環境貢献支援装置、および環境貢献支援方法
【課題】印刷環境負荷を総合的に評価可能なレポートを出力すると共に、利用者が環境負荷の低減の動機付けを長期に渡って維持することが可能な環境貢献支援装置、および環境貢献支援方法を提供する。
【解決手段】実施形態によれば、印刷装置と、消去装置とを備えるシステムに提供され環境貢献支援装置は、両面削減算出部と、集約削減算出部と、用紙削減率算出部と、印刷状況キャラクタ選択部と、用紙再利用率算出部と、再利用状況キャラクタ選択部と、用紙削減メッセージ選択部と、用紙再利用メッセージ選択部と、アドバイス設定部と、レポート作成部とを備え、レポート作成部は、用紙削減率算出部で算出した用紙削減率に対応したキャラクタと、用紙再利用率算出部で算出した用紙再利用率に対応したキャラクタと、アドバイス設定部で設定されるメッセージと、を所定のフォームに編集する。
【解決手段】実施形態によれば、印刷装置と、消去装置とを備えるシステムに提供され環境貢献支援装置は、両面削減算出部と、集約削減算出部と、用紙削減率算出部と、印刷状況キャラクタ選択部と、用紙再利用率算出部と、再利用状況キャラクタ選択部と、用紙削減メッセージ選択部と、用紙再利用メッセージ選択部と、アドバイス設定部と、レポート作成部とを備え、レポート作成部は、用紙削減率算出部で算出した用紙削減率に対応したキャラクタと、用紙再利用率算出部で算出した用紙再利用率に対応したキャラクタと、アドバイス設定部で設定されるメッセージと、を所定のフォームに編集する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、印刷環境における環境貢献支援装置、および環境貢献支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画像形成装置の印刷設定を両面印刷や集約印刷にすることで記録用紙の使用量を削減して印刷時の環境負荷の低減を図っている。また、画像形成装置には、ユーザの環境意識を向上するために環境レポートを出力するものも知られている。さらに、消色性の着色剤により画像が形成されたシートに、加熱処理を施してシート上の画像を消色し、当該シートを再利用させる再生装置が知られている。
しかしながら、これまでの環境レポートは、その発行時点における用紙の削減枚数の実績を集計したに過ぎず、利用者が長期に渡って環境負荷低減の動機付けを維持するのは難しい。加えて、利用者は環境の負荷を低減するために具体的にどのような操作を行えばよいかを適時にアドバイスするものではなかった。さらには、印刷枚数の削減と、用紙の再利用による環境負荷の低減とを総合的に提示する環境レポートはなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−088506公報
【特許文献2】特開2010−134765公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明が解決しようとする課題は、印刷環境負荷を総合的に評価可能なレポートを出力すると共に、利用者が環境負荷の低減の動機付けを長期に渡って維持することが可能な環境貢献支援装置、および環境貢献支援方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態によれば、印刷装置と、消去装置とを備えるシステムに提供され環境貢献支援装置は、両面削減算出部と、集約削減算出部と、用紙削減率算出部と、印刷状況キャラクタ選択部と、用紙再利用率算出部と、再利用状況キャラクタ選択部と、用紙削減メッセージ選択部と、用紙再利用メッセージ選択部と、アドバイス設定部と、レポート作成部とを備え、レポート作成部は、用紙削減率算出部で算出した用紙削減率に対応したキャラクタと、用紙再利用率算出部で算出した用紙再利用率に対応したキャラクタと、アドバイス設定部で設定されるメッセージと、を所定のフォームに編集する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】実施の形態に係る環境貢献支援装置の構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態に係る印刷ログデータを示すテーブルである。
【図3】実施の形態に係る消去ログデータを示すテーブルである。
【図4】実施の形態に係る用紙サイズに対するA4サイズ換算テーブルである。
【図5】第1の実施の形態に係る環境貢献支援装置の機能ブロック図である。
【図6】第1の実施の形態に係るエコレポートの表示例である。
【図7】第1の実施の形態に係る用紙の削減率を算出するフローチャートである。
【図8】実施の形態に係るエコレポートに表示されるキャラクタを示す図である。
【図9】実施の形態に係る印刷状況キャラクタを選択するフローチャートである。
【図10】第1の実施の形態に係る用紙の再利用率を算出するフローチャートである。
【図11】第1の実施の形態の用紙の再利用率算出に係り、印刷枚数が0の場合の再利用率を算出するフローチャートである。
【図12】実施の形態に係る再利用状況キャラクタを選択するフローチャートである。
【図13】第1の実施の形態に係る総合得点を算出するフローチャートである。
【図14】実施の形態に係るエコレポートに表示されるランク状態を示す図である。
【図15】実施の形態に係るアドバイス選定のフローチャートである。
【図16】実施の形態に係る用紙の削減率に関するアドバイス選択のフローチャートである。
【図17】実施の形態に係る用紙の再利用率に関するアドバイス選択のフローチャートである。
【図18】第2の実施の形態に係る環境貢献支援システムの機能ブロック図である。
【図19】第2の実施の形態に係るエコレポートの表示例である。
【図20】第2の実施の形態に係る点数算出のフローチャートである。
【図21】第2の実施の形態に係る節約状況キャラクタ選定のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
【0008】
図1は、本発明の実施形態の環境貢献支援装置を構成するサーバのブロック図である。サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)11と、RAM(Random Access Memory)12と、HDD(Hard Disc Drive)13と、ログデータベース14と、入力I/F15と、表示I/F16と、ネットワークI/F17とで構成される。CPU11はRAM12と協働して、HDD13に記憶されたプログラムを実行して環境貢献支援に係る機能を実現する。HDD13は、さらに図4に示す、印刷用の各用紙サイズをA4サイズに換算する換算テーブルを記憶する。ログデータベース14は、図2に示す印刷ログと図3に示す消去ログを保管する。CPU11は、ネットワークI/F17を介して図示しないMFP(Multi-Function Peripheral)から定期的に印刷状況に関するデータを収集し、印刷ログとしてログデータベース14に蓄積する。CPU11はさらに、ネットワークI/F17を介して図示しない消去装置から定期的に消去状況に関するデータを収集し、消去ログとしてログデータベース14に蓄積する。
ここで、消去装置は、消色性の着色剤により画像を形成された用紙に、消去部で加熱処理を施して用紙の画像を消色し、用紙を再利用させる再生装置である。消去装置に投入された消去対象用紙は、消去が行われた後、再利用可能な用紙と、再利用不可である廃棄用用紙とに分類される。入力I/F15は、図示しないキーボードやマウス等の入力装置とのインターフェースで、各種データやコマンドを入力する。表示I/F16は、図示しないディスプレイとのインターフェースで、後述するエコレポート等の表示データを出力する。ネットワークI/F17は、サーバ10を図示しない有線、若しくは無線LANに接続するインターフェースである。
【0009】
図2は、本発明の実施の形態に係る印刷ログデータを示すテーブルである。印刷ログは、ネットワークを介して接続された複数のMFPから定期的に収集されるジョブデータを集計したものである。印刷ログとして収集する項目は、MFPの機体を示す「シリアル番号」、MFPのユーザを識別する「ユーザID」、ジョブ実行時間としての「開始日時」と「終了日時」、実行したJOBの種類として、コピー、プリント、スキャンを示す「機能」、印刷色としての「カラー」、印刷に使用した用紙の「サイズ」、印刷設定として片面か両面かを表す「両面設定」、1枚の用紙に何枚の用紙を集約したかを表す「集約設定」、原稿の表面、裏面を計数する「入力面数」、用紙の枚数を示す「印刷枚数」、印刷用紙の表面、裏面を計数する「印刷面数」があり、それぞれのデータをジョブ毎に取得してテーブル形式で保管する。
例えば、No.2の印刷ログは、機体番号「AAA1234」のMFPで、「32158」のユーザが、「2011/4/1の9時10分」から「2011/4/1の9時12分」の間、「コピー」を実行したことを表している。コピーのジョブ内容としては、原稿面数「3枚」の原稿を、「ブラック」、「A4」、「片面」、集約枚数「1in1」に設定し、コピー出力として印刷枚数が「3枚」で、面数が「3枚」であったことを示している。
【0010】
図3は、本実施の形態に係る消去ログデータを示すテーブルである。消去ログは、複数の消去装置から定期的に収集される消去に関するデータを集計したものである。消去ログは、消去装置の機体を示す「シリアル番号」、ユーザを識別する「ユーザID」、消去処理実行時間としての「開始日時」と「終了日時」、実行した消去処理として、用紙の「サイズ」、消去装置にセットした用紙枚数としての「投入枚数」、消去処理の結果、消去が成功した用紙枚数を示す「リユース枚数」、消去に失敗し廃棄処理される用紙に対して、その原因毎に「消し残り枚数」、「折れ/破れ枚数」、「残留物枚数」、「その他枚数」のそれぞれに対するリジェクト枚数を取得する。
例えば、No.4の消去ログは、機体番号「XXX1001」の消去装置で、ユーザ「56954」が、「2011/4/25の13時1分」から「2011/4/25の13時8分」の間、「A4」、62枚の用紙を消去装置にセットして消去処理を実行したことを表している。消去処理を実行した結果、「57枚」が消去に成功し、「3枚」が消し残しによりリジェクトされ、「2枚」が折れ/破れによりリジェクトされたことを示している。
【0011】
図4は、本実施の形態に係る用紙サイズに対するA4サイズ換算テーブルである。A4サイズの用紙を「1」とした場合のそれぞれの用紙サイズに対する換算値をテーブルにしたもので、A3の場合は、「2」となり、A5では「0.5」となる。さらに、このテーブルには、LEDGERサイズ、LETTERサイズ、LEGALサイズに対する換算値を備え、換算値はそれぞれ「1.9」、「1」、「1.2」となる。
【0012】
図5は、第1の実施の形態に係る環境貢献支援装置の機能ブロック図である。本実施の形態においては、ログデータベース14に保管された印刷ログ、消去ログに基づき、後述する用紙の削減率や、用紙の再利用率を算出し、エコレポートを作成している。
ログイン処理部21は、入力I/F15を介して図示しないキーボードから、またはネットワークI/F17を介して図示しないMFPや消去装置から入力されるユーザIDに対して認証を行い、認証が成功すると当該ユーザIDを有効な識別情報としてRAM12に保管する。ユーザデータ集計部22は、ユーザの実行したジョブを集計するもので、RAM12に保管されたユーザIDをキーとして、印刷ログから当該ユーザIDに一致するログデータを収集し、RAM12に保管する。同時に、消去ログからは該当するユーザIDに一致するログデータを収集し、RAM12に保管する。収集するログデータは、予め指定された期間、例えば、1日、1週間、1カ月の間に実行したデータを対象とする。
用紙削減率算出部23は、両面削減算出部24と、集約削減算出部25とで構成される。両面削減算出部24は、両面印刷設定によって削減された用紙枚数の割合を算出する。集約削減算出部25は、集約印刷設定(Nin1)によって削減された用紙枚数の割合を算出する。用紙削減率算出部23は、さらに、両面削減算出部24と、集約削減算出部25とにより求められたそれぞれの用紙の削減枚数から全体の用紙削減率を算出し、CO2に換算した排出削減量を算出する。
印刷状況キャラクタ選択部26は、用紙削減率算出部23で求めた用紙削減率に応じて後述する3段階からなる印刷状況のキャラクタの一つを選択する。
用紙再利用率算出部27は、用紙の再利用率を算出すると共に、用紙の再利用枚数からCO2に換算した排出削減量を算出する。
再利用状況キャラクタ選択部28は、用紙再利用率算出部27で求めた用紙再利用率に応じて後述する3段階からなる再利用率状況のキャラクタの一つを選択する。
CO2排出削減量算出部29は、用紙の削減枚数から求めたCO2排出削減量と、用紙再利用枚数から求めた印刷枚数削減枚数CO2排出削減量とから、全体のCO2排出削減量を算出する。
総合得点算出部30は、両面削減算出部24で求めた両面印刷による削減枚数と、集約削減算出部25で求めた集約印刷による削減枚数と、用紙再利用率算出部27で求めた再利用枚数とに基づいて総合得点を算出する。順位・ランク決定部31は、総合得点算出部30で求めた総合得点から順位を求め、前回の順位に対して今回の順位が上がったか、同じか、下がったかを後述するキャラクタで表示する。
アドバイス選定部32は、用紙削減メッセージ選択部33と、用紙再利用メッセージ選択部34とで構成され、用紙削減メッセージ選択部33は、用紙削減に関する複数のメッセージから一つを選択し、用紙再利用メッセージ選択部34は、用紙再利用に関する複数のメッセージから一つを選択する。
エコレポート作成部35は、ログインユーザに対する印刷状況、再利用状況に関するデータ、キャラクタを一つのレポートとして配置し、後述するエコレポートを作成する。
【0013】
図6は、第1の実施の形態に係るエコレポートの表示例である。エコレポート40は、システムにログインするユーザに対して出力されるレポートで、当該サーバ10のネットワークI/F17を介して接続される図示しないMFPや、消去装置にユーザがログインした際に、これら装置の表示画面に表示される。エコレポート40は、ネットワークI/F17を介して接続される図示しないクライアントPCからユーザの要求に応じて当該PCに表示してもよい。エコレポート40は、画像ファイルの形式で電子メールの添付ファイルとしてユーザに送信してもよい。さらに、ユーザの印刷指示に応じて所定の印刷装置で記録媒体に印刷するようにしてもよい。
エコレポート40は、所定の期間、本実施の形態では1カ月間における印刷状況、ここでは今月の印刷状況を表示する印刷状況エリア41と、同1カ月間における用紙の再利用状況、ここでは今月の再利用状況を表示する再利用状況エリア42と、印刷状況と再利用状況の両者を基に、同1カ月間におけるCO2排出量、ここでは今月のCO2排出量を表示するCO2排出量表示エリア43と、ランク表示エリア44と、印刷状況と再利用状況とから現在のエコ状況について総合的なアドバイスを提供するアドバイス表示エリア45と、を備える。印刷状況エリア41には、印刷状況に応じたキャラクタ50が表示される。再利用状況エリア42には、再利用状況に応じたキャラクタ55が表示される。キャラクタ50、55については、後ほど詳細に説明する。ランク表示エリア44には、前回の順位に対して今回の順位が上がったか、同じであるか、下がったかを示すランク状況キャラクタ60を表示する。キャラクタ60については、後ほど詳細に説明する。
印刷状況エリア41は、用紙全体の削減率と、両面による削減率と、Nin1(集約とも表現する)による削減率とを、それぞれ数値とグラフで表示する。印刷状況エリア41は、さらに、削減した印刷枚数と、削減した印刷枚数に換算したCO2排出削減量とを表示する。再利用状況エリア42は、再利用した用紙の削減率を数値とグラフで表示する。再利用状況エリア42は、さらに、再利用した用紙枚数と、再利用した用紙枚数に換算したCO2排出削減量とを表示する。
【0014】
図7は、第1の実施の形態に係る用紙の削減率を算出するフローチャートである。
用紙削減率算出部23は、ログインユーザ毎に集計された印刷ログのサイズ情報から用紙サイズを取得し、図4に示すA4換算テーブルから当該用紙サイズに対応するA4換算係数(Asize)を取得する。1ジョブの印刷枚数を(x1)とした場合、印刷枚数の総和(y1)は、1ジョブの印刷枚数(x1)にA4換算係数(Asize)をかけた値の和となる(式1参照)(Act101)。
y1 = ■(Asize × x1 ) (式1)
両面削減算出部24は、両面印刷による削減率を求める。両面印刷による削減率は、両面印刷設定によって削減された用紙枚数の割合を示している。両面削減算出部24は、先ず、A4換算した用紙面数を算出する。印刷枚数の計算と同様に、印刷ログのサイズ情報から用紙サイズを取得し、図4に示すA4換算テーブルから当該用紙サイズに対応するA4換算係数(Asize)を取得する。1ジョブの印刷面数を(x2)とした場合、印刷面数の総和(y2)は、1ジョブの印刷面数(x2)にA4換算係数(Asize)をかけた値の和となる(式2参照)(Act102)。
y2 = ■(Asize × x2 ) (式2)
両面印刷による削減枚数(zduplex)は、1ジョブの印刷面数(x2)から1ジョブの印刷枚数(x1)を引いた値にA4換算係数(Asize)をかけた値の和になる(式3参照)
zduplex = ■(Asize × ( x2 −x1 ) ) (式3)
両面による削減率(rduplex)は、この両面による削減枚数(zduplex)を印刷面数(y2)で割った値になる(式4参照)(Act103)。
rduplex = zduplex ÷ y2 (式4)
【0015】
集約削減算出部25は、集約(Nin1)印刷による削減率を求める。集約による削減率は、集約設定によって削減された用紙枚数の割合を示している。集約削減算出部25は、先ず、A4換算した原稿数を算出する。本実施の形態では集約設定をもとに原稿数を算出するが、原稿数が直接的に得られている場合は、その積算値を用いても良い。印刷ログ情報の集約設定から集約する値(aNin1)を取得する。集約する値(aNin1)は、例えば、集約をしない1in1場合は「1」となり、2面を1面に集約する2in1の場合は「2」となる。また、原稿数(y3)は、集約値(aNin1)とA4換算係数(Asize)との積に、1ジョブの印刷枚数(x1)をかけた値の総和となる(式5参照)(Act104)。
y3 = ■(Asize ×aNin1 × x1 ) (式5)
集約による削減枚数(zNin1)は、1ジョブの印刷面数から1ジョブの印刷面数を集約値で割った値を引いた値の和となる(式6参照)。
zNin1 = ■( Asize × (x2 −x2/aNin1 −1)) (式6)
また、この集約(Nin1)による削減率(rNin1)は集約による削減枚数(zNin1)を原稿数(y3)で割った値となる(式7参照)(Act105)。
rNin1 =zNin1 ÷ y3 (式7)
【0016】
用紙削減率算出部23は、次に、用紙の削減率を求める。用紙の削減率は、両面印刷設定と集約印刷設定によって削減された用紙枚数の割合を示している。すなわち、用紙の削減率(rprint)は、両面による削減枚数(zduplex)と集約による削減枚数(zNin1)を足した値を印刷面数(y2)で割った値として求めることが出来る(式8参照)(Act106)。
rprint = (zduplex +zNin1) ÷ y2 (式8)
両面削減算出部24は、CO2排出削減量を求める。CO2排出削減量は、削減した用紙によって節約できたCO2の値を換算して求める。用紙1枚あたりのCO2排出量をACO2とすると、CO2排出削減量(Cprint)は、両面による削減枚数(zduplex)と集約による削減枚数(zNin1)とを足した値にACO2をかけた値がCprintとなる(式9参照)(Act107)。
Cprint = (zduplex +zNin1) × ACO2 (式9)
なお、用紙1枚あたりのCO2排出量(ACO2)は、例えば6gといった値が知られている。
【0017】
図8は、本発明の実施の形態に係るエコレポートに表示されるキャラクタを示す図である。エコレポート40の印刷状況エリア41のキャラクタ部分50は顔の形状をなし、用紙の削減率によって3段階に変化する。エコレポート40の再利用状況エリア42のキャラクタ部分55は顔の形状をなし、用紙の再利用率によって3段階に変化する。キャラクタは後述する、削減率、若しくは、再利用率の程度により、高いレベル3(51)、中位のレベル2(52)、低いレベル1(53)の何れか一つが選択される。キャラクタは、削減率、若しくは、再利用率のレベルに応じて顔の表情を変化させる。レベル3(51)では、笑顔を表示し、レベル2(52)では、普通の顔を表現し、レベル1(53)では、悲しい顔を表示する。MFPのユーザは、このキャラクタの顔の表情により自身の印刷用紙の削減レベルや、再利用レベルの状態を視覚で認識することが出来る。
【0018】
図9は、本実施の形態に係る印刷状況キャラクタを選択するフローチャートである。
印刷状況キャラクタ選択部26は、予め決められた2段階の閾値b1printとb2print(b1print>b2print)を基に、用紙の削減率(rprint)が閾値よりも大きいか否かを比較してキャラクタを決定する。この閾値は、ユーザ毎に設定できるようにしても良いし、全体の平均値に係数をかけることで決定してもよい。
印刷状況キャラクタ選択部26は、先ず、用紙の削減率(rprint)が閾値1(b1print)よりも大きいか否かを判定し(Act110)、用紙の削減率(rprint)が閾値1(b1print)よりも大きい場合、図8のレベル3のキャラクタを選択する(Act111)。以下の場合(Act111でNo)、用紙の削減率(rprint)が閾値2(b2print)よりも大きいか否かを判定し(Act112)、用紙の削減率(rprint)が閾値2(b2print)よりも大きい場合、図8のレベル2のキャラクタを選択する(Act113)。一方、以下の場合(Act112でNo)には、図8のレベル1のキャラクタを選択する(Act114)。
【0019】
図10は、本発明の第1の実施の形態に係る消去装置による用紙の再利用率を算出するフローチャートである。
消去ログのリユース枚数の欄は、消去装置で印刷面の消去に成功した用紙枚数をA4換算して示している。用紙再利用率算出部27は、消去ログのサイズ情報から用紙サイズを取得し、図4に示すA4換算テーブルから当該用紙サイズに対応するA4換算係数(Asize)を取得する。1ジョブの再利用枚数(x4)とした場合、再利用枚数の総和(zreuse)は、1ジョブの再利用枚数(x4)にA4換算係数(Asize)をかけた値の和となる(式10参照)(Act120)。
zreuse = ■(Asize × x4 ) (式10)
用紙再利用率算出部27は、用紙の再利用率を算出する。用紙の再利用率は、印刷した枚数に対して再利用できた用紙の割合を示している。再利用率(rreuse)は、再利用枚数(zreuse)を印刷枚数(y1)で割った値となる(式11参照)(Act121)。
rreuse =zreuse ÷ y1 (式11)
次に、印刷枚数(y1)が0か否かを判定し(Act122)、印刷枚数が0の場合、印刷枚数が0の時の再利用率を算出する(Act123)。ここで、印刷枚数(y1)が0だった場合(Act122でYes)の再利用率(rreuse)を算出するフローチャートを図11に示す。
用紙再利用率算出部27は、再利用枚数(zreuse)が0よりも大きいか否かを判定し(Act130)、再利用枚数(zreuse)が0より大きい場合は再利用率(rreuse)を999%とする(Act131)。なお、999%は一例であり、これに限らず、他の表示をさせても良い。一方、再利用枚数(zreuse)が0の場合、再利用率(rreuse)は0%とする(Act132)。
一方、印刷枚数が0でない場合(Act122でNo)、用紙再利用率算出部27は、CO2排出削減量を算出する(Act124)。CO2排出削減量は、再利用可能な用紙によって節約できたCO2を示している。用紙1枚あたりのCO2排出量を(ACO2)とすると、CO2排出削減量(creuse)は、再利用枚数(zreuse)に(ACO2)をかけた値となる(式12参照)。
creuse =zreuse × ACO2 (式12)
【0020】
図12は、本実施の形態に係る再利用状況キャラクタを選択するフローチャートである。
再利用状況キャラクタ選択部28は、予め決められた2段階の閾値b1reuseとb2reuse(b1reuse>b2reuse)を基に、用紙の再利用率(rreuse)が閾値よりも大きいか否かを比較してキャラクタを決定する。この閾値は、ユーザ毎に設定できるようにしても良いし、全体の平均値に係数をかけることで決定してもよい。
再利用状況キャラクタ選択部28は、先ず、用紙の再利用率(rreuse)が閾値1(b1reuse)よりも大きいか否かを判定し(Act140)、用紙の再利用率(rreuse)が閾値1(b1reuse)より大きい場合、図8のレベル3のキャラクタを選択する(Act141)。以下の場合(Act140でNo)は、用紙の再利用削減率(rreuse)が閾値2(b2reuse)よりも大きいか否かを判定し(Act142)、用紙の再利用削減率(rreuse)が閾値2(b2reuse)よりも大きい場合、図8のレベル2のキャラクタを選択する(Act143)。一方、以下の場合(Act142でNo)には、図8のレベル1のキャラクタを選択する(Act144)。
【0021】
次に、図6のエコレポート中央付近に表示される今月のCO2排出削減量43の算出方法について説明する。
CO2排出削減量算出部30は、全体のCO2排出削減量を算出する。CO2排出削減量(c)は、印刷によるCO2排出削減量(cprint)と再利用によるCO2排出削減量(creuse)との和となる(式13参照)。
c =cprint + creuse (式13)
次に、図6のエコレポート下方の順位エリア44に表示される順位ついて説明する。順位・ランク決定部31は、総合得点(stotal)を基に順位を決定する。総合得点(stotal)は、両面による削減枚数(zduplex)と集約による削減枚数(zNin1)と再利用枚数(zreuse)を足した値を原稿数(y3)で割った値から求めることができる(式14参照)。
stotal = (zduplex +zNin1 +zreuse) ÷ y3 (式14)
順位・ランク決定部31は、この総合得点の高いものから順に順位を決定する。
ここで、印刷枚数(y1)が0だった場合の総合得点(stotal)を算出するフローチャートを図13に示す。再利用枚数(zreuse)が0よりも大きいか否かを判定し(Act150)、再利用枚数(zreuse)が0よりも大きい場合は総合得点(stotal)に再利用枚数(zreuse)を代入する(Act151)。また、再利用枚数(zreuse)が0の場合、総合得点(stotal)は「−1」とし、順位はランク外とする(Act152)。
【0022】
図14は、エコレポートに表示されるランク状態を示す図である。ランク状態は、「ランクアップ」、「ランク変わらず」、「ランクダウン」の3段階で表示する。順位・ランク決定部31で求めた順位が、前回の順位に対して上がった場合は、「ランクアップ」を表示し、順位が同じであった場合は、「ランク変わらず」を表示し、順位が下がった場合は、「ランクダウン」を表示する。また、ランク状態を表示するためには、前回の順位を記憶しておく必要があり、ユーザがシステムにログインするたびに順位を計算し、図示しないデータテーブルに順位の書込みを行う。なお、一定の周期で定期的に順位をテーブルに保存しても良い。
【0023】
次に、図6のエコレポート下方に表示されるアドバイス欄に表示するアドバイスの選定方法について説明する。
図15から図17はアドバイス選定のためのフローチャートである。アドバイス選定の判定に使用する閾値には、用紙の削減率の閾値(bprint)、両面による削減率の閾値(bduplex)、集約による削減率の閾値(bNin1)、印刷枚数の閾値(bpaper)、用紙の再利用率の閾値(breuse)、消去装置への投入枚数の閾値(bin)、用紙の消去成功率の閾値(bOK)がある。これらの閾値は、予め決めてあるものを使用しても良いし、ユーザ毎に値を設定できるようにしても良い。さらに、全体の平均値に係数をかけることで決定してもよい。
【0024】
図15は、本発明の実施の形態に係るアドバイス選定のフローチャートである。先ず、「用紙の削減率(rprint)が閾値(bprint)よりも大きく、かつ、用紙の再利用率(rreuse)が閾値(breuse)よりも大きい」か否かを判定し(Act160)、用紙の削減率、再利用率の両者が閾値より大きい場合は、用紙の削減に関するメッセージmessaga1に「環境に優しい使い方ができています。」を代入し、用紙の再利用に関するメッセージmessaga2に「これからもその調子で使用しましょう。」のアドバイスを代入する。また、用紙削減フラグlev1と用紙再利用フラグlev2とに「1」をセットする(Act161)。両者が共に閾値より大きくなかった場合、用紙の削減率、再利用率の少なくとも一方が閾値より小さい場合は、用紙の削減率(rprint)に関するアドバイスを選択し(Act162)、続けて用紙の再利用率(rreuse)に関するアドバイスを選択する(Act163)。次に、lev2がlev1よりも大きいか否かを判定し(Act164)、大きい場合(Act164でYes)、図6のアドバイス表示部分の上部にmessaga2を出してから、messaga1を表示する(Act165)。一方、lev1がlev2より大きい場合、図6のアドバイス表示部分の上部にmessaga1を出してから、messaga2を表示する(Act166)。ここで、用紙削減フラグlev1と用紙再利用フラグlev2は、メッセージの内容が良いものから順に、「1」、「0」、「−1」がセットされる。これは褒めるアドバイスを上部に出すためである。
【0025】
図16は、本発明の実施の形態に係る用紙の削減率に関するアドバイス選択のフローチャートである。先ず、用紙の削減率(rprint)が閾値(bprint)よりも大きいか否かを判定する(Act170)。用紙の削減率(rprint)が閾値(bprint)よりも大きい場合、message1に「印刷用紙の削減を頑張りましたね。」の、アドバイスを代入し、フラグlev1に「1」をセットする(Act171)。用紙の削減率(rprint)が閾値(bprint)より小さい場合(Act170でNo)、印刷枚数(y1)が閾値(bpaper)よりも小さいか否かを判定する(Act172)。印刷枚数(y1)が閾値(bpaper)よりも小さい場合、message1に「印刷する時には環境に優しい印刷方法を心がけましょう。」を、代入し、フラグlev1に「0」をセットする(Act173)。印刷枚数(y1)が閾値(bpaper)より大きい場合(Act172でNo)、両面による削減率(rduplex)と集約による削減枚数(rNin1)の両方がそれぞれ閾値(bduplex)、閾値(bNin1)よりも小さいか否かを判定し(Act174)、両方とも閾値より小さい場合はmessage1に「もっと両面機能やNin1機能を活用して印刷しましょう。」を、代入し、フラグlev1に「−1」をセットする(Act175)。両面による削減率(rduplex)と集約による削減率(rNin1)の何れか一方でも閾値より大きい場合(Act174でNo)、両面による削減率(rduplex)が閾値(bduplex)よりも小さいか否かを判定し(Act176)、両面による削減率(rduplex)が閾値(bduplex)よりも小さい場合はmessage1に「もっと両面機能を活用して印刷しましょう。」を、代入し、フラグlev1に「−1」をセットする(Act177)。両面による削減率(rduplex)が閾値(bduplex)よりも大きい場合(Act176でNo)、集約による削減率(rNin1)が閾値(bNin1)よりも小さいか否かを判定し(Act178)、集約による削減率(rNin1)が閾値(bNin1)よりも小さい場合message1に「もっと集約機能を活用して印刷しましょう。」を代入し、フラグlev1に「−1」をセットする(Act179)。集約による削
減率(rNin1)が閾値(bNin1)より大きい場合(Act178でNo)、message1に「印刷する時には環境に優しい印刷方法を心がけましょう。」を代入し、フラグlev1に「−1」をセットする(Act180)。
【0026】
ここで、消去装置への投入枚数(y4)について説明する。ログデータベース14に蓄積された消去ログの用紙サイズ情報から用紙サイズを取得し、図4に示すA4換算テーブルにより対象の用紙サイズに対応するA4換算係数(Asize)を取得する。消去装置への投入枚数(y4)は、1ジョブの再利用枚数(x4)と1ジョブの廃棄用紙枚数(x5)を足した値にA4換算係数(Asize)をかけた値の総和となる(式15参照)。
y4 = ■(( x4 + x5 ) × Asize ) (式15)
また、紙の消去成功率(rOK)は、再利用枚数(zreuse)を消去装置へ投入した投入枚数(y4)で割った値となる(式16参照)。
rOK =zreuse ÷ y4 (式16)
【0027】
図17は、本発明の実施の形態に係る用紙の再利用率に関するアドバイス選択のフローチャートである。先ず、紙の再利用率(rreuse)が閾値(breuse)よりも大きいか否かを判定し(Act190)、紙の再利用率(rreuse)が閾値(breuse)よりも大きい場合(Act190でYes)、message2に「用紙の再利用を頑張りましたね。」を代入し、フラグlev2に「1」をセットする(Act191)。紙の再利用率(rreuse)が閾値(breuse)より小さい場合(Act190でNo)、消去装置への投入枚数(y4)が閾値(bin)よりも小さいか、または紙の消去成功率(rOK)が閾値(bOK)よりも大きいかを判定し(Act192)、Act192で判定がYesの場合、message2に「使い終わった用紙は消去装置に入れて再利用しましょう。」を代入し、フラグlev2に「−1」をセットする(Act193)。消去装置への投入枚数(y4)が閾値(bin)よりも大きく、紙の消去成功率(rOK)が閾値(bOK)よりも小さい場合(Act192でNo)は、廃棄要因の中で消し残りの割合が一番高いか否かを判定し(Act194)、消し残りの割合が一番高い場合(Act194でYes)は、message2に「なるべく消去可能な印刷やペンを利用しましょう。」を代入し、フラグlev2に「−1」をセットする(Act195)。消し残りの割合が一番でない場合(Act194でNo)は、廃棄要因の中で折れ/破れの割合が一番高いか否かを判定し(Act196)、折れ/破れの割合が一番高い場合はmessage2に「用紙が折れたり破れたりしないように大切に使用しましょう。」を代入し、フラグlev2に「−1」をセットする(Act197)。折れ/破れの割合が一番でない場合(Act196でNo)は、廃棄要因の中で残留物の割合が一番高いか否かを判定し(Act198)、残留物の割合が一番高い場合はmessage2に「ホッチキス等をしたまま消去装置に用紙を入れないでください。」を代入し、フラグlev2に「−1」をセットする(Act199)。残留物の割合が一番でない場合(Act198でNo)には、message2に「用紙を再利用できるように使用しましょう。」を代入し、lev2にフラグ「−1」をセットする(Act200)。これらの処理
により、各アドバイスを決定し、図6のアドバイス表示欄に出力することができる。
【0028】
以上により、エコレポート作成部35は、図6に示すように、ユーザの印刷状況と再利用状況とを組み合わせた形で同時に表示することができる。両面による削減枚数、集約による削減枚数、再利用枚数とから順位やアドバイス、CO2排出量を求め、印刷状況と再利用状況の解析結果を合わせて、総合的に判定結果を示すことができる。これにより、業務内容等でどちらか一方しか努力できない人でも、結果に反映することができる。また、アドバイス表示部分では褒めるアドバイスの方を上部に表示することで、ユーザのエコに取り組む気持ちを上昇させ、よりエコな使用方法を促すことができると共に、ユーザに対し、長期に渡って環境負荷低減の動機付けを維持させることが出来る。
【0029】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態は、第1の実施の形態の変形例で、第1の実施の形態と同様の機能を有す部分については同一の番号を付し、説明は省略する。
【0030】
図18は、本発明の第2の実施の形態に係る印刷環境負荷低減支援システムの機能ブロック図である。第2の実施の形態におけるエコレポートは、ユーザの使用状況に加えて所属するグループの使用状況を提示している。グループは、所属部門、事業所、会社等でも良い。
ログイン処理部21、ユーザデータ集計部22、用紙削減率算出部23、両面削減算出部24、集約削減算出部25、用紙再利用率算出部27は、第1の実施の形態と同じため、説明を省略する。点数算出部71は、節約枚数を100点を上限とし、エコの度合(環境負荷の低減状況)として点数化するものである。
キャラクタ選択部72は、点数算出部71で求めた点数から、後述する3段階からなる節約状況を示すキャラクタの一つを選択する。順位・ランク決定部73は、点数算出部71で求めた総合得点から順位を求め、前回の順位に対して今回の順位が上がったか、同じか、下がったかを後述するキャラクタで表示する。グループ削減算出部74は、グループを構成するユーザ全体の節約枚数を算出する。
アドバイス選定部32は、用紙削減メッセージ選択部33と、用紙再利用メッセージ選択部34とで構成され、用紙削減アドバイス選択部33は、用紙削減に関するアドバイスを選択し、用紙再利用アドバイス選択部34は、用紙再利用に関するアドバイスを選択する。
エコレポート作成部35は、ログインユーザ、並びに当該ユーザの所属するグループに対する削減データ、キャラクタを一つのレポートとして配置し、後述するエコレポートを作成する。
【0031】
図19は、本発明の第2の実施の形態に係るエコレポートの表示例である。エコレポート80は、ログインユーザの所定の期間に対する節約状況(後述する節約枚数)を表示する節約枚数表示エリア81、点数算出部71で求めた点数を表示する点数エリア82と、この点数を基に算出される順位を表示する順位表示エリア83と、印刷状況と再利用状況とから現在のエコ状況について総合的なアドバイスを提供するアドバイス表示エリア84と、ログインユーザの所属するグループ全体の節約枚数を表示するグループ枚数表示エリア85と、予め管理者により設定される今月の目標を表示する目標表示エリア86とを備える。
エコレポート80は、後述する節約状況に応じてキャラクタ90が表示される(内容は図8を参照)。算出された順位に対し、前回の順位に対して今回の順位が上がったか、同じか、下がったかを示すランク状況キャラクタ95を表示する(内容は図14を参照)。
【0032】
図20は、本発明の第2の実施の形態に係る環境負荷低減の点数算出フローチャートである。エコレポート80の点数エリア82に表示する点数を求める方法について説明する。
先ず、面数(y2)が0より大きいか否かを判定する(Act210)。面数(y2)が0より大きい場合は、点数(ptotal)を計算する(Act211)。点数(ptotal)は、両面による削減枚数(zduplex)と、集約による削減枚数(zNin1)と、再利用枚数(zreuse)とを足した値を面数(y2)で割った値に100を乗じた値となる(式17参照)。
ptotal = (zduplex +zNin1 +zreuse ) ÷ y2 × 100 (式17)
次に、点数(ptotal)が100よりも大きいか否かを判定し(Act212)、100より大きい場合、点数(ptotal)を100点とする(Act213)。そうでなかった場合(Act212でNo)は、計算式で算出した点数(ptotal)が得点となる(Act214)。ここで、原稿数(y3)が0以下(実際には0)であった場合(Act210でNo)、再利用枚数(zreuse)が0よりも大きいか否かを判定し(Act215)、0よりも大きい場合、すなわち1枚でも再利用を実行した場合は、点数(ptotal)を100点とする(Act216)。そうでなかった場合(Act215でNo)、点数(ptotal)は0点とする(Act217)。この場合、0点でなくとも、算出不能を示す「−」表示等でも良い。
【0033】
図21は、本発明の第2の実施の形態に係る節約状況キャラクタ選定フローチャートである。削減状況キャラクタは点数(ptotal)によって3段階に変化する。予め決められた2段階の閾値b1totalとb2total(b1total>b2total)と、算出した点数(ptotal)とからキャラクタを決定する。閾値は、ユーザ毎等で設定できるようにしても良いし、全体の平均値に係数をかけてもよい。
先ず、点数(ptotal)が閾値1(b1total)よりも大きいか否かを判定し(Act220)、点数(ptotal)が閾値1(b1total)より大きい場合、図8のレベル3のキャラクタを表示する(Act221)。以下の場合(Act220でNo)には、点数(ptotal)が閾値2(b2total)よりも大きいか否かを判定し(Act222)、点数(ptotal)が閾値2(b2total)より大きい場合、図8のレベル2のキャラクタを表示する(Act223)。以下の場合(Act222でNo)は、図8のレベル1のキャラクタを表示する(Act224)。
【0034】
次に、エコレポート80のグループ節約枚数を求める方法について説明する。グループの節約枚数は、ユーザに対して算出した、両面による削減枚数(zduplex)と集約による削減枚数(zNin1)と再利用枚数(zreuse)と同様の計算方法で、グループに対して抽出されたデータを使用して計算する。すなわち、グループに対し算出された両面による削減枚数(wduplex)と、集約による削減枚数(wNin1)と、再利用枚数(wreuse)の和がグループの節約枚数(wtotal)となり、計算式、wtotal =wduplex +wNin1 +wreuseで求めることが出来る。
また、「今月の目標」はグループで達成する節約枚数の目標値である。この値は、管理者が図示しないキーボードや、ネットワークI/Fを介して接続される図示しない管理者用PCで設定する値である。
【0035】
このような構成をとることにより、第1の実施の形態と同様に、ユーザの用紙の使用状況と再利用状況を組み合わせた形でエコ活動状況を表示することができる。また、ユーザの活動状況と、ユーザが所属するグループの活動状況を同じ画面で示すことで、現在の自分の状況を把握できるだけではなく、グループ全体の状況も把握できるので、よりエコ意識を高めることが出来る。
【0036】
以上説明した少なくともひとつの実施形態の環境貢献支援装置によれば、用紙削減率算出部で算出した用紙削減率と、用紙再利用率算出部で算出した用紙再利用率とに基づいて最適なメッセージを選択するアドバイス設定部を持つことにより、ユーザに対して印刷環境に貢献するために具体的にどのような操作を行えばよいかを適時にアドバイスすることができる。
【0037】
本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、例えば、環境貢献支援装置をサーバで構成したが、MFPに組み込むものでも、消去装置に組み込むものでも良い。エコレポートに表示されるキャラクタは動画でも良い。
【0038】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0039】
10、20、70…環境貢献支援装置(サーバ)
21…ログイン処理部
22…ユーザデータ集計部
23…用紙削減率算出部
24…両面削減算出部
25…集約削減算出部
26…印刷状況キャラクタ選択部
27…用紙再利用率算出部
28…再利用状況キャラクタ選択部
29…総合得点算出部
30…CO2排出削減量算出部
31…順位・ランク決定部
32…アドバイス設定部
33…用紙削減メッセージ選択部
34…用紙再利用メッセージ選択部
35…エコレポート作成部
71…点数算出部
72…キャラクタ選択部
73…順位・ランク決定部
74…グループ削減算出部
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、印刷環境における環境貢献支援装置、および環境貢献支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画像形成装置の印刷設定を両面印刷や集約印刷にすることで記録用紙の使用量を削減して印刷時の環境負荷の低減を図っている。また、画像形成装置には、ユーザの環境意識を向上するために環境レポートを出力するものも知られている。さらに、消色性の着色剤により画像が形成されたシートに、加熱処理を施してシート上の画像を消色し、当該シートを再利用させる再生装置が知られている。
しかしながら、これまでの環境レポートは、その発行時点における用紙の削減枚数の実績を集計したに過ぎず、利用者が長期に渡って環境負荷低減の動機付けを維持するのは難しい。加えて、利用者は環境の負荷を低減するために具体的にどのような操作を行えばよいかを適時にアドバイスするものではなかった。さらには、印刷枚数の削減と、用紙の再利用による環境負荷の低減とを総合的に提示する環境レポートはなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−088506公報
【特許文献2】特開2010−134765公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明が解決しようとする課題は、印刷環境負荷を総合的に評価可能なレポートを出力すると共に、利用者が環境負荷の低減の動機付けを長期に渡って維持することが可能な環境貢献支援装置、および環境貢献支援方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態によれば、印刷装置と、消去装置とを備えるシステムに提供され環境貢献支援装置は、両面削減算出部と、集約削減算出部と、用紙削減率算出部と、印刷状況キャラクタ選択部と、用紙再利用率算出部と、再利用状況キャラクタ選択部と、用紙削減メッセージ選択部と、用紙再利用メッセージ選択部と、アドバイス設定部と、レポート作成部とを備え、レポート作成部は、用紙削減率算出部で算出した用紙削減率に対応したキャラクタと、用紙再利用率算出部で算出した用紙再利用率に対応したキャラクタと、アドバイス設定部で設定されるメッセージと、を所定のフォームに編集する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】実施の形態に係る環境貢献支援装置の構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態に係る印刷ログデータを示すテーブルである。
【図3】実施の形態に係る消去ログデータを示すテーブルである。
【図4】実施の形態に係る用紙サイズに対するA4サイズ換算テーブルである。
【図5】第1の実施の形態に係る環境貢献支援装置の機能ブロック図である。
【図6】第1の実施の形態に係るエコレポートの表示例である。
【図7】第1の実施の形態に係る用紙の削減率を算出するフローチャートである。
【図8】実施の形態に係るエコレポートに表示されるキャラクタを示す図である。
【図9】実施の形態に係る印刷状況キャラクタを選択するフローチャートである。
【図10】第1の実施の形態に係る用紙の再利用率を算出するフローチャートである。
【図11】第1の実施の形態の用紙の再利用率算出に係り、印刷枚数が0の場合の再利用率を算出するフローチャートである。
【図12】実施の形態に係る再利用状況キャラクタを選択するフローチャートである。
【図13】第1の実施の形態に係る総合得点を算出するフローチャートである。
【図14】実施の形態に係るエコレポートに表示されるランク状態を示す図である。
【図15】実施の形態に係るアドバイス選定のフローチャートである。
【図16】実施の形態に係る用紙の削減率に関するアドバイス選択のフローチャートである。
【図17】実施の形態に係る用紙の再利用率に関するアドバイス選択のフローチャートである。
【図18】第2の実施の形態に係る環境貢献支援システムの機能ブロック図である。
【図19】第2の実施の形態に係るエコレポートの表示例である。
【図20】第2の実施の形態に係る点数算出のフローチャートである。
【図21】第2の実施の形態に係る節約状況キャラクタ選定のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
【0008】
図1は、本発明の実施形態の環境貢献支援装置を構成するサーバのブロック図である。サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)11と、RAM(Random Access Memory)12と、HDD(Hard Disc Drive)13と、ログデータベース14と、入力I/F15と、表示I/F16と、ネットワークI/F17とで構成される。CPU11はRAM12と協働して、HDD13に記憶されたプログラムを実行して環境貢献支援に係る機能を実現する。HDD13は、さらに図4に示す、印刷用の各用紙サイズをA4サイズに換算する換算テーブルを記憶する。ログデータベース14は、図2に示す印刷ログと図3に示す消去ログを保管する。CPU11は、ネットワークI/F17を介して図示しないMFP(Multi-Function Peripheral)から定期的に印刷状況に関するデータを収集し、印刷ログとしてログデータベース14に蓄積する。CPU11はさらに、ネットワークI/F17を介して図示しない消去装置から定期的に消去状況に関するデータを収集し、消去ログとしてログデータベース14に蓄積する。
ここで、消去装置は、消色性の着色剤により画像を形成された用紙に、消去部で加熱処理を施して用紙の画像を消色し、用紙を再利用させる再生装置である。消去装置に投入された消去対象用紙は、消去が行われた後、再利用可能な用紙と、再利用不可である廃棄用用紙とに分類される。入力I/F15は、図示しないキーボードやマウス等の入力装置とのインターフェースで、各種データやコマンドを入力する。表示I/F16は、図示しないディスプレイとのインターフェースで、後述するエコレポート等の表示データを出力する。ネットワークI/F17は、サーバ10を図示しない有線、若しくは無線LANに接続するインターフェースである。
【0009】
図2は、本発明の実施の形態に係る印刷ログデータを示すテーブルである。印刷ログは、ネットワークを介して接続された複数のMFPから定期的に収集されるジョブデータを集計したものである。印刷ログとして収集する項目は、MFPの機体を示す「シリアル番号」、MFPのユーザを識別する「ユーザID」、ジョブ実行時間としての「開始日時」と「終了日時」、実行したJOBの種類として、コピー、プリント、スキャンを示す「機能」、印刷色としての「カラー」、印刷に使用した用紙の「サイズ」、印刷設定として片面か両面かを表す「両面設定」、1枚の用紙に何枚の用紙を集約したかを表す「集約設定」、原稿の表面、裏面を計数する「入力面数」、用紙の枚数を示す「印刷枚数」、印刷用紙の表面、裏面を計数する「印刷面数」があり、それぞれのデータをジョブ毎に取得してテーブル形式で保管する。
例えば、No.2の印刷ログは、機体番号「AAA1234」のMFPで、「32158」のユーザが、「2011/4/1の9時10分」から「2011/4/1の9時12分」の間、「コピー」を実行したことを表している。コピーのジョブ内容としては、原稿面数「3枚」の原稿を、「ブラック」、「A4」、「片面」、集約枚数「1in1」に設定し、コピー出力として印刷枚数が「3枚」で、面数が「3枚」であったことを示している。
【0010】
図3は、本実施の形態に係る消去ログデータを示すテーブルである。消去ログは、複数の消去装置から定期的に収集される消去に関するデータを集計したものである。消去ログは、消去装置の機体を示す「シリアル番号」、ユーザを識別する「ユーザID」、消去処理実行時間としての「開始日時」と「終了日時」、実行した消去処理として、用紙の「サイズ」、消去装置にセットした用紙枚数としての「投入枚数」、消去処理の結果、消去が成功した用紙枚数を示す「リユース枚数」、消去に失敗し廃棄処理される用紙に対して、その原因毎に「消し残り枚数」、「折れ/破れ枚数」、「残留物枚数」、「その他枚数」のそれぞれに対するリジェクト枚数を取得する。
例えば、No.4の消去ログは、機体番号「XXX1001」の消去装置で、ユーザ「56954」が、「2011/4/25の13時1分」から「2011/4/25の13時8分」の間、「A4」、62枚の用紙を消去装置にセットして消去処理を実行したことを表している。消去処理を実行した結果、「57枚」が消去に成功し、「3枚」が消し残しによりリジェクトされ、「2枚」が折れ/破れによりリジェクトされたことを示している。
【0011】
図4は、本実施の形態に係る用紙サイズに対するA4サイズ換算テーブルである。A4サイズの用紙を「1」とした場合のそれぞれの用紙サイズに対する換算値をテーブルにしたもので、A3の場合は、「2」となり、A5では「0.5」となる。さらに、このテーブルには、LEDGERサイズ、LETTERサイズ、LEGALサイズに対する換算値を備え、換算値はそれぞれ「1.9」、「1」、「1.2」となる。
【0012】
図5は、第1の実施の形態に係る環境貢献支援装置の機能ブロック図である。本実施の形態においては、ログデータベース14に保管された印刷ログ、消去ログに基づき、後述する用紙の削減率や、用紙の再利用率を算出し、エコレポートを作成している。
ログイン処理部21は、入力I/F15を介して図示しないキーボードから、またはネットワークI/F17を介して図示しないMFPや消去装置から入力されるユーザIDに対して認証を行い、認証が成功すると当該ユーザIDを有効な識別情報としてRAM12に保管する。ユーザデータ集計部22は、ユーザの実行したジョブを集計するもので、RAM12に保管されたユーザIDをキーとして、印刷ログから当該ユーザIDに一致するログデータを収集し、RAM12に保管する。同時に、消去ログからは該当するユーザIDに一致するログデータを収集し、RAM12に保管する。収集するログデータは、予め指定された期間、例えば、1日、1週間、1カ月の間に実行したデータを対象とする。
用紙削減率算出部23は、両面削減算出部24と、集約削減算出部25とで構成される。両面削減算出部24は、両面印刷設定によって削減された用紙枚数の割合を算出する。集約削減算出部25は、集約印刷設定(Nin1)によって削減された用紙枚数の割合を算出する。用紙削減率算出部23は、さらに、両面削減算出部24と、集約削減算出部25とにより求められたそれぞれの用紙の削減枚数から全体の用紙削減率を算出し、CO2に換算した排出削減量を算出する。
印刷状況キャラクタ選択部26は、用紙削減率算出部23で求めた用紙削減率に応じて後述する3段階からなる印刷状況のキャラクタの一つを選択する。
用紙再利用率算出部27は、用紙の再利用率を算出すると共に、用紙の再利用枚数からCO2に換算した排出削減量を算出する。
再利用状況キャラクタ選択部28は、用紙再利用率算出部27で求めた用紙再利用率に応じて後述する3段階からなる再利用率状況のキャラクタの一つを選択する。
CO2排出削減量算出部29は、用紙の削減枚数から求めたCO2排出削減量と、用紙再利用枚数から求めた印刷枚数削減枚数CO2排出削減量とから、全体のCO2排出削減量を算出する。
総合得点算出部30は、両面削減算出部24で求めた両面印刷による削減枚数と、集約削減算出部25で求めた集約印刷による削減枚数と、用紙再利用率算出部27で求めた再利用枚数とに基づいて総合得点を算出する。順位・ランク決定部31は、総合得点算出部30で求めた総合得点から順位を求め、前回の順位に対して今回の順位が上がったか、同じか、下がったかを後述するキャラクタで表示する。
アドバイス選定部32は、用紙削減メッセージ選択部33と、用紙再利用メッセージ選択部34とで構成され、用紙削減メッセージ選択部33は、用紙削減に関する複数のメッセージから一つを選択し、用紙再利用メッセージ選択部34は、用紙再利用に関する複数のメッセージから一つを選択する。
エコレポート作成部35は、ログインユーザに対する印刷状況、再利用状況に関するデータ、キャラクタを一つのレポートとして配置し、後述するエコレポートを作成する。
【0013】
図6は、第1の実施の形態に係るエコレポートの表示例である。エコレポート40は、システムにログインするユーザに対して出力されるレポートで、当該サーバ10のネットワークI/F17を介して接続される図示しないMFPや、消去装置にユーザがログインした際に、これら装置の表示画面に表示される。エコレポート40は、ネットワークI/F17を介して接続される図示しないクライアントPCからユーザの要求に応じて当該PCに表示してもよい。エコレポート40は、画像ファイルの形式で電子メールの添付ファイルとしてユーザに送信してもよい。さらに、ユーザの印刷指示に応じて所定の印刷装置で記録媒体に印刷するようにしてもよい。
エコレポート40は、所定の期間、本実施の形態では1カ月間における印刷状況、ここでは今月の印刷状況を表示する印刷状況エリア41と、同1カ月間における用紙の再利用状況、ここでは今月の再利用状況を表示する再利用状況エリア42と、印刷状況と再利用状況の両者を基に、同1カ月間におけるCO2排出量、ここでは今月のCO2排出量を表示するCO2排出量表示エリア43と、ランク表示エリア44と、印刷状況と再利用状況とから現在のエコ状況について総合的なアドバイスを提供するアドバイス表示エリア45と、を備える。印刷状況エリア41には、印刷状況に応じたキャラクタ50が表示される。再利用状況エリア42には、再利用状況に応じたキャラクタ55が表示される。キャラクタ50、55については、後ほど詳細に説明する。ランク表示エリア44には、前回の順位に対して今回の順位が上がったか、同じであるか、下がったかを示すランク状況キャラクタ60を表示する。キャラクタ60については、後ほど詳細に説明する。
印刷状況エリア41は、用紙全体の削減率と、両面による削減率と、Nin1(集約とも表現する)による削減率とを、それぞれ数値とグラフで表示する。印刷状況エリア41は、さらに、削減した印刷枚数と、削減した印刷枚数に換算したCO2排出削減量とを表示する。再利用状況エリア42は、再利用した用紙の削減率を数値とグラフで表示する。再利用状況エリア42は、さらに、再利用した用紙枚数と、再利用した用紙枚数に換算したCO2排出削減量とを表示する。
【0014】
図7は、第1の実施の形態に係る用紙の削減率を算出するフローチャートである。
用紙削減率算出部23は、ログインユーザ毎に集計された印刷ログのサイズ情報から用紙サイズを取得し、図4に示すA4換算テーブルから当該用紙サイズに対応するA4換算係数(Asize)を取得する。1ジョブの印刷枚数を(x1)とした場合、印刷枚数の総和(y1)は、1ジョブの印刷枚数(x1)にA4換算係数(Asize)をかけた値の和となる(式1参照)(Act101)。
y1 = ■(Asize × x1 ) (式1)
両面削減算出部24は、両面印刷による削減率を求める。両面印刷による削減率は、両面印刷設定によって削減された用紙枚数の割合を示している。両面削減算出部24は、先ず、A4換算した用紙面数を算出する。印刷枚数の計算と同様に、印刷ログのサイズ情報から用紙サイズを取得し、図4に示すA4換算テーブルから当該用紙サイズに対応するA4換算係数(Asize)を取得する。1ジョブの印刷面数を(x2)とした場合、印刷面数の総和(y2)は、1ジョブの印刷面数(x2)にA4換算係数(Asize)をかけた値の和となる(式2参照)(Act102)。
y2 = ■(Asize × x2 ) (式2)
両面印刷による削減枚数(zduplex)は、1ジョブの印刷面数(x2)から1ジョブの印刷枚数(x1)を引いた値にA4換算係数(Asize)をかけた値の和になる(式3参照)
zduplex = ■(Asize × ( x2 −x1 ) ) (式3)
両面による削減率(rduplex)は、この両面による削減枚数(zduplex)を印刷面数(y2)で割った値になる(式4参照)(Act103)。
rduplex = zduplex ÷ y2 (式4)
【0015】
集約削減算出部25は、集約(Nin1)印刷による削減率を求める。集約による削減率は、集約設定によって削減された用紙枚数の割合を示している。集約削減算出部25は、先ず、A4換算した原稿数を算出する。本実施の形態では集約設定をもとに原稿数を算出するが、原稿数が直接的に得られている場合は、その積算値を用いても良い。印刷ログ情報の集約設定から集約する値(aNin1)を取得する。集約する値(aNin1)は、例えば、集約をしない1in1場合は「1」となり、2面を1面に集約する2in1の場合は「2」となる。また、原稿数(y3)は、集約値(aNin1)とA4換算係数(Asize)との積に、1ジョブの印刷枚数(x1)をかけた値の総和となる(式5参照)(Act104)。
y3 = ■(Asize ×aNin1 × x1 ) (式5)
集約による削減枚数(zNin1)は、1ジョブの印刷面数から1ジョブの印刷面数を集約値で割った値を引いた値の和となる(式6参照)。
zNin1 = ■( Asize × (x2 −x2/aNin1 −1)) (式6)
また、この集約(Nin1)による削減率(rNin1)は集約による削減枚数(zNin1)を原稿数(y3)で割った値となる(式7参照)(Act105)。
rNin1 =zNin1 ÷ y3 (式7)
【0016】
用紙削減率算出部23は、次に、用紙の削減率を求める。用紙の削減率は、両面印刷設定と集約印刷設定によって削減された用紙枚数の割合を示している。すなわち、用紙の削減率(rprint)は、両面による削減枚数(zduplex)と集約による削減枚数(zNin1)を足した値を印刷面数(y2)で割った値として求めることが出来る(式8参照)(Act106)。
rprint = (zduplex +zNin1) ÷ y2 (式8)
両面削減算出部24は、CO2排出削減量を求める。CO2排出削減量は、削減した用紙によって節約できたCO2の値を換算して求める。用紙1枚あたりのCO2排出量をACO2とすると、CO2排出削減量(Cprint)は、両面による削減枚数(zduplex)と集約による削減枚数(zNin1)とを足した値にACO2をかけた値がCprintとなる(式9参照)(Act107)。
Cprint = (zduplex +zNin1) × ACO2 (式9)
なお、用紙1枚あたりのCO2排出量(ACO2)は、例えば6gといった値が知られている。
【0017】
図8は、本発明の実施の形態に係るエコレポートに表示されるキャラクタを示す図である。エコレポート40の印刷状況エリア41のキャラクタ部分50は顔の形状をなし、用紙の削減率によって3段階に変化する。エコレポート40の再利用状況エリア42のキャラクタ部分55は顔の形状をなし、用紙の再利用率によって3段階に変化する。キャラクタは後述する、削減率、若しくは、再利用率の程度により、高いレベル3(51)、中位のレベル2(52)、低いレベル1(53)の何れか一つが選択される。キャラクタは、削減率、若しくは、再利用率のレベルに応じて顔の表情を変化させる。レベル3(51)では、笑顔を表示し、レベル2(52)では、普通の顔を表現し、レベル1(53)では、悲しい顔を表示する。MFPのユーザは、このキャラクタの顔の表情により自身の印刷用紙の削減レベルや、再利用レベルの状態を視覚で認識することが出来る。
【0018】
図9は、本実施の形態に係る印刷状況キャラクタを選択するフローチャートである。
印刷状況キャラクタ選択部26は、予め決められた2段階の閾値b1printとb2print(b1print>b2print)を基に、用紙の削減率(rprint)が閾値よりも大きいか否かを比較してキャラクタを決定する。この閾値は、ユーザ毎に設定できるようにしても良いし、全体の平均値に係数をかけることで決定してもよい。
印刷状況キャラクタ選択部26は、先ず、用紙の削減率(rprint)が閾値1(b1print)よりも大きいか否かを判定し(Act110)、用紙の削減率(rprint)が閾値1(b1print)よりも大きい場合、図8のレベル3のキャラクタを選択する(Act111)。以下の場合(Act111でNo)、用紙の削減率(rprint)が閾値2(b2print)よりも大きいか否かを判定し(Act112)、用紙の削減率(rprint)が閾値2(b2print)よりも大きい場合、図8のレベル2のキャラクタを選択する(Act113)。一方、以下の場合(Act112でNo)には、図8のレベル1のキャラクタを選択する(Act114)。
【0019】
図10は、本発明の第1の実施の形態に係る消去装置による用紙の再利用率を算出するフローチャートである。
消去ログのリユース枚数の欄は、消去装置で印刷面の消去に成功した用紙枚数をA4換算して示している。用紙再利用率算出部27は、消去ログのサイズ情報から用紙サイズを取得し、図4に示すA4換算テーブルから当該用紙サイズに対応するA4換算係数(Asize)を取得する。1ジョブの再利用枚数(x4)とした場合、再利用枚数の総和(zreuse)は、1ジョブの再利用枚数(x4)にA4換算係数(Asize)をかけた値の和となる(式10参照)(Act120)。
zreuse = ■(Asize × x4 ) (式10)
用紙再利用率算出部27は、用紙の再利用率を算出する。用紙の再利用率は、印刷した枚数に対して再利用できた用紙の割合を示している。再利用率(rreuse)は、再利用枚数(zreuse)を印刷枚数(y1)で割った値となる(式11参照)(Act121)。
rreuse =zreuse ÷ y1 (式11)
次に、印刷枚数(y1)が0か否かを判定し(Act122)、印刷枚数が0の場合、印刷枚数が0の時の再利用率を算出する(Act123)。ここで、印刷枚数(y1)が0だった場合(Act122でYes)の再利用率(rreuse)を算出するフローチャートを図11に示す。
用紙再利用率算出部27は、再利用枚数(zreuse)が0よりも大きいか否かを判定し(Act130)、再利用枚数(zreuse)が0より大きい場合は再利用率(rreuse)を999%とする(Act131)。なお、999%は一例であり、これに限らず、他の表示をさせても良い。一方、再利用枚数(zreuse)が0の場合、再利用率(rreuse)は0%とする(Act132)。
一方、印刷枚数が0でない場合(Act122でNo)、用紙再利用率算出部27は、CO2排出削減量を算出する(Act124)。CO2排出削減量は、再利用可能な用紙によって節約できたCO2を示している。用紙1枚あたりのCO2排出量を(ACO2)とすると、CO2排出削減量(creuse)は、再利用枚数(zreuse)に(ACO2)をかけた値となる(式12参照)。
creuse =zreuse × ACO2 (式12)
【0020】
図12は、本実施の形態に係る再利用状況キャラクタを選択するフローチャートである。
再利用状況キャラクタ選択部28は、予め決められた2段階の閾値b1reuseとb2reuse(b1reuse>b2reuse)を基に、用紙の再利用率(rreuse)が閾値よりも大きいか否かを比較してキャラクタを決定する。この閾値は、ユーザ毎に設定できるようにしても良いし、全体の平均値に係数をかけることで決定してもよい。
再利用状況キャラクタ選択部28は、先ず、用紙の再利用率(rreuse)が閾値1(b1reuse)よりも大きいか否かを判定し(Act140)、用紙の再利用率(rreuse)が閾値1(b1reuse)より大きい場合、図8のレベル3のキャラクタを選択する(Act141)。以下の場合(Act140でNo)は、用紙の再利用削減率(rreuse)が閾値2(b2reuse)よりも大きいか否かを判定し(Act142)、用紙の再利用削減率(rreuse)が閾値2(b2reuse)よりも大きい場合、図8のレベル2のキャラクタを選択する(Act143)。一方、以下の場合(Act142でNo)には、図8のレベル1のキャラクタを選択する(Act144)。
【0021】
次に、図6のエコレポート中央付近に表示される今月のCO2排出削減量43の算出方法について説明する。
CO2排出削減量算出部30は、全体のCO2排出削減量を算出する。CO2排出削減量(c)は、印刷によるCO2排出削減量(cprint)と再利用によるCO2排出削減量(creuse)との和となる(式13参照)。
c =cprint + creuse (式13)
次に、図6のエコレポート下方の順位エリア44に表示される順位ついて説明する。順位・ランク決定部31は、総合得点(stotal)を基に順位を決定する。総合得点(stotal)は、両面による削減枚数(zduplex)と集約による削減枚数(zNin1)と再利用枚数(zreuse)を足した値を原稿数(y3)で割った値から求めることができる(式14参照)。
stotal = (zduplex +zNin1 +zreuse) ÷ y3 (式14)
順位・ランク決定部31は、この総合得点の高いものから順に順位を決定する。
ここで、印刷枚数(y1)が0だった場合の総合得点(stotal)を算出するフローチャートを図13に示す。再利用枚数(zreuse)が0よりも大きいか否かを判定し(Act150)、再利用枚数(zreuse)が0よりも大きい場合は総合得点(stotal)に再利用枚数(zreuse)を代入する(Act151)。また、再利用枚数(zreuse)が0の場合、総合得点(stotal)は「−1」とし、順位はランク外とする(Act152)。
【0022】
図14は、エコレポートに表示されるランク状態を示す図である。ランク状態は、「ランクアップ」、「ランク変わらず」、「ランクダウン」の3段階で表示する。順位・ランク決定部31で求めた順位が、前回の順位に対して上がった場合は、「ランクアップ」を表示し、順位が同じであった場合は、「ランク変わらず」を表示し、順位が下がった場合は、「ランクダウン」を表示する。また、ランク状態を表示するためには、前回の順位を記憶しておく必要があり、ユーザがシステムにログインするたびに順位を計算し、図示しないデータテーブルに順位の書込みを行う。なお、一定の周期で定期的に順位をテーブルに保存しても良い。
【0023】
次に、図6のエコレポート下方に表示されるアドバイス欄に表示するアドバイスの選定方法について説明する。
図15から図17はアドバイス選定のためのフローチャートである。アドバイス選定の判定に使用する閾値には、用紙の削減率の閾値(bprint)、両面による削減率の閾値(bduplex)、集約による削減率の閾値(bNin1)、印刷枚数の閾値(bpaper)、用紙の再利用率の閾値(breuse)、消去装置への投入枚数の閾値(bin)、用紙の消去成功率の閾値(bOK)がある。これらの閾値は、予め決めてあるものを使用しても良いし、ユーザ毎に値を設定できるようにしても良い。さらに、全体の平均値に係数をかけることで決定してもよい。
【0024】
図15は、本発明の実施の形態に係るアドバイス選定のフローチャートである。先ず、「用紙の削減率(rprint)が閾値(bprint)よりも大きく、かつ、用紙の再利用率(rreuse)が閾値(breuse)よりも大きい」か否かを判定し(Act160)、用紙の削減率、再利用率の両者が閾値より大きい場合は、用紙の削減に関するメッセージmessaga1に「環境に優しい使い方ができています。」を代入し、用紙の再利用に関するメッセージmessaga2に「これからもその調子で使用しましょう。」のアドバイスを代入する。また、用紙削減フラグlev1と用紙再利用フラグlev2とに「1」をセットする(Act161)。両者が共に閾値より大きくなかった場合、用紙の削減率、再利用率の少なくとも一方が閾値より小さい場合は、用紙の削減率(rprint)に関するアドバイスを選択し(Act162)、続けて用紙の再利用率(rreuse)に関するアドバイスを選択する(Act163)。次に、lev2がlev1よりも大きいか否かを判定し(Act164)、大きい場合(Act164でYes)、図6のアドバイス表示部分の上部にmessaga2を出してから、messaga1を表示する(Act165)。一方、lev1がlev2より大きい場合、図6のアドバイス表示部分の上部にmessaga1を出してから、messaga2を表示する(Act166)。ここで、用紙削減フラグlev1と用紙再利用フラグlev2は、メッセージの内容が良いものから順に、「1」、「0」、「−1」がセットされる。これは褒めるアドバイスを上部に出すためである。
【0025】
図16は、本発明の実施の形態に係る用紙の削減率に関するアドバイス選択のフローチャートである。先ず、用紙の削減率(rprint)が閾値(bprint)よりも大きいか否かを判定する(Act170)。用紙の削減率(rprint)が閾値(bprint)よりも大きい場合、message1に「印刷用紙の削減を頑張りましたね。」の、アドバイスを代入し、フラグlev1に「1」をセットする(Act171)。用紙の削減率(rprint)が閾値(bprint)より小さい場合(Act170でNo)、印刷枚数(y1)が閾値(bpaper)よりも小さいか否かを判定する(Act172)。印刷枚数(y1)が閾値(bpaper)よりも小さい場合、message1に「印刷する時には環境に優しい印刷方法を心がけましょう。」を、代入し、フラグlev1に「0」をセットする(Act173)。印刷枚数(y1)が閾値(bpaper)より大きい場合(Act172でNo)、両面による削減率(rduplex)と集約による削減枚数(rNin1)の両方がそれぞれ閾値(bduplex)、閾値(bNin1)よりも小さいか否かを判定し(Act174)、両方とも閾値より小さい場合はmessage1に「もっと両面機能やNin1機能を活用して印刷しましょう。」を、代入し、フラグlev1に「−1」をセットする(Act175)。両面による削減率(rduplex)と集約による削減率(rNin1)の何れか一方でも閾値より大きい場合(Act174でNo)、両面による削減率(rduplex)が閾値(bduplex)よりも小さいか否かを判定し(Act176)、両面による削減率(rduplex)が閾値(bduplex)よりも小さい場合はmessage1に「もっと両面機能を活用して印刷しましょう。」を、代入し、フラグlev1に「−1」をセットする(Act177)。両面による削減率(rduplex)が閾値(bduplex)よりも大きい場合(Act176でNo)、集約による削減率(rNin1)が閾値(bNin1)よりも小さいか否かを判定し(Act178)、集約による削減率(rNin1)が閾値(bNin1)よりも小さい場合message1に「もっと集約機能を活用して印刷しましょう。」を代入し、フラグlev1に「−1」をセットする(Act179)。集約による削
減率(rNin1)が閾値(bNin1)より大きい場合(Act178でNo)、message1に「印刷する時には環境に優しい印刷方法を心がけましょう。」を代入し、フラグlev1に「−1」をセットする(Act180)。
【0026】
ここで、消去装置への投入枚数(y4)について説明する。ログデータベース14に蓄積された消去ログの用紙サイズ情報から用紙サイズを取得し、図4に示すA4換算テーブルにより対象の用紙サイズに対応するA4換算係数(Asize)を取得する。消去装置への投入枚数(y4)は、1ジョブの再利用枚数(x4)と1ジョブの廃棄用紙枚数(x5)を足した値にA4換算係数(Asize)をかけた値の総和となる(式15参照)。
y4 = ■(( x4 + x5 ) × Asize ) (式15)
また、紙の消去成功率(rOK)は、再利用枚数(zreuse)を消去装置へ投入した投入枚数(y4)で割った値となる(式16参照)。
rOK =zreuse ÷ y4 (式16)
【0027】
図17は、本発明の実施の形態に係る用紙の再利用率に関するアドバイス選択のフローチャートである。先ず、紙の再利用率(rreuse)が閾値(breuse)よりも大きいか否かを判定し(Act190)、紙の再利用率(rreuse)が閾値(breuse)よりも大きい場合(Act190でYes)、message2に「用紙の再利用を頑張りましたね。」を代入し、フラグlev2に「1」をセットする(Act191)。紙の再利用率(rreuse)が閾値(breuse)より小さい場合(Act190でNo)、消去装置への投入枚数(y4)が閾値(bin)よりも小さいか、または紙の消去成功率(rOK)が閾値(bOK)よりも大きいかを判定し(Act192)、Act192で判定がYesの場合、message2に「使い終わった用紙は消去装置に入れて再利用しましょう。」を代入し、フラグlev2に「−1」をセットする(Act193)。消去装置への投入枚数(y4)が閾値(bin)よりも大きく、紙の消去成功率(rOK)が閾値(bOK)よりも小さい場合(Act192でNo)は、廃棄要因の中で消し残りの割合が一番高いか否かを判定し(Act194)、消し残りの割合が一番高い場合(Act194でYes)は、message2に「なるべく消去可能な印刷やペンを利用しましょう。」を代入し、フラグlev2に「−1」をセットする(Act195)。消し残りの割合が一番でない場合(Act194でNo)は、廃棄要因の中で折れ/破れの割合が一番高いか否かを判定し(Act196)、折れ/破れの割合が一番高い場合はmessage2に「用紙が折れたり破れたりしないように大切に使用しましょう。」を代入し、フラグlev2に「−1」をセットする(Act197)。折れ/破れの割合が一番でない場合(Act196でNo)は、廃棄要因の中で残留物の割合が一番高いか否かを判定し(Act198)、残留物の割合が一番高い場合はmessage2に「ホッチキス等をしたまま消去装置に用紙を入れないでください。」を代入し、フラグlev2に「−1」をセットする(Act199)。残留物の割合が一番でない場合(Act198でNo)には、message2に「用紙を再利用できるように使用しましょう。」を代入し、lev2にフラグ「−1」をセットする(Act200)。これらの処理
により、各アドバイスを決定し、図6のアドバイス表示欄に出力することができる。
【0028】
以上により、エコレポート作成部35は、図6に示すように、ユーザの印刷状況と再利用状況とを組み合わせた形で同時に表示することができる。両面による削減枚数、集約による削減枚数、再利用枚数とから順位やアドバイス、CO2排出量を求め、印刷状況と再利用状況の解析結果を合わせて、総合的に判定結果を示すことができる。これにより、業務内容等でどちらか一方しか努力できない人でも、結果に反映することができる。また、アドバイス表示部分では褒めるアドバイスの方を上部に表示することで、ユーザのエコに取り組む気持ちを上昇させ、よりエコな使用方法を促すことができると共に、ユーザに対し、長期に渡って環境負荷低減の動機付けを維持させることが出来る。
【0029】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態は、第1の実施の形態の変形例で、第1の実施の形態と同様の機能を有す部分については同一の番号を付し、説明は省略する。
【0030】
図18は、本発明の第2の実施の形態に係る印刷環境負荷低減支援システムの機能ブロック図である。第2の実施の形態におけるエコレポートは、ユーザの使用状況に加えて所属するグループの使用状況を提示している。グループは、所属部門、事業所、会社等でも良い。
ログイン処理部21、ユーザデータ集計部22、用紙削減率算出部23、両面削減算出部24、集約削減算出部25、用紙再利用率算出部27は、第1の実施の形態と同じため、説明を省略する。点数算出部71は、節約枚数を100点を上限とし、エコの度合(環境負荷の低減状況)として点数化するものである。
キャラクタ選択部72は、点数算出部71で求めた点数から、後述する3段階からなる節約状況を示すキャラクタの一つを選択する。順位・ランク決定部73は、点数算出部71で求めた総合得点から順位を求め、前回の順位に対して今回の順位が上がったか、同じか、下がったかを後述するキャラクタで表示する。グループ削減算出部74は、グループを構成するユーザ全体の節約枚数を算出する。
アドバイス選定部32は、用紙削減メッセージ選択部33と、用紙再利用メッセージ選択部34とで構成され、用紙削減アドバイス選択部33は、用紙削減に関するアドバイスを選択し、用紙再利用アドバイス選択部34は、用紙再利用に関するアドバイスを選択する。
エコレポート作成部35は、ログインユーザ、並びに当該ユーザの所属するグループに対する削減データ、キャラクタを一つのレポートとして配置し、後述するエコレポートを作成する。
【0031】
図19は、本発明の第2の実施の形態に係るエコレポートの表示例である。エコレポート80は、ログインユーザの所定の期間に対する節約状況(後述する節約枚数)を表示する節約枚数表示エリア81、点数算出部71で求めた点数を表示する点数エリア82と、この点数を基に算出される順位を表示する順位表示エリア83と、印刷状況と再利用状況とから現在のエコ状況について総合的なアドバイスを提供するアドバイス表示エリア84と、ログインユーザの所属するグループ全体の節約枚数を表示するグループ枚数表示エリア85と、予め管理者により設定される今月の目標を表示する目標表示エリア86とを備える。
エコレポート80は、後述する節約状況に応じてキャラクタ90が表示される(内容は図8を参照)。算出された順位に対し、前回の順位に対して今回の順位が上がったか、同じか、下がったかを示すランク状況キャラクタ95を表示する(内容は図14を参照)。
【0032】
図20は、本発明の第2の実施の形態に係る環境負荷低減の点数算出フローチャートである。エコレポート80の点数エリア82に表示する点数を求める方法について説明する。
先ず、面数(y2)が0より大きいか否かを判定する(Act210)。面数(y2)が0より大きい場合は、点数(ptotal)を計算する(Act211)。点数(ptotal)は、両面による削減枚数(zduplex)と、集約による削減枚数(zNin1)と、再利用枚数(zreuse)とを足した値を面数(y2)で割った値に100を乗じた値となる(式17参照)。
ptotal = (zduplex +zNin1 +zreuse ) ÷ y2 × 100 (式17)
次に、点数(ptotal)が100よりも大きいか否かを判定し(Act212)、100より大きい場合、点数(ptotal)を100点とする(Act213)。そうでなかった場合(Act212でNo)は、計算式で算出した点数(ptotal)が得点となる(Act214)。ここで、原稿数(y3)が0以下(実際には0)であった場合(Act210でNo)、再利用枚数(zreuse)が0よりも大きいか否かを判定し(Act215)、0よりも大きい場合、すなわち1枚でも再利用を実行した場合は、点数(ptotal)を100点とする(Act216)。そうでなかった場合(Act215でNo)、点数(ptotal)は0点とする(Act217)。この場合、0点でなくとも、算出不能を示す「−」表示等でも良い。
【0033】
図21は、本発明の第2の実施の形態に係る節約状況キャラクタ選定フローチャートである。削減状況キャラクタは点数(ptotal)によって3段階に変化する。予め決められた2段階の閾値b1totalとb2total(b1total>b2total)と、算出した点数(ptotal)とからキャラクタを決定する。閾値は、ユーザ毎等で設定できるようにしても良いし、全体の平均値に係数をかけてもよい。
先ず、点数(ptotal)が閾値1(b1total)よりも大きいか否かを判定し(Act220)、点数(ptotal)が閾値1(b1total)より大きい場合、図8のレベル3のキャラクタを表示する(Act221)。以下の場合(Act220でNo)には、点数(ptotal)が閾値2(b2total)よりも大きいか否かを判定し(Act222)、点数(ptotal)が閾値2(b2total)より大きい場合、図8のレベル2のキャラクタを表示する(Act223)。以下の場合(Act222でNo)は、図8のレベル1のキャラクタを表示する(Act224)。
【0034】
次に、エコレポート80のグループ節約枚数を求める方法について説明する。グループの節約枚数は、ユーザに対して算出した、両面による削減枚数(zduplex)と集約による削減枚数(zNin1)と再利用枚数(zreuse)と同様の計算方法で、グループに対して抽出されたデータを使用して計算する。すなわち、グループに対し算出された両面による削減枚数(wduplex)と、集約による削減枚数(wNin1)と、再利用枚数(wreuse)の和がグループの節約枚数(wtotal)となり、計算式、wtotal =wduplex +wNin1 +wreuseで求めることが出来る。
また、「今月の目標」はグループで達成する節約枚数の目標値である。この値は、管理者が図示しないキーボードや、ネットワークI/Fを介して接続される図示しない管理者用PCで設定する値である。
【0035】
このような構成をとることにより、第1の実施の形態と同様に、ユーザの用紙の使用状況と再利用状況を組み合わせた形でエコ活動状況を表示することができる。また、ユーザの活動状況と、ユーザが所属するグループの活動状況を同じ画面で示すことで、現在の自分の状況を把握できるだけではなく、グループ全体の状況も把握できるので、よりエコ意識を高めることが出来る。
【0036】
以上説明した少なくともひとつの実施形態の環境貢献支援装置によれば、用紙削減率算出部で算出した用紙削減率と、用紙再利用率算出部で算出した用紙再利用率とに基づいて最適なメッセージを選択するアドバイス設定部を持つことにより、ユーザに対して印刷環境に貢献するために具体的にどのような操作を行えばよいかを適時にアドバイスすることができる。
【0037】
本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、例えば、環境貢献支援装置をサーバで構成したが、MFPに組み込むものでも、消去装置に組み込むものでも良い。エコレポートに表示されるキャラクタは動画でも良い。
【0038】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0039】
10、20、70…環境貢献支援装置(サーバ)
21…ログイン処理部
22…ユーザデータ集計部
23…用紙削減率算出部
24…両面削減算出部
25…集約削減算出部
26…印刷状況キャラクタ選択部
27…用紙再利用率算出部
28…再利用状況キャラクタ選択部
29…総合得点算出部
30…CO2排出削減量算出部
31…順位・ランク決定部
32…アドバイス設定部
33…用紙削減メッセージ選択部
34…用紙再利用メッセージ選択部
35…エコレポート作成部
71…点数算出部
72…キャラクタ選択部
73…順位・ランク決定部
74…グループ削減算出部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷装置と、消色性着色剤により画像形成された記録媒体の画像の色を消色する消去装置とを備えるシステムに提供される環境貢献支援装置であって、
前記印刷装置による一の印刷ジョブの印刷面数と印刷枚数とを取得し、前記印刷面数と印刷枚数との差から所定期間における全印刷ジョブの両面印刷による用紙削減枚数の総和を算出する両面削減算出部と、
前記印刷装置による一の印刷ジョブの印刷面数と集約設定値とを取得し、前記印刷面数と集約設定値とに基づいて前記所定期間における全印刷ジョブの集約印刷による用紙削減枚数の総和を算出する集約削減算出部と、
前記両面削減算出部で算出した両面印刷による用紙削減枚数と前記集約削減算出部で算出した集約印刷による用紙削減枚数との和と、前記所定期間に実行した全印刷ジョブの印刷面数との商から用紙の削減率を算出する用紙削減率算出部と、
複数のキャラクタを記憶したメモリから、前記用紙削減率算出部で算出した削減率に応じて前記キャラクタの一つを選択する印刷状況キャラクタ選択部と、
前記消去装置の一の消色ジョブで消色に成功した用紙再利用枚数を取得し、前記所定期間における全消色ジョブの再利用枚数の総和を算出し、前記再利用枚数の総和と、前記所定期間の印刷枚数との商から用紙の再利用率を算出する用紙再利用率算出部と、
前記複数のキャラクタを記憶したメモリから、前記用紙再利用率算出部で算出した用紙の再利用率に応じて前記キャラクタの一つを選択する再利用状況キャラクタ選択部と、
前記用紙削減率算出部で算出した用紙の削減率に基づき、用紙の削減に関する第1のメッセージを選択する用紙削減メッセージ選択部と、
前記用紙再利用算出部で算出した用紙の再利用率に基づき、用紙の再利用に関する第2のメッセージを選択する用紙再利用メッセージ選択部と、
前記第1のメッセージ、前記第2のメッセージの提示の順番を設定するアドバイス設定部と、
前記印刷状況キャラクタ選択部で選択したキャラクタと、前記再利用状況キャラクタ選択部で選択したキャラクタと、前記アドバイス設定部で設定した順に前記第1のメッセージと前記第2のメッセージとを読み出して所定のフォームに編集するレポート作成部と、を備える環境貢献支援装置。
【請求項2】
前記メモリに記憶される複数のキャラクタは顔の形状をなし、前記用紙の削減率、若しくは前記用紙の再利用率のレベルに応じて顔の表情を変化させる請求項1に記載の環境貢献支援装置。
【請求項3】
前記システムにログインするユーザを識別するログイン処理部を備え、前記両面削減算出部で算出した両面印刷による削減枚数と、前記集約削減算出部で算出した集約印刷による削減枚数と、前記用紙再利用率算出部で算出した再利用枚数との和から、前記ログインユーザ全体の中での順位を決定する順位・ランク決定部を備える請求項1に記載の環境貢献支援装置。
【請求項4】
前記ログイン処理部でユーザを識別する毎に、前記順位・ランク決定部で決定される順位を記憶し、前記順位・ランク決定部は、当該ユーザの今回の順位と前回の順位とを比較してランクアップ、ランク変わらず、またはランクダウンをキャラクタで表示する請求項3に記載の環境貢献支援装置。
【請求項5】
前記アドバイス設定部で設定される前記第1のメッセージ、前記第2のメッセージの提示の順番は、褒めるメッセージを先に出す請求項1に記載の環境貢献支援装置。
【請求項6】
印刷装置と、消色性着色剤により画像形成された記録媒体の画像の色を消色する消去装置とを備えるシステムに提供される環境貢献支援装置であって、
前記印刷装置による一の印刷ジョブの印刷面数と印刷枚数とを取得し、前記印刷面数と印刷枚数との差から所定期間における全印刷ジョブの両面印刷による用紙削減枚数の総和を算出する両面削減算出部と、
前記印刷装置による一の印刷ジョブの印刷面数と集約設定値とを取得し、前記印刷面数と集約設定値とに基づいて前記所定期間における全印刷ジョブの集約印刷による用紙削減枚数の総和を算出する集約削減算出部と、
前記両面削減算出部で算出した両面印刷による用紙削減枚数と前記集約削減算出部で算出した集約印刷による用紙削減枚数との和と、前記所定期間に実行した全印刷ジョブの印刷面数との商から用紙の削減率を算出する用紙削減率算出部と、
前記消去装置の一の消色ジョブで消色に成功した用紙再利用枚数を取得し、前記所定期間における全消色ジョブの再利用枚数の総和を算出し、前記再利用枚数の総和と、前記所定期間の印刷枚数との商から用紙の再利用率を算出する用紙再利用率算出部と、
前記両面削減算出部で算出した両面印刷による用紙の削減枚数と、前記集約削減算出部で算出した集約印刷による用紙の削減枚数と、前記用紙再利用率算出部で算出した用紙再利用枚数との和から環境負荷低減に関する点数を算出する点数算出部と、
複数のキャラクタを記憶したメモリから、前記点数算出部で算出した点数に応じてキャラクタの一つを選択するキャラクタ選択部と、
前記用紙削減率算出部で算出した用紙の削減率に基づき、用紙の削減に関する第1のメッセージを選択する用紙削減メッセージ選択部と、
前記用紙再利用算出部で算出した用紙の再利用率に基づき、用紙の再利用に関する第2のメッセージを選択する用紙再利用メッセージ選択部と、
前記第1のメッセージ、前記第2のメッセージの提示の順番を設定するアドバイス設定部と、
前記キャラクタ選択部で選択したキャラクタと、前記アドバイス設定部で設定した順に前記第1のメッセージと前記第2のメッセージとを読み出して所定のフォームに編集するレポート作成部と、を備える環境貢献支援装置。
【請求項7】
前記システムにログインするユーザを識別するログイン処理部を備え、前記ユーザが所属するグループに対する用紙の削減枚数と用紙再利用枚数との和からグループの節約枚数を算出するグループ削減算出部とを備える請求項6に記載の環境貢献支援装置。
【請求項8】
印刷装置と、消色性着色剤により画像形成された記録媒体の画像の色を消色する消去装置とを備えるシステムに提供される環境貢献支援方法であって、
前記印刷装置による一の印刷ジョブの印刷面数と印刷枚数とを取得し、前記印刷面数と印刷枚数との差から所定期間における全印刷ジョブの両面印刷による用紙削減枚数の総和を算出し、
前記印刷装置による一の印刷ジョブの印刷面数と集約設定値とを取得し、前記印刷面数と集約設定値とに基づいて所定期間における全印刷ジョブの集約印刷による用紙削減枚数の総和を算出し、
前記両面印刷による用紙削減枚数と前記集約印刷による用紙削減枚数との和と、前記所定期間に実行した全印刷ジョブの印刷面数との商から用紙の削減率を算出し、
複数のキャラクタを記憶したメモリから、前記用紙の削減率に応じて前記キャラクタの一つを選択し、
前記消去装置の一の消色ジョブで消色に成功した用紙再利用枚数を取得し、前記所定期間における全消色ジョブの再利用枚数の総和を算出し、前記再利用枚数の総和と、前記所定期間における印刷枚数との商から用紙の再利用率を算出し、
前記複数のキャラクタを記憶したメモリから、前記用紙の再利用率に応じて前記キャラクタの一つを選択し、
前記用紙の削減率に基づき、用紙削減に関する第1のメッセージを選択し、
前記用紙の再利用率に基づき、用紙再利用に関する第2のメッセージを選択し、
前記第1のメッセージ、前記第2のメッセージの提示の順番を設定し、
前記用紙の削減率に応じたキャラクタと、前記用紙の再利用率に応じたキャラクタと、前記設定された順番で前記第1のメッセージと前記第2のメッセージとを読み出して所定のフォームに編集してレポートを作成する環境貢献支援方法。
【請求項9】
前記メモリに記憶される複数のキャラクタは顔の形状をなし、前記用紙の削減率、若しくは前記用紙の再利用率のレベルに応じて顔の表情を変化させる請求項8に記載の環境貢献支援方法。
【請求項10】
前記システムにログインするユーザを識別し、前記両面印刷による用紙削減枚数と、前記集約印刷による用紙削減枚数と、前記用紙の再利用枚数との和から、前記ログインユーザ全体の中での順位・ランクを決定する請求項8に記載の環境貢献支援方法。
【請求項11】
前記ユーザを識別する毎に決定される順位を記憶し、当該ユーザの今回の順位と前回の順位とを比較してランクアップ、ランク変わらず、またはランクダウンをキャラクタで表示する請求項10に記載の環境貢献支援方法。
【請求項12】
前記第1のメッセージ、前記第2のメッセージの提示の順番は、褒めるメッセージを先に出す請求項8に記載の環境貢献支援方法。
【請求項13】
印刷装置と、消色性着色剤により画像形成された記録媒体の画像の色を消色する消去装置とを備えるシステムに提供される環境貢献支援方法であって、
前記印刷装置による一の印刷ジョブの印刷面数と印刷枚数とを取得し、前記印刷面数と印刷枚数との差から所定期間における全印刷ジョブの両面印刷による用紙削減枚数の総和を算出し、
前記印刷装置による一の印刷ジョブの印刷面数と集約設定値とを取得し、前記印刷面数と集約設定値とに基づいて前記所定期間における全印刷ジョブの集約印刷による用紙削減枚数の総和を算出し、
前記両面印刷による用紙削減枚数と前記集約印刷による用紙削減枚数との和と、前記所定期間に実行した全印刷ジョブの印刷面数との商から用紙の削減率を算出し、
前記消去装置の一の消色ジョブで消色に成功した用紙再利用枚数を取得し、前記所定期間における全消色ジョブの再利用枚数の総和を算出し、前記再利用枚数の総和と、前記所定期間の印刷枚数との商から用紙の再利用率を算出し、
前記両面印刷による用紙の削減枚数と、前記集約印刷による用紙の削減枚数と、前記用紙再利用枚数との和から環境負荷低減に関する点数を算出し、
複数のキャラクタを記憶したメモリから、前記算出した点数に応じてキャラクタの一つを選択し、
前記用紙の削減率に基づき、用紙削減に関する第1のメッセージを選択し、
前記用紙の再利用率に基づき、用紙再利用に関する第2のメッセージを選択し、
前記第1のメッセージ、前記第2のメッセージの提示の順番を設定し、
前記選択されたキャラクタと、前記設定された順番で前記第1のメッセージと前記第2のメッセージとを読み出して所定のフォームに編集してレポートを作成する環境貢献支援方法。
【請求項14】
前記システムにログインするユーザを識別し、前記ユーザが所属するグループに対する用紙の削減枚数と用紙再利用枚数との総和からグループの節約枚数を算出する請求項13に記載の環境貢献支援方法。
【請求項1】
印刷装置と、消色性着色剤により画像形成された記録媒体の画像の色を消色する消去装置とを備えるシステムに提供される環境貢献支援装置であって、
前記印刷装置による一の印刷ジョブの印刷面数と印刷枚数とを取得し、前記印刷面数と印刷枚数との差から所定期間における全印刷ジョブの両面印刷による用紙削減枚数の総和を算出する両面削減算出部と、
前記印刷装置による一の印刷ジョブの印刷面数と集約設定値とを取得し、前記印刷面数と集約設定値とに基づいて前記所定期間における全印刷ジョブの集約印刷による用紙削減枚数の総和を算出する集約削減算出部と、
前記両面削減算出部で算出した両面印刷による用紙削減枚数と前記集約削減算出部で算出した集約印刷による用紙削減枚数との和と、前記所定期間に実行した全印刷ジョブの印刷面数との商から用紙の削減率を算出する用紙削減率算出部と、
複数のキャラクタを記憶したメモリから、前記用紙削減率算出部で算出した削減率に応じて前記キャラクタの一つを選択する印刷状況キャラクタ選択部と、
前記消去装置の一の消色ジョブで消色に成功した用紙再利用枚数を取得し、前記所定期間における全消色ジョブの再利用枚数の総和を算出し、前記再利用枚数の総和と、前記所定期間の印刷枚数との商から用紙の再利用率を算出する用紙再利用率算出部と、
前記複数のキャラクタを記憶したメモリから、前記用紙再利用率算出部で算出した用紙の再利用率に応じて前記キャラクタの一つを選択する再利用状況キャラクタ選択部と、
前記用紙削減率算出部で算出した用紙の削減率に基づき、用紙の削減に関する第1のメッセージを選択する用紙削減メッセージ選択部と、
前記用紙再利用算出部で算出した用紙の再利用率に基づき、用紙の再利用に関する第2のメッセージを選択する用紙再利用メッセージ選択部と、
前記第1のメッセージ、前記第2のメッセージの提示の順番を設定するアドバイス設定部と、
前記印刷状況キャラクタ選択部で選択したキャラクタと、前記再利用状況キャラクタ選択部で選択したキャラクタと、前記アドバイス設定部で設定した順に前記第1のメッセージと前記第2のメッセージとを読み出して所定のフォームに編集するレポート作成部と、を備える環境貢献支援装置。
【請求項2】
前記メモリに記憶される複数のキャラクタは顔の形状をなし、前記用紙の削減率、若しくは前記用紙の再利用率のレベルに応じて顔の表情を変化させる請求項1に記載の環境貢献支援装置。
【請求項3】
前記システムにログインするユーザを識別するログイン処理部を備え、前記両面削減算出部で算出した両面印刷による削減枚数と、前記集約削減算出部で算出した集約印刷による削減枚数と、前記用紙再利用率算出部で算出した再利用枚数との和から、前記ログインユーザ全体の中での順位を決定する順位・ランク決定部を備える請求項1に記載の環境貢献支援装置。
【請求項4】
前記ログイン処理部でユーザを識別する毎に、前記順位・ランク決定部で決定される順位を記憶し、前記順位・ランク決定部は、当該ユーザの今回の順位と前回の順位とを比較してランクアップ、ランク変わらず、またはランクダウンをキャラクタで表示する請求項3に記載の環境貢献支援装置。
【請求項5】
前記アドバイス設定部で設定される前記第1のメッセージ、前記第2のメッセージの提示の順番は、褒めるメッセージを先に出す請求項1に記載の環境貢献支援装置。
【請求項6】
印刷装置と、消色性着色剤により画像形成された記録媒体の画像の色を消色する消去装置とを備えるシステムに提供される環境貢献支援装置であって、
前記印刷装置による一の印刷ジョブの印刷面数と印刷枚数とを取得し、前記印刷面数と印刷枚数との差から所定期間における全印刷ジョブの両面印刷による用紙削減枚数の総和を算出する両面削減算出部と、
前記印刷装置による一の印刷ジョブの印刷面数と集約設定値とを取得し、前記印刷面数と集約設定値とに基づいて前記所定期間における全印刷ジョブの集約印刷による用紙削減枚数の総和を算出する集約削減算出部と、
前記両面削減算出部で算出した両面印刷による用紙削減枚数と前記集約削減算出部で算出した集約印刷による用紙削減枚数との和と、前記所定期間に実行した全印刷ジョブの印刷面数との商から用紙の削減率を算出する用紙削減率算出部と、
前記消去装置の一の消色ジョブで消色に成功した用紙再利用枚数を取得し、前記所定期間における全消色ジョブの再利用枚数の総和を算出し、前記再利用枚数の総和と、前記所定期間の印刷枚数との商から用紙の再利用率を算出する用紙再利用率算出部と、
前記両面削減算出部で算出した両面印刷による用紙の削減枚数と、前記集約削減算出部で算出した集約印刷による用紙の削減枚数と、前記用紙再利用率算出部で算出した用紙再利用枚数との和から環境負荷低減に関する点数を算出する点数算出部と、
複数のキャラクタを記憶したメモリから、前記点数算出部で算出した点数に応じてキャラクタの一つを選択するキャラクタ選択部と、
前記用紙削減率算出部で算出した用紙の削減率に基づき、用紙の削減に関する第1のメッセージを選択する用紙削減メッセージ選択部と、
前記用紙再利用算出部で算出した用紙の再利用率に基づき、用紙の再利用に関する第2のメッセージを選択する用紙再利用メッセージ選択部と、
前記第1のメッセージ、前記第2のメッセージの提示の順番を設定するアドバイス設定部と、
前記キャラクタ選択部で選択したキャラクタと、前記アドバイス設定部で設定した順に前記第1のメッセージと前記第2のメッセージとを読み出して所定のフォームに編集するレポート作成部と、を備える環境貢献支援装置。
【請求項7】
前記システムにログインするユーザを識別するログイン処理部を備え、前記ユーザが所属するグループに対する用紙の削減枚数と用紙再利用枚数との和からグループの節約枚数を算出するグループ削減算出部とを備える請求項6に記載の環境貢献支援装置。
【請求項8】
印刷装置と、消色性着色剤により画像形成された記録媒体の画像の色を消色する消去装置とを備えるシステムに提供される環境貢献支援方法であって、
前記印刷装置による一の印刷ジョブの印刷面数と印刷枚数とを取得し、前記印刷面数と印刷枚数との差から所定期間における全印刷ジョブの両面印刷による用紙削減枚数の総和を算出し、
前記印刷装置による一の印刷ジョブの印刷面数と集約設定値とを取得し、前記印刷面数と集約設定値とに基づいて所定期間における全印刷ジョブの集約印刷による用紙削減枚数の総和を算出し、
前記両面印刷による用紙削減枚数と前記集約印刷による用紙削減枚数との和と、前記所定期間に実行した全印刷ジョブの印刷面数との商から用紙の削減率を算出し、
複数のキャラクタを記憶したメモリから、前記用紙の削減率に応じて前記キャラクタの一つを選択し、
前記消去装置の一の消色ジョブで消色に成功した用紙再利用枚数を取得し、前記所定期間における全消色ジョブの再利用枚数の総和を算出し、前記再利用枚数の総和と、前記所定期間における印刷枚数との商から用紙の再利用率を算出し、
前記複数のキャラクタを記憶したメモリから、前記用紙の再利用率に応じて前記キャラクタの一つを選択し、
前記用紙の削減率に基づき、用紙削減に関する第1のメッセージを選択し、
前記用紙の再利用率に基づき、用紙再利用に関する第2のメッセージを選択し、
前記第1のメッセージ、前記第2のメッセージの提示の順番を設定し、
前記用紙の削減率に応じたキャラクタと、前記用紙の再利用率に応じたキャラクタと、前記設定された順番で前記第1のメッセージと前記第2のメッセージとを読み出して所定のフォームに編集してレポートを作成する環境貢献支援方法。
【請求項9】
前記メモリに記憶される複数のキャラクタは顔の形状をなし、前記用紙の削減率、若しくは前記用紙の再利用率のレベルに応じて顔の表情を変化させる請求項8に記載の環境貢献支援方法。
【請求項10】
前記システムにログインするユーザを識別し、前記両面印刷による用紙削減枚数と、前記集約印刷による用紙削減枚数と、前記用紙の再利用枚数との和から、前記ログインユーザ全体の中での順位・ランクを決定する請求項8に記載の環境貢献支援方法。
【請求項11】
前記ユーザを識別する毎に決定される順位を記憶し、当該ユーザの今回の順位と前回の順位とを比較してランクアップ、ランク変わらず、またはランクダウンをキャラクタで表示する請求項10に記載の環境貢献支援方法。
【請求項12】
前記第1のメッセージ、前記第2のメッセージの提示の順番は、褒めるメッセージを先に出す請求項8に記載の環境貢献支援方法。
【請求項13】
印刷装置と、消色性着色剤により画像形成された記録媒体の画像の色を消色する消去装置とを備えるシステムに提供される環境貢献支援方法であって、
前記印刷装置による一の印刷ジョブの印刷面数と印刷枚数とを取得し、前記印刷面数と印刷枚数との差から所定期間における全印刷ジョブの両面印刷による用紙削減枚数の総和を算出し、
前記印刷装置による一の印刷ジョブの印刷面数と集約設定値とを取得し、前記印刷面数と集約設定値とに基づいて前記所定期間における全印刷ジョブの集約印刷による用紙削減枚数の総和を算出し、
前記両面印刷による用紙削減枚数と前記集約印刷による用紙削減枚数との和と、前記所定期間に実行した全印刷ジョブの印刷面数との商から用紙の削減率を算出し、
前記消去装置の一の消色ジョブで消色に成功した用紙再利用枚数を取得し、前記所定期間における全消色ジョブの再利用枚数の総和を算出し、前記再利用枚数の総和と、前記所定期間の印刷枚数との商から用紙の再利用率を算出し、
前記両面印刷による用紙の削減枚数と、前記集約印刷による用紙の削減枚数と、前記用紙再利用枚数との和から環境負荷低減に関する点数を算出し、
複数のキャラクタを記憶したメモリから、前記算出した点数に応じてキャラクタの一つを選択し、
前記用紙の削減率に基づき、用紙削減に関する第1のメッセージを選択し、
前記用紙の再利用率に基づき、用紙再利用に関する第2のメッセージを選択し、
前記第1のメッセージ、前記第2のメッセージの提示の順番を設定し、
前記選択されたキャラクタと、前記設定された順番で前記第1のメッセージと前記第2のメッセージとを読み出して所定のフォームに編集してレポートを作成する環境貢献支援方法。
【請求項14】
前記システムにログインするユーザを識別し、前記ユーザが所属するグループに対する用紙の削減枚数と用紙再利用枚数との総和からグループの節約枚数を算出する請求項13に記載の環境貢献支援方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2013−12198(P2013−12198A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−138367(P2012−138367)
【出願日】平成24年6月20日(2012.6.20)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年6月20日(2012.6.20)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]