説明

生産管理方法

【課題】設備稼働を最大化しつつ、納期を遵守できるロットのディスパッチ方法を提供する。
【解決手段】ロットの進捗度合いを評価するための評価基準を作成する工程(a)(S1〜S4)と、ロット仕掛り状況を示すデータと評価基準より各工程でのロットの進捗度合いを評価する工程(b)(S5)と、評価結果に基づき各工程でのロットのディスパッチルールを決定する工程(c)(S7)と、決定されたディスパッチルールに基づきロットをディスパッチする工程(d)(S8)により、各工程でその時のロットに進捗度合いに応じて設備稼働を最大化しながらかつ、納期を遵守できるように、最適なロットのディスパッチルールを選択しながらロットの処理を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の製造装置を備えた半導体装置等の生産ラインにおける生産管理を行う方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体デバイスの製造において、製造プロセスの複雑化の進行、短い製造リードタイムかつ納期を遵守できるデバイス製造と同時に、設備稼働を最大化できる生産性の高い半導体デバイス製造が要求されている。
【0003】
従来、半導体デバイス製造の生産管理システムにおける納期を遵守できるロットのディスパッチ方法として、各工程で処理するロットの品種毎に仕掛り数の許容値を設定し、製品の仕掛り量をその許容値以下に維持し、処理工程での滞在時間を許容値以下に維持するように各工程におけるロットの処理優先度を決定し、ロットをディスパッチする方法として、特許文献1に記載されているようなものがある。
【0004】
図12は、従来の生産管理方法を示す図である。各処理工程には、複数台の設備が設置されており各設備は処理できるロットの品種が限定されている。そして、処理工程において製品の品種毎に仕掛り可能なバッファ数の許容値を設定する。そして、各バッファ内のロット数が許容値を超えないように各工程におけるロットの処理優先度を決定しロットをディスパッチする。これにより、当該工程での製品の滞在時間(処理待ち時間と処理時間の合計値)を許容値以下に維持することができる。そして、すべての工程で滞在時間を規定値以内になるようにロットをディスパッチすることにより納期を遵守することができる。
【0005】
また、半導体デバイス製造の生産管理設備における設備稼働を最大化できるロットのディスパッチ方法として、ロットが各生産工程を通過する時期とその生産量を予測する予測手段と、各生産工程内の各設備の処理能力を記憶する能力記憶手段と、予測手段からの予測結果と能力記憶手段からの処理能力とを照合することによって各生産工程内における各設備の過負荷状況を判定し、各設備の過負荷を各生産工程における各設備相互について比較し、ボトルネック設備の負荷が最大になるように各工程におけるロットの処理優先度を決定しロットをディスパッチする方法として特許文献2に記載されているものがある。
【特許文献1】特開2003−022119号公報
【特許文献2】特許第2569081号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の納期を遵守できるロットのディスパッチ方法においては、納期遵守については配慮がされているが、設備の稼働率に関しては配慮がなされていない。つまり、ロットの納期を遵守しようとするとロットの処理条件の切換え回数が増加する。そして、処理条件の切換えに伴う設備段取り時間増加により設備稼働率が低下してしまうという課題がある。さらに、従来のロットのディスパッチ方法では各処理工程のみでのディスパッチの最適化しかしていないため、設備トラブル等により、ある工程での滞在時間が許容値を大きく超えてしまった場合に、その下流の他工程でロット進行の遅れを挽回できず納期を遵守できない場合がある。
【0007】
また、従来の設備稼働を最大化できるロットのディスパッチ方法においては、設備稼働については配慮がされているが、納期の遵守に関しては配慮がなされていない。つまり、設備の稼働を向上しようとして、ロット処理条件の切換え回数を少なくなるようにロットのディスパッチを行うと、場合によっては納期までに余裕がないロットの処理が後回しになってしまい、納期遵守率が低下してしまうという課題がある。
【0008】
本発明は、前記従来の事情を鑑みて提案されたものであって、工場内のロットの進捗状況を考慮して、設備稼働を最大化しながらかつ納期を遵守できるように、各工程で最適なロットのディスパッチルールを判定・切換えを行いながらロットの進行を行うことができる生産管理方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記の目的を達成するために、本発明に係る生産管理方法は、複数の製造装置を備えた半導体装置生産ラインの生産管理方法であって、ロットの進捗度合いを評価するための評価基準を作成する工程(a)と、ロット仕掛り状況を示すデータと評価基準より各工程でのロットの進捗度合いを評価する工程(b)と、評価結果に基づき各工程でのロットのディスパッチルールを決定する工程(c)と、決定されたディスパッチルールに基づきロットをディスパッチする工程(d)を有することを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、工程(a)において、ロットの進捗度合い評価基準作成時点における最新の生産ラインデータを用いて生産シミュレーションすることにより、最新の生産ラインの状況を考慮して、最適なロットのディスパッチルールの判定に必要な各工程でのロットのリードタイム、リードタイムばらつき等のロット進捗度合いにおける評価基準グラフ作成用の統計データを算出することができる。
【0011】
また、工程(a)は、生産ラインにおける各工程でのロット仕掛り状況を示すデータと各工程での設備の稼働状況を示すデータを収集する工程(e)と、収集されたデータに基づきロットの進捗度合いの評価基準を作成するために必要なデータを算出する工程(f)を有することを特徴とする。
【0012】
また、工程(a)は、生産ライン情報のデータを用いて設備稼働の最大化を優先するようなロットのディスパッチルールを作成する工程(g)と、ロットの納期遵守を優先するようにディスパッチルールでロットの進捗度合いの評価基準を作成するために必要な工程毎の統計データ値を算出する工程(h)を有することを特徴とする。
【0013】
これによると、グラフにプロットされた設備稼働最大化を優先するロットのディスパッチルールによりロットを進行させた場合と、ロットの納期遵守を優先するようなロットのディスパッチルールによりロットを進行させた場合のリードタイムの上限値と下限値のラインが、ロットのディスパッチルールを切換える閾値となる。つまり、ロットのディスパッチルールを切換える基準値の作成が可能になり、また、グラフにプロットして表示することによってロットの進捗度合いの評価基準を可視化することができる。
【0014】
また、工程(a)は、ロットの進捗度合いの評価基準の作成に必要な工程毎の統計データ値を用いて、各工程におけるロットのリードタイムの上限値と下限値を算出し、評価基準を作成することを特徴とする。
【0015】
また、工程(b)は、生産ラインにおける各工程でのロット仕掛り状況を示すデータと前記工程(a)で作成された評価基準よりロットの進捗度合いを評価することを特徴とする。
【0016】
これによると、ロットの進捗度合いの評価基準グラフに各工程でのロット仕掛り分布を重ねてプロットすることにより、各ロットがどのような仕掛り分布であるか、また、ロットの進捗が進んでいるか遅れているかのロットの進捗度合いをパターン分類にできる。また、グラフにプロットして表示することで各工程でのロットの進捗度合いを可視化することができる。
【0017】
また、工程(c)は、ロットの進捗度合いの評価結果とあらかじめ設定されたロットの進捗度合いと、ロットの進捗度合いに対応付けされたディスパッチルールより各工程でのディスパッチルールを決定することを特徴とする。
【0018】
また、工程(d)は、前記工程(c)において、決定されたディスパッチルールに従ってロットの処理優先度付けとロットのディスパッチを行うことを特徴とする。
【0019】
以上のことから、ロットの進捗度合いを評価する工程におけるロットの進捗度合いのパターン分類に基づき、各工程で設備稼働の最大化を優先するロットのディスパッチルールによりロットを進行させるのか、ロットの納期遵守を優先するようなロットのディスパッチルールによりロットを進行させるのか、それとも納期余裕が少ないので最優先でロットを進行させるのかというロットのディスパッチルールの判定を行う。これにより、各工程でのロットの進捗度合いに応じて、設備稼働を最大化しながらかつ納期を遵守できるような最適ロットのディスパッチルールを決定することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、前記手段によって、各工程で設備稼働を最大化しながらかつ、納期を遵守できる最適なディスパッチルールを選択・切り換えしながらロットの進行を行うことができるという優れた効果を発揮する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、図面を参照して本発明における実施の形態を詳細に説明する。
【0022】
図1は本発明の実施形態に係る生産管理システムの概略を示す図である。図1に示すように、生産管理システム9は、ロットの進捗度合いを評価するための評価基準グラフを作成する工程(a)のロット進捗度評価基準作成工程4と、生産ライン1における各工程でのロット仕掛り状況データとロット進捗度評価基準作成工程4で作成されたロット進捗度評価基準グラフよりロットの進捗度合いを評価する工程(b)のロット進捗度評価工程5と、ロットの進捗度合いの評価結果とあらかじめ設定されたロットの進捗度合いとそれに対応付けされたディスパッチルール定義データより各工程でのディスパッチルールを決定する工程(c)のディスパッチルール決定工程6と、決定されたディスパッチルールに従ってロットの処理優先度付けとロットのディスパッチを行う工程(d)のロットディスパッチ工程7を備える。この生産管理システム9は、従来と同様に、複数の製造装置(設備1〜設備n)からなると接続されている。
【0023】
次に、設備稼働を最大化しながらかつ、納期を遵守できるディスパッチルールの決定方法について説明する。
【0024】
まず、ロット進捗度評価基準作成工程におけるロットの進捗度合いを評価するための評価基準グラフの作成方法について、図1〜図6を用いて説明する。
【0025】
図2はロット進捗度評価基準作成工程の概略を示す図であり、図2に示すロット進捗度評価基準作成工程4は、生産ラインにおける各工程でのロット仕掛り状況のデータと各工程の設備稼働状況を示すデータを収集する生産ラインデータ収集部2と、収集されたデータに基づきロット進捗度評価基準作成に必要なデータを算出する生産シミュレーター部3と、生産シミュレーター部3で算出されたロット進捗度評価基準作成用統計データをグラフにプロットしてロット進捗度評価基準グラフを作成するロット進捗度評価基準グラフ作成部4aを備える。
【0026】
また、生産ラインデータ収集部2は、各ロットの仕掛りデータを格納するロット仕掛り情報データ格納部2aと、設備の稼働データを格納する設備稼働情報データ格納部2bを備える。さらに、生産シミュレーター部3は、シミュレーションに必要な各種設定データを格納した生産シミュレーター基本設定データ格納部3aと、生産シミュレーションの計算を行う生産シミュレーション演算部3bを備える。
【0027】
次に、ロット進捗度評価基準作成工程4におけるロット進捗度評価基準グラフを作成方法について説明する。
【0028】
まず、図2の生産ラインデータ収集部2において、少なくともロットID、仕掛り工程番号、処理候補装置を項目として持つロット仕掛りデータテーブルのレコードに生産ライン1からデータを抽出し、図3に示すロット仕掛りデータテーブルと、少なくとも設備ID、設備稼働状態、稼働再開予定時刻を項目として持つ設備稼働データテーブルのレコードに生産ライン1からデータを抽出し、図4に示す設備稼働データテーブルを作成する。
【0029】
そして、図2の生産シミュレーター部3において、生産ラインデータ収集部2で抽出された生産ラインのデータと、生産シミュレーター基本設定データ格納部3aにあらかじめ設定されている生産シミュレーター基本設定データ(工程フロー情報、ロット投入情報、設備処理時間情報、ロットディスパッチルール等)を用いて、生産シミュレーション演算部3bで設備稼働の最大化を優先するようなルールでロットをディスパッチする条件と、ロットの納期遵守を優先するようなルールでロットをディスパッチする条件で生産シミュレーション演算を行う。
【0030】
それぞれのロットをディスパッチする条件において、少なくとも工程番号、平均リードタイムばらつきσ、上限規格、下限規格、上限値、下限値を項目として持つ図5に示すロット進捗度評価基準グラフ作成用統計データテーブルを作成する。
【0031】
ここで、設備稼働の最大化を優先するようなロットのディスパッチルールとしては、例えば設備の品種切換え段取りロスを最小化するために、対象工程に仕掛っている同一品種のロットをまとめて連続処理するようにロットをディスパッチする方法等がある、また、ロットの納期遵守を優先するようなロットのディスパッチルールとしては、ロットの進捗計画に対し遅れ日数の大きいロットを優先して処理するようにロットをディスパッチする方法等がある。
【0032】
そして、図2のロット進捗度評価基準グラフ作成部4eにおいて、ロット進捗度評価基準グラフ作成用統計データテーブルの上限値と下限値の値をグラフにプロットして、図6に示すロット進捗度評価基準グラフを作成する。
【0033】
次に、図6〜図8を用いてロット進捗度評価工程5におけるロットの進捗度の評価方法について説明する。
【0034】
まず、ロット進捗度評価基準作成工程4において作成されたロット進捗度評価基準グラフにおいて、各工程の仕掛りロットに対し投入時点からのリードタイムデータを図6に示すロット進捗度評価基準グラフにプロットする。また、ロット仕掛り分布がプロットされた図6に示すロット進捗度評価基準グラフにおいて、図7に示すゾーン区分名とゾーン区分の範囲を定義したロット進捗ゾーン区分定義表より、ロット進捗度評価基準グラフのゾーン区分を行う。
【0035】
ここで、ゾーンとはグラフにプロットされたライン(設備稼働最大化ルール上限ライン・下限ライン、納期遵守ルール上限ライン・下限ライン)によって囲まれた範囲として定義されている。図6に示す一例では、ロット進捗度評価基準グラフはゾーンA〜ゾーンEの5つのゾーンに区分される。
【0036】
そして、少なくとも工程、ロット仕掛りゾーンを項目として持つロット仕掛りゾーン判定テーブルのレコードに各工程のロット仕掛りゾーンを抽出し、図8に示す工程別ロット仕掛りゾーン判定表を作成する。図8の例では工程nにおいては、図6のロット進捗度評価基準グラフでロット仕掛りがゾーンBとゾーンCに分布しているため、工程nのロット仕掛りゾーンはゾーンB+Cと判定される。
【0037】
なお、図1に示すロット進捗度評価基準作成工程4で作成されるロット進捗度評価基準グラフは、一定周期(例えば1日1回等)で最新の生産ラインのデータを用いて見直しをしても良いし、またロット進捗度評価工程5において設備のトラブル等でロットの滞留等が発生しゾーンにおけるロットの仕掛り分布が大きく偏ってしまった場合に、最新の生産ラインのデータを用いて見直しをしても良い。
【0038】
次に、図1に示すディスパッチルール決定工程6における、各工程でのディスパッチルールを決定する方法と、ロットディスパッチ工程7でのロットディスパッチ方法について図9,図10を用いて説明する。
【0039】
まず、ロット進捗度評価工程5おいて作成された図8に示す各工程のロット仕掛りゾーン判定表と、図9に示すロット仕掛りゾーンとそれに対応するロットディスパッチルールを定義したロット仕掛りゾーン別ロットディスパッチルール対応表より、図10に示す工程別ロットディスパッチルール対応表を作成する。
【0040】
そして、ロットディスパッチ工程7において決定された各工程のディスパッチルールに基づき、ロットの処理優先度付けとロットのディスパッチを行い、通信手段8を通じてロットの設備での処理を行う。図10の例では工程nにおいてはロットディスパッチルールが設備能力最大化ルールと決定されているため、工程nでは設備能力を最大化するようなロットディスパッチルールで仕掛りロットの処理優先度付けが行われ、ロットが処理される。
【0041】
図11は前述した図1の生産管理システム9を用いた生産管理方法についてのフローチャートの一例を示す。ここで改めて、設備稼働を最大化しながら、かつ納期を遵守できるようなロットのディスパッチルールの決定手順を整理する。
【0042】
まず、生産ライン1の情報であるロット仕掛り情報と設備稼働情報を生産シミュレーター部3に入力する(S1)。ロット仕掛り情報は、例えばロットID,ロット処理優先度,仕掛り工程番号,処理条件,処理候補装置等である。また、設備稼働情報は、例えば設備ID,設備稼働状態,稼働再開予定時刻,設備メンテナンス予定時刻等である。
【0043】
次に、生産シミュレーター部3において、設備稼働の最大化を優先するロットのディスパッチルールの場合と、ロットの納期遵守を優先するロットのディスパッチルールの場合で生産シミュレーション演算を行い、それぞれの場合の、各工程でのリードタイムの上限値、下限値を算出する(S2,S3)。
【0044】
次に、図2のロット進捗度評価基準グラフ作成部4eにおいて、設備稼働の最大化を優先するロットのディスパッチルールと、ロットの納期遵守を優先するロットのディスパッチルールとのそれぞれの場合において、各工程でのリードタイムの上限値、下限値をグラフにプロットしてロット進捗度評価基準グラフを作成する(S4)。
【0045】
次に、ロット進捗度評価工程5において、ロット進捗度評価基準グラフに、その時点での各工程の仕掛りロットに対する投入時点からのリードタイムデータをプロットし、あらかじめ定義してあるロット進捗ゾーン区分定義表(図7参照)に基づき、各工程のロットの仕掛りゾーンを判定する(S5)。
【0046】
ここで、設備トラブル等により各工程のロットの仕掛り分布があるゾーンに大きく偏ってしまったか否か確認し(S6)、偏ってしまった場合(S6のYes)、処理S1に戻って最新の生産ラインのデータを用いてロット進捗度評価基準グラフを再作成しても良い。偏っていない場合(S6のNo)、次の処理へ移る。
【0047】
次に、ディスパッチルール決定工程6において、各工程のロット仕掛りゾーン判定結果に基づき、あらかじめ定義してあるロット仕掛りゾーン別ロットディスパッチルール対応表(図9参照)に基づき各工程のディスパッチルールを決定する(S7)。
【0048】
そして、決定された各工程のディスパッチルールに基づき、ロットをディスパッチして設備でロット処理を行う(S8)。
【0049】
これにより、各工程でのロットの進捗度合いに応じて、設備稼働を最大化しながら、かつ納期を遵守できるような最適ロットのディスパッチルールを決定することができ、ディスパッチルールを選択・切り換えしながらロットの進行処理を行うことが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明に係る生産管理方法は、半導体デバイス製造において、設備稼働を最大化しながら、かつ納期を遵守できるようなロットのディスパッチを行う生産管理システムに有効である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の実施形態に係る生産管理システムの概略を示す図
【図2】本発明の実施形態に係るロット進捗度評価基準作成工程の概略を示す図
【図3】本発明の実施形態に係るロット仕掛りデータテーブルを示す図
【図4】本発明の実施形態に係る設備稼働データテーブルを示す図
【図5】本発明の実施形態に係るロット進捗度評価基準グラフ作成用統計データテーブルを示す図
【図6】本発明の実施形態に係るロット進捗度評価基準グラフとゾーン区分を示す図
【図7】本発明の実施形態に係るロット進捗ゾーン区分定義表を示す図
【図8】本発明の実施形態に係る工程別ロット仕掛りゾーン判定表を示す図
【図9】本発明の実施形態に係るロット仕掛りゾーン別ロットディスパッチルール対応表を示す図
【図10】本発明の実施形態に係るロットディスパッチルールを示す図
【図11】本発明の実施形態に係るロットのディスパッチルール決定フローを示す図
【図12】従来の生産管理方法を示す図
【符号の説明】
【0052】
1 生産ライン
2 生産ラインデータ収集部
3 生産シミュレーター部
4 ロット進捗度評価基準作成工程
5 ロット進捗度評価工程
6 ディスパッチルール決定工程
7 ロットディスパッチ工程
8 通信手段
9 生産管理システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の製造装置を備えた半導体装置生産ラインの生産管理方法であって、
ロットの進捗度合いを評価するための評価基準を作成する工程(a)と、
ロット仕掛り状況を示すデータと前記評価基準より各工程でのロットの進捗度合いを評価する工程(b)と、
前記評価結果に基づき各工程でのロットのディスパッチルールを決定する工程(c)と、
前記決定されたディスパッチルールに基づきロットをディスパッチする工程(d)を有することを特徴とする生産管理方法。
【請求項2】
前記工程(a)は、
生産ラインにおける各工程でのロット仕掛り状況を示すデータと各工程での設備の稼働状況を示すデータを収集する工程(e)と、
収集された前記データに基づきロットの進捗度合いの評価基準を作成するために必要なデータを算出する工程(f)を有することを特徴とする請求項1に記載の生産管理方法。
【請求項3】
前記工程(a)は、
生産ライン情報のデータを用いて設備稼働の最大化を優先するようなロットのディスパッチルールを作成する工程(g)と、
ロットの納期遵守を優先するように前記ディスパッチルールでロットの進捗度合いの評価基準を作成するために必要な工程毎の統計データ値を算出する工程(h)を有することを特徴とする請求項1に記載の生産管理方法。
【請求項4】
前記工程(a)は、
ロットの進捗度合いの評価基準の作成に必要な工程毎の統計データ値を用いて、各工程におけるロットのリードタイムの上限値と下限値を算出し、評価基準を作成することを特徴とする請求項1に記載の生産管理方法。
【請求項5】
前記工程(b)は、
生産ラインにおける各工程でのロット仕掛り状況を示すデータと前記工程(a)で作成された評価基準よりロットの進捗度合いを評価することを特徴とする請求項1に記載の生産管理方法。
【請求項6】
前記工程(c)は、
ロットの進捗度合いの評価結果とあらかじめ設定されたロットの進捗度合いと、前記ロットの進捗度合いに対応付けされたディスパッチルールより各工程でのディスパッチルールを決定することを特徴とする請求項1に記載の生産管理方法。
【請求項7】
前記工程(d)は、
前記工程(c)において、決定されたディスパッチルールに従ってロットの処理優先度付けとロットのディスパッチを行うことを特徴とする請求項1に記載の生産管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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