説明

画像処理装置及び画像処理プログラム

【課題】複数ページの画像を切り替えて目的ページの画像を表示する際に不要な画像表示なくすことが可能な画像処理装置及び画像処理プログラムを提供する。
【解決手段】表示画面21上に一のページのプレビュー画像43を表示させると共に第1領域45及び第2領域47を区画する画像表示部31と、表示画面21上の位置の指定操作に基づいて指定及び指定解除の位置認識を行い、位置認識に基づいて表示画面21上での指定数を計数するページカウントアクション検知部33及び位置認識に基づいて第1領域45内での指定及びこの指定に引き続いて行われる第2領域47内での指定解除を検出するページ切替アクション検知部35と、前記検出が行われると表示画面21上の画像を検出前に計数された事前指定の指定数に応じた他のページのプレビュー画像43に切り替えるページ切替部37とを備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示画面上に複数ページの画像を切り替えて表示させる画像処理装置及び画像処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の画像処理装置としては、例えば特許文献1のように、両面プリント時のプレビュー画像を、その表裏を切り替えて表示させるものがある。
【0003】
この画像処理装置では、表示中のページの画像をスライドさせると、その裏面の他ページの画像が入れ替わるように表示される。これにより、画像をめくって裏返す様子を動的に表示しながら複数ページの画像を切り替えることができる。
【0004】
しかしながら、従来の画像形成装置では、画像をめくって裏返す性質上、ページ切り替えを1ページ単位で順次行わせる必要がある。
【0005】
このため、複数ページ先又は後のページを表示させる場合は、サムネイル表示された複数ページの画像を選択させることで対応していた。
【0006】
ところが、サムネイル表示されたページは、表裏の何れか一方のページであるため、その裏面に位置するページを表示させるときは、一度サムネイル表示されたページの画像を選択して表示させた後に画像をめくる必要がある。
【0007】
このため、従来の画像形成装置では、目的ページを表示するために不要なページの画像表示が発生することがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2010−167698号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が解決しようとする問題点は、複数ページの画像を切り替えて目的ページの画像を表示するために不要な画像表示が発生する点である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、複数ページの画像を切り替えて目的ページの画像を表示する際に不要な画像表示なくすために、表示画面上に一のページの画像を表示させると共に第1領域及び第2領域を区画する画像表示部と、前記表示画面上の位置の指定操作に基づいて指定及び指定解除の位置認識を行う位置認識部と、前記表示画面上での指定数を計数する計数部と、前記位置認識に基づいて前記第1領域内での指定及びこの指定に引き続いて行われる前記第2領域内での指定解除を検出する検出部と、前記検出が行われると前記表示画面上の画像を前記検出前に計数された事前指定の指定数に応じた他のページの画像に切り替えるページ切替部とを備えたことを最も主な特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、表示画面上の位置の指定数によって目的ページのページ数を指定し、第1及び第2領域間での指定及び指定解除によって目的ページに画像を切り替えることができ、複数ページの画像を切り替えて目的ページの画像を表示するために不要な画像表示なくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】画像処理装置を示すブロック図である(実施例1)。
【図2】表示画面上のプレビュー表示の一例を示す概略図である(実施例1)。
【図3】図2の第1及び第2領域を拡大して示す概念図である(実施例1)。
【図4】画像切替処理を示すフローチャートである(実施例1)。
【図5】画像処理装置を示すブロック図である(実施例2)。
【図6】表示画面上のプレビュー表示の一例を示す概略図である(実施例2)。
【発明を実施するための形態】
【0013】
複数ページの画像を切り替えて目的ページの画像を表示するために不要な画像表示なくすという目的を、表示画面上の位置の指定操作に基づく指定数及び表示画面上に区画された第1領域及び第2領域間で引き続いて行われる指定及び指定解除によって実現した。
【0014】
実施形態としては、マウス等を用いた指定操作により、右クリック回数による指定数入力及び左クリックによる第1領域及び第2領域間のドラッグ・アンド・ドロップによる指定及び指定解除を行うのが好ましい。
【実施例1】
【0015】
[画像処理装置の構成]
図1は、本発明の実施例1に係る画像処理装置を示すブロック図である。
【0016】
図1のように、画像処理装置1は、例えばコンピューター等の情報処理装置からなり、制御部3と、記憶部5と、ネットワークインターフェース7と、システムバス9とを備えている。
【0017】
制御部3は、ソフトウェアプログラムを実行して各種制御や作業を行わせるCPU(Central Process Unit)等の制御要素である。
【0018】
記憶部5は、各種制御のアプリケーション、制御に必要なデータ、或いは画像データ等の処理対象のデータを記憶するROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスク等の記憶装置である。
【0019】
ネットワークインターフェース7は、LAN等のネットワーク11を介して画像形成装置13やサーバー15との間でデータの送受信を行わせる。なお、本実施例では、画像形成装置13が、少なくとも文書等の画像データの保存機能を有するコピー機、プリンター、ファクシミリ装置、スキャナー、又はそれらの複合機等となっている。画像形成装置13に保存される画像データは、画像処理装置1等の外部から入力された画像データや自身でスキャンした画像データである。また、サーバー15は、画像処理装置1から入力され或いは画像形成装置13を介して入力された画像データを保存する。
【0020】
システムバス9は、画像処理装置1内の制御部3、記憶部5、ネットワークインターフェース7間を接続する。このシステムバス9には、モニター19、マウス23、キーボード25等の外部装置も接続されている。
【0021】
モニター19は、CRTや液晶ディスプレイ等からなり、画像を表示するための表示画面21を備えている。
【0022】
マウス23は、少なくとも一対の入力部である左右入力ボタン27,29を備えたポインティングデバイスである。このマウス23は、モニター19の表示画面21上のポインター(図示せず)を制御することで、プログラムの項目やその他のオブジェクトに対する操作入力時に用いられる。
【0023】
操作入力の際には、表示画面21上でのポインターの位置に対し、左右入力ボタン27,29の押し込み及びその解除の指定操作に基づいて指定及び指定解除を行う。以下、マウス23の左入力ボタン27(一方)を指定操作するときは左クリック、右入力ボタン29(他方)を指定操作するときは右クリックと称する。
【0024】
このような本実施例の画像処理装置1は、制御部3によって記憶部5内の画像処理プログラムを実行することで、サーバー15、画像形成装置13、又は記憶部5内の保存された画像データのプレビュー表示を行わせることができる。
【0025】
本実施例の画像処理装置1は、複数ページの画像をマウス23の左右クリックに基づいて目的ページを切り替え表示するものであり、機能構成として画像表示部31、計数部であるページカウントアクション検知部33、検出部であるページ切替アクション検知部35、及びページ切替部37を備える。
【0026】
以下、画像処理装置1の各機能構成について、図2及び図3をも参照しながら説明する。図2は、表示画面上のプレビュー表示の一例を示す概略図であり、図3は、図2の第1及び第2領域を拡大して示す概念図である。
【0027】
画像表示部31は、画像表示手順を実現するものであり、図2のように表示画面21上にブラウザー39を表示させると共にブラウザー39のプレビュー領域41内にプレビュー画像43を1ページ単位で表示させる。従って、画像表示部31は、表示画面21上に一のページの画像を表示させる構成となっている。
【0028】
なお、ブラウザー39は、プレビュー表示専用のウィンドウやWEBブラウザーから構成することができる。WEBブラウザーの場合は、サーバー15や画像形成装置13が画像データに基づいてプレビュー画像としてのWEBページを生成し、これをブラウザー39によってプレビューさせる。
【0029】
また、画像表示部31は、図2及び図3のように、プレビュー領域41内に第1及び第2領域45,47を区画して表示する。第2領域47は、表示中のプレビュー画像43上の縁部である角部に位置している。第1領域45は、プレビュー画像43外で第1領域45に一部重なるように隣接配置されている。
【0030】
これらの第1及び第2領域45,47は、本実施例において異なる色で色分け表示(区画表示)されている。ただし、第1及び第2領域45,47は、両者が識別可能であれば色分け以外の区画表示でもよい。
【0031】
この第1及び第2領域45,47の区画表示に対応して、プレビュー領域41内には領域アイコン49,51が色分け表示(区画表示)されている。なお、領域アイコン49,51は、図2と図3とで左右反転して位置しているが、何れに位置させても良い。
【0032】
領域アイコン49,51には、第1及び第2領域45,47を示すテキスト表示が隣接配置されている。本実施例では、第1領域45が「A」、第2領域47が「B」となっている。
【0033】
従って、ユーザーは、領域アイコン49,51を参照することで、プレビュー領域41内の第1及び第2領域45,47を認識することができる。
【0034】
プレビュー領域41内には、上記プレビュー画像43、第1及び第2領域45,47、領域アイコン49,51に加えて、ページ送り/戻り用のアイコン53、ページ番号入力用のテキストボックス55も表示されている。
【0035】
アイコン53は、例えばマウス23の左クリックにより、プレビュー画像43の切り替えを1ページ毎にページ送り又はページ戻り、或いは最初のページ又は最後のページへのページジャンプによって行わせるためのものである。
【0036】
テキストボックス55は、例えばキーボード25を介してページ番号の入力を行わせ、プレビュー画像43の切り替えを入力されたページへのページジャンプによって行わせるためのものである。
【0037】
ページカウントアクション検知部33は、位置認識手順及び計数手順を実現するものであり、マウス座標検知部57及びマウス右クリック検知部59を備えている。
【0038】
マウス座標検知部57は、表示画面21上でのマウス23のポインターの座標位置を検知する。この検知は、マウス23の操作入力値とモニター19上でのポインターの二次元座標値との関係テーブル等を用いて行えばよい。
【0039】
マウス右クリック検知部59は、第1領域45内でマウス23の右クリックが行われたことを検知する。この検知は、ポインターの座標位置とマウス23の右クリックによる操作入力信号とで行われ、右クリックが行われた座標を記憶部5のマウス座標記憶領域61に記憶し、これが第1領域45に含まれるか否かを判定する。
【0040】
このマウス右クリック検知部59は、上記右クリックを検知すると、その回数をブラウザー39に保持させる。具体的には、右クリックを検知するたびに、ブラウザー39に保持させておいた検知回数に「1」を加算する。なお、検知数のブラウザー39への保持は、記憶部5内のカウント記憶領域63に記憶することで行われる。
【0041】
従って、マウス右クリック検知部59は、表示画面21の第1領域45上での位置の指定数を計数する計数部として機能すると共に表示画面21上の位置の指定操作に基づいて指定及び指定解除の位置認識を行う位置認識部として機能する。
【0042】
ページ切替アクション検知部35は、位置認識手順及び検出手順を実現するものであり、マウス座標検知部65、マウス左クリック検知部67を備えている。
【0043】
マウス座標検知部65は、上記ページカウントアクション検知部33のマウス座標検知部57と同様、表示画面21上でのポインターの座標位置を検知する。
【0044】
マウス左クリック検知部67は、マウス23の左クリックに基づく第1及び第2領域45,47間でのドラッグ・アンド・ドロップを検知する。すなわち、マウス左クリック検知部67は、第1領域45でマウス23の左入力ボタン27が押し込まれ、その状態でマウス操作によってポインターを移動させ、第2領域47で左入力ボタン27の押し込みが解除されたことを検知する。
【0045】
この検知は、ポインターの座標位置とマウス23の左クリックによる操作信号とから行われる。具体的には、マウス23の左入力ボタン27の押し込みが行われた座標を記憶部5のマウス座標記憶領域61に記憶し、これが第1領域45に含まれるか否かを判定する。
【0046】
第1領域45に含まれる場合は、マウス23の左入力ボタン27の解除が行われた座標を記憶部5のマウス座標記憶領域61に記憶し、これが第2領域47に含まれるか否かを判定する。
【0047】
従って、マウス左クリック検知部67は、第1領域45内での指定及びこの指定に引き続いて行われる第2領域47内での指定解除を検出する構成であり、且つ表示画面21上の位置の指定操作に基づいて指定及び指定解除の位置認識を行う位置認識部としても機能する。
【0048】
ページ切替部37は、ページ切替手順を実現するものであり、ページ切替アクション検知部35によるドラッグ・アンド・ドロップの検知が行われると、プレビュー領域41上のプレビュー画像43を他のページの画像に切り替える。
【0049】
他のページの画像は、その検知前に計数されたマウス23の右クリックの検知数(事前指定の指定数)に応じたページの画像である。本実施例では、表示中のプレビュー画像43のページ数に検知数を加えたページの画像となっている。従って、本実施例では、検知数分のページをジャンプさせてプレビュー画像を進めることができる。
【0050】
なお、ページを戻す場合は、ページ切替アクション検知部35が第2領域47から第1領域45へのドラッグ・アンド・ドロップを検知し、この場合に表示中のプレビュー画像43のページ数から検知数を差し引いた他のページの画像に切り替えればよい。
【0051】
これに代えて、ページを戻す場合は、ページカウントアクション検知部33が第2領域47での右クリックを検知するようにしてもよい。この場合、ページ切替アクション検知部35が第1領域45から第2領域47へのドラッグ・アンド・ドロップを検知したときに、上記同様、表示中のプレビュー画像43のページ数から検知数を差し引いた他のページの画像に切り替えればよい。
【0052】
ページの切り替え時には、プレビュー対象の画像データがサーバー15又は画像形成装置13に保存されている場合、検知数と共にプレビュー画像の要求をサーバー15又は画像形成装置13に対して行い、受信した他のページのプレビュー画像を表示させる。画像データが画像処理装置1自体に保存されている場合は、その画像データ及び検知数とに基づいて他のページのプレビュー画像を表示させる。
[画像切替処理]
図4は、本発明の実施例1に係る画像切替処理を示すフローチャートである。なお、図4においては、プレビュー対象の画像データがサーバー15内に保存されている場合を例にとって説明する。
【0053】
図4の画像切替処理は、図2のブラウザー39上のプレビュー領域41内に切り替え対象となるプレビュー画像43を表示した状態でスタートする。なお、プレビュー画像43の表示は、例えばブラウザー39上からサーバー15に対してプレビュー画像の要求を行い、これに応じてサーバー15から受信したプレビュー画像データに基づいて行われる。
【0054】
この画像切替処理は、まずステップS1において、「右クリック検知?」の処理が行われる。この処理では、ページカウントアクション検知部33が、第1領域45内でマウス23の右クリックが行われたか否かを検知する。右クリックを検知した場合(YES)は、ステップS2に移行し、右クリックを検知しない場合(NO)は、ステップS3に移行する。
【0055】
ステップS2では、「右クリックのカウント」の処理が実行される。この処理では、ページカウントアクション検知部33が、上記右クリックを検知すると、ブラウザー39に保持させておいた検知数に「1」を加算する。なお、検知数は、デフォルト設定で「0」に設定しておけばよい。
【0056】
こうして右クリックが行われた回数をカウント(計数)し、ステップS3へ移行する。
【0057】
ステップS3では、「左クリックの検知」の処理が実行される。この処理では、ページ切替アクション検知部35が、左クリックのドラッグ・アンド・ドロップ、つまり第1領域45でマウス23の左入力ボタン27が押し込まれ、第2領域47で左入力ボタン27の押し込みが解除されたか否かを検知する。
【0058】
左クリックが検知された場合(YES)は、ステップS4へ移行し、左クリックが検知されない場合(NO)は、ステップS1へ戻って以下の処理を繰り返す。
【0059】
ステップS4では、「プレビュー画像要求」の処理が実行される。この処理では、ページ切替部37が、左クリックの検知の検知前に計数された右クリックの検知数とプレビュー画像の要求をサーバー15に送信する。
【0060】
サーバー15では、検知数及びプレビュー画像の要求に応じ、表示中のプレビュー画像のページ数に検知数を加えたページのプレビュー画像データを画像処理装置1側に送信する。これにより、ステップS5へ移行する。
【0061】
ステップS5では、「プレビュー画像切替」の処理が実行される。この処理では、ページ切替部37が、プレビュー領域41上のプレビュー画像43を、受信したプレビュー画像データに基づく他のページのプレビュー画像に切り替える。これにより、画像切替処理が完了する。
【0062】
このように本実施例では、第1領域45上での右クリック数(ページカウントアクション)によって目的ページのページ数を指定し、第1及び第2領域45,47間での左クリックのドラッグ・アンド・ドロップ(ページ切替アクション)によって目的ページにページジャンプさせてプレビュー画像43を切り替えることができる。
【0063】
なお、上記画像処理は、サーバー15に画像データが保存されている場合について説明したが、画像形成装置13に画像データが保存されていても上記サーバー15の場合と同様に行わせることができる。この場合、上記画像形成処理においてサーバー15を画像形成装置13に読み替えればよい。
【0064】
また、画像データが画像処理装置1自体に保存されている場合は、周知の画像表示用のアプリケーションと同様にして記憶部5内の画像データに基づくプレビュー画像をブラウザー39上に表示させ、この状態で上記画像切替処理を行わせればよい。
【0065】
また、本実施例の画像切替処理は、例えばプリンタードライバーによる印刷プレビュー表示にも適用することが可能である。この場合は、例えばプリンタードライバー上のプレビューボタンの選択操作に応じてブラウザー39を表示させるようにすればよい。
[実施例1の効果]
本実施例の画像処理装置1は、表示画面21上に一のページのプレビュー画像43を表示させると共に第1領域45及び第2領域47を区画する画像表示部31と、表示画面21上の位置の指定操作に基づいて指定及び指定解除の位置認識を行い、位置認識に基づいて表示画面21上での指定数を計数するページカウントアクション検知部33及び位置認識に基づいて第1領域45内での指定及びこの指定に引き続いて行われる第2領域47内での指定解除を検出するページ切替アクション検知部35と、前記検出が行われると表示画面21上の画像を検出前に計数された事前指定の指定数に応じた他のページのプレビュー画像43に切り替えるページ切替部37とを備えた。
【0066】
従って、本実施例の画像処理装置1は、表示画面21上の位置の指定数によって目的ページのページ数を指定し、第1及び第2領域45,47間での指定及び指定解除によって目的ページにページジャンプさせてプレビュー画像43を切り替えることができる。
【0067】
このため、本実施例では、複数ページの画像を切り替えて目的ページのプレビュー画像43を表示するために不要な画像表示なくすことができると共により直感的なユーザーインターフェースを実現することができる。
【0068】
また、本実施例では、ページカウントアクション検知部33が、第1領域45内での指定数を計数するので、他の部分での不用意な指定の計数を抑制して所望の目的ページに確実に切り替えることができる。
【0069】
また、本実施例では、第2領域47が、表示中のプレビュー画像43の縁部に位置し、第1領域45が、第2領域47に隣接配置されたので、第1及び第2領域45,47間での指定及び指定解除を確実に行わせて所望の目的ページに確実に切り替えることができる。
【0070】
また、本実施例では、異なる操作入力を行う少なくとも一対の左右入力ボタン27,29を備え、ページ切り替えのための指定操作が、左入力ボタン27を介した左クリックにより行われ、ページ指定のための指定操作が、右入力ボタン29を介した右クリックにより行われる。
【0071】
従って、本実施例では、ページ指定操作とページ切替操作とを異なる操作入力によって確実に行わせることができ、所望の目的ページに確実に切り替えることができる。
【0072】
しかも、本実施例では、入力ボタン27,29を介したクリック操作だけでページ切替を行わせることができるので、より直感的なユーザーインターフェースを実現することができる。
【実施例2】
【0073】
図5は、本発明の実施例2に係る画像処理装置のブロック図、図6は、表示画面上のプレビュー表示の一例を示す概略図である。なお、本実施例の画像処理装置は、上記実施例1の画像処理装置1と基本構成が共通しているため、対応する構成に同符号或いは同符号Aを付したものを用いて重複した説明を省略する。
【0074】
本実施例の画像処理装置1Aは、図5のように、制御部3Aが指定数表示部としての右クリック数表示部69を更に備えたものである。
【0075】
すなわち、右クリック数表示部69は、指定数表示部を実現するものであり、図6のように右クリック(事前指定)に応じて表示画面21上に右クリックの検知数(指定数)をポップアップ表示する。検知数の表示部71は、その一部が第2領域47上に位置して関連付けられている。なお、検知数は、表示部71ではなく、図2のテキストボックス55内に表示させてもよい。
【0076】
本実施例の画像処理装置1Aでは、上記実施例1と同様の作用効果を奏することができるのに加え、右クリックの検知数をユーザーに確実に認識させて所望の目的ページに確実に切り替えることができる。
[その他]
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各種の変更が可能である。
【0077】
例えば、上記実施例では、位置認識部をページカウントアクション検知部33及びページ切替アクション検知部35の一部として機能構成していたが、両者と分離した形で機能構成してもよい。
【0078】
また、上記実施例では、右クリックによるページ数の指定、左クリックによるページ切替を行わせていたが、これとは逆に左クリックによるページ数の指定、右クリックによるページ切替を行なわせてもよい。
【0079】
また、右クリックと左クリックとで別々にページ数の指定及びページ切替を行っていたが、ページ数の指定及びページ切替の双方を右クリック或いは左クリックの何れか一方で行わせてもよい。
【0080】
また、上記実施例では、第1領域45内での指定及びこの指定に引き続いて行われる第2領域47内での指定解除として、ドラッグ・アンド・ドロップを行わせていたが、所定時間内に第1及び第2領域45,47内で別々に行われたクリックであってもよい。
【0081】
また、ページ数の指定のクリック検知は、第1及び第2領域47以外の表示画面21上の位置に対して行ってもよい。
【0082】
また、上記実施例では、マウス23を用いた操作入力を行っていたが、いわゆるノートパソコン等のような備え付けのマウスパッドやタッチパネル等を用いて行ってもよい。
【符号の説明】
【0083】
1 画像処理装置
21 表示画面
23 マウス
27,29 入力ボタン(入力部)
31 画像表示部
35 ページカウントアクション検知部(位置認識部、計数部)
37 ページ切替アクション検知部(位置認識部、検出部)
39 ページ切替部
45 第1領域
47 第2領域
69 右クリック数表示部(指定数表示部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示画面上に一のページの画像を表示させると共に第1領域及び第2領域を区画する画像表示部と、
前記表示画面上の位置の指定操作に基づいて指定及び指定解除の位置認識を行う位置認識部と、
前記表示画面上での指定数を計数する計数部と、
前記位置認識に基づいて前記第1領域内での指定及びこの指定に引き続いて行われる前記第2領域内での指定解除を検出する検出部と、
前記検出が行われると前記表示画面上の画像を前記検出前に計数された事前指定の指定数に応じた他のページの画像に切り替えるページ切替部と、
を備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
請求項1記載の画像処理装置であって、
前記計数部は、前記第1領域内での事前指定の指定数を計数する、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の画像処理装置であって、
前記事前指定に応じて前記表示画面上に前記指定数を表示する指定数表示部を備えた、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項4】
請求項1〜3の何れかに記載の画像処理装置であって、
前記第2領域は、前記表示画面上の画像の縁部に位置し、
前記第1領域は、前記第2領域に隣接配置された、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項5】
請求項1〜4の何れかに記載の画像処理装置であって、
異なる操作入力を行う少なくとも一対の入力部を備え、
前記ページ切り替えのための指定操作が、前記一対の入力部の一方を介して行われ、
前記事前指定のための指定操作が、前記一対の入力部の他方を介して行われる、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項6】
表示画面上に一のページの画像を表示すると共に第1領域及び第2領域を区画する画像表示手順と、
前記表示画面上の位置の指定操作に基づいて指定及び指定解除の位置認識を行う位置認識手順と、
前記表示画面上での指定数を計数する計数手順と、
前記位置認識に基づいて前記第1領域内での指定及びこの指定に引き続いて行われる前記第2領域内での指定解除を検出する検出手順と、
前記検出が行われると前記表示画面上の画像を前記検出前に計数された事前指定の指定数に応じた他のページの画像に切り替えるページ切替手順と、
をコンピューターに実行させることを特徴とする画像処理プログラム。
【請求項7】
請求項6記載の画像処理プログラムであって、
前記指定数計数手順は、前記第1領域内での事前指定の指定数を計数する、
ことを特徴とする画像処理プログラム。
【請求項8】
請求項6又は7記載の画像処理プログラムであって、
前記事前指定に応じて前記表示画面上に前記指定数を表示する指定数表示手順を備えた、
ことを特徴とする画像処理プログラム。
【請求項9】
請求項6〜8の何れかに記載の画像処理プログラムであって、
前記画像表示手順は、前記第2領域を前記ページの画像の縁部に位置させ、前記第1領域を前記第2領域に隣接配置させる、
ことを特徴とする画像処理プログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−256251(P2012−256251A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−129581(P2011−129581)
【出願日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】