説明

画像処理装置、画像処理方法およびプログラム

【課題】画像処理に関する専門的な知識を有しない一般ユーザであっても、品質の高い編集データを作成して楽しむことができるようにする。
【解決手段】画像処理装置に要求部100、シナリオ解析部101、画像生成部102および音声生成部103を設ける。また、画像処理装置に装着された記録メディア9に、画像処理の専門家によって作成されたシナリオ元データ22およびGUIデータ23を予め格納しておく。要求部100はGUIデータ23を参照しつつ、ユーザに必要な情報を入力するように促すGUI画面を表示する。ユーザはGUI画面に従って入力するだけで、シナリオ元データ22において要求される編集前データとデジタルスチルカメラで撮像された素材データ90とがシナリオ解析部101によって関連づけられる。この関連づけに従って素材データ90にデータ処理を実行して編集データを生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザによって取得された画像データを含む素材データを加工して、品質の高い編集データを生成する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、カメラ付きの携帯電話やデジタルスチルカメラが広く普及し、一般的なユーザが手軽にデジタル画像データを楽しむようになってきた。そして、これらの画像データを単にディスプレイに表示させて楽しむだけでなく、音声データや文字データと合成してナレーションを入れたり、様々な特殊効果を施した画像データとして表示させるなど、楽しみ方も多様化してきた。
【0003】
従来より、デジタルスチルカメラで撮像した複数の静止画像データを、撮影順に一定時間間隔で表示してスライドショーのような画像を表示させるための編集データを作成する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−306426号公報
【特許文献2】特開2008−042256号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、スライドショーは単純であり一般ユーザにとっても比較的容易に作成できるものの、品質の高い凝った表現方法とは言えない。一方、画像に関する特殊な表現方法や加工技法等について専門的な知識を有していないと、凝った演出(修飾)を用いた品質の高い編集データを作成することは、困難であるという問題があった。すなわち、専門的知識がないと、素材となる画像データにそもそもどのようなデータ処理を施してよいか指示することができないからである。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、画像処理に関する専門的な知識を有しない一般ユーザであっても、品質の高い編集データを生成して楽しむことができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、請求項1の発明は、編集データを作成する画像処理装置であって、素材データとオペレータにより予め作成されるシナリオ元データとを記憶する記憶手段と、前記シナリオ元データに基づいて、前記記憶手段に記憶された素材データの中から前記シナリオ元データにおいて要求される編集前データを特定するとともに、編集前データとして特定された素材データと前記編集前データに対して実行すべきデータ処理とを互いに関連づけるシナリオ解析手段と、前記シナリオ解析手段によりデータ処理が関連づけられた素材データに前記データ処理を実行して編集データを生成する生成手段とを備える画像処理装置。
【0008】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る画像処理装置であって、前記シナリオ元データにおいて要求される編集前データを特定するための特定情報を入力するようにユーザに対して要求する要求手段と、前記要求手段の要求に応じてユーザが入力した特定情報を受け付ける操作手段とをさらに備え、前記シナリオ解析手段は、前記特定情報に基づいて編集前データを特定することを特徴とする。
【0009】
また、請求項3の発明は、請求項2の発明に係る画像処理装置であって、被写体を撮像して撮像データを生成する撮像手段をさらに備え、前記要求手段は、撮像指示情報を出力することにより前記撮像手段による撮像をユーザに対して要求するとともに、前記要求に応じて行われる撮像により生成される撮像データを、前記シナリオ元データにおいて要求される編集前データとして特定するための特定情報を生成することを特徴とする。
【0010】
また、請求項4の発明は、請求項2または3の発明に係る画像処理装置であって、周囲の音声を録音して録音データを生成する録音手段をさらに備え、前記要求手段は、録音指示情報を出力することにより前記録音手段による録音をユーザに対して要求するとともに、前記要求に応じて行われる録音により生成される録音データを、前記シナリオ元データにおいて要求される編集前データとして特定するための特定情報を生成することを特徴とする。
【0011】
また、請求項5の発明は、請求項1ないし4の発明に係る画像処理装置であって、前記生成手段により生成された編集データを再生する再生手段をさらに備えることを特徴とする。
【0012】
また、請求項6の発明は、請求項1ないし5の発明に係る画像処理装置であって、前記生成手段により生成された編集データを記録データとして保存する保存手段をさらに備えることを特徴とする。
【0013】
また、請求項7の発明は、編集データを作成する画像処理方法であって、オペレータがシナリオ元データを予め作成する工程と、素材データと前記シナリオ元データとを記憶する工程と、前記シナリオ元データに基づいて、前記素材データの中から前記シナリオ元データにおいて要求される編集前データを特定する工程と、編集前データとして特定された素材データと前記編集前データに対して実行すべきデータ処理とを互いに関連づける工程と、データ処理が関連づけられた素材データに前記データ処理を実行して編集データを生成する工程とを有する画像処理方法。
【0014】
また、請求項8の発明は、コンピュータによって実行されるプログラムであって、前記コンピュータによる前記プログラムの実行は、前記コンピュータを、素材データとオペレータにより予め作成されるシナリオ元データとを記憶する記憶手段と、前記シナリオ元データに基づいて、前記記憶手段に記憶された素材データの中から前記シナリオ元データにおいて要求される編集前データを特定するとともに、編集前データとして特定された素材データと前記編集前データに対して実行すべきデータ処理とを互いに関連づけるシナリオ解析手段と、前記シナリオ解析手段によりデータ処理が関連づけられた素材データに前記データ処理を実行して編集データを生成する生成手段とを備える画像処理装置として機能させることを特徴とする。
【0015】
また、請求項9の発明は、編集データを作成する画像処理装置であって、素材データとオペレータにより予め作成されるシナリオ元データとを記憶する記憶手段と、前記シナリオ元データに基づいて、前記記憶手段に記憶された素材データの中から前記シナリオ元データにおいて要求される編集前データを特定するとともに、編集前データとして特定された素材データと前記編集前データに対して実行すべきデータ処理とを互いに関連づけるシナリオ解析手段と、編集データを再生する再生装置に関する性能データを取得する取得手段と、前記取得手段により取得された性能データに応じて、前記シナリオ解析手段によりデータ処理が関連づけられた素材データに前記データ処理を実行して編集データを生成する生成手段とを備える画像処理装置。
【0016】
また、請求項10の発明は、請求項9の発明に係る画像処理装置であって、前記生成手段により生成された編集データを前記再生装置に出力する出力手段をさらに備えることを特徴とする。
【0017】
また、請求項11の発明は、請求項9または10の発明に係る画像処理装置であって、前記性能データは、前記再生装置の識別子、処理能力、解像度、記憶容量または再生可能なデータ形式に関するデータの少なくとも1つを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1ないし11に記載の発明は、素材データとオペレータにより予め作成されるシナリオ元データとを記憶し、シナリオ元データに基づいて、素材データの中からシナリオ元データにおいて要求される編集前データを特定するとともに、編集前データとして特定された素材データと編集前データに対して実行すべきデータ処理とを互いに関連づけ、データ処理が関連づけられた素材データに当該データ処理を実行して編集データを生成することにより、ユーザが専門的な知識を有していなくても、高品質な編集データを得ることができる。
【0019】
請求項2に記載の発明は、シナリオ元データにおいて要求される編集前データを特定するための特定情報を入力するようにユーザに対して要求する要求手段と、要求手段の要求に応じてユーザが入力した特定情報を受け付ける操作手段とをさらに備え、シナリオ解析手段は、特定情報に基づいて編集前データを特定することにより、例えば撮り溜める膨大な画像データが素材データとして記憶手段に記憶されていたとしても、要求手段の要求に従って入力するだけで、ユーザは容易に必要な編集前データを指定できる。
【0020】
請求項3に記載の発明は、撮像指示情報を出力することにより撮像手段による撮像をユーザに対して要求するとともに、当該要求に応じて行われる撮像により生成される撮像データを、シナリオ元データにおいて要求される編集前データとして特定するための特定情報を生成することにより、出力される撮像指示情報に従うことによって、ユーザは、どのようなシーンを撮像したらよいかを容易に知ることができる。また、このようにして撮像された撮像データは、既に存在している素材データよりも適切な編集前データとなる。
【0021】
請求項4に記載の発明は、録音指示情報を出力することにより録音手段による録音をユーザに対して要求するとともに、当該要求に応じて行われる録音により生成される録音データを、シナリオ元データにおいて要求される編集前データとして特定するための特定情報を生成することにより、出力される録音指示情報に従うことによって、ユーザは、どのような音声を録音したらよいかを容易に知ることができる。また、このようにして録音された録音データは、既に存在している素材データよりも適切な編集前データとなる。
【0022】
請求項5に記載の発明は、生成手段により生成された編集データを再生する再生手段をさらに備えることにより、容易に編集データを確認することができる。
【0023】
請求項6に記載の発明は、生成手段により生成された編集データを記録データとして保存する保存手段をさらに備えることにより、編集データの汎用性が向上する。
【0024】
請求項9に記載の発明は、編集データを再生する再生装置に関する性能データを取得する取得手段と、前記取得手段により取得された性能データに応じて、前記シナリオ解析手段によりデータ処理が関連づけられた素材データに前記データ処理を実行して編集データを生成する生成手段とを備えることにより、再生装置に適した編集データを作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明に係る画像処理装置として構成されるデジタルスチルカメラを含む情報処理システムを示す図である。
【図2】デジタルスチルカメラの構成を示すブロック図である。
【図3】デジタルスチルカメラの機能ブロックをデータの流れとともに示す図である。
【図4】デジタルスチルカメラにおける画像処理方法を示す流れ図である。
【図5】本発明に係る画像処理装置として構成されるサーバ装置を含む情報処理システムを示す図である。
【図6】第2の実施の形態におけるデジタルスチルカメラの構成を示すブロック図である。
【図7】第2の実施の形態におけるデジタルスチルカメラの機能ブロックをデータの流れとともに示す図である。
【図8】第2の実施の形態におけるサーバ装置の構成を示すブロック図である。
【図9】第2の実施の形態におけるサーバ装置の機能ブロックをデータの流れとともに示す図である。
【図10】第2の実施の形態におけるデジタルスチルカメラにGUIデータをダウンロードする画像処理方法を示す流れ図である。
【図11】第2の実施の形態におけるデジタルスチルカメラにおいて、素材データを特定する画像処理方法を示す流れ図である。
【図12】第2の実施の形態において記録データを作成する画像処理方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の好適な実施の形態について、添付の図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0027】
<1. 第1の実施の形態>
図1は、本発明に係る画像処理装置として構成されるデジタルスチルカメラ1を含む情報処理システムを示す図である。情報処理システムは、一般ユーザが所持するデジタルスチルカメラ1と、例えばコンテンツプロバイダ等に設置されるサーバ装置2とが互いにネットワーク8を介して接続される構成となっている。
【0028】
なお、ネットワーク8としては、インターネットや公衆網等が該当する。また、デジタルスチルカメラ1およびサーバ装置2の台数は1台に限定されるものではなく、例えば複数のデジタルスチルカメラ1や複数のサーバ装置2がネットワーク8に接続されていてもよい。
【0029】
サーバ装置2は、データベース20を備えた一般的なコンピュータとして構成されており、先述のようにネットワーク8に接続されている。サーバ装置2のデータベース20には、シナリオ元データ22、GUIデータ23および素材データ24(以下、これらを「コンテンツデータ21」と総称する場合がある。)が予め保存されている。なお、コンテンツデータ21は、シナリオ元データ22、GUIデータ23および素材データ24を全て含んでいる必要はなく、それらのうちのいずれかであってもよい。
【0030】
コンテンツデータ21は、画像処理に関する専門知識を有するオペレータ(イラストレータやカメラマン、プログラマ等)によって予め作成されたデータである。したがって、コンテンツデータ21は、一般ユーザによって作成されるデータに比べて品質の高いデータとして提供される。コンテンツデータ21のうちのシナリオ元データ22およびGUIデータ23は、デジタルスチルカメラ1において実行されるデータであって、例えば、スクリプト言語等で記述されるテキストデータである。
【0031】
シナリオ元データ22は、結婚式やゴルフコンペ、運動会、卒業式といった様々なテーマごとにそれぞれ制作されており、対応するテーマと関連づけられて保存されている。したがって、ユーザは具体的なテーマを選択するだけで、個々のシナリオ元データ22の内容を詳細に理解していなくても、所望の編集データを作成するためのシナリオ元データ22を複数のシナリオ元データ22の中から容易に指定することが可能である。
【0032】
なお、シナリオ元データ22と関連づけられるテーマは、上記に挙げたものに限定されるものではないが、ユーザが状況に応じて容易に思いつき、かつ、内容を容易に想像できるものが好ましい。また、編集データとは、ユーザが作成しようとする目的のデータであって、本実施の形態では画像(静止画像または動画像)や音声を表現した未圧縮のストリーム情報である。
【0033】
また、各シナリオ元データ22には対応するGUIデータ23が関連づけられている。対応づけられるGUIデータ23は、各シナリオ元データ22にとって専用のGUIデータ23であってもよいし、複数のシナリオ元データ22において共通に使用される汎用のGUIデータ23であってもよい。このようにシナリオ元データ22にGUIデータ23が関連づけられていることにより、ユーザはテーマを選択するだけで、シナリオ元データ22を指定できるとともに、当該シナリオ元データ22に必要なGUIデータ23も特定される。
【0034】
シナリオ元データ22には、目的の編集データに必要な編集前データ(画像データや音声データ、フォントデータ等)の識別子が記述されるとともに、各編集前データに対して実行すべきデータ処理が各編集前データごとに記述される。すなわち、シナリオ元データ22には、編集前データの識別子とデータ処理とが互いに関連づけられて記述される。
【0035】
シナリオ元データ22に記述されるデータ処理として、例えば、画像を表現した編集前データについて、どのような画像効果(Effect)を施すか、どのような画像合成(Synthesis)を行うか、あるいはどのように画像移行(Transition)させるか等が想定され、対応する編集前データに応じて画像処理の専門家であるオペレータによって選択され記述される。また、音声を表現した編集前データについても、再生のタイミングや音量等に関する設定情報(データ処理)が記述される。
【0036】
なお、シナリオ元データ22に識別子が記述される編集前データのうち、オペレータが制作したデータ(サーバ装置2に存在する素材データ24)については、当該シナリオ元データ22において当該素材データ24との関連づけが既にされている。したがって、シナリオ元データ22が特定されると、特定されたシナリオ元データ22において使用される素材データ24も編集前データとして特定される。
【0037】
このように、コンテンツプロバイダは、ユーザがテーマを選択するだけで、サーバ装置2上の必要なシナリオ元データ22、GUIデータ23および素材データ24が容易に特定されるように、それぞれの関連づけを行って提供する。
【0038】
GUIデータ23は、対応するシナリオ元データ22に応じて、適切なGUIをデジタルスチルカメラ1のユーザに提供するものである。すなわち、GUIデータ23を実行することにより、デジタルスチルカメラ1は、シナリオ元データ22において要求される編集前データを素材データ90(図2)の中から特定するための特定情報を入力するようにユーザに対して要求し、デジタルスチルカメラ1におけるユーザ操作を支援する。例えば、対応するシナリオ元データ22で要求されている編集前データのうち、ユーザが指定(選択)しなければならないデータについては、その入力を促したり、当該編集前データとして適切な素材データ90をユーザが容易に指定できるように、当該編集前データに関する情報を表示したりする。
【0039】
素材データ24は、デジタルスチルカメラ1において加工される素材となるデータであって、画像データや音声データ、フォントデータ等である。素材データ24に含まれる画像データとしては、例えば、アニメキャラクタや映画の名場面、名所を撮影した風景画像、イラスト画像等であり、静止画像に限らず動画像であってもよい。また、音声データとしては、例えば、声優や俳優の声、BGM、動物の鳴き声、楽器の音、効果音等であり、現実に録音されたデータであってもよいし、機械的に合成された音を出力するためのデータであってもよい。素材データ24は、各シナリオ元データ22に最適なデータとして、専門家のオペレータによって制作され収集されたデータである。
【0040】
先述のように、デジタルスチルカメラ1とサーバ装置2とは互いにデータ通信によるデータの送受信が可能であり、デジタルスチルカメラ1は必要に応じてサーバ装置2において提供されるコンテンツデータ21をダウンロードすることが可能である。
【0041】
図1に示すように、本実施の形態におけるデジタルスチルカメラ1は、携帯型の装置として構成されており、無線通信機能によって必要に応じてネットワーク8に接続することが可能とされている。このような無線通信機能を実現する構成としては、WiFi(Wireless Fidelity)や赤外線通信といった通信規格を採用することが可能である。
【0042】
また、デジタルスチルカメラ1は、図1に示すように可搬性の記録メディア9を着脱可能に設計されており、当該記録メディア9に記憶されているデータを読み出して利用したり、デジタルスチルカメラ1において生成したデータ(あるいはダウンロードしたデータ)を当該記録メディア9に記憶させたりすることが可能である。本実施の形態では記録メディア9としてSDカードを採用するが、記録メディア9はこれに限定されるものではなく、例えばPCカードやメモリスティック等であってもよい。
【0043】
図2は、デジタルスチルカメラ1の構成を示すブロック図である。図2に示すように、サーバ装置2からダウンロードされたシナリオ元データ22、GUIデータ23および素材データ24は、記録メディア9に格納される。
【0044】
なお、撮像データ91および録音データ92は、デジタルスチルカメラ1においてユーザにより撮像または録音され生成されるユーザ由来(サーバ装置2から提供されるデータではないという意味)のデータである。したがって、記録メディア9に記憶される素材データ90は、オペレータによって制作される素材データ24の他に、撮像データ91および録音データ92を含んでいる。先述のように、素材データ24はシナリオ元データ22によって特定されダウンロードされたデータであるから、シナリオ元データ22において要求されている編集前データである。しかし、撮像データ91および録音データ92はシナリオ元データ22とは無関係に取得されたデータを含んでおり、これらのうちのいずれが編集前データとなるかを記録メディア9上で区別することは本実施の形態においてはできない。すなわち、本実施の形態においては、素材データ90は編集前データ以外のデータを含んでいる。
【0045】
デジタルスチルカメラ1は、各種データに関する演算処理を行うCPU10と、各種データを必要に応じて適宜記憶する記憶部11とを備えており、一般的なコンピュータとしても構成されている。
【0046】
CPU10は、記憶部11のRAMを一時的なワーキングエリアとして使用しつつ、記憶部11のROMに格納されているプログラム110に従って動作することにより、デジタルスチルカメラ1の各構成を制御する。なお、CPU10は、サーバ装置2からダウンロードされて記録メディア9に格納されているシナリオ元データ22およびGUIデータ23を実行する機能も有しているが詳細は後述する。
【0047】
デジタルスチルカメラ1は、各種データを取り込むための構成として、ユーザによって操作される操作部12と、周囲の音声を電気信号に変換することにより録音を行うマイク13と、入射する光を電気信号に変換することにより撮像を行う撮像部14とを備える。
【0048】
操作部12は、ユーザがデジタルスチルカメラ1に対して指示を入力するために使用される。操作部12は、例えば、デジタルスチルカメラ1(撮像部14)に撮像を行わせるための指示を入力するシャッターボタン、デジタルスチルカメラ1の動作に必要な設定データ等を入力するためのボタン類、あるいは文字データを入力するためのキー等で構成されている。特に、本実施の形態では、操作部12は、ユーザが、所望のテーマ(シナリオ元データ22)を選択するときや、記録メディア9に記憶されている素材データ90から編集前データを特定するための特定情報を入力するとき等に操作される。
【0049】
マイク13は、先述のように、音声を電気信号に変換する機能を備えており、マイク13によって取得された電気信号はA/D変換された後、例えば、後述するA/Vコーデック171に伝達される。
【0050】
撮像部14は、レンズ等の光学系と、光学系によって導かれた光を受光して電気信号に変換する複数の光電変換素子(例えばCCD素子)とを備えている。複数の光電変換素子は、アレイ状に配列されており、それぞれが撮像時に受光した光の光量に応じた電気信号を出力する。撮像部14は、ユーザが操作部12(シャッターボタン)を操作することにより撮像を行い、1度の撮像によって複数の光電変換素子から得られたそれぞれの出力信号はA/D変換や色補正等がされた後、1枚の画像を表現したデジタルデータとして、例えば、後述するJPEGコーデック170に伝達される。
【0051】
デジタルスチルカメラ1は、各種データを出力するための構成として、音声データに基づいて生成される電気信号により音声を再生するスピーカ15と、画像データに基づいて画像を表示する液晶パネル16とを備える。
【0052】
スピーカ15は、録音データ92等の音声データに基づいて音声を再生するための装置である。
【0053】
液晶パネル16は、CPU10からの制御によって必要なデータを画像として表示する表示装置として構成されている。例えば、液晶パネル16は記録メディア9内に記憶されている素材データ90(画像を表現したデータ)や、作成された編集データのうちの映像に関するデータを再生表示するだけでなく、CPU10からの指示に従って所定のメッセージ(文字)等を表示する機能も有している。特に、本実施の形態における液晶パネル16は、CPU10がGUIデータ23を実行することにより提供されるGUI画面を表示する機能を有している。
【0054】
さらに、デジタルスチルカメラ1は、データ変換部17、画像処理部18および通信部19を備えている。
【0055】
データ変換部17は、論理回路(ハードウェア)から主に構成され、JPEGコーデック170と、A/Vコーデック171とを備えている。
【0056】
JPEGコーデック170は、画像データのデータ形式をJPEG形式に変換(エンコード)する機能と、JPEG形式の画像データをデコードして例えば液晶パネル16に伝達する機能とを有している。したがって、例えば、JPEGコーデック170は、撮像部14から伝達される画像データをJPEG形式に圧縮された静止画像データに変換して撮像データ91を生成する。JPEGコーデック170により生成された撮像データ91は、記録メディア9に転送され記憶される。
【0057】
A/Vコーデック171は、マイク13によって取得されたデータのデータ形式を例えばMP3形式等にエンコードして録音データ92を生成し記録メディア9に記録させる。また、逆に録音データ92をデコードし例えばスピーカ15に伝達する。また、A/Vコーデック171は、画像データおよび音声データのデータ形式を、例えばMPEG形式等にエンコードして記録データ93を生成し記録メディア9に伝達する機能と、MPEG形式等の記録データ93をデコードし例えばスピーカ15や液晶パネル16に伝達する。
【0058】
詳細は図示しないが画像処理部18は、画像データを解析して被写体の動きや形状等を判定する画像認識回路と、画像の合成や補間、変換等の様々な加工を行う画像加工回路とを備えている。
【0059】
通信部19は、デジタルスチルカメラ1において必要となるデータを外部から取得する機能と、デジタルスチルカメラ1で生成されたデータを外部に伝達する機能とを有している。通信部19は、ネットワークインタフェースやハードウェアインタフェース等の総称であって、通信部19を介してデジタルスチルカメラ1に接続される構成はネットワーク8や記録メディア9に限定されるものではない。例えば、専用のケーブルで接続されるテレビやオーディオ機器、USB接続される外部のコンピュータや専用のクレードル、NANDフラッシュメモリやDRAM等の記録媒体等であってもよい。
【0060】
図3は、デジタルスチルカメラ1の機能ブロックをデータの流れとともに示す図である。図3に示す要求部100、シナリオ解析部101、画像生成部102および音声生成部103は、主にCPU10が記憶部11に記憶されているプログラム110に従って動作することにより実現される機能ブロックである。
【0061】
なお、以下の説明では、ユーザによって「テーマ」が既に選択されており、当該選択されたテーマに応じて特定された1つのシナリオ元データ22がサーバ装置2からダウンロードされているものとする。すなわち、図3は、ユーザが操作部12を操作することにより、既にシナリオ元データ22の特定は完了し、特定されたシナリオ元データ22に関連づけられているGUIデータ23および素材データ24も既にダウンロードされ、記録メディア9に記憶されている状態を示している。
【0062】
要求部100は、GUIデータ23を参照しつつ、そこに記述されている内容に従って、デジタルスチルカメラ1のユーザに対して必要な情報を入力するように促すGUIを提供する。すなわち、要求部100は、液晶パネル16にメニュー画面や入力画面等を表示させることにより、シナリオ元データ22において要求される編集前データを特定するための特定情報を入力するようにユーザに対して要求する機能を有している。
【0063】
シナリオ元データ22に記述されている編集前データの識別子とは、いわば編集データにおける役名である。そして、各役名にどの俳優(素材データ90)を具体的に割り当てるかは、ユーザが特定情報を入力することにより決定される。ユーザがGUIデータ23によって提供されるGUIに従って入力することにより、役名(編集前データの識別子)と俳優名(素材データ90の識別子)とが関連づけられる。
【0064】
したがって、ユーザは、液晶パネル16に表示されるGUI画面によって要求される情報を、当該GUI画面に従って操作部12を操作して入力するだけで、専門的な知識を有していなくても、編集データを作成するために必要な指示をデジタルスチルカメラ1に与えることが可能である。
【0065】
また、本実施の形態における要求部100は、すでに記録メディア9に記憶されている素材データ90から編集前データとなるデータを選択するように要求するだけではなく、素材収集指示情報をGUI画面に表示することにより、ユーザに対して、編集前データとなる新たな素材データ90を取得するように要求する。例えば、既に撮像され撮り溜めされた過去の撮像データ91を選択させるだけでなく、新たに撮像を行って撮像データ91を取得するよう要求する。
【0066】
すなわち、要求部100は、例えば、撮像指示情報を液晶パネル16に表示させることにより撮像部14よる撮像をユーザに対して要求するとともに、その要求に応じて行われる撮像により生成される撮像データ91を、シナリオ元データ22において要求される編集前データとして特定するための特定情報を生成する。撮像指示情報は、新たな撮像を行うように指示するメッセージだけでなく、どのような場面、被写体を撮像すればよいか等を指示するメッセージ等を含めることも可能である。
【0067】
なお、要求部100は、GUI画面に従って、ユーザが撮像(あるいは録音)を行って新たに取得したデータを記録メディア9に記憶させる機能も有している。図3では図示していないが、マイク13および撮像部14から要求部100に入力される新たなデータは、JPEGコーデック170またはA/Vコーデック171を介して記録メディア9に転送され素材データ90として記憶される。
【0068】
ユーザからの指示に従って選択あるいは新たに取得された各素材データ90は、シナリオ元データ22において宣言されている各編集前データとしてユーザに指定されたものとみなされ、互いに関連づけが行われて、その情報が要求部100からシナリオ解析部101に伝達される。すなわち、全ての編集前データに関するユーザの指定が完了した段階で、要求部100は、シナリオ元データ22で要求される編集前データの識別子と、記録メディア9に記憶されている各素材データ90の記録メディア9上の識別子(例えば記録メディア9における各素材データ90のファイル名)とを関連づけた情報(以下、「素材指定情報」と称する)をシナリオ解析部101に伝達する。先に示した例で言えば、素材指定情報とは、役名と俳優名とを関連づけたリスト情報となる。
【0069】
シナリオ解析部101は、要求部100から伝達される素材指定情報とシナリオ元データ22とに基づいて、記録メディア9に記憶された素材データ90の中から当該シナリオ元データ22において要求される編集前データを特定する。また、シナリオ解析部101は、編集前データとして特定された素材データ90の識別子と、編集前データに対して実行すべきデータ処理を示す識別子とを、それぞれに関連づけられている編集前データの識別子を仲立ちにして、互いに関連づけ、シナリオデータを作成する。すなわち、シナリオデータとは、シナリオ元データ22と、素材指定情報とに基づいてシナリオ解析部101によって作成されるデータである。
【0070】
このようなシナリオデータが作成されることによって、編集データを作成するために必要な全ての素材データ90が特定され、かつ、各素材データ90に対するデータ処理が特定される。
【0071】
さらに、シナリオ解析部101は、作成する編集データにおいける映像を構成する素材データ90の識別子と、当該素材データ90に関連づけられたデータ処理の識別子とを、編集データにおける順序に従って、画像生成部102に映像シナリオデータとして伝達する。一方で、作成する編集データにおいて、音声に係る素材データ90の識別子と、当該素材データ90に関連づけられたデータ処理の識別子とを、編集データにおける順序に従って、音声生成部103に音声シナリオデータとして伝達する。
【0072】
画像生成部102は、シナリオ解析部101から伝達される映像シナリオデータを参照しつつ、そこに記述されている素材データ90の識別子に基づいて記録メディア9から該当する素材データ90を読み出す。そして、シナリオ解析部101から伝達された映像シナリオデータを参照しつつ、当該素材データ90に関連づけられたデータ処理の識別子に応じて、当該素材データ90に対して行うべきデータ処理を画像処理部18を使用しつつ実行し、編集データ(より詳しくは編集データのうちの映像に係るデータ)を生成する。画像生成部102は、生成した映像に係る編集データを液晶パネル16あるいはA/Vコーデック171に伝達する。
【0073】
音声生成部103は、シナリオ解析部101から伝達される音声シナリオデータを参照しつつ、そこに記述されている素材データ90の識別子に基づいて記録メディア9から該当する素材データ90を読み出す。そして、シナリオ解析部101から伝達された音声シナリオデータを参照しつつ、当該素材データ90に関連づけられたデータ処理の識別子に応じて、当該素材データ90に対して行うべきデータ処理を実行し、編集データ(より詳しくは編集データのうちの音声に係るデータ)を生成する。音声生成部103は、生成した音声に係る編集データをスピーカ15あるいはA/Vコーデック171に伝達する。
【0074】
以上がデジタルスチルカメラ1の構成および機能の説明である。次に、デジタルスチルカメラ1を用いて、編集データを作成する方法について説明する。
【0075】
図4は、デジタルスチルカメラ1における画像処理方法を示す流れ図である。
【0076】
なお、図4に示す状態となるまでに、サーバ装置2には、オペレータによって作成されたコンテンツデータ21が記憶されているものとする。すなわち、画像処理の専門家であるオペレータがシナリオ元データ22を予め作成する工程は、図4に示す各工程の前に既に完了しているものとする。
【0077】
まず、ユーザはデジタルスチルカメラ1の操作部12を操作して、所望する状況に応じてテーマを入力する。例えば、結婚式を撮像した素材データ90を編集して編集データを作成しようとする場合、ユーザはテーマとして「結婚式」を入力する。より詳細には、ユーザはサーバ装置2のネットワーク8におけるアドレス等も入力する。
【0078】
これに応じてデジタルスチルカメラ1は通信部19およびネットワーク8を介してサーバ装置2にアクセスし、入力されたテーマ「結婚式」をサーバ装置2に伝達する。サーバ装置2はデジタルスチルカメラ1から伝達されたテーマ「結婚式」をキーワードとしてデータベース20を検索し、当該テーマに関連づけられているシナリオ元データ22を、GUIデータ23および素材データ24とともにデジタルスチルカメラ1に送信する。これによって、コンテンツデータ21(シナリオ元データ22、GUIデータ23および素材データ24)がデジタルスチルカメラ1にダウンロードされ(ステップS1)、記録メディア9に記憶される。
【0079】
ダウンロードが完了すると、ユーザは操作部12を操作して編集作業の開始を指示する(ステップS2)。この指示に応じて、デジタルスチルカメラ1の要求部100が記録メディア9に格納されたGUIデータ23を参照し、ユーザに必要な入力を促すGUI画面を液晶パネル16に表示させる(ステップS3)。
【0080】
このとき、要求部100は、要求される編集前データに関するデータを表示するとともに、当該編集前データとして、既に記録メディア9に記憶されている素材データ90から選択するか否かを選択するようにユーザに対して要求するメッセージを表示する(ステップS4)。
【0081】
ユーザは、既に記録メディア9に記憶されている素材データ90を指定する場合は、ステップS4において「選択する」と入力する。これにより要求部100はステップS4においてYesと判定し、GUI画面として選択画面を液晶パネル16に表示する(ステップS5)。選択画面が表示されると、ユーザは、一覧表示される素材データ90(その時点で記録メディア9に記憶されている素材データ90)から適当なデータを特定するための特定情報を入力することにより、編集前データとしての素材データ90を選択する(ステップS6)。これにより、素材データ90の中からシナリオ元データ22において要求される編集前データが1つ特定され、素材指定情報の1レコードが作成される。
【0082】
一方、ユーザが新たに素材データ90を取得しようと所望する場合は、ステップS4において「選択しない」と入力する。これにより要求部100はステップS4においてNoと判定し、GUI画面として取得画面を液晶パネル16に表示させる(ステップS7)。取得画面が表示されると、ユーザは取得画面に表示される撮像指示情報(または録音指示情報)に従って、撮像(または録音)を行うように操作部12を操作し、これにより撮像(または録音)が行われる(ステップS8)。撮像(または録音)により取得された素材データ90は、要求部100によって、シナリオ元データ22において要求される編集前データの1つとして特定され、素材指定情報の1レコードが作成される。
【0083】
次に、要求部100は、GUIデータ23を参照することにより、全ての編集前データが特定されたか否かを判定する(ステップS9)。要求部100は、シナリオ元データ22において要求されている編集前データ(GUIデータ23にも記述されている)のうち、未だ特定されていない編集前データが存在する場合はステップS9においてNoと判定し、ステップS3からの処理を繰り返す。
【0084】
全ての編集前データが特定されていれば、要求部100はステップS9においてYesと判定する。そして、シナリオ解析部101がシナリオ元データ22を参照しつつ、編集前データとして特定された各素材データ90と、各素材データ90に対して実行すべきデータ処理との関連づけを行い(ステップS10)、シナリオデータを生成する。
【0085】
素材データ90とデータ処理との関連づけが完了すると、シナリオ解析部101が、シナリオデータを映像シナリオデータまたは音声シナリオデータに分類しつつ、画像生成部102および音声生成部103にそれぞれ伝達する。これにより、画像生成部102および音声生成部103が、素材データ90にデータ処理を実行して編集データを生成する(ステップS11)。さらに、生成された編集データは、スピーカ15および液晶パネル16に伝達され、音声が再生されるとともに、映像が再生される(ステップS12)。
【0086】
これにより、未圧縮のストリーム情報がリアルタイムに演算され、音声および映像が再生される。なお、生成された編集データは、A/Vコーデック171に伝達され、MPEG形式の記録データ93として記録メディア9に保存される。
【0087】
以上のように、本実施の形態におけるデジタルスチルカメラ1は、編集データを作成する画像処理装置として構成されており、素材データ90とオペレータにより予め作成されるシナリオ元データ22とを記憶する記録メディア9と、シナリオ元データ22に基づいて、記録メディア9に記憶された素材データ90の中からシナリオ元データ22において要求される編集前データを特定するとともに、編集前データとして特定された素材データ90と編集前データに対して実行すべきデータ処理とを互いに関連づけるシナリオ解析部101と、シナリオ解析部101によりデータ処理が関連づけられた素材データ90にデータ処理を実行して編集データを生成する画像生成部102および音声生成部103とを備えることにより、ユーザが専門的な知識を有していなくても、高品質な編集データを得ることができる。
【0088】
また、シナリオ元データ22において要求される編集前データを特定するための特定情報を入力するようにユーザに対して要求する要求部100と、要求部100の要求に応じてユーザが入力した特定情報を受け付ける操作部12とをさらに備え、シナリオ解析部101は、特定情報に基づいて編集前データを特定することにより、例えば撮り溜めた膨大な撮像データ91が素材データ90として記録メディア9に記憶されていたとしても、要求部100の要求に従って入力するだけで、ユーザは容易に必要な編集前データを指定できる。
【0089】
また、被写体を撮像して撮像データ91を生成する撮像部14をさらに備え、要求部100が撮像指示情報を出力することにより撮像部14による撮像をユーザに対して要求するとともに、当該要求に応じて行われる撮像により生成される撮像データ91を、シナリオ元データ22において要求される編集前データとして特定するための特定情報を生成することにより、出力される撮像指示情報に従うことによって、ユーザは、どのようなシーンを撮像したらよいかを容易に知ることができる。また、このようにして撮像された撮像データ91は、既に存在している素材データ90よりも適切な編集前データとなる。
【0090】
また、周囲の音声を録音して録音データを生成するマイク13をさらに備え、要求部100は、録音指示情報を出力することによりマイク13による録音をユーザに対して要求するとともに、当該要求に応じて行われる録音により生成される録音データ92を、シナリオ元データ22において要求される編集前データとして特定するための特定情報を生成することにより、出力される録音指示情報に従うことによって、ユーザは、どのような音声を録音したらよいかを容易に知ることができる。また、このようにして録音された録音データ92は、既に存在している素材データ90よりも適切な編集前データとなる。
【0091】
また、画像生成部102および音声生成部103により生成された編集データを再生するスピーカ15および液晶パネル16をさらに備えることにより、未圧縮のストリーム情報をリアルタイムに演算しつつ再生することができ、容易に編集データを確認することができる。
【0092】
また、生成された編集データを記録データ93として保存する記録メディア9を備えることにより、記録データ93を外部装置に転送したり、DVD等の媒体に記憶させて配布したりすることができる。すなわち、編集データの汎用性が向上する。
【0093】
なお、上記実施の形態では、コンテンツデータ21を外部のサーバ装置2からダウンロードする例で説明した。このように構成することによって、デジタルスチルカメラ1のユーザは、コンテンツプロバイダから提供される最新のコンテンツデータ21によって編集データを作成して楽しむことができる。しかし、コンテンツデータ21に相当する汎用のデータを予めプログラム110に含めておけば、デジタルスチルカメラ1のユーザは、ダウンロード操作をすることなく、編集データを作成して楽しむことが可能である。
【0094】
また、上記実施の形態では画像処理装置としてデジタルスチルカメラ1を例に説明したが、撮像機能を備えた携帯電話であってもよい。あるいは撮像機能を有せず、画像データを通信等により取得する携帯電話によって画像処理装置を構成してもよい。
【0095】
また、デジタルスチルカメラ1がネットワーク8に接続されているサーバ装置2とデータのやりとりを行う構成としては無線通信に限定されるものではない。例えば、必要に応じて専用ケーブル(USBやSCSIあるいは専用クレードル等)でコンピュータに接続し、当該コンピュータがネットワーク8に接続する構成としてもよい。このような構成の場合、サーバ装置2が提供するコンテンツデータ21は、一旦、当該コンピュータにネットワーク8を介してダウンロードされ、その後、デジタルスチルカメラ1に専用ケーブルを介して転送される。
【0096】
また、上記実施の形態では、シナリオ元データ22と、当該シナリオ元データ22で必要となる素材データ24との関連づけが当該シナリオ元データ22において既にされていると説明した。しかし、コンテンツプロバイダから提供される素材データ24についても、いくつかの候補の中からユーザが選択できるように構成してもよい。例えば、シナリオ元データ22で定義されるシーンAにおいて必要となる1つの素材データ90として、いくつかの素材データ24がシナリオ元データ22とともにデジタルスチルカメラ1にダウンロードされ、ユーザによって1つに絞り込まれてもよい。
【0097】
<2. 第2の実施の形態>
第1の実施の形態では画像処理装置としてデジタルスチルカメラ1を例に説明したが、撮像機能を有せず、画像データを通信等により取得するコンピュータによって画像処理装置を構成してもよい。
【0098】
図5は、本発明に係る画像処理装置として構成されるサーバ装置3を含む情報処理システムを示す図である。第2の実施の形態における情報処理システムは、一般ユーザが所持するデジタルスチルカメラ1aと、例えばコンテンツプロバイダ等に設置されるサーバ装置3とが互いにネットワーク8を介して接続される構成となっている。
【0099】
詳細は後述するが、本実施の形態において画像処理装置として構成されるサーバ装置3は、データベース30を備えた一般的なコンピュータとして構成されており、先述のようにネットワーク8に接続されている。サーバ装置3のデータベース30には、シナリオ元データ32、GUIデータ33および素材データ34(以下、これらを「コンテンツデータ31」と総称する場合がある。)が予め保存されている。なお、コンテンツデータ31は、シナリオ元データ32、GUIデータ33および素材データ34を全て含んでいる必要はなく、それらのうちのいずれかであってもよい。
【0100】
コンテンツデータ31は、第1の実施の形態におけるコンテンツデータ21と同様に、画像処理に関する専門知識を有するオペレータによって予め作成されたデータである。したがって、コンテンツデータ31は、一般ユーザによって作成されるデータに比べて品質の高いデータとして提供される。コンテンツデータ31のうちのシナリオ元データ32およびGUIデータ33は、例えば、スクリプト言語等で記述されるテキストデータである。
【0101】
シナリオ元データ32は、第1の実施の形態におけるシナリオ元データ22と同様のデータであるが、サーバ装置3において実行されるデータである点が異なっている。すなわち、第1の実施の形態ではデジタルスチルカメラ1にシナリオ元データ22がダウンロードされたが、第2の実施の形態ではシナリオ元データ32がデジタルスチルカメラ1aにダウンロードされることはない。
【0102】
GUIデータ33は、対応するシナリオ元データ32に応じて、適切なGUIをデジタルスチルカメラ1aのユーザに提供するものである。したがって、GUIデータ33は、サーバ装置3からデジタルスチルカメラ1aに向けてダウンロードされる。そして、ダウンロードされたGUIデータ33を実行することにより、デジタルスチルカメラ1aは、シナリオ元データ32において要求される編集前データを特定するための情報(図6:特定情報94)を入力するようにユーザに対して要求し、デジタルスチルカメラ1aにおけるユーザ操作を支援する。
【0103】
素材データ34は、第1の実施の形態における素材データ24と同様のデータであって、画像データや音声データ、フォントデータ等である。ただし、第2の実施の形態における素材データ34は、サーバ装置3において加工されるデータであり、デジタルスチルカメラ1aにダウンロードされることはない。
【0104】
図6は、第2の実施の形態におけるデジタルスチルカメラ1aの構成を示すブロック図である。デジタルスチルカメラ1aは、画像処理部18を備えていない一方で、デジタルスチルカメラ1と同様に、スピーカ15と液晶パネル16とを備えている。すなわち、第2の実施の形態におけるデジタルスチルカメラ1aは、サーバ装置3において作成される編集データ(記録データ95)を再生する再生装置としての機能を備えている。以下の説明では、デジタルスチルカメラ1aにおいて、第1の実施の形態におけるデジタルスチルカメラ1と同様の構成については同符号を付し、適宜、説明を省略する。
【0105】
図6に示すように、サーバ装置3からデジタルスチルカメラ1aにダウンロードされたGUIデータ33は、記録メディア9に格納される。なお、第2の実施の形態における編集データである記録データ95は、サーバ装置3において作成され、サーバ装置3からデジタルスチルカメラ1aにダウンロードされる。
【0106】
第2の実施の形態における素材データ90は、第1の実施の形態における素材データ90と同様に撮像データ91および録音データ92を含むデータであるが、第2の実施の形態では素材データ34がデジタルスチルカメラ1aにダウンロードされることはないので、素材データ90は素材データ24に相当するデータ(例えば素材データ34)を含まないデータである。
【0107】
また、本実施の形態における性能データ96は、デジタルスチルカメラ1aに固有の識別子(ハードウェアID)と、記録メディア9における空き容量(記憶可能なデータ容量)を示す値とを含むデータである。ハードウェアIDは、サーバ装置3がデジタルスチルカメラ1aを識別するための情報であり、予め記憶部11のROMに格納されており、CPU10によって適宜読み出されて性能データ96に含められる。また、記録メディア9における空き容量は、性能データ96を作成する際の記録メディア9の空き容量であって、CPU10によって検出され、性能データ96に含められる。また、性能データ96は、デジタルスチルカメラ1aからサーバ装置3に向けて送信される。
【0108】
第2の実施の形態におけるデータ変換部17aは、論理回路(ハードウェア)から主に構成され、第1の実施の形態と同様のJPEGコーデック170を備えるとともに、A/Vコーデック171の代わりに音声コーデック172を備えている。
【0109】
第2の実施の形態におけるJPEGコーデック170は、撮像部14によって取得されたデータのデータ形式をJPEG形式にエンコードして撮像データ91(素材データ90)を生成し記録メディア9に記録させる。このように、デジタルスチルカメラ1aにおいても、撮像部14およびJPEGコーデック170によって、被写体を撮像し保存することが可能となっている。
【0110】
また、逆に、JPEGコーデック170は、記録データ95に含まれる画像に係るデータや撮像データ91をデコードし、液晶パネル16に伝達する。これにより、デジタルスチルカメラ1aにおいても、撮像された画像が液晶パネルに表示される。なお、本実施の形態におけるデジタルスチルカメラ1aは、MPEG形式のデータをエンコードするハードウェア(第1の実施の形態におけるA/Vコーデック171に相当するハードウェア)を備えていない装置として説明するが、そのような構成を備えていてもよい。
【0111】
第2の実施の形態における音声コーデック172は、マイク13によって取得されたデータのデータ形式をMP3形式にエンコードして録音データ92(素材データ90)を生成し記録メディア9に記録させる。このように、デジタルスチルカメラ1aにおいても、マイク13および音声コーデック172によって、周囲の音声を録音することが可能となっている。
【0112】
また、逆に、音声コーデック172は、記録データ95に含まれる音声に係るデータや録音データ92をデコードし、例えばスピーカ15に伝達する。これにより、デジタルスチルカメラ1aにおいても、録音された音声がスピーカ15から再生される。
【0113】
図6に示すように、第2の実施の形態における記憶部11は、プログラム110aを格納している。第2の実施の形態におけるCPU10は、プログラム110aおよびGUIデータ33を実行する機能を有している。
【0114】
このように、第2の実施の形態におけるデジタルスチルカメラ1aは、JPEGコーデック170および音声コーデック172を備えることにより、記録データ95(編集データ)に含まれる画像および音声を再生する機能を備えている。すなわち、先述のように、第2の実施の形態におけるデジタルスチルカメラ1aは再生装置としての機能を備えている。
【0115】
図7は、第2の実施の形態におけるデジタルスチルカメラ1aの機能ブロックをデータの流れとともに示す図である。図7に示す要求部100aは、主にCPU10が記憶部11に記憶されているプログラム110aに従って動作することにより実現される機能ブロックである。
【0116】
要求部100aは、GUIデータ33を参照しつつ、そこに記述されている内容に従って、デジタルスチルカメラ1aのユーザに対して必要な情報を入力するように促すGUIを提供する。すなわち、要求部100aは、液晶パネル16にメニュー画面や入力画面等を表示させることにより、シナリオ元データ32において要求される編集前データを特定するための特定情報94を入力するようにユーザに対して要求する機能を有している。
【0117】
第2の実施の形態においても、シナリオ元データ32に記述されている編集前データの識別子とは、いわば編集データにおける役名である。そして、各役名にどの俳優(素材データ90)を具体的に割り当てるかは、ユーザが特定情報を入力することにより決定される。ユーザがGUIデータ33によって提供されるGUIに従って入力することにより、役名(編集前データの識別子)と俳優名(素材データ90の識別子)とが要求部100aによって関連づけられる。
【0118】
したがって、ユーザは、液晶パネル16に表示されるGUI画面によって要求される情報を、当該GUI画面に従って操作部12を操作して入力するだけで、専門的な知識を有していなくても、編集データを作成するために必要な指示をデジタルスチルカメラ1aに与えることが可能である。
【0119】
また、要求部100aは、第1の実施の形態における要求部100と同様に、素材収集指示情報をGUI画面に表示することにより、ユーザに対して、編集前データとなる新たな素材データ90を取得するように要求する機能も有している。したがって、要求部100aは、例えば、撮像指示情報を液晶パネル16に表示させることにより撮像部14よる撮像をユーザに対して要求することが可能である。そして、その要求に応じて行われる撮像により生成される撮像データ91を、シナリオ元データ32において要求される編集前データとして特定するための特定情報94を生成する。
【0120】
なお、要求部100aは、GUI画面に従って、ユーザが撮像(あるいは録音)を行って新たに取得したデータを記録メディア9に記憶させる機能も有している。すなわち、マイク13および撮像部14から要求部100aに入力される新たなデータは、JPEGコーデック170または音声コーデック172を介して記録メディア9に転送され素材データ90として記憶される。
【0121】
さらに、第2の実施の形態における要求部100aは、サーバ装置3において提供されている素材データ34の中から、編集前データとなるデータを特定するための特定情報94をユーザに対して要求する機能も有している。
【0122】
ユーザからの指示に従って選択あるいは新たに取得された各素材データ90は、シナリオ元データ32において宣言されている各編集前データとしてユーザに指定されたものとみなされる。そして、要求部100aによって、各編集前データと、各素材データ90(素材データ34を含む)とが互いに関連づけられ、特定情報94が作成される。すなわち、全ての編集前データに関するユーザの指定が完了した段階で、要求部100aは、シナリオ元データ32で要求される編集前データの識別子と、記録メディア9に記憶されている各素材データ90の記録メディア9上の識別子(サーバ装置3のデータベース30に記憶されている各素材データ34のデータベース30上の識別子を含む)とを関連づけた特定情報94を作成する。
【0123】
このようにして作成される特定情報94は、第1の実施の形態における素材指定情報に相当する情報である。特定情報94は、操作部12が操作されることにより入力される送信指示に応じて、通信部19により、サーバ装置3に向けて送信される。なお、特定情報94がサーバ装置3に向けて送信される際に、当該特定情報94とともに、当該特定情報94において編集前データとして関連づけられている素材データ90と、性能データ96とがサーバ装置3に向けて送信される。
【0124】
以上が、第2の実施の形態における情報処理システムにおいて再生装置として機能するデジタルスチルカメラ1aの構成および機能の説明である。次に、第2の実施の形態における情報処理システムにおいて画像処理装置として機能するサーバ装置3の構成および機能について説明する。
【0125】
図8は、第2の実施の形態におけるサーバ装置3の構成を示すブロック図である。サーバ装置3は、プログラム110bを実行しつつサーバ装置3の各構成を制御するCPU40、プログラム110bや既に説明したデータベース30等を記憶する記憶部41、マウスやキーボード等から成る操作部42、および、文字や画像を表示するディスプレイ43を備えており、一般的なコンピュータとして構成されている。
【0126】
記憶部41に記憶されている装置性能リスト97とは、市販されている様々な再生装置(例えばデジタルスチルカメラ1a)の識別子(ハードウェアID)と、各再生装置の性能を示す情報とを関連づけたデータベース構造のデータである。装置性能リスト97は、性能データ96に含まれるハードウェアIDを検索キーとして、当該ハードウェアIDによって識別される再生装置の性能を示す情報を検索することが可能なように構成されている。なお、再生装置の性能を示す情報とは、各再生装置が編集データを再生する際のハードウェアスペックを示す情報であって、例えば、各再生装置のCPU性能(処理能力)、解像度、ワークメモリ容量あるいは再生可能なデータ形式に関するデータ(備えているコーデックの種類を示すデータ)等である。
【0127】
また、サーバ装置3は、データ変換部44、画像処理部45、および、サーバ装置3をネットワーク8に接続する機能を有する通信部46を備えている。サーバ装置3は、通信部46を備えることにより、生成された記録データ95(編集データ)を、デジタルスチルカメラ1aにネットワーク8を介して出力する。
【0128】
データ変換部44は、複数種類のコーデック部(図示せず)を備えており、これらを選択的に用いて、CPU40(図9:画像生成部102aおよび音声生成部103a)によって作成される編集データを、所定のデータ形式に変換し、記録データ95を生成する機能を有している。すなわち、データ変換部44は、第1の実施の形態におけるA/Vコーデック171に相当する機能を有している。ただし、A/Vコーデック171と異なり、データ変換部44は、1種類のデータ形式だけでなく、一般的に広く採用されている多様なデータ形式に対応できるだけの機能(コーデック部)を有している。
【0129】
データ変換部44は、記録データ95を生成する際に、デジタルスチルカメラ1aから送信され記憶部41に記憶されている性能データ96を参照し、予め記憶部41に記憶されている装置性能リスト97を検索して、記録データ95を再生するデジタルスチルカメラ1aの性能に関するデータを取得する。
【0130】
画像処理部45は、第1の実施の形態における画像処理部18に相当する構成であり、画像処理部18と同様に、画像データを解析して被写体の動きや形状等を判定する画像認識回路と、画像の合成や補間、変換等の様々な加工を行う画像加工回路とを備えている。
【0131】
図9は、第2の実施の形態におけるサーバ装置3の機能ブロックをデータの流れとともに示す図である。図9に示すシナリオ解析部101a、画像生成部102a、および、音声生成部103aは、主にCPU40がプログラム110bに従って動作することにより実現される機能ブロックである。
【0132】
シナリオ解析部101aは、デジタルスチルカメラ1aから送信された特定情報94と、シナリオ元データ32とに基づいて、記憶部41に記憶されている素材データ34,90の中から当該シナリオ元データ32において要求される編集前データを特定する。また、シナリオ解析部101aは、編集前データとして特定された素材データ34,90の識別子と、編集前データに対して実行すべきデータ処理を示す識別子とを、それぞれに関連づけられている編集前データの識別子を仲立ちにして、互いに関連づけ、シナリオデータを作成する。第2の実施の形態におけるシナリオデータとは、シナリオ元データ32と、特定情報94とに基づいてシナリオ解析部101aによって作成されるデータである。
【0133】
このようなシナリオデータが作成されることによって、編集データを作成するために必要な全ての素材データ34,90が特定され、かつ、各素材データ34,90に対するデータ処理が特定される。
【0134】
さらに、シナリオ解析部101aは、作成する編集データにおける映像を構成する素材データ34,90の識別子と、当該素材データ34,90に関連づけられたデータ処理の識別子とを、編集データにおける順序に従って、画像生成部102aに映像シナリオデータとして伝達する。一方で、作成する編集データにおいて、音声に係る素材データ34,90の識別子と、当該素材データ34,90に関連づけられたデータ処理の識別子とを、編集データにおける順序に従って、音声生成部103aに音声シナリオデータとして伝達する。
【0135】
画像生成部102aは、シナリオ解析部101aから伝達される映像シナリオデータを参照しつつ、そこに記述されている素材データ34,90の識別子に基づいて記憶部41から該当する素材データ34,90を読み出す。そして、シナリオ解析部101aから伝達された映像シナリオデータを参照しつつ、当該素材データ34,90に関連づけられたデータ処理の識別子に応じて、当該素材データ34,90に対して行うべきデータ処理を画像処理部45を使用しつつ実行し、編集データ(より詳しくは編集データのうちの映像に係るデータ)を生成する。さらに、画像生成部102aは、生成した映像に係る編集データをデータ変換部44に伝達する。
【0136】
音声生成部103aは、シナリオ解析部101aから伝達される音声シナリオデータを参照しつつ、そこに記述されている素材データ34,90の識別子に基づいて記憶部41から該当する素材データ34,90を読み出す。そして、シナリオ解析部101aから伝達された音声シナリオデータを参照しつつ、当該素材データ34,90に関連づけられたデータ処理の識別子に応じて、当該素材データ34,90に対して行うべきデータ処理を実行し、編集データ(より詳しくは編集データのうちの音声に係るデータ)を生成する。さらに、音声生成部103aは、生成した音声に係る編集データをデータ変換部44に伝達する。
【0137】
以上が第2の実施の形態における情報処理システムの構成および機能の説明である。次に、情報処理システムによって編集データを作成し再生する方法について説明する。
【0138】
図10は、第2の実施の形態におけるデジタルスチルカメラ1aにGUIデータ33をダウンロードする画像処理方法を示す流れ図である。
【0139】
ユーザは、デジタルスチルカメラ1aの操作部12を操作して、プログラム110aを起動し(ステップS15)、ネットワーク8を介してデジタルスチルカメラ1aからサーバ装置3にアクセスする(ステップS16)。これにより、デジタルスチルカメラ1aの液晶パネル16に、データベース30に登録されているテーマ(各シナリオ元データ32に関連づけられている)の一覧が表示される。
【0140】
次に、ユーザは、表示されたテーマの一覧から、所望のテーマを選択する(ステップS17)。これにより、シナリオ元データ32、GUIデータ33および素材データ34が選択される。
【0141】
ユーザによるテーマの選択が完了すると、選択されたテーマに応じて、選択されたGUIデータ33がデジタルスチルカメラ1aにダウンロードされ(ステップS18)、記録メディア9に格納される(ステップS19)。
【0142】
GUIデータ33のダウンロードが完了すると、デジタルスチルカメラ1aはサーバ装置3とのデータ通信を終了する。これにより、GUIデータ33がデジタルスチルカメラ1aに格納され、準備が完了する。
【0143】
図11は、第2の実施の形態におけるデジタルスチルカメラ1aにおいて、素材データ34,90を特定する画像処理方法を示す流れ図である。なお、図11に示す工程が開始されるまでに、図10に示した処理が1回は行われており、少なくとも1つのGUIデータ33がダウンロードされ、記録メディア9に格納されているものとする。
【0144】
デジタルスチルカメラ1aの操作部12が操作され、ユーザによって特定作業の開始が指示されると(ステップS21)、要求部100aはGUIデータ33を参照して、GUI画面を表示する(ステップS22)。なお、本実施の形態では、記録メディア9に格納されているいずれか1つのGUIデータ33を、ユーザが操作部12を操作して指定することにより、指定されたGUIデータ33についての特定作業の開始が指示されるものとする。
【0145】
このとき、要求部100aは、要求される編集前データに関するデータを表示するとともに、当該編集前データとして、既に記録メディア9に記憶されている素材データ90(またはデータベース30に記憶されている素材データ34)から選択するか否かを選択するようにユーザに対して要求するメッセージを表示する(ステップS23)。
【0146】
ユーザは、既に記憶されている素材データ34,90を編集前データとして指定する場合は、ステップS23において「選択する」と入力する。これにより要求部100aはステップS23においてYesと判定し、GUI画面として選択画面を液晶パネル16に表示する(ステップS24)。なお、素材データ34から選択すべき編集前データの場合には、デジタルスチルカメラ1aはサーバ装置3にアクセスし、サーバ装置3から該当する素材データ34の一覧を取得して選択画面に表示する。
【0147】
選択画面が表示されると、ユーザは、一覧表示される素材データ34,90から適当なデータを特定するための特定情報を入力することにより、編集前データとしての素材データ34,90を選択する(ステップS25)。これにより、素材データ34,90の中からシナリオ元データ32において要求される編集前データが1つ特定され、特定情報94の1レコードが作成される。
【0148】
一方、ユーザが新たに素材データ90を取得しようと所望する場合は、ステップS23において「選択しない」と入力する。これにより要求部100aはステップS23においてNoと判定し、GUI画面として取得画面を液晶パネル16に表示させる(ステップS26)。取得画面が表示されると、ユーザは取得画面に表示される撮像指示情報(または録音指示情報)に従って、撮像(または録音)を行うように操作部12を操作し、これにより撮像(または録音)が行われる(ステップS27)。撮像(または録音)により取得された素材データ90は、要求部100aによって、シナリオ元データ32において要求される編集前データの1つとして特定され、特定情報94の1レコードが作成される。
【0149】
次に、要求部100aは、GUIデータ33を参照することにより、全ての編集前データが特定されたか否かを判定する(ステップS28)。要求部100aは、シナリオ元データ32において要求されている編集前データのうち、未だ特定されていない編集前データが存在する場合はステップS28においてNoと判定し、ステップS22からの処理を繰り返す。
【0150】
全ての編集前データが特定されていれば、要求部100aはステップS28においてYesと判定し、作成された特定情報94に、GUIデータ33を特定する識別子(以下、「GUIデータ識別子」と称する。)を含めて、特定作業を終了する。
【0151】
図12は、第2の実施の形態において記録データ95を作成する画像処理方法を示す流れ図である。なお、図12に示す工程が実行されるまでに、少なくとも図11に示す特定作業が1回は実行されており、少なくとも1つのGUIデータ33について特定情報94が作成されているものとする。
【0152】
まず、デジタルスチルカメラ1aの操作部12がユーザによって操作され、編集作業の開始が指示されると(ステップS31)、CPU10が記録メディア9の空き容量を検出する(ステップS32)。さらに、CPU10は、検出した空き容量と、ハードウェアIDとに基づいて性能データ96を作成する(ステップS33)。
【0153】
次に、編集作業の開始において指定された特定情報94と、特定情報94において特定されている素材データ90と、ステップS33において作成された性能データ96とが、デジタルスチルカメラ1aからサーバ装置3に送信される(ステップS34)。
【0154】
サーバ装置3においてこれらのデータが受信されると、シナリオ解析部101aが特定情報94に含まれるGUIデータ識別子に基づいてシナリオ元データ32を特定する。さらに、シナリオ解析部101aは、特定したシナリオ元データ32を参照しつつ、特定情報94において編集前データとして特定された各素材データ34,90と、各素材データ34,90に対して実行すべきデータ処理との関連づけを行い(ステップS35)、シナリオデータを生成する。
【0155】
素材データ34,90とデータ処理との関連づけが完了すると、シナリオ解析部101aが、シナリオデータを映像シナリオデータまたは音声シナリオデータに分類しつつ、画像生成部102aおよび音声生成部103aにそれぞれ伝達する。これにより、画像生成部102aおよび音声生成部103aが、素材データ34,90にデータ処理を実行して編集データを生成する(ステップS36)。
【0156】
画像生成部102aおよび音声生成部103aにおいて生成された編集データ(未圧縮のストリーム情報)は、データ変換部44に伝達される。データ変換部44は、性能データ96に含まれるハードウェアIDを検索キーとして装置性能リスト97を検索することにより、特定情報94を送信したデジタルスチルカメラ1a(この後作成される記録データ95を再生する再生装置)の性能に関する情報(性能データ96に含まれる空き容量に関する情報を含む)を取得する(ステップS37)。
【0157】
次に、データ変換部44は、取得した性能に関する情報に基づいて、作成する記録データ95のデータ形式(MPEG形式、JPEG形式、モーションJPEG形式、MP3形式等)やデータサイズ(圧縮率や画素数、動画におけるフレーム数等)等を決定し、デジタルスチルカメラ1aに最適な記録データ95を生成する(ステップS38)。
【0158】
さらに、サーバ装置3は、作成した記録データ95を、デジタルスチルカメラ1aに向けて送信し(ステップS39)、当該記録データ95はデジタルスチルカメラ1aの記録メディア9に保存される。記録データ95は、データ変換部44によって、記録メディア9の空き容量を考慮して作成されており、送信された記録データ95のデータサイズは記録メディア9の空き容量以下となっている。したがって、記録メディア9の空き容量不足によって、記録データ95がデジタルスチルカメラ1aにおいて、受信不能となることを防止できる。
【0159】
記録データ95が記録メディア9に格納された後は、ユーザの再生指示に応じて、記録メディア9に記憶された記録データ95がデータ変換部17a(JPEGコーデック170および音声コーデック172)によってエンコードされ、スピーカ15や液晶パネル16に再生される(ステップS40)。記録データ95は、デジタルスチルカメラ1aの性能に応じて作成されているため、例えば、記録データ95がデジタルスチルカメラ1aにおいて再生不能なデータ形式であったり、CPU10の処理能力不足であるといった不都合が生じることがない。
【0160】
第1の実施の形態における情報システムのように、再生装置となるデジタルスチルカメラ1を画像処理装置として兼用する構成とした場合、記録データ93をデジタルスチルカメラ1に適したデータとなるように作成することは、デジタルスチルカメラ1が自装置の性能を把握しているため、比較的容易である。しかしながら、本来は撮像装置として構成されるデジタルスチルカメラ1aに高性能のコーデック(データ変換部17)を搭載することはコストの面で困難な場合がある。そこで、第2の実施の形態における情報処理システムのように、記録データ95の作成等の比較的高負荷の処理をサーバ装置3が担うことにより、比較的性能の低いデジタルスチルカメラ1aにおいても記録データ95を楽しむことが可能となる。
【0161】
一方、第2の実施の形態における情報処理システムのように、再生装置以外の装置(サーバ装置3)を画像処理装置(特に不特定多数の再生装置に対して記録データ95を生成する画像処理装置)として構成する場合、画像処理装置において作成した記録データ95が当該記録データ95を再生する再生装置において実際に再生可能(あるいはユーザの不快感なく再生可能)であるとは限らない。例えば、デジタルスチルカメラ1aが備えるデータ変換部17aでは、MPEG形式のデータをエンコードすることはできないため、記録データ95がMPEG形式で作成されていると、当該記録データ95を再生することができない。
【0162】
しかしながら、第2の実施の形態における画像処理装置であるサーバ装置3は、記録データ95を再生するデジタルスチルカメラ1aの性能に関する情報を取得することにより、デジタルスチルカメラ1aに適した記録データ95を作成することができる。
【0163】
なお、第2の実施の形態において、素材データ34に関する特定は、素材データ90に関する特定作業と並行して実行されるように説明したが、これに限定されるものではない。例えば、GUIデータ33をダウンロードするとき(あるいは特定情報94をサーバ装置3に送信するためにサーバ装置3にアクセスしたとき)に、素材データ34についての特定作業を実行するようにしてもよい。
【0164】
また、第1の実施の形態において、デジタルスチルカメラ1がサーバ装置2との間でデータのやりとりを行う構成としては無線通信に限定されるものではないと説明したが、第2の実施の形態においても同様である。例えば、必要に応じてデジタルスチルカメラ1aを専用ケーブルでコンピュータに接続し、当該コンピュータがネットワーク8に接続する構成としてもよい。このような構成とした場合、例えば、デジタルスチルカメラ1aに接続されるコンピュータを再生装置として構成してもよいし、当該コンピュータを画像処理装置として構成してもよい。
【0165】
また、第2の実施の形態では、性能データ96に含まれるハードウェアIDによって装置性能リスト97を検索することにより、デジタルスチルカメラ1aの性能に関する情報を取得すると説明した。しかし、装置性能リスト97に格納されている情報をそのままデジタルスチルカメラ1aにおいて性能データ96に含めるように構成してもよい。その場合、サーバ装置3は、予めデータ(装置性能リスト97に相当するデータ)を記憶しておく必要がない。
【0166】
<3. 変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。
【0167】
例えば、上記実施の形態における機能ブロックはプログラム110,110a,110b(ソフトウェア)によって実現される例で説明したが、これらの機能ブロックは専用の論理回路(ハードウェア)として実現されてもよい。一方、上記実施の形態において論理回路により構成されると説明したデータ変換部17,44や画像処理部18,45等の各構成の一部または全部をソフトウェアによって実現するように構成してもよい。
【0168】
また、デジタルスチルカメラ1,1aで使用されるコンテンツデータ21,31はサーバ装置2,3によってネットワーク8を介して提供されると説明したが、例えば、記録メディア9によって提供されてもよい。すなわち、コンテンツデータ21,31を記憶した記録メディア9が店頭等において配布され、これをデジタルスチルカメラ1,1aに装着して利用してもよい。
【0169】
また、要求部100,100aがGUIデータ23,33を実行することにより提供されるのは、液晶パネル16に出力される。しかし、例えば、スピーカ15に音声ガイダンスを再生させるように構成してもよい。すなわち、GUIに限らず、UIを提供するデータを作成してもよい。
【0170】
また、上記実施の形態では、デジタルスチルカメラ1,1aにおいて取得され、素材データ90として指定される音声データとして録音データ92についてのみ説明した。しかし、指定の対象となる音声データは必ずしもデジタルスチルカメラ1,1aにおいて録音されたデータに限られるものではなく、例えば、他のサイト等から別途ダウンロードされた音楽ファイルであってもよい。すなわち、ユーザは、予め好みの曲を別途ダウンロードして記録メディア9に格納しておくことにより、編集データに使用するBGMとして録音データ92以外の音声データを指定することができる。この場合、ユーザはデジタルスチルカメラ1,1aのマイク13を使ってわざわざ好みの曲を録音する必要がない。
【符号の説明】
【0171】
1,1a デジタルスチルカメラ
10,40 CPU
100,100a 要求部
101,101a シナリオ解析部
102,102a 画像生成部
103,103a 音声生成部
11,41 記憶部
110,110a,110b プログラム
12,42 操作部
13 マイク
14 撮像部
15 スピーカ
16 液晶パネル
17,17a,44 データ変換部
18,45 画像処理部
19,46 通信部
2,3 サーバ装置
20,30 データベース
21,31 コンテンツデータ
22,32 シナリオ元データ
23,33 GUIデータ
24,34,90 素材データ
43 ディスプレイ
8 ネットワーク
9 記録メディア
91 撮像データ
92 録音データ
93,95 記録データ
94 特定情報
96 性能データ
97 装置性能リスト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
編集データを作成する画像処理装置であって、
素材データとオペレータにより予め作成されるシナリオ元データとを記憶する記憶手段と、
前記シナリオ元データに基づいて、前記記憶手段に記憶された素材データの中から前記シナリオ元データにおいて要求される編集前データを特定するとともに、編集前データとして特定された素材データと前記編集前データに対して実行すべきデータ処理とを互いに関連づけるシナリオ解析手段と、
前記シナリオ解析手段によりデータ処理が関連づけられた素材データに前記データ処理を実行して編集データを生成する生成手段と、
を備える画像処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像処理装置であって、
前記シナリオ元データにおいて要求される編集前データを特定するための特定情報を入力するようにユーザに対して要求する要求手段と、
前記要求手段の要求に応じてユーザが入力した特定情報を受け付ける操作手段と、
をさらに備え、
前記シナリオ解析手段は、前記特定情報に基づいて編集前データを特定することを特徴とする画像処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の画像処理装置であって、
被写体を撮像して撮像データを生成する撮像手段をさらに備え、
前記要求手段は、撮像指示情報を出力することにより前記撮像手段による撮像をユーザに対して要求するとともに、前記要求に応じて行われる撮像により生成される撮像データを、前記シナリオ元データにおいて要求される編集前データとして特定するための特定情報を生成することを特徴とする画像処理装置。
【請求項4】
請求項2または3に記載の画像処理装置であって、
周囲の音声を録音して録音データを生成する録音手段をさらに備え、
前記要求手段は、録音指示情報を出力することにより前記録音手段による録音をユーザに対して要求するとともに、前記要求に応じて行われる録音により生成される録音データを、前記シナリオ元データにおいて要求される編集前データとして特定するための特定情報を生成することを特徴とする画像処理装置。
【請求項5】
請求項1ないし4に記載の画像処理装置であって、
前記生成手段により生成された編集データを再生する再生手段をさらに備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項6】
請求項1ないし5に記載の画像処理装置であって、
前記生成手段により生成された編集データを記録データとして保存する保存手段をさらに備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項7】
編集データを作成する画像処理方法であって、
オペレータがシナリオ元データを予め作成する工程と、
素材データと前記シナリオ元データとを記憶する工程と、
前記シナリオ元データに基づいて、前記素材データの中から前記シナリオ元データにおいて要求される編集前データを特定する工程と、
編集前データとして特定された素材データと前記編集前データに対して実行すべきデータ処理とを互いに関連づける工程と、
データ処理が関連づけられた素材データに前記データ処理を実行して編集データを生成する工程と、
を有する画像処理方法。
【請求項8】
コンピュータによって実行されるプログラムであって、前記コンピュータによる前記プログラムの実行は、前記コンピュータを、
素材データとオペレータにより予め作成されるシナリオ元データとを記憶する記憶手段と、
前記シナリオ元データに基づいて、前記記憶手段に記憶された素材データの中から前記シナリオ元データにおいて要求される編集前データを特定するとともに、編集前データとして特定された素材データと前記編集前データに対して実行すべきデータ処理とを互いに関連づけるシナリオ解析手段と、
前記シナリオ解析手段によりデータ処理が関連づけられた素材データに前記データ処理を実行して編集データを生成する生成手段と、
を備える画像処理装置として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項9】
編集データを作成する画像処理装置であって、
素材データとオペレータにより予め作成されるシナリオ元データとを記憶する記憶手段と、
前記シナリオ元データに基づいて、前記記憶手段に記憶された素材データの中から前記シナリオ元データにおいて要求される編集前データを特定するとともに、編集前データとして特定された素材データと前記編集前データに対して実行すべきデータ処理とを互いに関連づけるシナリオ解析手段と、
編集データを再生する再生装置に関する性能データを取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された性能データに応じて、前記シナリオ解析手段によりデータ処理が関連づけられた素材データに前記データ処理を実行して編集データを生成する生成手段と、
を備える画像処理装置。
【請求項10】
請求項9に記載の画像処理装置であって、
前記生成手段により生成された編集データを前記再生装置に出力する出力手段をさらに備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項11】
請求項9または10に記載の画像処理装置であって、
前記性能データは、前記再生装置の識別子、処理能力、解像度、記憶容量または再生可能なデータ形式に関するデータの少なくとも1つを含むことを特徴とする画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−266215(P2009−266215A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−82179(P2009−82179)
【出願日】平成21年3月30日(2009.3.30)
【出願人】(591128453)株式会社メガチップス (322)
【出願人】(505057646)株式会社アクロディア (7)
【Fターム(参考)】