説明

生鶏卵の保存方法および生鶏卵保存用包装体

【課題】 複雑な操作や、格別な材料を使用せず、生鶏卵の生鶏卵の保存や搬送を効率よく、かつその鮮度を低下させずに行う方法について、また、結果として、生鶏卵の保存や搬送のコストを低下させ、延いては生鶏卵を消費者に安価に供給できる方法、およびそのための生鶏卵保存用包装体の提供する。
【解決手段】 産卵後の生鶏卵を、ガスバリヤー性を有するフィルム包装体2で、生鶏卵3とフィルム包装体2の間に隙間を設けた状態で密封包装し、フィルム包装体2内に発生する負圧を前記フィルム包装体2の収縮によって解消させて保存するもので、生鶏卵3を収容した鶏卵用パック1を密封包装するフィルム包装体2を、ガスバリヤー性を有するフィルムで構成し、前記鶏卵用パック1が、前記フィルム包装体2との間に隙間を設けた状態で密封包装して生鶏卵保存用包装体とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、生鮮食料品の一つである生鶏卵を、その鮮度を維持しながら保存することのできる保存方法と、この保存方法に使用するための生鶏卵保存用包装体に関するものであって、生鶏卵の保存技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
養鶏場で産卵された生鶏卵は、割れ易い性質を有すると同時に、日数が経過すると、生鶏卵中に含まれる炭酸ガスが外部に放出され、卵白の水溶化を招くので、養鶏場から一般家庭、飲食店さらには食品工場等の消費者に、いかに安全に、かつ鮮度を維持しながら配送するということが、永遠の課題となっている。
そのため、これまでも種々の提案がなされているが、より優れた提案が求められているのが、生鶏卵の保存技術における現状である。
【0003】
かかる課題を解決するための鮮度保持手段に関する提案の一つに、例えば、特開平06−105647号公報(特許文献1)がある。
この特許文献1において提示された殻付卵の鮮度低下防止方法は、殻付卵を収容できる略密封した包装容器の内部に、炭酸塩と酸性物質を組合わせた炭酸ガス発生剤を収容し、前記炭酸ガス発生剤に、直接的又は間接的に接触させて殻付卵を収容するというものであって、卵から発散した水分によって炭酸ガスが発生し、その発生された炭酸ガスによって包装容器が満たされるので、濃厚卵白の水溶化が防止され、殻付卵の鮮度を維持することができる、とされている。
【0004】
なお、この提案における密封した包装容器とは、スチロール樹脂卵用パックを、ヒートシールでの密封(実施例1)である。また、スチロール樹脂卵用パックを、ホチキスで止めた後、ビニル袋に入れての密封(実施例2)である。
【0005】
また、実用新案登録第3054286号公報(特許文献2)においては、卵の包装容器が提案されている。
この卵の包装容器は、卵収容部を備えた緩衝容器内に卵を収容可能に構成し、この緩衝容器の外側に気密包装体を配置して、収容された卵の周囲に10〜35容積%の炭酸ガスを含有する気体を密封するというものである。
この卵の包装容器によれば、卵は緩衝容器内に収容されているので、外部からの衝撃に対して従来と同様に保護される。
また、この緩衝容器の外側が気密包装体で密封包装され、卵の周囲に炭酸ガス濃度が10〜35容積%の気体が封入してあるので、卵からの炭酸ガスの放出が抑制され、産地から消費者に至るまでの、輸送途中や保管中等での鮮度低下を防止することができる、とされている。
【0006】
なお、この提案における緩衝容器とは、内部に卵収容部を形成してあるモールド成形された紙製のものである。また、輸送途中や保管中等において、卵を安定に保持し、外部からの衝撃等に対して保護するもので、気密包装体とは、ポリエチレンフィルムなどの合成樹脂フィルム製のものであって、内部を外気から気密状に封止するものである。
【0007】
また、実用新案登録第3123121号公報(特許文献3)には、卵用パック容器が提案されている。
この卵用パック容器は、卵を収容することができる合成樹脂材で形成されたパック容器と、このパック容器全体を密閉状態でパックすると共に、合成樹脂材で形成されたシート状フィルムと、このシート式フィルムに商品情報等が直接印刷された印刷部と、を有しているとされ、その結果、パック容器はフィルムで密閉されているので、パック容器に異物が侵入することを確実に防止することができる。
また、パック容器はフィルムで密閉されているので、卵の殻から抜け出た二酸化炭素をパック容器内に充満することができるので、卵の鮮度が低下するのを可及的に防止できるという優れた効果を有する、とされている。
【0008】
さらに、特開2005−47569号公報(特許文献4)には、生鶏卵の包装方法と、その包装容器が提案されている。
すなわち、生鶏卵の包装方法は、通気性を有する鶏卵収容容器に生鶏卵を収容し、前期生鶏卵が収容された前記鶏卵収納容器を、フルーツ香料と、炭酸ガスと共に、気密性を有する素材で形成された包装材で密封包装するというものである。
その結果、生鶏卵にフルーツの香りを着香して、食欲増進を図ると共に、生鶏卵の鮮度を保持することができる、とされている。
【特許文献1】特開平06−105647号公報(特許請求の範囲、発明の効果の欄、実施例)
【特許文献2】実用新案登録第3054286号公報(実用新案登録請求の範囲、考案の効果の欄、段落0013)
【特許文献3】実用新案登録第3123121号公報(実用新案登録請求の範囲、発明の効果の欄)
【特許文献4】特開2005−47569号公報(特許請求の範囲、発明の効果の欄)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
かかる従来の生鶏卵の保存方法は、いずれも、その鮮度保持を二酸化炭素に依存するものであって、炭酸ガスの包装体内への封入、炭酸ガス発生剤の同封あるいは卵から発生する炭酸ガスの利用というものである。
そのためには、気体の炭酸ガスの取扱い、炭酸ガス発生剤の調製、密封手段としての容器のヒートシール、容器のシュリンクフィルムによる密閉手段の採用、さらには、包装体内に炭酸ガス発生剤や着香剤の投入に起因する包装体の異形化による、積層搬送ないし保存効率の低下など、安価で大量に取扱われる生鶏卵の保存方法としては、まだまだ改良の余地のあるものである。
【0010】
この発明はかかる現状に鑑み、複雑な操作や、格別な材料を使用せず、生鶏卵の保存や搬送を効率よく、かつその鮮度を低下させずに行う方法について、また、結果として、生鶏卵の保存や搬送のコストを低下させ、ひいては、生鶏卵を消費者に安価に供給できる方法を見出すことを課題として種々検討を行った。
【0011】
その結果、生鶏卵を密閉容器内に収納した場合、生鶏卵の呼吸作用によるものと推測されるが、密閉容器内が負圧状態になることを見出し、この発明を完成させた。
【課題を解決するための手段】
【0012】
すなわち、この発明の請求項1に記載の発明は、
ガスバリヤー性を有するフィルム包装体によって、生鶏卵を、前記フィルム包装体との間に隙間を設けた状態で密封包装し、
前記フィルム包装体内に発生する負圧を、前記フィルム包装体の収縮によって解消させること
を特徴とする生鶏卵の保存方法である。
【0013】
また、この発明の請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載の生鶏卵の保存方法において、
前記フィルム包装体は、
袋状であって、生鶏卵を収納した鶏卵用パックを包装するものであること
を特徴とするものである。
【0014】
また、この発明の請求項3に記載の発明は、
請求項2に記載の生鶏卵の保存方法において、
前記フィルム包装体は、
前記鶏卵用パックとフィルム包装体との間に存在する隙間の形状と容量を、前記フィルム包装体内に発生する負圧により解消させて、前記フィルム包装体の内面を、少なくとも前記鶏卵用パックの上下面に、それぞれ密着可能とする形状と容量を有すること
を特徴とするものである。
【0015】
また、この発明の請求項4に記載の発明は、
請求項3に記載の生鶏卵の保存方法において、
前記フィルム包装体は、
封筒状であること
を特徴とするものである。
【0016】
また、この発明の請求項5に記載の発明は、
請求項1に記載の生鶏卵の保存方法において、
前記生鶏卵の保存は、
冷蔵下に行われるものであること
を特徴とするものである。
【0017】
また、この発明の請求項6に記載の発明は、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の生鶏卵の保存方法において、
ガスバリヤー性を有するフィルム包装体は、
ナイロンフィルム又はナイロンとポリオレフィンの積層フィルムであること
を特徴とするものである。
【0018】
さらに、この発明の請求項7に記載の発明は、
生鶏卵を収容した鶏卵用パックを密封包装するフィルム包装体を、ガスバリヤー性を有するフィルムで構成し、
前記鶏卵用パックが、前記フィルム包装体との間に隙間を設けた状態で密封包装されていること
を特徴とする生鶏卵保存用包装体である。
【0019】
さらに、この発明の請求項8に記載の発明は、
請求項7に記載の生鶏卵保存用包装体において、
前記フィルム包装体は、
前記フィルム包装体内に発生する負圧により、フィルム包装体が収縮し、少なくとも鶏卵用パックの上下面に、前記フィルム包装体の内面が密着する形状の隙間と容量を有するものであること
を特徴とするものである。
【0020】
さらに、この発明の請求項9に記載の発明は、
請求項7又は8に記載の生鶏卵保存用包装体において、
前記フィルム包装体は、
ナイロンフィルム又はナイロンとポリオレフィンの積層フィルムで形成されていること
を特徴とするものである。
【発明の効果】
【0021】
この発明の生鶏卵の保存方法と生鶏卵保存用包装体は、従来の方法および包装体に比較して以下のような優れた効果を奏するものである。
1)炭酸ガスを使用しないので、従来のような炭酸ガス封入密封操作という複雑な操作および装置が不要であって、炭酸ガス発生剤などの薬液も不要で、大幅な経費の節減を行なうことができる。
2)鶏卵用パック密封のために、鶏卵用パックの周縁部をヒートシールするための装置や熟練した技術を必要せず、鶏卵用パックをシュリンク包装するための装置および工程も必要としないので、生産効率を向上させることができる。
3)鶏卵用パックを単にフィルムで密閉し、酸素発生剤などを内封する方法では、フィルムと鶏卵用パックの間に存在する空気、さらには各種の薬剤が、鶏卵を収納したパックの積層を妨げるが、この発明では負圧を利用して、フィルムをパックに密着させることができるので、鶏卵を収納したパックの積層を妨げることがなく、効率的に積層が可能で、パックの保存、搬送を効率的に行うことができる。
4)特に、この発明の保存方法と包装体を用いる場合、冷蔵下に保存や搬送することにより、生鶏卵の鮮度の低下を顕著に抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
この発明は、密封された生鶏卵の呼吸作用によると思われる、密封系内に発生する負圧を利用するものである。
また、発生した炭酸ガスの発散を防止して、炭酸ガスの存在による鮮度低下防止機能も利用するもので、生鶏卵を収納した鶏卵用パックを、ガスバリヤー性を有するフィルム包装体で緩やかに包装し、密閉することにより、さらに、密封された鶏卵用パックを冷蔵下に保存することにより、この発明の効果がより良く発揮されるものである。
以下、その形態について詳細に説明する。
【0023】
この発明に用いられる鶏卵用パックとしては、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、セロファン、加工紙等で成形してなる容器でも適用可能である。
近年、幅広く使用されているポリエチレンテレフタレート(PET)を用い、一体成形された容器も適用することができ、また、好ましい容器である。
【0024】
一体成形されたPET製容器は、容器本体と蓋体が回動自在に連結された状態に成形され、容器本体と蓋体のいずれにも、それらが重ね合わせられ鶏卵収納容器を形成したときに、収納した複数の鶏卵が安定に固定されるように、鶏卵の大きさ・形状に合わせた凹部もしくは凸部が設けられているものである。
【0025】
生鶏卵を複数収容した鶏卵用パックを包装する、ガスバリヤー性を有するフィルムとしては、公知のものが適用される。
具体的には、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリ塩化ビニリデン被覆ポリオレフィンフィルム、ポリエチレンエチレンテレフタレート延伸フィルムなどが挙げられる。
この発明にとり好ましいものは、空気透過度、耐湿性、強度、柔軟性などの面からナイロンフィルム、よりナイロン延伸フィルムが好ましい。
特に、強度の調整および熱シール性の向上のために、ポリエチレンのようなポリオレフィンフィルムを積層したナイロン延伸フィルムが好ましい。
なお、これらのフィルムは、通常20〜100μmの厚みにおいて用いられる。
【0026】
この発明では、ガスバリヤー性を有するフィルムで包装された、鶏卵用パックに収納された生卵の呼吸作用によるものと思われるが、フィルム包装体内で発生する負圧を有効利用するものである。
負圧を解消(補償)するために、フィルム包装体が収縮することを利用するもので、特に、その収縮に際し、フィルム包装体を形成するフィルムが、少なくとも鶏卵用パックの上下面に密着するように包装するのが、積層搬送、積層保存の面から好ましい。
【0027】
フィルム包装体を形成するフィルムが、鶏卵用パックの上下面に密着するように包装するためには、ガスバリヤー性を有するフィルムで、鶏卵用パックを、緩やかに収納できる封筒状の包袋を利用する方法が挙げられる。
すなわち、所定個数の生鶏卵が収容された鶏卵用パックを、緩やかに収納可能な封筒状のフィルム包袋体内に、鶏卵用パックの上下面が、封筒状の包袋の表面、裏面に対応するように収納した後、開口部をヒートシールなどで密閉して封止する方法が挙げられる。
【0028】
上記のように包装された生鶏卵入りの鶏卵用パックの包装体は、封止された封筒状の包袋の容量にもよるが、包装後30分から1時間経過すると、フィルム包装体内に、生鶏卵の呼吸作用によるものと思われるが、負圧が生じる。
その結果、フィルム包袋体の表面、裏面がそれぞれ、鶏卵用パックの上下面に密着するようになり、フィルム包装体で包装された鶏卵用パックの積層が容易になり、保存、保管あるいは搬送を効率的にするものである。
【0029】
かかるフィルム包装体で包装された生鶏卵は、広く採用されている、ホチキスや粘着テープで封止された鶏卵容器に収容された生鶏卵よりも、時間経過による鮮度の低下が少ない。
特に、上記フィルム包装体で包装された鶏卵用パックを冷蔵庫などで保管したものは、二酸化炭素の散逸を防止するために、ヒートシールなどで密閉された鶏卵容器に収容された生鶏卵よりも鮮度の低下が少なく、現在広く採用されている、冷蔵運搬、冷蔵保管に特に適した保存方法である。

【実施例】
【0030】
市販されているPET製の鶏卵6個入り鶏卵用パック(縦155mm、横115mm、高さ70mm)に産卵直後の卵を収容する。
ついで、卵を収容した鶏卵用パックを、強度およびヒートシール性の付与のために、ポリエチレンを積層したナイロンフィルム(厚さ60μm)を用いて調製された封筒状(縦240mm、横160mm)のフィルム包装体内に収納したのち、その開口部をヒートシールで密封し、鶏卵包装体を得た。
得られた鶏卵用パックは、包装直後は、図1に示すように、ナイロンフィルムが鶏卵用パックを緩やかに包み込んでいるという状態であったが、1時間経過後は、図2に示されるように、鶏卵用パックの上下面にフィルム包装体の内面が密着した状態になり、その状態が1週間に亘って維持されていた。
【0031】
収容前の生鶏卵12個の、卵重、卵白高さを測定し、ハウユニットを求めた。
さらに、鶏卵用パックに収容し密封した生鶏卵を、常温で3日、5日および7日間保存した。
また7日間冷蔵保存したのち、それぞれ卵重、卵白高さを測定し、ハウユニットを求めた。鶏卵12個の平均値を表1に示した。
【0032】
また、生鶏卵を収容した鶏卵用パックの周縁をヒートシールし、完全密閉した鶏卵用パックで保存した生鶏卵(比較例1)および、通常のホチキスで封止した鶏卵用パックで保存した生鶏卵(比較例2)についても同様に、卵重、卵白高さを測定し、ハウユニットを求め表1に示した。
【0033】
さらに、同一条件で、フィルム包装体を形成するフィルムを、ポリエチレンフィルム(厚さ30μm)を用いて形成した場合は、フィルム包装体自体にガスバリヤー性がないため、時間の経過によるフィルム包装体の変化は認められなかった(比較例3)。
【0034】
なお、図1,2において、1は鶏卵用パック、2はガスバリヤー性を有するフィルムであるナイロンフィルムで形成されたフィルム包装体、3は生鶏卵、4は鶏卵用パックに設けられた、卵を安定収容するための内部に向けて突出した凸部、5はヒートシール部である。
【0035】
【表1】

【0036】
表1から明らかなように、この発明の方法で保存された生鶏卵は、二酸化炭素の漏出を防ぐために、完全密閉した鶏卵用パックに保存された生鶏卵よりも、鮮度のパラメーターであるHU(ハウユニット値)が、72.4と69.4と多少劣るものであったが、一般品の鶏卵の61.9よりも遥かに優れている。
さらに、冷蔵保管した場合には、その値が81.6と、他の鶏卵より鮮度の低下が少ないものであった。
【産業上の利用可能性】
【0037】
この発明の生鶏卵の保存方法と生鶏卵保存用包装体は、現在、幅広く使用されている鶏卵用パックを利用するもので、単に、ナイロンなどのガスバリヤー性を有するフィルムで包装するだけであるので、収納操作が複雑化することもなく、熟練技術も必要としない。
また、コストも大きくアップするものでもないにも拘らず、生鶏卵の鮮度向上に大きく寄与するものであるから、養鶏業者を始め、搬送業者、販売店、一般家庭、飲食店さらには食品工場等に業界において幅広く利用される可能性があるものである。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】この発明の保存方法で生鶏卵を包装した直後の状態を示す説明図である。
【図2】包装後適宜の時間経過し、フィルム包装体が鶏卵用パックの上下面に密着した状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0039】
1 鶏卵用パック
2 ガスバリヤー性を有するフィルム包装体
3 生鶏卵
4 鶏卵用パックに設けられた凸部
5 ヒートシール部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスバリヤー性を有するフィルム包装体によって、生鶏卵を、前記フィルム包装体との間に隙間を設けた状態で密封包装し、
前記フィルム包装体内に発生する負圧を、前記フィルム包装体の収縮によって解消させること
を特徴とする生鶏卵の保存方法。
【請求項2】
前記フィルム包装体は、
袋状であって、生鶏卵を収納した鶏卵用パックを包装するものであること
を特徴とする請求項1に記載の生鶏卵の保存方法。
【請求項3】
前記フィルム包装体は、
前記鶏卵用パックとフィルム包装体との間に存在する隙間の形状と容量を、前記フィルム包装体内に発生する負圧により解消させて、前記フィルム包装体の内面を、少なくとも前記鶏卵用パックの上下面に、それぞれ密着可能とする形状と容量を有すること
を特徴とする請求項2に記載の生鶏卵の保存方法。
【請求項4】
前記フィルム包装体は、
封筒状であること
を特徴とする請求項3に記載の生鶏卵の保存方法。
【請求項5】
前記生鶏卵の保存は、
冷蔵下に行われるものであること
を特徴とする請求項1に記載の生鶏卵の保存方法。
【請求項6】
ガスバリヤー性を有するフィルム包装体は、
ナイロンフィルム又はナイロンとポリオレフィンの積層フィルムであること
を特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の生鶏卵の保存方法。
【請求項7】
生鶏卵を収容した鶏卵用パックを密封包装するフィルム包装体を、ガスバリヤー性を有するフィルムで構成し、
前記鶏卵用パックが、前記フィルム包装体との間に隙間を設けた状態で密封包装されていること
を特徴とする生鶏卵保存用包装体。
【請求項8】
前記フィルム包装体は、
前記フィルム包装体内に発生する負圧により、フィルム包装体が収縮し、少なくとも鶏卵用パックの上下面に、前記フィルム包装体の内面が密着する形状の隙間と容量を有するものであること
を特徴とする請求項7に記載の生鶏卵保存用包装体。
【請求項9】
前記フィルム包装体は、
ナイロンフィルム又はナイロンとポリオレフィンの積層フィルムで形成されていること
を特徴とする請求項7又は8に記載の生鶏卵保存用包装体。


【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−168086(P2010−168086A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−13815(P2009−13815)
【出願日】平成21年1月26日(2009.1.26)
【出願人】(394000415)中央化成品株式会社 (3)
【Fターム(参考)】