画像形成システム
【課題】複数の画像形成装置の何れについても効率よく調整を行うことができる画像形成システムを提供する。
【解決手段】制御部181,281は、所定の調整条件が成立したときに、画像形成部121,221による画像形成動作を停止させて所定の調整を実行し、該調整が完了した後に画像形成部181,281による画像形成動作を再開させるとともに、調整を実行するときに、第1画像形成装置100及び第2画像形成装置200のうちの他の画像形成装置に対して調整を実行する旨の通知を行う。そして、制御部181,281は、第1画像形成装置100及び第2画像形成装置200のうちの他の画像形成装置より調整を実行する旨の通知があったときに、他の画像形成装置における調整の実行中において画像形成部121,221の駆動を停止させて画像形成部121,221を駆動停止状態にする。
【解決手段】制御部181,281は、所定の調整条件が成立したときに、画像形成部121,221による画像形成動作を停止させて所定の調整を実行し、該調整が完了した後に画像形成部181,281による画像形成動作を再開させるとともに、調整を実行するときに、第1画像形成装置100及び第2画像形成装置200のうちの他の画像形成装置に対して調整を実行する旨の通知を行う。そして、制御部181,281は、第1画像形成装置100及び第2画像形成装置200のうちの他の画像形成装置より調整を実行する旨の通知があったときに、他の画像形成装置における調整の実行中において画像形成部121,221の駆動を停止させて画像形成部121,221を駆動停止状態にする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、用紙に画像を形成するプリンタや複写機等の画像形成装置を直列に複数台配置し、各画像形成装置にて片面ずつ用紙に画像を形成して両面印刷を実現することにより、生産性を向上させるようにした画像形成システムが知られている。
【0003】
そして、このような画像形成システムにおいて、2つのプリンタ間に中間バッファ装置を設け、第1のプリンタによって表面に画像が形成された用紙を中間バッファ装置に送り、第2のプリンタによって中間バッファ装置から用紙を受け付けて裏面に画像を形成するものがある。この画像形成システムでは、中間バッファ装置における用紙の滞留量に応じて第1のプリンタ又は第2のプリンタによる印刷及び紙送りを停止させて適切な両面印刷を実現するようにしている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−237336号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような画像形成システムにおける複数の画像形成装置は、それぞれにおいて画像形成処理の内容が異なる場合があることから、画像形成を適正に行わせるための調整を実行する好適なタイミングは、画像形成装置毎に異なる。そのため、一方の画像形成装置の画像形成処理中に他方の画像形成装置が調整を開始させるような場合には、一方の画像形成装置は他方の画像形成装置の調整が完了するまで待機しなければならない。
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載の画像形成システムは、その構成の性質上、中間バッファ装置における連続紙の滞留量が多いことは勿論、少ないことをも監視する必要があり、これに基づき、2つのプリンタのそれぞれにおいて装置の駆動をコントロールするようにしたが、連続紙ではなく、所定のサイズからなる用紙1枚毎に画像形成を行う画像形成装置を複数備えた画像形成システムでは、特に、用紙が滞留しないことが通常であって、このような監視は不要となる。
【0007】
そして、このような画像形成システムでは、例えば、上流側の画像形成装置にて調整が長時間行われる場合であっても、下流側の画像形成装置はこれを認識することができないので、画像形成処理を行うための各種装置を駆動させたまま待機される(いわゆる、空回しが行われる)こととなり、画像形成装置における装置の資材劣化及びエネルギーの浪費の問題が生じ、非効率的となる。
【0008】
本発明の課題は、複数の画像形成装置の何れについても効率よく調整を行うことができる画像形成システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、複数の画像形成装置を直列に配置し、前記複数の画像形成装置にて一の用紙に対してそれぞれ画像の形成を行う画像形成システムであって、
前記複数の画像形成装置は、それぞれ、
用紙に画像を形成する画像形成部と、
所定の調整条件が成立したときに、前記画像形成部による画像形成動作を停止させて所定の調整を実行し、該調整が完了した後に前記画像形成部による画像形成動作を再開させるとともに、前記調整を実行するときに、前記複数の画像形成装置のうちの他の画像形成装置に対して前記調整を実行する旨の通知を行う一方、前記複数の画像形成装置のうちの他の画像形成装置より前記調整を実行する旨の通知があったときに、前記他の画像形成装置における前記調整の実行中において前記画像形成部の駆動を停止させて前記画像形成部を駆動停止状態にする制御部と、
を備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成システムにおいて、
前記複数の画像形成装置の制御部は、それぞれ、前記他の画像形成装置より前記調整を実行する旨の通知があったときに、前記調整に要する時間を特定し、該特定した時間が所定の判定時間に満たないときには、前記画像形成部の駆動を停止させず、前記画像形成部を前記調整が完了するまで待機させるレディ状態にすることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像形成システムにおいて、
前記複数の画像形成装置の制御部は、それぞれ、複数種類の調整が実行可能であって、前記他の画像形成装置に対して前記調整の種類を特定可能に前記調整を実行する旨の通知を行い、前記他の画像形成装置より前記調整を実行する旨の通知があったときには、該通知から特定された前記調整の種類から、前記調整に要する時間を特定することを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の画像形成システムにおいて、
前記複数の画像形成装置のうちの用紙の搬送方向における下流側に配置される画像形成装置の制御部は、上流側に配置される画像形成装置から前記調整を実行する旨の通知があったときにおいて、前記上流側に配置される画像形成装置から排出された用紙に対して前記画像形成部による画像形成処理を行った後、前記上流側に配置される画像形成装置からの前記調整を実行する旨の通知から特定された前記調整の種類から特定される時間が、前記判定時間に当該画像形成処理の実行時間を加えた時間に満たない場合には、前記画像形成部を前記レディ状態にして待機させ、
前記上流側に配置される画像形成装置の制御部は、前記下流側に配置される画像形成装置から前記調整を実行する旨の通知があったときにおいて、前記下流側に配置される画像形成装置からの前記調整を実行する旨の通知から特定された前記調整の種類から特定される時間が、前記判定時間に満たない場合には、前記画像形成部を前記レディ状態にして待機させることを特徴とする。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成システムにおいて、
前記複数の画像形成装置の制御部は、それぞれ、複数種類の調整が実行可能であって、前記他の画像形成装置に対して前記調整の種類を特定可能に前記調整を実行する旨の通知を行い、前記他の画像形成装置より前記調整を実行する旨の通知があったときには、該通知から特定された前記調整の種類に基づいて前記画像形成部を前記駆動停止状態にするか否かを判定し、前記駆動停止状態にすると判定したときは、前記画像形成部を前記駆動停止状態にし、前記駆動停止状態にすると判定しないときは、前記画像形成部の駆動を停止させず、前記画像形成部を前記調整が完了するまで待機させるレディ状態にすることを特徴とする。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載の画像形成システムにおいて、
前記調整は、前記画像形成部による画像形成を安定化させるための画像安定化処理であることを特徴とする。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の何れか一項に記載の画像形成システムにおいて、
前記複数の画像形成装置の間に、用紙の搬送方向における上流側に配置される画像形成装置から排出された用紙を受け入れて貯留し、該貯留された用紙を下流側に配置される画像形成装置に送出する貯留装置を配置して備え、
前記複数の画像形成装置の制御部は、それぞれ、前記画像形成部によって画像形成処理中の用紙を装置外に排出させた後に前記画像形成部を前記駆動停止状態にすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、複数の画像形成装置の何れについても効率よく調整を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】画像形成システムの概略構成を示す図である。
【図2】画像形成システムの内部構成を模式的に示す図である。
【図3】画像形成システムの機能的構成を示すブロック図である。
【図4】複数の画像形成装置による画像形成動作の手順を説明する図である。
【図5】スレーブ側プリント制御処理を示すフローチャートである。
【図6】時間(A)及び時間(B)にそれぞれ設定された時間について説明する図である。
【図7】補正開始通知受付時(S)処理を示すフローチャートである。
【図8】マスタ側プリント制御処理を示すフローチャートである。
【図9】マスタ側プリント制御処理を示すフローチャートである。
【図10】補正開始通知受付時(M)処理を示すフローチャートである。
【図11】補正が行われるときにおける画像形成装置の動作について説明する図である。
【図12】補正が行われるときにおける画像形成装置の動作について説明する図である。
【図13】補正が行われるときにおける画像形成装置の動作について説明する図である。
【図14】補正が行われるときにおける画像形成装置の動作について説明する図である。
【図15】補正が行われるときにおける画像形成装置の動作について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態に係る画像形成システムついて図面を参照しながら説明する。なお、発明の範囲は図示例に限定されない。
【0019】
本実施の形態に係る画像形成システム1は、例えば、図1に示すように、第1画像形成装置100と、第2画像形成装置200と、中間バッファ装置300と、大容量給紙装置400と、中継搬送装置500と、後処理装置600とを備えている。そして、画像形成システム1は、これらの装置を直列に配置したタンデム構成を採用している。本実施の形態における画像形成システム1は、用紙の搬送方向の上流側から、大容量給紙装置400、第2画像形成装置200、中間バッファ装置300、第1画像形成装置100、中継搬送装置500、後処理装置600の順に配置して構成されている。
【0020】
そして、画像形成システム1は、大容量給紙装置400、第1画像形成装置100及び第2画像形成装置200に備わる給紙トレイより給紙された用紙に対して、第1画像形成装置100や第2画像形成装置200にて画像の形成を行い、後処理装置600で所定の後処理を施し、用紙の出力(排紙)を行う。ここで、第1画像形成装置100及び第2画像形成装置200は、それぞれ、用紙の片面に対する画像形成処理を実行する。すなわち、用紙の両面に対する画像形成処理を実行する場合、第2画像形成装置200が用紙の片面に対する画像形成処理を実行し、中間バッファ装置300がその用紙の表裏反転を行い、第1画像形成装置100が当該反転された用紙に対する画像形成処理を実行する。
【0021】
第1画像形成装置100は、図2に示すように、給紙トレイ110と、プリント部120と、搬送路切換部130,131と、ADF(Auto Document Feeder)140と、画像読取部150と、操作表示部160とを備えて構成されている。すなわち、本実施の形態に係る第1画像形成装置100は、スキャナ機能、コピー機能、プリンタ機能を備えた、いわゆるデジタル複合機である。なお、本実施の形態では、CMYKの4色によるカラー画像を形成する画像形成装置、単色であるモノクロ画像を形成する画像形成装置の何れにも適用することができる。
【0022】
給紙トレイ110は、複数のトレイ110d〜110fを含み、斤量やサイズ等に基づいて識別された用紙をユーザによって設定された種類ごとにそれぞれのトレイに収容する。そして、給紙トレイ110に収容された用紙は、図示しない搬送ローラによって搬送路を経由し、プリント部120に搬送される。
【0023】
プリント部120は、画像形成部121と、定着部122とを備え、入力されたジョブデータと画像データに基づいて、電子写真方式の画像形成処理を行うものである。
【0024】
画像形成部121は、レーザ光源とポリゴンミラーとにより、帯電部によって一様帯電されて回転している像担持体の表面を走査して、像担持体の面上に原稿画像に対応した静電潜像を形成する。そして、画像形成部121は、静電潜像を現像部により反転現像して、トナー像を像担持体上に形成する。そして、画像形成部121は、トナー像形成のタイミングに対応して、給送された用紙をレジストローラによって像担持体上に形成されたトナー像との位置合わせのための同期を取って転写領域に送出する。そして、画像形成部121は、転写領域において、像担持体の表面に形成されたトナー像を、転写部により反対極性に帯電された用紙に転写する。そして、画像形成部121は、トナー像が担持された用紙を、分離除電部の作用により、像担持体の表面から分離させ、定着部122に送出する。
【0025】
定着部122は、ハロゲンヒータにより加熱される加熱ローラと、加熱ローラを下方より加圧する加圧ローラとを備え、トナー像が担持された用紙に対して加圧・加熱を行うことにより定着処理を行う。
【0026】
搬送路切換部130は、中間バッファ装置300から送出される用紙と、給紙トレイ110から送出される用紙との何れかの用紙がプリント部120に搬送されるように搬送路を切り換えるものである。
搬送路切換部131は、定着部122から送出された用紙の搬送方向を、中継搬送装置500と、片面の定着を終えた用紙を反転させるための反転部123とに切り換えるためのものである。なお、反転部123によって反転された用紙は、再度画像形成部121に送出され、反対面に対して画像形成処理が行われる。
【0027】
ADF140は、原稿載置用のトレイに積載される原稿を、最上部から順に画像読取部150に自動搬送する。
画像読取部150は、ADF140によって搬送された原稿の読み取り処理を行う。具体的には、画像読取部150は、原稿を光源から出射した光で走査し、反射光をCCD(Charge Coupled Device)150bにて結像して光電変換する。そして、画像読取部150は、光電変換によって読み取った原稿から原稿画像を取得する。
【0028】
操作表示部160は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示部160b、表示部160bを覆うように設けられたタッチパネル160c、その他図示しない操作キー群等を備えて構成され、ユーザからの指示を受け付け、その操作信号を後述する制御部181に出力する。また、操作表示部160は、制御部181から入力される表示信号に従って、各種操作指示や設定情報を入力するための各種設定画面や各種処理結果等を表示する。
【0029】
第2画像形成装置200は、図2に示すように、給紙トレイ210と、プリント部220と、搬送路切換部230,231とを備えて構成されている。
【0030】
給紙トレイ210は、複数のトレイ210g〜210iを含み、斤量やサイズ等に基づいて識別された用紙をユーザによって設定された種類ごとにそれぞれのトレイに収容する。そして、給紙トレイ210に収容された用紙は、図示しない搬送ローラによって搬送路を経由し、プリント部220に搬送される。
【0031】
プリント部220は、画像形成部221と、定着部222とを備え、入力されたジョブデータと画像データに基づいて、電子写真方式の画像形成処理を行うものである。なお、画像形成部221及び定着部222の各部構成は、第1画像形成装置100の画像形成部121及び定着部122と同様であるため、詳しい説明については省略する。
【0032】
搬送切換部230は、大容量給紙装置400から送出される用紙と、給紙トレイ210から送出される用紙との何れかの用紙がプリント部220に搬送されるように搬送路を切り換えるものである。
搬送切換部231は、定着部222から送出された用紙の搬送方向を、中間バッファ装置300と、片面の定着を終えた用紙を反転させるための反転部223とに切り換えるためのものである。なお、反転部223によって反転された用紙は、再度画像形成部221に送出され、反対面に対して画像形成処理が行われる。
【0033】
中間バッファ装置300は、図2に示すように、バッファ部310と、搬送切換部320とを備えて構成されている。バッファ部310は、第2画像形成装置200より排出された用紙を受け入れて複数枚貯留可能であり、貯留した用紙を表裏反転させた上で第1画像形成装置100に用紙を1枚ずつ送出するものである。搬送切換部320は、第2画像形成装置200から受け入れた用紙の搬送方向を、バッファ部310と、第1画像形成装置100とに切り換えるためのものである。搬送切換部320は、ユーザの指示により、あるいは、実行するジョブの内容に応じて搬送方向が切り換えられる。
【0034】
大容量給紙装置400は、図2に示すように、給紙トレイ410を備えて構成されている。
給紙トレイ410は、複数のトレイ410a〜410cを含み、斤量やサイズ等に基づいて識別された用紙をユーザによって設定された種類ごとにそれぞれのトレイに収容する。そして、給紙トレイ410に収容された用紙は、図示しない搬送ローラによって第2画像形成装置200に搬送される。
【0035】
中継搬送装置500は、第1画像形成装置100の処理能力と後処理装置600の処理能力との間に差がある場合に、システム全体としての効率が低下することがないように、用紙を第1画像形成装置100から後処理装置600に受け渡す搬送装置である。具体的な構成については、例えば、中間バッファ装置300と同様の構成を採用することが可能である。
【0036】
後処理装置600は、中継搬送装置500より排出された用紙について、所定の後処理を行うものである。後処理装置600が行う後処理は、例えば、ソート処理、裁断処理、穴あけ処理、ステープル処理、くるみ製本処理等である。なお、後処理装置600は、排紙トレイ611,612を備えており、後処理が施された用紙をこれらの排紙トレイ611,612に排紙する。
【0037】
次に、画像形成システム1の機能的構成について、図3を参照しながら説明する。
【0038】
画像形成システム1は、図3に示すように、第1画像形成装置100と、第2画像形成装置200と、中間バッファ装置300と、大容量給紙装置400と、中継搬送装置500と、後処理装置600とを備えて構成されている。
【0039】
第1画像形成装置100は、本体部100aとプリンタコントローラ100bとから構成されている。第1画像形成装置100は、プリンタコントローラ100bのLANIF(Local Area Network InterFace)104を介してネットワーク3上のPC2と相互にデータ送受信可能に接続されている。本実施の形態において、第1画像形成装置100は、第1画像形成装置100及び第2画像形成装置200の制御及び管理を行うマスタ機として機能する。
【0040】
本体部100aは、プリント部120、画像読取部150、操作表示部160、通信部170及び画像制御基板180を備えて構成される。なお、図1及び図2において説明した各部と同一の構成には、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0041】
画像制御基板180は、制御部181、記憶部182、RAM(Random Access Memory)183、読取処理部184、圧縮IC185、DRAM(Dynamic Random Access Memory)制御IC186、画像メモリ187、伸張IC188及び書込処理部189を備えて構成されている。
【0042】
制御部181は、CPU(Central Processing Unit)等から構成され、記憶部182に格納されているシステムプログラム及び各種アプリケーションプログラムの中から指定されたプログラムを読み出してRAM183に展開し、RAM183に展開されたプログラムとの協働で、各種処理を実行し、第1画像形成装置100の各部を集中制御する。
【0043】
記憶部182は、半導体等の不揮発メモリ等により構成され、上述したシステムプログラムや各種アプリケーションプログラム及び各種データ等を記憶する。これらのプログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードの形態で格納され、制御部181は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。記憶部182には、例えば、後述するマスタ側プリント制御処理を実行するためのマスタ側プリント制御プログラムや補正開始通知受付時(M)処理を実行するための補正開始通知受付時(M)プログラムが記憶されている。
【0044】
RAM183は、制御部181により実行される各種プログラム及びこれらプログラムに係る各種データ等を一時的に記憶するワークエリアとして機能する。
【0045】
読取処理部184は、画像読取部150から入力されたアナログ画像信号に、アナログ信号処理、A/D変換処理、シェーディング処理等の各種処理を施し、デジタル画像データを生成し、圧縮IC185に出力する。
【0046】
圧縮IC185は、入力されたデジタル画像データに圧縮処理を施してDRAM制御IC186に出力する。
【0047】
DRAM制御IC186は、制御部181からの指示に従って、圧縮IC185による画像データの圧縮処理及び伸長IC188による圧縮画像データの伸長処理を制御するとともに、画像メモリ187への画像データの入出力制御を行う。
例えば、DRAM制御IC186は、画像読取部150により読み取られた画像データの保存について制御部181より指示されると、読取処理部184から入力された画像データの圧縮処理を圧縮IC185により実行させて、圧縮画像データを画像メモリ187の圧縮メモリ187aに記憶させる。また、DRAM制御IC186は、圧縮メモリ187aに記憶された圧縮画像データのプリント出力について制御部181より指示されると、圧縮メモリ187aから圧縮画像データを読み出し、伸長IC188により伸長処理を施してページメモリ187bに伸張された画像データを記憶させる。そして、DRAM制御IC186は、ページメモリ187bから非圧縮画像データを読み出して書込処理部189に出力する。DRAM制御IC186は、プリント部120による画像形成後に、画像形成済みの画像データを画像メモリ187から削除する。
また、DRAM制御IC102は、プリンタコントローラ100bから入力されたジョブの設定情報を制御部181に出力する。
【0048】
画像メモリ187は、例えば、揮発性メモリであるDRAMで構成され、圧縮メモリ187a、ページメモリ187bを有する。圧縮メモリ187aは、圧縮画像データを記憶するためのメモリであり、ページメモリ187bは、画像形成前に画像形成に係る非圧縮画像データを一時的に格納するためのメモリである。
【0049】
伸張IC188は、圧縮画像データに伸張処理を施す。
【0050】
書込処理部189は、伸長IC188から入力される画像データに基づいてPWM(Pulse Width Modulation)信号を生成し、プリント部120に出力する。
【0051】
画像読取部150は、画像読取制御部150aを備えて構成されている。画像読取制御部150aは、制御部181からの制御信号に基づいて、CCD150b等、画像読取部150の各部を駆動制御し、上述のようにして原稿画像を取得する。取得された原稿画像は、読取処理部184に出力される。
【0052】
操作表示部160は、操作表示制御部160aを備えて構成されている。操作表示制御部160aは、制御部181からの制御信号に基づいて、表示部160bにおける表示制御を行う。また、操作表示制御部160aは、操作キー群やタッチパネル160cから入力された操作信号を制御部181に出力する。
【0053】
プリント部120は、プリント制御部120aを備えて構成されている。プリント制御部120aは、制御部181との間でデータ通信を行っており、制御部181からの制御信号に基づいて、プリント部120の各部の動作を制御し、例えば、書込処理部189から入力されたPWM信号に基づいて用紙に画像を形成する。また、プリント制御部120aは、中間バッファ装置300とデータ通信を行っており、後述するように、中間バッファ装置300からの排紙の可否に関する通信等を行う。また、プリント制御部120aは、中継搬送装置500とデータ通信を行っており、中継搬送装置500及び後処理装置600における後処理の指示等を行う。
【0054】
通信部170は、通信制御部170aとNIC(Network Interface Card)170bとを備えて構成されている。NIC170bは、第2画像形成装置200に接続するための通信インターフェイスであり、第2画像形成装置200とデータの送受信を行う。通信制御部170aは、制御部181からの制御信号に基づいて、制御部181から送信されるジョブデータや画像データを、NIC170bを介して第2画像形成装置200に送信する制御を行う。より具体的には、圧縮メモリ187aに記憶された圧縮画像データがDRAM制御IC1186によって読みだされ、制御部181に備えられるシステムメモリ内に一時記憶された後、所定のタイミングで通信制御部170aに出力される。そして、通信制御部170aに入力された圧縮画像データは、NIC170bにより第2画像形成装置200に送信される。また、後述するように、通信制御部170aは、制御部181の指示により、第2画像形成装置200に補正の開始及び補正の種類についての通知を行う。
【0055】
プリンタコントローラ100bは、画像形成システム1をネットワークプリンタとして使用する場合に、ネットワーク3に接続されるPC2から第1画像形成装置100に対して入力される画像データやジョブの管理及び制御を行うものである。
【0056】
プリンタコントローラ100bは、コントローラ制御部101、DRAM制御IC102、画像メモリ103及びLANIF104等から構成される。
【0057】
コントローラ制御部101は、プリンタコントローラ100b各部の動作を統括的に制御し、LANIF104を介して、PC2から入力されるデータをジョブとして本体部100aに送信する。
【0058】
DRAM制御IC102は、LANIF104により受信されたデータの画像メモリ103への格納や、画像メモリ103からのデータの読み出しを制御する。また、DRAM制御IC102は、画像制御基板180のDRAM制御IC186とPCI(Peripheral Components Interconnect)バスで接続されており、コントローラ制御部101からの指示に従って、プリント対象のデータを画像メモリ103から読み出してDRAM制御IC186に出力する。
【0059】
画像メモリ103は、DRAMから構成され、入力された出力データを一時的に格納する。
【0060】
LANIF104は、NICやモデム等のLAN等のネットワーク3に接続するための通信インターフェイスであり、PC2からデータを受信する。受信されたデータは、DRAM制御IC102に出力される。
【0061】
第2画像形成装置200は、本体部200aを備えて構成されている。本実施の形態において、第2画像形成装置200は、第1画像形成装置100からの指示に基づいて動作を行うスレーブ機として機能する。
【0062】
本体部200aは、プリント部220、通信部270、画像制御基板280を備えて構成される。
【0063】
画像制御基板280は、制御部281、記憶部282、RAM283、DRAM制御IC286、画像メモリ287、伸張IC288及び書込処理部289を備えて構成されている。
【0064】
制御部281は、CPU等から構成され、記憶部282に格納されているシステムプログラム及び各種アプリケーションプログラムの中から指定されたプログラムを読み出してRAM283に展開し、RAM283に展開されたプログラムとの協働で、各種処理を実行し、第2画像形成装置200の各部を集中制御する。
【0065】
記憶部282は、半導体等の不揮発メモリ等により構成され、上述したシステムプログラムや各種アプリケーションプログラム及び各種データ等を記憶する。これらのプログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードの形態で格納され、制御部281は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。記憶部282には、例えば、後述するスレーブ側プリント制御処理を実行するためのスレーブ側プリント制御プログラムや補正開始通知受付時(S)処理を実行するための補正開始通知受付時(S)プログラムが記憶されている。
【0066】
RAM283は、制御部281により実行される各種プログラム及びこれらプログラムに係る各種データ等を一時的に記憶するワークエリアとして機能する。
【0067】
DRAM制御IC286は、制御部281からの指示に従って、伸長IC288による圧縮画像データの伸長処理を制御するとともに、画像メモリ287への画像データの入出力制御を行う。
例えば、DRAM制御IC286は、第1画像形成装置100から送信された画像データの保存について制御部281より指示されると、第1画像形成装置100からの圧縮画像データを画像メモリ287の圧縮メモリ287aに記憶させる。また、DRAM制御IC286は、圧縮メモリ287aに記憶された圧縮画像データのプリント出力について制御部281より指示されると、圧縮メモリ287aから圧縮画像データを読み出し、伸長IC288により伸長処理を施してページメモリ287bに伸張した画像データを記憶させる。そして、DRAM制御IC286は、ページメモリ287bから非圧縮画像データを読み出して書込処理部289に出力する。DRAM制御IC286は、プリント部220による画像形成後に、画像形成済みの画像データを画像メモリ287から削除する。
【0068】
画像メモリ287は、例えば、揮発性メモリであるDRAMで構成され、圧縮メモリ287a、ページメモリ287bを有する。圧縮メモリ287a及びページメモリ287bの機能構成については、第1画像形成装置100の圧縮メモリ187a及びページメモリ187bと同様であるため、詳しい説明は省略する。
【0069】
伸張IC288は、圧縮画像データに伸張処理を施す。
【0070】
書込処理部289は、伸長IC288から入力される画像データに基づいてPWM信号を生成し、プリント部220に出力する。
【0071】
プリント部220は、プリント制御部220aを備えて構成されている。プリント制御部220aは、制御部281との間でデータ通信を行っており、制御部281からの制御信号に基づいて、プリント部220の各部の動作を制御し、例えば、書込処理部289から入力されたPWM信号に基づいて用紙に画像を形成する。また、プリント制御部220aは、大容量給紙装置400との間でデータ通信を行っており、制御部281からの制御信号に基づき、大容量給紙装置400に対して用紙の供給等を指示する。また、プリント制御部220aは、中間バッファ装置300との間でデータ通信を行っており、後述するように、中間バッファ装置300への排紙の通知等を行う。
【0072】
通信部270は、通信制御部270aとNIC270bとを備えて構成されている。NIC270bは、第1画像形成装置100に接続するための通信インターフェイスであり、第1画像形成装置100とデータの送受信を行う。通信制御部270aは、後述するように、制御部281の指示により、第1画像形成装置100に補正の開始及び補正の種類についての通知を行う。
【0073】
中間バッファ装置300は、中間バッファ制御部300aを備えており、第1画像形成装置100及び第2画像形成装置200との通信に基づき、中間バッファ装置300の各部を制御する。具体的には、例えば、中間バッファ制御部300aは、第2画像形成装置200からの排紙の通知に基づいて、第2画像形成装置200から排出される用紙を受け付ける制御を行い、第1画像形成装置100からの排紙許可の通知に基づいて、第1画像形成装置100に用紙を送出する制御を行う。
【0074】
大容量給紙装置400は、大容量給紙制御部400aを備えており、大容量給紙装置400の各部を制御する。具体的には、例えば、大容量給紙制御部400aは、第2画像形成装置200からの指示により、第2画像形成装置200に用紙を供給する制御を行う。
【0075】
中継搬送装置500は、中継搬送制御部500aを備えており、中継搬送装置500の各部を制御する。具体的には、例えば、中継搬送制御部500aは、第1画像形成装置100からの指示により、第1画像形成装置100から排出される用紙を受け付け、後処理装置600に後処理の指示を行う。
【0076】
後処理装置600は、後処理制御部600aを備えており、後処理装置600の各部を制御する。具体的には、例えば、後処理制御部600aは、中継搬送装置500からの指示により、搬送された用紙に対する後処理の制御を行う。
【0077】
以上のように構成された画像形成システム1における両面プリントジョブによる画像形成動作について図4を参照しながら説明する。なお、図4に示す例では、2枚の用紙の表裏にそれぞれ画像形成処理を行うものであるが、これに限定されない。また、コピージョブについても同様にして画像形成を行うことが可能である。
【0078】
先ず、第1画像形成装置100(マスタ機)のプリンタコントローラ100bは、図4に示すように、PC2よりジョブの開始を示すジョブスタートデータが入力されると、画像制御基板180における制御部181にジョブスタートデータを送信する(ステップC101)。制御部181は、このジョブスタートデータに基づいて、画像形成システム1におけるジョブの動作を示すジョブデータを生成する一方、第2画像形成装置200(スレーブ機)の画像制御基板280における制御部281にジョブスタートデータを送信する(ステップC102)。スレーブ機の制御部281は、ジョブスタートデータを受信すると、同様にしてジョブデータの生成を行う。
このようにして生成されたマスタ機及びスレーブ機におけるジョブデータに基づき、以下のようにして画像形成処理が行われる。
【0079】
ジョブデータの生成が行われ、PC2より1ページ目(用紙1枚目の表面)の画像データがプリンタコントローラ100bに送信されると、プリンタコントローラ100bによって画像制御基板180におけるDRAM制御IC186に送信され、上述のようにして圧縮が行われた後に、制御部181に送られる(ステップC103)。そして、制御部181は、この1ページ目の画像データが入力されると、1ページ目の画像形成を行うスレーブ機の制御部281に送信する(ステップC104)。スレーブ機の制御部281は、1ページ目の画像データが入力されると、この画像データを上述のようにして圧縮メモリ287aに記憶する。
【0080】
また、PC2より2ページ目(用紙1枚目の裏面)の画像データがプリンタコントローラ100bに送信されると、プリンタコントローラ100bによって画像制御基板180におけるDRAM制御IC186に送信され、上述のようにして圧縮が行われた後、マスタ機にて2ページ目の画像形成を行わせるために、圧縮メモリ187aにおいて2ページ目の画像データを保持する(ステップC105)。
【0081】
また、PC2より3ページ目(用紙2枚目の表面)の画像データがプリンタコントローラ100bに送信されると、プリンタコントローラ100bによって画像制御基板180におけるDRAM制御IC186に送信され、上述のようにして圧縮が行われた後に、制御部181に送られる(ステップC106)。そして、制御部181は、この3ページ目の画像データが入力されると、3ページ目の画像形成を行うスレーブ機の制御部281に送信する(ステップC107)。スレーブ機の制御部281は、3ページ目の画像データが入力されると、この画像データを上述のようにして圧縮メモリ287aに記憶する。
【0082】
また、PC2より4ページ目(用紙2枚目の裏面)の画像データがプリンタコントローラ100bに送信されると、プリンタコントローラ100bによって画像制御基板180におけるDRAM制御IC186に送信され、上述のようにして圧縮が行われた後、マスタ機にて4ページ目の画像形成を行わせるために、圧縮メモリ187aにおいて4ページ目の画像データを保持する(ステップC108)。
【0083】
以上のようにして、全てのページの画像データの圧縮・転送が行われると、マスタ機の制御部181は、通信部170を介して、スレーブ機の制御部281に、画像データの転送が完了した旨の通知を行う(ステップC109)。
なお、本実施の形態では、スレーブ機において画像形成を行うページの画像データのみ転送を行ったが、全てのページの画像データの転送を行うようにしてもよい。
そして、マスタ機の制御部181は、転送完了の通知を行った後、プリント部120のプリント制御部120aに、画像形成動作を行わせるために、画像形成部121や定着部122等のプリントエンジンを起動させる指示であるプリントスタート通知を行う(ステップC110)。プリント制御部120aは、このプリントスタート通知を受信するとプリントエンジンを起動し、画像形成可能な状態となったときに、制御部181にレディ通知を行う(ステップC111)。
【0084】
一方、スレーブ機の制御部281は、転送完了の通知を受信すると、プリント部220のプリント制御部220aに、画像形成動作を行わせるために、画像形成部221や定着部222等のプリントエンジンを起動させる指示であるプリントスタート通知を行う(ステップC112)。プリント制御部220aは、このプリントスタート通知を受信するとプリントエンジンを起動し、画像形成可能な状態となったときに、制御部281にレディ通知を行う(ステップC113)。
【0085】
そして、スレーブ機の制御部281は、プリント制御部220aに、1枚目の用紙の給紙を指示する通知を行う(ステップC114)。プリント制御部220aは、給紙指示を受信すると、トレイ210g〜210i及び大容量給紙装置400のトレイ410a〜410cから何れかを選択し、1枚目の用紙を給紙する制御を行う。そして、プリント制御部220aは、給紙が完了すると、制御部281に給紙完了通知を行う(ステップC115)。
【0086】
続いて、スレーブ機の制御部281は、プリント制御部220aに、2枚目の用紙の給紙を指示する通知を行う(ステップC116)。プリント制御部220aは、給紙指示を受信すると、トレイ210g〜210i及び大容量給紙装置400のトレイ410a〜410cから何れかを選択し、2枚目の用紙を給紙する制御を行う。そして、プリント制御部220aは、給紙が完了すると、制御部281に給紙完了通知を行う(ステップC117)。
【0087】
次に、スレーブ機の制御部281は、用紙1枚目の表面に1ページ目の画像形成を行わせるためのプリント指示をプリント制御部220aに送信する(ステップC118)。プリント制御部220aは、このプリント指示を受信すると、画像形成部221による1枚目の用紙に対する1ページ目の画像形成を行う。そして、プリント制御部220aは、1ページ目の画像形成が終了したときに、制御部281に、印字完了通知を行う(ステップC119)。
【0088】
続いて、スレーブ機の制御部281は、用紙2枚目の表面に3ページ目の画像形成を行わせるためのプリント指示をプリント制御部220aに送信する(ステップC120)。プリント制御部220aは、このプリント指示を受信すると、画像形成部221による2枚目の用紙に対する3ページ目の画像形成を行う。そして、プリント制御部220aは、3ページ目の画像形成が終了したときに、制御部281に、印字完了通知を行う(ステップC121)。
【0089】
そして、スレーブ機の制御部281は、3ページ目に対応する印字完了通知を受信すると、スレーブ機における全ページの画像形成が終了したと判断し、プリント制御部220aに対してプリントエンジンを停止させる指示である停止指示通知を行う(ステップC122)。
【0090】
一方、プリント制御部220aは、第2画像形成装置200からの1枚目の用紙の排紙のタイミングで、中間バッファ装置300の中間バッファ制御部300aに1枚目の用紙の排紙通知を行う(ステップC123)。
また、プリント制御部220aは、第2画像形成装置200からの2枚目の用紙の排紙のタイミングで、中間バッファ制御部300aに2枚目の用紙の排紙通知を行う(ステップC124)。なお、この場合、今回の画像形成処理において第2画像形成装置200から排紙される最後の用紙であるので、排紙通知とともに、最終紙である旨の通知を併せて行う。なお、最終紙である旨の通知は、ジョブにおける最終紙である場合に限らず、例えば、エラー等によって画像形成処理が中断された場合においては、その時点において処理された用紙のうちの最後の用紙である場合についても行われる。
【0091】
そして、プリント制御部220aは、停止指示通知の受信後、最終紙の排紙が完了すると、プリントエンジンを停止した後、制御部281に対してエンジン停止完了通知を行う(ステップC125)。
【0092】
一方、中間バッファ装置300の中間バッファ制御部300aは、スレーブ機から排出された用紙を受け付けると、マスタ機のプリント制御部120aに対して、第1画像形成装置100への用紙の排紙の可否を問い合わせるための排紙問い合わせ通知を行う(ステップC126)。なお、この排紙問い合わせ通知のタイミングは、用紙を受け付けたときに限らず、スレーブ機から排紙通知があったときであってもよい。
マスタ機のプリント制御部120aは、中間バッファ制御部300aからの排紙問い合わせ通知があると、プリントエンジンが起動し、画像形成が可能な状態であることを確認し、中間バッファ制御部300aに排紙許可通知を行う(ステップC127)。
そして、中間バッファ制御部300aは、排紙許可通知を受信すると、バッファ部310にスタックされた1枚目の用紙を第1画像形成装置100に送出させるとともに、マスタ機のプリント制御部120aに対して1枚目の用紙の排紙通知を行う(ステップC128)。
なお、中間バッファ装置300は、排紙許可通知があるまでは、受け付けた用紙をバッファ部310にスタックし、待機する。
【0093】
マスタ機のプリント制御部120aは、1枚目の用紙が中間バッファ装置300から搬送されたときに、制御部181に対して1枚目の用紙に対する画像形成を要求する旨の印字要求通知を行う(ステップC129)。
そして、マスタ機の制御部181は、印字要求通知があると、用紙1枚目の裏面に2ページ目の画像形成を行わせるためのプリント指示をプリント制御部120aに送信する(ステップC130)。プリント制御部120aは、このプリント指示を受信すると、画像形成部121による1枚目の用紙に対する2ページ目の画像形成を行う。そして、プリント制御部120aは、2ページ目の画像形成が終了したときに、制御部181に、印字完了通知を行う(ステップC131)。
【0094】
続いて、中間バッファ装置300の中間バッファ制御部300aは、スレーブ機から排出された2枚目の用紙を受け付けると、マスタ機のプリント制御部120aに対して、排紙問い合わせ通知を行う(ステップC132)。
マスタ機のプリント制御部120aは、中間バッファ制御部300aからの排紙問い合わせ通知があると、1枚目の画像形成が終了した後、中間バッファ制御部300aに排紙許可通知を行う(ステップC133)。
そして、中間バッファ制御部300aは、排紙許可通知を受信すると、バッファ部310にスタックされた2枚目の用紙を第1画像形成装置100に送出させるとともに、マスタ機のプリント制御部120aに対して2枚目の用紙の排紙通知を行う(ステップC134)。なお、2枚目の用紙は最終紙であるので、排紙通知とともに、最終紙である旨の通知を併せて行う。
【0095】
マスタ機のプリント制御部120aは、2枚目の用紙が中間バッファ装置300から搬送されたときに、制御部181に対して2枚目の用紙に対する画像形成を要求する旨の印字要求通知を行う(ステップC135)。なお、このとき、プリント制御部120aは、制御部181に対して、最終紙である旨の通知を併せて行う。
そして、マスタ機の制御部181は、印字要求通知があると、用紙2枚目の裏面に4ページ目の画像形成を行わせるためのプリント指示をプリント制御部120aに送信する(ステップC136)。プリント制御部120aは、このプリント指示を受信すると、画像形成部121による2枚目の用紙に対する4ページ目の画像形成を行う。そして、プリント制御部120aは、4ページ目の画像形成が終了したときに、制御部181に、印字完了通知を行う(ステップC137)。
【0096】
そして、マスタ機の制御部181は、4ページ目に対応する印字完了通知を受信すると、最終紙までの画像形成が終了したと判断し、プリント制御部120aに対してプリントエンジンを停止させる指示である停止指示通知を行う(ステップC138)。
【0097】
一方、マスタ機のプリント制御部120aは、中継搬送装置500に1枚目及び2枚目の用紙の排紙を順次行う(ステップC139、ステップC140)。
【0098】
そして、プリント制御部120aは、停止指示通知の受信後、最終紙の排紙が完了し、後処理装置600における後処理が完了すると、プリントエンジンを停止した後、制御部181に対してエンジン停止完了通知を行う(ステップC141)。
このようにして画像形成された用紙は、その後、例えば、後処理装置600における後処理が行われた後、排紙トレイ611,612に排出される。
【0099】
次に、第2画像形成装置200において実行されるスレーブ側プリント制御処理について図5を参照しながら説明する。このスレーブ側プリント制御処理は、マスタ機である第1画像形成装置100から画像データの転送が完了した旨の通知があったときに実行される処理である。
【0100】
先ず、制御部281は、画像データの転送完了通知があり、この処理が実行されると、プリントエンジンが停止中であるか否かを判定する(ステップS101)。制御部281は、プリントエンジンが停止中であると判定したときは(ステップS101:Y)、プリント制御部220aにプリントスタート通知を行う(ステップS102)。そして、制御部281は、プリント制御部220aからのレディ通知を待って(ステップS103)、ステップS104の処理を実行する。一方、制御部281は、ステップS101において、プリントエンジンが停止中であると判定しないときは(ステップS101:N)、ステップS102及びステップS103の処理を実行することなく、ステップS104の処理を実行する。
【0101】
制御部281は、ステップS104において、後述する補正開始通知受付フラグがONであるか否かを判定する(ステップS104)。制御部281は、補正開始通知受付フラグがONであると判定しないときは(ステップS104:N)、プリント制御部220aに対して給紙指示を送信し(ステップS105)、プリント制御部220aからの給紙完了通知を待って(ステップS106)、ジョブデータにより設定された給紙枚数分の給紙が完了したか否かを判定する(ステップS107)。制御部281は、設定された給紙枚数分の給紙が完了したと判定したときは(ステップS107:Y)、この処理を終了し、設定された給紙枚数分の給紙が完了したと判定しないときは(ステップS107:N)、ステップS104の処理を実行する。
【0102】
一方、制御部281は、ステップS104において、補正開始通知受付フラグがONであると判定したときは(ステップS104:Y)、記憶部282から時間(A)を示すデータを読み出す(ステップS108)。ここで、時間(A)は、図6(A)に示されるようなテーブルによって記憶部282に記憶された定数であって、停止指示を送信してプリントエンジンが停止し、そのタイミングでプリントスタート通知を行ってプリントエンジンが起動し、レディ状態となるまでの予測時間を示している。本実施の形態では、時間(A)を25秒に設定しているが、プリントエンジンの性能等に応じて任意の時間に設定することができる。
【0103】
次に、制御部281は、第1画像形成装置100から送信された補正種類を示す情報に対応する時間(B)を記憶部282から読み出す(ステップS109)。ここで、時間(B)は、図6(B)に示されるようなテーブルによって記憶部282に記憶された定数であって、第1画像形成装置100(マスタ機)において実行される補正の実行予測時間を示している。第1画像形成装置100において実行される補正の種類は、安定化A、安定化B、安定化C及び電位補正であり、補正の実行予測時間はそれぞれ、10秒、20秒、60秒、15秒に設定されている。安定化Aは、例えば、像担持体にトナーを乗せず、所定時間空回しすることにより、像担持体上に発生するスジ状のノイズの除去を行うものである。また、安定化Bは、例えば、像担持体上にパッチ画像を形成して濃度を測定し、レーザ光源の出力調整を行うものである。また、安定化Cは、例えば、用紙上にパッチ画像を形成し、用紙の搬送路上の所定位置に配置された濃度測定器によりパッチの濃度を測定し、これに基づいてγ補正を行うものである。また、電位補正は、像担持体の帯電量を測定し、帯電部の出力調整を行うものである。これらの補正は、例えば、所定ページ数の画像形成毎に行われる。なお、補正の種類は上述したものに限定されず、様々なものが適用でき、すなわち、画像形成部による画像形成動作を停止させて所定の部材に対して所定の調整を行い、調整が完了した後に画像形成動作を再開することができるものであれば、適用することができる。また、補正の種類は上述した4種類に限らず、それ以外の数の種類であってもよく、また、1種類であってもよい。
【0104】
そして、制御部281は、読み出した時間(A)と時間(B)を比較し、時間(B)が時間(A)以上であるか否かを判定する(ステップS110)。すなわち、制御部281は、補正の実施中において、プリントエンジンを停止するのが効率的であるか否かを判定する。ここで、補正種類に基づいてプリントエンジンを停止させるか否かを判定するようにしてもよい。制御部281は、時間(B)が時間(A)以上であると判定したときは(ステップS110:Y)、プリント制御部220aに停止指示通知を行い(ステップS111)、マスタ機からの補正完了通知を待って(ステップS112)、補正開始通知受付フラグをOFFにした後(ステップS113)、ステップS101の処理を実行する。一方、制御部281は、ステップS110において、時間(B)が時間(A)以上であると判定しないときは(ステップS110:N)、ステップS111の処理を実行することなく、ステップS112の処理を実行する。
【0105】
次に、第2画像形成装置200において実行される補正開始通知受付時(S)処理について図7を参照しながら説明する。この補正開始通知受付時(S)処理は、スレーブ側プリント制御処理の実行中において、マスタ機である第1画像形成装置100から補正を開始する旨の補正開始通知があったときに実行される割込処理である。
【0106】
先ず、制御部281は、補正開始通知があり、この処理が実行されると、RAM283に記憶されている補正開始通知受付フラグをONにするとともに、RAM283の所定の記憶領域に、補正開始通知とともに受信した補正の種類を示す補正種類情報を記憶する(ステップS201)。制御部281は、ステップS201の処理を実行した後は、この処理を終了し、スレーブ側プリント制御処理における割込み前の処理に復帰する。
【0107】
次に、第1画像形成装置100において実行されるマスタ側プリント制御処理について図8〜図9を参照しながら説明する。このマスタ側プリント制御処理は、スレーブ機である第2画像形成装置200に転送完了通知を行った後に実行される処理である。
【0108】
先ず、制御部181は、第2画像形成装置200に画像データの転送完了通知を行った後、この処理が実行されると、プリントエンジンが停止中であるか否かを判定する(ステップS301)。制御部181は、プリントエンジンが停止中であると判定したときは(ステップS301:Y)、プリント制御部120aにプリントスタート通知を行う(ステップS302)。そして、制御部181は、プリント制御部120aからのレディ通知を待って(ステップS303)、ステップS304の処理を実行する。一方、制御部181は、プリントエンジンが停止中であると判定しないときは(ステップS301:N)、ステップS302及びステップS303の処理を実行することなく、ステップS304の処理を実行する。
【0109】
制御部181は、プリント制御部120aからの印字要求通知を待って(ステップS304)、プリント指示をプリント制御部120aに送信する(ステップS305)。
【0110】
そして、制御部181は、ステップS304における印字要求通知の受信とともに最終紙である旨の通知があったか否かを判定する(ステップS306)、すなわち、制御部181は、最終紙の印字要求通知であったか否かを判定する。制御部181は、最終紙の印字要求通知であったと判定したときは(ステップS306:Y)、RAM183の所定の記憶領域に記憶された最終プリント指示フラグをONにした後(ステップS307)、ステップS308の処理を実行する。一方、制御部181は、最終紙の印字要求通知であったと判定しないときは(ステップS306:N)、ステップS307の処理を実行することなくステップS308の処理を実行する。
【0111】
制御部181は、ステップS308において、プリント制御部120aからの印字完了通知を待って(ステップS308)、ジョブデータにより設定されたページ分の画像形成が完了したか否かを判定する(ステップS309)。すなわち、制御部181は、当該ジョブにおける全ての画像形成が行われたか否かを判定する。制御部181は、設定されたページ分の画像形成が完了したと判定したときは(ステップS309:Y)、プリント制御部120aに停止指示通知を行った後(ステップS310)、この処理を終了する。一方、制御部181は、設定されたページ分の画像形成が完了したと判定しないときは(ステップS309:N)、図9に示すように、最終プリント指示フラグがONであるか否かを判定する(ステップS311)。
【0112】
制御部181は、最終プリント指示フラグがONであると判定したときは(ステップS311:Y)、RAM183に記憶されている最終プリント指示フラグをOFFにする(ステップS312)。一方、制御部181は、ステップS311において、最終プリント指示フラグがONであると判定しないときは(ステップS311:N)、ステップS304の処理を実行する。
【0113】
次に、制御部181は、後述する補正開始通知受付フラグがONであるか否かを判定する(ステップS313)。制御部181は、補正開始通知受付フラグがONであると判定したときは(ステップS313:Y)、後述する時間(C)取得不要フラグがONであるか否かを判定する(ステップS314)。一方、制御部181は、補正開始通知受付フラグがONであると判定しないときは(ステップS313:N)、ステップS304の処理を実行する。
【0114】
そして、制御部181は、ステップS314において、時間(C)取得不要フラグがONであると判定しないときは(ステップS314:N)、タイムスタンプを取得してこれを停止判断時間(Cend)とし(ステップS315)、後述する補正開始通知受付時(M)処理において取得される補正通知受付時間(Cstart)と取得した停止判断時間(Cend)との差分である時間(C)を算出する(ステップS316)。ここで時間(C)は、第2画像形成装置200からの補正開始通知を受け付けてから、プリント制御部120aからの最終紙に係る印字完了通知があるまでの時間を示している。
【0115】
次に、制御部181は、記憶部182から時間(D)を読み出す(ステップS317)。ここで、時間(D)は、上述した時間(A)と同様に、テーブルによって記憶部182に記憶された定数であって、停止指示を送信してプリントエンジンが停止し、そのタイミングでプリントスタート通知を行ってプリントエンジンが起動し、レディ状態となるまでの予測時間を示している。本実施の形態では、時間(D)を、時間(A)と同様に25秒に設定しているが、プリントエンジンの性能等に応じて任意の時間に設定することができる。
【0116】
次に、制御部181は、第2画像形成装置200から送信された補正種類を示す情報に対応する時間(B)を記憶部182から読み出す(ステップS318)。ここで、時間(B)は、図6(B)に示されるようなテーブルによって記憶部182に記憶された定数であって、第2画像形成装置200(スレーブ機)において実行される補正の実行予測時間を示している。各補正の内容及び実行予測時間は第2画像形成装置200の記憶部282に記憶されたものと同様なので、詳しい説明は省略する。
【0117】
そして、制御部181は、算出した時間(C)と時間(D)の合計(時間(C+D))と、時間(B)とを比較し、時間(B)が時間(C+D)以上であるか否かを判定する(ステップS319)。制御部181は、時間(B)が時間(C+D)以上であると判定したときは(ステップS319:Y)、プリント制御部120aに停止指示通知を行い(ステップS320)、RAM183に記憶された補正開始通知受付フラグをOFFにした後(ステップS321)、スレーブ機からの補正完了通知を待って(ステップS322)、ステップS301の処理を実行する。一方、制御部181は、ステップS319において、時間(B)が時間(C+D)以上であると判定しないときは(ステップS319:N)、ステップS320及びステップS321の処理を実行することなく、ステップS322の処理を実行する。
【0118】
また、制御部181は、ステップS314において、時間(C)取得不要フラグがONであると判定したときは(ステップS314:Y)、RAM183に記憶された時間(C)取得不要フラグをOFFにし(ステップS323)、時間(D)及び補正種類に対応する時間(B)を読み出した後(ステップS324、ステップS325)、ステップS326の処理を実行する。制御部181は、ステップS326において、読み出した時間(B)と時間(D)とを比較し、時間(B)が時間(D)以上であるか否かを判定する(ステップS326)。制御部181は、時間(B)が時間(D)以上であると判定したときは(ステップS326:Y)、ステップS320の処理を実行し、時間(B)が時間(D)以上であると判定しないときは(ステップS326:N)、ステップS322の処理を実行する。
【0119】
次に、第1画像形成装置100において実行される補正開始通知受付時(M)処理について図10を参照しながら説明する。この補正開始通知受付時(M)処理は、マスタ側プリント制御処理の実行中において、スレーブ機である第2画像形成装置200から補正開始通知があったときに実行される割込処理である。
【0120】
先ず、制御部181は、補正開始通知があり、この処理が実行されると、RAM183
に記憶されている補正開始通知受付フラグをONにするとともに、RAM183の所定の記憶領域に、補正開始通知とともに受信した補正の種類を示す補正種類情報を記憶する(ステップS401)。次に、制御部181は、最終プリント指示フラグがONであるか否かを判定する(ステップS402)。
【0121】
制御部181は、最終プリント指示フラグがONであると判定したときは(ステップS402:Y)、印字完了通知が取得済みであるか否かを判定する(ステップS403)。ここで取得される印字完了通知は、最終紙の印字要求通知を受信した後であるため、最終紙に係る印字完了通知である。そして、制御部181は、印字完了通知が取得済みであると判定したときは(ステップS403:Y)、RAM183の所定の記憶領域に記憶された時間(C)取得不要フラグをONにする(ステップS404)。最終紙に係る印字完了通知を受けた後は、時間(C)がほぼ「0」となるため、時間(C)取得不要フラグをONにして、上述したようにしてマスタ側プリント制御処理において時間(C)の算出を省略させることにより制御負荷を軽減させるようにしている。一方、制御部181は、最終プリント指示フラグがONであると判定しないとき(ステップS402:N)、及び、印字完了通知が取得済みであると判定しないときは(ステップS403:N)、時間(C)取得不要フラグをOFFにするとともに、タイムスタンプを取得してこれを補正通知受付時間(Cstart)とし、この補正通知受付時間(Cstart)をRAM183に記憶する(ステップS405)。これにより、補正開始通知を受け付けた時間が特定可能となる。
【0122】
制御部181は、ステップS404及びステップS405の処理を実行した後は、この処理を終了し、マスタ側プリント制御処理における割込み前の処理に復帰する。
【0123】
以上のように構成された画像形成システム1において、マスタ機(第1画像形成装置100)が補正を実行する場合における、マスタ機及びスレーブ機(第2画像形成装置200)の動作について図11及び図12を参照しながら説明する。ここで、図11は、マスタ機における補正中において、スレーブ機のプリントエンジンを停止させる例を示し、図12は、マスタ機における補正中において、スレーブ機のプリントエンジンを停止させない例を示す。
【0124】
図11に示す例では、先ず、マスタ機のプリント制御部120aは、補正を開始するタイミングで制御部181に補正開始通知を行う(ステップC201)。なお、実行する補正は安定化Cとする。そして、制御部181は、スレーブ機に補正開始通知を送信する(ステップC202)。スレーブ機の制御部281は、補正開始通知を受信すると、上述のようにして時間(A)及び時間(B)を読み出し、プリントエンジンを停止させるか否かを判定する。
【0125】
スレーブ機の制御部281は、時間(B)が時間(A)よりも大きいので、プリントエンジンを停止すると判定し、プリント制御部220aに停止指示を送信する(ステップC203)。すると、プリント制御部220aは、画像形成処理中の用紙Aを中間バッファ装置300に排出するとともに、用紙の排紙通知を行う(ステップC204)。プリント制御部220aは、用紙Aの排出を完了した後に、プリントエンジンを停止させ、制御部281にエンジン停止完了通知を行う(ステップC205)。ここで、画像形成処理中の用紙が複数枚である場合は、全ての用紙の排出が完了した後に、プリントエンジンを停止させる。なお、時間(A)は、図11に示すように、ステップC202において補正開始通知を受信して停止指示が送信されてから、スレーブ機内における用紙の排紙が完了してプリントエンジンが停止した後、制御部281がステップC205においてエンジン停止完了通知を受信し、そのタイミングで、プリントスタート通知が行われ(ステップC206)、プリントエンジンが起動してレディ通知がプリント制御部220aから送信された場合(ステップC207)にかかる予測時間を示している。なお、図11に示す例おいて、ステップC206及びC207は仮想的に実行された場合を示すものであり、実際には実行されない。
【0126】
一方、中間バッファ装置300は、用紙Aを受け付けると、中間バッファ制御部300aによって、マスタ機のプリント制御部120aに排紙問い合わせを行う(ステップC208)。この場合、マスタ機は補正中であって、用紙を受け付けることができないので、プリント制御部120aは、中間バッファ制御部300aに排紙禁止通知を行う(ステップC209)。
【0127】
そして、マスタ機のプリント制御部120aは、補正が完了するタイミングで、制御部181に補正完了通知を行う(ステップC210)。そして、マスタ機の制御部181は、スレーブ機に補正完了通知を送信する(ステップC211)。スレーブ機の制御部281は、補正完了通知を受信すると、停止していたプリントエンジンを起動させるため、プリント制御部220aにプリントスタート通知を行う(ステップC212)。そして、プリント制御部220aは、プリントスタート通知を受信すると、プリントエンジンを起動し、プリントエンジンの起動が完了して画像形成可能な状態となったときに、制御部281にレディ通知を行う(ステップC213)。
【0128】
そして、スレーブ機の制御部281は、レディ通知を受信すると、プリント制御部220aに中断されたジョブを再開するために給紙指示を送信する(ステップC214)。プリント制御部220aは、給紙指示を受信して給紙を行った後、制御部281に給紙完了通知を行う(ステップC215)。以下、スレーブ機は、上述したようにしてジョブを継続する。
【0129】
一方、マスタ機のプリント制御部120aは、補正完了通知を送信した後、中間バッファ装置300に対して排紙許可通知を行う(ステップC216)。そして、中間バッファ制御部300aは、排紙許可通知を受信すると、バッファ部310にスタックされた用紙Aを第1画像形成装置100に送出させるとともに、マスタ機のプリント制御部120aに対して用紙Aの排紙通知を行う(ステップC217)。以下、マスタ機は、上述したようにしてジョブを継続する。
このように、マスタ機における補正時間が、スレーブ機においてプリントエンジンを停止させた後、再度レディ状態となるまでの時間よりも長い場合には、プリントエンジンを停止させ、補正完了後に起動させることにより、長時間レディ状態とすることによって生じる装置の資材劣化及びエネルギーの浪費が抑制される。
【0130】
次に、図12に示す例について説明すると、先ず、マスタ機のプリント制御部120aは、補正を開始するタイミングで制御部181に補正開始通知を行う(ステップC301)。なお、実行する補正は安定化Aとする。そして、制御部181は、スレーブ機に補正開始通知を送信する(ステップC302)。スレーブ機の制御部281は、補正開始通知を受信すると、上述のようにして時間(A)及び時間(B)を読み出し、プリントエンジンを停止させるか否かを判定する。
【0131】
スレーブ機の制御部281は、時間(B)が時間(A)よりも小さいので、プリントエンジンを停止しないと判定し、マスタ機からの補正完了通知を待つ。そして、プリント制御部220aは、画像形成処理中の用紙Bを中間バッファ装置300に排出するとともに、用紙の排紙通知を行う(ステップC303)。プリント制御部220aは、用紙Bの排出を完了した後は、停止指示が送信されないので、プリントエンジンはレディ状態のまま待機される。
【0132】
一方、中間バッファ装置300は、用紙Bを受け付けると、中間バッファ制御部300aによって、マスタ機のプリント制御部120aに排紙問い合わせを行う(ステップC304)。この場合、マスタ機は補正中であって、用紙を受け付けることができないので、プリント制御部120aは、中間バッファ制御部300aに排紙禁止通知を行う(ステップC305)。
【0133】
そして、マスタ機のプリント制御部120aは、補正が完了するタイミングで、制御部181に補正完了通知を行う(ステップC306)。そして、マスタ機の制御部181は、スレーブ機に補正完了通知を送信する(ステップC307)。スレーブ機の制御部281は、補正完了通知を受信すると、プリントエンジンはレディ状態であるため、プリント制御部220aに中断されたジョブを再開するために給紙指示を送信する(ステップC308)。プリント制御部220aは、給紙指示を受信して給紙を行った後、制御部281に給紙完了通知を行う(ステップC309)。以下、スレーブ機は、上述したようにしてジョブを継続する。
一方、マスタ機のプリント制御部120aは、補正完了通知を送信した後、中間バッファ装置300に対して排紙許可通知を行う(ステップC310)。そして、中間バッファ制御部300aは、排紙許可通知を受信すると、バッファ部310にスタックされた用紙Bを第1画像形成装置100に送出させるとともに、マスタ機のプリント制御部120aに対して用紙Bの排紙通知を行う(ステップC311)。以下、マスタ機は、上述したようにしてジョブを継続する。
このように、マスタ機における補正時間が、スレーブ機においてプリントエンジンを停止させた後、再度レディ状態となるまでの時間よりも短い場合には、プリントエンジンをレディ状態のまま維持することで、補正完了後、中断されたジョブを速やかに再開させることができ、生産性が向上する。
【0134】
次に、スレーブ機が補正を実行する場合におけるマスタ機及びスレーブ機の動作について図13〜図15を参照しながら説明する。ここで、図13は、スレーブ機における補正中において、マスタ機がスレーブ機によって画像形成が行われた用紙の処理を実行した後にマスタ機のプリントエンジンを停止させる例を示し、図14は、マスタ機において最終紙に係る印字完了通知を受けた後に、スレーブ機における補正が開始され、スレーブ機の補正中において、マスタ機のプリントエンジンを停止させる例を示し、図15は、スレーブ機における補正中において、マスタ機がスレーブ機によって画像形成が行われた用紙の処理を実行した後にマスタ機のプリントエンジンを停止させない例を示す。
【0135】
図13に示す例では、先ず、スレーブ機のプリント制御部220aは、補正を開始するタイミングで制御部281に補正開始通知を行う(ステップC401)。なお、実行する補正は安定化Cとする。そして、制御部281は、マスタ機に補正開始通知を送信する(ステップC402)。マスタ機の制御部181は、補正開始通知を受信すると、最終紙に係る印字完了通知を受信していないので、補正通知受付時間(Cstart)を取得し、プリント制御部120aからの印字要求通知を待つ。
【0136】
そして、中間バッファ装置300は、スレーブ機から用紙Cを受け付けており、中間バッファ制御部300aによって、マスタ機のプリント制御部120aに排紙問い合わせ通知を行う(ステップC403)。マスタ機のプリント制御部120aは、中間バッファ制御部300aから排紙問い合わせ通知を受信すると、中間バッファ制御部300aに排紙許可通知を行う(ステップC404)。そして、中間バッファ制御部300aは、排紙許可通知を受信すると、バッファ部310にスタックされた用紙Cをマスタ機に送出させるとともに、マスタ機のプリント制御部120aに対して用紙Cの排紙通知を行う(ステップS405)。なお、この排紙通知とともに、最終紙である旨の通知が併せて行われるものとする。
【0137】
マスタ機のプリント制御部120aは、用紙Cが中間バッファ装置300から搬送されたときに、制御部181に対して用紙Cに対する印字要求通知を行う(ステップC406)。なお、この印字要求通知とともに、最終紙である旨の通知が併せて行われる。
そして、マスタ機の制御部181は、印字要求通知を受信すると、用紙Cに画像形成を行わせるためのプリント指示をプリント制御部120aに送信する(ステップC407)。プリント制御部120aは、このプリント指示を受信すると、画像形成部121による用紙Cに対する画像形成を行う。ここで、画像形成後の用紙Cを用紙Dとする。そして、プリント制御部120aは、用紙Dの画像形成が終了したときに、制御部181に、印字完了通知を行う(ステップC408)。マスタ機の制御部181は、印字完了通知を受信すると、停止判断時間(Cend)を取得して時間(C)を算出するとともに、時間(B)及び時間(D)を読み出し、これらに基づいてプリントエンジンを停止させるか否かを判定する。
【0138】
マスタ機の制御部181は、時間(B)が時間(C+D)よりも大きいので、プリントエンジンを停止すると判定し、プリント制御部120aに停止指示を送信する(ステップC409)。すると、プリント制御部120aは、用紙Dを中継搬送装置500に排紙し(ステップC410)、後処理装置600による後処理が完了したタイミングでプリントエンジンを停止し、制御部181に対してエンジン停止完了通知を行う(ステップC411)。ここで、中間バッファ装置300に複数の用紙が貯留されている場合、すなわち、スレーブ機において画像形成処理が行われたがマスタ機における画像形成処理が未処理である用紙が複数である場合は、全ての用紙についての後処理が完了した後に、プリントエンジンを停止させる。なお、時間(D)は、図13に示すように、ステップC408において最終紙に係る印字完了通知を受信して停止指示が送信されてから、マスタ機にて処理された用紙について後処理が完了してプリントエンジンが停止した後、制御部181がステップC411においてエンジン停止完了通知を受信し、そのタイミングで、プリントスタート通知が行われ(ステップC412)、プリントエンジンが起動してレディ通知がプリント制御部120aから送信された場合(ステップC413)にかかる予測時間を示している。なお、図13に示す例おいて、ステップC412及びC413は仮想的に実行された場合を示すものであり、実際には実行されない。
【0139】
そして、スレーブ機のプリント制御部220aは、補正が完了するタイミングで、制御部281に補正完了通知を行う(ステップC414)。そして、スレーブ機の制御部281は、マスタ機に補正完了通知を送信する(ステップC415)。スレーブ機は、その後、中断されたジョブを再開させ、上述のようにして再開されたジョブを継続して実行する。
マスタ機の制御部181は、補正完了通知を受信すると、停止していたプリントエンジンを起動させるため、プリント制御部120aにプリントスタート通知を行う(ステップC416)。そして、プリント制御部120aは、プリントスタート通知を受信すると、プリントエンジンを起動し、プリントエンジンの起動が完了して画像形成可能な状態となったときに、制御部181にレディ通知を行う(ステップS417)。マスタ機は、その後、中断されたジョブを再開させ、上述のようにして再開されたジョブを継続して実行する。
このように、スレーブ機における補正時間が、マスタ機における補正開始通知の受信後、最終紙に係る印字完了通知までの時間(すなわち、補正開始通知後、プリントエンジンを停止させるか否かの判断を行うまでの時間)、及び、プリントエンジンを停止させた後、再度レディ状態となるまでの時間よりも長い場合には、プリントエンジンを停止させ、補正完了後に起動させることにより、長時間レディ状態とすることによって生じる装置の資材劣化及びエネルギーの浪費が抑制される。
【0140】
次に、図14に示す例について説明すると、先ず、スレーブ機のプリント制御部220aは、補正を開始するタイミングで制御部281に補正開始通知を行う(ステップC501)。なお、実行する補正は安定化Cとする。そして、制御部281は、マスタ機に補正開始通知を送信する(ステップC502)。マスタ機の制御部181は、補正開始通知の受信以前に、プリント制御部120aから最終紙に係る印字完了通知を受信しているので(ステップC503)、補正開始通知の受信タイミングで、時間(B)及び時間(D)を読み出し、プリントエンジンを停止させるか否かを判定する。
【0141】
マスタ機の制御部181は、時間(B)が時間(D)よりも大きいので、プリントエンジンを停止すると判定し、プリント制御部120aに停止指示を送信する(ステップC504)。すると、プリント制御部120aは、マスタ機において画像形成処理が完了した用紙Eを中継搬送装置500に排紙し(ステップC505)、後処理装置600による後処理が完了したタイミングでプリントエンジンを停止し、制御部181に対してエンジン停止完了通知を行う(ステップC506)。なお、時間(D)は、図14に示すように、ステップC502において補正開始通知を受信し、プリントエンジンの停止判定に基づいて停止指示が送信されてから、マスタ機にて処理された用紙について後処理が完了してプリントエンジンが停止した後、制御部181がステップC506においてエンジン停止完了通知を受信し、そのタイミングで、プリントスタート通知が行われ(ステップC507)、プリントエンジンが起動してレディ通知がプリント制御部120aから送信された場合(ステップC508)にかかる予測時間を示している。なお、図14に示す例おいて、ステップC507及びC508は仮想的に実行された場合を示すものであり、実際には実行されない。
【0142】
そして、スレーブ機のプリント制御部220aは、補正が完了するタイミングで、制御部281に補正完了通知を行う(ステップC509)。そして、スレーブ機の制御部281は、マスタ機に補正完了通知を送信する(ステップC510)。スレーブ機は、その後、中断されたジョブを再開させ、上述のようにして再開されたジョブを継続して実行する。
マスタ機の制御部181は、補正完了通知を受信すると、停止していたプリントエンジンを起動させるため、プリント制御部120aにプリントスタート通知を行う(ステップC511)。そして、プリント制御部120aは、プリントスタート通知を受信すると、プリントエンジンを起動し、プリントエンジンの起動が完了して画像形成可能な状態となったときに、制御部181にレディ通知を行う(ステップS512)。マスタ機は、その後、中断されたジョブを再開させ、上述のようにして再開されたジョブを継続して実行する。
このように、最終紙に係る印字完了通知が行われた後に補正が開始された場合において、スレーブ機における補正時間が、プリントエンジンを停止させた後、再度レディ状態となるまでの時間よりも長い場合には、プリントエンジンを停止させ、補正完了後に起動させることにより、長時間レディ状態とすることによって生じる装置の資材劣化及びエネルギーの浪費が抑制される。
【0143】
次に、図15に示す例について説明すると、先ず、スレーブ機のプリント制御部220aは、補正を開始するタイミングで制御部281に補正開始通知を行う(ステップC601)。なお、実行する補正は安定化Bとする。そして、制御部281は、マスタ機に補正開始通知を送信する(ステップC602)。マスタ機の制御部181は、補正開始通知を受信すると、最終紙に係る印字完了通知を受信していないので、補正通知受付時間(Cstart)を取得し、プリント制御部120aからの印字要求通知を待つ。
【0144】
そして、中間バッファ装置300は、スレーブ機から用紙Fを受け付けており、中間バッファ制御部300aによって、マスタ機のプリント制御部120aに排紙問い合わせ通知を行う(ステップC603)。マスタ機のプリント制御部120aは、中間バッファ制御部300aから排紙問い合わせ通知を受信すると、中間バッファ制御部300aに排紙許可通知を行う(ステップC604)。そして、中間バッファ制御部300aは、排紙許可通知を受信すると、バッファ部310にスタックされた用紙Fをマスタ機に送出させるとともに、マスタ機のプリント制御部120aに対して用紙Fの排紙通知を行う(ステップS605)。なお、この排紙通知とともに、最終紙である旨の通知が併せて行われるものとする。
【0145】
マスタ機のプリント制御部120aは、用紙Fが中間バッファ装置300から搬送されたときに、制御部181に対して用紙Fに対する印字要求通知を行う(ステップC606)。なお、この印字要求通知とともに、最終紙である旨の通知が併せて行われる。
そして、マスタ機の制御部181は、印字要求通知を受信すると、用紙Fに画像形成を行わせるためのプリント指示をプリント制御部120aに送信する(ステップC607)。プリント制御部120aは、このプリント指示を受信すると、画像形成部121による用紙Fに対する画像形成を行う。ここで、画像形成後の用紙Fを用紙Gとする。そして、プリント制御部120aは、用紙Gの画像形成が終了したときに、制御部181に、印字完了通知を行う(ステップC608)。マスタ機の制御部181は、印字完了通知を受信すると、停止判断時間(Cend)を取得して時間(C)を算出するとともに、時間(B)及び時間(D)を読み出し、これらに基づいてプリントエンジンを停止させるか否かを判定する。
【0146】
マスタ機の制御部181は、時間(B)が時間(C+D)よりも小さいので、プリントエンジンを停止しないと判定し、スレーブ機からの補正完了通知を待つ。そして、プリント制御部120aは、画像形成処理の完了した用紙Gを中継搬送装置500に排紙する(ステップC609)。プリント制御部120aは、用紙Gの排出を完了した後は、停止指示が送信されないので、プリントエンジンはレディ状態のまま待機される。
【0147】
そして、スレーブ機のプリント制御部220aは、補正の完了するタイミングで、制御部281に補正完了通知を行う(ステップC610)。そして、スレーブ機の制御部281は、マスタ機に補正完了通知を送信する(ステップC611)。スレーブ機は、その後、中断されたジョブを再開させ、上述のようにして再開されたジョブを継続して実行する。
マスタ機の制御部181は、補正完了通知を受信した後は、中断されたジョブを再開させ、上述のようにして再開されたジョブを継続して実行する。
【0148】
以上説明したように、本発明の実施の形態によれば、第1画像形成装置100と第2画像形成装置200とは、それぞれ、画像形成部121,221と、制御部181,281とを備える。そして、画像形成部121,221は、用紙に画像を形成する。そして、制御部181,281は、所定の調整条件が成立したときに、画像形成部121,221による画像形成動作を停止させて所定の調整を実行し、該調整が完了した後に画像形成部181,281による画像形成動作を再開させるとともに、調整を実行するときに、第1画像形成装置100及び第2画像形成装置200のうちの他の画像形成装置に対して調整を実行する旨の通知を行う。そして、制御部181,281は、第1画像形成装置100及び第2画像形成装置200のうちの他の画像形成装置より調整を実行する旨の通知があったときに、他の画像形成装置における調整の実行中において画像形成部121,221の駆動を停止させて画像形成部121,221を駆動停止状態にする。その結果、複数の画像形成装置のうちの何れかにおいて、画像形成動作を継続して行うことができない調整が実施されている間、他の画像形成装置では画像形成部を駆動停止状態にするので、長時間空回しが行われることがなく、画像形成装置における装置の資材劣化やエネルギーの浪費が抑制され、効率的となる。
【0149】
また、本発明の実施の形態によれば、第1画像形成装置100及び第2画像形成装置200の制御部181,281は、それぞれ、他の画像形成装置より調整を実行する旨の通知があったときに、調整に要する時間を特定する。そして、制御部181,281は、特定した時間が所定の判定時間に満たない時には、画像形成部121,221の駆動を停止させず、画像形成部121,221を調整が完了するまで待機させるレディ状態にする。その結果、調整が完了してから画像形成動作が再開されるまでのダウンタイムが抑制され、調整に伴う生産性の低下を抑制することができる。
【0150】
また、本発明の実施の形態によれば、第1画像形成装置100及び第2画像形成装置200の制御部181,281は、それぞれ、複数種類の調整が実行可能である。そして、制御部181,281は、他の画像形成装置に対して調整の種類を特定可能に調整を実行する旨の通知を行う。そして、制御部181,281は、他の画像形成装置より調整を実行する旨の通知があったときには、該通知から特定された調整の種類から、調整に要する時間を特定する。その結果、調整の内容に応じて画像形成部を駆動停止状態にするかレディ状態とするかを判断して何れかの状態にすることができるので、生産性を維持しつつ、効率的に画像形成装置を動作させることができる。
【0151】
また、本発明の実施の形態によれば、第1画像形成装置100及び第2画像形成装置200のうちの用紙の搬送方向における下流側に配置される第1画像形成装置100の制御部181は、上流側に配置される第2画像形成装置200から調整を実行する旨の通知があったときにおいて、上流側に配置される第2画像形成装置から排出された用紙に対して画像形成部121による画像形成処理を行った後、上流側に配置される第2画像形成装置200からの調整を実行する旨の通知がから特定された調整の種類から特定される時間が、所定の判定時間に当該画像形成処理の実行時間を加えた時間に満たない場合には、画像形成部121をレディ状態にして待機させる。そして、上流側に配置される第2画像形成装置200の制御部281は、下流側に配置される第1画像形成装置100から調整を実行する旨の通知があったときにおいて、下流側に配置される第1画像形成装置からの調整を実行する旨の通知から特定された調整の種類から特定された時間が、所定の判定時間に満たない場合には、画像形成部221をレディ状態にして待機させる。その結果、上流側と下流側とで異なる画像形成動作が行われる複数の画像形成装置のそれぞれについて、調整中において画像形成部を駆動停止状態にするか否かの判断を適切に行うことができ、各画像形成装置をより効率的に動作させることができる。
【0152】
また、本発明の実施の形態によれば、第1画像形成装置100及び第2画像形成装置200の制御部181,281は、それぞれ、複数種類の調整が実行可能である。そして、制御部181,281は、他の画像形成装置に対して調整の種類を特定可能に調整を実行する旨の通知を行う。そして、制御部181,281は、他の画像形成装置より調整を実行する旨の通知があったときには、該通知から特定された調整の種類に基づいて画像形成部121,221を駆動停止状態にするか否かを判定する。そして、制御部181,281は、駆動停止状態にすると判定したときは、画像形成部121,221を駆動停止状態にする。そして、制御部181,281は、駆動停止状態にすると判定しないときは、画像形成部121,221の駆動を停止させず、画像形成部121,221を調整が完了するまで待機させるレディ状態にする。その結果、調整の内容に応じて画像形成部を駆動停止状態にするかレディ状態とするかを判断して何れかの状態にすることができるので、生産性を維持しつつ、効率的に画像形成装置を動作させることができる。
【0153】
また、本発明の実施の形態によれば、中間バッファ装置300は、第1画像形成装置100と第2画像形成装置200との間に配置して備える。そして、中間バッファ装置300は、用紙の搬送方向における上流側に配置される第2画像形成装置200から排出された用紙を受け入れて貯留する。そして、中間バッファ装置300は、貯留された用紙を下流側に配置される第1画像形成装置100に送出する。そして、第1画像形成装置100及び第2画像形成装置200の制御部181,281は、それぞれ、画像形成部121,221によって画像形成処理中の用紙を装置外に排出させた後に画像形成部121,221を駆動停止状態にする。その結果、上流側に配置された画像形成装置によって画像形成処理が行われた用紙を貯留しておくことができるので、複数の画像形成装置は、それぞれ、用紙を排出した状態で調整に係る動作を制御することが可能となり、処理が容易となる。
【0154】
なお、本発明の実施の形態における記述は、本発明に係る画像形成システムの一例であり、これに限定されるものではない。画像形成システムを構成する各機能部の細部構成及び細部動作に関しても適宜変更可能である。
【0155】
また、本実施の形態では、上流側に配置される画像形成装置をスレーブ機とし、下流側に配置される画像形成装置をマスタ機としたが、上流側に配置される画像形成装置をマスタ機とし、下流側に配置される画像形成装置をスレーブ機としてもよい。
【0156】
また、本実施の形態における画像形成システムは、2台の画像形成装置を構成したものであるが、3台以上によって構成されたものであってもよい。
【0157】
また、本実施の形態では、中間バッファ装置を備えて、上流側に配置された画像形成装置によって画像形成処理された用紙を貯留するようにしたが、中間バッファ装置を備えず、複数の画像形成装置のうちの何れかに用紙を貯留する機構を設け、これに用紙を貯留する構成としてもよい。
【0158】
また、本実施の形態では、補正の実行時間が、プリントエンジンを駆動停止させてから起動させてレディ状態となるまでの時間よりも短い場合には、プリントエンジンの駆動を停止させないようにしたが、補正の実行時間に拘わらずプリントエンジンを駆動停止させるようにしてもよい。
【0159】
また、本実施の形態では、下流側の画像形成装置にて補正が行われる場合において、補正が完了したタイミングで補正完了通知を上流側の画像形成装置に送信するようにしたが、プリントエンジンの起動時間を考慮し、補正が完了する所定時間前に補正完了通知を送信し、プリントエンジンの起動完了時に補正が完了するように制御するようにしてもよい。これによれば、生産性をより高めることができるようになる。
【0160】
また、本実施の形態では、一方の画像形成装置自体における補正の実行時に他方の画像形成装置のプリントエンジンを駆動停止させるものについて説明したが、後処理装置等のオプション装置が複数の画像形成装置のうちの何れかと一体となって駆動制御されるものとした場合、当該オプション装置における補正の実行時に、他方の画像形成装置のプリントエンジンを駆動停止させるように構成したものであってもよい。
【0161】
また、本実施の形態では、本発明に係るプログラムのコンピュータ読み取り可能な媒体としてハードディスクや半導体の不揮発性メモリ等を使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、CD−ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)も適用される。
【符号の説明】
【0162】
1 画像形成システム
100 第1画像形成装置
120 プリント部
120a プリント制御部
121 画像形成部
181 制御部
200 第2画像形成装置
220 プリント部
220a プリント制御部
221 画像形成部
281 制御部
300 中間バッファ装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、用紙に画像を形成するプリンタや複写機等の画像形成装置を直列に複数台配置し、各画像形成装置にて片面ずつ用紙に画像を形成して両面印刷を実現することにより、生産性を向上させるようにした画像形成システムが知られている。
【0003】
そして、このような画像形成システムにおいて、2つのプリンタ間に中間バッファ装置を設け、第1のプリンタによって表面に画像が形成された用紙を中間バッファ装置に送り、第2のプリンタによって中間バッファ装置から用紙を受け付けて裏面に画像を形成するものがある。この画像形成システムでは、中間バッファ装置における用紙の滞留量に応じて第1のプリンタ又は第2のプリンタによる印刷及び紙送りを停止させて適切な両面印刷を実現するようにしている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−237336号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような画像形成システムにおける複数の画像形成装置は、それぞれにおいて画像形成処理の内容が異なる場合があることから、画像形成を適正に行わせるための調整を実行する好適なタイミングは、画像形成装置毎に異なる。そのため、一方の画像形成装置の画像形成処理中に他方の画像形成装置が調整を開始させるような場合には、一方の画像形成装置は他方の画像形成装置の調整が完了するまで待機しなければならない。
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載の画像形成システムは、その構成の性質上、中間バッファ装置における連続紙の滞留量が多いことは勿論、少ないことをも監視する必要があり、これに基づき、2つのプリンタのそれぞれにおいて装置の駆動をコントロールするようにしたが、連続紙ではなく、所定のサイズからなる用紙1枚毎に画像形成を行う画像形成装置を複数備えた画像形成システムでは、特に、用紙が滞留しないことが通常であって、このような監視は不要となる。
【0007】
そして、このような画像形成システムでは、例えば、上流側の画像形成装置にて調整が長時間行われる場合であっても、下流側の画像形成装置はこれを認識することができないので、画像形成処理を行うための各種装置を駆動させたまま待機される(いわゆる、空回しが行われる)こととなり、画像形成装置における装置の資材劣化及びエネルギーの浪費の問題が生じ、非効率的となる。
【0008】
本発明の課題は、複数の画像形成装置の何れについても効率よく調整を行うことができる画像形成システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、複数の画像形成装置を直列に配置し、前記複数の画像形成装置にて一の用紙に対してそれぞれ画像の形成を行う画像形成システムであって、
前記複数の画像形成装置は、それぞれ、
用紙に画像を形成する画像形成部と、
所定の調整条件が成立したときに、前記画像形成部による画像形成動作を停止させて所定の調整を実行し、該調整が完了した後に前記画像形成部による画像形成動作を再開させるとともに、前記調整を実行するときに、前記複数の画像形成装置のうちの他の画像形成装置に対して前記調整を実行する旨の通知を行う一方、前記複数の画像形成装置のうちの他の画像形成装置より前記調整を実行する旨の通知があったときに、前記他の画像形成装置における前記調整の実行中において前記画像形成部の駆動を停止させて前記画像形成部を駆動停止状態にする制御部と、
を備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成システムにおいて、
前記複数の画像形成装置の制御部は、それぞれ、前記他の画像形成装置より前記調整を実行する旨の通知があったときに、前記調整に要する時間を特定し、該特定した時間が所定の判定時間に満たないときには、前記画像形成部の駆動を停止させず、前記画像形成部を前記調整が完了するまで待機させるレディ状態にすることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像形成システムにおいて、
前記複数の画像形成装置の制御部は、それぞれ、複数種類の調整が実行可能であって、前記他の画像形成装置に対して前記調整の種類を特定可能に前記調整を実行する旨の通知を行い、前記他の画像形成装置より前記調整を実行する旨の通知があったときには、該通知から特定された前記調整の種類から、前記調整に要する時間を特定することを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の画像形成システムにおいて、
前記複数の画像形成装置のうちの用紙の搬送方向における下流側に配置される画像形成装置の制御部は、上流側に配置される画像形成装置から前記調整を実行する旨の通知があったときにおいて、前記上流側に配置される画像形成装置から排出された用紙に対して前記画像形成部による画像形成処理を行った後、前記上流側に配置される画像形成装置からの前記調整を実行する旨の通知から特定された前記調整の種類から特定される時間が、前記判定時間に当該画像形成処理の実行時間を加えた時間に満たない場合には、前記画像形成部を前記レディ状態にして待機させ、
前記上流側に配置される画像形成装置の制御部は、前記下流側に配置される画像形成装置から前記調整を実行する旨の通知があったときにおいて、前記下流側に配置される画像形成装置からの前記調整を実行する旨の通知から特定された前記調整の種類から特定される時間が、前記判定時間に満たない場合には、前記画像形成部を前記レディ状態にして待機させることを特徴とする。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成システムにおいて、
前記複数の画像形成装置の制御部は、それぞれ、複数種類の調整が実行可能であって、前記他の画像形成装置に対して前記調整の種類を特定可能に前記調整を実行する旨の通知を行い、前記他の画像形成装置より前記調整を実行する旨の通知があったときには、該通知から特定された前記調整の種類に基づいて前記画像形成部を前記駆動停止状態にするか否かを判定し、前記駆動停止状態にすると判定したときは、前記画像形成部を前記駆動停止状態にし、前記駆動停止状態にすると判定しないときは、前記画像形成部の駆動を停止させず、前記画像形成部を前記調整が完了するまで待機させるレディ状態にすることを特徴とする。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載の画像形成システムにおいて、
前記調整は、前記画像形成部による画像形成を安定化させるための画像安定化処理であることを特徴とする。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の何れか一項に記載の画像形成システムにおいて、
前記複数の画像形成装置の間に、用紙の搬送方向における上流側に配置される画像形成装置から排出された用紙を受け入れて貯留し、該貯留された用紙を下流側に配置される画像形成装置に送出する貯留装置を配置して備え、
前記複数の画像形成装置の制御部は、それぞれ、前記画像形成部によって画像形成処理中の用紙を装置外に排出させた後に前記画像形成部を前記駆動停止状態にすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、複数の画像形成装置の何れについても効率よく調整を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】画像形成システムの概略構成を示す図である。
【図2】画像形成システムの内部構成を模式的に示す図である。
【図3】画像形成システムの機能的構成を示すブロック図である。
【図4】複数の画像形成装置による画像形成動作の手順を説明する図である。
【図5】スレーブ側プリント制御処理を示すフローチャートである。
【図6】時間(A)及び時間(B)にそれぞれ設定された時間について説明する図である。
【図7】補正開始通知受付時(S)処理を示すフローチャートである。
【図8】マスタ側プリント制御処理を示すフローチャートである。
【図9】マスタ側プリント制御処理を示すフローチャートである。
【図10】補正開始通知受付時(M)処理を示すフローチャートである。
【図11】補正が行われるときにおける画像形成装置の動作について説明する図である。
【図12】補正が行われるときにおける画像形成装置の動作について説明する図である。
【図13】補正が行われるときにおける画像形成装置の動作について説明する図である。
【図14】補正が行われるときにおける画像形成装置の動作について説明する図である。
【図15】補正が行われるときにおける画像形成装置の動作について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態に係る画像形成システムついて図面を参照しながら説明する。なお、発明の範囲は図示例に限定されない。
【0019】
本実施の形態に係る画像形成システム1は、例えば、図1に示すように、第1画像形成装置100と、第2画像形成装置200と、中間バッファ装置300と、大容量給紙装置400と、中継搬送装置500と、後処理装置600とを備えている。そして、画像形成システム1は、これらの装置を直列に配置したタンデム構成を採用している。本実施の形態における画像形成システム1は、用紙の搬送方向の上流側から、大容量給紙装置400、第2画像形成装置200、中間バッファ装置300、第1画像形成装置100、中継搬送装置500、後処理装置600の順に配置して構成されている。
【0020】
そして、画像形成システム1は、大容量給紙装置400、第1画像形成装置100及び第2画像形成装置200に備わる給紙トレイより給紙された用紙に対して、第1画像形成装置100や第2画像形成装置200にて画像の形成を行い、後処理装置600で所定の後処理を施し、用紙の出力(排紙)を行う。ここで、第1画像形成装置100及び第2画像形成装置200は、それぞれ、用紙の片面に対する画像形成処理を実行する。すなわち、用紙の両面に対する画像形成処理を実行する場合、第2画像形成装置200が用紙の片面に対する画像形成処理を実行し、中間バッファ装置300がその用紙の表裏反転を行い、第1画像形成装置100が当該反転された用紙に対する画像形成処理を実行する。
【0021】
第1画像形成装置100は、図2に示すように、給紙トレイ110と、プリント部120と、搬送路切換部130,131と、ADF(Auto Document Feeder)140と、画像読取部150と、操作表示部160とを備えて構成されている。すなわち、本実施の形態に係る第1画像形成装置100は、スキャナ機能、コピー機能、プリンタ機能を備えた、いわゆるデジタル複合機である。なお、本実施の形態では、CMYKの4色によるカラー画像を形成する画像形成装置、単色であるモノクロ画像を形成する画像形成装置の何れにも適用することができる。
【0022】
給紙トレイ110は、複数のトレイ110d〜110fを含み、斤量やサイズ等に基づいて識別された用紙をユーザによって設定された種類ごとにそれぞれのトレイに収容する。そして、給紙トレイ110に収容された用紙は、図示しない搬送ローラによって搬送路を経由し、プリント部120に搬送される。
【0023】
プリント部120は、画像形成部121と、定着部122とを備え、入力されたジョブデータと画像データに基づいて、電子写真方式の画像形成処理を行うものである。
【0024】
画像形成部121は、レーザ光源とポリゴンミラーとにより、帯電部によって一様帯電されて回転している像担持体の表面を走査して、像担持体の面上に原稿画像に対応した静電潜像を形成する。そして、画像形成部121は、静電潜像を現像部により反転現像して、トナー像を像担持体上に形成する。そして、画像形成部121は、トナー像形成のタイミングに対応して、給送された用紙をレジストローラによって像担持体上に形成されたトナー像との位置合わせのための同期を取って転写領域に送出する。そして、画像形成部121は、転写領域において、像担持体の表面に形成されたトナー像を、転写部により反対極性に帯電された用紙に転写する。そして、画像形成部121は、トナー像が担持された用紙を、分離除電部の作用により、像担持体の表面から分離させ、定着部122に送出する。
【0025】
定着部122は、ハロゲンヒータにより加熱される加熱ローラと、加熱ローラを下方より加圧する加圧ローラとを備え、トナー像が担持された用紙に対して加圧・加熱を行うことにより定着処理を行う。
【0026】
搬送路切換部130は、中間バッファ装置300から送出される用紙と、給紙トレイ110から送出される用紙との何れかの用紙がプリント部120に搬送されるように搬送路を切り換えるものである。
搬送路切換部131は、定着部122から送出された用紙の搬送方向を、中継搬送装置500と、片面の定着を終えた用紙を反転させるための反転部123とに切り換えるためのものである。なお、反転部123によって反転された用紙は、再度画像形成部121に送出され、反対面に対して画像形成処理が行われる。
【0027】
ADF140は、原稿載置用のトレイに積載される原稿を、最上部から順に画像読取部150に自動搬送する。
画像読取部150は、ADF140によって搬送された原稿の読み取り処理を行う。具体的には、画像読取部150は、原稿を光源から出射した光で走査し、反射光をCCD(Charge Coupled Device)150bにて結像して光電変換する。そして、画像読取部150は、光電変換によって読み取った原稿から原稿画像を取得する。
【0028】
操作表示部160は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示部160b、表示部160bを覆うように設けられたタッチパネル160c、その他図示しない操作キー群等を備えて構成され、ユーザからの指示を受け付け、その操作信号を後述する制御部181に出力する。また、操作表示部160は、制御部181から入力される表示信号に従って、各種操作指示や設定情報を入力するための各種設定画面や各種処理結果等を表示する。
【0029】
第2画像形成装置200は、図2に示すように、給紙トレイ210と、プリント部220と、搬送路切換部230,231とを備えて構成されている。
【0030】
給紙トレイ210は、複数のトレイ210g〜210iを含み、斤量やサイズ等に基づいて識別された用紙をユーザによって設定された種類ごとにそれぞれのトレイに収容する。そして、給紙トレイ210に収容された用紙は、図示しない搬送ローラによって搬送路を経由し、プリント部220に搬送される。
【0031】
プリント部220は、画像形成部221と、定着部222とを備え、入力されたジョブデータと画像データに基づいて、電子写真方式の画像形成処理を行うものである。なお、画像形成部221及び定着部222の各部構成は、第1画像形成装置100の画像形成部121及び定着部122と同様であるため、詳しい説明については省略する。
【0032】
搬送切換部230は、大容量給紙装置400から送出される用紙と、給紙トレイ210から送出される用紙との何れかの用紙がプリント部220に搬送されるように搬送路を切り換えるものである。
搬送切換部231は、定着部222から送出された用紙の搬送方向を、中間バッファ装置300と、片面の定着を終えた用紙を反転させるための反転部223とに切り換えるためのものである。なお、反転部223によって反転された用紙は、再度画像形成部221に送出され、反対面に対して画像形成処理が行われる。
【0033】
中間バッファ装置300は、図2に示すように、バッファ部310と、搬送切換部320とを備えて構成されている。バッファ部310は、第2画像形成装置200より排出された用紙を受け入れて複数枚貯留可能であり、貯留した用紙を表裏反転させた上で第1画像形成装置100に用紙を1枚ずつ送出するものである。搬送切換部320は、第2画像形成装置200から受け入れた用紙の搬送方向を、バッファ部310と、第1画像形成装置100とに切り換えるためのものである。搬送切換部320は、ユーザの指示により、あるいは、実行するジョブの内容に応じて搬送方向が切り換えられる。
【0034】
大容量給紙装置400は、図2に示すように、給紙トレイ410を備えて構成されている。
給紙トレイ410は、複数のトレイ410a〜410cを含み、斤量やサイズ等に基づいて識別された用紙をユーザによって設定された種類ごとにそれぞれのトレイに収容する。そして、給紙トレイ410に収容された用紙は、図示しない搬送ローラによって第2画像形成装置200に搬送される。
【0035】
中継搬送装置500は、第1画像形成装置100の処理能力と後処理装置600の処理能力との間に差がある場合に、システム全体としての効率が低下することがないように、用紙を第1画像形成装置100から後処理装置600に受け渡す搬送装置である。具体的な構成については、例えば、中間バッファ装置300と同様の構成を採用することが可能である。
【0036】
後処理装置600は、中継搬送装置500より排出された用紙について、所定の後処理を行うものである。後処理装置600が行う後処理は、例えば、ソート処理、裁断処理、穴あけ処理、ステープル処理、くるみ製本処理等である。なお、後処理装置600は、排紙トレイ611,612を備えており、後処理が施された用紙をこれらの排紙トレイ611,612に排紙する。
【0037】
次に、画像形成システム1の機能的構成について、図3を参照しながら説明する。
【0038】
画像形成システム1は、図3に示すように、第1画像形成装置100と、第2画像形成装置200と、中間バッファ装置300と、大容量給紙装置400と、中継搬送装置500と、後処理装置600とを備えて構成されている。
【0039】
第1画像形成装置100は、本体部100aとプリンタコントローラ100bとから構成されている。第1画像形成装置100は、プリンタコントローラ100bのLANIF(Local Area Network InterFace)104を介してネットワーク3上のPC2と相互にデータ送受信可能に接続されている。本実施の形態において、第1画像形成装置100は、第1画像形成装置100及び第2画像形成装置200の制御及び管理を行うマスタ機として機能する。
【0040】
本体部100aは、プリント部120、画像読取部150、操作表示部160、通信部170及び画像制御基板180を備えて構成される。なお、図1及び図2において説明した各部と同一の構成には、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0041】
画像制御基板180は、制御部181、記憶部182、RAM(Random Access Memory)183、読取処理部184、圧縮IC185、DRAM(Dynamic Random Access Memory)制御IC186、画像メモリ187、伸張IC188及び書込処理部189を備えて構成されている。
【0042】
制御部181は、CPU(Central Processing Unit)等から構成され、記憶部182に格納されているシステムプログラム及び各種アプリケーションプログラムの中から指定されたプログラムを読み出してRAM183に展開し、RAM183に展開されたプログラムとの協働で、各種処理を実行し、第1画像形成装置100の各部を集中制御する。
【0043】
記憶部182は、半導体等の不揮発メモリ等により構成され、上述したシステムプログラムや各種アプリケーションプログラム及び各種データ等を記憶する。これらのプログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードの形態で格納され、制御部181は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。記憶部182には、例えば、後述するマスタ側プリント制御処理を実行するためのマスタ側プリント制御プログラムや補正開始通知受付時(M)処理を実行するための補正開始通知受付時(M)プログラムが記憶されている。
【0044】
RAM183は、制御部181により実行される各種プログラム及びこれらプログラムに係る各種データ等を一時的に記憶するワークエリアとして機能する。
【0045】
読取処理部184は、画像読取部150から入力されたアナログ画像信号に、アナログ信号処理、A/D変換処理、シェーディング処理等の各種処理を施し、デジタル画像データを生成し、圧縮IC185に出力する。
【0046】
圧縮IC185は、入力されたデジタル画像データに圧縮処理を施してDRAM制御IC186に出力する。
【0047】
DRAM制御IC186は、制御部181からの指示に従って、圧縮IC185による画像データの圧縮処理及び伸長IC188による圧縮画像データの伸長処理を制御するとともに、画像メモリ187への画像データの入出力制御を行う。
例えば、DRAM制御IC186は、画像読取部150により読み取られた画像データの保存について制御部181より指示されると、読取処理部184から入力された画像データの圧縮処理を圧縮IC185により実行させて、圧縮画像データを画像メモリ187の圧縮メモリ187aに記憶させる。また、DRAM制御IC186は、圧縮メモリ187aに記憶された圧縮画像データのプリント出力について制御部181より指示されると、圧縮メモリ187aから圧縮画像データを読み出し、伸長IC188により伸長処理を施してページメモリ187bに伸張された画像データを記憶させる。そして、DRAM制御IC186は、ページメモリ187bから非圧縮画像データを読み出して書込処理部189に出力する。DRAM制御IC186は、プリント部120による画像形成後に、画像形成済みの画像データを画像メモリ187から削除する。
また、DRAM制御IC102は、プリンタコントローラ100bから入力されたジョブの設定情報を制御部181に出力する。
【0048】
画像メモリ187は、例えば、揮発性メモリであるDRAMで構成され、圧縮メモリ187a、ページメモリ187bを有する。圧縮メモリ187aは、圧縮画像データを記憶するためのメモリであり、ページメモリ187bは、画像形成前に画像形成に係る非圧縮画像データを一時的に格納するためのメモリである。
【0049】
伸張IC188は、圧縮画像データに伸張処理を施す。
【0050】
書込処理部189は、伸長IC188から入力される画像データに基づいてPWM(Pulse Width Modulation)信号を生成し、プリント部120に出力する。
【0051】
画像読取部150は、画像読取制御部150aを備えて構成されている。画像読取制御部150aは、制御部181からの制御信号に基づいて、CCD150b等、画像読取部150の各部を駆動制御し、上述のようにして原稿画像を取得する。取得された原稿画像は、読取処理部184に出力される。
【0052】
操作表示部160は、操作表示制御部160aを備えて構成されている。操作表示制御部160aは、制御部181からの制御信号に基づいて、表示部160bにおける表示制御を行う。また、操作表示制御部160aは、操作キー群やタッチパネル160cから入力された操作信号を制御部181に出力する。
【0053】
プリント部120は、プリント制御部120aを備えて構成されている。プリント制御部120aは、制御部181との間でデータ通信を行っており、制御部181からの制御信号に基づいて、プリント部120の各部の動作を制御し、例えば、書込処理部189から入力されたPWM信号に基づいて用紙に画像を形成する。また、プリント制御部120aは、中間バッファ装置300とデータ通信を行っており、後述するように、中間バッファ装置300からの排紙の可否に関する通信等を行う。また、プリント制御部120aは、中継搬送装置500とデータ通信を行っており、中継搬送装置500及び後処理装置600における後処理の指示等を行う。
【0054】
通信部170は、通信制御部170aとNIC(Network Interface Card)170bとを備えて構成されている。NIC170bは、第2画像形成装置200に接続するための通信インターフェイスであり、第2画像形成装置200とデータの送受信を行う。通信制御部170aは、制御部181からの制御信号に基づいて、制御部181から送信されるジョブデータや画像データを、NIC170bを介して第2画像形成装置200に送信する制御を行う。より具体的には、圧縮メモリ187aに記憶された圧縮画像データがDRAM制御IC1186によって読みだされ、制御部181に備えられるシステムメモリ内に一時記憶された後、所定のタイミングで通信制御部170aに出力される。そして、通信制御部170aに入力された圧縮画像データは、NIC170bにより第2画像形成装置200に送信される。また、後述するように、通信制御部170aは、制御部181の指示により、第2画像形成装置200に補正の開始及び補正の種類についての通知を行う。
【0055】
プリンタコントローラ100bは、画像形成システム1をネットワークプリンタとして使用する場合に、ネットワーク3に接続されるPC2から第1画像形成装置100に対して入力される画像データやジョブの管理及び制御を行うものである。
【0056】
プリンタコントローラ100bは、コントローラ制御部101、DRAM制御IC102、画像メモリ103及びLANIF104等から構成される。
【0057】
コントローラ制御部101は、プリンタコントローラ100b各部の動作を統括的に制御し、LANIF104を介して、PC2から入力されるデータをジョブとして本体部100aに送信する。
【0058】
DRAM制御IC102は、LANIF104により受信されたデータの画像メモリ103への格納や、画像メモリ103からのデータの読み出しを制御する。また、DRAM制御IC102は、画像制御基板180のDRAM制御IC186とPCI(Peripheral Components Interconnect)バスで接続されており、コントローラ制御部101からの指示に従って、プリント対象のデータを画像メモリ103から読み出してDRAM制御IC186に出力する。
【0059】
画像メモリ103は、DRAMから構成され、入力された出力データを一時的に格納する。
【0060】
LANIF104は、NICやモデム等のLAN等のネットワーク3に接続するための通信インターフェイスであり、PC2からデータを受信する。受信されたデータは、DRAM制御IC102に出力される。
【0061】
第2画像形成装置200は、本体部200aを備えて構成されている。本実施の形態において、第2画像形成装置200は、第1画像形成装置100からの指示に基づいて動作を行うスレーブ機として機能する。
【0062】
本体部200aは、プリント部220、通信部270、画像制御基板280を備えて構成される。
【0063】
画像制御基板280は、制御部281、記憶部282、RAM283、DRAM制御IC286、画像メモリ287、伸張IC288及び書込処理部289を備えて構成されている。
【0064】
制御部281は、CPU等から構成され、記憶部282に格納されているシステムプログラム及び各種アプリケーションプログラムの中から指定されたプログラムを読み出してRAM283に展開し、RAM283に展開されたプログラムとの協働で、各種処理を実行し、第2画像形成装置200の各部を集中制御する。
【0065】
記憶部282は、半導体等の不揮発メモリ等により構成され、上述したシステムプログラムや各種アプリケーションプログラム及び各種データ等を記憶する。これらのプログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードの形態で格納され、制御部281は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。記憶部282には、例えば、後述するスレーブ側プリント制御処理を実行するためのスレーブ側プリント制御プログラムや補正開始通知受付時(S)処理を実行するための補正開始通知受付時(S)プログラムが記憶されている。
【0066】
RAM283は、制御部281により実行される各種プログラム及びこれらプログラムに係る各種データ等を一時的に記憶するワークエリアとして機能する。
【0067】
DRAM制御IC286は、制御部281からの指示に従って、伸長IC288による圧縮画像データの伸長処理を制御するとともに、画像メモリ287への画像データの入出力制御を行う。
例えば、DRAM制御IC286は、第1画像形成装置100から送信された画像データの保存について制御部281より指示されると、第1画像形成装置100からの圧縮画像データを画像メモリ287の圧縮メモリ287aに記憶させる。また、DRAM制御IC286は、圧縮メモリ287aに記憶された圧縮画像データのプリント出力について制御部281より指示されると、圧縮メモリ287aから圧縮画像データを読み出し、伸長IC288により伸長処理を施してページメモリ287bに伸張した画像データを記憶させる。そして、DRAM制御IC286は、ページメモリ287bから非圧縮画像データを読み出して書込処理部289に出力する。DRAM制御IC286は、プリント部220による画像形成後に、画像形成済みの画像データを画像メモリ287から削除する。
【0068】
画像メモリ287は、例えば、揮発性メモリであるDRAMで構成され、圧縮メモリ287a、ページメモリ287bを有する。圧縮メモリ287a及びページメモリ287bの機能構成については、第1画像形成装置100の圧縮メモリ187a及びページメモリ187bと同様であるため、詳しい説明は省略する。
【0069】
伸張IC288は、圧縮画像データに伸張処理を施す。
【0070】
書込処理部289は、伸長IC288から入力される画像データに基づいてPWM信号を生成し、プリント部220に出力する。
【0071】
プリント部220は、プリント制御部220aを備えて構成されている。プリント制御部220aは、制御部281との間でデータ通信を行っており、制御部281からの制御信号に基づいて、プリント部220の各部の動作を制御し、例えば、書込処理部289から入力されたPWM信号に基づいて用紙に画像を形成する。また、プリント制御部220aは、大容量給紙装置400との間でデータ通信を行っており、制御部281からの制御信号に基づき、大容量給紙装置400に対して用紙の供給等を指示する。また、プリント制御部220aは、中間バッファ装置300との間でデータ通信を行っており、後述するように、中間バッファ装置300への排紙の通知等を行う。
【0072】
通信部270は、通信制御部270aとNIC270bとを備えて構成されている。NIC270bは、第1画像形成装置100に接続するための通信インターフェイスであり、第1画像形成装置100とデータの送受信を行う。通信制御部270aは、後述するように、制御部281の指示により、第1画像形成装置100に補正の開始及び補正の種類についての通知を行う。
【0073】
中間バッファ装置300は、中間バッファ制御部300aを備えており、第1画像形成装置100及び第2画像形成装置200との通信に基づき、中間バッファ装置300の各部を制御する。具体的には、例えば、中間バッファ制御部300aは、第2画像形成装置200からの排紙の通知に基づいて、第2画像形成装置200から排出される用紙を受け付ける制御を行い、第1画像形成装置100からの排紙許可の通知に基づいて、第1画像形成装置100に用紙を送出する制御を行う。
【0074】
大容量給紙装置400は、大容量給紙制御部400aを備えており、大容量給紙装置400の各部を制御する。具体的には、例えば、大容量給紙制御部400aは、第2画像形成装置200からの指示により、第2画像形成装置200に用紙を供給する制御を行う。
【0075】
中継搬送装置500は、中継搬送制御部500aを備えており、中継搬送装置500の各部を制御する。具体的には、例えば、中継搬送制御部500aは、第1画像形成装置100からの指示により、第1画像形成装置100から排出される用紙を受け付け、後処理装置600に後処理の指示を行う。
【0076】
後処理装置600は、後処理制御部600aを備えており、後処理装置600の各部を制御する。具体的には、例えば、後処理制御部600aは、中継搬送装置500からの指示により、搬送された用紙に対する後処理の制御を行う。
【0077】
以上のように構成された画像形成システム1における両面プリントジョブによる画像形成動作について図4を参照しながら説明する。なお、図4に示す例では、2枚の用紙の表裏にそれぞれ画像形成処理を行うものであるが、これに限定されない。また、コピージョブについても同様にして画像形成を行うことが可能である。
【0078】
先ず、第1画像形成装置100(マスタ機)のプリンタコントローラ100bは、図4に示すように、PC2よりジョブの開始を示すジョブスタートデータが入力されると、画像制御基板180における制御部181にジョブスタートデータを送信する(ステップC101)。制御部181は、このジョブスタートデータに基づいて、画像形成システム1におけるジョブの動作を示すジョブデータを生成する一方、第2画像形成装置200(スレーブ機)の画像制御基板280における制御部281にジョブスタートデータを送信する(ステップC102)。スレーブ機の制御部281は、ジョブスタートデータを受信すると、同様にしてジョブデータの生成を行う。
このようにして生成されたマスタ機及びスレーブ機におけるジョブデータに基づき、以下のようにして画像形成処理が行われる。
【0079】
ジョブデータの生成が行われ、PC2より1ページ目(用紙1枚目の表面)の画像データがプリンタコントローラ100bに送信されると、プリンタコントローラ100bによって画像制御基板180におけるDRAM制御IC186に送信され、上述のようにして圧縮が行われた後に、制御部181に送られる(ステップC103)。そして、制御部181は、この1ページ目の画像データが入力されると、1ページ目の画像形成を行うスレーブ機の制御部281に送信する(ステップC104)。スレーブ機の制御部281は、1ページ目の画像データが入力されると、この画像データを上述のようにして圧縮メモリ287aに記憶する。
【0080】
また、PC2より2ページ目(用紙1枚目の裏面)の画像データがプリンタコントローラ100bに送信されると、プリンタコントローラ100bによって画像制御基板180におけるDRAM制御IC186に送信され、上述のようにして圧縮が行われた後、マスタ機にて2ページ目の画像形成を行わせるために、圧縮メモリ187aにおいて2ページ目の画像データを保持する(ステップC105)。
【0081】
また、PC2より3ページ目(用紙2枚目の表面)の画像データがプリンタコントローラ100bに送信されると、プリンタコントローラ100bによって画像制御基板180におけるDRAM制御IC186に送信され、上述のようにして圧縮が行われた後に、制御部181に送られる(ステップC106)。そして、制御部181は、この3ページ目の画像データが入力されると、3ページ目の画像形成を行うスレーブ機の制御部281に送信する(ステップC107)。スレーブ機の制御部281は、3ページ目の画像データが入力されると、この画像データを上述のようにして圧縮メモリ287aに記憶する。
【0082】
また、PC2より4ページ目(用紙2枚目の裏面)の画像データがプリンタコントローラ100bに送信されると、プリンタコントローラ100bによって画像制御基板180におけるDRAM制御IC186に送信され、上述のようにして圧縮が行われた後、マスタ機にて4ページ目の画像形成を行わせるために、圧縮メモリ187aにおいて4ページ目の画像データを保持する(ステップC108)。
【0083】
以上のようにして、全てのページの画像データの圧縮・転送が行われると、マスタ機の制御部181は、通信部170を介して、スレーブ機の制御部281に、画像データの転送が完了した旨の通知を行う(ステップC109)。
なお、本実施の形態では、スレーブ機において画像形成を行うページの画像データのみ転送を行ったが、全てのページの画像データの転送を行うようにしてもよい。
そして、マスタ機の制御部181は、転送完了の通知を行った後、プリント部120のプリント制御部120aに、画像形成動作を行わせるために、画像形成部121や定着部122等のプリントエンジンを起動させる指示であるプリントスタート通知を行う(ステップC110)。プリント制御部120aは、このプリントスタート通知を受信するとプリントエンジンを起動し、画像形成可能な状態となったときに、制御部181にレディ通知を行う(ステップC111)。
【0084】
一方、スレーブ機の制御部281は、転送完了の通知を受信すると、プリント部220のプリント制御部220aに、画像形成動作を行わせるために、画像形成部221や定着部222等のプリントエンジンを起動させる指示であるプリントスタート通知を行う(ステップC112)。プリント制御部220aは、このプリントスタート通知を受信するとプリントエンジンを起動し、画像形成可能な状態となったときに、制御部281にレディ通知を行う(ステップC113)。
【0085】
そして、スレーブ機の制御部281は、プリント制御部220aに、1枚目の用紙の給紙を指示する通知を行う(ステップC114)。プリント制御部220aは、給紙指示を受信すると、トレイ210g〜210i及び大容量給紙装置400のトレイ410a〜410cから何れかを選択し、1枚目の用紙を給紙する制御を行う。そして、プリント制御部220aは、給紙が完了すると、制御部281に給紙完了通知を行う(ステップC115)。
【0086】
続いて、スレーブ機の制御部281は、プリント制御部220aに、2枚目の用紙の給紙を指示する通知を行う(ステップC116)。プリント制御部220aは、給紙指示を受信すると、トレイ210g〜210i及び大容量給紙装置400のトレイ410a〜410cから何れかを選択し、2枚目の用紙を給紙する制御を行う。そして、プリント制御部220aは、給紙が完了すると、制御部281に給紙完了通知を行う(ステップC117)。
【0087】
次に、スレーブ機の制御部281は、用紙1枚目の表面に1ページ目の画像形成を行わせるためのプリント指示をプリント制御部220aに送信する(ステップC118)。プリント制御部220aは、このプリント指示を受信すると、画像形成部221による1枚目の用紙に対する1ページ目の画像形成を行う。そして、プリント制御部220aは、1ページ目の画像形成が終了したときに、制御部281に、印字完了通知を行う(ステップC119)。
【0088】
続いて、スレーブ機の制御部281は、用紙2枚目の表面に3ページ目の画像形成を行わせるためのプリント指示をプリント制御部220aに送信する(ステップC120)。プリント制御部220aは、このプリント指示を受信すると、画像形成部221による2枚目の用紙に対する3ページ目の画像形成を行う。そして、プリント制御部220aは、3ページ目の画像形成が終了したときに、制御部281に、印字完了通知を行う(ステップC121)。
【0089】
そして、スレーブ機の制御部281は、3ページ目に対応する印字完了通知を受信すると、スレーブ機における全ページの画像形成が終了したと判断し、プリント制御部220aに対してプリントエンジンを停止させる指示である停止指示通知を行う(ステップC122)。
【0090】
一方、プリント制御部220aは、第2画像形成装置200からの1枚目の用紙の排紙のタイミングで、中間バッファ装置300の中間バッファ制御部300aに1枚目の用紙の排紙通知を行う(ステップC123)。
また、プリント制御部220aは、第2画像形成装置200からの2枚目の用紙の排紙のタイミングで、中間バッファ制御部300aに2枚目の用紙の排紙通知を行う(ステップC124)。なお、この場合、今回の画像形成処理において第2画像形成装置200から排紙される最後の用紙であるので、排紙通知とともに、最終紙である旨の通知を併せて行う。なお、最終紙である旨の通知は、ジョブにおける最終紙である場合に限らず、例えば、エラー等によって画像形成処理が中断された場合においては、その時点において処理された用紙のうちの最後の用紙である場合についても行われる。
【0091】
そして、プリント制御部220aは、停止指示通知の受信後、最終紙の排紙が完了すると、プリントエンジンを停止した後、制御部281に対してエンジン停止完了通知を行う(ステップC125)。
【0092】
一方、中間バッファ装置300の中間バッファ制御部300aは、スレーブ機から排出された用紙を受け付けると、マスタ機のプリント制御部120aに対して、第1画像形成装置100への用紙の排紙の可否を問い合わせるための排紙問い合わせ通知を行う(ステップC126)。なお、この排紙問い合わせ通知のタイミングは、用紙を受け付けたときに限らず、スレーブ機から排紙通知があったときであってもよい。
マスタ機のプリント制御部120aは、中間バッファ制御部300aからの排紙問い合わせ通知があると、プリントエンジンが起動し、画像形成が可能な状態であることを確認し、中間バッファ制御部300aに排紙許可通知を行う(ステップC127)。
そして、中間バッファ制御部300aは、排紙許可通知を受信すると、バッファ部310にスタックされた1枚目の用紙を第1画像形成装置100に送出させるとともに、マスタ機のプリント制御部120aに対して1枚目の用紙の排紙通知を行う(ステップC128)。
なお、中間バッファ装置300は、排紙許可通知があるまでは、受け付けた用紙をバッファ部310にスタックし、待機する。
【0093】
マスタ機のプリント制御部120aは、1枚目の用紙が中間バッファ装置300から搬送されたときに、制御部181に対して1枚目の用紙に対する画像形成を要求する旨の印字要求通知を行う(ステップC129)。
そして、マスタ機の制御部181は、印字要求通知があると、用紙1枚目の裏面に2ページ目の画像形成を行わせるためのプリント指示をプリント制御部120aに送信する(ステップC130)。プリント制御部120aは、このプリント指示を受信すると、画像形成部121による1枚目の用紙に対する2ページ目の画像形成を行う。そして、プリント制御部120aは、2ページ目の画像形成が終了したときに、制御部181に、印字完了通知を行う(ステップC131)。
【0094】
続いて、中間バッファ装置300の中間バッファ制御部300aは、スレーブ機から排出された2枚目の用紙を受け付けると、マスタ機のプリント制御部120aに対して、排紙問い合わせ通知を行う(ステップC132)。
マスタ機のプリント制御部120aは、中間バッファ制御部300aからの排紙問い合わせ通知があると、1枚目の画像形成が終了した後、中間バッファ制御部300aに排紙許可通知を行う(ステップC133)。
そして、中間バッファ制御部300aは、排紙許可通知を受信すると、バッファ部310にスタックされた2枚目の用紙を第1画像形成装置100に送出させるとともに、マスタ機のプリント制御部120aに対して2枚目の用紙の排紙通知を行う(ステップC134)。なお、2枚目の用紙は最終紙であるので、排紙通知とともに、最終紙である旨の通知を併せて行う。
【0095】
マスタ機のプリント制御部120aは、2枚目の用紙が中間バッファ装置300から搬送されたときに、制御部181に対して2枚目の用紙に対する画像形成を要求する旨の印字要求通知を行う(ステップC135)。なお、このとき、プリント制御部120aは、制御部181に対して、最終紙である旨の通知を併せて行う。
そして、マスタ機の制御部181は、印字要求通知があると、用紙2枚目の裏面に4ページ目の画像形成を行わせるためのプリント指示をプリント制御部120aに送信する(ステップC136)。プリント制御部120aは、このプリント指示を受信すると、画像形成部121による2枚目の用紙に対する4ページ目の画像形成を行う。そして、プリント制御部120aは、4ページ目の画像形成が終了したときに、制御部181に、印字完了通知を行う(ステップC137)。
【0096】
そして、マスタ機の制御部181は、4ページ目に対応する印字完了通知を受信すると、最終紙までの画像形成が終了したと判断し、プリント制御部120aに対してプリントエンジンを停止させる指示である停止指示通知を行う(ステップC138)。
【0097】
一方、マスタ機のプリント制御部120aは、中継搬送装置500に1枚目及び2枚目の用紙の排紙を順次行う(ステップC139、ステップC140)。
【0098】
そして、プリント制御部120aは、停止指示通知の受信後、最終紙の排紙が完了し、後処理装置600における後処理が完了すると、プリントエンジンを停止した後、制御部181に対してエンジン停止完了通知を行う(ステップC141)。
このようにして画像形成された用紙は、その後、例えば、後処理装置600における後処理が行われた後、排紙トレイ611,612に排出される。
【0099】
次に、第2画像形成装置200において実行されるスレーブ側プリント制御処理について図5を参照しながら説明する。このスレーブ側プリント制御処理は、マスタ機である第1画像形成装置100から画像データの転送が完了した旨の通知があったときに実行される処理である。
【0100】
先ず、制御部281は、画像データの転送完了通知があり、この処理が実行されると、プリントエンジンが停止中であるか否かを判定する(ステップS101)。制御部281は、プリントエンジンが停止中であると判定したときは(ステップS101:Y)、プリント制御部220aにプリントスタート通知を行う(ステップS102)。そして、制御部281は、プリント制御部220aからのレディ通知を待って(ステップS103)、ステップS104の処理を実行する。一方、制御部281は、ステップS101において、プリントエンジンが停止中であると判定しないときは(ステップS101:N)、ステップS102及びステップS103の処理を実行することなく、ステップS104の処理を実行する。
【0101】
制御部281は、ステップS104において、後述する補正開始通知受付フラグがONであるか否かを判定する(ステップS104)。制御部281は、補正開始通知受付フラグがONであると判定しないときは(ステップS104:N)、プリント制御部220aに対して給紙指示を送信し(ステップS105)、プリント制御部220aからの給紙完了通知を待って(ステップS106)、ジョブデータにより設定された給紙枚数分の給紙が完了したか否かを判定する(ステップS107)。制御部281は、設定された給紙枚数分の給紙が完了したと判定したときは(ステップS107:Y)、この処理を終了し、設定された給紙枚数分の給紙が完了したと判定しないときは(ステップS107:N)、ステップS104の処理を実行する。
【0102】
一方、制御部281は、ステップS104において、補正開始通知受付フラグがONであると判定したときは(ステップS104:Y)、記憶部282から時間(A)を示すデータを読み出す(ステップS108)。ここで、時間(A)は、図6(A)に示されるようなテーブルによって記憶部282に記憶された定数であって、停止指示を送信してプリントエンジンが停止し、そのタイミングでプリントスタート通知を行ってプリントエンジンが起動し、レディ状態となるまでの予測時間を示している。本実施の形態では、時間(A)を25秒に設定しているが、プリントエンジンの性能等に応じて任意の時間に設定することができる。
【0103】
次に、制御部281は、第1画像形成装置100から送信された補正種類を示す情報に対応する時間(B)を記憶部282から読み出す(ステップS109)。ここで、時間(B)は、図6(B)に示されるようなテーブルによって記憶部282に記憶された定数であって、第1画像形成装置100(マスタ機)において実行される補正の実行予測時間を示している。第1画像形成装置100において実行される補正の種類は、安定化A、安定化B、安定化C及び電位補正であり、補正の実行予測時間はそれぞれ、10秒、20秒、60秒、15秒に設定されている。安定化Aは、例えば、像担持体にトナーを乗せず、所定時間空回しすることにより、像担持体上に発生するスジ状のノイズの除去を行うものである。また、安定化Bは、例えば、像担持体上にパッチ画像を形成して濃度を測定し、レーザ光源の出力調整を行うものである。また、安定化Cは、例えば、用紙上にパッチ画像を形成し、用紙の搬送路上の所定位置に配置された濃度測定器によりパッチの濃度を測定し、これに基づいてγ補正を行うものである。また、電位補正は、像担持体の帯電量を測定し、帯電部の出力調整を行うものである。これらの補正は、例えば、所定ページ数の画像形成毎に行われる。なお、補正の種類は上述したものに限定されず、様々なものが適用でき、すなわち、画像形成部による画像形成動作を停止させて所定の部材に対して所定の調整を行い、調整が完了した後に画像形成動作を再開することができるものであれば、適用することができる。また、補正の種類は上述した4種類に限らず、それ以外の数の種類であってもよく、また、1種類であってもよい。
【0104】
そして、制御部281は、読み出した時間(A)と時間(B)を比較し、時間(B)が時間(A)以上であるか否かを判定する(ステップS110)。すなわち、制御部281は、補正の実施中において、プリントエンジンを停止するのが効率的であるか否かを判定する。ここで、補正種類に基づいてプリントエンジンを停止させるか否かを判定するようにしてもよい。制御部281は、時間(B)が時間(A)以上であると判定したときは(ステップS110:Y)、プリント制御部220aに停止指示通知を行い(ステップS111)、マスタ機からの補正完了通知を待って(ステップS112)、補正開始通知受付フラグをOFFにした後(ステップS113)、ステップS101の処理を実行する。一方、制御部281は、ステップS110において、時間(B)が時間(A)以上であると判定しないときは(ステップS110:N)、ステップS111の処理を実行することなく、ステップS112の処理を実行する。
【0105】
次に、第2画像形成装置200において実行される補正開始通知受付時(S)処理について図7を参照しながら説明する。この補正開始通知受付時(S)処理は、スレーブ側プリント制御処理の実行中において、マスタ機である第1画像形成装置100から補正を開始する旨の補正開始通知があったときに実行される割込処理である。
【0106】
先ず、制御部281は、補正開始通知があり、この処理が実行されると、RAM283に記憶されている補正開始通知受付フラグをONにするとともに、RAM283の所定の記憶領域に、補正開始通知とともに受信した補正の種類を示す補正種類情報を記憶する(ステップS201)。制御部281は、ステップS201の処理を実行した後は、この処理を終了し、スレーブ側プリント制御処理における割込み前の処理に復帰する。
【0107】
次に、第1画像形成装置100において実行されるマスタ側プリント制御処理について図8〜図9を参照しながら説明する。このマスタ側プリント制御処理は、スレーブ機である第2画像形成装置200に転送完了通知を行った後に実行される処理である。
【0108】
先ず、制御部181は、第2画像形成装置200に画像データの転送完了通知を行った後、この処理が実行されると、プリントエンジンが停止中であるか否かを判定する(ステップS301)。制御部181は、プリントエンジンが停止中であると判定したときは(ステップS301:Y)、プリント制御部120aにプリントスタート通知を行う(ステップS302)。そして、制御部181は、プリント制御部120aからのレディ通知を待って(ステップS303)、ステップS304の処理を実行する。一方、制御部181は、プリントエンジンが停止中であると判定しないときは(ステップS301:N)、ステップS302及びステップS303の処理を実行することなく、ステップS304の処理を実行する。
【0109】
制御部181は、プリント制御部120aからの印字要求通知を待って(ステップS304)、プリント指示をプリント制御部120aに送信する(ステップS305)。
【0110】
そして、制御部181は、ステップS304における印字要求通知の受信とともに最終紙である旨の通知があったか否かを判定する(ステップS306)、すなわち、制御部181は、最終紙の印字要求通知であったか否かを判定する。制御部181は、最終紙の印字要求通知であったと判定したときは(ステップS306:Y)、RAM183の所定の記憶領域に記憶された最終プリント指示フラグをONにした後(ステップS307)、ステップS308の処理を実行する。一方、制御部181は、最終紙の印字要求通知であったと判定しないときは(ステップS306:N)、ステップS307の処理を実行することなくステップS308の処理を実行する。
【0111】
制御部181は、ステップS308において、プリント制御部120aからの印字完了通知を待って(ステップS308)、ジョブデータにより設定されたページ分の画像形成が完了したか否かを判定する(ステップS309)。すなわち、制御部181は、当該ジョブにおける全ての画像形成が行われたか否かを判定する。制御部181は、設定されたページ分の画像形成が完了したと判定したときは(ステップS309:Y)、プリント制御部120aに停止指示通知を行った後(ステップS310)、この処理を終了する。一方、制御部181は、設定されたページ分の画像形成が完了したと判定しないときは(ステップS309:N)、図9に示すように、最終プリント指示フラグがONであるか否かを判定する(ステップS311)。
【0112】
制御部181は、最終プリント指示フラグがONであると判定したときは(ステップS311:Y)、RAM183に記憶されている最終プリント指示フラグをOFFにする(ステップS312)。一方、制御部181は、ステップS311において、最終プリント指示フラグがONであると判定しないときは(ステップS311:N)、ステップS304の処理を実行する。
【0113】
次に、制御部181は、後述する補正開始通知受付フラグがONであるか否かを判定する(ステップS313)。制御部181は、補正開始通知受付フラグがONであると判定したときは(ステップS313:Y)、後述する時間(C)取得不要フラグがONであるか否かを判定する(ステップS314)。一方、制御部181は、補正開始通知受付フラグがONであると判定しないときは(ステップS313:N)、ステップS304の処理を実行する。
【0114】
そして、制御部181は、ステップS314において、時間(C)取得不要フラグがONであると判定しないときは(ステップS314:N)、タイムスタンプを取得してこれを停止判断時間(Cend)とし(ステップS315)、後述する補正開始通知受付時(M)処理において取得される補正通知受付時間(Cstart)と取得した停止判断時間(Cend)との差分である時間(C)を算出する(ステップS316)。ここで時間(C)は、第2画像形成装置200からの補正開始通知を受け付けてから、プリント制御部120aからの最終紙に係る印字完了通知があるまでの時間を示している。
【0115】
次に、制御部181は、記憶部182から時間(D)を読み出す(ステップS317)。ここで、時間(D)は、上述した時間(A)と同様に、テーブルによって記憶部182に記憶された定数であって、停止指示を送信してプリントエンジンが停止し、そのタイミングでプリントスタート通知を行ってプリントエンジンが起動し、レディ状態となるまでの予測時間を示している。本実施の形態では、時間(D)を、時間(A)と同様に25秒に設定しているが、プリントエンジンの性能等に応じて任意の時間に設定することができる。
【0116】
次に、制御部181は、第2画像形成装置200から送信された補正種類を示す情報に対応する時間(B)を記憶部182から読み出す(ステップS318)。ここで、時間(B)は、図6(B)に示されるようなテーブルによって記憶部182に記憶された定数であって、第2画像形成装置200(スレーブ機)において実行される補正の実行予測時間を示している。各補正の内容及び実行予測時間は第2画像形成装置200の記憶部282に記憶されたものと同様なので、詳しい説明は省略する。
【0117】
そして、制御部181は、算出した時間(C)と時間(D)の合計(時間(C+D))と、時間(B)とを比較し、時間(B)が時間(C+D)以上であるか否かを判定する(ステップS319)。制御部181は、時間(B)が時間(C+D)以上であると判定したときは(ステップS319:Y)、プリント制御部120aに停止指示通知を行い(ステップS320)、RAM183に記憶された補正開始通知受付フラグをOFFにした後(ステップS321)、スレーブ機からの補正完了通知を待って(ステップS322)、ステップS301の処理を実行する。一方、制御部181は、ステップS319において、時間(B)が時間(C+D)以上であると判定しないときは(ステップS319:N)、ステップS320及びステップS321の処理を実行することなく、ステップS322の処理を実行する。
【0118】
また、制御部181は、ステップS314において、時間(C)取得不要フラグがONであると判定したときは(ステップS314:Y)、RAM183に記憶された時間(C)取得不要フラグをOFFにし(ステップS323)、時間(D)及び補正種類に対応する時間(B)を読み出した後(ステップS324、ステップS325)、ステップS326の処理を実行する。制御部181は、ステップS326において、読み出した時間(B)と時間(D)とを比較し、時間(B)が時間(D)以上であるか否かを判定する(ステップS326)。制御部181は、時間(B)が時間(D)以上であると判定したときは(ステップS326:Y)、ステップS320の処理を実行し、時間(B)が時間(D)以上であると判定しないときは(ステップS326:N)、ステップS322の処理を実行する。
【0119】
次に、第1画像形成装置100において実行される補正開始通知受付時(M)処理について図10を参照しながら説明する。この補正開始通知受付時(M)処理は、マスタ側プリント制御処理の実行中において、スレーブ機である第2画像形成装置200から補正開始通知があったときに実行される割込処理である。
【0120】
先ず、制御部181は、補正開始通知があり、この処理が実行されると、RAM183
に記憶されている補正開始通知受付フラグをONにするとともに、RAM183の所定の記憶領域に、補正開始通知とともに受信した補正の種類を示す補正種類情報を記憶する(ステップS401)。次に、制御部181は、最終プリント指示フラグがONであるか否かを判定する(ステップS402)。
【0121】
制御部181は、最終プリント指示フラグがONであると判定したときは(ステップS402:Y)、印字完了通知が取得済みであるか否かを判定する(ステップS403)。ここで取得される印字完了通知は、最終紙の印字要求通知を受信した後であるため、最終紙に係る印字完了通知である。そして、制御部181は、印字完了通知が取得済みであると判定したときは(ステップS403:Y)、RAM183の所定の記憶領域に記憶された時間(C)取得不要フラグをONにする(ステップS404)。最終紙に係る印字完了通知を受けた後は、時間(C)がほぼ「0」となるため、時間(C)取得不要フラグをONにして、上述したようにしてマスタ側プリント制御処理において時間(C)の算出を省略させることにより制御負荷を軽減させるようにしている。一方、制御部181は、最終プリント指示フラグがONであると判定しないとき(ステップS402:N)、及び、印字完了通知が取得済みであると判定しないときは(ステップS403:N)、時間(C)取得不要フラグをOFFにするとともに、タイムスタンプを取得してこれを補正通知受付時間(Cstart)とし、この補正通知受付時間(Cstart)をRAM183に記憶する(ステップS405)。これにより、補正開始通知を受け付けた時間が特定可能となる。
【0122】
制御部181は、ステップS404及びステップS405の処理を実行した後は、この処理を終了し、マスタ側プリント制御処理における割込み前の処理に復帰する。
【0123】
以上のように構成された画像形成システム1において、マスタ機(第1画像形成装置100)が補正を実行する場合における、マスタ機及びスレーブ機(第2画像形成装置200)の動作について図11及び図12を参照しながら説明する。ここで、図11は、マスタ機における補正中において、スレーブ機のプリントエンジンを停止させる例を示し、図12は、マスタ機における補正中において、スレーブ機のプリントエンジンを停止させない例を示す。
【0124】
図11に示す例では、先ず、マスタ機のプリント制御部120aは、補正を開始するタイミングで制御部181に補正開始通知を行う(ステップC201)。なお、実行する補正は安定化Cとする。そして、制御部181は、スレーブ機に補正開始通知を送信する(ステップC202)。スレーブ機の制御部281は、補正開始通知を受信すると、上述のようにして時間(A)及び時間(B)を読み出し、プリントエンジンを停止させるか否かを判定する。
【0125】
スレーブ機の制御部281は、時間(B)が時間(A)よりも大きいので、プリントエンジンを停止すると判定し、プリント制御部220aに停止指示を送信する(ステップC203)。すると、プリント制御部220aは、画像形成処理中の用紙Aを中間バッファ装置300に排出するとともに、用紙の排紙通知を行う(ステップC204)。プリント制御部220aは、用紙Aの排出を完了した後に、プリントエンジンを停止させ、制御部281にエンジン停止完了通知を行う(ステップC205)。ここで、画像形成処理中の用紙が複数枚である場合は、全ての用紙の排出が完了した後に、プリントエンジンを停止させる。なお、時間(A)は、図11に示すように、ステップC202において補正開始通知を受信して停止指示が送信されてから、スレーブ機内における用紙の排紙が完了してプリントエンジンが停止した後、制御部281がステップC205においてエンジン停止完了通知を受信し、そのタイミングで、プリントスタート通知が行われ(ステップC206)、プリントエンジンが起動してレディ通知がプリント制御部220aから送信された場合(ステップC207)にかかる予測時間を示している。なお、図11に示す例おいて、ステップC206及びC207は仮想的に実行された場合を示すものであり、実際には実行されない。
【0126】
一方、中間バッファ装置300は、用紙Aを受け付けると、中間バッファ制御部300aによって、マスタ機のプリント制御部120aに排紙問い合わせを行う(ステップC208)。この場合、マスタ機は補正中であって、用紙を受け付けることができないので、プリント制御部120aは、中間バッファ制御部300aに排紙禁止通知を行う(ステップC209)。
【0127】
そして、マスタ機のプリント制御部120aは、補正が完了するタイミングで、制御部181に補正完了通知を行う(ステップC210)。そして、マスタ機の制御部181は、スレーブ機に補正完了通知を送信する(ステップC211)。スレーブ機の制御部281は、補正完了通知を受信すると、停止していたプリントエンジンを起動させるため、プリント制御部220aにプリントスタート通知を行う(ステップC212)。そして、プリント制御部220aは、プリントスタート通知を受信すると、プリントエンジンを起動し、プリントエンジンの起動が完了して画像形成可能な状態となったときに、制御部281にレディ通知を行う(ステップC213)。
【0128】
そして、スレーブ機の制御部281は、レディ通知を受信すると、プリント制御部220aに中断されたジョブを再開するために給紙指示を送信する(ステップC214)。プリント制御部220aは、給紙指示を受信して給紙を行った後、制御部281に給紙完了通知を行う(ステップC215)。以下、スレーブ機は、上述したようにしてジョブを継続する。
【0129】
一方、マスタ機のプリント制御部120aは、補正完了通知を送信した後、中間バッファ装置300に対して排紙許可通知を行う(ステップC216)。そして、中間バッファ制御部300aは、排紙許可通知を受信すると、バッファ部310にスタックされた用紙Aを第1画像形成装置100に送出させるとともに、マスタ機のプリント制御部120aに対して用紙Aの排紙通知を行う(ステップC217)。以下、マスタ機は、上述したようにしてジョブを継続する。
このように、マスタ機における補正時間が、スレーブ機においてプリントエンジンを停止させた後、再度レディ状態となるまでの時間よりも長い場合には、プリントエンジンを停止させ、補正完了後に起動させることにより、長時間レディ状態とすることによって生じる装置の資材劣化及びエネルギーの浪費が抑制される。
【0130】
次に、図12に示す例について説明すると、先ず、マスタ機のプリント制御部120aは、補正を開始するタイミングで制御部181に補正開始通知を行う(ステップC301)。なお、実行する補正は安定化Aとする。そして、制御部181は、スレーブ機に補正開始通知を送信する(ステップC302)。スレーブ機の制御部281は、補正開始通知を受信すると、上述のようにして時間(A)及び時間(B)を読み出し、プリントエンジンを停止させるか否かを判定する。
【0131】
スレーブ機の制御部281は、時間(B)が時間(A)よりも小さいので、プリントエンジンを停止しないと判定し、マスタ機からの補正完了通知を待つ。そして、プリント制御部220aは、画像形成処理中の用紙Bを中間バッファ装置300に排出するとともに、用紙の排紙通知を行う(ステップC303)。プリント制御部220aは、用紙Bの排出を完了した後は、停止指示が送信されないので、プリントエンジンはレディ状態のまま待機される。
【0132】
一方、中間バッファ装置300は、用紙Bを受け付けると、中間バッファ制御部300aによって、マスタ機のプリント制御部120aに排紙問い合わせを行う(ステップC304)。この場合、マスタ機は補正中であって、用紙を受け付けることができないので、プリント制御部120aは、中間バッファ制御部300aに排紙禁止通知を行う(ステップC305)。
【0133】
そして、マスタ機のプリント制御部120aは、補正が完了するタイミングで、制御部181に補正完了通知を行う(ステップC306)。そして、マスタ機の制御部181は、スレーブ機に補正完了通知を送信する(ステップC307)。スレーブ機の制御部281は、補正完了通知を受信すると、プリントエンジンはレディ状態であるため、プリント制御部220aに中断されたジョブを再開するために給紙指示を送信する(ステップC308)。プリント制御部220aは、給紙指示を受信して給紙を行った後、制御部281に給紙完了通知を行う(ステップC309)。以下、スレーブ機は、上述したようにしてジョブを継続する。
一方、マスタ機のプリント制御部120aは、補正完了通知を送信した後、中間バッファ装置300に対して排紙許可通知を行う(ステップC310)。そして、中間バッファ制御部300aは、排紙許可通知を受信すると、バッファ部310にスタックされた用紙Bを第1画像形成装置100に送出させるとともに、マスタ機のプリント制御部120aに対して用紙Bの排紙通知を行う(ステップC311)。以下、マスタ機は、上述したようにしてジョブを継続する。
このように、マスタ機における補正時間が、スレーブ機においてプリントエンジンを停止させた後、再度レディ状態となるまでの時間よりも短い場合には、プリントエンジンをレディ状態のまま維持することで、補正完了後、中断されたジョブを速やかに再開させることができ、生産性が向上する。
【0134】
次に、スレーブ機が補正を実行する場合におけるマスタ機及びスレーブ機の動作について図13〜図15を参照しながら説明する。ここで、図13は、スレーブ機における補正中において、マスタ機がスレーブ機によって画像形成が行われた用紙の処理を実行した後にマスタ機のプリントエンジンを停止させる例を示し、図14は、マスタ機において最終紙に係る印字完了通知を受けた後に、スレーブ機における補正が開始され、スレーブ機の補正中において、マスタ機のプリントエンジンを停止させる例を示し、図15は、スレーブ機における補正中において、マスタ機がスレーブ機によって画像形成が行われた用紙の処理を実行した後にマスタ機のプリントエンジンを停止させない例を示す。
【0135】
図13に示す例では、先ず、スレーブ機のプリント制御部220aは、補正を開始するタイミングで制御部281に補正開始通知を行う(ステップC401)。なお、実行する補正は安定化Cとする。そして、制御部281は、マスタ機に補正開始通知を送信する(ステップC402)。マスタ機の制御部181は、補正開始通知を受信すると、最終紙に係る印字完了通知を受信していないので、補正通知受付時間(Cstart)を取得し、プリント制御部120aからの印字要求通知を待つ。
【0136】
そして、中間バッファ装置300は、スレーブ機から用紙Cを受け付けており、中間バッファ制御部300aによって、マスタ機のプリント制御部120aに排紙問い合わせ通知を行う(ステップC403)。マスタ機のプリント制御部120aは、中間バッファ制御部300aから排紙問い合わせ通知を受信すると、中間バッファ制御部300aに排紙許可通知を行う(ステップC404)。そして、中間バッファ制御部300aは、排紙許可通知を受信すると、バッファ部310にスタックされた用紙Cをマスタ機に送出させるとともに、マスタ機のプリント制御部120aに対して用紙Cの排紙通知を行う(ステップS405)。なお、この排紙通知とともに、最終紙である旨の通知が併せて行われるものとする。
【0137】
マスタ機のプリント制御部120aは、用紙Cが中間バッファ装置300から搬送されたときに、制御部181に対して用紙Cに対する印字要求通知を行う(ステップC406)。なお、この印字要求通知とともに、最終紙である旨の通知が併せて行われる。
そして、マスタ機の制御部181は、印字要求通知を受信すると、用紙Cに画像形成を行わせるためのプリント指示をプリント制御部120aに送信する(ステップC407)。プリント制御部120aは、このプリント指示を受信すると、画像形成部121による用紙Cに対する画像形成を行う。ここで、画像形成後の用紙Cを用紙Dとする。そして、プリント制御部120aは、用紙Dの画像形成が終了したときに、制御部181に、印字完了通知を行う(ステップC408)。マスタ機の制御部181は、印字完了通知を受信すると、停止判断時間(Cend)を取得して時間(C)を算出するとともに、時間(B)及び時間(D)を読み出し、これらに基づいてプリントエンジンを停止させるか否かを判定する。
【0138】
マスタ機の制御部181は、時間(B)が時間(C+D)よりも大きいので、プリントエンジンを停止すると判定し、プリント制御部120aに停止指示を送信する(ステップC409)。すると、プリント制御部120aは、用紙Dを中継搬送装置500に排紙し(ステップC410)、後処理装置600による後処理が完了したタイミングでプリントエンジンを停止し、制御部181に対してエンジン停止完了通知を行う(ステップC411)。ここで、中間バッファ装置300に複数の用紙が貯留されている場合、すなわち、スレーブ機において画像形成処理が行われたがマスタ機における画像形成処理が未処理である用紙が複数である場合は、全ての用紙についての後処理が完了した後に、プリントエンジンを停止させる。なお、時間(D)は、図13に示すように、ステップC408において最終紙に係る印字完了通知を受信して停止指示が送信されてから、マスタ機にて処理された用紙について後処理が完了してプリントエンジンが停止した後、制御部181がステップC411においてエンジン停止完了通知を受信し、そのタイミングで、プリントスタート通知が行われ(ステップC412)、プリントエンジンが起動してレディ通知がプリント制御部120aから送信された場合(ステップC413)にかかる予測時間を示している。なお、図13に示す例おいて、ステップC412及びC413は仮想的に実行された場合を示すものであり、実際には実行されない。
【0139】
そして、スレーブ機のプリント制御部220aは、補正が完了するタイミングで、制御部281に補正完了通知を行う(ステップC414)。そして、スレーブ機の制御部281は、マスタ機に補正完了通知を送信する(ステップC415)。スレーブ機は、その後、中断されたジョブを再開させ、上述のようにして再開されたジョブを継続して実行する。
マスタ機の制御部181は、補正完了通知を受信すると、停止していたプリントエンジンを起動させるため、プリント制御部120aにプリントスタート通知を行う(ステップC416)。そして、プリント制御部120aは、プリントスタート通知を受信すると、プリントエンジンを起動し、プリントエンジンの起動が完了して画像形成可能な状態となったときに、制御部181にレディ通知を行う(ステップS417)。マスタ機は、その後、中断されたジョブを再開させ、上述のようにして再開されたジョブを継続して実行する。
このように、スレーブ機における補正時間が、マスタ機における補正開始通知の受信後、最終紙に係る印字完了通知までの時間(すなわち、補正開始通知後、プリントエンジンを停止させるか否かの判断を行うまでの時間)、及び、プリントエンジンを停止させた後、再度レディ状態となるまでの時間よりも長い場合には、プリントエンジンを停止させ、補正完了後に起動させることにより、長時間レディ状態とすることによって生じる装置の資材劣化及びエネルギーの浪費が抑制される。
【0140】
次に、図14に示す例について説明すると、先ず、スレーブ機のプリント制御部220aは、補正を開始するタイミングで制御部281に補正開始通知を行う(ステップC501)。なお、実行する補正は安定化Cとする。そして、制御部281は、マスタ機に補正開始通知を送信する(ステップC502)。マスタ機の制御部181は、補正開始通知の受信以前に、プリント制御部120aから最終紙に係る印字完了通知を受信しているので(ステップC503)、補正開始通知の受信タイミングで、時間(B)及び時間(D)を読み出し、プリントエンジンを停止させるか否かを判定する。
【0141】
マスタ機の制御部181は、時間(B)が時間(D)よりも大きいので、プリントエンジンを停止すると判定し、プリント制御部120aに停止指示を送信する(ステップC504)。すると、プリント制御部120aは、マスタ機において画像形成処理が完了した用紙Eを中継搬送装置500に排紙し(ステップC505)、後処理装置600による後処理が完了したタイミングでプリントエンジンを停止し、制御部181に対してエンジン停止完了通知を行う(ステップC506)。なお、時間(D)は、図14に示すように、ステップC502において補正開始通知を受信し、プリントエンジンの停止判定に基づいて停止指示が送信されてから、マスタ機にて処理された用紙について後処理が完了してプリントエンジンが停止した後、制御部181がステップC506においてエンジン停止完了通知を受信し、そのタイミングで、プリントスタート通知が行われ(ステップC507)、プリントエンジンが起動してレディ通知がプリント制御部120aから送信された場合(ステップC508)にかかる予測時間を示している。なお、図14に示す例おいて、ステップC507及びC508は仮想的に実行された場合を示すものであり、実際には実行されない。
【0142】
そして、スレーブ機のプリント制御部220aは、補正が完了するタイミングで、制御部281に補正完了通知を行う(ステップC509)。そして、スレーブ機の制御部281は、マスタ機に補正完了通知を送信する(ステップC510)。スレーブ機は、その後、中断されたジョブを再開させ、上述のようにして再開されたジョブを継続して実行する。
マスタ機の制御部181は、補正完了通知を受信すると、停止していたプリントエンジンを起動させるため、プリント制御部120aにプリントスタート通知を行う(ステップC511)。そして、プリント制御部120aは、プリントスタート通知を受信すると、プリントエンジンを起動し、プリントエンジンの起動が完了して画像形成可能な状態となったときに、制御部181にレディ通知を行う(ステップS512)。マスタ機は、その後、中断されたジョブを再開させ、上述のようにして再開されたジョブを継続して実行する。
このように、最終紙に係る印字完了通知が行われた後に補正が開始された場合において、スレーブ機における補正時間が、プリントエンジンを停止させた後、再度レディ状態となるまでの時間よりも長い場合には、プリントエンジンを停止させ、補正完了後に起動させることにより、長時間レディ状態とすることによって生じる装置の資材劣化及びエネルギーの浪費が抑制される。
【0143】
次に、図15に示す例について説明すると、先ず、スレーブ機のプリント制御部220aは、補正を開始するタイミングで制御部281に補正開始通知を行う(ステップC601)。なお、実行する補正は安定化Bとする。そして、制御部281は、マスタ機に補正開始通知を送信する(ステップC602)。マスタ機の制御部181は、補正開始通知を受信すると、最終紙に係る印字完了通知を受信していないので、補正通知受付時間(Cstart)を取得し、プリント制御部120aからの印字要求通知を待つ。
【0144】
そして、中間バッファ装置300は、スレーブ機から用紙Fを受け付けており、中間バッファ制御部300aによって、マスタ機のプリント制御部120aに排紙問い合わせ通知を行う(ステップC603)。マスタ機のプリント制御部120aは、中間バッファ制御部300aから排紙問い合わせ通知を受信すると、中間バッファ制御部300aに排紙許可通知を行う(ステップC604)。そして、中間バッファ制御部300aは、排紙許可通知を受信すると、バッファ部310にスタックされた用紙Fをマスタ機に送出させるとともに、マスタ機のプリント制御部120aに対して用紙Fの排紙通知を行う(ステップS605)。なお、この排紙通知とともに、最終紙である旨の通知が併せて行われるものとする。
【0145】
マスタ機のプリント制御部120aは、用紙Fが中間バッファ装置300から搬送されたときに、制御部181に対して用紙Fに対する印字要求通知を行う(ステップC606)。なお、この印字要求通知とともに、最終紙である旨の通知が併せて行われる。
そして、マスタ機の制御部181は、印字要求通知を受信すると、用紙Fに画像形成を行わせるためのプリント指示をプリント制御部120aに送信する(ステップC607)。プリント制御部120aは、このプリント指示を受信すると、画像形成部121による用紙Fに対する画像形成を行う。ここで、画像形成後の用紙Fを用紙Gとする。そして、プリント制御部120aは、用紙Gの画像形成が終了したときに、制御部181に、印字完了通知を行う(ステップC608)。マスタ機の制御部181は、印字完了通知を受信すると、停止判断時間(Cend)を取得して時間(C)を算出するとともに、時間(B)及び時間(D)を読み出し、これらに基づいてプリントエンジンを停止させるか否かを判定する。
【0146】
マスタ機の制御部181は、時間(B)が時間(C+D)よりも小さいので、プリントエンジンを停止しないと判定し、スレーブ機からの補正完了通知を待つ。そして、プリント制御部120aは、画像形成処理の完了した用紙Gを中継搬送装置500に排紙する(ステップC609)。プリント制御部120aは、用紙Gの排出を完了した後は、停止指示が送信されないので、プリントエンジンはレディ状態のまま待機される。
【0147】
そして、スレーブ機のプリント制御部220aは、補正の完了するタイミングで、制御部281に補正完了通知を行う(ステップC610)。そして、スレーブ機の制御部281は、マスタ機に補正完了通知を送信する(ステップC611)。スレーブ機は、その後、中断されたジョブを再開させ、上述のようにして再開されたジョブを継続して実行する。
マスタ機の制御部181は、補正完了通知を受信した後は、中断されたジョブを再開させ、上述のようにして再開されたジョブを継続して実行する。
【0148】
以上説明したように、本発明の実施の形態によれば、第1画像形成装置100と第2画像形成装置200とは、それぞれ、画像形成部121,221と、制御部181,281とを備える。そして、画像形成部121,221は、用紙に画像を形成する。そして、制御部181,281は、所定の調整条件が成立したときに、画像形成部121,221による画像形成動作を停止させて所定の調整を実行し、該調整が完了した後に画像形成部181,281による画像形成動作を再開させるとともに、調整を実行するときに、第1画像形成装置100及び第2画像形成装置200のうちの他の画像形成装置に対して調整を実行する旨の通知を行う。そして、制御部181,281は、第1画像形成装置100及び第2画像形成装置200のうちの他の画像形成装置より調整を実行する旨の通知があったときに、他の画像形成装置における調整の実行中において画像形成部121,221の駆動を停止させて画像形成部121,221を駆動停止状態にする。その結果、複数の画像形成装置のうちの何れかにおいて、画像形成動作を継続して行うことができない調整が実施されている間、他の画像形成装置では画像形成部を駆動停止状態にするので、長時間空回しが行われることがなく、画像形成装置における装置の資材劣化やエネルギーの浪費が抑制され、効率的となる。
【0149】
また、本発明の実施の形態によれば、第1画像形成装置100及び第2画像形成装置200の制御部181,281は、それぞれ、他の画像形成装置より調整を実行する旨の通知があったときに、調整に要する時間を特定する。そして、制御部181,281は、特定した時間が所定の判定時間に満たない時には、画像形成部121,221の駆動を停止させず、画像形成部121,221を調整が完了するまで待機させるレディ状態にする。その結果、調整が完了してから画像形成動作が再開されるまでのダウンタイムが抑制され、調整に伴う生産性の低下を抑制することができる。
【0150】
また、本発明の実施の形態によれば、第1画像形成装置100及び第2画像形成装置200の制御部181,281は、それぞれ、複数種類の調整が実行可能である。そして、制御部181,281は、他の画像形成装置に対して調整の種類を特定可能に調整を実行する旨の通知を行う。そして、制御部181,281は、他の画像形成装置より調整を実行する旨の通知があったときには、該通知から特定された調整の種類から、調整に要する時間を特定する。その結果、調整の内容に応じて画像形成部を駆動停止状態にするかレディ状態とするかを判断して何れかの状態にすることができるので、生産性を維持しつつ、効率的に画像形成装置を動作させることができる。
【0151】
また、本発明の実施の形態によれば、第1画像形成装置100及び第2画像形成装置200のうちの用紙の搬送方向における下流側に配置される第1画像形成装置100の制御部181は、上流側に配置される第2画像形成装置200から調整を実行する旨の通知があったときにおいて、上流側に配置される第2画像形成装置から排出された用紙に対して画像形成部121による画像形成処理を行った後、上流側に配置される第2画像形成装置200からの調整を実行する旨の通知がから特定された調整の種類から特定される時間が、所定の判定時間に当該画像形成処理の実行時間を加えた時間に満たない場合には、画像形成部121をレディ状態にして待機させる。そして、上流側に配置される第2画像形成装置200の制御部281は、下流側に配置される第1画像形成装置100から調整を実行する旨の通知があったときにおいて、下流側に配置される第1画像形成装置からの調整を実行する旨の通知から特定された調整の種類から特定された時間が、所定の判定時間に満たない場合には、画像形成部221をレディ状態にして待機させる。その結果、上流側と下流側とで異なる画像形成動作が行われる複数の画像形成装置のそれぞれについて、調整中において画像形成部を駆動停止状態にするか否かの判断を適切に行うことができ、各画像形成装置をより効率的に動作させることができる。
【0152】
また、本発明の実施の形態によれば、第1画像形成装置100及び第2画像形成装置200の制御部181,281は、それぞれ、複数種類の調整が実行可能である。そして、制御部181,281は、他の画像形成装置に対して調整の種類を特定可能に調整を実行する旨の通知を行う。そして、制御部181,281は、他の画像形成装置より調整を実行する旨の通知があったときには、該通知から特定された調整の種類に基づいて画像形成部121,221を駆動停止状態にするか否かを判定する。そして、制御部181,281は、駆動停止状態にすると判定したときは、画像形成部121,221を駆動停止状態にする。そして、制御部181,281は、駆動停止状態にすると判定しないときは、画像形成部121,221の駆動を停止させず、画像形成部121,221を調整が完了するまで待機させるレディ状態にする。その結果、調整の内容に応じて画像形成部を駆動停止状態にするかレディ状態とするかを判断して何れかの状態にすることができるので、生産性を維持しつつ、効率的に画像形成装置を動作させることができる。
【0153】
また、本発明の実施の形態によれば、中間バッファ装置300は、第1画像形成装置100と第2画像形成装置200との間に配置して備える。そして、中間バッファ装置300は、用紙の搬送方向における上流側に配置される第2画像形成装置200から排出された用紙を受け入れて貯留する。そして、中間バッファ装置300は、貯留された用紙を下流側に配置される第1画像形成装置100に送出する。そして、第1画像形成装置100及び第2画像形成装置200の制御部181,281は、それぞれ、画像形成部121,221によって画像形成処理中の用紙を装置外に排出させた後に画像形成部121,221を駆動停止状態にする。その結果、上流側に配置された画像形成装置によって画像形成処理が行われた用紙を貯留しておくことができるので、複数の画像形成装置は、それぞれ、用紙を排出した状態で調整に係る動作を制御することが可能となり、処理が容易となる。
【0154】
なお、本発明の実施の形態における記述は、本発明に係る画像形成システムの一例であり、これに限定されるものではない。画像形成システムを構成する各機能部の細部構成及び細部動作に関しても適宜変更可能である。
【0155】
また、本実施の形態では、上流側に配置される画像形成装置をスレーブ機とし、下流側に配置される画像形成装置をマスタ機としたが、上流側に配置される画像形成装置をマスタ機とし、下流側に配置される画像形成装置をスレーブ機としてもよい。
【0156】
また、本実施の形態における画像形成システムは、2台の画像形成装置を構成したものであるが、3台以上によって構成されたものであってもよい。
【0157】
また、本実施の形態では、中間バッファ装置を備えて、上流側に配置された画像形成装置によって画像形成処理された用紙を貯留するようにしたが、中間バッファ装置を備えず、複数の画像形成装置のうちの何れかに用紙を貯留する機構を設け、これに用紙を貯留する構成としてもよい。
【0158】
また、本実施の形態では、補正の実行時間が、プリントエンジンを駆動停止させてから起動させてレディ状態となるまでの時間よりも短い場合には、プリントエンジンの駆動を停止させないようにしたが、補正の実行時間に拘わらずプリントエンジンを駆動停止させるようにしてもよい。
【0159】
また、本実施の形態では、下流側の画像形成装置にて補正が行われる場合において、補正が完了したタイミングで補正完了通知を上流側の画像形成装置に送信するようにしたが、プリントエンジンの起動時間を考慮し、補正が完了する所定時間前に補正完了通知を送信し、プリントエンジンの起動完了時に補正が完了するように制御するようにしてもよい。これによれば、生産性をより高めることができるようになる。
【0160】
また、本実施の形態では、一方の画像形成装置自体における補正の実行時に他方の画像形成装置のプリントエンジンを駆動停止させるものについて説明したが、後処理装置等のオプション装置が複数の画像形成装置のうちの何れかと一体となって駆動制御されるものとした場合、当該オプション装置における補正の実行時に、他方の画像形成装置のプリントエンジンを駆動停止させるように構成したものであってもよい。
【0161】
また、本実施の形態では、本発明に係るプログラムのコンピュータ読み取り可能な媒体としてハードディスクや半導体の不揮発性メモリ等を使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、CD−ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)も適用される。
【符号の説明】
【0162】
1 画像形成システム
100 第1画像形成装置
120 プリント部
120a プリント制御部
121 画像形成部
181 制御部
200 第2画像形成装置
220 プリント部
220a プリント制御部
221 画像形成部
281 制御部
300 中間バッファ装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画像形成装置を直列に配置し、前記複数の画像形成装置にて一の用紙に対してそれぞれ画像の形成を行う画像形成システムであって、
前記複数の画像形成装置は、それぞれ、
用紙に画像を形成する画像形成部と、
所定の調整条件が成立したときに、前記画像形成部による画像形成動作を停止させて所定の調整を実行し、該調整が完了した後に前記画像形成部による画像形成動作を再開させるとともに、前記調整を実行するときに、前記複数の画像形成装置のうちの他の画像形成装置に対して前記調整を実行する旨の通知を行う一方、前記複数の画像形成装置のうちの他の画像形成装置より前記調整を実行する旨の通知があったときに、前記他の画像形成装置における前記調整の実行中において前記画像形成部の駆動を停止させて前記画像形成部を駆動停止状態にする制御部と、
を備えたことを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
前記複数の画像形成装置の制御部は、それぞれ、前記他の画像形成装置より前記調整を実行する旨の通知があったときに、前記調整に要する時間を特定し、該特定した時間が所定の判定時間に満たないときには、前記画像形成部の駆動を停止させず、前記画像形成部を前記調整が完了するまで待機させるレディ状態にすることを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記複数の画像形成装置の制御部は、それぞれ、複数種類の調整が実行可能であって、前記他の画像形成装置に対して前記調整の種類を特定可能に前記調整を実行する旨の通知を行い、前記他の画像形成装置より前記調整を実行する旨の通知があったときには、該通知から特定された前記調整の種類から、前記調整に要する時間を特定することを特徴とする請求項2に記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記複数の画像形成装置のうちの用紙の搬送方向における下流側に配置される画像形成装置の制御部は、上流側に配置される画像形成装置から前記調整を実行する旨の通知があったときにおいて、前記上流側に配置される画像形成装置から排出された用紙に対して前記画像形成部による画像形成処理を行った後、前記上流側に配置される画像形成装置からの前記調整を実行する旨の通知から特定された前記調整の種類から特定される時間が、前記判定時間に当該画像形成処理の実行時間を加えた時間に満たない場合には、前記画像形成部を前記レディ状態にして待機させ、
前記上流側に配置される画像形成装置の制御部は、前記下流側に配置される画像形成装置から前記調整を実行する旨の通知があったときにおいて、前記下流側に配置される画像形成装置からの前記調整を実行する旨の通知から特定された前記調整の種類から特定される時間が、前記判定時間に満たない場合には、前記画像形成部を前記レディ状態にして待機させることを特徴とする請求項3に記載の画像形成システム。
【請求項5】
前記複数の画像形成装置の制御部は、それぞれ、複数種類の調整が実行可能であって、前記他の画像形成装置に対して前記調整の種類を特定可能に前記調整を実行する旨の通知を行い、前記他の画像形成装置より前記調整を実行する旨の通知があったときには、該通知から特定された前記調整の種類に基づいて前記画像形成部を前記駆動停止状態にするか否かを判定し、前記駆動停止状態にすると判定したときは、前記画像形成部を前記駆動停止状態にし、前記駆動停止状態にすると判定しないときは、前記画像形成部の駆動を停止させず、前記画像形成部を前記調整が完了するまで待機させるレディ状態にすることを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記調整は、前記画像形成部による画像形成を安定化させるための画像安定化処理である請求項1〜5の何れか一項に記載の画像形成システム。
【請求項7】
前記複数の画像形成装置の間に、用紙の搬送方向における上流側に配置される画像形成装置から排出された用紙を受け入れて貯留し、該貯留された用紙を下流側に配置される画像形成装置に送出する貯留装置を配置して備え、
前記複数の画像形成装置の制御部は、それぞれ、前記画像形成部によって画像形成処理中の用紙を装置外に排出させた後に前記画像形成部を前記駆動停止状態にすることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の画像形成システム。
【請求項1】
複数の画像形成装置を直列に配置し、前記複数の画像形成装置にて一の用紙に対してそれぞれ画像の形成を行う画像形成システムであって、
前記複数の画像形成装置は、それぞれ、
用紙に画像を形成する画像形成部と、
所定の調整条件が成立したときに、前記画像形成部による画像形成動作を停止させて所定の調整を実行し、該調整が完了した後に前記画像形成部による画像形成動作を再開させるとともに、前記調整を実行するときに、前記複数の画像形成装置のうちの他の画像形成装置に対して前記調整を実行する旨の通知を行う一方、前記複数の画像形成装置のうちの他の画像形成装置より前記調整を実行する旨の通知があったときに、前記他の画像形成装置における前記調整の実行中において前記画像形成部の駆動を停止させて前記画像形成部を駆動停止状態にする制御部と、
を備えたことを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
前記複数の画像形成装置の制御部は、それぞれ、前記他の画像形成装置より前記調整を実行する旨の通知があったときに、前記調整に要する時間を特定し、該特定した時間が所定の判定時間に満たないときには、前記画像形成部の駆動を停止させず、前記画像形成部を前記調整が完了するまで待機させるレディ状態にすることを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記複数の画像形成装置の制御部は、それぞれ、複数種類の調整が実行可能であって、前記他の画像形成装置に対して前記調整の種類を特定可能に前記調整を実行する旨の通知を行い、前記他の画像形成装置より前記調整を実行する旨の通知があったときには、該通知から特定された前記調整の種類から、前記調整に要する時間を特定することを特徴とする請求項2に記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記複数の画像形成装置のうちの用紙の搬送方向における下流側に配置される画像形成装置の制御部は、上流側に配置される画像形成装置から前記調整を実行する旨の通知があったときにおいて、前記上流側に配置される画像形成装置から排出された用紙に対して前記画像形成部による画像形成処理を行った後、前記上流側に配置される画像形成装置からの前記調整を実行する旨の通知から特定された前記調整の種類から特定される時間が、前記判定時間に当該画像形成処理の実行時間を加えた時間に満たない場合には、前記画像形成部を前記レディ状態にして待機させ、
前記上流側に配置される画像形成装置の制御部は、前記下流側に配置される画像形成装置から前記調整を実行する旨の通知があったときにおいて、前記下流側に配置される画像形成装置からの前記調整を実行する旨の通知から特定された前記調整の種類から特定される時間が、前記判定時間に満たない場合には、前記画像形成部を前記レディ状態にして待機させることを特徴とする請求項3に記載の画像形成システム。
【請求項5】
前記複数の画像形成装置の制御部は、それぞれ、複数種類の調整が実行可能であって、前記他の画像形成装置に対して前記調整の種類を特定可能に前記調整を実行する旨の通知を行い、前記他の画像形成装置より前記調整を実行する旨の通知があったときには、該通知から特定された前記調整の種類に基づいて前記画像形成部を前記駆動停止状態にするか否かを判定し、前記駆動停止状態にすると判定したときは、前記画像形成部を前記駆動停止状態にし、前記駆動停止状態にすると判定しないときは、前記画像形成部の駆動を停止させず、前記画像形成部を前記調整が完了するまで待機させるレディ状態にすることを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記調整は、前記画像形成部による画像形成を安定化させるための画像安定化処理である請求項1〜5の何れか一項に記載の画像形成システム。
【請求項7】
前記複数の画像形成装置の間に、用紙の搬送方向における上流側に配置される画像形成装置から排出された用紙を受け入れて貯留し、該貯留された用紙を下流側に配置される画像形成装置に送出する貯留装置を配置して備え、
前記複数の画像形成装置の制御部は、それぞれ、前記画像形成部によって画像形成処理中の用紙を装置外に排出させた後に前記画像形成部を前記駆動停止状態にすることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の画像形成システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−58487(P2012−58487A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−201505(P2010−201505)
【出願日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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