説明

生化学測定器の状態を表示できる生化学測定器スタンド

【課題】生化学測定器の較正タイミングの報知方法と装置を提供する。
【解決手段】尿糖センサを緩衝液に浸漬させた状態で尿糖計を保管するスタンドに、表示装置を設けると共に、尿糖計からのデータを受けることできる通信手段とマイクロコンピュータとを内臓させる。一方、尿糖計にも、スタンドのマイクロコンピュータにデータを送ることできる通信手段を追加する。尿糖計をスタンドに保管すると、尿糖計の通信手段とスタンドの通信手段が動作して、尿糖計が保存している尿糖センサの状態情報を、スタンドのマイクロコンピュータに転送する。その後、尿糖計はスリープ状態におかれ、電力消費を最小に維持される。一方、スタンドのマイクロコンピュータは、尿糖計から受けた尿糖センサの状態情報に基づいて、時間経過を独自にカウントして、尿糖計が測定待ち状態、測定可能状態、較正状態との何れの状態にあるかを表示装置で表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生化学センサを用いて液成分を検出する生化学測定器の状態を表示できる生化学測定器スタンドに関する。
【背景技術】
【0002】
糖尿病に代表されるように、糖に対する身体代謝機能が低下すると、血液中や尿中における糖濃度が高くなる。従来、糖尿病治療やその予防のために、被測定者から摂取した血液からその採取時における血液中の糖濃度(血糖値)を測定する血糖計(例えば、下記の特許文献5、特許文献6、特許文献7)、又は、被測定者から排泄された尿からその排泄時における尿中の糖濃度(尿糖値)を測定する尿糖計(例えば、下記の特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献8)を用いて、食後一定時間経過後に血糖値又は尿糖値を測定し、この測定時における血糖値又は尿糖値の大きさから糖に対する身体代謝機能の可否を確認することが行われている。ここで、食後一定時間経過後に測定するのは、おおよそ食後一定時間経過後に血糖値又は尿糖値がピーク値となり、このピーク値に基づいて糖に対する身体代謝機能を評価するためである。
【特許文献1】特開平9−297120号公報
【特許文献2】特開平9−297134号公報
【特許文献3】特開平10−170513号公報
【特許文献4】特開2002−214186号公報
【特許文献5】特開2003−302406号公報
【特許文献6】特開2003−334180号公報
【特許文献7】特開2004−233294号公報
【特許文献8】特開2006−153849号公報
【0003】
糖濃度測定のそれぞれの原理や構成は、上記の特許文献に詳述されているので、上記の特許文献をここに引用して、詳細な説明を省略する。生化学測定器の一例として、例えば酵素の働きを利用して尿成分(尿糖等)を検出する特許文献8に開示されている尿糖計を以下簡単に説明する。図1及び図2は外観図であり、図3は、電気的な構成を示すブロック図であり、図4は表示部の表示形態を示す部分拡大図である。
【0004】
図示の尿糖計1は、図1に示すように、尿中糖分を電気化学的に検出するセンサカートリッジ11と、センサカートリッジ11による検出に基づいて尿中糖分濃度の測定・表示を行いかつ測定の際に尿糖計を保持する部分となる尿糖計本体21とによって構成される。センサカートリッジ11が交換できるように、センサカートリッジ11と尿糖計本体21とは図1に示すように互いに分離可能であり且つ図2に示すように互いに結合可能である。なお、図示の尿糖計1は、使用しない時には、図2に示すように、磁石42を有するスタンド41に挿入設置することにより保管できるようになされている。更に、図2に点線で示すように、キャップ43が被せられるようにすることもできる。
【0005】
図3のブロック図に示すように、センサカートリッジ11は、尿糖センサ13、サーミスタ14、スタンド検出リードスイッチ15、コネクタ16及びコネクタ接続検出回路17を、図1に示すハウジング12内に収容している。また、尿糖計本体21は、電源23、操作ボタン24(24a、24b)、D/A変換装置25、センサ駆動回路26、A/D変換装置27、ブザー28、LCD表示装置29、外部入出力インターフェース端子30、コネクタ31及びマイクロコンピュータ32を、図1に示すハウジング22内に収容している。
尿糖センサ13は寿命があり、使用限度に達するとLCD表示装置29にセンサ交換の旨の表示がなされる。その場合、使用者はセンサカートリッジ11を尿糖計本体21から取り外し、新しいセンサカートリッジ11を尿糖計本体21に取り付ける。センサカートリッジ11と尿糖計本体21は電気的に接続されるので、交換に際してはセンサカートリッジ11のコネクタ16を尿糖計本体21のコネクタ31に容易に接続できるのが好ましい。又、センサカートリッジ11には尿や洗浄水が掛けられるので、センサカートリッジ11と尿糖計本体21との間は防水性に優れていなければならず、その防水性はセンサカートリッジ11を何度交換しても常に維持される必要がある。
【0006】
また、尿糖計本体21に内蔵された電池の寿命がきた場合、新しい電池と交換する必要があるが、この電池の交換も使用者が容易に行えるように配慮しておくことが望ましい。即ち、電池を尿糖計本体21から容易に取り出せると共に、新しい電池を尿糖計本体21に容易に装着できることが好ましい。
【0007】
尿糖センサ13は、尿中の夾雑物質の影響を排除して、低中高の広範囲に渡る尿中糖分濃度について検出する。尿糖センサ13は酵素を尿成分検知用のセンサとして構成したものである。
サーミスタ14は、測定の際における尿の温度を検出し、尿糖センサ13の温度特性を補正するためのものである。
【0008】
スタンド検出リードスイッチ15は、スタンド41に尿糖計1を収納したときに、磁石42による磁場の影響で例えばオフ状態になり、スタンド検出リードスイッチ15のオフ状態を認識してマイクロコンピュータ32は、電力消費を極力少なくするようにLCD表示装置29はオフ状態にする一方、マイクロコンピュータ32自体もカウント機能とスタンド検出リードスイッチ15に対する監視機能とを除いてスリープ状態にする。スタンド41から尿糖計1を取り出すと、スタンド検出リードスイッチ15は磁石42による磁場の影響下から離脱して、オン状態になり、スタンド検出リードスイッチ15のオン状態を認識してマイクロコンピュータ32は、尿糖計の全機能を回復させ、モード設定、較正及び尿中糖分濃度の測定等を可能とする。
【0009】
電源23は、電池であり、尿糖計1の電気系統各部に電力を供給する。
操作ボタン24(24a、24b)は、押されたことを検出し、モードや食事内容を選択して設定登録したり、較正したりするためのものである。
D/A変換装置25は、マイクロコンピュータ32からのデジタル信号(駆動信号)をアナログ信号(駆動信号)に変換して出力する。
センサ駆動回路26は、D/A変換装置25からの駆動信号に基づいて尿糖センサ13に駆動信号を供給するとともに、尿糖センサ13にて検出された検出信号を受けてA/D変換装置27に出力する。
【0010】
A/D変換装置27は、センサ駆動回路26からのアナログ信号(検出信号)をデジタル信号(検出信号)に変換して出力する。
ブザー28は、マイクロコンピュータ32からの信号に基づいて、尿糖測定をする旨を報知するためのブザー音を発生する。
LCD表示装置29は、マイクロコンピュータ32からの信号に基づいて、較正の状況、測定の状況、センサ交換の告知、電池交換の告知、選択モードの状況、次の測定の予告、尿糖測定結果の告知及び判定結果の告知を表示する。
【0011】
より具体的に詳述すると、図4に示す表示内容のうち、「基準あわせ」及びその上の「水滴マーク」を較正時に点灯することによって較正の状況を表示する。また、「準備中」、「測定」、「洗浄」又は「終了」のいずれかを測定過程中に点灯することによって測定の状況を表示する。更に、尿糖センサ13の交換時期に「センサ交換」を点灯することによってセンサカートリッジ11交換の告知を表示する。更に、交換時期に「電池マーク」を点灯することによって電池交換の告知を表示する。更に、「モード」と、その横の「1」、「2」、「3」及び「4」のうち選択されているものとをイベント時に点灯することによって選択モードの状況を表示する。更に、「次測定予告」及び「時間後」と、これら間の「1」又は「2」のいずれかをイベント時に点灯することによって次の測定の予告を表示する。更に、中央に「1347」と例示してある「4桁の数字」にて尿糖変化値、基準尿糖変化値又は通常尿糖変化値を各々の測定後に点灯することによって尿糖測定結果の告知を表示する。更に、3つの「三角マーク」のうちハウジング22に印刷された判定内容に該当する位置するものを各々の判定後に点灯することによって選択モードの状況を表示する。
【0012】
外部入出力インターフェース端子30は、マイクロコンピュータ32内の外部入出力インターフェース38をパーソナルコンピュータ等の外部機器と接続するためのものであり、マイクロコンピュータ32と外部機器との間で各種データ(外部機器からの入力データや尿糖計1からの尿糖測定結果・判定結果等の出力データ)の通信を行うためのものである。
コネクタ16、31は、センサカートリッジ11と尿糖計本体21との間を電気的に接続する。
コネクタ接続検出回路17は、コネクタ16とコネクタ31とが接続状態となっているかを検出する。
【0013】
マイクロコンピュータ32は、各種尿糖値や各種可否判定等を演算し、かつ、各種を制御する演算及び制御装置33、制御及び演算用プログラム等を記憶するROM34、演算結果・外部より読み込んだプログラム等を一時的に記憶するRAM35、各種報知のために計時するクロック36、選択されたモードや食事内容・演算した各種尿糖値・判定した判定結果等を更新されるまで記憶する補助記憶装置37、パーソナルコンピュータ等の外部機器と各種データ(外部機器からの入力データや尿糖計1からの尿糖測定結果・判定結果等の出力データ)の通信をする外部入出力インターフェース38、電気系統各部につながるポート等(不図示)を備えており、食直前尿糖値・食後尿糖値・基準食前尿糖値・基準食後尿糖値・通常食前尿糖値・通常食後尿糖値を測定すべき旨の報知、食前尿糖値・食直前尿糖値・食後尿糖値・基準食前尿糖値・食直前尿糖値・基準食後尿糖値・通常食前尿糖値・通常食直前尿糖値・通常食後尿糖値の測定、尿糖変化値(食後尿糖値と食直前尿糖値との差)・基準尿糖変化値(基準食後尿糖値と基準食直前尿糖値との差)・通常尿糖変化値(通常食後尿糖値と通常食直前尿糖値との差)・食差尿糖変化値(通常尿糖変化値と基準尿糖変化値との差)の演算、尿糖変化値に基づいた身体内の糖量変化の可否について、食差尿糖変化値に基づいた通常の食事内容の可否についての判定、及びこれら演算・判定結果の出力に係わる制御等の処理を行う。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
上記した尿糖計1では、尿糖値を簡便に高精度で測定する方法として、グルコ一ス酸化酵素と過酸化水素電極から構成されるグルコースセンサが用いられる場合がある。一般に、このグルコースセンサを用いた場合、センサの検出部を一定の活性に保つために、非測定時には、緩衝液(保存液)が収められたスタンド41に、尿糖センサ13を緩衝液に浸漬させた状態で尿糖計1を保管する。緩衝液から取り出し、尿を直接かけ測定、洗浄、緩衝液に浸漬するといった手順で何回か検体を測定することが可能であるが、出力(ベ一スライン)が安定するまでの待ち時間や一定期間毎の較正が必要とされる(特許文献1、特許文献2)。
【0015】
更に、特許文献1に開示されているような従来の尿糖計は、基準液などにより較正を行わなければ測定ができない。また、測定器の感度が経過時間や環境によって変化するため一定期間毎や急激な温度変化を感知した際に較正を行うことが必要とされるが、スタンド41に尿糖計1を収納して保管している状態では、特に次の較正タイミングがあと何時問、何日で来るかがわからない。
【0016】
上記した手順をフローチャートで示すと図5のようになる。緩衝液が収められたスタンド41に、尿糖センサ13を緩衝液に浸漬させた状態で尿糖計1が保管されている状態では、上述したように、LCD表示装置29はオフの状態に維持され、マイクロコンピュータ32もスリープ状態に維持され、電源23(電池)の消耗を最小限にするようになされている、
【0017】
スタンド41に尿糖計1が保管されているその状態から、尿糖計1をスタンド41を取り出すと、スタンド検出リードスイッチ15が「尿糖計1がスタンド41を取り出された」ことを検出して、スリープ状態の測定器本体21のマイクロコンピュータ32が動作して、まず、尿糖センサ13すなわちセンサカートリッジ11が使用可能範囲内にあるかどうか(センサカートリッジ11を交換してからの経過時間が交換時期に達しているかどうか及びセンサカートリッジ11を交換してからの測定回数が上限回数に到達しているかどうかなど)を判別する。その結果、使用可能範囲外にあった場合には、「センサ交換」の表示をする。その場合、センサカートリッジ11を交換した後、尿糖計1をスタンド41に戻す。
【0018】
一方、使用可能範囲内にあった場合には、尿糖センサ13を交換してから緩衝液に浸し出力(ベ一スライン)が安定するまでの待ち時問が経過しているか、前回の較正から後の測定回数が所定の制限回数に達しているか又は前回の較正から後の経過時間が所定の制限時間に達しているかなどを判別して、許容範囲を越えている場合には、基準液測定をするように表示する。その場合には、基準液測定をして較正した後、洗浄して、尿糖計1をスタンド41に戻す。
【0019】
許容範囲内の場合には、測定可能の表示をする。その場合、尿を尿糖センサ13に掛ければ、自動的に測定値がLCD表示装置29に表示される。
測定後は、尿糖センサ13を洗浄し、図2に示すように、スタンド41に戻す。通常、スタンド41内には尿糖センサ13の緩衝液が保持されており、尿糖計1をスタンド41に挿入すれば、尿糖センサ13が緩衝液に漬かり、尿糖センサ13(即ち酵素)が安定に維持される。
【0020】
しかしながら、以上のことは、尿糖計1をスタンド41から取り出して初めてわかる。その理由は、尿糖計1の尿糖計本体の電源にはボタン電池のような極めて小型の電池が使用されており、電力容量が小さいために、非使用時すなわち尿糖計1をスタンド41に立てている間は、上述したように、電力消費を極力少なくするようにLCD表示装置29はオフの状態に維持される一方、マイクロコンピュータ32もスリープ状態に維持されているためである。すなわち、尿糖計1をスタンド41に立てている間は、LCD表示装置29には一切の情報が表示されない。更に、キャップ43が被せられているときには、キャップ43が不透明ならば全く見えないし、また、キャップ43が半透明でも見え難い。また、電力消費を無視してマイクロコンピュータ32及びLCD表示装置29を動作状態に維持したとしても、LCD表示装置の大きさの制限により、知りたい情報を全て表示することは困難である。
【0021】
そのため、ユーザは測定可能であるかを尿糖計本体のLCD表示装置29により確認する必要があるが、取り出して測定しようとした時に初めて較正しなくてはならないことに気付くのが現状である。この揚合、較正を行わなくては測定できないため、使用者は測定したいにもかかわらず、すぐには測定できない。
【0022】
本発明の目的は、上記した問題を解決した、生化学測定器の較正タイミングの報知方法と装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0023】
上記した本発明の目的を達成するために、本発明によるならば、生化学センサを用いて液成分を検出する生化学測定器と、前記生化学測定器を保管する生化学測定器スタンドとを具備する生化学測定器セットであって
前記生化学測定器は、生化学センサと、第1の表示装置と、電源と、前記生化学センサ及び前記第1の表示装置及び前記電源とに接続された第1のマイクロコンピュータと、前記第1のマイクロコンピュータに接続された第1の通信手段と、前記生化学測定器スタンドに前記生化学測定器が保管されたことを検出する検出手段とを具備しており、前記第1のマイクロコンピュータは、前記生化学センサによる測定を制御すると共に測定データを処理して前記第1の表示装置に測定結果を表示させ、更に、前記第1のマイクロコンピュータは、前記生化学測定器スタンドに前記生化学測定器が保管されたことを前記検出手段が検出したとき、前記生化学センサの状態に係る情報を前記第1の通信手段を介して出力し、
前記生化学測定器スタンドは、第2の表示装置と、前記第2の表示装置に接続された第2のマイクロコンピュータと、前記第2のマイクロコンピュータに接続され前記第1の通信手段と通信可能な第2の通信手段とを具備しており、前記第2のマイクロコンピュータは、前記生化学測定器が前記生化学測定器スタンドに保管されたときに前記第1の通信手段を介して出力された前記生化学センサの状態に係る前記情報を前記第2の通信手段を介して受けて、前記生化学センサの状態に係る前記情報を前記第2の表示装置に表示させると共に前記生化学センサの状態に係る前記情報の内の時間経過に係る情報を時間経過と共に更新して表示する
ことを特徴とする生化学測定器セットが提供される。
【0024】
前記第1のマイクロコンピュータは、前記生化学センサの状態に係る情報を前記第1の通信手段を介して出力した後、前記第1の表示装置をオフ状態にすることもできる。
【0025】
例えば、前記第1の通信手段は、前記生化学測定器のハウジング表面に配置された第1の複数のコンタクトであり、前記第2の通信手段は、前記生化学測定器が生化学測定器スタンドに保管されたときに前記第1の複数のコンタクトと接触する位置に配置された複数の第2のコンタクトである。
【0026】
或いは、前記第1の通信手段は、前記生化学測定器のハウジング内に配置された無線タグであり、前記第2の通信手段は、前記生化学測定器が前記生化学測定器スタンドに保管されたときに前記無線タグと通信可能な無線タグリーダーライターである。
【0027】
本発明の好ましい実施例では、前記生化学測定器は、グルコースセンサを使用した尿糖計であり、前記生化学センサの状態に係る前記情報は、センサ交換からの測定回数及び経過時間と、直近の較正からの測定回数及び経過時間とを含む。
【0028】
更に、本発明によるならば、生化学センサを用いて液成分を検出する生化学測定器を保管する生化学測定器スタンドであって、
当該生化学測定器スタンドは、表示装置と、前記表示装置に接続されたマイクロコンピュータと、前記マイクロコンピュータに接続され前記生化学測定器と通信可能な通信手段とを具備しており、前記マイクロコンピュータは、前記生化学測定器が当該生化学測定器スタンドに保管されたときに前記生化学測定器から出力された前記生化学センサの状態に係る情報を前記通信手段を介して受けて、前記生化学センサの状態に係る前記情報を前記表示装置に表示させると共に前記生化学センサの状態に係る前記情報の内の時間経過に係る情報を時間経過と共に更新して表示する
ことを特徴とする生化学測定器スタンドが提供される。
【0029】
例えば、前記通信手段は、前記生化学測定器が当該生化学測定器スタンドに保管されたときに前記生化学測定器の複数のコンタクトと接触する位置に配置された複数のコンタクトである。
【0030】
或いは、前記通信手段は、前記生化学測定器が生化学測定器スタンドに保管されたときに前記生化学測定器の無線タグと通信可能な無線タグリーダーライターである。
【0031】
本発明の好ましい実施例では、前記生化学測定器は、グルコースセンサを使用した尿糖計であり、前記生化学センサの状態に係る前記情報は、センサ交換からの測定回数及び経過時間と、直近の較正からの測定回数及び経過時間を含んでおり、前記マイクロコンピュータは、センサ交換からの測定回数及び経過時間と、直近の較正からの測定回数及び経過時間に基づいて、前記表示装置に測定可能かどうかを少なくとも表示させる。
【0032】
更に又は、本発明によるならば、生化学センサを用いて液成分を検出する生化学測定器であって、
当該生化学測定器は、生化学センサと、表示装置と、電源と、前記生化学センサ及び前記表示装置及び前記電源とに接続されたマイクロコンピュータと、前記マイクロコンピュータに接続された通信手段と、前記生化学測定器スタンドに前記生化学測定器が保管されたことを検出する検出手段とを具備しており、前記マイクロコンピュータは、前記生化学センサによる測定を制御すると共に測定データを処理して前記表示装置に測定結果を表示させ、更に、前記マイクロコンピュータは、前記生化学測定器スタンドに前記生化学測定器が保管されたことを前記検出手段が検出したとき、前記生化学センサの状態に係る情報を前記通信手段を介して出力する
ことを特徴とする生化学測定器が提供される。
【0033】
前記マイクロコンピュータは、前記生化学センサの状態に係る情報を前記通信手段を介して出力した後、前記表示装置をオフ状態にすることもできる。
【0034】
例えば、前記通信手段は、前記生化学測定器のハウジング表面に配置された複数のコンタクトであり、前記生化学測定器が生化学測定器スタンドに保管されたときに前記スタンドに配置された複数のコンタクトと接触するようになされている。
【0035】
或いは、前記通信手段は、前記生化学測定器のハウジング内に配置された無線タグであり、当該無線タグは、前記生化学測定器が前記生化学測定器スタンドに保管されたときに前記生化学測定器スタンドの無線タグリーダーライターと通信可能である。
【0036】
本発明の好ましい実施例では、前記生化学測定器は、グルコースセンサを使用した尿糖計であり、前記生化学センサの状態に係る前記情報は、センサ交換からの測定回数及び経過時間と、直近の較正からの測定回数及び経過時間を含む。
【0037】
以上から明らかように、本発明によるならば、尿糖計本体のような生化学測定器本体のLCD表示装置を複雑化することなく較正タイミングや、状態を知ることができる。
表示方法として例えばLEDの点灯、点滅、色の変化などにより測定待ち状態、測定可能状態、較正状態と場合分けする。また、スタンドには、較正までの回数、測定回数のカウンタやLCD表示装置を取り付けてもよい。
【発明の効果】
【0038】
本発明によれば、スタンドに設けられたLEDやカウンターなどにより尿糖計本体のような生化学測定器本体の状態が、尿糖計本体のような生化学測定器本体をスタンドから取り出すことなく表示される。また、スタンドに電源装置を持たせることが出来るので、LEDやLCDの連続点燈などによる電力消費量に制限が無い。
【0039】
更に、採取したデークをパーソナルコンピュータに取り込んだり、通信回線で送信したりする構成とした揚合は、採取したデータをより高度な管理に役立てることができる。
スタンドに設けられたLEDやカウンターなどにより、前もって尿糖計本体の状態が把握できるため、取り出し時に使用できないといった状況を回避することができる。
【実施例】
【0040】
以下、添付図面を参照して本発明の実施例を説明する。
【0041】
実施例1
図6は、本発明による尿糖計の裏側を示す外観図であり、図7は、尿糖計がスタンドに戻されて更にキャップが被されている状態のスタンドの正面斜視図であり、図8は、電気的な構成を示すブロック図である。なお、尿糖計の表側は、図1と同様である。これら図6から図8において、図1から図5までに示した従来例の構成と同様な部分には同一の参照番号を付して説明を省略する。また、補助記憶装置37は、不揮発性メモリで構成され、尿糖計に係る後述する様々の状態情報、更には必要に応じて時間情報を記憶する。
【0042】
図6に示すように、センサカートリッジ11の円錐台状の基部の斜面には4つのコンタクト51、52、53及び54が設けらている。そして、図8に示すように、コンタクト53及び54は短絡されており、コンタクト51、52及び53は、コネクタ16A及び31Aを介してマイクロコンピュータ32の外部入出力インターフェイス38に接続されている。
【0043】
一方、スタンド41のハウジング内部には、磁石42の他に、マイクロコンピュータ55(入出力インターフェイス56のみ図示)、電源57、表示装置駆動回路58、表示装置59、電源スイッチ(不図示)が設けられている。更に、スタンド41には、尿糖計1がスタンド41に戻された状態においてコンタクト51、52、53及び54とそれぞれ接触する位置(不図示)にコンタクト61、62、63及び64が設けられている。なお、尿糖計1は断面が楕円形であり、尿糖計1が挿入されるスタンド側の孔の断面も対応した大きさの楕円形であるので、尿糖計1の表側(LCD表示装置の側)をスタンドの正面側(図7に正面側を図示)に合わせて、尿糖計1をスタンドに挿入すれば、コンタクト51、52、53及び54とコンタクト61、62、63及び64にそれぞれ確実に接触させることができる。
【0044】
コンタクト61及び62は短絡されており、コンタクト62、63及び64は、マイクロコンピュータ55の外部入出力インターフェイス56に接続されている。電源57は、マイクロコンピュータ55と表示装置駆動回路58とに接続されており、表示装置駆動回路58は、マイクロコンピュータ55の制御の下で、電源57からに電気エネルギーによって表示装置59を駆動する。
表示装置58は、例えば、図7に示すように、スタンド41の側面の正面に配置された3つの発光ダイオード59A、59B及び59Cから構成できる。図7の実施例の場合、発光ダイオード59Aは、「測定可能」を表示する青色発光ダイオードであり、発光ダイオード59Bは、「較正状態」及び「測定待ち」を表示する黄色発光ダイオードであり、発光ダイオード59Cは、「センサ交換」及び「測定待ち」を表示する赤色発光ダイオードである。
【0045】
マイクロコンピュータ55は、マイクロコンピュータ32と同様な構成であるので、説明を省略すると共に、上記した外部入出力インターフェイス56のみ図示している。一方、マイクロコンピュータ55及びマイクロコンピュータ32は、以下に説明する手順を遂行するようなプログラムが内臓ROMに書き込まれている点において、従来例とは異なるものである。
【0046】
以下、その手順を図9及び図9Aのフローチャートを参照しながら説明する。
スタンド41の電源スイッチ(不図示)がオンになっている場合、マイクロコンピュータ55を含むスタンド41内の電子装置は全て動作状態に維持されている。一方、スタンド41から取り出されている尿糖計1も、尿糖計1内の電子装置は全て動作状態に維持されている。
【0047】
ステップS1:
(1)そのようなスタンド41に尿糖計1を収納すると、スタンド検出リードスイッチ15が磁石42の磁力で開放する。このあと、キャップ43をスタンド41に被せる。しかし、キャップ43をスタンド41に被せなくともよい。従来では、スタンド検出リードスイッチ15が開放した時点において、電力消費を極力少なくするようにLCD表示装置29はオフの状態にされる一方、マイクロコンピュータ32も、スタンド検出リードスイッチ監視機能及びカウント機能を除いてスリープ状態にされていたが、本発明では、スタンド検出リードスイッチ15が開放した時点において、電力消費を極力少なくするようにLCD表示装置29はオフの状態にされる一方、マイクロコンピュータ32は動作状態に維持され、以下の処理が実行される。
【0048】
ステップS1の詳細を示す図9Aのフローチャートに示すように、マイクロコンピュータ32は、スタンド検出リードスイッチ15の状態を検出して、「尿糖計1がスタンド41に収納された」かどうか判別する。
【0049】
(2)マイクロコンピュータ32が「尿糖計1がスタンド41に収納された」ことを確認した後、マイクロコンピュータ32は、コンタクト51と52とが短絡しているかどうか検出する。一方、スタンド41のマイクロコンピュータ55は、コンタクト63と64とが短絡しているかどうか検出する。
【0050】
スタンド41に尿糖計1が収納されている状態では、コンタクト51、52、53及び54がコンタクト61、62、63及び64にそれぞれ接触する。コンタクト51と52とは、コンタクト61及び62を介して短絡され、マイクロコンピュータ32は、コンタクト51と52との短絡を、「コンタクト51、52、53及び54が全てコンタクト61、62、63及び64にそれぞれ接触しており、従って、スタンド41側と通信可能である」と認識する。一方、コンタクト63と64とは、コンタクト53及び54を介して短絡され、マイクロコンピュータ55は、コンタクト63と64との短絡を、「コンタクト61、62、63及び64が全てコンタクト51、52、53及び54にそれぞれ接触しており、従って、尿糖計1側と通信可能である」と認識する。
【0051】
(3)尿糖計1のマイクロコンピュータ32が、「スタンド41側と通信可能である」と認識したならば、第1の所定の時間T1のカウントを開始し、第1の所定の時間T1のカウントが終了したら、第2の所定の時間T2のカウントを開始すると共に、「センサカートリッジ11の交換からの全測定回数及び全経過時間」、「直近の較正からの測定回数及び経過時間」ほかの尿糖センサの状態に係る情報を、コンタクト52及び53を介してスタンド41側に送信する。
【0052】
上記した第1の所定の時間T1は、スタンド側のマイクロコンピュータ55より、尿糖計1のマイクロコンピュータ32が早く通信可能と判断した場合の、スタンド側のマイクロコンピュータ55が通信可能と判断する時点までの最大時間差であり、情報が確実に受信されるための第1の保障時間である。また、第2の所定の時間T2は、送信所要時間に第2の保障時間と尤度時間を加えた時間である。但し、送信所要時間は、一回の情報送信に必要な時間とするだけでなく、同一情報を複数回送信するに必要な時間としてその第2の所定の時間T2内に同一情報を複数回送信してもよい。また、第2の保障時間は、尿糖計1のマイクロコンピュータ32より、スタンド側のマイクロコンピュータ55が早く通信可能と判断した場合の、尿糖計1のマイクロコンピュータ32が通信可能と判断する時点までの最大時間差である。尤度時間は、様々なずれを許容するための時間である
【0053】
尿糖計1のマイクロコンピュータ32は、第2の所定の時間T2が経過した後、マイクロコンピュータ32自体をスリープ状態にして、尿糖計1の電源23の電力消費を極力少なくなるようする。
【0054】
(4)他方、スタンド41側のマイクロコンピュータ55が、「尿糖計1側と通信可能である」と認識したならば、第1及び第2の所定の時間の和「T1+T2」のカウントを開始すると共に、コンタクト52及び53にそれぞれ接触しているコンタクト62及び63を介して尿糖計1側から送られてくる情報の受信を開始し、受信した情報を記憶装置に格納し、同時に「センサカートリッジ11の交換からの全経過時間」及び「直近の較正からの経過時間」などの時間のカウントを、尿糖計1とは独立して、実行する。
【0055】
スタンド41側のマイクロコンピュータ55は、「T1+T2」の時間が経過した時点で、尿糖計1側から必要な情報の全てが送られてきたかどうか判定する。尿糖計1側から必要な情報の全てが送られてこない場合には、3つの発光ダイオード59A、59A及び59C全てを点滅させてユーザの通信不良を警告する。その場合、ユーザは、尿糖計1をスタンド41から取り出して、再度スタンドに収納することによって、図9Aのステップの始めから処理を再開させる。その場合、尿糖計1をスタンド41から取り出すと、スタンド検出リードスイッチ15が磁石42の磁力の影響の範囲外に出るので、スタンド検出リードスイッチ15が開放し、スタンド検出リードスイッチ15の開放を検出すると、尿糖計1のマイクロコンピュータ32は、尿糖計1の全機能を回復させる。
尿糖計1側から必要な情報の全てが送られてきた場合には、ステップ2に進む。
【0056】
なお、図9Aのフローチャートには示していないが、尿糖計1側から必要な情報の全てが送られてこない場合には、3つの発光ダイオード59A、59A及び59C全てを点滅させてユーザの通信不良を警告する代わりに、予め決められたパターンの信号列を尿糖計1側に送り返して、情報の再送を要求するようにもできる。その場合、尿糖計1側のマイクロコンピュータ32は、スリープ状態になるまでの時間経過の計数をリセットして、時間経過の計数をゼロからスタートすると共に、センサの状態に係る上記した情報をスタンド41側へ再送する。計数をゼロからスタートした後、「T1+T2」の時間が経過したとき、マイクロコンピュータ32もスリープ状態にされる。
【0057】
一方、尿糖計1側に対して情報の再送を要求したにも拘わらず、スタンド41側のマイクロコンピュータ55が情報を受信することなく、所定の時間X(T1+T2)(例えばXは2より大きい整数)が経過した場合に、初めて3つの発光ダイオード59A、59A及び59C全てを点滅させてユーザの通信不良を警告するようにすることもできる。
【0058】
ステップS2:
スタンド41側のマイクロコンピュータ55独自に測定回数・経過時間判定が行われる。
【0059】
通常、尿糖計1をスタンド41に戻す場合、尿測定を行い必要な洗浄を行った後であり、センサカートリッジ11の交換からの全測定回数又は全経過時間、或いは較正からの測定回数又は経過時間が上限に到達した状態であったならば、尿糖計1の表示装置29に必要な表示がされるので、ユーザは必要な対応をとることができ、更に、必要な対応をとった後、尿糖計1をスタンド41に戻している筈である。
【0060】
しかし、本発明では、ユーザが尿糖計1の表示装置29の警告表示に気付かずに尿糖計1をスタンド41に戻しても、尿糖計1からスタンド41側から必要な全情報の転送を受けているので、スタンド41側で測定回数・経過時間判定が行われる。センサカートリッジ11の交換からの全測定回数又は全経過時間が上限の範囲(200回及び60日)外であればステップS3へ、上限の範囲内であればステップS5に進む。
【0061】
ステップS3:
センサ交換を指示するために、「センサ交換」及び「測定待ち」を表示する赤色発光ダイオード59Cが点灯される。その後、ステップS4へ進む。
【0062】
ステップS4:
センサカートリッジ11の交換のために、尿糖計1をスタンド41から取り出される。尿糖計1がスタンド41から取り出されたことを、コンタクト63と64との短絡解除によって、スタンド41側のマイクロコンピュータ55は認識し、スタンド41側のマイクロコンピュータ55は、記憶してあるセンサ状態情報を一旦消去する。
尿糖計1に新しいセンサカートリッジ11を装着したあと、ステッブS1へ戻る。すなわち、新しいセンサカートリッジ11に交換した尿糖計1をスタンド41に戻す。
【0063】
ステップS5:
センサカートリッジ11の交換からの全測定回数又は全経過時間が上限の範囲内であれば、出力(ベースライン)の安定化のため測定待ちを行う。ステップS6へ進む。
【0064】
ステップS6:
測定待ちであることを表示するために、「センサ交換」及び「測定待ち」を表示する赤色発光ダイオード59Cと、「較正状態」及び「測定待ち」を表示する黄色発光ダイオード59Bとの両方が点灯されると共に、測定待ち時間のカウントが実行される。ステップS7へ進む。
【0065】
ステップS7:
測定待ち時間が満了すると、ステップS8ヘ進む。
【0066】
ステップS8:
測定回数・経過時問判定が再度行われる。測定待ち時間の間に、センサカートリッジ11の交換からの全測定回数又は全経過時間が上限の範囲外となっていた場合には、ステップS3へ進む。
【0067】
センサカートリッジ11の交換からの全測定回数及び全経過時間が上限の範囲内であるが、較正からの測定回数又は経過時間が所定の制限範囲(センサカートリッジ11の交換直後の場合、24回、較正後は48回、及び何れの場合も7日)外になっていたならば、ステップS9へ進む。
【0068】
センサカートリッジ11の交換からの全測定回数及び全経過時間が上限の範囲内であり、且つ較正からの測定回数及び経過時間が所定の範囲内であるならば、ステップS10へ進む。
【0069】
ステップS9:
ユーザに較正作業を促すために、「較正状態」及び「測定待ち」を表示する黄色発光ダイオード59Bが点灯される。ステップSllへ進む。なお、ユーザが較正作業をせずに放置して、センサカートリッジ11の交換からの全測定回数又は全経過時間が上限の範囲外になったならば、黄色発光ダイオード59Bが消灯されて、「センサ交換」及び「測定待ち」を表示する赤色発光ダイオード59Cが点灯される。
【0070】
ステップSlO:
測定可能をユーザに表示するために、「測定可能」を表示する青色発光ダイオード59Aが点灯される。ステップSl2へ進む。なお、ユーザが測定をせずに放置して、センサカートリッジ11の交換からの全測定回数又は全経過時間が上限の範囲外になったならば、「測定可能」を表示する青色発光ダイオード59Aが消灯されて、「センサ交換」及び「測定待ち」を表示する赤色発光ダイオード59Cが点灯される。また、較正からの測定回数又は経過時間が所定の制限範囲外になったならば、「測定可能」を表示する青色発光ダイオード59Aが消灯されて、「較正状態」及び「測定待ち」を表示する黄色発光ダイオード59Bが点灯される。
【0071】
ステップS11:
尿糖計1をスタンド41から取り出し、ステップS13ヘ進む。
ステップS12:
尿糖計1をスタンド41から取り出し、ステップS14ヘ進む。
ステップS13:
尿糖計1で基準液測定を行い、ステップS15へ進む。
ステップS14;
尿糖計1で尿測定を行い、ステップS15へ進む。
ステップS15:
尿糖計1の洗浄を行い、ステップSlへ戻る。
【0072】
図10、図11、図12及び図13は、スタンド41の表示装置の変形例である。図10の例では、次のセンサ較正までの残り測定可能回数及び残り測定可能日数と、センサカートリッジ11の交換までの残り測定可能回数及び残り測定可能日数とをそれぞれ数値として表示している。
【0073】
図11の例では、次の交換後のセンサ較正までの残り測定可能回数のみを棒グラフのような形式で表示している。
図12の例は、図7の例と図10の例とを組み合わせたものである。
図13の例は、次のセンサ較正までの残り測定可能日数表示を省略した図10と図7の例と図11の例とを組み合わせたものである。
【0074】
実施例2
図6から図8に示す実施例では、4つのコンタクト51から54をセンサカートリッジ11に設けているが、尿糖計本体21に設けることも可能である。その場合の電気的な構成を図14のブロック図に示す。図14からわかるように、外部入出力インターフェース38からコンタクト51から54までの接続の途中に、センサカートリッジ11と尿糖計本体21とを接続するコネクタを介在させる必要がないので、コネクタ16と31は従来通りでよい。反面、コンタクト51から54を尿糖計本体21の最下方部の側面に設けた場合には、尿糖計本体21の最下方部までの収容できるようにスタンド41を高くすると共に、尿糖計を受け入れる孔の上部も尿糖計本体21を収容できるよう大きくし、その大きくした孔の内面にコンタクト61から64を設ける。
【0075】
実施例3
図6から図8に示す実施例では、コンタクト51から54とコンタクト61から64とを介して情報を転送しているが、無線通信による情報転送も可能である。そのような場合の電気的な構成を図15のブロック図に示す。
【0076】
図15の実施例は、読み書き可能なパッシヴ型無線タグの技術を利用したものであり、尿糖計1の尿糖計本体21内にパッシヴ型無線タグ70を内蔵しており、スタンド41内に無線タグのリーダー/ライター80と尿糖計がスタンドに収納されていることを検出する尿糖計センサ82とを内蔵している。パッシヴ型無線タグ70は、非常に小さく、従来の尿糖計1の尿糖計本体21内に容易に内臓である。尿糖計1がスタンド41に収容されたときに無線通信するので、必要な交信距離は最大10cm程度で十分である。従って、10cm程度の交信距離が確保できるならば、パッシヴ型無線タグの通信周波数は、いわゆる電磁誘導方式での13.56MHzから、いわゆる電波方式の2.45GHzまでの任意の周波数を小型化の観点から選択することができる。
【0077】
パッシヴ型無線タグ及びそのためのリーダー/ライターの構成は既に知られているので、詳細な説明は省略する。特に、リーダー/ライターの構成及び機能は、従来例と同一である。一方、パッシヴ型無線タグ70は、リーダー/ライター80と無線で情報交換するのみでなく、マイクロコンピュータ32と有線で情報交換する点で、一般的なパッシヴ型無線タグと異なるものである。その相違する点を中心にして以下説明する。
【0078】
パッシヴ型無線タグ70は、一般的なパッシヴ型無線タグと同様に、アンテナ71と、RF回路72と、演算及び制御装置(CPU)73と、不揮発性メモリ74とを有している。更に、一般的なパッシヴ型無線タグとは異なり、マイクロコンピュータ32と有線で情報交換するための外部入出力インターフェイス75を有しており、その外部入出力インターフェイス75は、マイクロコンピュータ32の外部入出力インターフェイス38に接続されている。
【0079】
以下、図9Aのフローチャートに示した図6から図8に図示の第1の実施例の動作のステップS1に相当する、図15の実施例の動作を説明する。ステップS2からステップS15までは同一である。
【0080】
(1)スタンド41の電源スイッチ(不図示)がオンになっている場合、マイクロコンピュータ55を含むスタンド41内の電子装置は全て動作状態に維持されている。そのようなスタンド41に尿糖計1を収納すると、スタンド検出リードスイッチ15が磁石42の磁力で動作して、マイクロコンピュータ32が「尿糖計1がスタンド41に収納された」ことを認識する。本実施例でも、この時点において、電力消費を極力少なくするようにLCD表示装置29はオフの状態にされるが、従来と異なり、マイクロコンピュータ32はスリープ状態にされない。
一方、スタンド41の尿糖計センサ82が尿糖計1を検出すると、検出信号をマイクロコンピュータ55に送信し、マイクロコンピュータ55が「尿糖計1がスタンド41に収納された」ことを認識する。
【0081】
(2)マイクロコンピュータ55は、リーダーライター80を起動して動作状態にし、更に、リーダーライター80のアンテナ81から発せられる、無線タグを駆動するエネルギーとしての電波に乗せて送信指示信号を送信させる。リーダーライター80のアンテナ81から発せられる電波をアンテナ71で受けるRF回路72は、電波を整流して昇圧して得られた駆動電圧を無線タグ70内の様々な回路に供給すると共に、送信指示信号を分離して演算及び制御装置73に送信する。送信指示信号を受けた演算及び制御装置73は、不揮発性メモリ74を一旦クリアすると共に、入出力インターフェイス75を介して、マイクロコンピュータ32に送信指示信号を転送する。
【0082】
入出力インターフェイス38を介してその送信指示信号の転送を受けたマイクロコンピュータ32は、「センサカートリッジ11の交換からの全測定回数及び全経過時間」、「直近の較正からの測定回数及び経過時間」ほかのセンサ状態情報を、入出力インターフェイス38を介して無線タグ70に転送する。
センサ情報を入出力インターフェイス75を介して受信した無線タグ70の演算及び制御装置73は、必要なセンサ情報を全て受信していないときには、再送信要求を入出力インターフェイス75を介してマイクロコンピュータ32に送る。再送信要求を受けたマイクロコンピュータ32は再度センサ情報を無線タグ70に転送する。
【0083】
一方、演算及び制御装置73が、必要なセンサ情報を全て受信していたときには、受信した必要なセンサ情報を不揮発性メモリ74に一旦保管すると共に、受信確認を入出力インターフェイス75を介してマイクロコンピュータ32に送る。受信確認を受けたマイクロコンピュータ32は、マイクロコンピュータ32自体もカウント機能とスタンド検出リードスイッチ15に対する監視機能とを除いてスリープ状態にする。その結果、無線タグが後述する無線通信を実施している間、従来と同様に尿糖計1の電力消費は最小に維持される。演算及び制御装置73は、受信確認をマイクロコンピュータ32に送った後、不揮発性メモリ74を読み出して、RF回路72を制御して、アンテナ71を介してセンサ情報をリーダーライター80に向けて送信する。
【0084】
アンテナ81を介してセンサ情報を受信したリーダーライター80は、センサ情報をマイクロコンピュータ55に転送する。マイクロコンピュータ55は、センサ情報が完全に揃っているかどうか判定し、センサ情報情報が完全に揃っていない場合には、リーダーライター80を介して再送信要求を無線タグ70に送る。再送信要求を受けた無線タグ70の演算及び制御装置73は、不揮発性メモリ74を再度読み出して、RF回路72を制御して、アンテナ71を介してセンサ情報をリーダーライター80に向けて再度送信する。
【0085】
センサ情報が完全に揃っているとマイクロコンピュータ55が判定した場合には、マイクロコンピュータ55は、受信したセンサ情報をマイクロコンピュータ55内の記憶装置に格納すると共に、リーダーライター80を不動作状態にして、電波の送信を終了させる。受信したセンサ状態情報をマイクロコンピュータ55内に記憶装置に格納した後は、上記したステップS2に進む。
以上の無線タグ70とスタンド41側との通信の間、尿糖計本体21内の電源23の電力は一切消費されないので、電源23の電池の消耗を避けることができる。
【0086】
そのほかの実施例
また、無線タグは、情報を転送する間だけ、すなわち、リーダーライター80から電力供給を受けている間だけ、センサ状態情報を保持すればよいので、不揮発性メモリ74の代わりに揮発性メモリを使用することも可能である。
以上説明した図15の実施例では、尿糖計側の電力消費を最小にするために、読み書き可能なパッシヴ型無線タグの技術を利用しているが、尿糖計側の電力容量を大きくできるならば、アクティヴ型無線タグの技術を利用することも可能である。
【0087】
上記した実施例においては、尿糖計をスタンドに戻すと、尿糖計の通信手段とスタンドの通信手段が動作して、尿糖計が保存している尿糖センサの状態情報(「センサカートリッジ11の交換からの全測定回数及び全経過時間」、「直近の較正からの測定回数及び経過時間」ほかの尿糖センサの状態に係る情報)を、スタンドのマイクロコンピュータに転送する一方、その後、LCD表示装置29はオフ状態にする共に、マイクロコンピュータ32自体もカウント機能とスタンド検出リードスイッチ15に対する監視機能とを除いてスリープ状態にして、尿糖計の電力消費を極力少なくするようにしている。しかし、尿糖計をスタンドに戻した後、尿糖計を完全にシャットダウンさせて、尿糖計の電力消費を完全になくすることも可能である。
【0088】
そのためには、変形例として、電源23とマイクロコンピュータ32他との間をオンオフする電源スイッチ(不図示)を尿糖計本体21に付加することができる。
【0089】
この変形例においても、尿糖計をスタンドに戻したとき、尿糖計の通信手段とスタンドの通信手段が動作して、尿糖計が保存している尿糖センサの状態情報(「センサカートリッジ11の交換からの全測定回数及び全経過時間」、「直近の較正からの測定回数及び経過時間」ほかの尿糖センサの状態に係る情報)をスタンドのマイクロコンピュータに転送すると共に、センサカートリッジ11の交換からの全測定回数及び全経過時間を補助記憶装置37に書き込む。その転送終了後、尿糖計内のLCD表示装置29及びマイクロコンピュータ32他の電子機器類はスリープ状態におかれる。この状態において、使用者が、付加電源スイッチを意図的にオフしなければ、上述した実施例と同様に、尿糖計はスリープ状態に保持され、電力消費を最小に維持される。
【0090】
しかし、電源23とマイクロコンピュータ32他との間をオンオフする付加電源スイッチを使用者が意図的にオフすれば、尿糖計を完全にシャットダウンさせて、尿糖計の電力消費を完全になくすることができる。一方、スタンドのマイクロコンピュータは、上述したように、尿糖計から受けた尿糖センサの状態情報に基づいて、時間経過を独自にカウントして、尿糖計が測定待ち状態、測定可能状態、較正状態との何れの状態にあるかを表示装置で表示する。
【0091】
この場合、尿糖計を使用するときには、尿糖計をスタンドから取り出す前に、電源23とマイクロコンピュータ32他との間をオンオフする付加電源スイッチをオンする。このとき、本変形例では、電源投入されたとき、開始プログラムを起動する。開始プログラムにおいて、センサカートリッジ11のチェックだけでなく、センサカートリッジ11の交換からの経過時間をチェックし、経過時間がゼロでない場合には、マイクロコンピュータ32は、スタンドに対して、スタンドのマイクロコンピュータを独自にカウントしている時間経過情報の転送を要求する。スタンドのマイクロコンピュータは、その転送要求に応答して、時間経過情報だけでなく、尿糖計が測定待ち状態、測定可能状態、較正状態との何れの状態にあるかを示す状態情報も合わせて、尿糖計のマイクロコンピュータ32に転送する。転送を受けた尿糖計のマイクロコンピュータ32は、状態情報を補助記憶装置37に格納すると共に、補助記憶装置37に書き込まれている時間経過情報を、転送されてきた時間経過情報に書き換え、その転送された時間経過から時間カウントを続行する。これの後、尿糖計をスタンドから取り出して、尿糖計を使用することができる。
【0092】
なお、尿糖計をスタンドに戻した後、付加電源スイッチをオフするまでの時間、及び付加電源スイッチをオンした後、尿糖計をスタンドから取り出すまでの時間は、尿糖計とスタンドとの間の通信速度を考慮して予め決めておき、使用者がその時間を見計らって、付加電源スイッチをオフしたり、尿糖計をスタンドから取り出したりすることもできるが、尿糖計をスタンドに戻した後、付加電源スイッチをオフにしてもよい状態になったとき、及び付加電源スイッチをオンした後、尿糖計をスタンドから取り出してもよい状態になったとき、尿糖計側又はスタンド側で指示又は表示するようにすることもできる。
【0093】
以上の実施例は、グルコースセンサを用いた尿糖計に本発明を適用した実施例であるが、本発明は、グルコースセンサを用いた尿糖計だけでなく、センサ自体に寿命(使用開始からの経過時間の上限及び/又は測定回数の上限)があり及び/又は較正後の経過時間の上限及び/又は測定回数の上限がある生化学センサを使用する生化学測定器に、センサを緩衝液(保存液)に浸漬して保管する必要があるかどうかに関係なく、広く適用できることは当業者には理解されよう。
【0094】
以上説明した実施例からわかるように、本発明によれば、スタンドに設けられたLEDやカウンタのような表示装置によって、尿糖計の状態が、尿糖計本体をスタンドから取り出すことなく表示される。また、スタンドに電源装置を持たせることが出来るので、LEDやLCDのような表示装置の連続駆動などによる電力消費量に制限が無い。
【0095】
スタンドに設けられたLEDやカウンタなどのような表示装置によって、前もって尿糖計の状態が把握できるため、取り出し時に使用できないといった状況を回避することができる。
【0096】
また、以上説明した実施例では、センサが即座に利用可能であるかどうか判定するための情報のみを、スタンド側に転送するように構成しているが、尿糖計に記憶されている過去の測定データ全てをスタンド側に転送するように構成することもできることは当然である。この場合、採取したデータを、尿糖計ではなく、スタンドを介してパーソナルコンピュータに取り込んだり、通信回線で送信することができ、採取したデータをより高度な管理に役立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】従来の尿糖計を分解して示す外観図である。
【図2】従来の尿糖計の保管状態を示す外観図である。
【図3】従来の尿糖計の電子的な構成を示すブロック図である。
【図4】図1における表示部の表示形態を示す図である。
【図5】従来の尿糖計の取扱、操作及び動作についての手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明に係わる尿糖計の裏側を示す外観図である。
【図7】本発明に係わる尿糖計を収納するスタンドを示す外観図である。
【図8】本発明に係わる尿糖計とスタンドの電子的な構成例を示すブロック図である。
【図9】本発明に係わる尿糖計とスタンドの取扱、操作及び動作についての手順を示すフローチャートである。
【図9A】本発明に係わる尿糖計をスタンドに収納した直後の動作についての手順を示すサブルーチンフローチャートである。
【図10】スタンドの表示装置の別の表示例を示す概略図である。
【図11】スタンドの表示装置の更に別の表示例を示す概略図である。
【図12】スタンドの表示装置の更に別の表示例を示す概略図である。
【図13】スタンドの表示装置の更に別の表示例を示す概略図である。
【図14】本発明に係わる尿糖計とスタンドの別の電子的な構成例を示すブロック図である。
【図15】本発明に係わる尿糖計とスタンドの更に別の電子的な構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0098】
1 尿糖計
11 センサカートリッジ
12、22 ハウジング
13 尿糖センサ
14 サーミスタ
15 スタンド検出リードスイッチ
16、31 コネクタ
17 コネクタ接続検出回路
21 本体
23、57 電源
24(24a、24b) 操作ボタン
25 D/A変換装置
26 センサ駆動回路
27 A/D変換装置
28 ブザー
29、59 表示装置
30 外部入出力インターフェース端子
32、55 マイクロコンピュータ
33 演算及び制御装置
34 ROM
35 RAM
36 クロック
37 補助記憶装置
38、56、75 外部入出力インターフェース
41 スタンド
42 磁石
43 キャップ
51、52、53、54、61、62、63、64 コンタクト
59A、59A,59C 発光ダイオード
70 パッシヴ型無線タグ
71、81 アンテナ
72 RF回路
73 演算及び制御装置
74 不揮発性メモリ
80 パッシヴ型無線タグリーダーライター
82 尿糖計センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生化学センサを用いて液成分を検出する生化学測定器と、前記生化学測定器を保管する生化学測定器スタンドとを具備する生化学測定器セットにおいて、
前記生化学測定器は、生化学センサと、第1の表示装置と、電源と、前記生化学センサ及び前記第1の表示装置及び前記電源とに接続された第1のマイクロコンピュータと、前記第1のマイクロコンピュータに接続された第1の通信手段と、前記生化学測定器スタンドに前記生化学測定器が保管されたことを検出する検出手段とを具備しており、前記第1のマイクロコンピュータは、前記生化学センサによる測定を制御すると共に測定データを処理して前記第1の表示装置に測定結果を表示させ、更に、前記第1のマイクロコンピュータは、前記生化学測定器スタンドに前記生化学測定器が保管されたことを前記検出手段が検出したとき、前記生化学センサの状態に係る情報を前記第1の通信手段を介して出力し、
前記生化学測定器スタンドは、第2の表示装置と、前記第2の表示装置に接続された第2のマイクロコンピュータと、前記第2のマイクロコンピュータに接続され前記第1の通信手段と通信可能な第2の通信手段とを具備しており、前記第2のマイクロコンピュータは、前記生化学測定器が前記生化学測定器スタンドに保管されたときに前記第1の通信手段を介して出力された前記生化学センサの状態に係る前記情報を前記第2の通信手段を介して受けて、前記生化学センサの状態に係る前記情報を前記第2の表示装置に表示させると共に前記生化学センサの状態に係る前記情報の内の時間経過に係る情報を時間経過と共に更新して表示する
ことを特徴とする生化学測定器セット。
【請求項2】
前記第1のマイクロコンピュータは、前記生化学センサの状態に係る情報を前記第1の通信手段を介して出力した後、前記第1の表示装置をオフ状態にすることを特徴とする請求項1に記載の生化学測定器セット。
【請求項3】
前記第1の通信手段は、前記生化学測定器のハウジング表面に配置された第1の複数のコンタクトであり、前記第2の通信手段は、前記生化学測定器が生化学測定器スタンドに保管されたときに前記第1の複数のコンタクトと接触する位置に配置された複数の第2のコンタクトであることを特徴とする請求項1又は2に記載の生化学測定器セット。
【請求項4】
前記第1の通信手段は、前記生化学測定器のハウジング内に配置された無線タグであり、前記第2の通信手段は、前記生化学測定器が前記生化学測定器スタンドに保管されたときに前記無線タグと通信可能な無線タグリーダーライターであることを特徴とする請求項1又は2に記載の生化学測定器セット。
【請求項5】
前記生化学測定器は、グルコースセンサを使用した尿糖計であり、前記生化学センサの状態に係る前記情報は、センサ交換からの測定回数及び経過時間と、直近の較正からの測定回数及び経過時間とを含むことを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の生化学測定器セット。
【請求項6】
生化学センサを用いて液成分を検出する生化学測定器を保管する生化学測定器スタンドであって、
当該生化学測定器スタンドは、表示装置と、前記表示装置に接続されたマイクロコンピュータと、前記マイクロコンピュータに接続され前記生化学測定器と通信可能な通信手段とを具備しており、前記マイクロコンピュータは、前記生化学測定器が当該生化学測定器スタンドに保管されたときに前記生化学測定器から出力された前記生化学センサの状態に係る情報を前記通信手段を介して受けて、前記生化学センサの状態に係る前記情報を前記表示装置に表示させると共に前記生化学センサの状態に係る前記情報の内の時間経過に係る情報を時間経過と共に更新して表示する
ことを特徴とする生化学測定器スタンド。
【請求項7】
前記通信手段は、前記生化学測定器が当該生化学測定器スタンドに保管されたときに前記生化学測定器の複数のコンタクトと接触する位置に配置された複数のコンタクトであることを特徴とする請求項6に記載の生化学測定器スタンド。
【請求項8】
前記通信手段は、前記生化学測定器が生化学測定器スタンドに保管されたときに前記生化学測定器の無線タグと通信可能な無線タグリーダーライターであることを特徴とする請求項6又は7に記載の生化学測定器スタンド。
【請求項9】
前記生化学測定器は、グルコースセンサを使用した尿糖計であり、前記生化学センサの状態に係る前記情報は、センサ交換からの測定回数及び経過時間と、直近の較正からの測定回数及び経過時間を含んでおり、前記マイクロコンピュータは、センサ交換からの測定回数及び経過時間と、直近の較正からの測定回数及び経過時間に基づいて、前記表示装置に測定可能かどうかを少なくとも表示させることを特徴とする請求項6から8の何れか一項に記載の生化学測定器スタンド。
【請求項10】
生化学センサを用いて液成分を検出する生化学測定器であって、
当該生化学測定器は、生化学センサと、表示装置と、電源と、前記生化学センサ及び前記表示装置及び前記電源とに接続されたマイクロコンピュータと、前記マイクロコンピュータに接続された通信手段と、前記生化学測定器スタンドに前記生化学測定器が保管されたことを検出する検出手段とを具備しており、前記マイクロコンピュータは、前記生化学センサによる測定を制御すると共に測定データを処理して前記表示装置に測定結果を表示させ、更に、前記マイクロコンピュータは、前記生化学測定器スタンドに前記生化学測定器が保管されたことを前記検出手段が検出したとき、前記生化学センサの状態に係る情報を前記通信手段を介して出力する
ことを特徴とする生化学測定器。
【請求項11】
前記マイクロコンピュータは、前記生化学センサの状態に係る情報を前記通信手段を介して出力した後、前記表示装置をオフ状態にすることを特徴とする請求項10に記載の生化学測定器。
【請求項12】
前記通信手段は、前記生化学測定器のハウジング表面に配置された複数のコンタクトであり、前記生化学測定器が生化学測定器スタンドに保管されたときに前記スタンドに配置された複数のコンタクトと接触するようになされていることを特徴とする請求項10又は11に記載の生化学測定器。
【請求項13】
前記通信手段は、前記生化学測定器のハウジング内に配置された無線タグであり、当該無線タグは、前記生化学測定器が前記生化学測定器スタンドに保管されたときに前記生化学測定器スタンドの無線タグリーダーライターと通信可能であることを特徴とする請求項10又は11に記載の生化学測定器。
【請求項14】
前記生化学測定器は、グルコースセンサを使用した尿糖計であり、前記生化学センサの状態に係る前記情報は、センサ交換からの測定回数及び経過時間と、直近の較正からの測定回数及び経過時間を含むことを特徴とする請求項10から13の何れか一項に記載の生化学測定器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図9A】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2008−241410(P2008−241410A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−81143(P2007−81143)
【出願日】平成19年3月27日(2007.3.27)
【出願人】(000133179)株式会社タニタ (303)
【Fターム(参考)】