説明

画像形成システムおよびその制御方法

【課題】封筒に封入する用紙の全ての情報を事前に把握し、折り加工等することも含め、封筒サイズと封入可能な折りの種類との組み合わせをユーザが選択できるよう構成することによって利便性を上げる。
【解決手段】画像形成装置1、折り装置5、封入装置6とが通信可能に接続された画像形成システムであって、シートサイズ情報とデータに基づいて、封筒サイズと折りの種類とを組にして少なくとも一つの封入可能な第1の組パターンを表示するタッチパネル27と、タッチパネル27によって表示された第1の組パターンの何れか一つを選択する選択キー51a〜51cと、第1の組パターンの少なくとも何れか一つをタッチパネル27に表示させるとともに、選択された第1の組パターンに基づいて、供給手段によって選択された封筒サイズの封筒を供給し、用紙に対して印刷または折り処理、封入処理を実行させるコントローラ30とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置と折り装置と封入装置とが通信可能に接続された画像形成システムおよびその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、シート(以下、代表して「用紙」で説明する)等の内容物・封入物を封筒内に詰め込む封入作業あるいは内容物封入後の封筒を封緘する封入封緘作業までを自動的に行うことができるようにした用紙処理装置や画像形成装置等の技術が、既に提案されている(例えば、特許文献1ないし3参照)。
【0003】
特許文献1には、封入する用紙の用紙サイズから最小サイズの封筒を自動選択またはオペレータが選択できるようにした技術が記載されている。
特許文献2や3には、先に封筒が選ばれて折りを施された用紙を封入ないし封緘するようにした技術が記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1記載の技術では、封入する用紙から封筒を選択するようにしているが、封入する用紙の折り処理については考慮されていない。
特許文献2や3記載の技術では、先に封筒が選ばれて折りを施された用紙を封入するものであり、封入可能な、折りを含めた用紙と封筒との組み合わせ選択肢を事前に提示するものではない。
【0005】
上述したように従来では、封筒サイズを選択し用紙等の封入物を選択された封筒に入るように折り等の加工を行うが、封筒内への実際の封入可否が事前に分からないという問題点、あるいは封入不可であった場合に他の選択肢を利用者(以下、「ユーザ」ともいう)が考慮して再試行しなければならないという問題点があった。
【0006】
そこで、本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、封筒に封入するシート(例えば用紙等の紙記録媒体)の全ての情報・データを事前に把握し、折り加工等することも含め、封筒サイズと封入可能な折りの種類との組み合わせをユーザが選択できるよう構成することによって利便性を上げることを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するとともに上述した目的を達成するために、請求項ごとの発明では、以下のような特徴ある手段・発明特定事項(以下、「構成」という)を採っている。
請求項1記載の発明は、封筒を供給する供給手段と、前記封筒またはシートに印刷を行うことが可能な画像形成装置と、該画像形成装置から搬送されてきたシートに折り処理を施す折り装置と、前記画像形成装置から搬送されてきたシートまたは前記折り装置から搬送されてきたシートを前記封筒に封入処理する封入装置とが通信可能に接続された画像形成システムであって、封筒サイズ毎に封入可能なシートサイズのデータを格納する記憶手段と、シートサイズ情報を設定する設定手段と、前記設定手段によって設定されたシートサイズ情報と前記データに基づいて、前記封筒サイズと折りの種類とを組にして少なくとも一つの封入可能な第1の組パターンを表示する表示手段と、前記表示手段によって表示された第1の組パターンの何れか一つを選択する選択手段と、第1の組パターンの少なくとも何れか一つを前記表示手段に表示させるとともに、前記選択された第1の組パターンに基づいて、前記供給手段によって前記選択された封筒サイズの封筒を供給し、シートに対して印刷または折り処理、封入処理を実行させる制御手段とを有することを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像形成システムにおいて、前記制御手段は、前記供給手段に格納されている封筒に基づいて、前記表示手段に表示させることを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の画像形成システムにおいて、前記制御手段は、前記供給手段に格納されていないサイズの封筒は、格納する必要がある旨のメッセージを前記表示手段に表示させることを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3の何れか一つに記載の画像形成システムにおいて、前記制御手段は、前記折り装置で折り処理可能な折りの種類に基づいて、前記表示手段に表示させることを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4の何れか一つに記載の画像形成システムにおいて、前記設定手段は、シート枚数情報を設定する手段を含み、前記データは、封筒サイズ毎に封入可能なシート枚数のデータを含み、前記制御手段は、前記設定手段によって設定されたシートサイズ情報と前記データに基づいて、前記設定されたシートサイズと封入可能なシート枚数の第2の組パターンを表示手段に表示させることを特徴とする。
【0012】
請求項6記載の発明は、封筒を供給する供給手段と、前記封筒またはシートに印刷を行うことが可能な画像形成装置と、該画像形成装置から搬送されてきたシートに折り処理を施す折り装置と、前記画像形成装置から搬送されてきたシートまたは前記折り装置から搬送されてきたシートを前記封筒に封入処理する封入装置とが通信可能に接続された画像形成システムの制御方法であって、前記画像形成システムに搭載されている制御手段が、記憶手段から封筒サイズ毎に封入可能なシートサイズのデータおよび設定手段によって設定されたシートサイズ情報を認識するステップと、前記封筒サイズと折りの種類とを組にして少なくとも一つの封入可能な第1の組パターンを表示手段に表示させることにより、該第1の組パターンの何れか一つを選択手段から選択させるステップと、前記選択された第1の組パターンに基づいて、前記供給手段をして前記選択された封筒サイズの封筒を供給させ、シートに対して印刷または折り処理、封入処理を実行させるステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、上記課題を解決して新規な画像形成システムおよびその制御方法を実現し提供することができる。すなわち、本発明によれば、前記構成により、封筒サイズと封入可能な折りの種類とを自動で検索して、封筒サイズと封入可能な折りの種類とを組にして少なくとも一つの封入可能な第1の組パターンを表示手段に表示するとともに、ユーザが選択手段で第1の組パターンの何れか一つを選択できるようにしたので、ユーザが予め封入可能な封筒を調べて装置を動作させる必要がなくなり利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す画像形成システムの全体の装置構成を示す正面図である。
【図2】画像形成システムを構成する封入装置の内部構成を説明する構成図である。
【図3】画像形成システムの制御構成を示すブロック図である。
【図4】第1の実施形態における操作部のタッチパネル表示内容を説明する平面図である。
【図5】第1の実施形態の動作フローを示すフローチャートである。
【図6】変形例1の動作フローを示すフローチャートである。
【図7】変形例2における操作部のタッチパネル表示内容を説明する平面図である。
【図8】変形例2の動作フローを示すフローチャートである。
【図9】変形例3の動作フローを示すフローチャートである。
【図10】変形例4における操作部のタッチパネル表示内容を説明する平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図を参照して実施例を含む本発明の実施の形態(以下、「実施形態」という)を詳細に説明する。各実施形態等に亘り、同一の機能および形状等を有する構成要素(部材や構成部品)等については、混同の虞がない限り一度説明した後では同一符号を付すことによりその説明を省略する。図および説明の簡明化を図るため、図に表されるべき構成要素であっても、その図において特別に説明する必要がない構成要素は適宜断わりなく省略することがある。公開特許公報等の構成要素を引用して説明する場合は、その符号に括弧を付して示し、各実施形態等のそれと区別するものとする。
【0016】
(第1の実施形態)
図1〜図5を参照して、本発明の第1の実施形態を説明する。
まず、図1を参照して、第1の実施形態に係る画像形成システム全体の装置構成について説明する。同図に示す画像形成システムは、封筒またはシート(以下、シートの一例として「用紙」を代表して説明する)に印刷を行うことが可能な画像形成装置1と、インサータ4と、画像形成装置1から搬送されてきた画像形成済みの用紙(以下、説明の簡明化のため単に「用紙」ともいう)に折り処理を施す折り装置5と、画像形成装置1から搬送されてきた用紙または折り装置5から搬送されてきた折り処理された用紙を封筒に封入処理する封入装置6と、画像形成装置1から搬送されてきた用紙または折り装置5から搬送されてきた折り処理された用紙にパンチング処理やステープル処理等を施すフィニッシャ7とが、機械的に連結され、かつ、図示しない通信ケーブル等を介して通信可能に接続されて構成されている。
【0017】
画像形成装置1は、操作部2と、自動原稿送り装置(以下、「ADF」という)3と、画像読取部(図示せず)と、図示しない画像形成部および給紙部等を有する。画像形成装置1の上記図示しない画像形成部および給紙部としては、例えば、特許文献1の図2に示されている複写機(1)と同様のものが挙げられる。すなわち、画像形成装置1は、特許文献1の図2の複写機(1)の画像形成部および給紙部等と同様の装置構成、書き込み部(6)と、感光体ドラム(7)を含みこの周りに配置された帯電チャージャ(8)、現像器(9)、転写チャージャ(12)、分離チャージャ(13)、クリーニング装置(14)等と、給紙部(11)と、定着ローラ等とを備えている。また、画像形成装置1は、特許文献1の図3〜図5と同様の用紙サイズ検知手段および封筒サイズ検知手段を兼ねるサイズ検知センサ(32)、サイズ検知装置(30)等を備えている。
【0018】
画像形成装置1の上記給紙部(11)は、封筒を供給する供給手段として機能する。画像形成装置1は、上述の公知の装置構成を備えていることにより、指定された紙種やサイズの封筒または用紙に画像形成・印刷を行うことが可能に構成されている。
上述したとおり、シートには、用紙の他に、厚紙、OHPフィルム等、画像形成手段で画像形成が可能な全てのシート状の記録媒体が含まれる他、実際に印刷に供されない用紙や合紙等の紙記録媒体等も含まれる。従って、本発明の画像形成装置には、本実施形態例の電子写真方式の複写機(1)に限らず、電子写真方式・磁気記録方式の単色カラーないしフルカラー複写機や、インクジェット記録装置や、孔版印刷機等を含む印刷機や、これら2つ以上の機能を兼ね備えた複合機等の画像形成装置が含まれる。
【0019】
インサータ4は、折り装置5や封入装置6やフィニッシャ7と同様に後処理装置の一つであり、本実施形態では画像形成装置1の本体外での給紙機能を担う、すなわち定着などによって用紙(シート)あるいは封筒等が変質しない、印刷に必要のない表紙や合紙等をフィニッシャ7に供給したり、あるいは未印刷の封筒を封入装置6に供給したりするものである。
上記のとおり、インサータ4も、画像形成装置1の上記給紙部(11)とともに、封筒を供給する供給手段として機能する。
インサータ4としては、例えば、特開2003−280305号公報の図1に示されている合紙インサータ(120)を採用することができる。
【0020】
折り装置5としては、例えば、特開2009−67537号公報の図1および図2に示されている折り処理装置(ZF)を採用することができる。ちなみに、折り処理装置(ZF)は、上記公報の図1および図2に示されているように、用紙を搬送する複数の搬送経路(第1〜第7の搬送路(101〜107))と、当該複数の搬送経路のうちの複数の搬送経路に設けられた突き当て部材(第1〜第3のストッパ(601−〜603))と、複数の折りローラ(第1〜第4の折りローラ(201〜204))とを有し、突き当て部材に用紙先端を突き当てて撓ませ、前記折りローラのニップで用紙を折り込み、折られた用紙を搬送手段としての搬送ローラ(235,236)で搬送するものであり、二つ折り、Z折り、外三つ折り、内三つ折り、単純四つ折り、観音四つ折りの各折り処理動作が可能な公知のものである。以下、外三つ折りおよび内三つ折りを含め、単に「三つ折り」という。
【0021】
図2を参照して、封入装置6の内部構成を説明する。封入装置6は、同図に示すように、画像形成装置1から搬送されてきた用紙(図示せず)または折り装置5から搬送されてきた折り処理された用紙(図示せず)を封入装置6の本体内に受け入れる用紙受け入れ口10と、用紙受け入れ口10から封入装置6の本体内の水平方向に延び用紙送り出し口16に連通する水平搬送路11と、用紙受け入れ口10の近傍における水平搬送路11から鉛直下方向に分岐して封入部18に対向・連通する縦搬送路12と、用紙送り出し口16の上流側近傍における水平搬送路11から右斜め下方向に分岐して整合トレイ部17に連通する斜め搬送路13と、用紙受け入れ口10の近傍における水平搬送路11と縦搬送路12との分岐部に設けられ用紙の搬送を水平搬送路11または縦搬送路12に切り換える切換爪14と、用紙送り出し口16の上流側における水平搬送路11と斜め搬送路13との分岐部に設けられ用紙の搬送を水平搬送路11または斜め搬送路13に切り換える切換爪15と、封筒内に封入する内容物となる用紙(折り処理された用紙を含む)を整合するための整合トレイ部17と、内容物となる用紙を封筒に詰める封入部18と、封入部18において封入仕上がった封筒(以下、「封入済みの封筒」ともいう)を排出トレイ25に搬送・排出する封入物搬送部20と、封入物搬送部20により搬送されてきた封入済みの封筒を積載する上記排出トレイ25とを有する。
【0022】
水平搬送路11、縦搬送路12および斜め搬送路13には、内容物となる用紙を搬送する搬送手段としての複数の搬送ローラ9が配設されている。
各切換爪14,15は、例えば駆動手段としての図示しないソレノイドと、付勢手段としてのバネ(図示せず)との組み合わせからなる周知の構成である。
【0023】
封入部18は、図2に示すように、実線、破線、一点鎖線で示すように、縦搬送路12、整合トレイ部17または封入物搬送部20に接続・連通する各位置に、支軸19aを支点として揺動自在に駆動される図示しない扇形ギヤに固設された封入ユニット19を有する。封入ユニット19は、例えば、上記扇形ギヤを駆動する駆動手段としてのモータによって、上記各位置に揺動される。
【0024】
封入物搬送部20は、駆動ローラ21と従動ローラ22との間に巻き掛けられ、封入済みの封筒を把持する把持フック24を固着された無端状の搬送ベルト23とから主に構成されている。駆動ローラ21がギヤやベルト等の駆動力伝達手段を介して、駆動手段としての図示しない駆動モータに連結されていることにより、搬送ベルト23が図中矢印方向に走行・駆動される。
【0025】
封入装置6の動作を説明する。封入装置6で封入をする場合は、内容物となる用紙を、用紙受け入れ口10で上流側に連結された(図1では折り装置5)から受け取り、この際、切換爪14が図2において実線で示す位置を占めていることにより、内容物となる用紙は水平搬送路11に案内され、複数の搬送ローラ9により水平搬送路11を搬送される。そして、切換爪15が図2において実線で示す位置を占めている状態で、内容物となる用紙が切換爪15下流側の水平搬送路11に搬送された後、内容物となる用紙の搬送が一旦停止され、内容物となる用紙の後端が今度は先端側になるように用紙送り出し口16の搬送ローラ9でスイッチバック搬送され、この際には切換爪15が図2において破線で示す位置を占めていることにより、内容物となる用紙が斜め搬送路13に案内され、複数の搬送ローラ9により斜め搬送路13を搬送され、整合トレイ部17に導かれて、内容物となる用紙が整合される。
また、内容物となる用紙は、フィニッシャ7でパンチング処理やステープル処理等を施された用紙や用紙束として、封入装置6の下流側に連結されたフィニッシャ7から用紙送り出し口16の搬送ローラ9の逆転搬送によって水平搬送路11に搬送される場合もある。この際にも、上記したと同様の切換爪15による切り換え動作を介して、内容物となる用紙や用紙束が斜め搬送路13に案内され整合されることとなる。
【0026】
上記した内容物となる用紙同様、封筒については、用紙受け入れ口10で上流側の画像形成装置1またはインサータ4から搬送されてくる封筒を受け取り、この際、切換爪14が図2において破線で示す位置を占めていることにより、封筒は縦搬送路12に案内され、複数の搬送ローラ9により縦搬送路12を搬送され、封入部18に導かれる。封入部18において、整合した内容物となる用紙が封筒に詰められる。
封入部18において封入仕上がった封筒は封入物搬送部20により排出トレイ25に導かれ、ユーザはでき上がった封筒を取り出すことができる。
【0027】
フィニッシャ7は、画像形成装置1から搬送されてきた用紙または折り装置5から搬送されてきた折り処理された用紙にパンチング処理やステープル処理等を施すものである。
フィニッシャ7の具体例としては、例えば、特開2007−161468号公報に開示されているシート束を綴じる綴じ手段と、綴じられたシート束を折る折り手段とを備えたシート処理装置が挙げられる。
以下、インサータ4、折り装置5、封入装置6、フィニッシャ7を、後処理装置4〜7と総称することがある。
【0028】
図1および図2に示した封入装置6とフィニッシャ7との組み合わせの具体例としては、例えば、本願出願人が提案した上記特許文献1の図2に開示されている後処理装置としてのSSP装置(3)および用紙が封入された封筒を収納する収納キャリア(4)が挙げられ、これを採用してもよい。
上記特許文献1の段落「0027」〜「0030」等に記載されているSSP装置(3)は、本実施形態の図2に示す封入装置6およびフィニッシャ7の要部に相当し、封入物搬送部20および排出トレイ25が上記特許文献1の収納キャリア(4)に相当する。収納キャリア(4)の具体的構成例は、例えば特開平5−8926号公報の図27〜図30に開示されているとおりである。
【0029】
図1および図4を参照して、操作部2について説明する。操作部2は、画像形成システムを構成する上記した画像形成装置1(の各部)、後処理装置4〜7(インサータ4、折り装置5、封入装置6、フィニッシャ7の総称)に印刷条件の指示をしたり、画像形成装置1の各部、後処理装置4〜7でのジャム発生等を始めとする印刷、後処理状況を確認したりするものである。
図1および図4に示すように、操作部2は、印刷条件の各種指示を与える、スタートキーやテンキー等のハードキー26と、LCD(液晶表示装置)を備えたタッチセンサスクリーンからなるタッチパネル27とを有している。タッチパネル27は、階層的な表示構造となっており、同図に示す「次に」ボタンを押すことで次の画面表示に切り換えることができる。
【0030】
タッチパネル27には、図4に示すように、封入物を封筒に詰める処理動作を実行する封入モードを設定・入力するための封入キー50と、第1の組パターンとしての後述する「封筒サイズと折りの種類(パターン)」表示に対応して選択すべく設定される選択キー51a〜51cと、各種印刷条件を設定・入力するための各種キー、用紙自動選択キー、等倍キー、用紙指定変倍キー、ソート/スタックモードを設定・入力するソート/スタックキー、ステープルモードを設定・入力するステープルキーなどが配設されている。
【0031】
タッチパネル27は、「封筒サイズと折りの種類(パターン)」を組にして少なくとも一つの封入可能な第1の組パターンを表示する表示手段として機能する。そして、表示手段に表示された「封筒サイズと折りの種類(パターン)」に対応して選択すべく表示設定される同図において3つの選択キー51a,51b,51cは、第1の組パターン(「封筒サイズと折りの種類(パターン)」)の何れか一つを選択する選択手段として機能する。
ハードキー(テンキー)26、用紙自動選択キー、等倍キー、用紙指定変倍キーなどは、シートサイズ情報を設定ないし入力する設定手段(ないし入力手段)として機能する。なお、画像形成装置1に配設されている種々の用紙サイズ検知手段も広義には上記設定手段に含まれる。
【0032】
図3を参照して、本実施形態の画像形成システム全体の制御構成について説明する。
図3において、コントローラ30は、画像形成装置1での全ての印刷ジョブに係わる管理を行うジョブ管理31、ネットワーク等とI/Fを介して通信制御を行う通信制御32、ハードディスク・ドライブ(以下、「HDD」と略称する)35の入出力制御等を行うHDD制御33、操作部2のハードキー26やタッチパネル27からの入出力信号等の制御を行う操作部制御34等の主としてソフトウェアに関する制御を行う。コントローラ30は、それぞれ図示しないCPU、ROM、RAM、タイマ等を有する複数の周知のマイクロコンピュータを具備して構成されている。
【0033】
コントローラ30の上記CPU(以下、説明の簡明化を図るため単に「コントローラ30」ともいう)は、エンジン36等の各部に設けられた各種センサ(図示せず)や操作部2からの各種出力信号、上記ROMまたはHDD35から呼び出された動作プログラムに基づいて、エンジン36のADF3等を始めとする各駆動部、後処理装置4〜7の各駆動部および操作部2におけるタッチパネル27の液晶表示部等を制御する。
【0034】
上記ROMには、エンジン36のADF3等を始めとする各駆動部の動作プログラム(例えば図5のフローチャート等)および関係データ等が予め記憶されており、この動作プログラムや関係データは上記CPUによって適宜呼び出される。上記RAMは、上記CPUの計算結果を一時的に記憶する機能、各種センサ(図示せず)や操作部2からの各種出力信号およびオン・オフ信号を随時記憶する機能等を有している。上記ROMに格納されている動作プログラム(例えば図5のフローチャート等)、データテーブルや関係データは、適宜HDD35と分担し合ってもよい。
【0035】
本実施形態のコントローラ30は、第1の組パターン(「封筒サイズと折りの種類(パターン)」)の何れか一つを表示手段としてのタッチパネル27に表示させるとともに、ユーザによって選択手段から選択された第1の組パターン(「封筒サイズと折りの種類(パターン)」)に基づいて、エンジン36に指令信号を送ることにより、画像形成装置1の給紙部(図示せず)またはインサータ4をして選択された封筒サイズの封筒を供給させ、用紙に対して印刷または折り処理、封入処理を実行させるべく、画像形成装置1、後処理装置4〜7の各駆動部を制御する制御手段として機能する。
【0036】
封筒に封入する全ての用紙の情報・データは、HDD35に蓄えられる。HDD35は、封筒サイズ毎に封入可能な用紙(シート)サイズのデータを格納する記憶手段として機能する。
【0037】
エンジン36は、メカニカル系(各装置・各部の駆動部)の制御を主として行うものであり、図1のADF(自動原稿送り装置)3の原稿搬送制御39等を行うスキャナ制御37と、後処理装置4〜7(インサータ4、折り装置5、封入装置6、フィニッシャ7の総称)の後処理制御40を行うプロッタ制御38とを有する。エンジン36は、それぞれ図示しないCPU、ROM、RAM、タイマ等を有する複数の周知のマイクロコンピュータを具備して構成されている。
【0038】
後処理装置4〜7(インサータ4、折り装置5、封入装置6、フィニッシャ7の総称)は、エンジン36のプロッタ制御38と電気的に接続されていて、それぞれ図示しないCPU、ROM、RAM、タイマ等を有する周知のマイクロコンピュータを具備して構成された制御部を備えている。
【0039】
図3に示すように、本実施形態と同様の画像形成システムまたは画像形成装置がネットワークを介して複数接続されている画像形成システムであってもよいことは、無論である。
【0040】
図5のフローチャートを参照して、本実施形態の動作フローを説明する。
図5のフローは、図3のコントローラ30の制御の下に実行される、封筒サイズと折りの組み合わせに係る本実施形態の動作フローを示している。上述したように、封筒に封入する全ての用紙のデータと、封筒サイズ毎に封入可能な用紙サイズのデータは、HDD35に蓄積されている。
【0041】
まず、図5のステップS1において、コントローラ30は、印刷・封入に用いる用紙の全てのサイズを取得、すなわちHDD35に蓄積されている封筒サイズ毎に封入可能な用紙サイズのデータ(ハードキー(テンキー)26等の設定手段(入力手段)によって設定された用紙サイズ情報・データの蓄積データを含む)
を認識・把握する。
次いで、ステップS2に進み、封筒サイズ毎に封入可能な用紙サイズのデータおよび用紙サイズ情報に対して、折りの種類としての折りパターン(例えば二つ折りや三つ折り等)を1つ決定する。
【0042】
次いで、ステップS3に進み、コントローラ30は今回決めた折りパターンで折り後の最大の用紙サイズを認識・取得した後、折り後の用紙の最大サイズで、折り後の最大サイズの用紙が封入可能な封筒のサイズを小さい方から、HDD35よりテーブル検索する(ステップS4)。
【0043】
次いで、ステップS5に進み、コントローラ30は封入可能な封筒のサイズがHDD35のテーブルに格納されているか否かをチェック・判断し、封入可能な封筒のサイズがHDD35のテーブルに格納されている場合に、封筒サイズと折りの種類とを組にして少なくとも一つの封入可能な第1の組パターンとしての「封筒サイズと折りパターン」の組み合わせをタッチパネル27に表示させ、「封筒サイズと折りパターン」の組み合わせの何れか一つをタッチパネル27に表示された選択手段から選択させる(ステップS6)。
【0044】
ステップS6において、例えば、図4のタッチパネル27の液晶画面上に、3つの「封筒サイズと折りパターン」の組み合わせとして「角××号:A3二つ折り」、「角○○号:A3三つ折り、A4二つ折り」、「角−−号:用紙折りなし」が表示される。また、本実施形態では3つの「封筒サイズと折りパターン」の組み合わせである「角××号:A3二つ折り」、「角○○号:A3三つ折り、A4二つ折り」、「角−−号:用紙折りなし」にそれぞれ対応して、選択手段として3つの選択キー51a,51b,51cが表示される。
【0045】
次いで、ステップS7に進み、折りのパターンが他にあるか否かを判断する。ステップS7において、折りのパターンが他にない場合に、ステップS8に進み、「封筒サイズと折りパターン」の組み合わせである「角××号:A3二つ折り」、「角○○号:A3三つ折り、A4二つ折り」、「角−−号:用紙折りなし」(第1の組パターン)が表示されたタッチパネル27に基づいて、3つの選択キー51a,51b,51c(選択手段)から何れか一つをユーザに選択させるべく待機し、ユーザによる選択待ちとなる。
【0046】
次いで、ステップS9に進み、コントローラ30は、ユーザによって選択手段から選択された「角××号:A3二つ折り」、「角○○号:A3三つ折り、A4二つ折り」、「角−−号:用紙折りなし」(第1の組パターン)の何れか一つの「封筒サイズと折りパターン」の組み合わせに基づいて、画像形成装置1またはインサータ4をして選択された封筒サイズの封筒を供給させ、用紙に対して画像形成装置1で印刷または折り装置5で折り処理を実行させ、封入装置6で封入処理を実行させることとなる。
また、ステップS4において、HDD35のテーブル検索の結果、「封筒サイズと折りパターン」の組み合わせの候補が一つしかない場合には、「封筒サイズと折りパターン」の組み合わせおよびそれに対応した選択キーを表示せずにそのまま可能な組み合わせで印刷および封入を実行する。
【0047】
一方、ステップS7において、折りのパターンが他にある場合に、次の折りのパターンに変えて、折り処理後の用紙の最大サイズを認識するステップS3へ戻り、ステップS6までの処理を繰り返し実行する(ステップ7〜ステップ8)。
以上説明したとおり、本実施形態には本発明の画像形成システムの制御方法(請求項6)が記載されていることは無論である。
【0048】
本実施形態によれば、上述した構成および動作により、封筒サイズと封入可能な折りの種類(パターン)とを組みにして少なくとも一つの封入可能な第1の組パターンを自動で検索して、表示手段としてのタッチパネル27に表示するとともに、選択手段としての例えば選択キー51a,51b,51cとしてユーザが選択できるようにしたので、ユーザが予め封入可能な封筒を調べて装置を動作させる必要がなくなり利便性が格段に向上した。
【0049】
(変形例1)
図6を参照して、図1〜図5に示した第1の実施形態の変形例1を説明する。変形例1は、第1の実施形態と比較して、コントローラ30に代えて図3に示すコントローラ30Aを用いる点、および図5に代えて図6のフロー動作を実行する点が主に相違する。この相違点以外については、変形例1は第1の実施形態と同様である。
【0050】
コントローラ30Aは、コントローラ30が第1の実施形態で有する機能、すなわち第1の組パターン(「封筒サイズと折りの種類(パターン)」)の何れか一つを表示手段としてのタッチパネル27に表示させるとともに、ユーザによって選択手段から選択された第1の組パターン(「封筒サイズと折りの種類(パターン)」)に基づいて、エンジン36に指令信号を送ることにより、画像形成装置1の給紙部(図示せず)またはインサータ4をして選択された封筒サイズの封筒を供給させ、用紙に対して印刷または折り処理、封入処理を実行させる制御手段としての機能に加えて、供給手段としての画像形成装置1の給紙部(図示せず)あるいはインサータ4に格納・セットされている封筒に基づいて、第1の組パターン(「封筒サイズと折りの種類(パターン)」)の何れか一つをタッチパネル27に表示させる機能を有する点が相違する。
【0051】
図6のフローチャートを参照して、本変形例の動作フローについて第1の実施形態と相違する点を中心に説明する。同図のフローは、コントローラ30Aの制御の下に実行される、セットされている封筒に限定に係る本変形例の動作フローを示している。
変形例1の動作フローが、第1の実施形態のそれと相違するのはステップS16〜ステップS17だけである。ステップS16では、画像形成装置1の給紙部のトレイ(図示せず)あるいはインサータ4の図示しないトレイに封筒がセットされているか否かがチェック・判断され、封筒がセットされている場合に限り、ステップS17に進み、封筒サイズと折りの種類とを組にして少なくとも一つの封入可能な第1の組パターンとしての「封筒サイズと折りパターン」の組み合わせをタッチパネル27に表示させ、「封筒サイズと折りパターン」の組み合わせの何れか一つをタッチパネル27に表示された選択手段から選択させる。
【0052】
従って、本変形例によれば、上述した構成および動作により、第1の実施形態の利点・効果に加えて、装置にセットされていない封筒を候補に入れて実際には動作ができないという不都合を未然に防止できる。
【0053】
(変形例2)
図7および図8を参照して、第1の実施形態の変形例2を説明する。変形例2は、第1の実施形態と比較して、コントローラ30に代えて図3に示すコントローラ30Bを用いる点、および図5に代えて図8のフロー動作を実行する点が主に相違する。この相違点以外については、変形例2は第1の実施形態と同様である。
【0054】
コントローラ30Bは、コントローラ30が第1の実施形態で有する機能に加えて、供給手段としての画像形成装置1の給紙部(図示せず)あるいはインサータ4に格納・セットされていないサイズの封筒は、格納・セットする必要がある旨のメッセージをタッチパネル27に表示させる機能を有する点、および図5に代えて図8のフロー動作を実行する点が主に相違する。この相違点以外については、変形例2は第1の実施形態と同様である。
【0055】
図8のフローチャートを参照して、本変形例の動作フローについて第1の実施形態と相違する点を中心に説明する。同図のフローは、コントローラ30Bの制御の下に実行される、セットされていない封筒はセットを促す表示を添えるに係る本変形例の動作フローを示している。
変形例2の動作フローが、第1の実施形態のそれと相違するのはステップS26〜ステップS27、ステップS32だけである。ステップS26では、図7に示した変形例1と同様に、画像形成装置1の給紙部のトレイ(図示せず)あるいはインサータ4の図示しないトレイに封筒がセットされているか否かがチェック・判断され、封筒がセットされている場合に限り、ステップS27に進み、封筒サイズと折りの種類とを組にして少なくとも一つの封入可能な第1の組パターンとしての「封筒サイズと折りパターン」の組み合わせをタッチパネル27に表示させ、「封筒サイズと折りパターン」の組み合わせの何れか一つをタッチパネル27に表示された選択手段から選択させる。
【0056】
一方、ステップS26において、画像形成装置1の給紙部のトレイ(図示せず)あるいはインサータ4の図示しないトレイに封筒がセットされていない場合は、ステップS32に進み、セットされていないサイズの封筒セットのメッセージ表示を添えて、封筒サイズと折りの種類とを組にして少なくとも一つの封入可能な第1の組パターンとしての「封筒サイズと折りパターン」の組み合わせをタッチパネル27に表示させ、「封筒サイズと折りパターン」の組み合わせの何れか一つをタッチパネル27に表示された選択手段から選択させる。
【0057】
ステップS32において、例えば、図7のタッチパネル27の液晶画面上に、3つの「封筒サイズと折りパターン」の組み合わせとして、第1の実施形態と同じ「角○○号:A3三つ折り、A4二つ折り」、「角−−号:用紙折りなし」が表示されるとともに、変形例2に特有の「[封筒セット]角××号:A3二つ折り」が表示される。上記[封筒セット]表示は、画像形成装置1の給紙部(図示せず)あるいはインサータ4に格納・セットされていないサイズの封筒は、格納・セットする必要がある旨のメッセージとして、封筒サイズと折りパターンの最上行に表示されるものである。
そして、図7の例では画像形成装置1の給紙部(図示せず)あるいはインサータ4に格納・セットされていない「封筒サイズと折りパターン」の組み合わせである「[封筒セット]角××号:A3二つ折り」に対応して、選択手段としての選択キー51dが表示されるとともに、画像形成装置1の給紙部(図示せず)あるいはインサータ4に格納・セットされている「封筒サイズと折りパターン」の組み合わせである「角○○号:A3三つ折り、A4二つ折り」、「角−−号:用紙折りなし」にそれぞれ対応して、選択手段としての選択キー51b,51cが表示される。
【0058】
従って、本変形例によれば、上述した構成および動作により、第1の実施形態の利点・効果に加えて、装置に格納・セットされていない封筒でも、セットすれば封入可能となることをユーザに視認させることで、ユーザによる「封筒サイズと折りパターン」の組み合わせの選択肢を広げることができる。
【0059】
(変形例3)
図9を参照して、第1の実施形態の変形例3を説明する。変形例3は、第1の実施形態と比較して、コントローラ30に代えて図3に示すコントローラ30Cを用いる点、および図5に代えて図9のフロー動作を実行する点が主に相違する。この相違点以外については、変形例3は第1の実施形態と同様である。
【0060】
図3において、画像形成装置1のコントローラ30Cは、同図の画像形成システム構成情報から各サイズの用紙に対して折り処理可能な折りの種類(パターン)を予め把握している。すなわち、コントローラ30Cは、コントローラ30が第1の実施形態で有する機能に加えて、折り装置5で折り処理可能な折りの種類(パターン)に基づいて、表示手段としてのタッチパネル27に表示させる機能を有し、折りの種類(パターン)については自システムで可能なものに限定して選択キー表示を行うものである。この相違点以外については、変形例3は第1の実施形態と同様である。
【0061】
図9のフローチャートを参照して、本変形例の動作フローについて第1の実施形態と相違する点を中心に説明する。同図のフローは、コントローラ30Cの制御の下に実行される、折りが可能なものに限定に係る本変形例の動作フローを示している。
変形例3の動作フローが、第1の実施形態のそれと相違するのはステップS33だけである。ステップS33では、接続している折り装置5で折り処理が可能か否かのチェック・判断を行う。ステップS33において、接続している折り装置5で折り処理が可能である場合に限り、図5のステップS3〜ステップS10のステップを有する第1の実施形態と同様に、図9のステップS34〜ステップS41の処理を行う。ステップS33において、接続している折り装置5で折り処理が不可能である場合は、ステップS38に進むこととなる。
【0062】
従って、本変形例によれば、上述した構成および動作により、第1の実施形態の利点・効果に加えて、自システムで実際に可能な折りに絞って「封筒サイズと折りパターン」の組み合わせ候補を提示できるようになり、ユーザが不可能な選択肢を選択する恐れがなくなる。
【0063】
(変形例4)
図10を参照して、第1の実施形態の変形例4を説明する。変形例4は、第1の実施形態と比較して、ハードキー(テンキー)26等からなる設定手段が、シート枚数情報を設定する手段を含む点、HDD35からなる記憶手段が格納している封筒サイズ毎に封入可能な用紙サイズのデータが、封筒サイズ毎に封入可能な用紙(シート)枚数のデータを含む点、およびコントローラ30に代えて図3に示すコントローラ30Dを用いる点が主に相違する。この相違点以外については、変形例4は第1の実施形態と同様である。
すなわち、本変形例では、候補となる選択キーを表示する際に、折りを施される用紙が何枚あるか、折りを施されない用紙が何枚あるかを、用紙サイズ毎に選択キー内に表示することを特徴としている。
【0064】
コントローラ30Dは、コントローラ30が第1の実施形態で有する機能に加えて、ハードキー(テンキー)26等の設定手段によって設定された用紙サイズ情報とHDD35に格納されているデータに基づいて、設定された用紙サイズと封入可能な用紙枚数の第2の組パターンを表示手段としてのタッチパネル27に表示させる制御手段として機能する。
【0065】
本変形例では、図10に例示するように、タッチパネル27の液晶画面上に、図7に示した変形例2と同様の表示である3つの「封筒サイズと折りパターン」の組み合わせ表示に加えて、設定された用紙サイズと封入可能な用紙枚数の第2の組パターン表示例として、具体的には図10に示すように、「[封筒セット]角××号:A3二つ折り 7枚、A4折りなし 12枚」、「角○○号:A3三つ折り 7枚、A4二つ折り 12枚」、「角−−号:A3折りなし 7枚、A4折りなし 12枚」が表示される。
【0066】
そして、タッチパネル27上に表示された上記表示例に対応して、選択手段としての選択キー51eが「[封筒セット]角××号:A3二つ折り 7枚、A4折りなし 12枚」表示に、選択手段としての選択キー51fが「角○○号:A3三つ折り 7枚、A4二つ折り 12枚」表示に、選択手段としての選択キー51gが「角−−号:A3折りなし 7枚、A4折りなし 12枚」表示に、それぞれ割り付けられる。このように、本変形例では選択キーとして「封筒サイズと折りパターン」の組み合わせ表示に加えて、各用紙の枚数が各選択キー51e,51f,51gのキャプション(小見出し)として表示される。
これにより、どの用紙サイズが何枚折られるか等、ユーザが事前に確認できるので、内容物が封入される封筒の仕上がりをイメージして選択できるようになる。
【0067】
従って、本変形例によれば、上述したとおり、第1の実施形態の利点・効果に加えて、折る枚数の多少等をユーザが判断できるため、ユーザの好みに応じた候補の選択が可能となる。
【0068】
以上説明したとおり、本発明を特定の実施形態や変形例等について説明したが、本発明が開示する技術的範囲は、上述した実施形態や変形例あるいは実施例等に例示されているものに限定されるものではなく、それらを適宜組み合わせて構成してもよく、本発明の範囲内において、その必要性および用途等に応じて種々の実施形態や変形例あるいは実施例を構成し得ることは当業者ならば明らかである。
上記実施形態例等では図4に示したように、表示手段としての例えばLCDを備えたタッチパネル27と、LCDで表示され選択手段として機能する選択キー51a,51b,51cとを具備していたが、本発明の表示手段は、上記実施形態例に限らず、広義には上位概念としての報知手段であってもよい。報知手段は、上記例の表示手段と、音声による案内やブザー吹鳴等による警告等とを含み、報知するものである。
【符号の説明】
【0069】
1 画像形成装置
2 操作部
3 ADF
4 インサータ(後処理装置)
5 折り装置(後処理装置)
6 封入装置(後処理装置)
7 フィニッシャ(後処理装置)
9 搬送ローラ
18 封入部
19 封入ユニット
20 ハードキー(設定手段)
27 タッチパネル(表示手段、選択手段)
30,30A〜30D(制御手段)
35 HDD(記憶手段)
36 エンジン
50 封入キー
51a〜51g 選択キー(選択手段)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0070】
【特許文献1】特許第3110804号公報
【特許文献2】特許第4089318号公報
【特許文献3】特許第4131135号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
封筒を供給する供給手段と、前記封筒またはシートに印刷を行うことが可能な画像形成装置と、該画像形成装置から搬送されてきたシートに折り処理を施す折り装置と、前記画像形成装置から搬送されてきたシートまたは前記折り装置から搬送されてきたシートを前記封筒に封入処理する封入装置とが通信可能に接続された画像形成システムであって、
封筒サイズ毎に封入可能なシートサイズのデータを格納する記憶手段と、
シートサイズ情報を設定する設定手段と、
前記設定手段によって設定されたシートサイズ情報と前記データに基づいて、前記封筒サイズと折りの種類とを組にして少なくとも一つの封入可能な第1の組パターンを表示する表示手段と、
前記表示手段によって表示された第1の組パターンの何れか一つを選択する選択手段と、
第1の組パターンの少なくとも何れか一つを前記表示手段に表示させるとともに、前記選択された第1の組パターンに基づいて、前記供給手段によって前記選択された封筒サイズの封筒を供給し、シートに対して印刷または折り処理、封入処理を実行させる制御手段と、
を有することを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
請求項1記載の画像形成システムにおいて、
前記制御手段は、前記供給手段に格納されている封筒に基づいて、前記表示手段に表示させることを特徴とする画像形成システム。
【請求項3】
請求項1記載の画像形成システムにおいて、
前記制御手段は、前記供給手段に格納されていないサイズの封筒は、格納する必要がある旨のメッセージを前記表示手段に表示させることを特徴とする画像形成システム。
【請求項4】
請求項1ないし3の何れか一つに記載の画像形成システムにおいて、
前記制御手段は、前記折り装置で折り処理可能な折りの種類に基づいて、前記表示手段に表示させることを特徴とする画像形成システム。
【請求項5】
請求項1ないし4の何れか一つに記載の画像形成システムにおいて、
前記設定手段は、シート枚数情報を設定する手段を含み、
前記データは、封筒サイズ毎に封入可能なシート枚数のデータを含み、
前記制御手段は、前記設定手段によって設定されたシートサイズ情報と前記データに基づいて、前記設定されたシートサイズと封入可能なシート枚数の第2の組パターンを表示手段に表示させることを特徴とする画像形成システム。
【請求項6】
封筒を供給する供給手段と、前記封筒またはシートに印刷を行うことが可能な画像形成装置と、該画像形成装置から搬送されてきたシートに折り処理を施す折り装置と、前記画像形成装置から搬送されてきたシートまたは前記折り装置から搬送されてきたシートを前記封筒に封入処理する封入装置とが通信可能に接続された画像形成システムの制御方法であって、
前記画像形成システムに搭載されている制御手段が、
記憶手段から封筒サイズ毎に封入可能なシートサイズのデータおよび設定手段によって設定されたシートサイズ情報を認識するステップと、
前記封筒サイズと折りの種類とを組にして少なくとも一つの封入可能な第1の組パターンを表示手段に表示させることにより、該第1の組パターンの何れか一つを選択手段から選択させるステップと、
前記選択された第1の組パターンに基づいて、前記供給手段をして前記選択された封筒サイズの封筒を供給させ、シートに対して印刷または折り処理、封入処理を実行させるステップと、
を有することを特徴とする画像形成システムの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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