説明

画像処理装置

【課題】 入力された複数の論理ページに分けられた文書情報を、論理ページ数より少ない数の物理ページからなる画像情報に変換すること。
【解決手段】 記憶部5は、OS3からAP処理部2を介して受け入れた文書情報を格納し、文字サイズ情報抽出部4−1は、文字サイズ情報を抽出し、解像度情報抽出部4−2は、解像度情報を抽出し、ページ数決定部4−3は、文字サイズ情報と解像度情報から論理ページの数となる割付ページ数を決定し、割付処理部4−5は、上記記憶部5に格納されている文書情報を上記論理ページに変換し、該論理ページ上記割付ページ数に基づいて上記物理ページに割り付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、特に、入力された複数ページの内容を縮小し、入力されたページ数よりも少ないページ数にして割り付ける画像処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来プリンタやファクシミリ等の印刷システムで、省資源効果を求めて、入力された複数ページの内容を縮小し、入力されたページ数よりも少ないページ数にして割り付ける、いわゆる割付印刷を実行する印刷システムがある。かかる印刷システムによれば、例えば、4ページ分の内容を1ページに印刷することによって、20ページの文書を用紙5枚で印刷出来ることになる。通常の割付印刷に於いて、ユーザは、印刷を行う際に、1ページに割り付けるページ数(以降割付ページ数と記す)を画像処理装置に設定し、印刷装置は、その画像処理装置から、設定に応じた印刷データを受け入れて印刷する。この場合、ユーザは、印刷する文書の内容を考慮し、縮小して割り付けたページの視認性が損なわれない範囲で割り付け印刷の設定を行う必要がある。
【0003】
このような設定は、ユーザに負担をかけるのみでなく、設定ミスによる用紙の無駄を生む可能性もある。そこで、文書内の文字サイズを確認し、ページの視認性が損なわれない範囲で割り付けページ数を決定する画像処理装置も提案されている(例えば特許文献1参照)。この技術では、文字サイズのみによって割り付けページ数を決定している。しかし、同じ文字サイズであっても、例えば解像度等の印刷条件が異なる場合にはページの視認性が損なわれる可能性も否定出来なかった。その一例について図を用いて示す。
図9は、同じ文字サイズで視認性が損なわれる例の説明図である。
(a)は解像度300DPIで、(b)は解像度600DPIで、それぞれ同一の文字(あ)を同一の文字サイズで印刷出力した図である。両者間での視認性の差異は明らかである。
【特許文献1】特開2001−270187号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
解決しようとする問題点は、文字サイズのみによって割り付けページ数を決定すると、同じ文字サイズであっても、例えば解像度等の印刷条件が異なる場合等には、ページの視認性が損なわれる可能性も否定出来ない点である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第一の特徴情報を抽出する第一特徴情報抽出部と、第一の特徴情報とは異なる第二の特徴情報を抽出する第二特徴情報抽出部とを備え、第一の特徴情報、及び、第二の特徴情報に基づいて一の物理ページに含まれる論理ページの割付ページ数を決定することを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
複数の特徴情報を組み合わせて割付ページ数を決定するので、割付られたページの視認性が損なれることが少なくなるという効果を得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
第一特徴情報抽出部、第二特徴情報抽出部、及び、割付ページ数を決定するページ数決定部とを、情報処理装置に備えるCPU(中央演算処理装置)が、所定のプログラムを実行することによって生成するCPUの制御手段によって構成し、更に、上記所定のプログラムを、情報処理装置にインストールされるプリンタドライバに含めることによって実現した。
【実施例1】
【0008】
図1は、実施例1の情報処理装置の構成ブロック図である。
図に示すように、実施例1の情報処理装置1は、その内部に、AP処理部2と、オペレーティングシステム(OS)3と、プリンタドライバ4と、記憶部5と、制御部6とを備え、通常の画像処理機能に加え、本発明では、入力された複数ページを縮小し、入力されたページ数よりも少ないページ数に縮小して割り付ける割付機能を有する装置である。通常パーソナルコンピュータ(以後PCと記す)が用いられる。
【0009】
AP(アプリケーション)処理部2は、オペレーティングシステム(OS)3の管理に基づいて、オペレータが、文章や画形描画等を含む画像情報を作成するのを可能にする部分である。この部分は、PC内部のハードディスク等に予めインストールされている所定のプログラムをCPUが実行することによって構成される制御部6の制御手段である。
【0010】
オペレーティングシステム(OS)3は、プロセスの管理、記憶部5へのデータの書き込み、キーボード(図示しない)からの文字の取り込み等を行う、情報処理装置1の基本動作制御手段であり、PC内部のハードディスク等に予めインストールされている基本プログラムをCPUが実行することによって構成される制御部6の制御手段である。
【0011】
プリンタドライバ4は、AP処理部2の印刷要求に合わせてプリンタ7の通常制御のために必要とされるプログラムモジュールの集合体である。本実施例では、CPUが実行することによって、文字サイズ情報抽出部4−1と、解像度情報抽出部4−2と、ページ数決定部4−3と、割付処理部4−5と、データ変換部4−6と、印刷データ出力部4−7とを構成するためのプログラムモジュールの集合体でもある。更に、ページ数決定部4−3が動作途中に於いて必要とする特徴情報テーブル4−4とを含む部分である。このプリンタドライバ4は、PC内部のハードディスク等に予めインストールされている。
【0012】
文字サイズ情報抽出部4−1は、オペレーティングシステム(OS)3を介してAP処理部2から受け入れた画像情報から、文書中に用いられている文字の特徴情報となる文字サイズを抽出する部分である。
【0013】
解像度情報抽出部4−2は、オペレーティングシステム(OS)3を介してAP処理部2から受け入れた画像情報から、文書中に用いられている文字の特徴情報となる解像度を抽出する部分である。
【0014】
ページ数決定部4−3は、文字サイズ情報抽出部4−1が抽出した文書中に用いられている文字の文字サイズと、解像度情報抽出部4−2が抽出した文書中に用いられている文字の解像度と、特徴情報テーブル4−4に基づいて、オペレーティングシステム(OS)3を介してAP処理部2から受け入れた複数ページの画像情報を縮小し、1ページ内に割付るページ数を決定する部分である。
【0015】
ここで、他の図を用いて、文字サイズ情報抽出部4−1及び解像度情報抽出部4−2の機能と、ページ数決定部4−3が実行するページ数決定方法について説明する。
図2は、ページ数決定方法の説明図である。
(a)は、文字サイズ情報抽出部4−1による文字サイズ情報抽出の一例を表し、(b)は、解像度情報抽出部4−2による解像度情報抽出の一例を表し、(c)は、特徴情報テーブル4−4の一例を表している。
【0016】
(a)に示すように、文字サイズ情報抽出部4−1は、文書中に用いられている文字を受け入れる毎に、その文字サイズを抽出し、文書中に用いられている全文字を文字サイズで層別する。ここでは、一例として全文字数は25個であり、文字サイズ毎に層別すると4pt以下の文字数0個、4ptを越え6pt以下の文字数10個、6ptを越え38pt以下の文字数10個、38ptを越え40pt以下の文字数5個であったとする。
(b)に示すように、解像度情報抽出部4−2は、文書中に用いられている文字の解像度を一例として600DPIと抽出したものとする。
【0017】
ページ数決定部4−3は、(a)を参照し、文字サイズ情報の最下位から文字数を累計し、全文字数の一定割合(一例として80%)に達する文字サイズを求める。ここでは、全文字数の80%は20個であり、文字サイズ情報の最下位から6pt以下の文字数10個と、6ptを越え38pt以下の文字数10個の累計が20個となるので、求める文字サイズ(以後80%文字サイズと記す)は、38ptとなる。又、ページ数決定部4−3は、(b)を参照し、600DPIを取得する。
【0018】
(c)に示す特徴情報テーブル4−4は、解像度が300DPI、及び600DPIにおける、80%文字サイズによる割付ページ数(一例)を定めている。ここでは、上記(a)、(b)より、解像度が600DPI、80%文字サイズが38ptと求められているので、ページ数決定部4−3は、(c)からページ数20と決定する。
【0019】
再度図1へ戻って、割付処理部4−5は、記憶部5に格納されている複数ページの画像情報を読み込んで、ページ数決定部4−3の決定に基づいて複数ページの画像情報を縮小し、1ページに割付る部分である。
データ変換部4−6は、割付を行った画像情報を印刷データに変換する部分である。
印刷データ出力部4−7は、データ変換部4−6から印刷データを受け入れてプリンタ7へ送出する部分である。
【0020】
記憶部5は、オペレーティングシステム(OS)3を介してAP処理部2から受け入れた画像情報の全てを一旦格納するRAM(メモリ)である。
【0021】
制御部6は、情報処理装置1の全体を制御するCPUであり、特に本実施例では、プリンタドライバ4の内部に含まれている所定のプログラムモジュールを実行することによって、文字サイズ情報抽出部4−1と、解像度情報抽出部4−2と、ページ数決定部4−3と、割付処理部4−5と、データ変換部4−6と、印刷データ出力部4−7とを構成する部分である。
【0022】
次にフローチャートを用いて、実施例1の情報処理装置1の動作について説明する。
図3は、実施例1のフローチャートである。
ステップS1−1からステップS1−16まで、ステップ順に説明する。
【0023】
ステップS1−1
文字サイズ情報抽出部4−1(図1)は、オペレータがAP処理部2(図1)を用いて生成した画像情報(文書データ)を、オペレーティングシステム(OS)3(図1)を介して受け入れる。
【0024】
ステップS1−2
文字サイズ情報抽出部4−1(図1)は、受け入れた画像情報が文字の情報であるか否かを判断し、文字の情報である場合にはステップS1−3へ進み、文字の情報でない場合にはステップS1−4へ進む。
【0025】
ステップS1−3
文字サイズ情報抽出部4−1(図1)は、描画される文字数、指定されている文字サイズに基づいて文字サイズ情報をCPU内部のレジスタに保存する。
【0026】
ステップS1−4
解像度情報抽出部4−2(図1)は、受け入れた画像情報が解像度の情報であるか否かを判断し、解像度の情報である場合にはステップS1−5へ進み、解像度の情報でない場合にはステップS1−6へ進む。
ステップS1−5
解像度情報抽出部4−2(図1)は、指定された解像度情報をレジスタに保存する。
【0027】
ステップS1−6
オペレーティングシステム(OS)3(図1)を介して受け入れられた画像情報は、記憶部5(図1)に格納される。
【0028】
ステップS1−7
最後の画像情報の文字サイズ情報及び解像度情報の取得が終わるまでステップS1−1からステップS1−7を繰り返し、全ての画像情報の文字サイズ情報及び解像度情報の取得が終わるとステップS1−8へ進む。
【0029】
ステップS1−8
文字サイズ情報抽出部4−1(図1)は、保存した文字サイズ情報の集計を行う。このとき上記80%文字サイズを算出する。
ステップS1−9
解像度情報抽出部4−2(図1)は、指定された解像度情報を取得する。
【0030】
ステップS1−10
ページ数決定部4−3(図1)は、文字サイズ情報抽出部4−1(図1)から80%文字サイズを、解像度情報抽出部4−2(図1)から、指定された解像度情報を、それぞれ受け入れて、特徴情報テーブル4−4(図1)に基づいて割付ページ数を決定する。
【0031】
ステップS1−11
割付処理部4−5(図1)は、記憶部5(図1)に格納されている画像情報を順番に読み出す。
ステップS1−12
割付処理部4−5(図1)は、ステップS1−10で決定された割付ページ数と、現在処理中のデータが何ページ目であるかに基づいて、画像データ(文書データ)を縮小し、必要があれば回転を行い、1ページ中に割り付ける。
【0032】
ステップS1−13
割付処理部4−5(図1)は、現在処理中のデータが最後のページであるか否かを判断する。割り付ける最後のページであれば、ステップS1−14へ進み、最後のページでなければステップS1−11へ戻ってステップS1−11からステップS1−13を繰り返す。ここで割り付ける最後のページとは、例えば、2−UPなら2ページ目、4−UPなら4ページ目のことであり、更に文書の最後のページも含まれる。
【0033】
ステップS1−14
データ変換部4−6(図1)は、割り付けられた画像情報(文書データ)を印刷データに変換する。
ステップS1−15
印刷データ出力部4−7(図1)は、印刷データをプリンタ7(図1)へ送出する。
【0034】
ステップS1−16
印刷データ出力部4−7(図1)は、送出した印刷データが最後のページであるか否かを判断し、最後のページでなければステップS1−11へもどって、ステップS1−11からステップS1−16を繰り返し、最後のページを送出してフローを終了する。
【0035】
上記説明中、ステップS1−2及びステップS1−3、と、ステップS1−4及びステップS1−5は、どちらを先に実行しても良い。又、ステップS1−12の割付処理と、ステップS1−14の印刷データへの変換は、どちらを先に実行しても良いし、あるいは又ステップS1−6の画像データ(文書データ)の保存の際に行っても良い。もしも、ステップS1−6の画像データ(文書データ)の保存の際に印刷データへの変換を実行した場合には、記憶部5(図1)には、印刷データが格納され、割付処理(ステップS1−12)は、印刷データについて実行されることになる。
【0036】
以上説明したように本実施例では、文字サイズ情報と、解像度情報の二つの特徴情報を組み合わせて割付ページ数を決定するので、割付られたページの視認性が損なれることが少なくなるという効果を得る。
【0037】
尚、説明の都合上、二つの特徴情報として文字サイズ情報と解像度情報に限定して説明したが、本発明は、この例に限定されるものではない。即ち、例えば文字に指定されているフォント情報等、他の情報を用いても良い。フォント情報に関しては、言語情報(欧文フォント/和文フォント)、フォントウェイト情報(フォントの太さの情報)、判別可能最小ドット数(フォントが判別出来る最小のドット数)等の情報を用いると効果的である。又、それら2つ以上を組み合わせても良い。割り付けられたページの視認性を判別出来る情報を複数利用するのであれば、どのような情報を何個用いても本発明を適用することが出来る。
【実施例2】
【0038】
本実施例では、実施例1に於ける特徴情報テーブル4−4(図1)に換えて、パラメータ記憶部を備える。このパラメータ記憶部には、オペレータが割付ページ数を設定するために必要な割付ページテーブルの入力ダイアログが格納されており、オペレータが自己の視力等を考慮して所定の数値を入力ダイアログ中に設定することによって視力等の差によって視認性が損なわれるのを防止することを目的とする。
【0039】
図4は、実施例2の情報処理装置の構成ブロック図である。
図に示すように、実施例2の情報処理装置11は、その内部に、AP処理部2と、オペレーティングシステム(OS)3と、プリンタドライバ14と、記憶部5と、制御部16とを備え、通常の画像処理機能に加え、本発明では、入力された複数ページを縮小し、入力されたページ数よりも少ないページ数に縮小して割り付ける割付機能を有する装置である。通常パーソナルコンピュータ(以後PCと記す)が用いられる。実施例1との相違部分のみについて説明する。実施例1と同様の部分については、実施例1と同様の符合を付して説明を省略する。
【0040】
プリンタドライバ14は、AP処理部2の印刷要求に合わせてプリンタ7の通常制御のために必要な専用のプログラムモジュールの集合体である。本実施例では、CPUが実行することによって、文字サイズ情報抽出部4−1と、解像度情報抽出部4−2と、割付処理部4−5と、データ変換部4−6と、印刷データ出力部4−7と、パラメータ記憶部14−1と、パラメータ画面表示部14−2と、パラメータ入力部14−3と、ページ数決定部14−4とを構成するためのプログラムモジュールの集合体でもある。このプリンタドライバ4は、PC内部のハードディスク等に予めインストールされている。
【0041】
パラメータ記憶部14−1は、実施例1の特徴情報テーブル図2(c)に相当する割付ページテーブルの入力ダイアログを格納するメモリである。更に、入力ダイアログに所定の数値が設定された後は、割付ページテーブルを格納する部分である。ここで他の図を用いて割付ページテーブルの一例について説明する。
【0042】
図5は、割付ページテーブル説明図である。
図に示すように、解像度(ここでは300DPI、600DPI、1200DPIの3種)をパラメータにし、そのときの80%文字サイズ(一例)から、1−UP、2−UP、4−UP、6−UP、9−UP、16−UPの6種類の割付ページ数を定める。パラメータ記憶部14−1には、最初に、80%文字サイズの数値が含まれていない入力ダイアログが格納されており、オペレータによって80%文字サイズの数値が設定される。
【0043】
再度図4に戻って、パラメータ画面表示部14−2は、パラメータ記憶部14−1に格納されている割付ページテーブルの入力ダイアログをPCのディスプレイに表示させる部分である。
パラメータ入力部14−3は、オペレータが、自己の視力等を考慮して所定の数値を割付ページテーブルの入力ダイアログに80%文字サイズの数値として設定することを可能にする部分である。
【0044】
ページ数決定部14−4は、文字サイズ情報抽出部4−1が抽出した文書中に用いられている文字の文字サイズと、解像度情報抽出部4−2が抽出した文書中に用いられている文字の解像度と、パラメータ記憶部14−1に格納されている割付ページテーブルに基づいて、オペレーティングシステム(OS)3を介してAP処理部2から受け入れた複数ページの画像情報を1ページに割付るページ数を決定する部分である。
【0045】
制御部16は、情報処理装置11の全体を制御するCPUであり、特に本実施例では、プリンタドライバ14の内部に含まれている所定のプログラムモジュールを実行することによって、文字サイズ情報抽出部4−1と、解像度情報抽出部4−2と、割付処理部4−5と、データ変換部4−6と、印刷データ出力部4−7と、パラメータ画面表示部14−2と、パラメータ入力部14−3と、ページ数決定部14−4とを構成する部分である。
【0046】
次にフローチャートを用いて、実施例2の情報処理装置11の動作について説明する。
図6は、実施例2のフローチャートである。
ステップS2−1からステップS2−18まで、ステップ順に説明する。
【0047】
ステップS2−1
文字サイズ情報抽出部4−1(図4)は、オペレータがAP処理部2(図4)を用いて生成した画像情報(文書データ)を、オペレーティングシステム(OS)3(図4)を介して受け入れる。
【0048】
ステップS2−2
文字サイズ情報抽出部4−1(図4)は、受け入れた画像情報が文字の情報であるか否かを判断し、文字の情報である場合にはステップS2−3へ進み、文字の情報でない場合にはステップS2−4へ進む。
【0049】
ステップS2−3
文字サイズ情報抽出部4−1(図4)は、描画される文字数、指定されている文字サイズに基づいて文字サイズ情報をCPU内部のレジスタに保存する。
【0050】
ステップS2−4
解像度情報抽出部4−2(図4)は、受け入れた画像情報が解像度の情報であるか否かを判断し、解像度の情報である場合にはステップS2−5へ進み、解像度の情報でない場合にはステップS2−6へ進む。
ステップS2−5
解像度情報抽出部4−2(図4)は、指定された解像度情報をレジスタに保存する。
【0051】
ステップS2−6
オペレーティングシステム(OS)3(図4)を介して受け入れられた画像情報は、記憶部5(図4)に格納される。
【0052】
ステップS2−7
最後の画像情報の文字サイズ情報及び解像度情報の取得が終わるまでステップS2−1からステップS2−7を繰り返し、全ての画像情報の文字サイズ情報及び解像度情報の取得が終わるとステップS2−8へ進む。
【0053】
ステップS2−8
パラメータ画面表示部14−2(図4)は、パラメータ記憶部14−1(図4)に格納されている割付ページテーブルの入力ダイアログをPCのディスプレイに表示させる。
【0054】
ステップS2−9
パラメータ入力部14−3(図4)は、オペレータが入力した数値を割付ページテーブルとして設定する。
【0055】
ステップS2−10
文字サイズ情報抽出部4−1(図4)は、保存した文字サイズ情報の集計を行う。このとき上記80%文字サイズを取得する。
ステップS2−11
解像度情報抽出部4−2(図4)は、指定された解像度情報を取得する。
【0056】
ステップS2−12
ページ数決定部14−4(図4)は、文字サイズ情報抽出部4−1(図4)から80%文字サイズを、解像度情報抽出部4−2(図4)から、指定された解像度情報を、それぞれ受け入れて、ステップS2−9に於いて設定された割付ページテーブルに基づいて割付ページ数を決定する。
【0057】
ステップS2−13
割付処理部4−5(図4)は、記憶部5(図4)に格納されている画像情報を順番に読み出す。
ステップS2−14
割付処理部4−5(図4)は、ステップS2−12で決定された割付ページ数と、現在処理中のデータが何ページ目であるかに基づいて、画像データ(文書データ)を縮小し、必要があれば回転を行い、1ページに割り付ける。
【0058】
ステップS2−15
割付処理部4−5(図4)は、現在処理中のデータが最後のページであるか否かを判断する。割り付ける最後のページであれば、ステップS2−16へ進み、最後のページでなければステップS2−13へ戻ってステップS2−13からステップS2−15を繰り返す。ここで割り付ける最後のページとは、例えば、2−UPなら2ページ目、4−UPなら4ページ目のことであり、更に文書の最後のページも含まれる。
【0059】
ステップS2−16
データ変換部4−6(図4)は、割り付けられた画像情報(文書データ)を印刷データに変換する。
ステップS2−17
印刷データ出力部4−7(図4)は、印刷データをプリンタ7(図4)へ送出する。
【0060】
ステップS2−18
印刷データ出力部4−7(図4)は、送出した印刷データが最後のページであるか否かを判断し、最後のページでなければステップS2−13へもどって、ステップS2−13からステップS2−18を繰り返し、最後のページを送出してフローを終了する。
【0061】
上記説明中、ステップS2−8とステップS2−9とは、割付ページ数が決定される前であれば何処へ挿入されても良い。
【0062】
以上説明したように、本実施例では、オペレータが、自己の視力等に合わせて、割付ページテーブルを設定出来るので、実施例1の効果に加えて、視力等による視認性が損なわれるか否かの個人差に対応出来るという効果を得る。
【0063】
上記説明中では、オペレータが、自己の視力等に合わせて、割付ページテーブルを設定することとして説明したが、本実施例は、この例に限定されるものではない。即ち、予め、割付ページテーブルをパラメータ記憶部14−1に複数種類格納しておき、オペレータが、複数種類の選択テーブルの中から自己の視力等を考慮して自由に選択することとしても良い。
【実施例3】
【0064】
本実施例では、上記実施例2に於いて、オペレータが自己の視力等を考慮して所定の数値を上記入力ダイアログ中に挿入することによって設定された割付ページテーブルが、果たしてオペレータの意図に適合しているか否かについてチェックする機能を備えることを目的とする。
【0065】
図7は、実施例3の情報処理装置の構成ブロック図である。
図に示すように、実施例3の情報処理装置21は、その内部に、AP処理部2と、オペレーティングシステム(OS)3と、プリンタドライバ24と、記憶部5と、制御部26とを備え、通常の画像処理機能に加え、本発明では、入力された複数ページを縮小し、入力されたページ数よりも少ないページ数に縮小して割り付ける割付機能を有する装置である。通常パーソナルコンピュータ(以後PCと記す)が用いられる。実施例2との相違部分のみについて説明する。実施例2と同様の部分については、実施例2と同様の符合を付して説明を省略する。
【0066】
プリンタドライバ24は、AP処理部2の印刷要求に合わせてプリンタ7の通常制御のために必要な専用のプログラムモジュールの集合体である。本実施例では、CPUが実行することによって、文字サイズ情報抽出部4−1と、解像度情報抽出部4−2と、割付処理部4−5と、データ変換部4−6と、印刷データ出力部4−7と、パラメータ記憶部14−1と、パラメータ画面表示部14−2と、パラメータ入力部14−3と、確認画面表示部24−1と、確認入力部24−2と、パラメータ修正部24−3と、ページ数決定部24−4とを構成するためのプログラムモジュールの集合体でもある。このプリンタドライバ4は、PC内部のハードディスク等に予めインストールされている。
【0067】
確認画面表示部24−1は、オペレータによる割付ページテーブルの設定結果の確認を可能にすべく、プリンタ7へ送出された印刷データのパラメータ(割付ページ数)と、印刷出力を観察したオペレータに対してパラメータは適正であったかどうかの判断結果を入力させる入力ダイアログボックスとをPCのディスプレイに表示させる部分である。この入力ダイアログボックスは、例えば、「最適」、「ページ数が多すぎた」、「ページ数が少なすぎた」等の選択項目表示である。
【0068】
確認入力部24−2は、オペレータによる入力ダイアログボックスの選択を受け入れる部分である。
パラメータ修正部24−3は、オペレータによる確認結果に基づいてパラメータ記憶部14−1に格納されているパラメータ(割付ページ数)を修正する部分である。即ち、オペレータが「最適」を選択した場合には、割付ページ数をそのまま維持し、「ページ数が多すぎた」を選択した場合には、割付ページ数を1ランク少なく設定変更し、「ページ数が少なすぎた」を選択した場合には、割付ページ数を1ランク多く設定変更する部分である。この設定変更は、次回の印刷から反映されることになる。
【0069】
制御部26は、情報処理装置21の全体を制御するCPUであり、特に本実施例では、プリンタドライバ24の内部に含まれている所定のプログラムモジュールを実行することによって、文字サイズ情報抽出部4−1と、解像度情報抽出部4−2と、割付処理部4−5と、データ変換部4−6と、印刷データ出力部4−7と、パラメータ画面表示部14−2と、パラメータ入力部14−3と、確認画面表示部24−1と、確認入力部24−2と、パラメータ修正部24−3と、ページ数決定部24−4とを構成する部分である。
【0070】
次にフローチャートを用いて、実施例3の情報処理装置21の動作について説明する。
図8は、実施例3のフローチャートである。
ステップS3−1からステップS3−22まで、ステップ順に説明する。
【0071】
ステップS3−1
文字サイズ情報抽出部4−1(図7)は、オペレータがAP処理部2(図7)を用いて生成した画像情報(文書データ)を、オペレーティングシステム(OS)3(図7)を介して受け入れる。
【0072】
ステップS3−2
文字サイズ情報抽出部4−1(図7)は、受け入れた画像情報が文字の情報であるか否かを判断し、文字の情報である場合にはステップS3−3へ進み、文字の情報でない場合にはステップS3−4へ進む。
【0073】
ステップS3−3
文字サイズ情報抽出部4−1(図7)は、描画される文字数、指定されている文字サイズに基づいて文字サイズ情報をCPU内部のレジスタに保存する。
【0074】
ステップS3−4
解像度情報抽出部4−2(図7)は、受け入れた画像情報が解像度の情報であるか否かを判断し、解像度の情報である場合にはステップS3−5へ進み、解像度の情報でない場合にはステップS3−6へ進む。
ステップS3−5
解像度情報抽出部4−2(図7)は、指定された解像度情報をレジスタに保存する。
【0075】
ステップS3−6
オペレーティングシステム(OS)3(図7)を介して受け入れられた画像情報は、記憶部5(図7)に格納される。
【0076】
ステップS3−7
最後の画像情報の文字サイズ情報及び解像度情報の取得が終わるまでステップS3−1からステップS3−7を繰り返し、全ての画像情報の文字サイズ情報及び解像度情報の取得が終わるとステップS3−8へ進む。
【0077】
ステップS3−8
パラメータ画面表示部14−2(図7)は、パラメータ記憶部14−1(図7)に格納されている割付ページテーブルの入力ダイアログをPCのディスプレイに表示させる。
【0078】
ステップS3−9
パラメータ入力部14−3(図7)は、オペレータが入力した数値を割付ページテーブルとして設定する。
【0079】
ステップS3−10
文字サイズ情報抽出部4−1(図7)は、保存した文字サイズ情報の集計を行う。このとき上記80%文字サイズを取得する。
ステップS3−11
解像度情報抽出部4−2(図7)は、指定された解像度情報を取得する。
【0080】
ステップS3−12
ページ数決定部14−4(図7)は、文字サイズ情報抽出部4−1(図7)から80%文字サイズを、解像度情報抽出部4−2(図7)から、指定された解像度情報を、それぞれ受け入れて、ステップS3−9に於いて設定された割付ページテーブルに基づいて割付ページ数を決定する。
【0081】
ステップS3−13
割付処理部4−5(図7)は、記憶部5(図7)に格納されている画像情報を順番に読み出す。
ステップS3−14
割付処理部4−5(図7)は、ステップS3−12で決定された割付ページ数と、現在処理中のデータが何ページ目であるかに基づいて、画像データ(文書データ)を縮小し、必要があれば回転を行い、1ページに割り付ける。
【0082】
ステップS3−15
割付処理部4−5(図7)は、現在処理中のデータが最後のページであるか否かを判断する。割り付ける最後のページであれば、ステップS3−16へ進み、最後のページでなければステップS3−13へ戻ってステップS3−13からステップS3−15を繰り返す。ここで割り付ける最後のページとは、例えば、2−UPなら2ページ目、4−UPなら4ページ目のことであり、更に文書の最後のページも含まれる。
【0083】
ステップS3−16
データ変換部4−6(図7)は、割り付けられた画像情報(文書データ)を印刷データに変換する。
ステップS3−17
印刷データ出力部4−7(図7)は、印刷データをプリンタ7(図7)へ送出する。
【0084】
ステップS3−18
印刷データ出力部4−7(図7)は、送出した印刷データが最後のページであるか否かを判断し、最後のページでなければステップS3−13へもどって、ステップS3−13からステップS3−18を繰り返し、最後のページを送出してステップS3−19へ進む。
【0085】
ステップS3−19
確認画面表示部24−1(図7)は、印刷データの割付ページ数を取得し、確認入力用ダイアログボックスをPCのディスプレイに表示する。
【0086】
ステップS3−20
確認入力部24−2(図7)は、オペレータが確認入力用ダイアログボックスに対して行った選択を読み込み、何が選択されたかを判断し、「最適」が選択された場合にはフローを終了し、「ページ数が多すぎた」が選択された場合にはステップS3−21へ進み、「ページ数が少なすぎた」が選択された場合にはステップS3−2へ進む。
【0087】
ステップS3−21
パラメータ修正部24−3(図7)は、オペレータによる確認結果を受け入れてパラメータ記憶部14−1(図7)に格納されているパラメータ(割付ページ数)の割付ページ数を1ランク少なく設定変更してフローを終了する。
【0088】
ステップS3−22
パラメータ修正部24−3(図7)は、オペレータによる確認結果を受け入れてパラメータ記憶部14−1(図7)に格納されているパラメータ(割付ページ数)の割付ページ数を1ランク多く設定変更してフローを終了する。
【0089】
以上説明したように、本実施例によれば、オペレータが設定したパラメータ(割付ページ数)を印刷結果の評価に基づいて変更することが可能になるので実施例2の効果に加えてオペレータによるパラメータ設定の負荷を軽減することが出来るという効果を得る。
【0090】
尚、実施例1から実施例3で構成される、文字サイズ情報抽出部4−1と、解像度情報抽出部4−2と、割付処理部4−5と、データ変換部4−6と、印刷データ出力部4−7と、パラメータ画面表示部14−2と、パラメータ入力部14−3と、確認画面表示部24−1と、確認入力部24−2と、パラメータ修正部24−3と、ページ数決定部24−4の全てをCPUが所定のプログラムを実行することによって構成される制御部の制御手段であるとして説明したが、本発明はこの例に限定されるものではない。即ち、これら複数の部分の全て、あるいは、その一部は、専用の電子回路で構成されても良い。
【産業上の利用可能性】
【0091】
以上の説明では、画像形成装置をPCとして説明したが、本発明はこの例に限定されるものではない。即ち、プリンタ、FAX、MFP等の印刷装置を画像処理装置として利用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】実施例1の情報処理装置の構成ブロック図である。
【図2】ページ数決定方法の説明図である。
【図3】実施例1のフローチャートである。
【図4】実施例2の情報処理装置の構成ブロック図である。
【図5】割付ページテーブル説明図である。
【図6】実施例2のフローチャートである。
【図7】実施例3の情報処理装置の構成ブロック図である。
【図8】実施例3のフローチャートである。
【図9】同じ文字サイズで視認性が損なわれる例の説明図である。
【符号の説明】
【0093】
1 情報処理装置
2 AP処理部
3 オペレーションシステム(OS)
4 プリンタドライバ
4−1 文字サイズ情報抽出部
4−2 解像度情報抽出部
4−3 ページ数決定部
4−4 特徴情報テーブル
4−5 割付処理部
4−6 データ変換部
4−7 印刷データ出力部
5 記憶部
6 制御部
7 プリンタ
8 データ受信部
9 画像形成部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された複数の論理ページに分けられた文書情報を、前記論理ページ数より少ない数の物理ページからなる画像情報に変換する画像処理装置であって、
前記文書情報を記憶する文書情報記憶部と、
前記文書情報より第一の特徴情報を抽出する第一特徴情報抽出部と、
前記文書情報より前記第一の特徴情報とは異なる第二の特徴情報を抽出する第二特徴情報抽出部と、
前記第一の特徴情報、及び、前記第二の特徴情報に基づいて一の前記物理ページに含まれる前記論理ページの数となる割付ページ数を決定するページ数決定部と、
前記文書情報記憶部に記憶された文書情報を前記論理ページに変換し、該論理ページを前記割付ページ数に基づいて前記物理ページに割り付ける割付処理部とを備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像処理装置に於いて、
前記第一の特徴情報は、文字サイズであることを特徴とする画像処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の画像処理装置に於いて、
前記第二の特徴情報は、解像度であることを特徴とする画像処理装置。
【請求項4】
請求項2に記載の画像処理装置に於いて、
前記第二の特徴情報は、フォント情報であることを特徴とする画像処理装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4までの何れか一項に記載の画像処理装置に於いて、
前記ページ数決定部による前記割付ページ数の決定を規定するパラメータ情報を格納するパラメータ記憶部を更に備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項6】
請求項5に記載の画像処理装置に於いて、
前記パラメータ情報を設定すべく設定ダイアログを表示する設定表示部と、
前記ダイアログに基づく設定入力を求めるパラメータ設定入力部とを更に備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項7】
請求項5に記載の画像処理装置に於いて、
前記パラメータ情報の設定結果の確認評価を求める確認評価ダイアログを表示する確認評価表示部と、
前記設定結果の確認評価に基づいて前記パラメータ情報を修正するパラメータ修正部とを更に備えることを特徴とする画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−79137(P2006−79137A)
【公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−259104(P2004−259104)
【出願日】平成16年9月7日(2004.9.7)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】