説明

生体指標測定装置

【課題】修理や交換といった場面で作業性の向上に貢献することができる生体指標測定装置を提供する。
【解決手段】生体指標測定装置11の本体には支柱18が分離可能に連結される。支柱18には、ディスプレイユニット22が着脱自在に取り付けられる。本体12内に演算処理回路が組み込まれる。演算処理回路は、生体から得られる測定値に基づき生体指標を算出する。ディスプレイユニット22は設置場所で単独で交換されうる。ディスプレイユニット22の構成要素の交換や修理は設置場所以外の場所で実施されうる。こういった修理や交換にあたって生体指標測定装置11全体が持ち運ばれる必要はない。作業の負担は軽減される。修理や交換といった場面で作業性は向上する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は例えば体組成計といった生体指標測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に記載のように、体組成計は床面に設置される本体を備える。本体はプラットフォームを有する。本体から鉛直方向に支柱が立ち上がる。支柱には所定の高さでディスプレイユニットが取り付けられる。ディスプレイユニットではスクリーンに体重や体脂肪率といった生体情報が表示される。測定にあたってプラットフォーム上で利用者は直立する。利用者は直立したままディスプレイユニット上で体重や体脂肪率を確認することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−11906号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
支柱は本体に固定される。ディスプレイユニットは支柱の先端に埋め込まれる。ディスプレイユニットにはPC(パーソナルコンピューター)ボードが組み込まれる。ディスプレイユニットのPCボードは、体重および生体インピーダンスに基づいて体脂肪率などの生体指標を算出する。支柱は本体から取り外すことは容易ではない。ディスプレイユニットやPCボードの修理や交換は設置場所で簡単に実施されることはできない。修理や交換にあたって体組成計全体が持ち運ばれなければならず、煩わしい。
【0005】
そこで、本発明は、修理や交換といった場面で作業性の向上に貢献することができる生体指標測定装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明によれば、プラットフォームを備える本体と、前記本体内に組み込まれて、生体から得られる測定値に基づき前記生体に関する生体指標を算出する演算処理回路と、前記本体に分離可能に連結され、前記本体から立ち上がる支柱と、前記支柱に着脱自在に取り付けられ、前記生体指標を含む情報を表示するディスプレイユニットとを備える生体指標測定装置が提供される。
【0007】
かかる生体指標測定装置ではディスプレイユニットは支柱から取り外されうる。しかも、演算処理回路は本体内に組み込まれる。したがって、ディスプレイユニットは設置場所で単独で交換されうる。ディスプレイユニットの構成要素の交換や修理は設置場所以外の場所で実施されうる。こういった修理や交換にあたって生体指標測定装置全体が持ち運ばれる必要はない。作業の負担は軽減される。修理や交換といった場面で作業性は向上する。比較的に簡単にディスプレイユニットの構成要素はアップデートされうるし、ディスプレイユニット全体を新機能のものに交換することも容易である。
【0008】
生体指標測定装置は、前記本体および前記ディスプレイユニットの間で前記支柱の外面に沿って延びるケーブルをさらに備えてもよい。生体指標測定装置では支柱は本体から取り外されうる。こうして支柱が取り外されても、ケーブルの働きでディスプレイユニットと本体との接続は維持されうる。利用者はディスプレイユニットを利用し続けることができる。プラットフォーム上の利用者本人以外の測定者は利用者の目からディスプレイユニット上の表示を遠ざけることができる。
【0009】
生体指標測定装置は、前記本体内に組み込まれて、前記プラットフォーム上の生体の重量に応じて変化する信号を生成する重量・信号変換装置と、前記本体内に組み込まれて、前記重量・信号変換装置からの信号に基づいて前記重量値を示す重量信号を生成する重量測定回路と、前記生体に電流を供給する複数の電流電極と、前記生体に接触する複数の電圧電極と、前記本体内に組み込まれて、前記電圧電極に与えられた電圧と前記電流に基づいて前記生体のインピーダンスを示すインピーダンス信号を生成するインピーダンス測定回路とをさらに備えてもよく、前記演算処理回路は、前記重量信号と前記インピーダンス信号に基づいて、前記生体に関する生体指標を計算するのでもよい。
【0010】
演算処理回路に加えて、重量測定回路およびインピーダンス測定回路といった要素が本体内に組み込まれることによって、生体指標測定の主要な機能は、ディスプレイユニットから独立して、本体に設けられる。ディスプレイユニットには、本体との信号交換のためのインターフェイス、表示のための制御基板といった最小限の要素のみを搭載することができる。従って、生体指標測定装置に不具合があっても、問題が本体にあるのか、ディスプレイユニットにあるのか容易に特定することができる。問題の箇所が特定されれば、例えばディスプレイユニットのみまたは本体のみを交換することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態に係る体組成計の外観を示す斜視図である。
【図2】体組成計の分解斜視図である。
【図3】体組成計の制御系を概略的に示すブロック図である。
【図4】体組成計の電力系を概略的に示すブロック図である。
【図5】支柱からディスプレイユニットが取り外された際に体組成計を概略的に示す斜視図である。
【図6】本体から支柱が取り外された際に体組成計を概略的に示す斜視図である。
【図7】支柱の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る体組成計11を示す。体組成計11は平たい本体12を備える。本体12はプラットフォーム13を備える。図示しないが、プラットフォーム13は、鋼板で形成された箱状の部分と、その外側に配置された樹脂カバーとを備える。樹脂カバーは、プラットフォームの外装となるとともに、鋼板で形成された部分と後述する電極14a、14b、15a、15bとを絶縁する。
【0013】
プラットフォーム13(の外側の樹脂カバー)は例えば水平な平坦面を有する。平坦面には左右1対の電流電極14a、14bと左右1対の電圧電極15a、15bとが設置される。電流電極14a、14bおよび電圧電極15a、15bは例えばステンレス鋼といった金属材料その他の導電材から形成される。電流電極14a、14bおよび電圧電極15a、15bの詳細は後述される。体組成計11の利用者はプラットフォーム13上で直立する。このとき、左足の足裏は左の電流電極14aおよび左の電圧電極15aに受け止められる。右足の足裏は右の電流電極14bおよび右の電圧電極15bに受け止められる。
【0014】
本体12はベース16を備える。ベース16は例えばステンレス鋼といった剛体物から形成される。ベース16は平面視でほぼ矩形に形作られる。矩形の四隅にはそれぞれ台足17が固定される。図1には3つの台足17が図示される。ベース16は台足17で床面に支持される。台足17は、床面に直交する方向にベース16に対して変位することができる。こうした変位に基づき台足17の足裏とプラットフォーム13との距離は調整されうる。調整に応じてプラットフォーム13の水平姿勢が確立される。水平姿勢が確立されると、プラットフォーム13の平坦面は重力方向に直交する。台足17の変位は、例えば重力方向に軸心を有するねじ軸の働きで実現されればよい。
【0015】
プラットフォーム13の前方で本体12には支柱18が固定される。支柱18は鉛直方向に立ち上がる。ここで、鉛直方向の下向きは重力方向に一致する。プラットフォーム13の前方で支柱18の前後には本体12に前カバー19および後カバー21が取り付けられる。
【0016】
所定の高さで支柱18にはディスプレイユニット22が分離可能に連結される。ディスプレイユニット22は空間的に鉛直方向にプラットフォーム13から離れる。ディスプレイユニット22にはタッチスクリーンパネル23が組み込まれる。タッチスクリーンパネル23のスクリーンには様々な情報が表示される。情報には例えば体重や体脂肪率、筋肉量、体水分量、基礎代謝量、骨量、内臓脂肪レベル、体内年齢といった生体情報が含まれるが、少なくともいずれか1つが含まれればよい。
【0017】
タッチスクリーンパネル23は入力装置を兼ねる。利用者のタッチに応じてディスプレイユニット22には指令やデータが入力されうる。ディスプレイユニット22の高さは利用者の身長に応じて決定されればよい。ディスプレイユニット22の高さに応じて利用者の視認性が十分に確保されればよい。
【0018】
所定の高さで支柱18には左右の把持電極ユニット24a、24bが着脱自在に支持される。把持電極ユニット24a、24bは空間的に鉛直方向にプラットフォーム13から離れる。左の把持電極ユニット24aには、後述されるように、電流電極25および電圧電極26が取り付けられる。同様に、右の把持電極ユニット24bには電流電極25および電圧電極26が取り付けられる。体組成計11の利用者が左手で左の把持電極ユニット24aを掴むと、電流電極25および電圧電極26は左手の手のひらに接触する。同様に、利用者が右手で右の把持電極ユニット24bを掴むと、電流電極25および電圧電極26は右手の手のひらに接触する。
【0019】
図2に示されるように、支柱18はベース16に分離可能に連結される。こうした連結にあたって4本の摘みねじ28が用いられる。図2では3本の摘みねじ28が図示される。支柱18の根本にはベース16の水平面に重ね合わせられる左右の平板29が形成される。摘みねじ28の軸心は鉛直方向に延びる。摘みねじ28の軸がベース16にねじ込まれる。平板29は摘みねじ28のねじ頭とベース16との間に挟み込まれる。摘みねじ28の働きで支柱18は特定の道具なしで簡単に着脱されうる。
【0020】
ベース16には4つのロードセルユニット31が固定される。ロードセルユニット31は、鉛直方向に変位する荷重伝達部材32を備える。プラットフォーム13に与えられた荷重は、4つの荷重伝達部材32に伝達されて、さらに4つのロードセル(ここでは図示されず)に与えられる。各荷重伝達部材32に与えられた荷重は、ロードセルで電気信号に変換される。電気信号は、荷重伝達部材32に作用する重量を特定する。
【0021】
ベース16には前述の前カバー19、後カバー21およびプラットフォーム13が支持される。前カバー19および後カバー21は例えば合成樹脂から成形される。前カバー19および後カバー21はそのものの弾性力の働きで着脱自在にベース16に連結される。こうして前カバー19および後カバー21は支柱18の根本に前後から覆い被さる。本体12の見栄えは向上する。プラットフォーム13はロードセルユニット31の荷重伝達部材32に連結される。連結にあたって例えばねじ(図示されず)が用いられる。こうしてプラットフォーム13はロードセルに支持される。ロードセルは本体12内に組み込まれる。プラットフォーム13上で利用者が直立すると、利用者の体重に応じて個々の荷重伝達部材32は鉛直方向に変位する。こうして個々のロードセルは利用者の体重に応じて所定の電気信号を出力する。
【0022】
図3に示されるように、本体12内には重量測定回路すなわち重量測定ボード41が組み込まれる。重量測定ボード41にはロードセルユニット31内のロードセル(重量・信号変換装置)42が接続される。ロードセル42の電気信号は重量測定ボード41に供給される。供給される電気信号に基づき重量測定ボード41はプラットフォーム13に加わる重量値を特定する。ここで、重量値は、利用者すなわち生体から得られる測定値の一例に相当する。重量測定ボード41は、重量値を示す測定値データすなわち重量信号を生成する。
【0023】
本体12内にはインピーダンス測定回路すなわちインピーダンス測定ボード43が組み込まれる。インピーダンス測定ボード43にはプラットフォーム13上の電流電極14a、14bおよび電圧電極15a、15b並びに把持電極ユニット24a、24b内の電流電極25、25および電圧電極26、26が接続される。インピーダンス測定ボード43は、電流電極14a、14b、25、25のうち選択されたいずれか1対の電流電極によって、生体すなわち利用者に所定の周波数の交流電流を供給する。すなわち、電流電極14a、14b、26、26のいずれか1対および生体を通じて電流経路が形成される。生体の様々な部位のインピーダンスを測定するため、選択される電流電極の対を変更しながら、電流供給を繰り返してもよい。
【0024】
インピーダンス測定ボード43は、交流電流の供給に応じて1対の電圧電極15a、15b、26、26のうち選択されたいずれか1対の電圧電極を用いて生体の電圧を測定する。生体の様々な部位のインピーダンスを測定するため、選択される電圧電極の対を変更しながら、電圧測定を繰り返してもよい。電流値および電圧値に基づきインピーダンス値が算出される。ここで、インピーダンス値は、利用者すなわち生体から得られる測定値の一例に相当する。インピーダンス測定ボード43は、インピーダンス値を示す測定値データすなわちインピーダンス信号を生成する。
【0025】
インピーダンス測定ボード43と電流電極25および電圧電極26との接続にあたって本体12にはコネクター44が搭載される。コネクター44はインピーダンス測定ボード43に接続される。コネクター44とインピーダンス測定ボード43との間は、個々の電流電極25および電圧電極26ごとに信号線45で接続されている。その一方で、個々の把持電極ユニット24a、24bには例えば1本のケーブル46が接続される。個々のケーブル46内には電流電極25および電圧電極26ごとに信号線が設けられている。ケーブル46の先端にはコネクター47が結合される。コネクター44、47同士が連結されると、個々の電流電極25および電圧電極26からインピーダンス測定ボード43まで個別の信号線が確立される。こうして個々の把持電極ユニット24a、24bはコネクター44、47の働きで着脱自在に本体12に接続されうる。
【0026】
本体12内には制御ボード48が組み込まれる。制御ボード48には重量測定ボード41およびインピーダンス測定ボード43が接続される。制御ボード48は重量測定ボード41およびインピーダンス測定ボード43から測定値データである重量信号とインピーダンス信号を取得する。制御ボード48上に演算処理回路が設けられている。演算処理回路は予め決められた算出方法に従って生体に関する生体指標を算出する。
【0027】
算出される生体指標としては、生体の体組成に関する指標が含まれる。体組成に関する指標としては、皮下脂肪厚、腹筋厚、皮下脂肪面積、内臓脂肪面積、腹部全脂肪面積、体幹部脂肪率および全身脂肪率が挙げられる。こうした算出にあたって前述の重量値およびインピーダンス値が用いられる。算出方法は例えばソフトウェアプログラムに基づき設定される。ソフトウェアプログラムは例えば不揮発性メモリ(図示されず)に格納されればよい。こういった不揮発性メモリは演算処理回路に接続されればよい。
【0028】
インピーダンス測定ボード43の接続にあたって制御ボード48上にはフォトカプラー49が実装される。フォトカプラー49には演算処理回路から図示しない信号線が接続される。同様に、フォトカプラー49にはインピーダンス測定ボード43から図示しない他の信号線が接続される。フォトカプラー49は、インピーダンス測定ボード43から制御ボード43への信号を光を用いて伝達する。フォトカプラー49の働きで、インピーダンス測定ボード43と制御ボード43の間で電気的絶縁が確立される。
【0029】
制御ボード48にはディスプレイユニット22が接続される。接続にあたって本体12にはインターフェイスボード51が組み込まれる。同時に、ディスプレイユニット22にはインターフェイスボード52が組み込まれる。インターフェイスボード51、52同士はケーブル53で接続される。個々のインターフェイスボード51、52にはコネクター55、56が実装される。ケーブル53の両端にはコネクター57、58が結合される。個々のコネクター57、58はそれぞれコネクター55、56に着脱自在に連結される。こうしてインターフェイスボード51、52同士の間に信号線が確立される。インターフェイスボード51、52は例えばRS232インターフェイスを構成すればよい。その他、こういった有線インターフェイスに代えて無線通信といった無線インターフェイスが利用されてもよい。
【0030】
ディスプレイユニット22にはPC(パーソナルコンピューター)ボード59が組み込まれる。インターフェイスボード52およびタッチスクリーンパネル23はPCボード59に接続される。PCボード59はタッチスクリーンパネル23の動作を制御する。インターフェイスボード52の働きでPCボード59および制御ボード48の間で信号はやり取りされる。
【0031】
PCボード59にはUSBボード61が接続される。USBボード61にはUSBコネクター62が実装される。USBコネクター62には例えばUSBメモリその他様々な周辺機器が接続されうる。生体指標を示す情報はUSBコネクター62を通じてUSBメモリやその他の周辺機器に向けて出力されうる。この実施の形態では、USBボード61は、ディスプレイユニット22に設けられているが、本体12に設けてもよい。
【0032】
図4に示されるように、本体12には電源ボード64が組み込まれる。電源ボード64にはAC/DCコンバーターが実装される。AC/DCコンバーターの一次回路は電源コネクター65に接続される。電源コネクター65は本体12の側面で露出する。電源コネクター65には電源コード66が接続される。電源コード66の先端にはプラグ67が結合される。こうして一次回路には任意の電源から交流電圧が供給される。AC/DCコンバーターの二次回路は制御ボード48に接続される。AC/DCコンバーターは交流電圧を直流電圧に変換する。直流電圧は制御ボード48に供給される。AC/DCコンバーターの働きで例えば230Vの商用電圧は12Vの直流電圧に変換される。
【0033】
電源コネクター65および電源ボード64の間には電源スイッチ68が接続される。電源スイッチ68は電源コネクター65および電源ボード64の間で電力の導通および遮断を制御する。電源スイッチ68は本体12の側面で露出する。
【0034】
制御ボード48から重量測定ボード41およびインピーダンス測定ボード43に電力は供給される。インピーダンス測定ボード43への供給にあたって制御ボード48にはDC/DCコンバーター69が実装される。DC/DCコンバーター69は所定の電圧値の電圧をその電圧値よりも低い電圧値の電圧に変換する。重量測定ボード41には制御ボード48から供給される所定の電圧値の電圧が供給される。インピーダンス測定ボード43には制御ボード48から供給される所定の電圧値よりも低い電圧値の電圧が供給される。DC/DCコンバーター69は例えば12Vの直流電圧を5Vの直流電圧に変換する。
【0035】
電源ボード64にはディスプレイユニット22が接続される。前述のインターフェイスボード51、52には電源用コネクター71、72が実装される。電源用コネクター71、72同士は電源用ケーブル73で相互に接続される。電源用ケーブル73の両端には電源用コネクター74、75が結合される。個々の電源用コネクター74、75はそれぞれ電源用コネクター71、72に着脱自在に連結される。こうしてインターフェイスボード51、52同士の間に電源線が確立される。インターフェイスボード51、52の働きで電源ボード64からPCボード59に電力は供給される。電力はPCボード59からタッチスクリーンパネル23やUSBボード61に供給される。
【0036】
いま、利用者が生体指標を測定する場面を想定する。利用者はプラットフォーム13上で直立する。タッチスクリーンパネル23から測定を指示する。例えば利用者はタッチスクリーンパネル23に指でタッチする。タッチに基づき特定の測定項目が選択される。PCボード59は測定項目に応じて制御ボード48の測定を指示する。必要に応じて利用者は把持電極ユニット24a、24bを掴む。測定が開始される。例えばインピーダンス測定ボード43は、電流電極14a、14b、25、25の特定の1対を通じて利用者に交流電流を供給する。続いて、インピーダンス測定ボード43は電圧電極15a、15b、26、26の特定の1対を通じて利用者の電圧を測定する。インピーダンス測定ボード43は利用者のインピーダンス値を算出する。制御ボード48はインピーダンス値と重量値に基づき測定項目に関する生体指標を算出する。生体指標を示す情報はPCボード59に送信される。その後、タッチスクリーンパネル23には生体指標を示す情報が表示される。
【0037】
図5に示されるように、この体組成計11ではディスプレイユニット22は支柱18から取り外されうる。ディスプレイユニット22は支柱18の窪みに受け入れられればよい。弾性力ではめ込まれてもよい。このとき、ケーブル46、ケーブル53および電源ケーブル73は支柱18の外側で延びる。したがって、ディスプレイユニット22が取り外されても、ディスプレイユニット22と本体12との接続は維持される。プラットフォーム13上の利用者本人以外の測定者がタッチスクリーンパネル23を操作することができる。プラットフォーム13上の利用者本人以外の測定者がタッチスクリーンパネル23上の表示を確認することができる。このとき、利用者本人以外の測定者は利用者の目から操作や表示を遠ざけることができる。
【0038】
しかも、ディスプレイユニット22と、ケーブル53および電源ケーブル73とは前述のように着脱自在に連結される。したがって、ディスプレイユニット22は設置場所で簡単に交換されうる。タッチスクリーンパネル23またはPCボード59の交換や修理は設置場所以外の場所で実施されうる。こういった修理や交換にあたって体組成計11全体が持ち運ばれる必要はない。作業の負担は軽減される。修理や交換といった場面で作業性は向上する。比較的に簡単にPCボード59やタッチスクリーンパネル23はアップデートされうる。
【0039】
図6に示されるように、体組成計11では支柱18が取り外されうる。取り外しに先立って前カバー19および後カバー21はベース16から取り外される。摘みねじ28が緩められ取り外されると、支柱18はベース16から取り外される。このとき、インターフェイスボード51は本体12内に維持される。したがって、ディスプレイユニット22と本体12との接続は維持されうる。支柱18が取り外された後、前カバー19および後カバー21はベース16に取り付けられる。利用者は、支柱18なしでも、把持電極ユニット24a、24bを掴みつつタッチスクリーンパネル23を視認することができる。
【0040】
支柱18が取り外される際に、ケーブル46、ケーブル53および電源ケーブル73は本体12から取り外されうる。したがって、本体12は従来に比べて簡単に持ち運ばれることができる。制御ボード48や重量測定ボード41、インピーダンス測定ボード43、その他の構成要素の修理や交換は比較的に簡単に実施されうる。修理や交換といった場面で作業性は向上する。
【0041】
図7に示されるように、支柱18の背面には鉛直方向に延びる溝82が形成されてもよい。溝82は例えば支柱18の根本から窪み81まで延びればよい。溝82は、ケーブル46、ケーブル53および電源ケーブル73を受け入れる。その結果、ケーブル46、ケーブル53および電源ケーブル73は本体12およびディスプレイユニット22の間で支柱18の外面に沿って延びることができる。ただし、ケーブル46、ケーブル53および電源ケーブル73は溝82なしで支柱18の外面に沿って這ってもよい。こうしたケーブル46、ケーブル53および電源ケーブル73の固定にあたって例えばクリップが用いられてもよい。
【0042】
なお、インターフェイスボード51ではコネクター55および電源用コネクター71が1部品として一体化されてもよい。同様に、インターフェイスボード52ではコネクター56および電源用コネクター72が1部品として一体化されてもよい。こういった場合にはケーブル46、ケーブル53および電源ケーブル73は単一のシースに収容されてもよい。併せて、コネクター57および電源用コネクター74は1部品として一体化されてもよく、コネクター58および電源用コネクター75は1部品として一体化されてもよい。
【符号の説明】
【0043】
11 生体指標測定装置(体組成計)、12 本体、13 プラットフォーム、14a、14b 電流電極、15a、15b 電圧電極、18 支柱、22 ディスプレイユニット、25 電流電極、26 電圧電極、41 重量測定ボード(重量測定)、42 ロードセル(重量・信号変換装置)、43 インピーダンス測定ボード(インピーダンス測定回路)、46 ケーブル、48 演算処理ボード(制御回路)、53 ケーブル、73 電源ケーブル。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラットフォームを備える本体と、
前記本体内に組み込まれて、生体から得られる測定値に基づき前記生体に関する生体指標を算出する演算処理回路と、
前記本体に分離可能に連結され、前記本体から立ち上がる支柱と、
前記支柱に着脱自在に取り付けられ、前記生体指標を含む情報を表示するディスプレイユニットと
を備えることを特徴とする生体指標測定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の生体測定装置において、前記本体および前記ディスプレイユニットの間で前記支柱の外面に沿って延びるケーブルをさらに備えることを特徴とする生体指標測定装置。
【請求項3】
請求項1に記載の生体測定装置において、
前記本体内に組み込まれて、前記プラットフォーム上の生体の重量に応じて変化する信号を生成する重量・信号変換装置と、
前記本体内に組み込まれて、前記重量・信号変換装置からの信号に基づいて前記重量値を示す重量信号を生成する重量測定回路と、
前記生体に電流を供給する複数の電流電極と、
前記生体に接触する複数の電圧電極と、
前記本体内に組み込まれて、前記電圧電極に与えられた電圧と前記電流に基づいて前記生体のインピーダンスを示すインピーダンス信号を生成するインピーダンス測定回路とを
さらに備え、
前記演算処理回路は、前記重量信号と前記インピーダンス信号に基づいて、前記生体に関する生体指標を計算することを特徴とする生体指標測定装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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