説明

用紙搬送ローラ、用紙搬送装置および用紙搬送方法

【課題】表面の凹凸部の摩耗による搬送性能の低下をより長期間防止することができる用紙搬送ローラを提供すること。
【解決手段】径の異なるローラ5a、5bおよび5cを有し、ローラ5a、5bおよび5cは用紙7の搬送方向Bと略直交する同一の回転軸線6廻りに回転可能に配置される。また、各ローラ5の表面には凹凸部がそれぞれ形成され、2番目に径の大きいローラ5b表面の凹凸部は、1番目に径の大きいローラ5a表面の凹部52aの径より大きい径を有する凸部51bと、凸部51bより陥没した凹部52bによって構成される。また、3番目に径の大きいローラ5c表面の凹凸部は、2番目に径の大きいローラ5b表面の凹部52bの径より大きい径を有する凸部51cと、凸部51cより陥没した凹部52cとによって構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に備えられる用紙搬送ローラ、用紙搬送装置および用紙搬送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、複写機、プリンタ、ファクシミリ、または、これらの複合機等の画像形成装置には、用紙を搬送する用紙搬送装置が備えられる。用紙搬送装置は、回転して用紙に摩擦係合することにより用紙を搬送する用紙搬送ローラを有している。
【0003】
しかしながら、このような用紙搬送ローラは、表面に用紙の紙粉が堆積することにより用紙に摩擦係合しにくくなり、搬送不良や紙詰まり等を引き起こすという問題があった。
【0004】
このような問題を解決する用紙搬送ローラとして、中央に軸孔と、平歯車の歯状としたローラ表面と、少なくとも一側面中央にボス部とを有する任意の数の単位ローラを備え、各単位ローラを近接させて軸孔に支持軸を貫挿したものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
特許文献1に記載された用紙搬送ローラは、ボス部により単位ローラ間に隙間を形成する。これにより、特許文献1に記載された用紙搬送ローラは、用紙の紙粉を隙間に排除して紙粉がローラ表面へ堆積することを防止していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−122448号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、用紙には、破断面が均一でなく多くの紙粉を発生させる粗悪なものがある。特許文献1に記載された用紙搬送ローラは、そのような用紙を頻繁に搬送すると、破断面や紙粉によって表面の凹凸部が摩耗し、搬送不良や紙詰まり等を起こして搬送性能を低下させるという課題があった。
【0008】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、表面の凹凸部の摩耗による搬送性能の低下をより長期間防止することができる用紙搬送ローラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の用紙搬送ローラは、径の異なるN(Nは2以上の整数)種類のローラを備え、前記N種類のローラは用紙の搬送方向と略直交する同一の回転軸線廻りに回転可能に配置され、前記N種類のローラの表面には凹凸部がそれぞれ形成され、前記N種類のローラのうちi+1(iは1からN−1までの整数)番目に径の大きいローラ表面の凹凸部は、i番目に径の大きいローラ表面の凹部の径より大きい径を有する凸部と、該凸部より陥没した凹部によって構成される。
【0010】
また、本発明の用紙搬送装置は、画像形成装置に備えられ、画像形成装置によって処理される用紙を搬送する用紙搬送装置であって、径の異なるN(Nは2以上の整数)種類のローラを有し、前記N種類のローラは用紙の搬送方向と略直交する同一の回転軸線廻りに回転可能に配置され、前記N種類のローラの表面には凹凸部がそれぞれ形成され、前記N種類のローラのうちi+1(iは1からN−1までの整数)番目に径の大きいローラ表面の凹凸部は、i番目に径の大きいローラ表面の凹部の径より大きい径を有する凸部と、該凸部より陥没した凹部によって構成された用紙搬送ローラと、前記N種類のローラのうちi番目に径の大きいローラに前記用紙を圧接させ、i番目に径の大きいローラ表面の凹凸部が摩耗するとi+1番目に径の大きいローラに前記用紙を圧接させる圧接手段と、を備える。
【0011】
また、本発明の用紙搬送方法は、用紙の搬送方向と略直交する同一の回転軸線廻りに回転可能に配置され、表面に凹凸部が形成された径の異なるN種類のローラのうちi(iは1からN−1までの整数)番目に径の大きいローラによって前記用紙を搬送し、i番目に径の大きいローラ表面の凹凸部が摩耗すると、i番目に径の大きいローラ表面の凹部の径より大きい径を有する凸部と、該凸部より陥没した凹部とによって構成される凹凸部が表面に形成されたi+1番目に径の大きいローラによって前記用紙を搬送する。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、表面の凹凸部の摩耗による搬送性能の低下をより長期間防止する用紙搬送ローラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1の実施の形態としての用紙搬送ローラの外観図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態としての用紙搬送ローラの正面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態において各ローラの表面に形成された凹凸を説明する図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態としての用紙搬送ローラの正面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態におけるローラの正面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態におけるローラの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
本発明の第1の実施の形態としての用紙搬送装置1の外観図を図1に示す。用紙搬送装置1は、画像形成装置に備えられ、画像形成装置によって処理される用紙を搬送する。
【0016】
なお、本発明の第1の実施の形態では、本発明の用紙搬送装置を、画像形成装置に備えられた用紙載置台に載置された用紙を1枚ずつピックアップして画像形成部に向けて搬送する給紙装置として構成した例について説明する。
【0017】
図1において、用紙搬送装置1は、用紙搬送ローラ2と、用紙7が載置される用紙載置台3と、付勢部材4とを備えている。また、用紙搬送ローラ2は、複数のローラ5a、5bおよび5c(以下、総称してローラ5ともいう)を一対ずつと、ローラシャフト6とを備えている。
【0018】
なお、図1において、3種類の異なる径を持つローラ5を2つずつ示しているが、本発明の用紙搬送ローラが備えるローラの数および同一径のローラの数を限定するものではない。
【0019】
付勢部材4は、用紙載置台3を用紙搬送ローラ2方向に押圧し、用紙載置台3に載置された用紙7の上面をローラ5a、5bおよび5cのいずれかに圧接させる。なお、用紙載置台3および付勢部材4は、本発明における圧接手段の一実施形態を構成する。
【0020】
ローラシャフト6は、用紙7の搬送方向Bに対して略直交して配置され、回転方向Aの向きに回転可能に構成されている。
【0021】
ローラ5は中央に軸孔を有し、軸孔に挿入されたローラシャフト6に取り付けられている。ローラ5は、ローラシャフト6を回転軸としてローラシャフト6と一体に回転可能である。ローラ5は回転方向Aの向きに回転することにより、用紙7を搬送方向Bの向きに搬送する。
【0022】
図2に、用紙搬送ローラ2の正面図を示す。
【0023】
図2に示すように、ローラ5aの径aは、ローラ5bの径bより大きく、ローラ5bの径bはローラ5cの径cより大きい。このように、ローラ5は、ローラシャフト6の両端から径の大きい順(ローラ5a、5b、5cの順)に対称に配置されている。
【0024】
図3を用いて、ローラ5の表面に形成された凹凸について説明する。
【0025】
図3において、ローラ5bの凸部51bの径は、ローラ5bより大きな径を持つローラ5aの凹部52aの径より大きくなっている。
【0026】
また、ローラ5bの凸部51bの径は、ローラ5aの凸部51aの径より小さくなっている。
【0027】
また、ローラ5cの凸部51cの径は、ローラ5cより大きな径を持つローラ5bの凹部52bの径より大きくなっている。
【0028】
また、ローラ5cの凸部51cの径は、ローラ5bの凸部51bの径より小さくなっている。
【0029】
次に、用紙搬送装置1の動作について説明する。
【0030】
用紙搬送装置1は、まず、付勢部材4によって用紙載置台3に載置された用紙7の上面をローラ5aに圧接させ、ローラシャフト6を回転させ、ローラ5aを用紙に摩擦係合させて用紙を搬送する。ローラ5aの凸部51aは、搬送枚数に応じて摩耗していく。ローラ5aの凸部51aの高さがローラ5bの凸部51bと同じ高さになるまで摩耗すると、ローラ5aは用紙7に摩擦係合しにくくなる。このような状態になると、用紙搬送装置1は、付勢部材4および用紙載置台3によって用紙7をローラ5bに圧接させ、ローラシャフト6を回転させ、ローラ5bを用紙7に摩擦係合させることにより、用紙を搬送する。
【0031】
同様に、ローラ5bの凸部51bの高さがローラ5cの凸部51cと同じ高さになるまで摩耗すると、用紙搬送装置1は、ローラ5cを用紙7に摩擦係合させることにより、用紙7を搬送する。
【0032】
次に、本発明の第1の実施の形態の効果について説明する。
【0033】
本発明の第1の実施の形態としての用紙搬送ローラおよびこれを備えた用紙搬送装置は、表面の凹凸部の摩耗による搬送性能の低下をより長期間防止することができる。
【0034】
その理由は、径の異なるN種類のローラにより、まず径の大きなローラが用紙に摩擦係合して用紙を搬送する。そして、用紙を搬送していたローラ表面の凹凸部が摩耗すると、次に径の大きなローラが、摩耗していない凹凸部によって用紙を搬送するからである。
【0035】
また、本発明の第1の実施の形態としての用紙搬送ローラおよび用紙搬送装置は、一部のローラが摩耗して機能しなくなる前に他のローラを確実に機能させることができる。
【0036】
その理由は、各ローラの凸部までの径を、より大きな径を有するローラの凹部の径より大きくなるよう凹凸部を形成するため、各ローラ表面の凸部が凹部まで摩耗する前に、次に大きな径を持つローラの凹凸部を用紙に摩擦係合させるからである。
【0037】
また、本発明の第1の実施の形態としての用紙搬送ローラおよび用紙搬送装置は、径の異なるN種類のローラをより安定して回転させることができる。
【0038】
その理由は、同一の径を持つ一対ずつのローラを回転軸線方向に対称に配置するからである。
【0039】
また、本発明の第1の実施の形態としての用紙搬送ローラおよび用紙搬送装置は、径の異なるN種類のローラをさらに安定して回転させることができる。
【0040】
その理由は、同一の径を持つ一対ずつのローラを回転軸線方向の両端から径の大きい順に配置するからである。
【0041】
なお、本発明の第1の実施の形態において、用紙搬送装置1および用紙搬送ローラ2を給紙装置および給紙ローラとして構成する例について説明したが、本発明の用紙搬送装置および用紙搬送ローラは、給紙装置および給紙ローラに限らず、画像形成装置において用紙を搬送する用紙搬送装置および用紙搬送ローラ全般に適用可能である。例えば、本発明の用紙搬送ローラは、画像形成部の排紙口から用紙を排紙する方向に搬送する排紙装置および排紙ローラとして構成されていてもよい。
【0042】
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。本発明の第2の実施の形態としての用紙搬送装置8は、本発明の第1の実施の形態としての用紙搬送装置1に対して、用紙搬送ローラ2に替えて用紙搬送ローラ9を備える点が異なる。その他の構成については本発明の第1の実施の形態としての用紙搬送装置1と同一のため、図示および説明を省略する。
【0043】
図4に、本発明の第2の実施の形態としての用紙搬送ローラ9の正面図を示す。
【0044】
用紙搬送ローラ9は、ローラ10と、本発明の第1の実施の形態と同一のローラシャフト6とを有している。
【0045】
なお、図4には、2つのローラ10を示しているが、本発明の用紙搬送ローラが備えるローラの数を限定するものではない。
【0046】
ローラ10は、異なる径を有する複数のローラが一体に形成されたものである。ローラ10は、回転径の大きい方が外側になるよう、回転軸線方向に対称にローラシャフト6に取り付けられている。
【0047】
ローラ10の正面図を図5に示し、側面図を図6に示す。ローラ10は、径aを有する部分10a、径bを有する部分10b、および径cを有する部分10cを有している。ここで、径aは径bより大きく、径bは径cより大きくなっている。
【0048】
ローラ10の表面には、図3に示した本発明の第1の実施の形態としてのローラ5と同様の凹凸部が形成されている。すなわち、ローラ部分10aの表面には凸部51aおよび凹部52aを有する凹凸部が形成される。また、ローラ部分10bの表面には凸部51bおよび凹部52bを有する凹凸部が形成される。また、ローラ部分10cの表面には凸部51cおよび凹部52cを有する凹凸部が形成される。
【0049】
以上のように構成された用紙搬送装置8は、本発明の第1の実施の形態としての用紙搬送装置1と同様に動作する。
【0050】
次に、本発明の第2の実施の形態の用紙搬送ローラおよびこの用紙搬送ローラを備えた用紙搬送装置の効果について述べる。
【0051】
本発明の第2の実施の形態としての用紙搬送ローラおよび用紙搬送装置は、表面の凹凸部の摩耗による搬送性能の低下をより長期間防止することができる用紙搬送ローラの製造コストおよび管理コストを減らすことができる。
【0052】
その理由は、径の異なるN種類のローラの少なくとも一部を一体に形成したので、製造過程における組立を簡易にし、保守管理対象の部品点数を減らすことができるからである。
【0053】
次に、本発明の用紙搬送ローラおよび用紙搬送装置を最小構成で実施する形態について説明する。
【0054】
図1に示した用紙搬送装置1は、用紙搬送ローラ2と、用紙載置台3および付勢部材4によって構成される圧接部を少なくとも備える。
【0055】
用紙搬送ローラ2は、径の異なるN種類のローラ5を少なくとも備え、各ローラ5の表面には凹凸部がそれぞれ形成される。
【0056】
また、ローラ5のうちi+1(iは1からN−1までの整数)番目に径の大きいローラ表面の凹凸部は、i番目に径の大きいローラ表面の凹部の径より大きい径を有する凸部と、該凸部より陥没した凹部とによって構成される。
【0057】
また、これらのローラ5は用紙7の搬送方向と略直交する同一の回転軸線廻りに回転可能に配置される。
【0058】
ローラ5は、複数の異なる径のローラ5によって構成されるが、その数および配置は限定されない。
【0059】
また、ローラ5は、必ずしもローラシャフト等の支持軸に取り付けられていなくても良い。例えば、ローラ5は、側面に凸部が形成されてこの凸部が画像形成装置側に設けられた凹部に回転可能に係合されてもよい。また、ローラ5は、支持軸と一体に形成されていてもよい。
【0060】
付勢部材4は、用紙載置台3を用紙搬送ローラ2方向に押圧し、ローラ5のうち、摩耗していないローラの中で1番目に径の大きいローラに用紙7を圧接させる。このローラ表面の凹凸部が摩耗すると次に径の大きいローラに用紙を圧接させる。
【0061】
なお、本発明の圧接手段は、用紙載置台および付勢部材に限らず、用紙を用紙搬送ローラに圧接させるその他の周知の技術によって構成されてもよい。
【0062】
このように構成された用紙搬送装置1は、次のように動作する。
【0063】
まず、径の大きなローラ5aが、表面の摩擦力を用いて用紙7を搬送する。ローラ5a表面の凹凸部が摩耗してくると、次に径の大きなローラ5bが用紙7を搬送する。ローラ5b表面の凹凸部が摩耗してくると、次に径の大きなローラ5cが用紙7を搬送する。
【0064】
このように、本発明の用紙搬送ローラおよびこの用紙搬送ローラを備えた用紙搬送装置は、ローラ表面の凹凸部の摩耗による搬送性能の低下をより長期間防止することができる。
【0065】
その理由は、用紙を搬送していたローラ表面の凹凸部が摩耗すると、次に径の大きいローラの凹凸部を用紙に摩擦係合させて用紙を搬送するからである。
【0066】
すなわち、本発明の用紙搬送ローラおよびこれを備えた用紙搬送装置は、径の異なるN種類の全てのローラの表面が摩耗するまで用紙を搬送するための摩擦力を維持することできる。
【0067】
このため、本発明の用紙搬送ローラおよびこれを備えた用紙搬送装置は、用紙搬送ローラの交換回数を減らすことができ、部品コストの削減および画像形成装置の停止時間の削減にも効果を奏する。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明の用紙搬送ローラおよび用紙搬送装置は、表面の凹凸部の摩耗による搬送性能の低下をより長期間防止することができ、用紙カセット等から1枚ずつピックアップするための摩擦力が必要とされる給紙ローラおよび給紙装置等、画像形成装置に備えられる用紙搬送ローラおよび用紙搬送装置全般に好適である。
【符号の説明】
【0069】
1、8 用紙搬送装置
2、9 用紙搬送ローラ
3 用紙載置台
4 付勢部材
5、10 ローラ
6 ローラシャフト
7 用紙
51a、51b、51c 凸部
52a、52b、52c 凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
径の異なるN(Nは2以上の整数)種類のローラを備え、
前記N種類のローラは用紙の搬送方向と略直交する同一の回転軸線廻りに回転可能に配置され、
前記N種類のローラの表面には凹凸部がそれぞれ形成され、
前記N種類のローラのうちi+1(iは1からN−1までの整数)番目に径の大きいローラ表面の凹凸部は、i番目に径の大きいローラ表面の凹部の径より大きい径を有する凸部と、該凸部より陥没した凹部とによって構成される用紙搬送ローラ。
【請求項2】
前記N種類のローラは、同一の径を持つローラを一対ずつ含み、前記同一の径を持つローラが前記回転軸線方向に対称に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の用紙搬送ローラ。
【請求項3】
前記N種類のローラは、前記回転軸線方向の両端から径の大きい順に配置されたことを特徴とする請求項2に記載の用紙搬送ローラ。
【請求項4】
前記N種類のローラの少なくとも一部が一体に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の用紙搬送ローラ。
【請求項5】
画像形成装置に備えられ、画像形成装置によって処理される用紙を搬送する用紙搬送装置であって、
径の異なるN(Nは2以上の整数)種類のローラを有し、
前記N種類のローラは用紙の搬送方向と略直交する同一の回転軸線廻りに回転可能に配置され、
前記N種類のローラの表面には凹凸部がそれぞれ形成され、
前記N種類のローラのうちi+1(iは1からN−1までの整数)番目に径の大きいローラ表面の凹凸部は、i番目に径の大きいローラ表面の凹部の径より大きい径を有する凸部と、該凸部より陥没した凹部とによって構成された用紙搬送ローラと、
前記N種類のローラのうちi番目に径の大きいローラに前記用紙を圧接させ、i番目に径の大きいローラ表面の凹凸部が摩耗するとi+1番目に径の大きいローラに前記用紙を圧接させる圧接手段と、
を備えた用紙搬送装置。
【請求項6】
前記N種類のローラは、同一の径を持つローラを一対ずつ含み、前記同一の径を持つローラが前記回転軸線方向に対称に配置されたことを特徴とする請求項5に記載の用紙搬送装置。
【請求項7】
用紙の搬送方向と略直交する同一の回転軸線廻りに回転可能に配置され、表面に凹凸部が形成された径の異なるN種類のローラのうちi(iは1からN−1までの整数)番目に径の大きいローラによって前記用紙を搬送し、
i番目に径の大きいローラ表面の凹凸部が摩耗すると、i番目に径の大きいローラ表面の凹部の径より大きい径を有する凸部と、該凸部より陥没した凹部とによって構成される凹凸部が表面に形成されたi+1番目に径の大きいローラによって前記用紙を搬送する用紙搬送方法。
【請求項8】
前記N種類のローラのうち、前記回転軸線方向に対称に配置された同一の径を持つ一対のローラによって用紙を搬送することを特徴とする請求項7に記載の用紙搬送方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−162303(P2011−162303A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−26475(P2010−26475)
【出願日】平成22年2月9日(2010.2.9)
【出願人】(000232140)NECフィールディング株式会社 (373)
【Fターム(参考)】