説明

画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法および画像処理をコンピュータに実行させるためのプログラム

【課題】放射線画像の選択領域の変更指示や画像における距離計測用のオブジェクトの変更指示を容易に行うことができるようにする。
【解決手段】照射野取得部702が放射線画像の照射野の領域を取得する。表示制御部707は取得された領域を選択領域として放射線画像上に重畳して表示させるとともに、選択領域を変更するための指示を受け付ける受付領域を表示させる。照射野取得部702の前記領域の取得処理が失敗しているか否かを判定部706が判定する。受付領域表示変更部は判定部706による判定結果に応じて前記受付領域の表示形態を変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射線画像上に表示した領域や計測用の線分の位置や大きさを変更する画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法および画像処理をコンピュータに実行させるためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、医療分野においてもデジタル化が進み放射線画像は、デジタル画像として扱われている。デジタル画像の場合、画像をモニタ画面上に表示させ、この画面上で計測に用いる線を指定したり、一度引いた線を移動したりすることができ、放射線技師等の計測に要する負担を大幅に軽減させることが可能となった。また、放射線画像には照射野外の領域や目的の撮影部位とは異なる部位など被検体の診断に不要な部位が映ることがある。この例に代表されるように、放射線技師等は、放射線画像から必要な領域を選択し、大きさや位置を微調整する作業を行っている。
【0003】
またX線撮影装置の入力装置として、マウスやキーボード以外にタッチパネルを用いられることがある。特に、X線撮影室まで移動できない患者を病室や集中治療室でX撮影する回診用のX線撮影装置では、マウスやキーボードを配置するスペースの制約上、多くの場合、タッチパネルを入力装置として使用している。
【0004】
タッチパネルを入力装置としたX線撮影装置が特許文献1に開示されている。これは、タッチ操作によって、分割画像の切り替え表示、矩形領域の拡大表示、次画像・前画像の切り替え表示、輝度変更表示などの各種の表示形態の画像に切り替えて表示するものである。また、特許文献2には2次元画像からトリミングのための領域を手動で修正するためのユーザインターフェースが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−029341
【特許文献2】特開2000−308619
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
放射線画像において照射野を選択しようとする場合、周知の照射野の取得処理で得られる領域を選択領域に反映させることが考えられる。しかしながら照射野の抽出処理は失敗する可能性があるという問題があった。
【0007】
またその他の課題として、放射線画像においては骨の長さや複数部位がなす角度を計測する必要があるが、被写体領域に重複して計測用のオブジェクトを配置する場合、オブジェクトによって被写体領域が隠れるため効率的な診断が行えないという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで本発明の一態様に係る画像処理装置は、放射線画像の照射野の領域を取得する照射野取得手段と、前記取得された領域を選択領域として前記放射線画像上に重畳して表示させるとともに、該選択領域を変更するための指示を受け付ける受付領域を表示させる表示制御手段と、前記照射野取得手段の前記領域の取得処理が失敗しているか否かを判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果に応じて前記受付領域の表示形態を変更する表示変更手段と、を有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の別の一態様に係る画像処理装置は、放射線画像において長さを計測するためのオブジェクトを該放射線画像に重畳して表示させるとともに、前記オブジェクトの位置及び大きさを変更する指示を受け付ける受付領域を前記放射線画像上に表示させる表示制御手段と、前記放射線画像における被写体領域を特定する被写体特定手段と、前記受付領域が前記被写体領域上に配置されているか否かを判定する判定手段と、前記被写体領域上に配置されているか否かに応じて前記受付領域の表示形態を変更する表示変更手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、放射線画像の選択領域の変更指示や画像における距離計測用のオブジェクトの変更指示を容易に行うことができるようにする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施例に係る画像処理装置の構成を示す図である。
【図2】トリミング領域を編集する際に表示されるトリミング領域と変更指示受付領域を示す図である。
【図3】距離計測用の線分を編集する際に表示される線分と変更指示受付領域を示す図である。
【図4】実施例に係るトリミング領域の変更指示受付領域の一例を示す図である。
【図5】実施例に係るトリミング領域の変更指示受付領域の一例を示す図である。
【図6】実施例に係る計測用オブジェクトの変更指示受付領域の一例を示す図である。
【図7】実施例に係る画像処理装置70の構成を示す図である。
【図8】画像処理装置70のハードウェア構成例を示す図である。
【図9】画像処理装置70の処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】画像処理装置70のその他の処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0013】
以下では、本発明を、X線による放射線画像を画像処理する画像撮影装置に適用した場合について説明する。
【0014】
図1には、本実施の形態に係る画像処理装置の概略構成が示されている。
【0015】
本発明の画像処理装置は、放射線照射により被写体を撮影して撮影された画像をモニタなのどの表示手段に表示するものであり、パーソナルコンピュータなどにより制御されるものである。
101は画像処理装置であり、照射野認識手段102、表示用画像処理部103、表示手段104、トリミング領域設定手段105、計測設定手段106、領域・線分変更手段107などを備えている。照射野認識手段102は、放射線画像中の照射野のみを認識して、照射野領域をトリミング領域としてトリミング領域設定手段105へ設定することができる。画像処理装置101へ入力操作を行うための指示手段108は、マウスやタッチパネルである。
【0016】
次に図2のフローチャートに従い上述の画像処理装置101が実行する処理を説明する。ステップS1で画像処理装置101が放射線画像を取得する。ステップS2で表示用画像処理部103が放射線画像に対して表示のための画像処理を行う。ステップS3はステップS2と並行して行われる。ステップS3で照射野認識手段102は放射線画像に対して照射野を認識する処理を施す。ステップS4で画像処理装置101は照射野の認識結果が失敗であるか失敗がないかを判定する。かかる処理は、X線撮影装置またはX線発生装置から取得した照射野領域の大きさの情報を取得し、かかる大きさと比較して閾値よりも大きく離れていた場合には失敗、そうでなければ失敗でないと判定する。失敗でないと判定された場合、ステップS5でトリミング領域設定手段105は認識された照射野をトリミング領域として設定する。
【0017】
ステップS4で照射野認識が失敗と判定された場合には、トリミング領域の設定を変更する必要が生じる。この場合、ステップS6で領域・線分変更手段107はトリミング領域の変更指示受付領域を表示する。かかる受付領域は編集モードに移行することに応じても表示されるが、ステップS6では照射野認識が失敗している場合には通常の場合に比べて受付領域を大きく表示させる。これにより編集がしやすくなる。また、周知の方法により放射線画像から被写体領域を特定し、受付領域の表示位置に被写体領域が存在している場合には、存在していない場合に比べて受付領域の色の透明度を下げて表示させる。
【0018】
本装置を使用したトリミング領域(選択領域)の編集について説明する。図3に、トリミング領域(選択領域)の編集モード中の様子を示す。トリミング領域302(選択領域)の境界線上にトリミング領域(選択領域)を変更するための変更指示受付領域201を表示し、マウスやタッチパネル等の指示手段によりかかる受付領域を選択しドラッグすることで、トリミング領域を変更することができる。ここで、変更指示受付領域301は、半透明であることから、トリミング領域(選択領域)の境界線を認識することができ、所望の領域を正確に指定することが可能となる。さらに、変更指示受付領域303は、表示領域内に診断部位が存在することを判定し、変更指示受付領域内は透明となっている。受付領域が透明もしくは半透明であるため選択領域の境界線が表示画面上に描出されている。
【0019】
図4は撮影された放射線画像の表示画面を示す図であり、画像外の操作アイコン401を操作することでも放射線画像のトリミング領域(選択領域)の変更が可能である。操作アイコン401は、トリミング領域(選択領域)をそれぞれ上、下、右、左に移動させるためのアイコンと、トリミング領域(選択領域)の大きさを拡大または縮小するためのアイコンとを有する。
【0020】
図5は照射野の取得処理(認識処理)が失敗した場合の表示画面を示す図である。放射線画像は肺野の画像であるが、トリミング領域(選択領域)は肺野を一部しか含んでおらず、照射野の取得処理(認識処理)が失敗している。この場合に、選択領域が変更される可能性が大きい考えられるため、受付領域501乃至508を通常よりも大きく表示させる。これによりユーザは操作をしやすくなる。また図4と同様に、被写体領域上に配置されている受付領域502、504、505、506、507、508を被写体領域外に配置されている受付領域501,503と比べて透明度を下げて表示している。図5の例では、被写体領域外に配置された受付領域の透明度を40%、被写体領域内に配置された受付領域の透明度を80%としている。
【実施例2】
【0021】
実施例2は、本発明に係る処理を、選択領域の編集だけでなく、距離計測または角度計測用のオブジェクトのいちまたは大きさを変更する際の受付領域の表示処理に適用した実施例である。本装置を使用した計測用の線分の編集について図6を用いて説明する。図6に、距離計測用の線分の編集モード中の様子を示す。距離計測用の線分602の両端に、線分の位置を変更するための変更指示領域301を表示し、マウスやタッチパネル等の指示中断によりドラッグすることで、線分の位置を変更する。ここで、変更指示領域601は、半透明であることから、計測対象の部位を認識することができ、所望の部位間の距離を計測することが可能となる。
【0022】
かかる処理を実現するための装置及び処理の概要について以下説明する。
【0023】
図7に基づいて本発明に係るX線撮影システム7の構成を説明する。X線撮影システム7は画像処理装置70と、X線撮影装置700と、表示部708と、操作部710を有する。画像処理装置70は画像取得部701と、照射野取得部702と、画像処理部703と、被写体領域特定部704と、領域設定部705と、判定部706と、表示制御部707と、出力部709と、指示取得部712と、計測測定部713と、の各機能を実現する処理回路を有する。
【0024】
別の構成例として、上述の画像処理装置70と、表示部708と、操作部710とを有する画像処理システム80をハードウェアとソフトウェアを協働させることで実現することもできる。図8はかかる場合の画像処理装置70のハードウェア構成を示す図である。画像処理装置70はCPU801、RAM802、ROM803、外部記憶装置804、インターフェース805を有し、それぞれがバス807を介して接続されている。また画像処理装置70にはモニタ808、キーボード809、マウス810が接続されている。ROM803または外部記憶装置804には後述する図9、図10のフローチャートに示す処理を実現するためのプログラムが格納されている。かかるプログラムをCPU801がRAM802に展開しCPU801が実行することにより、先述の各機能が実現されるとともに図9、図10の処理が実現される。
【0025】
図9のフローチャートに従い上述の構成を有する画像処理装置70が実行する選択領域の表示処理の概要を説明する。
【0026】
ステップS901で画像処理装置70の画像取得部701はX線撮影装置700で撮影された放射線画像を取得する。
ステップS902で画像処理部703は放射線画像に対して階調変換やダイナミックレンジ変更処理などの表示用画像処理を行う。
ステップS903で表示制御部707は画像処理が施された画像を表示部708に表示させる。また、後述する処理によって設定される選択領域や受付領域、その他操作用のアイコンなどを表示させる。表示される画像が例えば図4、図5、図6である。
ステップS904で照射野取得部702は放射線画像に所定のアルゴリズムを施し照射野領域を取得する。照射野取得部702は画像のコントラストやエッジの情報からX線が照射された領域を取得する。照射野取得部702はこのほか周知のアルゴリズムを用いることとしてもよい。
ステップS905で被写体領域特定部(被写体特定部)704は放射線画像で撮影対象となった被写体領域を特定する処理を行う。
ステップS906で領域特定部705は取得された照射野の領域に対応する領域を切り出し(クロップまたはトリミング)のための選択領域として設定する。
ステップS907で領域特定部705は設定された選択領域の境界線上に当該選択領域を変更するための指示を受け付ける受付領域を設定する。選択領域及び受付領域は図4,5、図6に示されるとおりである。
【0027】
また、ユーザは操作部710に対する入力を行うことで画像上に配置された選択領域の位置を変更することも可能である。選択領域の配置が変更する受付領域への指示入力が指示取得部712により取得されることに応じて、領域設定部705は選択領域及び受付領域の位置を変更する。
【0028】
ステップS908で判定部706は照射野取得部702が放射線画像に対して適用した照射野の取得処理が失敗であったか否かを判定する。失敗か否かの判定は、例えば予め設定された撮影範囲またはX線発生装置の絞りの情報に基づいて、照射野の大きさの推定値を算出する。この算出された推定値と照射野取得部702が取得した領域の大きさが所定の閾値よりも大きく異なっている場合には、照射野の取得処理が失敗していると判定する。また別の例として、画像処理部703がステップS902で行う画像処理の信頼性が十分に高い場合には、表示用画像処理のためのパラメータが取得できたか否かに応じて判定する。照射野の取得が失敗していないと判定された場合にはステップS909を省略してステップS910の処理に進む。照射野の取得が失敗していると判定された場合にはステップS909の処理に進む。
ステップS909で表示制御部707内の受付領域表示変更部714は受付領域の大きさを照射野が失敗していないと判定された場合に比べて拡大する処理を行う。照射野の領域の取得処理が失敗していると判定された場合にはユーザがクロップ領域(選択領域)を選択しなおす可能性が高いと考えられる。そこでこのように判定結果に応じてクロップ領域を通常よりも大きく設定し、表示させることで、ユーザの操作がしやすくなる。
【0029】
特にここで操作部710がタッチパネル機能を有する表示部708である場合には、ユーザの指示を受け付ける受付領域が大きくなることで操作性が大きく向上する。
【0030】
また別の例として、受付領域表示変更部714は、受付領域の表示位置近傍における放射線画像のコントラストが大きい場合には照射野の取得が成功していると判定して受付領域の透明度、色、大きさその他の表示形態を決定することとしてもよい。
【0031】
ステップS910で判定部706は設定された受付領域が被写体領域上に配置されているか否かを判定する。かかる判定は、領域設定部705により設定されまたは受付領域表示変更部714により当該設定が変更された領域がステップS905で特定された被写体領域と重複しているか否かを判定する。受付領域が被写体領域上に配置されていると判定された場合にはステップS911を省略してステップS903に進む。受付領域が被写体領域上に配置されていないと判定された場合にはステップS911に進む。
ステップS911で受付領域表示変更部714は受付領域の内部における色の透明度を、受付領域が被写体領域上に配置されていると判定された場合と比べて高くする用に表示形態の変更を行う。このように判定結果に応じて透明度を上げることにより、被写体領域の画像がユーザにとって観察しやすくなる。
ステップS903で表示制御部707は画像処理が施された放射線画像とともに、選択領域または受付領域を示す表示を重畳して表示部708に表示させる。
【0032】
その他、出力部709は放射線画像でクロップ対象として選択された選択領域内の部分画像を出力する。
【0033】
図10のフローチャートに従い上述の構成を有する画像処理装置70が実行する計測用オブジェクトの表示処理の概要を説明する。なお図9に示すフローチャートの各ステップと同様の処理が行われるステップについては同じ記号を付し、説明は省略する。
【0034】
ステップS1004でステップS1004で指示取得部712はユーザに操作された操作部710からの指示に応じて計測オブジェクトを配置する指示を受け付ける。計測オブジェクトの配置指示は、計測オブジェクトを配置するための不図示のボタンを押下する操作がされたことに応じて行われる。
ステップS1005で領域設定部705は配置の指示がされたオブジェクトの領域を設定し、配置させる。表示制御部707は領域設定部705により設定された領域上にオブジェクトを配置させた画像を生成し、表示部708に表示させる。ユーザは画像上に配置されたオブジェクトの位置を変更することも可能である。計測測定部713はオブジェクトの配置が変更されることに応じてオブジェクトに対応する計測を行う。例えば長さを計測するための棒状のオブジェクトであれば、当該棒状のオブジェクトの長さを計測し、表示制御部707に計測結果を表示させる。
ステップS1006で領域設定部705はオブジェクトの位置または大きさを変更する指示を受け付けるための受付領域を放射線画像上に設定する。長さを計測するための棒状のオブジェクトであれば、オブジェクトの2端点を中心とした所定半径の円を受付領域とする。表示制御部707は受付領域内を既定の透明度とする。また表示制御部707は受付領域の外周を線分で囲う受付領域の表示用の画像をオブジェクトともに放射線画像に重畳した画像データを生成する。
【0035】
上述の実施例で述べたとおり、選択領域または計測用のオブジェクトを変更するための指示を受け付ける受付領域の表示形態を、照射野の取得可否や被写体領域との配置関係に応じて変更することによりユーザの操作負担を軽減することができる。
【0036】
〔その他の実施例〕
上述の実施例では本発明をソフトウェアとコンピュータのハードウェアにより実現する例を示したが、この場合当該ソフトウェアを記憶した記憶媒体も本発明を構成することは言うまでもない。
【0037】
上述の画像処理装置70はCPUを含む電子計算機(コンピュータ)とソフトウェアとの協働によって実現されるが、画像処理装置10の各機能ブロックの一部を回路、一部をソフトウェアにより実装してもよい。回路のまとまりは機能ブロック単位に限定されることはなく、機能の一部のみを回路として実装することとしてもよい。
【0038】
また、画像処理装置70の各機能を複数の装置に分散させた画像処理システムとすることも可能である。
【0039】
上述の実施例はあくまで実施形態を例示したものであり、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0040】
7 X線撮影システム
70 画像処理装置
702 照射野取得部
704 被写体領域特定部
706 判定部
707 表示制御部
713 計測測定部
714 受付領域表示変更部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射線画像の照射野の領域を取得する照射野取得手段と、
前記取得された領域を選択領域として前記放射線画像上に重畳して表示させるとともに、該選択領域を変更するための指示を受け付ける受付領域を表示させる表示制御手段と、
前記照射野取得手段の前記領域の取得処理が失敗しているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果に応じて前記受付領域の表示形態を変更する表示変更手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記表示変更手段は、前記照射野の領域を取得する処理が失敗していると判定された場合には、前記照射野の領域を取得する処理が失敗していないと判定された場合に比べて前記受付領域を大きくして表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記表示変更手段は、前記受付領域の表示位置近傍における前記放射線画像のコントラストに応じて、前記受付領域の色及び透明度の少なくともいずれかを決定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
放射線画像の被写体領域を特定する被写体特定手段を更に有し、
前記判定手段は更に、前記表示制御手段により表示された前記受付領域が前記特定された被写体領域上に配置されているか否かを判定し、
前記表示変更手段は該判定に応じて前記受付領域の表示形態を変更する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記表示変更手段は、前記受付領域が前記被写体領域上に配置されている場合には、前記被写体領域上に配置されていない場合に比べて透明度を高くして表示させる
ことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記表示制御手段は、前記受付領域を前記放射線画像の前記選択領域の境界線上に配置することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記受付領域は、透明もしくは半透明であり、前記選択領域の境界線が表示画面上に描出されていることを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記表示制御手段は、前記受付領域に対する操作部からの指示入力に応じて前記選択領域を変更して表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記操作部はタッチパネル機能を有する前記表示部であることを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記判定手段は、前記表示制御手段による前記選択領域の変更に応じて前記判定を行う
ことを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
【請求項11】
前記放射線画像から切り出された前記選択領域内の部分画像を出力する出力手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項12】
放射線画像において長さを計測するためのオブジェクトを該放射線画像に重畳して表示させるとともに、前記オブジェクトの位置及び大きさを変更する指示を受け付ける受付領域を前記放射線画像上に表示させる表示制御手段と、
前記放射線画像における被写体領域を特定する被写体特定手段と、
前記受付領域が前記被写体領域上に配置されているか否かを判定する判定手段と、
前記被写体領域上に配置されているか否かに応じて前記受付領域の表示形態を変更する表示変更手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項13】
放射線画像の照射野の領域を取得する照射野取得手段と、
前記取得された領域を選択領域として前記放射線画像上に重畳して表示するとともに、該選択領域を変更するための指示を受け付ける受付領域を表示する表示手段と、
前記照射野取得手段の前記領域の取得処理が失敗しているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果に応じて前記受付領域の表示形態を変更する表示変更手段と、
を有することを特徴とする画像処理システム。
【請求項14】
放射線画像から取得された照射野の領域を選択領域として前記放射線画像上に重畳して表示部に表示させるとともに、該選択領域を変更するための指示を受け付ける受付領域を表示させる画像処理装置の画像処理方法であって、
放射線画像の照射野の領域を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにおける前記領域の取得処理が失敗しているか否かを判定する判定ステップと、
前記判定手段による判定結果に応じて前記受付領域の表示形態を変更する変更ステップと、
を有することを特徴とする画像処理方法。
【請求項15】
放射線画像の照射野の領域を取得する取得処理と、
前記取得された領域を選択領域として前記放射線画像上に重畳して表示するとともに、該選択領域を変更するための指示を受け付ける受付領域を表示するための画像データを生成する処理と、
前記取得処理が失敗しているか否かを判定する処理と、
前記判定の結果に応じて前記受付領域の表示形態を変更する処理と、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−187194(P2012−187194A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−51688(P2011−51688)
【出願日】平成23年3月9日(2011.3.9)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】