説明

画像形成装置、操作手段制御方法、及びプログラム

【課題】外部課金装置によって課金を行う場合に複数の操作手段の制御を適切に行うことのできる画像形成装置、操作手段制御方法、及びプログラムの提供を目的とする。
【解決手段】外部課金装置と接続され、複数の操作手段よりジョブの実行指示を入力可能な画像形成装置であって、ジョブに対する設定値の入力を受け付けた前記操作手段の識別子を記憶する操作識別子記憶手段と、前記設定値に応じて課金の要否を判断する判断手段と、課金が必要であると判断された前記設定値の入力を受け付けた前記操作手段にジョブの実行指示の受け付けを制限させる制限手段とを有し、前記制限手段は、前記外部課金装置が課金可能な状態となったことの検知に応じ、前記操作識別子記憶手段に前記識別子が記憶されている前記操作手段にジョブの実行指示の受け付けの制限を解除させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、操作手段制御方法、及びプログラムに関し、特に外部課金装置によって課金を行う画像形成装置、操作手段制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、企業で利用されている画像形成装置やコンビニエンスストア等に設置されている画像形成装置では、その使用状況に応じて課金が行われている。課金の方法としては、画像形成装置内において記録される課金カウンタを利用する方法と、コインラックやカードリーダ・ライタ等の外部課金装置を利用する方法とに大別される。後者の場合、一般的に課金を行えることが保証されるまで(課金が可能となるまで)画像形成装置の利用は制限される。具体的には、コインラックに対して課金額に応じた硬化が投入されたり、カードリーダ・ライタにキーカードがセットされたりするまでスタートボタンが無効化されたり、ジョブの設定画面上に課金額の投入やキーカードのセット等を促す画面が上書き表示されたりする。硬化が投入されたりキーカードがセットされたりすることにより課金が可能となると斯かる利用制限は解除され、ユーザは画像形成装置を利用することが可能となる。
【0003】
他方において、近年の画像形成装置の中には、ネットワークを介して接続しているPC(Personal Computer)等が備えるWebブラウザに表示されたWebページ又は専用のアプリケーション等を介して遠隔的に操作が可能とされているものがある。このような画像形成装置では、画像形成装置が備える操作パネルからだけでなく、PC等に表示された操作画面を介してジョブの実行指示の入力が可能となる。したがって、複数のユーザによって同時にジョブの実行指示が入力される可能性がある。
【特許文献1】特開2004−122778号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来、外部課金装置による課金の要否等に応じたユーザインタフェースに対する制御は、画像形成装置が備える操作パネル以外については考慮されていなかった。したがって、画像形成装置とネットワークを介して接続されたPC等のリモートのユーザインタフェースにおいては、課金の要否等に応じた画面の制御ができないという問題があった。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、外部課金装置によって課金を行う場合に複数の操作手段の制御を適切に行うことのできる画像形成装置、操作手段制御方法、及びプログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで上記課題を解決するため、本発明は、外部課金装置と接続され、複数の操作手段よりジョブの実行指示を入力可能な画像形成装置であって、ジョブに対する設定値の入力を受け付けた前記操作手段の識別子を記憶する操作識別子記憶手段と、前記設定値に応じて課金の要否を判断する判断手段と、課金が必要であると判断された前記設定値の入力を受け付けた前記操作手段にジョブの実行指示の受け付けを制限させる制限手段とを有し、前記制限手段は、前記外部課金装置が課金可能な状態となったことの検知に応じ、前記操作識別子記憶手段に前記識別子が記憶されている前記操作手段にジョブの実行指示の受け付けの制限を解除させることを特徴とする。
【0007】
このような画像形成装置では、外部課金装置によって課金を行う場合に複数の操作手段の制御を適切に行うことができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、外部課金装置によって課金を行う場合に複数の操作手段の制御を適切に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の実施の形態におけるシステム構成例を示す図である。同図において、画像形成装置10と、PC20a、20b、及び20c(以下、総称する場合「PC20」という。)とはLAN(Local Area Network)等のネットワーク(有線又は無線の別は問わない。)を介して接続されている。
【0010】
本実施の形態において、画像形成装置10は、コピー、スキャン、及び印刷等、複数の機能を一台の筐体において実現する複合機である。但し、いずれか一つの機能を実行する機器であってもよい。
【0011】
PC20は、いわゆるPC(Personal Computer)である。本実施の形態では、画像形成装置10をネットワークを介して遠隔的に操作する操作手段として機能する。すなわち、画像形成装置10は、操作パネルからだけではなく、PC20より入力される操作指示に応じてジョブを実行することができる。PC20における操作指示の入力は、例えば、PC20が備えるWebブラウザに表示されるWebページを介して行われる。但し、画像形成装置10に対する専用のクライアントアプリケーションがPC20において利用されてもよい。
【0012】
図2は、本発明の実施の形態における画像形成装置のハードウェア構成例を示す図である。同図において、画像形成装置10は、CPU11、RAM12、HDD(Hard Disk Drive)13、NIC(Network Interface Card)14、メモリカードスロット15、操作パネル16、プロッタ17、スキャナ18、シリアルポート19a、及びシリアルポート19b等を備える。
【0013】
CPU11は、HDD114又はメモリカード50等に記憶され、RAM112にロードされたプログラムに基づいて各種の機能を実現する。RAM12は、プログラムをロードするための記憶領域や、ロードされたプログラムのワーク領域等として用いられる。HDD13は、プログラムを格納したファイルやプログラムが利用する各種のデータ等を記憶する。NIC14は、ネットワークケーブルに接続するためハードウェアインタフェースである。メモリカードスロット15は、メモリカード50に記録された情報(プログラム)を読み取る。操作パネル16は、ボタン等の入力装置や液晶パネル等の表示装置等を備えたユーザインタフェースである。スキャナ17は、紙原稿より画像データを読み取る。プロッタ18は、紙原稿に画像データを転写する。シリアルポート19a及び19bは、RS−232Cケーブル又はUSB(Universal Serial Bus)ケーブル等を接続するためのハードウェアインタフェースである。本実施の形態では、シリアルポート19aには外部課金装置30aが接続されている。シリアルポート19bには外部課金装置30bが接続されている。
【0014】
外部課金装置30a及び30b(以下、総称する場合「外部課金装置30」という。)は、画像形成装置10の利用に応じて課金を行うための装置であり、例えば、コインラック、キーカウンタ、磁気カードリーダ・ライタ、ICカードリーダ・ライタ等が相当する。
【0015】
図3は、本発明の実施の形態における画像形成装置のソフトウェア構成例を示す図である。同図に示されるように、画像形成装置10は、OS(Operating System)140を有する。OS140上で動作する各ソフトウェア部品は、アプリケーションメカニズム110、サービスメカニズム120、及び共通メカニズム130等のレイヤに分類される。各レイヤの上下関係は、レイヤ間の呼び出し関係に基づいている。すなわち、基本的に図中において上にあるレイヤが下のレイヤを呼び出す。
【0016】
アプリケーションメカニズム110は、画像形成装置10の利用者が識別可能な単位における機能(例えば、ジョブの実行)を実現するソフトウェア部品が実装されているレイヤである。同図においてアプリケーションメカニズム110には、コピーアプリ111、プリンタアプリ112、及びジョブコントローラ113が含まれている。
【0017】
コピーアプリ111は、紙原稿をスキャンし、スキャンされた画像を印刷用紙に転写するコピージョブを制御するアプリケーションプログラムである。プリンタアプリ112は、ネットワークを介して受信される電子文書(印刷データ)に基づく画像を印刷用紙に転写する印刷ジョブを制御するアプリケーションプログラムである。ジョブコントローラ113は、ジョブの実行順の制御(ジョブのスケジューリング)や、ジョブの開始、中断、及び再開等を制御する。ジョブコントローラ113は、また、各ジョブに対し一意な識別子(ジョブ識別子)を割り当てる。
【0018】
サービスメカニズム120は、アプリケーションメカニズム110における各アプリケーションより共通的に利用されるソフトウェア部品が実装されているレイヤである。同図においてサービスメカニズム120には、ローカルUIサービス121、リモートUIサービス122、データベースサービス123、及び通信サービス124が含まれている。
【0019】
ローカルUIサービス121は、ローカルなユーザインタフェース、すなわち、画像形成装置10が備える操作パネル16に関する入出力制御を行う。リモートUIサービス122は、リモートなユーザインタフェース、すなわち、PC20(厳密にはPC20に表示させる操作画面)に関する入出力制御を行う。データベースサービス123は、各種ソフトウェア部品が利用するデータをHDD13を用いて体系的に管理する。通信サービス124は、NIC14を利用してネットワーク通信を制御する。なお、リモートUIサービス122は、通信サービス124を利用し、PC20のWebブラウザ21との通信(本実施の形態ではHTTP(HyperText Transfer Protocol)通信)を実行する。
【0020】
共通メカニズム130は、アプリケーションメカニズム110及びサービスメカニズム120より共通的又は横断的に利用されるソフトウェア部品が実装されているレイヤである。同図において共通メカニズム130には、プラグイン管理部131、ユーザ認証部132、課金管理部133、及び課金割当判断部134が含まれている。
【0021】
プラグイン管理部131は、ソフトウェア部品のインストール又はアンインストール等を制御する。ユーザ認証部132は、利用者のログイン時における認証を行う。課金管理部133は、ジョブの実行に応じ、外部課金装置30を用いた課金処理を制御する。課金管理部133は、また、外部課金装置30の状態に応じたユーザインタフェース(ローカル又はリモートの別は問わない)の制御を行う。課金割当判断部134は、ジョブに対する設定情報に応じ、課金の要否及び課金に利用する外部課金装置30を判断する。
【0022】
更に、図4は、本実施の形態において課金に関するソフトウェア部品間の関連を示す図である。図4中、図3と同一部分には同一符号を付している。
【0023】
アプリケーション115は、コピーアプリ111やプリンタアプリ112等のアプリケーションプログラムを示す。各アプリケーション115とローカルUI及びリモートUIとの関連は、各アプリケーション115が、操作パネル16又はPC20(Webブラウザ21)より利用される関係を示す。画像形成装置10は操作パネル16(ローカルUI)を一つのみ備え、一つのローカルUIから複数のアプリケーション115を利用可能である。したがって、ローカルUIとアプリケーション115とは1対多の関連を構成する。一方、画像形成装置10は、複数のPC20(リモートUI)とネットワークを介して接続可能であり、複数のリモートUIより複数のアプリケーション115が利用されうる。したがって、リモートUIとアプリケーション115とは多対多の関連を構成する。
【0024】
アプリケーション115と課金管理部133との関連は、アプリケーション115が実行するジョブに対する課金を課金管理部113に実行させることに対応する。課金管理部133は、複数のアプリケーション115より共通的に利用される。したがって、アプリケーション115と課金管理部133とは多対1の関連を構成する。ローカルUIと課金管理部133との関連は、外部課金装置30の状態に応じて課金管理部133が操作パネル16の表示制御を行うことに対応する。リモートUIと課金管理部133との関連は、外部課金装置30の状態に応じて課金管理部133がPC20の表示制御を行うことに対応する。課金管理部133と課金割当判断部134との関連は、課金管理部133が課金の要否及び課金に利用する(課金先の)外部課金装置30を課金割当判断部134に問い合わせることに対応する。課金割当判断部134とデータベースサービス123との関連は、課金割当判断部134が課金の要否及び課金先を判断する際にデータベースサービス123によって管理されているデータを利用することに対応する。課金管理部133と外部課金装置30との関連は、課金管理部133が外部課金装置30を制御し、課金を実行することに対応する。一つの課金管理部133は、複数の外部課金装置30を制御可能である。したがって、課金管理部133と外部課金装置30とは1対多の関連を構成する。
【0025】
以下、画像形成装置10の処理手順について説明する。図5は、コピーアプリに対する設定情報の設定時における画像形成装置による処理手順を説明するためのシーケンス図である。図5において、外部課金装置30aは、ICカードのリーダ・ライターであるとする。また、外部課金装置30bは、キーカードのリーダ・ライターであるとする。また、初期状態として、外部課金装置30a及び30bの双方には、課金量を記録するための媒体(ICカード又はキーカード)はセットされていないこととする。各PC20は、画像形成装置10の傍に配置されているのが好適である。
【0026】
リモートUIサービス122は、PC20aのWebブラウザ21よりコピーアプリ111の利用要求を受信すると、コピーアプリ111に対してコピージョブの開始を通知する(S101)。なお、Webブラウザ21からのコピーアプリ111の利用要求は、例えば、Webブラウザ21に表示されているアプリケーション選択画面においてユーザ(以下、「ユーザA」とする。)によってコピーアプリ111に対応するボタンが選択されることにより送信される。なお、アプリケーション選択画面は、例えば、各画像形成装置に対して一意なURLをWebブラウザ21に入力することにより、当該URLに対応する画像形成装置10より取得される。
【0027】
ジョブの開始通知に応じ、コピーアプリ111は、ジョブコントローラ113よりジョブ識別子の発行を受け、当該ジョブ識別子をリモートUIサービス122に返却する(S102)。続いて、リモートUIサービス122は、コピーアプリ111に対する設定画面(コピー設定画面)を表示させるHTML(HyperText Markup Language)データ(コピー設定画面データ)を生成し、コピー設定画面データとジョブ識別子とをWebブラウザ21に返信する。その結果、Webブラウザ21には、コピー設定画面が表示される。
【0028】
図6は、Webブラウザに表示されるコピー設定画面の表示例を示す図である。同図に示されるコピー設定画面210では、カラーモードの選択が可能とされている。選択候補としては、自動選択、フルカラー、白黒、単色、及び2色が例示されている。ラジオボタン211は、これらの選択候補の中から一つのカラーモードを選択させるためのボタンである。同図では、白黒が選択された状態となっている。なお、コピー設定画面210ではカラーモード以外の各種の設定項目の設定も可能としてもよい。本実施の形態では、便宜上、設定項目をカラーモードに限定して説明する。
【0029】
実行ボタン213は、コピージョブの実行指示を受け付けるためのボタンである。適用ボタン212は、カラーモードの選択の確定を受け付けるためのボタンである。
【0030】
例えば、ラジオボタン211においてフルカラーが選択された後、適用ボタン212がクリックされると、Webブラウザ21は、コピー設定画面データの定義(適用ボタン212に付加されているURL(Uniform Resource Locator)等)に基づいて、フルカラーが選択されたことの通知をリモートUIサービス122に送信する。この際、Webブラウザ21の識別子及びジョブ識別子もWebブラウザ21からリモートUIサービス122に対して送信される。Webブラウザ21の識別子は、例えば、当該Webブラウザ21が属するPC20のIPアドレスであってもよい。ジョブ識別子は、適用ボタン212のクリックに応じて送信されるようにコピー設定画面データ内に埋め込まれていてもよいし、クッキー情報として保存されているものであってもよい。
【0031】
フルカラーの選択の通知に応じ、リモートUIサービス122は、ユーザインタフェースの識別子(UI識別子)、ジョブ識別子、及び設定値(フルカラー)をコピーアプリ111に設定する(S103)。コピーアプリ111は、ジョブ識別子と設定値とを関連付けて保持しておく。ここで、UI識別子は、Webブラウザ21の識別子が相当する。続いて、コピーアプリ111は、UI識別子、ジョブ識別子、及び設定値(フルカラー)に加え、自らのアプリケーション名(コピー)を課金管理部133に通知する(S104)。課金管理部133は、当該通知に応じ、UI識別子とジョブ識別子との対応情報をRAM12に記録しておく。
【0032】
図7は、課金管理部によって管理される対応情報の例を示す図である。同図に示されるように、対応情報510によってUI識別子とジョブ識別子との関連付けが保持される。
【0033】
続いて、課金管理部133は、設定値(フルカラー)に応じた課金の要否及び課金先の外部課金装置30の判断処理を実行する(S105)。ここでは、課金は必要であり、課金先は、外部課金装置30aであると判断されたこととする。そこで、課金管理部133は、外部課金装置30aの状態を確認し、課金の可否を判定する(S106)。ここで、課金が可能な状態とは、課金量を記録するための媒体(ICカード、キーカード等)が外部課金装置30にセットされている状態をいう。また、コインラックであれば、課金額に応じた硬貨が投入されている状態をいう。すなわち、課金管理部133は、外部課金装置30の状態の確認に際し、アプリケーション名及び設定値を外部課金装置30に通知する。外部課金装置30は、アプリケーション名及び課金額に影響する設定値に応じた課金額を判断し、当該課金額を課金可能な状態で有るかを判定する。外部課金装置30は、当該判定結果を課金管理部133に返信する。
【0034】
ここでは、所定のICカードは外部課金装置30aにセットされていない。したがって、課金管理部133は、課金は不可能であると判定する。課金は不可能であるという判定結果に応じ、課金管理部133は、処理対象とされているジョブのジョブ識別子に対応するUI識別子を対応情報510より取得し、当該UI識別子に対応するリモートUIサービス122に対して、当該設定値(フルカラー)に対する利用は制限されることを通知する(S107)。当該通知には、UI識別子、外部課金装置30aの識別名(ICカード)、アプリケーション名、及び設定値が指定される。
【0035】
リモートUIサービス122は、当該通知に応じ、利用制限画面を表示させるHTMLデータ(利用制限画面データ)を生成し、当該利用制限画面データをWebブラウザ21に送信する。その結果、Webブラウザ21には、利用制限画面が表示される(S108)。
【0036】
図8は、Webブラウザに表示される利用制限画面の表示例を示す図である。同図において、利用制限画面220には、選択された機能(フルカラー)を利用するにはICカードがセットされる必要があることを示すメッセージ225が表示されている。また、実行ボタン213に相当するボタン(コピージョブの実行指示を受け付けるためのボタン)は、配置されていない。ICカードがセットされない限り、フルカラーのコピージョブの実行は許可されないからである。
【0037】
利用制限画面220には、図6のコピー設定画面210と同様に、ラジオボタン221及び適用ボタン222が配置されている。これは、課金されることを知ったユーザAが他のカラーモードを選択できるようにするためのである。他のカラーモードが選択され、適用ボタン222がクリックされた場合、ステップS103以降の処理が繰り返される。再度課金が必要であると判断された場合、ステップS107及びS108も実行される。
【0038】
一方、PC20aのWebブラウザ21からの利用と並行して、他のユーザ(以下、「ユーザB」とする。)によって、操作パネル16よりコピーアプリ111の利用指示が入力されたとする。ローカルUIサービス121は、当該利用指示を検知すると、コピーアプリ111に対してコピージョブの開始を通知する(S151)。なお、操作パネル16からのコピーアプリ111の利用要求は、例えば、操作パネル16に表示されているアプリケーション選択画面においてユーザBによってコピーアプリ111に対応するボタンが選択されることにより入力される。
【0039】
ジョブの開始通知に応じ、コピーアプリ111は、ジョブコントローラ113よりジョブ識別子の発行を受け、当該ジョブ識別子をローカルUIサービス121に返却する(S152)。続いて、ローカルUIサービス121は、コピーアプリ111に対する設定画面(コピー設定画面)を操作パネル16に表示させる。
【0040】
図9は、操作パネルに表示されるコピー設定画面の表示例を示す図である。同図に示されるコピー設定画面310では、図6のコピー設定画面210と同様にカラーモードの選択が可能とされている。選択候補として、自動選択、2色、白黒、単色、及び2色が例示され、それぞれに対応するボタン311〜315が配置されている。同図では、白黒が選択された状態となっている。
【0041】
例えば、2色ボタン312が選択されると、ローカルUIサービス121は、ユーザインタフェースの識別子(UI識別子)、ジョブ識別子、及び設定値(2色)をコピーアプリ111に設定する(S153)。コピーアプリ111は、ジョブ識別子と設定値とを関連付けて保持しておく。ここで、UI識別子は、操作パネル16を示す識別子が相当する。続いて、コピーアプリ111は、UI識別子、ジョブ識別子、及び設定値(2色)に加え、自らのアプリケーション名(コピー)を課金管理部133に通知する(S154)。課金管理部133は、当該通知に応じ、UI識別子とジョブ識別子とを対応情報510(図7参照)に記録しておく。
【0042】
続いて、課金管理部133は、設定値(2色)に応じた課金の要否及び課金先の外部課金装置30の判断処理を実行する(S155)。ここでは、課金は必要であり、課金先は外部課金装置30bであると判断されたこととする。そこで、課金管理部133は、外部課金装置30bの状態を確認し、課金の可否を判定する(S156)。課金が可能な状態については、ステップS106において説明した通りである。
【0043】
ここでは、キーカードは外部課金装置30bにセットされていない。したがって、課金管理部133は、課金は不可能であると判定する。課金は不可能であるという判定結果に応じ、課金管理部133は、処理対象とされているジョブのジョブ識別子に対応するUI識別子を対応情報510より取得し、当該UI識別子に対応するローカルUIサービス121に対して、当該設定値(2色)に対する利用は制限されることを通知する(S157)。当該通知には、UI識別子、外部課金装置30bの識別名(キーカード)、アプリケーション名、及び設定値が指定される。
【0044】
ローカルUIサービス121は、当該通知に応じ、コピー設定画面310に対して利用制限画面を上書き表示させる(S158)。
【0045】
図10は、操作パネルに表示される利用制限画面の表示例を示す図である。同図において、利用制限画面320は、選択された機能(2色)を利用するには、キーカードがセットされる必要があることを示すメッセージ326が表示されている。また、ローカルUIサービス121は、非図示のスタートキー(ジョブの実行指示を受け付けるためのハードキー)を無効化とする。スタートキーが無効化された場合、スタートキーの押下は無視される。キーカードがセットされるまで、2色のコピージョブの実行を行えないようにするためである。
【0046】
利用制限画面320には、図9のコピー設定画面310と同様に、各カラーモードを選択させるボタン321〜325が配置されている。これは、課金されることを知ったユーザBが他のカラーモードを選択できるようにするためのである。他のカラーモードが選択され、適用ボタン222がクリックされた場合、ステップS153以降の処理が繰り返される。再度課金が必要であると判断された場合、ステップS157及びS158も実行される。
【0047】
なお、ステップS103及びS153において、リモートUIサービス122又はローカルUIサービス121は、それぞれが対応するユーザインタフェース(Webブラウザ21又は操作パネル16)を証明する証明情報(例えば、電子証明書)をコピーアプリ111に入力するようにしてもよい。コピーアプリ111は、当該証明情報が所定のデータベースに登録されているか等、当該証明情報の正当性を検証し、正当である場合に限って以降の処理を継続させるようにしてもよい。こうすることにより、不正なユーザインタフェースからの画像形成装置10の利用を防止することができる。
【0048】
また、証明情報の正当性の検証は、画像形成装置10とネットワークを介して接続される他の認証サーバ等に委譲してもよい。こうすることにより、複数の画像形成装置10が存在する場合に、証明情報の検証処理を一元化することができる。
【0049】
続いて、ステップS106又はS155の詳細について説明する。図11は、課金先の判断処理の処理手順を説明するためのシーケンス図である。
【0050】
ステップS201において、課金管理部133は、ジョブ識別子、アプリケーション(コピー)名、及び設定値を指定し、課金の要否及び課金先の判断を課金割当判断部134に要求する。課金割当判断部134は、課金管理部133からの要求において指定されたジョブ識別子、アプリケーション名、及び設定値をジョブ情報としてRAM12に記録しておく。
【0051】
図12は、課金割当判断部によって管理されるジョブ情報の例を示す図である。同図に示されるように、ジョブ情報520は、ジョブごとに、ジョブ識別子、アプリケーション名、及び設定値が関連付けられた情報である。
【0052】
続いて、課金割当判断部134は、データベースサービス123によって管理されている課金先判断テーブルを参照し、課金の要否及び課金先を判断する(S202)。
【0053】
図13は、課金先判断テーブルの例を示す図である。同図において、課金先判断テーブル530には、アプリケーション名及びカラーモードの設定値ごとに課金先とする外部課金装置の識別名(外部課金装置名)が登録されている。課金が不要な組み合わせ(アプリケーション名及び設定値の組み合わせ)については、外部課金装置名の項目に「なし」が登録されている。
【0054】
例えば、コピー、フルカラーの組み合わせに対しては、ICカード(外部課金装置30a)が課金先とされている。したがって、ステップS105では課金先はICカードと判断される。また、コピー、2色の組み合わせに対しては、キーカードが課金先とされている。したがって、ステップS155では課金先はキーカード(外部課金装置30b)と判断される。なお、カラーモード以外の設定項目に応じて課金の要否及び課金先を変化させる場合は、当該設定項目に対する設定値を課金先判断テーブル530のパラメータとして追加すればよい。
【0055】
続いて、課金割当判断部134は、判断結果を課金割当部133に返却する(S203)。課金が必要な場合、課金先の外部課金装置30の識別名が判断結果として返却される。課金が不要な場合、課金は不要であることを示す情報が判断結果として返却される。
【0056】
続いて、図5の処理の後に、外部課金装置30a及び30bに対しICカード又はキーカードがセットされたとき(すなわち、課金が可能となったとき)に実行される処理手順について説明する。
【0057】
図14は、課金が可能となったときに実行される処理手順を説明するためのシーケンス図である。
【0058】
Webブラウザ21に表示された利用制限画面220に応じ、ユーザAが外部課金装置30aに対し所定のICカードをセットすると、外部課金装置30aは、課金が可能な状態となったことを課金管理部133に通知する(S301)。当該通知に応じ、課金管理部133は、外部課金装置30aによって利用が制限されているユーザインタフェースのUI識別子を判定する(S302)。利用が制限されているユーザインタフェースの判定処理の詳細については後述する。ここでは、Webブラウザ21に対するUI識別子が制限先であると判定される。Webブラウザ21の表示制御を担うのはリモートUIサービス122である。そこで、外部管理部133は、リモートUIサービス122に対し、制限先として判定されたUI識別子を指定して課金が可能な状態となったことを通知する(S303)。リモートUIサービス122は、当該UI識別子を利用制限の解除対象としてRAM112に記録しておく。その後、利用制限画面220において、適用ボタン222がクリックされ、フルカラーが選択されたことの通知がWebブラウザ21より改めて受信されると、リモートUIサービス122は、当該Webブラウザ21の識別子が、利用制限の解除対象に含まれているかを判定する。利用制限の解除対象に含まれている場合、リモートUIサービス122は、フルカラーが選択されたコピー設定画面データをWebブラウザ21に返信する。
【0059】
図15は、利用制限が解除されたコピー設定画面のWebブラウザにおける表示例を示す図である。
【0060】
同図のコピー設定画面230では、利用制限画面220に表示されていたメッセージ225は削除されている。また、実行ボタン233が表示され、コピージョブの実行指示の入力が可能とされている。
【0061】
コピー設定画面230において、ユーザAによって実行ボタン233がクリックされると、Webブラウザ21はコピージョブの実行要求をリモートUIサービス122に送信する。コピージョブの実行要求には、ジョブ識別子が含まれている。リモートUIサービス122は、コピージョブの実行要求の受信に応じ、当該実行要求に含まれているジョブ識別子を指定して、コピージョブの実行をコピーアプリケーション111に要求する(S311)。続いて、コピーアプリケーション111は、ジョブ識別子を指定して課金管理部133に課金の実行を要求する(S312)。続いて、課金管理部133は、図11において説明した手順と同様の手順で課金先の外部課金装置30を判断する(S313)。但し、ステップS313においては、課金管理部133から課金割当判断部134に対してジョブ識別子が入力される。課金割当判断部134は、ジョブ識別子に関連付けられているアプリケーション名及び設定値をジョブ情報520(図12参照)より取得し、取得されたアプリケーション名及び設定値に対する課金先を課金先判断テーブル530(図13参照)に基づいて判断する。なお、ステップS313における判断結果は、図5のステップS105における判断結果と一致するはずである。したがって、ステップS105における判断結果を課金管理部133がジョブ識別子に対応付けて保持(キャッシュ)しておくようにしてもよい。判断結果を保持しておく場合、ステップS313における判断は不要である。
【0062】
続いて、課金管理部133は、課金先として判断された外部課金装置30aに対して課金の実行を要求する(S314)。外部課金装置30aは、セットされているICカードに課金量を記録する。課金が正常に完了すると、課金管理部133は課金の完了をコピーアプリケーション111に通知する(S315)。コピーアプリケーション111は、課金の完了に応じ、コピージョブを実行する(S316)。
【0063】
一方、操作パネル16に表示された利用制限画面320に応じ、ユーザBが外部課金装置30bに対しキーカードをセットすると、外部課金装置30bは、課金が可能な状態となったことを課金管理部133に通知する(S351)。当該通知に応じ、課金管理部133は、外部課金装置30bによって利用が制限されているユーザインタフェースのUI識別子を判定する(S352)。ここでは、操作パネル16に対するUI識別子が制限先であると判定される。操作パネル16の表示制御を担うのはローカルUIサービス121である。そこで、外部管理部133は、ローカルUIサービス121に対し、制限先として判定されたUI識別子を指定して課金が可能な状態となったことを通知する(S353)。ローカルUIサービス121は、当該通知に応じ、上書き表示されている利用制限画面320を消去する(S354)。また、ローカルUIサービス121は、スタートキーを有効化する。これによって、フルカラーコピーの利用制限が解除される。
【0064】
図16は、利用制限が解除されたコピー設定画面の操作パネルにおける表示例を示す図である。
【0065】
同図のコピー設定画面310では、利用制限画面320が消去され、2色ボタン315が選択状態とされている。
【0066】
続いて、操作パネル16において、ユーザBによってスタートキーが押下されると、ローカルUIサービス121は、ジョブ識別子を指定して、コピージョブの実行をコピーアプリケーション111に要求する(S361)。続いて、コピーアプリケーション111は、ジョブ識別子を指定して課金管理部133に課金の実行を要求する(S362)。続いて、課金管理部133は、ステップS313と同様の手順で課金先の外部課金装置30を判断する(S363)。なお、図5のステップS155における判断結果をキャッシュしておき、当該判断結果をステップS363で用いてもよい。
【0067】
続いて、課金管理部133は、課金先として判断された外部課金装置30bに対して課金の実行を要求する(S364)。外部課金装置30bは、セットされているキーカードに課金量を記録する。課金が正常に完了すると、課金管理部133は課金の完了をコピーアプリケーション111に通知する(S365)。コピーアプリケーション111は、課金の完了に応じ、コピージョブを実行する(S366)。
【0068】
なお、上記では、課金の成功が確認された場合にコピージョブが実行される例について説明したが、コピージョブが成功したことが確認された場合に課金が行われるようにしてもよい。
【0069】
また、S312及びS362において、コピーアプリケーション111が、課金管理部133に対しジョブ識別子と共にUI識別子を入力するようにしてもよい。この場合、課金管理部133は、入力されたジョブ識別子とUI識別子との組み合わせが、対応情報510に登録されている組み合わせと比較する。課金管理部133は、ジョブ識別子に対するUI識別子が一致した場合、ステップS313又はS363以降を実行し、一致しない場合、ジョブを中止させる。これにより、不正なユーザインタフェースからのジョブの実行を防止することができる。
【0070】
続いて、ステップS302又はS352の詳細について説明する。図17は、制限先の判定処理の処理手順を説明するためのシーケンス図である。
【0071】
ステップS401において、課金管理部133は、課金が可能となった外部課金装置30の識別名(外部課金装置名)を指定して、当該外部課金装置30によって実行が制限されているジョブのジョブ識別子を課金割当判断部134に問い合わせる。続いて、課金割当判断部134は、課金先判断テーブル530を逆引きすることにより、指定された外部課金装置名に対応するアプリケーション名及び設定値の組み合わせを課金管理部133より取得する(S402)。続いて、課金割当判断部134は、取得されたアプリケーション名及び設定値に対応付けられているジョブ識別子をジョブ情報520(図12参照)より取得する(S403)。続いて、課金割当部134は、取得されたジョブ識別子を課金管理部133に返却する(S404)。続いて、課金管理部133は、返却されたジョブ識別子に対応付けられているUI識別子を対応情報510(図7参照)より取得する(S405)。ここで取得されたUI識別子が、制限先のユーザインタフェースに対応するUI識別子である。
【0072】
なお、図17の処理は、課金先判断テーブル530、ジョブ情報520、及び対応情報510を用いて制限先のユーザインタフェースを判定した例である。図17の例では、対応情報510においてUI識別子と外部課金装置31(外部課金装置名)とを関連付けている情報はジョブ識別子に相当する。すなわち、図17の例では、UI識別子と外部課金装置31とは直接的には関連付けられておらず、ジョブ識別子を介して間接的に関連付けられている。具体的には、ジョブ識別子を介してジョブ情報520及び対応情報510に基づいて外部課金装置31に対応するUI識別子が判定される。
【0073】
但し、UI識別子と外部課金装置31とを直接的に関連付けるようにしてもよい。例えば、課金先の判断時(ステップS105又はS155)において、課金管理部133は、UI識別子と外部課金装置名との直接的な対応情報をRAM12に記録しておいてもよい。この場合、制限先の判定時には、外部課金装置名に基づいて当該対応情報よりUI識別名を取得すればよい。
【0074】
上述したように、本実施の形態によれば、画像形成装置10は、ユーザインタフェース(操作手段)ごとにUI識別子を外部課金装置31と関連付けられるように管理している。したがって、外部課金装置31が課金可能な状態となったときに、当該外部課金装置31によってジョブの実行指示の入力が制限されている操作手段を適切に判定することができる。その結果、当該外部課金装置31に対応する操作手段におけるジョブの実行指示の入力の制限を適切に解除することができる。
【0075】
なお、上記実施の形態では、複数(二つ)の外部課金装置31が画像形成装置10に接続されている例について説明した。但し、外部課金装置31が一つだけ接続されている場合であっても本発明は有効に適用されうる。この場合、Webブラウザ21と操作パネル16とは同一の外部課金装置31によってジョブの実行指示の入力の受け付けが制限される。また、同一の外部課金装置31が課金可能な状態となることでWebブラウザ21及び操作パネル16の双方の制限が解除される。具体的には、課金管理部133は、一つの外部課金装置31からの課金が可能となった旨の通知に応じ、リモートUIサービス122及びローカルUIサービス121の双方に対し、課金が可能となったことを通知する。
【0076】
外部課金装置31が一つである場合は、UI識別子と外部課金装置31(外部課金装置名)との関連付けは必ずしも必要ではない。
【0077】
また、本実施の形態では、リモートの操作手段(Webブラウザ21)が一つである例について説明したが、二つ以上のWebブラウザ21から並列的にジョブの実行が指示される場合も、それぞれのWebブラウザ21に対してジョブの実行指示の受け付けの制限や当該制限の解除を行うことができる。
【0078】
更に、コピージョブ以外のジョブ(例えば、プリンタアプリ112によって実行される印刷ジョブ)についても、同様の処理手順によって、外部課金装置31の状態に応じた各操作手段に対する制限及び制限の解除を行うことができる。
【0079】
ところで、本実施の形態では、課金割当判断部134による判断ルール(判断ロジック)は、常に課金先判断テーブル530を用いるという意味で固定的であった。しかし、当該判断ルールを例えばシステム管理者等の設定(判断ルールを選択)に応じて変更可能としてもよい。
【0080】
図18は、課金割当判断部と判断ルールとの関係を示す図である。同図では、課金割当判断部134は、R1〜Rnの判断ルールを選択可能であることが示されている。例えば、判断ルールの一覧を操作パネル16に表示させ、当該一覧において選択された判断ルールが採用される。図中下方に示されているテーブルには、R1〜R3の具体的な内容の例示されている。例えば、判断ルールR1は、ローカルUI(操作パネル16)以外からの操作は禁止するというものである。判断ルールR1が選択された場合、課金割当判断部134は、UI識別子がリモートUIサービス122に関するものであれば、課金先判断テーブル530の定義内容に拘わらず、操作が禁止されることを示す判断結果を課金割当部133に返答する。当該返答に応じ、課金割当部133は、リモートUIサービス122に対し、操作を禁止するための画面の表示を指示する。
【0081】
また、判断ルールR2は、フルカラーは常に禁止するというものである。判断ルールR2が選択された場合、課金割当判断部134は、カラーモードの設定値がフルカラーであれば、課金先判断テーブル530の定義内容に拘わらず、操作が禁止されることを示す判断結果を課金割当部133に返答する。
【0082】
また、判断ルールR3は、課金先判断テーブル134の定義に従うというものである。
【0083】
なお、複数の判断ルール(R1〜Rn)に対して優先順位や他の関係を設けることで、複合的な判断ルールの設定を可能としてもよい。例えば、判断ルール間に優先順位が設定された場合、最初にマッチングした判断ルールにのみ従うようにしてもよい。また、全ての判断ルールの組み合わせによって許可される範囲において操作を可能としてもよい。
【0084】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明の実施の形態におけるシステム構成例を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態における画像形成装置のハードウェア構成例を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態における画像形成装置のソフトウェア構成例を示す図である。
【図4】本実施の形態において課金に関するソフトウェア部品間の関連を示す図である。
【図5】コピーアプリに対する設定情報の設定時における画像形成装置による処理手順を説明するためのシーケンス図である。
【図6】Webブラウザに表示されるコピー設定画面の表示例を示す図である。
【図7】課金管理部によって管理される対応情報の例を示す図である。
【図8】Webブラウザに表示される利用制限画面の表示例を示す図である。
【図9】操作パネルに表示されるコピー設定画面の表示例を示す図である。
【図10】操作パネルに表示される利用制限画面の表示例を示す図である。
【図11】課金先の判断処理の処理手順を説明するためのシーケンス図である。
【図12】課金割当判断部によって管理されるジョブ情報の例を示す図である。
【図13】課金先判断テーブルの例を示す図である。
【図14】課金が可能となったときに実行される処理手順を説明するためのシーケンス図である。
【図15】利用制限が解除されたコピー設定画面のWebブラウザにおける表示例を示す図である。
【図16】利用制限が解除されたコピー設定画面の操作パネルにおける表示例を示す図である。
【図17】制限先の判定処理の処理手順を説明するためのシーケンス図である。
【図18】課金割当判断部と判断ルールとの関係を示す図である。
【符号の説明】
【0086】
10 画像形成装置
11 CPU
12 RAM
13 HDD
14 NIC
15 メモリカードスロット
16 操作パネル
17 プロッタ
18 スキャナ
19a シリアルポート
19b シリアルポート
20a、20b、20c PC
21 Webブラウザ
30a、30b 外部課金装置
110 アプリケーションメカニズム
111 コピーアプリ
112 プリンタアプリ
113 ジョブコントローラ
120 サービスメカニズム
121 ローカルUIサービス
122 リモートUIサービス
123 データベースサービス
124 通信サービス
130 共通メカニズム
131 プラグイン管理部
132 ユーザ認証部
133 課金管理部
134 課金割当判断部
140 OS

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部課金装置と接続され、複数の操作手段よりジョブの実行指示を入力可能な画像形成装置であって、
ジョブに対する設定値の入力を受け付けた前記操作手段の識別子を記憶する操作識別子記憶手段と、
前記設定値に応じて課金の要否を判断する判断手段と、
課金が必要であると判断された前記設定値の入力を受け付けた前記操作手段にジョブの実行指示の受け付けを制限させる制限手段とを有し、
前記制限手段は、前記外部課金装置が課金可能な状態となったことの検知に応じ、前記操作識別子記憶手段に前記識別子が記憶されている前記操作手段にジョブの実行指示の受け付けの制限を解除させることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記判断手段は、前記設定値に応じて課金の要否が記録された課金要否記憶手段に基づいて、課金の要否を判断する請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制限手段は、前記外部課金装置が課金可能な状態でない場合に、前記設定値の入力を受け付けた前記操作手段にジョブの実行指示の受け付けを制限させる請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項4】
複数の外部課金装置と接続され、
前記課金要否記憶手段には、課金が必要な設定値に関しては課金に利用する外部課金装置の識別名が記録され、
前記判断手段は、前記設定値に応じて課金に利用する外部課金装置を判断し、
前記制限手段は、前記判断手段によって判断された外部課金装置が課金可能な状態でない場合に、前記設定値の入力を受け付けた前記操作手段にジョブの実行指示の受け付けを制限させる請求項1乃至3いずれか一項記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制限手段は、前記判断手段によって判断された外部課金装置の識別名と前記設定値の入力を受け付けた前記操作手段の識別子とを関連付ける情報を前記操作識別子記憶手段に記録し、前記外部課金装置が課金可能な状態となったことの検知に応じ、課金可能な状態となった外部課金装置の識別名に関連付けられている前記識別子を前記操作識別子記憶手段に基づいて判定し、判定された前記識別子に係る前記操作手段にジョブの実行指示の受け付けの制限を解除させる請求項4記載の画像形成装置。
【請求項6】
外部課金装置と接続され、複数の操作手段よりジョブの実行指示を入力可能な画像形成装置が実行する操作手段制御方法であって、
ジョブに対する設定値の入力を受け付けた前記操作手順の識別子を操作識別子記憶手段に記憶させる操作識別子記憶手順と、
前記設定値に応じて課金の要否を判断する判断手順と、
課金が必要であると判断された前記設定値の入力を受け付けた前記操作手段にジョブの実行指示の受け付けを制限させる制限手順と、
前記外部課金装置が課金可能な状態となったことの検知に応じ、前記操作識別子記憶手段に前記識別子が記憶されている前記操作手段にジョブの実行指示の受け付けの制限を解除させる制限解除手順とを有する操作手段制御方法。
【請求項7】
前記判断手順は、前記設定値に応じて課金の要否が記録された課金要否記憶手段に基づいて、課金の要否を判断する請求項6記載の操作手段制御方法。
【請求項8】
前記制限手順は、前記外部課金装置が課金可能な状態でない場合に、前記設定値の入力を受け付けた前記操作手段にジョブの実行指示の受け付けを制限させる請求項6又は7記載の操作手段制御方法。
【請求項9】
前記画像形成装置は複数の外部課金装置と接続され、
前記課金要否記憶手段には、課金が必要な設定値に関しては課金に利用する外部課金装置の識別名が記録され、
前記判断手順は、前記設定値に応じて課金に利用する外部課金装置を判断し、
前記制限手順は、前記判断手順によって判断された外部課金装置が課金可能な状態でない場合に、前記設定値の入力を受け付けた前記操作手段にジョブの実行指示の受け付けを制限させる請求項6乃至8いずれか一項記載の操作手段制御方法。
【請求項10】
前記制限手順は、前記判断手順によって判断された外部課金装置の識別名と前記設定値の入力を受け付けた前記操作手段の識別子とを関連付ける情報を前記操作識別子記憶手段に記録し、
前記制限解除手順は、前記外部課金装置が課金可能な状態となったことの検知に応じ、課金可能な状態となった外部課金装置の識別名に関連付けられている前記識別子を前記操作識別子記憶手段に基づいて判定し、判定された前記識別子に係る前記操作手段にジョブの実行指示の受け付けの制限を解除させる請求項9記載の操作手段制御方法。
【請求項11】
外部課金装置と接続され、複数の操作手段よりジョブの実行指示を入力可能な画像形成装置に、
ジョブに対する設定値の入力を受け付けた前記操作手順の識別子を操作識別子記憶手段に記憶させる操作識別子記憶手順と、
前記設定値に応じて課金の要否を判断する判断手順と、
課金が必要であると判断された前記設定値の入力を受け付けた前記操作手段にジョブの実行指示の受け付けを制限させる制限手順と、
前記外部課金装置が課金可能な状態となったことの検知に応じ、前記操作識別子記憶手段に前記識別子が記憶されている前記操作手段にジョブの実行指示の受け付けの制限を解除させる制限解除手順とを実行させるためのプログラム。
【請求項12】
前記判断手順は、前記設定値に応じて課金の要否が記録された課金要否記憶手段に基づいて、課金の要否を判断する請求項11記載のプログラム。
【請求項13】
前記制限手順は、前記外部課金装置が課金可能な状態でない場合に、前記設定値の入力を受け付けた前記操作手段にジョブの実行指示の受け付けを制限させる請求項11又は12記載のプログラム。
【請求項14】
前記画像形成装置は複数の外部課金装置と接続され、
前記課金要否記憶手段には、課金が必要な設定値に関しては課金に利用する外部課金装置の識別名が記録され、
前記判断手順は、前記設定値に応じて課金に利用する外部課金装置を判断し、
前記制限手順は、前記判断手順によって判断された外部課金装置が課金可能な状態でない場合に、前記設定値の入力を受け付けた前記操作手段にジョブの実行指示の受け付けを制限させる請求項11乃至13いずれか一項記載のプログラム。
【請求項15】
前記制限手順は、前記判断手順によって判断された外部課金装置の識別名と前記設定値の入力を受け付けた前記操作手段の識別子とを関連付ける情報を前記操作識別子記憶手段に記録し、
前記制限解除手順は、前記外部課金装置が課金可能な状態となったことの検知に応じ、課金可能な状態となった外部課金装置の識別名に関連付けられている前記識別子を前記操作識別子記憶手段に基づいて判定し、判定された前記識別子に係る前記操作手段にジョブの実行指示の受け付けの制限を解除させる請求項14記載のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2010−166511(P2010−166511A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−9094(P2009−9094)
【出願日】平成21年1月19日(2009.1.19)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】