説明

生産制御システム、ホストコンピュータ、生産制御方法、及び生産制御用プログラム

【課題】工程フローの一定区間で各ロットに「進め」又は「止まれ」と制御し、同区間内でも各ロットに「進め」又は「止まれ」と制御することにより、区間の作業時間が一定になるようコントロールする。
【解決手段】半導体装置の製造工程において、投入から入庫までを一定間隔でいくつかの区間に分割した際のそれぞれの区間内の仕掛量を制御する区間内仕掛制御ゲートを監視する。該それぞれの区間内に設けられた管理工程に対応する管理工程仕掛制御ゲートを監視する。該区間内仕掛制御ゲート及び該管理工程仕掛制御ゲートを用いて、投入から入庫までの工程全体の仕掛を平準化する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生産制御システムに関し、特に半導体の製造工程における生産制御を行うホストコンピュータに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(特開平6−251028号公報)に同期生産指示システムが開示されている。この同期生産指示システムは、品種毎の標準在庫数量と計算した仕掛り在庫数量とを比較し、各ラインに対する作業指示の抑制、及び抑制中の作業指示に対する抑制解除を判定し、作業指示の抑制及び作業指示抑制の解除を行う。
【0003】
すなわち、特許文献1の同期生産指示システムは、作業指示抑制基準在庫量と作業指示抑制解除在庫量に基づいて作業指示の抑制、抑制解除を自動的に行う。
【0004】
これにより、工程間の仕掛り在庫量を一定の水準以下に抑える。
【0005】
特許文献1の同期生産指示システムは、工程間バッファに「投入抑制在庫量」という基準値を設けて、そこまでは仕掛を持って良いというものである。しかし、仕掛を持つということは、その分、処理待ち時間が発生するということになり、最大の進度を実現することはできないと考えられる。
【0006】
なぜなら、「製品ロットの進度=実績/仕掛」であるため、進度を上げるには、実績を上げるか仕掛を減らす必要がある。しかし、実績はボトルネック設備の処理能力で限界があるため、最大の処理実績を確保し、仕掛を最小にしなければ、最大の進度を実現できないことになる。
【0007】
また、半導体デバイス(半導体装置)のように工程数が400〜700となると、工程毎に作業抑制を行っても、長い工程の間でどうしても仕掛の密な工程の区間と仕掛の粗な区間が発生し、仕掛のムラができる。
【0008】
関連する技術として、特許文献2(特開平10−225848号公報)に生産制御方式が開示されている。この生産制御方式は、生産ショップにおける最大仕掛数及び現在仕掛数が格納される記憶部と、先頭工程設備における被加工物の投入と、最終工程設備における作業終了とに基づいて、記憶部に格納された現在仕掛数を更新する仕掛数演算処理部と、先頭工程設備に被加工物が投入されると、記憶部に格納されている現在仕掛数と最大仕掛数とを比較し、現在仕掛数が最大仕掛数に達していない場合のみ作業可とする開始可否判定処理部とを有する。仕掛数演算処理部は、作業開始の可否の判定が作業可とされた場合に、記憶されている現在仕掛数に対して1を加算し、最終工程設備における作業が終了した場合に、記憶されている現在仕掛数に対して1を減算する。
【0009】
すなわち、特許文献2の生産制御方式は、生産ショップ全体でのワークの仕掛数の上限値を定め、先頭工程設備への投入タイミングを制御することにより仕掛数の増大を防止する。
【0010】
また、特許文献3(特開平7−74226号公報)に半導体ウェハ(wafer)生産ラインの半導体ウェハ仕掛数管理方法が開示されている。この関連技術では、複数の加工工程からなる半導体ウェハ生産ラインの仕掛数管理方法において、仕掛管理中の棚に対する半導体ウェハの搬入又は搬出毎に自工程の仕掛数を集計し、予め定められている仕掛数に対する仕掛数推移を将来のある一定期間について予測する。その結果、仕掛数が多くなると予測された場合は、前工程に対して自工程に対する半導体ウェハの処理及び搬送ストップ指示を出す。逆に仕掛数が少なくなると予測された場合には、前工程に仕掛っている半導体ウェハに処理開始時刻の予約をかけることにより、仕掛数の平準化を図る。
【0011】
すなわち、特許文献3の半導体ウェハ生産ラインの仕掛数管理方法では、予め定めた仕掛数に対する所要工程での実生産上の仕掛のバラツキを最小限とすることにより、半導体ウェハ生産ラインにおける仕掛数の平準化を図り、生産リードタイムを短縮する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開平6−251028号公報
【特許文献2】特開平10−225848号公報
【特許文献3】特開平7−74226号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
半導体デバイスの製造において、従来、工程毎に仕掛量のバラツキがあり、仕掛の多い工程で処理待ちが増えることにより、製品ロットの進度が低下していた。
【0014】
本発明の目的は、半導体デバイスの製造において、仕掛量を平準化させ、処理待ち時間を低減させる生産制御システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明に係る生産制御システムは、半導体装置の製造工程において、投入から入庫までを一定間隔でいくつかの区間に分割した際のそれぞれの区間内の仕掛量を制御する区間内仕掛制御ゲートと、前記各区間内に設けられた管理工程に対応する管理工程仕掛制御ゲートと、前記区間内仕掛制御ゲート及び前記管理工程仕掛制御ゲートを監視し、前記区間内仕掛制御ゲート及び前記管理工程仕掛制御ゲートを制御して、投入から入庫までの工程全体の仕掛を平準化するホストコンピュータとを具備する。
【0016】
本発明に係るホストコンピュータは、半導体装置の製造工程において、投入から入庫までを一定間隔でいくつかの区間に分割した際のそれぞれの区間内の仕掛量を制御する区間内仕掛制御ゲートを監視する手段と、前記各区間内に設けられた管理工程に対応する管理工程仕掛制御ゲートを監視する手段と、前記区間内仕掛制御ゲート及び前記管理工程仕掛制御ゲートを制御して、投入から入庫までの工程全体の仕掛を平準化する手段とを具備する。
【0017】
本発明に係る生産制御方法(半導体装置の製造方法)では、半導体装置の製造工程において、投入から入庫までを一定間隔でいくつかの区間に分割し、それぞれの区間内の仕掛量を制御する区間内仕掛制御ゲートを設置する。また、前記各区間内に管理工程を設け、それぞれの管理工程に管理工程仕掛制御ゲートを設置する。また、前記区間内仕掛制御ゲート及び前記管理工程仕掛制御ゲートを制御して、投入から入庫までの工程全体の仕掛を平準化する。
【0018】
本発明に係る生産制御用プログラムは、半導体装置の製造工程において、投入から入庫までを一定間隔でいくつかの区間に分割した際のそれぞれの区間内の仕掛量を制御する区間内仕掛制御ゲートを監視するステップと、前記各区間内に設けられた管理工程に対応する管理工程仕掛制御ゲートを監視するステップと、前記区間内仕掛制御ゲート及び前記管理工程仕掛制御ゲートを制御して、投入から入庫までの工程全体の仕掛を平準化するステップとを計算機に実行させるためのプログラムである。
【0019】
本発明に係る生産制御用プログラムは、上記の生産制御方法における処理を、計算機に実行させるための生産制御用プログラムである。なお、本発明に係る生産制御用プログラムは、記憶装置や記憶媒体に格納することが可能である。
【発明の効果】
【0020】
工程フローの区間の作業時間を一定にし、仕掛を最小にして、処理待ち時間を最小にするように制御することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係る生産制御の構成図である。
【図2】本発明の生産制御の動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明による仕掛制御試行結果である。
【図4】仕掛制御ゲート通過ロットの星取り表である。
【図5A】空振り対策のイメージ図である。
【図5B】空振り対策のイメージ図である。
【図5C】空振り対策のイメージ図である。
【図6】空振り対策を盛り込んだ生産制御のフローチャートである。
【図7】本発明に係る生産制御システムの構成の詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
<実施形態>
以下に、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
図1に、本発明に係る生産制御の構成図を示す。
【0023】
通常、半導体デバイスの製造工程は、ウェハ(wafer)処理を行う前工程と、組み立て・検査を行う後工程に分かれている。前工程では、成膜、フォトリソグラフィ、エッチング、イオン注入、配線等の処理を行う400〜800の工程フローから成り立っている。本実施例は、前工程の生産制御について記載する。
【0024】
まず、投入から入庫までをそれぞれ区間内の作業時間がほぼ均一になるようにいくつかの区間で分割する。
【0025】
この分割された区間のそれぞれ最初の工程に区間内仕掛制御ゲート10を設置する。
【0026】
次に、区間内にいくつかの管理工程を設け、それらの工程(管理工程)に管理工程仕掛制御ゲート20を設置する。
【0027】
仕掛制御ゲートとは、遮断機等で通常ゲートを閉じておき、ロットが来てもその工程でストップ(停止)させておき、一定間隔でゲートを開きロットを通過させるという機能である。
【0028】
通常、半導体デバイス製造ラインでは、ホストコンピュータによる生産管理を行っており、工程毎に、「ロットの作業実績」(ロットNo、枚数、作業開始日時、終了日時や処理号機等)、「仕掛ロット情報」(ロットNo、枚数、仕掛日時、所在、優先ランク、目標工期、遅れ時間等)、「ロット毎の工程情報」(工程手順、工程コード、設備コード、条件キー、作業可能号機、指定工程前ストップ機能等)等の様々な情報を管理している。
【0029】
ここでは、仕掛制御ゲートとして、ロット毎の指定工程前ストップ機能を活用して実現した仮想的なゲートを想定している。なお、実際には、物理的なゲートであっても良い。
【0030】
区間内仕掛制御ゲート10、管理工程仕掛制御ゲート20の設置されている工程では、管理対象の全てのロットに対し指定工程前ストップ指示を行う。そして、通過させるロットのみ、指定工程前ストップを解除する。この操作により、通過させたいロットのみ、その工程の作業開始が可能となる。このように、あたかも仕掛制御ゲートでロットの通過と遮断を制御しているようにロットの流れを制御することができる。
【0031】
[生産制御の動作(実施例1)]
図2に、本発明に係る生産制御の動作のフローチャートを示す。
【0032】
ここでは、ホストコンピュータ100が、個々の仕掛制御ゲート(区間内仕掛制御ゲート10及び管理工程仕掛制御ゲート20)を監視し、該生産制御の動作に関する制御を行うものとする。但し、実際には、個々の仕掛制御ゲートが、自身の対応する工程の際に、各自で処理するようにしても良い。
【0033】
(1)ステップS101
ホストコンピュータ100は、1日当りの投入量から計算した間隔(例えば、投入量が12ロット/日であれば2時間おき)で仕掛制御を開始する。すなわち、工程ループを開始し、工程毎の処理を行う。
【0034】
(2)ステップS102
ホストコンピュータ100は、その工程が区間内仕掛制御ゲート10であるか判定する。或いは、区間内仕掛制御ゲート10は、その工程が自身の区間内であるか(該区間内仕掛制御ゲート10に到達したか)判定する。
【0035】
(3)ステップS103
ホストコンピュータ100は、その工程が区間内仕掛制御ゲート10であれば、該区間内仕掛制御ゲート10において、区間内の仕掛量が基準仕掛量以下であるか(区間内の仕掛量が基準仕掛量を越えていないか)判定する。或いは、区間内仕掛制御ゲート10は、その工程が自身の区間内であれば、区間内の仕掛量が基準仕掛量以下であるか判定する。
【0036】
なお、ホストコンピュータ100は、区間内の仕掛量が基準仕掛量を越えていたら、区間内仕掛制御ゲート10を開けない。或いは、区間内仕掛制御ゲート10は、区間内の仕掛量が基準仕掛量を越えていたら、開かない。ここで、基準仕掛量は区間内の工程数とする。例えば、区間内の工程数が17工程であれば、基準仕掛量は17ロットとする。これにより区間内で仕掛量が基準値以上に増加し、処理待ちロットが増加するのを防止する。
【0037】
(4)ステップS104
次に、ホストコンピュータ100は、区間内の仕掛量が基準仕掛量以下であれば、区間内仕掛制御ゲート10を開き、管理工程仕掛制御ゲート20において、その管理工程に解除指示が出ているか判定する。或いは、区間内仕掛制御ゲート10は、区間内の仕掛量が基準仕掛量以下であれば、開いて、管理工程に移行する。管理工程仕掛制御ゲート20は、ホストコンピュータ100から、その管理工程の解除指示が出ているか判定する。なお、解除指示は、ホストコンピュータ100に入力/設定されるものとする。ホストコンピュータ100は、入力/設定された解除指示があれば、その管理工程の解除指示が出ていると判断し、その管理工程を解除する。或いは、ホストコンピュータ100は、入力/設定された解除指示に従い、管理工程仕掛制御ゲート20に、その管理工程の解除指示を出す。
【0038】
(5)ステップS105
ホストコンピュータ100は、解除指示が出ていれば、管理工程仕掛制御ゲート20を開き、1ロットのみ通過させる。或いは、管理工程仕掛制御ゲート20は、解除指示が出ていれば、開いて、1ロットのみ通過させる。通過したロットについては、作業の優先ランク(優先順位)を上げて確実に作業させる。
【0039】
(6)ステップS106
ホストコンピュータ100は、以上の処理を、全ての工程について繰り返し、全ての工程について以上の処理を行った場合、工程ループを終了する。
【0040】
[仕掛制御試行結果]
図3に、本発明による仕掛制御試行結果を示す。
【0041】
従来の方法では、基準仕掛量が「17ロット」に対し、区間内仕掛が「27〜30ロット」となり、平均進度指数は「0.59」であった。
【0042】
これに対し、仕掛制御機能を適用した結果、区間内仕掛は「15〜16ロット」と、基準仕掛量内に収まり、平均進度指数は「0.72」まで向上した。
【0043】
しかし、目標進度指数の「1.0」に達していないため、解析を行った。
【0044】
[仕掛制御ゲート通過ロットの星取り表]
図4に、仕掛制御ゲート通過ロットの星取り表を示す。
【0045】
仕掛制御ゲートが開いた回数は「135回」で、通過したロットは「95ロット」、通過率は「70%」となる。
【0046】
よって、仕掛制御ゲートが開いたのにロットが通過しなかった「空振り」による非通過率(空振り率)が「30%」程度あった。
【0047】
そこで、実施例2として、この空振りを無くす対策を施す。
【0048】
[空振り対策のイメージ]
図5A〜図5Cに、空振り対策のイメージ図を示す。
【0049】
仕掛制御ゲートは2時間おきに開くものとし、区間内には工程A1〜E1までの5つの工程が存在する場合を考える。
【0050】
まず、図5Aのように、「10:00時点」に、工程A1〜E1まで解除指示を行い、5つの工程全ての仕掛制御ゲートを開き、1ロットずつの通過を許可する。
【0051】
ところが、工程B1とC1には仕掛がなく、ロットを通過させることができなかったとする。
【0052】
このように不通過の仕掛制ゲートが存在した場合、一定時間後(ここでは20分後)に、不通過工程(B1とC1)の仕掛制御ゲートを開きロットの通過を許可する。
【0053】
図5Bでは、「10:20時点」に、不通過工程(B1とC1)の解除指示を行い、不通過工程(B1とC1)の仕掛制御ゲートを開き、ロットの通過を許可する。
【0054】
ここで、工程C1はロットが通過したが、工程B1はロットが再度不通過になったものとする。この場合、ロットが通過するまで、仕掛制御ゲート通過を試みる。
【0055】
また、図5Bでは、「10:40時点」から「11:40時点」まで、不通過工程(B1)の解除指示を行い、不通過工程(B1)の仕掛制御ゲートを開き、ロットの通過を許可する処理を繰り返している。
【0056】
それでも通過できず、次回のタイミング(12:00)まで持ち越された場合は、ロット数を積上げて2ロットの通過を許可する。
【0057】
図5Cでは、「12:00時点」で、次回の工程A1〜E1のうち、次回の工程B1のロット数を積上げて、工程A1〜E1まで解除指示を行い、5つの工程全ての仕掛制御ゲートを開き、工程B1のみ2ロットの通過を許可し、他の工程は1ロットずつの通過を許可する。
【0058】
このような処理を繰り返すことにより、空振り対策とした。
【0059】
[空振り対策を盛り込んだ生産制御の動作(実施例2)]
図6に、空振り対策を盛り込んだ生産制御の動作のフローチャートを示す。
【0060】
ここでは、ホストコンピュータ100が、個々の仕掛制御ゲートを監視し、該生産制御の動作に関する制御を行うものとする。但し、実際には、個々の仕掛制御ゲートが、自身の対応する工程の際に、各自で処理するようにしても良い。
【0061】
(1)ステップS201
ホストコンピュータ100は、1日当りの投入量から計算した間隔(例えば、投入量が12ロット/日であれば2時間おき)で仕掛制御を開始する。すなわち、工程ループを開始し、工程毎の処理を行う。
【0062】
(2)ステップS202
ホストコンピュータ100は、その工程が区間内仕掛制御ゲート10であるか判定する。或いは、区間内仕掛制御ゲート10は、その工程が自身の区間内であるか(該区間内仕掛制御ゲート10に到達したか)判定する。
【0063】
(3)ステップS203
ホストコンピュータ100は、その工程が区間内仕掛制御ゲート10であれば、該区間内仕掛制御ゲート10において、区間内の仕掛量が基準仕掛量以下であるか(区間内の仕掛量が基準仕掛量を越えていないか)判定する。或いは、区間内仕掛制御ゲート10は、その工程が自身の区間内であれば、区間内の仕掛量が基準仕掛量以下であるか判定する。
【0064】
なお、ホストコンピュータ100は、区間内の仕掛量が基準仕掛量を越えていたら、区間内仕掛制御ゲート10を開けない。或いは、区間内仕掛制御ゲート10は、区間内の仕掛量が基準仕掛量を越えていたら、開かない。ここで、基準仕掛量は区間内の工程数とする。例えば、区間内の工程数が17工程であれば、基準仕掛量は17ロットとする。これにより区間内で仕掛量が基準値以上に増加し、処理待ちロットが増加するのを防止する。
【0065】
(4)ステップS204
次に、ホストコンピュータ100は、区間内の仕掛量が基準仕掛量以下であれば、区間内仕掛制御ゲート10を開き、管理工程仕掛制御ゲート20において、その管理工程に解除指示が出ているか判定する。或いは、区間内仕掛制御ゲート10は、区間内の仕掛量が基準仕掛量以下であれば、開いて、管理工程に移行する。管理工程仕掛制御ゲート20は、ホストコンピュータ100から、その管理工程の解除指示が出ているか判定する。
【0066】
(5)ステップS205
ホストコンピュータ100は、解除指示が出ていれば、仕掛ロット数が解除ロット数以上(仕掛ロット数≧解除ロット数)であるか判定する。或いは、管理工程仕掛制御ゲート20は、解除指示が出ていれば、仕掛ロット数が解除ロット数以上(仕掛ロット数≧解除ロット数)であるか判定する。
(6)ステップS206
ホストコンピュータ100は、仕掛ロット数が解除ロット数以上であれば、管理工程仕掛制御ゲート20を開き、解除ロット数の分だけロットを通過させる。通過したロットについては、作業の優先ランクを上げて確実に作業させる。或いは、管理工程仕掛制御ゲート20は、仕掛ロット数が解除ロット数以上であれば、開いて、解除ロット数の分だけロットを通過させる。
【0067】
(7)ステップS207
また、ホストコンピュータ100は、仕掛ロット数が解除ロット数よりも少なければ、不足ロット数の分(仕掛ロット数と解除ロット数の差分)のロットの通過を次回のタイミング(次回の工程)に持ち越しする。或いは、管理工程仕掛制御ゲート20は、仕掛ロット数が解除ロット数よりも少なければ、不足ロット数の分(仕掛ロット数と解除ロット数の差分)のロットの通過を次回のタイミング(次回の工程)に持ち越しする。
【0068】
(8)ステップS208
ホストコンピュータ100は、以上の処理を、全ての工程について繰り返し、全ての工程について以上の処理を行った場合、工程ループを終了する。
【0069】
図6のフローチャートを用いて、図5A〜図5Cの例について説明すると、基本的には図2の動作と同様であるが、工程B1とC1には仕掛がなく、ロットを通過させることができなかった場合、ステップS205の「仕掛ロット数≧解除ロット数」の判定で「No(否)」となるため、不足ロット数を次回に持ち越しとなり、図5Bのように、「10:20時点」で、工程B1とC1の仕掛制御ゲートを開き、1ロットずつロットの通過が許可される。以降同様の処理が繰り返される。
【0070】
図3の試行結果によると、空振り対策なし(実施例1)で平均進度指数「0.72」だったものが、空振り対策を追加すること(実施例2)により平均進度指数「0.95」まで向上したことがわかる。
【0071】
上記の実施例では、仕掛制御ゲートを開く間隔を、単純に24時間を1日当り投入ロット数で割って2時間おきとしたが、実際には、設備の稼働率を考慮して仕掛制御ゲートを開くタイミングを調整する。例えば、設備稼働率を「90%」とすると、「24×0.9/12=1.8」であるため、「1.8時間おきに仕掛制御ゲートを開く」というタイミングに調整する。これにより最適化すれば、10%程度の進度向上が見込め、目標進度指数1.0を達成することが期待できる。
【0072】
[生産制御システムの構成の詳細]
図7を参照して、本発明に係る生産制御システムの構成の詳細について説明する。
【0073】
本発明に係る生産制御システムは、区間内仕掛制御ゲート10と、管理工程仕掛制御ゲート20と、ホストコンピュータ100を含む。
【0074】
区間内仕掛制御ゲート10、及び管理工程仕掛制御ゲート20については、上記の説明の通りである。
【0075】
ホストコンピュータ100は、制御部110と、記憶部120と、通信部130を備える。
【0076】
制御部110は、本発明に係る生産制御システムを実現するために必要な処理及び制御を行う。記憶部120は、本発明に係る生産制御システムを実現するために必要なプログラム及び各種情報を記憶する。通信部130は、本発明に係る生産制御システムを実現するために必要な通信を行う。
【0077】
制御部110は、区間内仕掛制御ゲート監視制御部111と、管理工程仕掛制御ゲート監視制御部112を備える。
【0078】
区間内仕掛制御ゲート監視制御部111は、区間内仕掛制御ゲート10に関する処理を行う。例えば、区間内仕掛制御ゲート監視制御部111は、通信部130を介して区間内仕掛制御ゲート10を監視し、区間内仕掛制御ゲート10において、区間内の仕掛量が基準仕掛量以下であるか判定する。区間内仕掛制御ゲート監視制御部111は、区間内の仕掛量が基準仕掛量を越えていたら、区間内仕掛制御ゲート10を開かない。
【0079】
管理工程仕掛制御ゲート監視制御部112は、管理工程仕掛制御ゲート20に関する処理を行う。例えば、管理工程仕掛制御ゲート監視制御部112は、通信部130を介して管理工程仕掛制御ゲート20を監視し、管理工程仕掛制御ゲート20において、その管理工程の解除指示が出ているか判定し、解除指示が出ていれば、管理工程仕掛制御ゲート20を開き、所定の数のロットを通過させる。
【0080】
記憶部120は、本発明に係る生産制御用プログラム121を保持する。
【0081】
この場合、制御部110は、記憶部120から生産制御用プログラム121を読み出して実行することで、区間内仕掛制御ゲート監視制御部111と、管理工程仕掛制御ゲート監視制御部112を実現する。また、制御部110は、通信部130を介して生産制御用プログラムをダウンロードし、そのまま実行、或いは記憶部120に格納しても良い。
【0082】
<ハードウェアの例示>
ホストコンピュータ100の例として、PC(パソコン)、ワークステーション、メインフレーム、スーパーコンピュータ等の計算機を想定している。なお、ホストコンピュータ100は、単体の計算機でも良いし、複数の計算機の組合せでも良い。
【0083】
図示しないが、上記のような計算機は、プログラムに基づいて駆動し所定の処理を実行するプロセッサと、当該プログラムや各種データを記憶するメモリによって実現される。また、上記のような計算機は、必要に応じて、ネットワークとの通信に用いられるインタフェースを備えている。
【0084】
上記のプロセッサの例として、CPU(Central Processing Unit)、ネットワークプロセッサ(NP:Network Processor)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、マイクロコントローラ、或いは、専用の機能を有する半導体集積回路(IC:Integrated Circuit)等が考えられる。
【0085】
上記のメモリの例として、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)やフラッシュメモリ等の半導体記憶装置、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の補助記憶装置、又は、DVD(Digital Versatile Disk)等のリムーバブルディスクや、SDメモリカード(Secure Digital memory card)等の記憶媒体(メディア)等が考えられる。また、レジスタ(register)でも良い。或いは、DAS(Direct Attached Storage)、FC−SAN(Fibre Channel − Storage Area Network)、NAS(Network Attached Storage)、IP−SAN(IP − Storage Area Network)等を用いたストレージ装置でも良い。
【0086】
なお、上記のプロセッサ及び上記のメモリは、一体化していても良い。例えば、近年では、マイコン等の1チップ化が進んでいる。従って、計算機等に搭載される1チップマイコンが、プロセッサ及びメモリを備えている事例が考えられる。
【0087】
上記のインタフェースの例として、ネットワーク通信に対応した基板(マザーボード、I/Oボード)やチップ等の半導体集積回路、NIC(Network Interface Card)等のネットワークアダプタや同様の拡張カード、アンテナ等の通信装置、接続口(コネクタ)等の通信ポート等が考えられる。
【0088】
また、ネットワークの例として、インターネット、LAN(Local Area Network)、無線LAN(Wireless LAN)、WAN(Wide Area Network)、バックボーン(Backbone)、ケーブルテレビ(CATV)回線、固定電話網、携帯電話網、WiMAX(IEEE 802.16a)、3G(3rd Generation)、専用線(lease line)、IrDA(Infrared Data Association)、Bluetooth(登録商標)、シリアル通信回線、データバス等が考えられる。
【0089】
制御部110の例として、上記のプロセッサを想定している。なお、制御部110は、上記のプロセッサと上記のメモリと上記のインタフェースの組合せでも良い。
【0090】
記憶部120の例として、上記のメモリを想定している。なお、記憶部120は、上記のプロセッサと上記のメモリと上記のインタフェースの組合せでも良い。
【0091】
通信部130の例として、上記のインタフェースを想定している。なお、通信部130は、上記のプロセッサと上記のメモリと上記のインタフェースの組合せでも良い。
【0092】
区間内仕掛制御ゲート監視制御部111、及び管理工程仕掛制御ゲート監視制御部112は、アプリケーションソフトウェア、モジュール(module)、コンポーネント(component)、或いは専用デバイス、又はこれらの起動(呼出)プログラムでも良い。
【0093】
但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0094】
<まとめ>
本発明では、投入から入庫までを一定間隔でいくつかの区間に分け、その区間内の仕掛量を制御する区間内仕掛制御ゲートを設ける。また、区間内にいくつかの管理工程を設け、その工程に管理工程仕掛制御ゲートを設ける。区間内の仕掛が基準値以下であれば区間内仕掛制御ゲートを開いてロットを通過させ、管理工程仕掛制御ゲートを開いて一定間隔で1ロットのみ通過させる。また、区間内の仕掛が基準値を超えたら区間内仕掛制御ゲートでロットを通過させない。
【0095】
このように、工程フローの一定区間で各ロットに対し「進め」・「止まれ」を厳しく制御し、同区間内でも各ロットに対し「進め」・「止まれ」と制御することにより、区間の作業時間を一定にし、仕掛を最小にして、処理待ち時間がミニマム(minimum:最小)になるように制御する。
【0096】
本発明では、区間内仕掛制御ゲートと管理工程仕掛制御ゲートの2階層のゲートを設けることにより、一定の区間内だけでなく、投入から入庫までの工程全体の仕掛平準化を実現している。
【0097】
また、本発明では、空振り対策を盛り込むことにより、たまたま通過すべき工程に仕掛がなかった場合も挽回処理をすることにより、進度を向上させる機能を有する。
【0098】
<付記>
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のように記載することも可能である。但し、実際には、以下の記載例に限定されない。
【0099】
(付記1)
半導体装置の製造工程において、投入から入庫までを一定間隔でいくつかの区間に分割した際のそれぞれの区間内の仕掛量を制御する区間内仕掛制御ゲートと、
前記各区間内に設けられた管理工程に対応する管理工程仕掛制御ゲートと、
前記区間内仕掛制御ゲート及び前記管理工程仕掛制御ゲートを監視し、前記区間内仕掛制御ゲート及び前記管理工程仕掛制御ゲートを制御して、投入から入庫までの工程全体の仕掛を平準化するホストコンピュータと
を具備する
生産制御システム。
【0100】
(付記2)
付記1に記載の生産制御システムであって、
前記ホストコンピュータは、
前記区間内仕掛制御ゲートを監視し、前記各区間内の仕掛が基準値以下であるか判定する手段と、
前記各区間内の仕掛が基準値以下であれば、前記区間内仕掛制御ゲートを開いてロットを通過させる手段と、
前記管理工程仕掛制御ゲートを監視し、前記管理工程の解除指示が出ているか判定する手段と、
前記管理工程の解除指示が出ていれば、前記管理工程仕掛制御ゲートを開いて一定間隔で少なくとも1ロットを通過させる手段と、
前記各区間内の仕掛が基準値を超えたら、前記区間内仕掛制御ゲートを開かずロットの通過を抑制する手段と
を具備する
生産制御システム。
【0101】
(付記3)
付記2に記載の生産制御システムであって、
前記ホストコンピュータは、
前記管理工程の解除指示が出ていれば、仕掛ロット数が解除ロット数以上であるか判定する手段と、
仕掛ロット数が解除ロット数以上であれば、解除ロット数の分だけロットを通過させる手段と、
仕掛ロット数が解除ロット数よりも少なければ、仕掛ロット数と解除ロット数との差分である不足ロット数の分のロットの通過を、次回の工程に持ち越しする手段と
を更に具備する
生産制御システム。
【0102】
(付記4)
付記1に記載の生産制御システムであって、
前記区間内仕掛制御ゲートは、
前記各区間内の仕掛が基準値以下であるか判定する手段と、
前記各区間内の仕掛が基準値以下であれば、前記区間内仕掛制御ゲートを開いてロットを通過させる手段と
を具備し、
前記管理工程仕掛制御ゲートは、
前記管理工程の解除指示が出ているか判定する手段と、
前記管理工程の解除指示が出ていれば、前記管理工程仕掛制御ゲートを開いて一定間隔で少なくとも1ロットを通過させる手段と、
前記各区間内の仕掛が基準値を超えたら、前記区間内仕掛制御ゲートを開かずロットの通過を抑制する手段と
を具備する
生産制御システム。
【0103】
(付記5)
付記4に記載の生産制御システムであって、
前記管理工程仕掛制御ゲートは、
前記管理工程の解除指示が出ていれば、仕掛ロット数が解除ロット数以上であるか判定する手段と、
仕掛ロット数が解除ロット数以上であれば、解除ロット数の分だけロットを通過させる手段と、
仕掛ロット数が解除ロット数よりも少なければ、仕掛ロット数と解除ロット数との差分である不足ロット数の分のロットの通過を、次回の工程に持ち越しする手段と
を更に具備する
生産制御システム。
【0104】
<備考>
以上、本発明の実施形態を詳述してきたが、実際には、上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の変更があっても本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0105】
10… 区間内仕掛制御ゲート
20… 管理工程仕掛制御ゲート
100… ホストコンピュータ
110… 制御部
111… 区間内仕掛制御ゲート監視制御部
112… 管理工程仕掛制御ゲート監視制御部
120… 記憶部
121… 生産制御用プログラム
130… 通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体装置の製造工程において、投入から入庫までを一定間隔でいくつかの区間に分割した際のそれぞれの区間内の仕掛量を制御する区間内仕掛制御ゲートと、
前記各区間内に設けられた管理工程に対応する管理工程仕掛制御ゲートと、
前記区間内仕掛制御ゲート及び前記管理工程仕掛制御ゲートを監視し、前記区間内仕掛制御ゲート及び前記管理工程仕掛制御ゲートを制御して、投入から入庫までの工程全体の仕掛を平準化するホストコンピュータと
を具備する
生産制御システム。
【請求項2】
請求項1に記載の生産制御システムであって、
前記ホストコンピュータは、
前記区間内仕掛制御ゲートを監視し、前記各区間内の仕掛が基準値以下であるか判定する手段と、
前記各区間内の仕掛が基準値以下であれば、前記区間内仕掛制御ゲートを開いてロットを通過させる手段と、
前記管理工程仕掛制御ゲートを監視し、前記管理工程の解除指示が出ているか判定する手段と、
前記管理工程の解除指示が出ていれば、前記管理工程仕掛制御ゲートを開いて一定間隔で少なくとも1ロットを通過させる手段と、
前記各区間内の仕掛が基準値を超えたら、前記区間内仕掛制御ゲートを開かずロットの通過を抑制する手段と
を具備する
生産制御システム。
【請求項3】
請求項2に記載の生産制御システムであって、
前記ホストコンピュータは、
前記管理工程の解除指示が出ていれば、仕掛ロット数が解除ロット数以上であるか判定する手段と、
仕掛ロット数が解除ロット数以上であれば、解除ロット数の分だけロットを通過させる手段と、
仕掛ロット数が解除ロット数よりも少なければ、仕掛ロット数と解除ロット数との差分である不足ロット数の分のロットの通過を、次回の工程に持ち越しする手段と
を更に具備する
生産制御システム。
【請求項4】
半導体装置の製造工程において、投入から入庫までを一定間隔でいくつかの区間に分割した際のそれぞれの区間内の仕掛量を制御する区間内仕掛制御ゲートを監視する手段と、
前記各区間内に設けられた管理工程に対応する管理工程仕掛制御ゲートを監視する手段と、
前記区間内仕掛制御ゲート及び前記管理工程仕掛制御ゲートを制御して、投入から入庫までの工程全体の仕掛を平準化する手段と
を具備する
ホストコンピュータ。
【請求項5】
請求項4に記載のホストコンピュータであって、
前記区間内仕掛制御ゲートを監視し、前記各区間内の仕掛が基準値以下であるか判定する手段と、
前記各区間内の仕掛が基準値以下であれば、前記区間内仕掛制御ゲートを開いてロットを通過させる手段と、
前記管理工程仕掛制御ゲートを監視し、前記管理工程の解除指示が出ているか判定する手段と、
前記管理工程の解除指示が出ていれば、前記管理工程仕掛制御ゲートを開いて一定間隔で少なくとも1ロットを通過させる手段と、
前記各区間内の仕掛が基準値を超えたら、前記区間内仕掛制御ゲートを開かずロットの通過を抑制する手段と
を更に具備する
ホストコンピュータ。
【請求項6】
請求項5に記載のホストコンピュータであって、
前記管理工程の解除指示が出ていれば、仕掛ロット数が解除ロット数以上であるか判定する手段と、
仕掛ロット数が解除ロット数以上であれば、解除ロット数の分だけロットを通過させる手段と、
仕掛ロット数が解除ロット数よりも少なければ、仕掛ロット数と解除ロット数との差分である不足ロット数の分のロットの通過を、次回の工程に持ち越しする手段と
を更に具備する
ホストコンピュータ。
【請求項7】
半導体装置の製造工程において、投入から入庫までを一定間隔でいくつかの区間に分割し、それぞれの区間内の仕掛量を制御する区間内仕掛制御ゲートを設置することと、
前記各区間内に管理工程を設け、それぞれの管理工程に管理工程仕掛制御ゲートを設置することと、
前記区間内仕掛制御ゲート及び前記管理工程仕掛制御ゲートを制御して、投入から入庫までの工程全体の仕掛を平準化することと
を含む
生産制御方法。
【請求項8】
請求項7に記載の生産制御方法であって、
前記区間内仕掛制御ゲートを制御し、前記各区間内の仕掛が基準値以下であるか判定することと、
前記各区間内の仕掛が基準値以下であれば、前記区間内仕掛制御ゲートを開いてロットを通過させることと、
前記管理工程仕掛制御ゲートを制御し、前記管理工程の解除指示が出ているか判定することと、
前記管理工程の解除指示が出ていれば、前記管理工程仕掛制御ゲートを開いて一定間隔で少なくとも1ロットを通過させることと、
前記各区間内の仕掛が基準値を超えたら、前記区間内仕掛制御ゲートを開かずロットの通過を抑制することと
を更に含む
生産制御方法。
【請求項9】
請求項8に記載の生産制御方法であって、
前記管理工程の解除指示が出ていれば、仕掛ロット数が解除ロット数以上であるか判定することと、
仕掛ロット数が解除ロット数以上であれば、解除ロット数の分だけロットを通過させることと、
仕掛ロット数が解除ロット数よりも少なければ、仕掛ロット数と解除ロット数との差分である不足ロット数の分のロットの通過を、次回の工程に持ち越しすることと
を更に含む
生産制御方法。
【請求項10】
半導体装置の製造工程において、投入から入庫までを一定間隔でいくつかの区間に分割した際のそれぞれの区間内の仕掛量を制御する区間内仕掛制御ゲートを監視するステップと、
前記各区間内に設けられた管理工程に対応する管理工程仕掛制御ゲートを監視するステップと、
前記区間内仕掛制御ゲート及び前記管理工程仕掛制御ゲートを制御して、投入から入庫までの工程全体の仕掛を平準化するステップと
を計算機に実行させるための
生産制御用プログラム。
【請求項11】
請求項10に記載の生産制御用プログラムであって、
前記区間内仕掛制御ゲートを監視し、前記各区間内の仕掛が基準値以下であるか判定するステップと、
前記各区間内の仕掛が基準値以下であれば、前記区間内仕掛制御ゲートを開いてロットを通過させるステップと、
前記管理工程仕掛制御ゲートを監視し、前記管理工程の解除指示が出ているか判定するステップと、
前記管理工程の解除指示が出ていれば、前記管理工程仕掛制御ゲートを開いて一定間隔で少なくとも1ロットを通過させるステップと、
前記各区間内の仕掛が基準値を超えたら、前記区間内仕掛制御ゲートを開かずロットの通過を抑制するステップと
を更に計算機に実行させるための
生産制御用プログラム。
【請求項12】
請求項11に記載の生産制御用プログラムであって、
前記管理工程の解除指示が出ていれば、仕掛ロット数が解除ロット数以上であるか判定するステップと、
仕掛ロット数が解除ロット数以上であれば、解除ロット数の分だけロットを通過させるステップと、
仕掛ロット数が解除ロット数よりも少なければ、仕掛ロット数と解除ロット数との差分である不足ロット数の分のロットの通過を、次回の工程に持ち越しするステップと
を更に計算機に実行させるための
生産制御用プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5A】
image rotate

【図5B】
image rotate

【図5C】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate