説明

生体試料測定装置

【課題】本発明は、医療機関における医療管理システムの高度化を図る事を目的とするものである。
【解決手段】そしてこの目的を達成するために本発明は、本体ケース1と、この本体ケース1に設けた測定部2と、この測定部2に接続した制御部3と、この制御部3に接続したバーコードリーダ10および表示部4と、前記測定部2、制御部3、バーコードリーダ10、表示部4に電源を供給するバッテリー13と、前記バッテリー13への充電状態を判断する充電状態判断部8と、を備え、前記制御部3は、前記充電状態判断部8によるバッテリー13への充電状態を検出し、かつ、前記バーコードリーダ10の非動作状態を検出した場合に、前記表示部4に管理測定モードへの切替を促す複数の画像を順次表示させる構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば血糖値を測定する生体試料測定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の生体資料測定装置の構成は、本体ケースと、この本体ケースに設けた測定部と、この測定部に接続した制御部と、この制御部に接続した表示部と、前記測定部、制御部、表示部に電源を供給するバッテリーと、前記バッテリーへの充電状態を判断する充電状態判断部とを備えた構成となっていた。
【0003】
すなわち、測定部で生体試料を測定し、その測定結果を表示部に表示させる構成となっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−245885号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記生体試料測定装置は、医療機関において使用されるものであって、たとえば、個人経営の医療機関においては、測定した生体試料の測定値を、カルテなどに手書きで書き込む事も未だに行われていた。しかし、近年の医療環境においては、測定者のID、患者のIDなどを読み取り、医療管理体制の高度化を図ろうとする取り組みがなされており、前記手書きを行っていた個人経営の医療機関においても、このID情報を用いた医療管理体制への移行が求められている。
【0006】
このため、生体試料測定装置の提供業者においても、前記個人経営の医療機関に、その移行を勧めてはいるが、未だ十分な切換え効果が生まれていない。
【0007】
そこで、生体試料測定装置の充電時にその表示部を利用して、切替を勧めることが考えられる。
【0008】
つまり、充電時にこの生体試料測定装置の使用モードを表示し、それにより、切替を間接的に勧めようとするものである(たとえば、これに類似する先行文献としては、上記特許文献1が存在する)。
【0009】
しかしながら、このような現在の使用モードを単に表示しただけでは、切替によるメリットや切替方法が、十分に理解されず、その結果として、切替はほとんどなされず、その医療機関における医療管理システムの高度化が図れないものであった。
【0010】
そこで、本発明は、医療機関における医療管理システムの高度化を図る事を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そしてこの目的を達成するために本発明は、本体ケースと、この本体ケースに設けた測定部と、この測定部に接続した制御部と、この制御部に接続したID入力部および表示部と、前記測定部、制御部、ID入力部、表示部に電源を供給するバッテリーと、前記バッテリーへの充電状態を判断する充電状態判断部と、を備え、前記制御部は、前記充電状態判断部によるバッテリーへの充電状態を検出し、かつ、前記ID入力部の非動作状態を検出した場合に、前記表示部に管理測定モードへの切替を促す複数の画像を順次表示させる構成とし、これにより、所期の目的を達成するものである。
【発明の効果】
【0012】
以上のように本発明は、本体ケースと、この本体ケースに設けた測定部と、この測定部に接続した制御部と、この制御部に接続したID入力部および表示部と、前記測定部、制御部、ID入力部、表示部に電源を供給するバッテリーと、前記バッテリーへの充電状態を判断する充電状態判断部と、を備え、前記制御部は、前記充電状態判断部によるバッテリーへの充電状態を検出し、かつ、前記ID入力部の非動作状態を検出した場合に、前記表示部に管理測定モードへの切替を促す複数の画像を順次表示させる構成としたものであるので、医療機関における医療管理システムの高度化を図る事が出来る。
【0013】
すなわち、本発明における前記制御部は、前記充電状態判断部によるバッテリーへの充電状態を検出し、かつ、前記ID入力部の非動作状態を検出した場合に、前記表示部に管理測定モードへの切替を促す複数の画像を順次表示させる構成としたものであるので、バッテリーへの充電の度に、管理測定モードへの切替を促す複数の画像が表示部に順次表示されることになり、つまり、充電の度に繰返し管理測定モードへの切替を促す表示がなされることになり、その結果として、この切替に対する啓蒙が図れ、医療機関における医療管理システムの高度化を図る事が出来るとなるのである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態における生体試料測定装置の斜視図
【図2】同、ブロック図
【図3】同、表示部の表示内容を示す上面図
【図4】同、表示部の表示内容を示す上面図
【図5】同、表示部の表示内容を示す上面図
【図6】同、表示部の表示内容を示す上面図
【図7】同、表示部の表示内容を示す上面図
【図8】同、フローチャート
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態を、血糖値を測定する生体試料測定装置に適用したものを、添付図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
本実施形態の生体試料測定装置は、図1、図2に示すごとく、本体ケース1と、この本体ケース1に設けた測定部2と、この測定部2に接続した制御部3と、この制御部3に接続した表示部4とを備えている。
【0016】
また、制御部3には、測定値などを記録する記録部5、時刻取得部6、充電端子7、充電状態判断部8、入力部9、ID入力部の一例として用いたバーコードリーダ10が接続されている。
【0017】
さらに、測定部2には、血糖値センサ(図示せず)が装着されるセンサ装着部11が接続されている。
【0018】
さらにまた、制御部3と表示部4の間には、表示切替部12が接続されている。
【0019】
なお、13は、バッテリーで、このバッテリー13により、前記制御部3、表示部4、記録部5、時刻取得部6、充電端子7、充電状態判断部8、入力部9、ID入力部の一例として用いたバーコードリーダ10、センサ装着部11、表示切替部12の電源を供給するようにしている。
【0020】
本実施形態における生体試料測定装置は、ID入力部の一例として用いたバーコードリーダ10を備えており、入力部9の入力により、このバーコードリーダ10を利用した管理測定モードと、このバーコードリーダ10を利用しない簡単測定モードの切替が行えるようになっている。
【0021】
したがって、近年の大部分の医療機関においては、前記バーコードリーダ10を利用した管理測定モードによる使用を行っているが、一部、たとえば、個人経営の医療機関において、このバーコードリーダ10を利用しない簡単測定モードによる使用が行われている。
【0022】
本実施形態においても、この本体ケース1をクレードル(図示せず)に装着すれば、図2の充電端子7を介して、バッテリー13への充電が行われるようになっている。
【0023】
本実施形態における特徴は、この充電状態を充電状態判断部8で検出し、次に、図8に示す動作へ移行させることである。
【0024】
まず、図8において、充電状態判断部8で、充電状態が検出されると(図8のS1)、制御部3は、現在の使用設定が上述した管理測定モードか簡単測定モードかを判定(図8のS2)することになる。
【0025】
大部分の医療機関においては、上述のごとく、管理測定モードによる使用が行われているので、この時には、図7のごとく、表示部4には、充電状態を示す画面が表示される(図8のS3)。
【0026】
しかし、前記図8のS2において、現在の使用モードが簡単測定モードであると判定されると、表示部4には、図3から図6に示す画像が順次表示されることになる。
【0027】
まず、図8のS4では、図3のごとく、管理測定モードの紹介画面が表示される。
【0028】
続いて、図8において、10秒間が経過すると、図8のS5において、現在の表示が事前に準備していた最後の表示(図6の表示)であるか否かを判定することになる。表示初期においては、図3に示した第1枚目の表示がなされている状態であるので、図8のS6において、次画面への切替へと移行され、ふたたび、図8のS4に戻る。すると、今度は、図4に示すように表示部4には、管理測定モードのメリットが表示されることになる。ふたたび、10秒が経過すると、図5に示す管理測定モードのメリットの2枚目が表示され、さらに、10秒が経過すると、図6に示す管理測定モードへの移行方法が表示されることになる。
【0029】
このようにして、図6までの表示が終わると、図8のS7において、ふたたび、図3に示す表示へ戻る動作が行われ、以降、これは充電終了(図8のS8)まで繰り返されることになる。
【0030】
なお、充電終了とは、本体ケース1をクレードルから取り外した場合や、バッテリー13への充電が完了した場合などである。
【0031】
また、前記管理測定モードと簡単測定モードに対する表示内容は、表示切替部12に収納されているものであって、この表示切替部12を介して、前記図3から図7の表示が選択的になされるようになっている。
【0032】
さらにまた、バーコードリーダ10を用いた管理測定モードやそれを用いない簡単測定モードに対する動作プログラムは、記録部5に記録されている。
【産業上の利用可能性】
【0033】
以上のように本発明は、本体ケースと、この本体ケースに設けた測定部と、この測定部に接続した制御部と、この制御部に接続したID入力部および表示部と、前記測定部、制御部、ID入力部、表示部に電源を供給するバッテリーと、前記バッテリーへの充電状態を判断する充電状態判断部と、を備え、前記制御部は、前記充電状態判断部によるバッテリーへの充電状態を検出し、かつ、前記ID入力部の非動作状態を検出した場合に、前記表示部に管理測定モードへの切替を促す複数の画像を順次表示させる構成としたものであるので、医療機関における医療管理システムの高度化を図る事が出来る。
【0034】
すなわち、本発明における前記制御部は、前記充電状態判断部によるバッテリーへの充電状態を検出し、かつ、前記ID入力部の非動作状態を検出した場合に、前記表示部に管理測定モードへの切替を促す複数の画像を順次表示させる構成としたものであるので、バッテリーへの充電の度に、管理測定モードへの切替を促す複数の画像が表示部に順次表示されることになり、つまり、充電の度に繰返し管理測定モードへの切替を促す表示がなされることになり、その結果として、この切替に対する啓蒙が図れ、医療機関における医療管理システムの高度化を図る事が出来るとなるのである。
【0035】
したがって、たとえば、血糖値などを測定する生体試料測定装置として広く活用が期待されるものとなる。
【符号の説明】
【0036】
1 本体ケース
2 測定部
3 制御部
4 表示部
5 記録部
6 時刻取得部
7 充電端子
8 充電状態判断部
9 入力部
10 バーコードリーダ
11 センサ装着部
12 表示切替部
13 バッテリー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体ケースと、
この本体ケースに設けた測定部と、
この測定部に接続した制御部と、
この制御部に接続したID入力部および表示部と、
前記測定部、制御部、ID入力部、表示部に電源を供給するバッテリーと、
前記バッテリーへの充電状態を判断する充電状態判断部と、
を備え、
前記制御部は、前記充電状態判断部によるバッテリーへの充電状態を検出し、かつ、前記ID入力部の非動作状態を検出した場合に、前記表示部に管理測定モードへの切替を促す複数の画像を順次表示させる構成とした生体試料測定装置。
【請求項2】
前記管理測定モードへの切替を促す複数の画像は、管理測定モードのメリットと、管理測定モードへの移行方法を示す画像である請求項1に記載の生体試料測定装置。
【請求項3】
前記表示部に管理測定モードへの切替を促す複数の画像を、所定の間隔で切替表示する請求項1または2に記載の生体試料測定装置。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2012−95877(P2012−95877A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−247067(P2010−247067)
【出願日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】