説明

画像形成装置、その制御方法および制御プログラム

【課題】プリントサーバにおけるアプリケーションの修正等を要することなく、プリントサーバにおいて蓄積されたプリントデータであって、画像形成装置での実行を中止されたジョブについてのプリントデータを、プリントサーバから容易に削除できるようにすることである。
【解決手段】MFP100は、画像形成の指示を入力されたすべてのジョブをプリントデータを、プリントサーバ200から受信する。これにより、MFP100において画像形成ができなくなったジョブについて、当該ジョブのプリントデータがプリントサーバ200に残される事態を回避できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関し、特に、印刷ジョブを入力される画像形成装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、画像形成装置に、プリントサーバから印刷ジョブ(プリントデータ)を入力し、当該印刷ジョブを実行させる、いわゆるプルプリント(pull print)システムが実現されている。このようなシステムでは、画像形成装置は、サーバ等に印刷ジョブの送信を要求する。これに応じて、サーバ等の機器は、画像形成装置に印刷ジョブを送信する。
【0003】
このようなシステムにおいて、画像形成装置が、サーバに対して複数の印刷ジョブの送信を要求した後、なんらかのエラーを生じた場合、要求を送信した複数の印刷ジョブの中の一部を受信および実行をできない事態が生じる。このような場合、サーバに蓄積された印刷ジョブを削除する必要が生じる。
【0004】
ネットワーク上の機器におけるデータの削除に関しては、従来から種々の技術が開示されている。
【0005】
たとえば、特許文献1(特開2010−15537号公報)には、画像形成装置に取り付けられたマスストレージに記憶されるジョブの削除に関する技術が開示されている。当該技術では、画像形成装置に接続されたカードリーダにユーザがIC(Integrated Circuit)カードをかざすと、当該ICカードによってユーザが特定され、そして、マスストレージに記憶されている当該ユーザのジョブがリストアップされる。そして、ICカードがかざされる時間が所定の時間よりも長い場合には、当該リストアップされたジョブがすべて削除される。
【0006】
特許文献2(特開2006−343917号公報)には、印刷装置に異常が発生した場合の、当該印刷装置の制御方法が開示されている。当該印刷装置において異常が発生した場合、異常の要因によって異なった処理モードが指定される。処理モードの中には、受信バッファ内のデータを削除するモードが含まれている。
【0007】
特許文献3(特開2008−197800号公報)には、印刷制御装置から印刷装置に対して、印刷対象となる画像データを複数部数印刷する印刷ジョブが指示された場合であって、当該印刷ジョブがキャンセルされた場合の、印刷ジョブの削除に関する技術が開示されている。当該技術では、印刷ジョブにおいて、印刷対象となる画像データのヘッダに、印刷ジョブによって特定されるジョブ番号と当該印刷ジョブにおける部数に対応した通し番号が付される。そして、印刷ジョブが削除される場合には、削除の対象となるジョブ番号が指定される。これにより、当該ジョブ番号を有する画像データが一括して削除される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2010−15537号公報
【特許文献2】特開2006−343917号公報
【特許文献3】特開2008−197800号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記したようなプルプリントシステムにおいて、画像形成装置のエラー発生やユーザに対する課金エラー等を理由に当該画像形成装置において印刷ジョブの実行が中止された場合、プリントサーバに当該印刷ジョブが残されることとなる。特許文献1〜特許文献3では、プリントサーバに残されたプリントジョブの削除については言及されていない。したがって、従来のプルプリントシステムにおいてこのようなプリントジョブを削除するためには、サーバにおいて、当該ジョブを削除するために、アプリケーションの修正等が必要となると考えられる。
【0010】
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、プリントサーバにおけるアプリケーションの修正等を要することなく、プリントサーバにおいて蓄積されたプリントジョブであって、画像形成装置での実行を中止されたジョブについてのプリントジョブを、容易に削除できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に従った画像形成装置は、プリントジョブが記憶されたプリントサーバに接続可能な画像形成装置であって、プリントサーバに記憶されたプリントジョブの実行開始指示を受付けるための入力手段と、プリントサーバから、入力手段で実行開始指示が入力されたプリントジョブを受信するための受信手段と、プリントサーバから受信されたプリントジョブの実行の可否を判断するための判断手段と、判断手段により実行できないと判断されたプリントジョブを削除するための削除手段とを備える。
【0012】
好ましくは、削除手段は、入力手段に、判断手段によって実行できないと判断されたプリントジョブを削除する指示が入力されたことを条件として、プリントジョブを削除する。
【0013】
好ましくは、入力手段は、さらに複数のプリントジョブを一括で削除する指示を受付け、削除手段は、一括削除の指示が入力された場合に、受信手段により受信された複数のプリントジョブを一括で削除する。
【0014】
好ましくは、ユーザのログインを受け付けるログイン手段をさらに備え、削除手段は、ログイン手段によってログインしたユーザのログイン情報に基づいて、プリントデータが削除対象であるか否かを判断する。
【0015】
好ましくは、表示装置と、プリントサーバから受信されたプリントジョブを記憶するための記憶手段とをさらに備え、記憶手段は、受信されたプリントジョブを、受信時のログインユーザに関連付けて記憶し、判断手段は、ログイン手段が、実行できないと判断されたプリントジョブに関連付けられたユーザのログインを受け付けた場合には、表示装置に、当該プリントジョブの実行指示の入力を問い合わせる情報を表示させる。
【0016】
好ましくは、プリントジョブを実行する実行手段をさらに備え、判断手段は、入力手段に、実行できないと判断されたプリントジョブの実行の指示が入力された場合に、再度、当該プリントジョブの画像の形成の可否を判断し、実行可能であると判断した場合には、実行手段に当該プリントジョブを実行させる。
【0017】
好ましくは、課金サーバとさらに接続され、判断手段は、課金サーバに、入力手段に実行開始指示を入力されたプリントジョブの実行のための課金の可否を問い合わせ、当該問い合わせの結果に基づいて、当該プリントジョブの実行の可否を判断する。
【0018】
本発明に従った画像形成装置の制御方法は、記憶装置とプリントジョブが記憶されたプリントデータの画像の形成を実行するための実行手段とを備え、プリントサーバに接続可能な画像形成装置の制御方法であって、プリントサーバに記憶されたプリントジョブの実行開始指示の入力を受付けるステップと、プリントサーバから、実行開始指示が入力されたプリントジョブを受信するステップと、プリントサーバから受信されたプリントジョブの実行の可否を判断するステップと、判断するステップにより実行できないと判断されたプリントジョブを削除するためのステップとを備える。
【0019】
本発明に従った制御プログラムは、画像形成装置のコンピュータに実行させる制御プログラムであって、画像形成装置は、プリントジョブが記憶されたプリントサーバに接続可能であり、制御プログラムは、コンピュータに、プリントサーバに記憶されたプリントジョブの実行開始指示の入力を受付けるステップと、プリントサーバから、実行開始指示が入力されたプリントジョブを受信するステップと、プリントサーバから受信されたプリントジョブの実行の可否を判断するステップと、判断するステップにより実行できないと判断されたプリントジョブを削除するためのステップとを実行させる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、プリントサーバにおけるアプリケーションの修正等を要することなく、プリントサーバに上記のようなプリントデータが残ることを回避できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の画像形成装置の第1の実施の形態であるMFP(Multi Function Peripheral)を用いたプルプリントシステムの全体構成を模式的に示す図である。
【図2】図1のプルプリントシステムにおける動作の概要を説明するための図である。
【図3】MFPの制御ブロックを示す図である。
【図4】図2を参照して説明した動作を実現するための、プルプリントシステムの各要素のシーケンス図である。
【図5】ジョブ管理情報の内容の一例を模式的に示す図である。
【図6】図5のジョブ管理情報に対する、更新された状態の一例を示す図である。
【図7】MFPの表示部に表示される画面の一例を示す図である。
【図8】MFPの表示部に表示される画面の他の例を示す図である。
【図9】ジョブ管理情報の内容の一例を示す図である。
【図10】本発明の画像形成装置の第2の実施の形態を含むプルプリントシステムの動作の概要を示す図である。
【図11】図10のMFPにおいて実行される処理のフローチャートである。
【図12】図10のMFPの表示部に表示される画面の一例を示す図である。
【図13】図10のMFPの表示部に表示される画面の他の例を示す図である。
【図14】ジョブ管理情報の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
[第1の実施の形態]
<システムの全体構成>
図1は、本発明の画像形成装置の第1の実施の形態であるMFPを用いたプルプリントシステムの全体構成を模式的に示す図である。
【0023】
図1を参照して、プルプリントシステムは、MFP100A,100Bと、プリントサーバ200と、課金サーバ300とを含む。これらの機器は、ネットワークに接続されている。なお、プルプリントシステムに含まれるMFPの数は、図1に示された「2」に限定されない。1であってもよいし、3以上であっても良い。本明細書では、以下、MFP100AとMFP100Bとを総称して、適宜MFP100という。
【0024】
図2は、図1のプルプリントシステムにおける動作の概要を説明するための図である。
図2を参照して、本プルプリントシステムでは、MFP100は、当該MFP100に備えられたプリントキーに対する操作を受付ける等してプリントサーバ200に保存されたジョブの実行の指示を受付けると(ステップS1)、プリントサーバ200に対して、当該ジョブの開始を要求する(ステップS2)。当該要求は、たとえば、当該ジョブを依頼するためのPJL(プリンタジョブ言語)コマンドを送信することにより、実現される。
【0025】
なお、MFP100は、ジョブ実行の指示を受付ける前に、ユーザのログインを受付ける。これにより、MFP100は、実行を指示されたジョブと、当該ジョブの実行を指示したユーザとを、関連付けて記憶することができる。本明細書では、これらを関連付ける情報を「ジョブ管理情報」という。
【0026】
プリントサーバ200は、上記要求に応じて、MFP100に、ジョブの開始を指示する。続いて、プリントサーバ200は、上記要求に含まれるジョブのプリントデータを、MFP100へ送信する。
【0027】
一例として、上記要求によって、ジョブ(1)〜ジョブ(100)という100のジョブの実行が要求された場合を説明する。
【0028】
この場合、プリントサーバ200は、ジョブの開始を指示する応答(ジョブ開始応答)に続いて、まずジョブ(1)のプリントデータを、MFP100へ送信(投入)する。
【0029】
ジョブ開始応答に応じて、MFP100は、これらのジョブの実行を指示したユーザに対する(これらのジョブ(ジョブ(1)〜ジョブ(100))の実行に要する費用の)課金が可能か否か、課金サーバ300へ問い合わせる。この問い合わせは、たとえば、MFP100が、これらのジョブの実行を指示したユーザを特定する情報と、これらのジョブの実行に要する課金額とを、課金サーバ300へ送信し、当該ユーザに対して当該額の課金が可能か否かを問い合わせることによって実現される(図2の「残金確認」)。なお、MFP100は、ジョブ実行のための課金額として、1ジョブごとに一定の額を指定しても良いし、各ジョブのデータ量等に応じた額を指定しても良い。
【0030】
課金サーバ300は、ユーザごとに、課金情報を記憶している。課金サーバ300は、MFP100から課金が可能か否かの問い合わせを受けると、記憶している情報に基づいて、可能か否かを回答する。たとえば、課金が可能であると判断した場合には、当該課金額を当該ユーザの課金情報において特定される額から差し引くとともに、MFP100に課金が可能である旨(課金が完了した旨)の情報を送信する。一方、課金が不能であると判断した場合には、課金サーバ300は、その旨をMFP100に送信する。
【0031】
MFP100は、課金サーバ300からの回答が、課金可能であるというものであれば、プリントサーバ200から受信した、各ジョブのプリントデータの画像を形成する。一方、課金サーバ300からの回答が、課金不能であるというものであれば、MFP100は、プリントサーバ200から当該ジョブのプリントデータを受信した後、当該プリントデータの削除の可否を問い合わせる画面をMFP100において表示する。図2では、課金サーバ300からの回答が課金不能であった場合のシーケンスが記載されている。そして、図2では、課金サーバ300からMFP100へのこのような回答が「残金なし」として示されている。
【0032】
MFP100は、上記したプリントデータの削除の可否を問い合わせる画面として、ログイン中のユーザが実行を要求した各ジョブのプリントデータの削除指示を入力するための画面を表示する。そして、MFP100は、プリントサーバ200から上記各ジョブのプリントデータを受信し、ユーザが削除の指示を入力したプリントデータを削除する。
【0033】
なお、MFP100では、上記のようにプリントデータの削除を問い合わせる対象となるジョブが複数の場合に、上記問い合わせる画面として、それらを一括して削除するか否かの指定を受付ける画面を表示することができる。そして、一括して削除することが指定されると、MFP100は、後述するように一括削除フラグをONにして、上記のように実行を要求された複数のジョブのプリントデータを、一括して削除するための処理を実行する。
【0034】
<MFPの構成>
図3は、MFP100の制御ブロックを示す図である。
【0035】
図3を参照して、MFP100は、装置全体の制御を行なうCPU(Central Processing Unit)101と、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)102と、プログラムや定数などを記憶するROM(Read Only Memory)103と、画像データなどを記憶するためのハードディスクドライブ(HDD)104と、上記したネットワークに接続するための通信インターフェイス(I/F)105と、ユーザからの入力操作を受付ける操作パネル106と、画像形成動作や画像読取動作を実行するエンジン107とを含む。エンジン107は、たとえば、画像形成動作を行なうプリンタと、画像読取動作を行なうスキャナを含む。操作パネル106は、たとえばタッチセンサによって構成される入力部106Aと、たとえば液晶表示装置によって構成される表示部106Bとを含む。
【0036】
<MFPの動作>
図4は、図2を参照して説明した動作を実現するための、プルプリントシステムの各要素のシーケンス図である。
【0037】
図4を参照して、MFP100では、プリントサーバ200に蓄積されたジョブを実行するためのアプリケーション(以下、適宜「プリプリントアプリケーション」という)を起動されると、まず、ステップSA10で、ユーザのログインを受付けて、ステップSA20へ処理を進める。
【0038】
CPU101は、ステップSA10で、たとえば、ユーザ名とパスワードの入力を受付ける。そして、CPU101は、プリントサーバ200に、入力を受付けたユーザ名とパスワードを送信する。プリントサーバ200には、ユーザ情報として、1以上のユーザのユーザ名とパスワードの組合せが記憶されているものとする。そして、MFP100から受信したユーザ名とパスワードの組合せが、プリントサーバ200に記憶されているものであれば、MFP100に対して、ステップSA10におけるログインが成功した旨の情報を送信する。なお、ユーザ名とパスワードの組合せは、MFP100において記憶されていても良い。この場合には、ログインの成否は、CPU101が当該記憶されている組合せと入力された組合せとを比較することによって判断する。
【0039】
なお、CPU101は、ログインが成功した場合にのみ、ステップSA20へ処理を進める。ログインが失敗した場合には、再度、ログイン情報(ユーザ名およびパスワード)の入力を求める。
【0040】
ステップSA20では、CPU101は、ジョブの実行の指示を受付けて、ステップSA30へ処理を進める。ステップSA20では、CPU101は、たとえば、以下の処理を実行する。つまり、CPU101は、プリントサーバ200に、登録されているジョブの一覧を要求する。これに応じて、プリントサーバ200は、当該プリントサーバ200においてMFP100にログインしているユーザに関連付けられて登録されているジョブの一覧を、MFP100へ送信する。そして、CPU101は、プリントサーバ200から受信したジョブの一覧を、表示部106Bに表示させる。そして、当該表示されたジョブの一覧からジョブを指定する情報の入力を受付けることにより、CPU101は、ジョブの実行の指示を受付ける。
【0041】
ステップSA30では、CPU101は、ステップSA20で実行の指示を受付けたジョブの開始要求のためのPJLコマンドを作成して、ステップSA40へ処理を進める。
【0042】
ステップSA40では、CPU101は、ステップSA20で実行指示を受付けたジョブの識別情報によってジョブ管理情報を生成し、当該ジョブ管理情報をRAM102等に保存して、ステップSA50へ処理を進める。
【0043】
ここで、ジョブ管理情報の内容について説明する。
図5は、ジョブ管理情報の内容の一例を模式的に示す図である。
【0044】
図5を参照して、ジョブ管理情報では、ジョブ毎に、ユーザ名とファイル名が、関連付けられて記憶されている。たとえば、図5のジョブ(1)についてのジョブ管理情報では、ユーザ名「xkawahata」とファイル名「test1.pdf」とが記憶されている。CPU101は、ジョブ管理情報の生成に際し、ステップSA10のログインのためにユーザが入力したユーザ名を、ジョブ管理情報における「ユーザ名」として取得する。また、CPU101は、ステップSA20において実行指示を受付けたジョブに対応するファイルのファイル名を、ジョブ管理情報における「ファイル名」として取得する。
【0045】
図4に戻って、ステップSA40においてジョブ管理情報を保存した後、CPU101は、ステップSA30で作成したPJLコマンドをプリントサーバ200に送信する(ジョブ開始要求)。
【0046】
プリントサーバ200は、当該ジョブ開始要求に応じて、ジョブ開始応答を、MFP100に送信する。そして、プリントサーバ200は、これに続けて、上記ジョブ開始要求によって実行を要求された各ジョブのプリントデータを、MFP100に対して、順次送信する。図4において、「投入」とは、ジョブに対応するプリントデータの送信を意味する。つまり、たとえば、「ジョブ(1)投入」と書かれているのは、プリントサーバ200から、ジョブ(1)のプリントデータが送信されることを意味する。
【0047】
また、CPU101は、ステップSA20で実行指示を受付けたジョブについての課金の可否の問合せを、課金サーバ300に対して送信する(残金確認)。
【0048】
これに応じて、課金サーバ300は、課金の可否を、MFP100に送信する。
図4では、図2と同様に、課金が不能である場合の回答(残金なし)が示されている。
【0049】
CPU101は、課金サーバ300から課金が不能である旨の回答を受信すると、ステップSA50で、ステップSA20で実行指示を受付けたジョブの実行が、課金サーバ300における当該ユーザの残金不足により実行できない旨を表示し、さらに、これらのジョブのプリントデータの削除の可否を問合せるUI(ユーザインターフェイス)を、表示部106Bに表示させる。
【0050】
そして、ステップSA50におけるUI表示に対して、ユーザが上記プリントデータの削除を指示する情報を入力すると、CPU101は、当該情報の入力を受付ける(ステップSA60)。
【0051】
ステップSA60でプリントデータの削除の指示を受付けると、CPU101は、さらに、ステップSA70で、一括削除フラグをONして、ステップSA80へ処理を進める。
【0052】
ステップSA80では、CPU101は、HDD104において、プリントサーバ200から受信したプリントデータ(投入済ジョブ)が記憶されているか否かを判断し、記憶されていると判断するとステップSA90へ処理を進める。
【0053】
ステップSA90では、CPU101は、投入されたジョブ(HDD104において記憶されているプリントデータ)を構成する情報を解析することにより、当該プリントデータのファイル名および当該プリントデータの画像形成の指示を入力したユーザ名を抽出して、ステップSA100へ処理を進める。
【0054】
ステップSA100では、CPU101は、ステップSA90で抽出したユーザ名とファイル名が、ジョブ管理情報において削除済フラグがOFFとされているジョブのユーザ名とファイル名の組合せと一致するか否かを判断し、一致すると判断するとステップSA110へ処理を進め、ジョブ管理情報において一致するものがないと判断するとステップSA120へ処理を進める。
【0055】
ステップSA120では、CPU101は、エンジン107に、当該ジョブを実行(当該プリントデータの画像形成を実行)させて、ステップSA80へ処理を戻す。
【0056】
一方、ステップSA110では、CPU101は、ステップSA90で抽出した識別情報に対応するジョブ(プリントデータ)をHDD104から削除し、また、ジョブ管理情報における当該ジョブの情報を削除して、ステップSA130へ処理を進める。
【0057】
ステップSA130では、CPU101は、ジョブ管理情報において、図5を参照して説明したようにジョブの情報が登録されているか否かを判断し、されていると判断するとステップSA80へ処理を戻す。一方、そのようなジョブがないと判断すると、ステップSA140へ処理を進める。
【0058】
ステップSA140では、CPU101は、ステップSA70でONした一括削除フラグの値をOFFとして、ステップSA20へ処理を戻す。
【0059】
以上、図4を参照して説明した処理によれば、MFP100は、プリントサーバ200に蓄積されたジョブの実行の指示を受付けると(ステップSA20)、プリントサーバ200に対し、当該ジョブの開始要求を送信し(ジョブ開始要求)、また、当該ジョブについてのユーザへの課金が可能か否かを課金サーバ300に問合せる(残金確認)。
【0060】
そして、MFP100は、上記ユーザに対して課金が可能な場合には、実行を指示されたジョブのプリントデータの画像形成を実行する。具体的には、当該プリントデータをプリントサーバ200から受信し、HDD104(または、RAM102)に保存し、そして、当該プリントデータの画像をエンジン107に形成させる。一方、上記ユーザへの課金ができない場合(課金サーバから「残金なし」)には、MFP100は、実行を指示されたジョブのプリントデータの削除の指示の入力を促し(ステップSA50)、削除指示が入力されると(ステップSA60)、各ジョブのプリントデータをプリントサーバ200から受信し、HDD104またはRAM102に記憶し、そして、記憶したプリントデータを削除する(ステップSA110)。
【0061】
なお、MFP100では、プリントサーバ200から受信したプリントデータが削除を指示されたプリントデータであるか否かは、受信したプリントデータの識別情報を、ジョブ管理情報に登録されている識別情報と比較することにより、判断する。具体的には、これらの識別情報が一致すれば、記憶されたプリントデータは削除すべきプリントデータであると判断され、一致しない場合には、MFP100において実行されるために受信したプリントデータであると判断される(ステップSA120)。
【0062】
なお、本実施の形態では、MFP100は、実行指示を入力されたすべてのジョブについて、ユーザの課金情報等によって実行できるか否かに拘らず、各ジョブのプリントデータを、プリントサーバ200から受信する。そして、受信したプリントデータが、ジョブ管理情報において削除済フラグをOFFとされているジョブに対応するものであれば(ステップSA100でYES)、記憶したプリントデータを削除する。
【0063】
これにより、プリントサーバ200において予め蓄積されたプリントデータが、MFP100において後発的に実行できない事情が生じたときに、プリントサーバ200からダウンロードされず、残り続けることを、確実に回避できる。
【0064】
また、上記したようなプリントデータが、MFP100において削除されるため、プリントサーバ200におけるアプリケーションの変更等を要することなく、プリントサーバ200に不要なジョブのプリントデータが蓄積し続けることを回避できる。
【0065】
なお、MFP100においてジョブのプリントデータが削除されると、ジョブ管理情報において、削除されたジョブに対応する情報が、削除される。
【0066】
図6には、図5に示された状態から、MFP100に記憶されたジョブ管理情報の、ジョブ(1)のプリントデータが削除されることによって更新された状態が示されている。図6のジョブ管理情報では、図5のジョブ管理情報と比較して、ジョブ(1)の情報が削除されている。
【0067】
なお、MFP100では、各ジョブが実行された場合にも、ジョブ管理情報から当該ジョブの情報が削除される。
【0068】
また、MFP100において、各ジョブが実行されることによっても、プリントサーバ200からダウンロードされたプリントデータは削除され得る。このように、プリントデータが削除された場合でも、ジョブ管理情報からは、当該削除されたジョブの情報が削除される。
【0069】
<画面の表示例>
本実施の形態では、ステップSA50において、CPU101は、ステップSA20で実行を指示されたジョブについての、プリントデータの削除の可否を問合せるUIを、表示部106Bに表示させた。
【0070】
図7は、このときに表示部106Bに表示される画面の一例を示す図である。画面910では、「ジョブを一括削除しますか?」という、問合せのメッセージと共に、プリントデータの削除を指示するために操作されるボタン911と、上記したプリントデータの削除を希望しない意思を入力するためのボタン912が表示されている。ボタン911が操作されることによって、CPU101は、ステップSA60で、ステップSA20で実行を指示されたすべてのジョブの削除指示を受付け、ステップSA70以降の、各ジョブのプリントデータを削除するための処理を実行する。
【0071】
一方、ボタン912が操作されると、CPU101は、ステップSA70以降の処理を実行することなく、プリントサーバ200からダウンロードされたジョブのプリントデータを、MFP100のHDD104に保存する。
【0072】
なお、ステップSA50において表示部106Bに表示されるUIは、ステップSA20で実行の指示を受付けたジョブのそれぞれについて、プリントデータの削除を指示するものであってもよい。図8は、このような場合に、ステップSA50で表示部106Bに表示される画面の一例を示す図である。
【0073】
図8を参照して、画面920では、ステップSA20で実行の指示を受付けたジョブの各プリントデータのファイル名について、削除を指示するための情報を入力する欄(欄921〜926が表示されている。なお、画面920には、ステップSA20で実行を指示されたジョブの一部についてのファイル名およびこれに対応する入力欄が示されている。CPU101は、スクロールバー930を適宜操作されることにより、操作内容に応じて、画面920に表示されるファイル名および入力欄を、ステップSA20で実行の指示を受けたジョブの中から選択する。削除するファイルとして選択されたファイル名に対応する削除欄には、チェックの印が表示される。図8では、test2.pdfからtest6.pdfまでの5つのファイルが選択された状態が示されている。この状態で、決定ボタン940が操作されると、CPU101は、ステップSA60において、このように選択されたジョブの削除の指示を受付ける。そして、この場合には、ステップS70の処理を飛ばして、ステップSA80へ処理を進める。なお、この場合、ステップSA60では、CPU101は、ジョブ管理情報において、削除することを指示されたジョブについてのみ、情報を残す。つまり、選択されなかったジョブについては、ジョブ管理情報から、対応する情報を削除する。
【0074】
これにより、ステップSA110では、ステップSA20で実行の指示を受付け、プリントサーバ200からプリントデータを受信したプリントデータの中で、削除することを指示されたジョブについてのみ削除する。
【0075】
[第2の実施の形態]
<システムの動作態様>
第1の実施の形態では、図8を参照して説明したように、MFP100において実行されず、また、削除の指示もなされなかったジョブのプリントデータは、HDD104(または、RAM102)に残される。本実施の形態のプルプリントシステムでは、このように残されたプリントデータについて、対応するジョブの実行の指示を受付ける。
【0076】
図9は、本実施の形態において作成等されるジョブ管理情報の一例を示す図である。
図9を参照して、本実施の形態のジョブ管理情報では、図5等を参照して説明したジョブ管理情報に加えて、各ジョブに対して「削除済フラグ」の状態が登録されている。当該状態は、ONまたはOFFで示される。なお、図9では、ジョブ(1)〜ジョブ(100)の情報が登録され、そして、ジョブ(1)の「削除済フラグ」のみが「OFF」とされており、その他のジョブの「削除済フラグ」は「ON」とされている。
【0077】
図10は、本実施の形態におけるプルプリントシステムの動作の概要を示す図である。
図10では、MFP100は、図2を参照して説明したステップS1〜S4と同様に、ユーザからジョブの実行指示を受付け(ステップS1)、当該指示に基づいてプリントサーバ200にジョブ開始要求を送信し(ステップS2)、そして、プリントサーバ200から実行を指示したジョブのプリントデータを順次受信する(ジョブ(1)〜ジョブ(100)の投入)。また、MFP100は、実行の指示を受付けたジョブについての課金のために、課金サーバ300に、ログインユーザの残金を確認する。そして、残金がないとの回答を受けると、実行の指示を受付けたジョブが実行できない旨、および、これらの削除の指示を受付ける画面(たとえば、図8)を表示させ(ステップS3)、そして、削除の指示を受付けると、それらを削除する。プリントデータが削除されることにより、ジョブ管理情報における、対応するジョブの削除済フラグがONとされる。
【0078】
一方、プリントサーバ200から受信し、残金不足等により画像形成ができなかったプリントデータの中で、プリントデータを削除しない旨の指示を受付けると、MFP100では、当該プリントデータは削除されることなく、そして、ジョブ管理情報では、当該ジョブについての削除済フラグがOFFとされる。なお、このような指示は、たとえば、図8の画面920に対して、入力欄(入力欄921等)を操作されることなく決定ボタン940を操作されたことによって(つまり、ジョブに対応する入力欄にチェックの印が表示されない状態で決定ボタン940を操作されたことによって)、入力される。
【0079】
そして、削除済フラグがOFFとされているジョブのユーザ名と同一のユーザ名がMFP100にログインし、プルプリントアプリケーションを起動した場合には、MFP100では、表示部106Bに、当該ジョブを、再度実行を指示するジョブとして選択するか否かをユーザに問合せる(ステップS5)。
【0080】
図12は、本実施の形態においてMFP100の表示部106Bに表示される画面の一例を示す図である。
【0081】
図12を参照して、画面950では、「前回キャンセルしたファイルを選択済みにしますか?」というメッセージと共に、ボタン951とボタン952が表示されている。ボタン951は、上記したような、削除されなかったジョブを、再度実行指示の対象として選択する指示を入力するためのボタンである。ボタン952は、そのような選択を希望しない旨の情報を入力するためのボタンである。
【0082】
MFP100では、ボタン951を操作されると、さらに、当該ユーザに関連付けられて、ジョブ管理情報において、削除済フラグがOFFとされているすべてのジョブについて、再度実行指示の対象として選択するか否かを問合せる画面を表示させる。
【0083】
図13は、このときに表示部106Bに表示される画面の一例を示す図である。
図13を参照して、画面960では、「ジョブを復活させますか?」というメッセージと共に、ファイル名と当該ファイル名に対応するジョブの実行の指示を入力するための欄とが表示されている。図13では、一例として、ログインユーザについてジョブ管理情報において削除済フラグがOFFとされているジョブが1つ(test1.pdf)である例が示されている。削除済フラグがOFFとされているジョブが複数ある場合には、画面960では、各ジョブのファイル名が表示され、そして、それぞれのファイル名に対応して入力欄が表示される。
【0084】
ユーザは、当該画面に対して、復活(再度、実行指示の対象とすること)を希望するファイルについては、ファイル名に対応する入力欄をタッチ操作等により操作する。そして、決定ボタン970が操作されることにより、入力欄を操作されたファイル名のジョブの実行について、MFP100は、課金サーバ300に対して、ログインユーザの残金を確認する。残金が足りる場合には、課金サーバ300は、当該ユーザの課金情報からジョブの実行に必要な金額を差し引いた後、MFP100に対してジョブの実行のための残金の精算処理が完了したことを報知する。当該報知に応じて、MFP100は、復活を指示されたジョブを実行(プリントデータの画像形成)する。なお、残金が不足している場合には、たとえば、そのままプルプリントアプリケーションが終了する。
【0085】
<MFPの処理>
図11は、MFP100においてステップS5に対応して実行される処理のフローチャートである。
【0086】
図11を参照して、ステップSB10では、CPU101は、ユーザに対するログイン動作を実行して、ステップSB20へ処理を進める。なお、既にユーザがログインしている場合には、ステップSB10の処理が省略される。
【0087】
ステップSB20では、CPU101は、ユーザからの指示に基づいてプルプリントアプリケーションを起動させて、ステップSB30へ処理を進める。
【0088】
ステップSB30では、CPU101は、ジョブ管理情報において、ステップSB10でログインを受付けたユーザ(または、既に、ログインしているユーザ)のユーザ名が関連付けられているジョブであって、削除済フラグがOFFのジョブがあるか否かを判断し、ないと判断すると処理を終了する。一方、あると判断すると、ステップSB40へ処理を進める。
【0089】
ステップSB40では、CPU101は、ジョブ管理情報において削除済フラグがOFFとされているジョブの中で、関連付けられているユーザ名がステップSB10でログインを受付けたユーザ(または、既に、ログインしているユーザ)のユーザ名と同一のものがあるか否かを判断し、あると判断するとステップSB50へ処理を進める。なお、ないと判断するとそのまま処理を終了させる。
【0090】
ステップSB50では、CPU101は、図12を参照して説明したような、それ以前に実行できなかったジョブを、再度実行対象として選択するためのUI画面を表示させて、ステップSB60へ処理を進める。
【0091】
ステップSB60では、図13を参照して説明したように、実行できない状態のままでHDD104に保存されているプリントデータの中から、実行対象とするプリントデータ(ジョブ)の選択を受付けて、ステップSB70へ処理を進める。
【0092】
ステップSB70では、CPU101は、ステップSB60で実行指示の対象として選択されたジョブを実行して、処理を終了させる。これにより、当該ジョブの情報が、ジョブ管理情報から削除される。なお、ステップSB70では、CPU101は、課金サーバ300に対して当該ジョブの実行について処理対象とされているユーザに対して課金が可能か否かを問合せ(残金確認)、課金完了の回答を課金サーバ300から受信したことを条件として、上記ジョブを実行する。
【0093】
[その他の変形例]
以上説明した第2の実施の形態では、残金不足等によりMFP100に対して実行指示がなされたジョブが実行できなかった場合、MFP100では、プリントサーバ200から当該ジョブのプリントデータがHDD104に蓄積される。そして、プリントデータを蓄積されたジョブの実行を指示したユーザが再度MFP100にログインし、そして、プルプリントアプリケーションを起動した場合には、MFP100は、これらのジョブを再度実行指示の対象とするか否かを問合せる(図12等参照)。
【0094】
なお、プルプリントシステムでは、このようなプリントデータの蓄積可能な期間が、定められていてもよい。この場合には、図9を参照して説明したようなジョブ管理情報に、さらに、各ジョブのプリントデータがHDD104において蓄積を開始された時刻が記録される。図14は、このようなジョブ管理情報の変形例を示す図である。
【0095】
図14を参照して、ジョブ管理情報では、各ジョブについて、ユーザ名とファイル名と削除済フラグの状態に加え、上記した蓄積を開始された時刻(登録時刻)が記憶されている。CPU101は、HDD104に各プリントデータを蓄積した時刻を、ジョブ管理情報において、登録時刻として登録する。
【0096】
そして、CPU101は、登録時刻から、予め定められた一定の期間が経過したことを条件として、対応するジョブのプリントデータをHDD104から削除し、また、ジョブ管理情報において、当該ジョブに対応する情報を削除する。
【0097】
また、各実施の形態では、MFP100において、実行を指示されたジョブが実行できない理由としては、課金サーバ300における、当該ジョブの実行を指示したユーザについての残金不足が挙げられていたが、当該理由はこれに限定されない。たとえば、MFP100において、トナー不足や用紙切れ、紙詰り等のエラーが発生したことであってもよい。
【0098】
以上説明した各実施の形態によれば、画像形成装置は、当該画像形成装置に対して画像形成の指示を入力されたすべてのプリントデータを、プリントサーバから受信する。これにより、画像形成装置に対して画像形成の指示を入力された後、当該画像形成装置において画像形成ができなくなったジョブについて、当該ジョブのプリントデータがプリントサーバに残される事態を回避できる。つまり、そのようなプリントデータについては、画像形成装置にダウンロードされた後、当該画像形成装置において、削除等の適切な処理を実行できる。これにより、プリントサーバにおけるアプリケーションの修正等を要することなく、プリントサーバに上記のようなプリントデータが残ることを回避できる。
【0099】
なお、各実施の形態では、MFP100は、図2または図10のステップS3において、残金の不足等により実行できないジョブのプリントデータの削除を、ユーザからの入力を待って実行していたが、このような入力を待たずに削除しても良い。つまり、MFP100は、実行できないジョブについては、表示部106Bに実行できない旨のメッセージを表示する等して報知した後、ユーザからの入力を待つことなく、当該ジョブのプリントデータを削除しても良い。
【0100】
今回開示された各実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、各実施の形態に記載された発明は、単独でも、また、可能な限り組み合わされて、実施されることが意図される。
【符号の説明】
【0101】
100 MFP、102 RAM、106 操作パネル、106A 入力部、106B 表示部、107 エンジン、200 プリントサーバ、300 課金サーバ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリントジョブが記憶されたプリントサーバに接続可能な画像形成装置であって、
前記プリントサーバに記憶された前記プリントジョブの実行開始指示を受付けるための入力手段と、
前記プリントサーバから、前記入力手段で実行開始指示が入力された前記プリントジョブを受信するための受信手段と、
前記プリントサーバから受信された前記プリントジョブの実行の可否を判断するための判断手段と、
前記判断手段により実行できないと判断された前記プリントジョブを削除するための削除手段とを備える、画像形成装置。
【請求項2】
前記削除手段は、前記入力手段に、前記判断手段によって実行できないと判断されたプリントジョブを削除する指示が入力されたことを条件として、前記プリントジョブを削除する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記入力手段は、さらに複数のプリントジョブを一括で削除する指示を受付け、
前記削除手段は、前記一括削除の指示が入力された場合に、前記受信手段により受信された複数のプリントジョブを一括で削除する、請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
ユーザのログインを受け付けるログイン手段をさらに備え、
前記削除手段は、
前記ログイン手段によってログインしたユーザのログイン情報に基づいて、プリントデータが削除対象であるか否かを判断する、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
表示装置と、
前記プリントサーバから受信されたプリントジョブを記憶するための記憶手段とをさらに備え、
前記記憶手段は、前記受信されたプリントジョブを、受信時のログインユーザに関連付けて記憶し、
前記判断手段は、前記ログイン手段が、前記実行できないと判断されたプリントジョブに関連付けられたユーザのログインを受け付けた場合には、前記表示装置に、当該プリントジョブの実行指示の入力を問い合わせる情報を表示させる、請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
プリントジョブを実行する実行手段をさらに備え、
前記判断手段は、前記入力手段に、実行できないと判断されたプリントジョブの実行の指示が入力された場合に、再度、当該プリントジョブの画像の形成の可否を判断し、実行可能であると判断した場合には、前記実行手段に当該プリントジョブを実行させる、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
課金サーバとさらに接続され、
前記判断手段は、前記課金サーバに、前記入力手段に実行開始指示を入力されたプリントジョブの実行のための課金の可否を問い合わせ、当該問い合わせの結果に基づいて、当該プリントジョブの実行の可否を判断する、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
記憶装置とプリントデータの画像の形成を実行するための実行手段とを備え、プリントジョブが記憶されたプリントサーバに接続可能な画像形成装置の制御方法であって、
前記プリントサーバに記憶された前記プリントジョブの実行開始指示の入力を受付けるステップと、
前記プリントサーバから、前記実行開始指示が入力された前記プリントジョブを受信するステップと、
前記プリントサーバから受信された前記プリントジョブの実行の可否を判断するステップと、
前記判断するステップにより実行できないと判断された前記プリントジョブを削除するためのステップとを備える、画像形成装置の制御方法。
【請求項9】
画像形成装置のコンピュータに実行させる制御プログラムであって、
前記画像形成装置は、プリントジョブが記憶されたプリントサーバに接続可能であり、
前記制御プログラムは、前記コンピュータに、
前記プリントサーバに記憶された前記プリントジョブの実行開始指示の入力を受付けるステップと、
前記プリントサーバから、前記実行開始指示が入力された前記プリントジョブを受信するステップと、
前記プリントサーバから受信された前記プリントジョブの実行の可否を判断するステップと、
前記判断するステップにより実行できないと判断された前記プリントジョブを削除するためのステップとを実行させる、制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−190111(P2012−190111A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−51282(P2011−51282)
【出願日】平成23年3月9日(2011.3.9)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】