説明

画像出力装置

【課題】 廃インクの蒸発分の容積を正確に算出する。
【解決手段】 廃インクの吐出量をカウントする手段と、廃インクの質量を計測する手段と、廃インクの蒸発分の密度を記憶する手段と、前記廃インクの吐出量をカウントする手段でカウントされた廃インクの吐出量と前記廃インクの質量を計測する手段で計測された廃インクの質量と前記廃インクの蒸発分の密度を記憶する手段に記憶された蒸発分の密度から蒸発分の容積を算出する手段から構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェットプリンタの廃インク処理に関するものである。
【背景技術】
【0002】
インクジェットプリンタは、インクが乾燥するので吐出回復処理が必要となる為、吐出回復処理で排出される廃インクを収容する機構が必要となる。本発明は、この廃インク収容手段の収容量を管理する方法に関するものである。従来から、回復処理時の廃インクの吐出量をカウントして、ある一定以上になったら警告を出して、交換を促すものが考案されている。また、蒸発分を考慮して、時間経過とともに、蒸発係数を乗じて、廃インク量を算出するものが考案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平6-210874号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前記従来例では、経過時間毎に一律に蒸発係数を決めており、実使用上、正確とはいえないという問題点が有する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記問題に鑑みて、本発明の画像出力装置は、
廃インクの吐出量をカウントする手段と、廃インクの質量を計測する手段と、廃インクの蒸発分の密度を記憶する手段と、前記廃インクの吐出量をカウントする手段でカウントされた廃インクの吐出量と前記廃インクの質量を計測する手段で計測された廃インクの質量と前記廃インクの蒸発分の密度を記憶する手段に記憶された蒸発分の密度から蒸発分の容積を算出する手段から構成される。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、廃インクの蒸発分を正確に算出することが出来るため、廃インク収容手段を、有効、効率的に利用出来、廃インク収容手段の交換までの期間を長くすることが出来、交換回数を減らすことが出来ると言う効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
次に、本発明の詳細を実施例の記述に従って説明する。
【実施例1】
【0007】
図1は、本発明の実施例のブロック図である。1は廃インク量をカウントするところの廃インクカウント部で、2は回復動作1回につき吐出される廃インク量を記憶するところの吐出される廃インク量記憶部で、3は廃インクの蒸発分を算出するところの蒸発分算出部で、4は廃インクの蒸発成分の密度を記憶するところの蒸発分の密度記憶部で、5は廃インクの質量を計測するところの廃インク質量計測部である。
【0008】
次に図1の動作説明を図2と図3と図4の計算式を基に説明する。回復動作1回行う毎に廃インクカウント部1は、吐出される廃インク量記憶部2で記憶されている回復動作1回につき吐出される廃インク量を図2の計算式に基づいてカウントアップする。蒸発分算出部3は、蒸発分を算出する場合に、廃インクカウント部1に回復動作で吐出された廃インクの総量を要求する。その場合、廃インクカウント部1は廃インクの総量を蒸発分算出部3へ送る。更に廃インク質量計測部5に現在の廃インクの質量を要求する。その場合、廃インク質量計測部5は、現在の廃インクの質量を計測して、蒸発分算出部3へ送る。蒸発分算出部3は、図3の計算式に基づいて、蒸発分の質量を算出する。次に蒸発分の密度記憶部4に記憶された蒸発成分の密度を読み出し、図4の計算式に基づいて、蒸発分の容積を算出する。以上により蒸発分を正確に算出することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施例のブロック図
【図2】吐出廃インク総量を算出する計算式
【図3】蒸発分の質量を算出する計算式
【図4】蒸発分の容積を算出する計算式
【符号の説明】
【0010】
1 廃インクカウント部
2 吐出される廃インク量記憶部
3 蒸発分算出部
4 蒸発分の密度記憶部
5 廃インク質量計測部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃インクの吐出量をカウントする手段と、
廃インクの質量を計測する手段と、
廃インクの蒸発分の密度を記憶する手段と、
前記廃インクの吐出量をカウントする手段でカウントされた廃インクの吐出量と前記廃インクの質量を計測する手段で計測された廃インクの質量と前記廃インクの蒸発分の密度を記憶する手段に記憶された蒸発分の密度から蒸発分の容積を算出する手段
からなることを特徴とする画像出力装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−12662(P2010−12662A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−173597(P2008−173597)
【出願日】平成20年7月2日(2008.7.2)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】