説明

画像処理システムおよびその制御方法

【課題】
画像処理装置に対する電源オン、オフのユーザ操作を省略できるようにした画像処理システムおよびその制御方法を提供する。
【解決手段】
プリンタ20は、上位装置であるホスト端末10に制御されるとともに、クライアント端末30からの印刷指示に従った印刷処理を行う。ホスト端末10から制御コマンド(最小電力モード移行指示)を受信したならば、その指示に従って、各部への通電を必要最低限にするとともに、最小電力モードへと移行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理システムおよびその制御方法に関し、特に、画像処理装置の最小電力モードへの移行および解除を上位装置からの制御コマンドにより遠隔制御することができるようにして画像処理装置に対する電源オン、オフのユーザ操作を省略できるようにした画像処理システムおよびその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、複数のユーザが印刷を行うようなオフィス(企業、官公庁)、学校等においては、複数のユーザでネットワーク等に接続された画像処理装置を共有して利用できる印刷環境が構築されている。
【0003】
このような印刷環境においては、印刷処理が行われていないときにも、多大な電力が消費されることとなるため、環境負荷の軽減を図るためにも、無駄なエネルギーを極力使わないように配慮したものが求められる傾向にある。
【0004】
近年では国際エネルギースタープログラム(豊かな地球環境を守るためのOA(Office Automation)機器の省エネルギー基準)に対応した画像処理装置は既に市場に出回っており、ここで基準とされている消費電力で動作するモード(以下、節電モード)を備えた画像処理装置は当たり前という状況にある。さらに、国際エネルギースタープログラムで定義されたものより遥かに低い消費電力で動作する画像処理装置も提案されてきている。
【0005】
ところが現状は、画像処理装置の消費電力が削減されたといっても、例えば、小型のモノクロレーザプリンタであっても約20Wの電力を必要とするため、オフィス等で業務終了後には、必ず電源を切る必要があり、その操作が煩わしいものであった。
【0006】
このような問題に対処したものとしては、画像処理装置に接続できる電源制御ボックスなどがあるが、電源制御ボックスにより画像処理装置の電源を制御したとしても、消費電力が意外に多く(約15W)、また別に装置を配設するための設置スペースを確保する必要があるなど、問題点もあった。この他、特許文献1に記載されるような、効果的な消費電力の削減が可能なプリンタシステムも知られている。
【0007】
例えば、この特許文献1の発明は、通常動作モードおよび節電モードを有するプリンタに対して、プリンタ以外の情報処理装置からモード切り替えを指示することで、プリンタの動作状態を節電モードへと移行させることができるという技術について言及されている。
【特許文献1】特開平09−044324号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献1の発明は、通常動作モードと節電モードとのモード切替を行うものでしかなく、この節電モードにおいても、充分な省電力は得られないので、帰宅時等の業務終了時には、画像処理装置の電源を直接切るという煩雑なユーザ操作が必要であった。
【0009】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、画像処理装置に対する電源オン、オフのユーザ操作を省略できるようにした画像処理システムおよびその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、画像処理装置と、該画像処理装置とネットワークを介して接続された上位装置とを有し、前記画像処理装置は、通常動作モードより消費電力が少ない節電モードと前記節電モードより消費電力がさらに少ない最小電力モードとを有する画像処理システムにおいて、前記上位装置は、前記画像処理装置に対して前記節電モード若しくは前記最小電力モードへの移行を指示する制御コマンドを生成する制御コマンド生成手段と、前記制御コマンド生成手段で生成された制御コマンドを該上位装置の識別情報を付加して前記ネットワーク経由で前記画像処理装置に送信する制御コマンド送信手段とを具備し、前記画像処理装置は、前記制御コマンド送信手段により送信された前記上位装置からの制御コマンドを受信する制御コマンド受信手段と、前記制御コマンド受信手段で受信した制御コマンドを解析する制御コマンド解析手段と、前記制御コマンド解析手段による解析結果に基づき前記制御コマンド受信手段で受信した制御コマンドが前記最小電力モードへの移行を指示する制御コマンドである場合は、該制御コマンドに付加された前記上位装置の識別情報を記憶するとともに、該画像処理装置を前記最小電力モードへ移行させるモード制御手段とを具備することを特徴とする。
【0011】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記制御コマンド生成手段は、前記画像処理装置に対して前記最小電力モードの解除を指示する制御コマンドを生成し、前記モード制御手段は、前記制御コマンド解析手段による解析結果に基づき前記制御コマンド受信手段で受信した制御コマンドが前記最小電力モードの解除を指示する制御コマンドであリ、かつ該制御コマンドに付加された識別情報が前記最小電力モード移行時に記憶した識別情報と一致した場合に、前記最小電力モードを解除することを特徴とする。
【0012】
また、請求項3の発明は、画像処理装置と、該画像処理装置とネットワークを介して接続された上位装置とを有し、前記画像処理装置は、通常動作モードより消費電力が少ない節電モードと前記節電モードより消費電力がさらに少ない最小電力モードとを有する画像処理システムの制御方法において、前記上位装置は、前記画像処理装置に対して前記節電モード若しくは前記最小電力モードへの移行を指示する制御コマンドを制御コマンド生成手段により生成し、前記制御コマンド生成手段で生成された制御コマンドを該上位装置の識別情報を付加して前記ネットワーク経由で制御コマンド送信手段により前記画像処理装置に送信し、前記画像処理装置は、前記制御コマンド送信手段により送信された前記上位装置からの制御コマンドを制御コマンド受信手段により受信し、前記制御コマンド受信手段で受信した制御コマンドを制御コマンド解析手段により解析し、前記制御コマンド解析手段による解析結果に基づき前記制御コマンド受信手段で受信した制御コマンドが前記最小電力モードへの移行を指示する制御コマンドである場合は、該制御コマンドに付加された前記上位装置の識別情報を記憶するとともに、該画像処理装置をモード制御手段により前記最小電力モードへ移行させることを特徴とする。
【0013】
また、請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記制御コマンド生成手段は、前記画像処理装置に対して前記最小電力モードの解除を指示する制御コマンドを生成し、前記モード制御手段は、前記制御コマンド解析手段による解析結果に基づき前記制御コマンド受信手段で受信した制御コマンドが前記最小電力モードの解除を指示する制御コマンドであリ、かつ該制御コマンドに付加された識別情報が前記最小電力モード移行時に記憶した識別情報と一致した場合に、前記最小電力モードを解除することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、上位装置からの制御コマンド(指示)によって、画像処理装置の動作状態を切り替えることができ、特に、節電モードより消費電力がさらに少ない最小電力モードへの移行若しくは、かかるモードからの解除を遠隔制御できるように構成したため、画像処理装置に対する電源オン、オフのユーザ操作を省略することができる。そのため、利便性が高まるのと同時に、従来以上に消費電力の低減を図ることができる。
【0015】
また、最小電力モードからの解除は、移行を指示した端末以外からは解除できないようにしたため、画像処理装置の使用状態および消費電力を特定の端末から一元して管理することができるので、消費電力を低減させるための管理がし易く、(省電力)設定漏れも抑止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、この発明に係わる画像処理システムおよびその制御方法の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0017】
図1は、本発明に係わる画像処理システムの全体構成の一例を示す図である。
【0018】
同図には、ホスト端末10と、プリンタ20とがそれぞれLAN(Local Area Network)40で接続されており、このLAN40上には、その他、ユーザが扱うパーソナルコンピュータ(以下、クライアント端末)30などが適宜設けられている。なお、本実施例においては、ホスト端末10およびプリンタ20を含む各装置がLAN40を介して接続される場合を説明するが、本発明の機能が実行されるのであれば、特に接続形態は問わず、各装置間で通信が行えればよい。
【0019】
ホスト端末10は、画像処理システム全体を管理するシステム管理者が扱うパーソナルコンピュータであり、ここから、各種制御コマンドなどをプリンタ20へと送信し、プリンタ20の動作制御を行うことができる。
【0020】
プリンタ20は、クライアント端末30から印刷指示を受け付けると、かかる指示に基づいて印刷処理を行う。また、プリンタ20は、通常の運用状態である通常動作モードと、通常動作モードより消費電力が少ない節電モードと、節電モードより消費電力がさらに少ない最小電力モードとを有し、ホスト端末10からの制御コマンドに従って、これらモードの切り替えを行う。
【0021】
なお、本実施例における最小電力モードとは、先に述べた通り、節電モードより消費電力がさらに少ない動作状態のことをいい。例えば、プリンタ20に備わる通信機能のみを有効にし、それ以外の機械的な機構に対する通電を停止した状態をいう。すなわち、限りなく電源オフに近い動作状態である。
【0022】
クライアント端末30は、先に述べた通り、ユーザが扱うパーソナルコンピュータであり、図示しないファイルサーバ若しくはローカルに記憶された所望の文書ファイルを選択して、プリンタ20に対して印刷指示等を行う。
【0023】
図2は、上記図1で説明した画像処理システムの機能的な構成の一部を示すブロック図である。なお、ここでは、本発明に係わる構成要素のみを挙げて説明する。
【0024】
ホスト端末10は、各種処理機能部として、通信部11と、端末識別情報保持部12と、モード切替指示部13と、表示部14と、操作部15とを具備して構成される。
【0025】
通信部11は、ホスト端末10とLAN40とを接続するインターフェース装置であり、具体的には、プリンタ20に各種制御コマンドの送信を行い、その応答としてプリンタ20で行われた処理結果の受信を行う。
【0026】
端末識別情報保持部12は、ホスト端末10を一意に識別する端末識別情報を保持する処理部である。例えばこの端末識別情報には、コンピュータID(Identification)、ユーザID若しくは、IP(Internet Protocol)アドレスなどが該当するが、この他、ホスト端末10を一意に識別できる情報であれば何でもよい。
【0027】
モード切替指示部13は、プリンタ20のモード切替を指示する制御コマンドを生成し、かかる制御コマンドをモード切替指示として、通信部11を介してプリンタ20に送信する処理部である。先に述べた通り、プリンタ20は、通常動作モード、節電モード、最小電力モードを有し、そのモード切替は、モード切替指示部13からのモード切替指示により行われることとなる。このとき、モード切替指示には、端末識別情報保持部12で保持された端末識別情報が付加され、プリンタ20へと送信される。
【0028】
表示部14は、各種画面を表示する液晶ディスプレイ等であり、操作部15は、ユーザ指示を入力するキーボードやマウス等である。システム管理者は、表示部14に表示された各種画面を参照して、操作部15からユーザ指示を入力することで、プリンタ20のモード切替操作を行うことができる。また、表示部14には、プリンタ20の使用状態の確認が行える画面が表示され、システム管理者は、この画面を参照することでプリンタ20の使用状態を把握することができる。以上がホスト端末10の内部構成を示すブロック図の説明である。
【0029】
プリンタ20は、各種処理機能部として、通信部21と、受信データ判別部22と、コマンド解析部23と、端末識別情報設定保持部24と、画像形成部25と、モード制御部26とを具備して構成される。
【0030】
通信部21は、プリンタ20とLAN40とを接続するインターフェース装置であり、具体的には、ホスト端末10から各種制御コマンドの受信を行い、その応答として処理結果の送信を行う。この他、クライアント端末30からの印刷指示の受信も行う。
【0031】
受信データ判別部22は、通信部21で受信したデータがクライアント端末30からの印刷指示であるのか、ホスト端末10からのモード切替指示(制御コマンド)であるのかを判別する処理部である。
【0032】
コマンド解析部23は、受信データ判別部22でモード切替指示と判別された制御コマンドを解析する処理部である。すなわち、ホスト端末10から送信されたモード切替指示が、通常動作モード、節電モード、最小電力モードいずれのモードへの移行、若しくは解除を指示するものであるのかを解析する。
【0033】
端末識別情報設定保持部24は、最小電力モードへの移行を指示した端末の端末識別情報を保持する処理部である。先に述べた通り、ホスト端末10からのモード切替指示には端末識別情報が付加されており、ここでは、最小電力モードへの移行を指示した端末の端末識別情報を保持する。
【0034】
ここで、最小電力モードへの移行を指示した端末の端末識別情報を保持するため、プリンタ20が最小電力モードで動作中の場合には、かかるモードへの移行を指示した端末以外からは、解除の指示を行えないようにすることができるため、プリンタ20の使用状態および消費電力を特定の端末から一元して管理することができる。
【0035】
画像形成部25は、クライアント端末30からの印刷指示に従って、用紙などに画像データを形成する処理部である。上述した受信データ判別部22で印刷指示と判別されたデータがここに連携され、印刷指示に従った画像形成処理が行われることとなる。
【0036】
モード制御部26は、ホスト端末10からのモード切替指示に従って、プリンタ20のモードを切り替える処理部である。上述したコマンド解析部23で解析されたモード切替指示がここに連携され、かかる指示に従ってプリンタ20のモードを切り替えることとなる。以上がプリンタ20の内部構成を示すブロック図の説明である。
【0037】
図3は、本発明に係わる画像処理システムの動作を説明するフローチャートである。
【0038】
プリンタ20は、LAN40を介して各種データを受信するまで待機している(ステップS101でNO)。すなわち、クライアント端末30からの印刷指示若しくは、ホスト端末10からのモード切替指示を受信するまで待機している。ここで、通信部21でデータを受信すると(ステップS101でYES)、この処理は開始される。
【0039】
この処理が開始されると、まず、受信したデータが、クライアント端末30からの印刷指示であるのか、ホスト端末10からのモード切替指示(制御コマンド)であるのかを受信データ判別部22にて判別する(ステップS102)。この判別によって印刷指示であると判別された場合(ステップS102でNO)、受信した印刷指示が画像形成部25へと連携され、画像形成部25にて印刷指示に従った画像形成処理後(ステップS115)、この処理を終了するが、一方、受信したデータがモード切替指示であると判別された場合(ステップS102でYES)、コマンド解析部23において、受信したモード切替指示の解析処理が行われる(ステップS103)。
【0040】
コマンド解析の結果、受信したモード切替指示が最小電力モードへの移行指示である場合(ステップS104でYES)、現在プリンタ20の動作状態が最小電力モードであるか否かを判断し、既にプリンタ20が最小電力モードで動作中ならば(ステップS106でYES)、コマンド解析部23は、かかるモード切替指示の送信元端末に対してエラーの旨を通知し(ステップS109)、この処理を終了する。
【0041】
一方、プリンタ20の動作状態が最小電力モード以外であると判断された場合(ステップS106でNO)、端末識別情報設定保持部24は、かかるモード切替指示に付加された送信元端末の端末識別情報を保持する(ステップS107)。先に述べた通り、プリンタ20が最小電力モードで動作中の場合には、かかるモードへの移行を指示した端末以外からは、解除できないようにすることで、プリンタ20の使用状態および消費電力を特定の端末から一元して管理することができる。
【0042】
そして、端末識別情報の保持とともに、モード制御部26によってプリンタ20の動作状態が最小電力モードへと切り替えられて(ステップS108)、この処理を終了する。
【0043】
また、上記ステップS103のコマンド解析の結果、受信したモード切替指示が最小電力モードの解除指示である場合(ステップS104でNOの後、ステップS105でYES)、現在プリンタ20の動作状態が最小電力モードであるか否かを判断し(ステップS111)、プリンタ20の動作状態が最小電力モード以外であると判断された場合(ステップS111でNO)、コマンド解析部23は、かかるモード切替指示の送信元端末に対してエラーの旨を通知し(ステップS114)、この処理を終了する。
【0044】
一方、プリンタ20の動作状態が最小電力モードであると判断された場合(ステップS111でYES)、かかるモード切替指示の送信元端末と、最小電力モードへの移行を指示した端末とが同一であるか否かを判断する(ステップS112)。すなわち、最小電力モードへの移行を指示した端末と、解除を指示した端末とが同一であると判断されたならば、後述する処理で最小電力モードの解除がなされ一方、最小電力モードへの移行を指示した端末と、解除を指示した端末とが異なると判断されたならば、最小電力モードの解除を認めないことになる。
【0045】
ここで、コマンド解析部23において端末識別情報設定保持部24に保持された端末識別情報と、最小電力モードの解除を指示した送信元端末とが異なると判断された場合(ステップS112でNO)、コマンド解析部23は、かかるモード切替指示の送信元端末に対してエラーの旨を通知し(ステップS114)、この処理を終了する。
【0046】
一方、コマンド解析部23において端末識別情報設定保持部24に保持された端末識別情報と、最小電力モードの解除を指示した送信元端末とが同一であると判断された場合(ステップS112でYES)、モード制御部26は、かかるモード切替指示に従って、プリンタ20の最小電力モードを解除して(ステップS113)、この処理を終了する。
【0047】
また、上記ステップS103のコマンド解析の結果、それ以外のモード切替指示である場合(ステップS104のNOの後、ステップS105でNO)、モード制御部26は、モード切替指示に従って、プリンタ20のモードを切り替えて(ステップS110)、この処理を終了する。例えば、ホスト端末10から節電モードへの移行指示を受信した場合には、モード制御部26は、かかるモード切替指示に従って、プリンタ20の動作状態を節電モードへと切り替える。
【0048】
以上説明したように本発明においては、ホスト端末10からの制御コマンド(指示)によって、プリンタ20の動作状態(通常動作モード、節電モード、最小電力モード)を切り替えることができ、特に、節電モードより消費電力がさらに少ない最小電力モードへの移行若しくは、かかるモードからの解除を遠隔制御できるように構成したため、プリンタ20に対する電源オン、オフのユーザ操作を省略することができる。そのため、利便性が高まるのと同時に、従来以上に消費電力の低減を図ることができる。
【0049】
また、最小電力モードからの解除は、移行を指示した端末以外からは解除できないようにしたため、プリンタ20の使用状態および消費電力を特定の端末から一元して管理することができるので、消費電力を低減させるための管理がし易く、(省電力)設定漏れも抑止できる。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明の画像処理システムおよびその制御方法は、プリンタ、コピー機、ファックス、複合機などの画像処理装置と、上位装置(管理者端末)とを配する画像処理システム全般に適用可能であり、特に、複数のユーザが印刷を行うようなオフィス(企業、官公庁)、学校等において、有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明に係わる画像処理システムの全体構成の一例を示す図である。
【図2】本発明に係わる画像処理システムの機能的な構成の一部を示すブロック図である。
【図3】本発明に係わる画像処理システムの動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0052】
10 ホスト端末
11 通信部
12 端末識別情報保持部
13 モード切替指示部
14 表示部
15 操作部
20 プリンタ
21 通信部
22 受信データ判別部
23 コマンド解析部
24 端末識別情報設定保持部
25 画像形成部
26 モード制御部
30 クライアント端末
40 LAN(Local Area Network)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像処理装置と、該画像処理装置とネットワークを介して接続された上位装置とを有し、前記画像処理装置は、通常動作モードより消費電力が少ない節電モードと前記節電モードより消費電力がさらに少ない最小電力モードとを有する画像処理システムにおいて、
前記上位装置は、
前記画像処理装置に対して前記節電モード若しくは前記最小電力モードへの移行を指示する制御コマンドを生成する制御コマンド生成手段と、
前記制御コマンド生成手段で生成された制御コマンドを該上位装置の識別情報を付加して前記ネットワーク経由で前記画像処理装置に送信する制御コマンド送信手段と
を具備し、
前記画像処理装置は、
前記制御コマンド送信手段により送信された前記上位装置からの制御コマンドを受信する制御コマンド受信手段と、
前記制御コマンド受信手段で受信した制御コマンドを解析する制御コマンド解析手段と、
前記制御コマンド解析手段による解析結果に基づき前記制御コマンド受信手段で受信した制御コマンドが前記最小電力モードへの移行を指示する制御コマンドである場合は、該制御コマンドに付加された前記上位装置の識別情報を記憶するとともに、該画像処理装置を前記最小電力モードへ移行させるモード制御手段と
を具備することを特徴とする画像処理システム。
【請求項2】
前記制御コマンド生成手段は、
前記画像処理装置に対して前記最小電力モードの解除を指示する制御コマンドを生成し、
前記モード制御手段は、
前記制御コマンド解析手段による解析結果に基づき前記制御コマンド受信手段で受信した制御コマンドが前記最小電力モードの解除を指示する制御コマンドであリ、かつ該制御コマンドに付加された識別情報が前記最小電力モード移行時に記憶した識別情報と一致した場合に、前記最小電力モードを解除する
ことを特徴とする請求項1記載の画像処理システム。
【請求項3】
画像処理装置と、該画像処理装置とネットワークを介して接続された上位装置とを有し、前記画像処理装置は、通常動作モードより消費電力が少ない節電モードと前記節電モードより消費電力がさらに少ない最小電力モードとを有する画像処理システムの制御方法において、
前記上位装置は、前記画像処理装置に対して前記節電モード若しくは前記最小電力モードへの移行を指示する制御コマンドを制御コマンド生成手段により生成し、
前記制御コマンド生成手段で生成された制御コマンドを該上位装置の識別情報を付加して前記ネットワーク経由で制御コマンド送信手段により前記画像処理装置に送信し、
前記画像処理装置は、前記制御コマンド送信手段により送信された前記上位装置からの制御コマンドを制御コマンド受信手段により受信し、
前記制御コマンド受信手段で受信した制御コマンドを制御コマンド解析手段により解析し、
前記制御コマンド解析手段による解析結果に基づき前記制御コマンド受信手段で受信した制御コマンドが前記最小電力モードへの移行を指示する制御コマンドである場合は、該制御コマンドに付加された前記上位装置の識別情報を記憶するとともに、
該画像処理装置をモード制御手段により前記最小電力モードへ移行させる
ことを特徴とする画像処理システムの制御方法。
【請求項4】
前記制御コマンド生成手段は、前記画像処理装置に対して前記最小電力モードの解除を指示する制御コマンドを生成し、
前記モード制御手段は、前記制御コマンド解析手段による解析結果に基づき前記制御コマンド受信手段で受信した制御コマンドが前記最小電力モードの解除を指示する制御コマンドであリ、かつ該制御コマンドに付加された識別情報が前記最小電力モード移行時に記憶した識別情報と一致した場合に、前記最小電力モードを解除する
ことを特徴とする請求項3記載の画像処理システムの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−175814(P2006−175814A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−373778(P2004−373778)
【出願日】平成16年12月24日(2004.12.24)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】