説明

画像形成システム

【課題】用紙を封筒へ封入する機能を有するとともに、無駄な封筒及び用紙並びに作業時間を発生させることなく、用紙を封入した封筒について配達料金を事前に確認することができる画像形成システムを提供する。
【解決手段】選択された封筒の封筒情報に基づいて封筒の質量及びサイズを判断し、入力された枚数情報に基づいて封筒に封入される用紙の質量を算出し、判断した封筒の質量及びサイズと算出した用紙の質量とに基づいて配達料金を算出して表示する。上記選択された封筒は変更することができる。封入処理の対象の封筒及び用紙が決定された後、その決定された用紙及び封筒の少なくとも一方に画像が形成され、用紙が封筒に封入される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成から封筒への用紙の封入まで行うことができる画像形成システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置に封入封緘装置が連結され、用紙の画像形成から封筒への封入封緘まで行うことができ、さらに、封入済みの封筒の質量と大きさから郵便料金を算出することができるインライン型の封入封緘装置を備えたシステムが知られている。
また、特許文献1には、ビン等の用紙積載手段上に積載した用紙を封筒内に詰め込むことができる用紙処理装置を備えた画像形成装置が開示されている。この画像形成装置の用紙処理装置は、用紙積載手段に搬送される用紙のサイズを検知するとともに、収納されている封筒のサイズを検知する。更に、上記検知したサイズの用紙を収納可能な封筒サイズと、その封筒に収納可能な用紙枚数とを認識し、その認識した封筒サイズと上記検知した封筒サイズとを照合する。封筒に詰める用紙枚数が入力され、用紙を封筒内に詰める封筒詰めモードが選択されると、上記検知したサイズの用紙を上記入力された用紙枚数だけ収納可能なサイズの封筒を、上記認識した封筒の中から選択する。上記入力された用紙枚数が多すぎて収納可能な封筒が無かった場合には封筒詰めできないことを表示する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記従来の封入封緘装置を備えたシステムでは、実際に封筒への封入封緘のジョブを実行してみないと、完成した封筒の質量がわからない。そのため、例えばお試し機能などで実行して封入封緘済み封筒の完成品を確認し、想定した完成品(郵便物)になっていなかったり想定した郵便料金に納まっていなかったりした場合には、封入封緘ジョブの設定を変えて何度か現物での確認作業を繰り返す必要がある。このように現物での確認作業を繰り返すと、封筒や用紙の無駄や作業時間の無駄が発生してしまうという問題がある。
また、上記特許文献1の用紙処理装置を備えた画像形成装置においても、封入封緘済み封筒の質量を確認できないため、前述のような封筒や用紙の無駄や作業時間の無駄が発生してしまうおそれがある。
【0004】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、用紙を封筒へ封入する機能を有するとともに、無駄な封筒及び用紙並びに作業時間を発生させることなく、用紙を封入した封筒について配達料金を事前に確認することができる画像形成システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、複数種類の封筒を収容する封筒収容手段と、封筒の種類の選択するための封筒選択手段と、用紙を収容する用紙収容手段と、用紙の枚数を入力するための用紙枚数入力手段と、用紙に画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段で画像が形成された用紙を封筒に封入する封入処理を行う封入手段と、を備えた画像形成システムにおいて前記封筒選択手段で選択された封筒の封筒情報に基づいて該封筒の質量及びサイズを判断する封筒判断手段と、前記用紙枚数入力手段で入力された枚数情報に基づいて前記封筒に封入される用紙の質量を算出する用紙質量算出手段と、前記封筒判断手段で判断した前記封筒の質量及びサイズと、前記用紙質量算出手段で算出した前記用紙の質量とに基づいて、配達料金を算出する料金算出手段と、前記料金算出手段で算出した配達料金を表示する表示手段と、前記封筒選択手段で選択された封筒を変更するための変更手段と、前記封入手段で行う封入処理の対象の封筒及び用紙が決定された後、その決定された該用紙及び該封筒の少なくとも一方に画像を形成し、該用紙を該封筒に封入するように制御する制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成システムにおいて、前記用紙収容手段に収容された複数種類の用紙から、前記封筒に封入する用紙を選択するための用紙選択手段を、更に備え、前記用紙質量算出手段は、前記用紙枚数入力手段で入力された枚数情報と、前記用紙選択手段で選択された用紙の用紙情報とに基づいて、前記封筒に封入される用紙の質量を算出し、前記変更手段は、前記封筒選択手段で選択された封筒及び前記用紙選択手段で選択された用紙の少なくとも一方を変更可能に構成されていることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の画像形成システムにおいて、前記料金算出手段は、前記変更手段で変更された変更結果に基づいて変更後の配達料金を算出し、前記表示手段は、前記変更後の配達料金を表示することを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかの画像形成システムにおいて、前記表示手段は、前記料金算出手段で配達料金が算出された封筒及び用紙の画像を、該封筒に封入されている該用紙の様子がわかるように表示することを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかの画像形成システムにおいて、前記用紙情報は、紙種、紙厚、紙サイズ、及び、1枚あたりの質量であることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれかの画像形成システムにおいて、前記封筒情報は、サイズ、及び、1枚あたりの質量であることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれかの画像形成システムにおいて、前記封入手段で封入した封筒を封緘する封緘手段を、更に備えたことを特徴とするものである。
【0006】
なお、本発明において、「封入」は、用紙を封筒に詰めることをいい、「封緘」は、用紙が詰められている封筒を閉じることをいう。また、本発明において、「配達料金」は、用紙が詰められた封筒を、その宛先に配達するための料金であり、例えば郵便料金や宅配料金である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、封入処理の対象の封筒及び用紙が決定された後、その決定された用紙及び封筒の少なくとも一方に、画像形成手段で画像が形成され、封入手段で用紙を封筒に封入される。したがって、用紙や封筒に画像形成を行った後、用紙の封筒への封入も行うことができる。しかも、封筒が選択されるとともに、その封筒に封入さえる用紙の枚数が入力されると、その選択された封筒の封筒情報に基づいて封筒の質量及びサイズが判断され、入力された枚数情報に基づいて封筒に封入される用紙の質量が算出される。この封筒の質量及びサイズの判断結果と用紙の質量の算出結果とに基づいて配達料金が算出されて表示されるので、画像形成及び用紙の封筒への封入を実際に行うことなく、用紙が封入された封筒について配達料金を事前に確認することができる。更に、上記配達料金の確認の後、必要に応じて、上記選択された封筒及び用紙の少なくとも一方を変更することができる。したがって、無駄な封筒及び用紙並びに作業時間を発生させることなく、用紙を封入した封筒について配達料金を事前に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成システムの制御系の主要部の構成を示す概略構成図。
【図2】同画像形成システムの全体構成図。
【図3】同画像形成システムの給紙カセット並びにサイズ検知系の斜視図。
【図4】同画像形成システムのトレイ並びにサイズ検知系の斜視図。
【図5】同画像形成システムのトレイ並びにサイズ検知系の説明図。
【図6】同画像形成システムのSSPユニットの構成を示す拡大構成図。
【図7】同SSPユニットのソートガイドと搬送ベルトとの位置関係を示す説明図。
【図8】同SSPユニットのソートガイド部によって用紙がビン上に排出される様子を示す説明図。
【図9】同SSPユニットにおいて封筒が封筒チャック部に搬送される様子を示す説明図。
【図10】同SSPユニットにおける封筒チャック部の構成を示す説明図。
【図11】同SSPユニットの封筒チャック部において封筒が開口部を開封マイラーの下端よりも下側にして保持された状態を示す説明図。
【図12】同SSPユニットの封筒チャック部において封筒内に開封マイラーの下端が入り込んだ状態を示す説明図。
【図13】同SSPユニットの封筒チャック部において封筒内に開封マイラーの下端が入り込んだ状態を示す斜視図。
【図14】同SSPユニットに一対設けられているパックユニットとビンとの位置関係を示す斜視図。
【図15】同パックユニットとビンとの位置関係を示す説明図。
【図16】同パックユニットの主要部の位置関係を示す斜視図。
【図17】同パックユニットの主要部の位置関係を示す平面図。
【図18】同パックユニットの上,下コロをそれぞれ駆動する駆動系の主要部の位置関係を示す斜視図。
【図19】SSPユニットに設けられているステイプラを示す説明図。
【図20】同SSPユニットとそのユニットを移動させる駆動系を示す斜視図。
【図21】同SSPユニットのパックユニットの上コロを示す概略構成図。
【図22】同パックユニットの上コロを示す斜視図。
【図23】同パックユニットの下コロを示す説明図。
【図24】同パックユニットの上コロと下コロとの間に用紙を挾持した状態を示す説明図。
【図25】同パックユニットが挾持した用紙の下面がビンフェンスの上端を越える位置まで上昇した状態を示す説明図。
【図26】同パックユニットが用紙を挾持して封筒内へ挿入する位置まで移動する様子を示す説明図。
【図27】同パックユニットが挾持した用紙を封筒内へ挿入している様子を示す説明図。
【図28】本実施形態の画像形成システムに設けられている操作パネルの画面を示す説明図。
【図29】同画像形成システム全体を制御する制御装置とその関連構成を示す全体制御ブロック図。
【図30】同制御装置が実行する封筒・用紙認識処理のルーチンを示すフローチャート。
【図31】同制御装置が実行する封筒選択処理のルーチンを示すフローチャート。
【図32】同制御装置が実行する封筒情報入力処理のルーチンを示すフローチャート。
【図33】同制御装置が実行する封筒詰めモード処理のルーチンを示すフローチャート。
【図34】同制御装置が実行する封筒印刷選択処理のルーチンを示すフローチャート。
【図35】本実施形態の画像形成システムの封入モードにおける処理及び操作の流れを示すフローチャート。
【図36】同画像形成システムにおける操作パネルの通常画面の説明図。
【図37】同操作パネルの封入モード画面の説明図。
【図38】同操作パネルの封筒の選択画面の説明図。
【図39】同操作パネルの封入紙の選択画面の説明図。
【図40】同操作パネルで「プレビュー」ボタンが押された際の画面の説明図。
【図41】同操作パネルのプレビュー画面の説明図。
【図42】同プレビュー画面に表示可能な封筒のイメージの例を示す説明図。
【図43】同操作パネルでお試しコピーボタンが押された場合の画面の説明図。
【図44】同操作パネルで「中止」ボタンが押された際の操作画面の説明図。
【図45】同操作パネルで用紙設定を押した際の画面の説明図。
【図46】同操作パネルで「トレイ1」が選択された際の画面の説明図。
【図47】同操作パネルで「A4」サイズが設定された場合の画面の説明図。
【図48】同操作パネルの用紙の重さ(質量)を入力する画面の説明図。
【図49】同操作パネルで「トレイ6」が選択された際の画面の説明図。
【図50】同操作パネルの封筒の「角2」が選択された際の画面の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成システムの制御系の主要部の構成を示す概略構成図である。また、図2は、同画像形成システムの全体構成図である。
本実施形態の画像形成システムは、図1に示すように画像形成手段としての画像形成装置本体1の側部に、用紙処理装置(後処理装置)として機能するソータ・ステイプラ・パッケージャ装置(以下、「SSP装置」という。)3が装着されている。SSP装置3は、用紙Pを積載する複数の用紙積載手段である用紙積載ビン(以下、単に「ビン」ともいう。)35と、画像形成装置本体1の用紙収納部としての給紙部11から給紙されて画像が形成された用紙Pを各ビン35に仕分けして排出する仕分排出手段となるソートガイド部44と、そのビン上の用紙Pを封筒Pf内に搬入する封入手段としてのパックユニット46とを備えている。給紙部11は、複数種類の封筒を収容する封筒収容手段、及び複数種類の用紙を収容する用紙収容手段としても機能する。
【0010】
本実施形態の画像形成システムは、給紙部11の給紙カセット15A〜15D及びトレイ24等から給紙される用紙P又は封筒Pfのサイズをそれぞれ検知する用紙サイズ検知手段及び封筒サイズ検知手段の両方を兼ねる各サイズ検知センサ32及びサイズ検知装置30を備えている。なお、用紙P及び封筒Pfは、給紙カセット15A〜15D及びトレイ24のいずれにも収納又はセットできるようになっている。図1では、用紙Pが給紙カセット15B〜15Dに収納され、封筒Pfが給紙カセット15Aに収納されるとともにトレイ24上にセットされている例について示している。また、ソートモード時には、用紙Pはビン35に向けて搬送される。
【0011】
更に、本実施形態の画像形成システムは、各サイズ検知センサ32及びサイズ検知装置30の検知系によって検知された封筒のサイズ及び入力された用紙枚数が多すぎて収納可能な封筒が無かった場合には、封筒詰めできないことを表示することができる表示手段としての表示部104を備えている。また、本実施形態の画像形成システムは、各サイズ検知センサ32又はサイズ検知装置30が検知したサイズの用紙を収納可能な封筒サイズとその封筒に収納可能な用紙枚数とを認識する機能と、その認識した封筒サイズとサイズ検知センサ32又はサイズ検知装置30が検知した封筒サイズとを照合する機能とを有する制御手段としての制御装置120を備えている。
【0012】
制御装置120は、選択された封筒の封筒情報に基づいて封筒の質量及びサイズを判断する封筒判断手段、選択された用紙の種類と入力された枚数情報とに基づいて封筒に封入される用紙の質量を算出する用紙質量算出手段、及び、判断した封筒の質量及びサイズと算出した用紙の質量とに基づいて配達料金を算出する料金算出手段としても機能する。また、制御装置120は、封入処理の対象の封筒及び用紙が決定された後、その決定された用紙及び封筒の少なくとも一方に画像を形成し、用紙を封筒に封入するように制御する制御手段としても機能する。
【0013】
また、本実施形態の画像形成システムは、封筒に詰める用紙の枚数を入力する用紙枚数入力手段としてのテンキー105を備えており、制御装置120は用紙を封筒内に詰める封筒詰めモードが選択されたとき、サイズ検知センサ32やサイズ検知装置30によって検知されたサイズの用紙をその入力された用紙枚数だけ収納可能な封筒を、上記認識したサイズの封筒の中から選択する封筒選択手段としても機能する。また、制御装置120は、入力された用紙枚数が上記認識された収納可能な枚数を越える場合には、封筒詰めモードを解除させるとともに、封筒詰めモードが選択されたときには、封筒に詰める用紙の枚数を入力させるための表示を行うように表示部104を制御する。
【0014】
また、本実施形態の画像形成システムは、図2に示すように画像形成装置本体1の上部に循環型原稿自動給送装置(RDH:Recirculating Document Handler)2を搭載し、左側面の上部には用紙処理装置(後処理装置)としてSSP装置3が装着され、下部には用紙が詰められた封筒を収納する収納キャリア4が装着されている。
【0015】
本実施形態の画像形成システムの画像形成装置本体1では、画像走査部5によって画像処理した後の画像情報が、書き込み部6によるレーザ光のラスター走査により光の点の集合の形で感光体ドラム7上に書き込まれる。レーザ光源としては例えば半導体レーザが使用される。また、像担持体としての感光体ドラム7の表面は、帯電手段としてのコロトロン方式の帯電チャージャ8によって均一に負帯電される。そして、この負帯電された感光体ドラム7にレーザ光が照射されて、その画像部分の電位が落とされると、その感光体ドラム7の表面に地肌部分の電位が−750〜−800Vで、画像部の電位が−50V程度の静電潜像が形成される。その静電潜像は、現像手段としての現像器9の現像ローラにより−500〜−600Vのバイアス電圧が与えられることによって負帯電されたトナーにより顕像化される。その顕像化された画像は、給紙部11から給紙されて感光体ドラム7の回転に合わせてタイミング調整された用紙(転写紙)Pの紙面上に、転写手段としての転写チャージャ12によって紙面の裏面側から正電位のチャージが加えられることによって転写される。画像が転写された用紙は、転写チャージャ12と一体に保持される分離手段としての分離チャージャ13により交流除電されることによって、感光体ドラム7の表面から分離される。このとき、感光体ドラム7上に残った残留トナーは、像担持体クリーニング手段としてのクリーニング装置14のクリーニングブレードにより感光体ドラム7の表面から掻き落とされ、それが回収タンク内に収容される。そして、感光体ドラム7の表面に残留する電位は、除電手段としての除電ランプ(図示せず)によって光が照射されることにより消去される。
【0016】
一方、画像が転写される用紙Pは、給紙部11に設けられている4段の給紙カセット15A〜15Dの中から用紙サイズに応じて選択的に送り出される。すなわち、オペレータによっていずれかの段の給紙カセットが選択されてスタートキーが押されると、その選択された段の給紙コロが回転して給紙カセット内の用紙が給紙され、それが搬送路上に設けられているコロによってレジストローラ16のニップに突き当たるまで給送される。レジストローラ16は、感光体ドラム7に形成された画像の位置と用紙の位置とが一致するようにタイミングをとって、それを感光体ドラム7に向けて給送する。このようにして用紙Pが給紙され、そこに前述した方法によって画像が転写され、その画像(トナー像)が定着手段としての定着ローラによって定着される。そして、その画像が定着された用紙Pは、その後、SSP装置3内に送り込まれて通常のプリント時には直進状態の位置にある切換爪21に案内されて排紙トレイ22上に排出される。
【0017】
本実施形態の画像形成装置本体1は、SSP装置3との間にインサータやリングバインダーを連結してもよい。インサータは例えば2つの用紙トレイを有し、画像形成済みの用紙や画像形成装置を通すことができないシートを冊子の中に挿入したりできる。リング製本する冊子の用紙は、リングバインダーの中で多穴のパンチ穴が穿孔され、整合され、リング綴じされる。また、SSP装置3は、1〜4穴程度までのパンチ装置やスティプル装置などを内蔵し、各種のスティプル綴じや用紙の整合などを行うことができるように構成してもよい。
【0018】
図3は、給紙部11の各給紙カセット15A〜15D並びに用紙サイズ検知手段及び封筒サイズ検知手段を共に兼ねるサイズ検知系の斜視図である。給紙部11の各給紙カセット15A〜15Dには、収納する各用紙サイズ又は封筒サイズにそれぞれ対応させて形成したサイズ指示板31が取り付けられている。その給紙カセットを画像形成装置本体1にセットすると、本体側にサイズ指示板31に対応させて設けられているサイズ検知センサ32がサイズ指示板31を検知し、給紙カセット内に入っている用紙又は封筒(図3の場合は封筒Pf)のサイズを検知する。
【0019】
なお、給紙カセット15A〜15Dの各側面15aには、サイズシール33を貼着してユーザがカセット内の収納物のサイズを一目でわかるようにしてある。また、本実施形態の画像形成システムにおける用紙の給紙は、図2の画像形成装置本体1の右側面において実線及び仮想線それぞれで示した各位置に移動して開閉可能な手差しトレイ23と、その下方に設けているトレイ24からもできるようになっている。トレイ24は、給紙カセット15A〜15Dよりも多くの用紙や封筒をセットできるようになっている。
【0020】
図4及び図5はそれぞれ、トレイ24並びに用紙サイズ検知手段及び封筒サイズ検知手段を共に兼ねるサイズ検知系の斜視図及び説明図である。図4及び図5に示すように底板25上に用紙Pや封筒Pfを載置し、それを図5に示すガイドロッド26に沿って矢示A方向にスライド可能な一対のサイドガイド27,28によって挾んで底板25の中央位置にセットする。底板25の下側には、サイドガイド28の位置を検知することにより底板25上の用紙サイズを検知するサイズ検知装置30(例えば、可変抵抗型位置センサ)を配設し、それによって検知した値を予め記憶させてあるサイズデータと比較して、底板25上にセットされている用紙Pまたは封筒Pfのサイズを認知することができるようにしている。
【0021】
後処理装置としてのSSP装置3は、図2に示す画像形成装置本体1で画像が形成されて排出される用紙や封筒等を排紙トレイ22に排出したり、その用紙等を選択される内容に応じて仕分けして多段に配置されている各ビン35上に排出したりする。更に、SSP装置3は、ステイプラ47でその用紙等を綴じたり、それを封筒内に送り込んだりする役割を果す。
【0022】
SSP装置3は、用紙を積載する複数の用紙積載ビン35と、画像形成装置本体1から排出された用紙等を排紙トレイ22上に排出する横搬送路41と、その横搬送路41に設けられている切換爪21によって下方へ向けて案内された用紙等を下方へ搬送する縦搬送路42とを備える。更に、SSP装置3は、縦搬送路42へ送り込まれた用紙をビン35上へ選択的に排出したりするSSPユニット40等を備える。
【0023】
図6は、SSPユニット40の拡大構成図である。SSPユニット40は、モータと上下のプーリとその間に張装される駆動ベルトとからなる昇降装置43によって各ビン間を昇降される。また、SSPユニット40は、画像形成装置本体1内で画像が形成された用紙Pを図6に示すように各ビン35に仕分けして排出する仕分排出手段としてのソートガイド部44と、ソートガイド部44の下方に設けられビン35上の用紙Pを封筒チャック部45によって保持される封筒内に搬入する封入手段としてのパックユニット46とを備える。更に、SSPユニット40は、パックユニット46に一体に取付けられているステイプラ47等を備える。
【0024】
縦搬送路42は、上下に設けたプーリ49,49(図6では下方側は見えない)間に回動可能に張装した搬送ベルト48等によって構成され、その搬送ベルト48に接するように繰り出しベルト50が設けられている。繰り出しベルト50は、一端がSSPユニット40のフレーム51の上端に固定され、他端側を画像形成装置本体の固定部に回転可能に取付けられている巻き取りローラ52に固定して、そのローラの矢示B方向への回転によってそれが巻き取られるようになっている。巻き取りローラ52は、常に繰り出しベルト50を巻き取る矢示B方向にバネ(図示せず)によって巻き取り付勢されていて、SSPユニット40が上下方向に移動するのに合わせて繰り出しベルト50を繰り出したり巻き取ったりして、繰り出しベルト50に常に所定の張力を作用させてそれがたるむことなく搬送ベルト48との間で縦搬送路を形成するようにしている。
【0025】
ソートガイド部44は、用紙Pを各ビン35に仕分け(ソート)するための装置である。ソートガイド部44は、板状部材を共に弧状に形成した一対のソートガイド53,54の下端付近に回動部53a,54aがそれぞれ形成され、各回動部53a,54aよりも上側の各可動ガイド部分が矢示C方向に回動可能になっている。更に、ソートガイド部44は、各可動ガイド部分にソレノイド55の可動軸が取り付けられ、ソレノイド55をオン状態にしたときに可動ガイド部分が図6に仮想線で示す位置に移動するように構成されている。ソートガイド53,54の回動部53a,54aよりも下側の各端部は、フレーム51にそれぞれ固定され、そこに形成された切欠溝内に排紙ローラ対56が干渉することなく挿入されている。
【0026】
図7は、SSPユニット40のソートガイド54と搬送ベルト48との位置関係を示す説明図である。下側のソートガイド54には、図7に示すように前後方向に略等間隔に配設されている複数本の各搬送ベルト48を干渉させることなくそれぞれ受け入れ可能な切欠溝54bが形成されている。この切欠溝54b内を搬送ベルト48が通ることにより、ソートガイド54が図6に実線で示す位置にあるときでも、ソートガイド54が搬送ベルト48の駆動に影響を与えないようになっている。
【0027】
図8は、SSPユニット40のソートガイド部によって用紙Pがビン上に排出される様子を示す説明図である。また、図9は、SSPユニット40において封筒が封筒チャック部45に搬送される様子を示す説明図である。ソートガイド部44は、用紙Pを各ビン35に仕分けするときは、図8に示すようにソレノイド55がオフ状態のままであるため、縦搬送路42の搬送ベルト48によって下方へ搬送されてきた用紙Pは、図示の位置にあるソートガイド53,54の間に送り込まれ、排紙ローラ対56によって指定されたビン35上に排出される。また、縦搬送路42へ搬送された用紙が封筒Pfであり、それを封筒チャック部45へ搬送するときには、今度はソレノイド55がオン状態になる。このソレノイド55のオンにより、ソートガイド53,54はともに回動部53a,54aを中心に回動して縦搬送経路内から図9に示す位置に待避し、下側に位置するソートガイド54の背面(下面)と搬送ベルト48とによって封筒Pfを下方へ搬送する搬送経路が形成される。したがって、縦搬送路42を下方へ搬送される封筒Pfは搬送ベルト48によって封筒チャック部45へ搬送される。
【0028】
図10は、SSPユニット40における封筒チャック部45の構成を示す説明図である。封筒チャック部45は、図10に示すように上,下方向に互いに圧接して回転可能な一対のチャックコロ59,60(ローラであってもよい)を備える。また、封筒チャック部45は、チャックコロ59,60のニップ部に封筒Pfを案内する封筒ガイド57,58と、そのニップ部の搬送上流側に配設された封筒検知用センサ62とが設けられ、その下側のチャックコロ60の一部に弾性変形可能なシート状の開封部材としての開封マイラー61の一部が当接されている。そして、これらの部品がユニット状態でフレーム51(図6参照)に取付けられ、ソートガイド部44と共に上下動する。
【0029】
なお、開封マイラー61は、チャックコロ59,60によって保持される封筒Pfの開口部内に一部を挿入させることによって封筒を開封し得る位置に配設されている。チャックコロ59,60は、略垂直方向に配置されて互いに圧接している。また、封筒ガイド57,58は、封筒Pfを縦搬送路42から用紙が移送される位置へ案内してチャックコロ59,60のニップ部へ導くと共に、そのチャックコロ59,60に達した封筒Pfをさらに下方へ導き、その際に封筒を下側のチャックコロ60に略沿わせて案内する。
【0030】
開封マイラー61は、例えば薄いフィルム状の樹脂材で形成され、チャックコロ60に近接して配設され、上端側が固定されている。開封マイラー61は、通常は下端部より少し上側の部分が下側のチャックコロ60に材料自身の持つ弾性力によって所定の加圧力で当接しているが、用紙Pを封筒Pf内へ案内する際には、図12に示すように下端61a側が封筒の開口部Pon内に挿入され、パックユニット46によって移送される用紙Pがその開口部Pon内に導かれる。封筒チャック部45は、図9に示すように封筒Pfが搬送ベルト48によって下方へ向けて搬送されてくると、その封筒Pfを封筒ガイド57,58によってチャックコロ59,60間に案内する。次に、その封筒Pfは、図9の矢示方向にそれぞれ回転するチャックコロ59,60の搬送力によってチャックコロ60と開封マイラー61の間へ図10に示すように送られる。
【0031】
図11は、SSPユニット40の封筒チャック部45において封筒が開口部Ponを開封マイラー61の下端よりも下側にして保持された状態を示す説明図である。また、図12は、SSPユニット40の封筒チャック部45において封筒内に開封マイラー61の下端が入り込んだ状態を示す説明図である。また、図13は、SSPユニット40の封筒チャック部45において封筒内に開封マイラー61の下端が入り込んだ状態を示す斜視図である。
封筒Pfのフラップ(封筒代)Pfcの部分が図11に示すようにチャックコロ59,60によって互いに挾持される位置になったときに、センサ62がフラップPfcの端部の通過を検知すると、チャックコロ59,60は回転を停止するため、封筒Pfが停止する。このとき、封筒Pfの開口部Ponは、図11に示すように開封マイラー61の下端61aよりも下側に位置する。次に、チャックコロ59,60が矢示E方向にそれぞれ逆回転を始め、封筒Pfがスイッチバックして縦搬送路42を昇るようになる。その際、開封マイラー61は自己の弾性力によって下端側が封筒のフラップPfcの部分に接しているので、その開封マイラーの下端61aが図12に示すように封筒の開口部Pon内に入り込む。この状態で、チャックコロ59,60の逆回転が停止して封筒Pfの上昇が止まる。したがって、封筒Pfは、図13に示すように開封マイラー61の下端61aが封筒Pfの開口部Pon内に挿入された開封状態にセットされる。
【0032】
パックユニット46は、図6に示すように上パック部63と下パック部64とからなり、その上パック部に上コロ65が回転可能に取り付けられ、下パック部に下コロ66が回転可能に取り付けられている。また、上,下パック部63,64の同図で右端側には、挿入ガイド67,68が回動可能に取り付けられている。挿入ガイド67,68は弱いバネによって先端側が互いに接近するように付勢されている。束状の用紙Pがそこを通過する際には、挿入ガイド67,68が押し開かれて用紙が大きな抵抗を受けることなく搬送される。
【0033】
図14は、SSPユニット40に一対設けられているパックユニット46とビンとの位置関係を示す斜視図である。また、図15は、パックユニット46とビンとの位置関係を示す説明図である。また、図16は、パックユニット46の主要部の位置関係を示す斜視図である。
パックユニット46は、図14に示すようにビン35を挾むように前後に一対設けられており、ビン35の後端側(右方)に形成されているビンフェンス35aを切り欠いた両側の切欠部35b,35c内を後述する機構によって上下方向に移動できるようになっていて、図15に示すようにその両側の一対の各上コロ65と下コロ66との間でビン35上の用紙Pを挾持できるようになっている。また、この各パックユニット46は、図6に示すパックブラケット69に取付けられていて、それが軸71を支点にして同図に仮想線で示す位置まで矢示F方向に回動できるようになっている。さらに、この一対のパックユニット46は、ラックとピニオンを用いた機構によって互いに接近離間可能に設けられていて、図14のビン35の切欠部35b,35cから外側に退避したり、それが接近したりできるようになっていて、図6の上,下のパック部63,64の間が閉じたり開いたりすることによって上コロ65と下コロ66が互いに接近・離間するようにもなっている。そして、このパックユニット46,46は、用紙Pがビン35上に排出されるとその度に用紙Pを両側縁から挾むように接近して用紙を中央基準に位置決めするサイドジョガーの役割を果たす。さらに、その中央に寄せた用紙を、上,下のコロ65,66を互いに接近させてその間に挾持し、それをビンフェンス35a側に寄せる方向に上,下コロ65,66をそれぞれ回転させて用紙の端部をビンフェンス35aに突き当たるまで寄せて用紙の端部を揃える。すなわちエンドジョガーとしての役割も果たす。上コロ65は上パック部63に内蔵されていて、その下側の部分のみを露出させている。また、下コロ66は下パック部64に内蔵されていてその上側の部分のみを露出させている。その上パック部63は、側面の一部を突出させてそこにめねじ部63aを上下方向に形成し、そのめねじ部63aに上下送りネジ72をかみ合わせている。その上下送りネジ72の下端には、ウォームホイール73を固定し、そこにモータ74の回転軸に固定したウォーム77を、後述の図17にも示すようにかみ合わせている。なお、図16では図示を省略しているが、上下送りネジ72は下パック部64に回転自在に軸支されている。
【0034】
図17は、SSPユニット40のパックユニット46の主要部の位置関係を示す平面図である。また、図18は、SSPユニット40のパックユニット46の上,下コロをそれぞれ駆動する駆動系の主要部の位置関係を示す斜視図である。また、図19は、SSPユニット40に設けられているステイプラを示す説明図である。
モータ74を正逆両方向に回転させると、上パック部63が上コロ65と共に上下動する。上コロ65は、図17に示すように回転軸75Aの一端に固定されており、その回転軸75Aが上パック部63に回転可能に取付けられている。同様に、下コロ66が図18に示すように回転軸75Bの一端に固定されており、その回転軸75Bが下パック部64(図16参照)に回転可能に取付けられている。上側の回転軸75Aの他端にはギヤ76が固定され、下側の回転軸75Bの他端にはギヤ78が固定されている。上コロ65側のギヤ76は中間ギヤ79にかみ合い、その中間ギヤ79が駆動ギヤ81にかみ合っている。一方、下コロ66側のギヤ78は中間ギヤ82にかみ合い、その中間ギア82がさらに中間ギヤ83にかみ合い、その中間ギヤ83が駆動ギヤ81にかみ合っている。そして、駆動ギヤ81がチャックモータ84の回転軸に固定されている。なお、ギヤ76とギヤ78は歯数を同じにしているため、チャックモータ84の回転によって常に同一の回転数で互いに逆方向に回転する。
【0035】
パックユニット46には、図17に簡略化して示すようにステイプラ47がビンフェンス35a(図14参照)寄りに一体に取付けられている。ステイプラ47は、図19に示すステイプルモータ10と図示しない減速ギヤによって連結された軸17を中心にして回転する偏心カム18の回転によって針打部19を打ち降ろし、針出口38に移動されて打ち出された綴じ針20を用紙等に打ち込んで、その針の先端を針曲座29によって折り曲げてステイプル動作を完了させるものである。綴じ針20の針出口38への移動は、送り出しベルト37の回動によって行われる。送り出しベルト37は、ステイプルモータ10の回転力が図示しない減速ギヤを介して伝達される送り出しプーリ34とプーリ39との間に張装されている。
【0036】
図20は、SSPユニット40とそのユニットを移動させる駆動系を示す斜視図である。上,下コロ65,66をそれぞれ支持する回転軸75A,75Bは、図20に示すように共にパックブラケット69の垂直面に形成した垂直ガイド溝69a内に移動可能に嵌入されている。そして、回転軸75Aの一端に固定されるギヤ76にかみ合う中間ギヤ79が、駆動ギヤ81及びギヤ76と共に上ギヤ支持板85に回転自在に支持され、中間ギア79を介して駆動ギヤ81からの回転力がギヤ76にスムーズに伝達されるようになっている。また、下側の回転軸75Bの一端に固定されるギヤ78にかみ合う中間ギヤ82が、中間ギヤ83、駆動ギヤ81及びギヤ78と共に下ギヤ支持板86に回転自在に支持され、中間ギヤ82,83を介して駆動ギヤ81からの回転力がギヤ78にスムーズに伝達されるようになっている。駆動ギヤ81は、図示しないモータによって正逆両方向に回転され、その中心部分を固定支持する軸87がパックブラケット69に形成した水平ガイド溝69b内に移動可能に嵌入されている。したがって、パックユニット46は、パックブラケット69に取付けられているモータ74(図16参照)を回転させると、上下送りネジ72がウォーム77、ウォームホイール73を介して回転し、その上下送りネジ72にめねじ部63aがかみ合う上パック部63が上下動する。この際、ギヤ76が上昇した場合には、そのギヤ76と駆動ギヤ81は上ギヤ支持板85によって連結されているので、駆動ギヤ81は水平ガイド溝69b内を矢示G方向に移動し、それに伴って下ギヤ支持板86によって駆動ギヤ81と連結されている下側のギヤ78が垂直ガイド溝69a内を下方へ移動し、回転軸75Bが下コロ66と共に下降する。また、モータ74が上パック部63が下降する方向に回転した場合には、上記の場合と逆に上,下ギヤ76,78が互いに接近して駆動ギヤ81が矢示Gと反対方向に移動する。パックユニット46は、パックブラケット69の下部に軸71が水平方向に嵌入され、ユニット全体が軸71に沿って矢示K方向に移動可能になっている。同様に対向する他方側のパックユニット46(図15参照)も移動可能になっている。軸71は、両端(図20では片側のみ図示している)が移動フレーム91に固定されている。移動フレーム91は、装置本体固定部に垂直に固定されるガイドロッド92に、両端の張出部91aに形成した孔部91bが上下動可能に嵌入されている。その張出部91aの一側縁が、装置本体固定部に回転可能に取付けられている昇降装置43を構成する上下のプーリ94(上側のみ図示)間に張装される駆動ベルト93の一部に固定されている。したがって、パックユニット46は、駆動ベルト93を正逆両方向に回動させることによって移動フレーム91と一体で上下移動する。また、その移動フレーム91には図6で説明したソートガイド部44と封筒チャック部45もフレーム51を介して(直接であってもよい)取付けられているので、それらが全て一体で上下移動する。
【0037】
また、パックユニット46は、パックブラケット69が軸71を支点として図6の矢示F方向に仮想線で示す位置まで所定角度回動できるようになっている。そのパックブラケット69を回動させる機構は、例えば、モータの回転軸に固定した回転板に連結されて直線運動するリンクロッドの一端をパックブラケット69にボールジョイント等を使用して連結し、そのリンクロッドを移動させることによってパックブラケット69を軸71を支点にして回動させる機構であってもよい。また、上記パックブラケット69を回動させる機構は、軸71のパックブラケット69が移動する範囲の全てにスプラインを形成し、その軸端にスパーギヤを固着してそのギヤに駆動力を伝達して軸71を回転させることによってパックブラケット69を回動させる機構等であってもよい。
【0038】
なお、パックユニット46の図20の矢示K方向への移動は、移動フレーム91内の両端に回転可能に取付たプーリ95,95(一方のみ図示)間に張装した駆動ワイヤ96によって行われる。ワイヤ96の一部はパックブラケット69に固定され、ワイヤ96は図示しないジョガーモータによって正逆両方向に回動される。
【0039】
図21は、パックユニット46の上コロ65を示す概略構成図である。また、図22は、パックユニット46の上コロ65を示す斜視図である。また、図23は、パックユニット46の下コロ66を示す説明図である。また、図24は、パックユニット46の上コロ65と下コロ66との間に用紙を挾持した状態を示す説明図である。以下、図21〜図24を参照して上,下コロ65,66について説明する。
【0040】
上コロ65は、図21に示すように回転軸75Aの外周に筒状のゴム97(外径:D1)が固着され、さらにその外周部分に環状のウレタン98が図22に示すように間隔を置いて複数個巻き付けれて固定されている。また、下コロ66は、図23に示すように回転軸75Bの外周に筒状のゴム99(外径:D2)が固着されている。上記外径D1及びD2は略同一であり、以下に示す条件のときに各コロの中心から紙面までの距離(半径)R1,R2がR1=R2となるように設定されている。すなわち、用紙Pを搬送するときには、図24に示すように、上コロ65及び下コロ66は互いに接近する方向に移動し、所定の圧力が用紙Pに加わるような「送り出しモードポジション」に位置決めされて用紙Pを矢示方向に搬送する。このとき、用紙Pにウレタン98の部分が圧接して変形した状態になっているときの上コロ65の半径R1と下コロ66の半径R2の関係はR1=R2になるように、上,下コロ65,66の外径D1,D2がそれぞれ設定されている。
【0041】
ところで、上コロ65と下コロ66のポジションには、前述した「送り出しモードポジション」の他に「寄せモードポジション」がある。そして、これらの各ポジションは、図16の上パック部63及び下パック部64の位置で決まり、それはモータ74の回転量によって決定される。なお、上記「寄せモードポジション」及び「送り出しモードポジション」はビン上にある用紙の枚数によってその都度異なるが、その用紙の枚数に対応したモータ74の回転量をその都度制御装置120のROMに記憶させてある用紙枚数と回転量との関係を示したデータを読み出すことによって常に最適なポジションが得られる。
【0042】
パックユニット46,46は、封筒内に用紙等を挿入するパックモードが選択されると、それらが互いに図15に示す位置でモータ74(図16参照)が回転されることによって上,下コロ65,66が接近し、その上,下コロ65,66の間に用紙P(ステイプル綴じされているときには用紙束の状態)が挾み込まれて固定される。
【0043】
図25は、パックユニット46が挾持した用紙Pの下面がビンフェンス35aの上端を越える位置まで上昇した状態を示す説明図である。また、図26は、パックユニット46が用紙Pを挾持して封筒Pf内へ挿入する位置まで移動する様子を示す説明図である。また、図27は、パックユニット46が挾持した用紙Pを封筒Pf内へ挿入している様子を示す説明図である。
図20の駆動ベルト93が矢示M方向に回動されてパックユニット46が上昇し、その挾持した用紙Pの下面が図25に示すようにビン35のビンフェンス35aの上端を越える位置になると、その上昇が停止される。その後、図26に示すようにパックユニット46を軸71を中心にして回動させ、先端側の挿入ガイド67,68を、図12及び図13で説明した封筒チャック部45において開口部Ponが開かれた状態にある封筒Pfの開口部Ponまで移動させ、その挿入ガイド67,68を開封マイラー61の上部または封筒の開口部Pon内まで移動させる。この状態で、パックユニット46の上コロ65及び下コロ66を図26の矢示方向(送り出し方向)にそれぞれ回転させ、その間に挾持している用紙Pを封筒Pf内へ図27に示すように挿入する。このように、本実施形態では、封筒Pfを用紙Pが移送される位置へ封筒ガイド57,58によって案内し、その封筒Pfをチャックコロ59,60によって保持する。その保持状態にある封筒Pfの開口部Pon内に開封マイラー61の下側を挿入し、パックユニット46によって移送される用紙Pを、その封筒Pfの開口部内へ挿入する。
【0044】
図28は、本実施形態の画像形成システムの操作パネル100に設けられている表示部104の操作表示画面105を示す説明図である。操作表示画面105は、タッチパネル機能を有し、各種情報を表示するとともに、後述の画像形成システムを操作するためのソフトキー・ボタンやデータを入力するためのデータ入力欄を表示することができる。操作パネル100の表示部104以外の部分には、図示しないテンキー、ストップ・クリアキー、エンタキー、スタートキー等が設けられている。
【0045】
図28の操作表示画面105には、複写情報(原稿枚数、セット枚数、コピー枚数)の表示欄106、用紙/封筒選択ボタン群107、複写条件設定ボタン群108、付加機能設定ボタン群109等が表示されている。付加機能設定ボタン群109の上方には、選択された付加機能設定ボタンの種類に応じて表示内容が変化するサブ設定画面110が表示される。例えば、付加機能設定ボタン群109の中にある「封入・封緘」ボタンが押されると、サブ設定画面110には、後述のように封入・封緘の処理に必要な各種設定を行うための画面が表示される。
【0046】
なお、表示部104に操作表示画面105が表示される操作パネル100は、封筒の種類の選択するための封筒選択手段、用紙の種類を選択するための用紙選択手段、用紙の枚数を入力するための用紙枚数入力手段、算出した配達料金を表示する表示手段、及び、選択された封筒を変更するための変更手段としても機能する。
【0047】
図29は、本実施形態の画像形成システム全体を制御する制御装置120とその関連構成を示す全体制御ブロック図である。画像形成システム全体の制御は全て図1及び図29に示す制御装置120によって行われる。すなわち、本実施形態では、制御装置120が、各サイズ検知センサ32やサイズ検知装置30(用紙サイズ検知手段)が検知したサイズの用紙を収納可能な封筒サイズとその封筒に収納可能な用紙枚数とを認識する認識手段として、またその認識手段によって認識した封筒サイズと封筒サイズ検知手段も兼ねる各サイズ検知センサ32やサイズ検知装置30が検知した封筒サイズとを照合する照合手段としてそれぞれ機能する。
【0048】
また、制御装置120は、用紙を封筒内に詰める封筒詰めモードが選択されたとき、各サイズ検知センサ32やサイズ検知装置30によって検知されたサイズの用紙をテンキーによって入力された用紙枚数だけ収納可能なサイズの封筒を上記認識手段が認識した封筒の中から選択する使用封筒選択手段として機能する。また、制御装置120は、入力された用紙枚数が多すぎて収納可能な封筒が無かった場合には封筒詰めできないことを表示するように表示部104を制御する手段としても機能する。
【0049】
制御装置120は、画像形成装置本体1内の作像系の制御を行うメイン制御ボード130と、ソート,ステイプル,パッケージ等の動作制御を行うSSP制御ボード140とを備えている。メイン制御ボード130は、各種判断及び処理機能を有する中央処理装置(CPU)と、画像形成装置本体1(図2)内の各種駆動系を制御するために必要なプログラムを含む各処理プログラム及び固定データを格納したROMと、処理データを格納するデータメモリであるRAMと、入出力回路(I/O)とを備えている。ROM内には、例えば表1に示すような用紙・封筒サイズ適合表が記憶されている。この適合表は、各用紙サイズと各封筒サイズをパラメータに取ったマトリックスの表になっていて、各封筒サイズと各用紙サイズの適不適(用紙の封筒内への収納の可否)のデータと、各封筒サイズに収納可能な用紙枚数のデータと、各用紙サイズに最適な封筒サイズのデータとがそれぞれ記憶されている。
【0050】
表1は、制御装置120のROMに記憶されている用紙・封筒サイズ適合表の一例である。なお、表1は用紙・封筒サイズ適合表の1例であり、この他に別の封筒サイズに対する適合表も記憶させてある。
【表1】

【0051】
メイン制御ボード130には、給紙部の各給紙カセット15A〜15D(図1参照)にそれぞれ設けられている各サイズ検知センサ32及びトレイ24に設けられているサイズ検知装置30から用紙サイズあるいは封筒サイズに対応して出力されるセンサ信号がそれぞれ入力される。また、メイン制御ボード130には、その他の同期検知センサ、ペーパエンドセンサ等の各種センサ類からセンサ信号がそれぞれ入力される。メイン制御ボード130は、入力された各センサ信号に基づいて、各種放電装置,現像モータ,高圧電源,ポリゴンモータ,書き込み部6の半導体レーザ,定着装置,感光体を駆動するモータ等の各種負荷類をON/OFFするタイミングを決定し、全体のシーケンス動作を行う。
【0052】
さらに、メイン制御ボード130は、操作パネル100に設けられている各種キー、スキャナ制御ボード122、RDH制御ボード123にそれぞれ接続されており、さらに外部インターフェース124を介してパソコン125に接続されている。そして、メイン制御ボード130は、これらの各制御ボードとは双方向通信可能になっていてコマンドのやり取りを行うようになっている。
【0053】
なお、スキャナ制御ボード122と外部インターフェース124は、画像データの出力も受ける。SSP制御ボード140は、メイン制御ボード130と同様に各種判断及び処理機能を有する中央処理装置(CPU)と、SSP装置3(図2参照)内の各種駆動系を制御するために必要なプログラムを含む各処理プログラム及び固定データを格納したROMと、処理データを格納するデータメモリであるRAMと、入出力回路(I/O)とを備えている。また、SSP制御ボード140は、メイン制御ボード130に接続されていてその間でシリアル通信が可能であり、そのメイン制御ボード130から送られてくるコマンドにより動作をするようになっている。SSP制御ボード140は、封筒検知用センサ62(図6参照)、SSPユニット40の上下方向・左右方向の各ホームポジションを検知する各ホームポジションセンサ、収納キャリア4(図2参照)の装着状態を検知するセンサ、更にはその収納キャリア4へ排出し損ねた封筒等を検知するセンサ等の各センサから、各種の検知信号がそれぞれ入力される。
【0054】
SSP制御ボード140は、縦搬送路42を構成する搬送ベルト48が張装されるプーリ49を回転させるモータ141を駆動する搬送ベルト駆動ドライバ142、封筒チャック部45のチャックコロ駆動用のモータ143を回転させるチャックコロ駆動ドライバ144,ビン35上の用紙サイズに合わせて一対のパックユニット46,46を接近・離間させるモータ145を駆動するジョガー駆動ドライバ146にそれぞれ駆動信号を出力する。また、SSP制御ボード140は、SSPユニット40(図6参照)を上昇及び下降させるモータ147を回転させるユニット昇降ドライバ148、ビン35上の用紙を上コロ65を下降させて下コロ66との間で挾持させるためのモータ74を駆動するモータ駆動ドライバ149、上,下コロ56,66を回転させるチャックモータ84を駆動するモータ駆動ドライバ151の各ドライバにそれぞれ駆動信号を出力する。SSP制御ボード140は、収納キャリア4内に多数設けられている縦ビンの位置を移動させて用紙が詰められた封筒を所望の縦ビン上に排出させるようにするためのモータ152を駆動するキャリアモータ駆動ドライバ154、ステイプラ47(図19参照)を作動させるステイプルモータ10を駆動するステイプラ駆動ドライバ153の各ドライバにそれぞれ駆動信号を出力する。
【0055】
ところで、本実施形態の画像形成システムでは、前述したように封筒自動選択モードと封筒オペレータ選択モードと封筒オペレータ支援モードとを選択できるようになっている。そこで、オペレータが操作パネル100の封筒選択モード切換キーとパッケージキーを押して封筒詰めモード(パックモード)を選択すると封筒自動選択モードになり、給紙される用紙サイズに応じて、表1の「適」マークが付けられているサイズの封筒が自動的に選択される。つまり、コピーしようとする原稿サイズに応じて自動的に用紙(転写紙)サイズが選択される用紙自動選択、あるいはオペレータが後述の用紙・封筒選択ボタンにより選択した用紙サイズに応じて表1の「適」マークの封筒が選択される。そして、もし「適」マークのサイズの封筒(用紙を収納可能な最小サイズの封筒)がなかった場合には、それよりも1ランク大きいサイズの封筒が自動的に選択される。さらに、もし用紙を収納可能なサイズの封筒が無かった場合には、操作パネル100の表示部104に例えば「パッケージできる封筒がセットされていません」と表示され、封筒詰めモードが自動的に解除される。また、封筒詰めモード且つスタックモードを選択して、操作パネル100のテンキーによりコピー部数を入力すると、表1の用紙・封筒サイズ適合表により使用する用紙のサイズと部数が照合され、表1に示す部数以上のコピー部数がテンキーによって入力されている場合には、表示部104に例えば「コピー部数が多すぎてパッケージできません」と表示され、封筒詰めモードが自動的に解除される。また、封筒詰めモード且つソートモードを選択すると、表示部104に例えば「原稿枚数を入力してください」と表示される。そこで、オペレータが原稿枚数を操作パネル100のテンキーとエンタキーで入力すると、表1の用紙・封筒サイズ適合表が再び照合され、表1に示す枚数以上の原稿枚数が入力された場合は表示部104に例えば「原稿枚数が多すぎてパッケージできません」と表示され、封筒詰めモードが自動的に解除される。
【0056】
一方、操作パネル100の封筒選択モード切換キーを操作して封筒オペレータ選択モードを選択すると、封筒自動選択モードの場合と同様に原稿サイズに応じて自動選択された用紙サイズ、あるいはオペレータが選択した用紙サイズに応じて、表1の用紙・封筒サイズ適合表から用紙を封筒内に収納可能な封筒サイズが検索され、該当する封筒サイズが全て表示部104に表示される。例えば、用紙サイズがA4である場合には、表示部104に例えば「封筒サイズは24×33または27×38を選んで下さい」と表示される。さらに、画像形成システムにもう一つ設けられている封筒オペレータ選択支援モード(例えば封筒選択モード切換キーを2度押すと選択できる)においては、オペレータが封筒詰めモードを選択すると、上記各選択モードの場合と同様に自動あるいはオペレータ選択による用紙サイズに応じて、表1の用紙・封筒サイズ適合表からパック可能な封筒サイズが検索され、画像形成装置本体1にセットされている封筒サイズの中でパック可能な封筒サイズを照合し、合致する封筒サイズを収納している全ての給紙カセットあるいはトレイに対応する用紙封筒表示部に描かれているイラスト図を点滅させる。したがって、オペレータはその点滅している封筒サイズの中から使用する封筒を自由に選択することができる。しかしながら、表1の用紙・封筒サイズ適合表の中に用紙サイズに応じたパック可能な封筒サイズが無いとき、または画像形成装置本体にセットされている封筒サイズの中で用紙をパック可能な封筒サイズがないときには、表示部104に例えば「パッケージできる封筒がセットされていません」と表示され、封筒詰めモードが自動的に解除される。
【0057】
図30乃至図34はそれぞれ制御装置120が実行する各種処理のルーチンを示すフローチャートであり、制御装置120は所定のタイミングでこれらのルーチンを繰り返し実行する。
【0058】
図30は、制御装置120が実行する封筒・用紙認識処理のルーチンを示すフローチャートである。図1の給紙カセット15A〜15Dにそれぞれ設けられている各サイズ検知センサ32、またトレイ24に設けられているサイズ検知装置30から用紙サイズあるいは封筒サイズに対応してそれぞれ出力されるセンサ信号から、第1給紙となる給紙カセット15A(n=1)から順にそこに封筒がセットされているか否かを順次認識し、その判断結果に応じて封筒フラグをセットあるいはリセットさせる。そして、次に封筒サイズ及び用紙サイズを認識し、それを第4給紙となる給紙カセット15D(n=4)及び第5給紙となるトレイ24(n=5)まで行い、その第5給紙までの認識が終了すると、その封筒及び用紙の各サイズをそれぞれ記憶してメインルーチンへリターンする。なお、その認識した封筒サイズ及び用紙サイズを、操作パネル100の表示部104に表示させるモードを設定してもよい。
【0059】
図31は、制御装置120が実行する封筒選択処理のルーチンを示すフローチャートである。まず、ステップ1で用紙サイズがB5サイズ以下であるか否かを判断し、そうでなければステップ2へ進むがそうであればステップ3へ進んで、表1に示したB5サイズの用紙を収納可能な全てのサイズの封筒A,B,Cを表示部104に表示させる。また、用紙サイズがB5サイズ以下でなくてステップ2へ進んだ場合には、選択された用紙サイズがA4サイズであるか否かを判断し、そうでなければステップ4へ進むがそうであればステップ5へ進んで表1のA4サイズの用紙を収納可能な封筒A,Bを選択し、それを表示部104に「封筒サイズは24×33または27×38を選んで下さい」と表示させる。そして、用紙サイズがA4サイズでなくてステップ4へ進んだ場合には、用紙サイズがB4サイズであるか否かを判断し、そうでなければステップ6へ進むがそうであればステップ7へ進んで表1のB4サイズの用紙を収納可能な封筒Aを選択して、それを表示部104に「封筒サイズは27×38を選んで下さい」と表示させる。また、用紙サイズがB4サイズでなくてステップ6へ進んだ場合には、選択された用紙サイズがB4よりも大きなサイズであるか否かを判断し、そうでなければメインルーチンへリターンするがそうであればステップ8へ進んで、「パッケージできません」と表示した後でメインルーチンへリターンする。
【0060】
図32は、制御装置120が実行する封筒情報入力処理のルーチンを示すフローチャートである。まず、各給紙段すなわち給紙カセット15A〜15Dあるいはトレイ24に封筒が収納されているか否かを判断し、収納されていなければメインルーチンへリターンするが、収納されていれば次のステップで、封筒は不定形のサイズが多いので封筒の大きさ,封筒内への用紙の収納可能枚数、封筒の耳の長さ(糊しろ部分)等の封筒情報を入力し、その封筒情報の入力が完了するとメインルーチンへリターンする。
【0061】
図33は、制御装置120が実行する封筒詰めモード処理のルーチンを示すフローチャートである。図28のパッケージキー101が押されるとこのルーチンがスタートする。まず最初のステップで、現在選択されている用紙よりも選択されている封筒サイズの方が大きいか否かを判断することによって用紙と封筒のサイズを比較し、封筒サイズが大きくない場合(NOの判断)にはエラー表示(1)すなわち「用紙サイズが大きすぎてパッケージできません」を表示する。また、封筒サイズが大きい場合には、設定された用紙のプリント枚数が封筒内にパッケージ可能な枚数よりも少ないかを判断し、それが少なくなければパッケージできないので、エラー表示(2)すなわち「プリント枚数が多すぎてパッケージできません」を表示する。そして、そのプリント枚数が封筒内にパッケージ可能な枚数よりも少ない場合には、封筒の耳の長さ(糊しろ部分)が所定の最小値以上であるか否かを判断し、それが最小値以上であれば図12で説明したように封筒PfのフラップPfcを上下のチャックコロ59,60で挾持した状態でその開口部Pon内に開封マイラー61を挿入して開封することができるので、パッケージ可能フラグをセットしてパッケージ動作を行い、メインルーチンへリターンする。また、その判断で最小値に満たなければパッケージできないので、エラー表示(3)すなわち「封筒の糊しろ部分の長さが短いのでパッケージできません」を表示して、次のステップでパッケージ可能フラグをリセットして封筒詰めモードを解除する。
【0062】
図34は、制御装置120が実行する封筒印刷選択処理のルーチンを示すフローチャートである。このルーチンではまず最初のステップで、封筒への画像形成は行わないでパッケージするスルーモードが選択されているか否かを判断する。すなわち、本実施形態の画像形成システムでは、封筒に宛名等の画像を形成する方法は、スキャナからの入力、操作パネル100からの入力、パソコン125(図29参照)からの入力の3通りがあるが、その選択に使用する操作パネル100に設けられている3つの選択キー(図示せず)がいずれも押されないときになるスルーモードが選択されているか否かを判断する。そして、そのスルーモードが選択されていれば、そのままメインルーチンへリターンし、それが選択されていなくて封筒に宛名等の画像を形成するモードが選択されていれば、それが画像走査部5(図2参照)によるスキャナ入力であるか否かを判断する。そして、それがスキャナ入力であれば宛名原稿をスキャナへセットする方法の指示を操作パネル100上に表示させる。この原稿のスキャナへのセット方法を表示させる理由は、この画像形成システムでは封筒の糊しろ部分が搬送方向の後方側になるので、スキャナ読み取り開始を宛名原稿の後端側より行わなければ正常な宛名等のコピーができないため、ユーザに注意を促すためである。そして、上記の封筒に宛名等の画像を形成するモードの選択がスキャナ入力でなければ、操作パネル100上のキーからの入力(操作部入力)であるか否かを判断し、そうであれば宛名入力モードが選択されているので、郵便番号,宛先,宛名,差出人等の入力指示された情報を内蔵フォーマットにより封筒へ印刷させる。そして、封筒に画像を形成するモードの選択が操作パネル100上のキーからでなければ、宛名印刷であるか否かを判断し、そうであればパソコン125の接続指示と専用ソフトの立ち上げ指示を表示した後メインルーチンへリターンする。
【0063】
なお、上記ルーチンを実行するための専用ソフトでは、封筒への印刷フォーマットをパソコン125上で自由に設定することができ、さらに、宛名別に様々なデータを入力する事ができると共にソート検索等も行う事ができるようになっている。そして、これらによって処理されたデータの連続宛名印刷ができる。また、封筒に画像を形成するモードの選択が操作部入力である場合に使用される上記した内蔵フォーマットは、郵便番号の記入位置,宛名,宛先の記入位置等を予め決めているものであり、入力するデータのみを変えることができるようになっている。そして、その入力するデータは、操作パネル100に設けられているアルファベットキー(図示せず)により入力する。そして、内蔵されている漢字ROMにより漢字の入力も行えるようになっている。そして、これら一度入力したデータは不揮発性RAMに格納されて、入力後はID番号で呼び出しが可能である。
【0064】
図35は、本実施形態の画像形成システムの封入モードにおける処理及び操作の流れを示すフローチャートである。また、図36乃至図49は、同画像形成システムの封入モードにおける操作パネル100の表示部104に表示される操作表示画面105の説明図である。
まず、ユーザが、図36の通常画面で封入モードを選択すると、操作表示画面105が図37の封入モード画面に切り替わり、封筒の選択及び封筒に封入する用紙(以下、画面表示の説明では適宜「封入紙」という。)の選択が可能になる。図37の封入モード画面で、ユーザが封筒や封入紙を選択するボタンを押すと、それぞれを選択する選択画面に切り替わる。
【0065】
次に、図37の封入モード画面で封筒を選択する「封筒選択」ボタンを押すと、操作表示画面105が図38の封筒の選択画面に切り替わる。この封筒の選択画面で、用紙/封筒選択ボタン群107の中に表示されている複数種類の封筒の給紙トレイ(封筒トレイ)から希望のサイズの封筒トレイを選択する。図38では、6トレイの封筒「角2」が選択された例を示している。また、図38の封筒の選択画面では、封筒への印刷の「する/しない」の指定と、原稿からどのように印刷するかの指定と、「片面原稿→両面印刷」又は「両面原稿→両面印刷」の印刷モードの選択とを行う。また、図38の封筒の選択画面では、印刷時の倍率の選択も可能である。
【0066】
次に、封入紙について選択する場合は、図38の封筒の選択画面で、封入紙を選択するボタン(「封入紙1選択」、「封入紙3選択」、「封入紙3選択」)のいずれかを押す。例えば、「封入紙1選択」ボタンを押すと、図39の封入紙の選択画面に切り替わる。この封入紙の選択画面では、用紙/封筒選択ボタン群107の中に表示されている複数種類の用紙の給紙トレイから希望のサイズの給紙トレイを選択する。図39では、封入紙として、1トレイのA4が選択された例を示している。また、図39の封入紙の選択画面では、各種の印刷モード(片面原稿→片面印刷/片面原稿→両面印刷/両面原稿→両面印刷等)の選択と、各種の処理(ステープル/パンチ穴穿孔/折り等)モードの選択と、当該用紙の適用ページ範囲の設定とを行う。また、封入紙の選択画面では、印刷倍率も設定できる。また、封入紙は複数設定することができ、選択した各用紙の適用範囲をページ数で選ぶこともできる。ページ数は、操作パネル100の中の表示部104外にあるテンキーによって数字を入力することで指定することができる。
【0067】
以上の封筒及び封入紙の設定が完了した後、原稿を読み取れるように例えばRDHにセットし、プレビューモードを選択するための「プレビュー」ボタンを押すと、図40に示すプレビュー実行の画面へ移行し、プレビューモードが開始する。プレビューモードの処理が完了すると、図41のプレビュー画面に切り替わる。図41のプレビュー画面では、封筒に封入物が入った外観イメージ画像が表示され、封筒のサイズと、封入後の封筒の質量と、配達料金(郵便料金又は宅配料金)とが表示される。プレビュー画面に表示される封入後の封筒の質量(以下、画面の表示では適宜「重さ」という。)及び配達料金は、各トレイの用紙の1枚あたりの質量及び封筒に詰められる用紙の枚数、並びに封筒のサイズ及び1枚あたりの質量のデータに基づいて算出される。用紙の1枚あたりの質量、並びに封筒のサイズ及び1枚あたりの質量のデータは、後で説明するように各トレイごとに設定されている。配達料金としては、郵便料金と宅配便等の料金が選択可能となっており、表示したい方をユーザが選択する。なお、印刷し、折られたり(折られなかったり)した用紙のサイズよりも、封筒のサイズが小さかった場合、このプリビュー画面で、封入不可能の表示がされる。ユーザは、このプレビュー画面で、仮想ジョブの結果について確認する。確認の結果、設定をやり直したい場合には、「戻って設定しなおす」ボタンを押すことにより、図38や図39の設定画面に戻って、何度でも設定のやり直しが可能となっている。そして、設定を変更して「プレビュー」ボタンを押すことで、何度でも、仮想ジョブの結果の確認が可能である。
【0068】
なお、上記図41のプレビュー画面で表示される封筒に封入物が入った外観イメージ画像は、例えば、図42に例示するような各種の外観イメージ画像がある。図42に示す複数の外観イメージ画像はそれぞれ、配達料金が算出された封筒に封入されている用紙の様子がわかるような画像である。図42に示すような外観イメージ画像により、封筒に封入される用紙をスティプル綴じにしたり、封筒に封入される用紙に折りを施したりした結果のイメージを事前に確認できる。
【0069】
図41のプレビュー画面に表示された確認の結果に納得できたら、ユーザは封緘の「する/しない」を選択した後、操作パネル100の中の表示部104外にあるスタートボタン又はお試しコピーボタンを押す。これにより、用紙や封筒への画像形成処理及び用紙の封筒への封入処理を行う実際のジョブがスタートする。
【0070】
ここで、例えば、お試しコピーボタンが押されると、1部作成された状態でジョブが一旦停止し、図43に示す続行か中止を選ぶ画面が表示される。ユーザは出来上がった結果を確認し、OKであれば「続行」ボタンを押してジョブを続行し、NGであれば「中止」ボタンを押してジョブを停止する。「中止」ボタンが押された場合には、図44の画面が表示され、プレビュー画面に戻って設定のやり直しを行うことができる。もちろん、お試しコピーボタンではなく、直接、スタートボタンを押すことにより、予め設定した部数のジョブの全部を実行することも可能である。
【0071】
以上が、ユーザが行う封入処理ジョブの設定、プレビュー、実際のジョブの実行の処理及び操作の流れである。これらの処理及び操作により、封筒に用紙(内容物)を封入するジョブを設定した時点で、プレビュー機能により、封筒の完成イメージを見ることができる。更に、封入済み封筒の質量を算出する機能を有し、封筒のサイズのデータと、用紙が封入された封入済み封筒の質量のデータとに基づいて、配達料金が算出され表示される。この表示により、画像形成から封筒への封入までのジョブを実行する前に、封入済み封筒の完成品の確認ができ、納得いくまで何度でも設定をやり直して確認することができ、良く吟味した上でジョブを実行することができる。したがって、封筒や用紙の無駄をなくすとともに、実際に現物での確認作業を繰り返すという無駄な作業時間も発生することがない。
【0072】
次に、用紙と封筒のトレイでのサイズと質量の設定について説明する。まず、操作パネル100の図示しない「システム初期設定」ボタンを押すことにより、システム初期設定画面に入ることができる。システム初期設定画面の上部のタブキーの「用紙設定」を押すと、図45の各給紙トレイの設定画面が表示され、設定したいトレイを選択することができる。図45の画面で、例えば「トレイ1」を選択すると、図46の「トレイ1」の設定画面に切り替わり、「トレイ1」について各種の用紙サイズを選択可能になる。定形の用紙以外でも、サイズ指定ボタンから、ユーザの使用したい用紙サイズを数値入力で設定することができる。図46の「トレイ1」の設定画面で、「A4」サイズを選択すると、図47のA4サイズの用紙について重さの設定をするかどうかの選択画面が現れる。ここで、図示のように「する」を選択すると、図48のように用紙の重さを入力する画面が現れる。この画面で、図示しないテンキーにより用紙1枚当たりの重さ(質量)を入力し、「確定」ボタンを押して確定する。これにより、用紙1枚当たりの質量の設定ができる。
【0073】
また、図45の各給紙トレイの設定画面で、「トレイ6」を選択すると、図49の「トレイ6」の設定画面に切り替わり、「トレイ6」について各種の封筒サイズを選択可能になる。この図49の画面には、定形の封筒の種類と定形外の封筒の設定を行える「サイズ指定」キーがある。図49の画面で、例えば、封筒の「角2」が選択されると、図50の角2の封筒について重さを入力する画面が現れる。この画面で、図示しないテンキーにより封筒の重さを入力し、さらに、定形か定形外かの選択を入力する。入力後、「確定」ボタンで確定する。
【0074】
以上の操作によって、各給紙トレイの用紙及び封筒のサイズと重さが入力できる。これらのデータに基づいて用紙及び封筒の質量が計算され、封筒のサイズとあわせて郵便料金等の配達料金が計算され、操作パネル100の表示部104上に表示される。
【0075】
以上、本実施形態によれば、用紙を封筒へ封入する機能を有するとともに、無駄な封筒及び用紙並びに作業時間を発生させることなく、用紙を封入した封筒について配達料金を事前に確認することができる。
また、本実施形態において、用紙収容手段としての給紙部11の給紙カセット15A〜15D及びトレイ24等に収容された複数種類の用紙から、封筒Pfに封入する用紙Pを選択し、その選択された用紙情報と、入力された用紙の枚数情報とに基づいて、封筒Pfに封入される用紙Pの質量を算出することにより、給紙部11等に収容された複数種類の用紙それぞれの1あたりの質量が互いに異なる場合でも、ユーザが選択した用紙及び封筒の質量を正確に算出することができる。また、封筒に封入する用紙を変更した場合でも、変更後の用紙及び封筒の質量を正確に算出することができる。
また、本実施形態によれば、封筒や用紙を変更した場合でも、その変更後の封筒及び用紙について配達料金を算出して表示することができるので、その変更後の配達料金を事前に確認することができる。
また、本実施形態によれば、配達料金が算出された封筒及び用紙の外観イメージ画像を、封筒に用紙が封入されている様子がわかるように表示することにより、封筒及びそれに封入される用紙がユーザのイメージどおりになっているかどうかを事前に確認することができる。
また、本実施形態によれば、配達料金の算出や外観イメージ画像の表示に用いる用紙情報が、紙種、紙厚、紙サイズ、及び、1枚あたりの質量であるので、配達料金を正確に算出できるだけでなく、封筒に封入される用紙の様子を示す外観イメージ画像をより正確に表示できる。
また、本実施形態において、配達料金の算出や外観イメージ画像の表示に用いる封筒情報が、サイズ、及び、1枚あたりの質量であるので、配達料金を正確に算出できるだけでなく、用紙が封入される封筒の様子を示す外観イメージ画像をより正確に表示できる。
また、本実施形態によれば、封緘手段を備えることにより、用紙や封筒への画像形成から、封筒への用紙の封入に加えてその封入後の封筒の封緘まで自動で行うことができる。
【符号の説明】
【0076】
1 画像形成装置(デジタル複写機)本体
3 ソータ・ステイプラ・パッケージャ装置(SSP装置)
11 給紙部
40 SSPユニット
46 パックユニット
100 操作パネル
104 表示部
105 操作表示画面
107 用紙/封筒選択ボタン群
108 複写条件設定ボタン群
109 付加機能設定ボタン群
110 サブ設定画面
120 制御装置
【先行技術文献】
【特許文献】
【0077】
【特許文献1】特許第3110806号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類の封筒を収容する封筒収容手段と、
封筒の種類の選択するための封筒選択手段と、
用紙を収容する用紙収容手段と、
用紙の枚数を入力するための用紙枚数入力手段と、
用紙に画像を形成する画像形成手段と、
前記画像形成手段で画像が形成された用紙を封筒に封入する封入処理を行う封入手段と、を備えた画像形成システムにおいて
前記封筒選択手段で選択された封筒の封筒情報に基づいて該封筒の質量及びサイズを判断する封筒判断手段と、
前記用紙枚数入力手段で入力された枚数情報に基づいて前記封筒に封入される用紙の質量を算出する用紙質量算出手段と、
前記封筒判断手段で判断した前記封筒の質量及びサイズと、前記用紙質量算出手段で算出した前記用紙の質量とに基づいて、配達料金を算出する料金算出手段と、
前記料金算出手段で算出した配達料金を表示する表示手段と、
前記封筒選択手段で選択された封筒を変更するための変更手段と、
前記封入手段で行う封入処理の対象の封筒及び用紙が決定された後、その決定された該用紙及び該封筒の少なくとも一方に画像を形成し、該用紙を該封筒に封入するように制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
請求項1の画像形成システムにおいて、
前記用紙収容手段に収容された複数種類の用紙から、前記封筒に封入する用紙を選択するための用紙選択手段を、更に備え、
前記用紙質量算出手段は、前記用紙枚数入力手段で入力された枚数情報と、前記用紙選択手段で選択された用紙の用紙情報とに基づいて、前記封筒に封入される用紙の質量を算出し、
前記変更手段は、前記封筒選択手段で選択された封筒及び前記用紙選択手段で選択された用紙の少なくとも一方を変更可能に構成されていることを特徴とする画像形成システム。
【請求項3】
請求項1又は2の画像形成システムにおいて、
前記料金算出手段は、前記変更手段で変更された変更結果に基づいて変更後の配達料金を算出し、
前記表示手段は、前記変更後の配達料金を表示することを特徴とする画像形成システム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかの画像形成システムにおいて、
前記表示手段は、前記料金算出手段で配達料金が算出された封筒及び用紙の画像を、該封筒に封入されている該用紙の様子がわかるように表示することを特徴とする画像形成システム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかの画像形成システムにおいて、
前記用紙情報は、紙種、紙厚、紙サイズ、及び、1枚あたりの質量であることを特徴とする画像形成システム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかの画像形成システムにおいて、
前記封筒情報は、サイズ、及び、1枚あたりの質量であることを特徴とする画像形成システム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかの画像形成システムにおいて、
前記封入手段で封入した封筒を封緘する封緘手段を、更に備えたことを特徴とする画像形成システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【公開番号】特開2012−56665(P2012−56665A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−200110(P2010−200110)
【出願日】平成22年9月7日(2010.9.7)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】