画像形成システムおよびサーバー装置
【課題】 画像形成装置を操作するための操作画面の画面データを遠隔の端末装置において予め保持させておくことなく、遠隔の端末装置から画像形成装置を使用可能とする。
【解決手段】 画像形成装置1−1〜1−M,5−1〜5−Nは、操作パネル14と、操作パネル14の画面表示に使用する画面データ26とを有する。ローミングサーバー装置8は、携帯端末装置10がアクセスしてくると、画像形成装置1−i,5−jから画面データ26を取得し、画面データ26から携帯端末装置10用のリモート画面データを生成して携帯端末装置10へ送信する。また、ローミングサーバー装置8は、リモート画面データに基づく画面表示中に携帯端末装置10に入力されたユーザー操作の操作情報を取得しその画像形成装置1−i,5−jへ送信し、その操作情報に従って処理を実行させる。
【解決手段】 画像形成装置1−1〜1−M,5−1〜5−Nは、操作パネル14と、操作パネル14の画面表示に使用する画面データ26とを有する。ローミングサーバー装置8は、携帯端末装置10がアクセスしてくると、画像形成装置1−i,5−jから画面データ26を取得し、画面データ26から携帯端末装置10用のリモート画面データを生成して携帯端末装置10へ送信する。また、ローミングサーバー装置8は、リモート画面データに基づく画面表示中に携帯端末装置10に入力されたユーザー操作の操作情報を取得しその画像形成装置1−i,5−jへ送信し、その操作情報に従って処理を実行させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成システムおよびサーバー装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ネットワークを介してパーソナルコンピューターから複合機へ印刷データを送信して複合機に印刷を実行させるシステムがある(例えば特許文献1参照)。
【0003】
また、ネットワークを介してパーソナルコンピューターからサーバーへ印刷データを送信し、サーバーにより印刷データに対する画像処理を実行し、サーバーから複合機へ、画像処理後のビットマップデータを供給して印刷を実行させるシステムがある(例えば特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3802829号公報
【特許文献2】特開2005−165463号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のシステムでは、遠隔の端末装置から画像形成装置を使用する際に、遠隔の端末装置において、画像形成装置を操作するための操作画面を表示する必要がある。このため、遠隔の端末装置は、画像形成装置を操作するための操作画面の画面データを保持している必要がある。また、異なる機種の画像形成装置を使用しようとした場合、遠隔の端末装置は、機種ごとに異なる画面データを有している必要がある。
【0006】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、画像形成装置を操作するための操作画面の画面データを遠隔の端末装置において予め保持させておくことなく、遠隔の端末装置から画像形成装置を使用可能とする画像形成システム、およびその画像形成システムで使用可能なサーバー装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明では以下のようにした。
【0008】
本発明に係る画像形成システムは、ネットワークに接続されたサーバー装置と、ネットワークに接続された画像形成装置とを備える。画像形成装置は、表示装置と、表示装置の画面表示に使用する画面データとを有する。そして、サーバー装置は、ネットワークを介して当該サーバー装置に端末装置がアクセスすると、画像形成装置から画面データを取得し、画面データから端末装置用のリモート画面データを生成して端末装置へ送信するとともに、リモート画面データに基づく画面表示中に端末装置に入力されたユーザー操作の操作情報を端末装置から取得し画像形成装置へ送信し、その操作情報に従って処理を画像形成装置に実行させる。
【0009】
これにより、サーバー装置が画像形成装置の画面データから端末装置用のリモート画面データを生成し端末装置へ提供するため、画像形成装置を操作するための操作画面の画面データを遠隔の端末装置において予め保持させておくことなく、遠隔の端末装置から画像形成装置を使用することができる。
【0010】
また、本発明に係る画像形成システムは、上記の画像形成システムに加え、次のようにしてもよい。この場合、画像形成システムは、プリントサーバー装置を備える。サーバー装置は、端末装置からアプリケーションデータファイルを受信すると、アプリケーションデータファイルから印刷データを生成し、プリントサーバー装置に保存する。また、サーバー装置は、端末装置からの操作情報に従って、プリントサーバー装置に保存されている印刷データを取得して画像形成装置へ送信して、印刷データに基づく印刷を実行させる。
【0011】
これにより、端末装置に保持されているアプリケーションデータファイルから得られる印刷データをプリントサーバー装置に蓄積しておき、その後、所望のタイミングで、印刷データに基づく印刷を実行させることができる。
【0012】
本発明に係るサーバー装置は、ネットワークに接続された通信装置と、ネットワークを介して当該サーバー装置に端末装置がアクセスすると、画像形成装置から画面データを取得し、画面データから端末装置用のリモート画面データを生成して端末装置へ送信するとともに、リモート画面データに基づく画面表示中に端末装置に入力されたユーザー操作の操作情報を端末装置から取得し画像形成装置へ送信し、その操作情報に従って処理を画像形成装置に実行させるリモート画面制御部と備える。
【0013】
これにより、サーバー装置が、画像形成装置の画面データから端末装置用のリモート画面データを生成し、端末装置へ提供するため、画像形成装置を操作するための操作画面の画面データを遠隔の端末装置において予め保持させておくことなく、遠隔の端末装置から画像形成装置を使用することができる。
【0014】
また、本発明に係るサーバー装置は、上記のサーバー装置に加え、次のようにしてもよい。この場合、サーバー装置は、画像形成装置のリストを記憶した記憶装置と、リストに登録されている画像形成装置のそれぞれの状態を監視する機器状態監視部とを備える。そして、リモート画面制御部は、ネットワークを介して当該サーバー装置に端末装置がアクセスすると、使用可能な状態の画像形成装置のリストを端末装置へ送信し、端末装置に入力されたユーザー操作を端末装置から受信し、そのユーザー操作に従って、使用可能な状態の画像形成装置のリストから選択された画像形成装置から画面データを取得し、画面データから端末装置用のリモート画面データを生成して端末装置へ送信するとともに、リモート画面データに基づく画面表示中に端末装置に入力されたユーザー操作の操作情報を端末装置から取得し、選択した画像形成装置へ送信し、その操作情報に従って処理を画像形成装置に実行させる。
【0015】
これにより、サーバー装置が、選択された画像形成装置の画面データから端末装置用のリモート画面データを生成し、端末装置へ提供するため、様々な画像形成装置を操作するための操作画面の画面データを遠隔の端末装置において予め保持させておくことなく、遠隔の端末装置から様々な画像形成装置を使用することができる。
【0016】
また、本発明に係るサーバー装置は、上記のサーバー装置のいずれかに加え、次のようにしてもよい。この場合、リモート画面制御部は、選択した画像形成装置に対してログインを行い、ログイン成功後に、選択した画像形成装置から画面データを取得し、画面データから端末装置用のリモート画面データを生成して端末装置へ送信するとともに、リモート画面データに基づく画面表示中に端末装置に入力されたユーザー操作の操作情報を端末装置から取得し、選択した画像形成装置へ送信し、その操作情報に従って処理を画像形成装置に実行させる。
【0017】
これにより、各ユーザーについて異なる設定データや画面データを画像形成装置に記憶させておくことで、ログインユーザーについての設定データや画面データを使用することができる。
【0018】
また、本発明に係るサーバー装置は、上記のサーバー装置のいずれかに加え、次のようにしてもよい。この場合、サーバー装置は、端末装置からアプリケーションデータファイルを受信すると、アプリケーションデータファイルから印刷データを生成する印刷データ生成部と、印刷データをプリントサーバー装置に保存する印刷データ管理部とを備える。そして、リモート画面制御部は、端末装置からの操作情報に従って、プリントサーバー装置に保存されている印刷データを取得して、画像形成装置へ送信して、印刷データに基づく印刷を実行させる。
【0019】
これにより、端末装置に保持されているアプリケーションデータファイルから得られる印刷データをプリントサーバー装置に蓄積しておき、その後、所望のタイミングで、印刷データに基づく印刷を実行させることができる。
【0020】
また、本発明に係るサーバー装置は、上記のサーバー装置のいずれかに加え、次のようにしてもよい。この場合、端末装置からの操作情報に従って、プリントサーバー装置に保存されている印刷データのリストを端末装置へ送信し、端末装置に入力されたユーザー操作を端末装置から受信し、そのユーザー操作に従って、リストから印刷データを選択し、選択した印刷データをプリントサーバー装置から取得して、画像形成装置へ送信して、印刷データに基づく印刷を実行させる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、画像形成装置を操作するための操作画面の画面データを遠隔の端末装置において予め保持させておくことなく、遠隔の端末装置から画像形成装置を使用可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成システムの構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、図1における画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、図2におけるリモートパネルサーバーの構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、図1におけるローミングサーバー装置の構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、図4におけるリモートパネルクライアントの構成を示すブロック図である。
【図6】図6は、図1における携帯端末装置の構成を示すブロック図である。
【図7】図7は、図1に示すシステムにおいて、携帯端末装置から画像形成装置を操作するときの各装置の動作を説明するフローチャートである。
【図8】図8は、システム内の画像形成装置の状態を示す機器状態データの一例を示す図である。
【図9】図9は、図1に示すシステムにおいて、携帯端末装置から印刷データをプリントサーバー装置に登録するときの各装置の動作を説明するフローチャートである。
【図10】図10は、図1に示すシステムにおいて、プリントサーバー装置に登録されている印刷データを使用して印刷を行うときの各装置の動作を説明するフローチャートである。
【図11】図11は、印刷データリストの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0024】
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成システムの構成を示すブロック図である。図1において、複数の画像形成装置1−1〜1−Mが、LAN(Local Area Network)2に接続されており、LAN2は、ルーター3を介してインターネットなどのWAN(Wide Area Network)4に接続されている。また、複数の画像形成装置5−1〜5−Nが、LAN6に接続されており、LAN6は、ルーター7を介してWAN4に接続されている。さらに、WAN4には、ローミングサーバー装置8、プリントサーバー装置9が接続されている。そして、ユーザーの携帯する携帯端末装置10は、遠隔地において、無線LAN、携帯電話回線網などを介してWAN4に接続する。
【0025】
図2は、図1における画像形成装置1−1の構成を示すブロック図である。
【0026】
画像形成装置1−1は、印刷、コピー、スキャン、ファクシミリ通信などの機能を有する複合機である。画像形成装置1−1は、プリンター11と、スキャナー12と、ファクシミリ装置13と、操作パネル14と、通信装置15と、記憶装置16と、演算処理装置17とを備える。
【0027】
プリンター11は、印刷データに基づいて書類画像を印刷する内部装置である。スキャナー12は、文書から文書画像を光学的に読み取り、文書画像の画像データを生成する内部装置である。ファクシミリ装置13は、送信すべき文書データからファクシミリ信号を生成し送信するとともに、ファクシミリ信号を受信し文書データに変換する内部装置である。
【0028】
また、操作パネル14は、画像形成装置1−1の筐体表面に配置され、ユーザーに対して各種情報を表示する表示装置と、ユーザー操作を検出する入力装置とを有する。表示装置としては例えば液晶ディスプレイが使用される。入力装置としては、キースイッチ、タッチパネルなどが使用される。操作パネル14は、印刷用紙のサイズ、タイプ、印刷部数、両面/片面印刷設定などといった印刷設定の入力などのための操作画面の表示に使用される。
【0029】
また、通信装置15は、LAN2に接続可能であって、LAN2およびLAN2に接続されているネットワーク上の装置(WAN4上のローミングサーバー装置8など)と通信可能な装置である。通信装置15としては、例えば、ネットワークインターフェースが使用される。
【0030】
また、記憶装置16は、各種プログラムおよび各種データを格納可能な装置である。記憶装置16としては、ハードディスクドライブ、不揮発性メモリーなどの不揮発性の記憶媒体が使用される。
【0031】
記憶装置16には、画像形成装置1−1の動作に必要なプログラムおよびデータが予め格納される。また、記憶装置16には、画面データ26、設定データ27、およびプログラム28が予め格納されている。
【0032】
画面データ26は、操作パネル14の表示装置にユーザーインターフェース画面を表示させるためのデータである。画面データ26は、マークアップ言語で記述され、例えば、HTML(Hypertext Markup Language)といったマークアップ言語で記述されたデータと、ジャバスクリプト(JavaScript)といったスクリプト言語で記述されたスクリプトとを有する。したがって、画面データ26には、ユーザーインターフェース画面の構成が記述されている。ここでいう、ユーザーインターフェース画面の構成には、テキスト、ボタンなどの構成要素、その構成要素の位置、サイズ、配列順序などを含む。なお、ユーザーごとに異なる画面データ26を記憶しておき使用するようにしてもよい。
【0033】
設定データ27は、印刷などの各種機能における設定項目のデフォルト値を有するデータである。設定データ27は、各ユーザーについての、各種機能における設定項目のデフォルト値を有する。
【0034】
プログラム28は、後述のプラットホーム21上でリモートパネルサーバー22を実現するためのアプリケーションプログラムである。ここでは、プログラム28は、JAVA(登録商標)アプリケーションのプログラムである。
【0035】
また、演算処理装置17は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを有するコンピュータであり、記憶装置16などからRAMへプログラムをロードし、そのプログラムをCPUで実行することにより、各種処理部を実現する。
【0036】
画像形成装置1−1の起動後に、記憶装置16に格納されている図示せぬプログラムが演算処理装置17により適宜実行される。この実施の形態では、演算処理装置17により、図示せぬオペレーティングシステム、プラットホーム21、リモートパネルサーバー22、コントローラー23、ウェブブラウザー24、ウェブサーバー25などの処理部が実現される。
【0037】
プラットホーム21は、アプリケーションを実行可能な実行基盤である。この実施の形態では、プラットホーム21は、JAVA(登録商標)アプリケーションを実行可能なJAVA(登録商標)仮想マシンである。
【0038】
リモートパネルサーバー22は、プラットホーム21上でプログラム28が実行されて形成されるアプリケーションである。したがって、リモートパネルサーバー22は、JAVA(登録商標)アプリケーションであるので、簡単に追加インストールが可能である。
【0039】
図3は、図2におけるリモートパネルサーバー22の構成を示すブロック図である。リモートパネルサーバー22は、ページサーバー22aとイベントサーバー22bとを有する。
【0040】
ページサーバー22aは、イベントサーバー22bからページ更新要求を受けると、更新後の画面の画面データ26を読み出し、ローミングサーバー装置8へ送信する処理部である。
【0041】
イベントサーバー22bは、ローミングサーバー装置8からイベント情報(ユーザー操作情報)を受信し、そのイベント情報に従って処理を実行する処理部である。イベントサーバー22bは、イベント情報に従ってページ更新要求をページサーバー22aへ発行したり、ログインユーザーの設定データ27を更新したり、コントローラー23でプリンター11、スキャナー12、ファクシミリ装置13などを使用して各種処理を実行する処理部である。
【0042】
コントローラー23は、プリンター11、スキャナー12、およびファクシミリ装置13を制御するとともに、それらとの間でデータ入出力を行う処理部である。なお、コントローラー23を使用するために、コントローラーAPIが実装されている。コントローラーAPIは、プリンター11、スキャナー12、およびファクシミリ装置13の機能を実行させたり、それらとの間でデータ入出力を実行させたりする際に、プラットホーム21上で動作するアプリケーションからの指令に従って、コントローラー23を動作させる。
【0043】
ウェブブラウザー24は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)でウェブサーバー25と通信するウェブクライアント機能、およびマークアップ言語の画面データ26に基づいてユーザーインターフェース画面を操作パネル14に表示させる画面表示機能を有する。
【0044】
ウェブサーバー25は、ウェブブラウザー24などのウェブクライアントとHTTPでデータ通信し、ウェブブラウザー24からのHTTPコマンドを受信する。例えば、ウェブサーバー25は、ウェブブラウザー24からのHTTPコマンドで指定されているURIの画面データ26をウェブブラウザー24へ送信する。
【0045】
なお、他の画像形成装置1−2〜1−M,5−1〜5−Nも画像形成装置1−1と同様の構成を有する。ただし、画像形成装置ごとに、有する機能や画面データ26が異なっていてもよい。
【0046】
図4は、図1におけるローミングサーバー装置8の構成を示すブロック図である。
【0047】
図4に示すように、ローミングサーバー装置8は、記憶装置41、演算処理装置42および通信装置43を有する。
【0048】
記憶装置41は、各種プログラムおよび各種データを格納可能な装置である。記憶装置41としては、ハードディスクドライブ、不揮発性メモリーなどの不揮発性の記憶媒体が使用される。記憶装置41には、ローミングサーバー装置8の動作に必要なプログラムおよびデータが予め格納される。また、記憶装置41には、利用機器リスト51が予め格納されている。また、通信装置43は、WAN4に接続可能であって、WAN4およびWAN4に接続されているネットワーク上の装置(画像形成装置1−1〜1−M,5−1〜5−N、プリントサーバー装置9、携帯端末装置10など)と通信可能な装置である。通信装置43としては、例えば、ネットワークインターフェースが使用される。
【0049】
利用機器リスト51は、携帯端末装置10からローミングサーバー装置8を介しての利用が許可されている画像形成装置1−i,5−jの識別情報のリストである。利用機器リスト51には、異なるLAN2,6に接続されている複数の画像形成装置1−i,5−jを登録することができる。画像形成装置1−i,5−jの識別情報としては、SNMP(Simple Network Management Protocol)などで画像形成装置1−i,5−jから取得可能な固有の機器ID、MAC(Media Access Control)アドレスなどが使用される。また、利用機器リスト51には、識別情報に関連付けて、画像形成装置のIP(Internet Protocol)アドレスやURI(Uniform Resource Identifier)などのアドレス情報も含まれている。
【0050】
また、演算処理装置42は、CPU、ROM、RAMなどを有するコンピュータであり、記憶装置41などからRAMへプログラムをロードし、そのプログラムをCPUで実行することにより、各種処理部を実現する。
【0051】
ローミングサーバー装置8の起動後に、記憶装置41に格納されている図示せぬプログラムが演算処理装置42により適宜実行される。この実施の形態では、演算処理装置42により、図示せぬオペレーティングシステム、機器状態監視部61、HTTP通信部62、リモートパネルクライアント63、印刷データ管理部64、印刷データ生成部65などの処理部が実現される。
【0052】
機器状態監視部61は、利用機器リスト51に登録されている画像形成装置のそれぞれの状態を監視する処理部である。
【0053】
HTTP通信部62は、ウェブクライアント機能とウェブサーバー機能を有し、通信装置43を介してHTTPでWAN4およびWAN4に接続されているネットワーク上の装置とデータ通信を行う処理部である。HTTP通信部62は、携帯端末装置10とはウェブサーバーとして通信し、画像形成装置1−1〜1−M,5−1〜5−Nとはウェブクライアントとして通信する。
【0054】
リモートパネルクライアント63は、WAN4を介してローミングサーバー装置8に携帯端末装置10がアクセスすると、いずれかの画像形成装置から画面データ26を取得し、画面データ26から携帯端末装置10用のリモート画面データを生成して携帯端末装置10へ送信するとともに、リモート画面データに基づく画面表示中に携帯端末装置10に入力されたユーザー操作の操作情報を携帯端末装置10から取得し画像形成装置1へ送信し、その操作情報に従って処理を、その画面データを取得した画像形成装置に実行させる処理部である。
【0055】
ここでは、リモート画面データは、HTMLおよびジャバスクリプトで記述されたウェブページデータである。携帯端末装置10と画像形成装置1とでは、画面サイズが異なるため、画面で表示されるテキストのフォントサイズ、ボタンのサイズなどを変更して画面データ26がリモート画面データへ変換される。また、例えば、画像形成装置1におけるハードウェアキーボタンが、リモート画面のソフトウェアキーボタンとして、リモート画面データに記述される。また、携帯端末装置10からのアクセス時に、携帯端末装置10の機種情報を取得して、携帯端末装置10の機種に応じたリモート画面データに、画面データ26を変換するようにしてもよい。
【0056】
図5は、図4におけるリモートパネルクライアント63の構成を示すブロック図である。リモートパネルクライアント63は、ページ更新部63aと、イベントハンドラー63bとを有する。
【0057】
ページ更新部63aは、いずれかの画像形成装置1−i,5−jのページサーバー22aから画面データ26を取得し、画面データ26から携帯端末装置10用のリモート画面データを生成してHTTP通信部62を介して携帯端末装置10へ送信する。
【0058】
イベントハンドラー63bは、リモート画面データに基づく画面表示中に携帯端末装置10に入力されたユーザー操作の操作情報(つまりイベント)を携帯端末装置10からHTTP通信部62を介して取得し画像形成装置1−i,5−jのイベントサーバー22bへ送信し、その操作情報に従って処理を、その画面データを取得した画像形成装置1−i,5−jに実行させる。
【0059】
なお、ページ更新部63aとページサーバー22aとの間のデータ通信およびイベントハンドラー63bとイベントサーバー22bとの間のデータ通信は、HTTPなどの所定の通信プロトコルで行われる。
【0060】
印刷データ管理部64は、印刷データ生成部65により生成された印刷データをプリントサーバー装置9に保存する処理部である。
【0061】
印刷データ生成部65は、携帯端末装置10からアプリケーションデータファイルを受信すると、アプリケーションデータファイルから印刷データを生成する処理部である。アプリケーションデータファイルは、マイクロソフト社のワード(商標)やエクセル(商標)、アドビ社のACROBAT(商標)などのアプリケーションで生成されるデータフォーマットのファイル、またはJPEG(Joint Photographic Experts Group)などの所定のデータフォーマットの画像データファイルである。印刷データは、PDL(Page Description Language)で記述されたデータである。
【0062】
なお、リモートパネルクライアント63は、携帯端末装置10からの操作情報に従って、プリントサーバー装置9に保存されている印刷データを取得して、画像形成装置1−i,5−jへ送信して、印刷データに基づく印刷を実行させる。
【0063】
図6は、図1における携帯端末装置10の構成を示すブロック図である。携帯端末装置10は、パーソナルコンピューター、ネットワーク機能を有する携帯電話機、ネットワーク機能を有するゲーム機器などのユーザーが携帯可能な装置であって、遠隔地で使用可能な装置である。
【0064】
携帯端末装置10は、表示装置71、入力装置72、通信装置73、および演算処理装置74を有する。
【0065】
表示装置71は、ユーザーに対して各種情報を表示する装置である。表示装置71としては例えば液晶ディスプレイが使用される。入力装置72は、ユーザー操作を検出する装置である。入力装置72としては、キーボード、キースイッチ、タッチパネルなどが使用される。通信装置73は、WAN4に接続可能であって、WAN4に接続されているネットワーク上の装置(ローミングサーバー装置8など)と通信可能な装置である。通信装置73としては、例えば、ネットワークインターフェース、携帯電話のベースバンド回路が使用される。
【0066】
演算処理装置74は、CPU、ROM、RAMなどを有するコンピューターであり、ROMや図示せぬ内蔵記憶装置などからRAMへプログラムをロードし、そのプログラムをCPUで実行することにより、各種処理部を実現する。
【0067】
携帯端末装置10の起動後に、ROMや図示せぬ内蔵記憶装置などに記憶されている図示せぬプログラムが演算処理装置74により適宜実行される。この実施の形態では、演算処理装置74により、図示せぬオペレーティングシステム、ウェブブラウザー81などの処理部が実現される。
【0068】
ウェブブラウザー81は、汎用のウェブブラウザーであって、HTTPでウェブサーバーと通信するウェブクライアント機能、画面データに基づいてユーザーインターフェース画面を表示装置71に表示させる画面表示機能、画面データに基づくユーザーインターフェース画面の表示中に入力装置72で検出されたユーザー操作の操作情報を通知する操作情報通知機能などを有する。
【0069】
ここでは、ウェブブラウザー81は、ローミングサーバー装置8のHTTP通信部62とHTTPで通信し、ローミングサーバー装置8からのリモート画面データに基づいてユーザーインターフェース画面を表示装置71に表示させ、そのリモート画面データに基づくユーザーインターフェース画面の表示中に入力装置72で検出されたユーザー操作の操作情報をローミングサーバー装置8へ通知する。
【0070】
また、プリントサーバー装置9は、ローミングサーバー装置8からの要求に応じて、印刷データをユーザーごとに保持するとともに、印刷データとともに、その印刷データのファイル名、元のアプリケーションデータファイルのファイルなどの属性情報を保持するサーバー装置である。プリントサーバー装置9は、ファイルサーバーやデータベースサーバーとして実現される。
【0071】
次に、上記システムにおける各装置の動作について説明する。
【0072】
(1)携帯端末装置10から画像形成装置1−i,5−jを操作するときの各装置の動作
【0073】
図7は、図1に示すシステムにおいて、携帯端末装置10から画像形成装置1−i,5−jを操作するときの各装置の動作を説明するフローチャートである。
【0074】
ローミングサーバー装置8が起動すると機器状態監視部61は、利用機器リスト51に登録されている画像形成装置1−i,5−jの監視を開始する。機器状態監視部61は、定期的に、利用機器リスト51に登録されている画像形成装置1−i,5−jのアドレス情報を参照して、それらの画像形成装置1−i,5−jのそれぞれに対して状態通知要求を送信し、応答(状態通知)がない装置については、使用不可であると判定し、応答(状態通知)があった装置については、その応答に応じて、使用可、使用中(他のユーザによる使用中)、およびスリープのいずれかであると判定する。機器状態監視部61は、機器状態データとしてRAM上に保持する。図8は、システム内の画像形成装置の状態を示す機器状態データの一例を示す図である。機器状態データは、各画像形成装置についての、機器ID(画像形成装置の識別情報)とその画像形成装置の状態情報とを含む。なお、画像形成装置1−i,5−jでは、通信装置15により状態通知要求が受信されると、図示せぬ応答部がその装置の状態をローミングサーバー装置8に応答する。
【0075】
そして、携帯端末装置10において、入力装置72に対して所定のユーザー操作があると、ウェブブラウザー81は、ローミングサーバー装置8の所定のURIに、利用可能な画像形成装置1−i,5−jのリストの要求を送信する。ローミングサーバー装置8のHTTP通信部62は、その要求を受信すると、その時点で利用可能な画像形成装置1−i,5−jのリストを含むウェブページデータを送信する。さらに、そのウェブページデータには、リスト内の画像形成装置を選択するための選択操作部、ユーザー識別情報(ユーザーIDや、ユーザーIDとパスワードの対)を入力するための入力フィールド、ユーザー操作で選択や入力された情報を通知するスクリプトなどが含まれる。ウェブブラウザー81は、そのウェブページデータを受信すると(ステップS1)、利用可能な画像形成装置1−i,5−jのリストなどを含む画面を表示装置71に表示させる。
【0076】
そのリストから1つの画像形成装置1−i,5−jが選択され、ユーザー識別情報が入力され、その操作情報を送信するための操作がユーザーにより行われると、ウェブブラウザー81は、その操作情報を、ローミングサーバー装置8のHTTP通信部62に送信する。ローミングサーバー装置8のHTTP通信部62は、その操作情報に受信すると、選択された画像形成装置1−i,5−jへ、そのユーザー識別情報を付したログイン要求を送信する(ステップS2)。画像形成装置のウェブサーバー25がそのログイン要求を受信すると、画像形成装置1−i,5−j内の図示せぬユーザー認証部が、画像形成装置1−i,5−j内のユーザーデータまたは認証サーバーを使用して、ログインの可否を決定する。ログインが許可された場合、ウェブサーバー25は、ログイン後の初期画面の画面データ26をログイン要求の応答として送信する。
【0077】
そして、ローミングサーバー装置8では、HTTP通信部62によりその画面データ26が受信されると、ページ更新部63aは、その画面データ26からリモート画面データを生成する(ステップS3)。
【0078】
ページ更新部63aは、HTTP通信部62で、そのリモート画面データを携帯端末装置10へ送信する。携帯端末装置10では、ウェブブラウザー81が、そのリモート画面データを受信すると、そのリモート画面データに基づいて画面を表示装置71に表示させる(ステップS4)。
【0079】
そして、その画面に対してユーザー操作があると、ウェブブラウザー81は、操作情報をローミングサーバー装置8へ送信する。ローミングサーバー装置8では、HTTP通信部62を介してその操作情報を受信すると、イベントハンドラー63bは、その操作情報を、画面データ26の送信元である画像形成装置1−i,5−jのイベントサーバー22bへ送信する(ステップS5)。このとき、イベントハンドラー63bは、必要に応じて、操作情報のフォーマットを、イベントサーバー22bで解釈可能なものに変換してから、操作情報を送信するようにしてもよい。
【0080】
その画像形成装置1−i,5−jでは、イベントサーバー22bが、その操作情報を受信すると、その操作情報に従って処理を行う(ステップS6)。そして、この処理がログアウト処理である場合には(ステップS7)、ログアウト処理が実行される。
【0081】
また、ログアウト処理ではない場合、処理の実行に伴って画面遷移が発生するため、ページサーバー22aは、次の画面の画面データ26を読み出し、ページ更新部63aへ送信する。そして、ローミングサーバー装置8では、ページ更新部63aは、その画面データ26からリモート画面データを生成し(ステップS3)、HTTP通信部62を介してウェブブラウザー81に送信し、携帯端末装置10において次の画面を表示させる(ステップS4)。これ以降、上述したように、イベントが検出されると、処理が実行されるとともに、画面遷移が行われる。
【0082】
(2)携帯端末装置10から印刷データをプリントサーバー装置9に登録するときの各装置の動作
【0083】
図9は、図1に示すシステムにおいて、携帯端末装置10から印刷データをプリントサーバー装置9に登録するときの各装置の動作を説明するフローチャートである。
【0084】
携帯端末装置10において、入力装置72に対して所定のユーザー操作があると、ウェブブラウザー81は、ローミングサーバー装置8の所定のURIに、データ登録のウェブページデータの要求を送信する。ローミングサーバー装置8のHTTP通信部62は、その要求を受信すると、そのウェブページデータを送信する。ウェブブラウザー81は、そのウェブページデータを受信すると、データ登録画面を表示装置71に表示させる。データ登録画面に、アプリケーションデータファイルのパスが入力され、所定の操作が行われると、ウェブブラウザー81は、そのアプリケーションデータファイルを読み出して、ローミングサーバー装置8の所定のURIに送信する(ステップS11)。
【0085】
ローミングサーバー装置8では、HTTP通信部62がそのアプリケーションデータファイルを受信すると、印刷データ生成部65は、アプリケーションデータファイルのデータフォーマットを特定し、そのアプリケーションデータファイルから印刷データを生成する(ステップS12)。
【0086】
そして、印刷データ管理部64は、印刷データ生成部65により生成された印刷データを、ログインユーザーのユーザーID、および元のアプリケーションデータファイルのファイル名とともに、プリントサーバー装置9へ登録する(ステップS13)。プリントサーバー装置9では、ユーザーごとに、その印刷データが保存される。
【0087】
(3)プリントサーバー装置9に登録されている印刷データを使用して印刷を行うときの各装置の動作
【0088】
図10は、図1に示すシステムにおいて、プリントサーバー装置9に登録されている印刷データを使用して印刷を行うときの各装置の動作を説明するフローチャートである。
【0089】
まず、上述のステップS1,S2と同様にして、いずれかの利用可能な画像形成装置が選択され、その画像形成装置へのログインが実行される(ステップS21,S22)。
【0090】
ログインに成功すると、携帯端末装置10では、リモート画面データに基づく初期画面が表示される。携帯端末装置10において、入力装置72に対して所定のユーザー操作があると、ウェブブラウザー81は、ローミングサーバー装置8の所定のURIに、印刷データリストのウェブページデータの要求を送信する。ローミングサーバー装置8のHTTP通信部62は、その要求を受信すると、プリントサーバー装置9に登録されているログインユーザーの印刷データのリストをプリントサーバー装置9から取得し、その印刷データリストを含むウェブページデータを送信する(ステップS23)。さらに、そのウェブページデータには、リスト内の印刷データを選択するための選択操作部、ユーザー操作で選択された情報を通知するスクリプトなどが含まれる。
【0091】
図11は、印刷データリストの一例を示す図である。図11に示すように、印刷データリストには、ユーザーID、各印刷データのデータID、元のアプリケーションデータファイルのファイル名、および印刷データファイルのファイル名が含まれる。
【0092】
ウェブブラウザー81は、そのウェブページデータを受信すると、印刷データリストを含む画面を表示装置71に表示させる(ステップS24)。
【0093】
印刷データリストから1つの印刷データを選択する操作が行われると、ウェブブラウザー81は、その操作情報を、ローミングサーバー装置8に送信する。ローミングサーバー装置8のイベントハンドラー63bは、HTTP通信部62を介して、その操作情報に受信すると、まず、その操作情報で指定された印刷データをプリントサーバー装置9から取得し、ログイン中の画像形成装置1−i,5−jのイベントサーバー22bへ送信する(ステップS25)。
【0094】
その画像形成装置1−i,5−jでは、イベントサーバー22bは、その印刷データを受信すると、コントローラ23でプリンター11を動作させて、その印刷データに基づく印刷を実行させる(ステップS26)。
【0095】
印刷が完了すると、ページサーバー22aは、印刷完了を示す画面データ26をページ更新部63aに送信する。ページ更新部63aは、その画面データ26からリモート画面データを生成し、携帯端末装置10のウェブブラウザー81に送信する。ウェブブラウザー81は、そのリモート画面データに基づき、印刷終了を示す画面を表示装置71に表示させる。
【0096】
その後、上述のようにして、携帯端末装置10に対してログアウトの操作が実行されると、ローミングサーバー装置8を介して、ログイン中の画像形成装置においてそのユーザーのログアウト処理が実行される(ステップS27)。
【0097】
以上のように、上記実施の形態によれば、画像形成装置1−1〜1−M,5−1〜5−Nは、表示装置を有する操作パネル14と、その表示装置の画面表示に使用する画面データ26とを有する。そして、ローミングサーバー装置8は、WAN4を介して当該サーバー装置8に携帯端末装置10がアクセスすると、いずれかの画像形成装置1−i,5−jから画面データ26を取得し、画面データ26から携帯端末装置10用のリモート画面データを生成して携帯端末装置10へ送信するとともに、リモート画面データに基づく画面表示中に携帯端末装置10に入力されたユーザー操作の操作情報を携帯端末装置10から取得しその画像形成装置1−i,5−jへ送信し、その操作情報に従って処理をその画像形成装置1−i,5−jに実行させる。
【0098】
これにより、ローミングサーバー装置8が画像形成装置1−i,5−jの画面データから携帯端末装置10用のリモート画面データを生成し携帯端末装置10へ提供するため、画像形成装置1−i,5−jを操作するための操作画面の画面データを携帯端末装置10において予め保持させておくことなく、遠隔の携帯端末装置10から画像形成装置1−i,5−jを使用することができる。
【0099】
なお、上述の実施の形態は、本発明の好適な例であるが、本発明は、これらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能である。
【0100】
例えば、上記実施の形態において、印刷データ管理部64は、プリントサーバー装置9に登録されている印刷データのファイル名、元のアプリケーションデータファイルのファイル名、およびユーザIDを印刷データごとにデータベースに記録していき、プリントサーバー装置9にアクセスせずに、そのデータベースを参照して、印刷データリストを生成するようにしてもよい。
【0101】
また、上記実施の形態において、ユーザーごとに異なる利用機器リスト51を記憶しておき使用するようにしてもよい。その場合、最初に、携帯端末装置10からユーザーIDを送信し、ローミングサーバー装置8は、携帯端末装置10からユーザーIDを受信し、そのユーザーIDに関連付けられている利用機器リスト51を特定する。
【産業上の利用可能性】
【0102】
本発明は、例えば、外部から画像形成装置を使用するシステムに適用可能である。
【符号の説明】
【0103】
1−1〜1−M,5−1〜5−N 画像形成装置
2,6 LAN(ネットワークの一例の一部)
4 WAN(ネットワークの一例の一部)
8 ローミングサーバー装置(サーバー装置の一例)
9 プリントサーバー装置
10 携帯端末装置(端末装置の一例)
14 操作パネル(表示装置の一例)
26 画面データ
41 記憶装置
43 通信装置
61 機器状態監視部
63 リモート画面制御部
64 印刷データ管理部
65 印刷データ生成部
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成システムおよびサーバー装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ネットワークを介してパーソナルコンピューターから複合機へ印刷データを送信して複合機に印刷を実行させるシステムがある(例えば特許文献1参照)。
【0003】
また、ネットワークを介してパーソナルコンピューターからサーバーへ印刷データを送信し、サーバーにより印刷データに対する画像処理を実行し、サーバーから複合機へ、画像処理後のビットマップデータを供給して印刷を実行させるシステムがある(例えば特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3802829号公報
【特許文献2】特開2005−165463号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のシステムでは、遠隔の端末装置から画像形成装置を使用する際に、遠隔の端末装置において、画像形成装置を操作するための操作画面を表示する必要がある。このため、遠隔の端末装置は、画像形成装置を操作するための操作画面の画面データを保持している必要がある。また、異なる機種の画像形成装置を使用しようとした場合、遠隔の端末装置は、機種ごとに異なる画面データを有している必要がある。
【0006】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、画像形成装置を操作するための操作画面の画面データを遠隔の端末装置において予め保持させておくことなく、遠隔の端末装置から画像形成装置を使用可能とする画像形成システム、およびその画像形成システムで使用可能なサーバー装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明では以下のようにした。
【0008】
本発明に係る画像形成システムは、ネットワークに接続されたサーバー装置と、ネットワークに接続された画像形成装置とを備える。画像形成装置は、表示装置と、表示装置の画面表示に使用する画面データとを有する。そして、サーバー装置は、ネットワークを介して当該サーバー装置に端末装置がアクセスすると、画像形成装置から画面データを取得し、画面データから端末装置用のリモート画面データを生成して端末装置へ送信するとともに、リモート画面データに基づく画面表示中に端末装置に入力されたユーザー操作の操作情報を端末装置から取得し画像形成装置へ送信し、その操作情報に従って処理を画像形成装置に実行させる。
【0009】
これにより、サーバー装置が画像形成装置の画面データから端末装置用のリモート画面データを生成し端末装置へ提供するため、画像形成装置を操作するための操作画面の画面データを遠隔の端末装置において予め保持させておくことなく、遠隔の端末装置から画像形成装置を使用することができる。
【0010】
また、本発明に係る画像形成システムは、上記の画像形成システムに加え、次のようにしてもよい。この場合、画像形成システムは、プリントサーバー装置を備える。サーバー装置は、端末装置からアプリケーションデータファイルを受信すると、アプリケーションデータファイルから印刷データを生成し、プリントサーバー装置に保存する。また、サーバー装置は、端末装置からの操作情報に従って、プリントサーバー装置に保存されている印刷データを取得して画像形成装置へ送信して、印刷データに基づく印刷を実行させる。
【0011】
これにより、端末装置に保持されているアプリケーションデータファイルから得られる印刷データをプリントサーバー装置に蓄積しておき、その後、所望のタイミングで、印刷データに基づく印刷を実行させることができる。
【0012】
本発明に係るサーバー装置は、ネットワークに接続された通信装置と、ネットワークを介して当該サーバー装置に端末装置がアクセスすると、画像形成装置から画面データを取得し、画面データから端末装置用のリモート画面データを生成して端末装置へ送信するとともに、リモート画面データに基づく画面表示中に端末装置に入力されたユーザー操作の操作情報を端末装置から取得し画像形成装置へ送信し、その操作情報に従って処理を画像形成装置に実行させるリモート画面制御部と備える。
【0013】
これにより、サーバー装置が、画像形成装置の画面データから端末装置用のリモート画面データを生成し、端末装置へ提供するため、画像形成装置を操作するための操作画面の画面データを遠隔の端末装置において予め保持させておくことなく、遠隔の端末装置から画像形成装置を使用することができる。
【0014】
また、本発明に係るサーバー装置は、上記のサーバー装置に加え、次のようにしてもよい。この場合、サーバー装置は、画像形成装置のリストを記憶した記憶装置と、リストに登録されている画像形成装置のそれぞれの状態を監視する機器状態監視部とを備える。そして、リモート画面制御部は、ネットワークを介して当該サーバー装置に端末装置がアクセスすると、使用可能な状態の画像形成装置のリストを端末装置へ送信し、端末装置に入力されたユーザー操作を端末装置から受信し、そのユーザー操作に従って、使用可能な状態の画像形成装置のリストから選択された画像形成装置から画面データを取得し、画面データから端末装置用のリモート画面データを生成して端末装置へ送信するとともに、リモート画面データに基づく画面表示中に端末装置に入力されたユーザー操作の操作情報を端末装置から取得し、選択した画像形成装置へ送信し、その操作情報に従って処理を画像形成装置に実行させる。
【0015】
これにより、サーバー装置が、選択された画像形成装置の画面データから端末装置用のリモート画面データを生成し、端末装置へ提供するため、様々な画像形成装置を操作するための操作画面の画面データを遠隔の端末装置において予め保持させておくことなく、遠隔の端末装置から様々な画像形成装置を使用することができる。
【0016】
また、本発明に係るサーバー装置は、上記のサーバー装置のいずれかに加え、次のようにしてもよい。この場合、リモート画面制御部は、選択した画像形成装置に対してログインを行い、ログイン成功後に、選択した画像形成装置から画面データを取得し、画面データから端末装置用のリモート画面データを生成して端末装置へ送信するとともに、リモート画面データに基づく画面表示中に端末装置に入力されたユーザー操作の操作情報を端末装置から取得し、選択した画像形成装置へ送信し、その操作情報に従って処理を画像形成装置に実行させる。
【0017】
これにより、各ユーザーについて異なる設定データや画面データを画像形成装置に記憶させておくことで、ログインユーザーについての設定データや画面データを使用することができる。
【0018】
また、本発明に係るサーバー装置は、上記のサーバー装置のいずれかに加え、次のようにしてもよい。この場合、サーバー装置は、端末装置からアプリケーションデータファイルを受信すると、アプリケーションデータファイルから印刷データを生成する印刷データ生成部と、印刷データをプリントサーバー装置に保存する印刷データ管理部とを備える。そして、リモート画面制御部は、端末装置からの操作情報に従って、プリントサーバー装置に保存されている印刷データを取得して、画像形成装置へ送信して、印刷データに基づく印刷を実行させる。
【0019】
これにより、端末装置に保持されているアプリケーションデータファイルから得られる印刷データをプリントサーバー装置に蓄積しておき、その後、所望のタイミングで、印刷データに基づく印刷を実行させることができる。
【0020】
また、本発明に係るサーバー装置は、上記のサーバー装置のいずれかに加え、次のようにしてもよい。この場合、端末装置からの操作情報に従って、プリントサーバー装置に保存されている印刷データのリストを端末装置へ送信し、端末装置に入力されたユーザー操作を端末装置から受信し、そのユーザー操作に従って、リストから印刷データを選択し、選択した印刷データをプリントサーバー装置から取得して、画像形成装置へ送信して、印刷データに基づく印刷を実行させる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、画像形成装置を操作するための操作画面の画面データを遠隔の端末装置において予め保持させておくことなく、遠隔の端末装置から画像形成装置を使用可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成システムの構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、図1における画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、図2におけるリモートパネルサーバーの構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、図1におけるローミングサーバー装置の構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、図4におけるリモートパネルクライアントの構成を示すブロック図である。
【図6】図6は、図1における携帯端末装置の構成を示すブロック図である。
【図7】図7は、図1に示すシステムにおいて、携帯端末装置から画像形成装置を操作するときの各装置の動作を説明するフローチャートである。
【図8】図8は、システム内の画像形成装置の状態を示す機器状態データの一例を示す図である。
【図9】図9は、図1に示すシステムにおいて、携帯端末装置から印刷データをプリントサーバー装置に登録するときの各装置の動作を説明するフローチャートである。
【図10】図10は、図1に示すシステムにおいて、プリントサーバー装置に登録されている印刷データを使用して印刷を行うときの各装置の動作を説明するフローチャートである。
【図11】図11は、印刷データリストの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0024】
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成システムの構成を示すブロック図である。図1において、複数の画像形成装置1−1〜1−Mが、LAN(Local Area Network)2に接続されており、LAN2は、ルーター3を介してインターネットなどのWAN(Wide Area Network)4に接続されている。また、複数の画像形成装置5−1〜5−Nが、LAN6に接続されており、LAN6は、ルーター7を介してWAN4に接続されている。さらに、WAN4には、ローミングサーバー装置8、プリントサーバー装置9が接続されている。そして、ユーザーの携帯する携帯端末装置10は、遠隔地において、無線LAN、携帯電話回線網などを介してWAN4に接続する。
【0025】
図2は、図1における画像形成装置1−1の構成を示すブロック図である。
【0026】
画像形成装置1−1は、印刷、コピー、スキャン、ファクシミリ通信などの機能を有する複合機である。画像形成装置1−1は、プリンター11と、スキャナー12と、ファクシミリ装置13と、操作パネル14と、通信装置15と、記憶装置16と、演算処理装置17とを備える。
【0027】
プリンター11は、印刷データに基づいて書類画像を印刷する内部装置である。スキャナー12は、文書から文書画像を光学的に読み取り、文書画像の画像データを生成する内部装置である。ファクシミリ装置13は、送信すべき文書データからファクシミリ信号を生成し送信するとともに、ファクシミリ信号を受信し文書データに変換する内部装置である。
【0028】
また、操作パネル14は、画像形成装置1−1の筐体表面に配置され、ユーザーに対して各種情報を表示する表示装置と、ユーザー操作を検出する入力装置とを有する。表示装置としては例えば液晶ディスプレイが使用される。入力装置としては、キースイッチ、タッチパネルなどが使用される。操作パネル14は、印刷用紙のサイズ、タイプ、印刷部数、両面/片面印刷設定などといった印刷設定の入力などのための操作画面の表示に使用される。
【0029】
また、通信装置15は、LAN2に接続可能であって、LAN2およびLAN2に接続されているネットワーク上の装置(WAN4上のローミングサーバー装置8など)と通信可能な装置である。通信装置15としては、例えば、ネットワークインターフェースが使用される。
【0030】
また、記憶装置16は、各種プログラムおよび各種データを格納可能な装置である。記憶装置16としては、ハードディスクドライブ、不揮発性メモリーなどの不揮発性の記憶媒体が使用される。
【0031】
記憶装置16には、画像形成装置1−1の動作に必要なプログラムおよびデータが予め格納される。また、記憶装置16には、画面データ26、設定データ27、およびプログラム28が予め格納されている。
【0032】
画面データ26は、操作パネル14の表示装置にユーザーインターフェース画面を表示させるためのデータである。画面データ26は、マークアップ言語で記述され、例えば、HTML(Hypertext Markup Language)といったマークアップ言語で記述されたデータと、ジャバスクリプト(JavaScript)といったスクリプト言語で記述されたスクリプトとを有する。したがって、画面データ26には、ユーザーインターフェース画面の構成が記述されている。ここでいう、ユーザーインターフェース画面の構成には、テキスト、ボタンなどの構成要素、その構成要素の位置、サイズ、配列順序などを含む。なお、ユーザーごとに異なる画面データ26を記憶しておき使用するようにしてもよい。
【0033】
設定データ27は、印刷などの各種機能における設定項目のデフォルト値を有するデータである。設定データ27は、各ユーザーについての、各種機能における設定項目のデフォルト値を有する。
【0034】
プログラム28は、後述のプラットホーム21上でリモートパネルサーバー22を実現するためのアプリケーションプログラムである。ここでは、プログラム28は、JAVA(登録商標)アプリケーションのプログラムである。
【0035】
また、演算処理装置17は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを有するコンピュータであり、記憶装置16などからRAMへプログラムをロードし、そのプログラムをCPUで実行することにより、各種処理部を実現する。
【0036】
画像形成装置1−1の起動後に、記憶装置16に格納されている図示せぬプログラムが演算処理装置17により適宜実行される。この実施の形態では、演算処理装置17により、図示せぬオペレーティングシステム、プラットホーム21、リモートパネルサーバー22、コントローラー23、ウェブブラウザー24、ウェブサーバー25などの処理部が実現される。
【0037】
プラットホーム21は、アプリケーションを実行可能な実行基盤である。この実施の形態では、プラットホーム21は、JAVA(登録商標)アプリケーションを実行可能なJAVA(登録商標)仮想マシンである。
【0038】
リモートパネルサーバー22は、プラットホーム21上でプログラム28が実行されて形成されるアプリケーションである。したがって、リモートパネルサーバー22は、JAVA(登録商標)アプリケーションであるので、簡単に追加インストールが可能である。
【0039】
図3は、図2におけるリモートパネルサーバー22の構成を示すブロック図である。リモートパネルサーバー22は、ページサーバー22aとイベントサーバー22bとを有する。
【0040】
ページサーバー22aは、イベントサーバー22bからページ更新要求を受けると、更新後の画面の画面データ26を読み出し、ローミングサーバー装置8へ送信する処理部である。
【0041】
イベントサーバー22bは、ローミングサーバー装置8からイベント情報(ユーザー操作情報)を受信し、そのイベント情報に従って処理を実行する処理部である。イベントサーバー22bは、イベント情報に従ってページ更新要求をページサーバー22aへ発行したり、ログインユーザーの設定データ27を更新したり、コントローラー23でプリンター11、スキャナー12、ファクシミリ装置13などを使用して各種処理を実行する処理部である。
【0042】
コントローラー23は、プリンター11、スキャナー12、およびファクシミリ装置13を制御するとともに、それらとの間でデータ入出力を行う処理部である。なお、コントローラー23を使用するために、コントローラーAPIが実装されている。コントローラーAPIは、プリンター11、スキャナー12、およびファクシミリ装置13の機能を実行させたり、それらとの間でデータ入出力を実行させたりする際に、プラットホーム21上で動作するアプリケーションからの指令に従って、コントローラー23を動作させる。
【0043】
ウェブブラウザー24は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)でウェブサーバー25と通信するウェブクライアント機能、およびマークアップ言語の画面データ26に基づいてユーザーインターフェース画面を操作パネル14に表示させる画面表示機能を有する。
【0044】
ウェブサーバー25は、ウェブブラウザー24などのウェブクライアントとHTTPでデータ通信し、ウェブブラウザー24からのHTTPコマンドを受信する。例えば、ウェブサーバー25は、ウェブブラウザー24からのHTTPコマンドで指定されているURIの画面データ26をウェブブラウザー24へ送信する。
【0045】
なお、他の画像形成装置1−2〜1−M,5−1〜5−Nも画像形成装置1−1と同様の構成を有する。ただし、画像形成装置ごとに、有する機能や画面データ26が異なっていてもよい。
【0046】
図4は、図1におけるローミングサーバー装置8の構成を示すブロック図である。
【0047】
図4に示すように、ローミングサーバー装置8は、記憶装置41、演算処理装置42および通信装置43を有する。
【0048】
記憶装置41は、各種プログラムおよび各種データを格納可能な装置である。記憶装置41としては、ハードディスクドライブ、不揮発性メモリーなどの不揮発性の記憶媒体が使用される。記憶装置41には、ローミングサーバー装置8の動作に必要なプログラムおよびデータが予め格納される。また、記憶装置41には、利用機器リスト51が予め格納されている。また、通信装置43は、WAN4に接続可能であって、WAN4およびWAN4に接続されているネットワーク上の装置(画像形成装置1−1〜1−M,5−1〜5−N、プリントサーバー装置9、携帯端末装置10など)と通信可能な装置である。通信装置43としては、例えば、ネットワークインターフェースが使用される。
【0049】
利用機器リスト51は、携帯端末装置10からローミングサーバー装置8を介しての利用が許可されている画像形成装置1−i,5−jの識別情報のリストである。利用機器リスト51には、異なるLAN2,6に接続されている複数の画像形成装置1−i,5−jを登録することができる。画像形成装置1−i,5−jの識別情報としては、SNMP(Simple Network Management Protocol)などで画像形成装置1−i,5−jから取得可能な固有の機器ID、MAC(Media Access Control)アドレスなどが使用される。また、利用機器リスト51には、識別情報に関連付けて、画像形成装置のIP(Internet Protocol)アドレスやURI(Uniform Resource Identifier)などのアドレス情報も含まれている。
【0050】
また、演算処理装置42は、CPU、ROM、RAMなどを有するコンピュータであり、記憶装置41などからRAMへプログラムをロードし、そのプログラムをCPUで実行することにより、各種処理部を実現する。
【0051】
ローミングサーバー装置8の起動後に、記憶装置41に格納されている図示せぬプログラムが演算処理装置42により適宜実行される。この実施の形態では、演算処理装置42により、図示せぬオペレーティングシステム、機器状態監視部61、HTTP通信部62、リモートパネルクライアント63、印刷データ管理部64、印刷データ生成部65などの処理部が実現される。
【0052】
機器状態監視部61は、利用機器リスト51に登録されている画像形成装置のそれぞれの状態を監視する処理部である。
【0053】
HTTP通信部62は、ウェブクライアント機能とウェブサーバー機能を有し、通信装置43を介してHTTPでWAN4およびWAN4に接続されているネットワーク上の装置とデータ通信を行う処理部である。HTTP通信部62は、携帯端末装置10とはウェブサーバーとして通信し、画像形成装置1−1〜1−M,5−1〜5−Nとはウェブクライアントとして通信する。
【0054】
リモートパネルクライアント63は、WAN4を介してローミングサーバー装置8に携帯端末装置10がアクセスすると、いずれかの画像形成装置から画面データ26を取得し、画面データ26から携帯端末装置10用のリモート画面データを生成して携帯端末装置10へ送信するとともに、リモート画面データに基づく画面表示中に携帯端末装置10に入力されたユーザー操作の操作情報を携帯端末装置10から取得し画像形成装置1へ送信し、その操作情報に従って処理を、その画面データを取得した画像形成装置に実行させる処理部である。
【0055】
ここでは、リモート画面データは、HTMLおよびジャバスクリプトで記述されたウェブページデータである。携帯端末装置10と画像形成装置1とでは、画面サイズが異なるため、画面で表示されるテキストのフォントサイズ、ボタンのサイズなどを変更して画面データ26がリモート画面データへ変換される。また、例えば、画像形成装置1におけるハードウェアキーボタンが、リモート画面のソフトウェアキーボタンとして、リモート画面データに記述される。また、携帯端末装置10からのアクセス時に、携帯端末装置10の機種情報を取得して、携帯端末装置10の機種に応じたリモート画面データに、画面データ26を変換するようにしてもよい。
【0056】
図5は、図4におけるリモートパネルクライアント63の構成を示すブロック図である。リモートパネルクライアント63は、ページ更新部63aと、イベントハンドラー63bとを有する。
【0057】
ページ更新部63aは、いずれかの画像形成装置1−i,5−jのページサーバー22aから画面データ26を取得し、画面データ26から携帯端末装置10用のリモート画面データを生成してHTTP通信部62を介して携帯端末装置10へ送信する。
【0058】
イベントハンドラー63bは、リモート画面データに基づく画面表示中に携帯端末装置10に入力されたユーザー操作の操作情報(つまりイベント)を携帯端末装置10からHTTP通信部62を介して取得し画像形成装置1−i,5−jのイベントサーバー22bへ送信し、その操作情報に従って処理を、その画面データを取得した画像形成装置1−i,5−jに実行させる。
【0059】
なお、ページ更新部63aとページサーバー22aとの間のデータ通信およびイベントハンドラー63bとイベントサーバー22bとの間のデータ通信は、HTTPなどの所定の通信プロトコルで行われる。
【0060】
印刷データ管理部64は、印刷データ生成部65により生成された印刷データをプリントサーバー装置9に保存する処理部である。
【0061】
印刷データ生成部65は、携帯端末装置10からアプリケーションデータファイルを受信すると、アプリケーションデータファイルから印刷データを生成する処理部である。アプリケーションデータファイルは、マイクロソフト社のワード(商標)やエクセル(商標)、アドビ社のACROBAT(商標)などのアプリケーションで生成されるデータフォーマットのファイル、またはJPEG(Joint Photographic Experts Group)などの所定のデータフォーマットの画像データファイルである。印刷データは、PDL(Page Description Language)で記述されたデータである。
【0062】
なお、リモートパネルクライアント63は、携帯端末装置10からの操作情報に従って、プリントサーバー装置9に保存されている印刷データを取得して、画像形成装置1−i,5−jへ送信して、印刷データに基づく印刷を実行させる。
【0063】
図6は、図1における携帯端末装置10の構成を示すブロック図である。携帯端末装置10は、パーソナルコンピューター、ネットワーク機能を有する携帯電話機、ネットワーク機能を有するゲーム機器などのユーザーが携帯可能な装置であって、遠隔地で使用可能な装置である。
【0064】
携帯端末装置10は、表示装置71、入力装置72、通信装置73、および演算処理装置74を有する。
【0065】
表示装置71は、ユーザーに対して各種情報を表示する装置である。表示装置71としては例えば液晶ディスプレイが使用される。入力装置72は、ユーザー操作を検出する装置である。入力装置72としては、キーボード、キースイッチ、タッチパネルなどが使用される。通信装置73は、WAN4に接続可能であって、WAN4に接続されているネットワーク上の装置(ローミングサーバー装置8など)と通信可能な装置である。通信装置73としては、例えば、ネットワークインターフェース、携帯電話のベースバンド回路が使用される。
【0066】
演算処理装置74は、CPU、ROM、RAMなどを有するコンピューターであり、ROMや図示せぬ内蔵記憶装置などからRAMへプログラムをロードし、そのプログラムをCPUで実行することにより、各種処理部を実現する。
【0067】
携帯端末装置10の起動後に、ROMや図示せぬ内蔵記憶装置などに記憶されている図示せぬプログラムが演算処理装置74により適宜実行される。この実施の形態では、演算処理装置74により、図示せぬオペレーティングシステム、ウェブブラウザー81などの処理部が実現される。
【0068】
ウェブブラウザー81は、汎用のウェブブラウザーであって、HTTPでウェブサーバーと通信するウェブクライアント機能、画面データに基づいてユーザーインターフェース画面を表示装置71に表示させる画面表示機能、画面データに基づくユーザーインターフェース画面の表示中に入力装置72で検出されたユーザー操作の操作情報を通知する操作情報通知機能などを有する。
【0069】
ここでは、ウェブブラウザー81は、ローミングサーバー装置8のHTTP通信部62とHTTPで通信し、ローミングサーバー装置8からのリモート画面データに基づいてユーザーインターフェース画面を表示装置71に表示させ、そのリモート画面データに基づくユーザーインターフェース画面の表示中に入力装置72で検出されたユーザー操作の操作情報をローミングサーバー装置8へ通知する。
【0070】
また、プリントサーバー装置9は、ローミングサーバー装置8からの要求に応じて、印刷データをユーザーごとに保持するとともに、印刷データとともに、その印刷データのファイル名、元のアプリケーションデータファイルのファイルなどの属性情報を保持するサーバー装置である。プリントサーバー装置9は、ファイルサーバーやデータベースサーバーとして実現される。
【0071】
次に、上記システムにおける各装置の動作について説明する。
【0072】
(1)携帯端末装置10から画像形成装置1−i,5−jを操作するときの各装置の動作
【0073】
図7は、図1に示すシステムにおいて、携帯端末装置10から画像形成装置1−i,5−jを操作するときの各装置の動作を説明するフローチャートである。
【0074】
ローミングサーバー装置8が起動すると機器状態監視部61は、利用機器リスト51に登録されている画像形成装置1−i,5−jの監視を開始する。機器状態監視部61は、定期的に、利用機器リスト51に登録されている画像形成装置1−i,5−jのアドレス情報を参照して、それらの画像形成装置1−i,5−jのそれぞれに対して状態通知要求を送信し、応答(状態通知)がない装置については、使用不可であると判定し、応答(状態通知)があった装置については、その応答に応じて、使用可、使用中(他のユーザによる使用中)、およびスリープのいずれかであると判定する。機器状態監視部61は、機器状態データとしてRAM上に保持する。図8は、システム内の画像形成装置の状態を示す機器状態データの一例を示す図である。機器状態データは、各画像形成装置についての、機器ID(画像形成装置の識別情報)とその画像形成装置の状態情報とを含む。なお、画像形成装置1−i,5−jでは、通信装置15により状態通知要求が受信されると、図示せぬ応答部がその装置の状態をローミングサーバー装置8に応答する。
【0075】
そして、携帯端末装置10において、入力装置72に対して所定のユーザー操作があると、ウェブブラウザー81は、ローミングサーバー装置8の所定のURIに、利用可能な画像形成装置1−i,5−jのリストの要求を送信する。ローミングサーバー装置8のHTTP通信部62は、その要求を受信すると、その時点で利用可能な画像形成装置1−i,5−jのリストを含むウェブページデータを送信する。さらに、そのウェブページデータには、リスト内の画像形成装置を選択するための選択操作部、ユーザー識別情報(ユーザーIDや、ユーザーIDとパスワードの対)を入力するための入力フィールド、ユーザー操作で選択や入力された情報を通知するスクリプトなどが含まれる。ウェブブラウザー81は、そのウェブページデータを受信すると(ステップS1)、利用可能な画像形成装置1−i,5−jのリストなどを含む画面を表示装置71に表示させる。
【0076】
そのリストから1つの画像形成装置1−i,5−jが選択され、ユーザー識別情報が入力され、その操作情報を送信するための操作がユーザーにより行われると、ウェブブラウザー81は、その操作情報を、ローミングサーバー装置8のHTTP通信部62に送信する。ローミングサーバー装置8のHTTP通信部62は、その操作情報に受信すると、選択された画像形成装置1−i,5−jへ、そのユーザー識別情報を付したログイン要求を送信する(ステップS2)。画像形成装置のウェブサーバー25がそのログイン要求を受信すると、画像形成装置1−i,5−j内の図示せぬユーザー認証部が、画像形成装置1−i,5−j内のユーザーデータまたは認証サーバーを使用して、ログインの可否を決定する。ログインが許可された場合、ウェブサーバー25は、ログイン後の初期画面の画面データ26をログイン要求の応答として送信する。
【0077】
そして、ローミングサーバー装置8では、HTTP通信部62によりその画面データ26が受信されると、ページ更新部63aは、その画面データ26からリモート画面データを生成する(ステップS3)。
【0078】
ページ更新部63aは、HTTP通信部62で、そのリモート画面データを携帯端末装置10へ送信する。携帯端末装置10では、ウェブブラウザー81が、そのリモート画面データを受信すると、そのリモート画面データに基づいて画面を表示装置71に表示させる(ステップS4)。
【0079】
そして、その画面に対してユーザー操作があると、ウェブブラウザー81は、操作情報をローミングサーバー装置8へ送信する。ローミングサーバー装置8では、HTTP通信部62を介してその操作情報を受信すると、イベントハンドラー63bは、その操作情報を、画面データ26の送信元である画像形成装置1−i,5−jのイベントサーバー22bへ送信する(ステップS5)。このとき、イベントハンドラー63bは、必要に応じて、操作情報のフォーマットを、イベントサーバー22bで解釈可能なものに変換してから、操作情報を送信するようにしてもよい。
【0080】
その画像形成装置1−i,5−jでは、イベントサーバー22bが、その操作情報を受信すると、その操作情報に従って処理を行う(ステップS6)。そして、この処理がログアウト処理である場合には(ステップS7)、ログアウト処理が実行される。
【0081】
また、ログアウト処理ではない場合、処理の実行に伴って画面遷移が発生するため、ページサーバー22aは、次の画面の画面データ26を読み出し、ページ更新部63aへ送信する。そして、ローミングサーバー装置8では、ページ更新部63aは、その画面データ26からリモート画面データを生成し(ステップS3)、HTTP通信部62を介してウェブブラウザー81に送信し、携帯端末装置10において次の画面を表示させる(ステップS4)。これ以降、上述したように、イベントが検出されると、処理が実行されるとともに、画面遷移が行われる。
【0082】
(2)携帯端末装置10から印刷データをプリントサーバー装置9に登録するときの各装置の動作
【0083】
図9は、図1に示すシステムにおいて、携帯端末装置10から印刷データをプリントサーバー装置9に登録するときの各装置の動作を説明するフローチャートである。
【0084】
携帯端末装置10において、入力装置72に対して所定のユーザー操作があると、ウェブブラウザー81は、ローミングサーバー装置8の所定のURIに、データ登録のウェブページデータの要求を送信する。ローミングサーバー装置8のHTTP通信部62は、その要求を受信すると、そのウェブページデータを送信する。ウェブブラウザー81は、そのウェブページデータを受信すると、データ登録画面を表示装置71に表示させる。データ登録画面に、アプリケーションデータファイルのパスが入力され、所定の操作が行われると、ウェブブラウザー81は、そのアプリケーションデータファイルを読み出して、ローミングサーバー装置8の所定のURIに送信する(ステップS11)。
【0085】
ローミングサーバー装置8では、HTTP通信部62がそのアプリケーションデータファイルを受信すると、印刷データ生成部65は、アプリケーションデータファイルのデータフォーマットを特定し、そのアプリケーションデータファイルから印刷データを生成する(ステップS12)。
【0086】
そして、印刷データ管理部64は、印刷データ生成部65により生成された印刷データを、ログインユーザーのユーザーID、および元のアプリケーションデータファイルのファイル名とともに、プリントサーバー装置9へ登録する(ステップS13)。プリントサーバー装置9では、ユーザーごとに、その印刷データが保存される。
【0087】
(3)プリントサーバー装置9に登録されている印刷データを使用して印刷を行うときの各装置の動作
【0088】
図10は、図1に示すシステムにおいて、プリントサーバー装置9に登録されている印刷データを使用して印刷を行うときの各装置の動作を説明するフローチャートである。
【0089】
まず、上述のステップS1,S2と同様にして、いずれかの利用可能な画像形成装置が選択され、その画像形成装置へのログインが実行される(ステップS21,S22)。
【0090】
ログインに成功すると、携帯端末装置10では、リモート画面データに基づく初期画面が表示される。携帯端末装置10において、入力装置72に対して所定のユーザー操作があると、ウェブブラウザー81は、ローミングサーバー装置8の所定のURIに、印刷データリストのウェブページデータの要求を送信する。ローミングサーバー装置8のHTTP通信部62は、その要求を受信すると、プリントサーバー装置9に登録されているログインユーザーの印刷データのリストをプリントサーバー装置9から取得し、その印刷データリストを含むウェブページデータを送信する(ステップS23)。さらに、そのウェブページデータには、リスト内の印刷データを選択するための選択操作部、ユーザー操作で選択された情報を通知するスクリプトなどが含まれる。
【0091】
図11は、印刷データリストの一例を示す図である。図11に示すように、印刷データリストには、ユーザーID、各印刷データのデータID、元のアプリケーションデータファイルのファイル名、および印刷データファイルのファイル名が含まれる。
【0092】
ウェブブラウザー81は、そのウェブページデータを受信すると、印刷データリストを含む画面を表示装置71に表示させる(ステップS24)。
【0093】
印刷データリストから1つの印刷データを選択する操作が行われると、ウェブブラウザー81は、その操作情報を、ローミングサーバー装置8に送信する。ローミングサーバー装置8のイベントハンドラー63bは、HTTP通信部62を介して、その操作情報に受信すると、まず、その操作情報で指定された印刷データをプリントサーバー装置9から取得し、ログイン中の画像形成装置1−i,5−jのイベントサーバー22bへ送信する(ステップS25)。
【0094】
その画像形成装置1−i,5−jでは、イベントサーバー22bは、その印刷データを受信すると、コントローラ23でプリンター11を動作させて、その印刷データに基づく印刷を実行させる(ステップS26)。
【0095】
印刷が完了すると、ページサーバー22aは、印刷完了を示す画面データ26をページ更新部63aに送信する。ページ更新部63aは、その画面データ26からリモート画面データを生成し、携帯端末装置10のウェブブラウザー81に送信する。ウェブブラウザー81は、そのリモート画面データに基づき、印刷終了を示す画面を表示装置71に表示させる。
【0096】
その後、上述のようにして、携帯端末装置10に対してログアウトの操作が実行されると、ローミングサーバー装置8を介して、ログイン中の画像形成装置においてそのユーザーのログアウト処理が実行される(ステップS27)。
【0097】
以上のように、上記実施の形態によれば、画像形成装置1−1〜1−M,5−1〜5−Nは、表示装置を有する操作パネル14と、その表示装置の画面表示に使用する画面データ26とを有する。そして、ローミングサーバー装置8は、WAN4を介して当該サーバー装置8に携帯端末装置10がアクセスすると、いずれかの画像形成装置1−i,5−jから画面データ26を取得し、画面データ26から携帯端末装置10用のリモート画面データを生成して携帯端末装置10へ送信するとともに、リモート画面データに基づく画面表示中に携帯端末装置10に入力されたユーザー操作の操作情報を携帯端末装置10から取得しその画像形成装置1−i,5−jへ送信し、その操作情報に従って処理をその画像形成装置1−i,5−jに実行させる。
【0098】
これにより、ローミングサーバー装置8が画像形成装置1−i,5−jの画面データから携帯端末装置10用のリモート画面データを生成し携帯端末装置10へ提供するため、画像形成装置1−i,5−jを操作するための操作画面の画面データを携帯端末装置10において予め保持させておくことなく、遠隔の携帯端末装置10から画像形成装置1−i,5−jを使用することができる。
【0099】
なお、上述の実施の形態は、本発明の好適な例であるが、本発明は、これらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能である。
【0100】
例えば、上記実施の形態において、印刷データ管理部64は、プリントサーバー装置9に登録されている印刷データのファイル名、元のアプリケーションデータファイルのファイル名、およびユーザIDを印刷データごとにデータベースに記録していき、プリントサーバー装置9にアクセスせずに、そのデータベースを参照して、印刷データリストを生成するようにしてもよい。
【0101】
また、上記実施の形態において、ユーザーごとに異なる利用機器リスト51を記憶しておき使用するようにしてもよい。その場合、最初に、携帯端末装置10からユーザーIDを送信し、ローミングサーバー装置8は、携帯端末装置10からユーザーIDを受信し、そのユーザーIDに関連付けられている利用機器リスト51を特定する。
【産業上の利用可能性】
【0102】
本発明は、例えば、外部から画像形成装置を使用するシステムに適用可能である。
【符号の説明】
【0103】
1−1〜1−M,5−1〜5−N 画像形成装置
2,6 LAN(ネットワークの一例の一部)
4 WAN(ネットワークの一例の一部)
8 ローミングサーバー装置(サーバー装置の一例)
9 プリントサーバー装置
10 携帯端末装置(端末装置の一例)
14 操作パネル(表示装置の一例)
26 画面データ
41 記憶装置
43 通信装置
61 機器状態監視部
63 リモート画面制御部
64 印刷データ管理部
65 印刷データ生成部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークに接続されたサーバー装置と、
前記ネットワークに接続された画像形成装置とを備え、
前記画像形成装置は、表示装置と、前記表示装置の画面表示に使用する画面データとを有し、
前記サーバー装置は、前記ネットワークを介して当該サーバー装置に端末装置がアクセスすると、前記画像形成装置から前記画面データを取得し、前記画面データから前記端末装置用のリモート画面データを生成して前記端末装置へ送信するとともに、前記リモート画面データに基づく画面表示中に前記端末装置に入力されたユーザー操作の操作情報を前記端末装置から取得し前記画像形成装置へ送信し、その操作情報に従って処理を前記画像形成装置に実行させること、
を特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
プリントサーバー装置を備え、
前記サーバー装置は、前記端末装置からアプリケーションデータファイルを受信すると、前記アプリケーションデータファイルから印刷データを生成し、前記プリントサーバー装置に保存し、
前記サーバー装置は、前記端末装置からの前記操作情報に従って、前記プリントサーバー装置に保存されている印刷データを取得して、前記画像形成装置へ送信して、前記印刷データに基づく印刷を実行させること、
を特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項3】
ネットワークを介して画像形成装置とデータ通信可能なサーバー装置において、
前記ネットワークに接続された通信装置と、
前記ネットワークを介して当該サーバー装置に端末装置がアクセスすると、前記画像形成装置から前記画面データを取得し、前記画面データから前記端末装置用のリモート画面データを生成して前記端末装置へ送信するとともに、前記リモート画面データに基づく画面表示中に前記端末装置に入力されたユーザー操作の操作情報を前記端末装置から取得し前記画像形成装置へ送信し、その操作情報に従って処理を前記画像形成装置に実行させるリモート画面制御部と、
を備えることを特徴とするサーバー装置。
【請求項4】
画像形成装置のリストを記憶した記憶装置と、
前記リストに登録されている画像形成装置のそれぞれの状態を監視する機器状態監視部とを備え、
前記リモート画面制御部は、前記ネットワークを介して当該サーバー装置に端末装置がアクセスすると、使用可能な状態の画像形成装置のリストを前記端末装置へ送信し、前記端末装置に入力されたユーザー操作を前記端末装置から受信し、そのユーザー操作に従って、前記使用可能な状態の画像形成装置のリストから選択された画像形成装置から前記画面データを取得し、前記画面データから前記端末装置用のリモート画面データを生成して前記端末装置へ送信するとともに、前記リモート画面データに基づく画面表示中に前記端末装置に入力されたユーザー操作の操作情報を前記端末装置から取得し、選択した前記画像形成装置へ送信し、その操作情報に従って処理を前記画像形成装置に実行させること、
を特徴とする請求項3記載のサーバー装置。
【請求項5】
前記リモート画面制御部は、選択した前記画像形成装置に対してログインを行い、ログイン成功後に、選択した前記画像形成装置から前記画面データを取得し、前記画面データから前記端末装置用のリモート画面データを生成して前記端末装置へ送信するとともに、前記リモート画面データに基づく画面表示中に前記端末装置に入力されたユーザー操作の操作情報を前記端末装置から取得し、選択した前記画像形成装置へ送信し、その操作情報に従って処理を前記画像形成装置に実行させることを特徴とする請求項4記載のサーバー装置。
【請求項6】
前記端末装置からアプリケーションデータファイルを受信すると、前記アプリケーションデータファイルから印刷データを生成する印刷データ生成部と、
前記印刷データをプリントサーバー装置に保存する印刷データ管理部とを備え、
前記リモート画面制御部は、前記端末装置からの前記操作情報に従って、前記プリントサーバー装置に保存されている印刷データを取得して、前記画像形成装置へ送信して、前記印刷データに基づく印刷を実行させること、
を特徴とする請求項3記載のサーバー装置。
【請求項7】
前記端末装置からの前記操作情報に従って、前記プリントサーバー装置に保存されている印刷データのリストを前記端末装置へ送信し、前記端末装置に入力されたユーザー操作を前記端末装置から受信し、そのユーザー操作に従って、前記リストから印刷データを選択し、選択した印刷データを前記プリントサーバー装置から取得して、前記画像形成装置へ送信して、前記印刷データに基づく印刷を実行させることを特徴とする請求項6記載のサーバー装置。
【請求項1】
ネットワークに接続されたサーバー装置と、
前記ネットワークに接続された画像形成装置とを備え、
前記画像形成装置は、表示装置と、前記表示装置の画面表示に使用する画面データとを有し、
前記サーバー装置は、前記ネットワークを介して当該サーバー装置に端末装置がアクセスすると、前記画像形成装置から前記画面データを取得し、前記画面データから前記端末装置用のリモート画面データを生成して前記端末装置へ送信するとともに、前記リモート画面データに基づく画面表示中に前記端末装置に入力されたユーザー操作の操作情報を前記端末装置から取得し前記画像形成装置へ送信し、その操作情報に従って処理を前記画像形成装置に実行させること、
を特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
プリントサーバー装置を備え、
前記サーバー装置は、前記端末装置からアプリケーションデータファイルを受信すると、前記アプリケーションデータファイルから印刷データを生成し、前記プリントサーバー装置に保存し、
前記サーバー装置は、前記端末装置からの前記操作情報に従って、前記プリントサーバー装置に保存されている印刷データを取得して、前記画像形成装置へ送信して、前記印刷データに基づく印刷を実行させること、
を特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項3】
ネットワークを介して画像形成装置とデータ通信可能なサーバー装置において、
前記ネットワークに接続された通信装置と、
前記ネットワークを介して当該サーバー装置に端末装置がアクセスすると、前記画像形成装置から前記画面データを取得し、前記画面データから前記端末装置用のリモート画面データを生成して前記端末装置へ送信するとともに、前記リモート画面データに基づく画面表示中に前記端末装置に入力されたユーザー操作の操作情報を前記端末装置から取得し前記画像形成装置へ送信し、その操作情報に従って処理を前記画像形成装置に実行させるリモート画面制御部と、
を備えることを特徴とするサーバー装置。
【請求項4】
画像形成装置のリストを記憶した記憶装置と、
前記リストに登録されている画像形成装置のそれぞれの状態を監視する機器状態監視部とを備え、
前記リモート画面制御部は、前記ネットワークを介して当該サーバー装置に端末装置がアクセスすると、使用可能な状態の画像形成装置のリストを前記端末装置へ送信し、前記端末装置に入力されたユーザー操作を前記端末装置から受信し、そのユーザー操作に従って、前記使用可能な状態の画像形成装置のリストから選択された画像形成装置から前記画面データを取得し、前記画面データから前記端末装置用のリモート画面データを生成して前記端末装置へ送信するとともに、前記リモート画面データに基づく画面表示中に前記端末装置に入力されたユーザー操作の操作情報を前記端末装置から取得し、選択した前記画像形成装置へ送信し、その操作情報に従って処理を前記画像形成装置に実行させること、
を特徴とする請求項3記載のサーバー装置。
【請求項5】
前記リモート画面制御部は、選択した前記画像形成装置に対してログインを行い、ログイン成功後に、選択した前記画像形成装置から前記画面データを取得し、前記画面データから前記端末装置用のリモート画面データを生成して前記端末装置へ送信するとともに、前記リモート画面データに基づく画面表示中に前記端末装置に入力されたユーザー操作の操作情報を前記端末装置から取得し、選択した前記画像形成装置へ送信し、その操作情報に従って処理を前記画像形成装置に実行させることを特徴とする請求項4記載のサーバー装置。
【請求項6】
前記端末装置からアプリケーションデータファイルを受信すると、前記アプリケーションデータファイルから印刷データを生成する印刷データ生成部と、
前記印刷データをプリントサーバー装置に保存する印刷データ管理部とを備え、
前記リモート画面制御部は、前記端末装置からの前記操作情報に従って、前記プリントサーバー装置に保存されている印刷データを取得して、前記画像形成装置へ送信して、前記印刷データに基づく印刷を実行させること、
を特徴とする請求項3記載のサーバー装置。
【請求項7】
前記端末装置からの前記操作情報に従って、前記プリントサーバー装置に保存されている印刷データのリストを前記端末装置へ送信し、前記端末装置に入力されたユーザー操作を前記端末装置から受信し、そのユーザー操作に従って、前記リストから印刷データを選択し、選択した印刷データを前記プリントサーバー装置から取得して、前記画像形成装置へ送信して、前記印刷データに基づく印刷を実行させることを特徴とする請求項6記載のサーバー装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−238006(P2011−238006A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−108630(P2010−108630)
【出願日】平成22年5月10日(2010.5.10)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月10日(2010.5.10)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】
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