説明

画像再生装置

本発明は、正面枠(2)と、センサ(9)を備えたセンサ装置(6)とを有し、センサ(9)が画像再生装置(1)の表示部(7)に表示可能な画像の輝度および/または色度を検出するために設けられている画像再生装置(1)に関する。輝度を検出するために、センサ担体を備えた画像再生装置が知られている。センサ担体は、静止位置において、フラットスクリーンの枠体の凹部内に設けた、観察者には見えない領域に配置されている。センサ担体は適当な駆動手段により前記静止位置から輝度検出位置へ外側へ回動可能である。この種の画像再生装置の製造は煩雑である。また、前記駆動手段は故障しやすく、よって輝度の連続的な支障のない検出は不可能である。本発明はこのような欠点を解消する解決手段を提案する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、正面枠と、センサを備えたセンサ装置とを有し、センサが画像再生装置の表示部に表示可能な画像の輝度および/または色度を検出するために設けられている画像再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の画像再生装置は国際公開第2005/036511号パンフレットから知られている。この画像再生装置では、輝度を検出するためにセンサ担体が設けられ、該センサ担体は、静止位置において、フラットスクリーンの枠体の凹部内に設けた、観察者には見えない領域に配置されている。センサ担体は適当な駆動手段により前記静止位置から輝度検出位置へ外側へ回動可能である。
【0003】
この種の画像再生装置の製造は煩雑である。また、前記駆動手段は故障しやすく、よって輝度の連続的な支障のない検出は不可能である。さらに、予め設定可能な時間間隔でセンサ装置を適当な検査機関で校正する必要があり、このため特別な工具を用いてセンサ担体を取り外さねばならない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、上記欠点を解消した、冒頭で述べた種類の画像再生装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題は、センサ装置および正面枠がセンサ装置を正面枠に固定するための固定手段を備え、固定手段は、輝度を検出可能であるように正面枠の1つの側面の複数の位置にセンサ装置を固定することを可能にすることによって解決される。
【0006】
ユーザーがセンサ装置を正面枠のどこに取り付けるかを自由に選択できるので有利である。ユーザーは、画像再生装置で作業を行なっているときにユーザーの邪魔にならないような場所にセンサ装置を取り付けるのが好ましい。たとえば、画像再生装置の表示部にはグラフィックユーザインタフェースを表示させる必要があるために、画像再生装置の表示部の上部領域にしか情報が表示されないので、センサ装置を正面枠の左上方から左下方へ位置決めすることが必要な場合がある。センサ装置の簡単な取り付けおよび取り外しができるので、通常は例えば工場内でのセッティングまたは適当な検査機関で予め設定可能な時間間隔で行なわれるセンサ装置の新規校正が簡単になる。
【0007】
さらに、固定手段は正面枠およびセンサ装置に簡単に取り付けられるので、輝度検出装置を備えていない画像再生装置にはこの種のセンサ装置を追装備させることができる。
【0008】
本発明の他の構成では、固定手段は磁性材料から成っており、或いは、固定手段は面ファスナーの形態または係止結合の形態で構成されており、これによりセンサ装置の簡単な取り付けおよび取り外しが可能になる。
【0009】
本発明の他の有利な構成は、他の従属項から明らかである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
次に、本発明の1実施形態を図示した図面を用いて、本発明およびその構成並びに利点を詳細に説明する。
【0011】
図1において、1は画像再生装置であり、その正面枠2には、磁性材料から成る固定条帯3が配置されている。磁性条帯3はたとえば正面枠2に接着されている、或いは、他の適当な方法で正面枠2に固定されている。正面枠2の磁性条帯3はセンサ装置6の固定アーム5の磁性条帯4と結合しており、これによりセンサ装置6を正面枠2の任意の個所に配置および固定することができる。ユーザーが画像再生装置1で作業を行なっている間にセンサ装置がユーザーの邪魔にならないような個所にユーザーがセンサ装置を取り付けるのが好ましい。たとえば、画像再生装置1に接続されたパーソナルコンピュータによって実施されるアプリケーションが、画像再生装置1の表示部7において、該表示部7の上部領域にのみ情報が表示され、他方表示部7の幅狭の下部領域8は使用されないようにすることができる。それ故、この場合には、幅狭領域8の輝度がセンサ装置6のセンサ9によって検出されるようにセンサ装置6を正面枠2に配置してもユーザーまたは観察者の邪魔にならない。他のアプリケーションに対しては、表示部7に表示される情報が遮蔽されないようにするために、センサ装置6を正面枠2上の他の個所に位置決めする必要がある。センサ装置6の受容部分10は、センサ9を備え、固定アーム5に対して実質的に直角に配置されている。センサ装置6のこの受容部分10は、周囲光が輝度の検出に悪影響を与えるのを阻止するために、リップパッキン11を備えており、これによって周囲光はセンサ9によって遮蔽される。センサ装置6は、ここには図示していない有線または無線の通信インターフェースを介して、画像再生装置1またはパーソナルコンピュータまたはその他の制御コンピュータの測定評価ユニットに接続され、これによって、検出した輝度をたとえば画像再生装置の明度調整、コントラスト調整、照度調整、或いはその他の調整に関し処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】センサ装置を備えた画像再生装置を示した図
【図2】図1のII−II線に沿った断面図
【符号の説明】
【0013】
1 画像再生装置
2 正面枠
3 固定条帯
4 磁性条帯
5 固定アーム
6 センサ装置
7 表示部
8 表示部の幅狭領域
9 センサ
10 受容部分
11 リップパッキン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
正面枠(2)と、センサ(9)を備えたセンサ装置(6)とを有し、センサ(9)が画像再生装置(1)の表示部(7)に表示可能な画像の輝度および/または色度を検出するために設けられている画像再生装置において、センサ装置(6)および正面枠(2)がセンサ装置(6)を正面枠(2)に固定するための固定手段(3,4)を備え、固定手段(3,4)は、輝度を検出可能であるように正面枠(2)の1つの側面の複数の位置にセンサ装置(6)を固定することを可能にすることを特徴とする画像再生装置。
【請求項2】
固定手段(3,4)が磁性材料から成っていることを特徴とする請求項1に記載の画像再生装置。
【請求項3】
固定手段(3,4)が面ファスナーの形態または係止結合の形態で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像再生装置。
【請求項4】
センサ装置(6)が、該センサ装置(6)を正面枠(2)に固定するための固定アーム(5)と、この固定アーム(5)に対して実質的に直角に配置されセンサ(9)を受容して保持するための受容部分(10)とを有し、該受容部分(10)が表示部(7)側に位置していることを特徴とする請求項1乃至3の1つに記載の画像再生装置。
【請求項5】
センサ(9)を周囲光から遮蔽するために、受容部分(10)が密封手段(11)を備えていることを特徴とする請求項4に記載の画像再生装置。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2009−512261(P2009−512261A)
【公表日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−534020(P2008−534020)
【出願日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際出願番号】PCT/EP2006/067092
【国際公開番号】WO2007/039636
【国際公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【出願人】(508041976)エイゾー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (8)
【Fターム(参考)】