説明

生体情報処理装置、生体情報表示装置、遠隔診療システム、遠隔診療方法、処理制御プログラム、表示制御プログラムおよび記録媒体

【課題】患者のデータの信頼度を考慮できる遠隔診療システムを提供する。
【解決手段】遠隔診療システム100に含まれる患者用端末1は、通信ネットワークを通じてサーバ装置3に接続され、ユーザの生理状態を表す生体情報を、該生理状態を測定するセンシング装置2から取得する通信部11と、生体情報を、ユーザからの入力を受け付けることによって取得する入力部12と、通信部11が取得する生体情報と入力部12が取得する生体情報との区別をつける制御部13とを備えており、通信部11は区別をつけた生体情報をサーバ装置3に送信する構成である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、在宅治療患者および通院患者などの患者と、医師および管理栄養士などの専門家との間での遠隔診療に好適に用いられる生体情報処理装置、生体情報表示装置、および遠隔診療システムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今の在宅治療患者および通院患者に対する主な診療方法は、患者が定期的に医療機関に通院し、医療機関にある医療機器および健康機器によって測定した結果をもとに、医師などの専門家が患者の状態を判断するという方法である。このような診療方法においては、通院患者が実際の診察時間に対し多くの時間を待ち時間に費やさなければならないという問題がある。また、同じ疾病で複数の医療機関を受診する場合には、同じような検査を複数の医療機関にて行わなければならず、時間の浪費に加え、医療費も増大してしまうという問題がある。
【0003】
上記の問題を改善するために、患者が自身の家庭にある健康機器を利用して日々の健康状態を測定し、その結果を診断に役立てる方法が考えられる。しかしながら、診断する専門家がその結果を患者に直接確認しなければならず、また簡単に確認することができないため、診断に役立てるまでには至っていない。
【0004】
これらの問題を解決するために、在宅で患者が測定した結果を利用して専門家が遠隔で診断するシステムが検討されている。
【0005】
例えば特許文献1には、遠隔診療システムに関する技術が開示されている。特許文献1に記載の遠隔診療システムは、患者と医者との間で主に慢性疾患の遠隔診療のために用いるのに好適な、患者側端末および医者側端末ならびにこれら端末とネットワークを通じて通信する遠隔診療用サーバを備えるシステムである。このシステムによれば、患者は、自宅にいながらにして医師が健康管理をしてくれるという安心感を得ることができ、健康管理の継続も容易になる。
【0006】
また、特許文献2には、健康管理システムに関する技術が開示されている。特許文献2に記載の健康管理システムでは、生活習慣病患者およびこの予備軍であるケアー希望者に対し、医療機関などとのネットワークを構築し、自らあるいは医師などによる日常の健康管理をサポートし、健康管理に必要な医療情報を提供するサービスを可能にしている。このシステムによれば、患者が自宅でバイタルセンサを用いて測定した生体情報、医療機関での問診結果および健康診断結果ならびに患者の個人情報などから演算した適切な情報をフィードバックすることによって、その情報を健康管理に役立てることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−178142号公報(平成15年6月27日公開)
【特許文献2】特開2002−56099号公報(平成14年2月20日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記の従来技術では、以下のような課題がある。
【0009】
特許文献1に記載の遠隔診断システムは、ネットワーク接続により患者側端末から遠隔診療用サーバに通知される患者情報に、家庭にある健康機器で測定した患者の生体情報が含まれる構成ではない。そのため、医師などの専門家は通知された患者情報の信頼性を考慮して診断することができない。
【0010】
また、特許文献2に記載の健康管理システムでは、専門家は患者がどのような機器を利用してデータを取得しているのか、本当に正しくデータを取得しているのかを把握することが困難である。そのため、専門家が患者情報の信頼性を考慮して診断することができない。
【0011】
そこで、本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、患者のデータの信頼度を考慮できる遠隔診療システムならびに遠隔診療システムを実現する情報処理装置および情報表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係る生体情報処理装置は、上記課題を解決するために、通信ネットワークを通じてサーバ装置に接続される生体情報処理装置であって、ユーザの生理状態を表す生体情報を、該生理状態を測定する測定装置から取得する情報取得手段と、上記生体情報を、ユーザからの入力を受け付けることによって取得する入力受付手段と、上記情報取得手段が取得する上記生体情報と上記入力受付手段が取得する上記生体情報との区別をつける処理手段と、区別をつけた上記生体情報を上記サーバ装置に送信する送信手段と、を備えている構成である。
【0013】
上記構成によれば、生体情報処理装置は、生理状態を表す生体情報を、測定装置から直接取得することができるとともに、ユーザの入力を受け付けることによっても取得することができる。生体情報処理装置は、測定装置から直接取得した生体情報と、ユーザの入力を受け付けることによって取得した生体情報との区別をつけて各生体情報をサーバ装置に送信することができる。
【0014】
したがって、他のユーザがサーバ装置に送信された生体情報を利用する際に、その生体情報が測定装置から直接取得されたものであるか、ユーザの入力によって取得されたものであるかを区別して利用することができる。そのため、医師などの専門家が、患者の生体情報に基づき患者の身体状態を判断する際に、各生体情報の信頼度を考慮して判断することができるため、より確かな判断をすることが可能となる。
【0015】
また、本発明に係る生体情報処理装置において、上記情報取得手段が、上記測定装置に関する測定装置情報をさらに該測定装置から取得し、上記送信手段が、上記測定装置情報を上記サーバ装置に送信することが好ましい。
【0016】
上記構成によれば、生体情報処理装置は生体情報を測定した測定装置の情報を自動で取得できる。そのため、医師などの専門家が、患者の生体情報に基づき患者の身体状態を判断する際に、その生体情報を測定した測定装置が如何なるものであるかを考慮して判断することができるため、より確かな判断をすることが可能となる。
【0017】
本発明に係る生体情報処理装置は、上記課題を解決するために、通信ネットワークを通じてサーバ装置に接続される生体情報処理装置であって、ユーザの生理状態を表す生体情報を、該生体情報を測定する測定装置から取得する情報取得手段、または、上記生体情報を、ユーザからの入力を受け付けることによって取得する入力受付手段と、上記情報取得手段が取得する上記生体情報と上記入力受付手段が取得する上記生体情報との区別をつける処理手段と、区別をつけた上記生体情報を上記サーバ装置に送信する送信手段と、を備えている構成でもあり得る。
【0018】
上記構成によれば、生体情報処理装置は、送信する生体情報が、測定装置から直接取得した生体情報であるか、ユーザの入力を受け付けることによって取得した生体情報であるかの区別をつけて、サーバ装置に送信することができる。
【0019】
したがって、他のユーザがサーバ装置に送信された生体情報を利用する際に、その生体情報が測定装置から直接取得されたものであるか、ユーザの入力によって取得されたものであるかを区別して利用することができる。そのため、医師などの専門家が、患者の生体情報に基づき患者の身体状態を判断する際に、各生体情報の信頼度を考慮して判断することができるため、より確かな判断をすることが可能となる。
【0020】
本発明に係る生体情報表示装置は、上記課題を解決するために、ユーザの生理状態を表す生体情報を取得する生体情報処理装置によって取得された該生体情報を受信する受信手段と、上記生体情報が、上記生体情報を測定する測定装置から得られたものであるか、ユーザの入力によって得られたものであるかを判定する判定手段と、上記判定手段の判定結果に基づいて、上記測定装置から得られた生体情報およびユーザの入力によって得られた生体情報の区別をつけて、上記生体情報を表示画面に表示させる表示手段と、を備えている構成である。
【0021】
上記構成によれば、生体情報表示装置は、生体情報処理装置が取得した生体情報を受信し、受信した生体情報を表示画面に表示する。その際、その生体情報が、生体情報を測定する測定装置から得られたものであるか、ユーザの入力によって得られたものであるかを判定し、その判定結果に基づいて、測定装置から得られた生体情報およびユーザの入力によって得られた生体情報の区別をつけて表示する。
【0022】
したがって、医師などの専門家が生体情報表示装置を利用して、患者の生体情報から患者の身体状態を判断する際に、各生体情報の信頼度を考慮して判断することができるため、より確かな判断をすることが可能となる。
【0023】
なお、測定装置から得られた生体情報およびユーザの入力によって得られた生体情報の区別をつけて表示するとは、上記表示手段が、上記測定装置から得られた上記生体情報の表示方法とユーザの入力によって得られた上記生体情報の表示方法とを異ならせることであり得る。
【0024】
上記構成によれば、測定装置から得られた生体情報の表示方法とユーザの入力によって得られた生体情報の表示方法とが異なっているため、医師などの専門家がいずれの生体情報であるかを容易に判別することができる。
【0025】
また、生体情報の表示方法を異ならせるとは、上記測定装置から得られた上記生体情報を表す表示内容と、ユーザの入力によって得られた上記生体情報を表す表示内容との、表示画面上での表示色を変えていることであり得る。あるいは、上記測定装置から得られた上記生体情報を表す表示内容と、ユーザの入力によって得られた上記生体情報を表す表示内容との、表示画面上での符号を変えていることであり得る。
【0026】
また、本発明に係る生体情報表示装置において、上記受信手段が、上記測定装置に関する測定装置情報をさらに受信し、上記表示手段が、上記測定装置情報を表示画面に表示させることが好ましい。
【0027】
上記構成によれば、医師などの専門家が、患者の生体情報に基づき患者の身体状態を判断する際に、その生体情報を測定した測定装置が如何なるものであるかを考慮して判断することができるため、より確かな判断をすることが可能となる。
【0028】
また、本発明に係る生体情報表示装置において、上記受信手段が、ユーザの医療情報をさらに受信し、上記表示手段が、上記医療情報を表示画面にさらに表示させることが好ましい。
【0029】
上記構成によれば、医師などの専門家がユーザの医療情報を閲覧しながらユーザの生体情報を閲覧することができるため、より診療がしやすくなる。
【0030】
また、本発明に係る生体情報表示装置において、上記表示手段が、複数種の情報を複合表示させることが好ましい。
【0031】
上記構成によれば、医師などの専門家が、複数種の情報を一度に閲覧することができるため、患者の身体状態の判断がより容易にできるようになる。
【0032】
なお、生体情報処理装置および生体情報表示装置を含む遠隔診療システムも本発明の範疇に含まれる。
【0033】
すなわち、本発明に係る遠隔診療システムは、ユーザの生理状態を表す生体情報を測定する測定装置と、生体情報処理装置と、生体情報表示装置と、該生体情報処理装置および該生体情報表示装置とネットワークを通じて通信するサーバ装置とを含む遠隔診療システムであって、上記生体情報処理装置は、ユーザの生理状態を表す生体情報を、上記測定装置から取得する情報取得手段と、上記生体情報を、ユーザからの入力を受け付けることによって取得する入力受付手段と、上記情報取得手段が取得する上記生体情報と上記入力受付手段が取得する上記生体情報との区別をつける処理手段と、区別をつけた上記生体情報を上記サーバ装置に送信する送信手段と、を備えており、上記生体情報表示装置は、上記生体情報を上記サーバ装置から受信する受信手段と、上記生体情報が、上記生体情報処理装置が上記測定装置から取得したものであるか、上記生体情報処理装置がユーザからの入力を受け付けることによって取得したものであるかを判定する判定手段と、上記判定手段の判定結果に基づいて、上記測定装置から得られた生体情報およびユーザの入力によって得られた生体情報の区別をつけて、上記生体情報を表示画面に表示させる表示手段と、を備えている構成である。
【0034】
また、本発明に係る遠隔診療システムでは、複数の上記測定装置を含んでいる構成であり得る。
【0035】
上記構成によれば、複数種の生体情報を取得することができ、医師などの専門家が吹く数種の生体情報を利用して、患者の身体状態を判断することができる。これにより専門家がより確かな判断を行うことができるようになる。
【0036】
また、本発明に係る遠隔診療システムでは、複数の上記生体情報処理装置を含んでいる構成であり得る。
【0037】
上記構成によれば、専門家は本遠隔診療システムを利用することにより、多くの患者に対して遠隔診療を行うことができるようになる。
【0038】
本発明に係る遠隔診療方法は、上記課題を解決するために、ユーザの生理状態を表す生体情報を取得する生体情報処理装置が、上記生体情報を、ユーザの生理状態を表す生体情報を測定する測定装置から取得する情報取得工程と、上記生体情報を、ユーザからの入力を受け付けることによって取得する入力受付工程と、上記情報取得工程において取得する上記生体情報と上記入力受付工程において取得する上記生体情報との区別をつける処理工程と、区別をつけた上記生体情報をサーバ装置に送信する送信工程と、上記生体情報を表示する生体情報表示装置が、上記生体情報を上記サーバ装置から受信する受信工程と、上記生体情報が、上記生体情報処理装置が上記測定装置から取得したものであるか、上記生体情報処理装置がユーザからの入力を受け付けることによって取得したものであるかを判定する判定工程と、判定結果に基づいて、上記測定装置から得られた生体情報およびユーザの入力によって得られた生体情報の区別をつけて表示画面に表示させる表示工程と、を含む構成である。
【0039】
また、上記生体情報処理装置および上記生体情報表示装置はそれぞれ、コンピュータによって実現してもよい。この場合、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記生体情報処理装置または上記生体情報表示装置をコンピュータにおいて実現する処理制御プログラムおよび表示制御プログラム、およびこれら制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0040】
以上のように、本発明に係る生体情報処理装置は、測定装置から直接取得する生体情報と、ユーザの入力を受け付けることによって取得する生体情報とに区別をつける。
【0041】
また、本発明に係る生体情報表示装置は、生体情報処理装置が測定装置から直接取得する生体情報と、ユーザの入力を受け付けることによって取得する生体情報とを区別して表示する。
【0042】
したがって、生体情報を用いて患者の生理状態を判断する専門家は、その生体情報の信頼性を考慮して診療を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本実施の形態における遠隔診療システムに含まれる各装置および各端末の各構成を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態に係る遠隔診療システムの構成を示す概略構成図である。
【図3】本実施の形態に係る専門家用表示装置に表示される表示画面の一例を示す図である。
【図4】本実施の形態に係る遠隔診療システムにおける初期設定時の処理の流れを示すシーケンス図である。
【図5】本実施の形態に係る遠隔診療システムにおける生体情報を取得、保存する際の処理の流れを示すシーケンス図である。
【図6】本実施の形態に係る遠隔診療システムにおける患者用端末に診療結果の情報を表示する際の処理の流れを示すシーケンス図である。
【図7】本実施の形態に係る遠隔診療システムにおける専門家用表示装置に生体情報を表示する際の処理の流れを示すシーケンス図である。
【図8】本実施の形態に係る遠隔診療システムにおいて診療結果を格納、通知する際の処理の流れを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
本発明に係る遠隔診療システムの一実施形態について、図1〜図8に基づいて説明すれば以下の通りである。
【0045】
(遠隔診療システムの構成)
はじめに、本実施の形態に係る遠隔診療システムについて、図2を参照して以下に説明する。
【0046】
図2は、本実施の形態に係る遠隔診療システムの構成を示す概略構成図である。図2に示すように、遠隔診療システム100は、患者用端末(生体情報処理装置)1と、センシング装置(測定装置)2と、サーバ装置3と、専門家用表示装置(生体情報表示装置)4とを含んで構成されている。
【0047】
患者用端末1とセンシング装置2とは、有線または無線通信により各種データを送信または送受信できるように構成されている。この通信方式としては、例えば、Bluetooth(登録商標)、赤外線通信方式および無線LANなどの無線データ通信方式、ならびにケーブルおよびUSBなどを介しての有線接続方式などが挙げられる。なお、患者用端末1における通信機能については、患者用端末1内に含まれていることに限定されず、セットトップボックスおよびホームゲートウェイなどのような表示機能を有さない装置に含まれていてもよい。図2には、1つのセンシング装置2が示されているが、複数のセンシング装置2が患者用端末1とデータの送受信を行ってもよい。
【0048】
患者用端末1とサーバ装置3とは、インターネットなどのネットワーク5を介して互いに接続されており、ネットワーク5を介してデータのやり取りを行う。図2では、サーバ装置3には1つの患者用端末1がネットワーク接続されているが、複数の患者用端末1がサーバ装置3とネットワーク接続を行ってもよい。
【0049】
専門家用表示装置4とサーバ装置3とは、インターネットなどのネットワーク6を介して互いに接続されており、ネットワーク6を介してデータのやり取りを行う。
【0050】
次に、遠隔診療システム100に含まれる各構成について図1を参照して説明する。図1は、患者用端末1、センシング装置2、サーバ装置3および専門家用表示装置4の各構成を示すブロック図である。
【0051】
(患者用端末)
まず、患者用端末1について説明する。図1に示すように、患者用端末1は、通信部(情報取得手段、送信手段)11、入力部(入力受付手段)12、制御部(処理手段)13、記憶部14、および表示部15を備えている。また、患者用端末1は、操作装置7およびLCD(液晶ディスプレイ)などのディスプレイ8に接続されている。なお、操作装置7およびディスプレイ8は患者用端末1と一体的に構成されていてもよい。患者用端末1としては、例えば、テレビジョン装置などを用いることができる。
【0052】
通信部11は、センシング装置2と有線または無線でデータを送受信して、センシング装置2が測定した患者の生体情報およびセンシング装置2の機器情報(測定装置情報)などのデータを、センシング装置2から取得するものであり、さらに、サーバ装置3とネットワーク接続で種々のデータを送受信するものである。
【0053】
入力部12は、操作装置7を用いて患者自身が直接入力した患者の生体情報およびユーザ情報などのデータを受け付けるものである。
【0054】
制御部13は、通信部11および入力部12から取得した生体情報などの種々のデータを記憶部14に記憶、蓄積させるものである。制御部13は、生体情報を記憶部14に記憶させる際、通信部11から取得したデータと入力部12から取得したデータとの区別をつけて記憶部14に記憶させる。制御部13はさらに、記憶部14からデータを抽出して、表示部15を介してデータをディスプレイ8の表示画面に表示させるものである。
【0055】
表示部15は、生体情報や機器情報などを画像情報や文字情報としてディスプレイ8に表示させて、種々のデータの内容を患者に提示するものである。なお、本実施の形態では、ディスプレイ8に電子表示させているが、データの内容を印刷して患者に提示するものでもよく、あるいは手書き情報として患者に提示してもよい。
【0056】
記憶部14は、種々のデータを記憶するための記憶装置である。記憶装置としては、例えば、ハードディスク、フラッシュメモリ、およびRAMなどを用いることができる。記憶部14は、記憶する情報の種別に対応して、ユーザ情報蓄積エリア、機器情報蓄積エリア、および生体情報蓄積エリアを含んでいる。
【0057】
本実施の形態では、通信部11において、センシング装置2からの生体情報の受信をおこなうとともに、入力部12において、ユーザからの生体情報の入力を受け付けているが、何れか一方のみにおいて生体情報を受信するまたは受け付けるものであってもよい。この場合であっても、制御部13は、その生体情報が、通信部11から取得したデータであるか、入力部12から取得したデータであるかの区別をつけて記憶部14に記憶させる。
【0058】
(センシング装置)
次にセンシング装置2について説明する。図1に示すように、センシング装置2は、通信部21、記憶部22、および測定部23を備えている。
【0059】
測定部23は、患者の生体情報を測定する任意のセンサを少なくとも1つ含んで構成されている。患者の生体情報を測定するセンサとしては、脈拍センサ、血圧センサおよび体温センサなど、測定値そのものが定量的に評価できる測定値であるセンサ、ならびに活動度センサおよび疲労度センサなど、測定値がそのままでは定量的に評価できない測定値であるセンサ、あるいは他の公知のセンサを利用できる。なお、活動度センサおよび疲労度センサとしては加速度センサを用いることができる。
【0060】
活動度センサおよび疲労度センサなどそのままでは測定値を定量的に評価できないセンサを用いる場合、測定値を定量的に評価できる指標に変換した後に、データ送信されればよい。例えば、定量的な評価が難しい活動度については、加速度センサで測定した加速度を、運動強度を表す「METS(metabolic equivalents)値」という定量的に評価できる指標に変換することによって、医師などの専門家が患者の状態の判断に使用できるようになる。
【0061】
また、測定部23は、患者の生体情報を測定するセンサだけではなく、気温(室温)、湿度、およびダストレベルなど部屋の部屋の環境を測定するセンサを含んでいてもよい。
【0062】
通信部21は、患者用端末1との間で、有線または無線通信によって、各種データを送受信するものである。
【0063】
記憶部22は、種々のデータを記憶するための記憶装置である。患者用端末1の記憶部14と同様に、ハードディスク、フラッシュメモリ、およびRAMなどを用いることができる。
【0064】
(サーバ装置)
次にサーバ装置3について説明する。図1に示すように、サーバ装置3は、通信部31、解析部32、制御部33、および記憶部34を備えている。
【0065】
通信部31は、患者用端末1および専門家用表示装置4とネットワーク接続で種々のデータを送受信するものである。
【0066】
記憶部34は、通信部31から取得した種々のデータが保存されたデータベースである。記憶部34は、ユーザ情報エリア、機器情報エリア、および生体情報エリアの分かれており、それぞれにおいて各データを記憶管理する。
【0067】
解析部32は、ユーザ情報、機器情報および生体情報などの患者用端末1から取得したデータ、ならびに電子カルテなどの医療情報など専門家用表示装置4から取得したデータをもとに、患者または専門家に提示する患者用の情報および専門家用の情報を生成するものである。
【0068】
制御部33は、通信部31から取得した種々のデータを記憶部34に記憶させるものである。また、患者用端末1または専門家用表示装置4からのデータ要求に応じて、解析部32が生成した情報を通信部31から送信させるものである。
【0069】
(専門家用表示装置4)
次に専門家用表示装置4について説明する。図1に示すように、専門家用表示装置4は、通信部(受信手段)41、入力部42、制御部(判定手段)43、記憶部44、および表示部(表示手段)45を備えている。また、専門家用表示装置4は、キーボードなどの操作装置9およびLCDなどのディスプレイ10に接続されている。なお、操作装置9およびディスプレイ10は専門家用表示装置4と一体的に構成されていてもよい。専門家用表示装置4としては、例えば、パーソナルコンピュータ装置などを用いることができる。
【0070】
通信部41は、サーバ装置3とネットワーク接続で種々のデータを送受信するものである。
【0071】
入力部42は、操作装置9を用いて専門家が入力した患者主観的情報、専門家客観的情報、診断結果、および治療計画などのデータ入力を受け付けるものである。
【0072】
制御部43は、通信部41および入力部42から取得した種々のデータを記憶部44に、記憶、蓄積させるものである。制御部43はさらに、記憶部44からデータを抽出して、そのデータを表示部45を介してディスプレイ10の表示画面に表示させるものである。
【0073】
表示部45は、データを画像情報や文字情報としてディスプレイ10の表示画面に表示させて、データの内容を専門家に提示するものである。なお、本実施の形態では、ディスプレイ10に電子表示させているが、データの内容を印刷して専門家に提示するものでもよく、あるいは手書き情報として専門家に提示してもよい。
【0074】
記憶部44は、種々のデータを記憶するための記憶装置である。記憶装置としては、例えば、ハードディスク、フラッシュメモリ、およびRAMなどを用いることができる。記憶部44は、記憶する情報の種別に対応して、ユーザ情報蓄積エリア、機器情報蓄積エリア、および生体情報蓄積エリアを含んでいる。
【0075】
(遠隔診療システムの概要)
次に、遠隔診療システム100の概要について説明する。
【0076】
遠隔診療システム100では、患者用端末1は患者向けに加工された情報を表示し、専門家用表示装置4は専門家向けに加工された情報を表示する。
【0077】
サーバ装置3では、センシング装置2から患者用端末1に送信された患者の生体情報、環境情報および機器情報、患者用端末1に患者自身が入力した生体情報およびユーザ情報、ならびに専門家用表示装置4に専門家が入力した患者の生体情報および診断結果などの電子カルテ情報などが、ユーザIDによって一元管理されて蓄積されている。
【0078】
専門家用表示装置4がサーバ装置3にデータ送信を要求した場合には、サーバ装置3は、データベースから要求に基づくデータを抽出して専門家用表示装置4に送信する。サーバ装置3が専門家用表示装置4に生体情報を送信する場合、患者用端末1がセンシング装置2から自動的に取得した生体情報であるか、患者が自ら患者用端末1に入力して得られた生体情報であるか、あるいは専門家が専門家用表示装置4に入力して得られた生体情報であるかを表すパラメータをそれぞれに付随させて送信する。なお、患者用端末1がセンシング装置2から自動的に取得した生体情報であるか、患者が自ら患者用端末1に入力して得られた生体情報であるかのパラメータは、患者用端末1において付加される。専門家用表示装置4では、このパラメータに応じて、受信した生体情報の表示方法を変化させる。
【0079】
例えば、センシング装置2の測定部23が体重計であり、すなわち生体情報が患者の体重データであり、体重を継続的に測定する場合、生体情報の表示方法として、折れ線グラフなどを利用して表示することがある。このとき、体重データの取得方法毎に折れ線グラフのプロット(符号)種類を変更することによって、体重データの由来を専門家に分かりやすく表示することができる。図3は、専門家用表示装置4のディスプレイ10に表示される表示画面の一例を示す図である。図3に示す表示画面50では、患者名や疾患名とともに、電子カルテ情報や患者の生体情報およびセンシング装置2の機器情報など複数の情報が複合表示されている。表示画面50は、電子カルテ情報を表示する電子カルテ領域53と、患者の生体情報や機器情報などを表示する在宅患者情報領域52とに分かれている。表示画面50では、在宅患者情報領域52に、体重データが折れ線グラフとして表示されている。表示画面50では、患者用端末1がセンシング装置2から自動的に取得した信頼性のより高いデータを黒丸プロットとして、そして患者が自ら患者用端末1に入力した体重データを白四角プロットとして表示している。
【0080】
また、センシング装置2の測定部23が歩数計であり、生体情報が消費カロリーを示している場合、生体情報の表示方法として、棒グラフなどを利用して表示することがある。このとき、消費カロリーデータの取得方法毎に棒グラフの色を変更することによって、消費カロリーデータの由来を専門家に分かりやすく表示することができる。表示画面50では、生体情報として体重データのほかに消費カロリーデータも在宅患者情報領域52に表示されており、棒グラフとして表示されている。表示画面50では、患者用端末1がセンシング装置2から自動的に取得した信頼性のより高いデータに由来する消費カロリーを黒棒として、そして患者が自ら患者用端末1に入力した歩数データに基づく消費カロリーを白棒として表示している。なお、表示画面50では、歩数に基づく消費カロリーのほかに、患者が自分自身で入力した他の運動データに基づく消費カロリーを灰色棒として表示している。
【0081】
表示画面50にはさらに、生体情報の測定に用いられたセンシング装置2がどのメーカーのどの健康機器(型番)であるかを示す機器情報、および患者が自ら運動データを入力した場合に、その運動データがどのような種類のものであるかを示す情報が表示されている。
【0082】
以上により、専門家は、患者の生体情報がどのようにして取得されたものかを確認することができるため、データの信頼性を考慮して診断することができる。
【0083】
したがって、遠隔診療システム100を利用すれば、専門家に患者情報を最適な方法で提供することができ、遠隔診療における診断の精度を向上させることができる。
【0084】
(遠隔診療システムにおける処理)
遠隔診療システム100において実行される処理の一例について、図4〜図8を参照して以下に説明する。
【0085】
<初期設定>
まず、遠隔診療システム100における初期設定について図4を参照して説明する。初期設定では、ユーザ(患者)が、センシング装置2の機器情報およびユーザの個人情報などをサーバ装置3に登録する。図4は、遠隔診療システム100における初期設定の処理の流れを示すシーケンス図である。
【0086】
ユーザは、まず、患者用端末1の遠隔診療用アプリケーションを起動する。このアプリケーションが起動されると、図4に示す各処理が実行される。アプリケーションは任意の方法によって取得することができる。
【0087】
図4を参照しながら、アプリケーション起動後における、患者用端末1およびサーバ装置3のそれぞれの処理を示すステップS101〜S109、およびS111〜S114について説明すれば以下の通りである。
【0088】
アプリケーションが起動されると、患者用端末1の制御部13は、本起動が初回起動であるか否かを判定する(ステップS101)。
【0089】
本起動が初回起動であると判定した場合、患者用端末1の入力部12は、操作装置7の操作によるユーザからのユーザ情報の入力を受け付ける(ステップS102)。あるいは、ステップS102において、外部機器が保有するユーザ情報の入力を受け付けるものであってもよい。ユーザ情報としては、性別、生年月日および身長などの個人データ、ならびにダイエット目標値などのアプリケーション依存データが挙げられる。入力部12がユーザ情報の入力を受け付けると、制御部13がそのユーザ情報を記憶部14のユーザ情報蓄積エリアに記憶させて、保存する(ステップS103)。
【0090】
次いで、操作装置7の操作によるユーザからの機器情報の入力を受け付ける(ステップS104)。機器情報としては、センシング装置2の製造メーカー、機器名称およびセンシング装置2の設置場所などが挙げられる。あるいはステップS104において、通信部11を介して、ネットワーク接続によりセンシング装置2から機器情報を自動的に取得するものであってもよい。入力部12が機器情報の入力を受け付けるか、通信部11が機器情報を取得すると、制御部13がその機器情報を記憶部14の機器情報蓄積エリアに記憶させて、保存する(ステップS105)。なお、ユーザ情報および機器情報の取得は上述の順序に限らず、機器情報を取得した後で、ユーザ情報を取得してもよい。
【0091】
次いで通信部11は、記憶部14に記憶されたユーザ情報および機器情報などの設定情報をサーバ装置3に送信する(ステップS106)。通信部11は、ACK/NACKの受信によって送信完了が確認されない場合には、再送信を行う。
【0092】
なお、遠隔診療用アプリケーションの起動が初回起動でないと判定された場合であっても、ユーザ情報の変更がある場合、または新しくセンシング装置2の機器情報を追加する場合などは、遠隔診療用アプリケーション起動時であれば、入力を受け付けることができる(ステップS109のYes)。
【0093】
サーバ装置3では、通信部31が患者用端末1から送信されたユーザ情報および機器情報などの設定情報を受信する(ステップS111)。この受信に応じてサーバ装置3の制御部33が記憶部34にユーザのレコードエリアを作成し、通信部31が受信したユーザ情報および機器情報をこのレコードエリアに格納してデータベースを構築する(ステップS112)。
【0094】
次いで、制御部33は、他ユーザのユーザ情報との識別のために、このユーザに対するIDおよびこのIDに対するパスワードを生成(発行)する(ステップS113)。IDおよびパスワードの情報は、ユーザ情報などと関連付けられて記憶部34に記憶される。制御部33は、このIDおよびパスワードの情報を通信部31に出力する。通信部31は、これらの情報を患者用端末1に送信する(ステップS114)。
【0095】
患者用端末1の通信部11は、ユーザ情報などをサーバ装置3に送信した後、サーバ装置3が生成するIDおよびパスワードの情報をサーバ装置3から受信する(ステップS107)。IDおよびパスワードの情報が表示部15に出力されると、表示部15はIDおよびパスワードをディスプレイ8に表示させる表示用データを作成し、IDおよびパスワードをディスプレイ8に表示させることによってユーザに提示する(ステップS108)。これにより、初期設定が完了する。なお、受信したIDおよびパスワードを記憶部14に記憶させて、ユーザに提示しない場合もあり得る。この場合のIDおよびパスワードの利用方法は後述する。
【0096】
以降、ユーザは、遠隔診療システム100による遠隔診療サービスを利用することができる。
【0097】
ユーザが遠隔診療用アプリケーションを起動した際、この起動が初回起動でなく、さらにユーザ情報および機器情報の追加および変更がない場合には、患者用端末1は、初期設定の処理を終了する(ステップS109のNo)。
【0098】
<生体情報の取得およびサーバ装置への格納処理>
次に、患者用端末1における生体情報の取得およびサーバ装置3への格納処理について図5を参照して説明する。図5は、遠隔診療システム100の遠隔診療前における処理の流れを示すシーケンス図である。
【0099】
ユーザは、まず、患者用端末1の遠隔診療用アプリケーションを起動する。なお、上記初期設定に続けて本処理を行う場合には、改めてアプリケーションを起動することは不要である。
【0100】
図5を参照しながら、アプリケーション起動後における、患者用端末1、センシング装置2およびサーバ装置3のそれぞれの処理を示すステップS201〜S207、S211〜S212、およびS221〜S224について説明すれば以下の通りである。
【0101】
患者用端末1の入力部12は、操作装置7の操作によるユーザからのIDおよびパスワードによる認証情報の入力を受け付ける(ステップS201)。入力部12は受け付けた認証情報を通信部11に出力する。通信部11は、この認証情報をサーバ装置3に送信する(ステップS202)。なお、IDおよびパスワードがユーザに提示されないシステムの場合には、アプリケーション起動後に、制御部13が記憶部14に記憶されているIDおよびパスワードを自動で抽出して、抽出されたIDおよびパスワードを通信部11がサーバ装置3に送信する構成とすればよい。図5には示していないが、ステップS202の後に、設定情報の変更をしたり、新しいセンシング装置2を登録したりすることも可能である。
【0102】
通信部11が認証情報をサーバ装置3に送信すると、患者用端末1の入力部12は、操作装置7の操作によるユーザからの生体情報の入力を受け付ける(ステップS203)。生体情報の入力を受け付けると、制御部13は、入力部12が受け付けた生体情報を、患者用端末1の記憶部14の生体情報蓄積エリアに記憶させて、保存する(ステップS204)。このとき、制御部13は、入力部12が受け付けた生体情報であることを示すパラメータをこの生体情報に付随させて、記憶させる。
【0103】
さらに患者用端末1は、センシング装置2から生体情報を取得する。
【0104】
センシング装置2では、まず、センシング装置2の測定部23が患者の心拍数および血圧値などの生体情報を検出して測定する(ステップS211)。測定部23は測定して得られた生体情報をセンシング装置2の通信部21に出力する。通信部21は、この生体情報を患者用端末1に送信する(ステップS212)。なお、センシング装置2は、生体情報を得る毎にその生体情報を患者用端末1に送信してもよいし、得られた生体情報をセンシング装置2の記憶部に記憶しておき、データが一定量蓄積してから患者用端末1に送信してもよい。
【0105】
患者用端末1では、通信部11がセンシング装置2から送信される生体情報を受信する(ステップS205)。通信部11が生体情報を受信すると、制御部13は、通信部11が受信した生体情報を、患者用端末1の記憶部14の生体情報蓄積エリアに記憶させて、保存する(ステップS206)。このとき、制御部13は、通信部11によって取得された生体情報であることを示すパラメータをこの生体情報に付随させて、記憶させる。
【0106】
なお、入力部12を介しての生体情報の取得および通信部11を介しての生体情報の取得は上述の順序に限らず、通信部11を介してセンシング装置2から生体情報を取得した後に、入力部12がユーザからの生体情報の入力を受け付けてもよいし、入力部12がユーザからの生体情報の入力を受け付けると同時に、通信部11がセンシング装置2から生体情報を受信してもよい。また、入力部12を介しての生体情報の取得および通信部11を介しての生体情報の取得の何れか一方のみが行われるものであってもよい。
【0107】
患者用端末1では、通信部11が、記憶部14の生体情報蓄積エリアに記憶された生体情報をサーバ装置3に送信する(ステップS207)。このとき、各生体情報には、上述のパラメータがそれぞれ付随している。
【0108】
サーバ装置3では、患者用端末1から送信されるIDおよびパスワードの認証情報を通信部31が受信すると(ステップS221)、解析部32が、記憶部34に記憶されているIDおよびパスワードを参照して、受信した認証情報の認証を行う(ステップS222)。次いで、患者用端末1から送信される生体情報を通信部31が受信すると(ステップS223)、制御部33は、受信した生体情報を、認証されたIDに対応するデータベースに格納して、保存させる(ステップS224)。
【0109】
以上により、ユーザの生体情報がサーバ装置3に格納される。
【0110】
本実施の形態においては、サーバ装置3にデータを送信する際に、患者用端末1ではIDおよびパスワードの入力を受け付け、これらをサーバ装置3に送信して、サーバ装置3で認証を行っているが、適宜省略してもよい。また、後述する診療結果の情報を取得するためのデータ要求の送信に際して、IDおよびパスワードによる認証を行ってもよいが、こちらも省略可能である。
【0111】
<サーバ装置に格納された生体情報の専門家用表示装置への出力処理>
専門家が患者を診断する際の、遠隔診療システム100を利用した処理について図6および図7を参照して説明する。図6および図7はそれぞれ、患者用端末1およびサーバ装置3における処理の流れを示すシーケンス図、ならびに、専門家用表示装置4およびサーバ装置3における処理の流れを示すシーケンス図である。
【0112】
まず、患者用端末1における処理および患者用端末1とサーバ装置3との間での処理について、図6を参照して説明する。まず初めに患者は患者用端末1の遠隔診療用アプリケーションを起動する。なお、上述した生体情報の取得に続けて処理を実行する場合には、再度のアプリケーションの起動は不要である。この遠隔診療用アプリケーションが起動されると、図6に示す各処理が実行される。
【0113】
図6を参照しながら、アプリケーション起動後における、患者用端末1およびサーバ装置3のそれぞれの処理を示すステップS311〜S316、およびステップS301〜ステップS306について説明すれば以下の通りである。
【0114】
患者用端末1では、ディスプレイ8に表示させるためのデータを取得するために、通信部11がサーバ装置3にデータ要求を送信する(ステップS311)。
【0115】
サーバ装置3では、通信部31が患者用端末1から送信されたデータ要求を受信する(ステップS301)。データ要求を受信すると、サーバ装置3の制御部33は、記憶部34のデータベースに接続して、要求に応じたデータをデータベースから抽出する(ステップS302)。通信部31は、抽出されたデータを患者用端末1に送信する(ステップS303)。
【0116】
患者用端末1では、通信部11が、データ要求に応じてサーバ装置3から送信されたデータを受信して、表示部15に出力する(ステップS312)。表示部15は、通信部11が受信したデータをディスプレイ8が表示可能な形式でディスプレイ8に出力する(ステップS313)。ディスプレイ8には、このデータに基づき、測定した生体情報、履歴グラフ、生体情報の解析結果、および専門家からのアドバイスなどの患者向けの情報が表示される。これにより、患者は、ディスプレイ8に表示された映像を閲覧しながら、遠隔診療を受けることができる。
【0117】
ディスプレイ8に表示用のデータを出力した後も、患者用端末1では、新着データの有無をサーバ装置3に定期的に確認する。そのため、患者用端末1では、新着データを取得するためにサーバ装置3にデータ要求を送信する(ステップS314)。通信部11がサーバ装置3から新着データを受信して(ステップS315のYes)、表示部15に出力すると、表示部15は、そのデータをディスプレイ8に表示可能な形式で出力する(ステップS313)。一方、新着データがサーバ装置3になかった場合(ステップS315のNo)、患者用端末1では、処理を終了するか否かをユーザに確認する(ステップS316)。処理終了をユーザが選択しなかった場合(ステップS316のNo)には、通信部11は、再度、サーバ装置3にデータ要求を送信する(ステップS314)。処理終了をユーザが選択した場合(ステップS316のYes)、サーバ装置3からのデータの取得を終了する。
【0118】
次に、専門家用表示装置4における処理および専門家用表示装置4とサーバ装置3との間での処理について、図7を参照して説明する。まず初めに専門家は専門家用表示装置4の遠隔診療用アプリケーションを起動する。このアプリケーションが起動されると、図7に示す各処理が実行される。
【0119】
図7を参照しながら、アプリケーション起動後における、専門家用表示装置4およびサーバ装置3のそれぞれの処理を示すステップS321〜S326、およびステップS341〜S346について説明すれば以下の通りである。
【0120】
アプリケーションが起動されると、専門家用表示装置4は、患者一覧画面をディスプレイ10に表示させる。専門家は、患者一覧画面から診療したい患者を選択する。専門家用表示装置4の通信部41は、専門家の選択に基づき、特定の患者に対するデータ要求をサーバ装置3に送信する(ステップS321)。
【0121】
サーバ装置3では、通信部31が専門家用表示装置4から送信されたデータ要求を受信する(ステップS341)。データ要求を受信すると、サーバ装置3の制御部33は、記憶部34のデータベースに接続して、データベースから要求に応じたデータを抽出する(ステップS342)。通信部31は、抽出されたデータを専門家用表示装置4に送信する(ステップS343)。
【0122】
専門家用表示装置4では、通信部41が、医療機関からの電子カルテ情報に加え、サーバ装置3から、患者の生体情報および患者宅の環境情報などを受信する(ステップS322)。なお、医療機関からの電子カルテ情報は、専門家用表示装置4と同一の端末から送信されてもよいが、医療機関にある電子カルテ等の医療情報格納サーバおよび専門家用表示装置4とは別の専門家用表示装置から送信されてもよい。表示部45は、受信したデータをディスプレイ10が表示可能な形式でディスプレイ10に出力する(S323)。このとき、各生体情報に付随しているパラメータを参照して、ユーザが入力した生体情報であるか、センシング装置2から直接取得した生体情報であるかを判定し、その判定結果に基づいてそれぞれの区別をつけたデータをディスプレイ10に出力する。ディスプレイ10には、このデータに基づき、患者が測定した生体情報、履歴グラフ、患者向け画面において表示されている情報、および電子カルテなどの専門家向けの情報が表示される。患者が測定した生体情報および履歴グラフなどでは、ユーザが入力した生体情報であるか、センシング装置2から直接取得した生体情報であるかの区別がつくように表示される。これにより、専門家は、ディスプレイ10に表示された情報を閲覧しながら、遠隔診療を行うことができる。ここで、区別がつくように表示とは、例えば上述のように、表示画面における色を変化させたり、プロットの種類を変化させたりしてそれぞれの生体情報を表示させるものである。
【0123】
ディスプレイ10にデータを出力した後も、専門家用表示装置4では、新着データの有無をサーバ装置3に定期的に確認する。そのため、専門家用表示装置4では、新着データを取得するためにサーバ装置3にデータ要求を送信する(ステップS324)。通信部41がサーバ装置3から新着データを受信して(ステップS325のYes)、表示部45に出力すると、表示部45は、受信したデータをディスプレイ10にディスプレイ10が表示可能な形式で出力する(ステップS323)。一方、新着データがサーバ装置3になかった場合(ステップS325のNo)、専門家用表示装置4では、処理を終了するか否かをユーザに確認する(ステップS326)。処理終了をユーザが選択しなかった場合(ステップS326のNo)には、通信部41は、再度、サーバ装置3にデータ要求を送信する(ステップS324)。
【0124】
遠隔診療システム100における各端末は、遠隔診療が終了するまで(ステップS316のYes、ステップS326のYes)、以上の処理を繰り返し実行する。
【0125】
<診療結果のサーバ装置への格納処理および患者用端末への通知処理>
次に、専門家が行った診療の診療結果のサーバ装置3への格納処理および患者用端末1への通知処理について、図8を参照して説明する。図8は、遠隔診療システム100の遠隔診療において患者に診療結果を通知する際の、患者用端末1、サーバ装置3および専門家用表示装置4における処理の流れを示すシーケンス図である。
【0126】
図8を参照しながら、患者用端末1、サーバ装置3および専門家用表示装置4のそれぞれの処理を示すステップS421〜S423、ステップS411〜S414、およびステップS401〜S403について説明すれば以下の通りである。
【0127】
まず、専門家は、専門家用表示装置4の遠隔診療用アプリケーションを利用して、対象の患者を診療する。専門家は、専門家用表示装置4の操作装置9を操作して診療結果を入力する。専門家用表示装置4では、入力部42が専門家からの入力を受け付ける(ステップS401)。制御部43は、入力部42が受け付けた診療結果の情報を記憶部44に格納する(ステップS402)。通信部41は、記憶部44に記憶された診療結果の情報をサーバ装置3に送信する(ステップS403)。
【0128】
サーバ装置3では、通信部31が専門家用表示装置4から送信された診療結果の情報を受信する(ステップS411)。制御部33は受信した情報を記憶部34のデータベースに格納する(ステップS412)。サーバ装置3では、通信部31が患者用端末1からデータ要求を受信すると(ステップS413)、要求に応じた診療結果の情報をデータベースから抽出して、通信部31を介して、患者用端末1に送信する(ステップS414)。
【0129】
患者用端末1では、診療結果の情報を取得するために、通信部11がデータ要求をサーバ装置3に送信する(ステップS421)。データ要求後、通信部11は、サーバ装置3からデータ要求に基づき送信される診療結果の情報を受信し、表示部15に出力する(ステップS422)。表示部15はその情報をディスプレイ8が表示可能な形式で、ディスプレイ8に出力し、ディスプレイ8に診療結果の情報を表示させる(ステップS423)。
【0130】
以上のようにして、ユーザ(患者)は、在宅で取得した生体情報に基づいて専門家が診療した結果を閲覧することができる。また、この診療では、専門家が各生体情報の信頼性を考慮できるものである。したがって、その診療結果もより信頼の高いものとなり得る。
【0131】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0132】
最後に、患者用端末1および専門家用表示装置4に含まれている各ブロックは、ハードウェアロジックによって構成すればよい。または、次のように、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0133】
すなわち患者用端末1は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU、この制御プログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記制御プログラムを実行可能な形式に展開するRAM(Random Access Memory)、および、上記制御プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)を備えている。
【0134】
この構成により、本発明の目的は、所定の記録媒体によっても達成できる。この記録媒体は、上述した機能を実現するソフトウェアである患者用端末1または専門家用表示装置4の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録していればよい。患者用端末1または専門家用表示装置4にこの記録媒体を供給する。これにより、コンピュータとしての患者用端末1または専門家用表示装置4(またはCPUやMPU)が、供給された記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し、実行すればよい。
【0135】
プログラムコードを患者用端末1または専門家用表示装置4に供給する記録媒体は、特定の構造または種類のものに限定されない。すなわちこの記録媒体は、たとえば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などとすることができる。
【0136】
また患者用端末1または専門家用表示装置4は、通信ネットワークと接続可能に構成しても、本発明の目的を達成できる。この場合、上記のプログラムコードを、通信ネットワークを介して患者用端末1または専門家用表示装置4に供給する。この通信ネットワークは、患者用端末1または専門家用表示装置4にプログラムコードを供給できるものであればよく、特定の種類または形態に限定されない。たとえば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等であればよい。
【0137】
この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な任意の媒体であればよく、特定の構成または種類のものに限定されない。たとえば、IEEE1394、USB(Universal Serial Bus)、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【産業上の利用可能性】
【0138】
本発明は、一般家庭のようなパーソナライズな空間と病院のような医療機関との間において、患者と専門家に遠隔診療用アプリケーションを提供する遠隔診療システムに広く利用可能である。
【符号の説明】
【0139】
1 患者用端末(生体情報処理装置)
2 センシング装置(測定装置)
3 サーバ装置
4 専門家用表示装置(生体情報表示装置)
11 通信部(情報取得手段、送信手段)
12 入力部(入力受付手段)
13 制御部(処理手段)
14、22、34、44 記憶部
21、31 通信部
23 測定部
32 解析部
33 制御部
41 通信部(受信手段)
42 入力部
43 制御部(判定手段)
45 表示部(表示手段)
100 遠隔診療システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークを通じてサーバ装置に接続される生体情報処理装置であって、
ユーザの生理状態を表す生体情報を、該生体情報を測定する測定装置から取得する情報取得手段と、
上記生体情報を、ユーザからの入力を受け付けることによって取得する入力受付手段と、
上記情報取得手段が取得する上記生体情報と上記入力受付手段が取得する上記生体情報との区別をつける処理手段と、
区別をつけた上記生体情報を上記サーバ装置に送信する送信手段と、
を備えていることを特徴とする生体情報処理装置。
【請求項2】
上記情報取得手段が、上記測定装置に関する測定装置情報をさらに該測定装置から取得し、
上記送信手段が、上記測定装置情報を上記サーバ装置に送信することを特徴とする請求項1に記載の生体情報処理装置。
【請求項3】
通信ネットワークを通じてサーバ装置に接続される生体情報処理装置であって、
ユーザの生理状態を表す生体情報を、該生体情報を測定する測定装置から取得する情報取得手段、または、上記生体情報を、ユーザからの入力を受け付けることによって取得する入力受付手段と、
上記情報取得手段が取得する上記生体情報と上記入力受付手段が取得する上記生体情報との区別をつける処理手段と、
区別をつけた上記生体情報を上記サーバ装置に送信する送信手段と、
を備えていることを特徴とする生体情報処理装置。
【請求項4】
ユーザの生理状態を表す生体情報を取得する生体情報処理装置によって取得された該生体情報を受信する受信手段と、
上記生体情報が、上記生体情報を測定する測定装置から得られたものであるか、ユーザの入力によって得られたものであるかを判定する判定手段と、
上記判定手段の判定結果に基づいて、上記測定装置から得られた生体情報およびユーザの入力によって得られた生体情報の区別をつけて、上記生体情報を表示画面に表示させる表示手段と、
を備えていることを特徴とする生体情報表示装置。
【請求項5】
上記表示手段が、上記測定装置から得られた上記生体情報の表示方法とユーザの入力によって得られた上記生体情報の表示方法とを異ならせることを特徴とする請求項4に記載の生体情報表示装置。
【請求項6】
上記測定装置から得られた上記生体情報を表す表示内容と、ユーザの入力によって得られた上記生体情報を表す表示内容との、表示画面上での表示色を変えていることを特徴とする請求項5に記載の生体情報表示装置。
【請求項7】
上記測定装置から得られた上記生体情報を表す表示内容と、ユーザの入力によって得られた上記生体情報を表す表示内容との、表示画面上での符号を変えていることを特徴とする請求項5に記載の生体情報表示装置。
【請求項8】
上記受信手段が、上記測定装置に関する測定装置情報をさらに受信し、
上記表示手段が、上記測定装置情報を表示画面に表示させることを特徴とする請求項4〜7の何れか1項に記載の生体情報表示装置。
【請求項9】
上記受信手段が、ユーザの医療情報をさらに受信し、
上記表示手段が、上記医療情報を表示画面にさらに表示させることを特徴とする請求項4〜8の何れか1項に記載の生体情報表示装置。
【請求項10】
上記表示手段が、複数種の情報を表示画面に複合表示させることを特徴とする請求項4〜9の何れか1項に記載の生体情報表示装置。
【請求項11】
ユーザの生理状態を表す生体情報を測定する測定装置と、生体情報処理装置と、生体情報表示装置と、該生体情報処理装置および該生体情報表示装置とネットワークを通じて通信するサーバ装置とを含む遠隔診療システムであって、
上記生体情報処理装置は、
ユーザの生理状態を表す生体情報を、上記測定装置から取得する情報取得手段と、
上記生体情報を、ユーザからの入力を受け付けることによって取得する入力受付手段と、
上記情報取得手段が取得する上記生体情報と上記入力受付手段が取得する上記生体情報との区別をつける処理手段と、
区別をつけた上記生体情報を上記サーバ装置に送信する送信手段と、を備えており、
上記生体情報表示装置は、
上記生体情報を上記サーバ装置から受信する受信手段と、
上記生体情報が、上記生体情報処理装置が上記測定装置から取得したものであるか、上記生体情報処理装置がユーザからの入力を受け付けることによって取得したものであるかを判定する判定手段と、
上記判定手段の判定結果に基づいて、上記測定装置から得られた生体情報およびユーザの入力によって得られた生体情報の区別をつけて、上記生体情報を表示画面に表示させる表示手段と、を備えていることを特徴とする遠隔診療システム。
【請求項12】
複数の上記測定装置を含んでいることを特徴とする請求項11に記載の遠隔診療システム。
【請求項13】
複数の上記生体情報処理装置を含んでいることを特徴とする請求項12に記載の遠隔診療システム。
【請求項14】
ユーザの生理状態を表す生体情報を取得する生体情報処理装置が、
上記生体情報を、ユーザの生理状態を表す生体情報を測定する測定装置から取得する情報取得工程と、
上記生体情報を、ユーザからの入力を受け付けることによって取得する入力受付工程と、
上記情報取得工程において取得する上記生体情報と上記入力受付工程において取得する上記生体情報との区別をつける処理工程と、
区別をつけた上記生体情報をサーバ装置に送信する送信工程と、
上記生体情報を表示する生体情報表示装置が、
上記生体情報を上記サーバ装置から受信する受信工程と、
上記生体情報が、上記生体情報処理装置が上記測定装置から取得したものであるか、上記生体情報処理装置がユーザからの入力を受け付けることによって取得したものであるかを判定する判定工程と、
判定結果に基づいて、上記測定装置から得られた生体情報およびユーザの入力によって得られた生体情報の区別をつけて、表示画面に表示させる表示工程と、
を含むことを特徴とする遠隔診療方法。
【請求項15】
請求項1〜3の何れか1項に記載の生体情報処理装置を動作させる処理制御プログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるための処理制御プログラム。
【請求項16】
請求項4〜10の何れか1項に記載の生体情報表示装置を動作させる表示制御プログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるための表示制御プログラム。
【請求項17】
請求項15に記載の処理制御プログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項18】
請求項16に記載の表示制御プログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−8931(P2012−8931A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−146317(P2010−146317)
【出願日】平成22年6月28日(2010.6.28)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】