説明

画像処理装置

【課題】プレビュー表示された画像を修正することが可能な画像処理装置を提供する。
【解決手段】複合機は、原稿を読み取る読取部と、読取部により読み取られた原稿の画像P2をプレビュー表示するタッチパネル15とを備える。読取部により読み取られた原稿にマークが施されている場合に、タッチパネル15によりマークが施された原稿の画像P2がプレビュー表示されるときに、マークと対応する領域R1〜R3が編集可能に構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレビュー表示機能を備える画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、原稿を読み取る読取部と、読取部により読み取られた原稿の画像をプレビュー表示する表示部と、表示部によりプレビュー表示された画像を用紙に形成する画像形成部とを備える画像形成装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1には、プレビュー表示されたプレビュー画像上でのタッチ位置の軌跡を検知し、その検知された軌跡に沿った線図形を原稿画像の画像データに追記して印刷する画像形成装置が開示されている。この画像形成装置では、線図形を追記することにより、印刷物において強調したい箇所を明確にすることが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−200225号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示された従来の画像形成装置では、プレビュー表示された画像に対して線図形を追記することが可能であるが、プレビュー表示された画像を修正することができない。これにより、たとえば、読取部により読み取られる原稿自体に軽微な誤記などがあった場合に、その誤記を修正した印刷物を得ることができないという問題点がある。
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、プレビュー表示された画像を修正することが可能な画像処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る画像処理装置は、原稿を読み取る読取部と、前記読取部により読み取られた原稿の画像をプレビュー表示する表示部とを備える画像処理装置であって、前記読取部により読み取られた原稿にマークが施されている場合に、前記表示部により前記マークが施された原稿の画像がプレビュー表示されるときに、前記マークと対応する領域が編集可能に構成されていることを特徴とする。
【0008】
この構成によって、原稿の画像がプレビュー表示されたときに、マークと対応する領域を編集することができるので、プレビュー表示された原稿の画像を修正することができる。また、マークと対応する領域を編集可能にすることにより、原稿の修正箇所を利用者が容易に指定することができる。
【0009】
本発明に係る画像処理装置では、前記領域は、文字を入力可能に構成されていることを特徴とする。
【0010】
この構成により、マークと対応する領域に文字を入力することができるので、誤記などを修正することができる。
【0011】
本発明に係る画像処理装置では、前記領域に入力された文字の前記領域における位置は、予め設定された候補の中から選択可能に構成されていることを特徴とする。
【0012】
この構成により、文字が配置される位置を選択することができる。
【0013】
本発明に係る画像処理装置では、前記領域に入力された文字の移動量が設定可能に構成されていることを特徴とする。
【0014】
この構成により、文字が配置される位置を調整することができる。
【0015】
本発明に係る画像処理装置では、前記領域に入力された文字の書式が設定可能に構成されていることを特徴とする。なお、書式には、たとえば、フォント(書体)、スタイルおよびサイズが含まれる。
【0016】
この構成により、文字の書式を設定することができる。
【0017】
本発明に係る画像処理装置では、前記領域に入力された文字が改行可能に構成されていることを特徴とする。
【0018】
この構成により、領域に入力される文字列を改行することができる。
【0019】
本発明に係る画像処理装置では、前記領域に入力される文字は、予め設定された複数の定型句から選択可能に構成されていることを特徴とする。なお、定型句には、たとえば、社外秘、日付およびページ番号が含まれる。
【0020】
この構成により、文字の入力を簡略化することができる。
【0021】
本発明に係る画像処理装置では、前記定型句は、条件によって変化する動的な情報を含むことを特徴とする。
【0022】
この構成により、たとえば、日付などの条件によって変化する情報の入力を簡略化することができる。
【0023】
本発明に係る画像処理装置では、前記読取部により複数の原稿が読み取られる場合に、前記領域に入力された文字を前記マークが施された原稿のみに適用するか、前記領域に入力された文字を前記複数の原稿の全てに適用するかを選択可能に構成されていることを特徴とする。
【0024】
この構成により、1枚の原稿にマークを施すことにより、複数の原稿に対して編集することができる。
【0025】
本発明に係る画像処理装置では、前記マークが施された原稿に、前記マークと重なるように情報が記されていた場合に、前記表示部により前記マークが施された原稿の画像がプレビュー表示されるときに、前記情報を消去するか否かを選択可能に構成されていることを特徴とする。
【0026】
この構成により、マークと重なるように記された情報をプレビュー表示時に消去するか否かを選択することができる。
【0027】
本発明に係る画像処理装置では、前記読取部により読み取られた原稿に複数のマークが施されている場合に、前記表示部により前記複数のマークが施された原稿の画像がプレビュー表示されるときに、前記複数のマークと対応する複数の領域が編集可能に構成されていることを特徴とする。
【0028】
この構成により、プレビュー表示された原稿の画像の複数箇所を修正することができる。
【0029】
本発明に係る画像処理装置では、前記表示部によりプレビュー表示された画像を用紙に形成する画像形成部を備えることを特徴とする。
【0030】
この構成により、プレビュー表示時に編集された印刷物を得ることができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明に係る画像処理装置によれば、プレビュー表示された画像を修正することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の実施の形態に係る複合機が設けられたネットワークシステムの構成を示したブロック図である。
【図2】図1の複合機の構成を示したブロック図である。
【図3】図2の複合機に設けられた操作パネルを示した平面図である。
【図4A】図2の複合機の読取部により読み取られる原稿の一例を示した図である。
【図4B】図4Aの原稿にマークが施された状態を示した図である。
【図5A】図4Aの原稿がプレビュー表示された状態を示した図である。
【図5B】図4Bの原稿がプレビュー表示された状態を示した図である。
【図6A】図2の複合機のコピーモード時の動作を説明するためのフローチャートである。
【図6B】図2の複合機のコピーモード時の動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】図2の複合機におけるコピーモード時のタッチパネルの表示例を示した図である。
【図8】図2の複合機においてプレビュー表示時に編集された印刷物の一例を示した図である。
【図9A】図2の複合機においてマーク検出機能がオンのときにおけるプレビュー表示時の動作を説明するためのフローチャートである。
【図9B】図2の複合機においてマーク検出機能がオンのときにおけるプレビュー表示時の動作を説明するためのフローチャートである。
【図10A】図2の複合機においてマーク検出機能がオンのときにおけるプレビュー表示時に編集画面が表示された状態を示した図である。
【図10B】図2の複合機においてマーク検出機能がオンのときにおけるプレビュー表示時に定型入力画面が表示された状態を示した図である。
【図10C】図2の複合機においてマーク検出機能がオンのときにおけるプレビュー表示時に書式設定画面が表示された状態を示した図である。
【図10D】図2の複合機においてマーク検出機能がオンのときにおけるプレビュー表示時に位置設定画面が表示された状態を示した図である。
【図10E】図2の複合機においてマーク検出機能がオンのときにおけるプレビュー表示時に設定画面が表示された状態を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本実施の形態では、画像処理装置の一例である複合機に本発明を適用した場合について説明する。
【0034】
図1は、本発明の実施の形態に係る複合機が設けられたネットワークシステムの構成を示したブロック図である。図1を参照して、本実施の形態に係る複合機1が設けられたネットワークシステム100について説明する。
【0035】
ネットワークシステム100は、複合機1と、パーソナルコンピュータ(以下、「PC」という)2および3と、ファクシミリ装置4および5とを備えている。
【0036】
複合機1は、たとえば、原稿を読み取るスキャナ機能、用紙に画像を形成するプリンタ機能、画像データを送受信するファクシミリ機能、および、画像データを保存するファイリング機能などを有する。
【0037】
複合機1には、LAN(Local Area Network)6を介してPC2が接続されている。複合機1は、LAN6を介してPC2と画像データをやり取りするように構成されている。なお、LAN6に接続されるPC2は、複数設けられていてもよい。
【0038】
複合機1には、LAN6およびインターネット7を介してPC3が接続され、LAN6およびインターネット7を介してファクシミリ装置4が接続されている。複合機1は、LAN6およびインターネット7を介してPC3と画像データをやり取りし、LAN6およびインターネット7を介してファクシミリ装置4と画像データをやり取りするように構成されている。なお、インターネット7に接続されるPC3およびファクシミリ装置4は、複数設けられていてもよい。
【0039】
複合機1には、電話回線8を介してファクシミリ装置5が接続されている。複合機1は、電話回線8を介してファクシミリ装置5と画像データをやり取りするように構成されている。なお、電話回線8に接続されるファクシミリ装置5は、複数設けられていてもよい。
【0040】
図2は、図1の複合機の構成を示したブロック図である。図3は、図2の複合機に設けられた操作パネルを示した平面図である。図4Aは、図2の複合機の読取部により読み取られる原稿の一例を示した図であり、図4Bは、図4Aの原稿にマークが施された状態を示した図である。図5Aは、図4Aの原稿がプレビュー表示された状態を示した図であり、図5Bは、図4Bの原稿がプレビュー表示された状態を示した図である。図2〜図5Bを参照して、本実施の形態に係る複合機1の構成について説明する。
【0041】
複合機1は、図2に示すように、読取部11と、画像処理部12と、画像記憶部13と、画像形成部14と、タッチパネル15と、キー操作部16と、表示制御部17と、USB(Universal Serial Bus)ポート18と、通信部19および20と、制御部21とを備えている。
【0042】
読取部11は、たとえば、CCD(Charge Coupled Device)を含んでおり、原稿の画像を読み取り、その読み取った画像データを画像処理部12に出力する機能を有する。
【0043】
画像処理部12は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)を含んでおり、読取部11により読み取られた画像データなどに対して処理を施すために設けられている。たとえば、画像処理部12は、画像データを符号化および復号化する機能を有する。また、画像処理部12は、画像データのファイル形式を変換する機能を有する。
【0044】
画像記憶部13は、たとえば、ハードディスクであり、画像処理部12により処理された画像データなどを記憶するために設けられている。
【0045】
画像形成部14は、たとえば、LSU(Laser Scanning Unit)を含んでおり、画像記憶部13に記憶された画像データなどに基づいて用紙に画像を形成するように構成されている。
【0046】
タッチパネル15は、操作パネル22(図3参照)に設けられており、表示部15aと、表示部15aの前面に配置されたタッチセンサ15bとを含んでいる。表示部15aは、たとえば、液晶ディスプレイであり、複合機1の動作状態などを表示する機能を有する。タッチセンサ15bは、利用者からの操作指令を受け付ける受付部として機能する。
【0047】
キー操作部16は、操作パネル22に設けられている。キー操作部16は、図3に示すように、スタートキー16aと、数字キー16bと、クリアキー16cと、全解除キー16dと、モード選択キー16e〜16gと、ユーザ設定キー16hとを有する。
【0048】
スタートキー16aは、原稿のコピー開始やファクシミリの送信開始などを受け付けるために設けられている。数字キー16bは、コピー枚数やファクシミリ番号などを受け付けるために設けられている。クリアキー16cは、入力された設定値の消去などを受け付けるために設けられている。全解除キー16dは、設定を初期状態に戻す指示などを受け付けるために設けられている。
【0049】
モード選択キー16eは、複合機1をプリンタモードにするために設けられている。モード選択キー16fは、複合機1をファクシミリモードにするために設けられている。モード選択キー16gは、複合機1をコピーモードにするために設けられている。ユーザ設定キー16hは、利用者からのシステム設定を受け付けるために設けられている。
【0050】
表示制御部17は、図2に示すように、タッチパネル15の表示部15aの表示を制御する機能を有する。USBポート18は、複合機1にUSBメモリ(図示省略)などを接続するために設けられている。そして、複合機1は、画像記憶部13に記憶された画像データをUSBポート18を介してUSBメモリに書き込んだり、USBメモリに記憶された画像データをUSBポート18を介して読み出したりすることが可能なように構成されている。
【0051】
通信部19は、LAN6(図1参照)に接続されており、PC2および3(図1参照)や、ファクシミリ装置4(図1参照)と複合機1が通信するために設けられている。通信部20は、電話回線8(図1参照)に接続されており、複合機1がファクシミリ装置5(図1参照)と通信するために設けられている。
【0052】
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)などを含み、複合機1の動作を制御するために設けられている。
【0053】
ここで、複合機1は、読取部11により原稿50(図4A参照)が読み取られた場合に、原稿50の画像P1(図5A参照)をタッチパネル15にプレビュー表示することが可能なように構成されている。なお、図4Aの例では、原稿50は、3枚の原稿50a〜50cにより構成されている。そして、読取部11により連続的に読み取られた原稿50a〜50cの画像は、プレビュー表示画面W1において切り替えて表示することが可能である。
【0054】
また、複合機1は、原稿50に対してマークM1〜M3が施された原稿55(図4B参照)が読取部11により読み取られた場合に、原稿55の画像P2(図5B参照)をタッチパネル15にプレビュー表示することが可能なように構成されている。なお、図4Bの例では、原稿55は、3枚の原稿55a〜55cにより構成されており、原稿55aのみにマークM1〜M3が施されている。そして、読取部11により連続的に読み取られた原稿55a〜55cの画像は、プレビュー表示画面W2において切り替えて表示することが可能である。
【0055】
そして、複合機1は、マークM1〜M3が施された原稿55の画像P2がプレビュー表示されるときに、マークM1〜M3と対応する領域R1〜R3を編集することが可能に構成されている。すなわち、利用者は、原稿の編集(修正)したい箇所をマークすることにより、プレビュー表示時にその編集したい箇所を編集することが可能である。なお、マークは、原稿に既に記されていた情報(たとえば、文字など)とは識別可能に施される。たとえば、マークは、白色の用紙に黒色で情報が記された原稿に対して、蛍光ペンを用いて施される。
【0056】
図6Aおよび図6Bは、図2の複合機のコピーモード時の動作を説明するためのフローチャートである。図7は、図2の複合機におけるコピーモード時のタッチパネルの表示例を示した図である。図8は、図2の複合機においてプレビュー表示時に編集された印刷物の一例を示した図である。図6A〜図8を参照して、複合機1のコピーモード時の動作について説明する。なお、この複合機1では、操作パネル22(図3参照)に設けられたモード選択キー16gが利用者により押されることによってコピーモードに設定される。また、コピーモード時には、以下の動作が繰り返し行われる。
【0057】
まず、図6AのステップS1において、制御部21(図2参照)により、プレビュー確認ボタン31(図7参照)が押されたか否かが判断される。すなわち、タッチパネル15のタッチセンサ15b(図2参照)により、プレビュー確認ボタン31と対応する領域が利用者によりタッチされたか否かが判断される。なお、このプレビュー確認ボタン31は、複合機1がコピーモードに設定された場合に、タッチパネル15に表示される。そして、プレビュー確認ボタン31が押されたと判断された場合には、ステップS2に移る。その一方、プレビュー確認ボタン31が押されていないと判断された場合には、ステップS3に移る。
【0058】
次に、ステップS2において、制御部21により、プレビュー機能のオン/オフが切り替えられる。すなわち、プレビュー機能がオフのときに、プレビュー確認ボタン31が押された場合には、プレビュー機能がオンにされ、プレビュー機能がオンのときに、プレビュー確認ボタン31が押された場合には、プレビュー機能がオフにされる。
【0059】
なお、タッチパネル15に表示されるプレビュー確認ボタン31は、プレビュー機能のオン/オフ状態を利用者が判別可能であることが好ましい。このため、プレビュー機能のオン/オフが切り替えられる際に、表示制御部17(図2参照)によりプレビュー確認ボタン31の表示を変化させるようにしてもよい。
【0060】
次に、ステップS3において、制御部21により、マーク検出ボタン32(図7参照)が押されたか否かが判断される。すなわち、タッチパネル15のタッチセンサ15bにより、マーク検出ボタン32と対応する領域が利用者によりタッチされたか否かが判断される。なお、このマーク検出ボタン32は、複合機1がコピーモードに設定された場合に、タッチパネル15に表示される。そして、マーク検出ボタン32が押されたと判断された場合には、ステップS4に移る。その一方、マーク検出ボタン32が押されていないと判断された場合には、ステップS5に移る。
【0061】
次に、ステップS4において、制御部21により、マーク検出機能のオン/オフが切り替えられる。すなわち、マーク検出機能がオフのときに、マーク検出ボタン32が押された場合には、マーク検出機能がオンにされ、マーク検出機能がオンのときに、マーク検出ボタン32が押された場合には、マーク検出機能がオフにされる。なお、プレビュー機能がオフのときに、マーク検出機能がオンにされた場合には、マーク検出機能とともにプレビュー機能もオンにするようにしてもよい。
【0062】
なお、タッチパネル15に表示されるマーク検出ボタン32は、マーク検出機能のオン/オフ状態を利用者が判別可能であることが好ましい。このため、マーク検出機能のオン/オフが切り替えられる際に、表示制御部17によりマーク検出ボタン32の表示を変化させるようにしてもよい。
【0063】
次に、ステップS5において、制御部21により、操作パネル22に設けられたスタートキー16a(図3参照)が押されたか否かが判断される。そして、スタートキー16aが押されたと判断された場合には、ステップS6に移る。その一方、スタートキー16aが押されていないと判断された場合には、ステップS1に戻る。
【0064】
次に、ステップS6において、制御部21により、プレビュー機能がオンであるか否かが判断される。そして、プレビュー機能がオンであると判断された場合には、ステップS7に移る。その一方、プレビュー機能がオフである(オンではない)と判断された場合には、ステップS14に移る。
【0065】
次に、ステップS7において、制御部21により、マーク検出機能がオンであるか否かが判断される。そして、マーク検出機能がオンであると判断された場合には、ステップS8に移る。その一方、マーク検出機能がオフである(オンではない)と判断された場合には、図6BのステップS16に移る。
【0066】
次に、ステップS8において、読取部11(図2参照)により、原稿の読み取りが行われる。そして、その原稿の画像データが画像処理部12(図2参照)に供給され、画像処理部12により原稿の画像データに対して所定の処理が施される。
【0067】
次に、ステップS9において、画像処理部12により、原稿の画像データからマークが検出される。これにより、原稿における編集箇所が判断される。たとえば、ステップS8で原稿55(図4B参照)が読み取られていた場合には、原稿55の画像データからマークM1〜M3が検出されることにより、原稿55における編集箇所が判断される。
【0068】
次に、ステップS10において、表示制御部17により、読み取られた原稿の画像がタッチパネル15にプレビュー表示される。たとえば、原稿55が読み取られていた場合には、タッチパネル15にプレビュー表示画面W2(図5B参照)が表示される。プレビュー表示画面W2には、原稿55の画像P2と、コピー実行ボタン33と、コピー中止ボタン34とが表示される。この画像P2には、マークM1〜M3と対応する領域R1〜R3が含まれており、領域R1〜R3を利用者が編集することが可能である。なお、このプレビュー表示時の動作については後で詳細に説明する。
【0069】
次に、図6BのステップS11において、制御部21により、コピーの中止指示を受け付けたか否かが判断される。具体的には、タッチパネル15のタッチセンサ15bにより、コピー中止ボタン34(図5B参照)と対応する領域が利用者によりタッチされたか否かが判断される。そして、コピー中止ボタン34と対応する領域がタッチされていないと判断された場合には、ステップS12に移る。その一方、コピー中止ボタン34と対応する領域がタッチされたと判断された場合には、コピーが中止されることにより、プレビュー表示時に編集された画像が印刷されることなく、一連の動作が終了される。
【0070】
次に、ステップS12において、制御部21により、コピーの実行指示を受け付けたか否かが判断される。具体的には、タッチパネル15のタッチセンサ15bにより、コピー実行ボタン33(図5B参照)と対応する領域が利用者によりタッチされたか否かが判断される。そして、コピー実行ボタン33と対応する領域がタッチされたと判断された場合には、ステップS13に移る。その一方、コピー実行ボタン33と対応する領域がタッチされていないと判断された場合には、ステップS11に戻る。
【0071】
次に、ステップS13において、画像形成部14(図2参照)により、プレビュー表示時に編集された画像が用紙に形成されることによって印刷物が作成される。たとえば、図5Bに示すプレビュー表示画面W2において、領域R1に「△月△日」が入力され、領域R2に「○○ ○○」が入力され、領域R3に後述する定型句のページ番号が入力され、領域R3の設定を他の原稿にも適用する場合には、図8に示すような印刷物60が作成される。この印刷物60は、3枚の印刷物60a〜60cにより構成されている。1枚目の印刷物60aには、領域R1と対応する箇所に「△月△日」が印刷され、領域R2と対応する箇所に「○○ ○○」が印刷され、領域R3と対応する箇所に「1」が印刷される。そして、2枚目の印刷物60bには、領域R3と対応する箇所に「2」が印刷され、3枚目の印刷物60cには、領域R3と対応する箇所に「3」が印刷される。なお、原稿55のマークM1〜M3自体は印刷されない。以上により、一連の動作が終了される。
【0072】
また、プレビュー機能がオフであると判断された場合(ステップS6:No)には、図6AのステップS14において、読取部11により、原稿の読み取りが行われる。そして、その原稿の画像データが画像処理部12に供給され、画像処理部12により原稿の画像データに対して所定の処理が施される。
【0073】
そして、ステップS15において、画像形成部14により、読取部11により読み取られた原稿の画像が用紙に形成されることによって印刷物が作成される。たとえば、ステップS14で原稿50(図4A参照)が読み取られていた場合には、その原稿50の画像が用紙に形成される。以上により、一連の動作が終了される。
【0074】
また、マーク検出機能がオフであると判断された場合(ステップS7:No)には、図6BのステップS16において、読取部11により、原稿の読み取りが行われる。そして、その原稿の画像データが画像処理部12に供給され、画像処理部12により原稿の画像データに対して所定の処理が施される。
【0075】
そして、ステップS17において、表示制御部17により、読み取られた原稿の画像がタッチパネル15にプレビュー表示される。たとえば、ステップS16で原稿50が読み取られていた場合には、タッチパネル15にプレビュー表示画面W1(図5A参照)が表示される。プレビュー表示画面W1には、原稿50の画像P1と、コピー実行ボタン33と、コピー中止ボタン34とが表示される。なお、プレビュー表示画面W1では、プレビュー表示画面W2と異なり、画像P1に領域R1〜R3が表示されず、画像P1を編集することができない。
【0076】
次に、ステップS18において、制御部21により、コピーの中止指示を受け付けたか否かが判断される。具体的には、タッチパネル15のタッチセンサ15bにより、コピー中止ボタン34(図5A参照)と対応する領域が利用者によりタッチされたか否かが判断される。そして、コピー中止ボタン34と対応する領域がタッチされていないと判断された場合には、ステップS19に移る。その一方、コピー中止ボタン34と対応する領域がタッチされたと判断された場合には、コピーが中止されることにより、プレビュー表示された原稿の画像が印刷されることなく、一連の動作が終了される。
【0077】
次に、ステップS19において、制御部21により、コピーの実行指示を受け付けたか否かが判断される。具体的には、タッチパネル15のタッチセンサ15bにより、コピー実行ボタン33(図5A参照)と対応する領域が利用者によりタッチされたか否かが判断される。そして、コピー実行ボタン33と対応する領域がタッチされたと判断された場合には、ステップS20に移る。その一方、コピー実行ボタン33と対応する領域がタッチされていないと判断された場合には、ステップS18に戻る。
【0078】
次に、ステップS20において、画像形成部14により、プレビュー表示された原稿の画像が用紙に形成されることによって印刷物が作成される。たとえば、原稿50の画像P1がプレビュー表示されていた場合には、その画像P1が用紙に形成される。以上により、一連の動作が終了される。
【0079】
図9Aおよび図9Bは、図2の複合機においてマーク検出機能がオンのときにおけるプレビュー表示時の動作を説明するためのフローチャートである。図10A〜図10Eは、図2の複合機においてマーク検出機能がオンのときにおけるプレビュー表示時の表示画面を示した図である。図9A〜図10Eを参照して、複合機1においてマーク検出機能がオンのときにおけるプレビュー表示時の動作について説明する。
【0080】
まず、図9AのステップS31において、制御部21により、プレビュー表示された画像のマークと対応する領域が選択されたか否かが判断される。具体的には、タッチパネル15のタッチセンサ15bにより、マークと対応する領域が利用者によりタッチされたか否かが判断される。そして、マークと対応する領域が選択されていないと判断された場合には、リターンに移る。すなわち、複合機1は、プレビュー表示されている場合に、マークと対応する領域が選択されるまで待機する。そして、マークと対応する領域が選択されたと判断された場合には、ステップS32に移る。
【0081】
次に、ステップS32において、表示制御部17により、選択された領域を編集するための編集画面E1(図10A参照)がタッチパネル15に表示される。この編集画面E1は、選択された領域に対して利用者が所望の編集内容を入力するために表示される。
【0082】
たとえば、タッチパネル15にプレビュー表示画面W2が表示されているときに、領域R1〜R3(図5B参照)のうちのいずれかが選択された場合には、図10Aに示すように、タッチパネル15に編集画面E1が表示される。この編集画面E1には、ソフトウェアキーボード41と、入力内容が表示される表示欄42と、定型ボタン43と、書式ボタン44と、位置ボタン45と、設定ボタン46と、編集中止ボタン47と、編集完了ボタン48とが表示される。
【0083】
次に、ステップS33において、制御部21により、ソフトウェアキーボード41(図10A参照)が利用者により操作されたか否かが判断される。そして、ソフトウェアキーボード41が操作されたと判断された場合には、ステップS34に移る。その一方、ソフトウェアキーボード41が操作されていないと判断された場合には、ステップS35に移る。
【0084】
次に、ステップS34において、表示制御部17により、ソフトウェアキーボード41を用いて入力された文字などが表示欄42に表示される。すなわち、ソフトウェアキーボード41は、選択された領域に利用者が所望の文字などを入力するために設けられ、表示欄42は、利用者が入力内容を確認するために設けられている。
【0085】
次に、ステップS35において、制御部21により、定型ボタン43(図10A参照)が押されたか否かが判断される。具体的には、タッチパネル15のタッチセンサ15bにより、定型ボタン43と対応する領域が利用者によりタッチされたか否かが判断される。そして、定型ボタン43が押されたと判断された場合には、ステップS36に移る。その一方、定型ボタン43が押されていないと判断された場合には、ステップS37に移る。
【0086】
次に、ステップS36において、表示制御部17により、定型入力画面E2(図10B参照)がタッチパネル15に表示される。この定型入力画面E2は、予め設定された複数の定型句の中から利用者により選択された定型句を選択された領域に入力するための画面である。定型句は、変化しない静的な情報(たとえば、「社外秘」などの文字列そのもの)と、条件によって変化する動的な情報(たとえば、日付やページ番号など)とを含んでいる。図10Bの定型入力画面E2には、定型句として、「社外秘」、「日付」および「ページ番号」が表示される。
【0087】
そして、たとえば、「社外秘」が選択された場合には、「社外秘」の文字列そのものが選択された領域に入力され、編集画面E1に戻る。また、「日付」が選択された場合には、プレビュー表示している日付が選択された領域に入力され、編集画面E1に戻る。また、「ページ番号」が選択された場合には、プレビュー表示されている原稿の読み取られた順番(たとえば、1枚目の原稿であれば1)が選択された領域に入力され、編集画面E1に戻る。なお、「キャンセル」が選択された場合には、定型句が選択された領域に入力されることなく、編集画面E1に戻る。
【0088】
次に、ステップS37において、制御部21により、書式ボタン44(図10A参照)が押されたか否かが判断される。具体的には、タッチパネル15のタッチセンサ15bにより、書式ボタン44と対応する領域が利用者によりタッチされたか否かが判断される。そして、書式ボタン44が押されたと判断された場合には、ステップS38に移る。その一方、書式ボタン44が押されていないと判断された場合には、ステップS39に移る。
【0089】
次に、ステップS38において、表示制御部17により、書式設定画面E3(図10C参照)がタッチパネル15に表示される。この書式設定画面E3は、選択された領域に入力された文字などの書式を利用者が設定するための画面である。図10Cの書式設定画面E3には、書式として、「フォント」(書体)、「スタイル」および「サイズ」が表示されており、利用者がタッチパネル15を操作することにより書式の各項目が設定される。なお、フォントの項目には、たとえば、ゴシックおよび明朝体などが含まれ、スタイルの項目には、たとえば、標準および斜体などが含まれている。そして、「OK」がタッチされた場合には、書式の変更が反映され、編集画面E1に戻る。また、「キャンセル」がタッチされた場合には、書式の変更が反映されることなく、編集画面E1に戻る。
【0090】
次に、ステップS39において、制御部21により、位置ボタン45(図10A参照)が押されたか否かが判断される。具体的には、タッチパネル15のタッチセンサ15bにより、位置ボタン45と対応する領域が利用者によりタッチされたか否かが判断される。そして、位置ボタン45が押されたと判断された場合には、ステップS40に移る。その一方、位置ボタン45が押されていないと判断された場合には、図9BのステップS41に移る。
【0091】
次に、ステップS40において、表示制御部17により、位置設定画面E4(図10D参照)がタッチパネル15に表示される。この位置設定画面E4は、選択された領域に対する入力された文字などの位置を利用者が設定するための画面である。図10Dの位置設定画面E4には項目45a〜45dが表示されており、利用者が項目45a〜45dを設定することにより文字などの位置が設定される。
【0092】
項目45aは、選択された領域に対する入力された文字などの横方向における配置を設定するための項目である。項目45aでは、たとえば、左詰め、中央、右詰めなどの予め設定された候補の中からいずれかを選択することが可能なように構成されている。
【0093】
項目45bは、選択された領域に対する入力された文字などの縦方向における配置を設定するための項目である。項目45bでは、たとえば、下詰め、中央、上詰めなどの予め設定された候補の中からいずれかを選択することが可能なように構成されている。
【0094】
項目45cは、項目45aの設定に応じて配置された文字などの横方向への移動量を設定するための項目である。すなわち、項目45cは、文字などの横方向の位置を調整するために設けられている。
【0095】
項目45dは、項目45bの設定に応じて配置された文字などの縦方向への移動量を設定するための項目である。すなわち、項目45dは、文字などの縦方向の位置を調整するために設けられている。
【0096】
そして、「OK」がタッチされた場合には、位置の変更が反映され、編集画面E1に戻る。また、「キャンセル」がタッチされた場合には、位置の変更が反映されることなく、編集画面E1に戻る。
【0097】
次に、図9BのステップS41において、制御部21により、設定ボタン46(図10A参照)が押されたか否かが判断される。具体的には、タッチパネル15のタッチセンサ15bにより、設定ボタン46と対応する領域が利用者によりタッチされたか否かが判断される。そして、設定ボタン46が押されたと判断された場合には、ステップS42に移る。その一方、設定ボタン46が押されていないと判断された場合には、ステップS43に移る。
【0098】
次に、ステップS42において、表示制御部17により、設定画面E5(図10E参照)がタッチパネル15に表示される。この設定画面E5は、選択された領域に入力された文字などについての各種設定をするための画面である。図10Eの設定画面E5には項目46a〜46cが表示されており、利用者が項目46a〜46cを設定することが可能である。
【0099】
項目46aは、原稿に施されたマークと重なるように、原稿に情報(たとえば、文字など)が記されていた場合に、その情報を消去するか否かを設定するための項目である。すなわち、項目46aは、マークと対応する領域の元画像(背景)を消去するか否かを設定するための項目である。したがって、項目46aがオンに設定されている場合には、選択された領域に記されていた情報が消去されることにより、その情報がプレビュー表示されず、かつ、上記した画像形成時に印刷されない。一方、項目46aがオフに設定されている場合には、選択された領域に記されていた情報が消去されないことにより、その情報がプレビュー表示され、かつ、上記した画像形成時に入力された文字などとともに印刷される。
【0100】
項目46bは、入力される文字列が選択された領域の範囲(横幅)を越えてしまうと制御部21により判断される場合に、文字列の途中で改行を挿入するか否かを設定するための項目である。したがって、項目46bがオンに設定されている場合には、入力される文字列が選択された領域の範囲を越えると、文字列の途中で改行が挿入される。一方、項目46bがオフに設定されている場合には、入力される文字列が選択された領域の範囲を越えても、文字列が改行されることなく一列に配置される。
【0101】
項目46cは、選択された領域に入力された内容(文字など)を、マークが施された原稿だけでなく、連続的に読み取られた原稿の全てに適用するか否かを設定するための項目である。すなわち、項目46cは、入力された内容をマークが施された原稿のみに適用するか、入力された内容を全ての原稿に適用するかを設定するための項目である。したがって、項目46cがオフに設定されている場合には、選択された領域に入力された内容は、マークが施された原稿の画像形成時(コピー時)のみに適用される。一方、項目46cがオンに設定され、複数の原稿が連続的に読み取られている場合には、選択された領域に入力された内容は、マークが施された原稿の画像形成時に適用されるとともに、マークが施されていない原稿の画像形成時にも適用される。
【0102】
そして、「OK」がタッチされた場合には、各設定の変更が反映され、編集画面E1に戻る。また、「キャンセル」がタッチされた場合には、各設定の変更が反映されることなく、編集画面E1に戻る。
【0103】
次に、ステップS43において、制御部21により、編集中止ボタン47(図10A参照)が押されたか否かが判断される。具体的には、タッチパネル15のタッチセンサ15bにより、編集中止ボタン47と対応する領域が利用者によりタッチされたか否かが判断される。そして、編集中止ボタン47が押されていないと判断された場合には、ステップS44に移る。その一方、編集中止ボタン47が押されたと判断された場合には、編集内容を破棄して、ステップS46に移る。
【0104】
次に、ステップS44において、制御部21により、編集完了ボタン48(図10A参照)が押されたか否かが判断される。具体的には、タッチパネル15のタッチセンサ15bにより、編集完了ボタン48と対応する領域が利用者によりタッチされたか否かが判断される。そして、編集完了ボタン48が押されたと判断された場合には、ステップS45に移る。その一方、編集完了ボタン48が押されていないと判断された場合には、図9AのステップS33に戻る。
【0105】
次に、ステップS45において、制御部21により、選択された領域に対する編集内容が確定され、その編集内容が記憶される。なお、編集内容は、画像記憶部13に記憶されてもよいし、制御部21に記憶されていてもよい。
【0106】
次に、ステップS46において、表示制御部17により、タッチパネル15から編集画面E1が消去され、一連の動作(選択された領域に対する編集動作)が終了される。
【0107】
ここで、たとえば、図5Bに示す原稿55を用いて、図8に示す印刷物60を得たい場合には、プレビュー表示画面W2において、領域R1に「△月△日」が入力され、領域R2に「○○ ○○」が入力され、領域R3に定型句の「ページ番号」が入力される。そして、マークM1と重なる元画像(×月×日)を消去するために、領域R1の項目46aがオンに設定される。また、ページ番号を印刷物60a〜60cに印刷するために、領域R3の項目46cがオンに設定される。
【0108】
なお、マークM2およびM3と重なる画像はないので、領域R2およびR3の項目46aはオンであってもよいしオフであってもよい。また、領域R1の「△月△日」が印刷物60bおよび60cに印刷されないように、領域R1の項目46cがオフに設定され、領域R2の「○○ ○○」が印刷物60bおよび60cに印刷されないように、領域R2の項目46cがオフに設定される。
【0109】
本実施の形態では、上記のように、プレビュー表示画面において、原稿に施されたマークと対応する領域を編集可能に構成することによって、プレビュー表示された原稿の画像を修正することができるとともに、原稿の修正箇所を利用者が容易に指定することができる。これにより、たとえば、読取部11により読み取られる原稿自体に軽微な誤記などがあった場合には、その誤記の部分にマークを施し、そのマークが施された原稿を読取部11により読み取らせることによって、プレビュー表示画面において、マークと対応する領域を編集することにより、誤記を修正した印刷物を得ることができる。
【0110】
また、本実施の形態では、編集画面E1において、ソフトウェアキーボード41を用いてマークと対応する領域に文字を入力することができるので、誤記などを修正することができる。
【0111】
また、本実施の形態では、定型入力画面E2において、マークと対応する領域に定型句を入力することができるので、マークと対応する領域への文字の入力を簡略化することができる。
【0112】
また、本実施の形態では、書式設定画面E3において、マークと対応する領域に入力される文字などの書式を設定することができる。
【0113】
また、本実施の形態では、位置設定画面E4の項目45aおよび45bを設定することにより、マークと対応する領域に対する入力された文字などの横方向および縦方向における配置を設定することができる。
【0114】
また、本実施の形態では、位置設定画面E4の項目45cおよび45dを設定することにより、項目45aおよび45bの設定に応じて配置された文字などの横方向および縦方向の位置を調整することができる。
【0115】
また、本実施の形態では、設定画面E5に項目46aを設けることによって、マークと対応する領域の元画像(背景)を消去するか否かを容易に設定することができる。
【0116】
また、本実施の形態では、設定画面E5に項目46bを設けることによって、マークと対応する領域に入力される文字列がその領域の範囲(横幅)を越えてしまう場合に、入力される文字列を改行するか否かを容易に設定することができる。
【0117】
また、本実施の形態では、設定画面E5に項目46cを設けることによって、入力された内容をマークが施された原稿のみに適用するか、入力された内容を全ての原稿に適用するかを容易に設定することができる。そして、入力された内容を全ての原稿に適用すれば、1枚の原稿にマークを施すことにより、複数の原稿に対して編集することができる。
【0118】
また、本実施の形態では、原稿に複数のマークが施されている場合に、プレビュー表示画面において、複数のマークにそれぞれ対応する複数の領域を編集することができる。
【0119】
なお、今回開示した実施の形態は、すべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施の形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、本発明の技術的範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0120】
たとえば、本実施の形態では、原稿がコピーされる際に、読取部11により読み取られた原稿のプレビュー表示画面において、原稿に施されたマークと対応する領域が編集される例を示したが、これに限らず、原稿がファクシミリされる際、または、原稿がファイリングされる際に、読取部11により読み取られた原稿のプレビュー表示画面において、原稿に施されたマークと対応する領域が編集されるようにしてもよい。
【0121】
また、本実施の形態では、マークと対応する領域に文字が入力される例を示したが、これに限らず、マークと対応する領域に画像などが入力されるようにしてもよい。
【0122】
また、本実施の形態では、入力される文字列を改行するか否かを設定する項目46bを設ける例を示したが、これに限らず、マークと対応する領域に文字が入力される際に、制御部21により、入力される文字列がその領域の範囲(横幅)を越えてしまうと判断された場合に、改行を挿入するか否かを利用者に選択させる選択画面を表示制御部17により表示するようにしてもよい。
【0123】
また、本実施の形態では、画像処理部12により、原稿の画像データからマークを検出する例を示したが、これに限らず、読取部11により、原稿に施されたマークを検出するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0124】
1 複合機(画像処理装置)
11 読取部
14 画像形成部
15a 表示部
55 原稿

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿を読み取る読取部と、
前記読取部により読み取られた原稿の画像をプレビュー表示する表示部とを備える画像処理装置であって、
前記読取部により読み取られた原稿にマークが施されている場合に、前記表示部により前記マークが施された原稿の画像がプレビュー表示されるときに、前記マークと対応する領域が編集可能に構成されていること
を特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像処理装置であって、
前記領域は、文字を入力可能に構成されていること
を特徴とする画像処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の画像処理装置であって、
前記領域に入力された文字の前記領域における位置は、予め設定された候補の中から選択可能に構成されていること
を特徴とする画像処理装置。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の画像処理装置であって、
前記領域に入力された文字の移動量が設定可能に構成されていること
を特徴とする画像処理装置。
【請求項5】
請求項2から請求項4までのいずれか一つに記載の画像処理装置であって、
前記領域に入力された文字の書式が設定可能に構成されていること
を特徴とする画像処理装置。
【請求項6】
請求項2から請求項5までのいずれか一つに記載の画像処理装置であって、
前記領域に入力された文字が改行可能に構成されていること
を特徴とする画像処理装置。
【請求項7】
請求項2から請求項6までのいずれか一つに記載の画像処理装置であって、
前記領域に入力される文字は、予め設定された複数の定型句から選択可能に構成されていること
を特徴とする画像処理装置。
【請求項8】
請求項7に記載の画像処理装置であって、
前記定型句は、条件によって変化する動的な情報を含むこと
を特徴とする画像処理装置。
【請求項9】
請求項2から請求項8までのいずれか一つに記載の画像処理装置であって、
前記読取部により複数の原稿が読み取られる場合に、前記領域に入力された文字を前記マークが施された原稿のみに適用するか、前記領域に入力された文字を前記複数の原稿の全てに適用するかを選択可能に構成されていること
を特徴とする画像処理装置。
【請求項10】
請求項1から請求項9までのいずれか一つに記載の画像処理装置であって、
前記マークが施された原稿に、前記マークと重なるように情報が記されていた場合に、前記表示部により前記マークが施された原稿の画像がプレビュー表示されるときに、前記情報を消去するか否かを選択可能に構成されていること
を特徴とする画像処理装置。
【請求項11】
請求項1から請求項10までのいずれか一つに記載の画像処理装置であって、
前記読取部により読み取られた原稿に複数のマークが施されている場合に、前記表示部により前記複数のマークが施された原稿の画像がプレビュー表示されるときに、前記複数のマークと対応する複数の領域が編集可能に構成されていること
を特徴とする画像処理装置。
【請求項12】
請求項1から請求項11までのいずれか一つに記載の画像処理装置であって、
前記表示部によりプレビュー表示された画像を用紙に形成する画像形成部を備えること
を特徴とする画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図10E】
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