々送信するかである。
【0042】
特にこの目的のために、検出器モジュールDxがガントリ1に搭載されている場合、検出器モジュールDxと、ガントリ1上の光ファイバのインフラストラクチャの対応する入力点及び出力点との間に光学接続が生じるように、光学プラグを備えるモジュールコネクタは製造される。
【0043】
ガントリ1に固定されるモジュール担体30の構成に依存して、モジュールコネクタは、小さなレンズを備えることも可能であるため、光学調整に対する公差も大きくなる。このようなレンズ又は他の光ファイバインタフェース要素は、モジュール担体30に機械的に取り付けられることができる。
【0044】
特に、このようにして、レンズ及び光ファイバインタフェース要素を持つモジュールコネクタを製造することが可能であり、このモジュールコネクタは前記モジュール担体30に組み込まれている。
【0045】
このようにして、検出器モジュールDx上のモジュールコネクタは、検出器モジュールDxのシリアルな相互接続に、又はこれら検出器モジュールの少なくとも幾つかをパラレルに(も)相互接続するために、データ信号を複数の光ファイバのうち1つの光ファイバに注入又はファイバから抽出を夫々行うのにも用いられる。
【0046】
好ましくは、検出器モジュールDxは、例えば4つから8つのモジュールから成るグループに組み合わされると共に、相互接続されチェーン(デージーチェーン)を形成する。これを用いて、検出器モジュールの出力信号は、光ファイバのインフラストラクチャを介して、同期したシーケンスで中央処理ユニットZに供給される。
【0047】
図3は、上述した検出器モジュールDxの1つと、検出器信号を上述したやり方で中央処理ユニットZへ送信するのに必要な必須の電気要素との好ましい回路レイアウトを概略的に示す。
【0048】
複数の個別の検出器要素を持つ検出器チップ(例えばシンチレータ37を備えるCMOSチップ36)が検出器モジュールDxの一方の表面上に置かれる。
【0049】
各検出器モジュールDxはさらに、検出した検出器信号を加工又は処理するために設けられる電気ユニット331も含んでいるので、これら信号は中央処理ユニットZに送信されることができる。
【0050】
この目的のために、前記検出器信号用の慣例的な増幅回路に加え、電気ユニット331(モジュール電子機器)は、上述したように、特にアナログ−デジタル変換器A/D、パラレル−シリアル変換器P/S及び電気−光トランスデューサ331a(例えばレーザーダイオード)を有し、前記検出器信号のシリアル且つデジタルの光学ストリームを生成する。
【0051】
その上、光−電気トランスデューサ331b(例えばフォトダイオード)、シリアル−パラレル変換器S/P及びデジタル−アナログ変換器D/Aも例示され、これらを用いて、検出器モジュールDxに供給される制御信号が処理され、検出器チップ36、37、さらに正確に言うと検出器要素に中継される。
【0052】
その一端が電気−光トランスデューサ331aの出力部と、光−電気トランスデューサ331bの入力部とに結合されている光ファイバカプラ332は、検出器モジュールDxを中央処理ユニットZと光学接続するために設けられる。
【0053】
前記光ファイバカプラ332の他端は、光学モジュールコネクタ333に接続され、このコネクタを介して、モジュールの行の夫々隣接する検出器モジュールDxが互いに光学接続されることができる。
【0054】
その都度複数の検出器モジュールDxにより形成される、検出器装置10の各モジュールの行は最後に光学背面50に接続され、これを用いて、全ての検出器モジュールDxの検出器信号が集められ、中央処理ユニットZに送信される。
【0055】
図4は、互いにパラレルに配されるモジュールの列Mxに配される複数の検出器モジュールDxを備える検出器装置10の上記一部を平面図で概略的に示す。これら検出器モジュールDxは好ましくは図2に示されるように2つの個別のガイドレール31、32間に誘導される。
【0056】
上述したように、検出器モジュールDxは、モジュールコネクタ333により互いに各々が光学結合されているので、各検出器モジュールDxにより検出及び処理された検出器信号は、各モジュールの行Mx内において、ある検出器モジュールDxから次の検出器モジュールDxへ送信され、前記背面50に達する。検出器モジュールの検出器信号、特に制御信号の送信は、中央処理ユニットZから背面50を介して検出器モジュールDxへの逆方向も可能である。
【0057】
電源を供給するのに必要とされるプラグ及び接続要素は、ガイドレール31、32が電圧を供給するのに使用されない限り、検出器モジュールDxにおいて従来の技術方法により実現されることが可能である。
【0058】
図4は、検出器装置10の縁に配される背面50も示し、既知のやり方で、この背面が各モジュールの行Mxの夫々隣接する検出器モジュールDxと光学結合するために埋設された光ファイバケーブル及びレンズを備えるプリント回路基板形式である。この背面50は、モジュールの行Mxのガイドレール31、32がこの背面50に適切に取り付けられている場合、検出器装置に対する機械的な支持体としても使用可能である。
【0059】
上記背面50は、ガントリ1上の光ファイバのインフラストラクチャの少なくとも一部の実施例を表し、これを用いて検出器装置10と中央処理装置Zとの間に光学信号が送信されることが可能である。
【0060】
前記背面50は、この接続において、例えば検出器モジュールDxに電力を供給するための従来の電気構成要素、及び各モジュールの行Mxの夫々隣接する検出器モジュールDxに対する対応するプラグ接点をさらに備えることができる。
【0061】
幾つかの上記背面50又は対応するプリント回路基板の起こり得る接続時に、光学結合が同様にこれらの間に設けられるので、(双方向の)データの転送が光学手段により完全に行われることができる。
【0062】
検出器モジュールの出力信号を評価ユニットに送信するためのワイヤレス送信器に加え、中央処理ユニットZは好ましくはワイヤレス受信器も有する。これらを介して、検出器モジュールの入力信号(例えば検出器装置を制御する信号)が入力され、上述したように検出器モジュールDxに中継される。
【0063】
これらの場合、ガントリ1の回転ユニットに置かれる電気構成要素、すなわち中央処理ユニットZを備える検出器装置10に対し、1つだけの接続、言い換えると中央処理ユニットZ及び検出器装置10に電力を供給するための1つだけのプラグインコネクタが必要とされ、これがスリップリング(slip-ring)接点により慣例的且つ比較的簡単なやり方で行われることができる。
【0064】
記載した実施例の他の利点は、さらに大きな検出器を用いた大量のデータの蓄積が検出器要素から中央処理ユニットZへの全ルートにわたり光学的に送信されることが可能であるため、複雑な変換が必要ないことにある。検出器装置10の搭載及び配線に含まれる労力も同様に、従来のシステムが持つ労力よりも大幅に少なく、クロストークの問題も発生しない。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】CTのガントリの必須の構成要素を概略的に示す。
【図2A】検出器モジュールの構造レイアウトを示す。
【図2B】検出器モジュールの構造レイアウトを示す。
【図3】検出器モジュール及びこのモジュールを処理ユニットに接続させるための別々の電気要素からなるブロック図である。
【図4】図2に示されるような複数の検出器モジュールを持つ検出器装置の一部を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の個別の検出器要素と、前記検出器要素の信号を処理すると共に、光学検出器モジュールの出力信号を生成するための電気−光トランスデューサを持つ電気ユニットとを持つ少なくとも1つの検出器モジュールを有する検出器装置。
【請求項2】
前記電気ユニットは、シリアル且つデジタルの検出器モジュールの出力信号を生成するためのアナログ−デジタル変換器及びパラレル−シリアル変換器を有する請求項1に記載の検出器装置。
【請求項3】
前記電気ユニットは、検出器モジュールの入力信号が前記検出器要素へ供給されるのに用いられる光−電気トランスデューサを有する請求項1に記載の検出器装置。
【請求項4】
前記電気−光トランスデューサ及び前記光−電気トランスデューサは夫々、フォトダイオード若しくはLED及び/又はレーザーダイオードを有する請求項1又は3に記載の検出器装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つの検出器モジュールが光ファイバケーブルに光学結合されるのに用いられる少なくとも1つの光ケーブルカプラを有する請求項1に記載の検出器装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つの検出器モジュールは、検出器チップ、特にCMOSチップを有し、前記検出器要素が前記チップ上に形成されている請求項1に記載の検出器装置。
【請求項7】
前記電気ユニットは前記少なくとも1つの検出器チップに組み込まれている請求項6に記載の検出器装置。
【請求項8】
前記少なくとも1つの検出器モジュールは、前記電気ユニットのための内部空間を持つと共に、少なくとも1つの光ファイバケーブルのためのケーブルダクトを持っているモジュール担体を有する請求項1に記載の検出器装置。
【請求項9】
前記少なくとも1つの検出器モジュールは、2本のガイドレール間をスライドするように誘導され、前記2本のレールのうち少なくとも一方のレールは、前記検出器モジュールに電力を供給する端子を接続するために設けられる請求項8に記載の検出器装置。
【請求項10】
前記検出器モジュールは、前記検出器モジュールを、当該検出器モジュールに隣接して配される他の検出器モジュールと、又は前記検出器装置を処理ユニット若しくは中央処理ユニットに接続するために設けられる光ファイバインタフェースと光学接続するためのモジュールコネクタを有する請求項1に記載の検出器装置。
【請求項11】
前記光ファイバのインフラストラクチャは、前記検出器装置を前記処理ユニット又は前記中央処理ユニットに光学接続するための複数の埋設される光ファイバケーブルを持つプリント回路基板の形式である背面を有する請求項10に記載の検出器装置。
【請求項12】
請求項1乃至11の何れか一項に記載の検出器装置を備えるガントリを有するCT。
【請求項13】
前記検出器装置と、前記検出器モジュールの出力信号を固定された評価ユニットにワイヤレス送信するための中央処理ユニット又はバッファメモリの形式である処理ユニットとは、前記ガントリの回転可能な部分に配され、前記検出器装置は、光ファイバのインフラストラクチャを介して前記中央処理ユニット又は前記バッファメモリに光学接続されている請求項12に記載のCT。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−512524(P2007−512524A)
【公表日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−540745(P2006−540745)
【出願日】平成16年11月19日(2004.11.19)
【国際出願番号】PCT/IB2004/052489
【国際公開番号】WO2005/052635
【国際公開日】平成17年6月9日(2005.6.9)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】