説明

画像処理システム、画像処理装置、画像処理装置の制御方法、及び制御プログラム

【課題】システムに新規に参加する画像処理装置に対して適切な配信値を配信することができる画像処理システムを提供する。
【解決手段】画像処理システムは、画像処理装置101と複数の他の画像処理装置202,203,204,210とが互いに通信可能に接続される。画像処理装置101は、既に接続されている複数の他の画像処理装置202,203,204からデバイス情報を取得する手段と、新規に接続された他の画像処理装置210からデバイス情報を取得する手段と、取得したデバイス情報に基づいて、既に接続されている複数の他の画像処理装置202,203,204のうち、新規に接続された他の画像処理装置210に配信する共通配信値の配信元となる他の画像処理装置を決定する手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、デジタル複合機等の複数の画像処理装置がネットワークに接続された画像処理システム、画像処理システムを構成する画像処理装置、画像処理装置の制御方法、及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の機器間において、一方の機器から他方の機器に対し、配信値(例えば機器が持つ設定値、アプリケーション、ユーザごとの設定値等)を配信する技術が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−175272号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1では、新規にシステムに参加した機器に対し、どの機器を配信値の配信元にするかについては言及されていない。従って、クライアントとなる機器が新規にシステムに参加した際、該機器に対してサーバから配信値を配信しても、適切な配信値が配信されるとは限らない。また、新規にシステムに参加する機器に対して、既にシステムに参加済みの他のクライアントの機器を配信値の配信元とした場合、該配信元の機器の固有の設定値まで配信されることになる。
【0005】
そこで、本発明は、システムに新規に参加する画像処理装置に対して適切な配信値を配信することができる画像処理システム、画像処理装置、画像処理装置の制御方法、及び制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の画像処理システムは、画像処理装置と複数の他の画像処理装置とが互いに通信可能に接続される画像処理システムであって、前記画像処理装置は、既に接続されている複数の前記他の画像処理装置からデバイス情報を取得する第1の取得手段と、新規に接続された前記他の画像処理装置からデバイス情報を取得する第2の取得手段と、前記第1の取得手段及び前記第2の取得手段により取得したデバイス情報に基づいて、既に接続されている複数の前記他の画像処理装置のうち、新規に接続された前記他の画像処理装置に配信する共通配信値の配信元となる前記他の画像処理装置を決定する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明の画像処理装置は、複数の他の画像処理装置が通信可能に接続される画像処理装置であって、既に接続されている複数の前記他の画像処理装置からデバイス情報を取得する第1の取得手段と、新規に接続された前記他の画像処理装置からデバイス情報を取得する第2の取得手段と、前記第1の取得手段及び前記第2の取得手段により取得したデバイス情報に基づいて、既に接続されている複数の前記他の画像処理装置のうち、新規に接続された前記他の画像処理装置に配信する共通配信値の配信元となる前記他の画像処理装置を決定する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
本発明の画像処理装置の制御方法は、複数の他の画像処理装置が通信可能に接続される画像処理装置の制御方法であって、既に接続されている複数の前記他の画像処理装置からデバイス情報を取得する第1の取得ステップと、新規に接続された前記他の画像処理装置からデバイス情報を取得する第2の取得ステップと、前記第1の取得ステップ及び前記第2の取得ステップで取得したデバイス情報に基づいて、既に接続されている複数の前記他の画像処理装置のうち、新規に接続された前記他の画像処理装置に配信する共通配信値の配信元となる前記他の画像処理装置を決定する制御ステップと、を備えることを特徴とする。
【0009】
本発明の画像処理装置の制御プログラムは、複数の他の画像処理装置が通信可能に接続される画像処理装置の制御プログラムであって、既に接続されている複数の前記他の画像処理装置からデバイス情報を取得する第1の取得ステップと、新規に接続された前記他の画像処理装置からデバイス情報を取得する第2の取得ステップと、前記第1の取得ステップ及び前記第2の取得ステップで取得したデバイス情報に基づいて、既に接続されている複数の前記他の画像処理装置のうち、新規に接続された前記他の画像処理装置に配信する共通配信値の配信元となる前記他の画像処理装置を決定する制御ステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、システムに新規に参加する画像処理装置に対して適切な配信値を配信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1の実施形態である画像処理システムの構成例を説明するための図である。
【図2】画像処理装置のデバイス情報の一例を示す図である。
【図3】画像処理装置(MFP)の基本的な装置構成について説明するためのブロック図である。
【図4】画像処理装置の操作部の表示画面の一例を示す図である。
【図5】ネットワーク設定を行う際に画像処理装置の操作部に表示される画面の一例を示す図である。
【図6】共通配信値及び固有配信値の一例を示す図である。
【図7】共通配信値及び固有配信値の一例を示す図である。
【図8】サーバとしての画像処理装置における配信値の配信処理について説明するためのフローチャート図である。
【図9】新規クライアントとしての画像処理装置の処理について説明するためのフローチャート図である。
【図10】サーバとしての画像処理装置において、新規クライアントの画像処理装置への共通配信値の配信処理をクライアントの画像処理装置で行う場合の処理を説明するためのフローチャート図である。
【図11】共通配信値の配信処理を行うクライアントの画像処理装置での処理を説明するためのフローチャート図である。
【図12】本発明の第2の実施形態である画像処理システムの構成例を説明するための図である。
【図13】画像処理装置(SFP)の基本的な装置構成を説明するためのブロック図である。
【図14】共通配信値及び固有配信値の一例を示す図である
【図15】本発明の第3の実施形態である画像処理システムの構成例について説明するための図である。
【図16】共通配信値及び固有配信値の一例を示す図である。
【図17】サーバとしての画像処理装置における配信値の配信処理について説明するためのフローチャート図である。
【図18】本発明の第4の実施形態である画像処理システムの構成例について説明するための図である。
【図19】オプションとしてフィニッシャを持つ画像処理装置(MFP)の基本的な装置構成について説明するためのブロック図である。
【図20】共通配信値及び固有配信値の一例を示す図である。
【図21】サーバとしての画像処理装置における配信値の配信処理について説明するためのフローチャート図である。
【図22】本発明の第5の実施形態である画像処理システムの構成例について説明するための図である。
【図23】共通配信値及び固有配信値の一例を示す図である。
【図24】サーバとしての画像処理装置における配信値の配信処理について説明するためのフローチャート図である。図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
【0013】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態である画像処理システムの構成例を説明するための図である。
【0014】
図1に示すように、本実施形態の画像処理システムは、複数の画像処理装置101,202,203,204,210がLAN400等を介して互いに通信可能に接続されている。
【0015】
ここで、本実施形態では、画像処理装置101をサーバとし、画像処理装置202,203及び画像処理装置204をシステムに既に接続されているクライアントし、画像処理装置210をシステムに新規に接続される新規クライアントとする。
【0016】
また、画像処理装置101,204,210は、MFP(マルチファンクションプリンタデジタル)とされ、画像処理装置202,203は、SFP(シングルファンクションプリンタ)とされている。
【0017】
図2は、画像処理装置のデバイス情報の一例を示す図である。
【0018】
図2において、デバイスタイプ(Devicetype)301は、画像処理装置がMFPかSFPかを示す情報である。
【0019】
機能情報(Function)302は、図2の例では、画像処理装置がコピー、Box、送信、プリント、ネットワークスキャン、Fax(サーバ)機能を保持することを示す。
【0020】
オプション(Option)303は、ハード的なオプションであり、図2の例では、画像処理装置がフィニッシャ、給紙デッキを保持することを示す。本実施形態では、このデバイス情報に従って、配信値の配信元の画像処理装置を決定する。
【0021】
次に、図3を参照して、画像処理装置(MFP)の基本的な装置構成について説明する。
【0022】
図3に示すように、画像処理装置(MFP)は、リーダ部51、プリンタ部55、制御装置60、操作部70、及びHDD65を備える。
【0023】
リーダ部51は、原稿の画像を光学的に読み取り、画像データに変換する。リーダ部51は、原稿の画像を読取るための機能を持つスキャナユニット53と、原稿を搬送するための機能を持つ原稿給紙ユニット52とで構成される。なお、機種によっては原稿給紙ユニット52を持たないものもある。
【0024】
プリンタ部55は、記録紙を搬送するとともに、記録紙に画像を印字して装置外に排紙する。プリンタ部55は、複数種の記録紙カセットを持つ給紙ユニット58と、画像データを記録紙に転写、定着させるマーキングユニット56と、印字された記録紙をソート、ステイプルして装置外へ出力する排紙ユニット57とで構成される。
【0025】
制御装置60は、リーダ部51、プリンタ部55と電気的に接続され、さらにLAN400と接続されている。制御装置60は、リーダ部51を制御して、原稿の画像を読み取り、プリンタ部55を制御して、リーダ部51で読み取った画像データを記録紙に出力するコピー機能を提供する。
【0026】
また、制御装置60は、リーダ部51で読み取った画像データをコードデータに変換し、LAN400を介して不図示のホストコンピュータへ送信するネットワークスキャナ機能を提供する。さらに、制御装置60は、ホストコンピュータからLAN400を介して受信したコードデータを画像データに変換し、プリンタ部55に出力するプリンタ機能を提供する。
【0027】
操作部70は、液晶表示部、該液晶表示部に張り付けられたタッチパネル入力装置、及び複数のハードキーを有し、ユーザが様々な操作を行うためのユーザI/Fを提供する。タッチパネルまたはハードキーにより入力された信号は制御装置60に伝えられ、制御装置60から送られてきた画像データを液晶表示部に表示する。
【0028】
また、操作部70は、リーダ部51から読み込んだ原稿を文書としてHDD65に保存するBox機能(文書格納機能)も提供する。このBox機能は、文書を格納する機能に加え、格納された文書を印刷する機能も備える。
【0029】
次に、図4を参照して、画像処理装置(MFP)の操作部70の表示画面の一例について説明する。
【0030】
図4において、トップメニューキー401は、不図示のトップメニューの画面表示(ログイン画面表示)に戻るために用意されたキーである。マイポータルキー402は、押下により、例えば特定のログインユーザに関連する情報(そのユーザが投入したジョブの情報など)のみが掲載された画面が表示される。
【0031】
設定キー403は、環境情報、例えば機器が持つ設定値、ネットワーク設定、アプリケーション、ユーザごとの設定値を設定する画面を表示するためのキーである。キー404〜408は、各種機能キー、キー411〜414は、各種機能へのショートカットキーである。登録キー415は、パーソナライズ画面の編集を行うためのキーである。
【0032】
キー417は、ログアウトを行うためのキーであり、ステータスライン418は、例えば実行中のジョブの情報を表示したり、消耗品(トナーなど)警告情報を表示したりするエリアである。システム状況キー419は、例えば実行中のジョブリストやジョブログリストの情報が閲覧できる画面を表示するためのキーである。
【0033】
図5は、画像処理装置210でネットワーク設定を行う際に操作部70に表示される画面の一例を示す図であり、この画面は、図4の設定キー403を操作することで呼び出される。
【0034】
この画面には、IPアドレス設定701、サブネットマスク設定702、ゲートウェイ設定403、及びサーバアドレス設定704が表示される。画像処理装置210の操作部70において、ユーザはこの画面に従いサーバアドレスを設定してクライアント/サーバの関係を構築し、図1に示す画像処理システムに新規に参加することになる。そして、このサーバアドレス設定を行うと、自動的に配信値の配信が開始される。
【0035】
図6及び図7は、共通配信値と固有配信値の一例を示す図である。
【0036】
図6に示す共通配信値711及び固有配信値714は、図7に示す言語(例えばXML(Extensible Markup Language))で画像処理装置のHDD等に格納されている。図6及び図7に示す配信値は、図5のサーバアドレス設定で配信が開始される配信値の一例である。共通配信値711のうち、配信値712は、特に装置の基本的な設定値であり、配信値713は、備える機能ごとに異なる設定値であるが、複数のデバイスで共有できる設定値である。固有配信値714は、複数のデバイスで共有することができない固有の設定値である。
【0037】
共通配信値711は、新規クライアントである画像処理装置210が図1に示す画像処理システムに参加した際に、他のクライアントの画像処理装置から設定値をそのままコピーできる値となる。
【0038】
新規クライアントとしての画像処理装置210がサーバとしての画像処理装置101に対して前述したサーバアドレス設定を行うと、画像処理装置101は、画像処理装置210からデバイス情報を取得する。
【0039】
画像処理装置101は、図2のデバイス情報のデバイスタイプ301を参照し、画像処理装置210はMFPであるから、他の画像処理装置202,203,204のうち、MFPである画像処理装置204を共通配信値711の配信元の装置として決定する。
【0040】
なお、クライアントとしての画像処理装置で複数のMFPが存在した場合、画像処理装置101は、残りのデバイス情報の機能情報302やオプション303を参照する。そして、画像処理装置101は、デバイス情報が画像処理装置210に最も近い画像処理装置を共通配信値711の配信元として決定する。
【0041】
また、固有配信値については、画像処理装置101は、画像処理装置210に固有な値を決定して、該画像処理装置210に配信する(後述する)。
【0042】
次に、図8を参照して、サーバとしての画像処理装置101における配信値の配信処理について説明する。図8での各処理は、画像処理装置101のROMやHDD65等に記憶された制御プログラムがRAMにロードされて、制御装置60のCPU等により実行される。なお、ここでは、画像処理装置101が、画像処理装置210に対して、固有配信値及び共通配信値の両方を配信する場合を例に採る。
【0043】
ステップS101では、制御装置60は、クライアントとしての画像処理装置202,203,204から送信されたサーバアドレス設定を受信し、ステップS102に進む。
【0044】
ステップS102では、制御装置60は、画像処理装置202,203,204からデバイス情報を取得して、取得したデバイス情報をHDD65に記憶し、ステップS103に進む。尚、ステップS102は、本実施例において第1の取得手段の一例となる処理である。
【0045】
ステップS103では、制御装置60は、新規クライアントとしての画像処理装置210から送信されたサーバアドレス設定を受信し、ステップS104に進む。
【0046】
ステップS104では、制御装置60は、画像処理装置210からデバイス情報を取得して、HDD65に記憶し、ステップS105に進む。尚、ステップS104は、本実施例において第2の取得手段の一例となる処理である。
【0047】
ステップS105では、制御装置60は、取得したデバイス情報のデバイスタイプ301(図2参照)を確認する。具体的には、制御装置60は、画像処理装置202,203,204のそれぞれのデバイスタイプのうち、画像処理装置210のデバイスタイプと一致するデバイスタイプが1つか否かを判断する。
【0048】
そして、制御装置60は、画像処理装置210のデバイスタイプと一致するデバイスタイプが1つの場合は、ステップS106に進み、画像処理装置210のデバイスタイプと一致するデバイスタイプが1つでない場合(複数の場合)は、ステップS107に進む。
【0049】
ステップS106では、制御装置60は、画像処理装置210のデバイスタイプと一致するデバイスタイプを含むデバイス情報を有するクライアントの画像処理装置を配信値の配信元に決定し、ステップS112に進む。
【0050】
ステップS107では、制御装置60は、取得したデバイス情報の機能情報(Function)302(図2参照)を確認する。具体的には、制御装置60は、画像処理装置202,203,204のそれぞれの機能情報のうち、画像処理装置210の機能情報と一致する機能情報が1つか否かを判断する。
【0051】
そして、制御装置60は、画像処理装置210の機能情報と一致する機能情報が1つの場合は、ステップS108に進み、画像処理装置210の機能情報と一致する機能情報が1つでない場合(複数の場合)は、ステップS109に進む。
【0052】
ステップS108では、制御装置60は、画像処理装置210の機能情報と一致する機能情報を含むデバイス情報を有するクライアントの画像処理装置を配信値の配信元に決定し、ステップS112に進む。
【0053】
ステップS109では、制御装置60は、取得したデバイス情報のオプション302(図2参照)を確認する。具体的には、制御装置60は、画像処理装置202,203,204のそれぞれのオプションのうち、画像処理装置210のオプションと一致するオプションが1つか否かを判断する。
【0054】
そして、制御装置60は、画像処理装置210のオプションと一致するオプションが1つの場合は、ステップS110に進み、画像処理装置210のオプションと一致するオプションが1つでない場合(複数の場合)は、ステップS111に進む。
【0055】
ステップS110では、制御装置60は、画像処理装置210のオプションと一致するオプションを含むデバイス情報を有するクライアントの画像処理装置を配信値の配信元に決定し、ステップS112に進む。
【0056】
ステップS111では、制御装置60は、取得したデバイス情報に基づいて、クライアントの画像処理装置202,203,204のうちの任意の画像処理装置を配信値の配信元に決定する。例えば、ここでは、制御装置60は、画像処理装置210のデバイスタイプに唯一一致するデバイスタイプの画像処理装置204を配信値の配信元として決定し、ステップS112に進む。
【0057】
ステップS112では、制御装置60は、画像処理装置210に配信する共通配信値711(図6及び図7参照)の配信元を確定し、ステップS113に進む。
【0058】
ステップS113では、制御装置60は、クライアントの画像処理装置202,203,204からそれぞれの固有配信値714(図6及び図7参照)を取得し、ステップS114に進む。尚、ステップS113は、本実施例において第3の取得手段の一例となる処理である。
【0059】
ステップS114では、制御装置60は、ステップS113で取得した固有配信値の情報を基に、画像処理装置210に配信する固有配信値をユニークな値にできるか否かを判断する。
【0060】
例えば、固有配信値714として、画像処理装置202から回線番号2、ユーザ略称33−OA2を取得し、画像処理装置203から回線番号3、ユーザ略称33−OA3を取得し、画像処理装置204から回線番号4、ユーザ略称33−OA4を取得したとする。また、画像処理装置101では、回線番号1、ユーザ略称33−OA1を使用している状態とする。
【0061】
このとき、回線番号の上限値が、例えば最大8とすると、制御装置60は、固有配信値をユニークな値にできると判断して、ステップS115に進む。
【0062】
ステップS115では、制御装置60は、画像処理装置210に対し、回線番号5、ユーザ略称33−OA5を自動的に発番して割り当て、ステップS117に進む。
【0063】
一方、回線番号の上限値が、例えば最大4とすると、制御装置60は、固有配信値をユニークな値にできないと判断して、ステップS116に進む。
【0064】
ステップS116では、制御装置60は、画像処理装置210に対し、重複した回線番号1、ユーザ略称33−OA1を割り当て、ステップS117に進む。
【0065】
ステップS117では、制御装置60は、画像処理装置210に配信する固有配信値を確定し、ステップS118に進む。
【0066】
ステップS118では、制御装置60は、ステップS112で確定した配信元のクライアントの画像処理装置から共通配信値を取得し、ステップS119に進む。
【0067】
ステップS119では、制御装置60は、画像処理装置210に対して、ステップS118で取得した共通配信値、及びステップS117で確定した固有配信値を配信し、処理を終了する。
【0068】
次に、図9を参照して、新規クライアントとしての画像処理装置210の処理について説明する。図9での各処理は、画像処理装置210のROMやHDD65等に記憶された制御プログラムがRAMにロードされて、制御装置60のCPU等により実行される。なお、説明の便宜上、以下の説明では、画像処理装置210の制御装置60を制御装置60Aとする。
【0069】
図9において、ステップS301では、制御装置60Aは、操作部70のネットワーク設定画面(図5参照)でのユーザの指示に基づいて、IPアドレスなどのネットワーク設定を行い、ステップS302に進む。
【0070】
ステップS302では、制御装置60Aは、操作部70のネットワーク設定画面(図5参照)でのユーザの指示に基づいて、サーバアドレスの設定を行い、ステップS303に進む。
【0071】
ステップS303では、制御装置60Aは、接続要求を出した画像処理装置101からのデバイス情報取得要求に応答して、デバイス情報を画像処理装置101に送信し、ステップS304に進む。
【0072】
ステップS304では、制御装置60Aは、配信値を受信したか否かを監視し、配信値を受信した場合は、ステップS3065に進む。
【0073】
ステップS305では、制御装置60Aは、受信した配信値を設定値としてHDD65等に登録し、処理を終了する。
【0074】
以上説明したように、本実施形態では、システムに新規に参加する画像処理装置210に対して適切な配信値を配信することができ、また、画像処理装置210がサーバの設定をした段階で配信値が自動で配信されるため、ユーザの利便性が向上する。
【0075】
なお、本実施形態では、新規クライアントの画像処理装置210への共通配信値の配信処理をサーバである画像処理装置101で行う場合を例示したが、該配信処理をクライアントの画像処理装置(本実施形態では、画像処理装置204)で行うようにしてもよい。
【0076】
図10は、サーバである画像処理装置101において、新規クライアントの画像処理装置210への共通配信値の配信処理をクライアントの画像処理装置で行う場合の処理を説明するためのフローチャート図である。
【0077】
図10において、ステップS201〜ステップS217は、図8のステップS101〜ステップS117と同様である。
【0078】
ステップS218では、画像処理装置101の制御装置60は、ステップS212で決定した配信元のクライアントの画像処理装置に対し、画像処理装置210に共通配信値を配信するように指示し、ステップS219に進む。
【0079】
ステップS219では、制御装置60は、画像処理装置210に対して、ステップS217で確定した固有配信値を配信し、処理を終了する。
【0080】
図11は、共通配信値の配信処理を行うクライアントの画像処理装置204での処理を説明するためのフローチャート図である。図11での各処理は、画像処理装置204のROMやHDD(不図示)等に記憶された制御プログラムがRAM(不図示)にロードされて、制御装置(不図示)のCPU等により実行される。
【0081】
ステップS401では、制御装置は、サーバである画像処理装置101から送信された共通配信値の配信指示を受信したか否かを判断し、受信した場合は、ステップS402に進む。
【0082】
ステップS402では、制御装置は、新規クライアントの画像処理装置210に対し、共通配信値を配信し、処理を終了する。
【0083】
(第2の実施形態)
次に、図12〜図14を参照して、本発明の第2の実施形態である画像処理システムについて説明する。
【0084】
図12は、本発明の第2の実施形態である画像処理システムの構成例を説明するための図である。
【0085】
本実施形態では、図12に示すように、新規クライアントの画像処理装置210及びクライアントの画像処理装置203がSFPとされ、サーバの画像処理装置101及びクライアントの画像処理装置202,204がMFPとされている。
【0086】
図13は、画像処理装置(SFP)210の基本的な装置構成を説明するためのブロック図である。
【0087】
図13に示すように、画像処理装置210は、プリンタ部55、制御装置60及び操作部70を備える。本実施形態では、画像処理装置210は、上記第1の実施形態のように、制御装置60にリーダ部及びHDDは接続されていないため、コピー機能、Send機能、及びBox機能を備えていない。
【0088】
図14は、共通配信値及び固有配信値の一例を示す図である。図14において、共通配信値711の配信値712は上記第1の実施形態(図6)と同様だが、配信値713が相違する。配信値713は、SFPに必要な設定値のみとなっている(例えばFax送信に関する設定は省かれている)。固有配信値714は、上記第1の実施形態(図6)と同様である。
【0089】
本実施形態では、新規クライアントとしての画像処理装置210がSFPであるため、サーバである画像処理装置101は、クライアントの画像処理装置202,203,204のうち、SFPである画像処理装置203を配信値の配信元に決定する。
【0090】
なお、クライアントとしての画像処理装置で複数のSFPが存在した場合、画像処理装置101は、残りのデバイス情報の機能情報302やオプション303(図2参照)を参照する。そして、画像処理装置101は、デバイス情報が画像処理装置210に最も近い画像処理装置を配信値の配信元として決定する。その他の構成及び作用効果は、上記第1の実施形態と同様である。
【0091】
(第3の実施形態)
次に、図15〜図17を参照して、本発明の第3の実施形態である画像処理システムについて説明する。
【0092】
図15は、本発明の第3の実施形態である画像処理システムの構成例について説明するための図である。
【0093】
図15に示すように、本実施形態では、サーバとしての画像処理装置101、新規クライアントの画像処理装置210、及びクライアントの画像処理装置202は、Box機能を持つMFPとされている。また、クライアントの画像処理装置204は、Box機能を持たないMFPとされ、クライアントの画像処理装置203は、Box機能を持たないSFPとされている。
【0094】
図16は、共通配信値及び固有配信値の一例を示す図である。図16においては、共通配信値711の配信値712は、上記第1の実施形態(図6)と同様であるが、配信値713は、Fax機能は持たないためFax送信に関する設定は省かれ、Box機能に必要な設定値のみとなっている。また、固有配信値714についても、上記第1の実施形態(図6)のように、回線番号やユーザ略称は設定値として存在しない。
【0095】
更に、本実施形態では、備える機能を基に配信元のデバイスを決定するため、画像処理装置101は、まず、デバイス情報の機能情報(Function)302を参照して複数のクライアントの画像処理装置から配信値の配信元の画像処理装置を決定する。
【0096】
なお、クライアントとしての画像処理装置でBox機能を持つ複数の画像処理装置が存在した場合は、画像処理装置101は、残りのデバイス情報であるデバイスタイプ301やオプション303(図2参照)を参照する。そして、画像処理装置101は、デバイス情報が画像処理装置210に最も近い画像処理装置を配信値の配信元として決定する。
【0097】
図17は、サーバとしての画像処理装置101における配信値の配信処理について説明するためのフローチャート図である。図17での各処理は、画像処理装置101のROMやHDD65等に記憶された制御プログラムがRAMにロードされて、制御装置60のCPU等により実行される。
【0098】
図17において、ステップS401〜ステップS404、及びステップS411〜ステップS419は、それぞれ上記第1の実施形態(図8)のステップS101〜ステップS104、及びステップS111〜ステップS119と同様であるので、説明を省略する。
【0099】
ステップS405では、制御装置60は、取得したデバイス情報の機能情報(Function)302(図2参照)を確認する。具体的には、制御装置60は、画像処理装置202,203,204のそれぞれの機能情報のうち、画像処理装置210の機能情報と一致する機能情報が1つか否かを判断する。
【0100】
そして、制御装置60は、画像処理装置210の機能情報と一致する機能情報が1つの場合は、ステップS406に進み、画像処理装置210の機能情報と一致する機能情報が1つでない場合(複数の場合)は、ステップS407に進む。
【0101】
ステップS406では、制御装置60は、画像処理装置210の機能情報と一致する機能情報を含むデバイス情報を有するクライアントの画像処理装置を配信値の配信元に決定し、ステップS412に進む。
【0102】
ステップS407では、制御装置60は、取得したデバイス情報のオプション303(図2参照)を確認する。具体的には、制御装置60は、画像処理装置202,203,204のそれぞれのオプションのうち、画像処理装置210の機能情報と一致するオプションが1つか否かを判断する。
【0103】
そして、制御装置60は、画像処理装置210のオプションと一致するオプションが1つの場合は、ステップS408に進み、画像処理装置210のオプションと一致するオプションが1つでない場合(複数の場合)は、ステップS409に進む。
【0104】
ステップS408では、制御装置60は、画像処理装置210のオプションと一致するオプションを含むデバイス情報を有するクライアントの画像処理装置を配信値の配信元に決定し、ステップS412に進む。
【0105】
ステップS409では、制御装置60は、取得したデバイス情報のデバイスタイプ301(図2参照)を確認する。具体的には、制御装置60は、画像処理装置202,203,204のそれぞれのデバイスタイプのうち、画像処理装置210のデバイスタイプと一致するデバイスタイプが1つか否かを判断する。
【0106】
そして、制御装置60は、画像処理装置210のデバイスタイプと一致するデバイスタイプが1つの場合は、ステップS410に進み、画像処理装置210のデバイスタイプと一致するデバイスタイプが1つでない場合(複数の場合)は、ステップS411に進む。
【0107】
ステップS410では、制御装置60は、画像処理装置210のデバイスタイプと一致するデバイスタイプを含むデバイス情報を有するクライアントの画像処理装置を配信値の配信元に決定し、ステップS412に進む。その他の構成及び作用効果は、上記第1の実施形態と同様である。
【0108】
(第4の実施形態)
次に、図18〜図21を参照して、本発明の第4の実施形態である画像処理システムについて説明する。
【0109】
図18は、本発明の第4の実施形態である画像処理システムの構成例について説明するための図である。
【0110】
図18に示すように、本実施形態では、サーバの画像処理装置101、新規クライアントの画像処理装置210、及びクライアントの画像処理装置202は、オプションとしてフィニッシャを持つMFPである。また、クライアントの画像処理装置203は、オプションとしてフィニッシャを持たないSFPであり、クライアントの画像処理装置204は、オプションとしてフィニッシャを持たないMFPである。
【0111】
図19は、オプションとしてフィニッシャを持つ画像処理装置(MFP)の基本的な装置構成について説明するためのブロック図である。
【0112】
図19に示すように、画像処理装置の排紙ユニット57には、フィニッシャ99が接続されている。リーダ部51、プリンタ部55、制御装置60、操作部70、及びHDD65については、上記第1の実施形態(図3)と同様であるので、説明を省略する。
【0113】
図20は、共通配信値及び固有配信値の一例を示す図である。図20においては、共通配信値711の配信値712は、上記第1の実施形態(図6)と同様であるが、配信値713が相違する。配信値716には、フィニッシャオプションに必要な設定値(排紙トレイの設定、コピー仕様設定)が記載されている。固有配信値714は、上記第1の実施形態(図6)と同様である。
【0114】
更に、本実施形態では、備えるオプションを基に配信値の配信元のデバイスを決定するため、画像処理装置101は、まずデバイス情報のオプション303を参照して複数のクライアントの画像処理装置から配信元の画像処理装置を決定する。
【0115】
なお、クライアントとしての画像処理装置でフィニッシャを持つ複数の画像処理装置が存在した場合は、画像処理装置101は、残りのデバイス情報であるデバイスタイプ301や機能情報302(図2参照)を参照する。そして、画像処理装置101は、デバイス情報が画像処理装置210に最も近い画像処理装置を配信値の配信元として決定する。
【0116】
図21は、サーバとしての画像処理装置101における配信値の配信処理について説明するためのフローチャート図である。図21での各処理は、画像処理装置101のROMやHDD65等に記憶された制御プログラムがRAMにロードされて、制御装置60のCPU等により実行される。
【0117】
図21において、ステップS501〜ステップS504、及びステップS511〜ステップS519は、それぞれ上記第1の実施形態(図8)のステップS101〜ステップS104、及びステップS111〜ステップS119と同様であるので、説明を省略する。
【0118】
ステップS505では、制御装置60は、取得したデバイス情報のオプション303(図2参照)を確認する。具体的には、制御装置60は、画像処理装置202,203,204のそれぞれのオプションのうち、画像処理装置210の機能情報と一致するオプションが1つか否かを判断する。
【0119】
そして、制御装置60は、画像処理装置210のオプションと一致するオプションが1つの場合は、ステップS506に進み、画像処理装置210のオプションと一致するオプションが1つでない場合(複数の場合)は、ステップS507に進む。
【0120】
ステップS506では、制御装置60は、画像処理装置210のオプションと一致するオプションを含むデバイス情報を有するクライアントの画像処理装置を配信値の配信元に決定し、ステップS512に進む。
【0121】
ステップS507では、制御装置60は、取得したデバイス情報の機能情報(Func
tion)302(図2参照)を確認する。具体的には、制御装置60は、画像処理装置202,203,204のそれぞれの機能情報のうち、画像処理装置210の機能情報と一致する機能情報が1つか否かを判断する。
【0122】
そして、制御装置60は、画像処理装置210の機能情報と一致する機能情報が1つの場合は、ステップS508に進み、画像処理装置210の機能情報と一致する機能情報が1つでない場合(複数の場合)は、ステップS509に進む。
【0123】
ステップS508では、制御装置60は、画像処理装置210の機能情報と一致する機能情報を含むデバイス情報を有するクライアントの画像処理装置を配信値の配信元に決定し、ステップS512に進む。
【0124】
ステップS509では、制御装置60は、取得したデバイス情報のデバイスタイプ301(図2参照)を確認する。具体的には、制御装置60は、画像処理装置202,203,204のそれぞれのデバイスタイプのうち、画像処理装置210のデバイスタイプと一致するデバイスタイプが1つか否かを判断する。
【0125】
そして、制御装置60は、画像処理装置210のデバイスタイプと一致するデバイスタイプが1つの場合は、ステップS510に進み、画像処理装置210のデバイスタイプと一致するデバイスタイプが1つでない場合(複数の場合)は、ステップS511に進む。
【0126】
ステップS510では、制御装置60は、画像処理装置210のデバイスタイプと一致するデバイスタイプを含むデバイス情報を有するクライアントの画像処理装置を配信値の配信元に決定し、ステップS512に進む。その他の構成及び作用効果は、上記第1の実施形態と同様である。
【0127】
(第5の実施形態)
次に、図22〜図24を参照して、本発明の第5の実施形態である画像処理システムについて説明する。
【0128】
図22は、本発明の第5の実施形態である画像処理システムの構成例について説明するための図である。
【0129】
図22に示すように、本実施形態では、サーバの画像処理装置101及び新規クライアントの画像処理装置210は、MFPであり、クライアントの画像処理装置202,203,204は、SFPである。
【0130】
ここで、新規クライアントの画像処理装置210において、プリント系の設定やFax受信の設定は、クライアントの画像処理装置202,203,204から配信値をコピーするのが適切であるが、それだけで足りない部分がでてくる。例えば、コピーやBoxなどの配信値は、SFPであるクライアントの画像処理装置202,203,204には存在しない。従って、本実施形態では、新規クライアントの画像処理装置210は、クライアントの画像処理装置202,203,204のいずれかの画像処理装置の配信値、及びサーバの画像処理装置101の配信値を組み合わせて設定値とする。
【0131】
図23は、共通配信値及び固有配信値の一例を示す図である。図22においては、共通配信値711の配信値712は、上記第1の実施形態と同様であるが、配信値713の一部が相違する。配信値713のレポート出力設定721は、クライアントの画像処理装置202,203,204でも保持している値であるが、Box設定722は、クライアントの画像処理装置202,203,204には存在しない。このため、Box設定722は、サーバの画像処理装置101の配信値を使用する。また、固有配信値714についても、必要に応じてサーバの画像処理装置101の配信値を使用する。
【0132】
図24は、サーバとしての画像処理装置101における配信値の配信処理について説明するためのフローチャート図である。図24での各処理は、画像処理装置101のROMやHDD65等に記憶された制御プログラムがRAMにロードされて、制御装置60のCPU等により実行される。
【0133】
図24において、ステップS601〜ステップS604は、それぞれ上記第1の実施形態(図8)のステップS101〜ステップS104と同様であるので、説明を省略する。また、ステップS605〜ステップS617、及びステップS619についても、それぞれ上記第1の実施形態(図8)のステップS105〜ステップS117、及びステップS119と同様であるので、説明を省略する。
【0134】
ステップS604aでは、制御装置60は、ステップS604で取得した画像処理装置202,203,204のそれぞれのデバイス情報のデバイスタイプのうち、画像処理装置210のデバイスタイプと一致するものがあるか否かを判断する。
【0135】
これは、例えば、デバイスタイプで定義されるMFPとSFPでは、備える機能が大きく異なる。このため、クライアントの画像処理装置202,203,204のデバイスタイプに画像処理装置210と同じデバイスタイプが存在しなければ、サーバの画像処理装置101のデバイス情報も含めて配信値を構築する必要があるからである。
【0136】
従って、制御装置60は、画像処理装置202,203,204のそれぞれのデバイス情報のデバイスタイプのうち、画像処理装置210のデバイスタイプと一致するものがあれば、ステップS605に進み、上記第1の実施形態と同様の処理を行う。
【0137】
一方、制御装置60は、画像処理装置202,203,204のそれぞれのデバイス情報のデバイスタイプのうち、画像処理装置210のデバイスタイプと一致するものがなければ、ステップS604bに進む。
【0138】
ステップS604bでは、制御装置60は、新規クライアントの画像処理装置210が持つ機能情報(Function)の設定値を、複数の画像処理装置が持つ配信値で完全に構成可能かどうかを判断する。
【0139】
そして、制御装置60は、完全に構成可能であれば、ステップS604cに進み、そうでなければ、ステップS604dに進む。
【0140】
ステップS604cでは、制御装置60は、複数の画像処理装置を配信値の配信元として決定し、ステップS612に進む。
【0141】
一方、ステップS604dでは、制御装置60は、新規クライアントの画像処理装置210が持つ機能情報(Function)の設定値を部分的に構成可能な複数の画像処理装置を配信値の配信元として決定し、ステップS612に進む。
【0142】
また、ステップS618では、制御装置60は、共通配信値をクライアントの画像処理装置から取得する際に、自装置101の共通配信値も必要に応じて取得し、ステップS619に進む。その他の構成及び作用効果は、上記第1の実施形態と同様である。
【0143】
なお、本発明は、上記各実施形態に例示したものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。上記実施例においては、画像処理装置の例としてMFPやSFPについて説明したが、画像処理装置は、スキャナ装置やファクシミリ装置、パーソナルコンピュータ、あるいは携帯電話等の携帯情報機器であってもよい。
【0144】
また、本発明の目的は、以下の処理を実行することによっても達成される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す処理である。
【0145】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード及び該プログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0146】
また、プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、次のものを用いることができる。例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等である。または、プログラムコードをネットワークを介してダウンロードしてもよい。
【0147】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上記実施の形態の機能が実現される場合も本発明に含まれる。加えて、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0148】
更に、前述した実施形態の機能が以下の処理によって実現される場合も本発明に含まれる。即ち、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行う場合である。
【符号の説明】
【0149】
51 リーダ部
52 原稿給紙ユニット
53 スキャナユニット
55 プリンタ部
56 マーキングユニット
57 排紙ユニット
58 給紙ユニット
60 制御装置
65 HDD
70 操作部
99 フィニッシャ
101 画像処理装置
202,203,204 画像処理装置
210 画像処理装置
400 LAN

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像処理装置と複数の他の画像処理装置とが互いに通信可能に接続される画像処理システムであって、
前記画像処理装置は、既に接続されている複数の前記他の画像処理装置からデバイス情報を取得する第1の取得手段と、
新規に接続された前記他の画像処理装置からデバイス情報を取得する第2の取得手段と、
前記第1の取得手段及び前記第2の取得手段により取得したデバイス情報に基づいて、既に接続されている複数の前記他の画像処理装置のうち、新規に接続された前記他の画像処理装置に配信する共通配信値の配信元となる前記他の画像処理装置を決定する制御手段と、を備えることを特徴とする画像処理システム。
【請求項2】
複数の他の画像処理装置が通信可能に接続される画像処理装置であって、
既に接続されている複数の前記他の画像処理装置からデバイス情報を取得する第1の取得手段と、
新規に接続された前記他の画像処理装置からデバイス情報を取得する第2の取得手段と、
前記第1の取得手段及び前記第2の取得手段により取得したデバイス情報に基づいて、既に接続されている複数の前記他の画像処理装置のうち、新規に接続された前記他の画像処理装置に配信する共通配信値の配信元となる前記他の画像処理装置を決定する制御手段と、を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記配信元の他の画像処理装置から前記共通配信値を取得して、取得した該共通配信値を前記新規に接続された他の画像処理装置に配信することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
制御手段は、前記配信元の他の画像処理装置に対して、前記新規に接続された他の画像処理装置に前記共通配信値を配信するように指示することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記既に接続されている複数の前記他の画像処理装置から固有配信値を取得する第3の取得手段を備え、
前記制御手段は、前記第3の取得手段により取得した前記固有配信値に基づいて、前記新規に接続された他の画像処理装置に配信する固有配信値を決定することを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記新規に接続された他の画像処理装置に配信する固有配信値をユニークな値として決定し、決定した固有配信値を前記新規に接続された他の画像処理装置に配信することを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記共通配信値の配信元となる前記他の画像処理装置を決定する際に、複数の前記他の画像処理装置を前記配信元として決定することを特徴とする請求項2〜6のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記制御手段は、自装置の固有配信値と前記共通配信値とを組み合わせて前記新規に接続された他の画像処理装置に配信することを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
【請求項9】
複数の他の画像処理装置が通信可能に接続される画像処理装置の制御方法であって、
既に接続されている複数の前記他の画像処理装置からデバイス情報を取得する第1の取得ステップと、
新規に接続された前記他の画像処理装置からデバイス情報を取得する第2の取得ステップと、
前記第1の取得ステップ及び前記第2の取得ステップで取得したデバイス情報に基づいて、既に接続されている複数の前記他の画像処理装置のうち、新規に接続された前記他の画像処理装置に配信する共通配信値の配信元となる前記他の画像処理装置を決定する制御ステップと、を備えることを特徴とする画像処理装置の制御方法。
【請求項10】
複数の他の画像処理装置が通信可能に接続される画像処理装置の制御プログラムであって、
既に接続されている複数の前記他の画像処理装置からデバイス情報を取得する第1の取得ステップと、
新規に接続された前記他の画像処理装置からデバイス情報を取得する第2の取得ステップと、
前記第1の取得ステップ及び前記第2の取得ステップで取得したデバイス情報に基づいて、既に接続されている複数の前記他の画像処理装置のうち、新規に接続された前記他の画像処理装置に配信する共通配信値の配信元となる前記他の画像処理装置を決定する制御ステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とする画像処理装置の制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2010−161578(P2010−161578A)
【公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−1856(P2009−1856)
【出願日】平成21年1月7日(2009.1.7)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】