説明

状態表示機能付きサーバ

【課題】 省スペースな状態表示機能付きサーバを提供する事。
【解決手段】 CPUを含むコントローラ部40と、HDDインタフェースコネクタ20を含むHDD搭載ベイ30を備え、状態監視機能を有する状態表示機能付きサーバ100であって、CPU41から出力されるレディ信号及びアラーム信号をHDDインタフェースコネクタ20を介して入力する制御部12と、該制御部12が入力した信号を保持するレジスタ13と、該レジスタ13に保持した信号に対応したレディ表示又はアラーム表示を行うLED表示器11とからHDDベイ搭載表示部30を構成し、CPU41が、状態監視機能を用いて正常又は異常を判定した結果に応じてレディ信号及びアラーム信号を出力し、HDDベイ搭載表示部10が、前記信号をHDDインタフェースコネクタ20を介して入力し、LED表示器11にレディ状態又はアラーム状態を表示するもの。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源やファン他の正常/異常状態を省スペースで表示することができる状態表示機能付きサーバに関する。
【背景技術】
【0002】
一般にコンピュータシステムを制御するサーバは、当該システムの状態、例えば正常/異常を管理者に知らしめるためにCRT等の表示部に前記状態表示を行うことが行われている。
尚、コンピュータシステムにおけるシステムの正常/異常状態等を表示する技術が記載された文献としては、下記特許文献が挙げられる。
【特許文献1】特開平06−51926号公報
【特許文献2】特開2002−31792号公報
【特許文献3】特開2005−259039号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前述の特許文献1及び2に記載の技術は、前記正常/異常状態をCRT等の表示部に表示する構成のためCRTや液晶モニタ等を接続する必要があると共に、これら表示部の設置スペースが必要であると言う不具合があった。特に多数のサーバを併設したコンピュータシステムの場合、前記CRTや液晶モニタ等の設置スペースが多大になると言う不具合があった。また前記特許文献2記載の技術は、省スペースを図ることができるものの、装置の表示インタフェースを無駄に消費してしまうと言う不具合もあった。
【0004】
本発明は、前述の従来技術による不具合を除去することであり、省スペースでシステムの状態を容易に表示することができる状態表示機能付きサーバを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するため本発明は、CPU及びHDDコントローラを含むコントローラ部と、該HDDコントローラと接続されHDD等の記憶装置を接続するためのHDDインタフェースコネクタを含むHDD搭載ベイを備え、状態監視機能を有する状態表示機能付きサーバにおいて、前記コントローラ部のCPUから出力されるレディ信号及びアラーム信号をHDDインタフェースコネクタを介して入力する制御部と、該制御部が入力したレディ信号及びアラーム信号を保持するレジスタと、該レジスタに保持したレディ信号及びアラーム信号に対応したレディ表示又はアラーム表示を行う複数のLEDから成るLED表示部とからHDDベイ搭載表示部を構成し、前記CPUが、状態監視機能を用いて正常又は異常を判定し、該判定結果に応じてレディ信号及びアラーム信号を出力し、該HDDベイ搭載表示部が、前記CPUから出力されたレディ信号及びアラーム信号をHDDインタフェースコネクタを介して入力し、前記制御部がLED表示部にレディ状態又はアラーム状態を表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明による状態表示機能付きサーバは、HDDベイ搭載表示部がCPUからのレディ信号及びアラーム信号をHDDインタフェースコネクタを介して入力し、LED表示することによって、スペースを要するCRT等の表示部を別設することなく、省スペースでシステムの状態を容易に表示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の一実施形態による状態表示機能付きサーバを図面を参照して詳細に説明する。図1は本実施形態による状態表示機能付きサーバの主要構成を示す図である。
【0008】
本実施形態による状態表示機能付きサーバは、図1に示す如く、サーバの主機能であるコントローラ部40と、多数のHDDを搭載するためのHDD搭載ベイ30と、図示しない各種回路機構とを備え、前記コントローラ部40は、各種システムの情報処理を制御するCPU41と、該CPU41と信号の授受を行うためのブリッジ42と、該ブリッジ42に接続された記憶部であるメモリ44と、前記HDD搭載ベイ30とのインタフェースを制御するHDDコントローラ43とから構成され、HDD搭載ベイ30は、前記HDDコントローラ43と接続される複数のHDDインタフェースコネクタ20と、該HDDインタフェースコネクタ20に接続される本実施形態の特徴であるHDDベイ搭載表示部10と、複数のHDD21とから構成されている。
【0009】
前記HDDベイ搭載表示部10は、前記HDDインタフェースコネクタ20を介して信号を入力する制御部12と、該入力した信号を保持するレジスタ13と、該レジスタ13に保持された信号の状態に応じてレディ状態又はアラーム状態をLED表示するLED表示器11とから構成される。
【0010】
このように構成されたサーバは、SNMP(Simple Network Management Protocol)やDMI(Desktop Management Interface)などのサーバ管理ソフトウェアがIPMI(:Intelligent Platform Management Interface)と呼ばれるところの、サーバハードウェアをモニタ可能にするための標準インタフェース仕様を備える。
【0011】
このIPMIは、サーバの温度や電源やファンの状態などを監視できる機能を備え、サーバ管理ハードウェアにアクセスするための共通インタフェースと、メッセージベースのプロトコルを規定すると共に、サーバ管理ハードウェアのための内部バス仕様であるIPMB(Intelligent Platform Management Bus)と、サーバに他のIPMIシステムを接続するための外部バス仕様であるICMB(Intelligent Chassis Management Bus)とを含んでいる。このうちIPMBは、障害診断カードなどのサーバ内部に追加するデバイス向けのバス仕様であり、これにより例えばシステムがダウンしている場合でも、障害診断カードがサーバシステムの状態をモニタでき、一方のICMBは、管理機能を持つ別のサーバを接続して、サーバをモニタできるようにする外部バスインターフェイスである。
【0012】
さて、この様に構成された本実施形態によるサーバは、前記CPU41が、標準インタフェース仕様であるIPMIを用いて前述のサーバの温度や電源やファンの状態などの状態情報を監視し、該状態情報を予め定めた閾値と比較することによって正常(閾値以下)及び異常(閾値異常)を判定し、正常と判定したときにはレディ(RADY)信号/異常と判定したときにはアラーム(ALEAM)信号をHDDコントローラ43を介して出力し、このレディ信号/アラーム信号をHDDインタフェースコネクタ20を介してレジスタ13に保持し、この保持した状態信号、例えば「0」(正常)又は「1」(異常)に応じてレディ状態又はアラーム状態をLED表示器11に表示する様に動作する。
【0013】
即ち本実施形態による状態表示機能付きサーバは、CPU41がIPMIによる状態監視機能を使用してサーバ温度/電源やファンの状態などの状態情報を取得し、正常又は異常の判定を行って当該判定結果をHDDインタフェースを介してHDD搭載ベイ30に搭載したHDDベイ搭載表示部10に表示することによって、スペースを要するCRT等の表示部を別設することなく、省スペースでシステムの状態を容易に表示することができる
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態による状態表示機能付きサーバの主要構成を示す図。
【符号の説明】
【0015】
10:ベイ搭載表示部、11:表示器、12:制御部、13:レジスタ、20:インタフェースコネクタ、30:HDD搭載ベイ、40:コントローラ部、42:ブリッジ、43:HDDコントローラ、44:メモリ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
CPU及びHDDコントローラを含むコントローラ部と、該HDDコントローラと接続されHDD等の記憶装置を接続するためのHDDインタフェースコネクタを含むHDD搭載ベイを備え、状態監視機能を有する状態表示機能付きサーバであって、
前記コントローラ部のCPUから出力されるレディ信号及びアラーム信号をHDDインタフェースコネクタを介して入力する制御部と、該制御部が入力したレディ信号及びアラーム信号を保持するレジスタと、該レジスタに保持したレディ信号及びアラーム信号に対応したレディ表示又はアラーム表示を行う複数のLEDから成るLED表示部とからHDDベイ搭載表示部を構成し、前記CPUが、状態監視機能を用いて正常又は異常を判定し、該判定結果に応じてレディ信号及びアラーム信号を出力し、該HDDベイ搭載表示部が、前記CPUから出力されたレディ信号及びアラーム信号をHDDインタフェースコネクタを介して入力し、前記制御部がLED表示部にレディ状態又はアラーム状態を表示することを特徴とする状態表示機能付きサーバ。

【図1】
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