説明

画像処理システム、画像処理装置、画像形成装置、プログラム、及び記録媒体

【課題】画像データを配信するシステムにおいて、1つのワークフローに複数言語分の設定値を関連付けること。
【解決手段】画像データを配信処理する画像処理システムであって、画像形成装置は、ワークフローの配信処理における設定画面の表示要求、及び設定画面の表示言語を示す言語情報を画像処理装置に出力する表示要求手段と、画像処理装置から取得した設定画面情報が示す設定画面に、画像処理装置から取得した設定値を表示する表示手段とを備え、画像処理装置は、設定画面の画面情報を示す設定画面情報、及び前記ワークフローにおける設定画面の設定値毎に1又は複数の言語の設定値を記憶する記憶手段と、画像形成装置から取得した表示要求に含まれる設定画面に対応する設定画面情報、及び言語情報が示す言語の設定値を記憶手段から取得する取得手段と、取得手段により取得された設定値、及び設定画面情報を画像形成装置に出力する出力手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データの配信を行う画像処理システム、画像処理装置、画像形成装置、プログラム、及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、多くの企業において、多機能複合機などの画像入出力機器のネットワーク上への配置・接続が進んでいる。画像入出力機器は、業務の効率化を図る手段として大きな役割を担っている。特に、紙文書の電子化と配布を効率的に行う画像処理システムが重要になっている。画像処理システムを構成する大きな要素は、画像入力機器(例えば画像形成装置など)と画像処理サーバである。画像処理サーバには、あらかじめさまざまな業務・用途にあわせた複数の配信処理メニューが登録されている。利用者は、画像形成装置のオペレーションパネル(操作部)から、業務に適した処理メニューを選択してスキャンを行う。
【0003】
例えば、特開2006−018640号公報には、配信処理や画像変換処理をプラグイン化し、ユーザやユーザがそれらプラグインを任意に組み合わせて入力、画像変換、出力のワークフローを作成し、作成されたワークフローを利用して画像データの配信処理を行う技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述した配信処理システムの場合、ユーザの事業形態によっては、次のような運用が考えられる。図1は、配信処理システムの運用例1を示す図である。図1に示す運用例1は、以下の通りとする。
・各国にまたがって本社、支社が存在する
・配信管理サーバ(画像処理サーバ)を本社のIT部門に設置し、各支店の画像形成装置(スキャナなどの画像入力装置でもよい)と接続する
・ワークフローの管理を本社のIT部門で行う
・各支店の請求書は、スキャン配信により、本社の経理部門に集中管理する
この場合、例えば、請求書の処理に必要なワークフローが全社で共通であったとしても、同一のワークフローを言語の数だけ作成し、各拠点にそれぞれ振り分ける必要があった。図2は、同一のワークフローを複数の言語の数だけ作成した例を示す図である。図2に示す例では、日本語と英語とのワークフローをそれぞれ別に作成する例である。
【0005】
なお、運用例1に限らず、本社、支社が同一国であっても、様々な国の人々が働く職場などにおいては、運用例1と同様に、複数の言語のワークフローを準備する必要がある。
【0006】
よって、全く同じ処理を行うワークフローを言語の違いのためだけに複数用意すると、システムリソースに負荷をかけてしまう。また、ワークフローの設定に誤りがあった場合や社内の処理プロセスに変更があった場合に、言語数分の全てのワークフローを修正しなければならず、ユーザ(管理者)にとって大変煩雑な作業であった。
【0007】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、画像データを配信するシステムにおいて、1つのワークフローに複数言語分の設定値を関連付けることができる画像処理システム、画像処理装置、画像形成装置、プログラム、及び記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明における一態様の画像処理システムは、 画像形成装置から入力された画像データに対して、1又は複数の処理を規定したワークフローに基づいて前記画像データを配信処理する画像処理装置を備える画像処理システムであって、前記画像形成装置は、前記ワークフローの配信処理における設定画面の表示要求、及び前記設定画面の表示言語を示す言語情報を前記画像処理装置に出力する表示要求手段と、前記画像処理装置から取得した設定画面情報が示す設定画面に、前記画像処理装置から取得した設定値を表示する表示手段とを備え、前記画像処理装置は、前記設定画面の画面情報を示す前記設定画面情報、及び前記ワークフローにおける設定画面の設定値毎に1又は複数の言語の設定値を記憶する記憶手段と、前記画像形成装置から取得した表示要求に含まれる設定画面に対応する設定画面情報、及び前記言語情報が示す言語の設定値を前記記憶手段から取得する取得手段と、前記取得手段により取得された前記設定値、及び前記設定画面情報を前記画像形成装置に出力する出力手段とを備える。
【0009】
また、本発明における他の態様の画像処理装置は、取得した画像データに対して、1又は複数の処理を規定したワークフローに基づいて前記画像データを配信処理する画像処理装置であって、前記ワークフローにおける配信処理の設定画面の表示要求、及び前記設定画面の表示言語を示す言語情報を受信する受信手段と、前記設定画面の画面情報を示す設定画面情報、及び前記ワークフローにおける設定画面の設定値毎に1又は複数の言語の設定値を記憶する記憶手段と、受信された前記設定画面に対応する設定画面情報、及び受信された前記言語情報が示す言語の設定値を前記記憶手段から取得する取得手段と、前記取得手段により取得された前記設定値、及び前記設定画面情報を出力する出力手段とを備える。
【0010】
また、本発明における他の態様の画像形成装置は、取得した画像データに対して、1又は複数の処理を規定したワークフローに基づいて前記画像データを配信処理する画像形成装置であって、前記ワークフローの配信処理における設定画面の表示要求がされた場合、前記設定画面の表示言語を示す言語情報を取得し、前記言語情報とともに前記設定画面の表示要求を行う要求手段と、前記設定画面の画面情報を示す設定画面情報、及び前記ワークフローにおける設定画面の設定値毎に1又は複数の言語の設定値を記憶する記憶手段と、前記要求手段により要求された前記言語情報が示す言語の設定値と、要求された前記設定画面に対応する設定画面情報を前記記憶手段から取得する取得手段と、前記取得手段により取得された前記設定画面情報が示す設定画面に、前記取得手段により取得された言語の設定値を表示する表示手段とを備える。
【0011】
また、本発明の画像処理システム、画像形成装置、画像処理装置は、コンピュータにより実行可能なプログラムにより実現することができ、また、プログラムを記録した記録媒体をコンピュータに読み取らせて実現することも可能である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、画像データを配信するシステムにおいて、1つのワークフローに複数言語分の設定値を関連付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】配信処理システムの運用例1を示す図。
【図2】同一のワークフローを複数の言語の数だけ作成した例を示す図。
【図3】実施例1に係る画像処理システムの一例を示す図。
【図4】実施例1に係るMFPのハードウェア構成の一例を示すブロック図。
【図5】実施例1に係る画像処理サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図。
【図6】実施例1におけるMFP及び画像処理サーバの機能構成の一例を示すブロック図。
【図7】ワークフローの例を示す図。
【図8】方法1の設定画面の一例を示す図。
【図9】設定値ファイルの一例を示す図。
【図10】方法3における日本語で管理ツールをログインした場合を説明する図。
【図11】方法3における英語で管理ツールをログインした例を示す図。
【図12】記憶手段に記憶される複数言語の設定値のイメージを示す図。
【図13】実施例1における設定画面の表示処理の一例を示すフローチャート。
【図14】実施例2におけるMFP及び画像処理サーバの機能構成の一例を示すブロック図。
【図15】翻訳設定画面の一例を示す図。
【図16】実施例2における設定画面の表示処理の一例を示すフローチャート。
【図17】実施例3に係るMFPの機能構成の一例を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る画像処理システム、画像形成装置、画像処理装置(又は画像処理サーバ)、プログラム及び記録媒体の実施例を詳細に説明する。
【0015】
また、以下に示す実施例では、画像データを入力する画像入力装置として、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能、ファクシミリ機能を一つの筐体に搭載した複合機を例にあげて説明しているが、これに限定されるものではなく、画像データを入力可能であれば、スキャナ装置、ファクシミリ装置、コピー装置などいずれにも適用することができる。
【0016】
[実施例1]
<システム構成とハードウェア構成>
図3は、実施例1に係る画像処理システムの一例を示す図である。図3に示すように、画像処理システムは、ネットワークを介してMFP(Multifunction Peripheral)10、MFP20、画像処理サーバ30、情報処理端末(例えば、PC(Personal Computer)、PDA(Personal Data Assistance)など)40、ファイルサーバ50、EDMS(Enterprise Document Management System)60、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)サーバ70が接続されている。
【0017】
MFP10、20は、スキャン機能、コピー機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能などを一つの筐体に搭載したものである。MFP10、20は、スキャナ機能により紙媒体等をスキャン処理して画像データを生成し、生成された画像データを画像処理サーバ30に送信する。MFPの詳細については後述する。また、画像データは、文書の画像データを含む。
【0018】
画像処理サーバ30は、各MFPでスキャンされた画像データを受信して、MFPにより指定されたワークフローに従って種々の処理や配信処理を実行するワークステーション等のコンピュータである。ワークフローには、メール送信、FAX送信、フォルダ配信などがある。
【0019】
また、画像処理サーバ30は、入力された画像データに基づいてワークフローを実行するサーバであり、ユーザ(例えば管理者)によって構築されたワークフローに従って文書の蓄積又は配信処理を実行する。即ち、画像を処理するという観点において、画像処理サーバ30も画像処理装置として機能する。画像処理サーバ30の詳細については後述する。なお、画像処理サーバ30は、MFP10、20に組み込まれてもよい。
【0020】
情報処理端末40は、ユーザにより配信処理に関する管理ツールが起動され、入力、画像変換、出力の各プラグインが順に選択されることでワークフローを管理ツール上で作成する。また、情報処理端末40は、管理ツールからワークフローにおける設定値の設定を可能とする。なお、MFPにおいて、ワークフローやワークフローの設定値の設定が可能であれば、情報処理端末40は、必ずしも必要ではない。
【0021】
ファイルサーバ50は、インターネット上で共有するファイルを蓄積して管理するコンピュータである。EDMS60は、いわゆる文書管理システムであり、文書を蓄積、管理を行う。
【0022】
SMTPサーバ70は、メール送信プロトコルであるSMTPに準拠した電子メールを送信するためのサーバである。ファイルサーバ50、EDMS60、SMTPサーバ70のいずれも画像処理サーバ30の配信処理によりアクセスされる。なお、ネットワークを介して接続されるMFPや画像処理サーバや情報処理端末などの数は、それぞれ任意の数でもよい。
【0023】
実施例1に係るMFP10及び画像処理サーバ30のハードウェア構成について説明する。図4は、実施例1に係るMFP10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0024】
図4に示すように、MFP10は、制御部11、主記憶部12、補助記憶部13、外部記憶装置I/F部14、ネットワークI/F部16、操作部17、表示部18、エンジン部19を含む。
【0025】
制御部11は、コンピュータの中で、各装置の制御やデータの演算、加工を行うCPUである。また、制御部11は、主記憶部12に記憶されたプログラムを実行する演算装置であり、入力装置や記憶装置からデータを受け取り、演算、加工した上で、出力装置や記憶装置に出力する。
【0026】
主記憶部12は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などであり、制御部11が実行する基本ソフトウェアであるOSやアプリケーションソフトウェアなどのプログラムやデータを記憶又は一時保存する記憶装置である。
【0027】
補助記憶部13は、HDD(Hard Disk Drive)などであり、アプリケーションソフトウェアなどに関連するデータを記憶する記憶装置である。
【0028】
外部記憶装置I/F部14は、USB(Universal Serial Bus)などのデータ伝送路を介して接続された記憶媒体15(例えば、フラッシュメモリなど)とMFP10とのインタフェースである。
【0029】
また、記憶媒体15に、所定のプログラムを格納し、この記憶媒体15に格納されたプログラムは外部記憶装置I/F部14を介してMFP10にインストールされ、インストールされた所定のプログラムはMFP10により実行可能となる。
【0030】
ネットワークI/F部16は、有線及び/又は無線回線などのデータ伝送路により構築されたLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などのネットワークを介して接続された通信機能を有する周辺機器とMFP10とのインタフェースである。
【0031】
操作部17や表示部18は、キースイッチ(ハードキー)とタッチパネル機能(GUIのソフトウェアキーを含む:Graphical User Interface)を備えたLCD(Liquid Crystal Display)とから構成され、MFP10が有する機能を利用する際のUI(User Interface)として機能する表示及び/又は入力装置である。
【0032】
エンジン部19は、実際に画像形成に係る処理を行うプロッタ、スキャナ等の機構部分である。
【0033】
図5は、実施例1に係る画像処理サーバ30のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図5に示すように、画像処理サーバ30は、制御部31、主記憶部32、補助記憶部33、外部記憶装置I/F部34、ネットワークI/F部36を含む。
【0034】
制御部31は、コンピュータの中で、各装置の制御やデータの演算、加工を行うCPUである。また、制御部31は、主記憶部32に記憶されたプログラムを実行する演算装置であり、入力装置や記憶装置からデータを受け取り、演算、加工した上で、出力装置や記憶装置に出力する。
【0035】
主記憶部32は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などであり、制御部31が実行する基本ソフトウェアであるOSやアプリケーションソフトウェアなどのプログラムやデータを記憶又は一時保存する記憶装置である。
【0036】
補助記憶部33は、HDD(Hard Disk Drive)などであり、アプリケーションソフトウェアなどに関連するデータを記憶する記憶装置である。
【0037】
外部記憶装置I/F部34は、USB(Universal Serial Bus)などのデータ伝送路を介して接続された記憶媒体15(例えば、フラッシュメモリなど)と画像処理サーバ30とのインタフェースである。
【0038】
また、記憶媒体15に、所定のプログラムを格納し、この記憶媒体15に格納されたプログラムは外部記憶装置I/F部34を介して画像処理サーバ30にインストールされ、インストールされた所定のプログラムは画像処理サーバ30により実行可能となる。
【0039】
ネットワークI/F部36は、有線及び/又は無線回線などのデータ伝送路により構築されたLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などのネットワークを介して接続された通信機能を有する周辺機器と画像処理サーバ30とのインタフェースである。また、図3に示す例では、画像処理サーバ30には、キーボードなどの入力部と、LCDなどの表示部とを図示していないが、これらを有する構成としてもよい。
【0040】
<機能構成>
図6は、実施例1におけるMFP10及び画像処理サーバ30の機能構成の一例を示すブロック図である。まず、MFP10の機能構成について説明する。なお、図6に示す例では、MFP10と画像処理サーバ30とを別構成にしたが、画像処理サーバ30はMFP10に組み込まれてもよい(図17参照)。
【0041】
図6に示すように、MFP10は、表示要求手段101、画面受信手段102、表示手段103、リモート通信手段104を含む。なお、その他一般的なMFPが有するスキャン機能やプリンタ機能やコピー機能やFAX機能等については図示していない。
【0042】
表示要求手段101は、ユーザによるワークフロー選択後などに、ワークフローの設定画面の表示要求を検知する。具体的には、表示要求手段101は、ユーザがワークフローの設定値の確認、又は修正、入力のために、ワークフローの設定画面の表示ボタンが押下されたことを検知する。
【0043】
設定画面とは、ワークフローにおける配信パラメータの入力画面やデフォルト設定の確認画面、ワークフローの書誌情報の表示画面を含む。以下、配信パラメータを設定値と呼ぶ。配信パラメータには、メールの宛先情報や送信元情報、フォルダ配信のファイルパス情報やFAXのFAX番号、画像変換を行う場合は変換における設定値などが含まれる。ワークフローの管理は画像処理サーバ30で行われているため、MFP10は、ワークフローに係る画面を表示する際、その都度画像処理サーバ30から画面情報を取得して表示部18に表示する。
【0044】
ここで、ワークフローについて説明する。図7は、ワークフローの例を示す図である。図7に示すワークフロー1は、OMR(Optical Mark Recognition)処理を行うワークフローを示す。また、ワークフロー2は、画像変換を行って、SMTP送信するワークフローを示す。また、ワークフロー3は、OCR処理を行って、フォルダ配信するワークフローを示す。ワークフロー4は、フォルダ配信を行って、さらにSMTP送信を行うワークフローを示す。つまり、ワークフローは、入力、画像変換、出力(配信)の各プラグインのうち、1又は複数の処理(プラグイン)を組み合わせて規定した配信処理を言う。
【0045】
図6に戻り、表示要求手段101は、設定画面の表示要求を行う際、MFP10のデフォルト表示言語、又は現在オペレーションパネル(表示部18)に表示している表示言語の情報を取得する。次に、表示要求手段101は、取得した表示言語を示す言語情報を設定画面の表示要求とともに画像処理サーバ30に出力する。表示要求には、どのワークフローのどの設定画面かを示す画面識別情報が含まれる。
【0046】
画面受信手段102は、要求した設定画面の画面情報を示す設定画面情報と、設定画面に表示される設定値とを画像処理サーバ30から取得する。設定値は、後述するように、要求した言語情報に対応する言語の設定値が画像処理サーバ30に記憶されていれば、要求した言語情報が示す言語の設定値が取得できる。
【0047】
表示手段103は、MFP10の表示部18のUI制御手段に相当し、例えば、オペレーションパネルなどにワークフローの設定画面を表示する。表示手段103は、画面受信手段102が取得した設定画面情報が示す設定画面に、画面受信手段102が取得した設定値を表示する。
【0048】
リモート通信手段104は、機器情報や画像データなどの送受信を行う。リモート通信手段104は、画像データのワークフロー処理要求などがユーザから指示された場合、画像データと当該要求とを画像処理サーバ30に送信する。なお、表示要求手段101の表示要求を行う機能は、リモート通信手段104に含まれてもよい。
【0049】
次に、画像処理サーバ30の機能について説明する。図6に示す画像処理サーバ30は、リモート通信手段300、要求取得手段301、設定手段302、記憶手段303、設定値取得手段304、画面取得手段305、画面出力手段306、ジョブ実行・管理手段307、ワークフロー実行手段308、データ処理手段309を含む。
【0050】
リモート通信手段300は、機器情報や画像データなどの送受信を行う。また、リモート通信手段300は、MFP10から画像データや配信パラメータを受信したり、ワークフローの配信先に対し、画像処理した画像データを送信したりする。
【0051】
リモート通信手段300は、MFP10からワークフローの処理要求(ジョブ要求)を受信した場合は、ワークフローの識別情報や、配信パラメータなどをジョブ実行・管理手段307に出力する。
【0052】
要求取得手段301は、MFP10からワークフローにおける設定画面の表示要求と、言語情報とを取得する。表示要求に含まれる画面識別情報は画面取得手段305へ、言語情報及び画面識別情報は設定値取得手段304へ出力される。要求取得手段301は、リモート通信手段300に含まれてもよい。
【0053】
設定手段302は、管理ツールなどを用いて情報処理端末50などからワークフローの設定を受け付けて記憶手段303に記憶する。また、設定手段302は、ワークフローにおける設定値の入力なども受け付けて記憶手段303に記憶する。設定手段302は、1つのワークフローにおける設定画面の設定値毎に、複数の言語を関連付けることを可能とする。例えば、複数の言語の関連付けについて以下の3つの方法が考えられる。
【0054】
(方法1)
方法1は、情報処理端末40で操作する管理ツール上に各設定値の入力フィールドが、複数言語用意されている例である。ユーザ(管理者)は、必要な言語分だけ入力フィールドに設定値を入力していく。図8は、方法1の設定画面の一例を示す図である。図8に示すように、「件名」、「送信者名」、「メール本文」のタグ(書誌情報)毎に、「日(日本語)」、「英(英語)」、「仏(フランス語)」の入力フィールドが設けられている。この入力フィールドに、対応する言語を入力することで、1つのワークフローの設定画面のタグ(パラメータ)に複数言語の設定値を関連付けて記憶手段303に記憶することができる。
【0055】
(方法2)
方法2は、各言語の設定値ファイルをエクスポート及び/又はインポート可能にして、複数言語の設定値を関連付ける例である。ユーザは、ある言語で作成済みのワークフローに対して設定値ファイル(CSV、XMLなど)のエクスポートを行う。エクスポートを行うと、情報処理端末40の所定のメモリに設定値ファイルが保存される。ユーザは、情報処理端末40上に保存された設定値ファイルの言語を所定の言語に修正(翻訳)し、修正した設定値ファイルを再び画像処理サーバ30にインポートする。
【0056】
図9は、設定値ファイルの一例を示す図である。図9に示す例では、XML形式で設定値ファイルをエクスポート/インポートする。インポートされた設定値ファイルは、もともとの設定値ファイルと関連付けて記憶手段303に記憶される。
【0057】
図9(A)は、エクスポートした日本語の設定値ファイルを示す。ユーザが、情報処理端末40上で設定値ファイルの日本語の部分を英語に翻訳して修正し、修正した設定値ファイルを画像処理サーバ30にインポートする。図9(B)は、英語に修正された設定値ファイルを示す。
【0058】
方法2のように、設定値ファイルを生成して修正可能にすることで、例えば、英語が分かるユーザに設定値ファイルをメール添付して送信し、翻訳後の設定値ファイルを返信してもらうことなどが可能になる。
【0059】
この設定値ファイルをエクスポート/インポートすることで、1つのワークフローの設定画面のタグに複数言語の設定値を関連付けて記憶手段303に記憶することができる。
【0060】
(方法3)
方法3は、情報処理端末40で操作される管理ツールそのものの表示言語の切り替えと連動して他言語を入力する例である。方法3は、管理ツールそのものが複数の言語に対応していることが前提である。ユーザは、管理ツール上で表示中の言語に合わせて、入力フィールドに設定値を入力又は翻訳する。
【0061】
図10は、方法3における日本語で管理ツールをログインした場合を説明する図である。図10(A)は、管理ツールのログイン画面の一例を示す図である。図10(A)に示すように、日本語で管理ツールをログインしたとする。図10(B)は、設定画面において、設定値を日本語で入力した例を示す図である。ワークフローを設定した後に、設定したワークフローの各設定値を入力する場合などに図10(B)に示す設定画面が表示される。日本語の設定値を入力後、保存してログアウトしたとする。このとき、このワークフローの設定値には、日本語の設定値が記憶される。
【0062】
図11は、方法3における英語で管理ツールをログインした例を示す図である。図11(A)は、管理ツールのログイン画面の一例を示す図である。図11(A)に示すように、英語で管理ツールをログインしたとする。図11(B)は、英語ログイン後の設定画面を示す図である。図11(B)に示す例で、設定値については英語の設定値が保存されていないので、日本語で表示され、その他の文字列(タグなど)は、英語表示可能な管理ツールのアプリケーションにより英語で表示される。
【0063】
図11(C)は、ユーザ(管理者)などが、図11(B)に示す設定値を翻訳した例を示す図である。ユーザが、図11(C)に示す設定画面をログアウトすると、英語の設定値がこのワークフローの設定値に関連付けて記憶手段303に記憶される。
【0064】
これにより、複数言語に対応する管理ツールを用いて、1つのワークフローの設定値に複数言語の設定値を関連付けて記憶手段303に記憶することができる。なお、図10(B)や図11(B)、図11(C)の画面は、MFP10では、一般ユーザが表示要求をした場合には確認画面や修正/入力画面として表示される。
【0065】
図6に戻り、記憶手段303は、入力処理、画像変換処理、又は出力処理の各プラグインを格納し、また、各プラグインが組み合わされたワークフローを1又は複数格納する。記憶手段303は、MFP10から受信した配信パラメータや画像データを含むジョブを記憶する。記憶手段303は、ワークフローに関するMFP10の表示部18で表示する内容が記載された画面情報を記憶する。また、記憶手段303は、ワークフローにおける設定画面の設定値(またはタグ)に対し、複数言語の設定値を関連付けて記憶する。
【0066】
図12は、記憶手段303に記憶される複数言語の設定値のイメージを示す図である。図12に示すように、記憶手段303には、ワークフロー毎に表示する設定画面が対応付けられている。図12に示すデータは、実際はXML形式やテーブル形式で記憶されればよい。また、設定画面には、タグ毎に複数言語の設定値が対応付けられている。これより、どのワークフローのどの画面かを指定し、表示言語を選択するだけで、設定画面の設定値の言語を変更することが可能になる。なお、複数言語の設定値は、タグに関連付けられると説明するが、一つの言語(例えば日本語)の設定値に関連付けての他の言語(英、仏など)の設定値を関連付けてもよい。
【0067】
なお、図12に示すデータは、ワークフローの情報が記憶された記憶手段とは別の記憶手段に記憶してもよいし、画像処理サーバ30の外部のデータベースに記憶し、情報を適宜書き込んだり読み出したりしてもよい。
【0068】
図6に戻り、設定値取得手段304は、要求取得手段301が取得した表示要求に含まれる画面識別情報と言語情報とに基づいて、画面識別情報が示す設定画面に、言語情報が示す言語の設定値が記憶手段303に記憶されているか検索する。
【0069】
設定値取得手段304は、記憶手段303に言語情報が示す設定値があれば、その言語を取得し、記憶手段303になければ、記憶手段303に記憶されている所定の言語(例えば日本語)の設定値を取得する。設定値取得手段304は、取得した設定値を画面出力手段306に出力する。
【0070】
画面取得手段305は、要求取得手段301が取得した表示要求に含まれる画面識別情報が示す設定画面の設定画面情報を、記憶手段303から検索して取得する。画面取得手段305は、取得した設定画面情報を画面出力手段306に出力する。なお、設定取得手段304と画面取得手段305とは、1つの取得手段として構成してもよい。
【0071】
画面出力手段306は、各取得手段304、305から取得した設定画面情報と設定値とをMFP10に送信する。なお、画面出力手段306は、リモート通信手段300に含まれてもよい。
【0072】
ジョブ実行・管理手段307は、MFP10から受信した配信パラメータや画像データをジョブとして記憶手段303に記憶し、ワークフロー実行手段308にジョブの処理を依頼する。
【0073】
ワークフロー実行手段308は、ジョブ実行・管理手段307からジョブの処理要求を受けた場合、記憶手段303からジョブを取得し、ワークフローに含まれる各処理の実行を制御する。
【0074】
データ処理手段309は、ワークフロー実行手段308から処理実行の指示を受けると、この指示に従って画像データに対して配信処理を行う。つまり、データ処理手段309は、ワークフローに含まれる各処理をフロー順に実行し、配信先(ファイルサーバ50、EDMS60、SMTP70など)へ画像データを配信する。
【0075】
<動作>
次に、実施例1に係る画像処理システムの動作について説明する。図13は、実施例1における設定画面の表示処理の一例を示すフローチャートである。
【0076】
ステップS101において、表示要求手段101は、ユーザからの指示などにより、ワークフローの設定画面の表示要求を検出し、画像処理サーバ30に設定画面の表示要求を行う。また、表示要求手段101は、MFP10の表示部18に表示する表示言語と同じ言語の言語情報を機器情報から取得し、言語情報を表示要求と共に画像処理サーバ30に送信する。
【0077】
ステップS102において、要求取得手段301は、MFP10から表示要求を取得する。要求取得手段301は、取得した表示要求に含まれる画面識別情報を画面取得手段305に出力し、取得した言語情報及び画面識別情報を設定値取得手段304に出力する。
【0078】
ステップS103において、画面取得手段305は、画面識別情報が示す設定画面の設定画面情報を記憶手段303から取得する。
【0079】
ステップS104において、設定値取得手段304は、画面識別情報が示す設定画面に表示すべき、言語情報が示す言語の設定値を取得する。ステップS103とS104は順不同である。
【0080】
ステップS105において、画面出力手段306は、各取得手段304、305が取得した設定画面情報及び設定値をMFP10に送信する。
【0081】
ステップS106において、表示手段103は、画面受信手段102が取得した設定画面情報が示す設定画面に、画面受信手段102が取得した設定値を表示する。
【0082】
以上、実施例1によれば、画像データを配信するシステムにおいて、1つのワークフローに複数言語分の設定値を関連付けることができ、ワークフロー生成にかかるユーザの負担を軽減することができ、メンテナンスも簡易になる。また、実施例1によれば、MFP10から要求する言語情報を、MFP10のデフォルトの表示言語とすることで、MFPの表示言語と同じ言語でワークフローの設定値を表示することができる。
【0083】
[実施例2]
次に、実施例2に係る画像処理システムについて説明する。実施例2では、画像処理サーバ31に翻訳手段311を設け、ワークフローの設定値を自動で翻訳する。
【0084】
<機能構成>
図14は、実施例2におけるMFP10と画像処理サーバ31との機能構成の一例を示すブロック図である。図14に示す機能において、図6に示す機能と同様の機能のものは同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0085】
設定手段310は、管理ツール上などから、ユーザにより設定値の翻訳が指示された場合、翻訳対象の設定値と翻訳対象の言語を翻訳手段311に出力する。翻訳の指示については後述する。
【0086】
翻訳手段311は、与えられた言語を、指定された他の言語に翻訳する機能を有する。例えば、翻訳手段311は、ある言語の単語と、その単語を他の言語に翻訳した単語とを関連付けた辞書を有する。翻訳手段311は、翻訳対象が単語であれば、この辞書を用いて翻訳する。
【0087】
また、翻訳手段311は、翻訳対象が文章であれば、構文解析を行って、構文木を生成する。次に、翻訳手段311は、生成した構文木を他の言語の構文木に変換する。次に、翻訳手段311は、変換された構文木に、他の言語の単語をあてはめ、翻訳された文章を生成する。翻訳手段311は、前述した翻訳方法に限らず、一般的な自動翻訳方法を用いればよい。また、翻訳手段311は、複数の言語の辞書や、構文木の変換方法を複数保持することで、複数の言語に翻訳できるようにしてもよい。
【0088】
実施例2における翻訳の適用場面としては、事前翻訳と動的翻訳とが考えられる。以下、それぞれの翻訳の仕方について説明する。
【0089】
(事前翻訳)
設定手段310は、ワークフローの設定値の設定後、ユーザにより翻訳を指示された場合に、翻訳対象の設定値と、翻訳対象の言語を翻訳手段311に出力する。具体的には、設定手段310は、図10(B)に示すような設定画面から設定値が入力された後、ユーザによりOKされた場合、図15に示すような翻訳設定画面を管理ツール上に表示する。
【0090】
図15は、翻訳設定画面の一例を示す図である。図15に示す表示ボックスA1は、システム内で翻訳可能な言語を表示する。表示ボックスA2は、選択された翻訳対象の言語を表示する。ボタンB1は、表示ボックスA1で選択された言語を翻訳対象に決定するボタンである。ボタンB2は、表示ボックスA2で選択された言語を翻訳対象から削除するボタンである。図15に示す例では、翻訳対象の言語として英語と仏語が決定されている。図15に示す状態でOKボタンが押下されると、設定手段310は、図10(B)に示す各設定値と、英語及び仏語を示す言語情報とを翻訳手段311に出力する。
【0091】
翻訳手段311は、設定手段311から翻訳対象の1又は複数の設定値、翻訳対象の言語を取得した場合、自動翻訳を行う。翻訳手段311は、自動翻訳した設定値を、設定値が入力された設定画面や、もとの言語の設定値と関連付けて記憶手段303に記憶する。
【0092】
また、事前翻訳のその他の例としては、図11(A)に示すログイン画面で選択された言語が母国語以外の言語の場合、設定手段310が、記憶手段303に記憶された設定値(例えば母国語の設定値)を読み出し、選択された言語とともに翻訳手段311に出力する。翻訳手段311は、前述した通り、自動翻訳を行って、翻訳した設定値を記憶手段303に記憶する。
【0093】
これより、ユーザ(管理者)が設定値の自動翻訳を指示しておくことで、事前に1つの設定値に対して複数の言語の設定値を記憶手段303に記憶させておくことができる。
【0094】
(動的翻訳)
次に、画像処理サーバ31の動的翻訳について説明する。設定値取得手段312が、MFP10から要求された言語の設定値を記憶手段303から取得しようとしたとき、記憶手段303に対象の言語の設定値が記憶されていなかったとする。このとき、設定値取得手段312は、記憶手段303からデフォルトの言語(例えば日本語)の設定値を取得し、要求された言語の言語情報とともに翻訳手段311に出力する。
【0095】
翻訳手段311は、前述した通り、自動翻訳を行って、翻訳した設定値を記憶手段303に記憶する。翻訳手段311は、翻訳した設定値の記憶手段303への記憶が完了すると、設定値取得手段312に翻訳完了の通知をする。
【0096】
設定値取得手段312は、翻訳手段311から翻訳完了の通知を受けると、記憶手段303から、MFP10から要求された言語の設定値を取得し、取得した設定値を画面出力手段306に出力する。以降の処理は実施例1と同様である。
【0097】
これより、MFP10から要求された言語の設定値が記憶手段303に記憶されていなかったときに設定値が翻訳されるため、必要最小限の設定値を記憶手段303に記憶させることができる。動的翻訳によれば、MFP10により要求されるか不明である言語の設定値を無駄に翻訳して記憶することを防ぐため、システムリソースへの負荷を軽減することができる。
【0098】
<動作>
次に、実施例2に係る画像処理システムの動作について説明する。図16は、実施例2における設定画面の表示処理の一例を示すフローチャートである。図16に示す処理において、図13に示す処理と同様の処理を行うものは同じ符号を付し、その説明を省略する。なお、図16に示す翻訳処理は、前述した動的翻訳を用いた例である。
【0099】
ステップS201において、設定値取得手段312は、要求取得手段301が取得した表示要求に含まれる画面識別情報に、要求取得手段301が取得した言語情報が示す言語の設定値が記憶手段303に記憶されているか否か判定する。ステップS201の判定結果がYES(あり)であればステップS104に進み、判定結果がNO(なし)であればステップS202に進む。
【0100】
ステップS202において、翻訳手段311は、設定値取得手段312から取得した設定値を、設定値取得手段312から取得した言語情報が示す言語に翻訳する。
【0101】
ステップS203において、翻訳手段311は、翻訳した設定値を翻訳もとの言語の設定値と関連付けて記憶手段303に記憶する。ステップS104以降は図16に示す処理と同様である。
【0102】
以上、実施例2によれば、MFP10から要求した言語の設定値が画像処理サーバ31側になくても、画像処理サーバ31側で保持する言語の設定値を翻訳することができるので、無駄な言語の設定値を画像処理サーバ31側で保持しなくてもよい。
【0103】
なお、翻訳手段311は、翻訳ソフトをインストールして画像処理サーバ31内に設けたり、Web上の翻訳サービスを用いても実現したりすることができる。Web上の翻訳サービスを用いる場合、画像処理サーバ31は、ネットワークを介して接続されたWeb上の翻訳サービスに、翻訳対象の設定値と翻訳対象の言語情報を送信する。次に、画像処理サーバ31は、翻訳サービスから翻訳後の設定値を取得し、翻訳後の設定値を、ワークフローの設定画面のタグに関連付けて記憶手段303に記憶する。これより、前述した処理と同様の処理を行うことができる。
【0104】
[実施例3]
次に、実施例3に係る画像形成装置について説明する。実施例3では、前述した画像処理サーバ30がMFP80に組み込まれている。
【0105】
<機能構成>
図17は、実施例3に係るMFP80の機能構成の一例を示すブロック図である。図17に示すように、実施例3におけるMFP80の各機能は、基本的には図6に示すMFP10と画像処理サーバ30の機能と同様である。以下、図6に示す機能と異なる機能について説明する。
【0106】
表示要求手段801は、実施例1で前述したようにワークフローの設定画面の表示要求を検知すると、表示要求の際に指定された言語の言語情報を取得し、設定画面情報を含む表示要求とともに指定された言語情報を取得手段800に出力する。なお、表示要求手段801は、表示要求の際、ユーザ(一般ユーザ含む)に言語が指定されなければ、MFP80の表示に係るデフォルト言語の言語情報を取得手段800に出力すればよい。
【0107】
取得手段800は、要求された設定画面を記憶手段303から設定画面情報を取得し、また、指定された言語情報が示す言語の設定値を記憶手段303から取得する。具体的には、設定値取得手段802が、実施例1で前述したように、要求された言語情報が示す言語の設定値を取得する。
【0108】
取得手段800は、設定画面の画面情報、設定画面に表示される設定値を取得した場合、取得した情報を表示手段103に出力する。これより、ユーザが表示要求した設定画面において、ユーザが指定した言語の設定値を表示することができる。
【0109】
なお、実施例3では、実施例1の画像処理サーバ30をMFPに組み込む例について説明したが、実施例2の画像処理サーバ31をMFPに組み込んでもよい。
【0110】
なお、実施例1、2の画像処理サーバは、CPUなどの制御装置と、ROM(Read Only Memory)やRAMなどの記憶装置と、HDD、CDドライブ装置などの外部記憶装置などの装置を備えており、ワークステーションや通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
【0111】
実施例1、2の画像処理サーバや実施例3のMFPで実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0112】
また、実施例1、2の画像処理サーバや実施例3のMFPで実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、実施例1、2の画像処理サーバや実施例3のMFPで実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【0113】
また、実施例1、2の画像処理サーバや実施例3のMFPで実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0114】
実施例1、2の画像処理サーバや実施例3のMFPで実行されるプログラムは、前述した各手段を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記記憶媒体からプログラムを読み出して実行することにより上記各手段が主記憶装置上にロードされ、上記各手段が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0115】
なお、本発明は、上記実施例そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施例に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施例にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。
【符号の説明】
【0116】
10、20、80 MFP
30、31 画像処理サーバ
40 情報処理端末
50 ファイルサーバ
60 EDMS
70 SMTPサーバ
101、801 表示要求手段
102 画面受信手段
103 表示手段
104 リモート通信手段
300 リモート通信手段
301 要求取得手段
302、310 設定手段
303 記憶手段
304、312、802 設定値取得手段
305 画面取得手段
306 画面出力手段
307 ジョブ実行・管理手段
308 ワークフロー実行手段
309 データ処理手段
311 翻訳手段
800 取得手段
【先行技術文献】
【特許文献】
【0117】
【特許文献1】特開2006−018640号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置から入力された画像データに対して、1又は複数の処理を規定したワークフローに基づいて前記画像データを配信処理する画像処理装置を備える画像処理システムであって、
前記画像形成装置は、
前記ワークフローの配信処理における設定画面の表示要求、及び前記設定画面の表示言語を示す言語情報を前記画像処理装置に出力する表示要求手段と、
前記画像処理装置から取得した設定画面情報が示す設定画面に、前記画像処理装置から取得した設定値を表示する表示手段とを備え、
前記画像処理装置は、
前記設定画面の画面情報を示す前記設定画面情報、及び前記ワークフローにおける設定画面の設定値毎に1又は複数の言語の設定値を記憶する記憶手段と、
前記画像形成装置から取得した表示要求に含まれる設定画面に対応する設定画面情報、及び前記言語情報が示す言語の設定値を前記記憶手段から取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記設定値、及び前記設定画面情報を前記画像形成装置に出力する出力手段とを備える画像処理システム。
【請求項2】
前記画像形成装置は、
表示部にデフォルトで表示される表示言語を前記言語情報とする請求項1記載の画像処理システム。
【請求項3】
前記取得手段は、
前記画像形成装置から取得した前記言語情報が示す言語の設定値が、前記記憶手段に記憶されていない場合、既定の言語の設定値を取得する請求項1又は2記載の画像処理システム。
【請求項4】
前記画像処理装置は、
前記設定値を含む設定ファイルをエクスポート及び/又はインポート可能とする請求項1乃至3いずれか一項に記載の画像処理システム。
【請求項5】
前記画像処理装置は、
自動翻訳を行う翻訳手段をさらに備え、
前記翻訳手段は、
翻訳要求がされた場合、第1言語の設定値を第2言語の設定値に翻訳し、前記第2言語の設定値を前記第1言語に関連付けて前記記憶手段に記憶する請求項1又は2に記載の画像処理システム。
【請求項6】
前記取得手段は、
前記画像形成装置から取得した前記言語情報に対応する言語の設定値が、前記記憶手段に記憶されていない場合、取得した前記言語情報が示す言語を前記第2言語とし、前記記憶手段に記憶されている言語を前記第1言語として、前記翻訳手段に翻訳要求を行う請求項5記載の画像処理システム。
【請求項7】
取得した画像データに対して、1又は複数の処理を規定したワークフローに基づいて前記画像データを配信処理する画像処理装置であって、
前記ワークフローにおける配信処理の設定画面の表示要求、及び前記設定画面の表示言語を示す言語情報を受信する受信手段と、
前記設定画面の画面情報を示す設定画面情報、及び前記ワークフローにおける設定画面の設定値毎に1又は複数の言語の設定値を記憶する記憶手段と、
受信された前記設定画面に対応する設定画面情報、及び受信された前記言語情報が示す言語の設定値を前記記憶手段から取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記設定値、及び前記設定画面情報を出力する出力手段と
を備える画像処理装置。
【請求項8】
取得した画像データに対して、1又は複数の処理を規定したワークフローに基づいて前記画像データを配信処理する画像形成装置であって、
前記ワークフローの配信処理における設定画面の表示要求がされた場合、前記設定画面の表示言語を示す言語情報を取得し、前記言語情報とともに前記設定画面の表示要求を行う要求手段と、
前記設定画面の画面情報を示す設定画面情報、及び前記ワークフローにおける設定画面の設定値毎に1又は複数の言語の設定値を記憶する記憶手段と、
前記要求手段により要求された前記言語情報が示す言語の設定値と、要求された前記設定画面に対応する設定画面情報を前記記憶手段から取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記設定画面情報が示す設定画面に、前記取得手段により取得された言語の設定値を表示する表示手段とを備える画像形成装置。
【請求項9】
取得した画像データに対して、1又は複数の処理を規定したワークフローに基づいて前記画像データを配信処理する画像処理装置で実行されるプログラムであって、
前記ワークフローにおける配信処理の設定画面の表示要求、及び前記設定画面の表示言語を示す言語情報を受信する受信ステップと、
前記設定画面の画面情報を示す設定画面情報、及び前記ワークフローにおける設定画面の設定値毎に1又は複数の言語の設定値を記憶する記憶手段から、受信された前記設定画面に対応する設定画面情報、及び受信された前記言語情報が示す言語の設定値を取得する取得ステップと、
取得された前記設定値、及び前記設定画面情報を出力する出力ステップを有するプログラム。
【請求項10】
請求項9記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−97460(P2011−97460A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−251035(P2009−251035)
【出願日】平成21年10月30日(2009.10.30)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】